JP2004237535A - プリフォームの製造方法および製造装置 - Google Patents

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Kosuke Yoshimura
康輔 吉村
Konosuke Yamamoto
晃之助 山本
Kazuo Ogasawara
和夫 小笠原
Masayuki Kokubu
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】寸法精度に優れ、しかも強化繊維のうねりやしわなどのない優れた品質を有すると共に、作業性改善、タクトタイム短縮等の生産性向上をも実現させることのできるプリフォームの製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】繊維強化プラスチックス製構造体を製造するためのプリフォームの製造方法であって、(1)強化繊維からなる基材を所定形状に裁断し、準備する基材準備工程、(2)準備した基材のうち、プリフォームに成形した場合に平面部分となる部分を保持する基材保持工程、(3)基材の前記保持部分以外の部分に、プリフォームの断面形状の一部分を形成するための複数の部分賦形手段を移動させて、成形すべきプリフォームの形状を形成するように加圧し、賦形する加圧・賦形工程、(4)所定形状となった基材を加圧、加熱固定する加圧・加熱工程、(5)熱固定した基材の端部をトリミングし、最終形状のプリフォームを成形するトリミング工程、を有するプリフォームの製造方法、および製造装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるResin Transfer Molding法(以下、RTMという。)によって、繊維強化プラスチック(以下、FRPという。)製の構造体を製造する際に使用する強化繊維基材からなるプリフォームの製造方法およびその製造装置の改良に関する。詳しくは、例えば航空機翼や船体殻などに用いられるスキンパネルの補強部材となるストリンガー用のプリフォームを、寸法精度、強化繊維基材の配向角度などの精度、強化繊維のうねりやしわなどがないなどの品質向上や、作業性改善、タクトタイム短縮等の生産性向上を実現させることのできるプリフォームの製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、FRP製複合材料が航空機・船舶、建築分野の構造部材として、パネル、桁材や、自動車用外板等に用いられている。これらFRP製成形品には、その生産性と製造コストの面で有利なRTM成形方法が採用されているが、この製造方法の過程では通常、例えば炭素繊維やアラミド繊維などの強化繊維基材を、裁断、積層した後、予め成形すべき形状に賦形したプリフォームを作成し、しかる後にこれを成形型に配置し、その後にマトリクス樹脂を注入・硬化させる工程を採る。この場合、上記プリフォーム化工程は、従来は熟練作業者が織物基材を順次、製品形状に賦形しながら積層していたが、これでは寸法精度不良、強化繊維のうねりやしわなどの発生がおきやすいため、品質の良い物が製作できず、特に生産性が悪く、製造コストにも問題がある。
【0003】
従来、かかる問題点を改善せんとして、特許文献1に記載のプリフォーム製造装置が提案されている。この製造装置は、プリフオーム製造装置の中で特に自動裁断に特徴を有するもので、複数枚の強化繊維基材をレーザーカッターやレシプロソーにより所定のパターンにカットした後、別に設けたテーブル上に移載して積層する自動化装置である。
【0004】
しかし、上記提案技術では、成形パネル材の表面に、平面や緩やかな曲面を有するプリフォームを製造する場合には、基材を折り曲げたりする必要もなく、積み重ねていくだけであるので問題はないが、航空機翼に用いるストリンガーのように、断面形状が「I」「J」「C」「T」形のような複雑な形状を有するプリフォームを製造する場合には適用できない。すなわち、ストリンガーとなるプリフォームは、航空機の後退翼に沿って断面形状が変化するので成形すべきプリフォームもこれに対応すべく、強化繊維基材を裁断してただ積み上げるだけでなく、その断面形状や厚み変化から理解できるように90°折り曲げなどの賦形や、積層基材を厚み方向に2分割して別々に広げるなどの賦形、R加工などの賦形に加え、賦形した後の形態の崩れを防止するための形態固定工程、賦形後のプリフォーム端面の切り揃え工程などの複数工程が必須であるが、上記従来技術ではそれに対応する技術を何ら提供していない。
【0005】
また、別の方法として、三次元編組などの手法による「I」形断面の3次元織物プリフォーム成形技術などが知られているが、この方法は設備コストが高い、生産性が低い、局所的な積層基材厚みの増減に対応し難いなどの問題があった。
【0006】
