JP2004228903A - 地図情報を記録した記録媒体、地図情報処理装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】端末装置300からの移動経路探索要求をネットワーク200を介して認識したサーバ装置400は、記憶する地図情報のマッチングデータを構成する地点を表すノードの座標情報に基づき、同一座標のノードを認識する。座標が同一のノードのフラグ情報に基づいて、「1」であれば同一の地点で異なるリンク列がその地点で交わる交差点などの道路状態と判断し、「0」であれば同一でなく異なるリンク列がその地点で交わらない立体交差などの道路状態と判断する。道路状態を認識し、端末装置300から取得した情報に基づいて現在位置から目的地までの移動経路を設定し、地図情報とともに配信する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の地点情報を線分情報にて結んで道路を表す地図情報を記録した記録媒体、その地図情報を処理する地図情報処理装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、例えば車載用や携帯用などのナビゲーション装置、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯型パーソナルコンピュータなどの移動通信端末を用いて、サーバ装置に蓄積された地図情報を通信により取得し、現在位置に関する情報や目的地までのルート探索、最寄りの店舗に関する情報などの検索などを実施する通信型のナビゲーションシステムが知られている。この通信型のナビゲーションシステムは、情報量が膨大な地図情報をサーバ装置で一括管理するので、移動通信端末に地図情報を記憶させておく記憶手段が不要となり、構成の簡略化および軽量小型化が容易に図れるとともに、最新の地図情報の提供が容易となる。なお、データの運用管理上、地図情報は、複数の領域で分割してデータ化した複数の地図ファイルにて構成されている。
【0003】
そして、近年では、サーバ装置の処理負荷の低減や構成の簡略化などのために、蓄積する地図情報のデータ量の削減が考えられている(特許文献1参照)。この特許文献1に記載の発明は、地図ファイルの道路についての情報であるノードを利用し、地図ファイルの隣接位置におけるノードの座標のマッチングにより、隣接する地図ファイル同士の接続関係を持たせている。このことにより、隣接する地図ファイルの接続関係を表す接続ノードの情報量を削減している。
【0004】
【特許文献1】
特許第3332225号公報(第5頁右欄−第41頁右欄)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1では、地図ファイルの接続関係の情報量を削減しているが、移動通信端末に配信される地図ファイル自体の情報量はほとんど削減されないことから、地図ファイルの移動通信端末への送信負荷や移動通信端末における地図ファイルの処理負荷の低減は得られない。このことから、より地図情報の情報量の低減が望まれているという点が一例として挙げられる。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みて、情報量が低減した地図情報を記録した記録媒体、地図情報処理装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報を記録した記録媒体であって、前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有したことを特徴とした地図情報を記録した記録媒体である。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の地図情報を記録した記録媒体から前記地図情報の少なくとも前記地点情報を取得する地図情報取得手段と、この地図情報取得手段にて取得した前記地点情報のフラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識する座標マッチング手段と、を具備したことを特徴とした地図情報処理装置である。
【0009】
請求項6に記載の発明は、記憶手段に記憶され、座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報を処理する地図情報処理装置であって、前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有し、前記地図情報の少なくとも前記地点情報を取得する地図情報取得手段と、この地図情報取得手段にて取得した前記地点情報のフラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識する座標マッチング手段と、を具備したことを特徴とした地図情報処理装置である。
【0010】
請求項11に記載の発明は、請求項4ないし請求項10のいずれかに記載の地図情報処理装置と、この地図情報処理装置にて認識した前記道路の状態をネットワークを介して取得する端末装置と、を具備したことを特徴とした地図情報処理システムである。
【0011】
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の地図情報処理装置と、この地図情報処理装置にて探索した移動経路をネットワークを介して取得する端末装置と、を具備したことを特徴とした地図情報処理システムである。
【0012】
請求項13に記載の発明は、記憶手段に記憶され、座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報を処理する地図情報処理システムであって、前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有し、前記フラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識する地図情報処理装置と、この地図情報処理装置にて認識した前記道路の状態をネットワークを介して取得する端末装置と、を具備したことを特徴とした地図情報処理システムである。
【0013】
請求項17に記載の発明は、座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報を処理する地図情報処理方法であって、前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有し、前記フラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識することを特徴とする地図情報処理方法である。
【0014】
請求項18に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の地図情報を記録した記録媒体に記録された前記地図情報の前記フラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識することを特徴とする地図情報処理方法である。
【0015】
請求項19に記載の発明は、請求項17または請求項18に記載の地図情報処理方法を演算手段に実行させることを特徴とした地図情報処理プログラムである。
【0016】
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の地図情報処理プログラムが演算手段にて読み取り可能に記録されたことを特徴とした地図情報処理プログラムを記録した記録媒体である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の地図情報処理システムとして通信型のナビゲーションシステムを例示して説明する。図1は、本実施の形態におけるナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。図2は、端末装置の概略構成を示すブロック図である。図3は、サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。図4は、地図情報の表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図5は、地図情報のマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図6は、リンク列ブロック情報のテーブル構造を示す説明図である。図7は、マッチングデータのノードおよびリンクの関係を示す説明図である。図8は、地点情報のテーブル構造を示す説明図である。
【0018】
〔ナビゲーションシステムの構成〕
