JP2004247033A - 光ディスク、光ディスクの記録方法、光ディスクの再生方法、光ディスクの情報管理方法及び光ディスク駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 不正コピーを防止する措置が施された光ディスクを提供すること。
【解決手段】 基板上に、ユーザデータが記録される記録領域と、アドレス情報(ID)、SYNCコード又はエラー検出コード(EDC)等のディスク固有の識別情報が記録される識別情報領域を有する管理領域と、を備える光ディスク。この光ディスクにおける識別情報領域は、グルーブ又はランドの一部が所定の段差により区切られて形成された平坦部(ミラー領域)を有する。ディスク固有の識別情報は、このミラー領域が含まれる識別情報領域上に、不可逆的な記録マークとして記録される。そして、この光ディスクの記録トラック上にサーボオンされたレーザ光によりディスク固有の識別情報が検出され、検出されたディスク固有の識別情報の信号レベルの変動が、予め設定された所定のしきい値(スライスレベル)に基づき検出される。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板上に、ユーザデータが記録される記録領域と、アドレス情報(ID)、SYNCコード又はエラー検出コード(EDC)等のディスク固有の識別情報が記録される識別情報領域を有する管理領域と、を備える光ディスク。この光ディスクにおける識別情報領域は、グルーブ又はランドの一部が所定の段差により区切られて形成された平坦部(ミラー領域)を有する。ディスク固有の識別情報は、このミラー領域が含まれる識別情報領域上に、不可逆的な記録マークとして記録される。そして、この光ディスクの記録トラック上にサーボオンされたレーザ光によりディスク固有の識別情報が検出され、検出されたディスク固有の識別情報の信号レベルの変動が、予め設定された所定のしきい値(スライスレベル)に基づき検出される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光ディスク等に関し、より詳しくは、不正コピーを防止するためにディスク固有の識別情報が記録された光ディスク等に関する。
従来、光ディスクには、不正コピーを防止するために、光ディスク毎にディスク固有の識別情報が記録されている。光ディスクに識別情報を記録するための従来技術としては、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)等で用いられているBCA(Burst Cutting Area)記録方法が知られている。
BCA記録方法は、レーザトリミングによってディスクの反射層を部分的に溶融して複数のトラックに無反射部分を形成し、この無反射部分をバーコード状に配置することによって、光ディスクにディスク固有の識別情報を記録する方法である。BCA記録方法は、反射層のみを有するCD−ROM又はDVD−ROMのような再生専用光ディスクには有効である。しかし、BCAライターは非常に高価であるためコストアップになる。
CD−RやDVD−Rのようなライトワンス型光ディスクは、記録された情報を書き換えることができないため、レコーダーを用いてディスク固有の識別情報を記録することは可能である。一方、光磁気ディスクや相変化型光ディスクの場合は、記録された情報を書き換えることが可能である。このような光ディスクの場合は、通常の情報を記録する場合よりも遅い線速度及び高いレーザーパワーを用いて、記録膜を不可逆的に変化させてディスク固有の識別情報を記録する方法(特許文献1)、或いは、製造段階において、通常の情報を記録する場合よりも強いレーザーパワーを用いる、又は、レーザーの照射時間を長くすることにより、不可逆マークを形成し、複数の不可逆マークの領域と通常の可逆マークの領域とが交互に配置されたパターンをユーザデータ領域外に設けることによって、ディスク固有の識別情報を記録する方法が考えられる(特許文献2)。このような方法により書き換え可能な光ディスクに不可逆マークが形成されると、形成されたマークが消去される畏れはない。
しかし、このような方法により形成された不可逆マークの信号レベルと、ドライブを用いて、通常の記録パワーにより形成された可逆マークの信号レベルとの差が微妙なため、予めディスク固有の識別情報が設けられていないディスクに対して、通常のドライブを用いて、擬似的に不正マークが形成された違法コピー品が作成される畏れがある。
同様に、記録可能な光ディスクにディスク固有の識別情報が予めプリピットとして形成された場合も信号レベルに特徴的な差がない。このため、スタンパレベルではディスク固有の識別情報が共通であるため、ディスク固有の識別情報が予めプリピットとして形成された光ディスクと識別できる必要がある。
このように、本発明は、光ディスクに記録された情報の不正コピーを防止する方法を開発する際の要請に応えるものである。
同様に、記録可能な光ディスクにディスク固有の識別情報が予めプリピットとして形成された場合も信号レベルに特徴的な差がない。このため、スタンパレベルではディスク固有の識別情報が共通であるため、ディスク固有の識別情報が予めプリピットとして形成された光ディスクと識別できる必要がある。
このように、本発明は、光ディスクに記録された情報の不正コピーを防止する方法を開発する際の要請に応えるものである。
即ち、本発明の目的は、不正コピーを防止するために、不可逆的、且つ、消去が不可能なディスク固有の識別情報が形成された光ディスクを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、消去が不可能なディスク固有の識別情報を不可逆的マークにより形成する光ディスクの記録方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、通常のドライブを用いたグルーブ記録等の方法により作成された不正コピーディスクを容易に識別する光ディスクの再生方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、不正コピーディスクを容易に識別する光ディスクの情報管理方法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、不正コピーディスクを検出する光ディスク駆動装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、消去が不可能なディスク固有の識別情報を不可逆的マークにより形成する光ディスクの記録方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、通常のドライブを用いたグルーブ記録等の方法により作成された不正コピーディスクを容易に識別する光ディスクの再生方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、不正コピーディスクを容易に識別する光ディスクの情報管理方法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、不正コピーディスクを検出する光ディスク駆動装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、グルーブ及び/又はランドを記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクにおいて、複製情報との判別が容易なディスク固有の識別情報が記録されたトラック構造を有する光ディスクが提供される。即ち、本発明は、グルーブやランドのいずれか一方、あるいは両方を記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクであって、光ディスクは光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、管理領域のランド若しくはグルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、平坦部の半径方向の両側に隣接するランド若しくはグルーブが存在し、ディスク固有の識別情報を記録するための平坦部を含むランドトラック若しくはグルーブトラックを有することを特徴とする光ディスクを要旨とするものである。
また、本発明は、グルーブやランドのいずれか一方、あるいは両方を記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクの記録方法であって、光ディスクは光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、管理領域のランド若しくはグルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、平坦部の半径方向の両側に隣接するランド若しくはグルーブが存在し、少なくとも、平坦部を含むランドトラック上、若しくは、グルーブトラック上にディスク固有の識別情報を不可逆的な記録マークで形成することを特徴とする光ディスクの記録方法を要旨とする。
また、本発明は、グルーブやランドのいずれか一方、あるいは両方を記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクの再生方法であって、光ディスクは光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、管理領域のランド若しくはグルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、平坦部の半径方向の両側に隣接するランド若しくはグルーブが存在し、少なくとも、平坦部を含むランドトラック上、若しくは、グルーブトラック上に不可逆的な記録マークで形成されたディスク固有の識別情報が記録されたランドトラック若しくは、グルーブトラックと平坦部に隣接するランドトラック若しくはグルーブトラックの間にあるグルーブトラック上、若しくは、ランドトラック上の少なくとも一方にサーボオンした状態で再生し、ランド若しくはグルーブの信号レベルと平坦部の信号レベルとディスク固有の識別情報を記録したマークの信号レベルとの間にスライスレベルを設け、ランド若しくはグルーブが途切れたエッジ位置前後における再生信号レベルをそれぞれ検出することを特徴とする光ディスクの再生方法を要旨とする。
