JP2004238777A - 古紙再生用脱墨剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】パルプ歩留まりを下げること無く、白色度が向上し、残インキ量の少ないパルプが得られる古紙再生用脱墨剤を提供する。
【解決手段】エチレンオキサイド基とプロピレンオキサイド基とを、特定の配列で且つ特定の付加モル数で含む下記一般式(I)で表される化合物を含有する古紙再生用脱墨剤。
R−O−[As][Asx’/Em1][E][At]−H (I)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は古紙再生用脱墨剤に関し、更に詳しくは、脱墨性能に優れ、かつ各脱墨工程に要求される脱墨性能を具備した古紙再生用脱墨剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
古紙の再生は脱墨処理により原料古紙からインキを剥離し、再生パルプを得て、再生紙を製造することにより行われる。
【0003】
近年、美しく品質安定性の高い印刷に対する需要の増大や印刷技術の進展により、原料古紙におけるインキの紙への結合が強固になってきており、さらに、古紙回収システムが整備され、原料古紙の供給が安定し、原料古紙の在庫期間が長くなってきていることから、インキの難剥離化が進行している。
【0004】
このことから、インキ剥離性に優れる高級アルコール系非イオン性脱墨剤の普及が顕著となっている。
【0005】
高級アルコール系非イオン性脱墨剤の機能設計の考え方は、高級アルコール骨格にインキ剥離機能を担わせ、他の重要な脱墨性能(凝集性、起泡性、捕集性、消泡性)を高級アルコール骨格に付加したアルキレンオキサイド基に担わせるということが基本である。これまで開示されている技術の多くは、アルキレンオキサイド基の配列の仕方を工夫して脱墨性能の強化をしてきたものである。
【0006】
脱墨処理に使用される脱墨剤に要求される性能としては、フロテーション法を例にすると、
(1) インキの古紙からの剥離力
(2) インキの適度な凝集力
(3) 凝集したインキを吸着するための適度な起泡力及び捕集力
(4) 効率の良い操業を行うための消泡力
の4つであり、これらをバランスよく備えていなければならない。
【0007】
ここで、アルキレンオキサイド基の配列に着目すると、従来の配列は、以下の4つのパターンに分類できる。
A.エチレンオキサイド基を必ず含む1種類以上のアルキレンオキサイド基がブロック配列している。
B.エチレンオキサイド基を必ず含む1種類以上のアルキレンオキサイド基がランダム配列している。
C.エチレンオキサイド基を必ず含み、ブロック配列と、ランダム配列が混在している(特許文献1)。
D.エチレンオキサイド基のブロック配列基又はエチレンオキサイドを必須として含むランダム配列基を、プロピレンオキサイドのブロック配列基が挟む構造をとっている(特許文献2)。
【0008】
これらを詳細に検討すると、配列を構成している各アルキレンオキサイド基の付加モル数が同程度であれば、それぞれ以下の長所と欠点を有していることがわかった。
(1) A.のブロック配列は、インキ捕集効率が高いが、起泡力が低い。そのため、起泡力の弱いフロテーション条件では、泡沫量が不足するため、剥離したインキを十分に除去できない場合がある。
(2) B.の完全ランダム配列は、起泡力は強く、泡沫粘性が小さいが、インキ捕集効率が悪く、消泡し難い。そのため、剥離したインキの除去を行うのに多量の泡沫を必要とするにもかかわらず、泡沫寿命が大きく、フロテーションの排出工程で泡が溢れるというトラブルが生じる。
(3) C.の配列は、ランダム配列基の導入位置が適切でなく、起泡力は強いが、消泡し難く、インキ捕集効率がブロック配列に比べ低い。そのため、剥離したインキも十分に除去できず、フロテーションの排出工程で(2) と同様の泡トラブルを生じる。
(4) D.の配列は、起泡力が低い上、泡沫粘性が大きいため、起泡力の弱いフロテーション条件では、泡沫量が不足し、泡沫が移動しにくい。
【0009】
