JP2004237251A - 微粉体の製造方法及び微粉体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジェットミル粉砕装置の粉砕室内での凝集体の形成をなくして微粉末を効率的に製造するとともに、粉体粒子の結晶に与えるストレスを低減することのできる微粉体の製造方法と、粉砕によるストレスの少ない粒径の揃った微粉体を提供する。
【解決手段】粉砕機14の粉砕室14a内に導入された原料粗粉に、複数の噴射ノズル14bにより不活性ガスを高速で噴射して上記粗粉をジェット気流に乗せ、上記粗粉同士を衝突させて粉砕し微粉化する際に、上記粉砕室14aの下部に弾性体ブロック17を予め充填しておき、上記粗粉と上記弾性体ブロック17とが共存した状態で上記粗粉を粉砕するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】粉砕機14の粉砕室14a内に導入された原料粗粉に、複数の噴射ノズル14bにより不活性ガスを高速で噴射して上記粗粉をジェット気流に乗せ、上記粗粉同士を衝突させて粉砕し微粉化する際に、上記粉砕室14aの下部に弾性体ブロック17を予め充填しておき、上記粗粉と上記弾性体ブロック17とが共存した状態で上記粗粉を粉砕するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体の製造方法に関するもので、特に、粒径が20μm以下である微粉体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体、特に、粒径が20μm以下である微粉体の製造方法は、電子部品、医療機器、一般産業機械部品等の多岐に亘って各種産業の基盤技術であって、例えば、セラミック電子部品類の高性能化のためには、焼結原料である粉体の成分組成はできる限り均質であることが要求されており、そのため、微粉体への要求は大である。
また、ボンディット磁石においては、近年、高磁力を必要とする製品に用いられる磁石粒子としてSm−Fe−N系希土類金属間化合物磁粉が用いられているが、上記磁粉の磁気特性を十分に発揮するためには、ほぼ単結晶となる程度の粒径を得る必要があり、微粉化技術は不可欠である。
また、ステンレス、チタン、銅などの金属粉末をバインダーに分散させ、金型で射出成形し、焼結・脱バインダーして三次元の複雑形状の金属部品を高精度、低価格で成形加工する際に用いられるMIM(金属粉末射出成形法)においても、製品の高性能化のためには微粉末の使用が不可欠である。
【0003】
上記微粉末について、ボンディット磁石を例に説明すると、磁石粒子として、Sm−Fe−N系希土類金属間化合物磁粉を用いた場合、粒径がほぼ単結晶となる程度の粒径の磁粉では、保持力発生機構がニュークリエーションタイプとなるため、その磁気特性が磁石粒子の表面状態の影響を受けやすい。具体的には、粉砕時の機械的衝撃や磁石粒子の酸化等により上記磁石粒子表面には微小突起等の欠陥が生じるため、上記磁石粒子に磁化方向と反対側に磁界が印加されたときに、上記欠陥が逆磁区発生の核となって粒内に磁壁が発生する。しかし、ニュークリエーションタイプタイプの磁石では、結晶内に磁壁のピニングサイトがないため、磁界の印加により容易に磁壁移動が起こり、そのため、保持力が低くなる。
ところで、上記磁粉を微粉砕する方法としては、回転ボールミル、振動ボールミル、アトライダー等の各種ボールミル、または、ジェットミルによる粉砕方法が用いられており、投入された磁粉(原料粗粉)を単磁区となる粒径、すなわち、0.5〜5μm程度の粒径になるまで粉砕するようにしている。なかでも、結晶に大きなストレスを与えずに粉砕する方法としては、ジェトミルによる粉砕が有効である。ジェトミルはその粉砕機構から衝突式と気流式に大別されるが、粉体同士を相互に衝突させる気流式ジェットミルが結晶に与えるストレスを最小にする点では最良である。
【0004】
図2は、ジェットミル粉砕装置10の概略構成を示す図で、粉砕する磁粉等の原料粗粉をホッパー11に投入し、これをスクリューフィーダーなどの原料供給機12に送り、上記原料粗粉を、原料粗粉投入口13を介して粉砕機14に送って粉砕する。この粉砕機14は、円錐状の底部を有する縦長円筒状の粉砕室14aと、上記粉砕室14aの下部に設けられた複数の噴射ノズル14bとを備え、上記粉砕室14aに導入された原料粗粉に不活性ガスを高速噴射してジェット気流を発生させて上記原料粗粉を粉砕するもので、上記原料粗粉は上記不活性ガスの噴射により粉砕室14aの上部に巻き上げられ、ジェット気流に乗って旋回しながら上昇する。このとき、上記原料粗粉同士が衝突し細かく粉砕される。