また、製造すべきプリフォームが主翼などのような大型構造体の場合は、30m近い長さのストリンガーが必要であるが、その材料となる強化繊維基材積層体単独では柔軟なため、賦形〜層間接着工程〜端部裁断工程〜成形型への移送の際の形態保持が困難であるという問題がある。特に、賦形工程から、層間接着工程、裁断工程へと移送する際に、ストリンガー用強化繊維基材積層体を、賦形用芯材を外して裁断工程に移送しようとすると、ストリンガー用強化繊維基材積層体が曲がったり、崩れたりするので、裁断工程で、所定の寸法に正確に裁断することが困難となる。そこで、賦形工程から層間接着工程、端部裁断工程までの一連の工程を一カ所で実施できるコンパクトな自動化設備の開発が望まれていた。
【0007】
【特許文献1】
特表2002−531286号公報(段落番号0015、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の問題を解消し、例えば航空機翼用のストリンガーのような複雑な断面形状や厚み変化を有するプリフォームの製造に際し、寸法精度に優れ、しかも強化繊維のうねりやしわなどのない優れた品質を有すると共に、作業性改善、タクトタイム短縮等の生産性向上をも実現させることのできるプリフォームの製造方法および製造装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るプリフォームの製造方法は、予め所定形状に賦形した強化繊維基材からなるプリフォームに、合成樹脂を含浸させて繊維強化プラスチック製構造体を製造するための前記プリフォームの製造方法であって、少なくとも次の(1)〜(5)の工程を含むことを特徴とする方法からなる。
(1)強化繊維からなる基材を所定形状に裁断し、準備する基材準備工程
(2)準備した基材のうち、プリフォームに成形した場合に平面部分となる部分を保持する基材保持工程
(3)基材の前記保持部分以外の部分に、プリフォームの断面形状の一部分を形成するための複数の部分賦形手段を移動させて、成形すべきプリフォームの形状を形成するように加圧し、賦形する加圧・賦形工程
(4)所定形状となった基材を加圧、加熱固定する加圧・加熱工程
(5)熱固定した基材の端部をトリミングし、最終形状のプリフォームを成形するトリミング工程
【0010】
また、本発明に係るプリフォームの製造装置は、予め所定形状に賦形した強化繊維基材からなるプリフォームに合成樹脂を含浸させて繊維強化プラスチック製構造体を製造するための前記プリフォームの製造装置であって、
所定形状に賦形すべき基材の平面部分をその両面側から挟んで保持する一対の基材保持手段と、
前記保持手段の少なくとも片側に位置し、前記保持された基材の折り曲げるべき領域を少なくとも一つのフォーミングローラの外形部分により押圧して賦形する押圧・賦形手段と、
前記基材の折り曲げられた領域を加圧・加熱して積層される基材を層間接着する加圧・加熱手段と、
前記基材保持手段の少なくとも片側に位置し、賦形された基材の端部を裁断ラインに沿ってトリミングする端部裁断手段と、
を有することを特徴とするものからなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに、詳細に説明する。
まず、本発明に係るプリフォームの製造装置の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施態様に係るプリフォーム製造装置1の全体斜視図、図2は図1の装置により製造された、横断面が略J形のストリンガー用プリフォーム4の斜視図である。
【0012】
図1において、プリフォーム製造装置1は、ベース5上に図のY方向(装置の長手方向であり、送られてくる基材の長手方向)に沿って直線状に設けられた、図10に示すようなプリフォーム4の原材料である強化繊維基材を保持する基材保持手段10と、これに所望の断面形状を賦形する1台の賦形手段20と、上記基材保持手段10の両側に位置し、かつ図のY方向に沿って複数個固定された加圧・加熱手段30と、積層体端面を所望断面形状のプリフォームにトリミングする端部裁断手段40とから主として構成されている。これら手段のうち、基材保持手段10と加圧・加熱手段30とはベース5上に固定されているが、それ以外の手段20、40は架台6に固定されたスライドレール7に沿って、図のY方向に自在に移動できるようになっている。
【0013】
すなわち、図1に示したプリフォーム製造装置1は、ベース上のY方向に設けられたプリフォーム原材料に対し、上記各手段が順次作用することにより、図2のプリフオーム4を一貫して製造する自動化装置であり、以下上記主要構成手段毎に図面を用いて説明する。なお、図1におけるX方向は、装置1の幅方向で、送られてくる基材の幅方向を示している。
【0014】
図3(a)は、図1の装置の基材保持手段10の概略正面図で、図の上下方向が天地方向であり、図1の装置1の天地方向と一致しており、本図中の他の手段も同様である。
