JP2004241985A - ドアホン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】報知手段によって来訪者の来訪を表わす来訪者情報の報知動作が不可能な状態であっても、その来訪者情報を操作者に認識させるドアホン装置を提供する。
【解決手段】来訪者情報を取得する各ドアホン2a,2bと、来訪者情報を報知するディスプレイ16およびスピーカ17と、来訪者情報を報知可能な他の装置と通信するための通信手段20と、来訪者情報を取得したとき、ディスプレイ16およびスピーカ17が来訪者情報を不可能であると判定すると、来訪者情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段20を制御する制御手段10とを有する。ディスプレイ16およびスピーカ17による来訪者情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置に来訪者情報の報知を指令することで、他の装置から来訪者情報を報知することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】来訪者情報を取得する各ドアホン2a,2bと、来訪者情報を報知するディスプレイ16およびスピーカ17と、来訪者情報を報知可能な他の装置と通信するための通信手段20と、来訪者情報を取得したとき、ディスプレイ16およびスピーカ17が来訪者情報を不可能であると判定すると、来訪者情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段20を制御する制御手段10とを有する。ディスプレイ16およびスピーカ17による来訪者情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置に来訪者情報の報知を指令することで、他の装置から来訪者情報を報知することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、来訪者の来訪を表わす来訪者情報を報知するドアホン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術のドアホン装置は、来訪者の発する音声を屋内に放音するスピーカを有する。また他の従来の技術のドアホン装置は、来訪者の画像を表示する来訪者画像用のディスプレイを有する。
【0003】
他の従来の技術のドアホン装置は、来訪者の画像をテレビジョン受信機のディスプレイに表示させる(たとえば特許文献1〜3参照)。さらに他の従来の技術のドアホン装置は、来訪者の画像をファクシミリ信号に変換して、ファクシミリ装置によって来訪者の画像を用紙に印刷する(たとえば特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−6983号公報
【特許文献2】
特開平5−75949号公報
【特許文献3】
特開2001−119685号公報
【特許文献4】
特開平8−9054号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ドアホン装置は、来訪者の来訪を報知するとともに他の機能を備えるものがあり、ドアホン機能とは異なる機能を動作しているときには、来訪者の来訪を十分に報知することができない場合がある。
【0006】
たとえばドアホン装置に電話機能が追加される場合、電話通信中においては、ドアホン装置から電話先の相手の音声が発せられる。電話通信中に来訪者が来訪したときには、電話通信を一時保留してから来訪者と通話する必要がある。従来の技術のドアホン装置は、電話先の相手が発する音声と、来訪者が発する音声とのいずれか一方しかスピーカから発することができず、電話通信を一時保留するまで、来訪者が発した音声をドアホン装置から報知することができない。
【0007】
来訪者表示用のディスプレイを備えていない従来の技術のドアホン装置の場合、電話通信中には来訪者の音声を発することができないので、電話通信を一時保留するまで、来訪者がどのような人物かを示す情報を報知することができない。したがって応答者は、来訪者がどのような人物か分からずに、来訪者に対応しなければならないという問題がある。
【0008】
ディスプレイを備える従来の技術のドアホン装置であっても、ディスプレイに来訪者情報以外の他の情報を表示しているあいだは、来訪者の画像をディスプレイに表示することができず、来訪者の画像と、他の情報を表わす画像とのいずれか一方しか表示することができない。したがって応答者は、来訪者がどのような人物か分からずに、来訪者に対応しなければならない。
【0009】
また、特許文献1〜4に記載の従来の技術では、テレビジョン受信機に報知する情報は、ドアホン装置から報知すべき報知情報と同じである。したがって上述と同様の問題が生じる。さらに来訪者の画像の送信先の装置が予め定められているので、送信先の装置に電源が入っていないときには、来訪者情報を報知できない。
【0010】
このように従来の技術のドアホン装置では、来訪者の報知動作と、他の情報について報知動作とを同時に行うことができず、来訪者情報または他の情報のいずれかが報知不可能となるという問題がある。
【0011】
したがって本発明の目的は、報知手段によって来訪者の来訪を表わす来訪者情報の報知動作が不可能な状態であっても、来訪者情報を応答者に認識させるドアホン装置を提供することである。
【0012】
また本発明の他の目的は、報知手段によって来訪者情報とは異なる他の情報の報知動作が不可能な状態であっても、他の情報を応答者に認識させるドアホン装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、来訪者の来訪を表わす来訪者情報を取得する来訪者情報取得手段と、
来訪者情報を報知する報知手段と、
来訪者情報を報知可能な他の装置と通信するための通信手段と、
来訪者情報を取得したとき、報知手段が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、来訪者情報の報知動作が不可能であると判定すると、来訪者情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするドアホン装置である。
【0014】
本発明に従えば、来訪者情報取得手段によって来訪者情報を取得すると、制御手段が、報知手段による来訪者情報の報知が可能か否かを判定する。報知手段による来訪者情報の報知が不可能であると判断すると、通信手段を制御して他の装置に来訪者情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、来訪者情報を報知する。これによって報知手段による来訪者情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置に来訪者情報の報知を指令することで、他の装置から来訪者情報を確実に報知することができる。
【0015】
また本発明は、状態取得手段と選択手段とをさらに有するドアホン装置であって、
通信手段は、来訪者情報を報知可能な複数の他の装置と通信可能であり、
状態取得手段は、各他の装置が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
選択手段は、装置情報に基づいて、予め定める規則に従って、来訪者情報の報知動作を指令する他の装置を選択可能であり、
制御手段は、選択された他の装置に、来訪者情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、制御手段が報知手段による来訪者情報の報知が不可能であると判断すると、選択手段が、複数の他の装置から来訪者情報の報知動作を指令する1つまたは複数の他の装置を選択する。制御手段は、通信手段を制御し、選択された1つまたは複数の他の装置に、来訪者情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、来訪者情報を報知する。
【0017】
選択手段は、報知動作が可能な状態か否かを示す装置情報に基づいて、来訪者情報を報知する他の装置を選択する。これによって制御手段は、他の装置のうちの1つが、来訪者情報を報知不可能な状態であっても、報知動作可能な他の装置に来訪者情報の報知動作を指令することができる。すなわち各他の装置の状態が流動的に変化する場合であっても、来訪者情報を報知可能な他の装置から来訪者情報を報知させることができ、来訪者情報をさらに確実に報知することができる。
【0018】
また本発明は、状態取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
他の装置は、通信手段によって状態変更を指令されることによって報知動作が不可能な状態から可能な状態に変更可能であり、
状態取得手段は、他の装置が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
制御手段は、他の装置が来訪者情報の報知動作が不可能な状態にあると判定したとき、来訪者情報の報知動作を指令するとともに、状態変更を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、制御手段が、来訪者情報の報知を行うべき他の装置の報知動作が不可能であると判定すると、通信手段を制御して、来訪者情報の報知を行うべき他の装置の状態を報知動作が可能な状態にして、来訪者情報の報知動作を指令する。このように来訪者情報の報知を行うべき他の装置が報知不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にするので、来訪者情報の報知動作をさらに確実に行うことができる。
【0020】
また本発明は、来訪者情報取得手段は、来訪者の発する音声を取得可能であり、
他の装置は、来訪者情報の報知動作として音声を発する装置であり、
制御手段は、来訪者の発する音声を発する報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、来訪者の音声を来訪者情報として他の装置から発することによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に対応することができ、利便性を向上することができる。たとえば来訪者の音声を発する他の装置としてラジオ受信機が選択される。
【0022】
また本発明は、来訪者情報取得手段は、来訪者の画像を取得可能であり、
他の装置は、来訪者情報の報知動作として画像を表示する装置であり、
制御手段は、来訪者の画像を表示する報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、来訪者の画像を来訪者情報として他の装置から発することによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に対応することができ、利便性を向上することができる。たとえば画像を表示する他の装置としてテレビジョン受信機が選択される。
【0024】
また本発明は、他情報取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
報知手段は、来訪者情報とは異なる他の情報を報知可能であり、
他の装置は、他の情報を報知可能であり、
他情報取得手段は、他の情報を取得可能であり、
制御手段は、他の情報の報知動作を要求する他情報報知要求が入力されたとき、報知手段が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、他の情報の報知動作が不可能であると判定すると、他の情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、他情報取得手段によって他の情報を取得すると、制御手段が、報知手段による他の情報の報知が不可能であるか否かを判定する。報知手段による他の情報の報知が不可能であると判断すると、通信手段を制御して他の装置に他の情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、他の情報を報知する。これによって報知手段による他の情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置に他の情報の報知を指令することで、他の装置から他の情報を確実に報知することができる。
【0026】
また本発明は、来訪者の来訪を表わす来訪者情報を取得する来訪者情報取得手段と、
来訪者情報とは異なる他の情報を取得する他情報取得手段と、
来訪者情報および他の情報を報知する報知手段と、
来訪者情報および他の情報を報知可能な他の装置と通信するための通信手段と、
他の情報の報知動作を要求する他情報報知要求が入力されたとき、報知手段が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、他の情報の報知動作が不可能であると判定すると、他の情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするドアホン装置である。
【0027】
本発明に従えば、他情報取得手段によって他の情報を取得すると、制御手段が、報知手段による他の情報の報知が不可能であるか否かを判定する。報知手段による他の情報の報知が不可能であると判断すると、通信手段を制御して他の装置に他の情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、他の情報を報知する。これによって報知手段による他の情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置に他の情報の報知を指令することで、他の装置から他の情報を確実に報知することができる。
【0028】
また本発明は、状態取得手段と選択手段とをさらに有するドアホン装置であって、
通信手段は、他の情報を報知可能な複数の他の装置と通信可能であり、
状態取得手段は、各他の装置が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
選択手段は、装置情報に基づいて、予め定める規則に従って、他の情報の報知動作を指令する他の装置を選択可能であり、
制御手段は、選択された他の装置に、他の情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、制御手段が報知手段による他の情報の内が不可能であると判断すると、選択手段が、複数の他の装置から他の情報の報知動作を指令する1つまたは複数の他の装置を選択する。制御手段は、通信手段を制御し選択された1つまたは複数の他の装置に、他の情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、他の情報を報知する。
【0030】
選択手段は、報知動作が可能な状態か否かを示す装置情報に基づいて、他の情報を報知する他の装置を選択する。これによって制御手段は、他の装置のうちの1つが他の情報を報知不可能な状態であっても、報知動作可能な他の装置に他の情報の報知動作を指令することができる。すなわち各他の装置の状態が流動的に変化する場合であっても、他の情報を報知可能な他の装置から他の情報を報知させることができ、他の情報をさらに確実に報知することができる。
【0031】
また本発明は、状態取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
他の装置は、通信手段によって状態変更を指令されることによって報知動作が不可能な状態から可能な状態に変更可能であり、
状態取得手段は、他の装置が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
制御手段は、他の装置が他の情報の報知動作が不可能な状態にあると判定したとき、他の情報の報知動作を指令するとともに、状態変更を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0032】
本発明に従えば、制御手段が、他の情報の報知を行うべき他の装置の報知動作が不可能であると判定すると、通信手段を制御して、他の情報の報知を行うべき他の装置の状態を報知動作が可能な状態にして、他の情報の報知動作を指令する。このように他の情報の報知を行うべき他の装置が報知不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にするので、他の情報の報知動作をさらに確実に行うことができる。
【0033】
また本発明は、他情報取得手段は、他の情報を表わす文字コードを取得可能であり、
他の装置は、文字コードに対応する文字列を表示する装置であり、
制御手段は、他の情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0034】
本発明に従えば、他の情報を表わす文字コードに対応する文字列を他の装置から報知することができる。これによってたとえば電子メールなどの他の情報を他の装置に報知することができ、利便性を向上することができる。
【0035】
また本発明は、他情報取得手段は、他の情報を表わす文字コードを取得可能であり、
他の装置は、画像を表示する装置であり、
制御手段は、文字コードに対応する文字列を他の装置が表示可能な画像情報に変換し、変換した情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0036】
本発明に従えば、他の情報を表わす文字コードを他の装置が表示可能な画像情報に変換することによって、テレビなどの文字コードを直接認識することができない他の装置であっても、電子メールなどの他の情報を報知することができ、利便性を向上することができる。
【0037】
また本発明は、前記ドアホン装置をコンピュータによって実現するためのプログラムを格納した記憶媒体である。
【0038】
本発明に従えば、コンピュータがプログラムを実行することによって、上述した各手段を実現できる。これによって短時間で処理を行うことができ、利便性を向上することができる。
【0039】
また本発明は、前記ドアホン装置と、
前記他の装置とを含むことを特徴とするドアホンシステムである。
【0040】
