JP2004246452A - 無線通信システム、ソフトウェアサーバ及び端末無線機 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路構成をソフトウェアにより変更することで通信方式を切り替える端末無線機において、最大の伝送速度もしくは最小の電力消費量を実現するためのソフトウェアをダウンロードすることを目的とする。
【解決手段】通信方式を変更するためのソフトウェアを格納しているソフトウェアサーバに対して、端末無線機のハードウェア情報および位置情報を送信するとともに、端末無線機において受信特性を計算することで通信方式の切り替えの必要性を判断する。
【選択図】 図2
【解決手段】通信方式を変更するためのソフトウェアを格納しているソフトウェアサーバに対して、端末無線機のハードウェア情報および位置情報を送信するとともに、端末無線機において受信特性を計算することで通信方式の切り替えの必要性を判断する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線機の回路構成をソフトウェアにより変更することで複数の通信方式に対応する無線通信システム、ソフトウェアサーバ及び端末無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、様々な無線通信システムが実用化されており、複数の通信サービスを1台の共通な無線機で対応する技術が望まれている。これを実現する技術の一つにハードウェアは共通でソフトウェアにより無線機内部の構成を変更することにより通信方式の変更が可能となるソフトウェア無線機が検討されている。このソフトウェア無線機では、CPU、DSP、FPGAといった回路構成が変更可能なデバイスを利用して無線機を構成し、それら各デバイスを動作させるソフトウェアを無線機の外部もしくは内部の記憶装置よりダウンロードすることで変調方式、信号帯域、符号化方式などの通信方式を変更する。ソフトウェア無線機にソフトウェアをダウンロードする方法の従来例として、例えば特許文献1に記載されているような、無線機のハードウェア構成に基づいて実行可能なソフトウェアをダウンロードする手順が公開されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−356979号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ソフトウェア無線機にソフトウェアをダウンロードする際には、端末無線機のハードウェア構成だけではなく、その端末無線機を使用する地域や場所において利用できる通信サービスについても考慮しなければならない。また音声通話だけでなくデータ通信端末として利用する場合には、接続可能な通信サービスの中から最も伝送速度が高い通信サービスを提供できる基地局装置との通信を行うことが期待される。また別の要求として、端末無線機が携帯端末の場合にはバッテリーの容量に限りがあるため、できるだけ長時間の通信を可能にするために電力消費量の少ない通信方式を利用したい場合も想定される。
【0005】
また端末無線機が移動するような場合には、通信を行っている端末無線機の受信特性が変動するために通信が中断してしまう可能性がある。このような場合でも通信を継続して行うためには、端末無線機の受信特性に応じて最適な通信方式を選択できるようにしたいという要請がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、通信方式を変更するためのソフトウェアを格納しているソフトウェアサーバに対して、端末無線機のハードウェア情報および位置情報を送信する。これらの情報に基づいてソフトウェアサーバは端末無線機において最大の伝送速度もしくは電力消費量が最小となる通信方式を選択し、対応するソフトウェアを端末無線機に対して送信することができるという特徴を有する。
【0007】
また、端末無線機では現在使用している通信方式での受信特性の計算を行い、伝送速度が所望の値を下回る場合や通信が中断してしまった場合には、現在使用している通信方式から他の方式への切り替えを行うために新たなソフトウェアをダウンロードすることができるという特徴を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、ソフトウェアにより無線機の構成を変更することで通信方式を切り替える端末無線機と、前記ソフトウェアを格納するソフトウェアサーバと、通信方式の各々異なる複数の基地局装置からなる無線通信システムにおいて、前記端末無線機は変更可能な通信方式の中から最大の伝送速度が得られる通信方式を選択し、前記ソフトウェアサーバから前記選択された通信方式に対応するソフトウェアをダウンロードすることを特徴とする無線通信システムであり、より大きな伝送速度が得られるように端末無線機の通信方式を変更する作用を有する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、上記無線通信システムにおけるソフトウェアサーバにおいて、前記端末無線機は変更可能な通信方式の中から電力消費量が最小となる通信方式を選択し、前記選択された通信方式に対応するソフトウェアをダウンロードすることを特徴とするソフトウェアサーバであり、より電力消費量を少なくできるように端末無線機の通信方式を変更する作用を有する。
