JP2004231885A - シリコーン樹脂組成物及びそれを用いた低圧耐火ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】導体上にシリコーン樹脂組成物からなる耐火絶縁層が設けられた低圧耐火ケーブルにおいて、良好な耐火性を有するとともに、加熱時における耐火絶縁層の電気絶縁性を向上させる。
【解決手段】前記シリコーン樹脂組成物として、シリコーン樹脂に、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度840℃以下のアルカリ金属を含むガラスフリットに加えて、ケイ酸マグネシウムが添加されたものを使用する。ガラスフリットは、シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜40重量部添加することが好ましい。また、ケイ酸マグネシウムは、シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部添加する。低圧耐火ケーブルの導体1上に設けられる耐火絶縁層2として、前記シリコーン樹脂組成物を架橋処理したものを用いることにより、該低圧耐火ケーブルが燃焼した時の耐火絶縁層2の電気絶縁性が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】前記シリコーン樹脂組成物として、シリコーン樹脂に、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度840℃以下のアルカリ金属を含むガラスフリットに加えて、ケイ酸マグネシウムが添加されたものを使用する。ガラスフリットは、シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜40重量部添加することが好ましい。また、ケイ酸マグネシウムは、シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部添加する。低圧耐火ケーブルの導体1上に設けられる耐火絶縁層2として、前記シリコーン樹脂組成物を架橋処理したものを用いることにより、該低圧耐火ケーブルが燃焼した時の耐火絶縁層2の電気絶縁性が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、導体上にシリコーン樹脂組成物からなる耐火絶縁層が設けられた低圧耐火ケーブルに関し、良好な耐火性を有するとともに、燃焼時における耐火絶縁層の電気絶縁性を高めるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
低圧耐火ケーブルとは、消防用非常設備の電気配線に使用され、火災中においても電線としての性能を所定時間保持し、消火設備、避難誘導表示機器等に一定時間給電することを目的とする耐火ケーブルのうち、供用電圧が600V以下のものをいう。その規格は、消防庁の低圧耐火ケーブル認定試験基準(JMCA試第1010号)に定められている。
この認定試験基準を満たす性能を有する低圧耐火ケーブルとしては、従来、導体上にガラスマイカテープを巻き回してなる耐火層を設け、この耐火層の上に架橋ポリエチレン等からなる絶縁層を設け、さらにこの絶縁層の上に可塑化ポリ塩化ビニル等からなるシースを押出被覆したものが知られている。
【0003】
しかし、このような構造の低圧耐火ケーブルでは、マイカテープの巻き回し作業が複雑で生産性が低いこと、マイカテープの耐屈曲性が不十分であって、これを過度に屈曲するとマイカテープが破砕したりして低圧耐火ケーブルの耐火性や電気絶縁性が低下するおそれがあること、また、マイカテープの切断が困難であって、端末加工時の導体口出しの作業性が低いこと等の欠点がある。
このような欠点を解決するために、導体上に、耐火絶縁層として、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度840℃以下であるガラスフリットをシリコーン樹脂に配合したシリコーン樹脂組成物からなり、架橋されたものを設けた低圧耐火ケーブルが特許出願されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかし、この先行発明にあっては、軟化開始温度が500℃以下の低融点のガラスフリットを使用しているため、加熱高温時(低圧耐火ケーブル認定試験時最高温度840℃)で絶縁抵抗が急激に低下するという欠点があった。