JP2004227827A - マスク構体及び陰極線管 - Google Patents
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Abstract
【課題】細条素体を有するテンション型の色選別マスクにおいて、それに加える張力を調整することなく、振動を抑制することが可能な技術を提供する。
【解決手段】スリット領域21とブリッジ領域22とを有する有孔領域を色選別マスクに設ける。ブリッジ領域22は、有孔領域の上下端部に設けられている。スリット領域21では、電子ビームの通過孔となるスリット123と細条素体124とが交互に配列されている。また、ブリッジ領域22では、細条素体124が延長しており、互いに隣り合う細条素体124を連結するブリッジ25と、電子ビームの通過孔となる貫通穴122とが設けられている。
【選択図】 図4
【解決手段】スリット領域21とブリッジ領域22とを有する有孔領域を色選別マスクに設ける。ブリッジ領域22は、有孔領域の上下端部に設けられている。スリット領域21では、電子ビームの通過孔となるスリット123と細条素体124とが交互に配列されている。また、ブリッジ領域22では、細条素体124が延長しており、互いに隣り合う細条素体124を連結するブリッジ25と、電子ビームの通過孔となる貫通穴122とが設けられている。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、陰極線管内部に設置されるマスク構体に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョンやコンピュータ用ディスプレイ等に用いられるカラー陰極線管の内部には、色選別を行うマスク構体が設置されている。
【0003】
一般にこのマスク構体は、選択的エッチングにより多数の電子ビームの通過孔が形成された金属薄板で構成された色選別マスクと、これを支持するマスクフレームとで構成されている。代表的な色選別マスクの一つとして、スロット型マスクがある。このスロット型マスクは、略長方形の貫通穴(スロット)を有し、この貫通穴が電子ビームの通過孔となっている。
【0004】
また、もうひとつの代表例として、多数の細条素体(「グリル素体」とも呼ばれる)が所定間隔で配列された構造を有し、互いに隣り合う細条素体の間のスリットが電子ビームの通過孔となっている色選別マスクがあり、かかる色選別マスクは「アパーチャグリル」と呼ばれている。
【0005】
アパーチャグリルがスロット型マスクに対して優れている点のひとつとして耐熱特性がある。アパーチャグリルはマスクフレームに架張され、その細条素体の長手方向に張力が加えられている。これにより、色選別マスクの熱膨張に起因したドーミング現象の発生を抑制し、陰極線管の画面上の色ずれを低減することができる。
【0006】
アパーチャグリルに代表される、マスクフレームに架張して用いられるテンション型の色選別マスクは、陰極線管外部からの衝撃やスピーカの振動等がマスクフレームを介して伝達し、保持張力だけでは十分な制振ができず、振動することがあった。この色選別マスクの振動は、画像の揺れとして顕著に視認され好ましくない現象である。
【0007】
そこで、色選別マスクの振動を抑制するために様々な工夫が成されている。例えば特許文献1〜3に、色選別マスクの振動を抑制する技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−266819号公報
【特許文献2】
特開平11−224615号公報
【特許文献3】
特開平11−250825号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アパーチャグリルのような、細条素体を有するテンション型の色選別マスクが採用されたマスク構体では、マスクフレームと細条素体との固有振動周波数が互いに一致している場合、外部から振動が加えられると、マスクフレームと細条素体とで共振を生じて、色選別マスクの振動が更に大きくなることがあった。
【0010】
細条素体の固有振動周波数は、それに加えられている張力に依存するため、色選別マスクに加える張力を調整することによって、マスクフレームと細条素体との固有振動周波数を互いに異ならせることが可能である。しかしながら、色選別マスクに加える張力を小さくすると、外部からの振動に対して更に振動し易くなり、また張力を大きくすると、マスクフレームの剛性を高める必要があった。従って、色選別マスクに加える張力を調整することによって、振動を抑制することが困難であった。
【0011】
そこで、本発明は上述の問題に鑑みて成されたものであり、細条素体を有するテンション型の色選別マスクにおいて、それに加える張力を調整することなく、振動を抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るマスク構体は、電子ビームの通過孔が複数設けられた有孔領域を有する色選別マスクと、前記色選別マスクを架張し、第1方向に対して前記色選別マスクに張力を加えるマスクフレームとを備え、前記有孔領域は、前記第1方向の端部に位置するブリッジ領域と、少なくとも前記第1方向で前記ブリッジ領域に隣接するスリット領域とを有し、前記スリット領域では、それぞれが前記第1方向に延在して、前記第1方向に垂直な第2方向に所定ピッチで配列された複数の細条素体と、互いに隣り合う前記細条素体の間で規定されるスリットとが設けられており、前記ブリッジ領域では、前記細条素体が延長しており、互いに隣り合う前記細条素体を連結するブリッジが設けられている。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るカラー陰極線管1の構造を示す断面図である。図1に示されるように、本実施の形態1に係るカラー陰極線管1は、内面に蛍光体スクリーン面2が形成されたフェイスパネル3と、フェイスパネル3に接続されたファンネル4とを備えている。
【0014】
ファンネル4のネック部4aには電子銃5が設置されており、フェイスパネル3の内部には、色選別マスク11とそれを支持するマスクフレーム12とを有するマスク構体10が設置されている。また、ファンネル4の外側には、電子銃5が発する電子ビームを偏向走査する偏向ヨーク6が取り付けられている。
【0015】
マスク構体10は、その色選別マスク11が蛍光体スクリーン面2に対向するように設置されている。電子銃5から発せられる3本の電子ビーム7は、蛍光体スクリーン面2の赤色用、緑色用及び青色用の蛍光体にそれぞれランディングするように、色選別マスク11によって色選別される。
【0016】
次に、本実施の形態1に係るマスク構体10について詳細に説明する。図2はマスク構体10の構造を示す斜視図である。図中のX軸、Y軸及びZ軸は、マスク構体10がファンネル4内部に設置された際の画面水平方向、画面垂直方向及び管軸方向をそれぞれ示している。
【0017】
図2に示されるように、マスク構体10は、色選別マスク11と、色選別マスク11を架張するマスクフレーム12と、色選別マスク11に接触して設けられた、色選別マスク11の振動を抑制する振動減衰機構13とを備えている。マスクフレーム12は、色選別マスク11のY軸方向の両端部に接合されており、色選別マスク11にY軸方向の張力を加えている。
【0018】
