JP2004229074A - 撮像装置、撮像方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

撮像装置、撮像方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像画像データを記録メディアに記録する際に、記録ファイル容量を小さくして撮像できる時間を拡大することができるようにする。
【解決手段】被写体1を撮像する撮像部の移動またはズームレンズ2のズーミング状態に基づいて、撮像動作を検出する撮像動作検出手段(ズーミング検出部8、マイクロプロセッサ9、及びパンニング・チルティング検出部12)と、撮像動作に基づいて被写体1の撮像画像を周波数帯域ごとにレベル制御を行って画質を変更する画質変更手段(画像情報圧縮部6)を設け、画質の大幅な低下を防止しながら記録媒体に記録される撮像画像データの容量を大幅に縮小することにより、記録媒体に記録することが可能な時間を延長することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は撮像装置、撮像方法、コンピュータプログラム及び記録媒体に関し、特に、撮像画像を記録媒体に圧縮して記録するために用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
図6及び図7は、従来の撮像装置の構成例を示したブロック図である。
図6に示すような従来の撮像装置は、撮像して得られた動画像データに対して小規模の圧縮処理を単純に施して圧縮動画像データを生成し、これを単位画像あたりの記録割り当て容量が固定されている記録メディア(例えば、テープ等)に出力するようにしている。
【0003】
また、図7に示すような従来の撮像装置は、上記圧縮動画像データを、データの記録容量を可変にすることができる記録メディア(例えば、ディスク等)に出力するようにしている。その際、図8に示すように、撮像動画像データにおける動画像画面は、1画面ごとに複数の小領域に分割されて、いくつかのブロックより構成されるようになされる。
【0004】
この場合、撮像装置は、図8に示すように単位ブロック803あたりの動画像画面の動き、すなわちフレーム間の動きベクトル802を算出するようにしている。図8に示した動きベクトル802は、被写体801が動画像画面の向かって左方向から右方向に移動しているときの動きベクトルの一例を示したものである。ここでは、被写体801と動画像画面上の各単位ブロック803との重なり部分が所定の面積以上となる単位ブロック803に対してのみ、上記動きベクトル802が発生するようになされた様子をあらわしている。
【0005】
ここで、動画像画面に対して、放射状方向(奥行き方向)に動画像画面を構成するブロックの全てが連続的に動くとき、撮像装置はズーミング動作がなされていると判断する。また、上記ブロックの全てが動画像画面の左右どちらかの方向に対して動くとき、或いは、上記ブロックの全てが動画像画面の上下どちらかの方向に対して動くとき、撮像装置はそれぞれ、パンニング動作或いはチルティング動作がなされていると判断する。
【0006】
撮像装置は、上記ズーミング、パンニング、またはチルティングの何れかの動作を撮影者が行なっていると判断した場合、圧縮画像データの解像度または画素数等の設定を変えることにより、そのときの撮像画質を低下するようにしている。このような撮像画質の低下を図ることにより、動画像データのファイルサイズを縮小させて、記録メディアへ記録することができるデータ総量の増大を行なっている。
【0007】
図9は、上記図7に示した従来の撮像装置におけるマイクロプロセッサ9の動作手順の一例を説明するためのフローチャートである。マイクロプロセッサ9は、ステップS900で動きベクトルの情報を読み出し、ステップS901でズーミング動作中であるか、またはステップS902でパンニング動作(動画像画面の左右方向への画角変化をもたらす動作)或いはチルティング動作(動画像画面の上下方向への画角変化をもたらす動作)が連続的に行なわれているか否かを判断する。その結果、撮影者が上記撮像装置を用いてズーミング動作、パンニング動作、またはチルティング動作の何れかの動作を行なっていると判断した場合、マイクロプロセッサ9は、このときの解像度を低下するように制御している(ステップS903)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、俊敏に動いている物体に対して、人間の目はその動きを正確に追従することができない。このため、撮像装置によって俊敏に動く物体の動画像の記録が行なわれた場合でも、その再生画像において、人間は記録されている物体の動きを詳細に確認することができないことが経験的に知られている。この場合、人間の目は、その動画像に対して解像度が低下してしまう状態になっている。
