JP2004246796A - 階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置、帰属関係管理装置及びプレゼンス情報管理方法並びにプレゼンス情報管理プログラム及び記録媒体 - Google Patents
階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置、帰属関係管理装置及びプレゼンス情報管理方法並びにプレゼンス情報管理プログラム及び記録媒体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】IP網などにおけるプレゼンスサービスを提供できるようにするため、ユーザ端末がグループを形成しネットワークが階層化された場合でも、プレゼンス管理装置は、アクセス認証を行わない端末に対してもプレゼンス情報を取得できるようにすることを目的とする。
【解決手段】グループを代表する親端末がアクセス認証することで得られるプレゼンス情報を、グループを形成するユーザ端末との帰属関係情報に基づいて、前記ユーザ端末のプレゼンス情報とすることで、各ユーザ端末のプレゼンス情報を取得し、プレゼンスサービスを提供する。
【選択図】 図3
【解決手段】グループを代表する親端末がアクセス認証することで得られるプレゼンス情報を、グループを形成するユーザ端末との帰属関係情報に基づいて、前記ユーザ端末のプレゼンス情報とすることで、各ユーザ端末のプレゼンス情報を取得し、プレゼンスサービスを提供する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザがネットワークのサービスを利用する場合のグループ化されたユーザのプレゼンス情報を管理する階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置、帰属関係管理装置及びプレゼンス情報管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IP(Internet protocol)端末によるインターネット通信の増加に伴い、ユーザの地理的位置などの情報を利用したプレゼンスサービスが注目されてきている。このユーザの地理的位置情報などをプレゼンス情報といい、ユーザや端末などの状態(例えばオンライン/オフライン、在席/離席など)を表す情報である。例えば各端末で使用するアクセス帯域情報、収容装置(アクセスポイント)の周辺情報、ユーザの契約者情報などもプレゼンス情報に相当する。このプレゼンスサービスを実現するための従来技術としては、次のものがある(例えば非特許文献1参照)。非特許文献1には、プレゼンスサービスとして、収容装置(アクセスポイント)ごとの混雑情報紹介サービス、各端末で使用するアクセス帯域情報に基づいて収容装置ごとの使用帯域の紹介サービス、アクセスポイント周辺の詳細な天気の状況を通知するサービス、契約者情報による性別や年齢などユーザの個人情報に基づいた嗜好分布サービス、などのサービスに関する情報が開示されている。例えば、収容装置ごとの混雑情報紹介サービスでは、この情報はプレゼンスサーバで収集し提供される。プレゼンスサーバは、認証サーバから、収容装置ごとの各端末の収容情報を取得し、収容装置のIPアドレスを地理的位置情報に変換しHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などで混雑している収容装置を視覚的に表現する。
【0003】
従来、これらプレゼンス情報は次のように取得されている。ユーザが、ユーザ端末から収容装置(アクセスポイント)へ接続する際、収容装置はユーザ端末との間でアクセス認証を行う。アクセス認証を行う際、収容装置はアクセス認証装置にユーザ識別子や認証情報に加え、NAS−Address(Network Access Server−Address)やNAS−Type(Network Access Server−Type)などの収容装置情報を通知する。プレゼンス情報を管理するプレゼンス情報管理装置は、アクセス認証装置から収容装置情報を受け取り、この収容装置情報を地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報に変換してプレゼンス情報として使用している。
【0004】
【非特許文献1】
吉岡弘高、他著「ネットワーク情報を用いた高機能なプレゼンスサービスについての一考察」情報通信学会講演会論文集、2002年9月11日
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ユーザ端末がグループを構成して通信サービスを利用する場合、代表の端末が収容装置へのアクセス認証を実施しIP Reachable(IPパケットの到達)となると、グループに帰属する端末は個別に認証を行わなくとも通信サービスを利用することが可能である。このようにグループを構成する場合、従来方式のように、ユーザが収容装置に接続する際に実施されるアクセス認証時に得られる情報を変換して地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報を生成する場合においては、グループに帰属し、収容装置と直接アクセス認証を行わないユーザ端末に対してプレゼンス情報を取得できないという課題が生じる。その結果、アクセス認証をしないユーザは、プレゼンスサービスを受けられないという課題が生じる。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザ端末がグループを構成し、ネットワークが階層化された場合でも、アクセス認証を行わない端末に対してもプレゼンス情報を取得し、プレゼンスサービスを提供できるようにしてIP網などにおけるプレゼンスサービスの向上を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、グループを構成したユーザ端末間の帰属関係を利用することにより、収容装置とのアクセス認証を実施しない端末に対しても収容装置を識別し、地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報を取得することを特徴とする。
【0008】
階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置(請求項1)は、少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザ及び前記ユーザの端末の状態を示すプレゼンス情報を管理する装置である。プレゼンス情報管理装置は、前記ユーザのユーザ識別子と前記収容装置に関する収容装置情報と前記親端末との帰属関係を示す帰属関係情報とを入力する入力手段と、前記収容装置情報から前記親端末のプレゼンス情報に変換するプレゼンス情報変換手段と、前記帰属関係情報に基づいて前記親端末への帰属関係を判定する帰属関係判定手段と、前記子端末に前記親端末のプレゼンス情報を設定し管理するプレゼンス管理手段とを備えており、グループを構成する各ユーザの端末のプレゼンス情報を取得することを特徴とする。