図3,4は色選別マスク11の構造を示す平面図である。図3は全体図であって、図4は部分拡大図である。図3に示されるように、色選別マスク11は、マスクフレーム12との接合領域30と、電子銃5からの電子ビームの通過孔が複数設けられた有孔領域20とを有している。接合領域30は、色選別マスク11のY軸方向の両端部に位置している。そして有孔領域20は、ほぼ色選別マスク11のX軸方向の一端から他端に渡って位置しており、Y軸方向で接合領域30に挟まれている。また有孔領域20の寸法は、カラー陰極線管1の画面における、実際に画像が表示される有効領域の寸法に対応している。
【0019】
有孔領域20は、図3,4に示されるように、アパーチャーグリルとして機能するスリット領域21と、スロット型マスクとして機能するブリッジ領域22とを有している。ブリッジ領域22は、有孔領域20のY軸方向の両端部に設けられており、有孔領域20のX軸方向の一端から他端まで延在している。スリット領域21は、有孔領域20のX軸方向の一端から他端に渡って設けられており、ブリッジ領域22にY軸方向で挟まれている。言い換えれば、スリット領域21はY軸方向でブリッジ領域22に隣接している。そして、スリット領域21とブリッジ領域22との概略の境界線14は、X軸方向に直線的に延びている。
【0020】
図4に示されるように、スリット領域21には、それぞれがY軸方向に延在し、X軸方向に所定ピッチで配列された複数の細条素体124が設けられている。そして、スリット領域21には、互いに隣り合う細条素体124の間で規定される複数のスリット123が設けられている。また、本実施の形態1では、スリット123のY軸方向の長さは均一であり、スリット123のY軸方向の端面はX軸方向に沿って直線的に並んでいる。このように、スリット領域21では、X軸方向においてスリット123と細条素体124とが交互に設けられているため、スリット領域21はスリット123を電子ビームの通過孔とするアパーチャーグリルとして機能する。
【0021】
ブリッジ領域22では、スリット領域21の細条素体124が延長しており、細条素体124は接合領域30と連結している。つまり細条素体124は、色選別マスク11の上端部に位置する接合領域30から下端部に位置する接合領域30まで延在している。以後、スリット領域21のみに存在する細条素体124を「細条素体124a」、ブリッジ領域22のみに存在する細条素体124を「細条素体124b」とそれぞれ呼ぶ場合がある。
【0022】
ブリッジ領域22には、互いに隣り合う細条素体124を連結するブリッジ25が設けられている。ブリッジ25は、一組の互いに隣り合う細条素体124に対して複数設けられている。そして、Y軸方向で互いに隣り合うブリッジ25、あるいは接合領域30及びそれにY軸方向で隣り合うブリッジ25と、互いに隣り合う細条素体124とで囲まれた、方形状の貫通穴122が複数設けられている。
【0023】
本実施の形態1に係るブリッジ領域22では、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通穴122との間に位置するブリッジ25は、X軸方向に沿って直線的に並んでいる。そのため、スリット123のY軸方向の長さは均一であり、スリット123のY軸方向の端面はX軸方向に沿って直線的に並んでいる。また、それ以外のブリッジ25は千鳥状に配置されている。これによって、貫通穴122の大部分が千鳥状に配置される。
【0024】
このように、互いに隣り合う細条素体124を連結するブリッジ25を適切に設けることによって、ブリッジ領域22が貫通穴122を電子ビームの通過孔とするスロット型マスクとして機能する。
【0025】
振動減衰機構13は、図2に示されるように、マスクフレーム12に取り付けられた一対のダンパースプリング13aと、かかるダンパースプリング13a間に架張されているダンパー線13bとを備えている。ダンパー線13bはX軸方向に延在し、色選別マスク11におけるスリット領域21の細条素体124aに接触している。更に、ダンパー線13bは一対のダンパースプリング13aによってX軸方向に張力が加えられている。
【0026】
このように、ダンパー線13bをスリット領域21の細条素体124aに接触させて設けることによって、ダンパー線13bと細条素体124aとの間に摩擦が生じ、色選別マスク11の振動を抑制することができる。
【0027】
上述のように、本実施の形態1に係るマスク構体10では、有孔領域20にスリット領域21及ブリッジ領域22が設けられているため、有孔領域20における各領域の占める割合を調整することによって、スリット領域21における細条素体124aの固有振動周波数を調整することができる。
【0028】
具体的には、ブリッジ領域22のY軸方向の寸法を大きくすることによって、スリット領域21のY軸方向の寸法が小さくなり、細条素体124aのY軸方向の寸法が小さくなる。弦の固有振動周波数はその長さに反比例するため、その結果、細条素体124aの固有振動周波数が大きくなる。
【0029】
一方、ブリッジ領域22のY軸方向の寸法を小さくすることによって、スリット領域21のY軸方向の寸法が大きくなり、細条素体124aのY軸方向の寸法が大きくなる。その結果、細条素体124aの固有振動周波数が小さくなる。
【0030】
このように、有孔領域20におけるスリット領域21及びブリッジ領域22の占める割合を調整することによって、スリット領域21における細条素体124aの固有振動周波数を調整することができる。そのため、細条素体124aに加える張力を調整することなく、マスクフレーム12と細条素体124aとの固有振動周波数を互いに異ならせることができる。その結果、マスクフレーム12と細条素体124aとの共振による色選別マスク11の振動を抑制することができる。
【0031】
更に、有孔領域20のY軸方向の端部には、スロット型マスクとして機能するブリッジ領域22を設けているため、カラー陰極線管1の画面のY軸方向の端部において画質が劣化することは無い。
【0032】
そして、カラー陰極線管1にこのようなマスク構体10を採用することによって、高品位の画質をユーザーに提供できる。
【0033】
また、互いに隣り合うスリット123のY軸方向の長さが互いに異なると、色選別マスク11に張力を加えた際、スリット123近傍に加わる応力にも互いに差を生じるため、スリット123をX軸方向に変形する力が比較的発生しやすい。しかしながら、本実施の形態1では、互いに隣り合うスリット123のY軸方向の長さが互いに同じであるため、スリット123に発生するX軸方向の力を低減することができる。
【0034】
なお本実施の形態1では、ブリッジ領域22を有孔領域20のX軸方向の一端から他端に渡って設けていたが、図5,6に示されるように、ブリッジ領域22をスリット領域21で分断して、ブリッジ領域22の間に接合領域30に達するスリット123を介在させてもよい。言い換えれば、有孔領域20のY軸方向の端部に、X軸方向に並ぶ複数のブリッジ領域22を設けて、互いに隣り合うブリッジ領域22の間にスリット領域21のスリット123を介在させても良い。なお、図6は図5の部分Aの拡大図である。
【0035】
このように、互いに隣り合うブリッジ領域22の間にスリット123を介在させることによって、図3に示される色選別マスク11よりも、ブリッジ領域22でのドーミング現象の発生を抑制することができる。なお、この場合であっても、スリット領域21のうちスリット123の長さが均一である部分では、上述のように、スリット123に発生するX軸方向の力を低減することができる。
【0036】
