JP2004246794A - テストプロセス管理装置、テストプロセス管理方法、及びテストプロセス管理プログラム、並びにテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のテストプロセス間に渡ってテスト全体を最適化するとともに、ある製品のテストプロセスを通して得られたテストのやり方についての問題点からテストプロセスを見直し、次の製品のテストプロセスの設計を支援できるようにする。
【解決手段】テスト項目毎に登録された、テストの実行プロセス及び実行順序を管理するテスト項目管理部と、前記テスト項目をそれぞれ実行したテスト結果毎に登録された、今回のテストの結果判定と、次回のテストを実行する次回実行プロセスとを管理するテスト結果管理部とを備え、テスト結果管理部に登録されたテスト結果毎の次回実行プロセスに基づいて、テスト項目管理部で管理されているテスト項目毎の登録情報を更新し、テスト項目を再分類する。
【選択図】 図4
【解決手段】テスト項目毎に登録された、テストの実行プロセス及び実行順序を管理するテスト項目管理部と、前記テスト項目をそれぞれ実行したテスト結果毎に登録された、今回のテストの結果判定と、次回のテストを実行する次回実行プロセスとを管理するテスト結果管理部とを備え、テスト結果管理部に登録されたテスト結果毎の次回実行プロセスに基づいて、テスト項目管理部で管理されているテスト項目毎の登録情報を更新し、テスト項目を再分類する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトウェアプログラムのテストを管理し、テスト精度を上げるためのテストプロセス管理装置、テストプロセス管理方法、及びテストプロセス管理プログラム、並びにテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報処理システムにおけるプログラム試験の精度を高める従来技術の一つとして「試験プログラム実行制御装置、試験プログラム実行方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
これは、所定の情報処理システムに対する試験プログラムの実行を制御する試験プログラム実行制御装置において、前記所定の情報処理システムに対して実行した試験プログラムの試験項目毎の試験結果をその試験日程とともに蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された試験結果のうち、任意の試験期間での試験結果に基づいて前記所定の情報処理システムの動作状況を判断する動作状況判断手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0004】
ここで提案されている技術によれば、各試験項目をエラーの発生頻度に応じた回数だけ実行したり、エラー発生頻度の高い試験項目から昇順に実行順序を決定したり、エラー発生間隔が短い試験項目から昇順に実行順序を決定したり、エラー発生日付の新しい試験項目から昇順に実行順序を決定したりできるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−306039号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ソフトウェアプログラムが複雑化してテスト項目が増えてくると、ソフトウェアプログラム全体を対象にして、単一のテストプロセスですべてのテスト項目を実行することは、あまり適切とは言えなくなってくる。
【0007】
そこで、テスト対象となるソフトウェアプログラム全体を個々の機能モジュールに分割し、必要に応じて部分的なテストも行うとともに、単一のテストプロセスを複数のテストプロセスに分けて段階的にテストを実施することが必要となる。なお、各テスト項目については、複数のテストプロセスのうちのいずれかで実行するように分類しておく。
【0008】
例えば、最初に機能モジュール毎に単体での動作を検証する単体テスト(プロセスA)を実行し、その次に機能モジュールを統合した状態において、機能モジュール間の相互作用などを検証する統合テスト(プロセスB)を実施する。そして最後に、ソフトウェアプログラム全体の動作をくまなく検証するための全体テスト(プロセスC)を実施する。各テスト項目については、あらかじめ、これらの3つのプロセスのうちのいずれで実行するのが適切かを判断し、分類しておく。同じプロセスに分類されたテスト項目は、それぞれのプロセスでまとめて実行されることになる。
【0009】
ソフトウェアプログラムが大規模になると、テスト項目もテストプロセスも増大し、テストプランの策定がかなりの業務量となる上、テストプランの出来栄えが全体の完成度に大きな影響を与えるようになる。
【0010】
それぞれのテストプロセスにおいて上述の特許文献1のような従来技術を応用すれば、個々のプロセスでの効率的なテストを行うことはできるが、テスト全体を見たときには必ずしも最適化されているとは言えなかった。このため、今回のテストプロセスを通して得られたテストのやり方の問題点などからテストプロセスを見直し、それを次回開発する製品のテストに生かすこともできなかった。
【0011】
従来技術のこのような課題を鑑み、本発明は、複数のテストプロセス間に渡ってテスト全体を最適化するとともに、ある製品のテストプロセスを通して得られたテストのやり方についての問題点からテストプロセスを見直し、次の製品のテストプロセスの設計を支援するテストプロセス管理装置、テストプロセス管理方法、及びテストプロセス管理プログラム、並びにテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のテストプロセス管理装置は、ソフトウェアプログラムをテストするための複数のテスト項目のそれぞれを、複数のテストプロセスのいずれかにおいて実行するために、前記テスト項目を分類して管理するテストプロセス管理装置において、前記テスト項目毎に登録された、テストの実行プロセス及び実行順序を管理するテスト項目管理部と、前記テスト項目をそれぞれ実行したテスト結果毎に登録された、今回のテストの結果判定と、次回のテストを実行する次回実行プロセスとを管理するテスト結果管理部とを備え、前記テスト結果管理部に登録された前記テスト結果毎の前記次回実行プロセスに基づいて、前記テスト項目管理部で管理されている前記テスト項目毎の登録情報を更新し、前記テスト項目を再分類することを特徴とする。
【0013】
この発明のテストプロセス管理装置によれば、テスト結果管理部へのテスト結果毎に次回のテストを実行する次回実行プロセスを登録できる。この次回実行プロセスは、今回のテストを実行したプロセスとは必ずしも同じでなくてよい。テスト担当者がテスト結果毎の登録を行う際、結果判定やテスト項目の内容などを考慮して、対応するテスト項目が本来別のプロセスで実行すべきであると気づいた場合には、次回実行プロセスとして今回実行したプロセスとは異なるプロセスを指定できる。そして、すべてのテスト結果の登録終了後に、登録されたテスト結果毎の次回実行プロセスに基づいて、テスト項目管理部に登録して管理されているテスト項目毎の実行プロセスが更新され、更新された実行プロセスに基づいてテスト項目が再分類される。
【0014】
これにより、個々のテスト項目がそれぞれ、より適切なテストプロセスに自動的に移動するため、複数のテストプロセスに渡ってテスト全体の最適化が行われ、次回からはより適切なテストが行えるようになる。
【0015】
また、前記テスト結果管理部に登録された任意のテスト結果について、登録済みの情報を更新できるテスト結果更新機能を備えることを特徴としてもよい。
【0016】
この発明のテストプロセス管理装置によれば、テスト結果管理部に一度登録したテスト結果毎の登録情報について、登録後でも情報の更新ができる。この更新は、テスト結果を最初に登録したテスト担当者以外によるものであってもよい。このため、テスト担当者にテストプロセスの変更を指示できるスキルがない場合や変更の意思がない場合でも、別の担当者やテストの管理者が結果一覧を参照した際に内容を閲覧して再度判断し、別のテストプロセスに直接変更したり、変更を指示したりできる。これにより、テストプロセスの改善の機会が増えて、より広範囲での見直しが行われることになる。
【0017】
また、前記テスト結果管理部において、前記テスト項目毎にさらに、次回実行プロセスを変更した理由を登録して管理することを特徴としてもよい。
【0018】
この発明のテストプロセス管理装置によれば、テスト結果の登録を行ったテスト担当者が、次回実行プロセスを変更した際の理由を、管理者などが登録後に確認できる。これにより、変更の是非の判断材料にすることができるばかりか、テスト担当者のスキルも確認することができる。
【0019】
また、前記テスト結果更新機能により更新された情報において、今回実行プロセスと次回実行プロセスが異なっている場合、それを所定の通知先に所定の通知方法で通知するテストプロセス変更内容通知機能を備えることを特徴としてもよい。
【0020】
ここで、通知方法としてはネットワークを使用することが考えられ、例えば電子メールでもよいが、これに限るものではない。通知先としては、テストの管理者が考えられるが、これに限るものではない。
【0021】
この発明のテストプロセス管理装置によれば、次回実行プロセスが変更されたことがテストプロセス管理者などに通知されることにより、管理者などによる変更状況の確実な把握が保証される。これにより、テスト担当者の判断ミスなどによる次回実行プロセスの不適切な変更が放置されるのを防止するとともに、必要であれば、管理者などが次回実行プロセスを再度見直すことで、データの精度がより一層向上する。
【0022】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明のテストプロセス管理方法は、ソフトウェアプログラムをテストするための複数のテスト項目のそれぞれを、複数のテストプロセスのいずれかにおいて実行するために、前記テスト項目を分類して管理するテストプロセス管理方法において、前記テスト項目毎に登録された、テストの実行プロセス及び実行順序を管理するテスト項目管理ステップと、前記テスト項目をそれぞれ実行したテスト結果毎に登録された、今回のテストの結果判定と、次回のテストを実行する次回実行プロセスとを管理するテスト結果管理ステップとを備え、前記テスト結果管理部に登録された前記テスト結果毎の前記次回実行プロセスに基づいて、前記テスト項目管理部で管理されている前記テスト項目毎の登録情報を更新し、前記テスト項目を再分類するテスト項目登録情報更新ステップとを備えたことを特徴とする。
【0023】
この発明のテストプロセス管理方法によれば、テスト結果管理部へのテスト結果毎に次回のテストを実行する次回実行プロセスを登録できる。この次回実行プロセスは、今回のテストを実行したプロセスとは必ずしも同じでなくてよい。テスト担当者がテスト結果毎の登録を行う際、結果判定などを考慮して、対応するテスト項目が本来別のプロセスで実行すべきであると気づいた場合には、次回実行プロセスとして今回実行したプロセスとは異なるプロセスを指定できる。そして、すべてのテスト結果の登録終了後に、登録されたテスト結果毎の次回実行プロセスに基づいて、テスト項目管理部に登録して管理されているテスト項目毎の実行プロセスが更新され、更新された実行プロセスに基づいてテスト項目が再分類される。
【0024】
これにより、個々のテスト項目が適切なテストプロセスに自動的に移動するため、毎回テストプロセス全体を見直すことができ、次回からより適切なテストが行えるようになる。
【0025】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明のテストプロセス管理プログラムは、コンピュータに前記テストプロセス管理方法を実行させることを特徴とする。
【0026】
この発明のテストプロセス管理プログラムによれば、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明のテストプロセス管理装置を実現することができる。さらに、このテストプロセス管理プログラムを汎用的なコンピュータで実行可能なものにしておけば、本発明のテストプロセス管理装置を実現するために専用のコンピュータ環境を準備する必要もなくなり、本発明のテストプロセス管理プログラムの有用性が高まる。
