JP2004239345A - 緊急遮断弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】緊急遮断時、配管に発生するウォーターハンマーを軽減し、さらに、充水時、小開度において定流量で充水を行うことが可能な緊急遮断弁を提供する。
【解決手段】弁箱2内の流路3を開閉する円盤状の弁体4が回転自在に設けられ、ウエイト8による自重トルクを利用して弁体4を全閉位置まで回転させる弁閉鎖機構9が設けられ、全閉位置において弁体4の周縁部が弁箱2内の弁箱シールリングに摺接し、閉鎖時の回転方向における弁体4の正面側に一対のテール部37aが設けられ、両テール部37aは、弁体回転方向において扇状に形成されて弁体4の周縁部に設けられ、且つ、全閉位置の手前の小開度時に弁箱シールリングに摺接する球面状に湾曲した外周面を有しており、両テール部37aに、外周面と内周面とに開口する通水孔38が形成されている。
【選択図】 図7
【解決手段】弁箱2内の流路3を開閉する円盤状の弁体4が回転自在に設けられ、ウエイト8による自重トルクを利用して弁体4を全閉位置まで回転させる弁閉鎖機構9が設けられ、全閉位置において弁体4の周縁部が弁箱2内の弁箱シールリングに摺接し、閉鎖時の回転方向における弁体4の正面側に一対のテール部37aが設けられ、両テール部37aは、弁体回転方向において扇状に形成されて弁体4の周縁部に設けられ、且つ、全閉位置の手前の小開度時に弁箱シールリングに摺接する球面状に湾曲した外周面を有しており、両テール部37aに、外周面と内周面とに開口する通水孔38が形成されている。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配水管路の途中に設置され、震災等が起きた際、流路を緊急に閉鎖する緊急遮断弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の緊急遮断弁60としては、例えば、図10に示すように、弁箱61内の流路62を開閉する円盤状の弁体63が弁棒64の軸心廻りに回転自在に設けられ、弁箱61内の流体速度を検出する流速検出部65(受圧部)と、上記弁体63を閉鎖方向へ付勢する錘66と、この錘66による付勢力を利用して上記弁体63を全閉位置まで回転させる弁閉鎖機構67とが設けられたものがある(例えば、特許文献1。)。
【0003】
これによると、上記緊急遮断弁60は上水道の配水池の出入口から延びる配管等の途中に設置されており、平常時は、図10に示すように、弁体63が開放状態でロックされ、配管内を流体が流れる。また、万一、震災等で配管が破損し、配管内の流体速度が異常に上昇した場合、上記流体速度の上昇が流速検出部65で検出され、これに基づいて、弁体63のロックが解除され、弁体63が弁閉鎖機構67によって全閉位置まで回転し弁箱61内の流路62を緊急に遮断する。これにより、配水池に貯えられた水が流出してしまうのを未然に防ぐことができる。
【0004】
また、配管管路復旧後、緊急遮断弁60の下流側の配管内に再充水する場合、弁体63を全閉位置から小開度に開栓して、小流量で上記下流側の配管内に充水する。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−32945号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来形式では、図11のグラフで示すように、弁箱61内の流路62を緊急遮断する際、弁体63が全閉位置に近付いて開度が小さくなるにつれて、緊急遮断弁60の圧力損失係数が急激に増加するため、配管内の流速が急に変化してウォーターハンマーが発生する恐れがあった。
【0007】
また、弁体63を小開度に開栓して緊急遮断弁60の下流側の配管内に再充水する場合、上記小開度における流量制御が困難であり、流量が変動し易く、一定の流量を正確に供給することが難しかった。このため、充水開始から満管状態になるまでの所要時間を予め算出することは困難であった。
【0008】
本発明は、緊急遮断時に配管に発生するウォーターハンマーを軽減し、さらに、小開度において定流量で充水を行うことが可能な緊急遮断弁を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本第1発明は、弁箱内の流路を開閉する円盤状の弁体が弁棒の軸心廻りに回転自在に設けられ、上記弁体を閉鎖方向へ付勢する付勢手段と、この付勢手段による付勢力を利用して上記弁体を全閉位置まで回転させる弁閉鎖機構とが設けられた緊急遮断弁であって、
上記弁箱内に、弁箱シールリングが内周面に沿って円環状に配置され、全閉位置において弁体の周縁部が上記弁箱シールリングに摺接し、閉鎖時の回転方向における弁体の正面側に一対のテール部が設けられ、上記両テール部は、弁体回転方向において扇状に形成されて弁体の周縁部に設けられ、且つ、全閉位置の手前の小開度時に弁箱シールリングに摺接する球面状に湾曲した外周面を有し、少なくともいずれか一方のテール部に、外周面と内周面とに開口する通水孔が形成されているものである。
【0010】