本発明が適用される光ディスクの再生方法において、光ディスクは、光ディスクの種別を表す媒体種別情報をユーザデータの記録領域外に備えており、媒体種別情報を再生し、光ディスクの種別に応じて再生信号のスライスレベルを設定し、ディスク固有の識別情報を再生することが好ましい。
また、本発明は、グルーブやランドのいずれか一方、あるいは両方を記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクの情報管理方法であって、光ディスクは光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、管理領域のランド若しくはグルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、平坦部の半径方向の両側に隣接するランド、若しくは、グルーブが存在し、少なくとも、平坦部を含むランドトラック上、若しくは、グルーブトラック上に不可逆的な記録マークで形成されたディスク固有の識別情報が記録されたランドトラック若しくは、グルーブトラックに隣接するグルーブトラック上、若しくは、ランドトラック上の少なくとも一方にサーボオンした状態で再生し、ランド若しくはグルーブの再生信号レベルと平坦部の再生信号レベルとディスク固有の識別情報の記録マーク再生信号レベルとの間に複数のスライスレベルを設け、ランドトラック若しくはグルーブトラックが途切れた平坦部境界とのエッジ位置前後における信号レベル変動を検出し、エッジ位置の信号をディスク固有の識別情報を得るための同期信号として用いるとともにディスク固有の識別情報の真偽を判定するために使用することを特徴とする光ディスクの情報管理方法を要旨とするものである。
さらに、本発明は、少なくともスピンドルモーターと、光ヘッドと、記録再生信号処理回路と、コントローラと、サーボ制御回路と、を備え、光ディスクを駆動するための光ディスク駆動装置であって、光ディスクは、光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、管理領域のランド、若しくは、グルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、平坦部の半径方向の両側に隣接するランド若しくはグルーブが存在し、少なくとも、平坦部を含むランドトラック上、若しくは、グルーブトラック上に不可逆的な記録マークで形成されたディスク固有の識別情報が記録され、記録再生信号処理回路は、ランド若しくはグルーブの再生信号レベルと平坦部の再生信号レベルとディスク固有の識別情報の記録マーク再生信号レベルとの間に複数のスライスレベルを設け、ランドトラック若しくはグルーブトラックが途切れた平坦部境界とのエッジ位置前後、或いはエッジの前後に亘って設けた記録マークの信号レベル変動を検出する回路と、エッジ位置の信号をディスク固有の識別情報を得るための同期信号として用いるとともにディスク固有の識別情報の真偽を判定する回路と、を有することを特徴とする光ディスク駆動装置を要旨とする。
本発明が適用される光ディスク駆動装置において、識別情報の真偽を判定し、不正コピーと判断された光ディスクに対して、記録再生アクセスを停止すること、或いは不正ディスクである警告表示すること、或いはアクセス動作を停止すること、或いは駆動装置から排除する動作のうち少なくともいずれか一つを実行することが好ましい。
一方、本発明が適用される光ディスクは、基板上に形成されるグルーブ及びランドと、基板上に形成され、ユーザデータが記録される記録領域と、基板上に形成され、記録領域に隣接して設けられ、ディスク固有の識別情報が記録される識別情報領域を有する管理領域と、を備え、識別情報領域は、グルーブ又はランドの一部が所定の段差により区切られた平坦部を有することを特徴とするものである。
本発明が適用される光ディスクにおいて、平坦部は、隣接するグルーブ又はランドと同じ高さの平面を形成することが好ましい。また、平坦部は、トラック方向に対して垂直方向の幅が、グルーブ又はランドの幅より半径方向に広いことが好ましい。
本発明が適用される光ディスクにおいて、平坦部は、隣接するグルーブ又はランドと同じ高さの平面を形成することが好ましい。また、平坦部は、トラック方向に対して垂直方向の幅が、グルーブ又はランドの幅より半径方向に広いことが好ましい。
また、ディスク固有の識別情報は、平坦部を含むグルーブ又はランド上に記録されることが好ましい。さらに、ディスク固有の識別情報は、識別情報領域に不可逆的な記録マークとして記録されることが好ましい。また、ディスク固有の識別情報は、アドレス情報(ID)、SYNCコード及びエラー検出コード(EDC)から選ばれるいずれか1つが含まれることが好ましい。また、管理領域に媒体種別情報が記録されていることが好ましい。さらに、媒体種別情報は、ディスクタイプ、反射率、記録トラック位置、記録層材料、再生パワー及び記録極性から選ばれるいずれか1つが含まれることが好ましい。
次に、本発明は、基板上に、ユーザデータが記録される記録領域と、ディスク固有の識別情報が記録される識別情報領域を含む管理領域と、を備える光ディスクの再生方法であって、光源からのレーザ光を光ディスク上に集光するステップと、集光されたレーザ光をグルーブ又はランドにサーボオンするステップと、サーボオンされたレーザ光により、識別情報領域の信号及びディスク固有の識別情報の信号を検出するステップと、予め設定された所定のしきい値に基づき、検出されたディスク固有の識別情報の信号レベルの変動を検出するステップと、を有することを特徴とする光ディスクの再生方法として把握される。
本発明が適用される光ディスクの再生方法において、識別情報領域は、グルーブ又はランドの一部が所定の段差により区切られた平坦部を有することが好ましい。また、しきい値は、平坦部の信号レベル及びディスク固有の識別情報の信号レベルと、平坦部以外のランド又はグルーブに記録されたディスク固有の識別情報の信号レベルと、の間にそれぞれ設定されることが好ましい。また、しきい値は、予め記録された媒体種別情報に基づき設定されることが好ましい。
さらに、本発明が適用される光ディスクの再生方法において、平坦部以外のランド又はグルーブ以外に記録されたディスク固有の識別情報の信号を同期信号として使用するとともに、ディスク固有の識別情報の真偽を判断することが好ましい。
さらに、本発明が適用される光ディスクの再生方法において、平坦部以外のランド又はグルーブ以外に記録されたディスク固有の識別情報の信号を同期信号として使用するとともに、ディスク固有の識別情報の真偽を判断することが好ましい。
さらに、本発明は、レーザ光を光ディスク上に集光させる光ヘッドと、光ディスクから検出される信号を処理する記録再生信号処理回路と、制御部と、サーボ制御回路と、スピンドルモータと、を備える光ディスク駆動装置であって、記録再生信号処理回路は、予め設定された所定のしきい値に基づき、光ディスクに記録されたディスク固有の識別情報の信号レベルの変動を検出する回路と、ディスク固有の識別情報の真偽を判断する回路と、を有することを特徴とする光ディスクの駆動装置を要旨とするものである。
本発明が適用される光ディスクの駆動装置において、ディスク固有の識別情報は、光ディスクのユーザデータが記録される記録領域に隣接する管理領域上に記録されることが好ましい。また、ディスク固有の識別情報の真偽を判断する回路は、記録再生アクセス中止、警告表示及び光ディスク排除から選ばれるいずれか一つを含む動作を実行するものであることが好ましい。
本発明においては、ユーザデータ領域外に設けられた管理情報領域のランドトラックの一部に、トラック幅より広い平坦部(ミラー領域)が形成され、このミラー領域が含まれるランドトラックに不可逆的な記録マークとしてディスク固有の識別情報が形成され、次にディスク固有の識別情報が記録されたランドトラックに隣接するグルーブにトラッキングをかけたトラックオン状態で、ディスク固有の識別情報が再生される。このとき、ランドトラックの信号レベルとミラー領域の信号レベル中の不可逆的な記録マークの信号レベルとの間に設けたしきい値によって、正規な光ディスクが容易に判別される。ディスク固有の識別情報に必要なデータ量は数バイトから数十バイトであり、このために必要なミラー領域のトラック方向の長さは数マイクロメーターから数十マイクロメーター程度の範囲なので、トラック方向にランドトラックの一部が切断されていてもトラッキングが外れることはない。このように、ディスク固有の識別情報のデータ容量は、最大でも数十バイト程度なので、ミラー領域はトラック一周内に適当な間隔を空けて数カ所設ければ十分である。また、ミラー領域は、数トラックに重複して形成されていてもよく、数バイト単位に分割して分散配置されてもよい。
本発明によれば、ドライブ及び光ディスクに複雑な機構を施すことなく、複製が困難な光ディスクと、不正複製品を容易に看破することができる著作物保護手段とが提供される。その特徴は、次の通りである。
(1)本発明においては、ディスク固有の識別情報は、記録トラックに隣接するトラックに記録され、再生時にクロストークにより情報信号として検出される。これにより、たとえ複製情報が隣接する両側のトラックに、識別情報と同じ信号として記録されたとしても、駆動スピンドルの回転ジッタの影響により、互いに隣接する記録トラックの記録マーク位置の位相を合致させることは困難である。その結果追記された複製情報と正規のディスク固有の識別情報とを区別することが可能になり、複製品を看破することができる。特にCLV駆動においては記録マーク位置の位相を合致させることは困難である。