【0009】
したがって、撮影者が撮像装置を動かして、ズーミング動作、パンニング動作、またはチルティング動作などを連続的に行っている時には、撮像している動画像の解像度等を低下させて画質を落としても、その画質の悪さが問題となってしまうようなことはない。
【0010】
また、上記画質の悪さの問題が生じないばかりか、動画像の解像度が低下することによって記録メディアに記録する際の動画像ファイルのサイズが小さくなり、記録メディアの記録容量が限られている場合であっても、動画像データを記録することが可能な時間を延長することができるという利点が得られる。
【0011】
しかしながら、図6に示したような従来の撮像装置においては、上述したような撮影者の撮像動作(ズーミング動作等)に応じて、解像度を調整するような処理が行なわれるようになっていないという問題があった。
【0012】
すなわち、撮像信号、特に、動画像の撮像信号を記録するための記録メディアに記録テープを用いることを前提にするような従来の記録フォーマットでは、記録メディア(記録テープ)に割り振られた単位画像(単位ブロック)あたりのデータ記録容量は固定されてしまっていた。
【0013】
そのため、たとえ上述したような撮像動作に応じて解像度を調整するような処理がなされた場合でも、記録テープに記録できるデータ容量、すなわち記録メディアに記録される動画像データを生成したときの総撮像時間は一定であって、解像度を調整するための処理が行われていない場合の総撮像時間と同じであった。したがって、記録テープに記録する際のデータ容量の縮小、すなわち記録テープに記録される動画像データを生成するために撮像することが可能な総撮像時間をさらに拡大することを、見込むことができないという問題があった。
【0014】
また図7に示したような従来の撮像装置では、動画像信号より抽出される動きベクトルによって、ズーミング動作、パンニング動作、またはチルティング動作と、被写体をクローズアップするときの撮影者の動作等とを明確に区別することが困難であるという問題があった。
【0015】
このため、撮像装置における防振機能を実現するための動き検出信号と上記動きベクトルとを兼用することができず、撮像装置本体の移動を検出するための検出センサーが別途必要となったり、撮像装置の制御が複雑になったりして、製品のコストアップを招いてしまうという問題があった。
【0016】
そこで、本発明は上述の問題点にかんがみ、撮像装置のコストアップをしたり、撮像した動画像の画質を大幅に低下させたりすることなく、圧縮動画像データを記録メディアに記録することが可能な時間を延長できるようにすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の撮像装置は、被写体撮像時の撮像部の、パンニングまたはチルティング等の移動、及び撮像レンズのズーミング等の動作を検出する撮像動作検出手段と、上記撮像動作検出手段により検出された撮像動作に基づいて、上記被写体を撮像して生成した画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行う画質変更手段とを有することを特徴としている。
【0018】
本発明の撮像方法は、被写体撮像時の撮像部のパンニングまたはチルティング等の移動、及び撮像レンズのズーミング等の動作を検出する撮像動作検出手順と、上記撮像動作検出手順により検出された撮像動作に基づいて、上記被写体を撮像して生成した画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行う画質変更手順とを有することを特徴としている。
【0019】
本発明のコンピュータプログラムは、被写体撮像時の撮像部のパンニングまたはチルティング等の移動、及び撮像レンズのズーミング等の動作を検出する撮像動作検出手順と、上記撮像動作検出手順により検出された撮像動作に基づいて、上記被写体を撮像して生成した画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行う画質変更手順とをコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0020】