【0015】
図1および図3(a)において、基材保持手段10は、プリフォーム材料である強化繊維積層基材3a、3bをその両面から狭持して保持する一対の部材で、下側保持手段11bと上側保持手段11aとからなり、下側保持手段11bはベース5上に固定され、上側保持手段11aは図の矢印方向に油圧シリンダー15により上下動できるようになっている。また、いずれもその基材面側は基材を保持できるように平面部を有している。さらに上側保持手段11aのプレス面12は、例えばシリコンゴムや他のゴム、柔軟性の高い樹脂材料などのフレキシブルな材料で構成されている。この上側保持手段11aは、フレキシブルな袋構造に構成されており、その内部の空洞部には例えば空気、水、油などの流体が封入されており、基材3a、3bにその長手方向(図の紙面と垂直方向であり、図1のY方向と同じ)に厚み変化がある場合にも厚み変化に対応して十分に基材を固定できるようになっている。また、下側保持手段11bには加熱ヒーターが仕込んであり、上側保持手段11aのプレス面12の前記空洞部の流体の温度を調整することにより、基材保持手段10で保持した基材の平面部を加熱することが可能となっている。
【0016】
図3(b)は、図1の装置1の基材賦形手段20の概略正面図である。
基材賦形手段20は、上記基材保持手段10で保持した基材3a、3bにJ形の断面形状を賦形するためのもので、詳細は後述の図4〜6で詳述するが、複数のフォーミングローラーで構成されている。
【0017】
本実施態様では、図3(b)に示すように、曲面部Rを有する左側フォーミングローラ21dと、中高部Pを有する右側フォーミングローラ22dとで構成され、これら両部材の曲面部Rと中高部Pとが基材3a、3bに押圧されることで、基材にJ形断面を賦形できるようになっている。すなわち、下側保持手段11a、上側保持手段11b、左側フォーミングローラ21dおよび右側フォーミングローラ22dの外形線の集合体の投影線が基材のJ形断面(正確には基材を反時計回り方向に90度回転した時の断面がJ形断面)を構成し、上記各部材はその断面形状の一部を構成するものである。この場合、下側保持手段11aと上側保持手段11bとは、基材を折り曲げない平面部分を保持している。
【0018】
図3(c)は、図1の装置の加熱・加圧手段30の概略正面図である。
加圧・加熱手段30は、上記基材賦形手段20によってJ形断面形状に賦形された基材に対し、さらにJ形断面形状に一致するホットプレス面31a、31bを押圧することにより、J形断面形状が半永久的に 後工程でも、型崩れしない程度に 固定できるように熱固定するためのものである。加圧・加熱手段30は、保持手段11a、11bの左右に位置する右側加圧・加熱手段31と左側加圧・加熱手段32とからなり、いずれもその基材側表面がプリフォーム4の横断面に一致する形状の断面を有するホットプレス面31a、31bと、それらの加圧板31c、31dと、ヒンジ33とから一体に構成されており、図1に記載の油圧シリンダ35によって、全体が図1の矢印方向に回転することにより、ホットプレス面で押圧できるようになっている。また、ホットプレス面31a、31bは、基材保持手段10のプレス面12と同様、フレキシブルな部材で構成されているとともにその内部は所定温度の熱媒が流通できるようになっており、基材3a、3bがその長手方向で厚みが変化するような場合でも、十分に加圧かつ加熱しつつその厚み変化に対応できるようになっている。
【0019】
図3(d)は、図1の装置の端部裁断手段40の概略正面図である。
端部裁断手段40は、裁断刃41と、裁断ヘッド42とからなり、裁断刃41が基材端部をトリミングしながら、ヘッド42が図1のスライドレール7に沿って基材の長手方向(図3(d)の紙面に垂直方向)に移動できるようになっている。裁断刃41は、例えば超音波カッター、レシプロソー、引き刃、丸刃、レーザーカッター等の切断刃からなり、裁断される基材材質やその厚みなどの条件に応じて、適宜選択することができる。特に基材が炭素繊維を強化繊維とする厚いものの場合には、裁断が難しいため超音波カッターやレシプロソーなどを使用することが望ましい。また、図示は省略したが裁断ラインに沿って、基材を保持手段10方向に押し付ける固定治具を設けるのが好ましく、この場合には切断中に積層体表層に位置する強化繊維の動きが抑制されるため、裁断面が乱れず、寸法精度が優れたシャープな形状のプリフォームが得られる。さらに、現実には基材の厚み変化に対応して裁断ラインも直線ではない部分もあるので、この場合には裁断ヘッド42が基材の厚み変化に対応して移動できる手段を有することがより好ましい。
【0020】
以上が主要構成手段毎の概要であるが、次に上記各手段の図1のY方向における構成と、その作用効果について説明する。図4は、図1の装置1の基材賦形手段20の概略平面図、図5は、図4の装置の概略側面図である。