図1において、100は地図情報処理システムとしての通信型のナビゲーションシステムで、このナビゲーションシステム100は、例えば車両や航空機、船舶などの移動体の移動の状態に対応して案内を報知するシステムである。そして、このナビゲーションシステム100は、ネットワーク200と、案内誘導装置として機能する端末装置300と、地図情報処理装置としてのサーバ装置400と、を備えている。
【0019】
ネットワーク200には、端末装置300およびサーバ装置400が接続されている。そして、ネットワーク200は、端末装置300およびサーバ装置400とを情報の送受信が可能な状態に接続する。例えば、TCP/IPなどの汎用のプロトコルに基づくインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、無線媒体により情報が送受信可能な複数の基地局がネットワークを構成する通信回線網や放送網などのネットワーク、さらには、端末装置300およびサーバ装置400間で情報を直接送受信するための媒体となる無線媒体自体などが例示できる。ここで、無線媒体としては、電波、光、音波、電磁波などのいずれの媒体をも適用できる。
【0020】
端末装置300は、例えば移動体としての車両に搭載される車載型、携帯型、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯型パーソナルコンピュータなどが例示できる。この端末装置300は、サーバ装置400からネットワーク200を介して配信される後述する地図情報を取得し、この地図情報に基づいて現在位置や目的地に関する情報、目的地までのルート探索や表示、最寄りの所定の店舗の検索や表示あるいは店舗のサービス内容に関する情報の表示などを実施する。この端末装置300は、図2に示すように、端末通信手段としての送受信器310と、測位手段としてのセンサ部320と、端末操作手段としての端末入力部330と、端末表示手段としての端末表示部340と、音声出力部350と、端末記憶手段としてのメモリ360と、処理手段としての処理部370と、などを備えている。
【0021】
送受信器310は、ネットワーク200を介してサーバ装置400に接続されるとともに、処理部370に接続されている。そして、送受信器310は、ネットワーク200を介してサーバ装置400から端末信号Stを受信可能で、この端末信号Stの取得によりあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実施し、処理端末信号Sttとして処理部に出力する。また、送受信器310は、処理部370から処理端末信号Sttが入力可能で、この入力される処理端末信号Sttの取得によりあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実施し、端末信号Stとしてネットワーク200を介してサーバ装置400に送信する。
【0022】
センサ部320は、車両の移動の状態すなわち現在位置や走行状況などを検出して処理部370に所定の信号Sscとして出力する、センサ部320は、例えば図示しないGPS(Global Positioning System)受信部と、図示しない速度センサ、方位角センサおよび加速度センサなどの各種センサにて構成されている。GPS受信部は、図示しない人工衛星であるGPS衛星から出力される航法電波を図示しないGPSアンテナにて受信する。そして、GPS受信部は、受信した航法電波に対応した信号に基づいて現在位置の擬似座標値を演算し、GPSデータとして処理部370に出力する。
【0023】
また、センサ部320のセンサである速度センサは、車両に配設され、車両の速度に対応して変動する信号に基づいて、車両の走行速度や実際の加速度を検出する。この速度センサは、例えば車軸や車輪の回転により出力されるパルス信号や電圧値などを読み取る。そして、速度センサは、読み取ったパルス信号や電圧値などの検出情報を処理部370へ出力する。センサである方位角センサは、車両に配設され、図示しないいわゆるジャイロセンサを有し、車両の方位角すなわち車両が前進する走行方向を検出する。この方位角センサは、検出した走行方向に関する検出情報である信号を処理部370へ出力する。センサである加速度センサは、車両に配設され、車両の走行方向における加速度を検出する。この加速度センサは、検出した加速度を、例えばパルスや電圧などによる検出情報であるセンサ出力値に変換し、処理部370へ出力する。
【0024】
端末入力部330は、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンなどを有している。この操作ボタンの入力操作としては、端末装置300の動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、ネットワーク200を介して情報を取得する旨の取得要求情報としての通信要求情報である通信動作の実行命令、取得する情報の内容や取得する条件などの設定、目的地の設定、情報の検索、車両の移動状況である走行状態を表示させるなどが例示できる。そして、端末入力部330は、設定事項の入力操作により、所定の信号Sinを処理部370へ適宜出力して設定させる。なお、この端末入力部370としては、操作ボタンなどの操作に限らず、例えば端末表示部340に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもできる。
【0025】
端末表示部340は、処理部370にて制御され処理部370からの画像データの信号Sdpを画面表示させる。画像データとしては、サーバ装置400から送信される後述する地図情報や検索情報などの画像データの他、図示しないTV受信機で受信したTV画像データ、外部装置など光ディスクや磁気ディスクなどの記録媒体に記録されドライブにて読み取った画像データ、メモリ360からの画像データなどである。この端末表示部340は、具体的に、液晶や有機EL(electoroluminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode−Ray Tube)などが用いられる。
【0026】
音声出力部350は、例えば図示しないスピーカなどの発音手段を有する。この音声出力部350は、処理部370にて制御され、処理部370からの音声データなどの各種信号Sadを発音手段から音声により出力して報知する。音声により出力する情報としては例えば車両の走行方向や走行状況などで、車両の走行を案内する上で運転者などの搭乗者に報知する。なお、発音手段は、例えばTV受信機で受信したTV音声データや光ディスクや磁気ディスクなどに記録された音声データなどをも適宜出力可能である。また、音声出力部350は、発音手段を設けた構成に限らず、車両に配設されている発音手段を利用する構成としてもよい。
【0027】
メモリ360は、ネットワーク200を介して取得した各種情報や、端末入力部330で入力操作される設定事項、あるいは音楽データや画像データなどを適宜記憶する。また、メモリ360には、端末装置300全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。なお、メモリ360としては、HD(Hard Disc)や光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
【0028】
処理部370は、図示しない各種入出力ポート、例えば送受信器310が接続される通信ポート、GPS受信部が接続されるGPS受信ポート、各種センサがそれぞれ接続されるセンサポート、端末入力部330が接続されるキー入力ポート、端末表示部340が接続される表示部制御ポート、音声出力部350が接続される音声制御ポート、メモリ360が接続される記憶ポートなどを有する。そして、処理部370は、各種プログラムとして、図示しない、現在位置認識手段と、目的地認識手段と、情報検索手段と、案内報知手段と、表示制御手段と、修正手段としてのマップマッチング手段と、座標マッチング手段と、再探索手段と、などを備えている。また、処理部370は、内蔵時計を備え、現在日時に関する時間情報を取得可能となっている。
【0029】
現在位置認識手段は、車両の現在位置を認識する。具体的には、センサ部320の速度センサおよび方位角センサから出力される車両の速度データおよび方位角データに基づいて、車両の現在の擬似位置を複数算出する。さらに、現在位置認識手段は、GPS受信部から出力される現在位置に関するGPSデータに基づいて、車両の現在の擬似座標値を認識する。そして、現在位置認識手段は、算出した現在の擬似位置と、認識した現在の擬似座標値とを比較し、別途取得された地図情報上における車両の現在位置を算出し、現在位置を認識する。
【0030】
