JP2004229147A - 耳装着型の通話装置 - Google Patents

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柾彦 藤田
Masatomo Tanaka
正智 田中
Yoshiaki Inamura
嘉昭 稲村
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Abstract

【課題】電磁波の影響を低減することができる耳装着型の通話装置を提供すること
【解決手段】本発明にかかる耳装着型の通話装置1は、人の耳部に装着される耳装着型の通話装置である。この通話装置1は、無線通信を行うための回路基板6やアンテナ9を有する本体部を備えている。また、この通話装置1は、本体部1から突出して設けられ、耳部の耳甲介腔部61に装着されると共に、音声を耳甲介腔部61に出力するイヤホン部3を備えている。さらに、本体部2から突出して設けられ、前記耳甲介腔部に接触した状態で挿着されると共に、前記耳甲介腔部に伝わる骨伝導音声を検出するマイク部4を備えている。このような構成により、電磁波を発生する可能性のある回路基板6やアンテナ9を利用者の頭部から離すことができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耳装着型の通話装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の無線通信技術を使った携帯用音声通話装置は、「いつでも、どこでも必要なとき通話機会を提供」をメインテーマに開発されたものである。そのため、携帯電話機やPHS(Personal Handy Phone System)の利用形態に示されるように、携帯電話機やPHSは、利用者のカバンやポケットに気軽に収納し、携帯可能なサイズを有している。そして、さらに装置が小型化され、携帯性が向上するにつれて、一部の利用者から一般の利用者へとその普及が進んでいる。
【0003】
一方、家庭や事務所の据え置き形の電話機においても端末機のコードレス化が進んできた。そして、従来は、電話機のケ−ブルの長さの範囲内で通話を行っていたものが、距離的に解放され、電話機から離れた所から通話可能になった。また、家や事務所の中で自由に移動しながら通話することをも可能となった。即ち、家庭や事務所の電話機においても、携帯電話機と同様に通話の自由度が大幅に改善され、利用者の利便性をより向上させている。
【0004】
このように従来技術は、携帯電話機やPHS等の距離的な自由度の改善をなし得たが、電話機の開発当初からの課題である、送受話部を手で持って通話する通話スタイルは、改善されていない。従って、例えば、メモを取る、資料を確認する等の通話中の作業が制限されるという問題点がある。通話中にこのような作業を行うと、片手しか使えないため円滑な作業を遂行しえなかったという経験をした利用者は少なくないであろう。
【0005】
この通話中に片手しか使えない課題、即ちハンズフリーの課題を解決するための発明が、例えば、特許文献1において提案されている。この文献では、マイクとイヤホンから成る送受話部を耳介部に装着し、利用者の手を煩わせず通話する機器が考案されている。しかし、この文献に開示された通話機器における送受話部は、その本体とケーブルで接続される方式である。従って、通話を行うためには、次のような動作を行わなければならないため、着信から通話までに時間を要するという問題点、即ち簡易装着の課題があった。
▲1▼ハンズフリーセットを取り出し、コネクターを接続する。
▲2▼送受話部を耳介部等所定の位置に装着する。
▲3▼通話する。
【0006】
このような、簡易装着の課題を解決するための発明が、例えば特許文献2に開示されている。この特許文献2には、通話機器と携帯電話機本体の接続に無線を利用した技術が開示されている。この方式では、従来のケーブル型に比較し、利用する際に行われるケーブルの接続作業がなくなり、大幅に使い勝手が向上した。
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示された技術においては、利用者の口先にマイク部を安定にセットさせる必要があるため、セットするための構造が大きくならざるを得なかった。また、安定した装着の支持機構を実現することは技術的に困難性を伴っていた。
【0008】
従って、利用者の口先にマイク部を安定にセットし装着するためには、利用者は両手を用いて行わなければならず、装着のために時間を要していた。従って、携帯電話が着信信号を受け、利用者の口先にマイク部をセットするための機構を頭部に装着し、通話スイッチをオンし、通話を開始するまでに、ワンテンポ遅れるなど円滑な簡易装着に対し課題を残している。
【0009】
また、国内外において因果関係やその大きさ等が明らかになってないが、携帯電話等の無線通信機器による電磁波の影響が指摘されている。すなわち、高い周波数の信号を扱う携帯電話機等の通信機器において、アンテナから放出される電磁波が身体、特に頭部に与える影響が懸念されている。
【0010】
近年、通話時に利用者の手を煩わせずに、送受信部を耳甲介腔部に簡易に装着することができる小型化された通話装置が知られている。例えば、特許文献3に示される通話装置では、送受話部のイヤホン部とマイク部とが外装面近くに接近して実装される。そのため、スピーカによるイヤホン部の微振動がマイク部に伝わり、マイク部がその微振動の影響を受けやすい。
【0011】
このマイク部が受ける微振動の影響を低減するために、例えば、イヤホン部とマイク部とを二股構造となるように実装している。しかしながら、マイク部に伝わる微振動を十分に抑制することができず、マイク部でエコー等が発生して通話品質が悪化するという問題がある。
【特許文献1】
特開平10−304025号公報
【特許文献2】
特開2001−111680号公報
【特許文献3】
特開平9―70087号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の耳装着型の通話装置では、電磁波の影響につき配慮された構造になっていないという問題点があった。