本発明の記録媒体は、上記記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴としている。
【0021】
本発明は上記技術手段を有するので、特殊な構成または複雑な構成の回路等を追加することなく、現在の撮像装置で一般的に備わっているセンサー等を使用して、ズーミング動作、パンニング動作、及びチルティング動作の検出を行って撮像画像データを周波数帯域ごとにレベル制御(画質の変更)をし、圧縮動画像データを記録メディアに記録することができる時間を延長することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の撮像装置の実施形態について説明する。
図1は、本実施の形態における撮像装置100の概略構成を示す構成図である。
【0023】
図1に示すように、本実施の形態の撮像装置100は、被写体1を光学像としてとらえるためのズームレンズ2、上記光学像を電気信号に変換する撮像素子4、各種信号処理を施すための信号処理部5、画像情報を圧縮するための画像情報圧縮部6、ズームレンズ2のレンズ位置を検出するためのズーム位置センサー3、ズームレンズ2の焦点距離を検出するためのズーミング検出部8、マイクロプロセッサ9、撮像装置100本体の移動を検出するためのジャイロセンサー11、及び撮像状態を検出するためのパンニング・チルティング検出部12を備えた構成になっている。
【0024】
先ず、被写体1の反射光はズームレンズ2で受光される。ズームレンズ2は、被写体1を光学像としてとらえて撮像素子4上に結像する。撮像素子4は、ズームレンズ2によって結像された2次元光学像を電気信号に変換して信号処理部5へ出力する。
【0025】
信号処理部5は、撮像素子4より入力された電気信号に対して、所定の信号処理及び画像処理(例えば、色分離、ホワイトバランス、AE(自動露出補正)、γ処理など)を施して、これを画像情報圧縮部6に出力する。
【0026】
画像情報圧縮部6では、信号処理部5より入力された動画像情報(以下、動画像データという)を圧縮して、最終的な撮像信号(動画像データ)7を出力する。本実施の形態の撮像装置100では、上記動画像データを圧縮するための圧縮アルゴリズムとして、例えば、MJPEG2000(以下、MJ2Kと称する)を用いることとして説明する。
【0027】
上記圧縮アルゴリズムのMJ2Kは、静止画像データを圧縮するための圧縮アルゴリズムであるJPEG2000を、動画像データの圧縮に対して適用できるようにしたものである。上記圧縮アルゴリズムMJ2Kは、動画像データの各1画面それぞれに対して同様の圧縮処理を行なうようになされている。
以下、画像情報圧縮部6における動画像データの圧縮方法について説明する。
【0028】
図2は、図1に示した撮像装置100における画像情報圧縮部6に含まれるJPEG2000符号化器(以下、符号化器200と称する)の全体構成を示すブロック図である。
図2に示すように、符号化器200は、コンポーネント変換部201、タイル分割部202、離散ウェーブレット変換部203、量子化部204、エントロピ符号化部205、及び符号列形成部206等により構成されている。
【0029】
このように構成された符号化器200に、図1に示した信号処理部5において所定の信号処理等が施された動画像データが入力されると、最初に、コンポーネント変換部201において、上記入力された動画像データに対して色空間変換処理を施すとともに、変換した動画像データに対して、各色成分ごとに所定の動画像データを間引きするような処理を必要に応じて行なう。そして、上記所定の処理が施された後、これをタイル分割部202に出力する。
【0030】
なお、動画像データがモノクログレースケールの画像データである場合、コンポーネント変換部201は上記動画像データに対して上述した色空間変換処理等を行なわないようにしている。また、後述する符号化器200における各動作は、上述したコンポーネント変換部201により色空間変換処理されて得られる動画像データに対して、その各色成分毎に行なわれるものとする。
【0031】
タイル分割部202は、コンポーネント変換部201より動画像データが入力されると、図3に示すように、上記動画像データの1画面を、所定の大きさの矩形タイル領域に分割して離散ウェーブレット変換部203に出力する。
【0032】