【0009】
階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置(請求項2)は、前記グループを代表する親端末が前記収容装置に対してアクセス認証することで得られるプレゼンス情報を、前記帰属関係情報に基づいて、前記グループに帰属する子端末のプレゼンス情報とすることを特徴とする。
【0010】
階層化ネットワークの帰属関係管理装置(請求項3)は、少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザの端末の帰属関係情報を管理する装置であって、前記グループを代表する親端末の論理位置情報と帰属する子端末の論理位置情報とを帰属関係情報として備えている。
【0011】
階層化ネットワークのプレゼンス情報管理方法(請求項4)は、少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザ及び前記ユーザの端末の状態を示すプレゼンス情報を管理するプレゼンス情報管理装置を用いて行うプレゼンス情報の管理方法である。このプレゼンス情報管理方法は、前記ユーザのユーザ識別子と収容装置情報と前記親端末との帰属関係を示す帰属関係情報とを入力するステップと、前記収容装置情報から前記親端末のプレゼンス情報に変換するステップと、前記帰属関係情報に基づいて前記親端末への帰属関係を判定するステップと、前記子端末に前記親端末のプレゼンス情報を設定するステップとを含み、グループを構成する各ユーザの端末のプレゼンス情報を取得することを特徴とする。
【0012】
従って、これにより、ユーザ端末がグループを構成し、ネットワークが階層化された場合でも、アクセス認証を行わない端末に対してもプレゼンス情報を取得することができ、IP網などにおけるプレゼンスサービスを提供することができるようになる。
【0013】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、階層化ネットワークのプレゼンス管理システム1の構成を示した図である。階層化ネットワークでは、グループを形成するユーザの端末に親端末と子端末という関係ができ、例えば親端末のユーザが直接インターネットに接続し、子端末のユーザは、親端末を介してインターネットに接続する。グループを形成するユーザは、全てのユーザが公衆網に対してアクセス回線(例えば、携帯電話によるISP(Internet Service Provider)へのダイアルアップ)がなくてもインターネットを利用することができる。
【0015】
プレゼンス管理システム1は、グループの親端末となるユーザAのユーザ端末7Aとユーザ端末7Aに帰属するユーザBのユーザ端末7Bとユーザ端末7Aのアクセスメディア8Aとユーザ端末7Bのアクセスメディア8Bとユーザ端末7A,7Bをネットワーク9に収容する収容装置3(アクセスポイントなどとも言う)とユーザ端末7A,7Bが収容装置3へアクセスする際にユーザ識別子やパスワードなどに基づいてアクセス認証を行うアクセス認証装置4とユーザ端末7A,7Bなどのユーザ端末の帰属関係情報を管理する帰属関係管理装置5とユーザのプレゼンス情報の管理を行うプレゼンス情報管理装置2とプレゼンス情報を利用して様々なサービスを提供するアプリケーションサーバ6とで構成される。アクセスメディア8A,8Bとしては、無線LANなどが使用される。帰属関係管理装置5は、ユーザ端末7A,7BなどのIPアドレスなどの論理位置情報を基に帰属関係情報の管理を行っている。
【0016】
図2は、プレゼンス情報管理装置2の本実施形態に係るブロック構成を示した図である。プレゼンス情報管理装置2は、主に、プレゼンス情報変換手段20と帰属関係判定手段21とプレゼンス管理手段22と入力手段23とで構成されている。プレゼンス情報変換手段20は、アクセス認証装置4から取得したユーザ識別子と収容装置情報とに基づいて、ユーザのプレゼンス情報を生成する機能を備えている。帰属関係判定手段21は、帰属関係管理装置5から取得した帰属関係情報に基づいてユーザ端末7A,7B間の帰属関係を判定する機能を備えている。プレゼンス管理手段22は、プレゼンス情報変換手段20と帰属関係判定手段21とから取得した情報に基づいて、ユーザのプレゼンス情報を設定したり、アプリケーションサーバ6の要求に従ってユーザのプレゼンス情報を提供する機能を備えている。入力手段23は、ユーザ識別子と収容装置情報と帰属関係を示す帰属関係情報とを入力する機能を備えている。
【0017】
なお、これらプレゼンス情報管理装置2は、コンピュータを用いて、プレゼンス情報管理プログラムとしてコンピュータのプログラムで実現することができる。また、プレゼンス情報管理プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することができる。
【0018】
図3は、プレゼンス管理システム1の各装置間でのプレゼンス情報管理方法のフローを示した図である。適宜、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0019】
図3において、親端末となるユーザAのユーザ端末7Aは、収容装置3(アクセスポイント)にアクセスして(S1)アクセス認証が行われる(S2)。アクセス認証時に収容装置3からアクセス認証装置4に対して、ユーザ識別子と認証情報とNAS−Address(Network Access Server−Address)やNAS−Type(Network Access Server−Type)などの収容装置情報(アクセスポイント情報)が送信される(S2)。アクセス認証装置4は、送信されたユーザ識別子と収容装置情報をプレゼンス情報管理装置2に送信し(S3)、プレゼンス情報管理装置2は、入力手段23(図2参照)を介してこれらの情報を入力する。プレゼンス情報管理装置2のプレゼンス情報変換手段20(図2参照)は、送信された収容装置情報を地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報に変換する(S4)。これは、取得したアクセスポイントの名前などから当該アクセスポイントが存在する地理的な位置情報に変換することであり、予め用意した、アクセスポイントの名前と地理的位置情報とをマッピングしたテーブルなどに基づいて行われる。地理的位置情報や帯域情報などは、ユーザ識別子で示された親端末のプレゼンス情報として設定され(S5)、プレゼンス管理手段22(図2参照)で管理される。
