JP2004239702A - エンジンモデルを用いた自動エンジン試験装置のシーケンスファイルの作成および検証方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンモデルを用いて自動的にエンジン試験装置のシーケンスファイルを作成する方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、エンジンの制御装置に所定の試験指令値を入力し、前記所定の試験指令値に対するエンジンの運転状態を検出する自動エンジン試験装置を動作させるためのシーケンスファイルの作成方法であって、前記シーケンスファイルは、前記自動エンジン試験装置の検出値が所定の安定運転範囲を超えたときにエンジン試験を停止する試験停止ステップを有し、前記所定の安定運転範囲を、前記所定の試験指令値の入力に対してエンジンモデルから出力されるエンジンの推定運転状態に基づいて設定する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、エンジンの制御装置に所定の試験指令値を入力し、前記所定の試験指令値に対するエンジンの運転状態を検出する自動エンジン試験装置を動作させるためのシーケンスファイルの作成方法であって、前記シーケンスファイルは、前記自動エンジン試験装置の検出値が所定の安定運転範囲を超えたときにエンジン試験を停止する試験停止ステップを有し、前記所定の安定運転範囲を、前記所定の試験指令値の入力に対してエンジンモデルから出力されるエンジンの推定運転状態に基づいて設定する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動エンジン試験装置を用いてエンジン試験を行う際に使用するシーケンスファイルを、エンジンモデルを用いて自動的に作成および検証する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車会社では、エンジン試作後の性能試験に図1に示すようなエンジンベンチシステム101などの自動エンジン試験装置を使用する。エンジン試験において従来では、エンジンベンチシステム101に自動的にエンジンの試験を行わせるのに必要なシーケンスファイル104のすべてを、試験者が作成していた。このシーケンスファイル104には、エンジンを試験するための計測条件や停止条件を含む試験手順が書き込まれており、エンジンベンチシステム101はこれらの手順や条件に従って自動的にエンジンの試験を行う。これらの計測条件は、エンジンベンチシステムから電子制御装置107およびダイナモメータ106に入力され、エンジン103をこれら条件下で運転させる。そして、エンジン103の各部から種々の計測値(水温、油圧など)が検出され、これらはエンジンベンチシステムに入力される。そして、エンジンベンチシステム101は、これら計測値が、試験者が作成した停止条件の範囲であるか否かを判断し、エンジンを停止すべき範囲の計測値(すなわち異常値)であると判断した場合に試験をただちに停止してエンジン破損を防ぐ。
【0003】
このようなエンジンの故障や異常などを検知する方法として、エンジンモデルの推定値と実エンジンからの出力値を比較する方法が開発されている。下に示す特許文献1には、ガスタービンのエンジンの故障を診断するために、エンジンモデルの推定値と実際のセンサの出力値とを比較して差が大きいことをもって異常とする手法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−174366号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のエンジンベンチシステムでは、シーケンスファイルにおける停止条件の設定は複雑であり試験者にとって作成上間違いを生じやすいものであった。計測条件(回転数、負荷など)は試験者により比較的容易に設定されるが、エンジン保護のための停止条件であるエンジン水温、油圧、排気温度、吸入空気圧力などの停止条件設定は試験者のスキルに依存し、実際にテストすると思ったとおりにテストできないことがあった。たとえば、シーケンスファイルに誤りが含まれている場合、エンジンを保護するために停止すべき状況で試験を停止せず、または停止する必要のない状況で試験を停止してしまうことがあった。
【0006】
また、このようなテストシーケンスファイルの作成には工数がかかり、さらにそのファイルが正常に動作するかどうかの検証が実際のエンジンを利用しないとできないなどの問題があった。
【0007】
従って、本発明は、上記の問題を解決するべく、シーケンスファイルを自動的に作成するシーケンスファイル作成方法および上記作成したシーケンスファイルを自動的に検証するシーケンスファイルの検証方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のシーケンスファイルの作成方法は、請求項1の発明によると、エンジンの制御装置に所定の試験指令値を入力し、前記所定の試験指令値に対するエンジンの運転状態を検出する自動エンジン試験装置を動作させるためのシーケンスファイルの作成方法であって、前記シーケンスファイルは、前記自動エンジン試験装置の検出値が所定の安定運転範囲を超えたときにエンジン試験を停止する試験停止ステップを有し、前記所定の安定運転範囲を、前記所定の試験指令値の入力に対してエンジンモデルから出力されるエンジンの推定運転状態に基づいて設定する。