また、現在位置認識手段は、加速度センサから出力される加速度データに基づいて、走行する道路の傾斜や高低差を判断し、車両の現在の擬似位置を算出し、現在位置を認識する。すなわち、立体交差点や高速道路など、平面上で重なる箇所でも、車両の現在位置を正確に認識できる。さらに、山道や坂道を走行する際に、速度データや方位角データのみから得る移動距離と、実際の車両の走行距離との誤差を、検出した道路の傾斜を用いて補正するなどにより正確な現在位置を認識する。
【0031】
なお、現在位置認識手段は、現在位置として上述した車両の現在位置の他、端末入力部330にて設定入力された起点となる出発地点などを、擬似現在位置として認識可能である。そして、現在位置認識手段で得られた各種情報は、メモリ360に適宜記憶される。
【0032】
目的地認識手段は、例えば端末入力部330の入力操作により設定入力された目的地に関する目的地情報を取得し、目的地の位置を認識する。設定入力される目的地情報としては、例えば緯度・経度などの座標、住所、電話番号など、場所を特定するための各種情報が利用可能である。そして、この目的地認識手段で認識した目的地情報は、メモリ360に適宜記憶される。
【0033】
情報検索手段は、送受信器310にて取得する情報のうちの検索情報に基づいて、メモリ360に記憶され検索情報に対応して関連付けられた各種情報取得する。すなわち、例えば検索する項目情報を、リスト表示、番号などの数値を入力するためのテンキー画面、文字を50音やアルファベットなどの文字で入力するための文字入力画面などを端末表示部340に表示させて、端末入力部330の入力操作に基づいて適宜階層状の項目情報をメモリ360が取得するなどして情報を検索する。
【0034】
案内報知手段は、メモリ360に記憶され、車両の走行状況に対応してあらかじめ取得した移動経路情報に基づいて車両の移動に関する案内、例えば車両の走行を支援する内容の案内を、端末表示部340による画像表示や音声出力部350による発音にて報知する。具体的には、所定の矢印や記号などを端末表示部340の画面に表示したり、「700m先、○○交差点を△△方面右方向です。」、「移動経路から逸脱しました。」、「この先、渋滞です。」などの音声出力部460における音声により発音したり、することなどが例示できる。
【0035】
表示制御手段は、端末表示部340を適宜制御して各種情報を端末表示部340で表示させる。この表示制御手段の制御により、情報検索手段で情報を検索するための各種画面表示も表示可能となっている。
【0036】
マップマッチング手段は、サーバ装置400から取得した後述する地図情報に基づいて、現在位置認識手段にて認識した現在位置を適切に表示させるためのマップマッチング処理をする。このマップマッチング処理は、現在位置を端末表示部340で地図に重畳して表示される位置が、端末表示部340で表示される地図を構成する要素である道路から逸脱しないように、現在位置情報を適宜修正すなわち補正して表示させるマップマッチング処理を実施する。このマップマッチング処理に利用される地図情報は、後述するマッチングデータが利用される。
【0037】
座標マッチング手段は、サーバ装置400から取得する後述する地図情報のマッチングデータMMのノードNに関する情報である地点情報が同一の点か否かの判断である座標マッチング処理を実施する。すなわち、マッチングデータMMのノードNの地点情報を取得し、地点情報を構成する座標情報を読み取る。具体的には、座標情報の座標値の情報やオフセット量に基づいて緯度、経度などの座標値を算出し、異なるノードNが同一の座標値であれば(図7中一点鎖線枠内)、それらのノードNの地点情報を構成するフラグ情報を読み取り、ノードフラグが「1」か「0」か、を判断する。そして、ノードフラグが「1」であれば、例えば交差点などの同一の点であり、それらのノードNにそれぞれ接続し異なるリンク列ブロック情報を構成するリンクLが互いに交わる道路状態と判断する。また、双方の地点情報のうち少なくともいずれか一方のノードフラグが「0」であれば、例えば立体交差などの同一の点ではなくそれらのノードNにそれぞれ接続し異なるリンク列ブロック情報を構成するリンクLが互いに交わらない道路状態と判断する。
【0038】
再探索手段は、現在位置が後述するサーバ装置400にて探索して取得した移動経路から外れた場合に、サーバ装置400から取得したマッチングメッシュ情報MMxを用いて目的地までの移動経路を再探索する。具体的には、再探索手段は、現在位置情報、目的地情報および経路設定のための設定事項情報などを取得する。そして、これら取得した情報に基づいて、あらかじめサーバ装置400から移動経路の探索結果の取得の際に取得した地図情報のマッチングデータMMのマッチングメッシュ情報MMxを利用し、サーバ装置400から取得した移動経路と異なり、例えば車両が通行可能な道路を探索し、所要時間が短い経路、あるいは移動距離が短い経路、または交通渋滞や交通規制場所を回避した経路などを探索する。なお、この移動経路を再探索する際、座標マッチング手段による座標マッチング処理にて判断した道路状態に基づいて、適宜経路を探索する。また、移動経路情報には、例えば車両の走行の際に誘導して走行を補助する経路案内情報をも有する。この経路案内情報は、端末装置300で適宜表示あるいは音声出力され、走行が補助される。また、再探索手段は、移動経路を探索できない、例えばあらかじめ取得しているマッチングメッシュ情報MMxの領域では狭く、あらかじめ取得した移動経路以外の移動経路を検出できない、あるいは端末装置300のメモリ360の容量不足などのハードウェアの処理能力的に移動経路を再探索できないなどと判断した場合、サーバ装置400に移動経路を再探索させる旨の信号を送信させる処理をする。
【0039】
サーバ装置400は、ネットワーク200を介して端末装置300と情報の送受信が可能となっている。また、サーバ装置400は、気象庁や警視庁などの各種官庁、民間団体、道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System:VICS)、企業などの各種機関に設置された図示しないサーバなどから、ネットワーク200を介して各種情報を取得可能となっている。取得する情報としては、例えば気象情報や、渋滞、交通事故、工事、交通規制などの交通情報、ガソリンスタンドや飲食店などの各種店舗に関する店舗情報など、車両の移動に関する情報、すなわち車両の移動の際に利用される各種の移動関連情報である。そして、サーバ装置400は、図3に示すように、インターフェース410と、入力部420と、表示部430と、記憶手段440と、演算手段としてのCPU(Central Processing Unit)450と、などを備えている。
【0040】
インターフェース410は、ネットワーク200を介して入力されるサーバ信号Ssvに対してあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実行し、処理サーバ信号ScとしてCPU450へ出力する。また、インターフェース410は、CPU450から端末装置300に対して送信すべき処理サーバ信号Scが入力されると、入力された処理サーバ信号Scに対してあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実行し、サーバ信号Ssvとしてネットワーク200を介して端末装置300へ出力する。なお、サーバ信号Ssvは、処理サーバ信号Scに記載された情報に基づいて、適宜所定の端末装置300のみに出力させることも可能である。
【0041】
入力部420は、端末入力部320と同様に、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンなどを有している。この操作ボタンなどの入力操作は、サーバ装置400の動作内容の設定や、記憶手段440に記憶する情報の設定入力、記憶手段440に記憶された情報の更新、などの設定事項の設定入力である。そして、入力部420は、設定事項の入力操作により、設定事項に対応する信号SinをCPU450へ適宜出力して設定入力させる。なお、入力操作としては、操作ボタンなどの操作に限らず、例えば表示部430に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもできる。
【0042】
表示部430は、端末表示部340と同様に、CPU450にて制御されCPU450からの画像データの信号Sdpを画面表示させる。この画像データとしては、記憶手段440からの画像データや各サーバから取得した画像データなどである。
【0043】