【0021】
図4において、賦形手段20は、左側フォーミングローラユニット20aと、右側フォーミングローラユニット20bとからなり、それぞれのユニットは複数のフォーミングローラ21a〜21d、22a〜22dが、基材保持手段10の長手方向(図1のY方向)に所定間隔Lでヘッド20c、20dに回転自在に支持されており、両ユニット全体が原則として図4の位置関係を保ったまま同時に図1のスライドレール7に沿って図1のY方向に(基材の長手方向に)移動できるようになっている。そして、図5に示すように、ユニット20bの個々のフォーミングローラ22a〜22dは、図の右方向に行くにしたがって、前述の図3(b)で説明したフォーミングローラ22dの中高部Pの外形が大きくなるように配置されている。一方、ユニット20aについても同様であり、図示は省略したがフォーミングローラ21a〜21dも同じ方向に行くにしたがって、図3(b)で説明したフォーミングローラ21dの曲面部Rの半径が小さくなるように配置されている。すなわち、図3(b)図は、図5の装置のE−E断面と同じものである。
【0022】
そして、図5の装置のA−A〜E−E断面の様子を説明の便宜上、まとめて表示したのが図6の(a)〜(e)図であり、図6における基材3a、3bは、図5のユニット20bが図5の右方向に進行する毎に、フォーミングローラ22a〜22dの作用を受けて、図5におけるA−A〜E−Eの各断面位置の状態が図6(a)〜(e)のA−A〜E−E断面の状態となることを示している。すなわち、図6(a)に示すように図5のA−A断面位置における基材3a、3bは、その右側の接合面が当初は密着していたが、図6(b)に示すように図5のB−B断面位置で大径のフォーミングローラ22aの中高部Pでまず上下二分され、図6(c)に示すように図5のC−C断面位置でその両先端部が今度は別のローラ22bが基材方向に接近してさらにその両先端部を上下方向に開き、以下同様D−D断面位置と進行し、最終のE−E断面位置ではローラ22dの中高部Pで接合部を保持したまま、基材の両側部分がローラ22dの外周面で保持手段11a、11bの右側面に押圧され、右側部分の賦形が完了する。すなわち、フォーミングローラが、基材3a、3aの折り曲げる根元から基材の弛みを外側に排除するように、少しずつ保持手段11a、11bに押し付け、折り曲げていくことになり、J形断面のストリンガー用プリフォームの賦形を実現できる。なお、このような賦形手段の変形例として、基材3a、3bの右側のフォーミングローラー22aが前述したように基材3a、3bを二股に割いて賦形する際には、ローラー22aが割り込みやすいように基材3aと3bのそれぞれの端部を摘んで開く機構が別にあってもよいし、基材3a、3bの2股に割く領域の合わせ面に、予めシート状物を仕込んでおいてそれを摘んで開いてもよい。そうすることにより賦形時のたるみやしわをより確実に排除することが可能となる。
【0023】
一方、基材の反対側も同様であり、図4のユニット20aが図4の矢印方向に図1のスライドレール7上を進行するたびに、図6(a)〜(e)に示すように、曲面部Rまでの半径が次第に小さくなるものが次々と現れ、基材3a、3bはいずれもその左側がローラ21a〜21dの作用により図の下方に押しつけられ、E−E断面段階で最終の断面形状に賦形される。
【0024】
このように、ユニット20a、20bの図1のY方向への移動に従って、基材はその断面形状が最終的に所望形状になるように賦形されるのであり、両ユニットは原則として一体的に移動するが、個別に移動してもよい。なお、基材断面の形状が図2のものとは異なるI形、H形などのプリフォームを製造する場合には、予めそのような断面形状のフォーミングローラを準備しておき、必要に応じてヘッド20c、20dに装着すればよい。
【0025】
図7は、図1の装置1の加圧・加熱手段30の概略側面図、図8は、図7の各手段30の作用説明用の正面図である。図7に示すように、加圧・加熱手段30は、前述の図3(c)で説明した構成と同じ構成のものが、図の右方向(図1のY方向に同じ)に沿って一列状に各々独立に配置されて構成されている。そして左右の各加圧板31c、31dは、図8に示すように、ヒンジ33を中心として回転できるようにベース5と油圧シリンダ35で接続され、図示しないコントローラからの指示によりY方向に配置された全てのものが一斉に、あるい任意のものが個々に回転できるようになっている。なお、この手段を図7の左右方向で複数のものに分割したのは、図7に示すように賦形手段20が通過した直後に折り曲げられた基材3a、3bが復元しないうちに押さえる必要があるからである。
【0026】