【0009】
ここで、試験指令値とは、エンジンモデルに入力される計測条件であるエンジン回転数とエンジン負荷値である。また、シーケンスファイルとは、エンジンに対する計測条件・停止条件を含む試験手順が記録されているファイルである。
【0010】
所定の安定運転範囲とは、エンジンが正常な運転状態であると判断されるエンジンからの各計測値の範囲である。また、停止条件とは、エンジン試験を緊急停止するための諸条件である。本発明では、エンジンからの出力が安定運転範囲内にないことが1つの停止条件となる。
【0011】
また、エンジンの推定運転状態とは、自動エンジン試験装置からの入力値に対するエンジンモデルからの水温・油圧・排気温度・吸入空気圧力など各種演算結果であって、同条件下の実エンジンにおいて出力されると推定される各推定計測値である。
【0012】
この発明によると、試験者は後述する所定の試験指令値と停止余裕度のみを作成するだけで、安定運転範囲などの必要な停止条件を自動作成できるためシーケンスファイルの作成時間を今までの手法に比べて短くすることができる。
【0013】
また、本発明のシーケンスファイルの検証方法は、請求項2の発明によると、エンジンの制御装置に所定の試験指令値を入力し、前記所定の試験指令値に対するエンジンの運転状態を検出する自動エンジン試験装置を動作させるためのシーケンスファイルの検証方法であって、前記自動エンジン試験装置をエンジンモデルに接続し、前記シーケンスファイルを前記自動エンジン試験装置において作動させ自動エンジン試験を行う。
【0014】
また請求項3の発明では、前記自動エンジン試験を行うことは、前記エンジンモデルに異常状態を発生させ、前記シーケンスファイルが前記自動エンジン試験を停止させることを含む。この発明によると、自動エンジン試験装置をエンジンモデルに接続して行うため、実際のエンジンを使用せずにシーケンスファイルの検証をすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
1.シーケンスファイル自動作成プロセス
図2から図4を参照しつつ、本発明の一実施形態であるシーケンスファイル自動作成プロセスを説明する。図2は、この発明の一実施形態を説明するための全体的な構成を示すブロック図である。
【0016】
シーケンスファイル201は、試験指令値(計測条件)と停止条件とを含む試験手順が書き込まれたファイルである。具体的には、シーケンスファイル201には、図3に示すような、試験手順下における試験指令値であるエンジン回転数とエンジンに課する負荷(トルク)、および停止条件である安定運転範囲(最低油圧、最高油圧、最低水温、最高水温など)の情報が含まれている。また、シーケンスファイル201の試験手順は、上述の安定運転範囲外でのエンジン挙動においてエンジン試験を停止する停止ステップを含んでいる。
【0017】
シーケンスファイル作成装置202は、キーボード、マウス、プリンタ、CRT等の入出力手段、ネットワークインタフェース、I/Oインタフェース、シリアル・パラレルインタフェースなどの通信手段、メモリ、ハードディスクドライブ、FDドライブなどの記憶手段、およびMPUなどの演算装置である処理手段を含み、後述する停止余裕度と推定計測値に基づいて停止条件を自動作成する装置である。また、シーケンスファイル作成装置202は、エンジンモデル204に前述の通信手段を介して接続されており、エンジンモデルに対する各種データの送受信やシーケンスファイルに対する読み書きを行う装置である。
【0018】
エンジンモデル203は、実エンジンが出力すると推定される水温・油圧・排気温度などの各種推定計測値を演算により出力する仮想エンジンである。エンジンモデルは、ある演算装置内で実現することができる。演算装置は、MPUなどの処理手段、メモリ、ハードディスクなどの記憶手段、CRT、キーボードなどの入出力手段、シリアル・パラレルその他のインタフェースなどの通信手段を有している。そして、所定の通信手段を介してシーケンスファイル作成装置202に接続することができる構成となっている。
【0019】
エンジンモデル203を実現する演算装置には、試験するエンジンの個体条件である排気量、気筒数、エンジンと空気間の熱伝達率、バルブタイミング、空燃混合比、圧縮比、シリンダ径などのパラメータが入力・設定されている。そして、上記各種パラメータに加えて、各種演算式が設定されており、入力される計測条件によりエンジンモデルは各推定計測値を演算し出力する。
【0020】
またエンジンモデルは、オットーサイクルのP−V曲線に基づいてモデル化が可能である。たとえば、エンジンが出力するトルクをエンジンモデルによって計算する場合を考えると、瞬間の発生トルクは、筒内圧力値と筒内容積をクランク角で微分した変化量との積の関数で表される。シリンダ筒内圧力値は、前述のP−V曲線に基づいて得ることができる。よって、瞬間の発生トルクを積分し、単位時間あたりで除し、さらに気筒数との積を算出することにより与えられた条件下における平均トルクを計算することができる。尚、P−V曲線は、上述の各パラメータにより得ることができる。
【0021】
また、他の出力値についても同様に所定の近似式または理論値と上述のパラメータを用いることにより、エンジンモデルから算出することができる。
