JP2004245270A - 流量調節方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】易重合性もしくは易結晶性の物質を含む液体の流量調節を良好に行うことを可能とする。
【解決手段】易重合性のもしくは易結晶性の物質を含む液体の流量を調節する流量調節方法であって、グランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムの形状変化を利用したバルブにて、該流量を調節することを特徴とする流量調節方法。
【選択図】 図1
【解決手段】易重合性のもしくは易結晶性の物質を含む液体の流量を調節する流量調節方法であって、グランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムの形状変化を利用したバルブにて、該流量を調節することを特徴とする流量調節方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、易重合性物質もしくは易結晶性物質を含む液体の流量調節方法に関する。より詳しくは、易重合性物質もしくは易結晶性物質を取り扱う液の配管径路において、この液の流量をバルブによって調節する流量調節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体の輸送を企図した工場内の配管には、複数の配管が統合、分岐したり、さまざまな機器との接続があるため、縁切り、流量、圧力調整用にバルブを設けることが多い。このようなバルブにおいては、通常、グローブ弁、スルース弁、ボール弁、バタフライ弁を使用している。
【0003】
これらのバルブの場合、バルブを動かすための軸とのシール用に、グランドパッキンが使われる。当該部位は、液体が溜まる事が出来る構造になっている事により、液体が滞留しがちである。
【0004】
こうして、バルブ内部に液体が滞留した場合、使用する液体によっては、例えば易重合性物質を含有する液体であれば、重合が発生しがちである。あるいは、易結晶性物質を含有する液体であれば温度低下に伴って結晶化が発生するなどの現象が発生する。重合もしくは結晶発生の現象は、ひいては液体そのものの凝固を引き起こすこともあり、しばしばグランドパッキン部を閉塞させ、バルブの開閉を困難にさせる。またこの凝固物(重合物および/または結晶物)の発生により、グランドパッキンのシール性が低下し、グランド部からの漏れが起こることもある。このため、プラントを操業継続不能な状態にさせてしまうこともあり得る。
【0005】
このような操作不能の問題を回避するために、易重合性物質を含有する液体については重合防止剤を添加すること、さらにはこの重合防止剤を増量することは周知である。同様に、易結晶性物質を含有する液体については、ノズル部分を保温、あるいは温水もしくはスチーム等によりトレースすることが周知である。
【0006】
例えば特許文献1には、メタクリル酸メチル(MMA)を含む系には、重合防止剤が効果的であることが開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−284737号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そのような部位での望むべからざる易重合性物質を含有する液体の重合防止のために、重合防止剤を必要以上に増量することや、易結晶性物質を含有する液体の結晶化防止のために、必要以上の保温の強化、あるいは温水やスチームで必要以上のトレースをすることは、経済的に不利であり、液体の組成そのものの変更を余儀なくされたり、熱変性成分の利用に制限が加わるなどの問題も含むことになる。
【0009】
本発明は、これらの問題点を解決し、バルブ内における液体の滞留を回避し、重合防止剤の増量や保温の強化を行わずとも、易重合性もしくは易結晶性の物質を含む液体の流量調節を良好に行うことを可能とする流量調節方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明により、易重合性のもしくは易結晶性の物質を含む液体の流量を調節する流量調節方法であって、グランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムを有するバルブにて、該流量を調節することを特徴とする流量調節方法が提供される。
【0011】
前記バルブの、液体入り口から該ダイアフラムに至る流路である入り口流路と、該ダイアフラムから液体出口に至る流路である出口流路とが、それぞれ変曲点を持たない流線形をなすことが好ましい。
【0012】
前記物質が(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクロレインである場合、本発明は特に有効である。
【0013】
バルブの液体通路部が流線形でポケット部が無い構造であると、バルブ内部の自浄作用が働き、バルブ内部に液が溜まることを優れて防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