図9(a)は、図1の装置1の端部裁断手段40の概略平面図、図9(b)は図9中の端部裁断手段40の概略正面図である。図9において、端部裁断手段40は、前述の図3(d)の構成のものが一つのヘッド42に固定されているとともに、その全体が図1の装置のスライドレール7上に移動自在に設けられている。この場合、スライドレール7上を移動するものとして前述の賦形手段20も存在するが、端部裁断手段とは互いに干渉しない構成となっている。また、この端部裁断手段40は、図示しないコントローラからの指示により、裁断刃41が基材方向に進退できると共に、ヘッド全体が図9の矢印方向に移動できるようになっている。したがって、前工程で加圧・加熱手段により賦形状態が固定された基材を、その断面が所定のJ形状になるように端部をトリミングしながら移動でき、図9(a)の右端にヘッドが移動した時点で図2のプリフォームが形成されることになる。なお、裁断ラインも、Y方向における基材の厚み変化が直線ではなくなる場合があるので、これに対応して裁断手段40も賦形手段20と同様に基材のY方向の厚み変化に応じて上下に移動可能な構造にしてもよい。
【0027】
以上に説明した本発明に係るプリフォーム製造装置1によれば、図10に示すような複数の基材3A〜3Fの層間接着や賦形などの一連の工程作業を、図2のプリフォーム4に示すようにその長手方向で厚みが異なってもほぼ同時に短時間で自動的に行うことができる。また図1の単一の製造装置1で全ての工程を行うので、従来装置のように工程間での搬送も必要なく、作業時間の大幅短縮が可能となる。その結果、航空機翼のように場合によっては30m程度の長いストリンガー用プリフォームを製造する必要がある場合でも、型崩れさせることなく、寸法精度の高いものを生産性良く製造することができる。
【0028】
次に、本発明に係るプリフォームの製造方法を、上記製造装置の図面を参照しながら工程順に説明する。
【0029】
(1)基材準備工程
まず、本発明に係るプリフォーム製造装置1を運転する前に、この装置にプリフォーム材料となる強化繊維からなる基材を準備する。図10(a)(b)は、いずれもこの準備基材の斜視図で、図10(b)は図2の製造すべきプリフォーム4に対し、全長にわたって一致した長さの基材3A〜3Fを積層した積層体3a〜3dをまず1本毎に製造する場合、図10(a)は基材2A〜2Fを積層した一つの積層体2を製造した後に図の切断線Cで切断することにより必要本数のプリフオーム材料を切り出す方法である。
【0030】
例えば、本発明の製造方法において、図2に示すような中央部が中高状でかつその横断面がJ形をしたプリフォーム4(このプリフォームのY軸方向は航空機翼の後退角度に沿う方向であり、中高状になっているのはその方向における航空機翼の厚み変化に対応させるためである。)を製造する場合は、テーブル上で全長が図2のプリフォームの全長と一致したベース基材を切り出し、図10に示すように数層重ねた後、織りパターンと長さの異なる複数基材3A〜3Fを順次積層して、必要箇所が中高状の強化繊維積層基材3a、3bを準備する。製造すべきプリフォーム全長が短い場合は、そのような積層体3c、3dを同様に準備する。そして、これを図3(a)に示すように表裏背中合わせにして所定の細い幅に裁断して基材3a〜3dを準備してもよいし、図10(a)のように、複数の基材2A〜2Fを積層して広い面積の強化繊維積層体2を作成した後に、図10(b)の強化繊維積層基材3a〜3dになるように裁断してもよく、後者の場合は基材準備作業時間を大幅に短縮できる。特に航空機用ストリンガーの場合は、軽量化が重要であるため、プリフォーム用基材の積層枚数も必要最小限にする必要があり、成形部位によって積層枚数が多くなったり、少なくなったりするのが常である。そのために図10(a)(b)に示す基材2、3は、いずれもその中央部の積層厚みが長手方向で中央が厚く、両端で薄くなっている。
【0031】
なお、基材に用いる強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などが好ましく、航空機や船舶、自動車外板用途のストリンガーのような高い強度、剛性を必要とする成形体のプリフォームを製造する場合には炭素繊維を用いるのが好ましい。また、各基材のパターンについては、織物や一方向基材、マットなど用途に応じて種々のものを使用することができ、これらの目付、使用する繊維の強度や、弾性率等の特性値についても同様であり、用途に応じて、種々の形態の基材を組み合わせることができる。また、賦形工程後の積層基材の層間接着を容易に実施するには、使用する基材の繊維束自体あるいは、各基材の少なくとも片面にタッキファイヤ樹脂を予め付着させておくことが望ましい。その付着形態は、ランダムに点在させたり、ストライプ状に塗布させたりなど、様々な形態を選択することが可能である。タッキファイヤ樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂粒子や低融点ナイロン等の熱可塑性樹脂粒子などを用いることができる。
【0032】
(2)基材保持工程