【0022】
次に図4を参照しつつ、本発明の一実施形態であるシーケンスファイルの作成プロセスを説明する。
【0023】
試験者は、各試験指令値を含む試験手順が書き込まれたシーケンスファイル201を用意し、さらに停止余裕度をシーケンスファイル作成装置202に入力する(S401)。ただし、この時点ではシーケンスファイルに停止条件は設定されておらず、シーケンスファイルには試験指令値であるエンジン回転数とエンジン負荷値および停止ステップを含む試験手順が書き込まれている。また、停止余裕度とは、実際のエンジン試験の際にエンジンから出力される計測値に対して許容しうる所定の範囲であって、たとえば油圧に対して±5kPa、水温に対して±10℃などの許容幅である。
【0024】
次に、シーケンスファイル作成装置202は、FDドライブ等を介してシーケンスファイル201に記録された試験手順を読み込む(S402)。シーケンスファイル201の試験手順を読み込むと、シーケンスファイル作成装置202は、試験手順から試験指令値であるエンジン回転数とエンジン負荷値を抽出し、エンジンモデル203に対して送信する(S403)。エンジンモデル203は、エンジン回転数とエンジン負荷値を受け取ると、与えられた条件下における各種推定計測値を演算する(S404)。ここで推定計測値とは、実エンジンであれば同条件下で出力すると推定されるエンジンモデル203が演算した水温・油圧・排気温度などである。
【0025】
各推定計測値を演算すると、エンジンモデル203は、これら各推定計測値をシーケンスファイル作成装置202に送信する(S405)。推定計測値が送信されると、シーケンスファイル作成装置202は、各種推定値に対して各所定の停止余裕度によって決定される安定運転範囲を処理手段を用いて算出する。たとえば、エンジン回転数1000rpm、負荷500Nmの条件下、試験者が油圧の停止余裕度を±5kPaに設定した場合であって、油圧の推定計測値が52.5kPaのときは、シーケンスファイル作成装置202は、中心値52.5kPaに対して5kPaの幅を持たせた値である最低油圧50kPaおよび最高油圧55kPaを算出する(図3)。
【0026】
安定運転範囲を算出すると、シーケンスファイル作成装置202は、FDドライブを介してシーケンスファイルにアクセスし、演算結果である安定運転範囲(すなわち停止条件)をシーケンスファイルのフォーマットに適合する形式にて書き込む (S406)。同様の演算および書き込みを水温等の他の推定計測値についても行う。ここで、上記安定運転範囲の演算においては、推定計測値に対して停止余裕度分の加算・減算だけでなく、所定の関数を用いた演算を行い、安定運転範囲を算出することとしてもよい。
【0027】
また、停止余裕度をシーケンスファイル作成装置202に設定することとしたが、停止余裕度をシーケンスファイル201内に書き込み、シーケンスファイル作成装置202がシーケンスファイル201に適宜アクセスして、これを読込み演算する構成としてもよい。
【0028】
本プロセスは、上述の各ステップを各試験指令値について行い、すべての試験手順についての安定運転範囲、すなわち停止条件をシーケンスファイルに書き込んだ時点で終了する。
【0029】
2.シーケンスファイル自動検証プロセス
次に図5および図6を参照しつつ、本発明の一実施形態であるシーケンスファイルの検証プロセスを説明する。図5は、この発明の一実施形態を説明するための全体的な構成を示すブロック図である。
【0030】
エンジンベンチシステム501は、シーケンスファイルに記録された試験手順に従ってエンジンモデル(実エンジンを使用する場合はエンジン電子制御装置およびダイナモメータ)に指令を送り、そしてエンジンモデル(またはエンジン)から出力される各計測値を検知・記録する自動エンジン試験装置である。また、エンジンベンチシステム501には、受け取った計測値がエンジンの安定運転範囲内にあるか否かを判定する処理手段の停止判断部503が含まれている。
【0031】
シーケンスファイル読込部502は、シーケンスファイルを読込み、試験手順をエンジンベンチシステム501に渡すエンジンベンチシステム501内の装置である。
【0032】
エンジンモデル510は、前述のシーケンスファイル自動作成プロセスで説明したエンジンモデルと同様で、実エンジンであれば出力すると推定される水温・油圧などの推定計測値を各種条件から演算する仮想エンジンである。そして、エンジンモデル510は、前述と同様に演算装置内で実現されている。
【0033】
シーケンスファイル500は、エンジンに対する計測条件・停止条件を含む試験手順が記録されているファイルである。
【0034】
記録用PC512は、通信手段を介してエンジンベンチシステムに接続または含まれる、エンジンベンチシステムがエンジンから受信した各種計測値を記録する装置である。
【0035】
次に図6を参照しつつ、本発明の一実施形態であるシーケンスファイルの検証プロセスを説明する。
【0036】
まず、エンジンベンチシステム501を、所定のインタフェースを介してエンジンモデル510に接続する(S601)。
【0037】
つぎに試験者は、試験手順が書き込まれたシーケンスファイルを用意し、このシーケンスファイルをエンジンベンチシステムにおけるシーケンスファイル読込部502に読み込ませ(S602)、エンジン試験を開始する。本実施形態では、このシーケンスファイル500は上述のシーケンスファイル自動作成プロセスによって作られたものを想定している。