また本実施の形態1では、ブリッジ領域22を有孔領域20のY軸方向の両端部に設けていたが、図7に示されるように、ブリッジ領域22をどちらか一方の端部に設けても良い。この場合、スリット領域21は、ブリッジ領域22が設けられない端部にまで延びている。
【0037】
また本実施の形態1では、ダンパー線13bが一本しか設けられていないが、複数対のダンパースプリング13aを設けて、ダンパー線13bを複数本設けても良い。
【0038】
また本実施の形態1では、ダンパー線13bを有する振動減衰機構13を採用したが、かかる振動減衰機構13の代わりに、特許文献2,3に開示されている振動減衰機構を採用しても良い。
【0039】
実施の形態2.
図8は本発明の実施の形態2に係る色選別マスク51を示す平面図である。本実施の形態2に係る色選別マスク51は、上述の実施の形態1に係る色選別マスク11において、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通孔122との間のブリッジ25の配置を変形したものであって、それによって、互いに隣り合うスリット123の長さが互いに異なっている。
【0040】
図8に示されるように、ブリッジ領域22においては、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通孔122との間に位置するブリッジ25が、X軸方向に沿って千鳥状に配置されている。その結果、ブリッジ領域22全体において、ブリッジ25が千鳥状に配置されている。また、色選別マスク51の上端部のブリッジ領域22と、下端部のブリッジ領域22とのブリッジ25の配置は、色選別マスク51のY軸方向の中心軸で互いに折り返した配置となっている。
【0041】
ブリッジ領域22において、ブリッジ25がこのように配置されることによって、スリット領域21では、Y軸方向に長さxを有するスリット123と、Y軸方向に長さxよりも短い長さyを有するスリット123とが交互に配列されている。また、このようなブリッジ25の配置のために、スリット領域14とブリッジ領域25との境界線14は、スリット123が配列されている間隔で屈曲する波形を形成している。その他の構造については、実施の形態1に係る色選別マスク11と同様のため、その説明は省略する。
【0042】
このように、本実施の形態2に係る色選別マスク51では、互いに隣り合うスリット123の長さが互いに異なるため、スリット領域における、互いに隣り合う細条素体124aの形状が互いに異なるようになる。そのため、色選別マスク11の替わりに、本実施の形態2に係る色選別マスク51をマスク構体10に採用することによって、互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が互いに異なるようになる。なお図8では、スリット領域21における細条素体124aを左上がりの斜線で示している。
【0043】
互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が同じである場合、細条素体124a間で共振を生じやすい。しかしながら、本実施の形態2では、互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が互いに異なるようになるため、細条素体124a間の共振の発生を抑制することができる。
【0044】
また、図2に示される振動減衰機構13や、特許文献2,3に開示されている振動減衰機構のように、色選別マスクに接触して設けられる振動減衰機構をマスク構体10に採用した場合、互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が同じであれば、かかる振動減衰機構が細条素体124a間の共振に寄与することがあった。例えば、上述の振動減衰機構13では、ダンパー線13bを介して振動が伝達し、互いに隣り合う細条素体124aが共振することがあった。
【0045】
本実施の形態2では、互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が互いに異なっているため、色選別マスクに接触して設けられる振動減衰機構による細条素体124a間での共振の発生をも抑制することができる。
【0046】
なお本実施の形態1では、長いスリット123と短いスリット123とを交互に配列していたが、スリット領域21において、スリット123のY軸方向の長さが単調に増加あるいは減少する部分を設けても良い。
【0047】
例えば、図9,10に示されるように、スリット領域21とブリッジ領域22との境界線14が全体としてほぼ曲線になるように、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通穴122との間のブリッジ25を、X軸方向に延びる曲線80に沿って配置し、スリット領域21にスリット123の長さが単調に変化する部分を設けても良い。なお、図10は図9の部分Bの拡大図である。
【0048】
また、例えば図11,12に示されるように、スリット領域21とブリッジ領域22との境界線14が全体としてほぼ三角波形状になるように、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通穴122との間のブリッジ25をX軸方向に延びる三角波形状の線81に沿って配置し、スリット123の長さが単調に変化する部分を設けても良い。なお、図12は図11の部分Cの拡大図である。
【0049】
このように、スリット領域21にスリット123の長さが単調に変化する部分を設けることによって、互いに隣り合う細条素体124aの長さが互いに異なるようになる。その結果、互いに隣り合うスリット123の形状及び固有振動周波数が互いに異なるようになるため、細条素体124a間の共振の発生を更に抑制することができる。
【0050】
更に、スリット123の長さが段階的に変化するため、色選別マスク51をマスクフレーム12に架張した際にスリット123のX軸方向に加わる力を抑えることができる。
【0051】
また、この場合には、マスク構体が色選別マスクに接触して設けられる振動減衰機構を備える際には、かかる振動減衰機構による細条素体124a間での共振の発生を更に抑制することができる。
【0052】
なお特許文献1にも、隣り合う細条素体の長さを互いに異ならせることによって、ダンパー線による細条素体間の共振を抑制する技術が開示されている。しかしながら、この場合には、細条素体の長さの差が陰極線管の画面上で凹凸状に視認されるため、画面の垂直方向の端部において正しく画像が表示されない問題が生じる。
【0053】
一方、本実施の形態2では、有効領域20のY軸方向の端部に、スロット型マスクとして機能するブリッジ領域22を設けているため、画面の垂直方向の端部において画像を正しく表示することが可能となっている。
【0054】
また本実施の形態2では、有孔領域20のX軸方向の一端から他端にかけてブリッジ領域22を設けていたが、スリット領域21でブリッジ領域22を分断し、ブリッジ領域22間に接合領域30に達するスリット123を介在させても良い。例えば、図13に示されるように、スリット領域21に、スリット123のY軸方向の長さが単調に変化する部分を設けつつ、ブリッジ領域22間にスリット123を介在させることによって、細条素体124a間での共振の発生を抑制しつつ、ブリッジ領域22でのドーミング現象の発生を抑えることができる。
【0055】
実施の形態3.