この矩形タイル領域の大きさは任意のサイズに設定できるが、最大サイズとして各色成分それぞれの動画像データ全体の大きさまで設定することができるようになっている。なお、1つの矩形タイル領域が動画像データ全体の大きさになるように設定される場合(最大サイズに設定される場合)、タイル分割が実質的に行われないことになる。
【0033】
なお、後述する離散ウェーブレット変換部203、量子化部204、エントロピ符号化部205、及び符号列形成部206における各動作は、タイル分割部202により分割して得られた各色成分の矩形タイル領域毎に行われるものとする。
【0034】
離散ウェーブレット変換部203は、タイル分割部202より入力された各矩形タイル領域の動画像データに対して、2次元の離散ウェーブレット変換処理を施して周波数帯域ごとに分解し、上記分解したそれぞれの周波数帯域に属する変換係数群(以降、サブバンドと称する)を複数出力する。
【0035】
図3に、離散ウェーブレット変換部203により出力されるサブバンドの全体構成を示す。
図3に示す第1のサブバンド(HH)に含まれる動画像データは、垂直方向及び水平方向ともに高周波数帯域の成分を有している。また、第2のサブバンド(HL)に含まれる動画像データは、水平方向が高周波数帯域の成分であって、垂直方向が低周波数帯域の成分を有している。
【0036】
また、第3のサブバンド(LH)に含まれる動画像データは、水平方向が低周波数帯域の成分であって、垂直方向が高周波数帯域の成分を有している。さらに、第4のサブバンド(LL)に含まれる動画像データは、垂直方向及び水平方向ともに低周波数帯域の成分を有している。
【0037】
図4は、垂直方向及び水平方向ともに低周波帯域の成分を有している第4のサブバンド(LL)に含まれる動画像データに対して、上述した2次元ウェーブレット変換を再帰的に施して、合計3レベル(3段階)まで行なったときのサブバンドの例を示したものである。
【0038】
すなわち、離散ウェーブレット変換部203は、図3に示した第4のサブバンド(LL)を4つのサブバンドにさらに分割して、第41のサブバンド(HH2)、第42のサブバンド(HL2)、第43のサブバンド(LH2)、及び第44のサブバンド(LL2)を生成する。次に、第44のサブバンド(LL2)を4つのサブバンドにさらに分割して、第441のサブバンド(HH3)、第442のサブバンド(HL3)、第443のサブバンド(LH3)、及び第444のサブバンド(LL3)を生成している。
【0039】
なお、離散ウェーブレット変換部203は、符号化を非可逆符号化方式で行なう場合には2次元ウェーブレット変換後の係数が実数になる実数型のフィルタを用いる。一方、可逆符号化方式で行なう場合には2次元ウェーブレット変換後の係数が整数になる整数型のフィルタを用いる。そして、離散ウェーブレット変換部203は、上述のようにして生成したサブバンドを量子化部204に出力する。
【0040】
量子化部204は、離散ウェーブレット変換部203よりサブバンドが入力されると、所定の方法により設定されている量子化ステップに基づいて、上記サブバンド毎に量子化処理を行って、量子化インデックスを生成して出力する。なお、上述した可逆符号化方式による符号化を行なう場合には、量子化部204は量子化処理を行なわずに、離散ウェーブレット変換部203より入力された変換係数そのものをエントロピ符号化部205に出力する。
【0041】
エントロピ符号化部205は、量子化部204よりサブバンド及び量子化インデックスが入力されると、このサブバンドをさらに分割して矩形タイル領域(以降、コードブロックと称する)を複数個生成する。なお、エントロピ符号化部205は、上記サブバンドのサイズと同じサイズの矩形タイル領域をもつコードブロックを生成するように設定されている場合、上記サブバンドを分割せずにコードブロックを生成するようにしている。
【0042】
そして、エントロピ符号化部205は、生成したコードブロックを単位として、それぞれのコードブロックごとに独立したエントロピ符号化処理を施して、符号化データを生成する。この時、エントロピ符号化部205は、上位ビットプレーンから順に量子化インデックスを表すビットを算術符号化して、符号化データを生成する。このようにして、最終的な符号化データに整えられた動画像データが符号化器200より出力される。
【0043】
上述した構成の符号化器200において、離散ウェーブレット変換部203により生成されるサブバンドに注目すると、図3に示した第2のサブバンド(HL)及び第3のサブバンド(LH)に含まれる動画像データの各周波数帯域の成分は、水平方向または垂直方向のどちらか一方に、高周波数帯域(高解像度)の成分を含んでいる。
