JP2004228005A - プラズマ生成方法 - Google Patents

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秀和 林
Koji Murakami
浩二 村上
Akira Sugiyama
昭 杉山
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Abstract

【課題】低コストで確実にプラズマを生成するプラズマ生成方法を提供する。
【解決手段】プラズマ生成方法は、第1の端部11tを有する電力印加電極11と、電力印加電極11から離隔した位置に設けられ、第2の端部13tを有する接地電極13と、電力印加電極11および接地電極13の間に設けられる絶縁体12aと、第1および第2の端部11tおよび13tに向かい合うように設けられて基板18を支持する支持部材としてのステージ19と、第1および第2の端部11tおよび13tを覆う被覆誘電体112とを含むプラズマ生成装置1を準備する工程と、電力印加電極11と接地電極13の間に電位差を印加するとともに第1および第2の端部11tおよび13tとステージ19との間に、空気と30体積%以上の不活性ガスとの混合ガスを供給してプラズマ17を生成する工程とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマ生成方法に関し、特に、被処理体の表面を処理するプラズマを大気圧下で発生させる大気圧プラズマ生成方法と、それを用いた表面処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、グロー放電プラズマ、特に大気圧プラズマを用いて基板表面に薄膜を形成したり、基板表面の親水化を行なうなどの表面処理が開発されている。
【0003】
大気圧プラズマによる表面処理の手法としては、被処理体を直接プラズマにさらす直接放電処理方式と、被処理体をプラズマに直接さらさずプラズマにより生成された活性種などを被処理体に到達させることで処理を行なう間接放電処理方式とがある。
【0004】
従来の大気圧プラズマを用いた表面処理を行なう方法として、被処理体を直接プラズマにさらす直接放電処理方式について説明する。直接放電処理方式は、たとえば特開平4−74525号公報(特許文献1参照)に開示されている。
【0005】
図7は上記公報に開示された、従来のプラズマ生成装置の模式図である。図7を参照して、プラズマ生成装置は、上部電極41と、上部電極41に向かい合う下部電極42と、上部電極41および下部電極42に設けられた誘電体皮膜43と、下部電極42上に載置された被処理体44と、ガスを導入するためのガス流入口45と、ガスを排出するためのガス排出口49とを備える。
【0006】
上述の文献では、対向する上部電極41および下部電極42の少なくとも一方の電極の表面に固体誘電体からなる誘電体皮膜43が設けられる。誘電体皮膜43は、たとえばガラスからなる。ガス流入口45からアルゴンならびにヘリウムおよび/またはアセトンからなる気体を導入し、大気圧プラズマ励起を行なって、対向する上部電極41および下部電極42間の間に位置する被処理体44の表面処理を行なう。
【0007】
直接放電型処理方式では、処理の高速化が望めるがプラズマダメージに起因した被処理体の破壊やスイッチング電圧のずれなどが生じやすい。特に、被処理体の処理面が金属であると、突起部に放電が集中しやすく被処理体が均一に処理できなくなるという問題がある。
【0008】
さらに、プロセスガスとしてヘリウムを用いているが、ヘリウムは単位容積当りのコストが高く、大量に使用することにより、ランニングコストが高くなるという問題点を有するため、望ましい処理方法とは言えない。
【0009】
これに対し間接放電処理方式(リモート放電方式)では、被処理体が放電にさらされないため上述したプラズマダメージは生じない。
【0010】
ところで、放電中で生成した活性種には寿命があり、この寿命が比較的短いため、間接放電処理方式の場合、被処理体をプラズマ発生部より離れた位置に設置すると、被処理体に照射できる活性種の数が減少し、処理効率が大幅に低下するという問題を有する。上述の理由から、比較的容易に放電するガスであり、放電中に生成した活性種をより多く被処理体に輸送するための輸送ガスとしても働くという理由から、ヘリウムを用いたプロセスが一般的に用いられている。
【0011】
