JP2004230576A - 成形機 - Google Patents

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Norio Toyoshima
範男 豊嶋
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】二本のクランク軸が互いに反対方向に回転するダブルクランク式のクランク機構を含む駆動装置を成形機の上部に配設することによって、横方向の分力が発生することがなく、横揺れが生じることがなく、ガイド部の摩耗が少ないようにする。
【解決手段】フレームに上下方向に往復動可能に支持された移動部材と、該移動部材を上下方向に往復動させるダブルリンク式のリンク機構と、該ダブルリンク式のリンク機構を駆動する駆動回転軸を回転させる移動部材用駆動源と、前記ダブルリンク式のリンク機構を同調させる同調機構とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、連続した樹脂シートを成形して、食品、飲料、電気部品、日用品、医薬品等を収容する容器、該容器の蓋(ふた)等の樹脂製の成形品を成形するための樹脂シートの熱成形ラインにおいては、上金型及び下金型を有し、加熱された樹脂シートを型締して成形し、切断し分離する成形機が使用されている。
【0003】
ここで、該成形機は、連続した前記樹脂シート上に熱成形方法によって成形品を成形する装置であり、前記樹脂シートは、搬送装置によって一ショットの成形に要する長さずつ間欠的に搬送され、加熱装置において加熱された後、型締装置に送り込まれ、その後、トリミング装置において成形品を前記樹脂シートから切断し分離するようになっている。
【0004】
まず、前記型締装置の樹脂シートの搬送方向における上流側に配設された前記加熱装置は、通常、前記樹脂シートの搬送路の上下に配設された輻(ふく)射ヒータを有し、該輻射ヒータからの輻射熱によって、前記樹脂シートを加熱するようになっている。ここで、前記加熱装置は、熱を逃がさないようにするために、上シャッタ板が取り付けられた上テーブルと下シャッタ板が取り付けられた下テーブルとを、それぞれ、上下動させて、上シャッタ板と下シャッタ板とで、樹脂シートを挟むようになっている。
【0005】
そして、前記型締装置は、上金型が取り付けられた上テーブルと下金型が取り付けられた下テーブルとを、それぞれ、上下動させて、前記上金型と下金型とで、加熱された前記樹脂シートを挟み込むことによって型締し、成形品を成形するようになっている。通常、一回の型締、すなわち、一ショットの成形で複数の成形品が前記樹脂シート上に成形される(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0006】
また、前記型締装置の樹脂シートの搬送方向における下流側にはトリミング装置が配設され、該トリミング装置において、前記成形品は樹脂シートから切断されて分離され、集積された後、包装、箱詰め等の後工程に送り出される。ここで、前記トリミング装置は、上刃が取り付けられた上テーブル及び下刃が取り付けられた下テーブルを有し、通常、前記上テーブル又は下テーブルのいずれか一方を上下動させて上刃と下刃とを噛(か)み合わせて、一ショットの成形で複数個の成形品を前記樹脂シートから切断し分離するようになっている。
【0007】
これにより、前記成形機における前記樹脂シートの熱成形が良好に行われ、良質な成形品を得ることができる。
【0008】
【特許文献1】
特許第2977497号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平11−226963号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の成形機においては、上テーブルを駆動するための駆動装置を成形機の上部に配設するようになっているので、クランク機構が発生する横方向の分力によって、前記成形機が振動するとともにテーブルガイド部の摩耗が早くなってしてしまう。すなわち、前記従来の成形機の場合、クランク機構を含む駆動装置を成形機の上部に配設し、回転するクランク軸に一端が取り付けられた上下方向に往復動させられるコネクティングロッドの他端を上テーブルに取り付けるようになっている。そのため、該上テーブルを上下方向に往復動させるためにクランク軸が回転することによって、横方向の分力が発生する。そして、該横方向の分力が前記成形機の上部に加えられるので、前記成形機が振動するとともにテーブルガイド部の摩耗が早くなってしてしまう。
【0011】
もっとも、クランク機構を含む駆動装置を成形機の土台に近い部分、すなわち、下部に配設すれば、横方向の分力が発生しても、前記成形機の下部に加えられるので、前記成形機の上部に駆動部が設けられているのに比べ成形機の振動が抑えられると考えられる。しかし、駆動装置を成形機の下部に配設し、回転するクランク軸に一端が取り付けられた上下方向に往復動させられるコネクティングロッドの他端を上テーブルに取り付けるようにした場合、コネクティングロッドが成形機の側方に配設されているので、作業の邪魔にならないように、複雑な形状とする必要がある。また、コネクティングロッドが長くなり、剛性が低下してがたが発生してしまう。さらに、前記横方向の分力によって成形機に横揺れが生じてしまうことを防止することができない。
【0012】
本発明は、前記従来の成形機の問題点を解決して、二本のクランク軸が互いに反対方向に回転するダブルクランク式のクランク機構を含む駆動装置を成形機の上部に配設することによって、横方向の分力が発生することがなく、横揺れが生じることがなく、ガイド部の摩耗が少ない成形機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の成形機においては、フレームに上下方向に往復動可能に支持された移動部材と、該移動部材を上下方向に往復動させるダブルリンク式のリンク機構と、該ダブルリンク式のリンク機構を駆動する駆動回転軸を回転させる移動部材用駆動源と、前記ダブルリンク式のリンク機構を同調させる同調機構とを有する。
【0014】
本発明の他の成形機においては、さらに、前記ダブルリンク式のリンク機構及び移動部材用駆動源は、前記フレームの上部にあたる天井部又は下部にあたる下部フレームに配設されている。
【0015】
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記天井部又は下部フレームは、長方形の形状を備え、前記駆動回転軸は前記長方形の長辺と平行であり、前記リンク機構は前記駆動回転軸の両端近傍にそれぞれ位置する。
【0016】
