JP2004228262A - 覆蓋パネル装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フロート1の上面に太陽電池モジュール2を配設した複数の覆蓋パネル3を、水面に浮かべて覆蓋する覆蓋パネル装置において、覆蓋パネル3を2枚1組とし、この隣接する2枚の覆蓋パネル3を、ヒンジ6を介して、太陽電池モジュール2が内側になるように折り畳み可能に連結する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の処理槽や貯留槽等の水面を覆うために用いられる覆蓋パネル装置に関し、特に、太陽電池モジュールを組み込むことにより、太陽光をエネルギー源として発電を行えるようにした覆蓋パネル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、浄水場においては、原水に凝集剤を添加して凝集・沈澱処理した後、この処理水を活性炭処理及び砂濾過処理する処理方法が採用されており、これらの処理は、それぞれ専用の処理槽において行うようにしている。
【0003】
ところで、これらの処理を行う処理槽は、通常、上部を解放したままのものが多く用いられており、このため、大気中の塵埃が処理槽内に侵入したり、処理槽内に太陽光が直接照射されることによって藻類が大量に発生し、処理水の処理工程に支障が生じたり、処理水の品質が低下するという問題があり、さらに、外部からの侵入者や飛来物に対する保安面等の安全対策の点等においても問題があった。
【0004】
一方、従来より、エネルギーの供給システムに関して、石油等の化石燃料の枯渇や環境汚染の問題が叫ばれ、水力、地熱、太陽光、風力といった再生可能なエネルギー源を用いたエネルギーの供給システムの開発が緊急の課題として要請されている。
そこで、特開平10−173212号公報に示されるように、フロートの上面に太陽電池モジュールを配設した覆蓋パネルを、水面に浮かべて覆蓋する覆蓋パネル装置が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−173212号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような覆蓋パネル装置では、処理槽の水面上に浮遊する覆蓋パネルを、点検時や荒天時等に地上に引き上げることがある。
その場合、多数の覆蓋パネルの太陽電池モジュール同士を連結している配線を覆蓋パネル単位で切り離す必要が生じるとともに、覆蓋パネル自体も1つ1つ切り離す必要が生じ、これにより、覆蓋パネル装置の引き上げ作業に手間がかかるという問題点を有している。
そして、個別に切り離した覆蓋パネルは、太陽電池モジュールの損傷を防止するために、収納に際して保護スペーサを介して積み上げるなどの措置が必要となり、これにより、覆蓋パネルをコンパクトに収納することができないという問題を有している。
【0007】
本発明は、上記従来の覆蓋パネル装置が有する問題点に鑑み、覆蓋パネル装置の引き上げ作業を省力化するとともに、太陽電池モジュールの保護を図りながら覆蓋パネルをコンパクトに収納することができる覆蓋パネル装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の覆蓋パネル装置は、フロートの上面に太陽電池モジュールを配設した複数の覆蓋パネルを、水面に浮かべて覆蓋する覆蓋パネル装置において、覆蓋パネルを2枚1組とし、この隣接する2枚の覆蓋パネルを、ヒンジを介して、太陽電池モジュールが内側になるように折り畳み可能に連結したことを特徴とする。
【0009】
この覆蓋パネル装置は、隣接する2枚の覆蓋パネルを、太陽電池モジュールが内側になるように折り畳み可能に連結することから、太陽電池モジュール同士を連結している配線の切り離しが半数で済むとともに、覆蓋パネル自体も従来の半数だけを切り離せばよく、これにより、覆蓋パネル装置の引き上げ作業を省力化するとともに、太陽電池モジュールが内側になるように折り畳むことから、従来のような保護スペーサを不要として、太陽電池モジュールの保護を図りながら覆蓋パネルをコンパクトに収納することができる。
【0010】
この場合において、フロートの上面にトラフを形成し、該トラフに太陽電池モジュールの配線を収容するようにすることができる。
【0011】
これにより、太陽電池モジュールの配線の保護を図りながら覆蓋パネルをコンパクトに収納することができる。
【0012】
また、フロートの幅方向の端部に、他のフロートの端部と嵌合することによって連結するフランジ部を形成するとともに、長手方向の端部に、弾性突起部を設けるようにすることができる。
【0013】
これにより、フロートの幅方向の端部に形成したフランジ部によって、フロートを幅方向に連結して、確実に遮光を行うことができるとともに、長手方向の端部に設けた弾性突起部によって、処理槽の壁部との干渉を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の覆蓋パネル装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1〜図3に、本発明の覆蓋パネル装置の一実施例を示す。
この覆蓋パネル装置は、フロート1の上面に太陽電池モジュール2を配設した複数の覆蓋パネル3を水面に浮かべることにより、処理槽4の水面を覆蓋するようにしている。
そして、この覆蓋パネル装置は、隣接する2枚の覆蓋パネル3を、太陽電池モジュール2が内側になるように折り畳み可能に連結するとともに、各覆蓋パネル3の太陽電池モジュール2の配線5を結線している。
【0016】
太陽電池モジュール2は、例えば、完全防水が施された1対の薄板状のものが、前記連結された1対のフロート1の上面に各々固定されている。
この太陽電池モジュール2は、隣接する覆蓋パネル3間においては、例えば、配線5が最初から結線された状態で結合されており、他の覆蓋パネル装置とは配線5が現場で着脱される。
【0017】
フロート1は、例えば、所定厚みの発泡樹脂板体の周囲をFRP等の合成樹脂により被覆したものからなり、その上面には太陽電池モジュール2が固定されている。
そして、隣接する2枚のフロート1が、太陽電池モジュール2が内側になるように、ヒンジ6を介して折り畳み可能に連結されている。
フロート1の上面には、太陽電池モジュール2の配線5を収容するとともに、雨水等を排水するためのトラフ7が形成されている。
また、フロート1の幅方向の端部には、遮光のためのフランジ部8が嵌合可能な形状に形成されるとともに、長手方向の端部には、処理槽4の壁部との干渉を防止するために、ゴムや軟質の合成樹脂からなる弾性突起部9が設けられている。
【0018】
上記構成を有する覆蓋パネル装置を処理槽4から引き上げる場合は、図1に示すように、ガイド10を設けた処理槽4の端部から、覆蓋パネル3を順次引き上げるようにする。