(1)本発明においては、ディスク固有の識別情報は、記録トラックに隣接するトラックに記録され、再生時にクロストークにより情報信号として検出される。これにより、たとえ複製情報が隣接する両側のトラックに、識別情報と同じ信号として記録されたとしても、駆動スピンドルの回転ジッタの影響により、互いに隣接する記録トラックの記録マーク位置の位相を合致させることは困難である。その結果追記された複製情報と正規のディスク固有の識別情報とを区別することが可能になり、複製品を看破することができる。特にCLV駆動においては記録マーク位置の位相を合致させることは困難である。
(2)また、本発明においては、ミラー領域とランドトラックとにわたり、ディスク固有の識別情報を記録マークとして形成し、この記録マークの振幅変化中に信号レベルが異なる3つの状態を混在させ、この3つの状態が、それぞれの信号レベルに対応させたしきい値(スライスレベル)が設けられた方式により検出される。これにより、たとえミラー領域が形成されていない光ディスクに不正コピーが記録されたとしても、この3つの状態の中の2つの状態しか検出されず、ディスク固有の識別情報を記録した領域や記録マークの再生が完全に行われないため、複製品を看破できる。このように、本発明によれば、ディスク固有の識別情報が記録されていない光ディスクのグルーブトラックに正規のディスク固有の識別情報が不正にコピーされた場合も、予めディスク固有の識別情報が記録されている光ディスクとの区別が可能である。
かくして本発明によれば、ディスク固有の識別情報が不正コピーが防止される光ディスクが提供される。
以下、図面に基づき、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳述する。
図1は、本実施の形態が適用される光ディスクの実施形態1を説明する図である。図1には、塗布型色素系光ディスクのディスク固有の識別情報が記録される領域(媒体固有情報記録領域)における記録マークのパターン(記録パターン)と再生信号波形との関係が示されている。
図1は、本実施の形態が適用される光ディスクの実施形態1を説明する図である。図1には、塗布型色素系光ディスクのディスク固有の識別情報が記録される領域(媒体固有情報記録領域)における記録マークのパターン(記録パターン)と再生信号波形との関係が示されている。
図1に示された塗布型色素系光ディスクは、グルーブトラックと、ランドトラックとを備えている。ランドトラックの一部には、ランドトラックの一部が所定の段差により区切られ、このランドトラックに隣接するグルーブトラックと共に同じ高さの平坦部(ミラー領域)が形成されている。このミラー領域のトラック方向に対する垂直方向の幅は、ランドトラックの幅より半径方向に広い。ディスク固有の識別情報は、このミラー領域と、ミラー領域が形成される段差のエッジの前後に亘り、ランドトラック上に記録されている。
ランドトラックの一部に形成されたミラー領域は、ランドトラックやグルーブトラックとは異なり、実効ビーム径の範囲内において平坦である。そのため、ミラー領域における反射率は高くなり(aレベル)、その結果、ミラー領域においてランドトラックの信号レベル(bレベル)とのレベル差が発生する。さらに、ミラー領域に形成された記録マークの信号振幅は、記録トラックに形成された通常の記録マークより大きくなる。そのため、隣接するグルーブトラックにトラックオンした状態で再生を行なうと、ランドトラックからのクロストーク量が多いので、ミラー領域に形成された記録マークを情報信号として検出することができる。
先ず、グルーブトラックに情報が記録される塗布型色素系光ディスクの場合について説明する。塗布型色素系光ディスクの場合、色素の膜厚はランド部よりグルーブ部が厚く、また、ミラー領域の色素の膜厚もランドトラック部より厚いため、信号振幅の差がより顕著になる。このため、ミラー領域が含まれたランドトラックにディスク固有の識別情報が不可逆的な記録マークで形成された場合、このミラー領域に形成された記録マークは、ランドトラックに形成された記録マークより振幅変化が大きく(a−c)、且つ、ランドトラックに形成された記録マークの信号レベル(b)よりレベルが低くなる。その結果、信号レベルが異なる3つの状態が混在することになるので、それぞれの信号レベルに対応したしきい値(スライスレベル)((1)及び(2))を設定し、この3つの状態を検出することにより、予めプリピットでディスク固有の識別情報が形成され、大量に複製された光ディスクと容易に区別をすることができる。
すなわちプリピットによりディスク固有の識別情報を記録マークとして形成する場合、ランド部とグルーブ部との双方に記録マークを形成することは不可能である。ピットが連続して形成されているものがランドであることを考えればランド部とピットを区別することができないのは当然である。
一方、ディスク固有の識別情報が記録されていない光ディスクのグルーブトラックに正規のディスク固有の識別情報の不正コピーが記録された場合も、区別が可能である。第1に、ミラー領域が形成されていない光ディスクに不正コピーが記録された場合は、ディスク固有の識別情報が記録された領域におけるミラーレベルや記録マークの再生レベルを検出することにより区別できる。第2に、ディスク固有の識別情報が、本来記録されるべきランドトラックの両側に隣接するグルーブトラックに記録された場合は、光ディスクを回転させるスピンドルの回転ジッタのため、両側のグルーブトラックに形成された記録マークのランドとミラー領域との境界を基準とするトラック方向の位相を、それぞれ異なるアドレスを有する2つのグルーブトラックにおいて合致させることは困難となり、その結果正規のディスク固有の識別情報と区別することができる。
なお、ディスク固有の識別情報はバイフェイズ変調等によりエンコードをされることが好ましい。バイフェイズ変調により1ビット→2ビット変換を行なうことで、既存のディスク固有の識別情報を示すマーク上に不正にマークを形成した場合、バイフェイズ変調の置換則に反するため、容易に不正情報であることを検出することが可能になる。例えば、データ”0”をバイフェイズ変調した時に”10”とし、データ”1”をバイフェイズ変調した時には”10”とする変換ルールを用いれば、”0”又は”1”のデータの組み合わせにおいて”00”又は”11”と先の変換データである”01”及び”10”以外のパターンは発生しない。仮に、”000”や”111”のように、”0”又は”1”の状態が3以上続けて存在する場合は、バイフェイズ変調ルールに因らない状態として検出することができる。書かれたデータの上書きが行われた場合にはこのような状態を想定できるため、すなわちエラーとして検出できる。つまり上書きによりマークの長さが2以下とはならず、3以上になることを検出するということであり、本のデータを改竄することは不可能である。
以上説明したように、一般に使用する変調コード以外のパターンを検出したらエラー処理が実行されるため識別情報は生の形で記録せず、バイフェイズ変調等の適当な変調手段により変形させて記録すると改竄を発見しやすいと考えられる。尚、変調手段としてバイフェイズ変調を例に挙げて説明したが、変調手段はこのバイフェイズ変調方式に限定されない。
次に、ランドとグルーブとを備えた、情報の書き換えが可能な相変化型光ディスクの場合を説明する。図4は、本実施の形態が適用される光ディスクの実施形態2を説明する図である。図4には、相変化型光ディスクにおけるランド部及びミラー領域(媒体固有情報記録領域)の双方に渡って形成された記録マーク(記録パターン)と再生信号波形の関係とが示されている。図5は、本実施の形態が適用される光ディスクの実施形態2の類似例を説明する図である。図5には、相変化型光ディスクにおけるランド部及びミラー領域(媒体固有情報記録領域)のそれぞれに形成された記録マーク(記録パターン)と再生信号波形の関係が示されている。図4と図5とでは、再生信号のレベルが、ランド部とミラー領域との境界において異なっている。しかし,図4、図5それぞれに示すように、検出レベル(2)を設定することによって、再生信号を同じように検出することができる。塗布型色素系光ディスクの場合と同様に、トラック方向にランドの一部が切断されて形成されたミラー領域の反射率が高い(aレベル)ので、ミラー領域に形成された記録マーク位置における信号レベル(cレベル)はランドトラックに形成された記録マーク位置における信号レベル(bレベル)より大きくなる。逆に、ランドトラックに形成された記録マーク位置では、ミラー領域に形成された記録マーク位置における信号レベル(cレベル)より低くなる。
このように、再生信号には、信号レベルが異なる3つの状態が混在するため、それぞれの信号レベルに対応したしきい値を設けて再生信号を検出することにより、予めプリピットでディスク固有の識別情報を形成して大量に複製された光ディスクと不正コピーが記録された光ディスクとの区別は容易である。さらに、ランド・グルーブ記録に対応したドライブを用いると、ランド及びグルーブの両方のデータが再生されるため、ランドトラックに記録されたディスク固有の識別情報は、ランドトラックから直接再生させることも可能である。
尚、ランドトラックの場合についてこれまで説明したが、追記型光ディスクに対しても同様に適用することができる。即ち、光ディスクのグルーブは情報を読み出す側から見た形状が凹形状又は凸形状であっても、情報を読み出す場合は、グルーブに形成された段差が光学的な位相差として検出されている。このため、塗布型色素系光ディスクの場合に塗布面から見て凹んでいるトラックの色素膜厚が厚くなり、凸側トラックの色素膜厚が薄くなり、各々に記録した信号変調度が一致しないことを除いて、相変化型光ディスク又は塗布型色素系光ディスク以外の追記型光ディスクの場合はグルーブトラックの一部に平坦部が形成されることにより、上記と同様に不正コピーが記録された光ディスクとの区別が可能になる。
ところで、光ディスクの情報管理領域にある管理情報は製造者によって記録され、ユーザによって書き換えることができなくされている。これにより、不正コピーの有無が監視されている。このような理由から、光ディスクに管理情報の書き換えの有無を検出できる手段を設けることが、不正コピーを防止するために有効である。一方、光ディスクに管理情報の総てを不可逆的に記録するためには、ライトワンス型光ディスクを用いることができる。ライトワンス型光ディスクとしては、例えば相変化型光ディスク、色素系光ディスクが挙げられる。