また、特許文献3には、3基以上のブロック配列基と1基以上のランダム配列基とを含むアルキレンオキサイド基を有する特定の化合物を含有する脱墨剤が開示されており、広範囲の構造にわたって脱墨剤に要求される性能がバランス良く得られることが示されている。しかし、白色度の向上や残インキ量の低減については、特にランダム配列部分のアルキレンオキサイドの比率との関連で、より好適な範囲は開示されていない。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−186985号公報
【特許文献2】
特開平5−263379号公報
【特許文献3】
特許第3081120号明細書
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、脱墨剤において、インキ剥離性、インキ捕集性と消泡性を十分に向上させる技術は見出されておらず、実際の製造場面では古紙の劣化によりインキ剥離が困難となることがしばしばあることから、薬剤(アルカリ、脱墨剤等)の増量や機械的負荷の増加が計られる。このような対策を講じれば未剥離インキは低減できるが、その結果、剥離インキの微細化から、インキ除去不良を起こしてしまうため、パルプ歩留まりを下げること無く白色度や残インキ量の点で問題のない品質を得ることは困難となる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来技術によるアルキレンオキサイド配列パターンの脱墨性能を更に考察した結果、脱インキ効率の良いブロック配列を基本にして、このブロック配列間に、脱墨効率を低下しない程度のモル数からなるランダム配列基を挿入したアルキレンオキサイド配列基を有する化合物であって、更にその付加モル数と、ランダム配列基部分内のアルキレンオキサイド比率が限定された範囲にあるものが、白色度の向上に特に有効であることを見いだした。
【0013】
本発明は、下記一般式(I)で表される化合物を含有する古紙再生用脱墨剤に関する。
R−O−[As][Asx’/Em1][E][At]−H (I)
(式中、Rは1個の水酸基を有する化合物から水酸基を除いた残基を表し、AsはC2sO(sは3又は4)、AtはC2tO(tは3又は4)、EはCOであり、x、x’、m、m1及びnは付加モル数であり、それぞれx≧3、x’≧1、m1>2、m≧4、n≧3である。なお、[Asx’/Em1]はランダム付加であり、m1/x’のモル比が2超である。)
【0014】
一般式(I)で表される化合物において、エチレンオキサイドの付加モル数の合計m1+m≧6であり、[Asx’/Em1]部分のm1/x’のモル比が2超以上である事が、適正なインキ剥離性とインキ捕集性を確保するために必須である。本発明でいう付加モル数は平均付加モル数を意味する。m1/x’のモル比は2超であり、好ましくは2超〜10が、より好ましくは2.5〜10が、特に好ましくは3.5〜6が望ましい。また、m1+mは6以上であり、好ましくは6〜280が、特に好ましくは6〜100が望ましい。x+x’は300未満が好ましく、5〜50がより好ましい。
【0015】
全アルキレンオキサイドの付加モル数(x+x’+m1+m+n)は18〜840が好ましい。また、ランダム部分のモル比(ランダム化率)(x’+m1)/(x+x’+m1+m+n)×100は5%以上80%未満が好ましい。また、E/(As+At)のモル比は3/1〜1/2が好ましい。これらを満たすことは、白色度、残インキ量、パルプ歩留まりの点でより好ましい。
【0016】
xは3以上であり、好ましくは3〜200が、特に好ましくは3〜50が白色度、残インキ量、パルプ歩留まりの点から望ましい。また、x’は1以上であり、好ましくは1.5〜200が、特に好ましくは1.5〜50が白色度、残インキ量、パルプ歩留まりの点から、望ましい。また、m1は2超であり、好ましくは3〜200が、特に好ましくは3〜100が白色度、残インキ量、パルプ歩留まりの点から、望ましい。また、mは4以上であり、好ましくは4〜200が、特に好ましくは4〜50が白色度、残インキ量、パルプ歩留まりの点から、望ましい。また、nは3以上であり、好ましくは3〜280が、特に好ましくは3〜50が白色度、残インキ量、パルプ歩留まりの点から、望ましい。
【0017】
また、更に製造の点から、一般式(I)中のアルキレンオキサイド基におけるランダム配列基[Asx’/Em1]の両末端が、そのランダム配列基を構成するアルキレンオキサイドから選ばれる2種のアルキレンオキサイドのブロック配列基と隣接していることが望ましい。