これによると、配管等に異常が発生したため弁箱内の流路を緊急遮断する場合、弁体が弁閉鎖機構によって全閉位置まで回転する。この際、弁体が全閉位置に近付いて小開度になると、両テール部の外周面が弁箱シールリングに摺接し、弁体の上流側の流体がテール部の通水孔を通って弁体の下流側へ流れる。この状態は弁体が全閉位置に達する直前まで保たれ、弁体が全閉位置に達すると、弁体の周縁部が弁箱シールリングに摺接して、弁箱内の流路が遮断される。
【0011】
したがって、弁体を小開度にした状態では、上記通水孔の面積が流路面積となるため、流路面積が一定に保たれることになる。これにより、緊急遮断弁の圧力損失係数は、弁体が全閉位置に近付くにつれて増加していくが、全閉位置の手前で、ほぼ水平或いは緩やかな傾きになる。これにより、配管内の流速が急に変化するのを防止することができるため、配管に発生するウォーターハンマーを軽減することができる。
【0012】
また、配管等を復旧した後、緊急遮断弁の下流側の配管内に再充水する場合、弁体を全閉位置から小開度に開栓する。これにより、両テール部の外周面が弁箱シールリングに接触し、弁体の上流側の流体がテール部の通水孔を通って弁体の下流側へ流れ、小流量で上記下流側の配管内に充水される。このように、弁体の上流側と下流側とは通水孔を通してのみ連通し、この通水孔を流れる流量は通水孔の面積に相応して予め決まっているので、容易に定流量で下流側の配管へ充水することができ、充水開始から満管状態になるまでの所要時間を予め正確に算出することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における第1の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図7に示すように、1は上水道の配水池の出入口から延びる配管等の途中に設置された緊急遮断弁である。この緊急遮断弁1の弁箱2内には、流路3を開閉する円盤状の弁体4が弁棒5の軸心廻りに回転自在に設けられている。
【0014】
また、緊急遮断弁1には、弁箱2内の水(流体の一例)の流速を検出する流速検出装置7と、上記弁体4を閉鎖方向へ付勢するウエイト8(付勢手段の一例)と、上記流速検出装置7で検出された流速に基づき且つウエイト8による付勢力(自重)を利用して上記弁体4を全閉位置Sまで回転させる弁閉鎖機構9とが設けられている。尚、上記ウエイト8は弁棒5の一端部に直結されている。また、上記弁閉鎖機構9は、互いに連動したタンブリング装置10とトグルリンク装置11とダンパー装置12とで構成されている。
【0015】
上記流速検出装置7の構成を以下に説明する。
すなわち、図5,図7に示すように、上記流速検出装置7は、弁箱2内に挿入された杓子状のフローセンサー14と、支点17を中心に上下揺動自在なセンサーレバー15とを有している。上記フローセンサー14が水流によって生じる動圧を受け、この動圧に対してセンサーレバー15に取付けられた調整ウエイト16がバランスするようにセットされている。配管内の流速が異常に上昇した場合、フローセンサー14が受ける動圧が設定値以上に大きくなってバランスが崩れ、フローセンサー14が下流側に押される。これによって配管内の流速が検出される。
【0016】
次に、上記タンブリング装置10の構成を以下に説明する。
すなわち、図5,図7に示すように、タンブリング装置10は、上端がセンサーレバー15に連結された上下動自在な連結棒20と、この連結棒20の下端に連動連結された回動自在なラッチレバー21と、このラッチレバー21に係合するラッチ22と、このラッチ22にシャフト23を介して連結されたタンブリングウエイト24と、このタンブリングウエイト24に直結されたストライキングレバー25とで構成されている。
【0017】
図5の仮想線で示すように、上記のようにフローセンサー14が下流側に押されると、センサーレバー15が支点17を中心に上向きに揺動し、センサーレバー15の揺動が連結棒20とラッチレバー21とに伝達され、ラッチ22がラッチレバー21から外れ、タンブリングウエイト24が落下するとともに、ストライキングレバー25の遊端部が上方へ回動する。
【0018】
次に、上記トグルリンク装置11の構成を以下に説明する。
すなわち、図6,図7に示すように、トグルリンク装置11は屈曲自在なリンク体28を有し、このリンク体28は互いに連結されたリンク28aとリンクレバー28bとで構成されている。上記リンク28aは、弁棒5の他端に設けられたベルクランク29を介して、上記ダンパー装置12に連動連結されている。また、上記リンクレバー28bは弁箱2側に回動自在に取付けられている。
【0019】
平常時は、図6の実線で示すように、リンク体28はほぼ直線状態(すなわちリンク28aとリンクレバー28bとが死点をやや越えた位置にある状態)で停止しており、図7に示すように、突張った状態で上記ウエイト8を保持している。図6の仮想線で示すように、タンブリング装置10のストライキングレバー25の遊端部が上方へ回動した際、リンク28aがストライキングレバー25の遊端部によって下から蹴り上げられ、上記突張りが解除され、リンク体28が屈曲する。これにより、上記ウエイト8の自重トルクが弁棒5に作用して、弁体4が閉鎖方向へ回転する。
【0020】