本発明に従えば、ドアホン装置の通信手段が、来訪者情報または他の情報の報知を行うべき他の装置の報知動作が不可能であると判断すると、通信手段を制御して、他の装置の状態を報知動作可能な状態にして、来訪者情報または他の情報の報知動作を指令する。このように他の装置の報知動作が不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にするので、来訪者情報または他の情報の報知動作を確実に行うことができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるドアホン装置1の電気的構成を示すブロック図である。ドアホン装置1は、来訪者が来訪したことを表わす来訪者情報を報知するとともに、他の機能を備える。ドアホン装置1は、他の機能として電話通信機能、ファクシミリ通信機能およびインターネット通信機能をさらに備え、電話通信、ファクシミリ通信およびインターネット通信などのいずれかによって取得される情報を他の情報として報知する。
【0042】
ドアホン装置1は、音声ドアホン2a、音声映像ドアホン2b、信号変換部3およびファクシミリ部4を含む。各ドアホン2a,2bは、来訪者の来訪を表わす来訪者情報を取得する来訪者情報取得手段となる。信号変換部3は、各ドアホン2a,2bから与えられた来訪者情報をファクシミリ部4に適した情報に変換する。ファクシミリ部4は、信号変換部3から与えられた来訪者情報を、ファクシミリ部4が備えるディスプレイおよびスピーカから報知する。ドアホン装置1は、来訪者情報をファクシミリ部4で報知することによって、屋内の応答者に来訪者の来訪を認識させる。
【0043】
各ドアホン2a,2bは、たとえば住宅のうち玄関および門などの屋外に臨む位置に設置される。各ドアホン2a,2bのうち、音声ドアホン2aは、来訪者が発した音声を集音する集音部を有する。また各ドアホン2a,2bのうち、音声映像ドアホン2bは、集音部のほかに来訪者の映像を撮像する撮像部を有する。集音部は、たとえばマイクロホンによって実現され、撮像部は、たとえばテレビカメラによって実現される。また各ドアホン2a,2bは、屋内の応答者が発した音声を放音する放音部を有する。各ドアホン2a,2bが、集音部および放音部を有することによって、来訪者の発する音声を応答者に伝えるとともに応答者が発する音声を来訪者に伝えることができ、来訪者と応答者とが通話することができる。各ドアホン2a,2bは、さらに来訪者が来訪したことを知らせるチャイムボタンを備えてもよい。来訪者が、チャイムボタンを押圧することによって、屋内のスピーカから来訪者の来訪を示す音が発せられる。
【0044】
信号変換部3およびファクシミリ部4は、屋内に設けられる。信号変換部3は、ファクシミリ部4と複数のドアホン2a,2bとに対して通信可能に接続され、たとえば専用のケーブル線によって接続される。信号変換部3は、ドアホンボックスと称されることがある。信号変換部3は、上述したように各ドアホン2a,2bから与えられた来訪者情報をファクシミリ部4に適した情報に変換し、変換した来訪者情報をファクシミリ部4に与える。またファクシミリ部4から与えられた応答者の発した音声を応答者情報として各ドアホン2a,2bに適した情報に変換し、変換した応答者情報を各ドアホン2a,2bに与える。
【0045】
ファクシミリ部4は、画像表示手段となるディスプレイおよび音声発生手段となるスピーカとを備える。ファクシミリ部4は、信号変換部3から来訪者情報が与えられて、ディスプレイおよびスピーカから来訪者情報を報知する。またファクシミリ部4は、1つ以上の他の装置に対して通信可能に構成される。
【0046】
他の装置は、たとえばテレビジョン受信機5(以下テレビ5と略称する)、ラジオ受信機6(以下ラジオ6と略称する)およびパーソナルコンピュータ7(Personal Computer、以下パソコン7と略称する)などであり、画像表示および音声発生の少なくともいずれか一方が可能である。このような各他の装置は、ファクシミリ部4が設置される部屋と同じ部屋に設置されることが好ましい。
【0047】
ファクシミリ部4は、電話回線に接続されて電話機能を備える。ドアホン装置1は、電話回線を介して接続される外部の電話通信装置に対して通信可能であり、予め定める電話回線制御手順を実行する。これによって電話回線に接続される電話通信装置を操作する電話先相手と、ドアホン装置1を操作する応答者とが通話可能に構成される。
【0048】
またファクシミリ部4は、電話回線に接続されてファクシミリ機能をさらに備える。ファクシミリ部4は、電話回線を介して接続される外部のファクシミリ装置と通信可能であり、予め定めるファクシミリ通信制御手順を実行する。ファクシミリ部4は、外部のファクシミリ装置から送信される画像情報を受け取り、ファクシミリ用紙に画像を印刷する。また画像が印刷された原稿用紙の画像を読取り、画像情報に変換して、外部のファクシミリ装置に送信する。画像情報を受信した外部のファクシミリ装置は、画像情報が示す画像をファクシミリ用紙に印刷する。
【0049】
ファクシミリ部4は、電話回線に接続されてインターネット通信機能をさらに備える。ファクシミリ部4は、電話回線を介してインターネットに接続される外部のコンピュータと通信可能であり、ネットワーク通信制御手順を実行する。ファクシミリ部4は、外部のコンピュータに対して、情報を送受信可能である。たとえば外部のコンピュータから、ドアホン装置1に送信される電子メールを受信し、受信した電子メールに示される内容をディスプレイに表示する。
【0050】
図2は、ファクシミリ部4を構成する各手段の電気的構成を示すブロック図である。ファクシミリ部4は、制御手段10と、ドアホン音声受信手段11と、ドアホン画像受信手段12と、電話/FAX通信手段13と、ネットワークデータ通信手段14とを備える。制御手段10は、ファクシミリ部4が備える各手段を統括的に制御する手段であり、CPU(Central Processing Unit、中央演算装置)によって実現される。電話/FAX通信手段13およびネットワーク通信手段14は、来訪者情報とは異なる他の情報を取得する他情報取得手段となる。
【0051】
ドアホン音声受信手段11は、信号変換部3から、来訪者が発した音声を表わす来訪者音声情報が与えられる。ドアホン音声受信手段11は、与えられた来訪者音声情報を制御手段10に与える。ドアホン画像受信手段12は、信号変換部3から、来訪者の映像を表わす来訪者映像情報が与えられる。ドアホン画像受信手段12は、与えられた来訪者映像情報を制御手段10に与える。
【0052】
電話/FAX通信手段13は、電話回線制御手順およびファクシミリ通信制御手順に従って、電話回線を介して電話通信またはファクシミリ通信を行う。ネットワークデータ通信手段14は、PPP(Point−to−Point Protocol)などのネットワーク通信制御手順に従って、外部のコンピュータに対して情報の送受信を行う。ネットワークデータ通信手段14は、電子メールを送受信するほか、インターネットに接続される外部のコンピュータから画像情報、音声情報およびプログラムを読み出す機能を有してもよい。
【0053】
またファクシミリ部4は、入力手段15と、ディスプレイ16と、スピーカ17と、マイク18と、画像読取印刷手段19とを備える。入力手段15は、応答者からの指令を伝える手段であって、たとえば複数のキー、たとえばファンクションキー、カーソルキーなどを含んで実現される。また入力手段15は、電話回線を介して通信するためのダイヤルボタンをさらに含む。入力手段15は、応答者から入力された指令を制御手段10に与える。
【0054】
ディスプレイ16は、たとえば液晶ディスプレイであって、制御手段10から与えられる来訪者映像情報に基づいて、来訪者の映像を表示する報知手段となる。またディスプレイ16は、制御手段10から与えられる情報に基づいて来訪情報の画像とは異なる他の情報、たとえば電子メールの内容、ファクシミリ画像、外部のコンピュータから読み出した画像などを表示する。
【0055】
スピーカ17は、制御手段10から与えられる来訪者音声情報に基づいて、来訪者の発する音声を放音する報知手段となる。またマイク18は、来訪者に応答する応答者が発した音声を集音し、応答者音声情報として制御手段10に与える。制御手段10は、応答者音声情報を各ドアホン2a,2bの放音部に与えて、各ドアホン2a,2bから応答者の音声を放音させる。
【0056】
スピーカ17およびマイク18は、電話通信を行うためにも用いられる。電話通信する場合、スピーカ17は、制御手段10から電話先の相手が発する音声を表わす電話先音声情報が与えられ、その音声情報を音声として発する。マイク18は、電話先の相手に応答して応答者の発する音声を表わす応答者音声情報に変換し、制御手段10に与える。制御手段10は、マイク18から与えられる音声情報を電話/FAX通信手段13に与えるとともに、電話/FAX通信手段13から与えられる音声情報をスピーカ17に与える。
【0057】
画像読取印刷手段19は、ファクシミリ通信するために用いられ、画像印刷部と、画像読取部とを含む。画像印刷部は、外部のファクシミリ装置から与えられる画像情報に基づいて、ファクシミリ用紙に画像を印刷する。画像読取部は、用紙に印刷される画像を読取り、その画像を表わす画像情報を生成して、制御手段10に与える。制御手段10は、画像読取部から与えられる画像情報を電話/FAX通信手段13に与えるとともに、電話/FAX通信手段13から与えられる画像情報を画像印刷部に与える。
【0058】
またファクシミリ部4は、来訪者情報を報知可能な他の装置に来訪者情報を報知するための通信手段20を有する。他の装置は、予め定められる通信規格によってドアホン装置1と通信可能に接続されている。
【0059】
ファクシミリ部4と他の装置との間で予め定められる通信規格は、イーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)およびIrDA(Infrared
Data Association)などに従って実現されてもよい。またファクシミリ部4と他の装置との間で予め定められる通信規格は、電力線および電話線を利用した通信規格によって実現されてもよい。電力線を利用した通信規格としては、たとえばECHONET(Ene rgy Conservation and Homecare Network)(登録商標)、UPnP(Universal Plug and Play)(登録商標)およびSCP(SimpleControl Protocol)(登録商標)などがある。また電話線を利用した通信規格としては、HomePNA(Home Phoneline Networking Alliance)(登録商標)がある。
【0060】
ファクシミリ部4は、報知すべき情報を他の装置に適した情報に変換して送信する送信手段を有し、テレビ用送信手段21と、ラジオ用送信手段22と、パソコン用送信手段25とを備える。テレビ用送信手段21は、制御手段10から報知すべき情報が与えられると、テレビ5による報知が可能な情報に変換して、その情報をテレビ21に送信する。テレビ用送信手段21は、制御手段10から与えられる情報を、テレビ5に予め設定される規格、たとえばビデオ信号、音声信号および割込み信号などのアプリケーション通信規格に基づいた画像および音声情報に変換する。またファクシミリ部4は、文字画像変換手段23を備える。文字画像変換手段23は、電子メールなどの文字コードの情報をテレビ5によって表示するために、文字コードの情報を変換する。文字画像変換手段23は、制御手段10から与えられる文字コードの情報を、たとえばビットマップ形式の画像情報に変換して、テレビ用送信手段21に与える。
【0061】
ラジオ用送信手段22は、制御手段10から報知すべき情報が与えられると、ラジオ6による報知が可能な情報に変換して、その情報をラジオ22に送信する。ラジオ用送信手段22は、制御手段10から与えられる情報を、ラジオ6に予め設定される規格、たとえば音声信号および割込み信号などのアプリケーション通信規格に基づいた音声情報に変換する。またファクシミリ部4は、文字音声変換手段24を備える。文字音声変換手段24は、電子メールなどの文字コードの情報をラジオ6によって報知するために、文字コードの情報をラジオ6が報知可能な情報に変換する。文字音声変換手段24は、各文字コードをそれぞれ対応する合成音声に変換して、ラジオ6による放音に適した音声情報に変換する。文字コード情報を合成音声に変換する技術は、既に実現されている音声合成技術を用いることによって実現できる。文字コードは、文字および記号を含む文字列、すなわちキャラクタを表わす情報である。
【0062】
パソコン用送信手段25は、制御手段10から報知すべき情報が与えられると、パソコン7による報知が可能な情報に変換して、その情報をパソコン7に送信する。パソコン用送信手段25は、制御手段10から与えられる情報を、パソコン7に予め定められる規格、たとえばビデオ信号、音声信号および割り込み信号などのアプリケーション通信規格に基づいた画像および音声情報に変換する。送信する情報が文字コードの場合には、送信するために情報を変換する必要がなく、文字コードを含む情報をパソコン7に送信する。ファクシミリ部4とパソコン7との間の電子メールの送受信は、電子メールに関する標準的な規格であるPOP(Post Office Protocol )の通信手順を用いてもよく、また独自の通信手順を用いてもよい。さらに予め定める通信手段で電子メールをパソコン7に送信することによって、パソコン7が、電子メールを受信すると、電子メールの内容を表示するアプリケーションソフトを直ちに起動させることもできる。
【0063】
図3は、他の装置の報知可能な情報の一例を示す表である。音声ドアホン2aからの来訪者情報を送信した場合、スピーカを有する装置であるテレビ5、ラジオ6およびパソコン7から来訪者が発する音声を報知することができる。同様に音声映像ドアホン2bからの来訪者情報を送信した場合、スピーカおよびディスプレイを有する装置であるテレビ5およびパソコン7から来訪者が発する音声および来訪者の映像を報知することができ、スピーカを有する装置であるラジオ6などで来訪者が発する音声のみを報知することができる。
【0064】
また電子メールを他の装置に送信した場合、テレビ5では、電子メールが画像情報に変換されて送信されることで電子メールの内容を表示することができる。またラジオ6では、電子メールに含まれる各文字コードがそれぞれ対応する合成音声に変換されて送信されることで、電子メールの内容を放音することができる。またパソコン7では、電子メールを表わす文字コードを認識できるので、直接電子メールの内容を表示することができる。テレビ5、ラジオ6およびパソコン7などは、電源が入った状態で利用者がその装置の近傍に存在する装置である。したがってテレビ5、ラジオ6およびパソコン7に電源が入っている場合には、その周囲に応答者が存在する可能性が高く、テレビ5、ラジオ6およびパソコン7に報知情報を送信することによって、来訪者が来訪したことをより確実に報知することができる。また上述した装置および報知方法は、本発明の一実施例であり、これに限定されない。したがってさらに他の装置およびさらに他の報知方法で来訪者情報および電子メールなどの報知情報を報知することができる。
【0065】
ファクシミリ部4は、図2に示すように、記憶手段26をさらに備える。記憶手段26は、他の装置ごとの識別情報と、他の装置ごとに報知可能な情報の種類、情報報知のための変換動作の要否などを含む装置情報と、各他の装置と通信するための通信手順を記憶する。通信手順は、通信手段20を用いて情報を送信可能な他の装置を確認するための手順と、報知すべき情報を他の装置が報知可能か否かを判断するための手順と、他の装置によって報知すべき情報を報知可能な状態にすることが可能か否かを判断する手順とを含む。
【0066】
マイク18およびスピーカ17が用いられて電話通信している状態で、各ドアホン受信手段11,12から来訪者情報が与えられた場合、制御手段10は、スピーカ17による来訪者情報の報知が不可能であることを判断する。制御手段10は、通信手段20を用いて来訪者情報を報知可能な他の装置を調査し、来訪者情報を送信する送信先の装置を選択する。制御手段10は、送信手段を制御し、選択した送信先の装置に来訪者情報を送信する。
【0067】
またディスプレイ16またはスピーカ17に来訪者情報を報知している状態で、ネットワークデータ通信手段14から電子メールが与えられた場合、制御手段10は、ディスプレイ16による電子メールの内容の報知が不可能であることを判断する。制御手段10は、通信手段20を用いて他の情報を報知可能な他の装置を調査し、他の情報を送信する送信先の他の装置を選択する。制御手段10は、送信手段を制御し、選択した送信先の装置に他の情報を送信する。
【0068】
図4は、電話通信時の制御手段10の動作を示すフローチャートである。ステップS100で、電話通信が行われた場合にステップS101に進み、制御手段10は電話通信時の動作を開始する。
【0069】
ステップS101では、制御手段10は、電話通信中に、報知情報を送信する送信先の他の装置を表わす送信先情報を取得し、取得した送信先情報を記憶手段26に記憶する。制御手段10は、入力手段15が応答者によって操作されることで、入力手段15から送信先情報を取得する。送信先情報を記憶手段26に記憶すると、ステップS102に進む。もし送信先情報が予め記憶手段26に記憶されており、その送信先情報に変更がない場合には、ステップS101を実行せずにステップS102に進んでもよい。
【0070】
ステップS102では、制御手段10が、電話通信中に割り込む情報があるか否かを判断する。電話通信中に割り込む情報があるとステップS103に進む。ステップS103では、制御手段10は、割り込んだ情報が音声ドアホン2aから与えられた情報か否かを判断する。割り込んだ情報が音声ドアホン2aから与えられる情報であると判断すると、音声ドアホン2aからの情報を報知すべき他の装置の情報を記憶手段26から読出し、ステップS106に進む。割り込んだ情報が音声ドアホン2aから与えられる情報でないと判断すると、ステップS104に進む。
【0071】
ステップS104では、制御手段10は、割り込んだ情報が音声映像ドアホン2bから与えられた情報か否かを判断する。割り込んだ情報が、音声映像ドアホン2bから与えられる情報であると判断すると、音声映像ドアホン2bからの情報を報知すべき他の装置の情報を記憶手段26から読出し、ステップS106に進む。割り込んだ情報が音声映像ドアホン2bから与えられる情報でないと判断すると、ステップS105に進む。
【0072】