【0013】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、電磁波の影響を低減することが可能な耳装着型の通話装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる耳装着型の通話装置は、人の耳部に装着される耳装着型の通話装置であって、無線通信を行うための電子回路基板(例えば、本実施の形態における回路基板6)を有する本体部と、当該本体部から突出して設けられ、前記耳部の耳甲介腔部に装着されると共に、音声を前記耳甲介腔部に出力するイヤホン部と、前記本体部から突出して設けられ、前記耳甲介腔部に接触した状態で挿着されると共に、前記耳甲介腔部に伝わる骨伝導音声を検出するマイク部とを備えたものである。このような構成により、電磁波を発生する可能性のある電子回路基板を利用者の頭部から離すことができるので、電磁波の影響を低減することができる。
【0015】
前記本体部は、さらに、当該電子回路基板に電力を供給するための電池を備え、この電池は、通話装置を利用者に装着した状態において、前記電子回路基板と利用者の頭部との間に位置することが好ましい。このような構成により、電子回路基板から発生した電磁波を電池が遮蔽することによって、電磁波の影響を低減することができる。
【0016】
前記本体部は、さらに、音声を発生させるスピーカーを備え、このスピーカーは、前記電子回路基板に減衰材を介して固定されることが望ましい。このような構成により、スピーカーより発生する微振動を減衰材により吸収することができ、他の構成、特にマイクへ微振動が伝わることを防止できる。
【0017】
他方、本発明にかかる他の耳装着型の通話装置は、人の耳部に装着される耳装着型の通話装置であって、無線通信を行うためアンテナを有する本体部と、当該本体部から突出して設けられ、前記耳部の耳甲介腔部に装着されると共に、音声を前記耳甲介腔部に出力するイヤホン部と、前記本体部から突出して設けられ、前記耳甲介腔部に接触した状態で挿着されると共に、前記耳甲介腔部に伝わる骨伝導音声を検出するマイク部とを備えたものである。このような構成により、電磁波を発生する可能性のあるアンテナを利用者の頭部から離すことができるので、電磁波の影響を低減することができる。
【0018】
好適な実施の形態では、前記本体部は、ハウジングを有し、前記アンテナは、当該ハウジングであって、通信装置を利用者に装着した状態において、当該利用者の頭部から離れた位置にあるハウジング上の配置されている。
【0019】
また、前記本体部は、さらに、電池を備え、この電池は、通話装置を利用者に装着した状態において、前記アンテナと利用者の頭部との間に位置することが望ましい。このような構成により、電子回路基板から発生した電磁波を電池が遮蔽することによって、電磁波の影響を低減することができる。
【0020】
ここで、前記電池は、通話装置を利用者に装着した状態において、本体部の下方に収納することが望ましい。このような構成により、重心を下げることができ、通話装置を安定的に利用者に装着することができる。利用者にとってみれば、装着感が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【0022】
なお、本発明の実施の形態では、通話装置等の構成を示す図面に加えて、人の耳の各部が示された図14を適宜参照しながら説明する。
【0023】
図1に示すように、耳装着型の通話装置1は、通話装置1の親機となる携帯電話機40と組合せて利用される。ここで、通話装置1は、携帯電話機40に代えて、据置型電話機、パソコンやPDAをプラットフォームとする電話装置のような種々の通信装置を親機としてもよい。また、これらの親機と通話装置1との間の通信に関する機能は、これら各種機器を用いた構成においてほぼ同等である。
【0024】
図1に示すように、通話装置1は、回路基板6、アンテナ9、マイク30を備えている。回路基板6は、信号回路23、電池8、ボリュウムスイッチ10a、電源スイッチ10b、通話スイッチ10、スピーカ11、LED16を備える。ここで、信号回路23は、送受信回路23a、電源回路23bを備えている。
【0025】
通話装置1の中の各構成要素は、電池8からの電力に基づき動作する。
【0026】
携帯電話機40は、基本構成41、第2の通信手段42、第2のアンテナ43を備える。基本構成41は、通信回路44、第1のアンテナ45、電池46、マイク47、スピーカ48、10キー49、スイッチ類50を有する。この基本構成41は、一般の携帯電話機能を行うためのものである。
【0027】
基本構成41の通信回路44は、この携帯電話機能を制御する制御回路、基地局と通信するための送受信回路を含む。第2の通信手段42は、通話装置1と通信するための通信手段である。第2のアンテナ43は、通話装置1と通信するためのアンテナである。
【0028】
次に、本発明の実施の形態における耳装着型の通話装置1の構成について説明する。この例では、従来の技術において説明したハンズフリーの課題と簡易装着の課題を解決するために、本発明の実施の形態にかかる通話装置1は、小型軽量化を目標として、出来る限り小型で軽い部品を使って構築されている。そして、通話装置1では、利用の多様化等を考慮して、マイク30において骨伝導式マイクを用いている。
【0029】
まず、図2を用いて、この通話装置1の外観について説明する。図2(a)は、利用者に装着した状態において、利用者から離れた側より観察した図である。図2(b)は、利用者に装着した状態において、利用者側から観察した図である。
【0030】
図2に示すように、通話装置1は、本体部2、音導部3、マイク部4、挟持部5から構成される。このうち本体部2は、2つのハウジング2a、2bを有する。音導部3は、ハウジング3aを有し、マイク部4は、ハウジング4aを有する。本体部ハウジング2a、2b、音導部ハウジング3a、マイク部ハウジング4aは、それぞれポリアミド系樹脂、ABS樹脂、エラストマー樹脂等から構成することができる。また、音導部ハウジング3aは、黄銅などの比重の大きな金属で形成してもよい。
【0031】