また、上記ダンパー装置12は、油圧シリンダから成り、弁体4の閉鎖方向への回転速度を緩和するためのものであり、ピストンロッドの先端に上記ベルクランク29が連動連結されている。
【0021】
尚、図7に示すように、弁棒5の一端には、手動操作によって弁体4を開閉させる手動操作機32が回転クラッチ33を介して連結されている。
また、図1〜図4に示すように、上記弁箱2内には、弁箱シールリング35が内周面に沿って円環状に配置されており、全閉位置S(図2の実線参照)において弁体4の周縁部が弁箱シールリング35に摺接し、弁箱2内の流路3が遮断される。尚、上記弁棒5は、弁体4に設けられた一対の円筒状のボス部36に挿通されて一体的に連結され、弁箱2に回転自在に保持されている。また、上記弁箱シールリング35は、弁棒5の箇所で、一対の半円弧状に2分割された構造である。
【0022】
閉鎖時の回転方向における弁体4の正面側には、一対のテール部37a,37bが設けられている。これら両テール部37a,37bはそれぞれ、弁体4の回転方向において扇状に形成されており、弁体4の周縁部に設けられている。図1に示すように、両テール部37a,37bの外周面はそれぞれ、弁体4を全閉位置Sの手前の小開度Aにした際、弁箱シールリング35に摺接する球面状に湾曲している。尚、一方のテール部37aは、開栓時における弁体4の回転に伴って、下流側へ向かって変位し、また、他方のテール部37bは、開栓時における弁体4の回転に伴って、上流側へ向かって変位する。
【0023】
上記両テール部37a,37bにはそれぞれ、一端が外周面に開口するとともに他端が内周面に開口する通水孔38が形成されている。図3,図4に示すように、上記通水孔38は、弁体4の周方向に沿って細長い長円状であり、弁体4の周縁部に隣接する1箇所に形成されている。尚、上記両通水孔38の面積(開口面積)は弁箱2内の流路3の断面積の約4%の比率に設定されている。
【0024】
以下、上記構成における作用を説明する。
図2の仮想線と図5の実線で示すように、平常時は、弁体4が全開状態(開度100%)に保たれ、配管内を水が流れる。この際、図6の実線で示すように、リンク体28はほぼ直線状態で停止しており、突張った状態で上記ウエイト8を保持しているため、図7に示すように弁体4が全開位置にロックされている。
【0025】
また、万一、震災等で配管が破損し、配管内の水の流速が異常に上昇した場合、図5の仮想線で示すように、フローセンサー14が下流側に押され、ラッチ22がラッチレバー21から外れ、タンブリングウエイト24が落下し、図6の仮想線で示すように、ストライキングレバー25の遊端部がリンク28aを下方から蹴り上げ、リンク体28が屈曲し、ウエイト8の自重トルクで弁体4が閉鎖方向へ回転する。この際、弁体4の回転速度はダンパー装置12によって緩和され、所定時間(例えば約30秒間)かかって弁体4が全閉位置Sまで回転する。
【0026】
この時、図1に示すように、弁体4が全閉位置Sに近付いて小開度Aになると、両テール部37a,37bの外周面が弁箱シールリング35に摺接し、弁体4の上流側の水が両テール部37a,37bの通水孔38を通って弁体4の下流側へ流れる。この状態は弁体4が全閉位置Sに達する直前まで保たれ、図2の実線で示すように、弁体4が全閉位置Sに達すると、弁体4の周縁部が弁箱シールリング35に摺接して、弁箱2内の流路3が遮断される。
【0027】
したがって、図1に示すように、弁体4を小開度Aにした状態では、上記両通水孔38の面積が流路面積となるため、流路面積が一定に保たれることになる。これにより、図8のグラフで示すように、緊急遮断弁1の圧力損失係数は、弁体4が全閉位置Sに近付くにつれて増加していくが、全閉位置Sの手前で、ほぼ水平或いは緩やかな傾き(図8のグラフのBの部分)になる。これにより、配管内の流速が急に変化するのを防止することができるため、配管に発生するウォーターハンマーを軽減することができる。
【0028】
尚、従来の緊急遮断弁60の弁体63と本実施の形態の緊急遮断弁1の弁体4とを同速度で全閉位置Sまで回転させて緊急遮断した場合、上記緊急遮断弁1によって発生するウォーターハンマーは上記従来の緊急遮断弁60によって発生するウォーターハンマーに比べて30〜40%軽減した。
【0029】
また、上記配管を復旧した後、緊急遮断弁1の下流側の配管内に再充水する場合、手動操作機32を操作して、弁体4を全閉位置Sから小開度Aに開栓する。これにより、図1に示すように、両テール部37a,37bの外周面が弁箱シールリング35に接触し、弁体4の上流側の水が両テール部37a,37bの通水孔38を通って弁体4の下流側へ流れ、小流量で上記下流側の配管内に充水される。このように、弁体4の上流側と下流側とは両通水孔38を通してのみ連通し、両通水孔38を流れる流量は両通水孔38の面積に相応して予め決まっているので、定流量で下流側の配管へ充水することができ、充水開始から満管状態になるまでの所要時間を予め正確に算出することができる。
【0030】
上記第1の実施の形態では、異常検出手段として流速検出装置7を用いて配管内の流速の異常を検出し、緊急遮断弁1を遮断しているが、水位検出装置を用いて配管内の水位の異常を検出し、緊急遮断弁1を遮断してもよい。また、地震計を用いて地震を検出し、緊急遮断弁1を遮断してもよい。