【0038】
シーケンスファイル500が読み込まれると、エンジンベンチシステム501は試験手順にしたがって、エンジンモデル510に試験指令値であるエンジン回転数・負荷値を送信する(S603)。試験指令値が送信されると、エンジンモデル510は、試験指令値に対するエンジンの状態を示す出力値、すなわち水温・油圧・排気温度・吸入空気圧力・燃料消費量などの推定計測値を演算し、これらをエンジンベンチシステム501に送信する(S604)。
【0039】
推定計測値が送信されるとエンジンベンチシステムの停止判断部503は、送信された推定計測値が安定運転範囲内であるか否かを判断する(S605)。そして、推定計測値が安定運転範囲内である場合は、次の試験ステップへと移り、次の試験指令値をエンジンモデル510へと送信する(S603)。そして、すべての試験指令値についての試験が完了すると(S606)、本プロセスを終了する(S607)。
【0040】
一方、シーケンスファイルによりエンジンベンチシステムが、エンジン試験を停止する場合を考える。この場合、エンジンモデルに対して予め異常値である推定計測値が所定の試験指令値に対して出力されるように設定しておく。そうするとエンジンモデル510は、設定に従って異常なエンジン状態を示す異常推定計測値をエンジンベンチシステム501に送信する(S604)。たとえば、図3に示すとおり回転数1000rpm・500Nmの条件下での油圧は、50kPa〜55kPaの範囲内になくてはならないが、故意に油圧低下を想定した20kPa等の異常推定計測値を送信する。これらの異常な推定計測値は、あらかじめエンジンモデル内に作成された異常値データの設定によって発生させることとしてもよいし、エンジンモデル内でランダムに発生するシステムとしてもよい。また試験者がエンジンモデルを操作し、出力する推定計測値を書き換えることとしてもよい。
【0041】
エンジンベンチシステム501は、推定計測値を受信すると、停止判断部503において、その値が安定運転範囲内であるか否かを判断する(S605)。上述の過程により受信した値は、異常な推定計測値でありエンジン試験の安定運転範囲外(すなわち停止条件に合致する)の値であるから、この時点でエンジンベンチシステム501はエンジン試験停止信号を発しエンジン試験を停止する(S607)か、緊急停止ランプ(不図示)を点灯し、試験者にエンジン試験の停止を促す。
【0042】
安定運転範囲の設定が適切ではない場合には、異常な推定計測値をエンジンモデルが発した場合であってもエンジン試験は停止しない。よって、エンジンモデルが故意に異常推定計測値を発することにより、作成したシーケンスファイルがエンジンベンチシステムにエンジンの異常状態において緊急停止を実際に行わせるかどうかを検証することができる。
【0043】
図5に示したようにエンジンベンチシステム501内に、エンジンモデルにおいて試験を行うか実エンジンを使用した試験を行うかを選択できるスイッチ504を設けることとして、シーケンスファイルの検証後に実エンジンによる試験に切り替えて、検証後のシーケンスファイルを使用した実際のエンジン試験を行うこととしてもよい。
【0044】
以上にこの発明を具体的な実施例について説明したが、この発明は、このような実施例に限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】
本発明によると、試験者は所定の試験指令値と停止余裕度のみを作成すればよく、必要な停止条件等を自動作成できるためシーケンスファイルの作成時間を今までの手法に比べて短くすることができる。
【0046】
また、エンジンモデルを使用するため実際のエンジンでは破損へとつながる油圧低下などの条件下において緊急停止が実際に発生することを確認でき、容易にシーケンスファイルの検証を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する従来技術を説明するためのブロック図。
【図2】シーケンスファイル作成プロセスを説明するためのブロック図。
【図3】シーケンスファイルに含まれる試験指令値と停止条件を表す図。
【図4】本発明におけるシーケンスファイル作成プロセスのフローチャート。
【図5】シーケンスファイル検証プロセスを説明するためのブロック図。
【図6】本発明におけるシーケンスファイル検証プロセスのフローチャート。
【符号の説明】
201 シーケンスファイル
202 シーケンスファイル作成装置
203 エンジンモデル