マイク部ハウジング4aは、接触する耳甲介腔部61の底面61aの微細な振動を正確にこのマイク部ハウジング4a内に設けられた骨伝導マイク30に伝播させる必要がある。そのため、マイク部ハウジング4aは、硬質で、かつ、湿度を保持しやすい材料により形成されるとともに、その表面は磨き上げ鏡面状に形成され、耳甲介腔部61の皮膚との密着性を向上させている。特に、湿度を保持しやすい材料として、ABS樹脂は良い成形性を持ち、低価格で、好適である。
【0032】
挟持部5は、硬度50〜80のゴムや塩化ビニルなどの弾性材で形成される。挟持部5は、撓み形態での弾性変位が可能となっている。装着状態において、挟持部5は、小径部底部4gと、大径部裏側4eで構成された空間に、耳甲介腔部61の縁部65を挟み込んで保持する。挟持部5が確実に挟持された状態で、挟持部5が耳甲介腔部61の縁部65に弾性的に当接するため、利用者は良好な装着感覚を得ることができる。
【0033】
挟持部5には、挟持補強具51を設けるようにしてもよい。この挟持補強具51によって挟持間隔を狭くすることができ、通話装置の装着安定性を高めることができる。
【0034】
さらに、図3の正面図及び断面図を用いて、通話装置1の具体的な構成について説明する。図3(b)は、図3(a)に示す通話装置1のA―A’断面を示す断面図である。図3に示すように、本体部2の本体部ハウジングは、外側ハウジング2aと内側ハウジング2bとから構成される。
【0035】
外側ハウジング2aは、装着状態で利用者頭部に対して反対側に位置するケースである。この外側ハウジング2aの下方には、電池を挿脱するための取り外し可能な電池蓋が構成されている。内側ハウジング2bは、装着状態で利用者頭部側に位置するケースである。
【0036】
音導部3は、本体部2から突出して一体的に形成されている。より具体的には、音導部3は、利用者が通話装置1を装着した状態において、本体部2の利用者側であって、かつ上方の一部より突出して形成されている。この音導部3は、音声を出力し、利用者の耳部の耳甲介腔部に装着されると共に、音声を耳甲介腔部に出力するイヤホン部を構成する。
【0037】
マイク部4は、本体部2とは別体にして形成されており、本体部2の内側ハウジング2bに設けられたマイクホルダー15にはめ込まれている。マイク部4は、音導部3の下方において、本体部2より突出する状態になるように配置される。そして、マイク部4は、音導部3と微小間隔だけ離間して上下に配置される。即ち、音導部3とマイク部4とは、本体部2に対して二股構造に構成される。
【0038】
音導部3とマイク部4は、互いに直接接触しない構造を有するため、音導部3を流れる音声による微振動がマイク部4に伝播することを抑制できる。また、この二股構造の採用により、音導部ハウジング3aは、外耳道64へ受話音を伝えるために定位置を保持することができ、利用者に安定した音量を提供することができる。
【0039】
通話装置1では、内側ハウジング2bから突出したのマイク部ハウジング4aの先端付近と、音導部ハウジング3aの先端部とが、耳甲介腔部61に装着される。これら装着部の外形の包括線は、装着状態で耳甲介腔部61の内側形状に整合するよう上下方向に長い長円形状を形成している。
【0040】
本体部2の内側ハウジング2bには、マイク部ハウジング4aがはめ込まれるマイクホルダー15が形成されている。マイクホルダー15は、マイク部ハウジング4aをはめ込むことができるように凹状に形成されている。また、マイクホルダー15には、マイク部ハウジング4aを回転自在に支持する軸部15aが設けられている。
【0041】
挟持部5は、本体部2とマイク部4との境界部付近から、舌片状に斜め下方へ延出した状態で、本体部2に配置される。
【0042】
次に、通話装置1の本体部2の各構成部について詳細に説明する。
図3に示されるように、本体部2は、回路基板6、無線モジュール7、電池8、アンテナ9、通話スイッチ10、スピーカ11を備える。これらの種々の構成部品は、外側ハウジング2a及び内側ハウジング2bに収納されて内装支持される。
【0043】
回路基板6は、無線モジュール7、電池8、アンテナ9、通話スイッチ10、スピーカ11等を取り付けられ、電気的に接続されている。この回路基板6上の電子回路に電池8から電力が供給され、通話するための種々の動作が行われる。この例では、利用者に通話装置1を装着した状態において、回路基板6の利用者側の面に無線モジュール7、スピーカ11が設けられており、反対側の面に電池8、アンテナ9、通話スイッチ10が設けられている。
【0044】
無線モジュール7は、例えば、Bluetooth(Bluetooth SIG. Inc.所有の登録商標)モジュール等である。無線モジュール7は、回路基板6に接続され、電池8から電力を供給されて動作する。そして、無線モジュール7は、回路基板6に接続されたアンテナ9を介して、親機の携帯電話機40と通信を行う。この無線モジュール7は、図1に示される送受信回路23aを構成する。
【0045】
電池8は、コイン状の形状を有し、回路基板6の下方に配置されている。この電池8は、電池端子14aと電池端子14bを介して回路基板6と電気的に接続されている。電池端子14aは、電池8を回路基板6側に付勢し、電気的接触が確実になるように、電池8側に凸状に曲げられている。従って、電池8は、電池端子14aと電池端子14bの間に挟みこまれ、固定される。
【0046】
アンテナ9は、例えばチップアンテナであり、回路基板6の上方であって、通話スイッチ10の近傍に設けられている。利用者が通話装置1を装着した状態において、アンテナ9は、利用者の頭部の間にスピーカ11が位置するような位置に配置されている。
【0047】
通話スイッチ10は、図3(a)に示すように、多機能を有する多点スイッチである。例えば、通話スイッチ10は、通話の開始・終了とともに、ボリュウムスイッチ10a、電源スイッチ10bとして機能する。また、外側ハウジング2aには、親機の携帯電話機の着信を利用者に知らせるLED16が設けられている。
【0048】