【0031】
次に、第2の実施の形態を図9に基づいて説明する。
弁体4を閉鎖方向へ付勢するウエイト8(付勢手段の一例)は回動レバー51を介して弁棒5の他端に設けられている。また、弁閉鎖機構52は、弁体4を全開状態にロックするストッパー装置53と、弁体4の閉鎖方向への回転速度を緩和するためのダンパー装置54とで構成されている。
【0032】
上記ストッパー装置53は、弁体4が全開位置の状態で回動レバー51の回動をロックピン(図示省略)でロックするものであり、ソレノイド(図示省略)によってロックピンを出退させることで、上記回動レバー51のロックおよびロック解除を行うように構成されている。尚、上記ソレノイドは、外部に設けられた地震計からの検出信号に基づいて作動する。
【0033】
また、ダンパー装置54は油圧シリンダから構成されている。
これによると、平常時は、図9に示すように、弁体4が全開状態(開度100%)に保たれ、配管内を流体が流れる。この際、ストッパー装置53のロックピンが突出して回動レバー51がロックされているため、弁体4が全開位置にロックされる。
【0034】
また、地震が発生した場合、地震計からの検出信号に基づいてソレノイドが作動してロックピンが退入するため、回動レバー51のロックが解除され、回動レバー51がウエイト8の重量で下方へ回動し、弁棒5を介して弁体4が閉鎖方向へ回転する。この際、弁体4の回転速度はダンパー装置54によって緩和され、所定時間かかって弁体4が全閉位置Sまで回転する。
【0035】
上記第2の実施の形態では、異常検出手段として地震計を用いて地震を検出し、緊急遮断弁1を遮断しているが、流速検出装置を用いて配管内の流速の異常を検出し、緊急遮断弁1を遮断してもよい。また、水位検出装置を用いて配管内の水位の異常を検出し、緊急遮断弁1を遮断してもよい。
【0036】
上記各実施の形態では、通水孔38を両テール部37a,37bに形成しているが、いずれか片方のテール部のみに形成してもよい。また、上記各通水孔38を長円状に形成しているが、長円状に限定されるものではなく、例えば、各テール部37a,37bに小円形状の通水孔を複数形成してもよい。
【0037】
上記各実施の形態では、流体の一例として水を挙げたが、水以外の液体又は気体を流してもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通水孔を有するテール部を設けたことによって、弁箱内の流路を緊急遮断する場合、配管内の流速が急に変化するのを防止することができるため、配管に発生するウォーターハンマーを軽減することができる。
【0039】
また、配管等を復旧した後、緊急遮断弁の下流側の配管内に再充水する場合、容易に定流量で下流側の配管へ充水することができ、充水開始から満管状態になるまでの所要時間を予め正確に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における緊急遮断弁の弁体周辺部分の断面図であり、弁体を小開度にした状態を示す。
【図2】同、緊急遮断弁の弁体周辺部分の断面図であり、弁体を全閉にした状態を示す。
【図3】同、緊急遮断弁の弁体の斜視図である。
【図4】図2におけるX−X矢視図である。
【図5】同、緊急遮断弁の弁閉鎖機構の構成を示す図である。
【図6】同、緊急遮断弁の弁閉鎖機構の構成を示す図である。
【図7】同、緊急遮断弁の斜視図である。
【図8】同、緊急遮断弁の弁体開度と圧力損失係数との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態における緊急遮断弁の斜視図である。
【図10】従来の緊急遮断弁の斜視図である。
【図11】従来の緊急遮断弁の弁体開度と圧力損失係数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 緊急遮断弁
2 弁箱
3 流路
4 弁体
5 弁棒
8 ウェイト(付勢手段)
9,52 弁閉鎖機構
35 弁箱シールリング
37a,37b テール部
38 通水孔
A 小開度
S 全閉位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、配水管路の途中に設置され、震災等が起きた際、流路を緊急に閉鎖する緊急遮断弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の緊急遮断弁60としては、例えば、図10に示すように、弁箱61内の流路62を開閉する円盤状の弁体63が弁棒64の軸心廻りに回転自在に設けられ、弁箱61内の流体速度を検出する流速検出部65(受圧部)と、上記弁体63を閉鎖方向へ付勢する錘66と、この錘66による付勢力を利用して上記弁体63を全閉位置まで回転させる弁閉鎖機構67とが設けられたものがある(例えば、特許文献1。)。
【0003】