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動エンジン試験装置を用いてエンジン試験を行う際に使用するシーケンスファイルを、エンジンモデルを用いて自動的に作成および検証する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車会社では、エンジン試作後の性能試験に図1に示すようなエンジンベンチシステム101などの自動エンジン試験装置を使用する。エンジン試験において従来では、エンジンベンチシステム101に自動的にエンジンの試験を行わせるのに必要なシーケンスファイル104のすべてを、試験者が作成していた。このシーケンスファイル104には、エンジンを試験するための計測条件や停止条件を含む試験手順が書き込まれており、エンジンベンチシステム101はこれらの手順や条件に従って自動的にエンジンの試験を行う。これらの計測条件は、エンジンベンチシステムから電子制御装置107およびダイナモメータ106に入力され、エンジン103をこれら条件下で運転させる。そして、エンジン103の各部から種々の計測値(水温、油圧など)が検出され、これらはエンジンベンチシステムに入力される。そして、エンジンベンチシステム101は、これら計測値が、試験者が作成した停止条件の範囲であるか否かを判断し、エンジンを停止すべき範囲の計測値(すなわち異常値)であると判断した場合に試験をただちに停止してエンジン破損を防ぐ。
【0003】
このようなエンジンの故障や異常などを検知する方法として、エンジンモデルの推定値と実エンジンからの出力値を比較する方法が開発されている。下に示す特許文献1には、ガスタービンのエンジンの故障を診断するために、エンジンモデルの推定値と実際のセンサの出力値とを比較して差が大きいことをもって異常とする手法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−174366号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のエンジンベンチシステムでは、シーケンスファイルにおける停止条件の設定は複雑であり試験者にとって作成上間違いを生じやすいものであった。計測条件(回転数、負荷など)は試験者により比較的容易に設定されるが、エンジン保護のための停止条件であるエンジン水温、油圧、排気温度、吸入空気圧力などの停止条件設定は試験者のスキルに依存し、実際にテストすると思ったとおりにテストできないことがあった。たとえば、シーケンスファイルに誤りが含まれている場合、エンジンを保護するために停止すべき状況で試験を停止せず、または停止する必要のない状況で試験を停止してしまうことがあった。
【0006】
また、このようなテストシーケンスファイルの作成には工数がかかり、さらにそのファイルが正常に動作するかどうかの検証が実際のエンジンを利用しないとできないなどの問題があった。
【0007】
従って、本発明は、上記の問題を解決するべく、シーケンスファイルを自動的に作成するシーケンスファイル作成方法および上記作成したシーケンスファイルを自動的に検証するシーケンスファイルの検証方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のシーケンスファイルの作成方法は、請求項1の発明によると、エンジンの制御装置に所定の試験指令値を入力し、前記所定の試験指令値に対するエンジンの運転状態を検出する自動エンジン試験装置を動作させるためのシーケンスファイルの作成方法であって、前記シーケンスファイルは、前記自動エンジン試験装置の検出値が所定の安定運転範囲を超えたときにエンジン試験を停止する試験停止ステップを有し、前記所定の安定運転範囲を、前記所定の試験指令値の入力に対してエンジンモデルから出力されるエンジンの推定運転状態に基づいて設定する。
【0009】
ここで、試験指令値とは、エンジンモデルに入力される計測条件であるエンジン回転数とエンジン負荷値である。また、シーケンスファイルとは、エンジンに対する計測条件・停止条件を含む試験手順が記録されているファイルである。
【0010】
所定の安定運転範囲とは、エンジンが正常な運転状態であると判断されるエンジンからの各計測値の範囲である。また、停止条件とは、エンジン試験を緊急停止するための諸条件である。本発明では、エンジンからの出力が安定運転範囲内にないことが1つの停止条件となる。
【0011】
また、エンジンの推定運転状態とは、自動エンジン試験装置からの入力値に対するエンジンモデルからの水温・油圧・排気温度・吸入空気圧力など各種演算結果であって、同条件下の実エンジンにおいて出力されると推定される各推定計測値である。
【0012】
この発明によると、試験者は後述する所定の試験指令値と停止余裕度のみを作成するだけで、安定運転範囲などの必要な停止条件を自動作成できるためシーケンスファイルの作成時間を今までの手法に比べて短くすることができる。
【0013】
また、本発明のシーケンスファイルの検証方法は、請求項2の発明によると、エンジンの制御装置に所定の試験指令値を入力し、前記所定の試験指令値に対するエンジンの運転状態を検出する自動エンジン試験装置を動作させるためのシーケンスファイルの検証方法であって、前記自動エンジン試験装置をエンジンモデルに接続し、前記シーケンスファイルを前記自動エンジン試験装置において作動させ自動エンジン試験を行う。
【0014】
また請求項3の発明では、前記自動エンジン試験を行うことは、前記エンジンモデルに異常状態を発生させ、前記シーケンスファイルが前記自動エンジン試験を停止させることを含む。この発明によると、自動エンジン試験装置をエンジンモデルに接続して行うため、実際のエンジンを使用せずにシーケンスファイルの検証をすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
1.シーケンスファイル自動作成プロセス
