JP2004246522A - 分散コミュニティシステム及び分散コミュニティ端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度な位置情報検出システムや集中管理型のサーバ装置を用いることなく、ユーザが所望する情報に関するコミュニケーションを行うことができるシステム及び端末を提供する。
【解決手段】複数の端末装置内にIDタグに関するメタ情報を分散して記録する手段と、オブジェクトに付与されたIDタグのIDタグ情報を検出する検出手段と、検出されたIDタグ情報に関連づけられたメタ情報をネットワーク上で検索するメタ情報検索手段と、ピアツーピア通信によりサーバを介さずに端末装置間でコンテンツを送受信する通信手段を有することにより、実世界に存在する様々なオブジェクトと直接関連づけられたリンクを通じて、興味や目的が共通である他の端末ユーザとのコミュニケーションを行うことを可能とする。
【選択図】図1
【解決手段】複数の端末装置内にIDタグに関するメタ情報を分散して記録する手段と、オブジェクトに付与されたIDタグのIDタグ情報を検出する検出手段と、検出されたIDタグ情報に関連づけられたメタ情報をネットワーク上で検索するメタ情報検索手段と、ピアツーピア通信によりサーバを介さずに端末装置間でコンテンツを送受信する通信手段を有することにより、実世界に存在する様々なオブジェクトと直接関連づけられたリンクを通じて、興味や目的が共通である他の端末ユーザとのコミュニケーションを行うことを可能とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現実世界に存在するオブジェクトを媒介として、ピアツーピア型ネットワーク技術を用いたコミュニケーションを行うための携帯型の分散コミュニティシステム及び分散コミュニティ端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
現実世界に存在するオブジェクトを媒介としたコミュニケーションを実施するためには、オブジェクトそのもの、あるいはオブジェクトの位置を特定する必要がある。
【0003】
オブジェクトを特定するためには、そのオブジェクトに添付されている認識用のIDタグ(バーコードやRFID(Radio Frequency Identification)タグ等)を識別するか、あるいは、非常に高精度な位置情報(経度・緯度・高度の三次元情報)を取得する必要がある。
【0004】
人間の身の回りにあるさまざまなものを識別できるほどの高精度な位置情報を簡単に取得できる手段は開発されておらず、また、人間が注目している対象を認識する一般的な手段は存在しないため、このような目的ではIDタグを使う方式を利用する必要がある。
【0005】
端末やオブジェクトの位置情報に基づいてさまざまな情報を提供するようなコミュニケーションシステムはいくつか提案されている。たとえば、特許文献1には、では、現実空間とリンクされた仮想空間を移動するオブジェクトと端末との関係に応じて適切な画像などを出力するシステムが開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−034378号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の位置情報を使ったコミュニティシステムでは、ユーザが注目しているオブジェクトまで特定することができなかったため、注目しているオブジェクトを媒介としてユーザどうしを相互に結びつけ、そのオブジェクトに関する興味や目的を共有した仮想的なコミュニティを形成することが難しかった。
【0008】
また、従来のシステムでは、端末の位置情報やオブジェクトに関する情報を管理するために特定のサーバ装置を設置する必要があった。
【0009】
たとえば、特許文献1に記載の技術では、中央に設置されるオブジェクト管理装置と呼ぶホストコンピュータによってオブジェクト情報などが集中管理される形態をとっている。
【0010】
このような方式では、すべての通信がサーバ装置に集中するため、ユーザ数が増大すると、サーバ装置の通信負荷が急速に高まる。そのため、サーバの通信能力や、サーバが接続される通信回線の容量を大きくする必要がある。
【0011】
また、端末間で交換するコンテンツデータは、一旦サーバ装置に蓄積される必要があるため、サーバ装置内の記憶装置も非常に大容量の記憶装置を用意する必要があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ユーザが注目しているオブジェクトを特定するために現実世界に存在するオブジェクトに添付されたIDタグを認識し、そのIDタグに付与されたIDタグ情報に関するメタ情報を複数の端末装置内に分散することにより、特定のサーバ装置に依存することなく、分散コミュニティサービスを実現できる技術を提供する。
【0013】
各端末は、オブジェクトに付与されたIDタグ情報を取得するIDタグ情報取得手段と、取得したIDタグ情報に関連づけられたメタ情報をネットワーク上で検索するメタ情報検索手段と、ピアツーピア通信によりサーバを介さずに端末装置間で通信する通信手段をそなえており、どの端末でもメタ情報のオーナとなることができるようにすることによりサーバレスの分散コミュニティサービスを実現する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の分散コミュニティシステムおよび分散コミュニティ端末の一実施例を図面を使って説明する。
【0015】
本実施例では、現実世界に存在する物体をオブジェクト、バーコードやRFIDタグなどの識別用のIDタグを実世界リンク、IDタグの識別子であるIDタグ情報をリンクID、IDタグ情報に関連づけられた情報をメタ情報と呼ぶ。
【0016】
メタ情報を保持している端末、すなわちメタ情報のオーナである端末をオーナ端末、音声・動画等を含めたコンテンツを保持している端末をコンテンツ保持端末、ユーザが操作するコミュニティ端末からネットワークを介して通信可能な端末を中継端末と呼ぶ。
【0017】
本実施例では、コミュニティ端末として無線LAN(Local Area Network)機能を内蔵したPDA(Personal Digital Assistance)を、IDタグとして、超小型のRFIDタグを利用している。
【0018】
本実施形態が提供する分散コミュニティシステムの一例として、システム構成例を図1および図2に示す。
(システム構成)
図1に示すように、コミュニティ端末100、中継端末130、オーナ端末150、コンテンツ保持端末140がネットワーク160を介して相互に接続されており、ピアツーピアで通信できるようになっている。この例では、動作を説明するための便宜上、中継端末、オーナ端末、コンテンツ保持端末という呼び方をしているが、どのコミュニティ端末も、同じソフトウェアを搭載することにより、他の中継端末、オーナ端末、コンテンツ保持端末のいずれかの役割を果たすことができるようになっていてもよい。
【0019】
コミュニティ端末100は、現実世界に存在するオブジェクト110に付与された実世界リンク115を認識することにより実世界リンクと関連付けられたコミュニケーションを行うことができるようになっている。
(ハードウェア構成)
図2に示すように、各コミュニティ端末100には、入力を行うためのスタイラスペン210、実世界リンクを認識するための実世界リンクアンテナ200が備えられている。本実施例では、実世界リンクとして超小型RFIDタグを使用しているため、実世界リンクアンテナ200としては、RFIDタグアンテナを使用する。実世界リンクとして他のIDタグ技術、たとえばバーコードを使用する場合には、実世界リンクアンテナ200にかわってバーコードリーダを使用すればよい。
【0020】
実世界リンクアンテナ200は、現実世界に存在するオブジェクト110に付与されたIDタグ、すなわち実世界リンクのIDタグ情報、すなわちリンクIDを読み取る機能を持つ。
【0021】
図3は端末のハードウェア構成図である。
【0022】
各端末は、CPU300、メモリ310、ディスプレイ320、タッチパネル330、マイク340、スピーカ350、ネットワーク接続部370、実世界リンクアンテナ200を内蔵しており、それぞれの部品を制御するコントローラ、すなわち、ディスプレイコントローラ325、タッチパネルコントローラ335、音声入力コントローラ345、音声出力コントローラ355、音声コーデック360、ネットワークコントローラ375、実世界リンクリーダ385を備えている。
(ソフトウェア構成)
図4は図3におけるメモリ310に格納されているプログラムおよびデータを示している。
【0023】
