JP2004239965A - 焦点調節装置、カメラ並びに焦点調節プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

焦点調節装置、カメラ並びに焦点調節プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影者の意図に合致しない物体に焦点を合わせてしまうような、測距領域選択をすることを防ぐことができる焦点調節装置、カメラ並びに焦点調節プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【解決手段】焦点調節装置を有するカメラ10は、特定の赤外線波長にのみ反応する微小赤外線受光素子を二次元配列した赤外線エリアセンサ11と、微小受光素子を二次元配列した焦点検出センサ13と、撮影レンズ15と、マイクロコンピュータ20とを備え、マイクロコンピュータ20は、観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線エリアセンサ11の検出結果に基づいて、観察面を領域分割した複数の領域の中から主被写体領域を選択し、選択された領域の被写体までの距離に基づいて撮影レンズ15の焦点を調節する制御を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラやカメラ付き携帯電話、カメラ付き携帯情報端末等の焦点調節装置、カメラ並びに焦点調節プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多点測距が可能なカメラにおいて、複数の測距領域による測距結果の中から、最も近い測距結果になった領域を測距点として必ず選択していたのでは、誤測距することが多々あることから、例えば、特定のパターンに合致するまで、領域選択を繰り返すといったアルゴリズムを持つものが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、選択された領域で得られる距離に関する情報が所定状態になるまでは領域分割を行い、複数の領域の中から領域選択を行う装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、画角内の測距可能ライン上の任意の画角位置の被写体までの距離を測定する距離測定部と、主被写体の画角位置を、画角内の測距可能ライン上を走査して得られる赤外線光量に基づいて定める主被写体検出部とを備えることにより、主被写体がどの画角位置にあっても、距離測定部によりその主被写体までの距離が測定され、その距離に焦点が合わせられる装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−183787号公報(図1)
【特許文献2】
特開2002−296488号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の焦点調節装置にあっては、測距結果による測距領域の選択によっては、想定した被写体距離パターンに合致しなかった場合において、撮影者の意図と合致しない物体に焦点が合ってしまうことがあるという問題点があった。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、撮影者の意図に合致しない物体に焦点を合わせてしまうような、測距領域選択をすることを防ぐことができる焦点調節装置、カメラ並びに焦点調節プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の焦点調節装置は、被写体の焦点を調節する焦点調節装置において、観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線検出手段と、前記赤外線検出手段の検出結果に基づいて、前記観察面を領域分割した複数の領域の中から主要物体が存在する少なくとも一つの領域を選択する領域選択手段と、前記領域選択手段により選択された領域の被写体までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段で得られる距離に基づいて、レンズの焦点を調節する焦点調節手段とを備えることを特徴としている。
【0009】
前記赤外線検出手段は、前記観察面内の領域の被写体の温度を検出することがより好ましい。
前記赤外線検出手段は、複数の異なる特定の波長の赤外線を検出するものであってもよく、前記赤外線検出手段は、特定の波長の赤外線と、該特定の波長の赤外線を含む赤外線波長を検出するものであってもよい。
【0010】
より詳細な具体的な態様として、前記特定の波長の赤外線は、体温に相当する波長の赤外線である。
さらに、前記赤外線検出手段により検出される赤外線波長を切り替える制御手段を備えるものであってもよい。
【0011】
本発明のカメラは、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の焦点調節装置を有することを特徴としている。