【0027】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明のテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記テストプロセス管理プログラムを記録していることを特徴とする。
【0028】
この発明のテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体によれば、本発明のテストプロセス管理装置を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明のテストプロセス管理方法の汎用性を高めることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0030】
<実施形態の構成>
図1は、本発明の1実施形態におけるテストプロセス管理装置101の全体構成を示すブロック図である。
【0031】
図1に示すように、テストプロセス管理装置101はその主要部が、テスト項目管理部102と、テスト一覧表示部103と、テスト結果管理部104とから構成されており、ユーザーインターフェイスとしてディスプレイ105やキーボード106を備えている。また、記憶装置としてハードディスク装置107を備え、テスト項目を管理するテスト項目データベース108や、テスト結果を管理するテスト結果データベース109をこのハードディスク装置107上に記憶している。さらに、外部のネットワーク110と接続されており、ネットワーク110を介して外部との情報交換や他者との連絡が可能になっている。
【0032】
テスト項目管理部102は、ハードディスク装置107上に記憶されるテスト項目データベース108を管理するためのインターフェイスを備えており、キーボード106からの指示入力により、テスト項目の登録、保存、内容の更新、削除など一連の処理を行う機能を有する。
【0033】
テスト一覧表示部103は、テスト項目データベース108やテスト結果データベース109に記憶されている内容を、ディスプレイ105上に適当な形式で表示する機能を持つ。
【0034】
テスト結果管理部104は、ハードディスク装置107上に記憶されるテスト結果データベース109を管理するためのインターフェイスを備えており、キーボード106からの指示入力により、テスト結果の登録、保存、内容の更新、削除など一連の処理を行う機能を有する。
【0035】
ハードディスク装置107上に記憶されているテスト項目データベース108には、テスト項目が図2に示すレコード形式で登録されており、一方、テスト結果データベース109には、テスト結果が図3に示すレコード形式で登録されているが、詳細については後述する。
【0036】
図2は、テスト項目データベース108のレコード形式とレコードの状態の例を示している。
【0037】
図2に示すように、テスト項目を管理するテスト項目データベース108のレコードは、以下のフィールドから構成されている。すなわち、テストID、実行プロセス、実行順序、テスト内容である。なお、以下の説明では、これらのフィールド名は「」で囲んで明示する。
【0038】
ここで、「テストID」はテスト項目毎にユニークなID番号で、テスト項目の識別を行う。「テスト内容」はテスト項目の具体的な内容を示す。
【0039】
「実行プロセス」はそのテスト項目がどのプロセスで実行されるかを示す。「実行順序」は同一プロセスで実行されるテスト項目の中での実行の順序を示し、プロセス毎にユニークな連番である。このように、それぞれのテスト項目は「実行プロセス」に基づいてプロセス毎に分類され、さらにそれぞれのプロセス内での実行順序が定められている。
【0040】
図2に示す例では、テスト項目データベース108には6つのレコード(「テストID」のID番号が1〜6)がすでに登録されている。
【0041】
このうち、最初の3つのレコード(「テストID」のID番号が1〜3)では、「実行プロセス」のフィールド値はすべて“プロセスa”であり、これらの3項目のテストが“プロセスa”において実行されることを示している。「実行順序」の番号は「テストID」のID番号の昇順に1、2、3であり、“プロセスa”において、「テストID」のID番号が1のテスト項目(テスト内容1)が最初に実行され、次に「テストID」のID番号が2のテスト項目(テスト内容2)が実行され、最後に「テストID」のID番号が3のテスト項目(テスト内容3)が実行されることを示している。
【0042】
続く2つのレコード(「テストID」のID番号が4、5)では、「実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスb”であり、これらの2項目のテストが“プロセスb”において実行されることを示している。「実行順序」の番号は「テストID」のID番号の昇順に1、2であり、“プロセスb”において、「テストID」のID番号が4のテスト項目が最初に実行され、次に「テストID」のID番号が5のテスト項目が実行されることを示している。
【0043】
残りの1つのレコード(「テストID」のID番号が6)では「実行プロセス」のフィールド値は“プロセスc”であり、この1項目のテストが“プロセスc”で実行されることを示している。「実行順序」の番号は1であるが、“プロセスc”ではこの1項目のみが実行されるため、実質的な意味はないことになる。
【0044】
図3は、テスト結果データベース109のレコード形式とレコードの状態の例を示している。
【0045】
図3に示すように、テスト結果を管理するテスト結果データベース109のレコードは、以下のフィールドから構成されている。すなわち、テスト結果ID、テストセットID、テストID、実行日、担当者、結果判定、今回実行プロセス、次回実行プロセス、プロセス変更理由である。なお、以下の説明では、これらのフィールド名は「」で囲んで明示する。
【0046】
ここで、「テスト結果ID」はテスト結果毎にユニークなID番号で、テスト結果の識別を行う。「テストセットID」は一連のテスト項目をまとめて管理するためのID番号である。「テストID」はテスト結果がどのテスト項目に対応しているかを示すもので、テスト項目データベース108(図2参照)の「テストID」に該当する。「実行日」は対応するテスト項目が実行された日付を示し、「担当者」は対応するテスト項目の実行担当者の氏名を示す。「結果判定」は対応するテスト項目の実行結果の判定であり、問題が何ら検出されなかった場合は“OK”、何らかの問題が検出されたときは“NG”となる。「今回実行プロセス」は、対応するテスト項目が今回はどのプロセスで実行されたかを示し、「次回実行プロセス」は、対応するテスト項目が次回はどのプロセスで実行されるべきかを示している。「プロセス変更理由」は、「次回実行プロセス」を「今回実行プロセス」とは異なるプロセスに変更する際にその理由を入力するためのフィールドであるが、詳しくは後述する。
【0047】
図3に示す例では、テスト結果データベース109には3つのレコード(「テスト結果ID」のID番号が1〜3)がすでに登録されている。
【0048】
「テストセットID」のID番号はすべて1であり、これらの3つのレコードのテスト結果は、一連のテスト項目(「テストセットID」のID番号が1)としてまとめて管理されていることを示している。
【0049】
最初のレコード(「テスト結果ID」のID番号が1)では、「テストID」のID番号が4であり、テスト項目データベース108において「テストID」のID番号が4として管理されているテスト項目に対応していることを示している。「実行日」の日付は“02/9/1”であり、「担当者」の氏名は“担当A”で、「結果判定」のフィールド値は“NG”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスc”で実行されたものの、次回は“プロセスb”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由1)が入力されている。
【0050】
2番目のレコード(「テスト結果ID」のID番号が2)では、「テストID」のID番号が5であり、テスト項目データベース108において「テストID」のID番号が5として管理されているテスト項目に対応していることを示している。「実行日」の日付は“02/9/2”であり、「担当者」の氏名は“担当B”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”で、「次回実行プロセス」のフィールド値も“プロセスb”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスb”で実行され、次回もそのまま“プロセスb”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由2)が入力されている。
【0051】
3番目のレコード(「テスト結果ID」のID番号が3)では、「テストID」のID番号が6であり、テスト項目データベース108において「テストID」のID番号が6として管理されているテスト項目に対応していることを示している。「実行日」の日付は“02/9/2”であり、「担当者」の氏名は“担当C”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスa”で実行されたものの、次回は“プロセスc”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由3)が入力されている。
【0052】
<テスト実施前の準備>
図4は、本発明の1実施形態におけるテストプロセス管理装置101によるプロセス管理動作を説明するフローチャートであり、図5は、新規テストセット作成直後のテスト結果データベース109のレコードの状態である。
【0053】
なお、テスト項目データベース108に登録すべきテスト項目レコードは、テスト対象となる製品(機種)のテストプロセス全体を管理する管理者によりテスト開始前に既に作成と登録が済んでおり、これが図2に示した状態であるとして説明する。また、図1に示した本発明におけるテストプロセス管理装置101の全体構成を示すブロック図、及び、図3に示したテスト結果データベース109のレコード形式とレコードの状態の例も合わせて参照する。
【0054】
図4に示すように、まず、管理者がキーボード106にて新規テストセットの作成を指示(ステップ401)すると、テスト結果管理部104により、テスト項目データベース108に登録済みのテスト項目のレコードの内容に基づいて、登録済みのテスト項目のレコードと同じ数のテスト結果レコードが、テスト結果データベース109において新たに作成(ステップ402)される。
【0055】
図2に示したように、テスト項目データベース108には6つのレコード(「テストID」のID番号が1〜6)が登録されているので、作成されるテスト結果レコードのレコード数は6である。これらのテスト結果レコードの内容は次の通りである。
【0056】
図5に示すように、「テスト結果ID」には、テスト結果レコード内でユニークな連番が入る。テスト結果データベース109にはすでに3つのレコード(「テスト結果ID」のID番号が1〜3)が登録済み(図3参照)なので、新たに作成される6つのレコードの「テスト結果ID」のID番号は順に4〜9となる。
【0057】
「テストセットID」には、テスト結果データベース109内の「テストセットID」としてまだ利用されていない新規のユニークな番号が与えられるが、新たに作成されたレコードにはすべて同じ番号が入る。テスト結果データベース109に登録済みの3つのレコードの「テストセットID」のID番号はすべて1なので(図3参照)、ここで追加される6つのレコードの「テストセットID」のID番号はすべて2となる。
【0058】
「テストID」には、テスト項目データベース108に登録済みのテスト項目の各レコードの「テストID」のID番号(1〜6)が順に入る。
【0059】