上述の実施の形態1,2では、スリット領域21において、互いに隣り合う細条素体124aが振動により互いに接触し、摩擦を生じて互いに重なり合ったまま元の状態に復帰せず、絡み合う現象(以後、「グリル絡み」と呼ぶ)が発生する場合がある。
【0056】
図14は細条素体124aが振動により接触する様子を示す図であって、図14(a)は接触する前、図14(b)は接触後の様子を示している。
【0057】
図14(a)に示されるように、色選別マスクの振動により、互いに隣り合う細条素体124aに矢印で示す方向の力が加わると、図14(b)に示されるように、細条素体124a同士は線接触で接触する。このため、細条素体124a間に大きな摩擦を生じて、グリル絡みが発生する場合があった。
【0058】
そこで、本実施の形態3では、スリット領域21の細条素体124aに、X軸方向に突出する突起部を設けることによって、細条素体124a同士が接触した場合に、それらの間に発生する摩擦を小さくし、これによってグリル絡みを抑制する。以下に詳細に説明する。
【0059】
図15は、本実施の形態3に係るスリット領域21の細条素体124aの形状を示す図である。なお、図15(a)は細条素体124aが振動によって接触する前の様子を示しており、図15(b)は接触後の様子を示している。
【0060】
図15に示されるように、細条素体124aのX軸方向の両端面に、X軸方向に突出し、隣り合う細条素体124aを連結しない突起部16を設ける。本実施の形態3では、互いに隣り合う細条素体124aにおいて、互いに対面するそれぞれの端面に設けられた突起部16は、Y軸方向の位置が互いに同じであって、互いに対向して配置されている。また、突起部16の先端形状は例えば円弧状となっている。
【0061】
このように、少なくともスリット領域21の細条素体124aに突起部16を設けることによって、細条素体124aに図15(a)の矢印が示す向きの力が加わった場合には、図15(b)に示されるように、細条素体124a同士は点接触で接触する。そのため、細条素体124a間の接触面積が低減し、発生する摩擦が減少する。その結果、グリル絡みの発生が抑えられる。
【0062】
なお、突起部16は細条素体124aの両端面に必ず設ける必要は無く、図16(a)に示されるように、細条素体124aのX軸方向の一方の端面にのみ設けても良い。この場合には、互いに隣り合う細条素体124aにおいて、同じ側の端面に突起部124aを設ける。
【0063】
また、突起部16を細条素体124aの両端面に設ける場合であっても、図16(b)に示されるように、互いに隣り合う細条素体124aにおいて、互いに対面するそれぞれの端面に設けられた突起部16のY軸方向の位置が互いに異なるように配置されていても良い。
【0064】
また、本実施の形態3では、突起部16の先端形状が円弧状であったが、互いに隣り合う細条素体124a間の接触面積を低減できれば良いため、突起部16の先端形状はこの形状以外の形状であっても良い。
【0065】
【発明の効果】
この発明に係るマスク構体によれば、有孔領域におけるスリット領域及ブリッジ領域の占める割合を調整することによって、マスクフレームとスリット領域における細条素体との固有振動周波数を互いに異ならせることができる。従って、色選別マスクに加える張力を調整することなく、スリット領域の細条素体の振動を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るカラー陰極線管の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るマスク構体の構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの構造を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの構造を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの構造を示す平面図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図14】細条素体が接触する様子を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態3に係る細条素体の構造を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態3に係る細条素体の変形例の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 カラー陰極線管、10 マスク構体、11,51 色選別マスク、12 マスクフレーム、13 振動減衰機構、16 突起部、20有孔領域、21 スリット領域、22 ブリッジ領域、25 ブリッジ、123 スリット、124
細条素体。
【発明の属する技術分野】
この発明は、陰極線管内部に設置されるマスク構体に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョンやコンピュータ用ディスプレイ等に用いられるカラー陰極線管の内部には、色選別を行うマスク構体が設置されている。
【0003】
一般にこのマスク構体は、選択的エッチングにより多数の電子ビームの通過孔が形成された金属薄板で構成された色選別マスクと、これを支持するマスクフレームとで構成されている。代表的な色選別マスクの一つとして、スロット型マスクがある。このスロット型マスクは、略長方形の貫通穴(スロット)を有し、この貫通穴が電子ビームの通過孔となっている。
【0004】
また、もうひとつの代表例として、多数の細条素体(「グリル素体」とも呼ばれる)が所定間隔で配列された構造を有し、互いに隣り合う細条素体の間のスリットが電子ビームの通過孔となっている色選別マスクがあり、かかる色選別マスクは「アパーチャグリル」と呼ばれている。
【0005】
アパーチャグリルがスロット型マスクに対して優れている点のひとつとして耐熱特性がある。アパーチャグリルはマスクフレームに架張され、その細条素体の長手方向に張力が加えられている。これにより、色選別マスクの熱膨張に起因したドーミング現象の発生を抑制し、陰極線管の画面上の色ずれを低減することができる。
【0006】