記憶手段440は、端末装置300あるいは外部のサーバなどから受信した各種情報や地図情報を格納、すなわち読み出し可能に記憶する。具体的には、記憶手段440は、情報を記憶する図示しない記憶媒体、および、この記憶媒体から情報を読み出し可能に記憶媒体に情報を記憶する読取手段としての図示しないドライブやドライバなどを有している。なお、格納する情報として例えば入力部420の入力操作により入力された情報をも記憶可能で、入力操作により格納された情報の内容が適宜更新可能となっている。また、記憶手段440には、サーバ装置400全体およびナビゲーションシステム100全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどをも情報として記憶している。
【0044】
ここで、情報としての地図情報は、例えば図4に示すようないわゆるPOI(Point Of Interest)データである表示用データVMと、例えば図5に示すようなマッチングデータMMと、移動経路探索用地図データと、などを備えている。
【0045】
表示用データVMは、例えばそれぞれ固有の番号が付加された複数の表示用メッシュ情報VMxを備えている。すなわち、表示用データVMは、一部の領域に関する表示用メッシュ情報VMxに複数分割され、表示用メッシュ情報VMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、表示用メッシュ情報VMxは、適宜一部の領域に関する下層の表示用メッシュ情報VMxにさらに複数分割されていてもよい。各表示用メッシュ情報VMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における絶対座標ZPの情報を有している。
【0046】
そして、表示用メッシュ情報VMxは、例えば交差点の名称などの名称情報VMxAと、道路情報VMxBと、背景情報VMxCと、にて構成されている。名称情報VMxAは、その領域における例えば交差点の名称や地域の名称などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータのテーブル構造に構成されている。道路情報VMxBは、その領域における道路を絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示させるデータのテーブル構造に構成されている。背景情報VMxCは、著名な場所や建造物などを示すマークや、その著名な場所や建造物などを示す画像情報などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータのテーブル構造に構成されている。
【0047】
一方、マッチングデータMMは、表示用データVMと同様に、例えばそれぞれ固有の番号が付加された一部の領域に関するマッチングメッシュ情報MMxに複数分割され、マッチングメッシュ情報MMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、表示用メッシュ情報MMxは、適宜一部の領域に関する下層のマッチングメッシュ情報MMxにさらに複数分割されていてもよい。各マッチングメッシュ情報MMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における絶対座標ZPの情報を有している。なお、マッチングメッシュ情報MMxは、表示用メッシュ情報VMxと異なる領域を表すデータ構造、すなわち分割される領域の縮尺が異なっていてもよい。ここで、縮尺が同一であれば固有の番号の情報を用いてデータを関連付けておけばよく、また縮尺が異なる場合であれば例えば絶対座標を用いてデータを関連付けるなどすればよい。
【0048】
そして、マッチングデータMMは、例えば車両の移動状態を地図情報に重畳させて表示させる際に、車両を表す表示が道路上ではなく建物上に位置するなどの誤表示を防止するため、車両を表す表示が道路上に位置するように表示を修正するマップマッチング処理に利用される。このマッチングデータMMは、複数のリンク列ブロック情報を有している。
【0049】
リンク列ブロック情報は、図6に示すように、道路を構成し地点を表す地点情報としてのノードN(図5中の黒丸)を結ぶ線分である線分情報としてのリンクLが、所定の規則性で複数関連付けられたデータのテーブル構造である。具体的には、図5および図7に示すように、道路の所定の長さ例えば甲州街道や青梅街道などの連続する道路のように、リンクLが折れ線上にそれぞれ連なった連続するリンク列LLとなるもので関連付けられている。そして、リンクLは、各リンクL毎に付加された固有の番号である線分固有情報(以下、リンクIDという。)と、リンクLが結ぶ2つのノードNを表す固有の番号などのノード情報とを有している。
【0050】
また、ノードNは、各道路の交差点や屈曲点、分岐点、合流点などの結節点に相当する。そして、ノードNに関する情報は、リンク列ブロック情報におけるノードN毎に付加された固有の番号である地点固有情報と、各ノードNが存在する位置の座標情報と、交差点や分岐点などの複数のリンクが交差する分岐位置か否かの分岐情報であるフラグ情報と、を有している。なお、ノードNには、単に道路の形状を表すためにフラッグ情報を有しない地点固有情報および座標情報のみを有したものや、トンネルや道路の幅員などの道路の構成を表す情報である属性情報をさらに有したものもある。そして、フラッグ情報を有しない単に道路の形状を表すためのノードNについては、後述する座標マッチング手段による地点の同一性の判断には利用されない。
【0051】
座標情報は、図7に示すように、例えばリンク列ブロック情報を構成する道路のリンクLの始点に対応するノードNx0では絶対座標ZPに対する座標の情報で、始点のノードNx0にリンクLにて連結される連接するノードNx1、さらにこのノードNx1にリンクLにて連結されるノードNx2などの以降のノードNxnでは、図7および図8に示すように、始点のノードNx0から、さらには連結されるノードNxnからのオフセット量の情報となっている。このオフセット量の基準となるノードNは、テーブル構造の記録順序に沿って特定、すなわち1つ前に記録されるノードNからのオフセット量で座標情報が構成されている。
【0052】
また、フラグ情報は、ノードにて表される地点が同一か否かを表し、他のノードとの関係により道路の状態を表す。すなわち、このフラグ情報は、図8に示すように、「0」または「1」のノードフラグで表され、「1」は他の道路のノードN、すなわち他のリンク列ブロック情報におけるノードNと同一の位置で交差点などを意味する旨で、「0」は立体交差などの平面上では同一位置でも実際には同一の点ではない旨である。
【0053】
さらに、マッチングデータMMのリンク列ブロック情報には、道路の構成に関する情報、例えば車線数、本線か否か、国道や県道、有料道路などの種別やトンネル内などの構成などが関連付けられている。これら道路の構成に関する情報により、表示用データVMに対応して道路を地図表示可能となっている。
【0054】
また、移動経路探索用地図情報は、例えばマッチングデータのように、道路を表すノードNのように地点を表す地点情報とリンクLのように地点を結ぶ線分情報とを有したテーブル構造で、移動経路を探索するために道路を表すための情報構造となっている。
【0055】
また、記憶手段440には、例えば地図情報における所定の地点の情報を取得するための検索情報が記憶されている。すなわち、検索情報は、地図情報上で順次細分化される領域となる都道府県名、市町村名、地区名、地点名などの内容やガイダンスなどの各種情報や、地点としての店舗に関する各種情報など、端末装置300からの検索要求に対する情報で、例えば階層状に項目情報が関連付けられたツリー構造のテーブル構造となっている。
【0056】
さらに、記憶手段440には、端末装置300を用いてナビゲーションシステム100を利用する利用者に関する情報である個人情報が記憶されている。個人情報としては、氏名、住所、利用者毎に付与されるIDナンバやパスワードなどの他、ナビゲーションシステム100を利用する端末装置300の形態、端末装置300と情報を送受信するためのアドレス番号、などである。その他、記憶手段440には、ナビゲーション処理の実行に利用される各種情報を、CPU450にて適宜読み取り可能に記憶する。
【0057】
CPU450は、記憶手段440に記憶された各種プログラムにより、地図出力部451と、図示しない座標マッチング手段と、探索手段としての経路処理部452と、検索部453と、などを構成する。
【0058】
地図出力部451は、入力された処理サーバ信号Scに基づいて、この処理サーバ信号Scに記載された地図情報に関する情報の配信を要求する旨の情報により、記憶手段440に記憶された地図情報のうちの要求された情報、例えば所定の領域に対応した表示用データVMやマッチングデータMMなどを検索してメモリ信号Smとして読み出す。そして、読み出したメモリ信号Smを処理サーバ信号Scとして適宜変換し、インターフェース410およびネットワーク200を介して処理サーバ信号Scに基づいて所定のあるいは全ての端末装置300に出力し、地図情報の要求された情報を配信する。