スピーカ11は、回路基板6の音声出力端子(図示せず)に接続され、無線モジュール7より電気信号を受信する。スピーカ11は、この受信した電気信号を利用者が聞こえる音声に変換して出力する。この音声は、本体部2の内部に設けられた開口部11aを通って出力される。スピーカ11は、本体部ハウジング2a、2bに収納され、本体部2から突出したマイク部4から離れた位置に配置される。これにより、スピーカ11により発生する微振動がマイク部4に伝播するのを確実に抑制することができる。
【0049】
スピーカ11は、例えば、永久磁石及びその磁路を形成する磁性材料からなるヨークと、巻線及び振動板から構成される可動部とから構成されるダイナミックスピーカ方式のスピーカが採用される。ダイナミックスピーカ方式の場合、スピーカ11は、空気振動である音(作用)の反作用として、ヨークに振動を発生させる。このヨークの振動は、スピーカ11に取り付けてある部品や機器を振動させる。本発明の実施の形態におけるスピーカ11は、通話装置1を構成する部品の中で種々の部品が取り付けられているため重量のある回路基板6に取り付けられる。そのため、回路基板6の重量により、ヨークの振動を可及的に減衰させることができる。これにより、ヨークの振動を、より小さく抑え込むことが可能となる。
【0050】
さらに、スピーカ11は、図示しない減衰材により被覆され、この減衰材を介して回路基板6に固定されている。これにより、スピーカ11の動作時に発生する微振動を抑えることができ、マイク部4への微振動の伝播をより効果的に抑制することができる。この減衰材は、例えば、プラスチック材をベースとしたゲル材等の粘弾性体から構成される。
【0051】
また、スピーカ11を本体部2に収納することにより、耳甲介腔部61内に装着される音導部ハウジング3aの形状を自由に選択することができる。これにより、耳甲介腔部61内に装着する音導部ハウジング3a及びマイク部ハウジング4aの形状の自由度が高くなり、より装着性を向上させることができる。
【0052】
続いて、図4を用いてマイク部4の構成について詳述する。図4(a)は、マイク部ハウジング4aの平面図である。図4(b)は、図4(a)のA−A’断面を示す断面図である。図4(c)はマイク部ハウジング4aの正面図である。
【0053】
図4(a)に示されるように、本体部2から突出したマイク部ハウジング4aは、大径部4bと小径部4cとからなる構造を有する。大径部4bは、耳甲介腔部61に当接する先端側の部分である。小径部4cは、装着状態において大径部4bの耳外方側に連なる部分である。
【0054】
マイク部ハウジング4aの大径部4b内部には、骨伝導マイク30が収納されている。この骨伝導マイク30の構成については、後に詳述する。大径部4bと小径部4cの間は、連結部4dにより連続的に一体化されている。
【0055】
大径部4bの大径部裏側4eは、装着状態で耳甲介腔部61の底面61aに接触する。そのため、大径部4bと小径部4cとの連結部4dは、滑らかに連結され、耳甲介腔部61の底面61aとの密着性を良くしている。
【0056】
図4(b)に示すように、大径部4bの大径部底面4fは、装着状態で耳甲介腔部61の底面61aに当接して微細な振動を正確に検出するため、外耳道64に沿う方向視にて、耳甲介腔部61の底面61a側に凸状の曲面を持って形成される。これにより、大径部底面4fと耳甲介腔部61の底面61aとの接触面積が拡大し、良好な接触となる。また、小径部4cの小径部底部4gの形状も、凸状の曲面を持った形状に形成してもよい。
【0057】
小径部4cからは、2枚の小径部基部4hが突出している。小径部基部4hは、それぞれ板状部材であり、略平行に配置されている。マイク部ハウジング4aは、本体部2の内側ハウジング2bから突出するマイクホルダー15にはめ込まれる。図4(c)に示すように、マイク部ハウジング4aの小径部4cにつながる小径部基部4hには、小穴4iが設けられている。
【0058】
この小穴4iはマイクホルダー15の軸部15aに接合され、マイク部ハウジング4aと本体部2の内側ハウジング2bとがはめ合い接合している。これにより、マイク部ハウジング4aは、耳甲介腔部61から伝播する振動に対し自在に動ける構造となっている。
【0059】
また、装着性の維持からマイク部ハウジング4aが大きく下方に動かないために、本体部ハウジング(内側ハウジング2b)にストッパー17を設けてもよい。図5にストッパー17を備えた通話装置1の構成の一部を示す。マイク部ハウジング4aの下方向への動きを規制するストッパー17が設けられている。このストッパー17は、内側ハウジング2bより突出するように一体形成されている。ストッパー17は、必ずしも内側ハウジング2bより突出するような構成でなくてもよい。例えば、小穴4iと軸部15aが一定角度以上相互に回転しないように形成してもよい。
【0060】
マイク部4は、骨伝導方式を利用したものであり、声帯で発生し咽喉や頭部を伝わり耳甲介腔部61の底面61aに達した音声振動を、マイク部ハウジング4a内に収納する骨伝導マイク30を使って検出するものである。骨伝導方式を利用したマイク部4において、マイク部ハウジング4aは、耳甲介腔部61の底面61aにある皮膚の微細振動に同期して円滑に動くものである。
【0061】
本体部2から突出したマイク部ハウジング4aの大径部4b内部には、骨伝導マイク30が収納されている。この骨伝導マイク30の構成について図6を用いて説明する。図6(a)は、骨伝導マイク30の構造を一部破断面図により示す図である。図6(b)は、図6(a)のA−A’断面図である。
【0062】
図6(a)に示すように、マイク部ハウジング4aの小径部4c内部には、信号処理用の電界効果型トランジスタ34等を搭載したマイク基板35が収納されている。このマイク基板35は、圧電素子32と信号線33により接続され、また本体部2の回路基板6と信号端子35aから接続されている。
【0063】
シールドケース31は、骨伝導マイク30の主要部品や、圧電素子32、電界効果型トランジスタ34等を搭載したマイク基板35等の全体を覆っている。これにより、送信される音声信号の「信号対ノイズ比(S/N)比」を高く維持することができる。また、シールドケース31は、導電性かつ磁性材料から構成される。
【0064】