アパーチャグリルに代表される、マスクフレームに架張して用いられるテンション型の色選別マスクは、陰極線管外部からの衝撃やスピーカの振動等がマスクフレームを介して伝達し、保持張力だけでは十分な制振ができず、振動することがあった。この色選別マスクの振動は、画像の揺れとして顕著に視認され好ましくない現象である。
【0007】
そこで、色選別マスクの振動を抑制するために様々な工夫が成されている。例えば特許文献1〜3に、色選別マスクの振動を抑制する技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−266819号公報
【特許文献2】
特開平11−224615号公報
【特許文献3】
特開平11−250825号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アパーチャグリルのような、細条素体を有するテンション型の色選別マスクが採用されたマスク構体では、マスクフレームと細条素体との固有振動周波数が互いに一致している場合、外部から振動が加えられると、マスクフレームと細条素体とで共振を生じて、色選別マスクの振動が更に大きくなることがあった。
【0010】
細条素体の固有振動周波数は、それに加えられている張力に依存するため、色選別マスクに加える張力を調整することによって、マスクフレームと細条素体との固有振動周波数を互いに異ならせることが可能である。しかしながら、色選別マスクに加える張力を小さくすると、外部からの振動に対して更に振動し易くなり、また張力を大きくすると、マスクフレームの剛性を高める必要があった。従って、色選別マスクに加える張力を調整することによって、振動を抑制することが困難であった。
【0011】
そこで、本発明は上述の問題に鑑みて成されたものであり、細条素体を有するテンション型の色選別マスクにおいて、それに加える張力を調整することなく、振動を抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るマスク構体は、電子ビームの通過孔が複数設けられた有孔領域を有する色選別マスクと、前記色選別マスクを架張し、第1方向に対して前記色選別マスクに張力を加えるマスクフレームとを備え、前記有孔領域は、前記第1方向の端部に位置するブリッジ領域と、少なくとも前記第1方向で前記ブリッジ領域に隣接するスリット領域とを有し、前記スリット領域では、それぞれが前記第1方向に延在して、前記第1方向に垂直な第2方向に所定ピッチで配列された複数の細条素体と、互いに隣り合う前記細条素体の間で規定されるスリットとが設けられており、前記ブリッジ領域では、前記細条素体が延長しており、互いに隣り合う前記細条素体を連結するブリッジが設けられている。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るカラー陰極線管1の構造を示す断面図である。図1に示されるように、本実施の形態1に係るカラー陰極線管1は、内面に蛍光体スクリーン面2が形成されたフェイスパネル3と、フェイスパネル3に接続されたファンネル4とを備えている。
【0014】
ファンネル4のネック部4aには電子銃5が設置されており、フェイスパネル3の内部には、色選別マスク11とそれを支持するマスクフレーム12とを有するマスク構体10が設置されている。また、ファンネル4の外側には、電子銃5が発する電子ビームを偏向走査する偏向ヨーク6が取り付けられている。
【0015】
マスク構体10は、その色選別マスク11が蛍光体スクリーン面2に対向するように設置されている。電子銃5から発せられる3本の電子ビーム7は、蛍光体スクリーン面2の赤色用、緑色用及び青色用の蛍光体にそれぞれランディングするように、色選別マスク11によって色選別される。
【0016】
次に、本実施の形態1に係るマスク構体10について詳細に説明する。図2はマスク構体10の構造を示す斜視図である。図中のX軸、Y軸及びZ軸は、マスク構体10がファンネル4内部に設置された際の画面水平方向、画面垂直方向及び管軸方向をそれぞれ示している。
【0017】
図2に示されるように、マスク構体10は、色選別マスク11と、色選別マスク11を架張するマスクフレーム12と、色選別マスク11に接触して設けられた、色選別マスク11の振動を抑制する振動減衰機構13とを備えている。マスクフレーム12は、色選別マスク11のY軸方向の両端部に接合されており、色選別マスク11にY軸方向の張力を加えている。
【0018】
図3,4は色選別マスク11の構造を示す平面図である。図3は全体図であって、図4は部分拡大図である。図3に示されるように、色選別マスク11は、マスクフレーム12との接合領域30と、電子銃5からの電子ビームの通過孔が複数設けられた有孔領域20とを有している。接合領域30は、色選別マスク11のY軸方向の両端部に位置している。そして有孔領域20は、ほぼ色選別マスク11のX軸方向の一端から他端に渡って位置しており、Y軸方向で接合領域30に挟まれている。また有孔領域20の寸法は、カラー陰極線管1の画面における、実際に画像が表示される有効領域の寸法に対応している。
【0019】
有孔領域20は、図3,4に示されるように、アパーチャーグリルとして機能するスリット領域21と、スロット型マスクとして機能するブリッジ領域22とを有している。ブリッジ領域22は、有孔領域20のY軸方向の両端部に設けられており、有孔領域20のX軸方向の一端から他端まで延在している。スリット領域21は、有孔領域20のX軸方向の一端から他端に渡って設けられており、ブリッジ領域22にY軸方向で挟まれている。言い換えれば、スリット領域21はY軸方向でブリッジ領域22に隣接している。そして、スリット領域21とブリッジ領域22との概略の境界線14は、X軸方向に直線的に延びている。
【0020】
図4に示されるように、スリット領域21には、それぞれがY軸方向に延在し、X軸方向に所定ピッチで配列された複数の細条素体124が設けられている。そして、スリット領域21には、互いに隣り合う細条素体124の間で規定される複数のスリット123が設けられている。また、本実施の形態1では、スリット123のY軸方向の長さは均一であり、スリット123のY軸方向の端面はX軸方向に沿って直線的に並んでいる。このように、スリット領域21では、X軸方向においてスリット123と細条素体124とが交互に設けられているため、スリット領域21はスリット123を電子ビームの通過孔とするアパーチャーグリルとして機能する。
