JP2004226027A - 複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】給湯用燃焼部1と、暖房用燃焼部2と、各々の燃焼部と連通する排気部3と、排気部3に設けたCO濃度検出手段7と、CO濃度検出手段7で検出されたCO濃度を演算し、給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2の燃焼を改善させる制御手段8とを備え、制御手段は給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に燃焼している場合、どちらか一方の燃焼を変化させることにより、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の燃焼部を有した燃焼機器の不完全燃焼検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の燃焼機器の不完全燃焼検出装置としては、例えば、単一の燃焼部を有する燃焼機器に関するものであった(特許文献1参照。)。図6は前記特許文献1に記載された従来の燃焼機器における不完全燃焼検出装置の構成を示すブロック図である。
【0003】
図6において、多数のフィンとこれを貫通した給水パイプからなる給湯用熱交換器60は、給水口61から流入した水を給湯用燃焼部62により加熱されることにより温水化し給湯口63から給湯する。給湯用燃焼部62は、電磁弁64、燃料供給量の給湯用比例制御弁65を介して供給されたガスと燃焼用空気を供給する給湯用ファン66から送られた空気との混合ガスを燃焼させる。この給湯用燃焼部62に連通した排気部67は、給湯用熱交換器60と熱交換した給湯用燃焼部62の排気ガスを案内して機器本体ケース68の外に排出する。
【0004】
機器本体ケース68に設けた吸気部69は、給湯用ファン66の作用により燃焼用空気を機器本体ケース68内に案内する。排気部67に設けたCO濃度検出手段70は、排気部67を流れる排気ガス中のCOを検出する。制御手段71は、CO濃度検出手段70の検知信号に基きCO値を演算して給湯用燃焼部62が不完全燃焼に陥った時に燃焼改善を行うべく給湯用ファン66の出力を調整するとともに、常には給湯用燃焼部62の燃焼量に応じたガスと燃焼用空気を給湯用燃焼部62に送り完全燃焼させるため給湯用比例制御弁65と給湯用ファン66の出力を制御する。
【0005】
このような構成において、給湯用熱交換器60における多数のフインの目詰まりや、給気部69のホコリ詰まり等により、燃焼用空気の流入が不足すると給湯用燃焼部62で不完全燃焼が発生する。燃焼排気ガスは、排気部67を通りCO濃度検出手段70を経由し機器本体ケース68外に排出される。そして、CO濃度検出手段70で検出したCO値を制御手段71は取り込んで演算し、給湯用燃焼部62が不完全燃焼に陥っていると、給湯用燃焼部62の燃焼改善を行うべく給湯用ファン66の出力を大きく調整し、燃焼用空気を多く供給するものである。
【0006】
しかしながら、前記従来の構成では、燃焼部が単一の機器に関してのみ有効であり、燃焼部を複数備えた複合燃焼機器おいては前記従来の構成では、複数の燃焼部が同時燃焼状態で不完全燃焼が発生した場合、どの燃焼部が不完全燃焼を起こしているか、特定できないという課題を有していた。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−180834号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、複数の燃焼部が同時燃焼状態で不完全燃焼が発生した場合、どの燃焼部が不完全燃焼を起こしているかを特定し、燃焼部の改善運転を的確に実施できる複合燃焼機器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために、本発明の複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置は、複数の燃焼部が同時燃焼している場合、いずれかの燃焼部の燃焼を変化させることにより、不完全燃焼がいずれの燃焼部で発生しているかを特定する制御手段を設けたものである。これにより、どの燃焼部が不完全燃焼を起こしているかを適切に特定し、その燃焼部の燃焼改善を行い複合燃焼機器を安全に使用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記した本発明の目的は、各請求項に記載した構成を実施の形態とすることにより達成できるので、以下には各請求項の構成にその構成による作用効果を併記し併せて請求項記載の構成のうち説明を必要とする特定用語については詳細な説明を加えて、本発明における実施の形態の説明とする。
【0011】
請求項1記載に係る発明は、燃焼部Aと、燃焼部Bと、夫々の燃焼部に連通し、燃焼排ガスを排気する排気部と、前記排気部に設けたCO濃度検出手段と、前記CO濃度検出手段で検出されたCO濃度を演算し、前記燃焼部Aと燃焼部Bの不完全燃焼を改善させる制御手段とを備え、前記複数の燃焼部が同時に燃焼している場合、いずれかの燃焼部の燃焼を変化させることにより、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する制御手段を有する複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置で、この実施の形態によれば制御手段は燃焼を変化させる前後でのCO濃度検出手段の検出するCO値の変化によって、どの燃焼部が不完全燃焼を起こしているかを特定することが可能になり、その燃焼部の不完全燃焼を改善する。
【0012】
請求項2記載に係る発明は、請求項1記載において、制御手段は、複数の燃焼部が同時に燃焼している場合に、前記いずれかの燃焼部の燃焼を一旦消火させて、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置で、この実施の形態によれば制御手段は、いずれかの燃焼部の燃焼を消火させる前後でのCO濃度検出手段が検出するCO値の変化によって、どの燃焼部が不完全燃焼を起こしているかを明確に特定することが可能になり、その燃焼部の不完全燃焼を改善する。
【0013】
請求項3記載に係る発明は、請求項1記載において、制御手段は複数の燃焼部が同時に燃焼している場合に、前記いずれかの燃焼部の燃焼出力を減少させることにより、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置で、この実施の形態によれば制御手段は、燃焼出力を減少させる前後でのCO濃度検出手段が検出するCO値の変化によって、いずれの燃焼部が不完全燃焼を起こしているかを明確に特定することが可能になり、その燃焼部の不完全燃焼を改善する。
【0014】