また、本発明は、コンピュータを、被写体までの距離を検出し該距離に基づいて焦点を調節する焦点調節装置において、観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線検出手段と、前記赤外線検出手段の検出結果に基づいて、前記観察面を領域分割した複数の領域の中から主要物体が存在する少なくとも一つの領域を選択する領域選択手段と、前記領域選択手段により選択された領域の被写体までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段で得られる距離に基づいて、レンズの焦点を調節する焦点調節手段とを備える焦点調節装置をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0012】
さらに、本発明は、コンピュータを、被写体までの距離を検出し該距離に基づいて焦点を調節する焦点調節装置において、観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線検出手段と、前記赤外線検出手段の検出結果に基づいて、前記観察面を領域分割した複数の領域の中から主要物体が存在する少なくとも一つの領域を選択する領域選択手段と、前記領域選択手段により選択された領域の被写体までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段で得られる距離に基づいて、レンズの焦点を調節する焦点調節手段とを備える焦点調節装置をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な焦点調節装置及びカメラの実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態の焦点調節装置及びカメラの概略構成を示すブロック図である。本実施の形態は、焦点調節装置を一眼レフカメラに適用した例である。なお、領域選択手段により選択された領域の被写体までの距離を検出する距離検出手段としては様々な方法があるが、本実施の形態は焦点検出センサを用いた一例である。
【0015】
図1において、焦点調節装置を有するカメラ10は、微小受光素子を二次元配列した赤外線エリアセンサ11(赤外線検出手段)と、赤外線エリアセンサ11を駆動する赤外線センサ駆動回路12と、微小受光素子を二次元配列した焦点検出センサ13と、前記焦点検出センサ13を駆動する焦点センサ駆動回路14と、撮影レンズ15と、撮影レンズ15を駆動する駆動モータレンズ駆動回路16と、シャッタの開閉を制御するシャッタ制御回路17と、フィルムの給送を制御するフィルム制御回路18と、マイクロコンピュータ20(領域選択手段,距離検出手段,焦点調節手段)とを備え、マイクロコンピュータ20には、レリーズSWの第1ストロークによりONするスイッチ(SW1)21、レリーズSWの第2ストロークによりONするスイッチ(SW2)22が接続されている。
【0016】
赤外線エリアセンサ11、特定の赤外線波長に反応する微小赤外線受光素子を二次元配列した赤外線エリアセンサであり、赤外線センサ駆動回路12により駆動される。特定の赤外線波長としては、例えば、人物を被写体とする場合の体温に相当する波長の赤外線(温度)である。特定の赤外線波長について説明する。
【0017】
被写体の温度が一定である場合(この温度をtとする)、観察面内の温度がtである領域を抽出することにより、そこに被写体があることを特定し、その領域で測距を行い焦点を合わせる。
【0018】
ここで、被写体の温度を検出する手段として、温度により波長が異なる赤外線を使用する。故に「特定の赤外線波長」とは、想定する被写体の温度により決まる。一例として、被写体を人物として被写体温度を36℃とした場合の特定の赤外線波長λは、次式(1)となる。
λ[μm]=2898/T[K]
=2898/(273+36)
=9.379μm …(1)
【0019】
赤外線センサ駆動回路12は、マイクロコンピュータ20より赤外線エリアセンサ駆動命令を受け取とると、赤外線エリアセンサ11を駆動制御し、各微小赤外線受光素子の情報をマイクロコンピュータ20に転送する。
【0020】
焦点センサ駆動回路14は、マイクロコンピュータ20より焦点検出センサ駆動命令を受け取とると、焦点検出センサ13を駆動制御し、各微小受光素子の情報をマイクロコンピュータ20に転送する。
【0021】
レンズ駆動回路16は、マイクロコンピュータ20によって選択される測距情報に基づいて撮影レンズの駆動を行う。レンズ駆動回路16は、撮影レンズ15のピント調節用モータと絞り羽根制御用モータを駆動制御するものであり、マイクロコンピュータ20からレンズ駆動命令を受け取とると、その命令によりレンズを駆動制御する。また、レンズの各種の情報(レンズ位置情報等)をマイクロコンピュータ20に送る。
【0022】