上記粉砕された粉末粒子はジェット気流に乗って更に上昇し、上記粉砕室14aの上部に設けられた分級ロータ15に導かれ、上記分級ロータ15にて分級され、所定粒径以下の粉体粒子は、後段の微粉末分級手段であるサイクロン分級機16に送られ、更に、所定粒径以下の超微粉末が分級される。また、粒径の大きな粉体粒子は再度粉砕室14aに戻されて粉砕され、微粉になるまでこの処理が繰り返される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ジェットミル粉砕装置10では、粉砕される粉体粒子の粒径が大きいうちには上記サイクルがスムーズに進行するが、微粉末化が進むと粉体粒子の表面エネルギーが増加するため、粉体粒子同士の密着による凝集体の形成や、粉砕室14aの壁面への粉体粒子の付着現象などが発生する。このため、粉体粒子の微粉化の進行が遅れたり、回収される微粉末の量が少なくなったりして、実質的に粉砕機能が停止してしまうといった問題点があった。
【0006】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、ジェットミル粉砕装置の粉砕室内での凝集体の形成をなくして微粉末を効率的に製造するとともに、粉体粒子の結晶に与えるストレスを低減することのできる微粉体の製造方法と、粉砕によるストレスの少ない粒径の揃った微粉体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、粉砕室内に導入された原料粗粉に不活性ガスを高速で噴射して上記粗粉をジェット気流に乗せ、上記粗粉同士を衝突させて粉砕し微粉化する微粉体の製造方法であって、上記粉砕室内にブロック状の弾性体を投入し、上記粗粉と上記ブロック状の弾性体とが共存した状態で上記粗粉を粉砕するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の微粉体の製造方法において、上記粉砕室の壁面に弾性コートあるいは弾性ライナーを設置したことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の微粉体の製造方法において、上記粉砕室の壁面にガスブロー用のノズルを設置し、上記噴射室内に、常時または間欠的にガスを噴射させながら上記粗粉を粉砕するようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の微粉体の製造方法において、上記ブロック状の弾性体として、防錆剤、滑剤、加工助剤のいずれか1種または複数が配合されているブロック状の弾性体を用いたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項5に記載の発明は、セラミック電子部品等に用いられる焼結原料やボンディット磁石に用いられる磁性粉などの微粉体であって、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の微粉体の製造方法により製造された、20μm以下の平均粒径を有する微粉末である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の微粉体であって、上記微粉体が、Sm−Fe−N系希土類金属間化合物から成る磁性粉であることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の微粉体であって、上記微粉体が異方性希土類合金から成る磁性粉であることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明による微粉体の製造に用いられるジェットミル粉砕装置の要部の概略構成を示す図で、ジェットミル粉砕装置としては、図2の従来例とほぼ同様の構成である。
本例のジェットミル粉砕装置は、弾性体ブロック17を予め粉砕機14の粉砕室14aの下部に充填しておき、粉砕機14の粉砕室14aの下部に設けられた噴射ノズル14bから不活性ガスを高速噴射してジェット気流を発生させて、原料粗粉投入口13から投入される原料粗粉と上記ブロック状の弾性体体とが共存した状態で上記原料粗粉を粉砕するように構成したものである。また、18は上記粉砕室14aの壁面に設置された弾性コート、19は上記粉砕室14aの壁面に設置されたガスブロー用のノズルで、15は上記粉砕室14a上部に設けられた、複数のスリットを有する分級ロータである。
【0010】
次に、本発明による磁性体微粉末の製造方法について、図1及び図2を参照して説明する。