【0020】
収容装置3に対してアクセス認証が完了したユーザ端末7Aは、IP reachablity(IPプロトコルの到達)を確保するために、帰属関係管理装置5にIPアドレスなどの論理位置情報の登録を行う(S6)。ユーザAが、IP reachablityを確保すると、ユーザBは、ユーザAのユーザ端末7Aを介して、同様の手順で帰属関係管理装置5にユーザ端末7Bの論理位置情報の登録を行う(S8)。
【0021】
帰属関係管理装置5は、登録された論理位置情報をプレゼンス情報管理装置2へ送信し(S7,S9)、プレゼンス情報管理装置2は、入力手段23(図2参照)を介してこれらの情報を入力する。プレゼンス情報管理装置2の帰属関係判定手段21(図2参照)は、論理位置情報から帰属関係を判定し(S10)、ユーザBのユーザ端末7Bの親端末情報としてユーザ端末7Aを設定する(S11)。アプリケーションサーバ6からユーザBのプレゼンス情報が要求された時は、プレゼンス情報管理装置2は、親端末として設定されているユーザAのプレゼンス情報を提供する。
【0022】
これにより、アプリケーションサーバ6からユーザBのプレゼンス情報が要求された場合でも、プレゼンス情報管理装置2は、アクセス認証を行っていないユーザBのプレゼンス情報の提供が可能となり、ユーザBからのプレゼンスサービスの要求に対してもアプリケーションサーバ6はサービスを提供することができる。
【0023】
さらに、図4及び図5を用いて、具体的に本発明の実施形態について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るプレゼンス管理システム(図1参照)を示した図である。図1と共通する部分については同じ符号をつけて説明を省略する。図1と異なる部分は、帰属関係管理装置(図1の符号5)を帰属関係管理装置(1)51と帰属関係管理装置(2)52とを使用している点である。また、図4は各装置間の情報の流れを示している。図5は、図4で示した構成におけるプレゼンス管理システムのフローチャートを示した図である。
【0024】
図4における実際の構成としては、例えば、アクセス認証装置4としてRADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)プロトコルを用いたRADIUSサーバ、帰属関係管理装置5として階層化Mobile IP技術(Network Mobility)のHA(HomeAgent)、プレゼンス情報管理装置2としてプレゼンスサーバなどが使用される。Mobile IP技術を階層化して使用することにより、Mobile IPに対応していない端末に対しても移動性を提供することが可能である。また、例えば、ユーザA及びユーザBは、Mobile Router機能を有する端末7A,7Bなどを有し、ユーザAが親端末、ユーザBが子端末となりグループを構成している。ユーザ端末7Aのアクセスメディアに関しては、例えば無線LANにより、収容装置3であるアクセスポイントを介してネットワークに接続している。一方、ユーザBのユーザ端末7Bに関しては、例えばBluetooth(R)を利用してユーザAのユーザ端末7Aに接続し、ユーザ端末7Aを介してネットワークに接続する。
【0025】
図5において、ネットワークサービスを利用するにあたって、親端末となるユーザAのユーザ端末7Aは、収容装置3(アクセスポイント)にアクセスして(S21)、アクセス認証を実施する(S22)。アクセス認証時に収容装置3からアクセス認証装置4に対して、ユーザ識別子と認証情報とNAS−Address、NAS−Typeなどの収容装置情報(アクセスポイント情報)が送信される(S22)。アクセス認証装置4は、送信されたユーザ識別子とNAS−Address、NAS−Typeなどの収容装置情報とをプレゼンス情報管理装置2に送信する(S23)。プレゼンス情報管理装置2のプレゼンス情報変換手段20(図2参照)は、送信されたNAS−AddressやNAS−Typeなどの収容装置情報を地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報に変換する(S24)。地理的位置情報や帯域情報などは、ユーザ識別子で示されたユーザAのプレゼンス情報としてプレゼンス管理テーブル40(図4参照)に設定され(S25)、プレゼンス管理手段22(図2参照)で管理される。図4のプレゼンス管理テーブル40では、例えばユーザAのユーザ識別子401は「User1」であり、地理的位置情報402として「Location1」が設定される。
【0026】
図5において、アクセス認証が完了したユーザAのユーザ端末7Aは、IP reachablityを確保するために、帰属関係管理装置(1)51である例えばHAへMobileIP技術を利用してユーザAの論理位置情報の登録を行う(S26)。論理位置情報に含まれる情報には、MobileIP技術における端末の気付けアドレス(Care of Address:CoA)、ホームアドレス(Home of Address:HoA)、ユーザAが代表となっているネットワークで利用されるアドレスプレフィックス(プレフィックス情報)がある。帰属関係管理装置(1)51であるHAは、ユーザ端末7Aから送信されたHoA、CoA、プレフィックス情報をプレゼンス情報管理装置2へ送信する(S27)。プレゼンス情報管理装置2は、帰属関係判定で(S28)、HoAからユーザAであることを識別して、ユーザAの地理的位置情報が設定されていることを確認する。ここでユーザAは親端末であるため、既に地理的位置情報(プレゼンス情報)が設定されている(S25で設定済み)。このため、プレゼンス情報管理装置2は、ユーザ端末7Aを親端末と判定し、送信されたCoAやプレフィックス情報などを設定する(S29)。これらの情報の設定について、図4を用いて説明する。
【0027】
図4において、例えばユーザ端末7Aの帰属関係情報43が、端末のCoAとして「XXXX:M」、HoAとして「FFFF:M」、Prefix(プレフィックス情報)として「YYYY」である場合、プレゼンス情報管理装置2は、プレゼンス管理テーブル40においてユーザAのユーザ識別子401であるUser1のCoA404のエリアに「XXXX:M」を、Prefix405のエリアに「YYYY」を設定する。なお、プレゼンス管理テーブル40の地理的位置情報402は既に図5のステップ25(S25)で設定されている。
【0028】