【0059】
座標マッチング手段は、上述した端末装置300の座標マッチング手段と同様に、地図情報のマッチングデータMMのノードNに関する情報である地点情報が同一の点か否かの判断である座標マッチング処理を実施する。
【0060】
経路処理部452は、入力された処理サーバ信号Scに基づいて、この処理サーバ信号Scに記載された経路の探索要求に関する情報により、記憶手段440に記憶された地図情報を用いて移動経路を演算して探索し、メモリ信号Smを生成させる。そして、生成したメモリ信号Smを処理サーバ信号Scとして適宜変換し、インターフェース410およびネットワーク200を介して処理サーバ信号Scに基づいて所定の端末装置300に出力し、移動経路を通知する。
【0061】
具体的には、経路処理部452は、端末装置300から現在位置情報、目的地情報および経路設定のための設定事項情報などを取得する。そして、これら取得した情報に基づいて地図情報の移動経路探索用地図情報を利用し、例えば車両が通行可能な道路を探索し、所要時間が短い経路、あるいは移動距離が短い経路、または交通渋滞や交通規制場所を回避した経路などを設定し、メモリ信号Smとして移動経路情報を生成する。なお、この移動経路を探索する際、移動経路探索用地図情報の他、地図情報のマッチングデータMMを用いる場合もある。例えば、裏道などの幅の狭い道路などの移動経路探索用地図情報ではない道路を利用して移動経路を探索する場合などである。そして、マッチングデータMMを利用する場合には、CPU450の座標マッチング手段による道路状態の判断に基づいて、適宜経路を探索する。また、移動経路情報には、例えば車両の走行の際に誘導して走行を補助する経路案内情報をも有する。この経路案内情報は、端末装置300で適宜表示あるいは音声出力され、走行が補助される。
【0062】
検索部453は、入力された処理サーバ信号Scに基づいて、この処理サーバ信号Scに記載された検索情報の検索要求に関する情報により、記憶手段440に記憶された検索情報を例えば項目情報に基づいて階層状に検索し、メモリ信号Smとして読み出す。読み出したメモリ信号Smを処理サーバ信号Scとして適宜変換し、インターフェース410およびネットワーク200を介して処理サーバ信号Scに基づいて所定の端末装置300に出力し、検索情報を配信する。
【0063】
また、CPU450は、入力部420の入力操作により入力部420から入力される信号Sinに基づいて、入力操作に対応する内容で適宜演算し、信号Sdpなどを適宜生成する。そして、生成した各種信号を表示部430やインターフェース410、記憶手段440に適宜出力して動作させ、入力された内容を実施させる。
【0064】
〔ナビゲーションシステムの動作〕
次に、上記ナビゲーションシステム100の動作について図面を参照して説明する。図9は、ナビゲーションシステムにおける移動経路の探索動作を示すフローチャートである。
【0065】
まず、車両に搭乗した利用者である搭乗者が端末装置300の電源をオンし、電力を供給する。この電力の供給により、処理部370は、端末表示部340を制御してメインメニューを表示させ、利用者に端末装置300に動作させる内容の設定入力を促す表示をさせる。
【0066】
そして、図9に示すように、利用者は、端末入力部330の入力操作により、例えば移動するための移動経路の探索処理を実施させる旨を設定入力する。この移動経路の端末処理を実施させる旨の設定入力を処理部370が認識すると(ステップS1)、処理部370は、移動経路の探索に必要な各種情報、例えば目的地、最短距離か最短時間かなどの設定事項情報などの設定入力を促す画面表示を端末表示装置340に表示させる。そして、移動経路の探索に必要な各種情報を処理部370が認識すると、処理部370はサーバ装置300に移動経路を探索要求する旨の信号を各種情報とともにネットワーク200を介して送信し、サーバ装置300の経路処理部452にて移動経路の探索処理を実施させる。
【0067】
すなわち、処理部370は、まず現在位置認識手段にて現在位置を認識する処理をするとともに(ステップS2)、目的地認識手段にて設定入力された目的地を認識する処理をする(ステップS3)。具体的には、現在位置認識手段により、センサ部320の速度センサおよび方位角センサから出力される車両の速度データおよび方位角データと、GPS受信部から出力される現在位置に関するGPSデータとに基づいて、車両の現在位置を算出して現在位置情報を取得する。この取得した現在位置情報は、メモリ360に適宜記憶される。
【0068】
また、処理部370は、端末表示部340を制御して端末入力部330の入力操作による目的地の設定入力を促す表示をさせる。そして、利用者が表示された画面表示の指示に従って、端末入力部330の入力操作により目的地を設定入力すると、目的地認識手段は設定入力された目的地に関する目的地情報を取得する。この取得した目的地情報は、メモリ360に適宜記憶される。
【0069】
ここで、端末入力部330の目的地の入力操作に際し、目的地の地点である地点に関する情報の取得を要求する場合、利用者が端末表示部340で表示される画面表示に基づいて、地点の検索情報を要求する旨の入力操作をする。この地点の検索情報の検索要求により、処理部370は送受信器310を制御してサーバ装置400へ検索情報を検索要求する旨の信号をサーバ装置400へ送信する。この信号を取得したサーバ装置400は、検索部453を適宜動作させ、目的地に関する検索情報を例えば地図情報MPを用いて領域毎のより下層のメッシュ情報に階層状に検索させ、目的地の地点に関連付けられた検索情報を記憶手段440から取得する。そして、サーバ装置400は、取得した目的地の検索情報をインターフェース410およびネットワーク200を介して端末装置300に送信する。端末装置300では、取得した目的地の検索情報を取得することにより、処理部370が端末表示部340を適宜制御して検索情報を表示させる。
【0070】
なお、検索情報が例えば目的地を含む地図情報の所定の領域を表示させる旨のもの、あるいは検索情報を認識した利用者が端末入力部330の入力操作により所定領域を表示させる旨を設定入力するなどの場合、サーバ装置400は検索情報とともに対応する領域の表示用メッシュ情報VMxを送信し、端末装置300の端末表示部340で適宜表示させる。このようにして、端末装置300で所望の地図情報が取得されて表示された後、適宜目的地の地点を端末入力部330の入力操作にて設定、例えば地図画面表示中に表示されるカーソルを移動する操作により、目的地の地点情報を特定する。この地点情報の特定により、処理部370の目的地認識手段が目的地の地点情報を目的地情報として認識し、メモリ360に適宜記憶させる。
【0071】
また、処理部370は、端末表示部340を制御して移動経路の探索のための条件である設定事項の入力操作を促す表示をさせる。そして、利用者が表示された画面表示の指示に従って、端末入力部330の入力操作により設定事項を設定入力すると、処理部370は設定入力された設定事項に関する設定事項情報を取得する(ステップS4)。この取得した設定条件情報は、メモリ360に適宜記憶される。
【0072】
この後、処理部370は、送受信器310を制御して、移動経路の探索を要求する旨の信号とともに、メモリ360に記憶してある現在位置情報、目的地情報および設定事項情報をサーバ装置400に送信する処理をする(ステップS5)。そして、サーバ装置400は、現在位置情報、目的地情報および設定事項情報と、移動経路の探索を要求する旨の信号とを取得し(ステップS6)、現在位置情報、目的地情報および設定事項情報に基づいて、経路処理部452により車両の現在位置から目的地までの移動経路を記憶手段440に記憶された地図情報の移動経路探索用地図情報およびマッチングデータMMを用いて探索するルート探索処理をする。例えば、主要道路などのように移動経路探索用地図情報にデータが蓄積され整備されている場合には移動経路探索用地図情報を用いてルート探索処理を行い、細街路などのような移動経路探索用地図情報にデータが蓄積されていない場合には細街路から主要道路までの区間についてマッチングデータMMを用いて探索する。なお、このマッチングデータMMを用いたルート探索処理の際、座標マッチング手段によりノードNが同一の地点か否かを判断してリンクLの関係から道路の状態を認識して実施される。そして、経路処理部452は、複数の移動経路を検出し、取得した設定事項情報に基づいて移動経路をいくつかに絞り込んで、利用者が所望する条件にあったいくつかの移動経路に関する移動経路情報を生成する(ステップS7)。