まず、弾性体ブロック17を予め粉砕機14の粉砕室14aの下部に充填しておく。次いで、ホッパー11に投入される原料粗粉である磁粉を、原料供給機12を介して、粉砕機14の粉砕室14aの側壁に設けられた原料粗粉投入口13から上記粉砕室14a内に投入する。そして、上記粉砕室14aの下部に設けられた複数の噴射ノズル14bにより、上記粉砕室14に導入された磁粉と弾性体ブロックとに不活性ガスを高速噴射してジェット気流を発生させ、磁粉と弾性体ブロックとが共存した状態で上記磁粉を粉砕する。この粉砕された磁性体微粉末はジェット気流に乗って上記分級ロータ15に導かれ、上記分級ロータ15にて分級され、所定粒径(通常は、0.05〜5μm程度)以下の粉体粒子は、後段のサイクロン分級機16に送られ更に分級される。このとき、上記弾性体ブロックの寸法としては、2mm角〜10mm角がよく、投入量としては、粉砕室14a底部の円錐部の20%〜80%の空間占有率になる程度が好ましい。
ところで、磁粉同士が衝突して解砕された直後には、粉砕された磁粉の表面エネルギーはきわめて高いので、磁粉同士の密着による磁粉凝集体の形成や、磁粉の粉砕室14a壁面への付着現象が起こり易いが、本例では、微粉化すべき磁粉に予め表面エネルギーの低い弾性体ブロックを共存させた状態で上記磁粉を粉砕することにより、弾性体ブロックの掻き取り効果により、上記磁粉凝集体の形成が極めて少ない。また、磁粉凝集体が形成された場合でも、上記弾性体ブロックにより、初期の段階で上記磁粉凝集体の一部を破壊できるので、上記磁粉凝集体が大きく成長することはない。
このとき、上記弾性体ブロックとしては、防錆剤、滑剤、加工助剤のいずれか1種または複数が配合されているブロック状の弾性体を用いることが好ましい。これにより、上記弾性体ブロックと接触した磁粉の表面エネルギーを更に低くすることができるので、上記磁粉凝集体の形成を更に抑止することができる。また、磁粉の表面エネルギーを低くすることができることから、磁粉同士の衝突に際し、結晶に与えるストレスを最小にすることができるので、得られた磁性体微粉末の磁気特性を良好に維持することができる。
【0011】
また、狭い粒度分布の磁性体微粉末を得るためには、解砕により発生した磁性体微粉末を可能な限り速やかに粉砕室14a外部に送り出す必要がある。さもないと、せっかく解砕された磁性体微粉末が粉砕室14aに戻され不必要な粉砕を受けるだけでなく、戻される過程でその一部が粉砕室14aの壁面に付着してしまい回収できなくなる。これを避けるためには、解砕された磁性体微粉末を効率よく分級ロータ15に搬送する必要がある。
このとき、本例のように、原料粗粉である磁粉に弾性体ブロックを共存させておくことは有力な手段となる。すなわち、上記解砕された微粉(磁性体微粉末)は付着能力が大きいため、弾性体ブロックに選択的に補集される。この磁性体微粉末を補集した弾性体ブロックが分級ロータ15に到達すると、上記磁性体微粉末は弾性体ブロックを離れ分級ロータ15に設けられたスリットを通過してサイクロン分級機16に送られる。したがって、磁粉に弾性体ブロックを共存させることにより、粉砕された磁性体微粉末を速やかにかつ効率よく粉砕室14a外部に送り出すことができるとともに、磁粉凝集体の形成がほとんどないので、分布のシャープな磁性体微粉末を得ることができる。
なお、上記分級ロータ15の分級性能は、スリットを通過するガスの速度と回転数により決まり、磁性体微粉末が上記分級ロータ15に到達するまでの経路には無関係である。
【0012】
更に、本例では、磁粉や磁性体微粉末が粉砕室14aの壁面に付着するのを防ぐため、粉砕室14aの壁面に弾性コート18を設置している。すなわち、表面エネルギーの低い弾性体をコーティングした弾性コート18を粉砕室14aの壁面に設置することにより、上記壁面の表面エネルギーが少なくなる。したがって、上記壁面に磁粉や磁性体微粉末などの粉体粒子が衝突した際に、上記粉体粒子が上記壁面に捕獲されて付着しにくくなるので、磁性体微粉末の回収率を大幅に向上させることができる。なお、上記弾性コート18に代えて、弾性体からなるライナーを設置しても同様の効果を得ることができる。
また、粉砕室14aの壁面にガスブロー用のノズル19を設置し、常時、あるいは、間欠的にガスを噴射して上記粉体粒子に衝突させるようにすれば、粉体粒子同士の密着による凝集体の形成や、粉体粒子の粉砕室14aの壁面への付着現象を更に抑制することができるので、磁性体微粉末の回収率を更に向上させることができる。
【0013】
なお、本例で用いられる磁粉としては、例えば、高密度ボンド磁石に用いられるSm−Fe−N系希土類金属間化合物から成る磁性粉や、異方性希土類合金の磁性粉が挙げられる。