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記リンク機構は、前記駆動回転軸に固定された第1クランクアーム及び該第1クランクアームに一端が取り付けられた第1コネクティングロッド、並びに、前記駆動回転軸と同期して逆向きに回転する従動回転軸に固定された第2クランクアーム及び該第2クランクアームに一端が取り付けられた第2コネクティングロッドを備え、前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端は、前記移動部材に取り付けられる。
【0017】
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端は、高さ調整部を介して前記移動部材の両端近傍に取り付けられる。
【0018】
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記高さ調整部は、前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端に取り付けられた高さ調整ねじ軸、前記移動部材に回転可能に取り付けられ、前記高さ調整ねじ軸に螺(ら)合するナット部材、及び、該ナット部材を回転させるテーブル高さ調整駆動源を備える。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
図2は本発明の第1の実施の形態における樹脂シート成形ラインの全体を示す側面図である。
【0021】
図において、10は樹脂シート23を成形する成形ラインであり、連続した樹脂シート23上に熱成形方法によって成形品を成形するラインであり、前記樹脂シート23は、搬送装置21によって一ショットの成形に要する長さずつ間欠的に搬送され、加熱部11の加熱装置において加熱された後、成形部12の型締装置に送り込まれ、その後、トリミング部14のトリミング装置において成形品を前記樹脂シート23から切断し分離するようになっている。
【0022】
この場合、該樹脂シート23に、カップ麺(めん)、刺身、ゼリー等の食品、果汁、炭酸水等の飲料、電気部品、日用品、医薬品等を収容する容器、該容器の蓋等の樹脂製の成形品を成形した後、該成形品を前記樹脂シート23から切断し分離して、集積し、包装、箱詰等の後工程に送り出す。
【0023】
本実施の形態における成形品は、いかなる形状を有するものであってもよいが、搬送、保管等におけるハンドリングを考慮して、互いに嵌(は)め合わせて集積することが可能な形状、例えば、側壁が傾斜し開口部が広く底部が狭い皿、コップ等の形状であることが望ましい。
【0024】
また、本実施の形態における前記樹脂シート23は、いかなるものであってもよいが、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)、PS(ポリスチレン)、発泡ポリスチレン、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネイト)、ABS樹脂、メタクリル樹脂、生分解性樹脂等から成る。また、耐水性、ガスバリヤー性等を考慮して、複数種類の樹脂を積層したシートであってもよい。
【0025】
図に示されるように、原反ロール22から繰り出される樹脂シート23は、爪(つめ)付チェーン等から成る搬送装置21を回動させることによって間欠的に搬送され、加熱部11に送り込まれる。ここで、前記搬送装置21は、前記樹脂シート23を所定のピッチ、例えば、前記成形部12において一ショットの成形がなされる長さに対応するピッチずつ、間欠的に搬送する。前記加熱部11において、前記樹脂シート23は、該樹脂シート23の搬送路の上下に配設された上ヒータ25及び下ヒータ26からの輻射熱を受けて、成形に適した温度にまで加熱される。
【0026】
そして、加熱された樹脂シート23は、搬送装置21によって、前記加熱部11の下流側に配設された成形部12に送り込まれる。ここで、上流又は下流とは、樹脂シート23の搬送方向の上流又は下流を意味する。前記成形部12は、例えば、真空成形、圧空成形、絞り成形、プレス成形、マッチドモールド成形等の熱成形方法によって、前記樹脂シート23を熱成形する熱成形装置から成る。該熱成形装置は、複数の凹部を備え、図示されない駆動装置によって上下に移動させられる上型27、及び、凹部に対応する数の凸部を備え、図示されない駆動装置によって上下に移動させられる下型28を有する。
【0027】
ここで、熱成形装置は、前記上型27及び下型28を移動させ、加熱された樹脂シート23を上下から挟み込んで型閉することによって、樹脂シート23上に複数個の成形品を一ショットで成形する。なお、型閉の時は、前記樹脂シート23は停止させられている。なお、前記凹部及び凸部は樹脂シート23の幅方向(図面に対して垂直方向)及び搬送方向に複数ずつ、例えば、4個ずつの列が5列、備えられ、一ショットで成形品が、4(個)×5(列)=20個ずつ成形される。
【0028】
続いて、成形品が成形された樹脂シート23は、さらに下流に配設されたトリミング部14に送り込まれる。該トリミング部14はトリミング装置を有し、該トリミング装置の上型テーブルと下型テーブルとによって、成形品が樹脂シート23から切断され分離される、すなわち、トリミングされる。
【0029】
次に、成形機の構成について説明する。本実施の形態においては、成形機がトリミング部14のトリミング装置である場合について説明する。
【0030】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるトリミング装置の平面図であり図2のA矢視図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるトリミング装置の上テーブル上昇時の正面断面図であり図1のB矢視断面図、図4は本発明の第1の実施の形態におけるトリミング装置の上テーブル下降時の上部側断面図であり図3のC矢視断面図である。
【0031】
図において、30は成形機としてのトリミング装置であり、フレームを構成する複数、例えば、四本の支柱フレーム部材32の上端に固定されたフレームの上部にあたる天井部としての天井板フレーム31を有する。また、前記支柱フレーム部材32の下端は、図3及び4に示されるように、フレームの下部にあたる下部フレーム39に固定されている。そして、33は前記トリミング装置30における上下方向に往復動可能に取り付けられた移動部材としての上テーブルであり、該上テーブル33の下面には図示されない上側打抜刃が取り付けられる。なお、該上側打抜刃は、前記樹脂シート23の幅方向に、複数、例えば、4個取り付けられる。また、前記上側打抜刃は、それぞれ、断面が樹脂シート23に成形された成形品の外周と同じ形状、例えば、円形状を有する筒状体から成る。