【0044】
すなわち、MJ2K、すなわちJPEG2000では、画像データの信号成分が、まず、周波数帯域によって階層分けされると、次に、その各階層で高周波成分(H)と低周波成分(L)に分かれて、さらに上記高周波成分または低周波成分が垂直方向、水平方向に分けられるというように構成されるようにして圧縮されている。
このため、離散ウェーブレット変換部203は、上述した任意の階層における信号成分を組み合わせて、第2のサブバンド(HL)及び第3のサブバンド(LH)のような水平方向あるいは垂直方向のみに含まれている高周波数帯域の成分を段階的に低減することができる。
【0045】
再び、図1に戻ると、ズームレンズ2にはズーム位置を検出するためのズーム位置センサー3が搭載されている。上記ズーム位置センサー3は、ズーミングの状態(現在の焦点距離)に関連したズーム位置信号を常時出力している。ズーミング検出部8は、上記ズーム位置信号を検出すると、これをマイクロプロセッサ9に出力する。
【0046】
また、図1に示したように、撮像装置100はジャイロセンサー11を備えている。このジャイロセンサー11は、撮像装置100本体の移動、とりわけ撮像素子4の受光面における水平方向及び垂直方向の移動を、正確に検出することを目的として取り付けられている。
【0047】
撮影者は撮像装置100を用いて被写体を撮像する場合、撮像装置100を横方向に移動させて被写体1の撮像範囲を水平にずらしていくようなパンニング動作、或いは撮像装置100を縦方向に移動させて被写体1の撮像範囲を垂直にずらしていくようなチルティング動作を行なうことがある。
【0048】
そのため、先ず、パンニング・チルティング検出部12は、ジャイロセンサー11より入力される信号を時間積分することにより撮像装置100本体の移動の検出を行い、その積分した検出信号をマイクロプロセッサ9に出力する。
【0049】
次に、パンニング・チルティング検出部12より上記検出信号が入力されたマイクロプロセッサ9の動作手順の一例を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
図5に示すように、ステップS500で、ズーミング検出部8よりズームレンズ2のズーム位置の情報(焦点距離)を読み出す。
【0050】
次に、ステップS501においては、ステップS500で読み出したズーム位置の情報を基にして、撮影者が現在ズーミング動作によってズームレンズ2を動かしている最中であるか否かの判断を行なう。その判断の結果、ズーミング動作中でないと判断した場合は、ステップS502に進む。ステップS502においては、パンニング、チルティングか否かの検出情報を読み出す。
【0051】
次に、ステップS503において、撮影者がパンニング動作またはチルティング動作によって撮像装置100を動かしている最中かどうかの判断を行なう。
具体的には、図1に示したジャイロセンサー11より入力された検出信号を所定の時間にわたって積分することにより、撮像装置100を横方向に移動させているか、または撮像装置100を縦方向に移動させているかを判断している。
【0052】
上記判断の結果、パンニング動作(左右方向への画角変化をもたらす撮像装置100の横方向動作)の場合はステップS505に進む。ステップS505では、離散ウェーブレット変換部203に対して、垂直方向に高周波数帯域(高解像度)の成分を有している2つのサブバンド、すなわち、第1のサブバンド(HH)及び第3のサブバンド(LH)を符号化するように制御を行なう。
【0053】
上述したように、一般的に、人間の目は、動いているものを見るときは解像度が低下するため、注目物が静止していない上記パンニング動作の場合では全体の大まかな把握にとどまることになる。
【0054】
さらに、横方向(水平方向)に対する撮像素子4のシャッター速度は通常、動画像においては1/60秒以下であるため、横方向に連続的に移動するパンニング動作の場合では、これ以上の時間的な分解能を持つことができず、解像度が低下することになる。そして、さらに速いパンニング動作があるような場合には、いわゆる尾引きといわれる現象が発生して、このときの解像度は大幅に低下してしまうようになっている。
【0055】