IPアドレスは、例えば、「10.20.30.40」というような構造になっている。これは、「10.20.30」のネットワークに属している背番号40番の端末という意味で、前記のPrefix(プレフィックス情報)は、「10.20.30」の部分を示す。親端末のPrefixが「10.20.30」となっていて、子端末のアドレスが「10.20.30.50」であれば、子端末は親端末と同じネットワークに所属することがわかる。CoAは、その場で使うアドレスなので、子端末は、CoAとして親端末のPrefix「YYYY」を持ったアドレス「YYYY:M」を持つ必要がある(図4の符号44)。従って、両者のPrefixとCoAを比較することで親子関係がわかる。
【0029】
図5において、一方、ユーザBのユーザ端末7BもIP reachablityを確保するために、帰属関係管理装置(2)52である例えばHAに論理位置情報の登録を行う(S30)。論理位置登録情報には、ユーザAと同様にHoA、CoA、プレフィックス情報が含まれている。帰属関係管理装置(2)52であるHAは、受け取ったHoA、CoA、プレフィックス情報をプレゼンス情報管理装置2に送信する(S31)。情報を受け取ったプレゼンス情報管理装置2は、ユーザAと同様にユーザBの地理的位置情報が設定されているか帰属関係判定で確認する(S32)。ユーザBは子端末であるため地理的位置情報は設定されていないことが確認される。地理的位置情報が設定されていないので、ユーザ端末7Bは子端末と判定され、プレゼンス情報管理装置2は、ユーザBのCoAと既に登録されているプレフィックス情報とを比較してユーザ端末7Bの親端末を特定する。ユーザ端末7Bは子端末であるので、CoA、プレフィックス情報と共に、親端末情報を設定する(S33)。本実施形態では、図4の帰属関係情報44に示すようにユーザBのユーザ端末7BのCoAがユーザAのユーザ端末7AのPrefix「YYYY」を利用していることから、ユーザBはユーザAに帰属すると判定し、ユーザBの親端末情報としてユーザ端末7Aを設定する。これらの情報の設定について、再度、図4を用いて説明する。
【0030】
再度、図4において、例えばユーザ端末7Bの帰属関係情報44が、CoAとして「YYYY:M」、HoAとして「GGGG:M」、Prefix(プレフィックス情報)として「ZZZZ」である場合、プレゼンス情報管理装置2は、プレゼンス管理テーブル40においてユーザBのユーザ識別子401であるUser2のCoA404のエリアに「YYYY:M」を、Prefix405のエリアに「ZZZZ」を設定するとともに、親端末406の情報として「User1」を設定する。また、図4において帰属関係管理装置(1)51には、帰属関係情報42がユーザ端末7Aから送信され、帰属関係管理装置(2)52には、Mobile IPによりトンネリングされて、帰属関係管理装置(1)51を介して、帰属関係情報41がユーザ端末7Bから送信され管理される。帰属関係管理装置(1)51と帰属関係管理装置(2)52は、端末から送信されたこれらの情報をプレゼンス情報管理装置2に送信する。
【0031】
これによりユーザAとユーザBのプレゼンス情報が設定されて、プレゼンス情報管理装置2で管理されることになる。
【0032】
次に、アプリケーションサーバ6からユーザBのプレゼンス情報が要求された時は(S34)、プレゼンス情報管理装置2は、親端末として設定されているユーザAの地理的位置情報などのプレゼンス情報をユーザBの地理的位置情報として提供する(S35)。
【0033】
これにより、アプリケーションサーバ6からユーザBのプレゼンス情報が要求された場合でも、アクセス認証を行っていないユーザBのプレゼンス情報の提供が可能となり、ユーザBからの要求に対してもアプリケーションサーバ6はサービスを提供することができる。
【0034】
以上説明した本発明は、前記した実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、プレゼンス情報として地理的位置情報を示したが、前記したアクセス帯域情報やアクセスポイント周辺情報や契約者情報などをプレゼンス情報としても構わない。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーザ端末がグループを構成し、ネットワークが階層化された場合でも、アクセス認証を行わない端末に対してもプレゼンス情報を取得し、プレゼンスサービスを提供できるようにしてIP網などにおけるプレゼンスサービスの向上に寄与することができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る階層化ネットワークのプレゼンス管理システムの構成を示す図である。
【図2】プレゼンス情報管理装置の本実施形態に係るブロック構成を示した図である。
【図3】プレゼンス情報管理方法のフローを示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るプレゼンス管理システムを示した図である。
【図5】図4で示した構成におけるプレゼンス管理システムのフローチャートを示した図である。
【符号の説明】
1・・・プレゼンス管理システム
2・・・プレゼンス情報管理装置
3・・・収容装置
4・・・アクセス認証装置
5・・・帰属関係管理装置
6・・・アプリケーションサーバ
7A,7B・・ユーザ端末
8A,8B・・アクセスメディア
20・・プレゼンス情報変換手段
21・・帰属関係判定手段
22・・プレゼンス管理手段
40・・プレゼンス管理テーブル
41,42,43,44・・帰属関係情報
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザがネットワークのサービスを利用する場合のグループ化されたユーザのプレゼンス情報を管理する階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置、帰属関係管理装置及びプレゼンス情報管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IP(Internet protocol)端末によるインターネット通信の増加に伴い、ユーザの地理的位置などの情報を利用したプレゼンスサービスが注目されてきている。このユーザの地理的位置情報などをプレゼンス情報といい、ユーザや端末などの状態(例えばオンライン/オフライン、在席/離席など)を表す情報である。例えば各端末で使用するアクセス帯域情報、収容装置(アクセスポイント)の周辺情報、ユーザの契約者情報などもプレゼンス情報に相当する。このプレゼンスサービスを実現するための従来技術としては、次のものがある(例えば非特許文献1参照)。非特許文献1には、プレゼンスサービスとして、収容装置(アクセスポイント)ごとの混雑情報紹介サービス、各端末で使用するアクセス帯域情報に基づいて収容装置ごとの使用帯域の紹介サービス、アクセスポイント周辺の詳細な天気の状況を通知するサービス、契約者情報による性別や年齢などユーザの個人情報に基づいた嗜好分布サービス、などのサービスに関する情報が開示されている。例えば、収容装置ごとの混雑情報紹介サービスでは、この情報はプレゼンスサーバで収集し提供される。プレゼンスサーバは、認証サーバから、収容装置ごとの各端末の収容情報を取得し、収容装置のIPアドレスを地理的位置情報に変換しHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などで混雑している収容装置を視覚的に表現する。