これは、ガラスフリットに含まれるアルカリ金属イオンが、高温下、耐火絶縁層をなすシリコーン樹脂組成物内を移動することで、耐火絶縁層の電気伝導性が増加するためと考えられる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−270047号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の課題は、導体上にシリコーン樹脂組成物からなる耐火絶縁層が設けられた低圧耐火ケーブルにおいて、良好な耐火性を有するとともに、840℃程度の高温での耐火絶縁層の電気絶縁性を高めることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は種々の検討を行った結果、ガラスフリットを添加したシリコーン樹脂組成物において、シリケート層が層状に積み重なったケイ酸マグネシウムを樹脂100重量部に対し1重量部以上添加することにより、840℃程度の高温でもシリコーン樹脂組成物の絶縁抵抗が高い耐火ケーブルが得られることを見出した。
【0008】
即ち、本発明の第一の発明は、シリコーン樹脂に、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度840℃以下のアルカリ金属を含むガラスフリットと、ケイ酸マグネシウムとが添加されたことを特徴とするシリコーン樹脂組成物である。
【0009】
また、本発明の第二の発明は、上記シリコーン樹脂組成物を耐火絶縁層に使用した低圧耐火ケーブルである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明に係る低圧耐火ケーブルの一例を示すものである。本実施形態の低圧耐火ケーブルは、導体1上に耐火絶縁層2を形成し、この耐火絶縁層2上にシース3を設けることによって構成されている。
この低圧耐火ケーブルの寸法としては、例えば、導体1の断面積を1.2〜600mm2としたとき、耐火絶縁層2の厚みを1.1〜3.5mm、シース3の厚みを1.5〜2.3mmとすることができる。
【0011】
導体1としては無酸素銅等の高導電性金属が用いられる。
耐火絶縁層2は、耐火層と絶縁層を兼ねるものであって、シリコーン樹脂とガラスフリットと、ケイ酸マグネシウムとを必須成分とするシリコーン樹脂組成物からなり、この組成物が架橋されているものである。
上記シリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、メチルビニルシリコーン樹脂、メチルフェニルシリコーン樹脂、ポリシロキサンを主体とする公知のシリコーン樹脂に、微粉状シリカ等を配合して混練した、押出成形が可能な熱可塑性のものが用いられる。
【0012】
また、前記ガラスフリットは、前記シリコーン樹脂の燃焼時に生成する酸化ケイ素を主成分とする無機質の殻の強度を高めるためのものである。このガラスフリットには、うわ薬を溶解し、冷却して粉砕し、粒子径を50μm以下とした粉末が用いられる。
ガラスフリットの粒子径が50μmを超えると、シリコーン樹脂と混練しても十分に混和されなくなるので好ましくない。
【0013】
このガラスフリットとしては、軟化開始温度が500℃以下、好ましくは350〜500℃であって、かつ、結晶化開始温度が840℃以下、好ましくは500〜840℃以下のものが用いられる。
【0014】
本発明において、ガラスフリットの軟化開始温度とは、ガラスフリットが加熱されて軟化し始める温度をいい、具体的には高温顕微鏡による観察下、ガラスフリットの粉末が溶融し始め、粉末の角がなくなる温度を測定することで求められる。
【0015】
実際の耐火試験の状況から、前記シリコーン樹脂組成物が燃焼する温度領域は350〜500℃であることが判明した。この温度領域でガラスフリットが溶融しないと、シリコーン樹脂の燃焼時に生成する無機質の殻が膨張して崩壊することがわかった。
即ち、ガラスフリットが上記温度領域で溶融することにより、前記無機質の殻が溶融したガラスフリットにからめられ、その膨張が抑制され、緻密で高強度の耐火物の層が形成されることになる。
このような理由により、軟化開始温度を500℃以下と定めたのである。
【0016】
また、結晶化開始温度は、ある種のガラスフリットにおいて、一旦溶融したものをさらに加熱していくと、ある温度でガラスが結晶化することがあり、その温度を結晶化開始温度といい、具体的には示差走査熱量測定法(DSC)での吸熱ピーク温度を測定することで求められる。
【0017】
高温で結晶化する種類のガラスフリットでは、シリコーン樹脂が燃焼して生成する殻を、高温においても補強することができる。それに対して、高温で結晶化しない種類のガラスフリットでは、高温では流動性が高くなり、殻の補強効果が小さい。そのため、本発明で用いられるガラスフリットは、高温で結晶化するものに限定される。