ステップS105では、制御手段10は、割り込んだ情報が電話/FAX通信手段13から与えられる情報であって、電子メールであると判断すると、電子メールの内容を報知すべき他の装置の情報を記憶手段26から読出し、ステップS106に進む。割り込んだ情報が電子メールでないと判断すると、ステップS112に進み、ステップS112で動作を終了する。来訪者情報および電子メールなどの報知情報とは異なる情報として、キャッチホンによる電話呼出の割り込みを表わす情報がある。
【0073】
ステップS106では、制御手段10が、通信手段20を制御して各他の装置と通信する。通信手段20は、返信される返信情報を他の装置から受信することによって、他の装置の可動状態を示す情報を取得する。制御手段10は、通信手段20から可動状態を示す情報を与えられ、各他の装置の可動状態を判断すると、ステップS107に進む。
【0074】
ステップS107では、制御手段10が、ステップS103,S104,S105のいずれかの手順で記憶手段26から読出した送信先情報と、ステップS106で取得した各他の装置の可動状態とに基づいて、送信先として設定される他の装置のうちで可動状態である他の装置を判断し、ステップS108に進む。ステップS108では、ステップS107の判断結果に基づいて、報知すべき報知情報の送信先となる他の装置を決定し、ステップS109に進む。もし送信先となる他の装置がない場合には、ステップS112に進み、報知すべき他の装置がないことを報知するなどして動作を終了する。
【0075】
ステップS109では、送信先として決定した他の装置が、報知情報を直接送信するか、報知情報を他の装置が認識可能な情報に変換して送信するかを判断する。具体的には、制御手段10は、送信先として決定した他の装置の装置情報を記憶手段26から読出し、報知すべき情報を報知するための変換動作が必要か否かを判断する。
【0076】
送信先の他の装置に合わせて報知情報を変換する必要がある場合には、ステップS110に進む。変換せずに報知情報を報知可能な場合には、ステップS111に進む。
【0077】
ステップS110では、制御手段10が、送信先の装置に合わせて報知すべき情報を対応する変換手段23,24に与え、変換手段23,24によって情報を変換すると、ステップS111に進む。ステップS111では、制御手段10が、通信手段20を制御して送信先の他の装置に報知情報を送信する。報知情報を受信した他の装置は、報知すべき報知情報を報知する。ステップS111で送信先の他の装置への報知すべき報知情報の送信が完了すると、ステップS112に進み、ステップS112で動作を終了する。
【0078】
以上のように本実施の形態のドアホン装置1によれば、ドアホン装置1を用いて電話中に来訪者が来訪した場合、ドアホン装置1は、電話通信を継続したうえで、テレビ5、ラジオ6およびパソコン7などの他の装置から来訪者情報を報知させる。これによって来訪者の来訪を報知したうえで、応答者が電話による通話を継続することができる。応答者は、電話による通話を一時保留することなく、電話をしながら来訪者情報または電子メールを認識することができる。たとえば応答者は、ドアホン装置1を用いて電話相手先と電話通話しながら、他の装置から放音される来訪者の音声を聞き、来訪者と応答するかどうかを決定することができる。
【0079】
したがってドアホン装置1に来訪者報知以外の機能である電話機能を設けた場合であっても、ドアホン装置1によって、来訪者が来訪したことを報知する機能を損なうことなく、利便性を向上することができる。またドアホン装置1の報知手段となるディスプレイ16およびスピーカ17が故障した場合であっても、他の装置から報知すべき報知情報を報知することができ、来訪者情報および電子メールの内容を確実に報知することができる。
【0080】
また来訪者の音声の放音および来訪者の映像の表示の少なくともいずれかを他の装置によって行うことによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に応答することができ、利便性を向上することができる。
【0081】
またドアホン装置1を用いて電話中に、来訪者情報および電子メール以外の他の報知情報が与えられた場合であっても、その他の報知情報を他の装置に送信して他の装置から他の報知情報の内容を報知することができる。たとえば来訪者情報および電子メール以外の他の報知情報として、ファクシミリ画像情報、外部のコンピュータから読み出した画像情報および音声情報などがある。
【0082】
また他の装置は、ファクシミリ部4に近い位置、たとえばファクシミリ部4と同じ部屋内にあるものが選択されることが好ましい。これによって応答者がファクシミリ部4を操作しながら、他の装置から報知される報知情報をより確実に認識することができる。
【0083】
また上述には、ドアホン装置1を用いて電話通信中における来訪者情報の報知について示したが、電話通信とは異なる通信であっても同様であり、ドアホン装置1に換えて通信装置としてもよい。本発明に従えば、通信装置は、通信装置以外の第1の装置と通信中であって第1の装置からの第1情報を報知している状態で、通信装置以外の第2の装置から割り込んで第2情報が送信された場合、第1または第2情報のいずれかを通信装置によって報知し、通信装置によって報知される情報と異なる第1または第2情報を第2の装置に報知させることができる。
【0084】
図5は、来訪者情報報知時の制御手段10の動作を示すフローチャートである。ステップS200で、来訪者情報の報知が行われた場合にステップS201に進み、制御手段10は来訪者情報報知時の動作を開始する。
【0085】
ステップS201では、前述のステップS101と同様に、制御手段10が、来訪者情報報知時に、電子メールを送信する送信先の他の装置をあらわす送信先情報を取得し、取得した送信先情報を記憶手段26に記憶する。送信先情報を記憶手段26に記憶すると、ステップS202に進む。もし送信先情報が予め記憶手段26に記憶されており、その送信先情報に変更がない場合には、ステップS201を実行せずにステップS202に進んでもよい。
【0086】
ステップS202では、制御手段10が、来訪者情報の報知中に割り込む情報があるか否かを判断する。来訪者情報の報知中に割り込む情報があるとステップS203に進む。ステップS203では、制御手段10は、割り込んだ情報が電話通信を示す情報であるか否かを判断する。割り込んだ情報が電話通信を表わす情報であると判断すると、ステップS204に進み、そうでないと判断するとステップS205に進む。
【0087】
ステップS204では、制御手段10は、スピーカ17から電話先相手から呼び出しがあったことを示す呼出音を鳴動させ、ステップS212に進む。ステップS212では、制御手段10は、応答者が入力手段15を操作することによって、通話先が来訪者から電話先相手に切り換えられたことを確認すると、ステップS213に進む。
【0088】
ステップS213では、各ドアホン2a,2bとの通信を保留してステップS214に進む。ステップS214では、電話/FAX通信手段13を制御して、電話通信を行い、電話相手先と応答者とが通話可能な状態にして、ステップS215に進む。ステップS215では、制御手段S215は、応答者が入力手段15を操作することによって、電話通信が終了したか否かを判断し、電話通信が終了したと判断するとステップS216に進む。ステップS216では、各ドアホン2a,2bとの通信に切り換えて、ステップS217に進み、ステップS217で動作を終了する。
【0089】
またステップS205では、制御手段10は、割り込んだ情報が電話/FAX通信手段13から与えられる情報であって、電子メールであると判断すると、電子メールの内容を報知すべき他の装置を表わす情報を記憶手段26から読出し、ステップS206〜ステップS211の動作を行う。制御手段10によるステップS206〜ステップS211の動作は、前述したステップS106〜ステップS111と同じ動作である。ステップS211で、送信先となる他の装置への電子メールの送信が完了すると、ステップS217に進み、ステップS217で動作を終了する。
【0090】
以上のように本実施の形態のドアホン装置1によれば、そのスピーカ17およびマイク18を用いて来訪者情報を報知して、来訪者と応答者とが通話状態であるときに、外部のコンピュータからドアホン装置1に電子メールが送信された場合、ドアホン装置1は、来訪者情報の報知を継続したうえで、テレビ5、ラジオ6およびパソコン7などの他の装置に報知指令を与え、他の装置から電子メールの内容を報知させる。これによって応答者が来訪者との通話を継続したうえで、電子メールの内容を報知することができる。応答者は、来訪者との通話を一時保留することなく、来訪者との通話をしながら電子メールの内容を認識することができる。したがってドアホン装置1は、来訪者報知機能を損なうことなく、電子メールの内容を知らせることができ、利便性を向上することができる。
【0091】
電子メールを他の装置に送信する場合、送信するデータが文字コードのみとなる場合となる。この場合には、文字コードを認識可能な装置、たとえばパソコン7を電子メールの内容を報知する他の装置とすることによって、送信する情報を他の装置が認識可能な情報に変換する必要がない。また文字画像変換手段23によって文字コードを画像情報に変換することで、文字コードを認識不可能な装置、たとえばテレビ5であっても、電子メールの内容を表示して報知することができる。また文字音声変換手段24によって文字コードを対応する合成音声情報に変換することで、表示不可能な装置、たとえばラジオ6であっても、電子メールの内容を放音して報知することができる。また来訪者と応答者とが通話中に、電話相手先からの呼出を受けた場合、来訪者と通話するか、電話先相手と通話するかを切り換え可能に構成されるので、利便性を向上することができる。また、他の装置によって報知する情報を電子メールの内容としたが、電子メールに限定せず、電子メールの内容と異なる情報を他の装置から報知してもよい。
【0092】
図6は、送信先情報の設定例を示す図である。たとえば送信先の他の装置は、音声ドアホン2aから与えられる情報と、音声映像ドアホン2bから与えられる情報と、電子メールの内容とについて、報知する送信先の他の装置をそれぞれ個別に設定することができる。さらにドアホン装置1は、報知を許容する他の装置を複数設定可能であり、報知すべき情報を送信する各他の装置ごとに優先順位を設定可能である。
【0093】
これによって最も優先順位の高い送信先の他の装置の電源が入っていない場合には、その次に優先順位の高い他の装置に報知すべき情報を送信することができる。来訪者が来訪する時期については予想が困難な場合が多く、他の装置の可動状態を一定に保つことが困難である。しかし本発明によれば、各他の装置の可動状態が流動的に変化した場合であっても、各他の装置のいずれから報知情報を報知することができる。また、通信手段20から報知情報を送信する他の装置を決定する規則として優先順位を設定したが、その他の規則に従って送信する他の装置を決定してもよい。たとえば時間帯ごとに報知すべき情報を送信する送信先の他の装置を設定してもよい。
【0094】
図7は、他の装置5,7とドアホン装置1とを簡略化して示す図である。ファクシミリ部4は、各ドアホン2a,2bと専用ケーブル線30で接続され、各ドアホン2a,2bと通信可能に構成される。ファクシミリ部4は、電話線31および電力線32に接続される。電話線31は、電話回線とファクシミリ部4とを接続するためのケーブルである。また電力線31は、ドアホン装置1に電力を供給するためのケーブルである。またテレビ5およびパソコン7は、ドアホン装置1と同様に電力線32に接続されて、電力が供給される。
【0095】
図8は、ドアホン装置1と各他の装置との通信規格の階層例を示す図である。通信手段20と各他の装置とが通信するための通信規格は、複数の通信規格によって階層的に構成される。たとえば通信規格は、上位の層から順に、アプリケーション層60、サービスミドルウエア層61、通信ミドルウエア層62、プロトコル差異吸収層63および物理層64の順で構成される。
【0096】
通信規格のうち、最も上位の層であるアプリケーション層60は、画像表示、音声出力、電子メール表示などの実際のアプリケーション処理を行うための層である。サービスミドルウエア層61は、文字コードや画像データの表現方法を制御し、アプリケーションの要求を通信手順に変換する。通信ミドルウエア層62は、通信モードの管理および情報送信に関する実際の通信処理を行う。プロトコル差異吸収層63は、物理的な通信規格の違いを吸収する。物理層64は、イーサネット(登録商標)、BluetoothおよびIrDAなどの物理的な通信規格である。このような階層的な通信規格がドアホン装置1と各他の装置とで共通して予め設定される。これによってドアホン装置1と各他の装置とが、有線によって通信可能に接続される場合であっても、無線によって通信可能に接続される場合であっても、ドアホン装置1および各他の装置の上位の通信規格を変更する必要がなく、容易に通信することができる。
【0097】
たとえばドアホン装置1と他の装置とを接続する物理層の規格として、電力線32を利用したECHONET、UPnP、SCPがある。ECHONETは、冷蔵庫や電子レンジなどの家庭用電化機器、いわゆる白物家電の制御を目的としたホームネットワークの規格である。またUPnPは、インターネット技術を活用したホームネットワークの規格で、テレビ、ビデオなどのオーディオビィジュアル機器、家庭用電化機器、パソコン、ファクシミリ装置、電話装置などを連携することができる規格である。SCPは、UPnP/SCPブリッジ機能を経由して、UPnPネットワークに接続され、家庭内の電化機器のインターネットへの接続を可能する。SCPでは、それらのブリッジ、UPnPネットワークが存在しなくても、各SCPアドレス決定後は、SCP機器同士でのピアツーピア接続を行うことができる。SCPが設定される子とによって、TCP/IPをサポートする能力のない機器であっても、UPnPネットワークを実現することができる。
【0098】
他の装置とドアホン装置1とが電力線にともに接続されることによって、上述した規格を用いて、ドアホン装置1と他の装置とを通信可能に接続することができる。また電話線31を利用してドアホン装置1と他の装置とを接続する物理層の規格としてHomePNAなどがある。他の装置とドアホン装置1とが電話線にともに接続されることによって、HomePNAの規格に従うことによってドアホン装置1と他の装置とを通信可能に接続することができる。
【0099】
図9は、ドアホン装置1と他の装置との通信手順を示すタイムチャートであり、図10は、ドアホン装置1の通信手段20の通信手順を示すフローチャートである。また図11は、ドアホン装置1の通信要求に対する他の装置の応答を示す表である。
【0100】
ドアホン装置1と通信可能な他の装置として、上述したテレビ5、ラジオ6およびパソコン7以外に、冷蔵庫、エアコンおよびレンジなどがある。冷蔵庫、エアコンおよびレンジなどは、音または光を発することによって、来訪者の来訪を報知してもよい。
【0101】
図10に示すように、ステップS0で、制御装置10は、他の装置との通信が必要であると判断すると、通信手段20に通信指令を与える。制御手段10から通信指令を受けた通信手段20は、ステップS1に進み、他の装置との通信動作を開始する。ドアホン装置1は、記憶手段26に、各他の装置の識別情報、報知許可装置情報、優先順位情報を予め記憶している。報知許可装置情報は、各他の装置のうち、情報の報知が許可される他の装置を表わす情報である。優先順位情報は、情報の報知が許可される他の装置のうち、情報を報知すべき他の装置の優先順位を表わす情報である。他の装置は、通信手段20から送信される情報に応答して返信情報を送信するとき、返信情報に自らの識別情報を含んで送信する。これによって通信手段20は、どの他の装置が返信情報を送信したのかを判断することができる。
【0102】
ステップS1では、通信手段20は、全ての他の装置に対して、接続機器確認情報40を送信し、ステップS2に進む。接続機器確認情報40を受信した他の装置は、接続機器確認情報40に対して自らの識別情報を含む識別返信情報41を通信手段20にそれぞれ送信する。
【0103】
ステップS2では、通信手段20は、各他の装置からの識別返信情報41を受信する。通信手段20は、受信した識別返信情報41に基づいて、通信可能な各他の装置を示す情報を制御手段10に与える。制御手段10は、識別返信情報41を返信した各他の装置のうちから、情報の報知が許可される他の装置を判断する。通信手段20は、制御手段10から情報の報知が許可される他の装置の情報が与えられると、ステップS3に進む。
【0104】
ステップS3では、通信手段20は、情報の報知が許可される他の装置に対して、電源オン確認情報42をそれぞれ送信し、ステップS4に進む。電源オン確認情報42は、他の装置に電源が入っているかどうかを確認する要求である。電源オン確認情報42を受信した他の装置は、電源が入っている場合には、電源オン状態返信情報43を返信する。
【0105】
ステップS4では、通信手段20は、他の装置ごとに電源オン状態返信情報43の受信を確認する。通信手段20は、情報の報知が許可される他の装置のうちから、電源オン状態返信情報43を返信した他の装置と、電源オン状態返信情報43を返信しなかった他の装置とを表わす情報を制御手段10に与え、ステップS5に進む。
【0106】
ステップS5では、通信手段20は、電源オン状態返信情報43を受信しなかった他の装置に対して、電源オン可能確認情報44をそれぞれ送信し、ステップS6に進む。電源オン可能確認情報44は、要求に従って他の装置が電源オン状態に切換可能かどうかを確認する要求である。電源オン可能確認情報44を受信した他の装置は、要求に従って電源オン状態に切換可能な場合は、電源オン可能返信情報45を返信する。
【0107】
ステップS6では、通信手段20は、他の装置ごとに電源オン可能返信情報45の受信を確認する。通信手段20は、電源オン可能返信情報45を返信した他の装置を表わす情報を制御手段10に与え、ステップS7に進む。制御手段10は、電源オン状態の他の装置と、要求に従い電源オン可能な他の装置とのうちから、優先順位の最も高い他の装置を、報知すべき情報を送信する送信先の他の装置として選択する。もし電源オン状態の他の装置と、要求に従い電源オン可能な他の装置とがない場合には、報知可能な他の装置がないことを報知して、ステップS21に進み、ステップS21で動作を終了する。