ところが、ヘリウムをプロセスガスとして用い、間接処理方式で高速処理を行なうためには、ヘリウムを大量に使用しなければならず、やはりランニングコストが高くなってしまう。
【0012】
そこで、大気圧近傍の圧力下で、酸素が4体積%以上含有する雰囲気中で対向する1対の電極の少なくとも一方の対向面に固体誘電体を配置し、その1対の対向電極間にパルス化された電界を印加することにより、放電プラズマを発生させる基板表面の処理方法が開示されている。この処理方法は、たとえば特開2002−143795号公報(特許文献2参照)に開示されている。
【0013】
図8は、上記公報に開示された、従来のプラズマ生成装置の模式図である。図8を参照して、プラズマ生成装置は、電源(高圧パルス電源)51と、高圧パルス電源51に接続された電力印加電極52と、電力印加電極52に向かい合うように設けられて接地電位とされた接地電極53と、電力印加電極52および接地電極53の表面を覆う固体誘電体54と、ガス放出口55と、ガス放出口55に向かい合うように設けられたガラス基板56と、ガスを導入するためのガス導入管57と、ガラス基板56を搬送するための搬送ロール58とを備える。
【0014】
図8で示されるように、大気圧近傍の圧力下において、酸素を4から30体積%以上含有する雰囲気中で、対向する電力印加電極52および接地電極53の少なくとも一方の電極の表面に固体誘電体54を設け、その1対の電極間に、立上がり時間および立下がり時間とが40ns〜100μsで、電界強度が0.5〜250kV/cmとなるパルス化された電界、好ましくは電圧を印加して、大気圧グロー放電プラズマを励起する。これにより、対向する電極間の間に位置する被処理物の表面を親水化、または薄膜形成を行なう大気圧グロー放電が発生する。
【0015】
具体的には、処理ガスを矢印で示す方向にガス導入管57から電力印加電極52および接地電極53の間の放電空間に導入し、電極間に電界を印加することにより放電プラズマを発生させ、その放電プラズマをガス放出口55からガラス基板56に吹き付け、装置そものもを移動させるか、ガラス基板56を搬送ロール58により移動させることでガラス基板表面の洗浄処理を行なう。
【0016】
図8で示す生成装置において、電力印加電極52と接地電極53は高さ300nm×幅1000mmのステンレス製であり、電極間距離は1mmである。固体誘電体54は1mm厚のアルミナ系誘電体であり、ガス放出口55は幅が1mmのスリット形状である。
【0017】
図8で示す装置を用いて、処理ガスを酸素を25体積%、窒素を75体積%含む混合ガスとし、その混合ガスの流量を10SLM(標準リットル毎秒)、パルス条件は立上がり/立下がり時間を5μm、周波数を10kHz(波高25kVpp)、投入電力を300W、処理時間を20秒の条件で液晶用ガラス基板の処理を実施し、分析を行なったところ、十分な処理を行なえたことが開示されている。
【0018】
【特許文献1】
特開平4−74525号公報
【0019】
【特許文献2】
特開2002−143795号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
以上の内容に従い、従来技術には以下の課題が存在する。
【0021】
まず、直接放電処理方式では、間接放電処理方式に比べて高速処理が可能であるが、被処理体が直接プラズマにさらされるため、プラズマダメージに起因した被処理体の破壊やスイッチング電圧のずれなどが生じやすいという課題がある。
【0022】
一方、間接処理方式を用いると、プラズマダメージはないが、直接放電処理方式に比べ、処理速度が大幅に低下するという課題がある。
【0023】
処理速度低下の原因として、被処理体をプラズマ発生部より離れた位置に設置すると、被処理体に到達する活性種の数が減少し処理効率が大幅に低下するということが考えられるため、比較的容易に放電するガスであり、放電中に生成した活性種をより多く被処理体に輸送するための輸送ガスとしても働くという理由から、ヘリウムを用いたプロセスが一般的に用いられている。
【0024】
ところが、間接処理方式を用いて高速処理を行なうためには、大量のプロセスガスを用いなければならないが、ヘリウムは単位容積当りのコストが高く、大量に使用することでランニングコストが高くなってしまうという課題がある。
【0025】