メモリ310は、CPU300が実行するプログラムおよび処理するデータを格納するための、プログラムエリア400およびデータエリア450で構成されている。プログラムエリアには、OS420、アプリケーションプログラム410に加えて、端末にメタ情報検索処理部430、実世界リンク管理部435、実世界リンク認識部440、コンテンツ管理部445の各処理機能を実現させるためにCPU300が実行する各プログラムを保持している。データエリアには、メタ情報検索要求テーブル460、メタ情報検索応答キャッシュテーブル(以下、キャッシュテーブルという)465、実世界リンク管理テーブル470、コンテンツテーブル475、メタ情報テーブル485およびその他のデータ455を保持している。以下では、CPU300により上記処理機能が端末上に実現されているものとして説明する。
【0024】
各プログラムや必要なデータは、予めメモリ310に格納されていても良いし、必要に応じて、図示していない読取り装置を介して着脱可能な記憶媒体から、またはネットワークコントローラ375と通信媒体(すなわちネットワーク接続部370に接続されるネットワークまたはそれを伝搬する搬送波)により、他の装置から導入されても良い。
【0025】
メタ情報検索要求テーブル460は、メタ情報検索処理部430がメタ情報検索処理を実行するために必要なテーブルであり、図9(a)に示すような構成になっている。
【0026】
キャッシュテーブル465は、メタ情報検索処理部430がメタ情報検索処理を実行するために必要なテーブルであり、図9(b)に示すような構成になっている。
【0027】
実世界リンク管理テーブル470は、実世界リンク認識部440が認識した実世界リンクと当該実世界リンクに関するメタ情報を保持しておくために実世界リンク管理部435が管理するテーブルであり、図10(a)に示すような構成になっている。
【0028】
コンテンツテーブル475は、コンテンツ管理部445がコンテンツ保持端末140から取得したコンテンツを保持しておくために必要なテーブルであり、図10(c)に示すような構成になっている。
【0029】
メタ情報テーブル485は、自端末がオーナとなっている実世界リンクに対応するメタ情報を記録しておくためにメタ情報検索処理部430が管理するテーブルであり、図11に示すような構成になっている。
(動作)
コミュニティ端末100のユーザが、端末を用いて所望のオブジェクトから実世界リンクのリンクIDを取得し、当該リンクIDに対応するメタ情報を取得し、さらに当該メタ情報に含まれるコンテンツ情報に基づいてコンテンツを取得する場合を例にとって説明する。
【0030】
はじめに、IDタグ情報を取得しようとしているコミュニティ端末100は、実世界リンク認識部440の処理によりオブジェクト110が保持するオブジェクトのIDタグ情報を取得する。具体的には、図2において、コミュニティ端末100に付属する実世界リンクアンテナ200を介して、オブジェクト110に付与された実世界リンク115を検出し、リンクID取得要求220を送信することにより、実世界リンク115内に保持されているリンクID情報を取得して、リンクID取得応答230を受信する。
【0031】
次に、メタ情報検索処理部430は、ネットワーク160を介して、IDタグ情報をキーとして、そのIDタグ情報に関連づけられたメタ情報を保持するオーナ端末150を検索する。
【0032】
検索処理実行中のコミュニティ端末100の画面例を図14に示す。コミュニティ端末100において実世界リンクを検出し、メタ情報を保持するオーナ端末の検索を開始すると図14における検索中画面1400が表示される。
【0033】
コミュニティ端末100は、メタ情報検索要求メッセージ1200を作成する。
【0034】
メタ情報検索要求メッセージ1200は、図12(a)に示すように、メタ情報検索要求メッセージメッセージ種別コード1205、メタ情報検索要求メッセージメッセージサイズ1210、メタ情報検索要求メッセージ送信元IPアドレス1215、メタ情報検索要求メッセージ送信元ポート番号1220、メタ情報検索要求メッセージTTL(Time To Live:パケット生存可能時間)値1225、メタ情報検索要求メッセージホップ数1230、メタ情報検索要求メッセージリクエストID1235、メタ情報検索要求メッセージリンクID1245で構成される。このうち、メタ情報検索要求メッセージリクエストID1235は、要求元IPアドレス1241、要求元ポート番号1242、シリアル番号1243を組み合わせたものであり、メタ情報検索要求メッセージを一意に識別できるようにするためのIDである。
【0035】
コミュニティ端末100には、中継端末リストが保持されている。その中継端末リストを参照し、通信可能な中継端末130を介して、IDタグ情報に関連づけられたメタ情報の検索を行う。中継端末リストは、初期設定がなされているが、ユーザが変更することもできる。
【0036】
図15の処理フローに示すように、コミュニティ端末100からメタ情報検索要求メッセージ1200を受信した中継端末130のメタ情報検索処理部430は以下のような処理を行う。
【0037】
まず、はじめにメタ情報検索要求テーブル460を参照する。メタ情報検索要求テーブルは、メタ情報検索要求テーブル送信元IPアドレス910、メタ情報検索要求テーブル送信元ポート番号920、メタ情報検索要求テーブルリクエストID930、メタ情報検索要求テーブルリンクID940で構成される。中継端末130は、コミュニティ端末100から受信したメタ情報検索要求メッセージ1200に含まれるリクエストIDとリンクIDの値を持つエントリがあるかどうか、メタ情報検索要求テーブルを検索する(ステップ1505)。
【0038】
該当するメタ情報検索要求テーブルエントリが存在するかどうかを判断し(ステップ1510)、存在する場合は、すでに同じ内容のメタ情報検索要求メッセージを受信済みであることを示しているため、無限ループにならないように、受信したメタ情報検索要求メッセージを破棄して処理を終了する(ステップ1555)。ステップ1540において該当するエントリが存在しない場合には処理を続行する。
【0039】
次に、自端末130内に保持するキャッシュテーブル465を参照する。キャッシュテーブル465は、キャッシュテーブルリンクID960、キャッシュテーブルオーナIPアドレス970、キャッシュテーブルオーナポート番号980、作成時刻990で構成される。キャッシュテーブル465内に該当するリンクIDが存在するかどうか、キャッシュテーブル465を検索する(ステップ1515)。該当するキャッシュテーブルエントリが存在するかどうかを判断し(ステップ1520)、存在する場合は、以前に同じリンクIDに対するメタ情報検索応答メッセージを受信済みであることを示しているため、キャッシュテーブル465に格納されている情報に基づいてメタ情報検索応答メッセージ1260を作成してコミュニティ端末100に返送する(ステップ1550)。ステップ1520において該当するエントリが存在しない場合には処理を続行する。
【0040】
次に、自端末130内に保持するメタ情報テーブル485を参照する。メタ情報テーブル内に該当するリンクIDが存在するかどうか、メタ情報テーブルを検索する(ステップ1525)。該当するメタ情報テーブルエントリが存在するかどうかを判断し(ステップ1530)、存在する場合には自端末が当該リンクIDに関するメタ情報オーナであることを示しているため、メタ情報テーブルに格納されている情報に基づいてメタ情報検索応答メッセージ1260を作成してコミュニティ端末100に返送する(ステップ1550)。ステップ1530において該当するエントリが存在しない場合には処理を続行する。
【0041】
次に、現在のメタ情報検索要求メッセージに含まれるTTL値1225が1以上であるかどうかを判断し(ステップ1532)、そうでない場合には、受信したメタ情報検索要求メッセージを破棄して処理を終了する(ステップ1555)。ステップ1532においてTTL値1225が1以上である場合には処理を続行する。
【0042】
メタ情報検索要求テーブルに現在のメタ情報検索要求メッセージの内容を追加する(ステップ1535)。次に、メタ情報検索要求メッセージ1200の中の送信元IPアドレス1215、送信元ポート番号1220、TTL値1225、ホップ数1230を書換え(ステップ1540)、受信した端末以外の隣接端末にメタ情報検索要求メッセージ1200を転送する(ステップ1545)。
【0043】
ステップ1540において、TTL値1225は1減算し、ホップ数1230は1加算する処理を行う。これにより、メタ情報検索要求メッセージ1200が一定回数以上転送されないようになり、無限ループを回避することができる。