そして、前記耐火試験では、最高到達温度が840℃と定められているので、この温度より低い温度で結晶化するガラスフリットでなければ、加熱時において、殻の補強効果が十分に得られない。このような理由により、結晶化開始温度を840℃以下と定めたのである。
【0018】
このような特性を有するガラスフリットは、例えば、SiO2、Al2O3、B2O3、P2O5、Na2O、K2O、Li2O、CaO、As2O、TiO2、ZrO2等の酸化物を成分とするガラス組成物から選択される。
この組成の具体例としては、例えば、Na2O:20質量%、Al2O3:20質量%、SiO2:40質量%、CaO:20質量%を含有するものが挙げられる。
【0019】
特にNa2O、K2O、Li2O等のアルカリ金属酸化物は、軟化開始温度の低いガラス組成物を得るため、1〜40質量%の範囲で含有されているのが好ましい。アルカリ金属酸化物の含有量が1質量%未満では、得られるガラス組成物の軟化開始温度が十分に低くならず、40質量%を超えると、得られるガラス組成物が高温で流動しやすくなり、ついには液状化するので好ましくない。
【0020】
また、前記ガラスフリットとしては、シリコーン樹脂への分散性並びに相溶性を向上させるため、シランカップリング剤による表面処理を施したものが好ましい。上記シランカップリング剤としては、アミノシラン、エポキシシラン、アルキルシラン、メルカプトシラン、フェニルシラン、ビニルシラン等、公知のものが用いられる。表面処理方法としては、シランカップリング剤のアルコール溶液にガラスフリットを浸漬し、乾燥する方法等、周知の方法が適用できる。
【0021】
前記ガラスフリットの配合量は、シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜40重量部とするのが好ましい。ガラスフリットの配合量が1重量部未満では燃焼時の殻の強度が十分に向上せず、40重量部を超えるとシリコーン樹脂組成物の機械的強度、押出成形性が低下する。
【0022】
本発明に用いられるケイ酸マグネシウムは、別名タルクとして周知の充填剤であり、一般式2MgO・3SiO2・nH2Oで表される水に難溶の白色粉末であり、シリケート層が層状に積み重なった構造を有するものである。ケイ酸マグネシウムは、天然にはけい灰石から得られる。合成品は、けいそう土シリカと石灰から水熱反応で作られる。本発明のケイ酸マグネシウムとしては、天然品、合成品のいずれも用いることができるが、電気的特性を悪化させる不純物の量が少ないことから、合成品を用いることが好ましい。具体的には、日本ミストロン社製の「ミストロンベーパータルク」(商品名)が好適である。
ケイ酸マグネシウムの形態としては、平均粒子径が1μm程度、最大粒子径が10μm以下の粉末が好適に用いられる。
【0023】
このケイ酸マグネシウムの添加量はシリコーン樹脂100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部とする。ケイ酸マグネシウムの添加量が1重量部未満ではアルカリ金属の移動を抑制することができず、十分な絶縁性能向上効果が認められない。また40重量部を超える添加量では、シリコーン樹脂組成物の引裂強度がケイ酸マグネシウムを添加しない場合より低下するばかりでなく、高温での絶縁性能の向上も期待できなくなる。
【0024】
上記シリコーン樹脂組成物の架橋のため、有機過酸化物等の架橋剤が添加される。この架橋剤の具体例としては、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等があげられる。
前記架橋剤の配合量は、シリコーン樹脂100重量部に対して、0.5〜3重量部とされる。0.5重量部未満では架橋が十分に行われず、3重量部を超えると押出成形時にスコーチを生じることがある。
【0025】
上記シリコーン樹脂組成物には、これ以外に、種々の添加剤、例えば充填剤、着色剤、安定剤等を適宜添加することができる。
また、酸化チタン、酸化鉄、セリウム系金属酸化物、カーボンブラック等の耐熱向上剤を添加してもよい。この耐熱向上剤は、必要に応じて、シリコーン樹脂100重量部に対して10重量部以下、添加することができる。
【0026】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、上述のように、前記シリコーン樹脂にガラスフリット、ケイ酸マグネシウム並びに架橋剤を配合し、必要に応じてその他の添加剤を添加したものである。これは、ロール等の混練機を用い、通常の方法で混和されて使用される。
【0027】
シース3は、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、又はクロロプレンゴム、可塑化ポリ塩化ビニル等、公知の樹脂からなる。