そこで、ヘリウムを用いずに間接放電処理方式を行なう方法が、たとえば特開2002−143795号公報に開示されている。しかしながら、この方法では、直接放電処理方式に比べて大幅に処理速度が低下する。
【0026】
たとえば、液晶用ガラス基板の処理工程では、タクトタイムの向上を図るため、10mm/秒以上の速度で基板をスキャンした場合でも処理できることが求められている。
【0027】
従来技術の構成では電極間距離が1mmであることからプラズマ生成幅も1mmと考えると、10mm/秒以上の速度で基板を流した場合にも対応可能な処理時間は、およそ0.1秒以下となる。
【0028】
上述の文献に記載の装置でガラス基板の表面処理を行なった場合、処理を完了するまでの時間は少なくとも20秒はかかるということであり、所望の時間では十分な処理を行なうことができない。
【0029】
処理速度を向上させる方法としては、大量のガスを流し続けるか、投入電力を大幅に上げることが考えられるが、いずれもコスト高となるため、好ましい方法とは言えない。
【0030】
本発明は、上述の問題点に鑑み、従来に比べランニングコストを大幅に低下させ、かつ高速処理が可能な被処理基板の洗浄方法を提供する。
【0031】
【課題を解決するための手段】
この発明に従ったプラズマ生成方法は、第1の端部を有する第1の電極と、第1の電極から離隔した位置に設けられ、第2の端部を有する第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に設けられる第1の誘電部材と、第1および第2の端部に向かい合うように設けられて被処理物を支持する支持部材と、第1および第2の端部の少なくとも一方を覆う第2の誘電部材とを含む装置を準備する工程と、第1および第2の電極の間に電位差を印加するとともに第1および第2の端部と支持部材との間に、空気と30体積%以下の不活性ガスとの混合ガスを供給してプラズマを生成する工程とを備える。
【0032】
このような工程を備えたプラズマ生成方法では、従来に比べランニングコストを大幅に低下させ、かつ高速度処理が可能なプラズマを生成することができる。
【0033】
また好ましくは、混合ガスは第1または第2の電極の近傍から供給される。
また好ましくは、混合ガスは第1または第2の電極の近傍であり、かつ第1または第2の電極に挟まれた空間以外から供給される。
【0034】
また好ましくは、不活性ガスはヘリウムガスである。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分については同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
【0036】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従ったプラズマ生成装置の断面図である。図2は、図1中のII−II線に沿った断面図である。図3は、図1中のIIIで示す方向から見た平面図である。
【0037】
図1から図3を参照して、プラズマ生成装置1は、反応容器110と、反応容器110内に設けられた電力印加電極11と、電力印加電極11に接触する絶縁体12aおよび12bと、接地電位の接地電極13と、ガスを供給するガス供給口14と、ガスを溜めるバッファ15と、バッファ15へガスを供給するガス供給ライン16と、基板18を支持するステージ19と、電力印加電極11へ電力を供給する直流パルス電源111と、電力印加電極11および接地電極13を覆う被覆絶縁体112とを備える。
【0038】
プラズマ生成装置1は、第1の端部11tを有する第1の電極としての電力印加電極11と、電力印加電極11から離隔した位置に設けられ、第2の端部13tを有する第2の電極としての接地電極13と、電力印加電極11と接地電極13との間に設けられる第1の誘電部材としての絶縁体12aと、第1および第2の端部11tおよび13tに向かい合うように設けられて被処理物である基板18を支持する支持部材としてのステージ19と、第1および第2の端部11tおよび13tを覆う第2の誘電部材としての被覆絶縁体112とを含む。電力印加電極11および接地電極13の間に電位差を印加するとともに、第1および第2の端部11tおよび13tとステージ19との間に、空気と30体積%以下の不活性ガスとの混合ガスを供給してプラズマ17を生成する。混合ガスは第2の電極としての接地電極13の近傍から供給される。混合ガスは接地電極13の近傍であり、かつ電力印可電極11と接地電極13に挟まれた空間以外から供給される。不活性ガスはヘリウムガスである。