また、ブロック状弾性体を構成する弾性体としては、天然ゴム、変性天然ゴム、グラフト天然ゴム、環化天然ゴム、塩素化天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、カルボキシル化ニトリルゴム、ニトリルゴム/塩化ビニル樹脂ブレンド、ニトリルゴム/EPDMゴムのブレンド、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、エチレン−酢酸ビニルゴム、アクリルゴム、エチレン−アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシドゴム、メチルシリコンゴム、ビニル−メチルシリコンゴム、フェニル−メチルシリコンゴム、フッ化シリコンゴム等のゴム材料を使用しての配合硬化物を例示することができる。
更にまた、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー材料を例示することができる。
なお、弾性体に防錆剤、滑剤、加工助剤の一種以上を配合する方法は、ゴム薬を配合する際に同時に配合してもよいが、より効果的には、予め防錆剤、滑剤、加工助剤の一種以上を溶剤に溶解させておき、硬化後の弾性体をこれに浸漬後乾燥させるのがよい。
また、粉砕室14aの壁面に設置する弾性コートまたは弾性ライナーに防錆剤、滑剤、加工助剤の一種以上を含有させる場合には、予め防錆剤、滑剤、加工助剤の一種以上を溶剤に溶解させておき、これを上記壁面に塗布後乾燥させるのがよい。
【0014】
なお、上記例では、磁粉を微粉化する場合について説明したが、本発明は、これに限るものではなく、セラミック電子部品類に使用される焼結原料であるセラミック粉体や、MIM(金属粉末射出成形法)において使用される金属微粉末など、微粉の製造法にも適用可能である。
【0015】
<実施例>
以下に、実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記に限定されるものではない。
気流式ジェットミル装置(ホソカワミクロン(株);型式100AFG/50ATP)を用いて、Sm−Fe−N系希土類金属間化合物磁粉(住友金属鉱山 SFN粗粉 平均粒径120μm)を粉砕して磁性体微粉末を作製し、その回収率を調査するとともに、得られた磁性体微粉末の平均粒径及び粒子分布スパンを測定した。
粉砕方法は、以下の通りである。
粉砕室に5mm角のシリコン弾性体100gを投入した。
ホッパーに原料粗粉5kgを投入した。
供給回転数10Hzにて、ホッパーより粉砕室に原料粗粉を供給した。
分級ロータ回転数を12000rpm(目標粒径=2.5μm)にセットした。
粉砕圧力を0.7MPaにセットした。
なお、粉砕過程を観察するため、途中、粉砕室内部観察及び粉砕室壁面に固着した粉体の払い落としを実施した。
また、比較のため、シリコン弾性体を投入しない場合についても、同一条件にて磁性体微粉末を作製し、その回収率を調査するとともに、得られた磁性体微粉末の平均粒径及び粒子分布スパンを測定した。
実験結果を以下の表1に示す。
【表1】
上記表1から明らかなように、本発明の、磁粉と弾性体ブロックとが共存した状態で磁粉を粉砕した場合には、投入した磁粉のほぼ全量を微粉として回収することができた。また、得られた磁性体微粉末の平均粒径は、目標粒径と殆ど同じであり、粒子分布スパンも狭く粒度分布も改善された。
これに対して、従来の方法(比較例)では、ホッパーより投入した原料粗粉の40%を回収した時点でそれ以上の粉砕が困難となった。また、得られた磁性体微粉末の平均粒径も目標粒径よりも大きかった。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、粉砕室内に導入された原料粗粉に不活性ガスを高速で噴射して上記粗粉をジェット気流に乗せ、上記粗粉同士を衝突させて粉砕し微粉化する際に、上記粉砕室内にブロック状の弾性体を投入し、上記原料粗粉と上記ブロック状の弾性体とが共存した状態で上記原料粗粉を粉砕するようにしたので、微粉の凝集体の発生や粉砕室の壁面への粉体の付着を抑制することができ、微粉末の回収率を大幅に向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】従来のジェットミル粉砕装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10 ジェットミル粉砕装置、11 ホッパー、12 原料供給機、
13 原料粗粉投入口、14 粉砕機、14a 粉砕室、14b 噴射ノズル、
15 分級ロータ、16 サイクロン分級機、17 弾性体ブロック、
18 弾性コート、19 ガスブロー用のノズル。