このような低圧耐火ケーブルの製造は、通常の押出被覆法によって行われる。例えば、図1に示した構造の耐火ケーブルでは、まず導体1に前記シリコーン樹脂組成物を押出被覆する。これを架橋装置に送り、100〜200℃に加熱してシリコーン樹脂組成物を架橋することによって耐火絶縁層2を形成する。この耐火絶縁層2の上にシース3を押出被覆することによって低圧耐火ケーブルが形成される。
【0028】
このような低圧耐火ケーブルにあっては、火災等により燃焼した際に、耐火絶縁層2が燃え、酸化ケイ素を主体とする殻が生成される。この殻は、耐火絶縁層2中に存在するガラスフリットによって、その機械的強度が大きく高められる。また、この耐火絶縁層2を構成するシリコーン樹脂組成物に、ケイ酸マグネシウムが添加されており、上述のように、これが耐火絶縁層2に含まれるアルカリ金属イオンの移動を抑制するので、加熱時においても十分な絶縁抵抗を保持する。
【0029】
しかも、前記耐火絶縁層2に含まれるケイ酸マグネシウムの粒子が極めて微細であるので、従来のマイカテープを使用した低圧耐火ケーブルに比して、低圧耐火ケーブルの耐屈曲性や口出し性が大幅に改善させられる。しかも、前記耐火絶縁層2の形成には、押出被覆法が用いられるので、作業工程が単純になり、生産性も向上させられる。
【0030】
このように、本発明においては、ケイ酸マグネシウムを配合したシリコーン樹脂を用いることにより、加熱時にアルカリ金属イオンが耐火絶縁層2内を移動することが抑制され、当該シリコーン樹脂を用いた低圧耐火ケーブルは加熱時において高い絶縁性能を有する。
【0031】
以下、具体例に基づいて本発明を説明する。
表1、表2及び表3に示す組成のシリコーン樹脂組成物につき、厚さ2mmのシートを170℃×15分の熱プレス成形によって作成した。
表1、表2及び表3に示す組成のシリコーン樹脂組成物を、断面積3.5mm2の導体1上に厚み1.1mmに押出被覆し、これを200℃に加熱し架橋して耐火絶縁層2を形成し、この上にポリオレフィンを押出被覆して厚み1.5mmのシース3を設けることによって、9種類の低圧耐火ケーブル(600V KO
1C)を製造した。
【0032】
表1、表2及び表3において、「シリコーン樹脂」には汎用押出グレードの、密度1.17g/cm3のものを用いた。「低融点ガラスフリット」は、軟化開始温度370℃、結晶化開始温度800℃であって、酸化ナトリウムの含有量が20質量%のものである。「耐熱向上剤」には、金属酸化物系のものを、「架橋剤」には有機過酸化物を用いた。
また、ケイ酸マグネシウムとしては、平均粒子径が1μmである「ミストロンベーパータルク」(日本ミストロン社製)を用いた。
【0033】
上記低圧耐火ケーブルに対して、以下の実験を行った。
第1に、シートからJIS K 6252に規定されるクレセント形試験片を作成し、引裂試験を実施した。ケイ酸マグネシウムを添加しない場合の引裂強度(比較例1)を100とし、ケイ酸マグネシウムを添加した場合の引裂強度を相対値で示した。判定基準は引裂強度の相対値が100より大きいものを良、100より小さいものを不良とした。
【0034】
第2に、耐火電線認定業務委員会の認定試験に合格した試験炉において、低圧耐火電線認定試験基準に定められた方法に従い、燃焼試験前後の耐火絶縁層2の絶縁抵抗を測定した。この絶縁抵抗が上記基準に定められた値、すなわち、加熱前において50MΩ以上、かつ最高到達温度840℃において0.4MΩ以上であれば、耐火性優良とし、そうでなければ耐火性不良とした。
【0035】
上記試験の結果を表1、表2及び表3に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
表1及び表2から明らかなように、試験番号1〜6の低圧耐火ケーブルは、いずれも上記試験に合格した。
また、表3に示すように、ケイ酸マグネシウムが添加されていない試験番号7のもの、及びケイ酸マグネシウムの添加量の少ない試験番号8のものは、いずれも耐火性が不良であった。また、ケイ酸マグネシウムの添加量が過多である試験番号9のものは、引裂強度が不良であった。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂に、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度が840℃以下のアルカリ金属を含むガラスフリットと、ケイ酸マグネシウムとが添加されているので、燃焼して生成される殻の機械的強度が高いものとなるとともに、加熱時に所定の絶縁抵抗を維持することができる。