【0032】
また、34は前記支柱フレーム部材32の中間部分に固定された下テーブルであり、該下テーブル34の上面には図示されない下側打抜刃が取り付けられる。そして、該下側打抜刃は、前記上側打抜刃と対応する位置に、樹脂シート23の幅方向に、複数、例えば、4個取り付けられる。また、前記下側打抜刃は、前記上側打抜刃と同様に、それぞれ、断面が樹脂シート23に成形された成形品の外周と同じ形状、例えば、円形状を有する筒状体から成る。
【0033】
なお、前記支柱フレーム部材32がトリミング装置30の四隅に立設しているので、上側打抜刃及び下側打抜刃を樹脂シート23の搬送方向における前後方向に容易に抜き出すことができる。また、前記支柱フレーム部材32内部にタイロッドを挿通し、天井板フレーム31、下テーブル34、及び、下部フレーム39を締め付けて予圧を付与することもできる。これにより、トリミング装置30のフレームの剛性が向上する。
【0034】
そして、前記上テーブル33が後述されるダブルリンク式のリンク機構51によって下方に移動させられると、前記上側打抜刃と下側打抜刃とが互いに噛み合わされ、該下側打抜刃上に位置決めされた成形品を、前記樹脂シート23から外周を切断して分離させる、すなわち、トリミングする。この場合、前記上側打抜刃及び下側打抜刃は、前記樹脂シート23の幅方向に、複数、例えば、4個取り付けられるので、一回のトリミング動作で複数、例えば、4個の成形品がトリミングされる。そして、前記樹脂シート23からトリミングされた成形品は、図示されないノックアウトロッドによって押し下げられ、前記下側打抜刃の内部を通って下方に移動させられる。
【0035】
ここで、前記上テーブル33の上面の図3における両側部には上テーブル33の高さを調整する高さ調整部としての支持部材33aが取り付けられ、該支持部材33aに高さ調整ねじ軸としてのテーブル高さ調整ねじ軸35が螺入されて取り付けられている。そして、該テーブル高さ調整ねじ軸35の上端部35aにはリンク機構51の第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bの下端が、回転可能にピボット支持されている。
【0036】
また、前記上テーブル33の上下方向の移動は、ガイド装置としてのリニアガイドキャリッジ36及びリニアガイドレール37によってガイドされる。この場合、前記上テーブル33の四隅には、図4に示されるように、リニアガイドキャリッジ36が取り付けられている。ここで、該リニアガイドキャリッジ36は、予圧式のボール循環タイプであり、支柱フレーム部材32に取り付けられたリニアガイドレール37に沿って上下方向にスライドするようになっている。これにより、前記上テーブル33は、第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bによって伝達される上下方向への移動力を受けると、横方向へがたつくことなく、かつ、スムーズに上下方向に移動する。そのため、上側打抜刃及び下側打抜刃の噛み合い精度が向上し、トリミングされた成形品は、所定の形状及び良好な切断面を有し、品質が高いものとなる。
【0037】
さらに、前記上テーブル33の図3における両側部にはバランスシリンダ装置38が取り付けられている。この場合、該バランスシリンダ装置38は、空気シリンダとロッドを備えるピストンとから成り、空気シリンダの上端部が天井板フレーム31の下面に取り付けられ、ロッドの下端部が上テーブル33の側部に取り付けられる。そして、前記ピストンは、両側の空気室に供給された圧縮空気の圧力差によって、前記空気シリンダ内を上下方向に移動させられる。また、前記ピストンの下側の空気室内の圧力が高くなるように圧縮空気の圧力、すなわち、バランス圧が設定されるので、前記バランスシリンダ装置38は、前記ロッドによって上テーブル33を上方へ引き上げるようにして、該上テーブル33及び上側打抜刃の重量を支えている。なお、図3は前記上テーブル33が上昇した位置にある状態を示している。
【0038】
また、天井板フレーム31の上面には、図1に示されるように、移動部材用駆動源としてのサーボモータ41、該サーボモータ41の回転を減速して伝達するための減速機44及び駆動回転軸としての第1クランク軸45が配設される。ここで、前記サーボモータ41はブラケット42を介して前記天井板フレーム31の上面に固定され、前記サーボモータ41の回転軸は、軸継ぎ手43を介して、減速機44の入力軸に接続される。また、前記第1クランク軸45は、ベアリングを介して、天井板フレーム31の上面に固定されたクランク軸支持部材55に回転可能に支持される。なお、前記第1クランク軸45は、一体的に形成されたものであってもよいし、複数の部材を接続することによって構成されたものであってもよい。本実施の形態における第1クランク軸45は、複数の軸部材を軸継ぎ手46、47を介して接続することによって構成される。
【0039】
そして、前記第1クランク軸45は両端(図1における左右端)近傍にダブルリンク式のリンク機構51をそれぞれ有する。ここで、該リンク機構51は、図4に示されるように、第1クランク軸45に取り付けられた第1クランクアーム53a、前記第1クランク軸45と平行に、かつ、該第1クランク軸45と偏心する位置に取り付けられた第1クランクピン57a、及び、上端部が該第1クランクピン57aに回転可能に取り付けられた第1コネクティングロッド52aを有する。なお、前記第1クランク軸45、第1クランクアーム53a及び第1クランクピン57aは、型鍛造等によって一体的に形成されたものであってもよいし、互いに組み付けられる別個の部材であってもよい。
【0040】
また、前記第1クランク軸45の第1クランクアーム53aに隣接する位置には、同調用駆動ギヤ54aが取り付けられている。そして、前記クランク軸支持部材55には、従動回転軸としての第2クランク軸48がベアリングを介して回転可能に、かつ、前記前記第1クランク軸45と平行になるように取り付けられている。ここで、前記第2クランク軸48には同調用従動ギヤ54bが取り付けられ、該同調用従動ギヤ54bは前記同調用駆動ギヤ54aと噛み合っている。この場合、同調機構としての前記同調用駆動ギヤ54a及び同調用従動ギヤ54bは互いに同じ構成を有するものであり、歯数、基準ピッチ円の直径等の各部の寸法が同一である。そのため、駆動回転軸としての前記第1クランク軸45が回転すると、従動回転軸としての前記第2クランク軸48も、前記第1クランク軸45の回転に同調し、同一の角速度で逆向きに回転するようになっている。
【0041】