「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」には、この時点では、テスト項目データベース108に登録済みのテスト項目レコードの「実行プロセス」に入れられているものと同じフィールド値が、両方に順に入れられる。
【0060】
すなわち、「テスト結果ID」のID番号が4〜6の3つのレコードでは、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスa”となる。
【0061】
「テスト結果ID」のID番号が7、8の2つのレコードでは、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスb”となる。
【0062】
「テスト結果ID」のID番号が9のレコードでは、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスc”となる。
【0063】
新たに作成されたテスト結果レコードにおける「実行日」、「担当者」、「結果判定」、及び「プロセス変更理由」の各フィールドについては、この時点では空のままである。
【0064】
<テスト実施後のテスト結果の処理>
各テスト担当者は、管理者の指示を受け、テスト対象機種についてテストを実施する。テストを終えたテスト担当者は、テスト結果をテスト結果データベース109の該当するテスト結果レコードに次のようにして入力する。
【0065】
テスト担当者が「テストセットID」の特定のID番号を指示(ステップ403)すると、テスト結果管理部104により、テスト結果データベース109に登録されているテスト結果レコードの中から、テスト担当者によって指示されたID番号と同一のID番号を「テストセットID」に持つテスト結果レコードが抽出される。そして、テスト一覧表示部103によって、テスト項目一覧がディスプレイ105に表示される(ステップ404)。なお、この一覧の表示には、従来技術として参照した特許文献1に示されているような日付などによる絞り込みが可能である。
【0066】
次に、テスト担当者が「テストID」の特定のID番号を指示(ステップ405)すると、指示されたID番号を「テストID」に持つテスト結果レコードの各フィールドの詳細内容がディスプレイ105に表示される(ステップ406)。このとき、「実行日」には現在の日付が初期値として入力された状態となる。
【0067】
テスト担当者は、表示された各フィールドの内容をキーボード106にて適宜編集し、データを登録(ステップ407)する。テスト結果レコードのうち、内容を変更できるフィールドは「実行日」、「担当者」、「結果判定」、「次回実行プロセス」、及び「プロセス変更理由」である。
【0068】
このとき、テスト担当者は今回のテスト対象機種で実行した各テスト項目の内容を吟味する。そして、そのテスト項目は次回の新機種のテストの際には別のプロセスで行われるべきだと判断したら、「次回実行プロセス」のフィールド値を変更して適切と思われるプロセスを入力するとともに、「プロセス変更理由」にそのように判断した理由を入力する。
【0069】
このような入力が行われた後にテスト結果レコードの変更内容が登録されると、テスト結果管理部104は登録されたテスト結果レコードにおいて、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値が異なるかどうかを判定(ステップ408)し、異なる場合にはその旨を管理者宛に通知(ステップ409)する。
【0070】
ここで、通知方法としては、例えば電子メールが考えられるが、これに限るものではない。他にも、インスタントメッセージングや、各種グループウェアに備えられている通知機能などを利用してもかまわない。また、通知先も管理者だけに限る必要はない。
【0071】
管理者は、テスト結果レコードの「次回実行プロセス」のフィールド値が変更されたことが通知されてきた場合、その変更内容や変更理由を確認する。そして、この変更が適切かどうかを判断し、変更が適切でないと判断した場合には、内容を修正する(ステップ410)。
【0072】
以上で説明したステップ401〜410で、1つの項目のテスト項目に対するテスト結果の処理が終了する。
【0073】
全てのテスト項目についての処理が終了したかどうかを判定(ステップ411)し、処理が終了していないテスト項目が残っている場合には、ステップ405に戻って残りのテスト項目についての処理を続行する。
【0074】
<テストセットの処理終了>
図6は、全テスト項目のテスト結果の処理が終了したときのテスト結果データベースのレコードの状態を示している。
【0075】
図6に示すように、テスト結果データベース109において「テストセットID」のID番号が2である6つのレコード(「テスト結果ID」のID番号が4〜9)の内容が、新規テストセットを作成したときの状態(図5参照)から更新されている。
【0076】
「テスト結果ID」のID番号が4であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/3”であり、「担当者」の氏名は“担当A”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスa”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスa”で実行され、次回もそのまま“プロセスa”で実行されるべきであると判断されたことを示している。
【0077】
「テスト結果ID」のID番号が5であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/3”であり、「担当者」の氏名は“担当B”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスa”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスa”で実行され、次回もそのまま“プロセスa”で実行されるべきであると判断されたことを示している。
【0078】
「テスト結果ID」のID番号が6であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/3”であり、「担当者」の氏名は“担当C”で、「結果判定」のフィールド値は“NG”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスa”で実行されたものの、次回は“プロセスc”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由4)が入力されている。
【0079】
「テスト結果ID」のID番号が7であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/4”であり、「担当者」の氏名は“担当D”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスb”で実行されたものの、次回は“プロセスa”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由5)が入力されている。
【0080】
「テスト結果ID」のID番号が8であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/4”であり、「担当者」の氏名は“担当D”で、「結果判定」のフィールド値は“NG”である。「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスb”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスb”で実行され、次回もそのまま“プロセスb”で実行されるべきであると判断されたことを示している。
【0081】
「テスト結果ID」のID番号が9であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/5”であり、「担当者」の氏名は“担当E”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスc”で実行されたものの、次回は“プロセスb”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由6)が入力されている。
【0082】
ステップ403で指示された「テストセットID」の特定のID番号に対応するテストセットに含まれる全テスト項目のテスト結果の処理が終了したと管理者が判断した場合には、テストセットの処理終了を指示(ステップ412)する。
【0083】
<テスト項目レコードの更新>
図7は、更新後のテスト項目データベース108におけるテスト項目レコードの状態を示している。
【0084】
図7に示すように、テスト項目データベース108に登録されている6つのレコードのうち3つのレコード(「テストID」のID番号が3、4、6)の内容が、新規テストセットを作成する前の状態(図2参照)から更新されている。
【0085】
ステップ412でテストセットの処理終了が指示されると、テスト項目管理部102によって、ステップ403で指示されたID番号を「テストセットID」に持つすべてのテスト結果レコードの中から、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値が異なっているテスト結果レコードのみが抽出される。そして、テスト項目データベース108において、抽出されたテスト結果レコードの「テストID」のID番号に対応する各テスト項目レコードを対象として、「実行プロセス」のフィールド値を、抽出されたテスト結果レコードの「次回実行プロセス」のフィールド値でそれぞれ更新する。
【0086】
テスト結果データベース109における「テストセットID」のID番号が2であるテスト結果レコードは6つあり、それらの「テスト結果ID」のID番号は4〜9である。そのうち、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値が異なっている3つのテスト結果レコードが抽出され、それらの「テスト結果ID」のID番号は6、7、9である。
【0087】
まず、「テスト結果ID」のID番号が6であるテスト結果レコードにおいて、「テストID」のID番号は3であり、「次回実行プロセス」のフィールド値は“プロセスc”である。これにより、テスト項目データベース108において、「テストID」のID番号が3であるテスト項目レコードの「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”から“プロセスc”に更新される。
【0088】
次に、「テスト結果ID」のID番号が7であるテスト結果レコードにおいて、「テストID」のID番号は4であり、「次回実行プロセス」のフィールド値は“プロセスa”である。これにより、テスト項目データベース108において、「テストID」のID番号が4であるテスト項目レコードの「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”から“プロセスa”に更新される。
【0089】
最後に、「テスト結果ID」のID番号が9であるテスト結果レコードにおいて、「テストID」のID番号は6であり、「次回実行プロセス」のフィールド値は“プロセスb”である。これにより、テスト項目データベース108において、「テストID」のID番号が6であるテスト項目レコードの「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”から“プロセスb”に更新される。
【0090】
このような更新によって、テスト項目データベースにおけるテスト項目レコードの「実行プロセス」のフィールド値が変更されると、同一プロセス内で実行されるテスト項目間の順序を示していた「実行順序」の番号も変更が必要になる。
【0091】
そこで、テスト項目データベース108において、テスト項目レコードを「実行プロセス」の更新後のフィールド値によって再分類する。同一フィールド値を持ち、同一プロセスに対応するテスト項目レコードをそれぞれまとめ、それらの「実行順序」の番号が各プロセス内でユニークな連番となるように、「実行順序」の番号を更新(ステップ413)する。