この場合、例えば、処理槽4サイドの作業ステージ11から、最初の覆蓋パネル装置を折り畳むとともに、ガイド10を取付けて引き寄せ、次の覆蓋パネル装置との配線5を切り離して地上に引き上げる。
このような動作を順次繰り返して行うことにより、すべての覆蓋パネル装置を地上に引き上げることができ、また、逆の動作を行うことによって、すべての覆蓋パネル装置を処理槽4に設置することができる。
【0019】
かくして、本実施例の覆蓋パネル装置は、隣接する2枚の覆蓋パネル3を、太陽電池モジュール2が内側になるように折り畳み可能に連結することから、太陽電池モジュール2同士を連結している配線5の切り離しが半数で済むとともに、覆蓋パネル3自体も従来の半数だけを切り離せばよく、これにより、覆蓋パネル装置の引き上げ作業を省力化するとともに、太陽電池モジュール2が内側になるように折り畳むことから、従来のような保護スペーサを不要として、太陽電池モジュール2の保護を図りながら覆蓋パネル3をコンパクトに収納することができる。
【0020】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の覆蓋パネル装置は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その用途も、例えば、自然の湖沼に適用することを排除するものでないなど、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することが可能である。
【0021】
【発明の効果】
本発明の覆蓋パネル装置によれば、隣接する2枚の覆蓋パネルを、太陽電池モジュールが内側になるように折り畳み可能に連結することから、太陽電池モジュール同士を連結している配線の切り離しが半数で済むとともに、覆蓋パネル自体も従来の半数だけを切り離せばよく、これにより、覆蓋パネル装置の引き上げ作業を省力化するとともに、太陽電池モジュールが内側になるように折り畳むことから、従来のような保護スペーサを不要として、太陽電池モジュールの保護を図りながら覆蓋パネルをコンパクトに収納することができる。
【0022】
また、フロートの上面にトラフを形成し、該トラフに太陽電池モジュールの配線を収容するようにすることにより、太陽電池モジュールの配線の保護を図りながら覆蓋パネルをコンパクトに収納することができる。
【0023】
また、フロートの幅方向の端部に、他のフロートの端部と嵌合することによって連結するフランジ部を形成するとともに、長手方向の端部に、弾性突起部を設けるようにすることにより、フロートの幅方向の端部に形成したフランジ部によって、フロートを幅方向に連結して、確実に遮光を行うことができるとともに、長手方向の端部に設けた弾性突起部によって、処理槽の壁部との干渉を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の覆蓋パネル装置の一実施例を示し、(a)は処理槽に設置した状態を示す平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】同実施例の覆蓋パネル装置を示し、(a)はその平面図、(b)は幅方向の断面図、(c)は長さ方向の断面図、(d)は覆蓋パネルの背面図である。
【図3】同実施例の覆蓋パネル装置を示し、(a)は図1(a)のB−B線断面図、(b)は(a)の部分拡大図、(c)は連結側端部を示す断面図、(d)は覆蓋パネル装置の幅方向の非連結側端部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 フロート
2 太陽電池モジュール
3 覆蓋パネル
4 処理槽
5 配線
6 ヒンジ
7 トラフ
8 フランジ部
9 突起部
10 ガイド
11 作業ステージ
Claims (3)
- フロートの上面に太陽電池モジュールを配設した複数の覆蓋パネルを、水面に浮かべて覆蓋する覆蓋パネル装置において、覆蓋パネルを2枚1組とし、この隣接する2枚の覆蓋パネルを、ヒンジを介して、太陽電池モジュールが内側になるように折り畳み可能に連結したことを特徴とする覆蓋パネル装置。
- フロートの上面にトラフを形成し、該トラフに太陽電池モジュールの配線を収容するようにしたことを特徴とする請求項1記載の覆蓋パネル装置。
- フロートの幅方向の端部に、他のフロートの端部と嵌合することによって連結するフランジ部を形成するとともに、長手方向の端部に、弾性突起部を設けるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の覆蓋パネル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003012998A JP2004228262A (ja) | 2003-01-22 | 2003-01-22 | 覆蓋パネル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003012998A JP2004228262A (ja) | 2003-01-22 | 2003-01-22 | 覆蓋パネル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004228262A true JP2004228262A (ja) | 2004-08-12 |
Family
ID=32901443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003012998A Pending JP2004228262A (ja) | 2003-01-22 | 2003-01-22 | 覆蓋パネル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004228262A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006202813A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 太陽光発電装置 |
KR100994932B1 (ko) | 2009-02-13 | 2010-11-19 | 한국과학기술원 | 태양전지판 전개장치 |
WO2019053946A1 (ja) * | 2017-09-12 | 2019-03-21 | シャープ株式会社 | 太陽電池モジュールの水上設置用支持装置および水上太陽光発電システム |
-
2003
- 2003-01-22 JP JP2003012998A patent/JP2004228262A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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