図2から図4を参照しつつ、本発明の一実施形態であるシーケンスファイル自動作成プロセスを説明する。図2は、この発明の一実施形態を説明するための全体的な構成を示すブロック図である。
【0016】
シーケンスファイル201は、試験指令値(計測条件)と停止条件とを含む試験手順が書き込まれたファイルである。具体的には、シーケンスファイル201には、図3に示すような、試験手順下における試験指令値であるエンジン回転数とエンジンに課する負荷(トルク)、および停止条件である安定運転範囲(最低油圧、最高油圧、最低水温、最高水温など)の情報が含まれている。また、シーケンスファイル201の試験手順は、上述の安定運転範囲外でのエンジン挙動においてエンジン試験を停止する停止ステップを含んでいる。
【0017】
シーケンスファイル作成装置202は、キーボード、マウス、プリンタ、CRT等の入出力手段、ネットワークインタフェース、I/Oインタフェース、シリアル・パラレルインタフェースなどの通信手段、メモリ、ハードディスクドライブ、FDドライブなどの記憶手段、およびMPUなどの演算装置である処理手段を含み、後述する停止余裕度と推定計測値に基づいて停止条件を自動作成する装置である。また、シーケンスファイル作成装置202は、エンジンモデル204に前述の通信手段を介して接続されており、エンジンモデルに対する各種データの送受信やシーケンスファイルに対する読み書きを行う装置である。
【0018】
エンジンモデル203は、実エンジンが出力すると推定される水温・油圧・排気温度などの各種推定計測値を演算により出力する仮想エンジンである。エンジンモデルは、ある演算装置内で実現することができる。演算装置は、MPUなどの処理手段、メモリ、ハードディスクなどの記憶手段、CRT、キーボードなどの入出力手段、シリアル・パラレルその他のインタフェースなどの通信手段を有している。そして、所定の通信手段を介してシーケンスファイル作成装置202に接続することができる構成となっている。
【0019】
エンジンモデル203を実現する演算装置には、試験するエンジンの個体条件である排気量、気筒数、エンジンと空気間の熱伝達率、バルブタイミング、空燃混合比、圧縮比、シリンダ径などのパラメータが入力・設定されている。そして、上記各種パラメータに加えて、各種演算式が設定されており、入力される計測条件によりエンジンモデルは各推定計測値を演算し出力する。
【0020】
またエンジンモデルは、オットーサイクルのP−V曲線に基づいてモデル化が可能である。たとえば、エンジンが出力するトルクをエンジンモデルによって計算する場合を考えると、瞬間の発生トルクは、筒内圧力値と筒内容積をクランク角で微分した変化量との積の関数で表される。シリンダ筒内圧力値は、前述のP−V曲線に基づいて得ることができる。よって、瞬間の発生トルクを積分し、単位時間あたりで除し、さらに気筒数との積を算出することにより与えられた条件下における平均トルクを計算することができる。尚、P−V曲線は、上述の各パラメータにより得ることができる。
【0021】
また、他の出力値についても同様に所定の近似式または理論値と上述のパラメータを用いることにより、エンジンモデルから算出することができる。
【0022】
次に図4を参照しつつ、本発明の一実施形態であるシーケンスファイルの作成プロセスを説明する。
【0023】
試験者は、各試験指令値を含む試験手順が書き込まれたシーケンスファイル201を用意し、さらに停止余裕度をシーケンスファイル作成装置202に入力する(S401)。ただし、この時点ではシーケンスファイルに停止条件は設定されておらず、シーケンスファイルには試験指令値であるエンジン回転数とエンジン負荷値および停止ステップを含む試験手順が書き込まれている。また、停止余裕度とは、実際のエンジン試験の際にエンジンから出力される計測値に対して許容しうる所定の範囲であって、たとえば油圧に対して±5kPa、水温に対して±10℃などの許容幅である。
【0024】
次に、シーケンスファイル作成装置202は、FDドライブ等を介してシーケンスファイル201に記録された試験手順を読み込む(S402)。シーケンスファイル201の試験手順を読み込むと、シーケンスファイル作成装置202は、試験手順から試験指令値であるエンジン回転数とエンジン負荷値を抽出し、エンジンモデル203に対して送信する(S403)。エンジンモデル203は、エンジン回転数とエンジン負荷値を受け取ると、与えられた条件下における各種推定計測値を演算する(S404)。ここで推定計測値とは、実エンジンであれば同条件下で出力すると推定されるエンジンモデル203が演算した水温・油圧・排気温度などである。
【0025】
各推定計測値を演算すると、エンジンモデル203は、これら各推定計測値をシーケンスファイル作成装置202に送信する(S405)。推定計測値が送信されると、シーケンスファイル作成装置202は、各種推定値に対して各所定の停止余裕度によって決定される安定運転範囲を処理手段を用いて算出する。たとえば、エンジン回転数1000rpm、負荷500Nmの条件下、試験者が油圧の停止余裕度を±5kPaに設定した場合であって、油圧の推定計測値が52.5kPaのときは、シーケンスファイル作成装置202は、中心値52.5kPaに対して5kPaの幅を持たせた値である最低油圧50kPaおよび最高油圧55kPaを算出する(図3)。
【0026】