【0010】
請求項5に記載の発明は、上記無線通信システムにおける端末無線機において、受信特性を計算する受信特性計算回路を備え、前記受信特性の情報に基づいて通信方式を切り替える通信方式切替情報を送信することを特徴とする端末無線機であり、端末無線機の受信特性に応じて伝送速度において最適な通信方式に切り替える作用を有する。
【0011】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図1から図3を用いて説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の形態における無線通信システムのブロック図である。101は基地局装置A、102は基地局装置B、103は端末無線機、104はネットワーク、105はソフトウェアサーバである。基地局装置A101および基地局装置B102はそれぞれ異なる通信方式で通信を行う。例として基地局装置A101はQPSK方式の変調方式で通信を行い、基地局装置B102は16値QAM方式の変調方式で通信を行うものとする。端末無線機103はソフトウェアにより無線機内部の回路構成を変更することで通信方式を切り替えることができ、ソフトウェアは無線機外部のソフトウェアサーバ105よりネットワーク104経由でダウンロードされる。端末無線機103の内部にはCPU、DSP、FPGAなどのプログラム可能なデバイスが内蔵されており、ダウンロードしたソフトウェアによりこれらのデバイスの回路構成を変更することで通信方式の切り替えを実現する。基地局装置A101と通信を行いたい場合にはQPSK方式の変調方式に対応したソフトウェアをソフトウェアサーバ105よりダウンロードして端末無線機103内部の回路構成を変更する。また基地局装置B102と通信を行いたい場合には16値QAM方式の変調方式に対応したソフトウェアをソフトウェアサーバ105よりダウンロードする。端末無線機103とソフトウェアサーバ105との間を接続するネットワーク104は有線通信であっても無線通信であっても良いし、メモリカードのような記憶媒体を介してダウンロードする形態であっても構わない。また一度ダウンロードされたソフトウェアは端末無線機103内部のメモリに格納しておき再利用することもできる。図1では基地局装置は2つであるが、2つ以上の基地局装置および通信方式であっても構わない。また通信方式の変更内容は変調方式だけではなく、符号化方法、搬送波周波数、信号帯域などの変更も含まれる。
【0013】
図2および図3は本発明の実施の形態における端末無線機のブロック図およびソフトウェアサーバのブロック図である。201は端末ハードウェア情報記憶部、202は端末ハードウェア情報、203は端末位置検出部、204は端末位置情報、205はソフトウェアデータ、206はメモリ、207はCPU、208は送信回路、209は受信回路、210はデータバス、211はアンテナ、212は共用器、213は受信特性計算回路、214は通信方式切替情報、301はソフトウェア記憶装置である。端末無線機103からソフトウェアサーバ105にソフトウェアのダウンロード要求を行う際には、端末ハードウェア情報記憶部201に格納されている端末ハードウェア情報202と、端末位置検出部203において検出される端末位置情報204をソフトウェアサーバ105に対して送信する。ここで端末ハードウェア情報202には端末無線機103を構成するCPU、DSP、FPGA、画面表示デバイス、バッテリーなどの情報が含まれる。また端末位置情報204はGPS信号を利用して検出しても良いし、端末無線機103の利用者が位置情報を手動で入力しても構わない。この端末ハードウェア情報202と端末位置情報204に基づいて、ソフトウェアサーバ105内部のソフトウェア記憶装置301に格納されているソフトウェアデータ205がソフトウェア選択部302から読み出される。このソフトウェアデータ205は端末無線機103内部のハードウェア上での実行が可能であり、且つ端末無線機103を使用する地域や場所において利用可能な通信方式に対応したソフトウェアである。