また、本発明の低圧耐火ケーブルは、導体上に、前記シリコーン樹脂組成物からなり、架橋された耐火絶縁層が設けられたものであるので、良好な耐火性を有するとともに、加熱時においても十分な絶縁性能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低圧耐火ケーブルの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1:導体、2:耐火絶縁層、3:シース
【発明の属する技術分野】
この発明は、導体上にシリコーン樹脂組成物からなる耐火絶縁層が設けられた低圧耐火ケーブルに関し、良好な耐火性を有するとともに、燃焼時における耐火絶縁層の電気絶縁性を高めるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
低圧耐火ケーブルとは、消防用非常設備の電気配線に使用され、火災中においても電線としての性能を所定時間保持し、消火設備、避難誘導表示機器等に一定時間給電することを目的とする耐火ケーブルのうち、供用電圧が600V以下のものをいう。その規格は、消防庁の低圧耐火ケーブル認定試験基準(JMCA試第1010号)に定められている。
この認定試験基準を満たす性能を有する低圧耐火ケーブルとしては、従来、導体上にガラスマイカテープを巻き回してなる耐火層を設け、この耐火層の上に架橋ポリエチレン等からなる絶縁層を設け、さらにこの絶縁層の上に可塑化ポリ塩化ビニル等からなるシースを押出被覆したものが知られている。
【0003】
しかし、このような構造の低圧耐火ケーブルでは、マイカテープの巻き回し作業が複雑で生産性が低いこと、マイカテープの耐屈曲性が不十分であって、これを過度に屈曲するとマイカテープが破砕したりして低圧耐火ケーブルの耐火性や電気絶縁性が低下するおそれがあること、また、マイカテープの切断が困難であって、端末加工時の導体口出しの作業性が低いこと等の欠点がある。
このような欠点を解決するために、導体上に、耐火絶縁層として、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度840℃以下であるガラスフリットをシリコーン樹脂に配合したシリコーン樹脂組成物からなり、架橋されたものを設けた低圧耐火ケーブルが特許出願されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかし、この先行発明にあっては、軟化開始温度が500℃以下の低融点のガラスフリットを使用しているため、加熱高温時(低圧耐火ケーブル認定試験時最高温度840℃)で絶縁抵抗が急激に低下するという欠点があった。これは、ガラスフリットに含まれるアルカリ金属イオンが、高温下、耐火絶縁層をなすシリコーン樹脂組成物内を移動することで、耐火絶縁層の電気伝導性が増加するためと考えられる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−270047号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の課題は、導体上にシリコーン樹脂組成物からなる耐火絶縁層が設けられた低圧耐火ケーブルにおいて、良好な耐火性を有するとともに、840℃程度の高温での耐火絶縁層の電気絶縁性を高めることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は種々の検討を行った結果、ガラスフリットを添加したシリコーン樹脂組成物において、シリケート層が層状に積み重なったケイ酸マグネシウムを樹脂100重量部に対し1重量部以上添加することにより、840℃程度の高温でもシリコーン樹脂組成物の絶縁抵抗が高い耐火ケーブルが得られることを見出した。
【0008】
即ち、本発明の第一の発明は、シリコーン樹脂に、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度840℃以下のアルカリ金属を含むガラスフリットと、ケイ酸マグネシウムとが添加されたことを特徴とするシリコーン樹脂組成物である。
【0009】
また、本発明の第二の発明は、上記シリコーン樹脂組成物を耐火絶縁層に使用した低圧耐火ケーブルである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明に係る低圧耐火ケーブルの一例を示すものである。本実施形態の低圧耐火ケーブルは、導体1上に耐火絶縁層2を形成し、この耐火絶縁層2上にシース3を設けることによって構成されている。
この低圧耐火ケーブルの寸法としては、例えば、導体1の断面積を1.2〜600mm2としたとき、耐火絶縁層2の厚みを1.1〜3.5mm、シース3の厚みを1.5〜2.3mmとすることができる。