そして、図4に示されるように、前記第2クランク軸48には第2クランクアーム53bが取り付けられ、該第2クランクアーム53bの前記第2クランク軸48と偏心する位置には該第2クランク軸48と平行な第2クランクピン57bが取り付けられ、該第2クランクピン57bには第2コネクティングロッド52bの上端部が回転可能に取り付けられている。なお、前記第2クランク軸48、第2クランクアーム53b及び第2クランクピン57bは、型鍛造等によって一体的に形成されたものであってもよいし、互いに組み付けられる別個の部材であってもよい。また、図4は前記上テーブル33が下降した位置にある状態を示している。
【0042】
このように、前記第1クランク軸45及び第2クランク軸48、同調用駆動ギヤ54a及び同調用従動ギヤ54b、第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53b、第1クランクピン57a及び第2クランクピン57b、並びに、第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bによってダブルクリンク式のリンク機構51が構成される。なお、前記第1クランク軸45及び第2クランク軸48は、リンク機構51の片側においてのみベアリングを介して回転可能にクランク軸支持部材55によって支持される構成、いわゆる、片持ち支持の構成となっているが、前記リンク機構51のもう一方の側に第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53b、第1クランク軸45及び第2クランク軸48、並びに、クランク軸支持部材55を配設し、リンク機構51の両側の部分で第1クランク軸45及び第2クランク軸48が支持される構成、いわゆる、両持ち支持の構成とすることもできる。また、前記第1クランク軸45の両端、すなわち、左右のリンク機構51は互いに同じ構成を有するものである。
【0043】
本実施の形態において、前記リンク機構51は、二本のクランク軸、すなわち、第1クランク軸45及び第2クランク軸48が互いに反対方向に回転するダブルクランク式のクランク機構である。この場合、前記第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53bは、第1クランクピン57a及び第2クランクピン57bの高さ位置が互いに等しくなるように、第1クランク軸45及び第2クランク軸48にそれぞれ取り付けられている。すなわち、図4において、第1クランク軸45及び第2クランク軸48の軸中心を結ぶ線分の垂直二等分線を対称軸として、該対称軸に関して互いに対称となるように、第1クランク軸45及び第2クランク軸48にそれぞれ取り付けられている。そして、第1クランク軸45及び第2クランク軸48は互いに同調して、同一の角速度で逆向きに回転するのであるから、第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53bは、前記第1クランク軸45及び第2クランク軸48の回転角度に関わらず、常に、前記対称軸に関して対称となる。そのため、第1クランクピン57a及び第2クランクピン57bに回転可能に取り付けられた第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bも前記対称軸に関して常に対称となる。したがって、高さ調整ねじ軸としてのテーブル高さ調整ねじ軸35の上端部35aに取り付けられた前記第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bの下端部の高さ位置は、常に等しくなる。
【0044】
これにより、前記上テーブル33及び該上テーブル33に取り付けられた上側打抜刃は、前記サーボモータ41が回転して第1クランク軸45が正逆回転すると、前記リンク機構51によって、一体的に上下動させられる。
【0045】
本実施の形態において、サーボモータ41、減速機44及びリンク機構51は、天井板フレーム31上に配設されている。そして、該天井板フレーム31は長方形の形状を有し、前記リンク機構51の第1クランク軸45及び第2クランク軸48は前記長方形の長辺と平行である。すなわち、前記リンク機構51の第1クランク軸45及び第2クランク軸48の軸線は、天井板フレーム31の長手方向に延びる中心線と平行である。そして、該中心線は、前記第1クランク軸45の軸線と第2クランク軸48の軸線との中心に位置することが望ましい。この場合、前記サーボモータ41、減速機44及びリンク機構51を配設するために必要な面積はわずかなので、比較的小型で面積が狭い成形機の天井板フレーム31に配設しても、外へはみ出してしまうことがない。
【0046】
さらに、サーボモータ41の回転軸が第1クランク軸45と平行になるように配設されるので、前記サーボモータ41を第1クランク軸45にさらに近接させることができ、配設に必要な面積をさらに少なくすることができる。また、サーボモータ41の回転軸の回転を減速機44を介して第1クランク軸45に伝達するために、回転軸の向きを変更する必要がない。すなわち、減速機44内のギヤ列にウォームギヤ、ベベルギヤ等の回転軸を直交方向に変換するためのギヤを使用する必要がなく、減速機44内のすべての回転軸を第1クランク軸45と平行に配設することができる。そのため、回転力を伝達する際の機械的損失を少なくすることができ、効率よく第1クランク軸45を回転させることができる。また、前記減速機44の構成を簡素化することができ、製造コストを低減することができる。
【0047】
また、トリミング装置30は図示されない制御装置を有する。該制御装置は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段、キーボード、タッチパネル等の入力手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、I/O(入出力インターフェイス)等を有し、トリミング装置30のすべて又は一部の動作を総括的に制御する。なお、前記制御装置としては、独立したものであってもよいが、例えば、成形機における熱成形装置、搬送装置21等の装置を制御する制御装置の一部として他の制御装置に統合されたものを使用することもできる。
【0048】
次に、前記構成のトリミング装置30の動作について説明する。
【0049】
まず、樹脂シート23が間欠的に搬送され、最初のロットにおける1番目の成形品が下テーブル34の上面に取り付けられた図示されない下側打抜刃上に搬送され、停止させられる。この時、上テーブル33は、上昇した状態となっており、上死点に位置する。なお、該上死点の位置及び下死点の位置は、サーボモータ41の回転角度を調整して、第1クランク軸45及び第2クランク軸48の回転角度を調整することによって、適宜調整することができる。
【0050】