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体の製造方法に関するもので、特に、粒径が20μm以下である微粉体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体、特に、粒径が20μm以下である微粉体の製造方法は、電子部品、医療機器、一般産業機械部品等の多岐に亘って各種産業の基盤技術であって、例えば、セラミック電子部品類の高性能化のためには、焼結原料である粉体の成分組成はできる限り均質であることが要求されており、そのため、微粉体への要求は大である。
また、ボンディット磁石においては、近年、高磁力を必要とする製品に用いられる磁石粒子としてSm−Fe−N系希土類金属間化合物磁粉が用いられているが、上記磁粉の磁気特性を十分に発揮するためには、ほぼ単結晶となる程度の粒径を得る必要があり、微粉化技術は不可欠である。
また、ステンレス、チタン、銅などの金属粉末をバインダーに分散させ、金型で射出成形し、焼結・脱バインダーして三次元の複雑形状の金属部品を高精度、低価格で成形加工する際に用いられるMIM(金属粉末射出成形法)においても、製品の高性能化のためには微粉末の使用が不可欠である。
【0003】
上記微粉末について、ボンディット磁石を例に説明すると、磁石粒子として、Sm−Fe−N系希土類金属間化合物磁粉を用いた場合、粒径がほぼ単結晶となる程度の粒径の磁粉では、保持力発生機構がニュークリエーションタイプとなるため、その磁気特性が磁石粒子の表面状態の影響を受けやすい。具体的には、粉砕時の機械的衝撃や磁石粒子の酸化等により上記磁石粒子表面には微小突起等の欠陥が生じるため、上記磁石粒子に磁化方向と反対側に磁界が印加されたときに、上記欠陥が逆磁区発生の核となって粒内に磁壁が発生する。しかし、ニュークリエーションタイプタイプの磁石では、結晶内に磁壁のピニングサイトがないため、磁界の印加により容易に磁壁移動が起こり、そのため、保持力が低くなる。
ところで、上記磁粉を微粉砕する方法としては、回転ボールミル、振動ボールミル、アトライダー等の各種ボールミル、または、ジェットミルによる粉砕方法が用いられており、投入された磁粉(原料粗粉)を単磁区となる粒径、すなわち、0.5〜5μm程度の粒径になるまで粉砕するようにしている。なかでも、結晶に大きなストレスを与えずに粉砕する方法としては、ジェトミルによる粉砕が有効である。ジェトミルはその粉砕機構から衝突式と気流式に大別されるが、粉体同士を相互に衝突させる気流式ジェットミルが結晶に与えるストレスを最小にする点では最良である。
【0004】
図2は、ジェットミル粉砕装置10の概略構成を示す図で、粉砕する磁粉等の原料粗粉をホッパー11に投入し、これをスクリューフィーダーなどの原料供給機12に送り、上記原料粗粉を、原料粗粉投入口13を介して粉砕機14に送って粉砕する。この粉砕機14は、円錐状の底部を有する縦長円筒状の粉砕室14aと、上記粉砕室14aの下部に設けられた複数の噴射ノズル14bとを備え、上記粉砕室14aに導入された原料粗粉に不活性ガスを高速噴射してジェット気流を発生させて上記原料粗粉を粉砕するもので、上記原料粗粉は上記不活性ガスの噴射により粉砕室14aの上部に巻き上げられ、ジェット気流に乗って旋回しながら上昇する。このとき、上記原料粗粉同士が衝突し細かく粉砕される。
上記粉砕された粉末粒子はジェット気流に乗って更に上昇し、上記粉砕室14aの上部に設けられた分級ロータ15に導かれ、上記分級ロータ15にて分級され、所定粒径以下の粉体粒子は、後段の微粉末分級手段であるサイクロン分級機16に送られ、更に、所定粒径以下の超微粉末が分級される。また、粒径の大きな粉体粒子は再度粉砕室14aに戻されて粉砕され、微粉になるまでこの処理が繰り返される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ジェットミル粉砕装置10では、粉砕される粉体粒子の粒径が大きいうちには上記サイクルがスムーズに進行するが、微粉末化が進むと粉体粒子の表面エネルギーが増加するため、粉体粒子同士の密着による凝集体の形成や、粉砕室14aの壁面への粉体粒子の付着現象などが発生する。このため、粉体粒子の微粉化の進行が遅れたり、回収される微粉末の量が少なくなったりして、実質的に粉砕機能が停止してしまうといった問題点があった。