【0073】
そして、サーバ装置400は、設定事項情報とともに送信された端末装置300を特定する例えばID(identification number)ナンバなどの情報に基づいて、インターフェース410を制御し、ルート探索にて得られた移動経路情報を地図情報とともに所定の端末装置300に送信する(ステップS8)。なお、マッチングデータMMは、現在位置情報に基づいてあらかじめ取得していてもよい。この地図情報の送信の際、移動経路に対応する道路を表すノードNおよびリンクLを含むマッチングデータMMのマッチングメッシュ情報MMxと、それ以外の領域での表示用データVMの表示用メッシュ情報VMxと、マッチングメッシュ情報MMxに対応する領域における名称情報VMxAおよび背景情報VMxCのみを送信すればよい。
【0074】
そして、移動経路情報を取得した端末装置300の処理部370は(ステップS9)、取得したマッチングデータMMの座標マッチング処理をし(ステップS10)、道路の状況すなわち道路の接続状況を認識し、適宜メモリ360に記憶させる。さらに、端末表示部340を制御して取得した地図情報に移動経路を重畳して表示させる。
【0075】
この後、処理部370は、センサ部320の速度センサ、方位角センサおよび加速度センサから出力されるデータと、GPS受信部から出力されるGPSデータとに基づいて、車両の移動状況を認識する。さらに、処理部370は、案内報知手段により、認識した移動状況と、サーバ装置400から取得した移動経路情報に含まれる経路案内情報とに基づいて車両の移動に関する案内情報を表示あるいは音声により報知し、車両の移動を案内誘導する(ステップS11)。
【0076】
具体的には、処理部370の表示制御手段が、サーバ装置400から取得したマッチングメッシュ情報MMxのノードNをポリラインで結び、マッチングデータMMを構成するリング列ブロック情報に記載された道路の構成に基づいてポリラインを処理し、移動経路を含むマッチングメッシュ情報MMxの領域の道路を端末表示部340に表示させる。さらに、表示制御手段は、サーバ装置400から取得した表示用メッシュ情報VMxのマッチングメッシュ情報MMxに対応する領域における道路以外の地図を構成する要素に関する要素データである名称情報VMxAおよび背景情報VMxCを重畳させて表示させる。そして、この表示される地図に現在位置を重畳表示させる。
【0077】
この現在位置の重畳表示の際、車両の現在位置情報に基づく表示が表示された道路から逸脱しないように、マッチングデータMMに基づいてマップマッチング処理する。すなわち、処理部370は、表示される現在位置が移動経路のマッチングデータMM上に位置するように現在位置情報を適宜補正して表示位置をリンクLが連なるリンク列上となるようにする。このようにして地図と現在位置とを重畳表示させて、案内誘導する。また、現在位置が所定の位置に達した場合には、上述したように、表示や音声などにより移動する方向などを案内する。なお、ステップS10でマッチングデータMMを取得した際に座標マッチング処理をしたが、マップマッチング処理の際、あるいはマップマッチング処理の前に座標マッチング処理をしてもよい。
【0078】
なお、この領域以外の領域において、例えば端末入力部330の入力操作にて他の領域の表示を見る設定入力がなされた場合に表示させる地図は、検索により表示させる場合と同様に、サーバ装置400から取得した表示用メッシュ情報VMxにより表示させる。
【0079】
また、車両の移動中の際、案内報知手段は、例えば渋滞、交通事故、工事、交通規制などの交通情報や気象情報などを取得する。すなわち、端末装置300の処理部370は、適宜サーバ装置400からネットワーク200を介して交通情報や気象情報などを適宜取得する。そして、案内報知手段は、取得した交通情報や気象情報などに基づいて、車両の移動の状態が影響を受けたり、変更したりするなどのおそれがある場合には、その旨の案内あるいは影響や変更を加味した案内を報知する。
【0080】
そして、例えば移動中に移動する経路を変更したり、目的地が変更する場合には、処理部370は、移動経路から現在位置が外れたことを認識し、再探索手段にて、サーバ装置400から取得した移動経路以外の現在位置から目的地までの移動経路を再探索、すなわちリルート探索させる。このリルート探索では、サーバ装置400からあらかじめ取得したマッチングメッシュ情報MMxを用いて探索し、得られた移動経路により再び案内誘導する。
【0081】
なお、例えばあらかじめ取得したマッチングメッシュ情報MMxでは移動経路を探索できないなど、端末装置300が移動経路をリルート探索できないと判断した場合には、再探索手段は、送受信器310からネットワーク200を介してサーバ装置400に、リルート探索する旨の信号を出力させ、サーバ装置400の経路処理部452でリルート探索させる。そして、ルート探索の場合と同様にリルート探索した移動経路に関する情報とこの移動経路を含むマッチングメッシュ情報MMxを端末装置300に送信させ、端末装置300で案内誘導させる。なお、すでに、表示用データVXが送信されているので、この場合には表示用データVXを送信する必要がない。
【0082】
ここで、複数のノードNが同一の地点であることを表すために、例えばより広域の領域で分割される上層のマッチングメッシュ情報で用いられその地点で1つで表されるノードNに関連付けて同一であることを表したり、ノードNが他のノードNと同一である旨のテーブル構造のデータを設けて表したりするなどが考えられる。しかしながら、上層のノードNに関連付けて同一性を表す方法では、新規の道路が設けられたり、工事により道路形状が変わったりするなどの場合に、リンク列が変わると上層のノードNとの関係が変わって関連性が得られなくなるおそれがある。また、同一性を表すためのテーブル構造の情報を別途設ける場合では、地図情報の情報量が削減できず、記憶手段440として大きな記憶容量が必要となったり、地図情報の送受信の際の通信負荷が増大したり、例えばルート探索や車両が表示される道路から外れないようにマッチングする処理などの負荷が増大したりするなどのおそれがある。
【0083】
一方、上述したように、上記実施の形態では、サーバ装置400の記憶手段300に記憶する地図情報のノードNおよびリンクLにて構成されるマッチングデータMMのノードNの地点情報として、ノードNにて表される地点が同一か否かにより他のノードNとの関係を示してリンクLの関係を示し道路の状態を表すフラグ情報を設けている。
【0084】
このため、ノードNの地点情報に、例えば「0」、「1」のノードフラグだけの小さい情報量でノードNの同一性を表すことができ、地図情報の情報量を大きく削減できる。したがって、記憶手段440として地図情報を記憶するために確保する記憶容量が削減されて、他の多くの情報を記憶させることができ、またサーバ装置400と端末装置300との間で地図情報を送受信する通信負荷を低減でき、さらには例えばルート探索や車両が表示される道路から外れないようにマップマッチング処理するなどの処理負荷をも低減でき、良好なナビゲーション処理が得られる。さらには、端末装置300に大きな処理能力を要求する必要がなく、携帯電話などでも良好に利用でき、利用の拡大も容易に図れるとともに、端末装置300の小型軽量化が容易に図れ、車両などの比較的に設置空間の確保が困難な移動体にも容易に装着できる。
【0085】
そして、ノードNの同一性を表すフラグ情報として、ノードNが同一ではない旨の情報である「0」、または同一である旨の情報である「1」のノードフラグとする。このため、フラグ情報が2ビットの情報で表され、地図情報の容量を容易に削減できる。また、同一であるか否かのみを示す旨でよく、「0」、「1」の最も小さい情報で表すことが容易にでき、座標マッチング手段にて同一か否かが容易に判断でき、良好な地図情報の利用ができる。
【0086】
また、この地図情報のフラグ情報を座標マッチング手段にて判断して道路の状態を認識する構成としている。このため、リンク列で表される道路の状態が容易に判断でき、容量が削減された地図情報が良好に利用できる。
【0087】
さらに、記憶手段440と座標マッチング手段を1つのサーバ装置400として構成している。このため、例えば地図情報を利用してルート探索するなどの地図情報の処理、すなわち道路の状態の認識が極めて迅速で円滑にでき、良好に地図情報を利用できる。なお、サーバ装置400で座標マッチング処理をしなくてもよい。
【0088】