スイッチ(SW1)21は、レリーズSWの第1ストロークによりONし、スイッチ(SW2)22は、レリーズSWの第2ストロークによりONする。
マイクロコンピュータ20は、各センサ、SWからの情報を基に各回路を制御し、カメラとしての動作を行う。
【0023】
特に、マイクロコンピュータ20は、観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線エリアセンサ11の検出結果に基づいて、観察面を領域分割した複数の領域の中から主要物体が存在する少なくとも一つの領域を選択し、選択された領域の被写体までの距離を検出するとともに、得られた距離に基づいて、レンズ駆動回路16により撮影レンズ15の焦点を調節する制御を行う。
【0024】
また、マイクロコンピュータ20は、赤外線エリアセンサ11等からの出力をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ、図2及び図3に示す自動焦点調節プログラムを実行するCPU、制御プログラムや固定データ等を記憶するROM,CPUの作業用記憶領域であるRAM等の半導体メモリ及びハードディスクなどからなり入力された画像情報を記憶する記憶メモリにより構成される。
【0025】
ROMは、CPUが動作する際に必要なプログラム、制御データ等の固定データを記憶する読出し専用の半導体メモリである。RAMは、焦点検出や焦点調節に関するデータ、演算に使用するデータ及び演算結果等を一時的に記憶するいわゆるワーキングメモリとして使用される。カメラ10で処理されるプログラムは、このRAMに展開されて実行される。また、RAMの一部は、電気的に書換可能な不揮発性メモリであるEEPROM(electrically erasable programmableROM)からなり、EEPROMに書き込むプログラムを変えることによって、特にカメラ10における各種の仕様を変更することができる。すなわち、最近ではシステム開発のデバッグごとにマスクROMを変更する時間損失を回避するため、プログラムROMを不揮発性メモリ、例えばEPROM,EEPROMとし、プログラム開発・修正時間の短縮の大幅な短縮を図っている。また、プログラムをダウンロードしてEEPROMのプログラム内容を書き換えるようにすれば機能のアップグレードや機能の変更を容易に行うことが可能になる。
以下、上述のように構成された焦点調節装置を備えるカメラの動作を説明する。まず、全体動作について説明する。
【0026】
図2は、カメラ10のメイン動作を示すフローチャートであり、マイクロコンピュータ20のCPUにより所定時間毎に繰り返し実行される。図中、Sはフローの各ステップを示す。
【0027】
カメラ10の電源が入った状態において、ステップS1でレリーズSWの第1ストロークによりONするスイッチ(SW1)21がONしているか否かを判別する。スイッチ(SW1)21がONしていれば測光動作を行うためにステップS2に進み、OFFのままである場合にはステップS1へ戻る。
ステップS2では、図示しない測光回路を動作させて被写体の明るさを測定し、露出条件(絞り,シャッタスピード)の演算を行う。
【0028】
次いで、ステップS3で自動選択AF(オート・フォーカス)処理を実行する。このステップS3の自動選択AFの詳細な動作については、図3のサブルーチンにより後述する。
【0029】
ステップS4では、レリーズSWの第2ストロークによりONするスイッチ(SW2)22がONしているか否かを判別する。スイッチ(SW2)22がONであれば撮影動作を行うためにステップS5に進み、スイッチ(SW2)22がOFFの場合にはステップS4に戻る。
【0030】
ステップS5では、レンズ駆動回路16により、上記ステップS3で決められた絞り値になるように撮影レンズ15を駆動する。さらに、シャッタ制御回路17により、上記ステップS3で決められたシャッタスピードになるように図示しないシャッタを駆動する。
【0031】
次いで、ステップS6でフィルム制御回路18により、図示しない給送モータを制御し、フィルムの巻上げ及び搬送を行って本メインフローを終了する。
以上で、カメラの一連の動作が終了する。
上記メインフローのシーケンスにおいて、カメラ10の動作が通常と違う場合の処理については、本発明と直接関係がないため説明を省略している。
【0032】
図3は、カメラ10の自動選択AF時の動作を示すフローチャートであり、図2のステップS3にて呼ばれる「自動選択AF」サブルーチンである。
サブルーチン「自動選択AF」の実行が開始されると、まず、ステップS11で赤外線分布検出を行う。この赤外線分布検出は、赤外線センサ駆動回路12を用いて赤外線エリアセンサ11を駆動し、微小赤外線受光素子の出力を取り込み、赤外線分布を得る。ここで、赤外線エリアセンサ11は特定の波長にのみ反応するため、例えば人物を被写体とする場合、体温に相当する波長の赤外線を選択すれば、人物のみの分布を得ることができる。
【0033】