【0011】
導体1としては無酸素銅等の高導電性金属が用いられる。
耐火絶縁層2は、耐火層と絶縁層を兼ねるものであって、シリコーン樹脂とガラスフリットと、ケイ酸マグネシウムとを必須成分とするシリコーン樹脂組成物からなり、この組成物が架橋されているものである。
上記シリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、メチルビニルシリコーン樹脂、メチルフェニルシリコーン樹脂、ポリシロキサンを主体とする公知のシリコーン樹脂に、微粉状シリカ等を配合して混練した、押出成形が可能な熱可塑性のものが用いられる。
【0012】
また、前記ガラスフリットは、前記シリコーン樹脂の燃焼時に生成する酸化ケイ素を主成分とする無機質の殻の強度を高めるためのものである。このガラスフリットには、うわ薬を溶解し、冷却して粉砕し、粒子径を50μm以下とした粉末が用いられる。
ガラスフリットの粒子径が50μmを超えると、シリコーン樹脂と混練しても十分に混和されなくなるので好ましくない。
【0013】
このガラスフリットとしては、軟化開始温度が500℃以下、好ましくは350〜500℃であって、かつ、結晶化開始温度が840℃以下、好ましくは500〜840℃以下のものが用いられる。
【0014】
本発明において、ガラスフリットの軟化開始温度とは、ガラスフリットが加熱されて軟化し始める温度をいい、具体的には高温顕微鏡による観察下、ガラスフリットの粉末が溶融し始め、粉末の角がなくなる温度を測定することで求められる。
【0015】
実際の耐火試験の状況から、前記シリコーン樹脂組成物が燃焼する温度領域は350〜500℃であることが判明した。この温度領域でガラスフリットが溶融しないと、シリコーン樹脂の燃焼時に生成する無機質の殻が膨張して崩壊することがわかった。
即ち、ガラスフリットが上記温度領域で溶融することにより、前記無機質の殻が溶融したガラスフリットにからめられ、その膨張が抑制され、緻密で高強度の耐火物の層が形成されることになる。
このような理由により、軟化開始温度を500℃以下と定めたのである。
【0016】
また、結晶化開始温度は、ある種のガラスフリットにおいて、一旦溶融したものをさらに加熱していくと、ある温度でガラスが結晶化することがあり、その温度を結晶化開始温度といい、具体的には示差走査熱量測定法(DSC)での吸熱ピーク温度を測定することで求められる。
【0017】
高温で結晶化する種類のガラスフリットでは、シリコーン樹脂が燃焼して生成する殻を、高温においても補強することができる。それに対して、高温で結晶化しない種類のガラスフリットでは、高温では流動性が高くなり、殻の補強効果が小さい。そのため、本発明で用いられるガラスフリットは、高温で結晶化するものに限定される。
そして、前記耐火試験では、最高到達温度が840℃と定められているので、この温度より低い温度で結晶化するガラスフリットでなければ、加熱時において、殻の補強効果が十分に得られない。このような理由により、結晶化開始温度を840℃以下と定めたのである。
【0018】
このような特性を有するガラスフリットは、例えば、SiO2、Al2O3、B2O3、P2O5、Na2O、K2O、Li2O、CaO、As2O、TiO2、ZrO2等の酸化物を成分とするガラス組成物から選択される。
この組成の具体例としては、例えば、Na2O:20質量%、Al2O3:20質量%、SiO2:40質量%、CaO:20質量%を含有するものが挙げられる。
【0019】
特にNa2O、K2O、Li2O等のアルカリ金属酸化物は、軟化開始温度の低いガラス組成物を得るため、1〜40質量%の範囲で含有されているのが好ましい。アルカリ金属酸化物の含有量が1質量%未満では、得られるガラス組成物の軟化開始温度が十分に低くならず、40質量%を超えると、得られるガラス組成物が高温で流動しやすくなり、ついには液状化するので好ましくない。
【0020】
また、前記ガラスフリットとしては、シリコーン樹脂への分散性並びに相溶性を向上させるため、シランカップリング剤による表面処理を施したものが好ましい。上記シランカップリング剤としては、アミノシラン、エポキシシラン、アルキルシラン、メルカプトシラン、フェニルシラン、ビニルシラン等、公知のものが用いられる。表面処理方法としては、シランカップリング剤のアルコール溶液にガラスフリットを浸漬し、乾燥する方法等、周知の方法が適用できる。
【0021】
前記ガラスフリットの配合量は、シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜40重量部とするのが好ましい。ガラスフリットの配合量が1重量部未満では燃焼時の殻の強度が十分に向上せず、40重量部を超えるとシリコーン樹脂組成物の機械的強度、押出成形性が低下する。