【0108】
ステップS7では、通信手段20は、制御手段10から送信先となる他の装置を表わす情報が与えられる。通信手段20は、送信先の他の装置に電源オン要求情報46を送信し、ステップS8に進む。電源オン要求情報46は、送信先の他の装置を電源オン状態に切り換える要求である。電源オン要求情報46を受信した送信先の他の装置は、電源をオン状態に切り換え、電源オン結果返信情報47を返信する。送信先の他の装置が、既に電源オン状態である場合は、通信手段20はステップS7の動作を実行せずにステップS9に進む。ステップS8では、通信手段20は、送信先の他の装置から電源オン結果返信情報47を受信し、ステップS9に進む。
【0109】
ステップS9では、通信手段20は、送信先の他の装置に通信要求情報48を送信し、ステップS10に進む。送信先の他の装置は、通信要求情報48を受信すると通信可能であるか否かを表わす通信可否返信情報49を返信する。送信先の他の装置に送信すべき情報は、たとえば音声情報、画像情報および電子メール情報などであって、これらの送信される情報について、送信先の他の装置が処理可能であると判断すると通信可能であることを示す通信可否返信情報49を通信手段20に送信する。また送信される情報について、送信先の他の装置が処理不可能であると判断すると通信不可能であることを示す通信可否返信情報49を通信手段20に送信する。
【0110】
ステップS10では、通信手段20は、送信先の他の装置から通信可否返信情報49を受信し、ステップS11に進む。ステップS11では、通信手段20は、送信先の他の装置から受信した通信可否返信情報49が、通信不可能であることを示す情報の場合、その情報を制御手段10に与える。この場合、制御手段10は、優先順位の次に高い他の装置を、送信先の他の装置として新しく決定し、ステップS7に戻る。ステップS7に戻った場合、通信手段20は、制御手段10から新しい送信先の他の装置を表わす情報を与えられる。
【0111】
ステップS11において、通信手段20が受信した通信可否返信情報49が、通信可能であることを示す情報の場合、ステップS12に進む。ステップS12では、通信手段20は、送信先の他の装置を認証する認証情報50をその装置に対して送信し、ステップS13に進む。認証情報50を受信した送信先の他の装置は、認証結果返信情報51を返信する。ステップS13では、通信手段20が認証結果返信情報51を受信し、ステップS14に進む。
【0112】
ステップS14では、通信手段20は、送信先の他の装置に、暗号化情報52を送信し、ステップS15に進む。暗号化情報52を受信した送信先の他の装置は、暗号化返信情報53を返信する。ステップS15では、通信手段20は、暗号化返信情報53を受信し、ステップS16に進む。
【0113】
ステップS16では、通信手段20は、通信手段20と送信先の他の装置との間で、通信に関するセットアップが完了したことを示す接続セットアップ完了情報54をその装置に送信し、ステップS17に進む。接続セットアップ完了情報55を受信した送信先の他の装置は、接続セットアップ完了返信情報55を返信する。ステップS17では、通信手段20は、セットアップ完了返信情報55を受信し、ステップS18に進む。
【0114】
ステップS18では、通信手段20が、送信先の他の装置との間で予め定められるアプリケーション通信規格に従って、アプリケーション情報56の送信を行う。送信先の他の装置がテレビ5の場合には、まず通信手段20は、通信手段20が送信する画像情報および音声情報を優先して出力するように指令を送る。続いて通信手段20は、音声情報および画像情報をデジタル変換したデータをパケットに分割してテレビ5に送信する。通信手段20とテレビ5とは、通信エラーが生じたとしても再送要求を行わない通信手順に従って、音声情報および画像情報を通信する。これによって来訪者が音声を発したときと、テレビ5から来訪者の音声を放音するときとの時間ずれを少なくすることができる。同様にテレビ5から来訪者の映像を表示するときも、撮像時との時間ずれを少なくすることができる。送信先の他の装置は、画像情報、音声情報および電子メールを受信したことを示すアプリケーション情報返信情報57を随時返信してもよい。通信手段20は、アプリケーションの動作が終了したことを受けて、ステップS19に進む。
【0115】
ステップS19では、通信手段20は、送信先の他の装置に切断要求情報58を送信し、ステップS20に進む。切断要求情報58を受信した他の装置は、切断返信情報59を返信する。ステップS20では、通信手段20は、切断返信情報59を受信して、ステップS22に進み、ステップS22で通信動作を終了する。
【0116】
送信先の他の装置が、パソコン7に設定される場合には、パソコン7とドアホン装置1とのシステム構成、送信する情報の種類によっては、FTP(FileTransfer Protocol)、SMTP/POP(Simple Mail Transfer Protocol /Post Office Protocol)などの通信手順のうちから、好適なものを用いてもよい。
【0117】
本実施の形態に従えば、制御手段10と通信手段20とによって、通信可能な複数の他の装置を確認し、また通信手段20が送信する情報を他の装置が処理できるか否かを確認し、他の装置に電源が入っているかを確認する状態取得手段が実現される。また制御手段10と通信手段20とによって、他の装置に電源が入っているか電源をオンできるかを確認する状態切換手段が実現される。また制御手段10は、報知動作が可能な他の装置を表わす装置情報に基づいて、予め定める規則に従って、報知動作を指令する他の装置を選択する選択手段が実現される。
【0118】
ドアホン装置1は、通信手段20によって各他の装置のうちから、電源がオン状態、すなわち可動状態にある1つまたは複数の他の装置を確認し、その可動状態にある各他の装置のうちから予め定める優先順位に従って、報知すべき報知情報を送信する他の装置を選択する。これによって他の装置の可動状態が流動的に変化する場合であっても、優先順位の高い他の装置から報知すべき情報を報知することができる。したがって各他の装置のうち1つが報知すべき情報を報知できない状態であっても、残余の他の装置によって報知すべき情報を報知することができ、報知すべき情報の内容をさらに確実に報知することができる。
【0119】
また本実施の形態に示すテレビ5のように他の装置は、通信手段20から状態変更を指令されることによって可動状態が切り換え可能なものを有してもよい。この場合、通信手段20から状態変更を指令してテレビ5の動作状態を切り換えることができる。これによってテレビ5の電源が入っていない状態であっても、電源が入っている状態に切り換えることができ、報知すべき情報の報知動作を確実にすることができる。またドアホン装置は、報知すべき情報を報知した後にテレビ5の電源が入っていない状態に戻すこともできる。テレビ5は電源が入った状態に常時保つ必要がなく、利便性を向上することができる。テレビ5は、テレビ番組を受信中に報知情報を受信すると、来訪者の画像を表示画面の一部、たとえば右上に上書き表示する。テレビ5は、テレビ番組を受信していない状態で、報知情報を受信すると、来訪者の画像を表示画面全体に表示する。また状態変更可能な他の装置は、テレビ5以外であってもよい。
【0120】
上述した構成は、本発明の実施の一形態であって、発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえばドアホン装置1は、電話通信機能、ファクシミリ通信機能およびインターネット通信機能を有するとしたが、これらの機能を必ずしも有する必要がなく、来訪者報知以外の情報を報知する機能を有していればよい。またドアホン装置1は、音声ドアホン2aおよび音声映像ドアホン2bの少なくともいずれかを有していればよい。またドアホン装置1は、住宅以外に用いられてもよい。
【0121】
また本発明は、ドアホン装置1であるとともにドアホン装置1とドアホン装置1と通信可能な他の装置を含むドアホン設備である。他の装置は、ドアホン装置と通信可能であり、かつ報知情報を報知可能であれば特に限定しない。また他の装置は、来訪者情報の報知以外の本来の使用目的がある。
【0122】
また来訪者情報とは異なる他の情報は電話回線を介して与えられるとしたが、電話回線以外の専用線を介して与えられてもよい。また他の情報として電子メールとしたが、その他の情報であってもよい。たとえばインターネットに接続される他のコンピュータから与えられる画像データおよび音声データであってもよい。また画像読取印刷部19によって読取りまたは印刷されるファクシミリ画像をディスプレイ16に表示してもよく、ファクシミリ画像の情報を他の情報としてもよい。また来訪者情報をドアホン装置に報知している時に、電子メールの内容を報知する要求する指令が与えられると、電子メールの内容をドアホン装置1のディスプレイによって報知し、来訪者情報を他の装置によって報知してもよい。
【0123】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、報知手段による来訪者情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置から来訪者情報を報知することによって、来訪者情報を確実に報知することができる。たとえばドアホン装置の報知手段が、来訪者情報以外の他の情報の報知に用いられている場合であっても、他の装置から来訪者情報を報知することができる。また報知手段が故障した場合であっても、他の装置から来訪者情報を報知することができる。これによって応答者は、来訪者が来訪したことを確実に認識することができ、来訪者の来訪について気付かないという事体を避けることができる。
【0124】
たとえば来訪者情報以外の他の情報を報知手段に報知している場合であって、来訪者情報を報知できない場合であっても、来訪者情報を他の装置から報知することができるので、来訪者情報と他の情報とを同時に報知することができ、利便性を向上することができる。
【0125】
また本発明によれば、他の装置のうちの1つまたは複数が、来訪者情報の報知が不可能な状態に切り換えられていても、残余の他の装置を用いて、来訪者情報を報知することができる。これによって来訪者情報をさらに確実に報知することができ、応答者は、来訪者が来訪したことをさらに確実に認識することができる。
【0126】
また本発明によれば、来訪者情報の報知を行うべき他の装置が報知不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にして、その他の装置から来訪者情報を報知することができる。したがって他の装置の状態にかかわらず、来訪者情報の報知動作をさらに確実に行うことができる。また来訪者情報の報知を行うべき他の装置を、来訪者情報の報知可能な状態に常に保つ必要がなく、利便性を向上することができる。
【0127】
また本発明によれば、来訪者の音声を来訪者情報として他の装置から発することによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に対応することができ、利便性を向上することができる。
【0128】
また本発明によれば、来訪者の画像を来訪者情報として他の装置から発することによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に対応することができ、利便性を向上することができる。
【0129】
また本発明によれば、報知手段による他の情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置から他の情報を報知することによって、他の情報を確実に報知することができる。たとえばドアホン装置の報知手段が、来訪者情報の報知に用いられている場合であっても、他の装置から他の情報を報知することができる。すなわち他の情報と来訪者情報とを同時に報知することができる。また報知手段が故障した場合であっても、他の装置から他の情報を報知することができる。このように他の情報を確実に報知することによって、来訪者が来訪したときでも、他の情報を確実に報知することができる。
【0130】
また本発明によれば、他の装置のうちの1つまたは複数が、他の情報の報知が不可能な状態に切り換えられていても、残余の他の装置を用いて、他の情報を報知することができる。これによって他の情報をさらに確実に報知することができ、応答者は、来訪者が来訪しているとしても、他の情報をさらに確実に認識することができる。
【0131】
また本発明によれば、他の情報の報知を行うべき他の装置が報知不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にして、その他の装置から他の情報を報知することができる。したがって他の装置の状態にかかわらず、他の情報の報知動作をさらに確実に行うことができる。また他の情報の報知を行うべき他の装置を、他の情報の報知可能な状態に常に保つ必要がなく、利便性を向上することができる。
【0132】
また本発明によれば、他の情報を表わす文字コードに対応する文字列を他の装置から報知することができる。これによってたとえば電子メールなどの他の情報を他の装置に報知することができ、利便性を向上することができる。
【0133】
また本発明によれば、他の情報を表わす文字コードを他の装置が表示可能な画像情報に変換することによって、テレビなどの文字コードを直接認識することができない他の装置であっても、他の情報を報知することができ、利便性を向上することができる。
【0134】
また本発明によれば、コンピュータがプログラムを実行することによって、上述した各手段を実現することによって、短時間で処理を行うことができ、利便性を向上することができる。
【0135】
また本発明によれば、ドアホンシステムは、ドアホン装置と、通信手段によって指令されることで報知動作可能な状態に切換え可能な他の装置とを含む。これによってドアホン装置の報知手段による情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置を情報報知可能な状態に切換えて、他の装置から報知すべき情報を報知することができる。したがって他の装置の報知可能状態にかかわらず、報知すべき情報を報知することができ、報知すべき情報の報知を確実に行うことができる。また他の装置を、報知可能な状態に常に保つ必要がなく、利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるドアホン装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】ファクシミリ部4を構成する各手段の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】他の装置の報知可能な情報の一例を示す表である。
【図4】電話通信時の制御手段10の動作を示すフローチャートである。
【図5】来訪者情報報知時の制御手段10の動作を示すフローチャートである。
【図6】送信先情報の設定例を示す図である。
【図7】他の装置とドアホン装置とを簡略化して示す図である。
【図8】ドアホン装置1と各他の装置との通信規格の階層例を示す図である。
【図9】ドアホン装置1と他の装置との通信動作を示すタイムチャートである。
【図10】ドアホン装置1の通信手段20の通信動作を示すフローチャートである。
【図11】ドアホン装置の要求と他の装置の応答との関係を示す表である。
【符号の説明】
1 ドアホン装置
2a 音声ドアホン
2b 音声映像ドアホン
3 信号変換部
4 ファクシミリ部
5 テレビ
6 ラジオ
7 パソコン
10 制御手段
11 ドアホン音声受信手段
12 ドアホン画像受信手段
13 電話/FAX通信手段
14 ネットワークデータ通信手段
15 入力手段
16 ディスプレイ
17 スピーカ
18 マイク
19 画像読取印刷手段
20 通信手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、来訪者の来訪を表わす来訪者情報を報知するドアホン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術のドアホン装置は、来訪者の発する音声を屋内に放音するスピーカを有する。また他の従来の技術のドアホン装置は、来訪者の画像を表示する来訪者画像用のディスプレイを有する。
【0003】
他の従来の技術のドアホン装置は、来訪者の画像をテレビジョン受信機のディスプレイに表示させる(たとえば特許文献1〜3参照)。さらに他の従来の技術のドアホン装置は、来訪者の画像をファクシミリ信号に変換して、ファクシミリ装置によって来訪者の画像を用紙に印刷する(たとえば特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−6983号公報
【特許文献2】
特開平5−75949号公報
【特許文献3】
特開2001−119685号公報
【特許文献4】
特開平8−9054号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ドアホン装置は、来訪者の来訪を報知するとともに他の機能を備えるものがあり、ドアホン機能とは異なる機能を動作しているときには、来訪者の来訪を十分に報知することができない場合がある。
【0006】
たとえばドアホン装置に電話機能が追加される場合、電話通信中においては、ドアホン装置から電話先の相手の音声が発せられる。電話通信中に来訪者が来訪したときには、電話通信を一時保留してから来訪者と通話する必要がある。従来の技術のドアホン装置は、電話先の相手が発する音声と、来訪者が発する音声とのいずれか一方しかスピーカから発することができず、電話通信を一時保留するまで、来訪者が発した音声をドアホン装置から報知することができない。
【0007】
来訪者表示用のディスプレイを備えていない従来の技術のドアホン装置の場合、電話通信中には来訪者の音声を発することができないので、電話通信を一時保留するまで、来訪者がどのような人物かを示す情報を報知することができない。したがって応答者は、来訪者がどのような人物か分からずに、来訪者に対応しなければならないという問題がある。
【0008】