【0014】
本発明では、端末無線機103を使用する位置において図1に示すように複数の通信方式が利用可能である場合には、より伝送速度の大きい通信方式に対応するソフトウェアがダウンロードされる。信号帯域を同じと仮定した場合には16値QAM方式で通信を行う基地局装置Bのほうが、QPSK方式で通信を行う基地局装置Aよりも伝送速度が大きいため、基地局装置Bとの通信を可能にするソフトウェアが選択されて端末無線機103にダウンロードされる。また伝送速度の大きい通信方式を選択した場合でも該当基地局装置の利用者が多くて伝送速度の向上が図れない場合には、利用者の少ない他の基地局装置との通信を可能にするソフトウェアがダウンロードされる。
【0015】
一方、端末無線機103ではできるだけ長時間の通信を行うために消費電力を小さくしたい場合がある。端末無線機103からの距離が近い基地局装置を選んで通信を行えば送信電力が小さくて済むため、バッテリーで駆動する端末無線機103ではより長時間の通信が可能となる。その場合には距離の近い基地局装置で扱う通信方式に対応したソフトウェアをソフトウェアサーバ105よりダウンロードする。また基地局装置との距離だけではなく通信方式によっても消費電力が小さくなる場合がある。例えば送信信号のピーク電力対平均電力比はOFDMのようなマルチキャリア変調信号では大きく、シングルキャリア変調信号では比較的小さい。RF送信回路の線形性を考慮した場合にはピーク電力対平均電力比が小さい変調信号のほうが電力効率の点からは望ましい。その場合にはピーク対平均電力比が小さい変調信号に対応したソフトウェアが選択されてダウンロードされる。
【0016】
また、ソフトウェアの選択にあたっては、バッテリー回路215より出力されるバッテリー情報216を利用しても良い。バッテリー残量が少なくなった場合にはピーク対平均電力比が小さい変調信号が選択されるようにする。
【0017】
ソフトウェアサーバ105からダウンロードされたソフトウェアデータ205は端末無線機103内部のメモリ206に格納される。メモリ206はCPU207、送信回路208、受信回路209とともにデータバス210に接続されており、送信回路208および受信回路209はDSPやFPGAなどのプログラム可能なデバイスにより構成されている。メモリ206に格納されているソフトウェアにはこれらCPU、DSP、FPGAを再構成するプログラムデータが含まれており、データバス210を通して伝送されて各デバイスの回路構成が変更される。以上のような操作により、端末無線機103の通信方式が伝送速度もしくは電力消費量の点で最適となるように変更される。
【0018】
端末無線機103が移動する場合には、フェージングなどの影響により受信特性が変動する。伝送速度の大きい通信方式を選択していても、受信特性が変動した場合には伝送速度の低下や通信の中断が発生する。このような場合には端末無線機103において受信特性を計算し、受信特性が劣化した場合には他の通信方式または他の基地局装置との通信へ切り替えを行う。端末無線機103における受信特性の計算は、アンテナ211から共用器212、受信回路209を通って受信した信号を利用して受信特性計算回路213において行われる。受信特性の指標としては、電界強度、C/N(搬送波電力対雑音電力比)特性、ビット誤り率、フレーム誤り率などがある。受信特性計算部213において受信特性の劣化が検出されて期待する伝送速度が得られないと判定した場合には、通信方式切替情報214をソフトウェアサーバ105に対して送信する。ソフトウェアサーバ105では同時に送信されてくる端末ハードウェア情報202および端末位置情報204に基づいて、所望の伝送速度が得られる他の通信方式に対応するソフトウェアデータ205をソフトウェア記憶装置301より読み出して端末無線機103へ送信する。以上のような操作により、受信特性の変動により伝送速度が低下した場合でも、適切なソフトウェアをダウンロードして通信方式を切り替えることで通信を継続することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ソフトウェアにより無線機の回路構成を変更することで通信方式を切り替える端末無線機と通信方式の異なる複数の基地局装置からなる無線通信システムにおいて、端末無線機のハードウェア情報と位置情報を利用して適切なソフトウェアをダウンロードすることで、最大の伝送速度もしくは最小の電力消費量となる通信方式を選択して利用することができるという効果が得られる。
【0020】