バルブ内部における重合もしくは結晶化は、液体が長時間滞留することによって起こる現象である。よって、前記のような液体の経時変化を防止するには、バルブ内部の滞留部分を無くし、バルブ内部の液体が流動して更新されるようにすることが効果的である。そのために、本発明においては、バルブ内部をグランドパッキン部が無い型式にさせることにし、このような構成にすれば、前記バルブ内部における液体の滞留を効果的に防止することができる。
【0015】
本発明を好ましい実施態様を含めて、図面により詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に好適に用いられるバルブ全体概略構成図で、バルブは、ダイアフラム部2と可動部3などで構成されている。バルブ内の液体は、ダイアフラム部2でシールされることで可動部3に触れることも無く当該バルブ内部を流れる。
【0017】
またバルブの液体入り口(フランジ部)4からダイアフラム部2に至る流路が変曲点を持たない流線形になっており、かつダイアフラム部2から液体出口(フランジ部)5に至る流路も変曲点を持たない流線形になっている事により、バルブ内部にポケット部が無く、液が溜まりにくい構造になっている。ここで流線形とは、流体中に一曲線を考え、その線上の全ての点で、接線方向が流れの速度方向と一致しているような曲線のことである。また変曲点に関しては、二次元で考えた場合、液体の流入方向あるいは流出方向をX軸方向とするXY直交座標で、曲線の方程式がy=f(x)ならば、変曲点の前後で第二次導関数y”が符号を変える。三次元の場合も同様である。
【0018】
流線形の曲率半径は、液体が溜まりにくいという観点からバルブ内の流路径の1/2倍〜5倍が好ましい。また、ポケット部とは液体が滞留しやすい箇所を指す。
【0019】
このため、バルブ内部の自浄作用が働き、易重合性物質や易結晶性物質の溜まりが無く、バルブ内部での重合や結晶化も発生しにくくなる。
【0020】
ここで、易重合性物質とは、ビニル基などの多重結合を持つ重合性のある物質を差し、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクロレイン等が具体的な例の一つである。また、易結晶性物質とは、結晶化温度が−5℃以上35℃以下の物質のことで、アクリル酸(結晶化温度14℃)、メタクリル酸(結晶化温度16℃)等が具体的な例の一つである。本発明は、特に(メタ)アクロレインを含む液体に好適である。なお、例えば「(メタ)アクリル」とは、慣用されるように、「アクリル」及び/または「メタクリル」を意味する。
【0021】
本発明方法では、可動部と本体部をシールするためのグランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムの形状変化を利用して、シールするため、グランドパッキン部で滞留することなく液体を搬送することができる。
【0022】
本発明は、各種の重合性モノマー等の易重合性物質又は易結晶性物質を含む液体に適用した場合に、バルブ内部の滞留に起因する重合体或いは結晶体の生成を効果的に防止することができる。
【0023】
比較のため、図2にダイアフラムを利用しないバルブの形状の一例(弁箱のみ)を模式的に示すが、ここでは入り口流路が、変曲点を有する流線形状をなすため、ポケット部10を有する。このようなバルブでは、前述のようにポケット部において重合体や結晶体が生成しやすい。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明を、実施例により説明する。
【0025】
(実施例1)
JIS10K 2Bのダイアフラム弁(ダイアフラム材質:ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))が、プロセスラインのドレン抜きを目的として、図1の向きに設置されており、このバルブを含む系に重合防止剤を含まないメタクロレイン99.9質量%の液体を液温10℃で1.5m/sで1年間流通させ、バルブ内部を観察したところ、重合物や漏れは見られなかった。
【0026】
(比較例1)
ダイアフラム弁に替えてグローブ弁(グランドパッキン部の材質:PTFE)を使用した以外は実施例1と同様に液体を流通させた。連続使用8ヵ月後から、グランド部から相当量の漏れが発生してきたため、使用を中止した。バルブ内部を観察したところ、メタクロレインの重合物がグランドパッキン部を閉塞させていた。
【0027】
(実施例2)
蒸留塔の還流ポンプ吐出圧力調整用に、JIS10K 3Bのダイアフラム弁(ダイアフラムの材質:PTFE)を垂直方向に設置し、当該部位に液温25℃の高純度メタクリル酸(結晶化温度:16℃)を連続して流通させ、2年後にバルブ内部を観察したところ、閉塞は見られなかった。
【0028】
(比較例2)
ダイアフラム弁に替えてボールバルブ(シートおよびグランドの材質:PTFE)を使用した以外は、実施例2と同様にして連続運転を行った。その結果、1年後にポンプ吐出圧が非常に高い値を示したので使用を中止せざるを得なかった。バルブ内部を観察したところ、ボールバルブのポケット部にメタクリル酸の結晶物および重合物が滞留していた。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、グランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムを有するバルブを易重合性物質等の搬送に使用することにより、容易にバルブ内部での液体の滞留を防止することができる。したがって、特に、易重合性物質又は易結晶性物質を含む液体の場合は、バルブ内部での重合体あるいは結晶体の生成によるバルブの閉塞を良好に抑制ないし解消することができる。