ディスプレイを備える従来の技術のドアホン装置であっても、ディスプレイに来訪者情報以外の他の情報を表示しているあいだは、来訪者の画像をディスプレイに表示することができず、来訪者の画像と、他の情報を表わす画像とのいずれか一方しか表示することができない。したがって応答者は、来訪者がどのような人物か分からずに、来訪者に対応しなければならない。
【0009】
また、特許文献1〜4に記載の従来の技術では、テレビジョン受信機に報知する情報は、ドアホン装置から報知すべき報知情報と同じである。したがって上述と同様の問題が生じる。さらに来訪者の画像の送信先の装置が予め定められているので、送信先の装置に電源が入っていないときには、来訪者情報を報知できない。
【0010】
このように従来の技術のドアホン装置では、来訪者の報知動作と、他の情報について報知動作とを同時に行うことができず、来訪者情報または他の情報のいずれかが報知不可能となるという問題がある。
【0011】
したがって本発明の目的は、報知手段によって来訪者の来訪を表わす来訪者情報の報知動作が不可能な状態であっても、来訪者情報を応答者に認識させるドアホン装置を提供することである。
【0012】
また本発明の他の目的は、報知手段によって来訪者情報とは異なる他の情報の報知動作が不可能な状態であっても、他の情報を応答者に認識させるドアホン装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、来訪者の来訪を表わす来訪者情報を取得する来訪者情報取得手段と、
来訪者情報を報知する報知手段と、
来訪者情報を報知可能な他の装置と通信するための通信手段と、
来訪者情報を取得したとき、報知手段が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、来訪者情報の報知動作が不可能であると判定すると、来訪者情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするドアホン装置である。
【0014】
本発明に従えば、来訪者情報取得手段によって来訪者情報を取得すると、制御手段が、報知手段による来訪者情報の報知が可能か否かを判定する。報知手段による来訪者情報の報知が不可能であると判断すると、通信手段を制御して他の装置に来訪者情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、来訪者情報を報知する。これによって報知手段による来訪者情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置に来訪者情報の報知を指令することで、他の装置から来訪者情報を確実に報知することができる。
【0015】
また本発明は、状態取得手段と選択手段とをさらに有するドアホン装置であって、
通信手段は、来訪者情報を報知可能な複数の他の装置と通信可能であり、
状態取得手段は、各他の装置が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
選択手段は、装置情報に基づいて、予め定める規則に従って、来訪者情報の報知動作を指令する他の装置を選択可能であり、
制御手段は、選択された他の装置に、来訪者情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、制御手段が報知手段による来訪者情報の報知が不可能であると判断すると、選択手段が、複数の他の装置から来訪者情報の報知動作を指令する1つまたは複数の他の装置を選択する。制御手段は、通信手段を制御し、選択された1つまたは複数の他の装置に、来訪者情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、来訪者情報を報知する。
【0017】
選択手段は、報知動作が可能な状態か否かを示す装置情報に基づいて、来訪者情報を報知する他の装置を選択する。これによって制御手段は、他の装置のうちの1つが、来訪者情報を報知不可能な状態であっても、報知動作可能な他の装置に来訪者情報の報知動作を指令することができる。すなわち各他の装置の状態が流動的に変化する場合であっても、来訪者情報を報知可能な他の装置から来訪者情報を報知させることができ、来訪者情報をさらに確実に報知することができる。
【0018】
また本発明は、状態取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
他の装置は、通信手段によって状態変更を指令されることによって報知動作が不可能な状態から可能な状態に変更可能であり、
状態取得手段は、他の装置が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
制御手段は、他の装置が来訪者情報の報知動作が不可能な状態にあると判定したとき、来訪者情報の報知動作を指令するとともに、状態変更を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、制御手段が、来訪者情報の報知を行うべき他の装置の報知動作が不可能であると判定すると、通信手段を制御して、来訪者情報の報知を行うべき他の装置の状態を報知動作が可能な状態にして、来訪者情報の報知動作を指令する。このように来訪者情報の報知を行うべき他の装置が報知不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にするので、来訪者情報の報知動作をさらに確実に行うことができる。
【0020】
また本発明は、来訪者情報取得手段は、来訪者の発する音声を取得可能であり、
他の装置は、来訪者情報の報知動作として音声を発する装置であり、
制御手段は、来訪者の発する音声を発する報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、来訪者の音声を来訪者情報として他の装置から発することによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に対応することができ、利便性を向上することができる。たとえば来訪者の音声を発する他の装置としてラジオ受信機が選択される。
【0022】
また本発明は、来訪者情報取得手段は、来訪者の画像を取得可能であり、
他の装置は、来訪者情報の報知動作として画像を表示する装置であり、
制御手段は、来訪者の画像を表示する報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、来訪者の画像を来訪者情報として他の装置から発することによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に対応することができ、利便性を向上することができる。たとえば画像を表示する他の装置としてテレビジョン受信機が選択される。
【0024】
また本発明は、他情報取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
報知手段は、来訪者情報とは異なる他の情報を報知可能であり、
他の装置は、他の情報を報知可能であり、
他情報取得手段は、他の情報を取得可能であり、
制御手段は、他の情報の報知動作を要求する他情報報知要求が入力されたとき、報知手段が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、他の情報の報知動作が不可能であると判定すると、他の情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、他情報取得手段によって他の情報を取得すると、制御手段が、報知手段による他の情報の報知が不可能であるか否かを判定する。報知手段による他の情報の報知が不可能であると判断すると、通信手段を制御して他の装置に他の情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、他の情報を報知する。これによって報知手段による他の情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置に他の情報の報知を指令することで、他の装置から他の情報を確実に報知することができる。
【0026】
また本発明は、来訪者の来訪を表わす来訪者情報を取得する来訪者情報取得手段と、
来訪者情報とは異なる他の情報を取得する他情報取得手段と、
来訪者情報および他の情報を報知する報知手段と、
来訪者情報および他の情報を報知可能な他の装置と通信するための通信手段と、
他の情報の報知動作を要求する他情報報知要求が入力されたとき、報知手段が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、他の情報の報知動作が不可能であると判定すると、他の情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするドアホン装置である。
【0027】
本発明に従えば、他情報取得手段によって他の情報を取得すると、制御手段が、報知手段による他の情報の報知が不可能であるか否かを判定する。報知手段による他の情報の報知が不可能であると判断すると、通信手段を制御して他の装置に他の情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、他の情報を報知する。これによって報知手段による他の情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置に他の情報の報知を指令することで、他の装置から他の情報を確実に報知することができる。
【0028】
また本発明は、状態取得手段と選択手段とをさらに有するドアホン装置であって、
通信手段は、他の情報を報知可能な複数の他の装置と通信可能であり、
状態取得手段は、各他の装置が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
選択手段は、装置情報に基づいて、予め定める規則に従って、他の情報の報知動作を指令する他の装置を選択可能であり、
制御手段は、選択された他の装置に、他の情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、制御手段が報知手段による他の情報の内が不可能であると判断すると、選択手段が、複数の他の装置から他の情報の報知動作を指令する1つまたは複数の他の装置を選択する。制御手段は、通信手段を制御し選択された1つまたは複数の他の装置に、他の情報の報知動作を指令する。報知動作指令を受けた他の装置は、他の情報を報知する。
【0030】
選択手段は、報知動作が可能な状態か否かを示す装置情報に基づいて、他の情報を報知する他の装置を選択する。これによって制御手段は、他の装置のうちの1つが他の情報を報知不可能な状態であっても、報知動作可能な他の装置に他の情報の報知動作を指令することができる。すなわち各他の装置の状態が流動的に変化する場合であっても、他の情報を報知可能な他の装置から他の情報を報知させることができ、他の情報をさらに確実に報知することができる。
【0031】
また本発明は、状態取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
他の装置は、通信手段によって状態変更を指令されることによって報知動作が不可能な状態から可能な状態に変更可能であり、
状態取得手段は、他の装置が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
制御手段は、他の装置が他の情報の報知動作が不可能な状態にあると判定したとき、他の情報の報知動作を指令するとともに、状態変更を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0032】
本発明に従えば、制御手段が、他の情報の報知を行うべき他の装置の報知動作が不可能であると判定すると、通信手段を制御して、他の情報の報知を行うべき他の装置の状態を報知動作が可能な状態にして、他の情報の報知動作を指令する。このように他の情報の報知を行うべき他の装置が報知不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にするので、他の情報の報知動作をさらに確実に行うことができる。
【0033】
また本発明は、他情報取得手段は、他の情報を表わす文字コードを取得可能であり、
他の装置は、文字コードに対応する文字列を表示する装置であり、
制御手段は、他の情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0034】
本発明に従えば、他の情報を表わす文字コードに対応する文字列を他の装置から報知することができる。これによってたとえば電子メールなどの他の情報を他の装置に報知することができ、利便性を向上することができる。
【0035】
また本発明は、他情報取得手段は、他の情報を表わす文字コードを取得可能であり、
他の装置は、画像を表示する装置であり、
制御手段は、文字コードに対応する文字列を他の装置が表示可能な画像情報に変換し、変換した情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする。
【0036】
本発明に従えば、他の情報を表わす文字コードを他の装置が表示可能な画像情報に変換することによって、テレビなどの文字コードを直接認識することができない他の装置であっても、電子メールなどの他の情報を報知することができ、利便性を向上することができる。
【0037】
また本発明は、前記ドアホン装置をコンピュータによって実現するためのプログラムを格納した記憶媒体である。
【0038】
本発明に従えば、コンピュータがプログラムを実行することによって、上述した各手段を実現できる。これによって短時間で処理を行うことができ、利便性を向上することができる。
【0039】
また本発明は、前記ドアホン装置と、
前記他の装置とを含むことを特徴とするドアホンシステムである。
【0040】
本発明に従えば、ドアホン装置の通信手段が、来訪者情報または他の情報の報知を行うべき他の装置の報知動作が不可能であると判断すると、通信手段を制御して、他の装置の状態を報知動作可能な状態にして、来訪者情報または他の情報の報知動作を指令する。このように他の装置の報知動作が不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にするので、来訪者情報または他の情報の報知動作を確実に行うことができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるドアホン装置1の電気的構成を示すブロック図である。ドアホン装置1は、来訪者が来訪したことを表わす来訪者情報を報知するとともに、他の機能を備える。ドアホン装置1は、他の機能として電話通信機能、ファクシミリ通信機能およびインターネット通信機能をさらに備え、電話通信、ファクシミリ通信およびインターネット通信などのいずれかによって取得される情報を他の情報として報知する。
【0042】
ドアホン装置1は、音声ドアホン2a、音声映像ドアホン2b、信号変換部3およびファクシミリ部4を含む。各ドアホン2a,2bは、来訪者の来訪を表わす来訪者情報を取得する来訪者情報取得手段となる。信号変換部3は、各ドアホン2a,2bから与えられた来訪者情報をファクシミリ部4に適した情報に変換する。ファクシミリ部4は、信号変換部3から与えられた来訪者情報を、ファクシミリ部4が備えるディスプレイおよびスピーカから報知する。ドアホン装置1は、来訪者情報をファクシミリ部4で報知することによって、屋内の応答者に来訪者の来訪を認識させる。
【0043】
各ドアホン2a,2bは、たとえば住宅のうち玄関および門などの屋外に臨む位置に設置される。各ドアホン2a,2bのうち、音声ドアホン2aは、来訪者が発した音声を集音する集音部を有する。また各ドアホン2a,2bのうち、音声映像ドアホン2bは、集音部のほかに来訪者の映像を撮像する撮像部を有する。集音部は、たとえばマイクロホンによって実現され、撮像部は、たとえばテレビカメラによって実現される。また各ドアホン2a,2bは、屋内の応答者が発した音声を放音する放音部を有する。各ドアホン2a,2bが、集音部および放音部を有することによって、来訪者の発する音声を応答者に伝えるとともに応答者が発する音声を来訪者に伝えることができ、来訪者と応答者とが通話することができる。各ドアホン2a,2bは、さらに来訪者が来訪したことを知らせるチャイムボタンを備えてもよい。来訪者が、チャイムボタンを押圧することによって、屋内のスピーカから来訪者の来訪を示す音が発せられる。
【0044】
信号変換部3およびファクシミリ部4は、屋内に設けられる。信号変換部3は、ファクシミリ部4と複数のドアホン2a,2bとに対して通信可能に接続され、たとえば専用のケーブル線によって接続される。信号変換部3は、ドアホンボックスと称されることがある。信号変換部3は、上述したように各ドアホン2a,2bから与えられた来訪者情報をファクシミリ部4に適した情報に変換し、変換した来訪者情報をファクシミリ部4に与える。またファクシミリ部4から与えられた応答者の発した音声を応答者情報として各ドアホン2a,2bに適した情報に変換し、変換した応答者情報を各ドアホン2a,2bに与える。
【0045】
ファクシミリ部4は、画像表示手段となるディスプレイおよび音声発生手段となるスピーカとを備える。ファクシミリ部4は、信号変換部3から来訪者情報が与えられて、ディスプレイおよびスピーカから来訪者情報を報知する。またファクシミリ部4は、1つ以上の他の装置に対して通信可能に構成される。
【0046】
他の装置は、たとえばテレビジョン受信機5(以下テレビ5と略称する)、ラジオ受信機6(以下ラジオ6と略称する)およびパーソナルコンピュータ7(Personal Computer、以下パソコン7と略称する)などであり、画像表示および音声発生の少なくともいずれか一方が可能である。このような各他の装置は、ファクシミリ部4が設置される部屋と同じ部屋に設置されることが好ましい。
【0047】
ファクシミリ部4は、電話回線に接続されて電話機能を備える。ドアホン装置1は、電話回線を介して接続される外部の電話通信装置に対して通信可能であり、予め定める電話回線制御手順を実行する。これによって電話回線に接続される電話通信装置を操作する電話先相手と、ドアホン装置1を操作する応答者とが通話可能に構成される。
【0048】