【0092】
この更新のアルゴリズムについては様々なものが考えられるが、単にテスト項目レコードが並んでいる順に1から連番をつけてもよいし、従来技術として参照した特許文献1に示されているように、実行した日付の新しいテスト項目レコードから昇順に並ぶようにしてもよい。
【0093】
上述した更新が行われた後のテスト項目データベースにおいて、「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”であるテスト項目レコードは3つあり、それらの「テストID」のID番号は1、2、4である。ここでは、これらの3つのレコードの「実行順序」には、ID番号の昇順に1、2、3を入れる。
【0094】
「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”であるテスト項目レコードは2つあり、それらの「テストID」のID番号は5、6である。これらの2つのレコードの「実行順序」には、ID番号の昇順に1、2を入れる。
【0095】
「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”であるテスト項目レコードは残りの1つであり、その「テストID」のID番号は3である。このレコードの「実行順序」には1を入れる。
【0096】
以上の説明のようにして、各テスト項目レコードの「実行プロセス」や「実行順序」が更新されると、すべてのテスト項目に渡ってテストの実行プロセスが見直されるため、テスト全体が最適化されることになる。それを次回開発する製品に適用すれば、今回よりもさらに適切なプロセスにて製品のテストが実施されることになる。
【0097】
<プログラム及び記録媒体>
以上で説明した本発明のテストプロセス管理装置は、コンピュータでテストプロセス管理の処理を実行させるテストプロセス管理プログラムによって実現されている。コンピュータとしては、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの汎用的なものが考えられるが、これに限るものではない。
【0098】
これにより、テストプロセス管理プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明のテストプロセス管理装置を実現することができる。
【0099】
テストプロセス管理プログラムを汎用的なコンピュータで実行可能なものにしておけば、本発明のテストプロセス管理装置を実現するために専用のコンピュータ環境を準備する必要もなくなる。既存のコンピュータなどを有効利用することが可能になるとともに、コンピュータを本発明のテストプロセス管理装置として利用しないときは、他の用途にも転用可能である。コンピュータがマルチタスク動作可能なシステムであれば、本発明のテストプロセス管理装置として利用しながら同時に他の用途にも使用できるなど、本発明の有用性は高いものとなる。
【0100】
また、そのようなテストプロセス管理プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体としては、メモリ、例えばROMのように、そのもの自体がプログラムメディアであってもよいし、また、外部記憶装置としてコンピュータ読み取り装置が設けられ、そこに記憶媒体、例えばCD−ROMやDVD−ROMなどを挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0101】
いずれの場合においても、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよい。あるいは、まずプログラムを読み出し、読み出されたプログラムが不図示のコンピュータプログラム記憶領域にロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。なお、このロード用プログラムは予め装置本体に格納されているものとする。
【0102】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、FD(フレキシブルディスク)やHD(ハードディスク)などの磁気ディスク系、CD−ROM/MO/MD/DVDなどの光ディスク系、ICカード/メモリカード/光カードなどのカード系、あるいは、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを坦持する媒体であってもよい。
【0103】
これにより、本発明のテストプロセス管理装置を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明のテストプロセス管理方法の汎用性を高めることができる。
【0104】
また、本発明において、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成である場合、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを坦持する媒体であってもよい。そのように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め装置本体に格納しておくか、あるいは別の記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0105】
これにより、物理的な記録媒体の必要なしに、本発明のテストプロセス管理装置を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明のテストプロセス管理方法の汎用性を一層高めることができる。
【0106】
なお、ここでは本発明を上述した実施の形態により説明したが、この発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらをこの発明の範囲から排除するものではない。
【0107】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のテストプロセス管理装置及びテストプロセス管理方法によれば、テスト結果管理部へのテスト結果毎に次回のテストを実行する次回実行プロセスを登録できる。この次回実行プロセスは、今回のテストを実行したプロセスとは必ずしも同じでなくてよい。テスト担当者がテスト結果毎の登録を行う際、結果判定やテスト項目の内容などを考慮して、対応するテスト項目が本来別のプロセスで実行すべきであると気づいた場合には、次回実行プロセスとして今回実行したプロセスとは異なるプロセスを指定できる。そして、すべてのテスト結果の登録終了後に、登録されたテスト結果毎の次回実行プロセスに基づいて、テスト項目管理部に登録して管理されているテスト項目毎の実行プロセスが更新され、更新された実行プロセスに基づいてテスト項目が再分類される。
【0108】
これにより、個々のテスト項目がそれぞれ、より適切なテストプロセスに自動的に移動するため、複数のテストプロセスに渡ってテスト全体の最適化が行われ、次回からはより適切なテストが行えるようになる。
【0109】
なお、任意のテスト結果について登録済みの情報を更新できるテスト結果更新機能を備えるようにすれば、テスト結果管理部に一度登録したテスト項目毎の登録情報について、登録後でも情報の更新ができる。この更新は、最初の登録を行ったテスト担当者以外によるものであってもよい。このため、テスト担当者にテストプロセスの変更を指示できるスキルがない場合や変更の意思がない場合でも、別の担当者や管理者が結果一覧を参照した際に内容を閲覧して再度判断し、別のプロセスに直接変更したり、変更を指示したりできる。これにより、プロセスの改善の機会が増えて、より広範囲での見直しが行われることになる。
【0110】
あるいは、テスト結果登録部にて登録する項目として、プロセス変更理由を持つようにすれば、テスト結果の登録を行ったテスト担当者が、次回実行プロセスを変更した際の理由を、管理者などが登録後に確認できる。これにより、変更の是非の判断材料にすることができるばかりか、テスト担当者のスキルも確認することができる。
【0111】
あるいは、今回実行プロセスと次回実行プロセスに異なる値が入力された場合に、その旨を所定の通知先、例えばテストプロセス管理者などに、所定の通知方法で通知するテストプロセス変更内容通知機能を備えるようにすれば、管理者などによる変更状況の確実な把握が保証される。これにより、テスト担当者の判断ミスなどによる次回実行プロセスの不適切な変更が放置されるのを防止するとともに、必要であれば、管理者などが次回実行プロセスを再度見直すことで、データの精度がより一層向上する。
【0112】
また、本発明のテストプロセス管理プログラムによれば、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明のテストプロセス管理装置を実現することができる。さらに、このテストプロセス管理プログラムを汎用的なコンピュータで実行可能なものにしておけば、本発明のテストプロセス管理装置を実現するために専用のコンピュータ環境を準備する必要もなくなり、本発明のテストプロセス管理プログラムの有用性が高まる。
【0113】
また、本発明のテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体によれば、本発明のテストプロセス管理装置を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明のテストプロセス管理方法の汎用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態におけるテストプロセス管理装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】テスト項目データベースのレコード形式とレコードの状態の例を示している。
【図3】テスト結果データベースのレコード形式とレコードの状態の例を示している。
【図4】本発明の1実施形態におけるテストプロセス管理装置によるプロセス管理動作を説明するフローチャートである。
【図5】新規テストセット作成直後のテスト結果データベースのレコードの状態である。
【図6】全テスト項目のテスト結果の処理が終了したときのテスト結果データベースのレコードの状態を示している。
【図7】更新後のテスト項目データベース108におけるテスト項目レコードの状態を示している。
【符号の説明】
101 テストプロセス管理装置
102 テスト項目管理部
103 テスト一覧表示部
104 テスト結果管理部
105 ディスプレイ
106 キーボード
107 ハードディスク装置
108 テスト項目データベース
109 テスト結果データベース
110 ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトウェアプログラムのテストを管理し、テスト精度を上げるためのテストプロセス管理装置、テストプロセス管理方法、及びテストプロセス管理プログラム、並びにテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報処理システムにおけるプログラム試験の精度を高める従来技術の一つとして「試験プログラム実行制御装置、試験プログラム実行方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
これは、所定の情報処理システムに対する試験プログラムの実行を制御する試験プログラム実行制御装置において、前記所定の情報処理システムに対して実行した試験プログラムの試験項目毎の試験結果をその試験日程とともに蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された試験結果のうち、任意の試験期間での試験結果に基づいて前記所定の情報処理システムの動作状況を判断する動作状況判断手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0004】