これによると、上記緊急遮断弁60は上水道の配水池の出入口から延びる配管等の途中に設置されており、平常時は、図10に示すように、弁体63が開放状態でロックされ、配管内を流体が流れる。また、万一、震災等で配管が破損し、配管内の流体速度が異常に上昇した場合、上記流体速度の上昇が流速検出部65で検出され、これに基づいて、弁体63のロックが解除され、弁体63が弁閉鎖機構67によって全閉位置まで回転し弁箱61内の流路62を緊急に遮断する。これにより、配水池に貯えられた水が流出してしまうのを未然に防ぐことができる。
【0004】
また、配管管路復旧後、緊急遮断弁60の下流側の配管内に再充水する場合、弁体63を全閉位置から小開度に開栓して、小流量で上記下流側の配管内に充水する。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−32945号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来形式では、図11のグラフで示すように、弁箱61内の流路62を緊急遮断する際、弁体63が全閉位置に近付いて開度が小さくなるにつれて、緊急遮断弁60の圧力損失係数が急激に増加するため、配管内の流速が急に変化してウォーターハンマーが発生する恐れがあった。
【0007】
また、弁体63を小開度に開栓して緊急遮断弁60の下流側の配管内に再充水する場合、上記小開度における流量制御が困難であり、流量が変動し易く、一定の流量を正確に供給することが難しかった。このため、充水開始から満管状態になるまでの所要時間を予め算出することは困難であった。
【0008】
本発明は、緊急遮断時に配管に発生するウォーターハンマーを軽減し、さらに、小開度において定流量で充水を行うことが可能な緊急遮断弁を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本第1発明は、弁箱内の流路を開閉する円盤状の弁体が弁棒の軸心廻りに回転自在に設けられ、上記弁体を閉鎖方向へ付勢する付勢手段と、この付勢手段による付勢力を利用して上記弁体を全閉位置まで回転させる弁閉鎖機構とが設けられた緊急遮断弁であって、
上記弁箱内に、弁箱シールリングが内周面に沿って円環状に配置され、全閉位置において弁体の周縁部が上記弁箱シールリングに摺接し、閉鎖時の回転方向における弁体の正面側に一対のテール部が設けられ、上記両テール部は、弁体回転方向において扇状に形成されて弁体の周縁部に設けられ、且つ、全閉位置の手前の小開度時に弁箱シールリングに摺接する球面状に湾曲した外周面を有し、少なくともいずれか一方のテール部に、外周面と内周面とに開口する通水孔が形成されているものである。
【0010】
これによると、配管等に異常が発生したため弁箱内の流路を緊急遮断する場合、弁体が弁閉鎖機構によって全閉位置まで回転する。この際、弁体が全閉位置に近付いて小開度になると、両テール部の外周面が弁箱シールリングに摺接し、弁体の上流側の流体がテール部の通水孔を通って弁体の下流側へ流れる。この状態は弁体が全閉位置に達する直前まで保たれ、弁体が全閉位置に達すると、弁体の周縁部が弁箱シールリングに摺接して、弁箱内の流路が遮断される。
【0011】
したがって、弁体を小開度にした状態では、上記通水孔の面積が流路面積となるため、流路面積が一定に保たれることになる。これにより、緊急遮断弁の圧力損失係数は、弁体が全閉位置に近付くにつれて増加していくが、全閉位置の手前で、ほぼ水平或いは緩やかな傾きになる。これにより、配管内の流速が急に変化するのを防止することができるため、配管に発生するウォーターハンマーを軽減することができる。
【0012】
また、配管等を復旧した後、緊急遮断弁の下流側の配管内に再充水する場合、弁体を全閉位置から小開度に開栓する。これにより、両テール部の外周面が弁箱シールリングに接触し、弁体の上流側の流体がテール部の通水孔を通って弁体の下流側へ流れ、小流量で上記下流側の配管内に充水される。このように、弁体の上流側と下流側とは通水孔を通してのみ連通し、この通水孔を流れる流量は通水孔の面積に相応して予め決まっているので、容易に定流量で下流側の配管へ充水することができ、充水開始から満管状態になるまでの所要時間を予め正確に算出することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における第1の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図7に示すように、1は上水道の配水池の出入口から延びる配管等の途中に設置された緊急遮断弁である。この緊急遮断弁1の弁箱2内には、流路3を開閉する円盤状の弁体4が弁棒5の軸心廻りに回転自在に設けられている。
【0014】
また、緊急遮断弁1には、弁箱2内の水(流体の一例)の流速を検出する流速検出装置7と、上記弁体4を閉鎖方向へ付勢するウエイト8(付勢手段の一例)と、上記流速検出装置7で検出された流速に基づき且つウエイト8による付勢力(自重)を利用して上記弁体4を全閉位置Sまで回転させる弁閉鎖機構9とが設けられている。尚、上記ウエイト8は弁棒5の一端部に直結されている。また、上記弁閉鎖機構9は、互いに連動したタンブリング装置10とトグルリンク装置11とダンパー装置12とで構成されている。
【0015】
上記流速検出装置7の構成を以下に説明する。