【0003】
従来、これらプレゼンス情報は次のように取得されている。ユーザが、ユーザ端末から収容装置(アクセスポイント)へ接続する際、収容装置はユーザ端末との間でアクセス認証を行う。アクセス認証を行う際、収容装置はアクセス認証装置にユーザ識別子や認証情報に加え、NAS−Address(Network Access Server−Address)やNAS−Type(Network Access Server−Type)などの収容装置情報を通知する。プレゼンス情報を管理するプレゼンス情報管理装置は、アクセス認証装置から収容装置情報を受け取り、この収容装置情報を地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報に変換してプレゼンス情報として使用している。
【0004】
【非特許文献1】
吉岡弘高、他著「ネットワーク情報を用いた高機能なプレゼンスサービスについての一考察」情報通信学会講演会論文集、2002年9月11日
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ユーザ端末がグループを構成して通信サービスを利用する場合、代表の端末が収容装置へのアクセス認証を実施しIP Reachable(IPパケットの到達)となると、グループに帰属する端末は個別に認証を行わなくとも通信サービスを利用することが可能である。このようにグループを構成する場合、従来方式のように、ユーザが収容装置に接続する際に実施されるアクセス認証時に得られる情報を変換して地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報を生成する場合においては、グループに帰属し、収容装置と直接アクセス認証を行わないユーザ端末に対してプレゼンス情報を取得できないという課題が生じる。その結果、アクセス認証をしないユーザは、プレゼンスサービスを受けられないという課題が生じる。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザ端末がグループを構成し、ネットワークが階層化された場合でも、アクセス認証を行わない端末に対してもプレゼンス情報を取得し、プレゼンスサービスを提供できるようにしてIP網などにおけるプレゼンスサービスの向上を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、グループを構成したユーザ端末間の帰属関係を利用することにより、収容装置とのアクセス認証を実施しない端末に対しても収容装置を識別し、地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報を取得することを特徴とする。
【0008】
階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置(請求項1)は、少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザ及び前記ユーザの端末の状態を示すプレゼンス情報を管理する装置である。プレゼンス情報管理装置は、前記ユーザのユーザ識別子と前記収容装置に関する収容装置情報と前記親端末との帰属関係を示す帰属関係情報とを入力する入力手段と、前記収容装置情報から前記親端末のプレゼンス情報に変換するプレゼンス情報変換手段と、前記帰属関係情報に基づいて前記親端末への帰属関係を判定する帰属関係判定手段と、前記子端末に前記親端末のプレゼンス情報を設定し管理するプレゼンス管理手段とを備えており、グループを構成する各ユーザの端末のプレゼンス情報を取得することを特徴とする。
【0009】
階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置(請求項2)は、前記グループを代表する親端末が前記収容装置に対してアクセス認証することで得られるプレゼンス情報を、前記帰属関係情報に基づいて、前記グループに帰属する子端末のプレゼンス情報とすることを特徴とする。
【0010】
階層化ネットワークの帰属関係管理装置(請求項3)は、少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザの端末の帰属関係情報を管理する装置であって、前記グループを代表する親端末の論理位置情報と帰属する子端末の論理位置情報とを帰属関係情報として備えている。
【0011】
階層化ネットワークのプレゼンス情報管理方法(請求項4)は、少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザ及び前記ユーザの端末の状態を示すプレゼンス情報を管理するプレゼンス情報管理装置を用いて行うプレゼンス情報の管理方法である。このプレゼンス情報管理方法は、前記ユーザのユーザ識別子と収容装置情報と前記親端末との帰属関係を示す帰属関係情報とを入力するステップと、前記収容装置情報から前記親端末のプレゼンス情報に変換するステップと、前記帰属関係情報に基づいて前記親端末への帰属関係を判定するステップと、前記子端末に前記親端末のプレゼンス情報を設定するステップとを含み、グループを構成する各ユーザの端末のプレゼンス情報を取得することを特徴とする。
【0012】
従って、これにより、ユーザ端末がグループを構成し、ネットワークが階層化された場合でも、アクセス認証を行わない端末に対してもプレゼンス情報を取得することができ、IP網などにおけるプレゼンスサービスを提供することができるようになる。
【0013】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、階層化ネットワークのプレゼンス管理システム1の構成を示した図である。階層化ネットワークでは、グループを形成するユーザの端末に親端末と子端末という関係ができ、例えば親端末のユーザが直接インターネットに接続し、子端末のユーザは、親端末を介してインターネットに接続する。グループを形成するユーザは、全てのユーザが公衆網に対してアクセス回線(例えば、携帯電話によるISP(Internet Service Provider)へのダイアルアップ)がなくてもインターネットを利用することができる。
【0015】