次に、図1の全ての加圧・加熱手段30を、図示しないコントローラから油圧シリンダー35に指示させて左右に開き、上側保持手段11aを油圧シリンダー15により上方に引き上げる。そして、強化繊維基材3a、3bを外側が中高状になるように背中合わせに重ね、その長手方向を図1のY方向に一致させて下側保持手段11b上に投入する。そして、再び上側保持手段11aを下方に移動させ、強化繊維積層基材3a、3bの折り曲げない領域を保持する。その際、強化繊維積層基材3a、3bの長手方向に厚みの違いがあっても、図3(a)に示す保持手段11aのプレス面12がフレキシブルな袋構造となっており、内部空間の流体を加圧することにより、基材の長手方向全体を無理なく均一に保持することができる。
【0033】
(3)加圧・賦形工程
次に、図5に示した賦形手段20のヘッド20bを図の左端位置にスライドレール7上を移動させた後、ヘッド右端に位置するフォーミングローラ22aの中高部Pが基材3aと3bの間に位置するようにセットする。セットできたら、両ヘッド20a、20を同時に図の右方向にレール上を移動させる。すると、保持手段10に保持されている基材の両側は、それぞれのヘッドのフォーミングローラ22a〜22dと21a〜21dによる押圧作用と賦形作用とを受け、ヘッドの右方向への移動にしたがって基材断面は図6のB−B〜E−E断面の状態となる(最終状態が図3(b)および図6(e)に示した状態となる)。すなわち、単に両ヘッドをレールで右方向にスライドさせるだけで図6の複雑な断面形状の賦形工程が短時間で完了する。この場合、基材3a、3bの右側は、その接合面がいつの場合でもフォーミングローラ22a〜22dの中高部Pで基材保持手段10方向に押さえつけられた状態で基材両端部がローラの中高部以外の外周面で数段階を経てそれぞれの端部方向に開かれる。また、基材の左側も同様に、フォーミングローラ21a〜21dの最外形部分で基材3aを押さえつけて固定した状態で、両基材の両端部を曲面部Rの作用により数段階に渡って下方方向に押圧・賦形するので、基材にはしわ、たるみ等が発生しにくい力が常に無理なく働き、その結果寸法精度の高い賦形断面形状のものが得られる。
【0034】
(4)加圧・加熱工程
次に賦形が完了した基材に加圧・加熱してその形状を熱固定するため、図7に示すように賦形手段20が通過した直後に、油圧シリンダー35を作動させ、加圧・加熱手段30の加圧板31c、31dを基材3a、3bに対して押さえ付ける。その際、加圧・加熱手段30は、図7に示す通り、基材の長手方向に複数個に分割されているので、賦形手段20が通過した直後から、最も賦形手段20に近いものから順に閉じることにより,ただちに基材3a、3bの賦形された領域を押さえつけることができ、賦形形状の復元を防止できる。そして、袋状のプレス面31a(ブラダーバッグ)内部を流れる流体の圧力と温度を調整し、基材3a、3bを加熱および加圧する。このフレキシブルな袋構造の押し付け部材の空洞部は、たとえば加熱空気と冷却空気を注入できる構造としておくことにより、加熱温度を制御することができる。加熱温度は、基材に付与されているタッキファイヤ樹脂に合わせて、設定すればよく、具体的には50℃〜170℃あたりの範囲内で最適な温度を設定する。また、好ましい加圧力としては、基材の種類、積層数や上記タッキフアイヤ樹脂の種類により異なるが、0.05MPaから0.5MPaの範囲内に設定すればよい。また、加圧時間としては、上記基材条件等により適宜、調整するが、約10分〜200分程度の範囲内に設定する。
【0035】
(5)トリミング工程
加圧・加熱手段30による加圧・加熱工程が完了したら、最後に、熱固定した基材端部をトリミングし、所望の最終形状であるJ形断面のプリフォームに成形する。そのためにはまず、上記油圧シリンダ35を作動させて加圧板を図8の破線状態にまで左右に開き、基材の両側をその長手方向の全長に渡って露出させる。次いで、図1および図3(d)に示す端部裁断手段40をスライドレール7上の一端部に引き寄せた後、裁断刃41をヘッドから保持手段10方向に進退あるいは回転等、切断刃形式に応じた切断運動をさせつつ、端部裁断手段40全体をスライドレール7の他端部まで移動させ、所定のトリミング作業を行う。
【0036】
以上の一連の工程により、本発明のプリフォームの製造方法は、材料準備工程から賦形工程、加圧・加熱による層間接着工程、およびトリミング工程までの諸工程を一貫して実施することができ、その結果、図2のプリフォームを強化繊維のうねりやしわなどがない状態で精度良く、しかも生産性良く製造することができる。
【0037】
【実施例】
以下に、図2のJ形断面のストリンガー用プリフォームを製造する場合の実施例を上記図面を参照して説明する。