また端末無線機における受信特性が変動して伝送速度が低下や通信の中断が発生した場合には、他の通信方式に対応したソフトウェアをダウンロードして端末受信機の回路構成を変更することで、所望の伝送速度を満たした通信が継続できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における無線通信システムのブロック図
【図2】本発明の実施の形態における端末無線機のブロック図
【図3】本発明の実施の形態におけるソフトウェアサーバのブロック図
【符号の説明】
101 基地局装置A
102 基地局装置B
103 端末無線機
104 ネットワーク
105 ソフトウェアサーバ
201 端末ハードウェア情報記憶部
202 端末ハードウェア情報
203 端末位置情報検出部
204 端末位置情報
205 ソフトウェアデータ
206 メモリ
207 CPU
208 送信回路
209 受信回路
210 データバス
211 アンテナ
212 共用器
213 受信特性計算回路
214 通信方式切替情報
215 バッテリー回路
216 バッテリー情報
301 ソフトウェア記憶装置
302 ソフトウェア選択部
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線機の回路構成をソフトウェアにより変更することで複数の通信方式に対応する無線通信システム、ソフトウェアサーバ及び端末無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、様々な無線通信システムが実用化されており、複数の通信サービスを1台の共通な無線機で対応する技術が望まれている。これを実現する技術の一つにハードウェアは共通でソフトウェアにより無線機内部の構成を変更することにより通信方式の変更が可能となるソフトウェア無線機が検討されている。このソフトウェア無線機では、CPU、DSP、FPGAといった回路構成が変更可能なデバイスを利用して無線機を構成し、それら各デバイスを動作させるソフトウェアを無線機の外部もしくは内部の記憶装置よりダウンロードすることで変調方式、信号帯域、符号化方式などの通信方式を変更する。ソフトウェア無線機にソフトウェアをダウンロードする方法の従来例として、例えば特許文献1に記載されているような、無線機のハードウェア構成に基づいて実行可能なソフトウェアをダウンロードする手順が公開されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−356979号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ソフトウェア無線機にソフトウェアをダウンロードする際には、端末無線機のハードウェア構成だけではなく、その端末無線機を使用する地域や場所において利用できる通信サービスについても考慮しなければならない。また音声通話だけでなくデータ通信端末として利用する場合には、接続可能な通信サービスの中から最も伝送速度が高い通信サービスを提供できる基地局装置との通信を行うことが期待される。また別の要求として、端末無線機が携帯端末の場合にはバッテリーの容量に限りがあるため、できるだけ長時間の通信を可能にするために電力消費量の少ない通信方式を利用したい場合も想定される。
【0005】
また端末無線機が移動するような場合には、通信を行っている端末無線機の受信特性が変動するために通信が中断してしまう可能性がある。このような場合でも通信を継続して行うためには、端末無線機の受信特性に応じて最適な通信方式を選択できるようにしたいという要請がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、通信方式を変更するためのソフトウェアを格納しているソフトウェアサーバに対して、端末無線機のハードウェア情報および位置情報を送信する。これらの情報に基づいてソフトウェアサーバは端末無線機において最大の伝送速度もしくは電力消費量が最小となる通信方式を選択し、対応するソフトウェアを端末無線機に対して送信することができるという特徴を有する。
【0007】
また、端末無線機では現在使用している通信方式での受信特性の計算を行い、伝送速度が所望の値を下回る場合や通信が中断してしまった場合には、現在使用している通信方式から他の方式への切り替えを行うために新たなソフトウェアをダウンロードすることができるという特徴を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、ソフトウェアにより無線機の構成を変更することで通信方式を切り替える端末無線機と、前記ソフトウェアを格納するソフトウェアサーバと、通信方式の各々異なる複数の基地局装置からなる無線通信システムにおいて、前記端末無線機は変更可能な通信方式の中から最大の伝送速度が得られる通信方式を選択し、前記ソフトウェアサーバから前記選択された通信方式に対応するソフトウェアをダウンロードすることを特徴とする無線通信システムであり、より大きな伝送速度が得られるように端末無線機の通信方式を変更する作用を有する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、上記無線通信システムにおけるソフトウェアサーバにおいて、前記端末無線機は変更可能な通信方式の中から電力消費量が最小となる通信方式を選択し、前記選択された通信方式に対応するソフトウェアをダウンロードすることを特徴とするソフトウェアサーバであり、より電力消費量を少なくできるように端末無線機の通信方式を変更する作用を有する。