またファクシミリ部4は、電話回線に接続されてファクシミリ機能をさらに備える。ファクシミリ部4は、電話回線を介して接続される外部のファクシミリ装置と通信可能であり、予め定めるファクシミリ通信制御手順を実行する。ファクシミリ部4は、外部のファクシミリ装置から送信される画像情報を受け取り、ファクシミリ用紙に画像を印刷する。また画像が印刷された原稿用紙の画像を読取り、画像情報に変換して、外部のファクシミリ装置に送信する。画像情報を受信した外部のファクシミリ装置は、画像情報が示す画像をファクシミリ用紙に印刷する。
【0049】
ファクシミリ部4は、電話回線に接続されてインターネット通信機能をさらに備える。ファクシミリ部4は、電話回線を介してインターネットに接続される外部のコンピュータと通信可能であり、ネットワーク通信制御手順を実行する。ファクシミリ部4は、外部のコンピュータに対して、情報を送受信可能である。たとえば外部のコンピュータから、ドアホン装置1に送信される電子メールを受信し、受信した電子メールに示される内容をディスプレイに表示する。
【0050】
図2は、ファクシミリ部4を構成する各手段の電気的構成を示すブロック図である。ファクシミリ部4は、制御手段10と、ドアホン音声受信手段11と、ドアホン画像受信手段12と、電話/FAX通信手段13と、ネットワークデータ通信手段14とを備える。制御手段10は、ファクシミリ部4が備える各手段を統括的に制御する手段であり、CPU(Central Processing Unit、中央演算装置)によって実現される。電話/FAX通信手段13およびネットワーク通信手段14は、来訪者情報とは異なる他の情報を取得する他情報取得手段となる。
【0051】
ドアホン音声受信手段11は、信号変換部3から、来訪者が発した音声を表わす来訪者音声情報が与えられる。ドアホン音声受信手段11は、与えられた来訪者音声情報を制御手段10に与える。ドアホン画像受信手段12は、信号変換部3から、来訪者の映像を表わす来訪者映像情報が与えられる。ドアホン画像受信手段12は、与えられた来訪者映像情報を制御手段10に与える。
【0052】
電話/FAX通信手段13は、電話回線制御手順およびファクシミリ通信制御手順に従って、電話回線を介して電話通信またはファクシミリ通信を行う。ネットワークデータ通信手段14は、PPP(Point−to−Point Protocol)などのネットワーク通信制御手順に従って、外部のコンピュータに対して情報の送受信を行う。ネットワークデータ通信手段14は、電子メールを送受信するほか、インターネットに接続される外部のコンピュータから画像情報、音声情報およびプログラムを読み出す機能を有してもよい。
【0053】
またファクシミリ部4は、入力手段15と、ディスプレイ16と、スピーカ17と、マイク18と、画像読取印刷手段19とを備える。入力手段15は、応答者からの指令を伝える手段であって、たとえば複数のキー、たとえばファンクションキー、カーソルキーなどを含んで実現される。また入力手段15は、電話回線を介して通信するためのダイヤルボタンをさらに含む。入力手段15は、応答者から入力された指令を制御手段10に与える。
【0054】
ディスプレイ16は、たとえば液晶ディスプレイであって、制御手段10から与えられる来訪者映像情報に基づいて、来訪者の映像を表示する報知手段となる。またディスプレイ16は、制御手段10から与えられる情報に基づいて来訪情報の画像とは異なる他の情報、たとえば電子メールの内容、ファクシミリ画像、外部のコンピュータから読み出した画像などを表示する。
【0055】
スピーカ17は、制御手段10から与えられる来訪者音声情報に基づいて、来訪者の発する音声を放音する報知手段となる。またマイク18は、来訪者に応答する応答者が発した音声を集音し、応答者音声情報として制御手段10に与える。制御手段10は、応答者音声情報を各ドアホン2a,2bの放音部に与えて、各ドアホン2a,2bから応答者の音声を放音させる。
【0056】
スピーカ17およびマイク18は、電話通信を行うためにも用いられる。電話通信する場合、スピーカ17は、制御手段10から電話先の相手が発する音声を表わす電話先音声情報が与えられ、その音声情報を音声として発する。マイク18は、電話先の相手に応答して応答者の発する音声を表わす応答者音声情報に変換し、制御手段10に与える。制御手段10は、マイク18から与えられる音声情報を電話/FAX通信手段13に与えるとともに、電話/FAX通信手段13から与えられる音声情報をスピーカ17に与える。
【0057】
画像読取印刷手段19は、ファクシミリ通信するために用いられ、画像印刷部と、画像読取部とを含む。画像印刷部は、外部のファクシミリ装置から与えられる画像情報に基づいて、ファクシミリ用紙に画像を印刷する。画像読取部は、用紙に印刷される画像を読取り、その画像を表わす画像情報を生成して、制御手段10に与える。制御手段10は、画像読取部から与えられる画像情報を電話/FAX通信手段13に与えるとともに、電話/FAX通信手段13から与えられる画像情報を画像印刷部に与える。
【0058】
またファクシミリ部4は、来訪者情報を報知可能な他の装置に来訪者情報を報知するための通信手段20を有する。他の装置は、予め定められる通信規格によってドアホン装置1と通信可能に接続されている。
【0059】
ファクシミリ部4と他の装置との間で予め定められる通信規格は、イーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)およびIrDA(Infrared
Data Association)などに従って実現されてもよい。またファクシミリ部4と他の装置との間で予め定められる通信規格は、電力線および電話線を利用した通信規格によって実現されてもよい。電力線を利用した通信規格としては、たとえばECHONET(Ene rgy Conservation and Homecare Network)(登録商標)、UPnP(Universal Plug and Play)(登録商標)およびSCP(SimpleControl Protocol)(登録商標)などがある。また電話線を利用した通信規格としては、HomePNA(Home Phoneline Networking Alliance)(登録商標)がある。
【0060】
ファクシミリ部4は、報知すべき情報を他の装置に適した情報に変換して送信する送信手段を有し、テレビ用送信手段21と、ラジオ用送信手段22と、パソコン用送信手段25とを備える。テレビ用送信手段21は、制御手段10から報知すべき情報が与えられると、テレビ5による報知が可能な情報に変換して、その情報をテレビ21に送信する。テレビ用送信手段21は、制御手段10から与えられる情報を、テレビ5に予め設定される規格、たとえばビデオ信号、音声信号および割込み信号などのアプリケーション通信規格に基づいた画像および音声情報に変換する。またファクシミリ部4は、文字画像変換手段23を備える。文字画像変換手段23は、電子メールなどの文字コードの情報をテレビ5によって表示するために、文字コードの情報を変換する。文字画像変換手段23は、制御手段10から与えられる文字コードの情報を、たとえばビットマップ形式の画像情報に変換して、テレビ用送信手段21に与える。
【0061】
ラジオ用送信手段22は、制御手段10から報知すべき情報が与えられると、ラジオ6による報知が可能な情報に変換して、その情報をラジオ22に送信する。ラジオ用送信手段22は、制御手段10から与えられる情報を、ラジオ6に予め設定される規格、たとえば音声信号および割込み信号などのアプリケーション通信規格に基づいた音声情報に変換する。またファクシミリ部4は、文字音声変換手段24を備える。文字音声変換手段24は、電子メールなどの文字コードの情報をラジオ6によって報知するために、文字コードの情報をラジオ6が報知可能な情報に変換する。文字音声変換手段24は、各文字コードをそれぞれ対応する合成音声に変換して、ラジオ6による放音に適した音声情報に変換する。文字コード情報を合成音声に変換する技術は、既に実現されている音声合成技術を用いることによって実現できる。文字コードは、文字および記号を含む文字列、すなわちキャラクタを表わす情報である。
【0062】
パソコン用送信手段25は、制御手段10から報知すべき情報が与えられると、パソコン7による報知が可能な情報に変換して、その情報をパソコン7に送信する。パソコン用送信手段25は、制御手段10から与えられる情報を、パソコン7に予め定められる規格、たとえばビデオ信号、音声信号および割り込み信号などのアプリケーション通信規格に基づいた画像および音声情報に変換する。送信する情報が文字コードの場合には、送信するために情報を変換する必要がなく、文字コードを含む情報をパソコン7に送信する。ファクシミリ部4とパソコン7との間の電子メールの送受信は、電子メールに関する標準的な規格であるPOP(Post Office Protocol )の通信手順を用いてもよく、また独自の通信手順を用いてもよい。さらに予め定める通信手段で電子メールをパソコン7に送信することによって、パソコン7が、電子メールを受信すると、電子メールの内容を表示するアプリケーションソフトを直ちに起動させることもできる。
【0063】
図3は、他の装置の報知可能な情報の一例を示す表である。音声ドアホン2aからの来訪者情報を送信した場合、スピーカを有する装置であるテレビ5、ラジオ6およびパソコン7から来訪者が発する音声を報知することができる。同様に音声映像ドアホン2bからの来訪者情報を送信した場合、スピーカおよびディスプレイを有する装置であるテレビ5およびパソコン7から来訪者が発する音声および来訪者の映像を報知することができ、スピーカを有する装置であるラジオ6などで来訪者が発する音声のみを報知することができる。
【0064】
また電子メールを他の装置に送信した場合、テレビ5では、電子メールが画像情報に変換されて送信されることで電子メールの内容を表示することができる。またラジオ6では、電子メールに含まれる各文字コードがそれぞれ対応する合成音声に変換されて送信されることで、電子メールの内容を放音することができる。またパソコン7では、電子メールを表わす文字コードを認識できるので、直接電子メールの内容を表示することができる。テレビ5、ラジオ6およびパソコン7などは、電源が入った状態で利用者がその装置の近傍に存在する装置である。したがってテレビ5、ラジオ6およびパソコン7に電源が入っている場合には、その周囲に応答者が存在する可能性が高く、テレビ5、ラジオ6およびパソコン7に報知情報を送信することによって、来訪者が来訪したことをより確実に報知することができる。また上述した装置および報知方法は、本発明の一実施例であり、これに限定されない。したがってさらに他の装置およびさらに他の報知方法で来訪者情報および電子メールなどの報知情報を報知することができる。
【0065】
ファクシミリ部4は、図2に示すように、記憶手段26をさらに備える。記憶手段26は、他の装置ごとの識別情報と、他の装置ごとに報知可能な情報の種類、情報報知のための変換動作の要否などを含む装置情報と、各他の装置と通信するための通信手順を記憶する。通信手順は、通信手段20を用いて情報を送信可能な他の装置を確認するための手順と、報知すべき情報を他の装置が報知可能か否かを判断するための手順と、他の装置によって報知すべき情報を報知可能な状態にすることが可能か否かを判断する手順とを含む。
【0066】
マイク18およびスピーカ17が用いられて電話通信している状態で、各ドアホン受信手段11,12から来訪者情報が与えられた場合、制御手段10は、スピーカ17による来訪者情報の報知が不可能であることを判断する。制御手段10は、通信手段20を用いて来訪者情報を報知可能な他の装置を調査し、来訪者情報を送信する送信先の装置を選択する。制御手段10は、送信手段を制御し、選択した送信先の装置に来訪者情報を送信する。
【0067】
またディスプレイ16またはスピーカ17に来訪者情報を報知している状態で、ネットワークデータ通信手段14から電子メールが与えられた場合、制御手段10は、ディスプレイ16による電子メールの内容の報知が不可能であることを判断する。制御手段10は、通信手段20を用いて他の情報を報知可能な他の装置を調査し、他の情報を送信する送信先の他の装置を選択する。制御手段10は、送信手段を制御し、選択した送信先の装置に他の情報を送信する。
【0068】
図4は、電話通信時の制御手段10の動作を示すフローチャートである。ステップS100で、電話通信が行われた場合にステップS101に進み、制御手段10は電話通信時の動作を開始する。
【0069】
ステップS101では、制御手段10は、電話通信中に、報知情報を送信する送信先の他の装置を表わす送信先情報を取得し、取得した送信先情報を記憶手段26に記憶する。制御手段10は、入力手段15が応答者によって操作されることで、入力手段15から送信先情報を取得する。送信先情報を記憶手段26に記憶すると、ステップS102に進む。もし送信先情報が予め記憶手段26に記憶されており、その送信先情報に変更がない場合には、ステップS101を実行せずにステップS102に進んでもよい。
【0070】
ステップS102では、制御手段10が、電話通信中に割り込む情報があるか否かを判断する。電話通信中に割り込む情報があるとステップS103に進む。ステップS103では、制御手段10は、割り込んだ情報が音声ドアホン2aから与えられた情報か否かを判断する。割り込んだ情報が音声ドアホン2aから与えられる情報であると判断すると、音声ドアホン2aからの情報を報知すべき他の装置の情報を記憶手段26から読出し、ステップS106に進む。割り込んだ情報が音声ドアホン2aから与えられる情報でないと判断すると、ステップS104に進む。
【0071】
ステップS104では、制御手段10は、割り込んだ情報が音声映像ドアホン2bから与えられた情報か否かを判断する。割り込んだ情報が、音声映像ドアホン2bから与えられる情報であると判断すると、音声映像ドアホン2bからの情報を報知すべき他の装置の情報を記憶手段26から読出し、ステップS106に進む。割り込んだ情報が音声映像ドアホン2bから与えられる情報でないと判断すると、ステップS105に進む。
【0072】
ステップS105では、制御手段10は、割り込んだ情報が電話/FAX通信手段13から与えられる情報であって、電子メールであると判断すると、電子メールの内容を報知すべき他の装置の情報を記憶手段26から読出し、ステップS106に進む。割り込んだ情報が電子メールでないと判断すると、ステップS112に進み、ステップS112で動作を終了する。来訪者情報および電子メールなどの報知情報とは異なる情報として、キャッチホンによる電話呼出の割り込みを表わす情報がある。
【0073】
ステップS106では、制御手段10が、通信手段20を制御して各他の装置と通信する。通信手段20は、返信される返信情報を他の装置から受信することによって、他の装置の可動状態を示す情報を取得する。制御手段10は、通信手段20から可動状態を示す情報を与えられ、各他の装置の可動状態を判断すると、ステップS107に進む。
【0074】
ステップS107では、制御手段10が、ステップS103,S104,S105のいずれかの手順で記憶手段26から読出した送信先情報と、ステップS106で取得した各他の装置の可動状態とに基づいて、送信先として設定される他の装置のうちで可動状態である他の装置を判断し、ステップS108に進む。ステップS108では、ステップS107の判断結果に基づいて、報知すべき報知情報の送信先となる他の装置を決定し、ステップS109に進む。もし送信先となる他の装置がない場合には、ステップS112に進み、報知すべき他の装置がないことを報知するなどして動作を終了する。
【0075】
ステップS109では、送信先として決定した他の装置が、報知情報を直接送信するか、報知情報を他の装置が認識可能な情報に変換して送信するかを判断する。具体的には、制御手段10は、送信先として決定した他の装置の装置情報を記憶手段26から読出し、報知すべき情報を報知するための変換動作が必要か否かを判断する。
【0076】
送信先の他の装置に合わせて報知情報を変換する必要がある場合には、ステップS110に進む。変換せずに報知情報を報知可能な場合には、ステップS111に進む。
【0077】
ステップS110では、制御手段10が、送信先の装置に合わせて報知すべき情報を対応する変換手段23,24に与え、変換手段23,24によって情報を変換すると、ステップS111に進む。ステップS111では、制御手段10が、通信手段20を制御して送信先の他の装置に報知情報を送信する。報知情報を受信した他の装置は、報知すべき報知情報を報知する。ステップS111で送信先の他の装置への報知すべき報知情報の送信が完了すると、ステップS112に進み、ステップS112で動作を終了する。
【0078】
以上のように本実施の形態のドアホン装置1によれば、ドアホン装置1を用いて電話中に来訪者が来訪した場合、ドアホン装置1は、電話通信を継続したうえで、テレビ5、ラジオ6およびパソコン7などの他の装置から来訪者情報を報知させる。これによって来訪者の来訪を報知したうえで、応答者が電話による通話を継続することができる。応答者は、電話による通話を一時保留することなく、電話をしながら来訪者情報または電子メールを認識することができる。たとえば応答者は、ドアホン装置1を用いて電話相手先と電話通話しながら、他の装置から放音される来訪者の音声を聞き、来訪者と応答するかどうかを決定することができる。
【0079】
したがってドアホン装置1に来訪者報知以外の機能である電話機能を設けた場合であっても、ドアホン装置1によって、来訪者が来訪したことを報知する機能を損なうことなく、利便性を向上することができる。またドアホン装置1の報知手段となるディスプレイ16およびスピーカ17が故障した場合であっても、他の装置から報知すべき報知情報を報知することができ、来訪者情報および電子メールの内容を確実に報知することができる。
【0080】
また来訪者の音声の放音および来訪者の映像の表示の少なくともいずれかを他の装置によって行うことによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に応答することができ、利便性を向上することができる。
【0081】
またドアホン装置1を用いて電話中に、来訪者情報および電子メール以外の他の報知情報が与えられた場合であっても、その他の報知情報を他の装置に送信して他の装置から他の報知情報の内容を報知することができる。たとえば来訪者情報および電子メール以外の他の報知情報として、ファクシミリ画像情報、外部のコンピュータから読み出した画像情報および音声情報などがある。