【0039】
絶縁体12aはアルミナなどのセラミック材料、絶縁体12bはテフロン(R)などの材料で構成される。
【0040】
なお、この実施の形態では、直流パルス電源111を用いる場合について説明するが、周波数が13.56MHz近傍のRF電源(高周波電源)や交流パルス電源(パルス周波数:1から100kHz)を用いても、被処理体への表面処理能力に大きな違いはない。
【0041】
図1で示されるように、直流パルス電源111に接続された電力印加電極11、絶縁体12aを挟んで接地された接地電極13とをテフロン(R)などの絶縁体12bで覆い、さらに電力印加電極11および接地電極13の少なくともいずれか一方を被覆絶縁体112で被覆する。
【0042】
このとき、接地電極13と反対側にガス供給ライン16、バッファ15およびガス供給口14を設ける。電力印加電極11と接地電極13で形成される電力伝達線路の開放端の近傍にガスを供給する。さらに、その開放端に対向する位置では、ステージ19上に基板18が配置される。
【0043】
また、電力印加電極11と接地電極13は高さ50mm×幅100mmのアルミニウム製であり、電力印加電極11と接地電極13の距離は2mmである。絶縁体12aは厚みが2mmのアルミナ系誘電体であり、ガス供給口14の幅は0.5mm、被覆絶縁体112の厚みは2mmである。
【0044】
供給されるガスとしては、空気(酸素を20から30体積%含み、窒素を70から80体積%含む)と不活性ガス(ヘリウムまたはアルゴンなど)の混合ガスにおいて、不活性ガスを30体積%以上含有する。
【0045】
このとき、電力印加電極11と接地電極13の間で形成される電力伝達路の開放端にプラズマ17を発生させ、開放端に対向する位置に設置した基板18に薄膜形成、加工または表面処理等を行なう。
【0046】
大気圧近傍の圧力下で、ガス供給口14と隣接した電力印加電極11と、電力印加電極11との間に絶縁体12aを介在させて設けられた接地電極13との間で放電を発生させ、被処理体である基板18の表面処理を行なう。
【0047】
なお、直流パルス電源111で発生させるパルス条件は、立上がり時間および立下がり時間とが、10ns以上10ms以下であり、周波数は5から15kHzである。
【0048】
図1から3で示した電極を用いて、基板18を表面処理したときの結果について説明する。
【0049】
導入ガスとしては空気(酸素を20から30体積%含み、窒素を70から80体積%含む)とヘリウムの混合ガスを用いた。ここで、以下の例で用いたヘリウムの含有量は0から40体積%である。また、混合ガス流量を40SLM(標準リットル毎分)として統一している。直流パルス電源111より供給するパルス条件は、立上がり時間を10μ秒とし、周波数を10kHz近傍とした。
【0050】
他の条件としては、図1で示す装置において、プラズマ17が生成する領域において、電力印加電極11および接地電極13と、基板18との距離を3mmとした。基板18を50mm/秒の速度で走査させ、空気/ヘリウムの混合ガス中のヘリウムの含有量を変化させることにより、基板18の表面処理を行なった。表面処理後の基板の接触角と、表面処理条件での混合ガス中のヘリウム含有量との関係を図4に示す。
【0051】
図4中の縦軸の接触角について説明する。図5は、接触角を説明するための模式図である。一般に、液状の接着剤である液滴300を被着体としての固体200の表面に塗るとき、その表面によく塗れる必要がある。この塗れの尺度として、図5で示す接触角θが用いられる。これは、固体200と液滴300との間の表面張力をγSL、固体200と気体400との間の界面の表面張力をγSG、液滴300と気体400との界面の表面張力をγLGとすると、以下のヤングの式が成り立つ。
【0052】
γLG・cosθ=γSG−γSL
すなわち、表面処理された基板の表面において、接触角θが小さいほど好ましい。通常、液晶プロセスで用いる基板では、接触角が10°以下である必要があるため、ヘリウムの含有量が0〜30体積%では条件を満たしておらず、条件を満たすヘリウムの含有量は30体積%以上、好ましくは40体積%以上となる。
【0053】
しかしながら、ヘリウム含有量30体積%以下でも全く要求を満たさないわけではなく、プラズマ生成幅を広げるか、基板走査速度を落とし基板処理時間を増やすことにより、仕様を満たすことが可能である。
【0054】