さらに、少なくともグルーブを備えた情報の書き換えが可能な相変化型光ディスクにおいては、ユーザデータの記録領域外に不可逆的に形成されたマークにより情報が記録される管理領域を設け、この管理領域にSYNCコード、エラー検出コード(EDC)の少なくともいずれか一部を不可逆的に記録する。そして、書き換えられた情報によるSYNCコードの再生信号長の変化や、書き換えられた管理情報から演算されるエラー検出コード(EDC)の変化から、書き換えの有無を検出することができる。すなわち、情報管理領域にある管理情報は製造者によって記録され、ユーザによって書き換えをできなくすることで、不正コピーを防止しようとしているので、光ディスクに書き換えの有無を検出できる手段を設けることは、不正コピーの防止に有効である。一方、管理情報の総てを光ディスクに不可逆的に記録するためには、通常の書き換え条件より高パワーを用いて記録する領域が増えるために、装置側の負担が大きくなる。しかし、管理情報を書き換えることができなくなるので有効である。
上述したように、光ディスクの記録層に塗布型色素材料を用いる場合と、書換可能な相変化型材料を用いる場合とで、ディスク固有の識別情報を再生するためのしきい値が異なる。また、記録トラックとしてグルーブトラックのみを用いる場合と、ランド及びグルーブの両方を用いる場合とでも、ディスク固有の識別情報を再生するためのしきい値が異なる。したがって、ディスク固有の識別情報を速やかに再生するためには、ディスクに、ディスクの種別を表す媒体種別情報をあらかじめ記録しておき、この媒体種別情報に基づいて決められたしきい値を用いて、ディスク固有の識別情報を再生することが好ましい。
ここで、媒体種別情報とは、ディスクタイプ(例えば、書換タイプ、ライトワンスタイプ、再生専用タイプ、あるいはこれらの組み合せ)、反射率、記録トラック位置(例えば、ランドのみ、グルーブのみ、ランド・グルーブ両方)、記録層材料のタイプ(例えば、色素、相変化、光磁気など)、再生パワー、記録極性(例えば、記録マークの反射率が記録前より高くなるか、低くなるか)などに関する情報である。また、このような情報を規定した規格書のバージョン等に関する情報も、媒体種別情報と考えることができる。光ディスクに媒体種別情を記録する方法としては、例えば、凹凸によるプリピットとして形成する方法、レーザ等により追記する方法などを用いることができる。また、媒体種別情報を、例えば、リードイン領域などに記録トラックに沿って記録し、これをフォーカスおよびトラッキングオンの状態で再生しても良い。さらに、媒体種別情報をバーコード状に記録し、フォーカスのみをオンにした状態で再生しても良い。
光ディスクの記録層が塗布型色素材料により形成される場合、レーザー光により良好に記録、再生される公知の色素材料を用いることができる。色素材料の例としては、例えば、シアニン色素、スクアリリウム色素、アズレニウム色素等のポリメチン系色素;フタロシアニン色素等の大環状アザアネレン色素;ジチオール色素、ポルフィセン化合物、アヌレン化合物等の光照射により変質する有機色素が挙げられる。有機色素材料は、それぞれ単独で又は2種以上の有機色素を混合してもよい。
特に記録再生に用いられるレーザー光の波長が400nm近傍である場合、記録材料としてポルフィセン化合物、アヌレン化合物を用いることが望ましい。
ポルフィセン化合物は、下記の一般式(1)により表わされる。
ポルフィセン化合物は、下記の一般式(1)により表わされる。
ここで、一般式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基;又はメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基である。
また、一般式(1)において、X1〜X8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ホルミル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の1〜20の直鎖または分岐のアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、エトキシカルボニルプロポキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基等の置換されることがある炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルコキシ基;ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基;ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピラン環等の炭素数6〜12の芳香環または複素環等である。
さらに、一般式(1)において、X1〜X8は、それぞれ独立して、カルボキシルメチル基等のカルボキシルアルキル基;メトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の、置換されることがある炭素数2〜21の直鎖または分岐のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基等の、置換されることがある、炭素数2〜21の直鎖または分岐のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルエチル基、n−プロポキシカルボニルエチル基、n−プロポキシカルボニルプロピル基、イソプロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルエチル基等の炭素数3〜22の直鎖または分岐のアルコキシカルボニルアルキル基が挙げられる。また、X1〜X8およびR1〜R4のうち、隣接する置換基同士が結合して環状構造を形成してもよい。
一般式(1)において、Mは、2個の水素原子;Ni,Co,Cu,Zn,Pd,Pt,Fe,Mn,Sn,Mg,Rh等の2価の金属;TiO,FeCl,VO,Sn(Y)2等の3〜4価の金属誘導体及びSi(Y)2,Ge(Y)2等の誘導体(Yはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基である)等の、ポルフィセン化合物に配位することができる誘導体である。これらの中でも、300〜500nmに極大吸収をもち、モル吸光係数が大きい点で、特に、Ni,Zn,Co,Cuが好ましい。
アヌレン化合物は下記の一般式(2)により表される。
一般式(2)において、X1〜X3はそれぞれ独立して、酸素原子、イオウ原子、セレン原子、イミノ基である。一般式(2)において、R1〜R6は、それぞれ独立して水素原子;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等、の置換されることがある炭素数2〜21の直鎖または分岐のアルコキシカルボニル基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基が挙げられる。
一般式(2)において、R7〜R12は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ホルミル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の1〜20の直鎖または分岐のアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、エトキシカルボニルプロポキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基等の置換されることがある炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルコキシ基等である。
さらに、一般式(2)において、R7〜R12は、それぞれ独立して、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基;ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピラン環等の炭素数6〜12の芳香環または複素環;カルボキシルメチル基等のカルボキシルアルキル基;メトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の置換されることがある炭素数2〜21の直鎖または分岐のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基等、の置換されることがある炭素数2〜21の直鎖または分岐のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボニルメチル器、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルエチル基、n−プロポキシカルボニルエチル基、n−プロポキシカルボニルプロピル基、イソプロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルエチル基等の炭素数3〜22の直鎖または分岐のアルコキシカルボニルアルキル基が挙げられる。
また、R1〜R12のうち隣接する置換基同士が結合して環状構造を形成してもよい。
また、R1〜R12のうち隣接する置換基同士が結合して環状構造を形成してもよい。