【0082】
また他の装置は、ファクシミリ部4に近い位置、たとえばファクシミリ部4と同じ部屋内にあるものが選択されることが好ましい。これによって応答者がファクシミリ部4を操作しながら、他の装置から報知される報知情報をより確実に認識することができる。
【0083】
また上述には、ドアホン装置1を用いて電話通信中における来訪者情報の報知について示したが、電話通信とは異なる通信であっても同様であり、ドアホン装置1に換えて通信装置としてもよい。本発明に従えば、通信装置は、通信装置以外の第1の装置と通信中であって第1の装置からの第1情報を報知している状態で、通信装置以外の第2の装置から割り込んで第2情報が送信された場合、第1または第2情報のいずれかを通信装置によって報知し、通信装置によって報知される情報と異なる第1または第2情報を第2の装置に報知させることができる。
【0084】
図5は、来訪者情報報知時の制御手段10の動作を示すフローチャートである。ステップS200で、来訪者情報の報知が行われた場合にステップS201に進み、制御手段10は来訪者情報報知時の動作を開始する。
【0085】
ステップS201では、前述のステップS101と同様に、制御手段10が、来訪者情報報知時に、電子メールを送信する送信先の他の装置をあらわす送信先情報を取得し、取得した送信先情報を記憶手段26に記憶する。送信先情報を記憶手段26に記憶すると、ステップS202に進む。もし送信先情報が予め記憶手段26に記憶されており、その送信先情報に変更がない場合には、ステップS201を実行せずにステップS202に進んでもよい。
【0086】
ステップS202では、制御手段10が、来訪者情報の報知中に割り込む情報があるか否かを判断する。来訪者情報の報知中に割り込む情報があるとステップS203に進む。ステップS203では、制御手段10は、割り込んだ情報が電話通信を示す情報であるか否かを判断する。割り込んだ情報が電話通信を表わす情報であると判断すると、ステップS204に進み、そうでないと判断するとステップS205に進む。
【0087】
ステップS204では、制御手段10は、スピーカ17から電話先相手から呼び出しがあったことを示す呼出音を鳴動させ、ステップS212に進む。ステップS212では、制御手段10は、応答者が入力手段15を操作することによって、通話先が来訪者から電話先相手に切り換えられたことを確認すると、ステップS213に進む。
【0088】
ステップS213では、各ドアホン2a,2bとの通信を保留してステップS214に進む。ステップS214では、電話/FAX通信手段13を制御して、電話通信を行い、電話相手先と応答者とが通話可能な状態にして、ステップS215に進む。ステップS215では、制御手段S215は、応答者が入力手段15を操作することによって、電話通信が終了したか否かを判断し、電話通信が終了したと判断するとステップS216に進む。ステップS216では、各ドアホン2a,2bとの通信に切り換えて、ステップS217に進み、ステップS217で動作を終了する。
【0089】
またステップS205では、制御手段10は、割り込んだ情報が電話/FAX通信手段13から与えられる情報であって、電子メールであると判断すると、電子メールの内容を報知すべき他の装置を表わす情報を記憶手段26から読出し、ステップS206〜ステップS211の動作を行う。制御手段10によるステップS206〜ステップS211の動作は、前述したステップS106〜ステップS111と同じ動作である。ステップS211で、送信先となる他の装置への電子メールの送信が完了すると、ステップS217に進み、ステップS217で動作を終了する。
【0090】
以上のように本実施の形態のドアホン装置1によれば、そのスピーカ17およびマイク18を用いて来訪者情報を報知して、来訪者と応答者とが通話状態であるときに、外部のコンピュータからドアホン装置1に電子メールが送信された場合、ドアホン装置1は、来訪者情報の報知を継続したうえで、テレビ5、ラジオ6およびパソコン7などの他の装置に報知指令を与え、他の装置から電子メールの内容を報知させる。これによって応答者が来訪者との通話を継続したうえで、電子メールの内容を報知することができる。応答者は、来訪者との通話を一時保留することなく、来訪者との通話をしながら電子メールの内容を認識することができる。したがってドアホン装置1は、来訪者報知機能を損なうことなく、電子メールの内容を知らせることができ、利便性を向上することができる。
【0091】
電子メールを他の装置に送信する場合、送信するデータが文字コードのみとなる場合となる。この場合には、文字コードを認識可能な装置、たとえばパソコン7を電子メールの内容を報知する他の装置とすることによって、送信する情報を他の装置が認識可能な情報に変換する必要がない。また文字画像変換手段23によって文字コードを画像情報に変換することで、文字コードを認識不可能な装置、たとえばテレビ5であっても、電子メールの内容を表示して報知することができる。また文字音声変換手段24によって文字コードを対応する合成音声情報に変換することで、表示不可能な装置、たとえばラジオ6であっても、電子メールの内容を放音して報知することができる。また来訪者と応答者とが通話中に、電話相手先からの呼出を受けた場合、来訪者と通話するか、電話先相手と通話するかを切り換え可能に構成されるので、利便性を向上することができる。また、他の装置によって報知する情報を電子メールの内容としたが、電子メールに限定せず、電子メールの内容と異なる情報を他の装置から報知してもよい。
【0092】
図6は、送信先情報の設定例を示す図である。たとえば送信先の他の装置は、音声ドアホン2aから与えられる情報と、音声映像ドアホン2bから与えられる情報と、電子メールの内容とについて、報知する送信先の他の装置をそれぞれ個別に設定することができる。さらにドアホン装置1は、報知を許容する他の装置を複数設定可能であり、報知すべき情報を送信する各他の装置ごとに優先順位を設定可能である。
【0093】
これによって最も優先順位の高い送信先の他の装置の電源が入っていない場合には、その次に優先順位の高い他の装置に報知すべき情報を送信することができる。来訪者が来訪する時期については予想が困難な場合が多く、他の装置の可動状態を一定に保つことが困難である。しかし本発明によれば、各他の装置の可動状態が流動的に変化した場合であっても、各他の装置のいずれから報知情報を報知することができる。また、通信手段20から報知情報を送信する他の装置を決定する規則として優先順位を設定したが、その他の規則に従って送信する他の装置を決定してもよい。たとえば時間帯ごとに報知すべき情報を送信する送信先の他の装置を設定してもよい。
【0094】
図7は、他の装置5,7とドアホン装置1とを簡略化して示す図である。ファクシミリ部4は、各ドアホン2a,2bと専用ケーブル線30で接続され、各ドアホン2a,2bと通信可能に構成される。ファクシミリ部4は、電話線31および電力線32に接続される。電話線31は、電話回線とファクシミリ部4とを接続するためのケーブルである。また電力線31は、ドアホン装置1に電力を供給するためのケーブルである。またテレビ5およびパソコン7は、ドアホン装置1と同様に電力線32に接続されて、電力が供給される。
【0095】
図8は、ドアホン装置1と各他の装置との通信規格の階層例を示す図である。通信手段20と各他の装置とが通信するための通信規格は、複数の通信規格によって階層的に構成される。たとえば通信規格は、上位の層から順に、アプリケーション層60、サービスミドルウエア層61、通信ミドルウエア層62、プロトコル差異吸収層63および物理層64の順で構成される。
【0096】
通信規格のうち、最も上位の層であるアプリケーション層60は、画像表示、音声出力、電子メール表示などの実際のアプリケーション処理を行うための層である。サービスミドルウエア層61は、文字コードや画像データの表現方法を制御し、アプリケーションの要求を通信手順に変換する。通信ミドルウエア層62は、通信モードの管理および情報送信に関する実際の通信処理を行う。プロトコル差異吸収層63は、物理的な通信規格の違いを吸収する。物理層64は、イーサネット(登録商標)、BluetoothおよびIrDAなどの物理的な通信規格である。このような階層的な通信規格がドアホン装置1と各他の装置とで共通して予め設定される。これによってドアホン装置1と各他の装置とが、有線によって通信可能に接続される場合であっても、無線によって通信可能に接続される場合であっても、ドアホン装置1および各他の装置の上位の通信規格を変更する必要がなく、容易に通信することができる。
【0097】
たとえばドアホン装置1と他の装置とを接続する物理層の規格として、電力線32を利用したECHONET、UPnP、SCPがある。ECHONETは、冷蔵庫や電子レンジなどの家庭用電化機器、いわゆる白物家電の制御を目的としたホームネットワークの規格である。またUPnPは、インターネット技術を活用したホームネットワークの規格で、テレビ、ビデオなどのオーディオビィジュアル機器、家庭用電化機器、パソコン、ファクシミリ装置、電話装置などを連携することができる規格である。SCPは、UPnP/SCPブリッジ機能を経由して、UPnPネットワークに接続され、家庭内の電化機器のインターネットへの接続を可能する。SCPでは、それらのブリッジ、UPnPネットワークが存在しなくても、各SCPアドレス決定後は、SCP機器同士でのピアツーピア接続を行うことができる。SCPが設定される子とによって、TCP/IPをサポートする能力のない機器であっても、UPnPネットワークを実現することができる。
【0098】
他の装置とドアホン装置1とが電力線にともに接続されることによって、上述した規格を用いて、ドアホン装置1と他の装置とを通信可能に接続することができる。また電話線31を利用してドアホン装置1と他の装置とを接続する物理層の規格としてHomePNAなどがある。他の装置とドアホン装置1とが電話線にともに接続されることによって、HomePNAの規格に従うことによってドアホン装置1と他の装置とを通信可能に接続することができる。
【0099】
図9は、ドアホン装置1と他の装置との通信手順を示すタイムチャートであり、図10は、ドアホン装置1の通信手段20の通信手順を示すフローチャートである。また図11は、ドアホン装置1の通信要求に対する他の装置の応答を示す表である。
【0100】
ドアホン装置1と通信可能な他の装置として、上述したテレビ5、ラジオ6およびパソコン7以外に、冷蔵庫、エアコンおよびレンジなどがある。冷蔵庫、エアコンおよびレンジなどは、音または光を発することによって、来訪者の来訪を報知してもよい。
【0101】
図10に示すように、ステップS0で、制御装置10は、他の装置との通信が必要であると判断すると、通信手段20に通信指令を与える。制御手段10から通信指令を受けた通信手段20は、ステップS1に進み、他の装置との通信動作を開始する。ドアホン装置1は、記憶手段26に、各他の装置の識別情報、報知許可装置情報、優先順位情報を予め記憶している。報知許可装置情報は、各他の装置のうち、情報の報知が許可される他の装置を表わす情報である。優先順位情報は、情報の報知が許可される他の装置のうち、情報を報知すべき他の装置の優先順位を表わす情報である。他の装置は、通信手段20から送信される情報に応答して返信情報を送信するとき、返信情報に自らの識別情報を含んで送信する。これによって通信手段20は、どの他の装置が返信情報を送信したのかを判断することができる。
【0102】
ステップS1では、通信手段20は、全ての他の装置に対して、接続機器確認情報40を送信し、ステップS2に進む。接続機器確認情報40を受信した他の装置は、接続機器確認情報40に対して自らの識別情報を含む識別返信情報41を通信手段20にそれぞれ送信する。
【0103】
ステップS2では、通信手段20は、各他の装置からの識別返信情報41を受信する。通信手段20は、受信した識別返信情報41に基づいて、通信可能な各他の装置を示す情報を制御手段10に与える。制御手段10は、識別返信情報41を返信した各他の装置のうちから、情報の報知が許可される他の装置を判断する。通信手段20は、制御手段10から情報の報知が許可される他の装置の情報が与えられると、ステップS3に進む。
【0104】
ステップS3では、通信手段20は、情報の報知が許可される他の装置に対して、電源オン確認情報42をそれぞれ送信し、ステップS4に進む。電源オン確認情報42は、他の装置に電源が入っているかどうかを確認する要求である。電源オン確認情報42を受信した他の装置は、電源が入っている場合には、電源オン状態返信情報43を返信する。
【0105】
ステップS4では、通信手段20は、他の装置ごとに電源オン状態返信情報43の受信を確認する。通信手段20は、情報の報知が許可される他の装置のうちから、電源オン状態返信情報43を返信した他の装置と、電源オン状態返信情報43を返信しなかった他の装置とを表わす情報を制御手段10に与え、ステップS5に進む。
【0106】
ステップS5では、通信手段20は、電源オン状態返信情報43を受信しなかった他の装置に対して、電源オン可能確認情報44をそれぞれ送信し、ステップS6に進む。電源オン可能確認情報44は、要求に従って他の装置が電源オン状態に切換可能かどうかを確認する要求である。電源オン可能確認情報44を受信した他の装置は、要求に従って電源オン状態に切換可能な場合は、電源オン可能返信情報45を返信する。
【0107】
ステップS6では、通信手段20は、他の装置ごとに電源オン可能返信情報45の受信を確認する。通信手段20は、電源オン可能返信情報45を返信した他の装置を表わす情報を制御手段10に与え、ステップS7に進む。制御手段10は、電源オン状態の他の装置と、要求に従い電源オン可能な他の装置とのうちから、優先順位の最も高い他の装置を、報知すべき情報を送信する送信先の他の装置として選択する。もし電源オン状態の他の装置と、要求に従い電源オン可能な他の装置とがない場合には、報知可能な他の装置がないことを報知して、ステップS21に進み、ステップS21で動作を終了する。
【0108】
ステップS7では、通信手段20は、制御手段10から送信先となる他の装置を表わす情報が与えられる。通信手段20は、送信先の他の装置に電源オン要求情報46を送信し、ステップS8に進む。電源オン要求情報46は、送信先の他の装置を電源オン状態に切り換える要求である。電源オン要求情報46を受信した送信先の他の装置は、電源をオン状態に切り換え、電源オン結果返信情報47を返信する。送信先の他の装置が、既に電源オン状態である場合は、通信手段20はステップS7の動作を実行せずにステップS9に進む。ステップS8では、通信手段20は、送信先の他の装置から電源オン結果返信情報47を受信し、ステップS9に進む。
【0109】
ステップS9では、通信手段20は、送信先の他の装置に通信要求情報48を送信し、ステップS10に進む。送信先の他の装置は、通信要求情報48を受信すると通信可能であるか否かを表わす通信可否返信情報49を返信する。送信先の他の装置に送信すべき情報は、たとえば音声情報、画像情報および電子メール情報などであって、これらの送信される情報について、送信先の他の装置が処理可能であると判断すると通信可能であることを示す通信可否返信情報49を通信手段20に送信する。また送信される情報について、送信先の他の装置が処理不可能であると判断すると通信不可能であることを示す通信可否返信情報49を通信手段20に送信する。
【0110】
ステップS10では、通信手段20は、送信先の他の装置から通信可否返信情報49を受信し、ステップS11に進む。ステップS11では、通信手段20は、送信先の他の装置から受信した通信可否返信情報49が、通信不可能であることを示す情報の場合、その情報を制御手段10に与える。この場合、制御手段10は、優先順位の次に高い他の装置を、送信先の他の装置として新しく決定し、ステップS7に戻る。ステップS7に戻った場合、通信手段20は、制御手段10から新しい送信先の他の装置を表わす情報を与えられる。
【0111】
ステップS11において、通信手段20が受信した通信可否返信情報49が、通信可能であることを示す情報の場合、ステップS12に進む。ステップS12では、通信手段20は、送信先の他の装置を認証する認証情報50をその装置に対して送信し、ステップS13に進む。認証情報50を受信した送信先の他の装置は、認証結果返信情報51を返信する。ステップS13では、通信手段20が認証結果返信情報51を受信し、ステップS14に進む。
【0112】
ステップS14では、通信手段20は、送信先の他の装置に、暗号化情報52を送信し、ステップS15に進む。暗号化情報52を受信した送信先の他の装置は、暗号化返信情報53を返信する。ステップS15では、通信手段20は、暗号化返信情報53を受信し、ステップS16に進む。
【0113】
ステップS16では、通信手段20は、通信手段20と送信先の他の装置との間で、通信に関するセットアップが完了したことを示す接続セットアップ完了情報54をその装置に送信し、ステップS17に進む。接続セットアップ完了情報55を受信した送信先の他の装置は、接続セットアップ完了返信情報55を返信する。ステップS17では、通信手段20は、セットアップ完了返信情報55を受信し、ステップS18に進む。
【0114】
ステップS18では、通信手段20が、送信先の他の装置との間で予め定められるアプリケーション通信規格に従って、アプリケーション情報56の送信を行う。送信先の他の装置がテレビ5の場合には、まず通信手段20は、通信手段20が送信する画像情報および音声情報を優先して出力するように指令を送る。続いて通信手段20は、音声情報および画像情報をデジタル変換したデータをパケットに分割してテレビ5に送信する。通信手段20とテレビ5とは、通信エラーが生じたとしても再送要求を行わない通信手順に従って、音声情報および画像情報を通信する。これによって来訪者が音声を発したときと、テレビ5から来訪者の音声を放音するときとの時間ずれを少なくすることができる。同様にテレビ5から来訪者の映像を表示するときも、撮像時との時間ずれを少なくすることができる。送信先の他の装置は、画像情報、音声情報および電子メールを受信したことを示すアプリケーション情報返信情報57を随時返信してもよい。通信手段20は、アプリケーションの動作が終了したことを受けて、ステップS19に進む。