【0030】
このように、本発明により、バルブ内における液体の滞留を回避し、重合防止剤の増量や保温の強化を行わずとも、良好に流量調節することを可能とする流量調節方法が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明で用いることのできるバルブの構成例を示す断面図である。
【図2】図2は、グローブバルブの弁箱形状を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ダイアフラム弁本体
2 ダイアフラム部
3 可動部(軸)
4 液体入り口
5 液体出口
10 ポケット部
【発明の属する技術分野】
本発明は、易重合性物質もしくは易結晶性物質を含む液体の流量調節方法に関する。より詳しくは、易重合性物質もしくは易結晶性物質を取り扱う液の配管径路において、この液の流量をバルブによって調節する流量調節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体の輸送を企図した工場内の配管には、複数の配管が統合、分岐したり、さまざまな機器との接続があるため、縁切り、流量、圧力調整用にバルブを設けることが多い。このようなバルブにおいては、通常、グローブ弁、スルース弁、ボール弁、バタフライ弁を使用している。
【0003】
これらのバルブの場合、バルブを動かすための軸とのシール用に、グランドパッキンが使われる。当該部位は、液体が溜まる事が出来る構造になっている事により、液体が滞留しがちである。
【0004】
こうして、バルブ内部に液体が滞留した場合、使用する液体によっては、例えば易重合性物質を含有する液体であれば、重合が発生しがちである。あるいは、易結晶性物質を含有する液体であれば温度低下に伴って結晶化が発生するなどの現象が発生する。重合もしくは結晶発生の現象は、ひいては液体そのものの凝固を引き起こすこともあり、しばしばグランドパッキン部を閉塞させ、バルブの開閉を困難にさせる。またこの凝固物(重合物および/または結晶物)の発生により、グランドパッキンのシール性が低下し、グランド部からの漏れが起こることもある。このため、プラントを操業継続不能な状態にさせてしまうこともあり得る。
【0005】
このような操作不能の問題を回避するために、易重合性物質を含有する液体については重合防止剤を添加すること、さらにはこの重合防止剤を増量することは周知である。同様に、易結晶性物質を含有する液体については、ノズル部分を保温、あるいは温水もしくはスチーム等によりトレースすることが周知である。
【0006】
例えば特許文献1には、メタクリル酸メチル(MMA)を含む系には、重合防止剤が効果的であることが開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−284737号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そのような部位での望むべからざる易重合性物質を含有する液体の重合防止のために、重合防止剤を必要以上に増量することや、易結晶性物質を含有する液体の結晶化防止のために、必要以上の保温の強化、あるいは温水やスチームで必要以上のトレースをすることは、経済的に不利であり、液体の組成そのものの変更を余儀なくされたり、熱変性成分の利用に制限が加わるなどの問題も含むことになる。
【0009】
本発明は、これらの問題点を解決し、バルブ内における液体の滞留を回避し、重合防止剤の増量や保温の強化を行わずとも、易重合性もしくは易結晶性の物質を含む液体の流量調節を良好に行うことを可能とする流量調節方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明により、易重合性のもしくは易結晶性の物質を含む液体の流量を調節する流量調節方法であって、グランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムを有するバルブにて、該流量を調節することを特徴とする流量調節方法が提供される。
【0011】
前記バルブの、液体入り口から該ダイアフラムに至る流路である入り口流路と、該ダイアフラムから液体出口に至る流路である出口流路とが、それぞれ変曲点を持たない流線形をなすことが好ましい。
【0012】
前記物質が(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクロレインである場合、本発明は特に有効である。
【0013】
バルブの液体通路部が流線形でポケット部が無い構造であると、バルブ内部の自浄作用が働き、バルブ内部に液が溜まることを優れて防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