記録層は、前述したこれらの有機色素を、透明樹脂基板上に直接又は他の層を介して、適宜、キャスト法、スピンコート法、浸漬法等の塗布方法により、成膜することができる。塗布方法において使用する溶媒としては、基板を侵さない溶媒であれば特に限定されない。例えば、ジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−2−ブタノン等のケトンアルコール溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ溶媒;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の炭化水素溶媒;テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール、ヘキサフルオロブタノール等のパーフルオロアルキルアルコール溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の炭化水素溶媒;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル溶媒;乳酸メチル、乳酸エチル、イソ酪酸メチル等のヒドロキシルエステル溶媒などが挙げられる。
記録層の膜厚は、記録に用いるレーザー光などの記録光のパワーに対する記録感度性能係数を考慮して、波長、光反射層の光学定数、光吸収層の材質に応じて適宜選択される。また、上述したように、ランドトラックに不可逆的な記録マークによりディスク固有の識別情報を形成するためには、ランド部においても記録が可能であることが必要である。しかしながら、スピンコート法により形成された塗布型色素系光ディスクの記録層の膜厚は、塗布面からみて凹んでいるグルーブ部が厚くなり、ランド部が薄くなる。したがって、ランド部の記録層の膜厚は、レーザー光の波長λに対し、λ/6nm以上が必要である。また、ランド部の記録層の膜厚が上記の条件に合致するように、色素および色素を溶解する溶媒を選択し、または基板上に形成されたグルーブのU字溝の形状を最適化する必要がある。これに加え、光ディスクの全域において、記録再生特性がランド部以上に優れていることが必要とされることから、色素の光学定数nは1.8以上であり、従って、グルーブ部のU字溝の凹みの深さは20nmから150nm、望ましくは50nmから120nmが必要である。
また、反射層は、Au、Ag、Cu、Alなどの金属またはそれらを主成分とした合金から構成することができる。中でも、反射率や耐久性の点からAgまたはAgを主成分とする合金が好ましい。反射層の成膜方法としては、真空蒸着、スパッタリングおよびイオンプレーティングなどが挙げられる。反射層の膜厚は、反射率および熱拡散効率等を考慮し、0.02μm〜0.5μmとすることが好ましい。
反射層上に形成される保護層は、アクリル系紫外線硬化性樹脂等の硬質性の材料を用いることが好ましい。このような材料を用いることにより、光ディスクを高温高湿下で長期間保存した場合、保護層の経時的な変形を防止できる。保護層は通常、反射層上に、直接または他の層を介して、紫外線硬化性樹脂をスピンコート法により厚み1μm〜20μmで塗布した後、紫外線照射により硬化させて形成される。
以下に、実施例に基づき、本実施の形態をより具体的に説明する。尚、本実施の形態は、実施例に限定されるのではない。
(実施例1)
図2は、本実施の形態における塗布型色素系光ディスクの構造を説明する図である。図2には、ライトワンス型光ディスクである塗布型色素系光ディスクの断面構造の概略図が示されている。図2に示されたライトワンス型光ディスクは、直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂製である塗布型色素記録膜用の基板111の表面に、アドレス情報(ID)などを含む凹凸ピットと、0.45μmピッチのU字型溝とがあらかじめ形成されている。U字型溝の溝幅は約0.20μm、深さは100nmである。この基板111上に形成された塗布型色素記録膜である記録層114は、色素材料として下記の一般式(3)で示されるポルフィセン化合物系の色素が用いられている。この色素0.5gをテトラフロロプロパノール40gに溶解し、この溶液を40℃で30分間超音波分散した後、0.2μmのフィルターでろ過した。
(実施例1)
図2は、本実施の形態における塗布型色素系光ディスクの構造を説明する図である。図2には、ライトワンス型光ディスクである塗布型色素系光ディスクの断面構造の概略図が示されている。図2に示されたライトワンス型光ディスクは、直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂製である塗布型色素記録膜用の基板111の表面に、アドレス情報(ID)などを含む凹凸ピットと、0.45μmピッチのU字型溝とがあらかじめ形成されている。U字型溝の溝幅は約0.20μm、深さは100nmである。この基板111上に形成された塗布型色素記録膜である記録層114は、色素材料として下記の一般式(3)で示されるポルフィセン化合物系の色素が用いられている。この色素0.5gをテトラフロロプロパノール40gに溶解し、この溶液を40℃で30分間超音波分散した後、0.2μmのフィルターでろ過した。
このようにして調製された色素溶液を基板111上に、回転数500rpm〜2000rpmに加速しながらスピンコートし、記録層114を形成した。次に、記録層114がコートされた基板111を80℃のオーブンで30分乾燥した後、記録層114の上にスパッタリング法により膜厚100nmのAg合金膜を成膜し、銀合金反射膜の反射層117を形成した。さらに、この反射層117の上に、保護層として紫外線硬化樹脂119を5μmの厚さでスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させて、記録層付基板を調製した。さらに、接着剤層として遅効性紫外線硬化型接着剤120を塗布し、さらに、ダミー基板112を接着し、光ディスクを調整した。尚、反射層117上の紫外線硬化樹脂119を形成せず、紫外線硬化型接着剤を用いて、直接、ダミー基板112と接着してもよい。
図2に示された塗布型色素系光ディスクの、ディスク固有の識別情報が記録された所定領域の一部とそのトラック方向断面の模式図、さらに、グルーブトラックにトラックオンした状態で再生した信号波形の概略図は、図1に示されたものと同様である。
図7は、本実施の形態における光ディスクのレイアウトを説明する図である。図7には、記録可能な光ディスク(記録可能媒体)の記録前のトラックレイアウトが示されている。図に示された光ディスク200における管理情報領域であるリードイン領域210は、記録可能な光ディスクに関する情報が記録される領域である。図7では、リードイン領域210は内周部に設けられている。尚、リードイン領域210は、外周部に設けられても差し支えない。リードイン領域210に記録される情報は、光ディスク200にアクセスする際に、情報記録領域211へ情報を記録・再生するために必要な情報であり、通常、その配置上の制限はない。
本実施の形態の光ディスクは、情報を記録するためのグルーブが螺旋状又は同心円状に、内周から外周までの範囲内に形成されている。また、例えば、ディスク内周側の所定範囲の、ランド(L)の一部に形成されたミラー領域を含むランドトラック上には、専用のサーボライターを用い、ディスク固有の識別情報が記録されている。図1に示すように、ディスク固有の識別情報は、黒色マークで示された不可逆的な記録マークと、白色部分で示された未記録領域とが交互に配置されるように記録されている。なお、図1には示していないが、他の領域のグルーブにはユーザ情報(コンテンツデータ)等が記録される。
ランドトラック上にある記録マーク位置における信号振幅は、ミラー領域にある記録マーク位置における信号振幅より小さいため、ランドトラック後端部分からミラー領域先頭までの境界付近を未記録とすることで、ランドレベルより大きい信号レベルの領域が形成される。ここで、この部分を同期信号としてディスク固有の識別情報が記録された位置を示すマークに用いることも可能である。
ミラー領域の信号レベルはランドトラックより高くなる。また、ミラー領域に形成された記録マーク位置では通常のグルーブトラック部よりグルーブ幅が広くなるため、記録マーク幅を広くすることができ、グルーブトラックにトラックオンして再生しても精度良く信号を検出するのに十分な信号振幅を得ることができる。ここで、トラック方向の記録密度をユーザデータ領域より低く設定することで、更に検出精度を向上することができる。
図1に示すようにトラック上の色素膜に形成されるピットをグルーブ及びランド上の双方に設けることにより、光ディスクにディスク固有の識別情報が記録されると、このピットを再生するときは区別可能な3種類の再生信号を得ることができる。図1中、グルーブ又はランド上に記録されたピットマークから得られる再生信号は(b)であり、トラック幅より幅が広いミラー領域に記録されたピットマークからの再生信号が(c)であり、ミラー領域のピットマークではない部分からの再生信号が(a)である。図1に示すように、再生信号の大きさは(a)>(b)>(c)の順になる。
色素系光ディスクに情報を記録する場合、通常、溝上すなわちグルーブの中に記録ピットマークを形成するのが一般的である。本実施の形態では、ディスク固有の識別情報を光ディスクに設けられた特定の領域に記録し、通常領域に記録される信号とは識別するようにした。つまりミラー領域では高い反射率が得られるため、グルーブやランドにおける記録ピットマークに比べ大きな再生信号がえられることを利用している。さらにグルーブまたはランド部における記録と組み合わせることで、複数の再生信号レベルを有するディスク固有の識別情報を記録することが可能になる。
光ディスク中に配置されるミラー領域が特定したディスク上の特別な位置として設けられる手段と、光ディスク中の他の位置においては記録そのものが無効にされる手段とを組み合わせることにより、ミラー領域を有しない光ディスク及び特定の位置にディスク固有の識別情報が記録されていない光ディスクとの区別を明確にすることができる。ミラー領域の位置を指定するアドレスはマスタリングの際に記録されるアドレス情報に従っており、追記されるアドレス情報とはリンクしない。ミラー領域のアドレスはシステム上で認識できるように、ディスク固有の識別情報と組み合わせて記録させることができる。ディスク固有の識別情報はマスタリングによる物理アドレスとリンクされているので、この固有の識別情報を改竄するために、特定の配置位置からずれて記録された固有の識別情報を無効とすることができる。