プレゼンス管理システム1は、グループの親端末となるユーザAのユーザ端末7Aとユーザ端末7Aに帰属するユーザBのユーザ端末7Bとユーザ端末7Aのアクセスメディア8Aとユーザ端末7Bのアクセスメディア8Bとユーザ端末7A,7Bをネットワーク9に収容する収容装置3(アクセスポイントなどとも言う)とユーザ端末7A,7Bが収容装置3へアクセスする際にユーザ識別子やパスワードなどに基づいてアクセス認証を行うアクセス認証装置4とユーザ端末7A,7Bなどのユーザ端末の帰属関係情報を管理する帰属関係管理装置5とユーザのプレゼンス情報の管理を行うプレゼンス情報管理装置2とプレゼンス情報を利用して様々なサービスを提供するアプリケーションサーバ6とで構成される。アクセスメディア8A,8Bとしては、無線LANなどが使用される。帰属関係管理装置5は、ユーザ端末7A,7BなどのIPアドレスなどの論理位置情報を基に帰属関係情報の管理を行っている。
【0016】
図2は、プレゼンス情報管理装置2の本実施形態に係るブロック構成を示した図である。プレゼンス情報管理装置2は、主に、プレゼンス情報変換手段20と帰属関係判定手段21とプレゼンス管理手段22と入力手段23とで構成されている。プレゼンス情報変換手段20は、アクセス認証装置4から取得したユーザ識別子と収容装置情報とに基づいて、ユーザのプレゼンス情報を生成する機能を備えている。帰属関係判定手段21は、帰属関係管理装置5から取得した帰属関係情報に基づいてユーザ端末7A,7B間の帰属関係を判定する機能を備えている。プレゼンス管理手段22は、プレゼンス情報変換手段20と帰属関係判定手段21とから取得した情報に基づいて、ユーザのプレゼンス情報を設定したり、アプリケーションサーバ6の要求に従ってユーザのプレゼンス情報を提供する機能を備えている。入力手段23は、ユーザ識別子と収容装置情報と帰属関係を示す帰属関係情報とを入力する機能を備えている。
【0017】
なお、これらプレゼンス情報管理装置2は、コンピュータを用いて、プレゼンス情報管理プログラムとしてコンピュータのプログラムで実現することができる。また、プレゼンス情報管理プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することができる。
【0018】
図3は、プレゼンス管理システム1の各装置間でのプレゼンス情報管理方法のフローを示した図である。適宜、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0019】
図3において、親端末となるユーザAのユーザ端末7Aは、収容装置3(アクセスポイント)にアクセスして(S1)アクセス認証が行われる(S2)。アクセス認証時に収容装置3からアクセス認証装置4に対して、ユーザ識別子と認証情報とNAS−Address(Network Access Server−Address)やNAS−Type(Network Access Server−Type)などの収容装置情報(アクセスポイント情報)が送信される(S2)。アクセス認証装置4は、送信されたユーザ識別子と収容装置情報をプレゼンス情報管理装置2に送信し(S3)、プレゼンス情報管理装置2は、入力手段23(図2参照)を介してこれらの情報を入力する。プレゼンス情報管理装置2のプレゼンス情報変換手段20(図2参照)は、送信された収容装置情報を地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報に変換する(S4)。これは、取得したアクセスポイントの名前などから当該アクセスポイントが存在する地理的な位置情報に変換することであり、予め用意した、アクセスポイントの名前と地理的位置情報とをマッピングしたテーブルなどに基づいて行われる。地理的位置情報や帯域情報などは、ユーザ識別子で示された親端末のプレゼンス情報として設定され(S5)、プレゼンス管理手段22(図2参照)で管理される。
【0020】
収容装置3に対してアクセス認証が完了したユーザ端末7Aは、IP reachablity(IPプロトコルの到達)を確保するために、帰属関係管理装置5にIPアドレスなどの論理位置情報の登録を行う(S6)。ユーザAが、IP reachablityを確保すると、ユーザBは、ユーザAのユーザ端末7Aを介して、同様の手順で帰属関係管理装置5にユーザ端末7Bの論理位置情報の登録を行う(S8)。
【0021】
帰属関係管理装置5は、登録された論理位置情報をプレゼンス情報管理装置2へ送信し(S7,S9)、プレゼンス情報管理装置2は、入力手段23(図2参照)を介してこれらの情報を入力する。プレゼンス情報管理装置2の帰属関係判定手段21(図2参照)は、論理位置情報から帰属関係を判定し(S10)、ユーザBのユーザ端末7Bの親端末情報としてユーザ端末7Aを設定する(S11)。アプリケーションサーバ6からユーザBのプレゼンス情報が要求された時は、プレゼンス情報管理装置2は、親端末として設定されているユーザAのプレゼンス情報を提供する。
【0022】
これにより、アプリケーションサーバ6からユーザBのプレゼンス情報が要求された場合でも、プレゼンス情報管理装置2は、アクセス認証を行っていないユーザBのプレゼンス情報の提供が可能となり、ユーザBからのプレゼンスサービスの要求に対してもアプリケーションサーバ6はサービスを提供することができる。
【0023】
さらに、図4及び図5を用いて、具体的に本発明の実施形態について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るプレゼンス管理システム(図1参照)を示した図である。図1と共通する部分については同じ符号をつけて説明を省略する。図1と異なる部分は、帰属関係管理装置(図1の符号5)を帰属関係管理装置(1)51と帰属関係管理装置(2)52とを使用している点である。また、図4は各装置間の情報の流れを示している。図5は、図4で示した構成におけるプレゼンス管理システムのフローチャートを示した図である。
【0024】
図4における実際の構成としては、例えば、アクセス認証装置4としてRADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)プロトコルを用いたRADIUSサーバ、帰属関係管理装置5として階層化Mobile IP技術(Network Mobility)のHA(HomeAgent)、プレゼンス情報管理装置2としてプレゼンスサーバなどが使用される。Mobile IP技術を階層化して使用することにより、Mobile IPに対応していない端末に対しても移動性を提供することが可能である。また、例えば、ユーザA及びユーザBは、Mobile Router機能を有する端末7A,7Bなどを有し、ユーザAが親端末、ユーザBが子端末となりグループを構成している。ユーザ端末7Aのアクセスメディアに関しては、例えば無線LANにより、収容装置3であるアクセスポイントを介してネットワークに接続している。一方、ユーザBのユーザ端末7Bに関しては、例えばBluetooth(R)を利用してユーザAのユーザ端末7Aに接続し、ユーザ端末7Aを介してネットワークに接続する。