【0115】
ステップS19では、通信手段20は、送信先の他の装置に切断要求情報58を送信し、ステップS20に進む。切断要求情報58を受信した他の装置は、切断返信情報59を返信する。ステップS20では、通信手段20は、切断返信情報59を受信して、ステップS22に進み、ステップS22で通信動作を終了する。
【0116】
送信先の他の装置が、パソコン7に設定される場合には、パソコン7とドアホン装置1とのシステム構成、送信する情報の種類によっては、FTP(FileTransfer Protocol)、SMTP/POP(Simple Mail Transfer Protocol /Post Office Protocol)などの通信手順のうちから、好適なものを用いてもよい。
【0117】
本実施の形態に従えば、制御手段10と通信手段20とによって、通信可能な複数の他の装置を確認し、また通信手段20が送信する情報を他の装置が処理できるか否かを確認し、他の装置に電源が入っているかを確認する状態取得手段が実現される。また制御手段10と通信手段20とによって、他の装置に電源が入っているか電源をオンできるかを確認する状態切換手段が実現される。また制御手段10は、報知動作が可能な他の装置を表わす装置情報に基づいて、予め定める規則に従って、報知動作を指令する他の装置を選択する選択手段が実現される。
【0118】
ドアホン装置1は、通信手段20によって各他の装置のうちから、電源がオン状態、すなわち可動状態にある1つまたは複数の他の装置を確認し、その可動状態にある各他の装置のうちから予め定める優先順位に従って、報知すべき報知情報を送信する他の装置を選択する。これによって他の装置の可動状態が流動的に変化する場合であっても、優先順位の高い他の装置から報知すべき情報を報知することができる。したがって各他の装置のうち1つが報知すべき情報を報知できない状態であっても、残余の他の装置によって報知すべき情報を報知することができ、報知すべき情報の内容をさらに確実に報知することができる。
【0119】
また本実施の形態に示すテレビ5のように他の装置は、通信手段20から状態変更を指令されることによって可動状態が切り換え可能なものを有してもよい。この場合、通信手段20から状態変更を指令してテレビ5の動作状態を切り換えることができる。これによってテレビ5の電源が入っていない状態であっても、電源が入っている状態に切り換えることができ、報知すべき情報の報知動作を確実にすることができる。またドアホン装置は、報知すべき情報を報知した後にテレビ5の電源が入っていない状態に戻すこともできる。テレビ5は電源が入った状態に常時保つ必要がなく、利便性を向上することができる。テレビ5は、テレビ番組を受信中に報知情報を受信すると、来訪者の画像を表示画面の一部、たとえば右上に上書き表示する。テレビ5は、テレビ番組を受信していない状態で、報知情報を受信すると、来訪者の画像を表示画面全体に表示する。また状態変更可能な他の装置は、テレビ5以外であってもよい。
【0120】
上述した構成は、本発明の実施の一形態であって、発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえばドアホン装置1は、電話通信機能、ファクシミリ通信機能およびインターネット通信機能を有するとしたが、これらの機能を必ずしも有する必要がなく、来訪者報知以外の情報を報知する機能を有していればよい。またドアホン装置1は、音声ドアホン2aおよび音声映像ドアホン2bの少なくともいずれかを有していればよい。またドアホン装置1は、住宅以外に用いられてもよい。
【0121】
また本発明は、ドアホン装置1であるとともにドアホン装置1とドアホン装置1と通信可能な他の装置を含むドアホン設備である。他の装置は、ドアホン装置と通信可能であり、かつ報知情報を報知可能であれば特に限定しない。また他の装置は、来訪者情報の報知以外の本来の使用目的がある。
【0122】
また来訪者情報とは異なる他の情報は電話回線を介して与えられるとしたが、電話回線以外の専用線を介して与えられてもよい。また他の情報として電子メールとしたが、その他の情報であってもよい。たとえばインターネットに接続される他のコンピュータから与えられる画像データおよび音声データであってもよい。また画像読取印刷部19によって読取りまたは印刷されるファクシミリ画像をディスプレイ16に表示してもよく、ファクシミリ画像の情報を他の情報としてもよい。また来訪者情報をドアホン装置に報知している時に、電子メールの内容を報知する要求する指令が与えられると、電子メールの内容をドアホン装置1のディスプレイによって報知し、来訪者情報を他の装置によって報知してもよい。
【0123】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、報知手段による来訪者情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置から来訪者情報を報知することによって、来訪者情報を確実に報知することができる。たとえばドアホン装置の報知手段が、来訪者情報以外の他の情報の報知に用いられている場合であっても、他の装置から来訪者情報を報知することができる。また報知手段が故障した場合であっても、他の装置から来訪者情報を報知することができる。これによって応答者は、来訪者が来訪したことを確実に認識することができ、来訪者の来訪について気付かないという事体を避けることができる。
【0124】
たとえば来訪者情報以外の他の情報を報知手段に報知している場合であって、来訪者情報を報知できない場合であっても、来訪者情報を他の装置から報知することができるので、来訪者情報と他の情報とを同時に報知することができ、利便性を向上することができる。
【0125】
また本発明によれば、他の装置のうちの1つまたは複数が、来訪者情報の報知が不可能な状態に切り換えられていても、残余の他の装置を用いて、来訪者情報を報知することができる。これによって来訪者情報をさらに確実に報知することができ、応答者は、来訪者が来訪したことをさらに確実に認識することができる。
【0126】
また本発明によれば、来訪者情報の報知を行うべき他の装置が報知不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にして、その他の装置から来訪者情報を報知することができる。したがって他の装置の状態にかかわらず、来訪者情報の報知動作をさらに確実に行うことができる。また来訪者情報の報知を行うべき他の装置を、来訪者情報の報知可能な状態に常に保つ必要がなく、利便性を向上することができる。
【0127】
また本発明によれば、来訪者の音声を来訪者情報として他の装置から発することによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に対応することができ、利便性を向上することができる。
【0128】
また本発明によれば、来訪者の画像を来訪者情報として他の装置から発することによって、来訪者がどのような人物かを応答者に認識させることができる。これによって応答者は、来訪者がどのような人物かを認識したうえで、来訪者に対応することができ、利便性を向上することができる。
【0129】
また本発明によれば、報知手段による他の情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置から他の情報を報知することによって、他の情報を確実に報知することができる。たとえばドアホン装置の報知手段が、来訪者情報の報知に用いられている場合であっても、他の装置から他の情報を報知することができる。すなわち他の情報と来訪者情報とを同時に報知することができる。また報知手段が故障した場合であっても、他の装置から他の情報を報知することができる。このように他の情報を確実に報知することによって、来訪者が来訪したときでも、他の情報を確実に報知することができる。
【0130】
また本発明によれば、他の装置のうちの1つまたは複数が、他の情報の報知が不可能な状態に切り換えられていても、残余の他の装置を用いて、他の情報を報知することができる。これによって他の情報をさらに確実に報知することができ、応答者は、来訪者が来訪しているとしても、他の情報をさらに確実に認識することができる。
【0131】
また本発明によれば、他の情報の報知を行うべき他の装置が報知不可能な状態であっても、報知動作可能な状態にして、その他の装置から他の情報を報知することができる。したがって他の装置の状態にかかわらず、他の情報の報知動作をさらに確実に行うことができる。また他の情報の報知を行うべき他の装置を、他の情報の報知可能な状態に常に保つ必要がなく、利便性を向上することができる。
【0132】
また本発明によれば、他の情報を表わす文字コードに対応する文字列を他の装置から報知することができる。これによってたとえば電子メールなどの他の情報を他の装置に報知することができ、利便性を向上することができる。
【0133】
また本発明によれば、他の情報を表わす文字コードを他の装置が表示可能な画像情報に変換することによって、テレビなどの文字コードを直接認識することができない他の装置であっても、他の情報を報知することができ、利便性を向上することができる。
【0134】
また本発明によれば、コンピュータがプログラムを実行することによって、上述した各手段を実現することによって、短時間で処理を行うことができ、利便性を向上することができる。
【0135】
また本発明によれば、ドアホンシステムは、ドアホン装置と、通信手段によって指令されることで報知動作可能な状態に切換え可能な他の装置とを含む。これによってドアホン装置の報知手段による情報の報知が不可能な場合であっても、他の装置を情報報知可能な状態に切換えて、他の装置から報知すべき情報を報知することができる。したがって他の装置の報知可能状態にかかわらず、報知すべき情報を報知することができ、報知すべき情報の報知を確実に行うことができる。また他の装置を、報知可能な状態に常に保つ必要がなく、利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるドアホン装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】ファクシミリ部4を構成する各手段の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】他の装置の報知可能な情報の一例を示す表である。
【図4】電話通信時の制御手段10の動作を示すフローチャートである。
【図5】来訪者情報報知時の制御手段10の動作を示すフローチャートである。
【図6】送信先情報の設定例を示す図である。
【図7】他の装置とドアホン装置とを簡略化して示す図である。
【図8】ドアホン装置1と各他の装置との通信規格の階層例を示す図である。
【図9】ドアホン装置1と他の装置との通信動作を示すタイムチャートである。
【図10】ドアホン装置1の通信手段20の通信動作を示すフローチャートである。
【図11】ドアホン装置の要求と他の装置の応答との関係を示す表である。
【符号の説明】
1 ドアホン装置
2a 音声ドアホン
2b 音声映像ドアホン
3 信号変換部
4 ファクシミリ部
5 テレビ
6 ラジオ
7 パソコン
10 制御手段
11 ドアホン音声受信手段
12 ドアホン画像受信手段
13 電話/FAX通信手段
14 ネットワークデータ通信手段
15 入力手段
16 ディスプレイ
17 スピーカ
18 マイク
19 画像読取印刷手段
20 通信手段
Claims (13)
- 来訪者の来訪を表わす来訪者情報を取得する来訪者情報取得手段と、
来訪者情報を報知する報知手段と、
来訪者情報を報知可能な他の装置と通信するための通信手段と、
来訪者情報を取得したとき、報知手段が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、来訪者情報の報知動作が不可能であると判定すると、来訪者情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするドアホン装置。 - 状態取得手段と選択手段とをさらに有するドアホン装置であって、
通信手段は、来訪者情報を報知可能な複数の他の装置と通信可能であり、
状態取得手段は、各他の装置が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
選択手段は、装置情報に基づいて、予め定める規則に従って、来訪者情報の報知動作を指令する他の装置を選択可能であり、
制御手段は、選択された他の装置に、来訪者情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項1記載のドアホン装置。 - 状態取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
他の装置は、通信手段によって状態変更を指令されることによって報知動作が不可能な状態から可能な状態に変更可能であり、
状態取得手段は、他の装置が来訪者情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
制御手段は、他の装置が来訪者情報の報知動作が不可能な状態にあると判定したとき、来訪者情報の報知動作を指令するとともに、状態変更を指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項1記載のドアホン装置。 - 来訪者情報取得手段は、来訪者の発する音声を取得可能であり、
他の装置は、来訪者情報の報知動作として音声を発する装置であり、
制御手段は、来訪者の発する音声を発する報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のドアホン装置。 - 来訪者情報取得手段は、来訪者の画像を取得可能であり、
他の装置は、来訪者情報の報知動作として画像を表示する装置であり、
制御手段は、来訪者の画像を表示する報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のドアホン装置。 - 他情報取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
報知手段は、来訪者情報とは異なる他の情報を報知可能であり、
他の装置は、他の情報を報知可能であり、
他情報取得手段は、他の情報を取得可能であり、
制御手段は、他の情報の報知動作を要求する他情報報知要求が入力されたとき、報知手段が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、他の情報の報知動作が不可能であると判定すると、他の情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のドアホン装置。 - 来訪者の来訪を表わす来訪者情報を取得する来訪者情報取得手段と、
来訪者情報とは異なる他の情報を取得する他情報取得手段と、
来訪者情報および他の情報を報知する報知手段と、
来訪者情報および他の情報を報知可能な他の装置と通信するための通信手段と、
他の情報の報知動作を要求する他情報報知要求が入力されたとき、報知手段が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを判定し、他の情報の報知動作が不可能であると判定すると、他の情報の報知動作を他の装置に指令するように通信手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするドアホン装置。 - 状態取得手段と選択手段とをさらに有するドアホン装置であって、
通信手段は、他の情報を報知可能な複数の他の装置と通信可能であり、
状態取得手段は、各他の装置が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
選択手段は、装置情報に基づいて、予め定める規則に従って、他の情報の報知動作を指令する他の装置を選択可能であり、
制御手段は、選択された他の装置に、他の情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項6または7記載のドアホン装置。 - 状態取得手段をさらに有するドアホン装置であって、
他の装置は、通信手段によって状態変更を指令されることによって報知動作が不可能な状態から可能な状態に変更可能であり、
状態取得手段は、他の装置が他の情報の報知動作が可能な状態か否かを表わす装置情報を取得可能であり、
制御手段は、他の装置が他の情報の報知動作が不可能な状態にあると判定したとき、他の情報の報知動作を指令するとともに、状態変更を指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項6または7記載のドアホン装置。 - 他情報取得手段は、他の情報を表わす文字コードを取得可能であり、
他の装置は、文字コードに対応する文字列を表示する装置であり、
制御手段は、他の情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のドアホン装置。 - 他情報取得手段は、他の情報を表わす文字コードを取得可能であり、
他の装置は、画像を表示する装置であり、
制御手段は、文字コードに対応する文字列を他の装置が表示可能な画像情報に変換し、変換した情報の報知動作を指令するように通信手段を制御することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のドアホン装置。 - 請求項1〜11のいずれかのドアホン装置をコンピュータによって実現するためのプログラムを格納した記憶媒体。
- 請求項3または9記載のドアホン装置と、
前記他の装置とを含むことを特徴とするドアホンシステム。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012105345A (ja) * | 2012-01-16 | 2012-05-31 | Olympus Imaging Corp | 撮像および画像再生するシステム、撮像および画像再生する方法、受信画像再生機器、再生機器の再生方法。 |
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2003
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