次に再生信号からのディスク固有の識別情報の管理方法について説明する。再生信号は図1に示すように、ディスク固有の識別情報の記録位置がグルーブまたはランド部とミラー領域に渡るように記録されることで有効な3種類の信号が得られることを説明した。ここでは、この3種類の信号からディスク固有の識別情報を検出する方法について説明する。
図8は、本実施の形態における信号検出回路を説明する図である。図8に示すように、光ディスク駆動装置の光ヘッドは、トラッキング用にトラックの垂直方向に対し2分割した光検出器(2−Div.Detector)が使用されている。2分割した光検出器を使用することにより、グルーブ又はランドから一次回折光を利用して得られるプッシュプル信号を検出することができ、記録トラックをトラッキングすることができる。2分割光検出器は分割された検出器の差分信号を得ることでトラッキングサーボのためのセンサーとして動作する。また、分割された検出器の和信号を得ることでピットマークの検出をすることができる。先に説明したように得られた再生信号は3種類の信号を有しており、これを弁別するために(a)レベルと(b)レベルとの間に設定した基準電圧と、(b)レベルと(c)レベルとの間に設定した基準電圧を設ける。検出された再生信号は、コンパレータにより2値化される。ここで(a)−(b)基準電圧はグルーブ又はランド部のピットマークが検出されるように図1に示す電圧範囲で設定されることが必要である。
図8において、コンパレータの出力信号はアンドゲート回路に入力される。これはグルーブ又はランド部におけるピットマークとミラー領域のピットマークとを識別し、ディスク固有の識別情報を取り出すための選別処理である。図1のレベル(1)で検出された信号はディスク固有の識別情報の記録の前後に配置された同期信号として働く。図8では単純な動作例としてレベル(1)により、ディスク固有の識別情報としてのゲート信号が生成され、取り出されている様子を示している。このゲート処理された信号はディスク固有の識別情報あるいはコントロールデータとして取り出すことができる。
ディスク固有の識別情報の記録位置との関係を明確にするためには、グルーブ又はランド部における再生の場合は、ディスク固有の識別情報は、トラッキングの状態に置かれた2分割光検出器の進行方向の左または右に配置されたピットマークを考慮して、再生されることを想定する必要がある。2分割光検出器の差分信号から極性を弁別し、その極性と再生されたアドレス情報との関係を判断することにより、真偽判別を行なうことができる。
この判別は先に説明したゲート処理により得られたディスク固有の識別情報を検出する方法において必須の処理ではなく、付加的な処置であることを述べておく必要がある。
この判別は先に説明したゲート処理により得られたディスク固有の識別情報を検出する方法において必須の処理ではなく、付加的な処置であることを述べておく必要がある。
図9は、本実施の形態における光ディスク駆動装置を説明する図である。図9に示された光ディスク駆動装置90は、光ディスク91と、光ヘッド92と、レーザ駆動回路93と、サーボ制御回路94と、記録再生信号処理回路95と、コントローラ(情報管理)96と、回転制御回路97と、スピンドルモータ98とを備えている。光ヘッド92からの再生信号とサーボ制御回路94からの検出信号が記録再生信号処理回路95に入力している。
光ディスク駆動装置90は真偽判別した結果に基づき、光ディスク91が不正コピーと判断した場合、画面上に警告表示をする、光ディスク91へのアクセスを停止する、或いは光ディスク91を排出する等の動作を実行する。
光ディスク駆動装置90は真偽判別した結果に基づき、光ディスク91が不正コピーと判断した場合、画面上に警告表示をする、光ディスク91へのアクセスを停止する、或いは光ディスク91を排出する等の動作を実行する。
(実施例2)
図3は、本実施の形態における相変化型光ディスクを説明する図である。図3には、相変化型光ディスクの断面構造の概略が示されている。直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂板の表面に、アドレス情報などを含む凹凸ピットと、0.68μmピッチのU字型溝とをあらかじめ形成した基板11を用意した。U字型溝の溝幅と溝間(ランド)幅はほぼ等しく約0.34μmとした。ミラー領域の配置パターンは図6のパターンAを用いた。なお、パターンBを用いても良い。
尚、図6は、ディスク固有の識別情報領域のフォーマットパターンの例を説明する図である。図6には、ディスク固有の識別情報領域(媒体固有情報領域)のフォーマットパターン例が示されている。パターンAにおいては、ID(n)のグルーブトラックで再生されたデータからディスク固有の識別情報が生成される。パターンBにおいては、ID(n−1)及びID(n+1)のグルーブトラックで再生されたデータからディスク固有の識別情報が生成される。また、ID(n)及びID(n+2)のグルーブトラックで再生されたデータからディスク固有の識別情報が生成される。さらに、図10または図11に示されたミラー領域の配置パターン(媒体固有情報領域のフォーマットパターン例)を用いることもできる。
図3は、本実施の形態における相変化型光ディスクを説明する図である。図3には、相変化型光ディスクの断面構造の概略が示されている。直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂板の表面に、アドレス情報などを含む凹凸ピットと、0.68μmピッチのU字型溝とをあらかじめ形成した基板11を用意した。U字型溝の溝幅と溝間(ランド)幅はほぼ等しく約0.34μmとした。ミラー領域の配置パターンは図6のパターンAを用いた。なお、パターンBを用いても良い。
尚、図6は、ディスク固有の識別情報領域のフォーマットパターンの例を説明する図である。図6には、ディスク固有の識別情報領域(媒体固有情報領域)のフォーマットパターン例が示されている。パターンAにおいては、ID(n)のグルーブトラックで再生されたデータからディスク固有の識別情報が生成される。パターンBにおいては、ID(n−1)及びID(n+1)のグルーブトラックで再生されたデータからディスク固有の識別情報が生成される。また、ID(n)及びID(n+2)のグルーブトラックで再生されたデータからディスク固有の識別情報が生成される。さらに、図10または図11に示されたミラー領域の配置パターン(媒体固有情報領域のフォーマットパターン例)を用いることもできる。
この基板11を、複数のスパッタ室を持ち、膜厚の均一性および再現性に優れたスパッタ装置内の第1スパッタ室に配置した。ターゲットとしてZnSとSiO2の混合物を用い、アルゴンガス中で厚さ55nmの(ZnS)80(SiO2)20(モル%)第1誘電体層12を形成した。次いで、この基板を第2のスパッタ室に移動した後、ターゲットとしてGe80Cr20を用い、窒素含有量50モル%のアルゴン窒素混合ガス中で厚さ2nmのGeCrN第2誘電体層13を形成した。
さらに、この基板を第3スパッタ室に移動した後、ターゲットをGe33Sb13Te54(原子%)焼結体として、アルゴンガス中で記録層14を10nm形成した。次いで、第4スパッタ室に基板を移動し、Ge80Cr20ターゲットを用いて窒素含有量50モル%のアルゴン窒素混合ガス中でGeCrN界面層15を2nm形成した。
続いて、第5スパッタ室に基板を移動し、ターゲットとしてZnSとSiO2の混合物を用い、厚さ38nmの(ZnS)60(SiO2)40(モル%)中間層16を形成した。次いで、第6スパッタ室内でAl99Ti1(原子%)合金をターッゲットとして用い、Al99Ti1第1反射層17を50nm形成した。最後に、第7スパッタ室室内でAg97Ru2Au1(原子%)をターッゲットとして用い、Ag97Ru2Au1第2反射層18を50nm形成した。積層された基板をスパッタ装置から取り出し、最上層の上に紫外線硬化樹脂保護層19をスピンコートによって形成した。
同様にして、もう一枚の同様な基板11’上に(ZnS)80(SiO2)20(モル%)第1誘電体層12’、GeCrN第2誘電体層13’、記録層14’、GeCrN界面層15’、(ZnS)60(SiO2)40(モル%)中間層16’、Al99Ti1(原子%)第1反射層17’、Ag97Ru2Au1第2反射層18’、紫外線硬化樹脂保護層19’を形成した。この2枚の基板を、紫外線硬化樹脂保護層19、19’を内側にして接着剤層20によって貼り合わせを行い、相変化型光ディスク21を作成した。
次に、この相変化型光ディスク21を初期化装置を用いて初期化を行なった後、記録レーザー波長(λ)405nm、対物レンズ(NA)0.65のピックアップを有する記録再生装置を用い、図4に示すようなランドの一部が切断されたランドトラック上の特定トラック位置の半径21.5mm〜21.7mmの領域に、記録線速度3m/s、記録パワー10mWに設定された不可逆記録条件でディスク固有の識別情報を記録し、不可逆的な記録マークとして形成した。ユーザデータを記録するときの条件は、記録再生線速度5.7m/s、記録パワーは5mWである。また、記録パワー5mW、バイアスパワー2mWとし、記録パワーとバイアスパワーとの間で変調させたレーザ光を照射することによって情報の書換(オーバライト)が可能である。
この相変化型光ディスクをグルーブトラックにトラックオンした状態で再生すると、ミラー領域を含むランドトラックに隣接した位置で、図4に示すような再生信号波形が得られた。ここで、ディスク固有の識別情報に必要なデータ量は数バイトから数十バイトであり、このために必要なミラー領域のトラック方向の長さは数マイクロメーターから数十マイクロメーター程度の範囲なので、トラック方向にランドが切断されていてもトラッキングが外れることはない。