【0018】
一般式(I)で表される化合物は1個の水酸基を有する化合物に、アルキレンオキサイドを4段の工程で付加することにより得られるが、アルキレンオキサイドを付加させる1個の水酸基を有する化合物としては、アルコール、フェノール系化合物等が挙げられる。
【0019】
アルコールとしては、炭素数8〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有するものが好ましく、1級または2級アルコールが好ましい。すなわち、一般式(I)中のRは、炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基とすることができる。インキ捕集力の点からアルコールの炭素数は8以上が好ましく、インキ剥離力の点から24以下が好ましい。アルコールとしては、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール、2−エチルヘキサノール、2−エチルウンデカノール等が挙げられる。
【0020】
フェノール系化合物としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、アミノフェノール、ヒドロキシ安息香酸等の置換フェノール類、ナフトール、メチルナフトール、ブチルナフトール、オクチルナフトール等の置換ナフトール類等が挙げられる。特に、炭素数6〜16の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基で置換されたアルキルフェノールがインキ捕集力やインキ剥離が良好なため好ましい。すなわち、一般式(I)中のRは、炭素数6〜16の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルフェノール由来の基とすることができる。
【0021】
上記に例示した水酸基を有する化合物のうち、剥離性を考慮すると、炭素数6〜16の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基もしくはアルケニル基で置換されたアルキルフェノール、炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖アルキル基又はアルケニル基を有するアルコールが好ましくは、最も好ましくは炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖アルキル基又はアルケニル基を有するアルコールである。
【0022】
一般式(I)で表される化合物では、式(I)中の酸素原子及び水素原子と、−CO−基又は−CO−基のブロック配列基が結合しているため、よりインキ捕集性に優れ、消泡性が高い。経済性を考慮すると、一般式(I)中の酸素原子及び水素原子のいずれか一方に−CO−が結合するのが好ましく、更に好ましくは両方が−CO−と結合することである。
【0023】
更に、アルキレンオキサイドの付加モル数を限定していくと、より優れた脱墨性能を達成することができる。すなわち、各アルキレンオキサイドの付加モル数が、下記(1)〜(6)を満たすことが望ましい。
(1) x+x’≦280
(2) m1+m≦280
(3) n≦280
(4) 18≦x+x’+m1+m+n≦840
(5) ランダム化率(%)5≦(x’+m1)/(x+x’+m1+m+n)×100<80
(6) m1/x’のモル比=2超〜10
【0024】
上記の範囲について、更に好ましくは、各アルキレンオキサイドの付加モル数が、下記 (7)〜(12)を満たすことである。
(7) 5≦x+x’≦50
(8) m1+m≦50
(9) 5≦n≦50
(10) E/(As+At)のモル比=3/1〜1/2
(11) 12≦x+m+n≦150
(12) ランダム化率(%)10≦(x’+m1)/(x+x’+m1+m+n)×100<60
【0025】
特に、付加反応の精度を考慮し、確実にランダム配列を得るには、ランダム化率は10%以上が望ましい。
【0026】