【0044】
以上の処理によりメタ情報検索要求メッセージ1200が処理される。
【0045】
一方、オーナ端末150がメタ情報検索要求メッセージ1200を受信し、それに対してメタ情報検索応答メッセージ1260を返信すると、中継端末130はメタ情報検索応答メッセージ受信処理を行う。
【0046】
図16の処理フローに示すように、オーナ端末150からメタ情報検索応答メッセージ1260を受信した中継端末130のメタ情報検索処理部430は以下のような処理を行う。
【0047】
まず、はじめにメタ情報検索要求テーブル460を参照する。中継端末130は、オーナ端末150から受信したメタ情報検索応答メッセージ1260に含まれるリクエストIDとリンクIDの値を持つエントリがあるかどうか、メタ情報要求テーブル460を検索する(ステップ1610)。該当するメタ情報検索要求テーブルエントリが存在するかどうかを判断し(ステップ1620)、存在しない場合は、対応するメタ情報検索要求メッセージを転送していないため、現在のメタ情報検索応答メッセージ1260を破棄して処理を終了する(ステップ1670)。ステップ1620において該当するエントリが存在する場合には処理を続行する。
【0048】
次に受信したメタ情報検索応答メッセージ1260に含まれる情報を、キャッシュテーブル465に登録し(ステップ1630)、メタ情報検索要求メッセージの送信元端末に対してメタ情報検索応答メッセージを転送し(ステップ1640)、メタ情報検索要求テーブルの中の該当するエントリを削除する(ステップ1650)。
【0049】
以上のようなメタ情報検索要求メッセージ処理と、メタ情報検索応答メッセージ処理を行うことによって、コミュニティ端末100は、実世界リンク115のリンクIDに対応するメタ情報を取得することができる。
【0050】
検索結果として少なくとも一つのオーナ情報を得られた場合、検索されたオーナ情報をもとに、コミュニティ端末100はオーナ端末150にメタ情報取得要求メッセージ1300を送信する。
【0051】
メタ情報取得要求メッセージ1300は、図13(a)に示すように、メタ情報取得要求メッセージメッセージ種別コード1305、メタ情報取得要求メッセージメッセージサイズ1310、メタ情報取得要求メッセージリンクID1315で構成される。
メタ情報取得要求メッセージ1300を受信したオーナ端末150のメタ情報検索処理部430は、自端末内のメタ情報テーブル485を参照する。
【0052】
メタ情報テーブル485は、図11に示すように、メタ情報テーブルリンクID1105、メタ情報テーブルメタ情報ポインタ1120から構成される。
【0053】
オーナ端末150のメタ情報検索処理部430は、メタ情報テーブル485を検索することによりメタ情報取得要求メッセージ1300に含まれるリンクIDに対応するメタ情報へのポインタを同定する。
【0054】
メタ情報1030は、図10(b)に示すように、メタ情報リンクID1040、メタ情報オーナIPアドレス1045、メタ情報オーナポート番号1050、メタ情報フラグ1055、メタ情報カテゴリ1060、メタ情報作成時刻1065、メタ情報最終更新時刻1070、メタ情報最終参照時刻1075、メタ情報コンテンツリスト1080で構成される。ここで、メタ情報フラグ1055は、当該メタ情報の更新頻度や、当該メタ情報をキャッシュ可能かどうかなどの付加的情報を格納する。また、メタ情報カテゴリ1060は、当該メタ情報を利用しやすく分類するための付加的情報を格納する。
【0055】
また、メタ情報コンテンツリスト1080は、当該リンクIDに関連付けられたコンテンツへのポインタ情報を保持している。
【0056】
オーナ端末150のメタ情報検索処理部430は、メタ情報を同定した後、該当するメタ情報1030をメタ情報取得応答メッセージ1320のデータとして設定してコミュニティ端末100に返送する。
【0057】
メタ情報取得応答メッセージ1320は、図13(b)に示すように、メタ情報取得応答メッセージメッセージ種別コード1325、メタ情報取得応答メッセージメッセージサイズ1330、メタ情報取得応答メッセージメタ情報1335で構成される。
【0058】
ユーザのコミュニティ端末100は、オーナ端末150から返信されたメタ情報取得応答メッセージに含まれるメタ情報を実世界リンク管理テーブル470に追加する。さらに、メタ情報に含まれるコンテンツリストを端末の画面上に表示する。ユーザが、スタイラスペン210を用いて、所望のコンテンツを選択すると、端末は、選択されたコンテンツをコンテンツ保持端末140から取得して画面上に表示する。コンテンツリストを表示する画面例を1420に示す。画面上にユーザが所望する情報がある場合、ユーザは、その中からスタイラスペン210を用いて情報を選択し、コンテンツを閲覧する。図14では、1410、1420、1430および1440が選択肢である。
【0059】
コミュニティ端末100のコンテンツ管理部445は、コンテンツ保持端末140からコンテンツを取得すると、図10(c)に示すコンテンツテーブル475にコンテンツを記録する。コンテンツテーブルエントリは、コンテンツテーブルコンテンツURL1082、コンテンツテーブルコンテンツ種別1084、コンテンツテーブルコンテンツデータ1086、コンテンツテーブル有効期限1088から構成される。
【0060】
コンテンツテーブル475を設けることにより、何らかの理由によりコンテンツ保持端末140への通信ができない場合でも、以前に取得したことがあるコンテンツであれば表示することが可能となる。
【0061】
また、コンテンツテーブル有効期限1088を設定することができるため、ある一定期間が経過したコンテンツを無効として破棄することができるようになり、当該実世界リンクから得られる情報を比較的新しい情報だけに限定することも可能となる。
【0062】
ここで、メタ情報検索処理および取得処理の流れについて、処理を初めて実行する場合と2回目以降に実行する場合を述べる。
【0063】
同処理を初めて実行する場合には、図5および図7(a)に示すような処理が実行される。
【0064】
コミュニティ端末A100のメタ情報検索処理部430は、オブジェクトC510から取得したリンクIDをキーにして、中継端末130にメタ情報検索要求メッセージ1200を送信する。中継端末130のメタ情報検索処理部430は、キャッシュテーブル465を参照するが、受信した検索要求メッセージに含まれるリンクIDに該当するキャッシュテーブルエントリが存在しないため、前記のメタ情報検索処理を続行し、オーナ端末150にメタ情報検索要求メッセージ1200を送信する。
【0065】
オーナ端末150のメタ情報検索処理部430からメタ情報検索応答メッセージ1260が送信され、中継端末130にオーナ情報が返送されると、中継端末130のメタ情報検索処理部430は、検索応答キャッシュ処理(550、740)により受信したメタ情報検索応答メッセージをキャッシュテーブル465に追加した後、メタ情報検索応答メッセージ1260を端末A100に転送する。
【0066】
端末A100のメタ情報検索処理部430はオーナ端末150にメタ情報取得要求メッセージ560を送信し、オーナ端末150のメタ情報検索処理部430はメタ情報取得応答570により該当するメタ情報を端末A100に返信する。
【0067】
一方、同一の実世界リンクを別の端末Bが認識して、2回目のメタ情報検索が実行される場合には、図6および図7(b)に示すような処理が実行される。
【0068】
端末B620のメタ情報検索処理部430は、オブジェクトC510から取得したリンクIDをキーにして、中継端末130にメタ情報検索要求メッセージ1200を送信する。中継端末130のメタ情報検索処理部430が、キャッシュテーブル465を参照すると、リンクIDに該当するキャッシュテーブルエントリが存在するため、メタ情報検索応答メッセージ1260によりキャッシュテーブル内のオーナ情報を端末B620に返送する。
【0069】
端末B620のメタ情報検索処理部430はオーナ端末150にメタ情報取得要求メッセージ1300を送信し、オーナ端末150のメタ情報検索処理部430はメタ情報取得応答メッセージ1320により該当するメタ情報を端末B620に返信する。
【0070】
このようにして中継端末内にキャッシュテーブルを持ち、受信、転送した検索応答メッセージの情報を記録しておくことにより、以前にメタ情報検索処理が実行されたことのあるリンクIDに対応するメタ情報検索処理の手順を省略することができる。
【0071】