まず、基材準備工程において、図10(a)の平面状態の強化繊維積層基材2を作成した。ここで使用した各基材2A〜2Fは、東レ(株)製トレカT800Gの一方向織物(目付は190g/m)を用い、これの片側表面に後工程の層間接着用として、タッキファイヤのエポキシ樹脂粉末を20g/m付着させたものを使用した。次に裁断線Cでカットし、図10(b)に示す所定幅の強化繊維積層基材3A〜3Fを作成した。
【0038】
この場合の積層基材3a、3bは、図10に示す通り、中央の積層枚数が多く、両端が少ないため、中央部が厚くなっている。本実施例の場合、基材の最大積層枚は最小30〜最大45枚であった。また長さは、図の左右方向の長さを20mとした。なお、ストリンガー用プリフォームの積層構成は、対称積層となることが望ましいので、基材3aと基材3bの図面の上面側を向かい合わせて、次の加圧・賦形工程に送った。
【0039】
次に、図1に示す本発明に係る製造装置1に、前記の平面状態で重ねた強化繊維積層基材3a、3bを搬送し、図3(a)のように、保持手段11bの上に置いた後、保持手段11aを下降させて、基材を保持手段11bの上に押さえつけて保持した。その際、保持手段11aの下面に設けられたフレキシブルな袋構造のプレス面12の内部空間の内圧を0.1MPaにして加圧したところ、長手方向で厚み変化のある基材を全幅に渡って均一に押し付けて保持することができた。
【0040】
次に、図4〜図6に示す賦形手段20を図1の装置の左側に引き寄せ、ヘッド20a、20bの一番端に位置するフォーミングローラ21a、22aの中高部Pと曲面部Rとを基材3a、3bに対して図6(b)に示す位置関係にセットし、スライドレール7上を移動させて、保持手段11a、11bの左端から右端まで移動させたところ、基材の長手方向の各位置はフォーミングローラが通過するたびにその作用を受けて図6の(c)〜(d)の状態となり、基材に「J」形の断面形状が賦形できた。その際、中央部の基材厚みの厚いところでは、賦形手段20自体をそれに合わせて、上昇させ、適正な位置で基材の折り曲げを実施した。
【0041】
それと並行して、図7、図8に示す通り、賦形手段20が通過した直後に、複数に分割した加圧・加熱手段30を順次図8の破線位置で示す待機位置から回転させ、賦形直後の基材3a、3bを保持手段の両側から押さえつけた。この場合の押圧力は油圧シリンダ35の事前調整により0.1MPaとした。複数に分割された全ての加圧・加熱手段30により基材3a、3bの全長に渡って押し付けた後、図8の保持手段のプレス面12と加圧・加熱手段30のプレス面31a、31bの内部空気を0.1MPaに加圧し、また、空気の温度を80℃に調整して、強化繊維積層基材を加圧・加熱した。その際、保持手段11aのプレス面もも80℃に調整した。この状態で、強化繊維積層基材3a、3bをプレスしつつ約2時間加熱し、積層基材間の層間接着を実施した。
【0042】
次に、全ての左右の加圧・加熱手段30を解放して待避位置まで待避させた。続いて図9(a)、(b)に示す裁断手段40を図1の装置の左端部にまで引き寄せ、その裁断刃41の位置を基材端部の裁断ラインに合わせた後、裁断手段40をレールに沿って他端部までが移動させて基材端部のトリミングを行った。このとき用いた裁断刃41は、超音波カッターであった。その結果、図2に示すストリンガー用プリフォームが約3時間の短時間で製造できた。そして、その賦形した部分を調べたところ、型崩れや表面しわなどのない寸法精度の高いものであった。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るプリフォームの製造方法および製造装置によれば、例えば航空機翼用のストリンガーのような複雑な断面形状や厚み変化を有するプリフォームを製造する場合であっても、寸法精度に優れ、しかも強化繊維のうねりやしわなどのない優れた品質を得ることができると共に、作業性改善、タクトタイム短縮等の生産性向上をも実現させることのでき、所定のプリフォームを容易にかつ迅速に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るプリフォーム製造装置の全体斜視図である。
【図2】本発明により製造すべきストリンガー用プリフォームの一例を示す斜視図である。
【図3】本発明の製造装置における、保持手段、賦形手段、加圧・加熱手段、端部裁断手段の一例を示す概略横断面図である。
【図4】本発明の製造装置の賦形手段の一例を示す概略平面図である。
【図5】図4の装置の概略側面図である。
【図6】本発明の製造装置の賦形手段の一例を示す概略断面図である。
【図7】本発明の製造装置の加圧・加熱手段の一例を示す概略側面図である。
【図8】図7の装置の概略断面図である。
【図9】本発明の製造装置の端部裁断手段の一例を示す概略側面図および断面図である。
【図10】本発明の製造装置に投入する強化繊維積層基材の概略説明図である。
【符号の説明】
1 プリフォーム製造装置
2 広い面積の強化繊維積層基材
3、3a、3b、3c、3d 強化繊維積層基材