一般式(I)で表される化合物の製造方法の一例としては、例えば、アルコールに触媒量のアルカリ性物質を加え、まず初めにプロピレンオキサイド(以下、POと表記する)またはブチレンオキサイド(以下、BOと表記する)を所定量(原料アルコール1モルに対する所定のモル数に相当する量)付加反応(1段目の工程)させ、次にエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)と、PO又はBOとの混合物を所定量仕込みランダム付加重合反応(2段目の工程)させた後、EOの所定量を単独で付加反応(3段目の工程)させ、最後にPOまたはBOの所定量を付加反応(4段目の工程)させることが挙げられる。もちろん、これは一例であって、その他の方法によって製造することも可能である。
【0027】
本発明の古紙再生用脱墨剤は一般式(I)で表される化合物を30〜100重量%含有することが好ましく、特に50〜100重量%含有することが好ましい。
【0028】
本発明の脱墨剤は一般式(I)で表される化合物以外の構造を有する公知の脱墨剤、例えば高級アルコールアルキレンオキサイド(以下、アルキレンオキサイドをAOと表記する)付加物、脂肪酸AO付加物、油脂とアルコール類との混合物のAO付加物、多価カルボン酸とアルコール類との混合物のAO付加物等と併用しても良い。また脱墨パルプの歩留りを上げる目的で、例えば高級脂肪酸、高級脂肪酸塩等、またフロテーション工程での起泡性、抑泡性の制御等操業性改善を考慮して、高級アルコール硫酸塩、グリセリン等の多価アルコール及びこれらのAO付加物と併用しても良い。
【0029】
本発明の脱墨剤はフロテーション工程より前であれば何れの工程へ添加しても、パルプ歩留まりを下げること無く、白色度及び残インキ量に優れる脱墨パルプを得ることができる。一般には、本発明の脱墨剤は、パルピング工程、ミキシング工程あるいはフロテーション工程のいずれかあるいは全部に添加する。その添加量は特に規定されるものではないが、好ましくは原料古紙に対して0.03〜1.0重量%である。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、パルプ歩留まりを下げること無く、白色度が向上し、残インキ量の少ないパルプが得られる古紙再生用脱墨剤が提供される。
【0031】
【実施例】
〔実施例1〕
市中回収された原料古紙(新聞/チラシ=70/30重量比)を4cm×4cmに細断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に温水及び水酸化ナトリウム1重量%(対原料古紙)、3号珪酸ソーダ3重量%(対原料古紙)、35%過酸化水素水3重量%(対原料古紙)、脱墨剤として表1に示す本発明品又は比較品を0.2重量%(対原料古紙)添加し、パルプ濃度4重量%、40℃に調整し、10分間離解した。得られたパルプスラリーを60℃にて60分間熟成した後、温水を加えてパルプ濃度を1%に希釈して、40℃にて10分間フロテーション処理を行った(極東振興株式会社製フロテーター使用)。
【0032】
フロテーション処理後のパルプスラリーに硫酸アルミニウム10重量%(対パルプ)を添加し攪拌してから、JIS P8209に従い、150メッシュワイヤーで坪量150g/mの手抄きシート(脱墨処理シート)を作製した。
【0033】
また脱墨処理して得られたパルプスラリーを#150メッシュワイヤーでパルプ濃度10%まで濃縮し水道水にてパルプ濃度1%まで希釈する操作を3回起こった後、完全洗浄処理パルプスラリーとして硫酸アルミニウム10重量%(対パルプ)を添加し攪拌してから、JIS P8209に従い、150メッシュワイヤーで坪量150g/mの手抄きシート(完全洗浄処理シート)を作製した。白色度、インキ捕集性、パルプ歩留まりを評価した。結果を表1に示す。
【0034】
〔脱墨性能〕
(1)白色度
上記の脱墨処理によって得られた手抄きシートについて、日本電色工業社製SPECTRO COLOR METER PF−10(MGO標準)を用いハンター白色度を測定し、その表裏平均値を求めた。なお本実施例での白色度の有意差は0.5ポイント以上である。
【0035】
(2)インキ捕集性
上記の脱墨処理によって得られた手抄きシート及び完全洗浄処理した手抄きシートについて、テクニダイン社のERIC950を用い、残インキ量を測定し、インキ捕集性の指標として完全洗浄処理シートの残インキ量(I)と脱墨処理シートの残インキ量(II)の差分で評価した。差分が少ないほどインキ捕集性が高いことを示す。有意差は20ppmである。