キャッシュテーブル内に該当するオーナ情報があった場合でも、キャッシュテーブル内のエントリ作成時刻が、現在実行中である検索要求処理の実行開始時刻から一定期間以上前のものである場合は、その情報が古い情報であることを示すマークをつけたり、検索結果からそのオーナ情報を除外するなどのフィルタリング機能を追加することもできる。
【0072】
次に、ネットワーク160を介して、ユーザが所望するコンテンツを取得する。コミュニティ端末100の実世界リンク管理部435は実世界リンク管理テーブル470を参照し、コンテンツが保持されているコンテンツ保持端末情報を取得する。そして、コンテンツ取得要求メッセージ1345をコンテンツ保持端末140に送信する。
【0073】
コンテンツ取得要求メッセージ1345は、図13(c)に示すように、コンテンツ取得要求メッセージメッセージ種別コード1350、コンテンツ取得要求メッセージメッセージサイズ1355、コンテンツ取得要求メッセージコンテンツURL1360で構成される。
コンテンツ保持端末140のコンテンツ管理部445は、コンテンツ取得応答メッセージ1365により該当するコンテンツ情報をコミュニティ端末100に返送する。
【0074】
コンテンツ取得応答メッセージ1365は、図13(d)に示すように、コンテンツ取得応答メッセージメッセージ種別コード1370、コンテンツ取得応答メッセージメッセージサイズ1375、コンテンツ取得応答メッセージコンテンツ1380で構成される。
【0075】
コミュニティ端末100のコンテンツ管理部445は、こうして得られたコンテンツを、アプリケーションプログラム410に提供し、コンテンツの種別に応じて表示したり再生したり等の処理を実行する。
【0076】
以上は、少なくとも一つのオーナ情報が得られた場合についての例であるが、一方、検索結果として、一つもオーナ情報を得られなかった場合、具体的には、どの端末にもリンクIDに対応するメタ情報が存在しない場合、もしくは実際にはメタ情報が存在するにもかかわらずメタ情報の所在情報を保持している中継端末にアクセスできなかった場合、もしくは、オーナ検索処理もしくはメタ情報取得処理の途中で通信がタイムアウトになってしまった場合、ユーザの端末には、図14の1450のようなメッセージが表示され、ユーザ自身がオーナとなるためのメタ情報の作成処理を促す処理を実行する。
【0077】
ユーザは、リンクIDに関連づけたいメタ情報を、スタイラスペン210を用いてコミュニティ端末100に入力する。コミュニティ端末100のアプリケーションプログラム410は、ユーザから入力された情報をメタ情報検索処理部430に提供し、メタ情報検索処理部430はメタ情報テーブル485を作成する。同テーブル内のメタ情報オーナIPアドレス1045およびメタ情報オーナポート番号1050には、コミュニティ端末100自身のIPアドレスおよびポート番号を設定する。また関連づけたいコンテンツ情報があれば、メタ情報コンテンツリスト1080に追加しておく。
【0078】
メタ情報検索処理部430は、作成したメタ情報1030等を実世界リンク管理部435に提供し、実世界リンク管理部435はこれを実世界リンク管理テーブル470にも追加する。これらの処理により、コミュニティ端末100は、リンクIDに関連づけられたメタ情報のオーナとなる。
【0079】
また、オーナ情報およびメタ情報を取得した後、ユーザがそのメタ情報を更新したり、追加したりしたい場合はメタ情報更新処理を行う。スタイラスペン210を用いて、ユーザが更新・追加したいメタ情報を編集した後、コミュニティ端末100のメタ情報検索処理部430は、更新・追加した内容をオーナ端末150に送信する。オーナ端末150のメタ情報検索処理部430は、メタ情報テーブル485内で、リンクIDに該当するメタ情報テーブルを同定し、同テーブル内のコンテンツリスト1080に、コミュニティ端末100から受信した更新・追加内容を反映し、最終更新時刻1070を更新する。ここで、オーナ端末150は、自端末をオーナとするメタ情報の更新制限を設けることなども可能である。これらの処理により、ユーザが所望の情報に情報を更新・追加を行うことができる。
【0080】
上記実施例により、実世界に存在するさまざまなオブジェクトに付与された実世界リンクを通じて、興味や目的が共通である他の端末ユーザとのコミュニケーションを行うことができるようになる。
【0081】
また、実世界リンクに関するメタ情報は、各コミュニティ端末によって分散管理され、ピアツーピア型通信によって相互に共有されるため特別なサーバ装置を設ける必要がなく、サーバに負荷が集中することなくコミュニティサービスを提供することが可能になる。
【0082】
【発明の効果】
本発明により、実世界に存在するさまざまなオブジェクトに付与された実世界リンクを通じて、他の端末ユーザとのコミュニケーションを行うことができるようになる。また、サーバに負荷が集中することなくコミュニティサービスを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるシステム構成を示す図である。
【図2】実施形態におけるコミュニティ端末およびIDタグ情報取得処理の構成を示す図である。
【図3】実施形態におけるコミュニティ端末のハードウェア構成図である。
【図4】実施形態におけるコミュニティ端末のソフトウェア構成図である。
【図5】実施形態における1回目のメタ情報要求処理の模式図である。
【図6】実施形態における2回目以降のメタ情報要求処理の模式図である。
【図7】実施形態におけるメタ情報要求処理のシーケンスを示す図である。
【図8】実施形態におけるコンテンツ取得処理の模式図である。
【図9】実施形態におけるメタ情報検索要求テーブルおよびメタ情報検索応答キャッシュテーブルの構成を示す図である。
【図10】実施形態における実世界リンク管理テーブル、コンテンツテーブルおよびコンテンツキャッシュテーブル構成を示す図である。
【図11】実施形態におけるメタ情報テーブル構成を示す図である。
【図12】実施形態におけるメタ情報検索処理用メッセージ形式を示す図である。
【図13】実施形態におけるメタ情報取得処理およびコンテンツ取得処理用メッセージ形式を示す図である。
【図14】実施形態における端末画面表示例を示す図である。
【図15】実施形態における中継端末におけるメタ情報検索要求メッセージ受信時の処理フローを示す図である。
【図16】実施形態における中継端末におけるメタ情報検索応答メッセージ受信時の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
100、130、140、150…コミュニティ端末、110…オブジェクト、115…IDタグ、200…実世界リンクアンテナ、210…スタイラスペン、220…IDタグ情報取得要求、230…IDタグ情報取得応答、300…CPU、310…メモリ、320…ディスプレイ、325…ディスプレイコントローラ、330…タッチパネル、335…タッチパネルコントローラ、340…マイク、345…音声入力コントローラ、350…スピーカ、355…音声出力コントローラ、360…音声コーデック、370…ネットワーク接続部、375…ネットワークコントローラ、385…実世界リンクリーダ、400…プログラムエリア、410…アプリケーションプログラム、420…OS、430…メタ情報検索処理部、435…実世界リンク管理部、440…実世界リンク認識部、445…コンテンツ管理部、450…データエリア、460…メタ情報検索要求テーブル、465…メタ情報検索応答キャッシュテーブル、470…実世界リンク管理テーブル、475…コンテンツテーブル、485…メタ情報テーブル、1200…メタ情報検索要求メッセージ、1260…メタ情報検索応答メッセージ、1300…メタ情報取得要求メッセージ、1320…メタ情報取得応答メッセージ、1345…コンテンツ取得要求メッセージ、1365…コンテンツ取得応答メッセージ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、現実世界に存在するオブジェクトを媒介として、ピアツーピア型ネットワーク技術を用いたコミュニケーションを行うための携帯型の分散コミュニティシステム及び分散コミュニティ端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
現実世界に存在するオブジェクトを媒介としたコミュニケーションを実施するためには、オブジェクトそのもの、あるいはオブジェクトの位置を特定する必要がある。
【0003】
オブジェクトを特定するためには、そのオブジェクトに添付されている認識用のIDタグ(バーコードやRFID(Radio Frequency Identification)タグ等)を識別するか、あるいは、非常に高精度な位置情報(経度・緯度・高度の三次元情報)を取得する必要がある。
【0004】