ここで提案されている技術によれば、各試験項目をエラーの発生頻度に応じた回数だけ実行したり、エラー発生頻度の高い試験項目から昇順に実行順序を決定したり、エラー発生間隔が短い試験項目から昇順に実行順序を決定したり、エラー発生日付の新しい試験項目から昇順に実行順序を決定したりできるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−306039号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ソフトウェアプログラムが複雑化してテスト項目が増えてくると、ソフトウェアプログラム全体を対象にして、単一のテストプロセスですべてのテスト項目を実行することは、あまり適切とは言えなくなってくる。
【0007】
そこで、テスト対象となるソフトウェアプログラム全体を個々の機能モジュールに分割し、必要に応じて部分的なテストも行うとともに、単一のテストプロセスを複数のテストプロセスに分けて段階的にテストを実施することが必要となる。なお、各テスト項目については、複数のテストプロセスのうちのいずれかで実行するように分類しておく。
【0008】
例えば、最初に機能モジュール毎に単体での動作を検証する単体テスト(プロセスA)を実行し、その次に機能モジュールを統合した状態において、機能モジュール間の相互作用などを検証する統合テスト(プロセスB)を実施する。そして最後に、ソフトウェアプログラム全体の動作をくまなく検証するための全体テスト(プロセスC)を実施する。各テスト項目については、あらかじめ、これらの3つのプロセスのうちのいずれで実行するのが適切かを判断し、分類しておく。同じプロセスに分類されたテスト項目は、それぞれのプロセスでまとめて実行されることになる。
【0009】
ソフトウェアプログラムが大規模になると、テスト項目もテストプロセスも増大し、テストプランの策定がかなりの業務量となる上、テストプランの出来栄えが全体の完成度に大きな影響を与えるようになる。
【0010】
それぞれのテストプロセスにおいて上述の特許文献1のような従来技術を応用すれば、個々のプロセスでの効率的なテストを行うことはできるが、テスト全体を見たときには必ずしも最適化されているとは言えなかった。このため、今回のテストプロセスを通して得られたテストのやり方の問題点などからテストプロセスを見直し、それを次回開発する製品のテストに生かすこともできなかった。
【0011】
従来技術のこのような課題を鑑み、本発明は、複数のテストプロセス間に渡ってテスト全体を最適化するとともに、ある製品のテストプロセスを通して得られたテストのやり方についての問題点からテストプロセスを見直し、次の製品のテストプロセスの設計を支援するテストプロセス管理装置、テストプロセス管理方法、及びテストプロセス管理プログラム、並びにテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のテストプロセス管理装置は、ソフトウェアプログラムをテストするための複数のテスト項目のそれぞれを、複数のテストプロセスのいずれかにおいて実行するために、前記テスト項目を分類して管理するテストプロセス管理装置において、前記テスト項目毎に登録された、テストの実行プロセス及び実行順序を管理するテスト項目管理部と、前記テスト項目をそれぞれ実行したテスト結果毎に登録された、今回のテストの結果判定と、次回のテストを実行する次回実行プロセスとを管理するテスト結果管理部とを備え、前記テスト結果管理部に登録された前記テスト結果毎の前記次回実行プロセスに基づいて、前記テスト項目管理部で管理されている前記テスト項目毎の登録情報を更新し、前記テスト項目を再分類することを特徴とする。
【0013】
この発明のテストプロセス管理装置によれば、テスト結果管理部へのテスト結果毎に次回のテストを実行する次回実行プロセスを登録できる。この次回実行プロセスは、今回のテストを実行したプロセスとは必ずしも同じでなくてよい。テスト担当者がテスト結果毎の登録を行う際、結果判定やテスト項目の内容などを考慮して、対応するテスト項目が本来別のプロセスで実行すべきであると気づいた場合には、次回実行プロセスとして今回実行したプロセスとは異なるプロセスを指定できる。そして、すべてのテスト結果の登録終了後に、登録されたテスト結果毎の次回実行プロセスに基づいて、テスト項目管理部に登録して管理されているテスト項目毎の実行プロセスが更新され、更新された実行プロセスに基づいてテスト項目が再分類される。
【0014】
これにより、個々のテスト項目がそれぞれ、より適切なテストプロセスに自動的に移動するため、複数のテストプロセスに渡ってテスト全体の最適化が行われ、次回からはより適切なテストが行えるようになる。
【0015】
また、前記テスト結果管理部に登録された任意のテスト結果について、登録済みの情報を更新できるテスト結果更新機能を備えることを特徴としてもよい。
【0016】
この発明のテストプロセス管理装置によれば、テスト結果管理部に一度登録したテスト結果毎の登録情報について、登録後でも情報の更新ができる。この更新は、テスト結果を最初に登録したテスト担当者以外によるものであってもよい。このため、テスト担当者にテストプロセスの変更を指示できるスキルがない場合や変更の意思がない場合でも、別の担当者やテストの管理者が結果一覧を参照した際に内容を閲覧して再度判断し、別のテストプロセスに直接変更したり、変更を指示したりできる。これにより、テストプロセスの改善の機会が増えて、より広範囲での見直しが行われることになる。
【0017】
また、前記テスト結果管理部において、前記テスト項目毎にさらに、次回実行プロセスを変更した理由を登録して管理することを特徴としてもよい。
【0018】
この発明のテストプロセス管理装置によれば、テスト結果の登録を行ったテスト担当者が、次回実行プロセスを変更した際の理由を、管理者などが登録後に確認できる。これにより、変更の是非の判断材料にすることができるばかりか、テスト担当者のスキルも確認することができる。
【0019】
また、前記テスト結果更新機能により更新された情報において、今回実行プロセスと次回実行プロセスが異なっている場合、それを所定の通知先に所定の通知方法で通知するテストプロセス変更内容通知機能を備えることを特徴としてもよい。
【0020】
ここで、通知方法としてはネットワークを使用することが考えられ、例えば電子メールでもよいが、これに限るものではない。通知先としては、テストの管理者が考えられるが、これに限るものではない。
【0021】
この発明のテストプロセス管理装置によれば、次回実行プロセスが変更されたことがテストプロセス管理者などに通知されることにより、管理者などによる変更状況の確実な把握が保証される。これにより、テスト担当者の判断ミスなどによる次回実行プロセスの不適切な変更が放置されるのを防止するとともに、必要であれば、管理者などが次回実行プロセスを再度見直すことで、データの精度がより一層向上する。
【0022】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明のテストプロセス管理方法は、ソフトウェアプログラムをテストするための複数のテスト項目のそれぞれを、複数のテストプロセスのいずれかにおいて実行するために、前記テスト項目を分類して管理するテストプロセス管理方法において、前記テスト項目毎に登録された、テストの実行プロセス及び実行順序を管理するテスト項目管理ステップと、前記テスト項目をそれぞれ実行したテスト結果毎に登録された、今回のテストの結果判定と、次回のテストを実行する次回実行プロセスとを管理するテスト結果管理ステップとを備え、前記テスト結果管理部に登録された前記テスト結果毎の前記次回実行プロセスに基づいて、前記テスト項目管理部で管理されている前記テスト項目毎の登録情報を更新し、前記テスト項目を再分類するテスト項目登録情報更新ステップとを備えたことを特徴とする。
【0023】
この発明のテストプロセス管理方法によれば、テスト結果管理部へのテスト結果毎に次回のテストを実行する次回実行プロセスを登録できる。この次回実行プロセスは、今回のテストを実行したプロセスとは必ずしも同じでなくてよい。テスト担当者がテスト結果毎の登録を行う際、結果判定などを考慮して、対応するテスト項目が本来別のプロセスで実行すべきであると気づいた場合には、次回実行プロセスとして今回実行したプロセスとは異なるプロセスを指定できる。そして、すべてのテスト結果の登録終了後に、登録されたテスト結果毎の次回実行プロセスに基づいて、テスト項目管理部に登録して管理されているテスト項目毎の実行プロセスが更新され、更新された実行プロセスに基づいてテスト項目が再分類される。
【0024】
これにより、個々のテスト項目が適切なテストプロセスに自動的に移動するため、毎回テストプロセス全体を見直すことができ、次回からより適切なテストが行えるようになる。
【0025】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明のテストプロセス管理プログラムは、コンピュータに前記テストプロセス管理方法を実行させることを特徴とする。
【0026】
この発明のテストプロセス管理プログラムによれば、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明のテストプロセス管理装置を実現することができる。さらに、このテストプロセス管理プログラムを汎用的なコンピュータで実行可能なものにしておけば、本発明のテストプロセス管理装置を実現するために専用のコンピュータ環境を準備する必要もなくなり、本発明のテストプロセス管理プログラムの有用性が高まる。
【0027】
あるいは、上記目的を達成するため、本発明のテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記テストプロセス管理プログラムを記録していることを特徴とする。
【0028】
この発明のテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体によれば、本発明のテストプロセス管理装置を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明のテストプロセス管理方法の汎用性を高めることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0030】
<実施形態の構成>
図1は、本発明の1実施形態におけるテストプロセス管理装置101の全体構成を示すブロック図である。
【0031】
図1に示すように、テストプロセス管理装置101はその主要部が、テスト項目管理部102と、テスト一覧表示部103と、テスト結果管理部104とから構成されており、ユーザーインターフェイスとしてディスプレイ105やキーボード106を備えている。また、記憶装置としてハードディスク装置107を備え、テスト項目を管理するテスト項目データベース108や、テスト結果を管理するテスト結果データベース109をこのハードディスク装置107上に記憶している。さらに、外部のネットワーク110と接続されており、ネットワーク110を介して外部との情報交換や他者との連絡が可能になっている。
【0032】
テスト項目管理部102は、ハードディスク装置107上に記憶されるテスト項目データベース108を管理するためのインターフェイスを備えており、キーボード106からの指示入力により、テスト項目の登録、保存、内容の更新、削除など一連の処理を行う機能を有する。
【0033】
テスト一覧表示部103は、テスト項目データベース108やテスト結果データベース109に記憶されている内容を、ディスプレイ105上に適当な形式で表示する機能を持つ。
【0034】
テスト結果管理部104は、ハードディスク装置107上に記憶されるテスト結果データベース109を管理するためのインターフェイスを備えており、キーボード106からの指示入力により、テスト結果の登録、保存、内容の更新、削除など一連の処理を行う機能を有する。
【0035】
ハードディスク装置107上に記憶されているテスト項目データベース108には、テスト項目が図2に示すレコード形式で登録されており、一方、テスト結果データベース109には、テスト結果が図3に示すレコード形式で登録されているが、詳細については後述する。
【0036】