【0021】
ブリッジ領域22では、スリット領域21の細条素体124が延長しており、細条素体124は接合領域30と連結している。つまり細条素体124は、色選別マスク11の上端部に位置する接合領域30から下端部に位置する接合領域30まで延在している。以後、スリット領域21のみに存在する細条素体124を「細条素体124a」、ブリッジ領域22のみに存在する細条素体124を「細条素体124b」とそれぞれ呼ぶ場合がある。
【0022】
ブリッジ領域22には、互いに隣り合う細条素体124を連結するブリッジ25が設けられている。ブリッジ25は、一組の互いに隣り合う細条素体124に対して複数設けられている。そして、Y軸方向で互いに隣り合うブリッジ25、あるいは接合領域30及びそれにY軸方向で隣り合うブリッジ25と、互いに隣り合う細条素体124とで囲まれた、方形状の貫通穴122が複数設けられている。
【0023】
本実施の形態1に係るブリッジ領域22では、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通穴122との間に位置するブリッジ25は、X軸方向に沿って直線的に並んでいる。そのため、スリット123のY軸方向の長さは均一であり、スリット123のY軸方向の端面はX軸方向に沿って直線的に並んでいる。また、それ以外のブリッジ25は千鳥状に配置されている。これによって、貫通穴122の大部分が千鳥状に配置される。
【0024】
このように、互いに隣り合う細条素体124を連結するブリッジ25を適切に設けることによって、ブリッジ領域22が貫通穴122を電子ビームの通過孔とするスロット型マスクとして機能する。
【0025】
振動減衰機構13は、図2に示されるように、マスクフレーム12に取り付けられた一対のダンパースプリング13aと、かかるダンパースプリング13a間に架張されているダンパー線13bとを備えている。ダンパー線13bはX軸方向に延在し、色選別マスク11におけるスリット領域21の細条素体124aに接触している。更に、ダンパー線13bは一対のダンパースプリング13aによってX軸方向に張力が加えられている。
【0026】
このように、ダンパー線13bをスリット領域21の細条素体124aに接触させて設けることによって、ダンパー線13bと細条素体124aとの間に摩擦が生じ、色選別マスク11の振動を抑制することができる。
【0027】
上述のように、本実施の形態1に係るマスク構体10では、有孔領域20にスリット領域21及ブリッジ領域22が設けられているため、有孔領域20における各領域の占める割合を調整することによって、スリット領域21における細条素体124aの固有振動周波数を調整することができる。
【0028】
具体的には、ブリッジ領域22のY軸方向の寸法を大きくすることによって、スリット領域21のY軸方向の寸法が小さくなり、細条素体124aのY軸方向の寸法が小さくなる。弦の固有振動周波数はその長さに反比例するため、その結果、細条素体124aの固有振動周波数が大きくなる。
【0029】
一方、ブリッジ領域22のY軸方向の寸法を小さくすることによって、スリット領域21のY軸方向の寸法が大きくなり、細条素体124aのY軸方向の寸法が大きくなる。その結果、細条素体124aの固有振動周波数が小さくなる。
【0030】
このように、有孔領域20におけるスリット領域21及びブリッジ領域22の占める割合を調整することによって、スリット領域21における細条素体124aの固有振動周波数を調整することができる。そのため、細条素体124aに加える張力を調整することなく、マスクフレーム12と細条素体124aとの固有振動周波数を互いに異ならせることができる。その結果、マスクフレーム12と細条素体124aとの共振による色選別マスク11の振動を抑制することができる。
【0031】
更に、有孔領域20のY軸方向の端部には、スロット型マスクとして機能するブリッジ領域22を設けているため、カラー陰極線管1の画面のY軸方向の端部において画質が劣化することは無い。
【0032】
そして、カラー陰極線管1にこのようなマスク構体10を採用することによって、高品位の画質をユーザーに提供できる。
【0033】
また、互いに隣り合うスリット123のY軸方向の長さが互いに異なると、色選別マスク11に張力を加えた際、スリット123近傍に加わる応力にも互いに差を生じるため、スリット123をX軸方向に変形する力が比較的発生しやすい。しかしながら、本実施の形態1では、互いに隣り合うスリット123のY軸方向の長さが互いに同じであるため、スリット123に発生するX軸方向の力を低減することができる。
【0034】
なお本実施の形態1では、ブリッジ領域22を有孔領域20のX軸方向の一端から他端に渡って設けていたが、図5,6に示されるように、ブリッジ領域22をスリット領域21で分断して、ブリッジ領域22の間に接合領域30に達するスリット123を介在させてもよい。言い換えれば、有孔領域20のY軸方向の端部に、X軸方向に並ぶ複数のブリッジ領域22を設けて、互いに隣り合うブリッジ領域22の間にスリット領域21のスリット123を介在させても良い。なお、図6は図5の部分Aの拡大図である。
【0035】
このように、互いに隣り合うブリッジ領域22の間にスリット123を介在させることによって、図3に示される色選別マスク11よりも、ブリッジ領域22でのドーミング現象の発生を抑制することができる。なお、この場合であっても、スリット領域21のうちスリット123の長さが均一である部分では、上述のように、スリット123に発生するX軸方向の力を低減することができる。
【0036】
また本実施の形態1では、ブリッジ領域22を有孔領域20のY軸方向の両端部に設けていたが、図7に示されるように、ブリッジ領域22をどちらか一方の端部に設けても良い。この場合、スリット領域21は、ブリッジ領域22が設けられない端部にまで延びている。
【0037】
また本実施の形態1では、ダンパー線13bが一本しか設けられていないが、複数対のダンパースプリング13aを設けて、ダンパー線13bを複数本設けても良い。
【0038】
また本実施の形態1では、ダンパー線13bを有する振動減衰機構13を採用したが、かかる振動減衰機構13の代わりに、特許文献2,3に開示されている振動減衰機構を採用しても良い。
【0039】
実施の形態2.