【0010】
請求項5に記載の発明は、上記無線通信システムにおける端末無線機において、受信特性を計算する受信特性計算回路を備え、前記受信特性の情報に基づいて通信方式を切り替える通信方式切替情報を送信することを特徴とする端末無線機であり、端末無線機の受信特性に応じて伝送速度において最適な通信方式に切り替える作用を有する。
【0011】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図1から図3を用いて説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の形態における無線通信システムのブロック図である。101は基地局装置A、102は基地局装置B、103は端末無線機、104はネットワーク、105はソフトウェアサーバである。基地局装置A101および基地局装置B102はそれぞれ異なる通信方式で通信を行う。例として基地局装置A101はQPSK方式の変調方式で通信を行い、基地局装置B102は16値QAM方式の変調方式で通信を行うものとする。端末無線機103はソフトウェアにより無線機内部の回路構成を変更することで通信方式を切り替えることができ、ソフトウェアは無線機外部のソフトウェアサーバ105よりネットワーク104経由でダウンロードされる。端末無線機103の内部にはCPU、DSP、FPGAなどのプログラム可能なデバイスが内蔵されており、ダウンロードしたソフトウェアによりこれらのデバイスの回路構成を変更することで通信方式の切り替えを実現する。基地局装置A101と通信を行いたい場合にはQPSK方式の変調方式に対応したソフトウェアをソフトウェアサーバ105よりダウンロードして端末無線機103内部の回路構成を変更する。また基地局装置B102と通信を行いたい場合には16値QAM方式の変調方式に対応したソフトウェアをソフトウェアサーバ105よりダウンロードする。端末無線機103とソフトウェアサーバ105との間を接続するネットワーク104は有線通信であっても無線通信であっても良いし、メモリカードのような記憶媒体を介してダウンロードする形態であっても構わない。また一度ダウンロードされたソフトウェアは端末無線機103内部のメモリに格納しておき再利用することもできる。図1では基地局装置は2つであるが、2つ以上の基地局装置および通信方式であっても構わない。また通信方式の変更内容は変調方式だけではなく、符号化方法、搬送波周波数、信号帯域などの変更も含まれる。
【0013】
図2および図3は本発明の実施の形態における端末無線機のブロック図およびソフトウェアサーバのブロック図である。201は端末ハードウェア情報記憶部、202は端末ハードウェア情報、203は端末位置検出部、204は端末位置情報、205はソフトウェアデータ、206はメモリ、207はCPU、208は送信回路、209は受信回路、210はデータバス、211はアンテナ、212は共用器、213は受信特性計算回路、214は通信方式切替情報、301はソフトウェア記憶装置である。端末無線機103からソフトウェアサーバ105にソフトウェアのダウンロード要求を行う際には、端末ハードウェア情報記憶部201に格納されている端末ハードウェア情報202と、端末位置検出部203において検出される端末位置情報204をソフトウェアサーバ105に対して送信する。ここで端末ハードウェア情報202には端末無線機103を構成するCPU、DSP、FPGA、画面表示デバイス、バッテリーなどの情報が含まれる。また端末位置情報204はGPS信号を利用して検出しても良いし、端末無線機103の利用者が位置情報を手動で入力しても構わない。この端末ハードウェア情報202と端末位置情報204に基づいて、ソフトウェアサーバ105内部のソフトウェア記憶装置301に格納されているソフトウェアデータ205がソフトウェア選択部302から読み出される。このソフトウェアデータ205は端末無線機103内部のハードウェア上での実行が可能であり、且つ端末無線機103を使用する地域や場所において利用可能な通信方式に対応したソフトウェアである。