図2は、テスト項目データベース108のレコード形式とレコードの状態の例を示している。
【0037】
図2に示すように、テスト項目を管理するテスト項目データベース108のレコードは、以下のフィールドから構成されている。すなわち、テストID、実行プロセス、実行順序、テスト内容である。なお、以下の説明では、これらのフィールド名は「」で囲んで明示する。
【0038】
ここで、「テストID」はテスト項目毎にユニークなID番号で、テスト項目の識別を行う。「テスト内容」はテスト項目の具体的な内容を示す。
【0039】
「実行プロセス」はそのテスト項目がどのプロセスで実行されるかを示す。「実行順序」は同一プロセスで実行されるテスト項目の中での実行の順序を示し、プロセス毎にユニークな連番である。このように、それぞれのテスト項目は「実行プロセス」に基づいてプロセス毎に分類され、さらにそれぞれのプロセス内での実行順序が定められている。
【0040】
図2に示す例では、テスト項目データベース108には6つのレコード(「テストID」のID番号が1〜6)がすでに登録されている。
【0041】
このうち、最初の3つのレコード(「テストID」のID番号が1〜3)では、「実行プロセス」のフィールド値はすべて“プロセスa”であり、これらの3項目のテストが“プロセスa”において実行されることを示している。「実行順序」の番号は「テストID」のID番号の昇順に1、2、3であり、“プロセスa”において、「テストID」のID番号が1のテスト項目(テスト内容1)が最初に実行され、次に「テストID」のID番号が2のテスト項目(テスト内容2)が実行され、最後に「テストID」のID番号が3のテスト項目(テスト内容3)が実行されることを示している。
【0042】
続く2つのレコード(「テストID」のID番号が4、5)では、「実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスb”であり、これらの2項目のテストが“プロセスb”において実行されることを示している。「実行順序」の番号は「テストID」のID番号の昇順に1、2であり、“プロセスb”において、「テストID」のID番号が4のテスト項目が最初に実行され、次に「テストID」のID番号が5のテスト項目が実行されることを示している。
【0043】
残りの1つのレコード(「テストID」のID番号が6)では「実行プロセス」のフィールド値は“プロセスc”であり、この1項目のテストが“プロセスc”で実行されることを示している。「実行順序」の番号は1であるが、“プロセスc”ではこの1項目のみが実行されるため、実質的な意味はないことになる。
【0044】
図3は、テスト結果データベース109のレコード形式とレコードの状態の例を示している。
【0045】
図3に示すように、テスト結果を管理するテスト結果データベース109のレコードは、以下のフィールドから構成されている。すなわち、テスト結果ID、テストセットID、テストID、実行日、担当者、結果判定、今回実行プロセス、次回実行プロセス、プロセス変更理由である。なお、以下の説明では、これらのフィールド名は「」で囲んで明示する。
【0046】
ここで、「テスト結果ID」はテスト結果毎にユニークなID番号で、テスト結果の識別を行う。「テストセットID」は一連のテスト項目をまとめて管理するためのID番号である。「テストID」はテスト結果がどのテスト項目に対応しているかを示すもので、テスト項目データベース108(図2参照)の「テストID」に該当する。「実行日」は対応するテスト項目が実行された日付を示し、「担当者」は対応するテスト項目の実行担当者の氏名を示す。「結果判定」は対応するテスト項目の実行結果の判定であり、問題が何ら検出されなかった場合は“OK”、何らかの問題が検出されたときは“NG”となる。「今回実行プロセス」は、対応するテスト項目が今回はどのプロセスで実行されたかを示し、「次回実行プロセス」は、対応するテスト項目が次回はどのプロセスで実行されるべきかを示している。「プロセス変更理由」は、「次回実行プロセス」を「今回実行プロセス」とは異なるプロセスに変更する際にその理由を入力するためのフィールドであるが、詳しくは後述する。
【0047】
図3に示す例では、テスト結果データベース109には3つのレコード(「テスト結果ID」のID番号が1〜3)がすでに登録されている。
【0048】
「テストセットID」のID番号はすべて1であり、これらの3つのレコードのテスト結果は、一連のテスト項目(「テストセットID」のID番号が1)としてまとめて管理されていることを示している。
【0049】
最初のレコード(「テスト結果ID」のID番号が1)では、「テストID」のID番号が4であり、テスト項目データベース108において「テストID」のID番号が4として管理されているテスト項目に対応していることを示している。「実行日」の日付は“02/9/1”であり、「担当者」の氏名は“担当A”で、「結果判定」のフィールド値は“NG”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスc”で実行されたものの、次回は“プロセスb”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由1)が入力されている。
【0050】
2番目のレコード(「テスト結果ID」のID番号が2)では、「テストID」のID番号が5であり、テスト項目データベース108において「テストID」のID番号が5として管理されているテスト項目に対応していることを示している。「実行日」の日付は“02/9/2”であり、「担当者」の氏名は“担当B”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”で、「次回実行プロセス」のフィールド値も“プロセスb”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスb”で実行され、次回もそのまま“プロセスb”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由2)が入力されている。
【0051】
3番目のレコード(「テスト結果ID」のID番号が3)では、「テストID」のID番号が6であり、テスト項目データベース108において「テストID」のID番号が6として管理されているテスト項目に対応していることを示している。「実行日」の日付は“02/9/2”であり、「担当者」の氏名は“担当C”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスa”で実行されたものの、次回は“プロセスc”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由3)が入力されている。
【0052】
<テスト実施前の準備>
図4は、本発明の1実施形態におけるテストプロセス管理装置101によるプロセス管理動作を説明するフローチャートであり、図5は、新規テストセット作成直後のテスト結果データベース109のレコードの状態である。
【0053】
なお、テスト項目データベース108に登録すべきテスト項目レコードは、テスト対象となる製品(機種)のテストプロセス全体を管理する管理者によりテスト開始前に既に作成と登録が済んでおり、これが図2に示した状態であるとして説明する。また、図1に示した本発明におけるテストプロセス管理装置101の全体構成を示すブロック図、及び、図3に示したテスト結果データベース109のレコード形式とレコードの状態の例も合わせて参照する。
【0054】
図4に示すように、まず、管理者がキーボード106にて新規テストセットの作成を指示(ステップ401)すると、テスト結果管理部104により、テスト項目データベース108に登録済みのテスト項目のレコードの内容に基づいて、登録済みのテスト項目のレコードと同じ数のテスト結果レコードが、テスト結果データベース109において新たに作成(ステップ402)される。
【0055】
図2に示したように、テスト項目データベース108には6つのレコード(「テストID」のID番号が1〜6)が登録されているので、作成されるテスト結果レコードのレコード数は6である。これらのテスト結果レコードの内容は次の通りである。
【0056】
図5に示すように、「テスト結果ID」には、テスト結果レコード内でユニークな連番が入る。テスト結果データベース109にはすでに3つのレコード(「テスト結果ID」のID番号が1〜3)が登録済み(図3参照)なので、新たに作成される6つのレコードの「テスト結果ID」のID番号は順に4〜9となる。
【0057】
「テストセットID」には、テスト結果データベース109内の「テストセットID」としてまだ利用されていない新規のユニークな番号が与えられるが、新たに作成されたレコードにはすべて同じ番号が入る。テスト結果データベース109に登録済みの3つのレコードの「テストセットID」のID番号はすべて1なので(図3参照)、ここで追加される6つのレコードの「テストセットID」のID番号はすべて2となる。
【0058】
「テストID」には、テスト項目データベース108に登録済みのテスト項目の各レコードの「テストID」のID番号(1〜6)が順に入る。
【0059】
「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」には、この時点では、テスト項目データベース108に登録済みのテスト項目レコードの「実行プロセス」に入れられているものと同じフィールド値が、両方に順に入れられる。
【0060】
すなわち、「テスト結果ID」のID番号が4〜6の3つのレコードでは、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスa”となる。
【0061】
「テスト結果ID」のID番号が7、8の2つのレコードでは、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスb”となる。
【0062】
「テスト結果ID」のID番号が9のレコードでは、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスc”となる。
【0063】
新たに作成されたテスト結果レコードにおける「実行日」、「担当者」、「結果判定」、及び「プロセス変更理由」の各フィールドについては、この時点では空のままである。
【0064】
<テスト実施後のテスト結果の処理>
各テスト担当者は、管理者の指示を受け、テスト対象機種についてテストを実施する。テストを終えたテスト担当者は、テスト結果をテスト結果データベース109の該当するテスト結果レコードに次のようにして入力する。
【0065】
テスト担当者が「テストセットID」の特定のID番号を指示(ステップ403)すると、テスト結果管理部104により、テスト結果データベース109に登録されているテスト結果レコードの中から、テスト担当者によって指示されたID番号と同一のID番号を「テストセットID」に持つテスト結果レコードが抽出される。そして、テスト一覧表示部103によって、テスト項目一覧がディスプレイ105に表示される(ステップ404)。なお、この一覧の表示には、従来技術として参照した特許文献1に示されているような日付などによる絞り込みが可能である。
【0066】
次に、テスト担当者が「テストID」の特定のID番号を指示(ステップ405)すると、指示されたID番号を「テストID」に持つテスト結果レコードの各フィールドの詳細内容がディスプレイ105に表示される(ステップ406)。このとき、「実行日」には現在の日付が初期値として入力された状態となる。
【0067】
テスト担当者は、表示された各フィールドの内容をキーボード106にて適宜編集し、データを登録(ステップ407)する。テスト結果レコードのうち、内容を変更できるフィールドは「実行日」、「担当者」、「結果判定」、「次回実行プロセス」、及び「プロセス変更理由」である。
【0068】
このとき、テスト担当者は今回のテスト対象機種で実行した各テスト項目の内容を吟味する。そして、そのテスト項目は次回の新機種のテストの際には別のプロセスで行われるべきだと判断したら、「次回実行プロセス」のフィールド値を変更して適切と思われるプロセスを入力するとともに、「プロセス変更理由」にそのように判断した理由を入力する。