不可逆的な記録マークを形成するための条件をより詳細に調べるために、実施例1で使用した光ディスクを用いて、線速度および記録パワーを変えて、不可逆マークを形成した。その結果、不可逆マークの記録線速度が、通常の記録線速度である5.7m/sの0.25倍より小さい場合、不可逆マークの記録は可能だが、その振幅は通常記録マークよりも小さくなった。その理由は、記録膜として線速度5.7m/sでも結晶化が可能な材料を用いているため、記録線速度が遅くなりすぎると記録膜の再結晶化領域が大きくなってしまうためである。従って、不可逆マークの記録線速度は、通常の記録線速度の0.25倍以上が好ましい。不可逆マークの記録線速度が通常の記録線速度と同じでも、不可逆マークの形成は可能である。ただし、この場合、記録パワーを通常記録の2倍より小さい値に設定すると、記録されたマークは可逆マークとなった。
不可逆マークを形成するための記録線速度Vaと記録パワーPa(mW)の関係をさらに詳細に調べたところ、Vaを通常の記録線速度Vの0.25倍以上1倍以下とし、且つ、記録パワーPa(mW)を、
Pa>2×P×(Va/V)1/2
としたときに不可逆マーク形成が正常に行われ、かつ不可逆マークの信号振幅が、通常記録マークの信号振幅の1.3倍以上となった。これ以外の範囲ではマークが可逆マークになったり、不可逆マークが形成されてもその振幅が小さくなった。さらに、
Pa>2.5×P×(Va/V)1/2
としたときには、不可逆マークの信号振幅が、通常記録マークの信号振幅の1.4倍以上となった。
Pa>2×P×(Va/V)1/2
としたときに不可逆マーク形成が正常に行われ、かつ不可逆マークの信号振幅が、通常記録マークの信号振幅の1.3倍以上となった。これ以外の範囲ではマークが可逆マークになったり、不可逆マークが形成されてもその振幅が小さくなった。さらに、
Pa>2.5×P×(Va/V)1/2
としたときには、不可逆マークの信号振幅が、通常記録マークの信号振幅の1.4倍以上となった。
尚、本実施例においてはランドとグルーブの両方を記録トラックとする場合について述べたが、記録トラックとしてランドもしくはグルーブのどちらか一方を用いる場合についても同様の結果が得られた。この場合、不可逆マークは記録トラック上のみに形成してもよいが、記録トラック上と記録トラック間の両方に形成しても良い。
(実施例3)
実施例2では、ランドとグルーブとに記録トラックを設けたランド・グルーブ記録において、情報管理領域にディスク固有の識別情報を不可逆記録条件で不可逆的に記録した場合について述べたが、次に、グルーブのみに記録トラックを設けた場合の相変化光ディスクの実施例について述べる。
実施例2では、ランドとグルーブとに記録トラックを設けたランド・グルーブ記録において、情報管理領域にディスク固有の識別情報を不可逆記録条件で不可逆的に記録した場合について述べたが、次に、グルーブのみに記録トラックを設けた場合の相変化光ディスクの実施例について述べる。
一定周期で蛇行し、アドレス情報が重畳して記録されたグルーブが形成された厚さ1.1mmの基板上に実施例2と同じ相変化記録膜を逆の順番で積層し、さらに、厚さ0.1mmのカバー層を形成し光ディスクを作製した。この光ディスクの記録膜は、実施例2と同様に、初期化装置により初期化を行なった。初期化された光ディスクを、記録レーザー波長(λ)405nm、対物レンズ(NA)0.85のピックアップを有する記録再生装置を用い、記録線速度2.5m/s、バイアスパワー(Pb)0.5mW、メインデータは通常記録パワー(Pw1)2.0mWで、アドレス情報、SYNCコードおよびエラー検出コード(EDC)は不可逆記録パワー(Pw2)10mW、基準クロック(T)33MHzで、管理情報領域に記録を行い、アドレス情報(ID)、SYNCコード、エラー検出コード(EDC)を不可逆記録マークで形成した。この光ディスクを線速度6m/s、再生パワー(Pr)0.5mWで再生した信号変調度は、通常記録部で60%、不可逆記録部で75%であった。
次に、線速度5.0m/s、バイアスパワー(Pb)2.0mW、通常記録パワー(Pw0)5.0mWで、上記管理情報領域の情報の書き換えを行なった後、再生パワー(Pr)0.5mWで再生した。SYNCコードは前の情報によってパターンが異なるため、SYNCコードが記録された部分が消去できない。このため、スペースに書き換えられるべきSYNCフレームの部分ではSYNCコードに連続して記録マークが形成されるため、この部分ではSYNCコードの再生信号長が変調パターンとは異なり、長くなる。このように再生信号長が変化したことを検出することで、管理情報が書き換えられ(改竄され)たことを検出することができる。特に、別の記録装置を用いた場合、スピンドルのサーボ系制御の安定性が装置によって異なり、SYNCコードの記録開始タイミングがずれるため、再生信号長の変化がより大きくなる。
また、エラー検出コード(EDC)データはメインデータからの演算結果から決められるので、書き換えによってエラー検出コード(EDC)データも異なってくることからも管理情報が書き換えられ(改竄され)たことを検出することができる。
アドレス情報(ID)、SYNCコード、エラー検出コード(EDC)全てを不可逆的記録で行なったが、単独あるいはいずれかを組み合わせて不可逆的記録を行なっても良い。このように管理情報領域のディスク固有の識別情報のみを不可逆的な記録マークで形成することにより、全ての管理情報を不可逆的なマークで形成する場合に比べ、記録レーザーへの負担が軽減される。
このように、本実施の形態が適用される光ディスクの再生方法によれば、ディスク固有の識別情報を、複数の平坦部(ミラー領域)が形成されたグルーブ又はランド上に不可逆的なマークで記録し、一方、このディスク固有の識別情報を、グルーブ又はランドに隣接するグルーブ又はランドにトラックオンした状態で読み出すことにより、通常の記録トラックに記録された場合の検出レベルでは検知できないレベルを含む3種類以上の信号レベルが得られる。その結果、不正にコピーができない光ディスク及びその再生方法が提供される。
また、アドレス情報(ID)、SYNCコード、エラー検出コード(EDC)のように、特定位置に固有情報として記録される情報を不可逆的マークで形成することで、情報の書き換え(改竄)が行なわれた場合に、容易に検出することができる。また、管理情報領域に適用することで、管理情報の改竄防止に有効である。
11,11’…基板、12,12’…第1誘電体層、13,13’…第2誘電体層、14,14’…記録層、15,15’…界面層、16,16’…中間層、17,17’…第1反射層、18,18’…第2反射層、19,19’…紫外線硬化樹脂保護層、20…接着剤層,21…相変化型光ディスク、90…光ディスク駆動装置、91…光ディスク、92…光ヘッド、93…レーザ駆動回路、94…サーボ制御回路、95…記録再生信号処理回路、96…コントローラ(情報管理)、97…回転制御回路、98…スピンドルモータ、111…基板、112…ダミー基板、114…記録層、117…反射層、119…紫外線硬化樹脂、120…遅効性紫外線硬化型接着剤、200…光ディスク、210…リードイン領域、211…情報記録領域
Claims (23)
- グルーブやランドのいずれか一方、あるいは両方を記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクであって、
前記光ディスクは前記光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、
前記管理領域のランド、若しくは、グルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、
前記平坦部の半径方向の両側に隣接するランド、若しくは、グルーブが存在し、
ディスク固有の識別情報を記録するための前記平坦部を含むランドトラック、若しくは、グルーブトラックを有することを特徴とする光ディスク。 - グルーブやランドのいずれか一方、あるいは両方を記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクの記録方法であって、
前記光ディスクは前記光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、
前記管理領域のランド、若しくは、グルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、
前記平坦部の半径方向の両側に隣接するランド、若しくは、グルーブが存在し、
少なくとも、前記平坦部を含むランドトラック上、若しくは、グルーブトラック上にディスク固有の識別情報を不可逆的な記録マークで形成することを特徴とする光ディスクの記録方法。 - グルーブやランドのいずれか一方、あるいは両方を記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクの再生方法であって、
前記光ディスクは前記光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、
前記管理領域のランド、若しくは、グルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、
前記平坦部の半径方向の両側に隣接するランド、若しくは、グルーブが存在し、
少なくとも、前記平坦部を含むランドトラック上、若しくは、グルーブトラック上に不可逆的な記録マークで形成されたディスク固有の識別情報が記録された前記ランドトラック若しくは、前記グルーブトラックと前記平坦部に隣接するランドトラック若しくは、グルーブトラックの間にあるグルーブトラック上、若しくは、ランドトラック上の少なくとも一方にサーボオンした状態で再生し、
前記ランド、若しくは、前記グルーブの信号レベルと前記平坦部の信号レベルと前記ディスク固有の識別情報を記録したマークの信号レベルとの間にスライスレベルを設け、
前記ランド若しくは前記グルーブが途切れたエッジ位置前後における再生信号レベルをそれぞれ検出することを特徴とする光ディスクの再生方法。 - 請求項3に記載の光ディスクの再生方法において、