人間の身の回りにあるさまざまなものを識別できるほどの高精度な位置情報を簡単に取得できる手段は開発されておらず、また、人間が注目している対象を認識する一般的な手段は存在しないため、このような目的ではIDタグを使う方式を利用する必要がある。
【0005】
端末やオブジェクトの位置情報に基づいてさまざまな情報を提供するようなコミュニケーションシステムはいくつか提案されている。たとえば、特許文献1には、では、現実空間とリンクされた仮想空間を移動するオブジェクトと端末との関係に応じて適切な画像などを出力するシステムが開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−034378号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の位置情報を使ったコミュニティシステムでは、ユーザが注目しているオブジェクトまで特定することができなかったため、注目しているオブジェクトを媒介としてユーザどうしを相互に結びつけ、そのオブジェクトに関する興味や目的を共有した仮想的なコミュニティを形成することが難しかった。
【0008】
また、従来のシステムでは、端末の位置情報やオブジェクトに関する情報を管理するために特定のサーバ装置を設置する必要があった。
【0009】
たとえば、特許文献1に記載の技術では、中央に設置されるオブジェクト管理装置と呼ぶホストコンピュータによってオブジェクト情報などが集中管理される形態をとっている。
【0010】
このような方式では、すべての通信がサーバ装置に集中するため、ユーザ数が増大すると、サーバ装置の通信負荷が急速に高まる。そのため、サーバの通信能力や、サーバが接続される通信回線の容量を大きくする必要がある。
【0011】
また、端末間で交換するコンテンツデータは、一旦サーバ装置に蓄積される必要があるため、サーバ装置内の記憶装置も非常に大容量の記憶装置を用意する必要があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ユーザが注目しているオブジェクトを特定するために現実世界に存在するオブジェクトに添付されたIDタグを認識し、そのIDタグに付与されたIDタグ情報に関するメタ情報を複数の端末装置内に分散することにより、特定のサーバ装置に依存することなく、分散コミュニティサービスを実現できる技術を提供する。
【0013】
各端末は、オブジェクトに付与されたIDタグ情報を取得するIDタグ情報取得手段と、取得したIDタグ情報に関連づけられたメタ情報をネットワーク上で検索するメタ情報検索手段と、ピアツーピア通信によりサーバを介さずに端末装置間で通信する通信手段をそなえており、どの端末でもメタ情報のオーナとなることができるようにすることによりサーバレスの分散コミュニティサービスを実現する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の分散コミュニティシステムおよび分散コミュニティ端末の一実施例を図面を使って説明する。
【0015】
本実施例では、現実世界に存在する物体をオブジェクト、バーコードやRFIDタグなどの識別用のIDタグを実世界リンク、IDタグの識別子であるIDタグ情報をリンクID、IDタグ情報に関連づけられた情報をメタ情報と呼ぶ。
【0016】
メタ情報を保持している端末、すなわちメタ情報のオーナである端末をオーナ端末、音声・動画等を含めたコンテンツを保持している端末をコンテンツ保持端末、ユーザが操作するコミュニティ端末からネットワークを介して通信可能な端末を中継端末と呼ぶ。
【0017】
本実施例では、コミュニティ端末として無線LAN(Local Area Network)機能を内蔵したPDA(Personal Digital Assistance)を、IDタグとして、超小型のRFIDタグを利用している。
【0018】
本実施形態が提供する分散コミュニティシステムの一例として、システム構成例を図1および図2に示す。
(システム構成)
図1に示すように、コミュニティ端末100、中継端末130、オーナ端末150、コンテンツ保持端末140がネットワーク160を介して相互に接続されており、ピアツーピアで通信できるようになっている。この例では、動作を説明するための便宜上、中継端末、オーナ端末、コンテンツ保持端末という呼び方をしているが、どのコミュニティ端末も、同じソフトウェアを搭載することにより、他の中継端末、オーナ端末、コンテンツ保持端末のいずれかの役割を果たすことができるようになっていてもよい。
【0019】
コミュニティ端末100は、現実世界に存在するオブジェクト110に付与された実世界リンク115を認識することにより実世界リンクと関連付けられたコミュニケーションを行うことができるようになっている。
(ハードウェア構成)
図2に示すように、各コミュニティ端末100には、入力を行うためのスタイラスペン210、実世界リンクを認識するための実世界リンクアンテナ200が備えられている。本実施例では、実世界リンクとして超小型RFIDタグを使用しているため、実世界リンクアンテナ200としては、RFIDタグアンテナを使用する。実世界リンクとして他のIDタグ技術、たとえばバーコードを使用する場合には、実世界リンクアンテナ200にかわってバーコードリーダを使用すればよい。
【0020】
実世界リンクアンテナ200は、現実世界に存在するオブジェクト110に付与されたIDタグ、すなわち実世界リンクのIDタグ情報、すなわちリンクIDを読み取る機能を持つ。
【0021】
図3は端末のハードウェア構成図である。
【0022】
各端末は、CPU300、メモリ310、ディスプレイ320、タッチパネル330、マイク340、スピーカ350、ネットワーク接続部370、実世界リンクアンテナ200を内蔵しており、それぞれの部品を制御するコントローラ、すなわち、ディスプレイコントローラ325、タッチパネルコントローラ335、音声入力コントローラ345、音声出力コントローラ355、音声コーデック360、ネットワークコントローラ375、実世界リンクリーダ385を備えている。
(ソフトウェア構成)
図4は図3におけるメモリ310に格納されているプログラムおよびデータを示している。
【0023】
メモリ310は、CPU300が実行するプログラムおよび処理するデータを格納するための、プログラムエリア400およびデータエリア450で構成されている。プログラムエリアには、OS420、アプリケーションプログラム410に加えて、端末にメタ情報検索処理部430、実世界リンク管理部435、実世界リンク認識部440、コンテンツ管理部445の各処理機能を実現させるためにCPU300が実行する各プログラムを保持している。データエリアには、メタ情報検索要求テーブル460、メタ情報検索応答キャッシュテーブル(以下、キャッシュテーブルという)465、実世界リンク管理テーブル470、コンテンツテーブル475、メタ情報テーブル485およびその他のデータ455を保持している。以下では、CPU300により上記処理機能が端末上に実現されているものとして説明する。
【0024】
各プログラムや必要なデータは、予めメモリ310に格納されていても良いし、必要に応じて、図示していない読取り装置を介して着脱可能な記憶媒体から、またはネットワークコントローラ375と通信媒体(すなわちネットワーク接続部370に接続されるネットワークまたはそれを伝搬する搬送波)により、他の装置から導入されても良い。
【0025】
メタ情報検索要求テーブル460は、メタ情報検索処理部430がメタ情報検索処理を実行するために必要なテーブルであり、図9(a)に示すような構成になっている。
【0026】
キャッシュテーブル465は、メタ情報検索処理部430がメタ情報検索処理を実行するために必要なテーブルであり、図9(b)に示すような構成になっている。
【0027】
実世界リンク管理テーブル470は、実世界リンク認識部440が認識した実世界リンクと当該実世界リンクに関するメタ情報を保持しておくために実世界リンク管理部435が管理するテーブルであり、図10(a)に示すような構成になっている。
【0028】
コンテンツテーブル475は、コンテンツ管理部445がコンテンツ保持端末140から取得したコンテンツを保持しておくために必要なテーブルであり、図10(c)に示すような構成になっている。
【0029】
メタ情報テーブル485は、自端末がオーナとなっている実世界リンクに対応するメタ情報を記録しておくためにメタ情報検索処理部430が管理するテーブルであり、図11に示すような構成になっている。
(動作)