すなわち、図5,図7に示すように、上記流速検出装置7は、弁箱2内に挿入された杓子状のフローセンサー14と、支点17を中心に上下揺動自在なセンサーレバー15とを有している。上記フローセンサー14が水流によって生じる動圧を受け、この動圧に対してセンサーレバー15に取付けられた調整ウエイト16がバランスするようにセットされている。配管内の流速が異常に上昇した場合、フローセンサー14が受ける動圧が設定値以上に大きくなってバランスが崩れ、フローセンサー14が下流側に押される。これによって配管内の流速が検出される。
【0016】
次に、上記タンブリング装置10の構成を以下に説明する。
すなわち、図5,図7に示すように、タンブリング装置10は、上端がセンサーレバー15に連結された上下動自在な連結棒20と、この連結棒20の下端に連動連結された回動自在なラッチレバー21と、このラッチレバー21に係合するラッチ22と、このラッチ22にシャフト23を介して連結されたタンブリングウエイト24と、このタンブリングウエイト24に直結されたストライキングレバー25とで構成されている。
【0017】
図5の仮想線で示すように、上記のようにフローセンサー14が下流側に押されると、センサーレバー15が支点17を中心に上向きに揺動し、センサーレバー15の揺動が連結棒20とラッチレバー21とに伝達され、ラッチ22がラッチレバー21から外れ、タンブリングウエイト24が落下するとともに、ストライキングレバー25の遊端部が上方へ回動する。
【0018】
次に、上記トグルリンク装置11の構成を以下に説明する。
すなわち、図6,図7に示すように、トグルリンク装置11は屈曲自在なリンク体28を有し、このリンク体28は互いに連結されたリンク28aとリンクレバー28bとで構成されている。上記リンク28aは、弁棒5の他端に設けられたベルクランク29を介して、上記ダンパー装置12に連動連結されている。また、上記リンクレバー28bは弁箱2側に回動自在に取付けられている。
【0019】
平常時は、図6の実線で示すように、リンク体28はほぼ直線状態(すなわちリンク28aとリンクレバー28bとが死点をやや越えた位置にある状態)で停止しており、図7に示すように、突張った状態で上記ウエイト8を保持している。図6の仮想線で示すように、タンブリング装置10のストライキングレバー25の遊端部が上方へ回動した際、リンク28aがストライキングレバー25の遊端部によって下から蹴り上げられ、上記突張りが解除され、リンク体28が屈曲する。これにより、上記ウエイト8の自重トルクが弁棒5に作用して、弁体4が閉鎖方向へ回転する。
【0020】
また、上記ダンパー装置12は、油圧シリンダから成り、弁体4の閉鎖方向への回転速度を緩和するためのものであり、ピストンロッドの先端に上記ベルクランク29が連動連結されている。
【0021】
尚、図7に示すように、弁棒5の一端には、手動操作によって弁体4を開閉させる手動操作機32が回転クラッチ33を介して連結されている。
また、図1〜図4に示すように、上記弁箱2内には、弁箱シールリング35が内周面に沿って円環状に配置されており、全閉位置S(図2の実線参照)において弁体4の周縁部が弁箱シールリング35に摺接し、弁箱2内の流路3が遮断される。尚、上記弁棒5は、弁体4に設けられた一対の円筒状のボス部36に挿通されて一体的に連結され、弁箱2に回転自在に保持されている。また、上記弁箱シールリング35は、弁棒5の箇所で、一対の半円弧状に2分割された構造である。
【0022】
閉鎖時の回転方向における弁体4の正面側には、一対のテール部37a,37bが設けられている。これら両テール部37a,37bはそれぞれ、弁体4の回転方向において扇状に形成されており、弁体4の周縁部に設けられている。図1に示すように、両テール部37a,37bの外周面はそれぞれ、弁体4を全閉位置Sの手前の小開度Aにした際、弁箱シールリング35に摺接する球面状に湾曲している。尚、一方のテール部37aは、開栓時における弁体4の回転に伴って、下流側へ向かって変位し、また、他方のテール部37bは、開栓時における弁体4の回転に伴って、上流側へ向かって変位する。
【0023】
上記両テール部37a,37bにはそれぞれ、一端が外周面に開口するとともに他端が内周面に開口する通水孔38が形成されている。図3,図4に示すように、上記通水孔38は、弁体4の周方向に沿って細長い長円状であり、弁体4の周縁部に隣接する1箇所に形成されている。尚、上記両通水孔38の面積(開口面積)は弁箱2内の流路3の断面積の約4%の比率に設定されている。
【0024】
以下、上記構成における作用を説明する。
図2の仮想線と図5の実線で示すように、平常時は、弁体4が全開状態(開度100%)に保たれ、配管内を水が流れる。この際、図6の実線で示すように、リンク体28はほぼ直線状態で停止しており、突張った状態で上記ウエイト8を保持しているため、図7に示すように弁体4が全開位置にロックされている。
【0025】