【0022】
本発明に用いられるケイ酸マグネシウムは、別名タルクとして周知の充填剤であり、一般式2MgO・3SiO2・nH2Oで表される水に難溶の白色粉末であり、シリケート層が層状に積み重なった構造を有するものである。ケイ酸マグネシウムは、天然にはけい灰石から得られる。合成品は、けいそう土シリカと石灰から水熱反応で作られる。本発明のケイ酸マグネシウムとしては、天然品、合成品のいずれも用いることができるが、電気的特性を悪化させる不純物の量が少ないことから、合成品を用いることが好ましい。具体的には、日本ミストロン社製の「ミストロンベーパータルク」(商品名)が好適である。
ケイ酸マグネシウムの形態としては、平均粒子径が1μm程度、最大粒子径が10μm以下の粉末が好適に用いられる。
【0023】
このケイ酸マグネシウムの添加量はシリコーン樹脂100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは5〜20重量部とする。ケイ酸マグネシウムの添加量が1重量部未満ではアルカリ金属の移動を抑制することができず、十分な絶縁性能向上効果が認められない。また40重量部を超える添加量では、シリコーン樹脂組成物の引裂強度がケイ酸マグネシウムを添加しない場合より低下するばかりでなく、高温での絶縁性能の向上も期待できなくなる。
【0024】
上記シリコーン樹脂組成物の架橋のため、有機過酸化物等の架橋剤が添加される。この架橋剤の具体例としては、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等があげられる。
前記架橋剤の配合量は、シリコーン樹脂100重量部に対して、0.5〜3重量部とされる。0.5重量部未満では架橋が十分に行われず、3重量部を超えると押出成形時にスコーチを生じることがある。
【0025】
上記シリコーン樹脂組成物には、これ以外に、種々の添加剤、例えば充填剤、着色剤、安定剤等を適宜添加することができる。
また、酸化チタン、酸化鉄、セリウム系金属酸化物、カーボンブラック等の耐熱向上剤を添加してもよい。この耐熱向上剤は、必要に応じて、シリコーン樹脂100重量部に対して10重量部以下、添加することができる。
【0026】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、上述のように、前記シリコーン樹脂にガラスフリット、ケイ酸マグネシウム並びに架橋剤を配合し、必要に応じてその他の添加剤を添加したものである。これは、ロール等の混練機を用い、通常の方法で混和されて使用される。
【0027】
シース3は、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、又はクロロプレンゴム、可塑化ポリ塩化ビニル等、公知の樹脂からなる。
このような低圧耐火ケーブルの製造は、通常の押出被覆法によって行われる。例えば、図1に示した構造の耐火ケーブルでは、まず導体1に前記シリコーン樹脂組成物を押出被覆する。これを架橋装置に送り、100〜200℃に加熱してシリコーン樹脂組成物を架橋することによって耐火絶縁層2を形成する。この耐火絶縁層2の上にシース3を押出被覆することによって低圧耐火ケーブルが形成される。
【0028】
このような低圧耐火ケーブルにあっては、火災等により燃焼した際に、耐火絶縁層2が燃え、酸化ケイ素を主体とする殻が生成される。この殻は、耐火絶縁層2中に存在するガラスフリットによって、その機械的強度が大きく高められる。また、この耐火絶縁層2を構成するシリコーン樹脂組成物に、ケイ酸マグネシウムが添加されており、上述のように、これが耐火絶縁層2に含まれるアルカリ金属イオンの移動を抑制するので、加熱時においても十分な絶縁抵抗を保持する。
【0029】
しかも、前記耐火絶縁層2に含まれるケイ酸マグネシウムの粒子が極めて微細であるので、従来のマイカテープを使用した低圧耐火ケーブルに比して、低圧耐火ケーブルの耐屈曲性や口出し性が大幅に改善させられる。しかも、前記耐火絶縁層2の形成には、押出被覆法が用いられるので、作業工程が単純になり、生産性も向上させられる。
【0030】
このように、本発明においては、ケイ酸マグネシウムを配合したシリコーン樹脂を用いることにより、加熱時にアルカリ金属イオンが耐火絶縁層2内を移動することが抑制され、当該シリコーン樹脂を用いた低圧耐火ケーブルは加熱時において高い絶縁性能を有する。
【0031】
以下、具体例に基づいて本発明を説明する。
表1、表2及び表3に示す組成のシリコーン樹脂組成物につき、厚さ2mmのシートを170℃×15分の熱プレス成形によって作成した。