コミュニティ端末100のユーザが、端末を用いて所望のオブジェクトから実世界リンクのリンクIDを取得し、当該リンクIDに対応するメタ情報を取得し、さらに当該メタ情報に含まれるコンテンツ情報に基づいてコンテンツを取得する場合を例にとって説明する。
【0030】
はじめに、IDタグ情報を取得しようとしているコミュニティ端末100は、実世界リンク認識部440の処理によりオブジェクト110が保持するオブジェクトのIDタグ情報を取得する。具体的には、図2において、コミュニティ端末100に付属する実世界リンクアンテナ200を介して、オブジェクト110に付与された実世界リンク115を検出し、リンクID取得要求220を送信することにより、実世界リンク115内に保持されているリンクID情報を取得して、リンクID取得応答230を受信する。
【0031】
次に、メタ情報検索処理部430は、ネットワーク160を介して、IDタグ情報をキーとして、そのIDタグ情報に関連づけられたメタ情報を保持するオーナ端末150を検索する。
【0032】
検索処理実行中のコミュニティ端末100の画面例を図14に示す。コミュニティ端末100において実世界リンクを検出し、メタ情報を保持するオーナ端末の検索を開始すると図14における検索中画面1400が表示される。
【0033】
コミュニティ端末100は、メタ情報検索要求メッセージ1200を作成する。
【0034】
メタ情報検索要求メッセージ1200は、図12(a)に示すように、メタ情報検索要求メッセージメッセージ種別コード1205、メタ情報検索要求メッセージメッセージサイズ1210、メタ情報検索要求メッセージ送信元IPアドレス1215、メタ情報検索要求メッセージ送信元ポート番号1220、メタ情報検索要求メッセージTTL(Time To Live:パケット生存可能時間)値1225、メタ情報検索要求メッセージホップ数1230、メタ情報検索要求メッセージリクエストID1235、メタ情報検索要求メッセージリンクID1245で構成される。このうち、メタ情報検索要求メッセージリクエストID1235は、要求元IPアドレス1241、要求元ポート番号1242、シリアル番号1243を組み合わせたものであり、メタ情報検索要求メッセージを一意に識別できるようにするためのIDである。
【0035】
コミュニティ端末100には、中継端末リストが保持されている。その中継端末リストを参照し、通信可能な中継端末130を介して、IDタグ情報に関連づけられたメタ情報の検索を行う。中継端末リストは、初期設定がなされているが、ユーザが変更することもできる。
【0036】
図15の処理フローに示すように、コミュニティ端末100からメタ情報検索要求メッセージ1200を受信した中継端末130のメタ情報検索処理部430は以下のような処理を行う。
【0037】
まず、はじめにメタ情報検索要求テーブル460を参照する。メタ情報検索要求テーブルは、メタ情報検索要求テーブル送信元IPアドレス910、メタ情報検索要求テーブル送信元ポート番号920、メタ情報検索要求テーブルリクエストID930、メタ情報検索要求テーブルリンクID940で構成される。中継端末130は、コミュニティ端末100から受信したメタ情報検索要求メッセージ1200に含まれるリクエストIDとリンクIDの値を持つエントリがあるかどうか、メタ情報検索要求テーブルを検索する(ステップ1505)。
【0038】
該当するメタ情報検索要求テーブルエントリが存在するかどうかを判断し(ステップ1510)、存在する場合は、すでに同じ内容のメタ情報検索要求メッセージを受信済みであることを示しているため、無限ループにならないように、受信したメタ情報検索要求メッセージを破棄して処理を終了する(ステップ1555)。ステップ1540において該当するエントリが存在しない場合には処理を続行する。
【0039】
次に、自端末130内に保持するキャッシュテーブル465を参照する。キャッシュテーブル465は、キャッシュテーブルリンクID960、キャッシュテーブルオーナIPアドレス970、キャッシュテーブルオーナポート番号980、作成時刻990で構成される。キャッシュテーブル465内に該当するリンクIDが存在するかどうか、キャッシュテーブル465を検索する(ステップ1515)。該当するキャッシュテーブルエントリが存在するかどうかを判断し(ステップ1520)、存在する場合は、以前に同じリンクIDに対するメタ情報検索応答メッセージを受信済みであることを示しているため、キャッシュテーブル465に格納されている情報に基づいてメタ情報検索応答メッセージ1260を作成してコミュニティ端末100に返送する(ステップ1550)。ステップ1520において該当するエントリが存在しない場合には処理を続行する。
【0040】
次に、自端末130内に保持するメタ情報テーブル485を参照する。メタ情報テーブル内に該当するリンクIDが存在するかどうか、メタ情報テーブルを検索する(ステップ1525)。該当するメタ情報テーブルエントリが存在するかどうかを判断し(ステップ1530)、存在する場合には自端末が当該リンクIDに関するメタ情報オーナであることを示しているため、メタ情報テーブルに格納されている情報に基づいてメタ情報検索応答メッセージ1260を作成してコミュニティ端末100に返送する(ステップ1550)。ステップ1530において該当するエントリが存在しない場合には処理を続行する。
【0041】
次に、現在のメタ情報検索要求メッセージに含まれるTTL値1225が1以上であるかどうかを判断し(ステップ1532)、そうでない場合には、受信したメタ情報検索要求メッセージを破棄して処理を終了する(ステップ1555)。ステップ1532においてTTL値1225が1以上である場合には処理を続行する。
【0042】
メタ情報検索要求テーブルに現在のメタ情報検索要求メッセージの内容を追加する(ステップ1535)。次に、メタ情報検索要求メッセージ1200の中の送信元IPアドレス1215、送信元ポート番号1220、TTL値1225、ホップ数1230を書換え(ステップ1540)、受信した端末以外の隣接端末にメタ情報検索要求メッセージ1200を転送する(ステップ1545)。
【0043】
ステップ1540において、TTL値1225は1減算し、ホップ数1230は1加算する処理を行う。これにより、メタ情報検索要求メッセージ1200が一定回数以上転送されないようになり、無限ループを回避することができる。
【0044】
以上の処理によりメタ情報検索要求メッセージ1200が処理される。
【0045】
一方、オーナ端末150がメタ情報検索要求メッセージ1200を受信し、それに対してメタ情報検索応答メッセージ1260を返信すると、中継端末130はメタ情報検索応答メッセージ受信処理を行う。
【0046】
図16の処理フローに示すように、オーナ端末150からメタ情報検索応答メッセージ1260を受信した中継端末130のメタ情報検索処理部430は以下のような処理を行う。
【0047】
まず、はじめにメタ情報検索要求テーブル460を参照する。中継端末130は、オーナ端末150から受信したメタ情報検索応答メッセージ1260に含まれるリクエストIDとリンクIDの値を持つエントリがあるかどうか、メタ情報要求テーブル460を検索する(ステップ1610)。該当するメタ情報検索要求テーブルエントリが存在するかどうかを判断し(ステップ1620)、存在しない場合は、対応するメタ情報検索要求メッセージを転送していないため、現在のメタ情報検索応答メッセージ1260を破棄して処理を終了する(ステップ1670)。ステップ1620において該当するエントリが存在する場合には処理を続行する。
【0048】
次に受信したメタ情報検索応答メッセージ1260に含まれる情報を、キャッシュテーブル465に登録し(ステップ1630)、メタ情報検索要求メッセージの送信元端末に対してメタ情報検索応答メッセージを転送し(ステップ1640)、メタ情報検索要求テーブルの中の該当するエントリを削除する(ステップ1650)。
【0049】
以上のようなメタ情報検索要求メッセージ処理と、メタ情報検索応答メッセージ処理を行うことによって、コミュニティ端末100は、実世界リンク115のリンクIDに対応するメタ情報を取得することができる。
【0050】
検索結果として少なくとも一つのオーナ情報を得られた場合、検索されたオーナ情報をもとに、コミュニティ端末100はオーナ端末150にメタ情報取得要求メッセージ1300を送信する。
【0051】
メタ情報取得要求メッセージ1300は、図13(a)に示すように、メタ情報取得要求メッセージメッセージ種別コード1305、メタ情報取得要求メッセージメッセージサイズ1310、メタ情報取得要求メッセージリンクID1315で構成される。
メタ情報取得要求メッセージ1300を受信したオーナ端末150のメタ情報検索処理部430は、自端末内のメタ情報テーブル485を参照する。