また、万一、震災等で配管が破損し、配管内の水の流速が異常に上昇した場合、図5の仮想線で示すように、フローセンサー14が下流側に押され、ラッチ22がラッチレバー21から外れ、タンブリングウエイト24が落下し、図6の仮想線で示すように、ストライキングレバー25の遊端部がリンク28aを下方から蹴り上げ、リンク体28が屈曲し、ウエイト8の自重トルクで弁体4が閉鎖方向へ回転する。この際、弁体4の回転速度はダンパー装置12によって緩和され、所定時間(例えば約30秒間)かかって弁体4が全閉位置Sまで回転する。
【0026】
この時、図1に示すように、弁体4が全閉位置Sに近付いて小開度Aになると、両テール部37a,37bの外周面が弁箱シールリング35に摺接し、弁体4の上流側の水が両テール部37a,37bの通水孔38を通って弁体4の下流側へ流れる。この状態は弁体4が全閉位置Sに達する直前まで保たれ、図2の実線で示すように、弁体4が全閉位置Sに達すると、弁体4の周縁部が弁箱シールリング35に摺接して、弁箱2内の流路3が遮断される。
【0027】
したがって、図1に示すように、弁体4を小開度Aにした状態では、上記両通水孔38の面積が流路面積となるため、流路面積が一定に保たれることになる。これにより、図8のグラフで示すように、緊急遮断弁1の圧力損失係数は、弁体4が全閉位置Sに近付くにつれて増加していくが、全閉位置Sの手前で、ほぼ水平或いは緩やかな傾き(図8のグラフのBの部分)になる。これにより、配管内の流速が急に変化するのを防止することができるため、配管に発生するウォーターハンマーを軽減することができる。
【0028】
尚、従来の緊急遮断弁60の弁体63と本実施の形態の緊急遮断弁1の弁体4とを同速度で全閉位置Sまで回転させて緊急遮断した場合、上記緊急遮断弁1によって発生するウォーターハンマーは上記従来の緊急遮断弁60によって発生するウォーターハンマーに比べて30〜40%軽減した。
【0029】
また、上記配管を復旧した後、緊急遮断弁1の下流側の配管内に再充水する場合、手動操作機32を操作して、弁体4を全閉位置Sから小開度Aに開栓する。これにより、図1に示すように、両テール部37a,37bの外周面が弁箱シールリング35に接触し、弁体4の上流側の水が両テール部37a,37bの通水孔38を通って弁体4の下流側へ流れ、小流量で上記下流側の配管内に充水される。このように、弁体4の上流側と下流側とは両通水孔38を通してのみ連通し、両通水孔38を流れる流量は両通水孔38の面積に相応して予め決まっているので、定流量で下流側の配管へ充水することができ、充水開始から満管状態になるまでの所要時間を予め正確に算出することができる。
【0030】
上記第1の実施の形態では、異常検出手段として流速検出装置7を用いて配管内の流速の異常を検出し、緊急遮断弁1を遮断しているが、水位検出装置を用いて配管内の水位の異常を検出し、緊急遮断弁1を遮断してもよい。また、地震計を用いて地震を検出し、緊急遮断弁1を遮断してもよい。
【0031】
次に、第2の実施の形態を図9に基づいて説明する。
弁体4を閉鎖方向へ付勢するウエイト8(付勢手段の一例)は回動レバー51を介して弁棒5の他端に設けられている。また、弁閉鎖機構52は、弁体4を全開状態にロックするストッパー装置53と、弁体4の閉鎖方向への回転速度を緩和するためのダンパー装置54とで構成されている。
【0032】
上記ストッパー装置53は、弁体4が全開位置の状態で回動レバー51の回動をロックピン(図示省略)でロックするものであり、ソレノイド(図示省略)によってロックピンを出退させることで、上記回動レバー51のロックおよびロック解除を行うように構成されている。尚、上記ソレノイドは、外部に設けられた地震計からの検出信号に基づいて作動する。
【0033】
また、ダンパー装置54は油圧シリンダから構成されている。
これによると、平常時は、図9に示すように、弁体4が全開状態(開度100%)に保たれ、配管内を流体が流れる。この際、ストッパー装置53のロックピンが突出して回動レバー51がロックされているため、弁体4が全開位置にロックされる。
【0034】
また、地震が発生した場合、地震計からの検出信号に基づいてソレノイドが作動してロックピンが退入するため、回動レバー51のロックが解除され、回動レバー51がウエイト8の重量で下方へ回動し、弁棒5を介して弁体4が閉鎖方向へ回転する。この際、弁体4の回転速度はダンパー装置54によって緩和され、所定時間かかって弁体4が全閉位置Sまで回転する。
【0035】
上記第2の実施の形態では、異常検出手段として地震計を用いて地震を検出し、緊急遮断弁1を遮断しているが、流速検出装置を用いて配管内の流速の異常を検出し、緊急遮断弁1を遮断してもよい。また、水位検出装置を用いて配管内の水位の異常を検出し、緊急遮断弁1を遮断してもよい。
【0036】
上記各実施の形態では、通水孔38を両テール部37a,37bに形成しているが、いずれか片方のテール部のみに形成してもよい。また、上記各通水孔38を長円状に形成しているが、長円状に限定されるものではなく、例えば、各テール部37a,37bに小円形状の通水孔を複数形成してもよい。
【0037】
上記各実施の形態では、流体の一例として水を挙げたが、水以外の液体又は気体を流してもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通水孔を有するテール部を設けたことによって、弁箱内の流路を緊急遮断する場合、配管内の流速が急に変化するのを防止することができるため、配管に発生するウォーターハンマーを軽減することができる。