【0006】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、ジェットミル粉砕装置の粉砕室内での凝集体の形成をなくして微粉末を効率的に製造するとともに、粉体粒子の結晶に与えるストレスを低減することのできる微粉体の製造方法と、粉砕によるストレスの少ない粒径の揃った微粉体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、粉砕室内に導入された原料粗粉に不活性ガスを高速で噴射して上記粗粉をジェット気流に乗せ、上記粗粉同士を衝突させて粉砕し微粉化する微粉体の製造方法であって、上記粉砕室内にブロック状の弾性体を投入し、上記粗粉と上記ブロック状の弾性体とが共存した状態で上記粗粉を粉砕するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の微粉体の製造方法において、上記粉砕室の壁面に弾性コートあるいは弾性ライナーを設置したことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の微粉体の製造方法において、上記粉砕室の壁面にガスブロー用のノズルを設置し、上記噴射室内に、常時または間欠的にガスを噴射させながら上記粗粉を粉砕するようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の微粉体の製造方法において、上記ブロック状の弾性体として、防錆剤、滑剤、加工助剤のいずれか1種または複数が配合されているブロック状の弾性体を用いたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項5に記載の発明は、セラミック電子部品等に用いられる焼結原料やボンディット磁石に用いられる磁性粉などの微粉体であって、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の微粉体の製造方法により製造された、20μm以下の平均粒径を有する微粉末である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の微粉体であって、上記微粉体が、Sm−Fe−N系希土類金属間化合物から成る磁性粉であることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の微粉体であって、上記微粉体が異方性希土類合金から成る磁性粉であることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明による微粉体の製造に用いられるジェットミル粉砕装置の要部の概略構成を示す図で、ジェットミル粉砕装置としては、図2の従来例とほぼ同様の構成である。
本例のジェットミル粉砕装置は、弾性体ブロック17を予め粉砕機14の粉砕室14aの下部に充填しておき、粉砕機14の粉砕室14aの下部に設けられた噴射ノズル14bから不活性ガスを高速噴射してジェット気流を発生させて、原料粗粉投入口13から投入される原料粗粉と上記ブロック状の弾性体体とが共存した状態で上記原料粗粉を粉砕するように構成したものである。また、18は上記粉砕室14aの壁面に設置された弾性コート、19は上記粉砕室14aの壁面に設置されたガスブロー用のノズルで、15は上記粉砕室14a上部に設けられた、複数のスリットを有する分級ロータである。
【0010】
次に、本発明による磁性体微粉末の製造方法について、図1及び図2を参照して説明する。
まず、弾性体ブロック17を予め粉砕機14の粉砕室14aの下部に充填しておく。次いで、ホッパー11に投入される原料粗粉である磁粉を、原料供給機12を介して、粉砕機14の粉砕室14aの側壁に設けられた原料粗粉投入口13から上記粉砕室14a内に投入する。そして、上記粉砕室14aの下部に設けられた複数の噴射ノズル14bにより、上記粉砕室14に導入された磁粉と弾性体ブロックとに不活性ガスを高速噴射してジェット気流を発生させ、磁粉と弾性体ブロックとが共存した状態で上記磁粉を粉砕する。この粉砕された磁性体微粉末はジェット気流に乗って上記分級ロータ15に導かれ、上記分級ロータ15にて分級され、所定粒径(通常は、0.05〜5μm程度)以下の粉体粒子は、後段のサイクロン分級機16に送られ更に分級される。このとき、上記弾性体ブロックの寸法としては、2mm角〜10mm角がよく、投入量としては、粉砕室14a底部の円錐部の20%〜80%の空間占有率になる程度が好ましい。
ところで、磁粉同士が衝突して解砕された直後には、粉砕された磁粉の表面エネルギーはきわめて高いので、磁粉同士の密着による磁粉凝集体の形成や、磁粉の粉砕室14a壁面への付着現象が起こり易いが、本例では、微粉化すべき磁粉に予め表面エネルギーの低い弾性体ブロックを共存させた状態で上記磁粉を粉砕することにより、弾性体ブロックの掻き取り効果により、上記磁粉凝集体の形成が極めて少ない。また、磁粉凝集体が形成された場合でも、上記弾性体ブロックにより、初期の段階で上記磁粉凝集体の一部を破壊できるので、上記磁粉凝集体が大きく成長することはない。