ステップS12では、検出された赤外線分布に基づいて、主被写体が存在する領域を判別する。主被写体を判断するための要素としては、赤外線の強度、物体の大きさ、画面上の位置などを考慮して行う。
【0034】
図4及び図5は、自動選択AFで検出される赤外線分布の例1及び例2を示す図である。図4及び図5において、30は観察面、31は観察面30を領域分割した複数の領域である。
【0035】
図4の例1では、領域a,b,cの中から、赤外線強度が一番大きい領域cを主被写体として選択する。また、図5の例2では、領域d,e,fの中から、分布の最も大きい領域fを主被写体として選択する。
【0036】
図3のサブルーチンの説明に戻って、ステップS13では、焦点センサ駆動回路14を用いて焦点検出センサ13を駆動し、上記ステップS12において選択された焦点検出領域の焦点検出量を取得する。
【0037】
ステップS14では、合焦状態を判別する。合焦状態は、上記ステップS13により取得した主被写体の焦点検出量が、決められた値よりも大きいとき合焦状態と判定する。合焦状態のときは、ステップS16で合焦状態の設定を行って本サブルーチンを終了し、図2のメインフローに戻る。主被写体の焦点検出量が、決められた値よりも小さい場合は、合焦状態でないと判断してステップS15に進み、ステップS15で主被写体の焦点検出量に基づきレンズ駆動量を演算した後に、レンズ制御回路16により、レンズを駆動する。レンズ駆動後、ステップS13に戻り、再び主被写体の焦点検出量を測定する。
【0038】
ここで、このサブルーチンの中では、合焦になるまで焦点検出を行う場合を説明しており、合焦にならない場合のシーケンスは省略しているが、実際には、焦点検出が不能な場合や、所定回数レンズ駆動を行っても合焦にならない場合の処理などを行うので、必ずしも「合焦状態」でサブルーチンを終了する訳ではない。
【0039】
本実施の形態では、被写体までの距離を検出する距離検出手段として焦点検出センサを用いているため、距離の検出とレンズの焦点調節が同時に行われている。
「特定の赤外線波長」を用いると従来例と比較して以下のような効果を得ることができる。
【0040】
図6は、撮影シーンの一例を示す図、図7は、図6の撮影シーンにおける距離情報を示す図、図8は、図6の撮影シーンにおける特定の波長の赤外線の強さを示す図である。
【0041】
図6において、30は観察面、31は観察面30を領域分割した複数の領域である。図6の撮像シーンでは、被写体として人物41、ブロック塀42、花43が撮像されており、主被写体は中央の人物41とする。
また、被写体が人物41である場合の赤外線波長λ(=9.379μm)(式(1)参照)を「特定の赤外線波長」として用いている。
【0042】
図7には、図6の撮影シーンにおける被写体41,42,43の各領域ごとの距離情報が示されている。図7に示すように、花43は距離情報「1.5」で撮影シーンの一番手前にあり、ブロック塀42は距離情報「1.0」〜「4.0」で手前から中央奥が遠くなっている。また、主被写体は中央の人物41であり距離情報は「3.0」でやや後方にあることが分る。
【0043】
一方、図6の撮影シーンを特定の波長の赤外線の強さで見てみると、図8に示すように各被写体41,42,43によって波長の赤外線の強さは異なっている。ここでは、「特定の赤外線波長」を人の体温と想定しているため、中央の人物41の赤外線の強さが「5」「4」と、他の被写体であるブロック塀42の赤外線の強さ「2」、花43の赤外線の強さ「2」「1」よりも大きい。
【0044】
以上のことから、従来の方法では、図6の撮像シーンを撮影した場合、中央の人物41と右側の花43がそれぞれ1つの物体であることは判別できるものの、どちらが主被写体であるかの判定は判定方法により異なる。例えば、図7の距離情報を基に、より近くにある物体を主被写体である判定した場合、図6右側の花43が選択されることになる。また、大きさや形で判定した場合、図7に示すように観察面30にある各物体の大きさ(領域数)はほぼ同じ大きさであるためどちらを選択すべきか容易に判定できない。これは、従来の単に赤外線の強さを検出する方法を用いたとしても物体の大きさや形しか判定できないため、上記距離情報検出の場合と同様に判定は困難である。
【0045】
これに対して、本実施の形態では、特定の波長の赤外線の強さで領域を選択している。この例では赤外線波長を人の体温と想定しているため、人物41の赤外線の強さが「5」「4」と、他の被写体よりも大きくなり、中央の人物41を主被写体として選択することができる。
【0046】
以上のように、本実施の形態の焦点調節装置を有するカメラ10は、特定の赤外線波長にのみ反応する微小赤外線受光素子を二次元配列した赤外線エリアセンサ11と、微小受光素子を二次元配列した焦点検出センサ13と、撮影レンズ15と、マイクロコンピュータ20とを備え、マイクロコンピュータ20は、観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線エリアセンサ11の検出結果に基づいて、観察面を領域分割した複数の領域の中から主被写体領域を選択し、選択された領域の被写体までの距離に基づいて撮影レンズ15の焦点を調節する制御を行うので、特定の赤外線波長(温度)に着目することにより、主被写体を確実に選択することができ、撮影者の意図に合致した焦点検出点選択を行うことができる。