バルブ内部における重合もしくは結晶化は、液体が長時間滞留することによって起こる現象である。よって、前記のような液体の経時変化を防止するには、バルブ内部の滞留部分を無くし、バルブ内部の液体が流動して更新されるようにすることが効果的である。そのために、本発明においては、バルブ内部をグランドパッキン部が無い型式にさせることにし、このような構成にすれば、前記バルブ内部における液体の滞留を効果的に防止することができる。
【0015】
本発明を好ましい実施態様を含めて、図面により詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に好適に用いられるバルブ全体概略構成図で、バルブは、ダイアフラム部2と可動部3などで構成されている。バルブ内の液体は、ダイアフラム部2でシールされることで可動部3に触れることも無く当該バルブ内部を流れる。
【0017】
またバルブの液体入り口(フランジ部)4からダイアフラム部2に至る流路が変曲点を持たない流線形になっており、かつダイアフラム部2から液体出口(フランジ部)5に至る流路も変曲点を持たない流線形になっている事により、バルブ内部にポケット部が無く、液が溜まりにくい構造になっている。ここで流線形とは、流体中に一曲線を考え、その線上の全ての点で、接線方向が流れの速度方向と一致しているような曲線のことである。また変曲点に関しては、二次元で考えた場合、液体の流入方向あるいは流出方向をX軸方向とするXY直交座標で、曲線の方程式がy=f(x)ならば、変曲点の前後で第二次導関数y”が符号を変える。三次元の場合も同様である。
【0018】
流線形の曲率半径は、液体が溜まりにくいという観点からバルブ内の流路径の1/2倍〜5倍が好ましい。また、ポケット部とは液体が滞留しやすい箇所を指す。
【0019】
このため、バルブ内部の自浄作用が働き、易重合性物質や易結晶性物質の溜まりが無く、バルブ内部での重合や結晶化も発生しにくくなる。
【0020】
ここで、易重合性物質とは、ビニル基などの多重結合を持つ重合性のある物質を差し、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクロレイン等が具体的な例の一つである。また、易結晶性物質とは、結晶化温度が−5℃以上35℃以下の物質のことで、アクリル酸(結晶化温度14℃)、メタクリル酸(結晶化温度16℃)等が具体的な例の一つである。本発明は、特に(メタ)アクロレインを含む液体に好適である。なお、例えば「(メタ)アクリル」とは、慣用されるように、「アクリル」及び/または「メタクリル」を意味する。
【0021】
本発明方法では、可動部と本体部をシールするためのグランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムの形状変化を利用して、シールするため、グランドパッキン部で滞留することなく液体を搬送することができる。
【0022】
本発明は、各種の重合性モノマー等の易重合性物質又は易結晶性物質を含む液体に適用した場合に、バルブ内部の滞留に起因する重合体或いは結晶体の生成を効果的に防止することができる。
【0023】
比較のため、図2にダイアフラムを利用しないバルブの形状の一例(弁箱のみ)を模式的に示すが、ここでは入り口流路が、変曲点を有する流線形状をなすため、ポケット部10を有する。このようなバルブでは、前述のようにポケット部において重合体や結晶体が生成しやすい。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明を、実施例により説明する。
【0025】
(実施例1)
JIS10K 2Bのダイアフラム弁(ダイアフラム材質:ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))が、プロセスラインのドレン抜きを目的として、図1の向きに設置されており、このバルブを含む系に重合防止剤を含まないメタクロレイン99.9質量%の液体を液温10℃で1.5m/sで1年間流通させ、バルブ内部を観察したところ、重合物や漏れは見られなかった。
【0026】
(比較例1)
ダイアフラム弁に替えてグローブ弁(グランドパッキン部の材質:PTFE)を使用した以外は実施例1と同様に液体を流通させた。連続使用8ヵ月後から、グランド部から相当量の漏れが発生してきたため、使用を中止した。バルブ内部を観察したところ、メタクロレインの重合物がグランドパッキン部を閉塞させていた。
【0027】
(実施例2)
蒸留塔の還流ポンプ吐出圧力調整用に、JIS10K 3Bのダイアフラム弁(ダイアフラムの材質:PTFE)を垂直方向に設置し、当該部位に液温25℃の高純度メタクリル酸(結晶化温度:16℃)を連続して流通させ、2年後にバルブ内部を観察したところ、閉塞は見られなかった。
【0028】
(比較例2)