このとき、上記弾性体ブロックとしては、防錆剤、滑剤、加工助剤のいずれか1種または複数が配合されているブロック状の弾性体を用いることが好ましい。これにより、上記弾性体ブロックと接触した磁粉の表面エネルギーを更に低くすることができるので、上記磁粉凝集体の形成を更に抑止することができる。また、磁粉の表面エネルギーを低くすることができることから、磁粉同士の衝突に際し、結晶に与えるストレスを最小にすることができるので、得られた磁性体微粉末の磁気特性を良好に維持することができる。
【0011】
また、狭い粒度分布の磁性体微粉末を得るためには、解砕により発生した磁性体微粉末を可能な限り速やかに粉砕室14a外部に送り出す必要がある。さもないと、せっかく解砕された磁性体微粉末が粉砕室14aに戻され不必要な粉砕を受けるだけでなく、戻される過程でその一部が粉砕室14aの壁面に付着してしまい回収できなくなる。これを避けるためには、解砕された磁性体微粉末を効率よく分級ロータ15に搬送する必要がある。
このとき、本例のように、原料粗粉である磁粉に弾性体ブロックを共存させておくことは有力な手段となる。すなわち、上記解砕された微粉(磁性体微粉末)は付着能力が大きいため、弾性体ブロックに選択的に補集される。この磁性体微粉末を補集した弾性体ブロックが分級ロータ15に到達すると、上記磁性体微粉末は弾性体ブロックを離れ分級ロータ15に設けられたスリットを通過してサイクロン分級機16に送られる。したがって、磁粉に弾性体ブロックを共存させることにより、粉砕された磁性体微粉末を速やかにかつ効率よく粉砕室14a外部に送り出すことができるとともに、磁粉凝集体の形成がほとんどないので、分布のシャープな磁性体微粉末を得ることができる。
なお、上記分級ロータ15の分級性能は、スリットを通過するガスの速度と回転数により決まり、磁性体微粉末が上記分級ロータ15に到達するまでの経路には無関係である。
【0012】
更に、本例では、磁粉や磁性体微粉末が粉砕室14aの壁面に付着するのを防ぐため、粉砕室14aの壁面に弾性コート18を設置している。すなわち、表面エネルギーの低い弾性体をコーティングした弾性コート18を粉砕室14aの壁面に設置することにより、上記壁面の表面エネルギーが少なくなる。したがって、上記壁面に磁粉や磁性体微粉末などの粉体粒子が衝突した際に、上記粉体粒子が上記壁面に捕獲されて付着しにくくなるので、磁性体微粉末の回収率を大幅に向上させることができる。なお、上記弾性コート18に代えて、弾性体からなるライナーを設置しても同様の効果を得ることができる。
また、粉砕室14aの壁面にガスブロー用のノズル19を設置し、常時、あるいは、間欠的にガスを噴射して上記粉体粒子に衝突させるようにすれば、粉体粒子同士の密着による凝集体の形成や、粉体粒子の粉砕室14aの壁面への付着現象を更に抑制することができるので、磁性体微粉末の回収率を更に向上させることができる。
【0013】
なお、本例で用いられる磁粉としては、例えば、高密度ボンド磁石に用いられるSm−Fe−N系希土類金属間化合物から成る磁性粉や、異方性希土類合金の磁性粉が挙げられる。
また、ブロック状弾性体を構成する弾性体としては、天然ゴム、変性天然ゴム、グラフト天然ゴム、環化天然ゴム、塩素化天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、カルボキシル化ニトリルゴム、ニトリルゴム/塩化ビニル樹脂ブレンド、ニトリルゴム/EPDMゴムのブレンド、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、エチレン−酢酸ビニルゴム、アクリルゴム、エチレン−アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシドゴム、メチルシリコンゴム、ビニル−メチルシリコンゴム、フェニル−メチルシリコンゴム、フッ化シリコンゴム等のゴム材料を使用しての配合硬化物を例示することができる。
更にまた、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー材料を例示することができる。
なお、弾性体に防錆剤、滑剤、加工助剤の一種以上を配合する方法は、ゴム薬を配合する際に同時に配合してもよいが、より効果的には、予め防錆剤、滑剤、加工助剤の一種以上を溶剤に溶解させておき、硬化後の弾性体をこれに浸漬後乾燥させるのがよい。
また、粉砕室14aの壁面に設置する弾性コートまたは弾性ライナーに防錆剤、滑剤、加工助剤の一種以上を含有させる場合には、予め防錆剤、滑剤、加工助剤の一種以上を溶剤に溶解させておき、これを上記壁面に塗布後乾燥させるのがよい。
【0014】