また、部品点数の増加や機構の変更がないので、低コストで容易に実施することができる。
【0047】
なお、上記実施の形態では、焦点調節装置を一眼レフカメラに適用した例であるが、一眼レフカメラに限るものではなく、デジタルスチルカメラ、カメラ付き携帯電話機、カメラ付きPDA等の携帯情報端末及び携帯型パソコン等の情報処理装置など、カメラ(内蔵/外付け)を備えた装置であればどのような装置にも適用可能である。また、読み取り対象となる画像情報は、どのような情報であってもよい。
【0048】
また、上記実施の形態では、焦点調節装置という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、焦点検出装置、カメラ、ピント状態調節装置や自動焦点調節方法等でもよいことは勿論である。
【0049】
また、上記実施の形態では、特定の赤外線波長(温度)を1つ検出する例について説明したが、複数の赤外線波長(温度)を選択して用いる態様でもよい。複数の赤外線波長を切換え可能に構成すれば、想定する被写体の温度を変更することができる。
【0050】
また、図4及び図5に示す赤外線強度の領域選択例、及び図6乃至図8の撮影シーンの例は一例であり、領域の分割方法(矩形に限らずハニカム構造でもよい)や分割数、被写体はどのようなものでもよい。また、上述したように複数の赤外線波長(温度)の切換え、あるいは特定の赤外線波長(温度)を検出しない従来の技術との併用又は選択使用を行うようにしてもよい。さらにこの場合、人物優先で撮影するか否か等のメッセージを表示部に表示したり、表示に加えて音声あるいは音響にて報知することも可能である。
【0051】
また、上記焦点調節装置を構成する各回路部、例えば駆動回路、制御回路や赤外線エリアセンサ、焦点センサの種類、数及び接続方法などは前述した実施の形態に限られないことは言うまでもなく、ソフトウェアに限らずハードウェアにより実現するようにしてもよい。
【0052】
また、以上説明した焦点調節装置は、これら焦点調節装置を機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、図1に示されているマイクロコンピュータ20のメインメモリそのものがプログラムメディアであってもよいし、また外部記憶装置としてCD−ROMドライブ等のプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なCD−ROM等のプログラムメディアであってもよい。いずれの場合でも、格納されているプログラムはマイクロコンピュータ20のCPUがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいはいずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め各装置に格納されているものとする。
【0053】
ここで、上記プログラムメディアは、携帯端末装置又は情報処理装置と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等の磁気ディスクやCD−ROM、CD−R/RW、MO、MD、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW等の光ディスクのディスク系、PCカード、コンパクトフラッシュカード(登録商標)、スマートメディア(登録商標)、ICカード、SDカード(登録商標)、メモリースティック(登録商標)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0054】
さらに、インターネット接続プロバイダ又はサーバ端末等の外部の通信ネットワークとの接続が可能な通信接続手段を介して通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように、流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、撮影者の意図に合致しない焦点状態を決定するための領域選択をしてしまうことを防ぐことができる。
このような優れた特長を有する焦点調節装置を、デジタルスチルカメラやカメラ一体型記録再生装置、銀塩カメラを含む一眼レフカメラ、さらにはカメラ付き携帯電話機,携帯情報端末などの携帯端末装置に適用すれば、撮影者の意図に合った自動焦点調節が可能となり、正確に合焦した画像を撮ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の焦点調節装置及びカメラの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の焦点調節装置及びカメラのメイン動作を示すフローチャートである。