このため、水平方向の解像度をあらためて低下するようにしなくても、水平方向の符号化が充分に行なわれることになるが、垂直方向の高周波数帯域(高解像度)の成分はそのまま残っている。この場合、上述したように、人間の目の解像度は低下しているので、垂直方向の解像度を低下するための圧縮処理を行なっても特段の問題は発生せずに、圧縮により動画像データのファイルサイズを縮小することに貢献することになる。したがって、すこしでも長い時間撮像して生成された動画像データを、記録メディアに記録することができるようになる。
【0056】
以上の理由により、パンニング動作の場合、マイクロプロセッサ9は、第1のサブバンド(HH)、及び第3のサブバンド(LH)の垂直方向に含まれる高周波数帯域の成分を削減してステップS500に戻るように動作する。
【0057】
またステップS503において、パンニング・チルティング検出部12により、撮影者が現在チルティング動作(上下方向への画角変化をもたらす撮像装置100の縦方向動作)を連続的に行っていると判断された場合は、ステップS504に進む。
【0058】
ステップS504においては、上述のパンニング動作の場合とは逆に、マイクロプロセッサ9は、離散ウェーブレット変換部203に対して、水平方向に高周波数帯域(高解像度)の成分を有している2つのサブバンド、すなわち、第1のサブバンド(HH)及び第2のサブバンド(HL)の水平方向に含まれる高周波帯域の成分を削減してステップS500に戻る。
【0059】
さらに、ステップS503において、上述したパンニング動作、またはチルティング動作の何れも連続的に行われていないと判断されたときは、何の処理も行なわずにステップS500に戻る。
【0060】
また、ステップS501の判断の結果、ズームレンズ2がズーミング動作中である場合にはステップS501からステップS506に進み、圧縮アルゴリズムのMJ2Kにおける水平方向または垂直方向のうち、少なくとも何れかの方向に高周波数帯域(高解像度)の成分を有している第1のサブバンド(HH)、第2のサブバンド(HL)、及び第3のサブバンド(LH)の成分を削減してステップS500に戻る。
【0061】
図5に示した、マイクロプロセッサ9の動作手順を説明するフローチャートは、ループとして繰り返されるようになされており、マイクロプロセッサ9は撮像装置100が動作している間中、常にこのフローチャートに従って、ズーミング動作、パンニング動作、またはチルティング動作の検出を行なうようにしている。
【0062】
なお、上述した本実施の形態では、画像情報圧縮部6における圧縮アルゴリズムとしてMJ2Kを用いたが、これに限られることはなく他の圧縮アルゴリズムを用いてもよい。また、上述したズーミング検出部8、マイクロプロセッサ9、及びパンニング・チルティング検出部12により撮像動作検出手段が構成され、画像情報圧縮部6により画質変更手段が構成されている。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被写体を撮像する撮像部の移動または撮像レンズのズーミング状態に基づいて撮影者の撮像動作を検出して、上記検出した撮影者の撮像動作のうち、少なくともズーミング動作、パンニング動作、またはチルティング動作の何れか1つの動作に応じて、被写体画像の周波数帯域ごとにレベル制御がなされるようにしたので、記録メディアに記録される画像データの容量を大幅に縮小することが可能となる。この場合、撮像動作に対応して、画像データにおける水平方向または垂直方向の少なくとも何れか1つの方向の高周波成分を選択して削減するようにしているので、画質の劣化が問題とならない範囲において画質の変更を行なうことが可能である。このため、画質の大幅な低下を実質的に防止しながら画像データの圧縮を図り、記録媒体に記録することが可能な時間を延長することができる。
【0064】
また、本発明の他の特徴によれば、撮像装置の移動及び撮像レンズのズーミング状態を検出する際に、撮像装置が通常備えているセンサーを用いて検出することが可能なので、専用の構成部品を別途追加する必要がなく、撮像装置がコストアップすることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例である撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】画像情報圧縮部に備えられたJPEG2000符号化器の全体構成を示すブロック図である。
【図3】JPEG2000符号化器による動画像データの分割例を示した図である(1レベル分割の場合)。
【図4】JPEG2000符号化器による動画像データの分割例を示した図である(3レベル分割の場合)。