安定運転範囲を算出すると、シーケンスファイル作成装置202は、FDドライブを介してシーケンスファイルにアクセスし、演算結果である安定運転範囲(すなわち停止条件)をシーケンスファイルのフォーマットに適合する形式にて書き込む (S406)。同様の演算および書き込みを水温等の他の推定計測値についても行う。ここで、上記安定運転範囲の演算においては、推定計測値に対して停止余裕度分の加算・減算だけでなく、所定の関数を用いた演算を行い、安定運転範囲を算出することとしてもよい。
【0027】
また、停止余裕度をシーケンスファイル作成装置202に設定することとしたが、停止余裕度をシーケンスファイル201内に書き込み、シーケンスファイル作成装置202がシーケンスファイル201に適宜アクセスして、これを読込み演算する構成としてもよい。
【0028】
本プロセスは、上述の各ステップを各試験指令値について行い、すべての試験手順についての安定運転範囲、すなわち停止条件をシーケンスファイルに書き込んだ時点で終了する。
【0029】
2.シーケンスファイル自動検証プロセス
次に図5および図6を参照しつつ、本発明の一実施形態であるシーケンスファイルの検証プロセスを説明する。図5は、この発明の一実施形態を説明するための全体的な構成を示すブロック図である。
【0030】
エンジンベンチシステム501は、シーケンスファイルに記録された試験手順に従ってエンジンモデル(実エンジンを使用する場合はエンジン電子制御装置およびダイナモメータ)に指令を送り、そしてエンジンモデル(またはエンジン)から出力される各計測値を検知・記録する自動エンジン試験装置である。また、エンジンベンチシステム501には、受け取った計測値がエンジンの安定運転範囲内にあるか否かを判定する処理手段の停止判断部503が含まれている。
【0031】
シーケンスファイル読込部502は、シーケンスファイルを読込み、試験手順をエンジンベンチシステム501に渡すエンジンベンチシステム501内の装置である。
【0032】
エンジンモデル510は、前述のシーケンスファイル自動作成プロセスで説明したエンジンモデルと同様で、実エンジンであれば出力すると推定される水温・油圧などの推定計測値を各種条件から演算する仮想エンジンである。そして、エンジンモデル510は、前述と同様に演算装置内で実現されている。
【0033】
シーケンスファイル500は、エンジンに対する計測条件・停止条件を含む試験手順が記録されているファイルである。
【0034】
記録用PC512は、通信手段を介してエンジンベンチシステムに接続または含まれる、エンジンベンチシステムがエンジンから受信した各種計測値を記録する装置である。
【0035】
次に図6を参照しつつ、本発明の一実施形態であるシーケンスファイルの検証プロセスを説明する。
【0036】
まず、エンジンベンチシステム501を、所定のインタフェースを介してエンジンモデル510に接続する(S601)。
【0037】
つぎに試験者は、試験手順が書き込まれたシーケンスファイルを用意し、このシーケンスファイルをエンジンベンチシステムにおけるシーケンスファイル読込部502に読み込ませ(S602)、エンジン試験を開始する。本実施形態では、このシーケンスファイル500は上述のシーケンスファイル自動作成プロセスによって作られたものを想定している。
【0038】
シーケンスファイル500が読み込まれると、エンジンベンチシステム501は試験手順にしたがって、エンジンモデル510に試験指令値であるエンジン回転数・負荷値を送信する(S603)。試験指令値が送信されると、エンジンモデル510は、試験指令値に対するエンジンの状態を示す出力値、すなわち水温・油圧・排気温度・吸入空気圧力・燃料消費量などの推定計測値を演算し、これらをエンジンベンチシステム501に送信する(S604)。
【0039】
推定計測値が送信されるとエンジンベンチシステムの停止判断部503は、送信された推定計測値が安定運転範囲内であるか否かを判断する(S605)。そして、推定計測値が安定運転範囲内である場合は、次の試験ステップへと移り、次の試験指令値をエンジンモデル510へと送信する(S603)。そして、すべての試験指令値についての試験が完了すると(S606)、本プロセスを終了する(S607)。
【0040】
一方、シーケンスファイルによりエンジンベンチシステムが、エンジン試験を停止する場合を考える。この場合、エンジンモデルに対して予め異常値である推定計測値が所定の試験指令値に対して出力されるように設定しておく。そうするとエンジンモデル510は、設定に従って異常なエンジン状態を示す異常推定計測値をエンジンベンチシステム501に送信する(S604)。たとえば、図3に示すとおり回転数1000rpm・500Nmの条件下での油圧は、50kPa〜55kPaの範囲内になくてはならないが、故意に油圧低下を想定した20kPa等の異常推定計測値を送信する。これらの異常な推定計測値は、あらかじめエンジンモデル内に作成された異常値データの設定によって発生させることとしてもよいし、エンジンモデル内でランダムに発生するシステムとしてもよい。また試験者がエンジンモデルを操作し、出力する推定計測値を書き換えることとしてもよい。
【0041】