【0025】
図5において、ネットワークサービスを利用するにあたって、親端末となるユーザAのユーザ端末7Aは、収容装置3(アクセスポイント)にアクセスして(S21)、アクセス認証を実施する(S22)。アクセス認証時に収容装置3からアクセス認証装置4に対して、ユーザ識別子と認証情報とNAS−Address、NAS−Typeなどの収容装置情報(アクセスポイント情報)が送信される(S22)。アクセス認証装置4は、送信されたユーザ識別子とNAS−Address、NAS−Typeなどの収容装置情報とをプレゼンス情報管理装置2に送信する(S23)。プレゼンス情報管理装置2のプレゼンス情報変換手段20(図2参照)は、送信されたNAS−AddressやNAS−Typeなどの収容装置情報を地理的位置情報や帯域情報などのプレゼンス情報に変換する(S24)。地理的位置情報や帯域情報などは、ユーザ識別子で示されたユーザAのプレゼンス情報としてプレゼンス管理テーブル40(図4参照)に設定され(S25)、プレゼンス管理手段22(図2参照)で管理される。図4のプレゼンス管理テーブル40では、例えばユーザAのユーザ識別子401は「User1」であり、地理的位置情報402として「Location1」が設定される。
【0026】
図5において、アクセス認証が完了したユーザAのユーザ端末7Aは、IP reachablityを確保するために、帰属関係管理装置(1)51である例えばHAへMobileIP技術を利用してユーザAの論理位置情報の登録を行う(S26)。論理位置情報に含まれる情報には、MobileIP技術における端末の気付けアドレス(Care of Address:CoA)、ホームアドレス(Home of Address:HoA)、ユーザAが代表となっているネットワークで利用されるアドレスプレフィックス(プレフィックス情報)がある。帰属関係管理装置(1)51であるHAは、ユーザ端末7Aから送信されたHoA、CoA、プレフィックス情報をプレゼンス情報管理装置2へ送信する(S27)。プレゼンス情報管理装置2は、帰属関係判定で(S28)、HoAからユーザAであることを識別して、ユーザAの地理的位置情報が設定されていることを確認する。ここでユーザAは親端末であるため、既に地理的位置情報(プレゼンス情報)が設定されている(S25で設定済み)。このため、プレゼンス情報管理装置2は、ユーザ端末7Aを親端末と判定し、送信されたCoAやプレフィックス情報などを設定する(S29)。これらの情報の設定について、図4を用いて説明する。
【0027】
図4において、例えばユーザ端末7Aの帰属関係情報43が、端末のCoAとして「XXXX:M」、HoAとして「FFFF:M」、Prefix(プレフィックス情報)として「YYYY」である場合、プレゼンス情報管理装置2は、プレゼンス管理テーブル40においてユーザAのユーザ識別子401であるUser1のCoA404のエリアに「XXXX:M」を、Prefix405のエリアに「YYYY」を設定する。なお、プレゼンス管理テーブル40の地理的位置情報402は既に図5のステップ25(S25)で設定されている。
【0028】
IPアドレスは、例えば、「10.20.30.40」というような構造になっている。これは、「10.20.30」のネットワークに属している背番号40番の端末という意味で、前記のPrefix(プレフィックス情報)は、「10.20.30」の部分を示す。親端末のPrefixが「10.20.30」となっていて、子端末のアドレスが「10.20.30.50」であれば、子端末は親端末と同じネットワークに所属することがわかる。CoAは、その場で使うアドレスなので、子端末は、CoAとして親端末のPrefix「YYYY」を持ったアドレス「YYYY:M」を持つ必要がある(図4の符号44)。従って、両者のPrefixとCoAを比較することで親子関係がわかる。
【0029】
図5において、一方、ユーザBのユーザ端末7BもIP reachablityを確保するために、帰属関係管理装置(2)52である例えばHAに論理位置情報の登録を行う(S30)。論理位置登録情報には、ユーザAと同様にHoA、CoA、プレフィックス情報が含まれている。帰属関係管理装置(2)52であるHAは、受け取ったHoA、CoA、プレフィックス情報をプレゼンス情報管理装置2に送信する(S31)。情報を受け取ったプレゼンス情報管理装置2は、ユーザAと同様にユーザBの地理的位置情報が設定されているか帰属関係判定で確認する(S32)。ユーザBは子端末であるため地理的位置情報は設定されていないことが確認される。地理的位置情報が設定されていないので、ユーザ端末7Bは子端末と判定され、プレゼンス情報管理装置2は、ユーザBのCoAと既に登録されているプレフィックス情報とを比較してユーザ端末7Bの親端末を特定する。ユーザ端末7Bは子端末であるので、CoA、プレフィックス情報と共に、親端末情報を設定する(S33)。本実施形態では、図4の帰属関係情報44に示すようにユーザBのユーザ端末7BのCoAがユーザAのユーザ端末7AのPrefix「YYYY」を利用していることから、ユーザBはユーザAに帰属すると判定し、ユーザBの親端末情報としてユーザ端末7Aを設定する。これらの情報の設定について、再度、図4を用いて説明する。
【0030】
再度、図4において、例えばユーザ端末7Bの帰属関係情報44が、CoAとして「YYYY:M」、HoAとして「GGGG:M」、Prefix(プレフィックス情報)として「ZZZZ」である場合、プレゼンス情報管理装置2は、プレゼンス管理テーブル40においてユーザBのユーザ識別子401であるUser2のCoA404のエリアに「YYYY:M」を、Prefix405のエリアに「ZZZZ」を設定するとともに、親端末406の情報として「User1」を設定する。また、図4において帰属関係管理装置(1)51には、帰属関係情報42がユーザ端末7Aから送信され、帰属関係管理装置(2)52には、Mobile IPによりトンネリングされて、帰属関係管理装置(1)51を介して、帰属関係情報41がユーザ端末7Bから送信され管理される。帰属関係管理装置(1)51と帰属関係管理装置(2)52は、端末から送信されたこれらの情報をプレゼンス情報管理装置2に送信する。
【0031】
これによりユーザAとユーザBのプレゼンス情報が設定されて、プレゼンス情報管理装置2で管理されることになる。
【0032】