ダイアフラム弁に替えてボールバルブ(シートおよびグランドの材質:PTFE)を使用した以外は、実施例2と同様にして連続運転を行った。その結果、1年後にポンプ吐出圧が非常に高い値を示したので使用を中止せざるを得なかった。バルブ内部を観察したところ、ボールバルブのポケット部にメタクリル酸の結晶物および重合物が滞留していた。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、グランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムを有するバルブを易重合性物質等の搬送に使用することにより、容易にバルブ内部での液体の滞留を防止することができる。したがって、特に、易重合性物質又は易結晶性物質を含む液体の場合は、バルブ内部での重合体あるいは結晶体の生成によるバルブの閉塞を良好に抑制ないし解消することができる。
【0030】
このように、本発明により、バルブ内における液体の滞留を回避し、重合防止剤の増量や保温の強化を行わずとも、良好に流量調節することを可能とする流量調節方法が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明で用いることのできるバルブの構成例を示す断面図である。
【図2】図2は、グローブバルブの弁箱形状を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ダイアフラム弁本体
2 ダイアフラム部
3 可動部(軸)
4 液体入り口
5 液体出口
10 ポケット部
Claims (3)
- 易重合性のもしくは易結晶性の物質を含む液体の流量を調節する流量調節方法であって、グランドパッキン部が無く、可とう性のあるダイアフラムを有するバルブにて、該流量を調節することを特徴とする流量調節方法。
- 前記バルブの、液体入り口から該ダイアフラムに至る流路である入り口流路と、該ダイアフラムから液体出口に至る流路である出口流路とが、それぞれ変曲点を持たない流線形をなす請求項1に記載の流量調節方法。
- 前記物質が(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクロレインである請求項1または2の何れか一項に記載の流量調節方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003033644A JP2004245270A (ja) | 2003-02-12 | 2003-02-12 | 流量調節方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003033644A JP2004245270A (ja) | 2003-02-12 | 2003-02-12 | 流量調節方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004245270A true JP2004245270A (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=33019562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003033644A Pending JP2004245270A (ja) | 2003-02-12 | 2003-02-12 | 流量調節方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004245270A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010054019A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-11 | Nippon Shokubai Co Ltd | 調節弁 |
KR20200092826A (ko) * | 2019-01-25 | 2020-08-04 | 이상선 | 유선형 유체 이송공을 가지는 밸브 |
-
2003
- 2003-02-12 JP JP2003033644A patent/JP2004245270A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010054019A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-11 | Nippon Shokubai Co Ltd | 調節弁 |
KR20200092826A (ko) * | 2019-01-25 | 2020-08-04 | 이상선 | 유선형 유체 이송공을 가지는 밸브 |
KR102173902B1 (ko) * | 2019-01-25 | 2020-11-04 | 이상선 | 유선형 유체 이송공을 가지는 밸브 |
KR20200125567A (ko) * | 2019-01-25 | 2020-11-04 | 이상선 | 유선형 유체 이송공을 가지는 밸브 |
KR102334610B1 (ko) * | 2019-01-25 | 2021-12-06 | 이상선 | 유선형 유체 이송공을 가지는 밸브 |
US11204101B2 (en) | 2019-01-25 | 2021-12-21 | Sang Seon Lee | Valve having streamlined fluid flow space |
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