【0069】
このような入力が行われた後にテスト結果レコードの変更内容が登録されると、テスト結果管理部104は登録されたテスト結果レコードにおいて、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値が異なるかどうかを判定(ステップ408)し、異なる場合にはその旨を管理者宛に通知(ステップ409)する。
【0070】
ここで、通知方法としては、例えば電子メールが考えられるが、これに限るものではない。他にも、インスタントメッセージングや、各種グループウェアに備えられている通知機能などを利用してもかまわない。また、通知先も管理者だけに限る必要はない。
【0071】
管理者は、テスト結果レコードの「次回実行プロセス」のフィールド値が変更されたことが通知されてきた場合、その変更内容や変更理由を確認する。そして、この変更が適切かどうかを判断し、変更が適切でないと判断した場合には、内容を修正する(ステップ410)。
【0072】
以上で説明したステップ401〜410で、1つの項目のテスト項目に対するテスト結果の処理が終了する。
【0073】
全てのテスト項目についての処理が終了したかどうかを判定(ステップ411)し、処理が終了していないテスト項目が残っている場合には、ステップ405に戻って残りのテスト項目についての処理を続行する。
【0074】
<テストセットの処理終了>
図6は、全テスト項目のテスト結果の処理が終了したときのテスト結果データベースのレコードの状態を示している。
【0075】
図6に示すように、テスト結果データベース109において「テストセットID」のID番号が2である6つのレコード(「テスト結果ID」のID番号が4〜9)の内容が、新規テストセットを作成したときの状態(図5参照)から更新されている。
【0076】
「テスト結果ID」のID番号が4であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/3”であり、「担当者」の氏名は“担当A”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスa”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスa”で実行され、次回もそのまま“プロセスa”で実行されるべきであると判断されたことを示している。
【0077】
「テスト結果ID」のID番号が5であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/3”であり、「担当者」の氏名は“担当B”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスa”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスa”で実行され、次回もそのまま“プロセスa”で実行されるべきであると判断されたことを示している。
【0078】
「テスト結果ID」のID番号が6であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/3”であり、「担当者」の氏名は“担当C”で、「結果判定」のフィールド値は“NG”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスa”で実行されたものの、次回は“プロセスc”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由4)が入力されている。
【0079】
「テスト結果ID」のID番号が7であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/4”であり、「担当者」の氏名は“担当D”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスb”で実行されたものの、次回は“プロセスa”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由5)が入力されている。
【0080】
「テスト結果ID」のID番号が8であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/4”であり、「担当者」の氏名は“担当D”で、「結果判定」のフィールド値は“NG”である。「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値はともに“プロセスb”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスb”で実行され、次回もそのまま“プロセスb”で実行されるべきであると判断されたことを示している。
【0081】
「テスト結果ID」のID番号が9であるレコードでは、「実行日」の日付は“02/9/5”であり、「担当者」の氏名は“担当E”で、「結果判定」のフィールド値は“OK”である。「今回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”で、「次回実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”であるので、対応するテスト項目が今回は“プロセスc”で実行されたものの、次回は“プロセスb”で実行されるべきであると判断されたことを示している。「プロセス変更理由」には、その判断の理由(理由6)が入力されている。
【0082】
ステップ403で指示された「テストセットID」の特定のID番号に対応するテストセットに含まれる全テスト項目のテスト結果の処理が終了したと管理者が判断した場合には、テストセットの処理終了を指示(ステップ412)する。
【0083】
<テスト項目レコードの更新>
図7は、更新後のテスト項目データベース108におけるテスト項目レコードの状態を示している。
【0084】
図7に示すように、テスト項目データベース108に登録されている6つのレコードのうち3つのレコード(「テストID」のID番号が3、4、6)の内容が、新規テストセットを作成する前の状態(図2参照)から更新されている。
【0085】
ステップ412でテストセットの処理終了が指示されると、テスト項目管理部102によって、ステップ403で指示されたID番号を「テストセットID」に持つすべてのテスト結果レコードの中から、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値が異なっているテスト結果レコードのみが抽出される。そして、テスト項目データベース108において、抽出されたテスト結果レコードの「テストID」のID番号に対応する各テスト項目レコードを対象として、「実行プロセス」のフィールド値を、抽出されたテスト結果レコードの「次回実行プロセス」のフィールド値でそれぞれ更新する。
【0086】
テスト結果データベース109における「テストセットID」のID番号が2であるテスト結果レコードは6つあり、それらの「テスト結果ID」のID番号は4〜9である。そのうち、「今回実行プロセス」と「次回実行プロセス」のフィールド値が異なっている3つのテスト結果レコードが抽出され、それらの「テスト結果ID」のID番号は6、7、9である。
【0087】
まず、「テスト結果ID」のID番号が6であるテスト結果レコードにおいて、「テストID」のID番号は3であり、「次回実行プロセス」のフィールド値は“プロセスc”である。これにより、テスト項目データベース108において、「テストID」のID番号が3であるテスト項目レコードの「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”から“プロセスc”に更新される。
【0088】
次に、「テスト結果ID」のID番号が7であるテスト結果レコードにおいて、「テストID」のID番号は4であり、「次回実行プロセス」のフィールド値は“プロセスa”である。これにより、テスト項目データベース108において、「テストID」のID番号が4であるテスト項目レコードの「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”から“プロセスa”に更新される。
【0089】
最後に、「テスト結果ID」のID番号が9であるテスト結果レコードにおいて、「テストID」のID番号は6であり、「次回実行プロセス」のフィールド値は“プロセスb”である。これにより、テスト項目データベース108において、「テストID」のID番号が6であるテスト項目レコードの「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”から“プロセスb”に更新される。
【0090】
このような更新によって、テスト項目データベースにおけるテスト項目レコードの「実行プロセス」のフィールド値が変更されると、同一プロセス内で実行されるテスト項目間の順序を示していた「実行順序」の番号も変更が必要になる。
【0091】
そこで、テスト項目データベース108において、テスト項目レコードを「実行プロセス」の更新後のフィールド値によって再分類する。同一フィールド値を持ち、同一プロセスに対応するテスト項目レコードをそれぞれまとめ、それらの「実行順序」の番号が各プロセス内でユニークな連番となるように、「実行順序」の番号を更新(ステップ413)する。
【0092】
この更新のアルゴリズムについては様々なものが考えられるが、単にテスト項目レコードが並んでいる順に1から連番をつけてもよいし、従来技術として参照した特許文献1に示されているように、実行した日付の新しいテスト項目レコードから昇順に並ぶようにしてもよい。
【0093】
上述した更新が行われた後のテスト項目データベースにおいて、「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスa”であるテスト項目レコードは3つあり、それらの「テストID」のID番号は1、2、4である。ここでは、これらの3つのレコードの「実行順序」には、ID番号の昇順に1、2、3を入れる。
【0094】
「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスb”であるテスト項目レコードは2つあり、それらの「テストID」のID番号は5、6である。これらの2つのレコードの「実行順序」には、ID番号の昇順に1、2を入れる。
【0095】
「実行プロセス」のフィールド値が“プロセスc”であるテスト項目レコードは残りの1つであり、その「テストID」のID番号は3である。このレコードの「実行順序」には1を入れる。
【0096】
以上の説明のようにして、各テスト項目レコードの「実行プロセス」や「実行順序」が更新されると、すべてのテスト項目に渡ってテストの実行プロセスが見直されるため、テスト全体が最適化されることになる。それを次回開発する製品に適用すれば、今回よりもさらに適切なプロセスにて製品のテストが実施されることになる。
【0097】
<プログラム及び記録媒体>
以上で説明した本発明のテストプロセス管理装置は、コンピュータでテストプロセス管理の処理を実行させるテストプロセス管理プログラムによって実現されている。コンピュータとしては、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの汎用的なものが考えられるが、これに限るものではない。
【0098】
これにより、テストプロセス管理プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明のテストプロセス管理装置を実現することができる。
【0099】
テストプロセス管理プログラムを汎用的なコンピュータで実行可能なものにしておけば、本発明のテストプロセス管理装置を実現するために専用のコンピュータ環境を準備する必要もなくなる。既存のコンピュータなどを有効利用することが可能になるとともに、コンピュータを本発明のテストプロセス管理装置として利用しないときは、他の用途にも転用可能である。コンピュータがマルチタスク動作可能なシステムであれば、本発明のテストプロセス管理装置として利用しながら同時に他の用途にも使用できるなど、本発明の有用性は高いものとなる。