【0052】
メタ情報テーブル485は、図11に示すように、メタ情報テーブルリンクID1105、メタ情報テーブルメタ情報ポインタ1120から構成される。
【0053】
オーナ端末150のメタ情報検索処理部430は、メタ情報テーブル485を検索することによりメタ情報取得要求メッセージ1300に含まれるリンクIDに対応するメタ情報へのポインタを同定する。
【0054】
メタ情報1030は、図10(b)に示すように、メタ情報リンクID1040、メタ情報オーナIPアドレス1045、メタ情報オーナポート番号1050、メタ情報フラグ1055、メタ情報カテゴリ1060、メタ情報作成時刻1065、メタ情報最終更新時刻1070、メタ情報最終参照時刻1075、メタ情報コンテンツリスト1080で構成される。ここで、メタ情報フラグ1055は、当該メタ情報の更新頻度や、当該メタ情報をキャッシュ可能かどうかなどの付加的情報を格納する。また、メタ情報カテゴリ1060は、当該メタ情報を利用しやすく分類するための付加的情報を格納する。
【0055】
また、メタ情報コンテンツリスト1080は、当該リンクIDに関連付けられたコンテンツへのポインタ情報を保持している。
【0056】
オーナ端末150のメタ情報検索処理部430は、メタ情報を同定した後、該当するメタ情報1030をメタ情報取得応答メッセージ1320のデータとして設定してコミュニティ端末100に返送する。
【0057】
メタ情報取得応答メッセージ1320は、図13(b)に示すように、メタ情報取得応答メッセージメッセージ種別コード1325、メタ情報取得応答メッセージメッセージサイズ1330、メタ情報取得応答メッセージメタ情報1335で構成される。
【0058】
ユーザのコミュニティ端末100は、オーナ端末150から返信されたメタ情報取得応答メッセージに含まれるメタ情報を実世界リンク管理テーブル470に追加する。さらに、メタ情報に含まれるコンテンツリストを端末の画面上に表示する。ユーザが、スタイラスペン210を用いて、所望のコンテンツを選択すると、端末は、選択されたコンテンツをコンテンツ保持端末140から取得して画面上に表示する。コンテンツリストを表示する画面例を1420に示す。画面上にユーザが所望する情報がある場合、ユーザは、その中からスタイラスペン210を用いて情報を選択し、コンテンツを閲覧する。図14では、1410、1420、1430および1440が選択肢である。
【0059】
コミュニティ端末100のコンテンツ管理部445は、コンテンツ保持端末140からコンテンツを取得すると、図10(c)に示すコンテンツテーブル475にコンテンツを記録する。コンテンツテーブルエントリは、コンテンツテーブルコンテンツURL1082、コンテンツテーブルコンテンツ種別1084、コンテンツテーブルコンテンツデータ1086、コンテンツテーブル有効期限1088から構成される。
【0060】
コンテンツテーブル475を設けることにより、何らかの理由によりコンテンツ保持端末140への通信ができない場合でも、以前に取得したことがあるコンテンツであれば表示することが可能となる。
【0061】
また、コンテンツテーブル有効期限1088を設定することができるため、ある一定期間が経過したコンテンツを無効として破棄することができるようになり、当該実世界リンクから得られる情報を比較的新しい情報だけに限定することも可能となる。
【0062】
ここで、メタ情報検索処理および取得処理の流れについて、処理を初めて実行する場合と2回目以降に実行する場合を述べる。
【0063】
同処理を初めて実行する場合には、図5および図7(a)に示すような処理が実行される。
【0064】
コミュニティ端末A100のメタ情報検索処理部430は、オブジェクトC510から取得したリンクIDをキーにして、中継端末130にメタ情報検索要求メッセージ1200を送信する。中継端末130のメタ情報検索処理部430は、キャッシュテーブル465を参照するが、受信した検索要求メッセージに含まれるリンクIDに該当するキャッシュテーブルエントリが存在しないため、前記のメタ情報検索処理を続行し、オーナ端末150にメタ情報検索要求メッセージ1200を送信する。
【0065】
オーナ端末150のメタ情報検索処理部430からメタ情報検索応答メッセージ1260が送信され、中継端末130にオーナ情報が返送されると、中継端末130のメタ情報検索処理部430は、検索応答キャッシュ処理(550、740)により受信したメタ情報検索応答メッセージをキャッシュテーブル465に追加した後、メタ情報検索応答メッセージ1260を端末A100に転送する。
【0066】
端末A100のメタ情報検索処理部430はオーナ端末150にメタ情報取得要求メッセージ560を送信し、オーナ端末150のメタ情報検索処理部430はメタ情報取得応答570により該当するメタ情報を端末A100に返信する。
【0067】
一方、同一の実世界リンクを別の端末Bが認識して、2回目のメタ情報検索が実行される場合には、図6および図7(b)に示すような処理が実行される。
【0068】
端末B620のメタ情報検索処理部430は、オブジェクトC510から取得したリンクIDをキーにして、中継端末130にメタ情報検索要求メッセージ1200を送信する。中継端末130のメタ情報検索処理部430が、キャッシュテーブル465を参照すると、リンクIDに該当するキャッシュテーブルエントリが存在するため、メタ情報検索応答メッセージ1260によりキャッシュテーブル内のオーナ情報を端末B620に返送する。
【0069】
端末B620のメタ情報検索処理部430はオーナ端末150にメタ情報取得要求メッセージ1300を送信し、オーナ端末150のメタ情報検索処理部430はメタ情報取得応答メッセージ1320により該当するメタ情報を端末B620に返信する。
【0070】
このようにして中継端末内にキャッシュテーブルを持ち、受信、転送した検索応答メッセージの情報を記録しておくことにより、以前にメタ情報検索処理が実行されたことのあるリンクIDに対応するメタ情報検索処理の手順を省略することができる。
【0071】
キャッシュテーブル内に該当するオーナ情報があった場合でも、キャッシュテーブル内のエントリ作成時刻が、現在実行中である検索要求処理の実行開始時刻から一定期間以上前のものである場合は、その情報が古い情報であることを示すマークをつけたり、検索結果からそのオーナ情報を除外するなどのフィルタリング機能を追加することもできる。
【0072】
次に、ネットワーク160を介して、ユーザが所望するコンテンツを取得する。コミュニティ端末100の実世界リンク管理部435は実世界リンク管理テーブル470を参照し、コンテンツが保持されているコンテンツ保持端末情報を取得する。そして、コンテンツ取得要求メッセージ1345をコンテンツ保持端末140に送信する。
【0073】
コンテンツ取得要求メッセージ1345は、図13(c)に示すように、コンテンツ取得要求メッセージメッセージ種別コード1350、コンテンツ取得要求メッセージメッセージサイズ1355、コンテンツ取得要求メッセージコンテンツURL1360で構成される。
コンテンツ保持端末140のコンテンツ管理部445は、コンテンツ取得応答メッセージ1365により該当するコンテンツ情報をコミュニティ端末100に返送する。
【0074】
コンテンツ取得応答メッセージ1365は、図13(d)に示すように、コンテンツ取得応答メッセージメッセージ種別コード1370、コンテンツ取得応答メッセージメッセージサイズ1375、コンテンツ取得応答メッセージコンテンツ1380で構成される。
【0075】
コミュニティ端末100のコンテンツ管理部445は、こうして得られたコンテンツを、アプリケーションプログラム410に提供し、コンテンツの種別に応じて表示したり再生したり等の処理を実行する。
【0076】
以上は、少なくとも一つのオーナ情報が得られた場合についての例であるが、一方、検索結果として、一つもオーナ情報を得られなかった場合、具体的には、どの端末にもリンクIDに対応するメタ情報が存在しない場合、もしくは実際にはメタ情報が存在するにもかかわらずメタ情報の所在情報を保持している中継端末にアクセスできなかった場合、もしくは、オーナ検索処理もしくはメタ情報取得処理の途中で通信がタイムアウトになってしまった場合、ユーザの端末には、図14の1450のようなメッセージが表示され、ユーザ自身がオーナとなるためのメタ情報の作成処理を促す処理を実行する。
【0077】