次に、アプリケーションサーバ6からユーザBのプレゼンス情報が要求された時は(S34)、プレゼンス情報管理装置2は、親端末として設定されているユーザAの地理的位置情報などのプレゼンス情報をユーザBの地理的位置情報として提供する(S35)。
【0033】
これにより、アプリケーションサーバ6からユーザBのプレゼンス情報が要求された場合でも、アクセス認証を行っていないユーザBのプレゼンス情報の提供が可能となり、ユーザBからの要求に対してもアプリケーションサーバ6はサービスを提供することができる。
【0034】
以上説明した本発明は、前記した実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、プレゼンス情報として地理的位置情報を示したが、前記したアクセス帯域情報やアクセスポイント周辺情報や契約者情報などをプレゼンス情報としても構わない。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーザ端末がグループを構成し、ネットワークが階層化された場合でも、アクセス認証を行わない端末に対してもプレゼンス情報を取得し、プレゼンスサービスを提供できるようにしてIP網などにおけるプレゼンスサービスの向上に寄与することができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る階層化ネットワークのプレゼンス管理システムの構成を示す図である。
【図2】プレゼンス情報管理装置の本実施形態に係るブロック構成を示した図である。
【図3】プレゼンス情報管理方法のフローを示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るプレゼンス管理システムを示した図である。
【図5】図4で示した構成におけるプレゼンス管理システムのフローチャートを示した図である。
【符号の説明】
1・・・プレゼンス管理システム
2・・・プレゼンス情報管理装置
3・・・収容装置
4・・・アクセス認証装置
5・・・帰属関係管理装置
6・・・アプリケーションサーバ
7A,7B・・ユーザ端末
8A,8B・・アクセスメディア
20・・プレゼンス情報変換手段
21・・帰属関係判定手段
22・・プレゼンス管理手段
40・・プレゼンス管理テーブル
41,42,43,44・・帰属関係情報
Claims (6)
- 少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザ及び前記ユーザの端末の状態を示すプレゼンス情報を管理するプレゼンス情報管理装置であって、
前記ユーザのユーザ識別子と前記収容装置に関する収容装置情報と前記親端末との帰属関係を示す帰属関係情報とを入力する入力手段と、前記収容装置情報から前記親端末のプレゼンス情報に変換するプレゼンス情報変換手段と、前記帰属関係情報に基づいて前記親端末への帰属関係を判定する帰属関係判定手段と、前記子端末に前記親端末のプレゼンス情報を設定し管理するプレゼンス管理手段とを備え、グループを構成する各ユーザの端末のプレゼンス情報を取得することを特徴とする階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置。 - 前記グループを代表する親端末が前記収容装置に対してアクセス認証することで得られるプレゼンス情報を、前記帰属関係情報に基づいて、前記グループに帰属する子端末のプレゼンス情報とすることを特徴とする請求項1に記載の階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置。
- 少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザの端末の帰属関係情報を管理する帰属関係管理装置であって、
前記グループを代表する親端末の論理位置情報と帰属する子端末の論理位置情報とを帰属関係情報として備えたことを特徴とする階層化ネットワークの帰属関係管理装置。 - 少なくともひとり以上のユーザで構成されるグループを代表するユーザの親端末と前記親端末に帰属する子端末とで構成される階層化ネットワークにおいて、前記親端末と収容装置を介してネットワークに接続され、前記ユーザ及び前記ユーザの端末の状態を示すプレゼンス情報を管理するプレゼンス情報管理装置を用いて行うプレゼンス情報の管理方法であって、
前記ユーザのユーザ識別子と収容装置情報と前記親端末との帰属関係を示す帰属関係情報とを入力するステップと、前記収容装置情報から前記親端末のプレゼンス情報に変換するステップと、前記帰属関係情報に基づいて前記親端末への帰属関係を判定するステップと、前記子端末に前記親端末のプレゼンス情報を設定するステップとを含み、グループを構成する各ユーザの端末のプレゼンス情報を取得することを特徴とする階層化ネットワークのプレゼンス情報管理方法。 - 階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置に用いられるプレゼンス情報管理プログラムであって、請求項1又は請求項2に記載の階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置を実現させることを特徴とする階層化ネットワークのプレゼンス情報管理プログラム。
- 請求項5に記載の階層化ネットワークのプレゼンス情報管理プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2003038372A Pending JP2004246796A (ja) | 2003-02-17 | 2003-02-17 | 階層化ネットワークのプレゼンス情報管理装置、帰属関係管理装置及びプレゼンス情報管理方法並びにプレゼンス情報管理プログラム及び記録媒体 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008131590A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Oki Electric Ind Co Ltd | サービングサーバ、プレゼンスサーバ、プレゼンスサービスシステム及びプレゼンス信号ルーチング方法 |
JP2008522257A (ja) * | 2004-11-26 | 2008-06-26 | ▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司 | インスタントメッセージングユーザの状態を提供する方法及びシステム |
-
2003
- 2003-02-17 JP JP2003038372A patent/JP2004246796A/ja active Pending
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