図8は本発明の実施の形態2に係る色選別マスク51を示す平面図である。本実施の形態2に係る色選別マスク51は、上述の実施の形態1に係る色選別マスク11において、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通孔122との間のブリッジ25の配置を変形したものであって、それによって、互いに隣り合うスリット123の長さが互いに異なっている。
【0040】
図8に示されるように、ブリッジ領域22においては、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通孔122との間に位置するブリッジ25が、X軸方向に沿って千鳥状に配置されている。その結果、ブリッジ領域22全体において、ブリッジ25が千鳥状に配置されている。また、色選別マスク51の上端部のブリッジ領域22と、下端部のブリッジ領域22とのブリッジ25の配置は、色選別マスク51のY軸方向の中心軸で互いに折り返した配置となっている。
【0041】
ブリッジ領域22において、ブリッジ25がこのように配置されることによって、スリット領域21では、Y軸方向に長さxを有するスリット123と、Y軸方向に長さxよりも短い長さyを有するスリット123とが交互に配列されている。また、このようなブリッジ25の配置のために、スリット領域14とブリッジ領域25との境界線14は、スリット123が配列されている間隔で屈曲する波形を形成している。その他の構造については、実施の形態1に係る色選別マスク11と同様のため、その説明は省略する。
【0042】
このように、本実施の形態2に係る色選別マスク51では、互いに隣り合うスリット123の長さが互いに異なるため、スリット領域における、互いに隣り合う細条素体124aの形状が互いに異なるようになる。そのため、色選別マスク11の替わりに、本実施の形態2に係る色選別マスク51をマスク構体10に採用することによって、互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が互いに異なるようになる。なお図8では、スリット領域21における細条素体124aを左上がりの斜線で示している。
【0043】
互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が同じである場合、細条素体124a間で共振を生じやすい。しかしながら、本実施の形態2では、互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が互いに異なるようになるため、細条素体124a間の共振の発生を抑制することができる。
【0044】
また、図2に示される振動減衰機構13や、特許文献2,3に開示されている振動減衰機構のように、色選別マスクに接触して設けられる振動減衰機構をマスク構体10に採用した場合、互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が同じであれば、かかる振動減衰機構が細条素体124a間の共振に寄与することがあった。例えば、上述の振動減衰機構13では、ダンパー線13bを介して振動が伝達し、互いに隣り合う細条素体124aが共振することがあった。
【0045】
本実施の形態2では、互いに隣り合う細条素体124aの振動の仕方が互いに異なっているため、色選別マスクに接触して設けられる振動減衰機構による細条素体124a間での共振の発生をも抑制することができる。
【0046】
なお本実施の形態1では、長いスリット123と短いスリット123とを交互に配列していたが、スリット領域21において、スリット123のY軸方向の長さが単調に増加あるいは減少する部分を設けても良い。
【0047】
例えば、図9,10に示されるように、スリット領域21とブリッジ領域22との境界線14が全体としてほぼ曲線になるように、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通穴122との間のブリッジ25を、X軸方向に延びる曲線80に沿って配置し、スリット領域21にスリット123の長さが単調に変化する部分を設けても良い。なお、図10は図9の部分Bの拡大図である。
【0048】
また、例えば図11,12に示されるように、スリット領域21とブリッジ領域22との境界線14が全体としてほぼ三角波形状になるように、スリット123と、それにY軸方向で隣り合う貫通穴122との間のブリッジ25をX軸方向に延びる三角波形状の線81に沿って配置し、スリット123の長さが単調に変化する部分を設けても良い。なお、図12は図11の部分Cの拡大図である。
【0049】
このように、スリット領域21にスリット123の長さが単調に変化する部分を設けることによって、互いに隣り合う細条素体124aの長さが互いに異なるようになる。その結果、互いに隣り合うスリット123の形状及び固有振動周波数が互いに異なるようになるため、細条素体124a間の共振の発生を更に抑制することができる。
【0050】
更に、スリット123の長さが段階的に変化するため、色選別マスク51をマスクフレーム12に架張した際にスリット123のX軸方向に加わる力を抑えることができる。
【0051】
また、この場合には、マスク構体が色選別マスクに接触して設けられる振動減衰機構を備える際には、かかる振動減衰機構による細条素体124a間での共振の発生を更に抑制することができる。
【0052】
なお特許文献1にも、隣り合う細条素体の長さを互いに異ならせることによって、ダンパー線による細条素体間の共振を抑制する技術が開示されている。しかしながら、この場合には、細条素体の長さの差が陰極線管の画面上で凹凸状に視認されるため、画面の垂直方向の端部において正しく画像が表示されない問題が生じる。
【0053】
一方、本実施の形態2では、有効領域20のY軸方向の端部に、スロット型マスクとして機能するブリッジ領域22を設けているため、画面の垂直方向の端部において画像を正しく表示することが可能となっている。
【0054】
また本実施の形態2では、有孔領域20のX軸方向の一端から他端にかけてブリッジ領域22を設けていたが、スリット領域21でブリッジ領域22を分断し、ブリッジ領域22間に接合領域30に達するスリット123を介在させても良い。例えば、図13に示されるように、スリット領域21に、スリット123のY軸方向の長さが単調に変化する部分を設けつつ、ブリッジ領域22間にスリット123を介在させることによって、細条素体124a間での共振の発生を抑制しつつ、ブリッジ領域22でのドーミング現象の発生を抑えることができる。
【0055】
実施の形態3.