図6に、複数回の基板走査を実施したときの接触角の推移を示す。ここで、基板走査速度は50mm/秒であり、パルス条件、投入電力については、図5で示す条件とほぼ同一である。
【0055】
この結果によると、ヘリウム含有量が0体積%の場合、5°以下の接触角を実現するためには5回以上走査する必要がある。5回走査するということは、プラズマ生成幅を現行の5倍、つまり、この例では、プラズマ生成幅を10mmにして基板走査した場合と同等と考えられる。しかしながら、この場合はコストが非常に高くなる。
【0056】
これに対して、ヘリウム含有量が30体積%では、2回基板を走査した時点で5°以下の接触角を実現することが可能であり、さほどコスト高にはならない。以上の図4および6で示す結果に基づき、基板の表面処理を行なうのに十分なヘリウム含有量は30体積%以上となる。
【0057】
なお、本発明の生成装置において、導入ガスの閉じ込め効果を目的として、電極の端に排気機構を設けてもよい。また、基板表面から除去された有機物が再付着することを防止することを目的として、基板の近傍に排気機構を設けてもよい。この場合、排気を行ないながら処理を行なってもよい。
【0058】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0059】
【発明の効果】
上述の本発明によれば、大気圧下での実施が可能であるので、容易にインライン化でき、液晶パネルの製造工程中で付着する有機物を常圧プラズマで処理することで除去方法として有効となる。また、本発明の方法を用いることにより、処理工程全体の速度低下を防ぐことができる。その他、半導体素子のドライエッチングや被処理物の表面に存在する有機汚染物等のクリーニング、レジストの剥離、有機フィルムの密着性の改善、金属酸化膜の還元、表面改質などに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に従ったプラズマ生成装置の断面図である。
【図2】図1中のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図1中の矢印IIIで示す方向から見た平面図である。
【図4】本発明のプラズマ生成方法におけるヘリウムの含有量と接触角との関係を示すグラフである。
【図5】接触角を説明するための模式図である。
【図6】本発明に従ったプラズマ生成方法におけるスキャン回数と接触角との関係を示すグラフである。
【図7】従来のプラズマ生成装置の模式図である。
【図8】従来のプラズマ生成装置の模式図である。
【符号の説明】
1 プラズマ生成装置、11 電力印加電極、12a,12b 絶縁体、13接地電極、14 ガス供給口、15 バッファ、16 ガス供給ライン、17プラズマ、18 基板、19 ステージ、110 反応容器、111 直流パルス電源、112 被覆絶縁体。

Claims (4)

  1. 第1の端部を有する第1の電極と、前記第1の電極から離隔した位置に設けられ、第2の端部を有する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に設けられる第1の誘電部材と、前記第1および第2の端部に向かい合うように設けられて被処理物を支持する支持部材と、前記第1および第2の端部の少なくとも一方を覆う第2の誘電部材とを含む装置を準備する工程と、
    前記第1および第2の電極の間に電位差を印加するとともに前記第1および第2の端部と前記支持部材との間に、空気と30体積%以下の不活性ガスとの混合ガスを供給してプラズマを生成する工程とを備えた、プラズマ生成方法。
  2. 前記混合ガスは前記第1または第2の電極の近傍から供給される、請求項1に記載のプラズマ生成方法。
  3. 前記混合ガスは前記第1または第2の電極の近傍であり、かつ前記第1または第2の電極に挟まれた空間以外から供給される、請求項1に記載のプラズマ生成方法。
  4. 前記不活性ガスはヘリウムガスである、請求項1または2に記載のプラズマ生成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008088319A (ja) * 2006-10-03 2008-04-17 Nagaoka Univ Of Technology 樹脂材料の接着方法

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