そして、案内誘導する端末装置300に座標マッチング手段を設けている。このため、案内誘導の際にマッチングデータMMとのマップマッチング処理の際に座標マッチング処理を実施でき、円滑な処理ができる。そしてさらには、端末装置300で移動経路の再探索をマッチングデータMMを用いて実施する場合には、座標マッチングを実施することとなるので、端末装置300内だけで再探索の処理ができ、円滑な処理が得られる。
【0089】
また、サーバ装置400で一括して地図情報を管理する構成としている。このため、地図情報の一部が変更されても、サーバ装置400の記憶手段440に記憶された地図情報を変更するのみでよく、更新した地図情報をネットワーク200を介して端末装置300に配信するシステム構成とすることで、全ての端末装置300で格納する地図情報を変更する必要がなく、地図情報の良好な利用ができる。
【0090】
さらに、サーバ装置400に地図情報を利用するルート探索処理を実施する経路処理部452を設けている。このため、迅速で円滑にルート探索処理を実施することができるとともに、端末装置300で処理する必要がないことから、端末装置300に大きな処理能力を要求することがなく、例えば携帯電話などでも良好に利用することができる。
【0091】
また、サーバ装置400の座標マッチング手段を構成させるプログラムとして利用することにより、地図情報の良好な利用が図れる構成が容易に得られ、利用の拡大が容易にできる。さらには、そのプログラムを記録媒体に記録し、適宜演算手段、すなわちコンピュータに読み取らせる構成とすることで、容易に地図情報の良好な利用が図れる構成が得られるとともに、プログラムを容易に取り扱いでき、利用の拡大が容易にできる。なお、演算手段としては、1つのコンピュータに限らず、複数のコンピュータをネットワーク状に組み合わせた構成、CPU3707マイクロコンピュータなどの素子、あるいは複数の電子部品が搭載された回路基板などをも含む。
【0092】
一方、取得した現在位置情報に基づく端末装置300の現在位置を、ノードNおよびリンクLにより道路が表されるマッチングデータMMに基づいて表される道路上に位置する状態に現在位置情報を適宜補正するマップマッチング処理を実施し、表示用データVMの代わりにマッチングデータMMのノードNおよびリンクLに基づいて、道路を端末表示部340に描画表示させ、適宜表示用データVMの道路以外の地図を構成する要素をこの要素に関する要素データを用いて描画表示させるとともに、補正した現在位置を描画表示された道路に重畳させて表示させる。このため、道路を表示させる表示用データVMの道路情報VMxBを利用する必要がなく、適宜表示用データVMの一部、例えば名称情報VMxAや背景情報VMxCを利用して地図を表示させるので、処理する地図情報の情報量が低減し、処理効率を向上できる。さらに、ナビゲーションシステム100としてサーバ装置400と端末装置300との間で地図情報を送受信する通信負荷を低減でき、良好なナビゲーション処理が得られる。そしてさらには、端末装置300に大きな処理能力を要求する必要がなく、携帯電話などでも良好に利用でき、利用の拡大も容易に図れるとともに、端末装置300の小型軽量化が容易に図れ、車両などの比較的に設置空間の確保が困難な移動体にも容易に装着できる。
【0093】
また、単にマッチングデータMMのみを用いて地図表示させるだけでなく、検索などで取得する地図情報としてはマップマッチング処理する必要がないことから、表示処理が迅速で円滑な表示専用である表示用データVMを利用する。このため、円滑な地図情報の利用ができる。
【0094】
さらに、車両の移動を案内誘導する際に表示させる地図として、ルート探索で取得した移動経路を含む領域における道路をマッチングデータMMの対応する領域のマッチングメッシュ情報MMxを用い、周辺の領域においてはマップマッチング処理が必要ないので、表示処理が迅速で円滑な表示用データVMの表示用メッシュ情報VMxを用いて地図を表示させる。このため、最小限の地図情報を用いて良好な移動の案内誘導と迅速で円滑な地図表示との双方が得られる。
【0095】
また、マッチングデータMMにリンク列ブロック情報として道路の構成に関する情報を合わせ持たせたため、マッチングデータMMでも道路を、例えば国道や市道などを区別して表示させることもでき、良好な地図表示ができる。
【0096】
そして、マッチングデータMMを用いて道路を描画表示させる際、ノードNを利用してポリラインを生成させ、この生成したポリラインを処理することで表示させている。このため、表示用データを用いることなく地図を表示できる構成が容易に得られる。
【0097】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0098】
すなわち、移動体として車両を用いて説明したが、例えば飛行機や船舶など移動するいずれの移動体にも適用でき、また移動体は、端末装置300を利用するために携帯する利用者の現在位置を端末装置300の現在位置して認識させることで利用者を対象としてもよい。さらには、上述したように、利用者が直接携帯する構成、あるいは携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)などを端末装置300として携帯電話やPHSの基地局をサーバ装置400として、携帯電話やPHSなどが基地局から情報を取得する構成などにも適用できる。
【0099】
また、車両の移動の状態に対応して案内を報知するナビゲーションシステム100における情報の取得について説明したが、ナビゲーションシステム100に限らず、例えばパーソナルコンピュータにて地図情報を取得する構成などにも適用できる。
【0100】
そして、地図情報を取得する構成として記憶手段440に記憶した地図情報を配信するのみに限らず、例えばパーソナルコンピュータにおいて、各種ドライブやドライバなど、記録媒体から地図情報を検索して取得する構成とするなどしてもよい。すなわち、端末装置300に着脱可能に装着された記録媒体から地図情報を適宜読み取る構成などとしてもよい。このような構成により、地図情報を手軽に利用することができ、利用の拡大も容易に図れる。さらには、単にサーバ装置400から地図情報を配信するのみで、各端末装置300でルート探索するようにしてもよい。この構成において、座標マッチング手段による処理も端末装置300で実施するようにしてもよい。
【0101】
また、検索情報を検索する構成を設けて説明したが、この構成を設けなくてもよい。
【0102】
さらに、現在位置認識手段で認識する現在位置情報を各種センサからの出力データやGPS受信部から出力されるGPSデータに基づいて取得したが、移動体の現在位置を認識する方法としては、いずれの方法でも適用でき、上述したように、端末入力部330で入力操作した擬似現在位置を現在位置として認識させてもよい。
【0103】
一方、現在位置情報、目的地情報および設定事項情報に基づいて絞り込んだいくつかの移動経路を送信する構成について説明したが、単に現在位置情報および目的地情報のみに基づいて移動経路を設定、すなわちルート探索し、得られたすべての移動経路を端末装置300に送信させ、端末装置300で端末入力部330の設定入力などにより選択させる構成としてもよい。なお、いくつかまたは1つに絞り込んだ移動経路を端末装置300に送信させる構成とすることで、通信負荷を低減できるとともに、複数の移動経路から選択させる煩雑な動作を削減でき、利便性を向上できる。
【0104】
また、経路処理部452や座標マッチング手段をCPU450のプログラムとして構築したが、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
【0105】
そして、端末装置300に送受信器310を設けて説明したが、端末装置300と送受信器310を別体とし、送受信器310として例えば携帯電話やPHSなどを用いて、この送受信器310を端末装置300に接続して情報の送受信を適宜実行させる構成とすることもできる。
【0106】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【0107】
〔実施の形態の効果〕
上述したように、上記実施の形態では、地図情報のノードNおよびリンクLにて構成されるマッチングデータMMのノードNの地点情報として、ノードNにて表される地点が同一か否かにより他のノードNとの関係を示して道路の状態を表すフラグ情報を設けているため、ノードNの地点情報に、例えば「0」、「1」のノードフラグだけの小さい情報量でノードNの同一性を表すことができ、地図情報の情報量の削減が容易に図れる。
【0108】
また、地点情報にフラグ情報を有した地図情報のマッチングデータMMを取得し、フラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して道路の状態を座標マッチング手段にて認識するため、リンク列で表される道路の状態が容易に判断でき、容量が削減された地図情報が良好に利用できる。