表1、表2及び表3に示す組成のシリコーン樹脂組成物を、断面積3.5mm2の導体1上に厚み1.1mmに押出被覆し、これを200℃に加熱し架橋して耐火絶縁層2を形成し、この上にポリオレフィンを押出被覆して厚み1.5mmのシース3を設けることによって、9種類の低圧耐火ケーブル(600V KO
1C)を製造した。
【0032】
表1、表2及び表3において、「シリコーン樹脂」には汎用押出グレードの、密度1.17g/cm3のものを用いた。「低融点ガラスフリット」は、軟化開始温度370℃、結晶化開始温度800℃であって、酸化ナトリウムの含有量が20質量%のものである。「耐熱向上剤」には、金属酸化物系のものを、「架橋剤」には有機過酸化物を用いた。
また、ケイ酸マグネシウムとしては、平均粒子径が1μmである「ミストロンベーパータルク」(日本ミストロン社製)を用いた。
【0033】
上記低圧耐火ケーブルに対して、以下の実験を行った。
第1に、シートからJIS K 6252に規定されるクレセント形試験片を作成し、引裂試験を実施した。ケイ酸マグネシウムを添加しない場合の引裂強度(比較例1)を100とし、ケイ酸マグネシウムを添加した場合の引裂強度を相対値で示した。判定基準は引裂強度の相対値が100より大きいものを良、100より小さいものを不良とした。
【0034】
第2に、耐火電線認定業務委員会の認定試験に合格した試験炉において、低圧耐火電線認定試験基準に定められた方法に従い、燃焼試験前後の耐火絶縁層2の絶縁抵抗を測定した。この絶縁抵抗が上記基準に定められた値、すなわち、加熱前において50MΩ以上、かつ最高到達温度840℃において0.4MΩ以上であれば、耐火性優良とし、そうでなければ耐火性不良とした。
【0035】
上記試験の結果を表1、表2及び表3に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
表1及び表2から明らかなように、試験番号1〜6の低圧耐火ケーブルは、いずれも上記試験に合格した。
また、表3に示すように、ケイ酸マグネシウムが添加されていない試験番号7のもの、及びケイ酸マグネシウムの添加量の少ない試験番号8のものは、いずれも耐火性が不良であった。また、ケイ酸マグネシウムの添加量が過多である試験番号9のものは、引裂強度が不良であった。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂に、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度が840℃以下のアルカリ金属を含むガラスフリットと、ケイ酸マグネシウムとが添加されているので、燃焼して生成される殻の機械的強度が高いものとなるとともに、加熱時に所定の絶縁抵抗を維持することができる。
また、本発明の低圧耐火ケーブルは、導体上に、前記シリコーン樹脂組成物からなり、架橋された耐火絶縁層が設けられたものであるので、良好な耐火性を有するとともに、加熱時においても十分な絶縁性能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低圧耐火ケーブルの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1:導体、2:耐火絶縁層、3:シース
Claims (3)
- シリコーン樹脂に、軟化開始温度500℃以下、かつ結晶化開始温度840℃以下のアルカリ金属を含むガラスフリットと、ケイ酸マグネシウムとが添加されたことを特徴とするシリコーン樹脂組成物。
- 前記ケイ酸マグネシウムの添加量が、シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜40重量部であることを特徴とする請求項1に記載のシリコーン樹脂組成物。
- 請求項1又は請求項2に記載のシリコーン樹脂組成物を耐火絶縁層に使用した低圧耐火ケーブル。
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JP2003024653A JP2004231885A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | シリコーン樹脂組成物及びそれを用いた低圧耐火ケーブル |
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- 2003-01-31 JP JP2003024653A patent/JP2004231885A/ja active Pending
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