続いて、サーボモータ41が作動して設定された角度だけ回転すると、該回転が減速機44を介して、第1クランク軸45に減速されて伝達され、上テーブル33が下降する、すなわち、下方へ移動させられる。この場合、前記第1クランク軸45は、図4において時計回り方向に回転する。すると、前記第1クランク軸45に取り付けられた第1クランクアーム53a及び同調用駆動ギヤ54aも、矢印Dで示されるように、時計回り方向に回転する。一方、前記同調用駆動ギヤ54aによって、同調用従動ギヤ54bが回転させられるので、第2クランク軸48及び該第2クランク軸48に取り付けられた第2クランクアーム53bも回転する。なお、同調用従動ギヤ54b及び第2クランクアーム53bは、矢印Eで示されるように、反時計回り方向に回転する。
【0051】
この場合、第2クランク軸48が第1クランク軸45の回転に同調して同一の角速度で逆向きに回転するので、第2クランクアーム53bも第1クランクアーム53aの回転に同調して同一の角速度で逆向きに回転する。そして、図4に示されるような状態において、第1クランク軸45及び第2クランク軸48の軸中心を結ぶ線分の垂直二等分線を対称軸として、第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53bが互いに対称となって回転する。そのため、第1クランクピン57a及び第2クランクピン57bに回転可能に取り付けられた第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bも前記対称軸に関して常に対称となって回転する。したがって、テーブル高さ調整ねじ軸35の上端部35aに取り付けられた前記第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bの下端部の高さ位置は、常に等しくなる。
【0052】
また、第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53b並びに第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bが傾斜しているため、前記第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53b並びに第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bを介してテーブル高さ調整ねじ軸35の上端部35aに加えられる力には、垂直成分と水平成分とが含まれる。しかし、第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53b並びに第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bが前記対称軸に関して、それぞれ、対称であるので、前記第1クランクアーム53a及び第1コネクティングロッド52aを介して前記上端部35aに加えられる力の水平成分と、第2クランクアーム53b及び第2コネクティングロッド52bを介して前記上端部35aに加えられる力の水平成分とは、互いに打ち消し合うことが分かる。
【0053】
そのため、第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53b並びに第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bが傾斜している時でも、テーブル高さ調整ねじ軸35や上テーブル33に横方向の荷重が加えられることがなく、リニアガイドキャリッジ36やリニアガイドレール37にも横方向の荷重が加わらない。したがって、上テーブル33は水平な状態を保ちながらスムーズに下降する。
【0054】
また、テーブル高さ調整ねじ軸35の上端部35aから第1クランク軸45及び第2クランク軸48に加えられる反力にも、第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52b並びに第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53bが傾斜しているので、垂直成分と水平成分とが含まれる。しかし、第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52b並びに第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53bが前記対称軸に関して、それぞれ、対称であるので、前記第1コネクティングロッド52a及び第1クランクアーム53aを介して第1クランク軸45に加えられる力の水平成分と、前記第2コネクティングロッド52b及び第2クランクアーム53bを介して第2クランク軸48に加えられる力の水平成分とは互いに打ち消し合うことが分かる。
【0055】
そのため、第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52b並びに第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53bが傾斜している時でも、第1クランク軸45及び第2クランク軸48を支持するクランク軸支持部材55や天井板フレーム31に横方向の荷重が加えられることがない。したがって、成形機としてのトリミング装置30の振動による、該トリミング装置30に横揺れが生じたりすることがない。
【0056】
そして、前記上テーブル33が更に下方に移動させられると、該上テーブル33の下面に取り付けられた上側打抜刃が前記下テーブル34の上面に取り付けられた下側打抜刃と噛み合うので、該下側打抜刃上の樹脂シート23は切断される。これにより、前記成形品は正確に位置決めされた状態でトリミングされるので、トリミングされた成形品は、所定の形状及び良好な切断面を有し、品質が高いものとなる。
【0057】
続いて、前記サーボモータ41が逆方向に所定角度だけ回転し、第1クランク軸45及び第2クランク軸48が所定角度だけ逆回転するので、上テーブル33及び上側打抜刃が上昇させられ、元の位置に復帰する。この場合も、上テーブル33を下降させる場合と同様に、第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53b並びに第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bが前記対称軸に関して、それぞれ、対称であるので、前記上端部35aに加えられる力の水平成分とは互いに打ち消し合い、また、第1クランク軸45に加えられる力の水平成分と第2クランク軸48に加えられる力の水平成分とは互いに打ち消し合うことが分かる。したがって、上テーブル33は水平な状態を保ちながらスムーズに上昇し、また、トリミング装置30の振動による、該トリミング装置30に横揺れが生じたりすることがない。