【0014】
本発明では、端末無線機103を使用する位置において図1に示すように複数の通信方式が利用可能である場合には、より伝送速度の大きい通信方式に対応するソフトウェアがダウンロードされる。信号帯域を同じと仮定した場合には16値QAM方式で通信を行う基地局装置Bのほうが、QPSK方式で通信を行う基地局装置Aよりも伝送速度が大きいため、基地局装置Bとの通信を可能にするソフトウェアが選択されて端末無線機103にダウンロードされる。また伝送速度の大きい通信方式を選択した場合でも該当基地局装置の利用者が多くて伝送速度の向上が図れない場合には、利用者の少ない他の基地局装置との通信を可能にするソフトウェアがダウンロードされる。
【0015】
一方、端末無線機103ではできるだけ長時間の通信を行うために消費電力を小さくしたい場合がある。端末無線機103からの距離が近い基地局装置を選んで通信を行えば送信電力が小さくて済むため、バッテリーで駆動する端末無線機103ではより長時間の通信が可能となる。その場合には距離の近い基地局装置で扱う通信方式に対応したソフトウェアをソフトウェアサーバ105よりダウンロードする。また基地局装置との距離だけではなく通信方式によっても消費電力が小さくなる場合がある。例えば送信信号のピーク電力対平均電力比はOFDMのようなマルチキャリア変調信号では大きく、シングルキャリア変調信号では比較的小さい。RF送信回路の線形性を考慮した場合にはピーク電力対平均電力比が小さい変調信号のほうが電力効率の点からは望ましい。その場合にはピーク対平均電力比が小さい変調信号に対応したソフトウェアが選択されてダウンロードされる。
【0016】
また、ソフトウェアの選択にあたっては、バッテリー回路215より出力されるバッテリー情報216を利用しても良い。バッテリー残量が少なくなった場合にはピーク対平均電力比が小さい変調信号が選択されるようにする。
【0017】
ソフトウェアサーバ105からダウンロードされたソフトウェアデータ205は端末無線機103内部のメモリ206に格納される。メモリ206はCPU207、送信回路208、受信回路209とともにデータバス210に接続されており、送信回路208および受信回路209はDSPやFPGAなどのプログラム可能なデバイスにより構成されている。メモリ206に格納されているソフトウェアにはこれらCPU、DSP、FPGAを再構成するプログラムデータが含まれており、データバス210を通して伝送されて各デバイスの回路構成が変更される。以上のような操作により、端末無線機103の通信方式が伝送速度もしくは電力消費量の点で最適となるように変更される。
【0018】
端末無線機103が移動する場合には、フェージングなどの影響により受信特性が変動する。伝送速度の大きい通信方式を選択していても、受信特性が変動した場合には伝送速度の低下や通信の中断が発生する。このような場合には端末無線機103において受信特性を計算し、受信特性が劣化した場合には他の通信方式または他の基地局装置との通信へ切り替えを行う。端末無線機103における受信特性の計算は、アンテナ211から共用器212、受信回路209を通って受信した信号を利用して受信特性計算回路213において行われる。受信特性の指標としては、電界強度、C/N(搬送波電力対雑音電力比)特性、ビット誤り率、フレーム誤り率などがある。受信特性計算部213において受信特性の劣化が検出されて期待する伝送速度が得られないと判定した場合には、通信方式切替情報214をソフトウェアサーバ105に対して送信する。ソフトウェアサーバ105では同時に送信されてくる端末ハードウェア情報202および端末位置情報204に基づいて、所望の伝送速度が得られる他の通信方式に対応するソフトウェアデータ205をソフトウェア記憶装置301より読み出して端末無線機103へ送信する。以上のような操作により、受信特性の変動により伝送速度が低下した場合でも、適切なソフトウェアをダウンロードして通信方式を切り替えることで通信を継続することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ソフトウェアにより無線機の回路構成を変更することで通信方式を切り替える端末無線機と通信方式の異なる複数の基地局装置からなる無線通信システムにおいて、端末無線機のハードウェア情報と位置情報を利用して適切なソフトウェアをダウンロードすることで、最大の伝送速度もしくは最小の電力消費量となる通信方式を選択して利用することができるという効果が得られる。
【0020】