【図3】本実施の形態の焦点調節装置及びカメラの自動選択AF時の動作を示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態の焦点調節装置及びカメラの自動選択AFで検出される赤外線分布の例を示す図である。
【図5】本実施の形態の焦点調節装置及びカメラの自動選択AFで検出される赤外線分布の例を示す図である。
【図6】本実施の形態の焦点調節装置及びカメラ撮影シーンの一例を示す図である。
【図7】図6の撮影シーンにおける距離情報を示す図である。
【図8】図6の撮影シーンにおける特定の波長の赤外線の強さを示す図である。
【符号の説明】
10 カメラ(焦点調節装置)
11 赤外線エリアセンサ(赤外線検出手段)
12 赤外線センサ駆動回路
13 焦点検出センサ
14 焦点センサ駆動回路
15 撮影レンズ
16 駆動モータレンズ駆動回路
17 シャッタ制御回路
18 フィルム制御回路
20 マイクロコンピュータ(領域選択手段,距離検出手段,焦点調節手段,制御手段)
21 スイッチ(SW1)
22 スイッチ(SW2)
30 観察面
31 複数の領域
41 人物(被写体,主被写体)
42 ブロック塀(被写体)
43 花(被写体)

Claims (9)

  1. 被写体の焦点を調節する焦点調節装置において、
    観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線検出手段と、
    前記赤外線検出手段の検出結果に基づいて、前記観察面を領域分割した複数の領域の中から主要物体が存在する少なくとも一つの領域を選択する領域選択手段と、
    前記領域選択手段により選択された領域の被写体までの距離を検出する距離検出手段と、
    前記距離検出手段で得られる距離に基づいて、レンズの焦点を調節する焦点調節手段と
    を備えることを特徴とする焦点調節装置。
  2. 前記赤外線検出手段は、前記観察面内の領域の被写体の温度を検出することを特徴とする請求項1記載の焦点調節装置。
  3. 前記赤外線検出手段は、複数の異なる特定の波長の赤外線を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の焦点調節装置。
  4. 前記赤外線検出手段は、特定の波長の赤外線と、該特定の波長の赤外線を含む赤外線波長を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の焦点調節装置。
  5. 前記特定の波長の赤外線は、体温に相当する波長の赤外線であることを特徴とする請求項1、3又は4のいずれか一項に記載の焦点調節装置。
  6. さらに、前記赤外線検出手段により検出される赤外線波長を切り替える制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の焦点調節装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の焦点調節装置を有することを特徴とするカメラ。
  8. コンピュータを、被写体までの距離を検出し該距離に基づいて焦点を調節する焦点調節装置において、観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線検出手段と、前記赤外線検出手段の検出結果に基づいて、前記観察面を領域分割した複数の領域の中から主要物体が存在する少なくとも一つの領域を選択する領域選択手段と、前記領域選択手段により選択された領域の被写体までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段で得られる距離に基づいて、レンズの焦点を調節する焦点調節手段とを備える焦点調節装置をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. コンピュータを、被写体までの距離を検出し該距離に基づいて焦点を調節する焦点調節装置において、観察面内の複数の点より特定の波長の赤外線の強さを検出する赤外線検出手段と、前記赤外線検出手段の検出結果に基づいて、前記観察面を領域分割した複数の領域の中から主要物体が存在する少なくとも一つの領域を選択する領域選択手段と、前記領域選択手段により選択された領域の被写体までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段で得られる距離に基づいて、レンズの焦点を調節する焦点調節手段とを備える焦点調節装置をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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