【0100】
また、そのようなテストプロセス管理プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体としては、メモリ、例えばROMのように、そのもの自体がプログラムメディアであってもよいし、また、外部記憶装置としてコンピュータ読み取り装置が設けられ、そこに記憶媒体、例えばCD−ROMやDVD−ROMなどを挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0101】
いずれの場合においても、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよい。あるいは、まずプログラムを読み出し、読み出されたプログラムが不図示のコンピュータプログラム記憶領域にロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。なお、このロード用プログラムは予め装置本体に格納されているものとする。
【0102】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、FD(フレキシブルディスク)やHD(ハードディスク)などの磁気ディスク系、CD−ROM/MO/MD/DVDなどの光ディスク系、ICカード/メモリカード/光カードなどのカード系、あるいは、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを坦持する媒体であってもよい。
【0103】
これにより、本発明のテストプロセス管理装置を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明のテストプロセス管理方法の汎用性を高めることができる。
【0104】
また、本発明において、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成である場合、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを坦持する媒体であってもよい。そのように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め装置本体に格納しておくか、あるいは別の記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0105】
これにより、物理的な記録媒体の必要なしに、本発明のテストプロセス管理装置を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明のテストプロセス管理方法の汎用性を一層高めることができる。
【0106】
なお、ここでは本発明を上述した実施の形態により説明したが、この発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらをこの発明の範囲から排除するものではない。
【0107】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のテストプロセス管理装置及びテストプロセス管理方法によれば、テスト結果管理部へのテスト結果毎に次回のテストを実行する次回実行プロセスを登録できる。この次回実行プロセスは、今回のテストを実行したプロセスとは必ずしも同じでなくてよい。テスト担当者がテスト結果毎の登録を行う際、結果判定やテスト項目の内容などを考慮して、対応するテスト項目が本来別のプロセスで実行すべきであると気づいた場合には、次回実行プロセスとして今回実行したプロセスとは異なるプロセスを指定できる。そして、すべてのテスト結果の登録終了後に、登録されたテスト結果毎の次回実行プロセスに基づいて、テスト項目管理部に登録して管理されているテスト項目毎の実行プロセスが更新され、更新された実行プロセスに基づいてテスト項目が再分類される。
【0108】
これにより、個々のテスト項目がそれぞれ、より適切なテストプロセスに自動的に移動するため、複数のテストプロセスに渡ってテスト全体の最適化が行われ、次回からはより適切なテストが行えるようになる。
【0109】
なお、任意のテスト結果について登録済みの情報を更新できるテスト結果更新機能を備えるようにすれば、テスト結果管理部に一度登録したテスト項目毎の登録情報について、登録後でも情報の更新ができる。この更新は、最初の登録を行ったテスト担当者以外によるものであってもよい。このため、テスト担当者にテストプロセスの変更を指示できるスキルがない場合や変更の意思がない場合でも、別の担当者や管理者が結果一覧を参照した際に内容を閲覧して再度判断し、別のプロセスに直接変更したり、変更を指示したりできる。これにより、プロセスの改善の機会が増えて、より広範囲での見直しが行われることになる。
【0110】
あるいは、テスト結果登録部にて登録する項目として、プロセス変更理由を持つようにすれば、テスト結果の登録を行ったテスト担当者が、次回実行プロセスを変更した際の理由を、管理者などが登録後に確認できる。これにより、変更の是非の判断材料にすることができるばかりか、テスト担当者のスキルも確認することができる。
【0111】
あるいは、今回実行プロセスと次回実行プロセスに異なる値が入力された場合に、その旨を所定の通知先、例えばテストプロセス管理者などに、所定の通知方法で通知するテストプロセス変更内容通知機能を備えるようにすれば、管理者などによる変更状況の確実な把握が保証される。これにより、テスト担当者の判断ミスなどによる次回実行プロセスの不適切な変更が放置されるのを防止するとともに、必要であれば、管理者などが次回実行プロセスを再度見直すことで、データの精度がより一層向上する。
【0112】
また、本発明のテストプロセス管理プログラムによれば、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明のテストプロセス管理装置を実現することができる。さらに、このテストプロセス管理プログラムを汎用的なコンピュータで実行可能なものにしておけば、本発明のテストプロセス管理装置を実現するために専用のコンピュータ環境を準備する必要もなくなり、本発明のテストプロセス管理プログラムの有用性が高まる。
【0113】
また、本発明のテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体によれば、本発明のテストプロセス管理装置を様々な場所や環境で実現することが容易になり、本発明のテストプロセス管理方法の汎用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態におけるテストプロセス管理装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】テスト項目データベースのレコード形式とレコードの状態の例を示している。
【図3】テスト結果データベースのレコード形式とレコードの状態の例を示している。
【図4】本発明の1実施形態におけるテストプロセス管理装置によるプロセス管理動作を説明するフローチャートである。
【図5】新規テストセット作成直後のテスト結果データベースのレコードの状態である。
【図6】全テスト項目のテスト結果の処理が終了したときのテスト結果データベースのレコードの状態を示している。
【図7】更新後のテスト項目データベース108におけるテスト項目レコードの状態を示している。
【符号の説明】
101 テストプロセス管理装置
102 テスト項目管理部
103 テスト一覧表示部
104 テスト結果管理部
105 ディスプレイ
106 キーボード
107 ハードディスク装置
108 テスト項目データベース
109 テスト結果データベース
110 ネットワーク
Claims (10)
- ソフトウェアプログラムをテストするための複数のテスト項目のそれぞれを、複数のテストプロセスのいずれかにおいて実行するために、前記テスト項目を分類して管理するテストプロセス管理装置において、
前記テスト項目毎に登録された、テストの実行プロセス及び実行順序を管理するテスト項目管理部と、
前記テスト項目をそれぞれ実行したテスト結果毎に登録された、今回のテストの結果判定と、次回のテストを実行する次回実行プロセスとを管理するテスト結果管理部とを備え、
前記テスト結果管理部に登録された前記テスト結果毎の前記次回実行プロセスに基づいて、前記テスト項目管理部で管理されている前記テスト項目毎の登録情報を更新し、前記テスト項目を再分類することを特徴とするテストプロセス管理装置。 - 前記テスト結果管理部に登録された任意のテスト結果について、
登録済みの情報を更新できるテスト結果更新機能を備えることを特徴とする請求項1に記載のテストプロセス管理装置。 - 前記テスト結果管理部において、前記テスト項目毎にさらに、次回実行プロセスを変更した理由を登録して管理することを特徴とする請求項1または2に記載のテストプロセス管理装置。
- 前記テスト結果更新機能により更新された情報において、
今回のテストを実行したプロセスと前記次回実行プロセスが異なっている場合、それを所定の通知先に所定の通知方法で通知するテストプロセス変更内容通知機能を備えることを特徴とする請求項2または3に記載のテストプロセス管理装置。 - 前記テストプロセス管理装置はネットワークに接続されており、
前記通知方法は、前記ネットワークを使用することを特徴とする請求項4に記載のテストプロセス管理装置。 - 前記通知方法は電子メールであることを特徴とする請求項5に記載のテストプロセス管理装置。
- 前記通知先として、少なくともテストプロセスの管理者を含むことを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載のテストプロセス管理装置。
- ソフトウェアプログラムをテストするための複数のテスト項目のそれぞれを、複数のテストプロセスのいずれかにおいて実行するために、前記テスト項目を分類して管理するテストプロセス管理方法において、
前記テスト項目毎に登録された、テストの実行プロセス及び実行順序を管理するテスト項目管理ステップと、
前記テスト項目をそれぞれ実行したテスト結果毎に登録された、今回のテストの結果判定と、次回のテストを実行する次回実行プロセスとを管理するテスト結果管理ステップとを備え、
前記テスト結果管理部に登録された前記テスト結果毎の前記次回実行プロセスに基づいて、前記テスト項目管理部で管理されている前記テスト項目毎の登録情報を更新し、前記テスト項目を再分類するテスト項目登録情報更新ステップとを備えたことを特徴とするテストプロセス管理方法。 - 請求項8に記載のテストプロセス管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするテストプロセス管理プログラム。
- 請求項9に記載のテストプロセス管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2003038366A JP2004246794A (ja) | 2003-02-17 | 2003-02-17 | テストプロセス管理装置、テストプロセス管理方法、及びテストプロセス管理プログラム、並びにテストプロセス管理プログラムを記録した記録媒体 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007257480A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Nec Corp | 判定結果自動入力方法及び判定結果自動入力装置 |
JP2011513870A (ja) * | 2008-03-10 | 2011-04-28 | ユービーエス・エイ・ジー | グループデータの管理および分類のための方法およびシステム |
-
2003
- 2003-02-17 JP JP2003038366A patent/JP2004246794A/ja active Pending
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