上述の実施の形態1,2では、スリット領域21において、互いに隣り合う細条素体124aが振動により互いに接触し、摩擦を生じて互いに重なり合ったまま元の状態に復帰せず、絡み合う現象(以後、「グリル絡み」と呼ぶ)が発生する場合がある。
【0056】
図14は細条素体124aが振動により接触する様子を示す図であって、図14(a)は接触する前、図14(b)は接触後の様子を示している。
【0057】
図14(a)に示されるように、色選別マスクの振動により、互いに隣り合う細条素体124aに矢印で示す方向の力が加わると、図14(b)に示されるように、細条素体124a同士は線接触で接触する。このため、細条素体124a間に大きな摩擦を生じて、グリル絡みが発生する場合があった。
【0058】
そこで、本実施の形態3では、スリット領域21の細条素体124aに、X軸方向に突出する突起部を設けることによって、細条素体124a同士が接触した場合に、それらの間に発生する摩擦を小さくし、これによってグリル絡みを抑制する。以下に詳細に説明する。
【0059】
図15は、本実施の形態3に係るスリット領域21の細条素体124aの形状を示す図である。なお、図15(a)は細条素体124aが振動によって接触する前の様子を示しており、図15(b)は接触後の様子を示している。
【0060】
図15に示されるように、細条素体124aのX軸方向の両端面に、X軸方向に突出し、隣り合う細条素体124aを連結しない突起部16を設ける。本実施の形態3では、互いに隣り合う細条素体124aにおいて、互いに対面するそれぞれの端面に設けられた突起部16は、Y軸方向の位置が互いに同じであって、互いに対向して配置されている。また、突起部16の先端形状は例えば円弧状となっている。
【0061】
このように、少なくともスリット領域21の細条素体124aに突起部16を設けることによって、細条素体124aに図15(a)の矢印が示す向きの力が加わった場合には、図15(b)に示されるように、細条素体124a同士は点接触で接触する。そのため、細条素体124a間の接触面積が低減し、発生する摩擦が減少する。その結果、グリル絡みの発生が抑えられる。
【0062】
なお、突起部16は細条素体124aの両端面に必ず設ける必要は無く、図16(a)に示されるように、細条素体124aのX軸方向の一方の端面にのみ設けても良い。この場合には、互いに隣り合う細条素体124aにおいて、同じ側の端面に突起部124aを設ける。
【0063】
また、突起部16を細条素体124aの両端面に設ける場合であっても、図16(b)に示されるように、互いに隣り合う細条素体124aにおいて、互いに対面するそれぞれの端面に設けられた突起部16のY軸方向の位置が互いに異なるように配置されていても良い。
【0064】
また、本実施の形態3では、突起部16の先端形状が円弧状であったが、互いに隣り合う細条素体124a間の接触面積を低減できれば良いため、突起部16の先端形状はこの形状以外の形状であっても良い。
【0065】
【発明の効果】
この発明に係るマスク構体によれば、有孔領域におけるスリット領域及ブリッジ領域の占める割合を調整することによって、マスクフレームとスリット領域における細条素体との固有振動周波数を互いに異ならせることができる。従って、色選別マスクに加える張力を調整することなく、スリット領域の細条素体の振動を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るカラー陰極線管の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るマスク構体の構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの構造を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの構造を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの構造を示す平面図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係る色選別マスクの変形例の構造を示す平面図である。
【図14】細条素体が接触する様子を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態3に係る細条素体の構造を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態3に係る細条素体の変形例の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 カラー陰極線管、10 マスク構体、11,51 色選別マスク、12 マスクフレーム、13 振動減衰機構、16 突起部、20有孔領域、21 スリット領域、22 ブリッジ領域、25 ブリッジ、123 スリット、124
細条素体。
Claims (10)
- 電子ビームの通過孔が複数設けられた有孔領域を有する色選別マスクと、
前記色選別マスクを架張し、第1方向に対して前記色選別マスクに張力を加えるマスクフレームと
を備え、
前記有孔領域は、前記第1方向の端部に位置するブリッジ領域と、少なくとも前記第1方向で前記ブリッジ領域に隣接するスリット領域とを有し、
前記スリット領域では、それぞれが前記第1方向に延在して、前記第1方向に垂直な第2方向に所定ピッチで配列された複数の細条素体と、互いに隣り合う前記細条素体の間で規定されるスリットとが設けられており、
前記ブリッジ領域では、前記細条素体が延長しており、互いに隣り合う前記細条素体を連結するブリッジが設けられている、マスク構体。 - 前記有孔領域は、前記第2方向に並ぶ複数の前記ブリッジ領域を有し、
互いに隣り合う前記ブリッジ領域の間には前記スリットが介在する、請求項1に記載のマスク構体。 - 前記スリット領域では、少なくとも一部において、互いに隣り合う前記スリットの前記第1方向の長さが互いに同じである、請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載のマスク構体。
- 前記スリット領域では、少なくとも一部において、互いに隣り合う前記スリットの前記第1方向の長さが互いに異なる、請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載のマスク構体。
- 前記スリット領域では、前記第1方向に第1の長さを有する前記スリットと、前記第1方向に前記第1の長さよりも短い第2の長さを有する前記スリットとが、交互に配列されている、請求項4に記載のマスク構体。
- 前記スリット領域では、前記スリットの前記第1方向の長さが単調に変化している、請求項4に記載のマスク構体。
- 前記色選別マスクに接触して設けられた振動減衰機構を更に備える、請求項4乃至請求項6のいずれか一つに記載のマスク構体。
- 前記振動減衰機構は、前記第2方向に延在し、かつ前記第2方向に張力が加えられつつ前記スリット領域の前記少なくとも一部の前記細条素体に接触するダンパー線を有する、請求項7に記載のマスク構体。
- 前記スリット領域における前記細条素体は、前記第2方向に突出する突起部を有する、請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載のマスク構体。
- 請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載のマスク構体を備える陰極線管。
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