【図5】撮像装置に備わるマイクロプロセッサの動作手順を示したフローチャートである。
【図6】従来の撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図7】従来の撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図8】動画像画面において動きベクトルを説明するための図である。
【図9】図7に示す従来の撮像装置におけるマイクロプロセッサの動作手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 被写体
2 ズームレンズ
3 ズーム位置センサー(ズームエンコーダー)
4 撮像素子
5 信号処理部
6 画像情報圧縮部(MJPEG2000)
7 撮像信号
8 ズーミング検出部
9 マイクロプロセッサ
10 マイクロプロセッサからの制御出力
11 ジャイロセンサー(角速度検出センサー)
12 パンニング、チルティング検出部
100 撮像装置
201 コンポーネント変換部
202 タイル分割部
203 離散ウェーブレット変換部
204 量子化部
205 エントロピ符号化部
206 符号列形成部
801 被写体
802 (各ブロックあたりの)動きベクトル
803 分割ブロックの1単位

Claims (8)

  1. 被写体撮像時の撮像部のパンニングまたはチルティング等の移動、及び撮像レンズのズーミング等の動作を検出する撮像動作検出手段と、
    上記撮像動作検出手段により検出された撮像動作に基づいて、上記被写体を撮像して生成した画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行う画質変更手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  2. 上記画質変更手段は、上記撮像動作検出手段で検出された撮影者の撮像動作がパンニング動作の場合には、上記被写体の撮像画像における垂直方向の高周波成分を削減し、上記撮像動作検出手段で検出された撮影者の撮像動作がチルティング動作の場合には、上記被写体の撮像画像における水平方向の高周波成分を削減するように、上記被写体の撮像画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 上記画質変更手段は、上記被写体の撮像画像の画面が振動している場合に、上記被写体の撮像画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 上記画質変更手段は、上記撮像部がズーミング動作を行っている場合に、上記被写体の撮像画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の撮像装置。
  5. 上記画質変更手段は、上記被写体の撮像画像を圧縮するための圧縮方式としてJPEG2000方式のアルゴリズムに基づく方式を採用し、上記パンニング動作または上記チルティング動作が連続的に行なわれた際に、上記圧縮方式における圧縮処理の特性を利用して水平方向または垂直方向の何れかの信号につき周波数帯域ごとにレベル制御を行うことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の撮像装置。
  6. 被写体撮像時の撮像部のパンニングまたはチルティング等の移動、及び撮像レンズのズーミング等の動作を検出する撮像動作検出手順と、
    上記撮像動作検出手順により検出された撮像動作に基づいて、上記被写体を撮像して生成した画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行う画質変更手順とを有することを特徴とする撮像方法。
  7. 被写体撮像時の撮像部のパンニングまたはチルティング等の移動、及び撮像レンズのズーミング等の動作を検出する撮像動作検出手順と、
    上記撮像動作検出手順により検出された撮像動作に基づいて、上記被写体を撮像して生成した画像の周波数帯域ごとにレベル制御を行う画質変更手順とをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 上記請求項7に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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