4 ストリンガー用プリフォーム
5 ベース
6 架台
7 スライドレール
10 基材保持手段
11a 上側保持手段
11b 下側保持手段
12 ホットプレス面
15 油圧シリンダ
20 賦形手段
21a、21b、21c、21d フォーミングローラ
22a、22b、22c、22d フォーミングローラ
30 加圧・加熱手段
31 右側加圧・加熱手段
32 左側加圧・加熱手段
33 ヒンジ
35 油圧シリンダー
40 端部裁断手段
41 裁断刃
42 裁断ヘッド

Claims (10)

  1. 予め所定形状に賦形した強化繊維基材からなるプリフォームに、合成樹脂を含浸させて繊維強化プラスチック製構造体を製造するための前記プリフォームの製造方法であって、少なくとも次の(1)〜(5)の工程を含むことを特徴とするプリフォームの製造方法。
    (1)強化繊維からなる基材を所定形状に裁断し、準備する基材準備工程
    (2)準備した基材のうち、プリフォームに成形した場合に平面部分となる部分を保持する基材保持工程
    (3)基材の前記保持部分以外の部分に、プリフォームの断面形状の一部分を形成するための複数の部分賦形手段を移動させて、成形すべきプリフォームの形状を形成するように加圧し、賦形する加圧・賦形工程
    (4)所定形状となった基材を加圧、加熱固定する加圧・加熱工程
    (5)熱固定した基材の端部をトリミングし、最終形状のプリフォームを成形するトリミング工程
  2. 前記基材準備工程(1)において、予め強化繊維基材の少なくとも片面に、タッキファイヤ樹脂を付着させておくことを特徴とする請求項1に記載のプリフォームの製造方法。
  3. 前記加圧・加熱工程(4)において、前工程の加圧・賦形工程による加圧・賦形が完了次第、その完了した領域を追い掛けるようにただちに加圧、加熱固定する請求項1または2に記載のプリフォームの製造方法。
  4. 前記加圧・加熱工程(4)において、フレキシブルな袋構造を有する押し付け部材を用い、その空洞部に加熱空気と冷却空気を加圧注入できる構造とすることにより、積層される基材を加圧・加熱することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  5. 前記加圧・加熱工程(4)において、請求項2に記載の基材を用い、賦形後の該基材に対して60〜150℃の温度範囲で加熱することにより、前記タッキファイヤ樹脂を融着させることにより熱固定させることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  6. 予め所定形状に賦形した強化繊維基材からなるプリフォームに合成樹脂を含浸させて繊維強化プラスチック製構造体を製造するための前記プリフォームの製造装置であって、
    所定形状に賦形すべき基材の平面部分をその両面側から挟んで保持する一対の基材保持手段と、
    前記保持手段の少なくとも片側に位置し、前記保持された基材の折り曲げるべき領域を少なくとも一つのフォーミングローラの外形部分により押圧して賦形する押圧・賦形手段と、
    前記基材の折り曲げられた領域を加圧・加熱して積層される基材を層間接着する加圧・加熱手段と、
    前記基材保持手段の少なくとも片側に位置し、賦形された基材の端部を裁断ラインに沿ってトリミングする端部裁断手段と、
    を有することを特徴とするプリフォームの製造装置。
  7. 前記基材保持手段は、基材の下側に位置する下側固定手段と、基材の上側に位置すると共に基材方向に上下動する上側移動手段とからなり、前記上側移動手段の基材押さえ面が、フレキシブルな袋構造で、かつその内部に流体が注入されていることにより、基材に厚み変化があっても追従して押圧できることを特徴とする請求項6に記載のプリフォームの製造装置。
  8. 前記押圧・賦形手段の少なくとも一つのフォーミングローラが、基材の厚み変化に追従して、上下に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項6または7に記載のプリフォームの製造装置。
  9. 前記加圧・加熱手段の基材に対する押し付け面が、フレキシブルな袋構造で、かつその内部に流体が注入されていることにより、基材に厚み変化があっても追従して加圧できることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  10. 前記加圧・加熱手段は、前記基材保持手段の長手方向に複数に分割されているとともに、前記押圧・賦形手段による賦形が完了次第、成形すべき基材の賦形領域を押さえ付ける手段を有することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
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