このシールドケース31は、同時に、マイク部ハウジング4aにより覆われ、外部からの機械的な力に対し保護されている。シールドケース31内に対する圧電素子32の支持固定、及びマイク部ハウジング4aに対するシールドケース31の支持固定は、十分高い結合度でなされ、支持固定部を伝播する振動の減衰を抑えている。
【0065】
図6(b)に示すように、骨伝導マイク30の圧電素子32は、マイク部ハウジング4aの大径部4bの長手方向に一端のみを片持ち梁状に支持固定される。骨伝導マイク30の他端には、自在に振動できる構造の圧電素子32が収納される。
【0066】
圧電素子32は、PZT等の圧電セラミックス材料から構成される。図6(b)に示すように、圧電素子32の上面及び下面の全体に、それぞれ電極32a、32bが形成される。外部からの力により圧電素子32が歪むと、これらの電極32a、32b間に、その歪に対応した電位が発生する。発生した電気信号は、信号線33を通じて圧電素子32からマイク基板35に入力され、信号端子35aから回路基板6のマイク入力端子に出力される。このマイク入力端子は、図6に図示しないが、図1におけるマイク入力端子24に相当する。
【0067】
図7に骨伝導マイク30の回路構成を示す。圧電素子32の電極32aは、信号線33を介して、電界効果型トランジスタ34のゲートと接続される。電極32bは、シールドケース31、マイク基板35のグランドパターンを介して、電界効果型トランジスタ34のソースに接続される。また、マイク基板35の信号端子35a、35bは、通話装置1のマイク入力端子(図7に図示しないが、図1におけるマイク入力端子24)へ接続されている。
【0068】
このような構成により、骨伝導マイク30では、圧電素子32が検出した音声信号は、送信音声として、通話装置1のアンテナ9から携帯電話機40に送信される。携帯電話機40は、その第2のアンテナ43により当該音声信号を受信し、第2の通信手段42を介して、送信音声を示す電気信号を基本構成41に入力する。基本構成41の通信回路44は、第1のアンテナ45を介して、送信音声を送信信号として通信相手の電話装置に送信する。この送信信号は、基地局、通信網を経て通信相手の電話装置により受信される。
【0069】
続いて、スピーカ11から発生した音が通話装置1から出力されるまでの構造について説明する。この発明にかかる通話装置1では、スピーカ11から発生した音をそのまま出力するのではなく、音導管を通じて外耳道まで導く構成を有している。以下に、図を用いて詳細に説明する。
【0070】
図8に示すように、音導部ハウジング3a内に、音導管12が収納されている。音導管12は、例えば、3〜5度のシリコンゴムやエラストマー樹脂等の柔軟性を有する素材により形成されている。この音導管12は、円筒状の形状を有する。
【0071】
音導管12は、一端をスピーカ11が音声を出力する開口部11aに接続している。音導管12の他端は、音導部ハウジング3aの先端部3b付近まで延びている。音導管12は、スピーカ11が発生させた音声を、利用者の外耳道64近傍まで導く。この音導管12により導かれた音は、後述する音導部ハウジング3aの開口部より、外耳道64入り口付近から外耳道64内に向けて放出される。
【0072】
このように、本体部2の回路基板6上のスピーカ11と利用者の外耳道64とが空間的に離れていても、音導管12によって、利用者の外耳道64にスピーカ11の音声を確実に伝えることができる。
【0073】
図9に示すように、本体部2から突出した音導部ハウジング3aの先端部3bには、開口部211、212が形成されている。開口部211、212は、それぞれ音導部ハウジング3aに設けられた複数の穴等により構成され、音導部ハウジング3aの先端部3bに形成される。図9(a)に示すように、開口部211は、2つの開口部211a、211bを有し、先端部3bの左右の両側面に設けられている。図9(b)に示すように、開口部212は、2つの開口部212a、212bを有し、先端部3b正面の左右の両方に設けられている。そのため、音導管12が左右のどちらの方向に向いた時であっても、開口部211、212の左右いずれかの開口部から外耳道64内部に音声を出力することができる。
【0074】
図9(a)に示すように、音導管12を開口部211、開口部212のいずれに向けるかを切替えるための切替レバー13が音導部ハウジング3aから突出して設けられている。この切替レバー13は、音導管12の外耳道64内部に対する向きを変えるために、音導部ハウジング3a内で音導管12と接続されている。切替レバー13は、回転自在に音導部ハウジング3aに設けられる。また、切替レバー13は、通話装置1を耳に装着した時に、切替レバー13が耳部の皮膚にあたって耳に干渉しない箇所に設けられている。
【0075】
図10に示すように、例えば、切替レバー13をAの方向に回転させると、音導管12は、音導部ハウジング3a内で開口部211b、212bの方向を向く。逆に、切替レバー13をBの方向に回転させると、音導管12は、音導部ハウジング3a内で開口部211a、212aの方向を向く。
【0076】
一般に、人の左耳と右耳とでは、耳甲介腔部61と外耳道64との相対的な位置関係が反対である。本発明にかかる通話装置1では、切替レバー13の方向を切替えることにより、左右で異なる外耳道64の方向に音導管12を向けることができる。そのため、どちらの耳であっても、外耳道64内部に対して音声を確実に伝えることができる。
【0077】
図11に示すように、固定部22を設けて、切替レバー13の向きが不用意に変わらないように、切替レバー13を固定するようにしてもよい。図11(a)は、通話装置1を利用者に装着した状態において利用者の頭部側からみた断面図である。図11(b)は、上部からみた断面図である。図11(a)に示すように、固定部22は、音導部ハウジング3aの内部でその底面に形成された凸状部材である。例えば、切替レバー13が図10に示すAの方向に向けられた場合、音導管12がBの方向に動かないように、固定部22は、音導管12の右側から音導管12を押えて固定する。また、切替レバー13を切替える際には、固定部22上を音導管12が接触した状態で通過して移動する。そして、固定部22は、逆側、即ち音導管12の左側から音導管12を固定する。