ユーザは、リンクIDに関連づけたいメタ情報を、スタイラスペン210を用いてコミュニティ端末100に入力する。コミュニティ端末100のアプリケーションプログラム410は、ユーザから入力された情報をメタ情報検索処理部430に提供し、メタ情報検索処理部430はメタ情報テーブル485を作成する。同テーブル内のメタ情報オーナIPアドレス1045およびメタ情報オーナポート番号1050には、コミュニティ端末100自身のIPアドレスおよびポート番号を設定する。また関連づけたいコンテンツ情報があれば、メタ情報コンテンツリスト1080に追加しておく。
【0078】
メタ情報検索処理部430は、作成したメタ情報1030等を実世界リンク管理部435に提供し、実世界リンク管理部435はこれを実世界リンク管理テーブル470にも追加する。これらの処理により、コミュニティ端末100は、リンクIDに関連づけられたメタ情報のオーナとなる。
【0079】
また、オーナ情報およびメタ情報を取得した後、ユーザがそのメタ情報を更新したり、追加したりしたい場合はメタ情報更新処理を行う。スタイラスペン210を用いて、ユーザが更新・追加したいメタ情報を編集した後、コミュニティ端末100のメタ情報検索処理部430は、更新・追加した内容をオーナ端末150に送信する。オーナ端末150のメタ情報検索処理部430は、メタ情報テーブル485内で、リンクIDに該当するメタ情報テーブルを同定し、同テーブル内のコンテンツリスト1080に、コミュニティ端末100から受信した更新・追加内容を反映し、最終更新時刻1070を更新する。ここで、オーナ端末150は、自端末をオーナとするメタ情報の更新制限を設けることなども可能である。これらの処理により、ユーザが所望の情報に情報を更新・追加を行うことができる。
【0080】
上記実施例により、実世界に存在するさまざまなオブジェクトに付与された実世界リンクを通じて、興味や目的が共通である他の端末ユーザとのコミュニケーションを行うことができるようになる。
【0081】
また、実世界リンクに関するメタ情報は、各コミュニティ端末によって分散管理され、ピアツーピア型通信によって相互に共有されるため特別なサーバ装置を設ける必要がなく、サーバに負荷が集中することなくコミュニティサービスを提供することが可能になる。
【0082】
【発明の効果】
本発明により、実世界に存在するさまざまなオブジェクトに付与された実世界リンクを通じて、他の端末ユーザとのコミュニケーションを行うことができるようになる。また、サーバに負荷が集中することなくコミュニティサービスを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるシステム構成を示す図である。
【図2】実施形態におけるコミュニティ端末およびIDタグ情報取得処理の構成を示す図である。
【図3】実施形態におけるコミュニティ端末のハードウェア構成図である。
【図4】実施形態におけるコミュニティ端末のソフトウェア構成図である。
【図5】実施形態における1回目のメタ情報要求処理の模式図である。
【図6】実施形態における2回目以降のメタ情報要求処理の模式図である。
【図7】実施形態におけるメタ情報要求処理のシーケンスを示す図である。
【図8】実施形態におけるコンテンツ取得処理の模式図である。
【図9】実施形態におけるメタ情報検索要求テーブルおよびメタ情報検索応答キャッシュテーブルの構成を示す図である。
【図10】実施形態における実世界リンク管理テーブル、コンテンツテーブルおよびコンテンツキャッシュテーブル構成を示す図である。
【図11】実施形態におけるメタ情報テーブル構成を示す図である。
【図12】実施形態におけるメタ情報検索処理用メッセージ形式を示す図である。
【図13】実施形態におけるメタ情報取得処理およびコンテンツ取得処理用メッセージ形式を示す図である。
【図14】実施形態における端末画面表示例を示す図である。
【図15】実施形態における中継端末におけるメタ情報検索要求メッセージ受信時の処理フローを示す図である。
【図16】実施形態における中継端末におけるメタ情報検索応答メッセージ受信時の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
100、130、140、150…コミュニティ端末、110…オブジェクト、115…IDタグ、200…実世界リンクアンテナ、210…スタイラスペン、220…IDタグ情報取得要求、230…IDタグ情報取得応答、300…CPU、310…メモリ、320…ディスプレイ、325…ディスプレイコントローラ、330…タッチパネル、335…タッチパネルコントローラ、340…マイク、345…音声入力コントローラ、350…スピーカ、355…音声出力コントローラ、360…音声コーデック、370…ネットワーク接続部、375…ネットワークコントローラ、385…実世界リンクリーダ、400…プログラムエリア、410…アプリケーションプログラム、420…OS、430…メタ情報検索処理部、435…実世界リンク管理部、440…実世界リンク認識部、445…コンテンツ管理部、450…データエリア、460…メタ情報検索要求テーブル、465…メタ情報検索応答キャッシュテーブル、470…実世界リンク管理テーブル、475…コンテンツテーブル、485…メタ情報テーブル、1200…メタ情報検索要求メッセージ、1260…メタ情報検索応答メッセージ、1300…メタ情報取得要求メッセージ、1320…メタ情報取得応答メッセージ、1345…コンテンツ取得要求メッセージ、1365…コンテンツ取得応答メッセージ。
Claims (7)
- 複数の端末装置と少なくとも一つの該IDタグが付加されているオブジェクトから構成され、
第一の前記端末装置は、
通信により前記オブジェクトに付与されたIDタグ情報を取得するIDタグ情報取得手段と、
前記IDタグ情報と関連づけられたメタ情報を記録するメタ情報記録手段と、
前記IDタグ情報をキーとして、IDタグ情報と関連づけられたメタ情報を通信により検索するメタ情報検索手段と、
通信により第二の端末装置から所望の前記メタ情報を取得するメタ情報取得手段と、
前記メタ情報検索手段により検索された前記メタ情報を表示するメタ情報表示手段と、
表示された前記メタ情報の中からユーザが所望する情報を選択する情報選択手段と、
ユーザが所望する前記情報を通信により第三の端末装置から取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得した情報を出力する出力手段とを有する
ことを特徴とする分散コミュニティシステム。 - 請求項1の分散コミュニティシステムにおいて、
前記メタ情報検索手段は、前記第二の端末装置にメタ情報取得要求を送信する手段を備え、
前記第二の端末装置は、さらに、
前記第一の端末装置から前記メタ情報取得要求を受信して前記第一の端末装置にメタ情報を提供するメタ情報提供手段を有する
ことを特徴とする分散コミュニティシステム。 - 請求項1の分散コミュニティシステムにおいて、
前記第一の端末装置の前記情報取得手段は、前記第三の端末装置にユーザが所望する前記情報の取得要求を送信する手段を備え、
前記第三の端末装置は、さらに、
前記第一の端末装置から前記情報取得要求を受信して前記第一の端末装置にユーザが所望する情報を提供する情報提供手段を有する
ことを特徴とする分散コミュニティシステム。 - 請求項1の分散コミュニティシステムにおいて、
前記メタ情報検索手段は、IDタグ情報と関連づけられたメタ情報の検索結果が得られなかった場合、端末装置がメタ情報を作成して記録する手段を有する
ことを特徴とする分散コミュニティシステム。 - 請求項1の分散コミュニティシステムにおいて、
前記メタ情報検索手段は、得られたメタ情報の検索結果が、ユーザが所望する内容でない場合、端末装置がメタ情報を作成して記録する手段を有する
ことを特徴とする分散コミュニティシステム。 - 請求項1分散コミュニティシステムにおいて、
前記第一の端末装置は、情報取得手段により取得した情報をユーザが更新可能な情報編集手段と、ユーザが更新したい情報をメタ情報に対して更新するメタ情報更新手段を有する
ことを特徴とする分散コミュニティシステム。 - 請求項1ないし6いずれかに記載の分散コミュニティシステムにおいて、
前記第二の端末装置と前記第三の端末装置は、同一端末装置上に構成される
ことを特徴とする分散コミュニティシステム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2019160063A3 (ja) * | 2018-02-14 | 2019-10-10 | 崇司 今川 | 物理媒体を利用した情報提供システム及び情報提供方法 |
-
2003
- 2003-02-13 JP JP2003034486A patent/JP2004246522A/ja active Pending
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