【0058】
そして、前記樹脂シート23が間欠的に搬送され、2番目の成形品が前記下側打抜刃上に搬送され、停止させられる。以降、前述された動作を繰り返すことによって、図2に示されるように、前記テーブル板上に成形品が所定の個数だけ集積する。そして、所定の個数だけ集積した成形品は、集積した状態を保ちながら、コンベヤ、プッシャ等の搬送手段によって、トリミング装置30の外部に搬出され、包装、箱詰め等の後工程に送り込まれる。また、成形品がトリミングされた後の樹脂シート23は、下流に向けて搬送され、スクラップシートとして、図示されない粉砕器に送り込まれ、粉砕される。
【0059】
なお、本実施の形態においては、バランスシリンダ装置38が上テーブル33を上方へ引き上げるようにして、該上テーブル33及び上側打抜刃の重量を支えているので、前記サーボモータ41は、あまり大きな回転力を発揮しなくても、前記第1クランク軸45及び第2クランク軸48を回転させて、上テーブル33及び上側打抜刃を上下方向に移動させることができる。
【0060】
このように、本実施の形態においては、二本のクランク軸が互いに反対方向に回転するダブルクランク式のリンク機構51を含む駆動装置を成形機の上部に配設するようになっている。この場合、第1クランクアーム53a及び第2クランクアーム53b並びに第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bが対称軸に関して、それぞれ、対称であるので、前記上端部35aに加えられる力の水平成分とは互いに打ち消し合い、また、第1クランク軸45に加えられる力の水平成分と第2クランク軸48に加えられる力の水平成分とは互いに打ち消し合う。
【0061】
そのため、上テーブル33は水平な状態を保ちながらスムーズに上昇又は下降する。これにより、前記上テーブル33をガイドするリニアガイドキャリッジ36及びリニアガイドレール37から成るガイド装置に横方向の力が加えられないので、ガイド装置の摩擦損失が少なく、かつ、ガイド装置の寿命が長くなる。また、サーボモータ41の消費するエネルギーも少なくてよい。
【0062】
また、トリミング装置30の振動よる、該トリミング装置30に横揺れが生じたりすることがない。そのため、上テーブル33の直進性が維持され、上テーブル33と下テーブル34との平行度も維持される。したがって、上側打抜刃と下側打抜刃とが互いに適切に噛み合わされ、すなわち、刃当たりの均一性が確保され、成形品を高い精度でトリミングすることができる。
【0063】
さらに、サーボモータ41、減速機44及びリンク機構51は、成形機の天井部としての天井板フレーム31上に配設され、前記リンク機構51の第1クランク軸45及び第2クランク軸48の軸線は、天井板フレーム31の長手方向に延びる中心線と平行である。
【0064】
そのため、サーボモータ41、減速機44及びリンク機構51を配設するために必要な面積はわずかなので、比較的小型で面積が狭い成形機の天井板フレーム31に配設しても、外へはみ出してしまうことがない。
【0065】
さらに、サーボモータ41の回転軸が第1クランク軸45と平行になるように配設されるので、前記サーボモータ41を第1クランク軸45に近接させることができ、配設に必要な面積をさらに少なくすることができる。
【0066】
さらに、サーボモータ41の回転軸の回転を減速機44を介して第1クランク軸45に伝達するために、回転軸の向きを変更する必要がない。すなわち、減速機44内のギヤ列にウォームギヤ、ベベルギヤ等の回転軸を直交方向に変換するためのギヤを使用する必要がなく、減速機44内のすべての回転軸をクランク軸45と平行に配設することができる。そのため、回転力を伝達する際の機械的損失を少なくすることができ、効率よく第1クランク軸45を回転させることができる。また、前記減速機44の構成を簡素化することができ、コストを低減することができる。
【0067】
さらに、上テーブル33の四隅には、予圧式でボール循環タイプのリニアガイドキャリッジ36が取り付けられ、支柱フレーム部材32に取り付けられたリニアガイドレール37に沿って上下方向にスライドするようになっている。そのため、前記上テーブル33は、横方向へがたつくことなく、かつ、スムーズに上下方向に移動するので、上側打抜刃及び下側打抜刃の噛み合い精度が向上し、トリミングされた成形品は、所定の形状及び良好な切断面を有し、品質が高いものとなる。
【0068】
さらに、支柱フレーム部材32がトリミング装置30の四隅に立設しているので、上側打抜刃及び下側打抜刃を樹脂シート23の搬送方向における前後方向に容易に抜き出すことができる。また、前記支柱フレーム部材32内部にタイロッドを挿通し、天井板フレーム31、下テーブル34、及び、下部フレームを締め付けて予圧を付与すると、トリミング装置30のフレームの剛性が向上する。
【0069】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と同じ構造を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0070】
図5は本発明の第2の実施の形態におけるトリミング装置の正面図であり図2のF矢視図、図6は本発明の第2の実施の形態におけるテーブル高さ調整装置の拡大図であり図5のG矢視図である。
【0071】
本実施の形態においては、上テーブル33と下テーブル34との平行度を調整するために、高さ調整部としてのテーブル高さ調整部70が前記上テーブル33に配設され、高さ調整ねじ軸としてのテーブル高さ調整ねじ軸35に対する上テーブル33の位置を調整することができるようになっている。
【0072】
ここで、前記上テーブル33の左右両端近傍には、図5に示されるように、左右のリンク機構51における第1コネクティングロッド52a及び第2コネクティングロッド52bの下端に取り付けられたテーブル高さ調整ねじ軸35が螺合され、前記第1の実施の形態において説明したように、前記リンク機構51によって上昇又は下降させられる。なお、図5において、天井板フレーム31に配設されたサーボモータ41、減速機44及びリンク機構51は省略されている。
【0073】
そして、前記上テーブル33の下面には、上側打抜刃61が取り付けられる。なお、該上側打抜刃61は、前記樹脂シート23の幅方向に、複数、例えば、4個取り付けられる。また、前記上側打抜刃61は、それぞれ、断面が樹脂シート23に成形された成形品の外周と同じ形状、例えば、円形状を有する筒状体から成る。また、下テーブル34の上面には下側打抜刃62が取り付けられる。そして、該下側打抜刃62は、前記上側打抜刃61と対応する位置に、樹脂シート23の幅方向に、複数、例えば、4個取り付けられる。また、前記下側打抜刃62は、前記上側打抜刃61と同様に、それぞれ、断面が樹脂シート23に成形された成形品の外周と同じ形状、例えば、円形状を有する筒状体から成る。