また端末無線機における受信特性が変動して伝送速度が低下や通信の中断が発生した場合には、他の通信方式に対応したソフトウェアをダウンロードして端末受信機の回路構成を変更することで、所望の伝送速度を満たした通信が継続できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における無線通信システムのブロック図
【図2】本発明の実施の形態における端末無線機のブロック図
【図3】本発明の実施の形態におけるソフトウェアサーバのブロック図
【符号の説明】
101 基地局装置A
102 基地局装置B
103 端末無線機
104 ネットワーク
105 ソフトウェアサーバ
201 端末ハードウェア情報記憶部
202 端末ハードウェア情報
203 端末位置情報検出部
204 端末位置情報
205 ソフトウェアデータ
206 メモリ
207 CPU
208 送信回路
209 受信回路
210 データバス
211 アンテナ
212 共用器
213 受信特性計算回路
214 通信方式切替情報
215 バッテリー回路
216 バッテリー情報
301 ソフトウェア記憶装置
302 ソフトウェア選択部
Claims (6)
- ソフトウェアにより無線機の構成を変更することで通信方式を切り替える端末無線機と、前記ソフトウェアを格納するソフトウェアサーバと、通信方式の各々異なる複数の基地局装置からなる無線通信システムにおいて、
前記端末無線機は変更可能な通信方式の中から最大の伝送速度が得られる通信方式を選択し、前記ソフトウェアサーバから前記選択された通信方式に対応するソフトウェアをダウンロードすることを特徴とする無線通信システム。 - 前記変更可能な通信方式は、QPSK方式またはQAM方式であることを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
- ソフトウェアにより無線機の構成を変更することで通信方式を切り替える端末無線機と、前記ソフトウェアを格納するソフトウェアサーバと、通信方式の各々異なる複数の基地局装置からなる無線通信システムにおけるソフトウェアサーバにおいて、
前記端末無線機は変更可能な通信方式の中から電力消費量が最小となる通信方式を選択し、前記選択された通信方式に対応するソフトウェアをダウンロードすることを特徴とするソフトウェアサーバ。 - 前記通信方式に用いられる信号は、マルチキャリア変調信号またはシングルキャリア変調信号であることを特徴とする請求項3記載のソフトウェアサーバ。
- ソフトウェアにより無線機の構成を変更することで通信方式を切り替える端末無線機と、前記ソフトウェアを格納するソフトウェアサーバと、通信方式の各々異なる複数の基地局装置からなる無線通信システムにおける端末無線機において、受信特性を計算する受信特性計算回路を備え、前記受信特性の情報に基づいて通信方式を切り替える通信方式切替情報を送信することを特徴とする端末無線機。
- 前記通信方式切替情報をソフトウェアサーバへ送信することを特徴とする請求項5記載の端末無線機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003033382A JP2004246452A (ja) | 2003-02-12 | 2003-02-12 | 無線通信システム、ソフトウェアサーバ及び端末無線機 |
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---|---|---|---|
JP2003033382A JP2004246452A (ja) | 2003-02-12 | 2003-02-12 | 無線通信システム、ソフトウェアサーバ及び端末無線機 |
Publications (1)
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JP2004246452A true JP2004246452A (ja) | 2004-09-02 |
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ID=33019373
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JP2003033382A Pending JP2004246452A (ja) | 2003-02-12 | 2003-02-12 | 無線通信システム、ソフトウェアサーバ及び端末無線機 |
Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2003
- 2003-02-12 JP JP2003033382A patent/JP2004246452A/ja active Pending
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