なお、上記例では、磁粉を微粉化する場合について説明したが、本発明は、これに限るものではなく、セラミック電子部品類に使用される焼結原料であるセラミック粉体や、MIM(金属粉末射出成形法)において使用される金属微粉末など、微粉の製造法にも適用可能である。
【0015】
<実施例>
以下に、実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記に限定されるものではない。
気流式ジェットミル装置(ホソカワミクロン(株);型式100AFG/50ATP)を用いて、Sm−Fe−N系希土類金属間化合物磁粉(住友金属鉱山 SFN粗粉 平均粒径120μm)を粉砕して磁性体微粉末を作製し、その回収率を調査するとともに、得られた磁性体微粉末の平均粒径及び粒子分布スパンを測定した。
粉砕方法は、以下の通りである。
粉砕室に5mm角のシリコン弾性体100gを投入した。
ホッパーに原料粗粉5kgを投入した。
供給回転数10Hzにて、ホッパーより粉砕室に原料粗粉を供給した。
分級ロータ回転数を12000rpm(目標粒径=2.5μm)にセットした。
粉砕圧力を0.7MPaにセットした。
なお、粉砕過程を観察するため、途中、粉砕室内部観察及び粉砕室壁面に固着した粉体の払い落としを実施した。
また、比較のため、シリコン弾性体を投入しない場合についても、同一条件にて磁性体微粉末を作製し、その回収率を調査するとともに、得られた磁性体微粉末の平均粒径及び粒子分布スパンを測定した。
実験結果を以下の表1に示す。
【表1】
上記表1から明らかなように、本発明の、磁粉と弾性体ブロックとが共存した状態で磁粉を粉砕した場合には、投入した磁粉のほぼ全量を微粉として回収することができた。また、得られた磁性体微粉末の平均粒径は、目標粒径と殆ど同じであり、粒子分布スパンも狭く粒度分布も改善された。
これに対して、従来の方法(比較例)では、ホッパーより投入した原料粗粉の40%を回収した時点でそれ以上の粉砕が困難となった。また、得られた磁性体微粉末の平均粒径も目標粒径よりも大きかった。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、粉砕室内に導入された原料粗粉に不活性ガスを高速で噴射して上記粗粉をジェット気流に乗せ、上記粗粉同士を衝突させて粉砕し微粉化する際に、上記粉砕室内にブロック状の弾性体を投入し、上記原料粗粉と上記ブロック状の弾性体とが共存した状態で上記原料粗粉を粉砕するようにしたので、微粉の凝集体の発生や粉砕室の壁面への粉体の付着を抑制することができ、微粉末の回収率を大幅に向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】従来のジェットミル粉砕装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10 ジェットミル粉砕装置、11 ホッパー、12 原料供給機、
13 原料粗粉投入口、14 粉砕機、14a 粉砕室、14b 噴射ノズル、
15 分級ロータ、16 サイクロン分級機、17 弾性体ブロック、
18 弾性コート、19 ガスブロー用のノズル。
Claims (7)
- 粉砕室内に導入された原料粗粉に不活性ガスを高速で噴射して上記粗粉をジェット気流に乗せ、上記粗粉同士を衝突させて粉砕し微粉化する微粉体の製造方法において、上記粉砕室内にブロック状の弾性体を投入し、上記粗粉と上記ブロック状の弾性体とが共存した状態で上記粗粉を粉砕するようにしたことを特徴とする微粉体の製造方法。
- 上記粉砕室の壁面に弾性コートあるいは弾性ライナーを設置したことを特徴とする請求項1に記載の微粉体の製造方法。
- 上記粉砕室の壁面にガスブロー用のノズルを設置し、上記噴射室内に、常時または間欠的にガスを噴射させながら上記粗粉を粉砕するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の微粉体の製造方法。
- 上記ブロック状の弾性体には、防錆剤、滑剤、加工助剤のいずれか1種または複数が配合されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の微粉体の製造方法。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の微粉体の製造方法により製造された微粉体であって、その平均粒径が20μm以下であることを特徴とする微粉体。
- 上記微粉体は、Sm−Fe−N系希土類金属間化合物から成る磁性粉であることを特徴とする請求項5に記載の微粉体。
- 上記微粉体は異方性希土類合金から成る磁性粉であることを特徴とする請求項5に記載の微粉体。
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