【0074】
そして、前記上テーブル33がリンク機構51によって下降させられると、前記上側打抜刃61と下側打抜刃62とが互いに噛み合わされ、該下側打抜刃上62に位置決めされた成形品をトリミングする。この場合、前記上側打抜刃61及び下側打抜刃62は、前記樹脂シート23の幅方向に、複数、例えば、4個取り付けられるので、上テーブル33と下テーブル34との平行度を厳密に維持する必要がある。
【0075】
ところで、前記第1の実施の形態において説明したように、左右のリンク機構51は同じ構成を有するものであり、かつ、左右のテーブル高さ調整ねじ軸35も同じ構成を有するものであるが、それぞれを構成する部材の不可避的な寸法誤差や組立誤差によって、または、トリミング装置30の動作中の振動や揺れによって、前記上テーブル33の左右における高さ位置に差が発生し、上テーブル33と下テーブル34との平行度に狂いが生じることがある。
【0076】
そこで、本実施の形態においては、上テーブル33に取り付けられたテーブル側センサ63と支柱フレーム部材32に取り付けられたフレーム側センサ64とから成る平行度測定センサが、前記上テーブル33の左右端に配設されている。前記平行度測定センサはいかなる形式のものであってもよく、例えば、ラックピニオン式、ローラ式等のようにピニオンやローラの回転数を検出するもの、ポテンショメータ式のように電気的変化を検出するもの、磁界の変化を検出するもの、反射光を検出するもの、画像を解析して移動距離を検出するもの等であってもよい。そして、前記平行度測定センサは、通常、上テーブル33が上死点に位置するときに原点、すなわち、ゼロを示すように設定されている。これにより、上テーブル33と下テーブル34との平行度が維持されている場合、左右のテーブル側センサ63が検出するフレーム側センサ64に対する原点からの移動距離は、互いに等しくなる。
【0077】
また、テーブル高さ調整部70は、図6に示されるように、テーブル高さ調整ねじ軸35に螺合するナット部材71、該ナット部材71に取り付けられたナット回転用従動ギヤ72、該ナット回転用従動ギヤ72に噛み合うナット回転用駆動ギヤ74、及び、該ナット回転用駆動ギヤ74を回転させるテーブル高さ調整駆動源としてのナット回転用サーボモータ75を有する。ここで、前記上テーブル33は、前記テーブル高さ調整ねじ軸35が挿入される挿入孔が形成された天板部材33d、及び、該天板部材33dに連結部材33cを介して取り付けられた底板部材33bとから成る。そして、前記ナット回転用サーボモータ75は、前記天板部材33dにモータ取付部材76を介して取り付けられている。また、前記ナット部材71は、ナット保持部材73によって、前記天板部材33dに回転可能に取り付けられている。なお、左右のテーブル高さ調整部70は同じ構成を有している。
【0078】
本実施の形態において、トリミング装置30の図示されない制御装置は、前記左右のテーブル側センサ63が検出するフレーム側センサ64に対する原点からの移動距離に基づいて、上テーブル33と下テーブル34との平行度の状態を判断する。そして、前記上テーブル33と下テーブル34との平行度に狂いが生じていると判断すると、左右のいずれか又は両方のテーブル高さ調整部70におけるナット回転用サーボモータ75を回転させる。すると、ナット部材71が回転するので、該ナット部材71に螺合しているテーブル高さ調整ねじ軸35が上テーブル33に対して上方又は下方に移動する。これにより、左右のいずれか又は両方のテーブル高さ調整ねじ軸35に対する上テーブル33の位置を調整することができる。なお、前記テーブル高さ調整ねじ軸35が移動する方向は、ねじの向きとナット部材71の回転方向によって定められる。
【0079】
そして、前記制御装置は、前記左右のテーブル側センサ63が検出するフレーム側センサ64に対する原点からの移動距離に基づいて、上テーブル33と下テーブル34との平行度が修正された、すなわち、上テーブル33と下テーブル34とが平行になったと判断すると、前記ナット回転用サーボモータ75を停止させる。これにより、上テーブル33と下テーブル34との平行度を自動的に維持することができる。
【0080】
このように、本実施の形態においては、上テーブル33にテーブル高さ調整部70が配設され、左右のテーブル高さ調整ねじ軸35に対する上テーブル33の位置を調整することができるようになっている。そのため、上テーブル33と下テーブル34との平行度を厳密に維持することができる。したがって、上側打抜刃61と下側打抜刃62とが互いに適切に噛み合わされ、すなわち、刃当たりの均一性が確保され、成形品を高い精度でトリミングすることができる。
【0081】
なお、前記第1及び第2の実施の形態においては、ダブルリンク式のリンク機構51及びサーボモータ41、減速機44等を天井板フレーム31に配設した例を示したが、これに限定されることなく、例えば、下部フレーム39に配設するようにしてもよい。また、上テーブル33に上側打抜刃61を取り付け、下テーブル34に下側打抜刃62を取り付けた場合について説明したが、上テーブル33及び下テーブル34のいずれか一方にトムソン刃を取り付け、他方に当て板を取り付けたトリミング装置に適用することもできる。また、成形機がトリミング装置30である場合について説明したが、成形機は、成形部12の型締装置であってもよい。この場合、上テーブル33には上型が取り付けられる。また、成形機は、加熱部11の加熱装置であってもよい。この場合、上テーブル33には上シャッタ板が取り付けられる。さらに、成形機は穴開け機であってもよい。
【0082】
すなわち、前記第1及び第2の実施の形態において説明した発明は、真空成形機、圧空成形機、トリミング機、トムソン刃打ち抜き機、穴開け機等、いかなる種類の成形機にも適用することができ、前記第1及び第2の実施の形態において説明した効果と同様の効果を奏するものである。
【0083】
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0084】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、成形機においては、フレームに上下方向に往復動可能に支持された移動部材と、該移動部材を上下方向に往復動させるダブルリンク式のリンク機構と、該ダブルリンク式のリンク機構を駆動する駆動回転軸を回転させる移動部材用駆動源と、前記ダブルリンク式のリンク機構を同調させる同調機構とを有する。