【0078】
尚、固定部22は、音導管12自体を固定させるのではなく、音導部ハウジング3a上に設けて切替レバー13を固定させて音導管12を固定させる構成としてもよい。
【0079】
このように構成された通話装置1を耳への装着状態について説明する。まず、利用者が通話装置1を左耳に装着して利用する場合、切替レバー13が音導管12を図10のAの位置に回転され、図8中上方向に音導管12が向けられる。利用者が通話装置1を右耳に装着して利用する場合、切替レバー13が音導管12を図10のBの位置に切替えられ、図8中下方向に音導管12が向けられる。
【0080】
図12に通話装置1を利用者の耳に装着した状態を示す。図12に示すように、通話装置1を装着した利用姿勢で、マイク部ハウジング4aの骨伝導マイク30が収納された大径部4bと、音導部ハウジング3aの開口部211、212が形成された先端部3b付近とが、利用者頭部の耳甲介腔部61に装着される。大径部底面4fは、耳甲介腔部61の底面61aに接触している。これに対して、音導部ハウジング3aの先端部3bは、耳甲介腔部61の上面61bに接触している。
【0081】
装着時に、マイク部ハウジング4aの大径部4bと音導部ハウジング3aの開口部211、212を含む先端部3bは、耳甲介腔部61、耳珠62と対珠63、外耳道64の開口部付近で形成された空間に整合し、良好な状態で装着される。また、通話装置1を装着した状態で、本体部2は、利用者の頭部や耳甲介腔部61から離れた場所に配置され、耳甲介腔部61の外側に延出して外頬表面に配置される。
【0082】
挟持部5は、装置装着時には、マイク部ハウジング4aの小径部底部4gと、大径部裏側4eの大径部底面4fにより構成される空間で、耳甲介腔部61の縁部65を挟持する。この挟持部5により、通話装置1を耳に安定した状態で装着することができる。さらに、耳珠62と対珠63が大径部底面4fを支持するため、通話装置1を安定に装着することができる。
【0083】
この通話装置1の装着は、耳甲介腔部61に大径部4bと音導部ハウジング3aの先端部3bを挿入するのみで完了し、この装着に要する時間はおよそ1秒以内である。また、通話装置1の装着は、片手で十分に装着することが可能であり、簡易に装着することができる。
【0084】
続いて、本発明にかかる通話装置1における電磁波の課題に対する構造的な改善について説明する。
【0085】
通話装置1は、図3に示すように、その装着状態において、マイク部4と音導部ハウジング3aの開口部211、212のみを利用者の耳甲介腔部61内に配置し、送受信回路部等を搭載した回路基板6を本体部2に利用者の頭部の耳甲介腔部61から離れた場所、すなわち、耳甲介腔部61の外頬表面に配置する構成である。
【0086】
特に、最も電磁波を発生させるアンテナ9を、利用者の身体(頭部)からできるだけ離すため、身体から離れた側の外側ハウジング2a内に配置した。また、回路基板6の、利用者の頭部から離れた側の面に当該アンテナ9を設けている。さらに外部ハウジング2a上のアンテナ9を設けるようにしてもよい。このように配置することにより、利用者に対する電磁波の影響を低減することが可能である。
【0087】
また、アンテナ9を外側ハウジング2a内に構成することにより、形状、大きさの制限が無くなり、その設計の自由度が大幅に拡大する。
【0088】
図3に示すように、この通話装置1において、通話スイッチ10、ボリュウムスイッチ10a、電源スイッチ10bなどスイッチ類等は、低い周波数を扱うことを考慮し、利用者に装着した状態において比較的上部に位置する、挟持部5が挟持する耳甲介腔部61の外縁部付近に配置し、操作および装着の安定化を図っている。
【0089】
図3に示すように、回路基板6の下部、即ち、本体部2の下部では電池8が電源端子14a、14b等により回路基板6に固定され、本体部2の外側ハウジング2a内と回路基板6との間に収納される。このような構造により通話装置1の重心をより引き下げることができる。より具体的には、電池8の重心は、マイク部ハウジング4aの小径底部と装着支持部材及びマイク部ハウジング4aの大径部裏面が構成する装着支持点より装着姿勢における下方に設定している。
【0090】
なお、図13に示すように、電池8を利用者の頭部側に配置するようにしてもよい。このような構成によれば、アンテナ9と利用者の頭部の間に電池8が位置するため、アンテナ9より発生する電磁波が電池8によって減衰され、利用者の頭部に届く量を低減することができる。
【0091】
ここで、本発明にかかる通話装置1と携帯電話機40の送受信動作について、説明する。
【0092】
まず、受信の場合について説明する。
外部から携帯電話機40に電話がかかってきた場合、まず、携帯電話機40により着信信号を受信する。より具体的には、携帯電話機40は、基地局から送信された着信信号を含む電波信号を基本構成41の第1のアンテナ45が受信する。そして、携帯電話機40では、第1アンテナ45において着信信号を含む電気信号に変換し、通信回路44の送受信回路に伝え、この送受信回路内部にて受信処理を行う。
【0093】
さらに、通信回路44の送受信回路より、着信信号を第2の通信手段42および第2のアンテナ43を介して、通話装置1のアンテナ9に向けて送信する。このとき、通話装置1が予め通話可能な状態に設定してある場合、通話装置1は、携帯電話機40の第2のアンテナ43から送信された着信信号を含む電波信号を受信する。通話装置1は、アンテナ9によって、受信した電波信号を着信信号を含む電気信号に変換し、送受信回路23aに入力する。
【0094】
送受信回路23aは、着信信号を検出して、スピーカ11を鳴動させ、着信音を利用者に発する。利用者はこの着信音を聴き、着信を知る。このとき、利用者が通話したい場合には、通話装置1を耳甲介腔部61に挿入し、通話スイッチ10をONすると、通話装置1の送受信回路23aや携帯電話機40の通信回路44の送受信回路等の動作により、通信相手と通話回線が確立し、通話可能となる。
【0095】