【0109】
さらに、サーバ装置400に記憶する地図情報をネットワーク200を介して端末装置300に配信するシステム構成とするため、全ての端末装置300で格納する地図情報を変更する必要がなく、地図情報の良好な利用ができる。
【0110】
そして、座標マッチング手段による処理をプログラムとして読み取らせて構成させるため、地図情報の良好な利用が図れる構成が容易に得られ、利用の拡大が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記一実施の形態における端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】前記一実施の形態におけるサーバ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】前記一実施の形態における地図情報の表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図5】前記一実施の形態における地図情報のマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図6】前記一実施の形態におけるリンク列ブロック情報のテーブル構造を示す説明図である。
【図7】前記一実施の形態におけるマッチングデータのノードおよびリンクの関係を示す説明図である。
【図8】前記一実施の形態における地点情報のテーブル構造を示す説明図である。
【図9】前記一実施の形態におけるナビゲーションシステムの移動経路の探索動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 地図情報処理システムとしてのナビゲーションシステム
200 ネットワーク
300 端末装置
400 地図情報処理装置としてのサーバ装置
440 記憶手段
450 演算手段としてのCPU
452 探索手段としての経路処理部
L 線分情報であるリンク
MM 地図情報を構成するマッチングデータ
N 地点情報であるノード
VM 地図情報を構成する表示用データ
Claims (20)
- 座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報を記録した記録媒体であって、
前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有した
ことを特徴とした地図情報を記録した記録媒体。 - 請求項1に記載の地図情報を記録した記録媒体において、
前記フラグ情報は、2ビットの情報である
ことを特徴とした地図情報を記録した記録媒体。 - 請求項1に記載の地図情報を記録した記録媒体において、
前記フラグ情報は、前記地点が同一である旨の情報と前記地点が同一ではない旨の情報とのいずれか一方である
ことを特徴とした地図情報を記録した記録媒体。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の地図情報を記録した記録媒体から前記地図情報の少なくとも前記地点情報を取得する地図情報取得手段と、
この地図情報取得手段にて取得した前記地点情報のフラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識する座標マッチング手段と、
を具備したことを特徴とした地図情報処理装置。 - 請求項4に記載の地図情報処理装置において、
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の地図情報を記録した記録媒体およびこの記録媒体に記録された前記地図情報を読み取る読取手段を備えた記憶手段を具備した
ことを特徴とした地図情報処理装置。 - 記憶手段に記憶され、座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報を処理する地図情報処理装置であって、
前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有し、
前記地図情報の少なくとも前記地点情報を取得する地図情報取得手段と、
この地図情報取得手段にて取得した前記地点情報のフラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識する座標マッチング手段と、を具備した
ことを特徴とした地図情報処理装置。 - 請求項6に記載の地図情報処理装置において、
座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報であって、前記前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有した地図情報を記憶する記憶手段を具備した
ことを特徴とした地図情報処理装置。 - 請求項4ないし請求項7のいずれかに記載の地図情報処理装置において、
前記座標マッチング手段は、前記地図情報取得手段にて取得した前記地点情報の座標情報が同一の前記地点情報の関係を前記フラグ情報に基づいて認識する
ことを特徴とした地図情報処理装置。 - 請求項4ないし請求項8のいずれかに記載の地図情報処理装置において、
前記座標マッチング手段は、異なる前記地点情報の関係が同一の地点を表す関係であると認識することにより、これら地点情報を結ぶ異なる前記リンクにて表される前記道路の状態が連続すると認識する
ことを特徴とした地図情報処理装置。 - 請求項4ないし請求項9のいずれかに記載の地図情報処理装置において、
前記座標マッチング手段にて認識された前記道路の状態に基づいて移動経路を探索する探索手段を具備した
ことを特徴とした地図情報処理装置。 - 請求項4ないし請求項10のいずれかに記載の地図情報処理装置と、
この地図情報処理装置にて認識した前記道路の状態をネットワークを介して取得する端末装置と、
を具備したことを特徴とした地図情報処理システム。 - 請求項10に記載の地図情報処理装置と、
この地図情報処理装置にて探索した移動経路をネットワークを介して取得する端末装置と、
を具備したことを特徴とした地図情報処理システム。 - 記憶手段に記憶され、座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報を処理する地図情報処理システムであって、
前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有し、
前記フラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識する地図情報処理装置と、
この地図情報処理装置にて認識した前記道路の状態をネットワークを介して取得する端末装置と、
を具備したことを特徴とした地図情報処理システム。 - 請求項13に記載の地図情報処理システムにおいて、
前記地図情報処理装置にて認識された前記道路の状態に基づいて移動経路を探索する探索手段を具備した
ことを特徴とした地図情報処理システム。 - 請求項14に記載の地図情報処理システムにおいて、
前記地図情報処理装置は、前記検索手段を備えた
ことを特徴とした地図情報処理システム。 - 請求項13ないし請求項15のいずれかに記載の地図情報処理システムにおいて、
前記端末装置は、地図情報と現在位置とのマッチングを実施するマップマッチング手段を備えた
ことを特徴とした地図情報処理システム。 - 座標情報および固有の地点固有情報を有し所定の地点を表す複数の地点情報と、固有の線分固有情報を有し一対の前記地点情報を結ぶ線分情報とを備え、前記地点情報および前記線分情報により道路が表される地図情報を処理する地図情報処理方法であって、
前記地点情報は、表される地点が同一か否かにより他の地点情報との関係を示し前記道路の状態を表すフラグ情報を有し、
前記フラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識する
ことを特徴とする地図情報処理方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の地図情報を記録した記録媒体に記録された前記地図情報の前記フラグ情報に基づいて他の地点情報との関係を認識して前記道路の状態を認識する
ことを特徴とする地図情報処理方法。 - 請求項17または請求項18に記載の地図情報処理方法を演算手段に実行させる
ことを特徴とした地図情報処理プログラム。 - 請求項19に記載の地図情報処理プログラムが演算手段にて読み取り可能に記録された
ことを特徴とした地図情報処理プログラムを記録した記録媒体。
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