【0085】
この場合、水平成分の力が互いに打ち消し合うので、移動部材は水平方向の力を受けることなくスムーズに上昇又は下降し、また、成形機が傾斜したり、成形機に横揺れが生じたりすることがない。そのため、成形品を高い精度で成形することができる。また、移動部材用駆動源の消費するエネルギーを低減することができる。さらに、移動部材用駆動源、リンク機構及び駆動回転軸を配設するために必要な面積はわずかなので、比較的小型で面積が狭い成形機の天井部又は下部フレームに配設しても、外へはみ出してしまうことがない。したがって、コンパクトで剛性が高く、成形機全体を大型化する必要がない。
【0086】
他の成形機においては、さらに、前記天井部又は下部フレームは長方形の形状を備え、前記駆動回転軸は前記長方形の長辺と平行であり、前記リンク機構は前記駆動回転軸の両端近傍にそれぞれ位置する。
【0087】
この場合、移動部材用駆動源、リンク機構及び駆動回転軸の配置が合理的になり、配設するために必要な面積をさらに少なくすることができる。また、移動部材は水平な状態を保ちながらスムーズに上昇又は下降することができる。
【0088】
更に他の成形機においては、さらに、前記リンク機構は、前記駆動回転軸に固定された第1クランクアーム及び該第1クランクアームに一端が取り付けられた第1コネクティングロッド、並びに、前記駆動回転軸と同期して逆向きに回転する従動回転軸に固定された第2クランクアーム及び該第2クランクアームに一端が取り付けられた第2コネクティングロッドを備え、前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端は、前記移動部材に取り付けられる。
【0089】
この場合、第1クランクアーム及び第2クランクアーム並びに第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドが傾斜している時でも、移動部材に水平方向の荷重が加えられることがなく、また、駆動回転軸や従動回転軸が配設される天井部にも水平方向の荷重が加えられることがない。そのため、移動部材はスムーズに上昇又は下降することができ、また、成形機が傾斜したり、横揺れが生じたりすることがない。
【0090】
更に他の成形機においては、さらに、前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端は、高さ調整部を介して前記移動部材の両端近傍に取り付けられる。
【0091】
この場合、移動部材の水平な状態を厳密に維持することができる。
【0092】
更に他の成形機においては、さらに、前記高さ調整部は、前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端に取り付けられた高さ調整ねじ軸、前記移動部材に回転可能に取り付けられ、前記高さ調整ねじ軸に螺合するナット部材、及び、該ナット部材を回転させるテーブル高さ調整駆動源を備える。
【0093】
この場合、移動部材の傾きを容易に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるトリミング装置の平面図であり図2のA矢視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における樹脂シート成形ラインの全体を示す側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるトリミング装置の上テーブル上昇時の正面断面図であり図1のB矢視断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるトリミング装置の上テーブル下降時の上部側断面図であり図3のC矢視断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるトリミング装置の正面図であり図2のF矢視図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるテーブル高さ調整装置の拡大図であり図5のG矢視図である。
【符号の説明】
30 トリミング装置
31 天井板フレーム
33 上テーブル
35 テーブル高さ調整ねじ軸
41 サーボモータ
45 第1クランク軸
48 第2クランク軸
51 リンク機構
52a 第1コネクティングロッド
52b 第2コネクティングロッド
53a 第1クランクアーム
53b 第2クランクアーム
70 テーブル高さ調整部
71 ナット部材
75 ナット回転用サーボモータ

Claims (6)

  1. (a)フレームに上下方向に往復動可能に支持された移動部材と、
    (b)該移動部材を上下方向に往復動させるダブルリンク式のリンク機構と、
    (c)該ダブルリンク式のリンク機構を駆動する駆動回転軸を回転させる移動部材用駆動源と、
    (d)前記ダブルリンク式のリンク機構を同調させる同調機構とを有することを特徴とする成形機。
  2. 前記ダブルリンク式のリンク機構及び移動部材用駆動源は、前記フレームの上部にあたる天井部又は下部にあたる下部フレームに配設されている請求項1に記載の成形機。
  3. 前記天井部又は下部フレームは、長方形の形状を備え、前記駆動回転軸は前記長方形の長辺と平行であり、前記リンク機構は前記駆動回転軸の両端近傍にそれぞれ位置する請求項2に記載の成形機。
  4. 前記リンク機構は、前記駆動回転軸に固定された第1クランクアーム及び該第1クランクアームに一端が取り付けられた第1コネクティングロッド、並びに、前記駆動回転軸と同期して逆向きに回転する従動回転軸に固定された第2クランクアーム及び該第2クランクアームに一端が取り付けられた第2コネクティングロッドを備え、前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端は、前記移動部材に取り付けられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形機。
  5. 前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端は、高さ調整部を介して前記移動部材の両端近傍に取り付けられる請求項4に記載の成形機。
  6. 前記高さ調整部は、前記第1コネクティングロッド及び第2コネクティングロッドの他端に取り付けられた高さ調整ねじ軸、前記移動部材に回転可能に取り付けられ、前記高さ調整ねじ軸に螺合するナット部材、及び、該ナット部材を回転させるテーブル高さ調整駆動源を備える請求項5に記載の成形機。
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