通信相手と通話回線が確立した場合には、相手から送信された音声信号は、上述した着信信号と同じ経路を流れて、通話装置1のスピーカ11より出力される。即ち、図1に示すように、基地局や公衆回線等を介して受信した音声信号は、第1のアンテナ45、通信回路44、第2の通信手段42、第2のアンテナ43を介して通話装置1に送信される。
【0096】
通話装置1では、携帯電話機40より送信された音声信号がアンテナ9を介して、送受信回路23aにおいて受信され、スピーカ11において電気・音響変換を受け、スピーカ11から音声として出力される。出力された音声は、音導管12を介し、音導部ハウジング3aの開口部211、212から利用者の外耳道64に出され、聞き取られる。
【0097】
一方、利用者の音声は、耳甲介腔部61に装着したマイク部ハウジング4a内の骨伝導マイク30により検出される。すなわち、通話装置1を装着している場合、図12に示すように耳甲介腔部61とマイク部ハウジング4aが当接しているので、利用者が通話のため発声すると、この発声に伴う声帯の振動が、咽喉や頭部を伝わり耳甲介腔部61に達する。
【0098】
耳甲介腔部61に達した振動は、図5に示す回動可能なマイク部ハウジング4aを介して内蔵の骨伝導マイク30に伝わる。マイク部ハウジング4aから骨伝導マイク30に振動が伝わると、骨伝導マイク30全体が振動する。このとき、シールドケース31内の圧電素子32が同時に振動し、圧電素子32は振動に対応した電気信号をその電極32a、32bに生じ、接続する信号線33等を介して、電界効果型トランジスタ34に振動に対応した信号を伝える。
【0099】
電界効果型トランジスタ34はこの振動に対応した信号を受け、所定の変換処理し、その信号端子35a等を介し、検出した音声信号として、図1に示すマイク入力端子24へ伝える。
【0100】
図1に示すように通話装置1の信号回路23は、アンテナ9を介して、マイク入力端子24への入力信号を、携帯電話機40の第2のアンテナ43に送信する。アンテナ43が受信した電波信号は、第2の通信手段42を介して、携帯電話機40に伝えられる。携帯電話機40は通話装置1からの音声信号を受け、同信号を第1のアンテナ45を介し、基地局等を通じて通話先の電話機等に送信する。このようにして通話が成立する。
【0101】
次に、送信の場合について説明する。
図1に示す本発明の通話装置1を使った電話システムを使って外部に電話する場合、携帯電話機40の基本機能を使って通信相手先を呼び出し、通話装置1を使って通話する。以下に通話方法の詳細を記載する。
【0102】
本発明の実施の形態にかかる通話装置1は、送受話器の機能を小型のコードレスにしたもので、ダイヤル機能を持っていない。そこで、相手の呼び出しは、携帯電話機40を使って行う。
【0103】
すなわち、電話をかける場合、通話装置1を耳甲介腔部61に装着し、携帯電話機40の基本機能である10キー49を使い相手を呼ぶ。このとき、呼び出し音等は、携帯電話機40の第2の通信手段42、第2のアンテナ43を介し、通話装置1のアンテナ9、信号回路23を介し、スピーカ11にて電気・音響変換され、音導管12を介して音導部ハウジング3aの開口部211、212から利用者の外耳道64の開口部に伝えられる。利用者は開口部211、212から出力される音を聞くことができるので、相手が電話機等に出た場合、即座に通話を開始することができる。
【0104】
電話をかけたときの通話は、前記した電話を着信したときの通話と構成する要素の働きは同じで有り、その詳細記載は省く。
【0105】
なお、利用者が通話装置1を耳甲介腔部61に装着するタイミングは、上記した例では、通話装置1を装着後、ダイヤルしたが、ダイヤル後、通話装置1を装着しても構わないが、装着が遅れると、通話のタイミングが遅れ、相手に不快感を与えることとなる。
【0106】
以上のように、本発明の実施の形態における通話装置1は、本体部2にスピーカ11が設けられ、スピーカ11とマイク部4とが近接することがない。スピーカ11とマイク部4とが離れているため、スピーカ11の音声出力により発生する微振動がマイク部4に伝播するのを確実に抑制することができる。
【0107】
さらに、本体部2から突出する音導部ハウジング3aに、スピーカ11が出力する音声の導搬路となる音導管12が収納されている。これにより、本体部2のスピーカ11と外耳道64とが離れていても、スピーカ11が出力する音声を確実に外耳道64内に送ることができる。
【0108】
さらにまた、音導管12に、その向きを切替える切替レバー13が設けられる。これにより、左右の耳に応じて音声の導搬路の方向を容易に切替えることができる。これに加えて、音導管12を固定する固定部22を設けることにより、切替レバー13を切替えた後に音導管12が動くのを防ぐことができ、導搬路の方向が変わるのを確実に防止することができる。
【0109】
また、通話装置1は、利用時、マイク部ハウジング4aの大径部4bと音導部ハウジング3aの先端部3bとを耳甲介腔部61に挿入されるのみで、簡単に装着される。これにより、装着時間が大幅に短縮され、着信時に円滑に通話に入ることができる。
【0110】
なお、本実施の形態における通話装置1は、携帯電話機40と無線で通信するように構成されたが、信号線を介して携帯電話機40と通信するようにしてもよい。この場合も、本体部2にスピーカ11を収納してスピーカ11とマイク部4とを離すことにより、スピーカ11が発生させる微振動がマイク部4に伝播するのを確実に抑制することが可能である。
【0111】
次に、本発明の通話装置1を使った通話時、通話装置1に因る電磁波の影響を説明する。
【0112】
本発明の通話装置1が、動作中、通話装置1のアンテナ9から電波が放射される。このとき、本発明の通話装置1において、まず、利用姿勢において、利用者頭部の耳甲介腔部61に装着する部品は、マイク部ハウジング4aの先端に位置する大径部4bと音導部ハウジング3aの開口部211、212付近である。
【0113】
次に、アンテナ9は、外側ハウジング2aつまり本体部2から最も頭部に対し遠い位置に配置した構成で、本通話装置1において頭部から最も離れた場所に配置している。
【0114】