【0036】
(3)パルプ歩留り
上記の脱墨処理における、脱墨処理前のパルプの重量(A)と脱墨処理によって排出されたパルプの重量(B)の差分を、脱墨処理前のパルプの重量(A)で除した値を100倍し〔すなわち[(A)−(B)]÷(A)×100〕、パルプ歩留り(%)とした。なお本実施例での歩留りの有意差は0.5ポイント以上である。
【0037】
【表1】
Figure 2004238777
【0038】
(注)表中、EO、PO、BOの次の数値はR基1モルに対する仕込モルを意味する(以下同様)。また、「C18」は炭素数18の直鎖アルキル基、「C16」は炭素数16の直鎖アルキル基である(以下同様)。
【0039】
〔実施例2〕
市中回収された原料古紙(新聞/チラシ=70/30重量比)を4cm×4cmに細断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に温水及び水酸化ナトリウム0.5重量%(対原料古紙)、脱墨剤として表2に示す本発明品又は比較品を0.1重量%(対原料古紙)添加し、パルプ濃度4重量%、40℃に調整し、10分間離解した。離解終了したパルプスラリーをパルプ濃度28重量%に脱水し、水酸化ナトリウム1重量%(対原料古紙)、3号珪酸ソーダ3重量%(対原料古紙)、35%過酸化水素水3重量%(対原料古紙)、脱墨剤として表2に示す本発明品及び比較品(いずれも離解時に用いたものと同じもの)を0.1重量%(対原料古紙)添加して、温水にてパルプ濃度25重量%に調整した後、ニーダー(山本百馬製作所製)を用い、200r/min、出口温度50℃の条件で通過させた。得られたパルプスラリーを40℃にて120分間熟成した後、温水を加えてパルプ濃度を1%に希釈して、40℃にて10分間フロテーション処理を行った(極東振興株式会社製フロテーター使用)。
【0040】
フロテーション処理後のパルプスラリーに硫酸アルミニウム10重量%(対パルプ)を添加し攪拌してから、JIS P8209に従い、150メッシュワイヤーで坪量150g/mの手抄きシート(脱墨処理シート)を作製した。
【0041】
また脱墨処理して得られたパルプスラリーを#150メッシュワイヤーでパルプ濃度10%まで濃縮し水道水にてパルプ濃度1%まで希釈する操作を3回起こった後、完全洗浄処理パルプスラリーとして硫酸アルミニウム10重量%(対パルプ)を添加し攪拌してから、JIS P8209に従い、150メッシュワイヤーで坪量150g/mの手抄きシート(完全洗浄処理シート)を作製した。実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
Figure 2004238777
【0043】
(注)表中、「C18F1」は不飽和結合を1つ有する炭素数18の直鎖アルケニル基を、「C9−Ph」はノニルフェニル基を、「2Et−Hx」は2−エチルヘキシル基を、「C22」は炭素数22の直鎖アルキル基を意味する。

Claims (3)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物を含有する古紙再生用脱墨剤。
    R−O−[As][Asx’/Em1][E][At]−H (I)
    (式中、Rは1個の水酸基を有する化合物から水酸基を除いた残基を表し、AsはC2sO(sは3又は4)、AtはC2tO(tは3又は4)、EはCOであり、x、x’、m、m1及びnは付加モル数であり、それぞれx≧3、x’≧1、m1>2、m≧4、n≧3である。なお、[Asx’/Em1]はランダム付加であり、m1/x’のモル比が2超である。)
  2. 一般式(I)中のRが炭素数6〜16の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルフェノール由来の基である請求項1記載の古紙再生用脱墨剤。
  3. 一般式(I)中のRが炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である請求項1又は2の何れか1項記載の古紙再生用脱墨剤。
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