前記光ディスクは、前記光ディスクの種別を表す媒体種別情報をユーザデータの記録領域外に備えており、前記媒体種別情報を再生し、前記光ディスクの種別に応じて前記再生信号のスライスレベルを設定し、前記ディスク固有の識別情報を再生することを特徴とする光ディスクの再生方法。 - グルーブやランドのいずれか一方、あるいは両方を記録トラックとして用い、情報の記録が可能な記録層を備えた光ディスクの情報管理方法であって、
前記光ディスクは前記光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、
前記管理領域のランド、若しくは、グルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、
前記平坦部の半径方向の両側に隣接するランド、若しくは、グルーブが存在し、
少なくとも、前記平坦部を含むランドトラック上、若しくは、グルーブトラック上に不可逆的な記録マークで形成されたディスク固有の識別情報が記録された前記ランドトラック若しくは、前記グルーブトラックに隣接するグルーブトラック上、若しくは、ランドトラック上の少なくとも一方にサーボオンした状態で再生し、
前記ランド、若しくは、前記グルーブの再生信号レベルと前記平坦部の再生信号レベルと前記ディスク固有の識別情報の記録マーク再生信号レベルとの間に複数のスライスレベルを設け、
前記ランドトラック、若しくは前記グルーブトラックが途切れた平坦部境界とのエッジ位置前後における信号レベル変動を検出し、
前記エッジ位置の信号を前記ディスク固有の識別情報を得るための同期信号として用いると共に当該ディスク固有の識別情報の真偽を判定するために使用することを特徴とする光ディスクの情報管理方法。 - 少なくともスピンドルモーターと、光ヘッドと、記録再生信号処理回路と、コントローラと、サーボ制御回路と、を備え、光ディスクを駆動するための光ディスク駆動装置であって、
前記光ディスクは、当該光ディスクにアクセスするための管理領域をユーザデータの記録領域外に備え、
前記管理領域のランド、若しくは、グルーブの一部が記録トラック方向に切断して形成されたトラック幅より半径方向に広い平坦部を有し、
前記平坦部の半径方向の両側に隣接するランド、若しくは、グルーブが存在し、
少なくとも、前記平坦部を含むランドトラック上、若しくは、グルーブトラック上に不可逆的な記録マークで形成されたディスク固有の識別情報が記録され、
前記記録再生信号処理回路は、前記ランド、若しくは、前記グルーブの再生信号レベルと前記平坦部の再生信号レベルと前記ディスク固有の識別情報の記録マーク再生信号レベルとの間に複数のスライスレベルを設け、
前記ランドトラック、若しくは前記グルーブトラックが途切れた平坦部境界とのエッジ位置前後、或いはエッジの前後に渡って設けた前記記録マークの信号レベル変動を検出する回路と、
前記エッジ位置の信号を前記ディスク固有の識別情報を得るための同期信号として用いるとともに当該ディスク固有の識別情報の真偽を判定する回路と、
を有することを特徴とする光ディスク駆動装置。 - 請求項6に記載の光ディスク駆動装置において、
前記ディスク固有の識別情報の真偽を判定し、不正コピーと判断された前記光ディスクに対して、記録再生アクセスを停止すること、或いは不正ディスクである警告表示すること、或いはアクセス動作を停止すること、或いは駆動装置から排除する動作のうち少なくともいずれか一つを実行することを特徴とする光ディスク駆動装置。 - 基板上に形成されるグルーブ及びランドと、
前記基板上に形成され、ユーザデータが記録される記録領域と、
前記基板上に形成され、前記記録領域に隣接して設けられ、ディスク固有の識別情報が記録される識別情報領域を有する管理領域と、を備え、
前記識別情報領域は、前記グルーブ又は前記ランドの一部が所定の段差により区切られた平坦部を有する
ことを特徴とする光ディスク。 - 前記平坦部は、隣接する前記グルーブ又は前記ランドと同じ高さの平面を形成することを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記平坦部は、トラック方向に対して垂直方向の幅が、前記グルーブ又は前記ランドの幅より半径方向に広いことを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記ディスク固有の識別情報は、前記平坦部を含む前記グルーブ又は前記ランド上に記録されることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記ディスク固有の識別情報は、前記識別情報領域に不可逆的な記録マークとして記録されることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記ディスク固有の識別情報は、アドレス情報(ID)、SYNCコード及びエラー検出コード(EDC)から選ばれるいずれか1つが含まれることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記管理領域に媒体種別情報が記録されていることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記媒体種別情報は、ディスクタイプ、反射率、記録トラック位置、記録層材料、再生パワー及び記録極性から選ばれるいずれか1つが含まれることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 基板上に、ユーザデータが記録される記録領域と、ディスク固有の識別情報が記録される識別情報領域を含む管理領域と、を備える光ディスクの再生方法であって、
光源からのレーザ光を前記光ディスク上に集光するステップと、
集光されたレーザ光をグルーブ又はランドにサーボオンするステップと、
サーボオンされたレーザ光により、前記識別情報領域の信号及び前記ディスク固有の識別情報の信号を検出するステップと、
予め設定された所定のしきい値に基づき、検出された前記ディスク固有の識別情報の信号レベルの変動を検出するステップと、
を有することを特徴とする光ディスクの再生方法。 - 前記識別情報領域は、前記グルーブ又は前記ランドの一部が所定の段差により区切られた平坦部を有することを特徴とする請求項16記載の光ディスクの再生方法。
- 前記しきい値は、前記平坦部の信号レベル及び前記ディスク固有の識別情報の信号レベルと、当該平坦部以外のランド又はグルーブに記録された前記ディスク固有の識別情報の信号レベルと、の間にそれぞれ設定されることを特徴とする請求項16記載の光ディスクの再生方法。
- 前記しきい値は、予め記録された媒体種別情報に基づき設定されることを特徴とする請求項16記載の光ディスクの再生方法。
- 前記平坦部以外のランド又はグルーブ以外に記録された前記ディスク固有の識別情報の信号を同期信号として使用するとともに、前記ディスク固有の識別情報の真偽を判断することを特徴とする請求項16記載の光ディスクの再生方法。
- レーザ光を光ディスク上に集光させる光ヘッドと、前記光ディスクから検出される信号を処理する記録再生信号処理回路と、制御部と、サーボ制御回路と、スピンドルモータと、を備える光ディスク駆動装置であって、
前記記録再生信号処理回路は、
予め設定された所定のしきい値に基づき、前記光ディスクに記録されたディスク固有の識別情報の信号レベルの変動を検出する回路と、
前記ディスク固有の識別情報の真偽を判断する回路と、
を有することを特徴とする光ディスクの駆動装置。 - 前記ディスク固有の識別情報は、前記光ディスクのユーザデータが記録される記録領域に隣接する管理領域上に記録されることを特徴とする請求項21記載の光ディスクの駆動装置。
- 前記ディスク固有の識別情報の真偽を判断する回路は、記録再生アクセス中止、警告表示及び光ディスク排除から選ばれるいずれか一つを含む動作を実行することを特徴とする請求項21記載の光ディスクの駆動装置。
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JP2004011449A JP2004247033A (ja) | 2003-01-21 | 2004-01-20 | 光ディスク、光ディスクの記録方法、光ディスクの再生方法、光ディスクの情報管理方法及び光ディスク駆動装置 |
Publications (1)
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Cited By (3)
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KR101240994B1 (ko) * | 2005-05-09 | 2013-03-08 | 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. | 광 데이터 저장매체 |
-
2004
- 2004-01-20 JP JP2004011449A patent/JP2004247033A/ja active Pending
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KR101240994B1 (ko) * | 2005-05-09 | 2013-03-08 | 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. | 광 데이터 저장매체 |
JP2012009132A (ja) * | 2011-09-05 | 2012-01-12 | Toshiba Corp | 情報記憶媒体及び情報再生方法 |
JP2012226823A (ja) * | 2012-07-09 | 2012-11-15 | Toshiba Corp | 情報記憶媒体、再生方法、再生装置、記録方法及び記録装置 |
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