また、図13に示すような構成では、アンテナ9と頭部の間に電池8が配置してあり、アンテナ9から頭部方向に放射される電波は、導電性材料から成る電池8のケースに当たり、同ケースを介し、空間に再放出される。このとき電波の伝搬経路は最短距離となるため、電池の側面等から多く放出され、アンテナ9から電池8を貫通し、更に頭部を貫通するエネルギーが低減する。このような工夫により、通話装置1の本構造を採用することにより、頭部への電磁波の影響を低減することができる。
【0115】
以上説明したように、本発明の通話装置1は、その利用時、マイク部ハウジング4aの大径部4bと音導部ハウジング3aの先端部3bを耳甲介腔部61に挿入する簡単な動作のみで、簡単装着と、安定な装着が確保できる。また、その動作に要する時間も従来技術のものに比較し、大幅に短く、着信後、本発明の通話装置1を装着し、円滑に通話入れる。
【0116】
また、電磁波の課題は、アンテナの配置等の工夫により、その利用時、頭部への影響を低減できた。
【0117】
本構成の通話装置1を活用することにより、その利用者は、簡単装着とハンズフリー機能を十二分に得られる、着信後の装着により円滑な通話のメリットを楽しめる。さらに、上記した 通話時の電磁波低減の機能を確保できるメリットも得られる。
【発明の効果】
本発明によれば、電磁波の影響を低減することができる耳装着型の通話装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における耳装着型の通話装置を用いた通話を示すブロック図である。
【図2】本発明における耳装着型の通話装置を示す斜視図である。
【図3】本発明における耳装着型の通話装置を示す正面図及び断面図である。
【図4】本発明における耳装着型の通話装置のマイク部を示す図である。
【図5】本発明における耳装着型の通話装置のマイク部の取り付け構造を示す図である。
【図6】本発明における耳装着型の通話装置のマイク部を示す断面図である。
【図7】本発明における耳装着型の通話装置のマイク部の回路構成を示す回路図である。
【図8】本発明における耳装着型の通話装置の音導部を示す断面図である。
【図9】本発明における耳装着型の通話装置の音導部を示す側面図及び正面図である。
【図10】本発明における耳装着型の通話装置の音導部を示す正面図である。
【図11】本発明における耳装着型の通話装置の音導部を示す断面図である。
【図12】本発明における耳装着型の通話装置の装着部分を示す断面図である。
【図13】本発明における耳装着型の通話装置を示す断面図である。
【図14】耳の各部の名称を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 通話装置、2 本体部、2a 外側ハウジング、2b 内側ハウジング、3音導部、3a 音導部ハウジング、3b 先端部、4 マイク部、4a マイク部ハウジング、4b 大径部、4c 小径部、4d 連結部、4e 大径部裏側、4f 大径部底面、4g 小径部底部、4h 小径部基部、4i 小穴、5挟持部、6 回路基板、7 無線モジュール、8 電池、9 アンテナ、10通話スイッチ、10a ボリュウムスイッチ、10b 電源スイッチ、11 スピーカ、11a 開口部、12 音導管、13 切替レバー、14a、14b電源端子、15 マイクホルダー、15a 軸部、16 LED、17 ストッパー、211a、211b、212a、212b 開口部、22 固定部、23 信号回路、23a 送受信回路、23b 電源回路、24 マイク入力端子、30 骨伝導マイク、31 シールドケース、32 圧電素子、32a、32b 電極、33 信号線、34 電界効果型トランジスタ、35 マイク基板、35a 信号端子、40 携帯電話機、41 基本構成、42 第2の通信手段、43 第2のアンテナ、44 通信回路、45 第1のアンテナ、46 電池、47 マイク、48 スピーカ、49 10キー、50 スイッチ類、61 耳甲介腔部、61a 底面、61b 上面、62 耳珠、63 対珠、64 外耳道、65 縁部

Claims (7)

  1. 人の耳部に装着される耳装着型の通話装置であって、
    無線通信を行うための電子回路基板を有する本体部と、
    当該本体部から突出して設けられ、前記耳部の耳甲介腔部に装着されると共に、音声を前記耳甲介腔部に出力するイヤホン部と、
    前記本体部から突出して設けられ、前記耳甲介腔部に接触した状態で挿着されると共に、前記耳甲介腔部に伝わる骨伝導音声を検出するマイク部とを備えた耳装着型の通話装置。
  2. 前記本体部は、さらに、当該電子回路基板に電力を供給するための電池を備え、
    この電池は、通話装置を利用者に装着した状態において、前記電子回路基板と利用者の頭部との間に位置することを特徴とする請求項1記載の耳装着型の通話装置。
  3. 前記本体部は、さらに、音声を発生させるスピーカーを備え、
    このスピーカーは、前記電子回路基板に減衰材を介して固定されたことを特徴とする請求項1記載の耳装着型の通話装置。
  4. 人の耳部に装着される耳装着型の通話装置であって、
    無線通信を行うためアンテナを有する本体部と、
    当該本体部から突出して設けられ、前記耳部の耳甲介腔部に装着されると共に、音声を前記耳甲介腔部に出力するイヤホン部と、
    前記本体部から突出して設けられ、前記耳甲介腔部に接触した状態で挿着されると共に、前記耳甲介腔部に伝わる骨伝導音声を検出するマイク部とを備えた耳装着型の通話装置。
  5. 前記本体部は、ハウジングを有し、
    前記アンテナは、当該ハウジングであって、通信装置を利用者に装着した状態において、当該利用者の頭部から離れた位置にあるハウジング上の配置されていることを特徴とする請求項4記載の耳装着型の通話装置。
  6. 前記本体部は、さらに、電池を備え、
    この電池は、通話装置を利用者に装着した状態において、前記アンテナと利用者の頭部との間に位置することを特徴とする請求項4記載の耳装着型の通話装置。
  7. 前記電池は、通話装置を利用者に装着した状態において、本体部の下方に収納することを特徴とする請求項2又は6載の耳装着型の通話装置。
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