【0039】
また、配管等を復旧した後、緊急遮断弁の下流側の配管内に再充水する場合、容易に定流量で下流側の配管へ充水することができ、充水開始から満管状態になるまでの所要時間を予め正確に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における緊急遮断弁の弁体周辺部分の断面図であり、弁体を小開度にした状態を示す。
【図2】同、緊急遮断弁の弁体周辺部分の断面図であり、弁体を全閉にした状態を示す。
【図3】同、緊急遮断弁の弁体の斜視図である。
【図4】図2におけるX−X矢視図である。
【図5】同、緊急遮断弁の弁閉鎖機構の構成を示す図である。
【図6】同、緊急遮断弁の弁閉鎖機構の構成を示す図である。
【図7】同、緊急遮断弁の斜視図である。
【図8】同、緊急遮断弁の弁体開度と圧力損失係数との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態における緊急遮断弁の斜視図である。
【図10】従来の緊急遮断弁の斜視図である。
【図11】従来の緊急遮断弁の弁体開度と圧力損失係数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 緊急遮断弁
2 弁箱
3 流路
4 弁体
5 弁棒
8 ウェイト(付勢手段)
9,52 弁閉鎖機構
35 弁箱シールリング
37a,37b テール部
38 通水孔
A 小開度
S 全閉位置
Claims (1)
- 弁箱内の流路を開閉する円盤状の弁体が弁棒の軸心廻りに回転自在に設けられ、上記弁体を閉鎖方向へ付勢する付勢手段と、この付勢手段による付勢力を利用して上記弁体を全閉位置まで回転させる弁閉鎖機構とが設けられた緊急遮断弁であって、
上記弁箱内に、弁箱シールリングが内周面に沿って円環状に配置され、全閉位置において弁体の周縁部が上記弁箱シールリングに摺接し、閉鎖時の回転方向における弁体の正面側に一対のテール部が設けられ、上記両テール部は、弁体回転方向において扇状に形成されて弁体の周縁部に設けられ、且つ、全閉位置の手前の小開度時に弁箱シールリングに摺接する球面状に湾曲した外周面を有し、少なくともいずれか一方のテール部に、外周面と内周面とに開口する通水孔が形成されていることを特徴とする緊急遮断弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003028942A JP2004239345A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | 緊急遮断弁 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003028942A JP2004239345A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | 緊急遮断弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004239345A true JP2004239345A (ja) | 2004-08-26 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003028942A Pending JP2004239345A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | 緊急遮断弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004239345A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009103283A (ja) * | 2007-10-25 | 2009-05-14 | Kayaba Ind Co Ltd | 可変減衰弁 |
CN103486317A (zh) * | 2013-09-24 | 2014-01-01 | 浙江郑蝶阀门有限公司 | 重锤式液控蝶阀 |
CN103939658A (zh) * | 2014-04-29 | 2014-07-23 | 天津福得士阀门有限公司 | 带电磁快速切断控制的阀门 |
CN105508632A (zh) * | 2016-01-18 | 2016-04-20 | 株洲南方阀门股份有限公司 | 一种流速检测机构及其爆管紧急切断阀 |
CN112228781A (zh) * | 2020-11-04 | 2021-01-15 | 博纳斯威阀门股份有限公司 | 管道安全控制用双速油缸 |
CN112228780A (zh) * | 2020-11-04 | 2021-01-15 | 博纳斯威阀门股份有限公司 | 爆管保护安全装置 |
-
2003
- 2003-02-06 JP JP2003028942A patent/JP2004239345A/ja active Pending
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