エンジンベンチシステム501は、推定計測値を受信すると、停止判断部503において、その値が安定運転範囲内であるか否かを判断する(S605)。上述の過程により受信した値は、異常な推定計測値でありエンジン試験の安定運転範囲外(すなわち停止条件に合致する)の値であるから、この時点でエンジンベンチシステム501はエンジン試験停止信号を発しエンジン試験を停止する(S607)か、緊急停止ランプ(不図示)を点灯し、試験者にエンジン試験の停止を促す。
【0042】
安定運転範囲の設定が適切ではない場合には、異常な推定計測値をエンジンモデルが発した場合であってもエンジン試験は停止しない。よって、エンジンモデルが故意に異常推定計測値を発することにより、作成したシーケンスファイルがエンジンベンチシステムにエンジンの異常状態において緊急停止を実際に行わせるかどうかを検証することができる。
【0043】
図5に示したようにエンジンベンチシステム501内に、エンジンモデルにおいて試験を行うか実エンジンを使用した試験を行うかを選択できるスイッチ504を設けることとして、シーケンスファイルの検証後に実エンジンによる試験に切り替えて、検証後のシーケンスファイルを使用した実際のエンジン試験を行うこととしてもよい。
【0044】
以上にこの発明を具体的な実施例について説明したが、この発明は、このような実施例に限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】
本発明によると、試験者は所定の試験指令値と停止余裕度のみを作成すればよく、必要な停止条件等を自動作成できるためシーケンスファイルの作成時間を今までの手法に比べて短くすることができる。
【0046】
また、エンジンモデルを使用するため実際のエンジンでは破損へとつながる油圧低下などの条件下において緊急停止が実際に発生することを確認でき、容易にシーケンスファイルの検証を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する従来技術を説明するためのブロック図。
【図2】シーケンスファイル作成プロセスを説明するためのブロック図。
【図3】シーケンスファイルに含まれる試験指令値と停止条件を表す図。
【図4】本発明におけるシーケンスファイル作成プロセスのフローチャート。
【図5】シーケンスファイル検証プロセスを説明するためのブロック図。
【図6】本発明におけるシーケンスファイル検証プロセスのフローチャート。
【符号の説明】
201 シーケンスファイル
202 シーケンスファイル作成装置
203 エンジンモデル
Claims (3)
- エンジンの制御装置に所定の試験指令値を入力し、前記所定の試験指令値に対するエンジンの運転状態を検出する自動エンジン試験装置を動作させるためのシーケンスファイルの作成方法であって、
前記シーケンスファイルは、前記自動エンジン試験装置の検出値が所定の安定運転範囲を超えたときにエンジン試験を停止する試験停止ステップを有し、
前記所定の安定運転範囲を、前記所定の試験指令値の入力に対してエンジンモデルから出力されるエンジンの推定運転状態に基づいて設定する、シーケンスファイルの作成方法。 - エンジンの制御装置に所定の試験指令値を入力し、前記所定の試験指令値に対するエンジンの運転状態を検出する自動エンジン試験装置を動作させるためのシーケンスファイルの検証方法であって、
前記自動エンジン試験装置をエンジンモデルに接続し、前記シーケンスファイルを前記自動エンジン試験装置において作動させ自動エンジン試験を行う、シーケンスファイルの検証方法。 - 前記自動エンジン試験を行うことは、前記エンジンモデルに異常状態を発生させ、前記シーケンスファイルが前記自動エンジン試験を停止させることを含む、請求項2に記載のシーケンスファイルの検証方法。
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---|---|---|---|
JP2003027813A JP2004239702A (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | エンジンモデルを用いた自動エンジン試験装置のシーケンスファイルの作成および検証方法 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010531981A (ja) * | 2007-07-04 | 2010-09-30 | アウディー アーゲー | 内燃機関の完全自動機能検査を行う方法および配置 |
JP2012088188A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | A & D Co Ltd | エンジン試験方法及び装置 |
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JP2017032433A (ja) * | 2015-08-03 | 2017-02-09 | 日野自動車株式会社 | エンジン性能試験方法 |
CN109883710A (zh) * | 2019-03-15 | 2019-06-14 | 中国汽车技术研究中心有限公司 | 一种发动机测试工况构建方法 |
-
2003
- 2003-02-05 JP JP2003027813A patent/JP2004239702A/ja active Pending
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