請求項4記載に係る発明は、請求項1記載において、制御手段は複数の燃焼部が同時に燃焼している場合に、前記いずれかの燃焼部における燃焼用空気供給ファンの出力を一時的に増加させることにより、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置で、この実施の形態によれば制御手段は、燃焼用空気供給ファンの出力を一時的に増加させる前後でのCO濃度検出手段が検出するCO値の変化によって、いずれの燃焼部が不完全燃焼を起こしているかを明確に特定することが可能になり、その燃焼部の不完全燃焼を改善する。
【0015】
請求項5記載に係る発明は、請求項1〜4のいずれかの記載において、制御手段は不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する場合、燃焼改善の度合いによって複数の燃焼部か、もしくはいずれかの前記燃焼部であるかを特定する複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置で、この実施の形態によれば制御手段はいずれかの燃焼部の消化する前後のCO濃度の変化量によって不完全燃焼の燃焼部を特定することが可能になり、その燃焼部の不完全燃焼を改善する。なお、不完全燃焼の改善とは、例えば不完全燃焼している燃焼部に燃焼用空気を多く供給するべく燃焼用空気供給ファンの出力を調整することが考えられる。また、複数の燃焼部とは燃焼部Aと燃焼部Bの二つの場合である。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図1〜図5を参照しながら説明する。
【0017】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施例における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の構成を示すブロック図で、図2は同複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置における動作を示すフローチャートである。
【0018】
図1、図2において、複数の燃焼部Aである給湯用燃焼部1と燃焼部Bである暖房用燃焼部2は共通の排気部3で連結されている。給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2には、それぞれ燃焼用空気供給ファンである給湯用ファン4と暖房用ファン5が接続され、燃焼に必要な空気は、給湯用ファン4と暖房用ファン5によって機器本体ケース11に設けた給気部6から機器内に流入する。給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2の燃焼により発生した排気ガスは、排気部3に案内され機器本体ケース11外に排出され、排気部3の途中に設けたCO濃度検出手段7は排気ガス中に含まれるCO値を検出する。
【0019】
制御手段8はマイクロコンピュータおよびその周辺回路から構成され、常には燃焼する給湯用燃焼部1または暖房用燃焼部2の燃焼量に応じたガスと燃焼用空気を、それぞれの燃焼部に送り完全燃焼させるため燃料供給量比例制御弁である給湯用比例制御弁12または暖房用比例制御弁13と給湯用ファン4または暖房用ファン5の出力を制御する。
【0020】
また制御手段8は、給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が単独または同時に燃焼している場合、不完全燃焼している燃焼部の特定とその燃焼部の燃焼改善を行うために図2のフローチャートに示すステップ(以下Sと表示する)1〜S12の制御シーケンスを実行するプログラムを格納しており、すなわち給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に燃焼している場合、いずれかの燃焼部の燃焼を一時的に消化する等の変化をさせることにより、前記燃焼を変化させる前後におけるCO濃度検出手段7の検出するCO値の変化によって不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定するとともに、特定した不完全燃焼の給湯用燃焼部1または暖房用燃焼部2または両燃焼部の燃焼改善を行うべく給湯用ファン4または暖房用ファン5の出力を調整する。9と10は間隔を有して並設した多数のフィンおよびこれを貫通した給水パイプからなる給湯用熱交換器と暖房用熱交換器で、14と15は給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2にガスの供給および遮断を行う電磁弁である。16は暖房用熱交換器10の入れ口と出口に接続して暖房温水回路を構成する暖房用のファンコイルユニットで、17、18は給湯用熱交換器9の給水口と給湯口である。図中、点線は制御手段8の制御信号線である。
【0021】
以上のように構成された複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置について、以下その動作と作用を説明する。制御手段8を通じて給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2を、設定した燃焼量で単独または同時運転を指示すると、電磁弁14、15が開き、そして給湯用ファン4、暖房用ファン5が回転して吸気部6から燃焼用空気が流入し、設定燃焼量に制御された給湯用比例制御弁12と暖房用比例制御弁13、給湯用ファン4と暖房用ファン5によりガスと燃焼用空気が給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2に供給され燃焼する。そして、給湯用燃焼部1に加熱された給湯用熱交換器9に流れる給水は湯となり、給湯され、また暖房用燃焼部2に加熱された暖房用熱交換器10の温水はファンコイルユニット16との回路を循環して暖房に使用される。
【0022】
このような使用において、給気部6が埃で目詰まりや何らかの要因で給湯用熱交換器9、暖房用熱交換器10の多数のフインが閉塞状態になると、燃焼用空気不足から、給湯用燃焼部1や暖房用燃焼部2が不完全燃焼して多量のCOを発生する。そして、排気ガス中のCOはCO濃度検出手段7で検出され、検出したCO値が制御手段8で燃焼改善データとして用いられる。
【0023】
すなわち、複合燃焼機器の使用中、制御手段8はS1でCO濃度検出手段7の検出信号を取り込んで監視し、S2でCO濃度が閾値以上か比較判断し、以下であればそのまま燃焼を継続させるS3に進み、閾値以上であればS4で給湯用または暖房用の燃焼部の単独燃焼かどうかを判断し、単独であればS5に進み、燃焼している給湯用または暖房用のいずれかの燃焼部における不完全燃焼の改善運転の制御を行う。すなわち、給湯用ファン4または暖房用ファン5の回転数を、CO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0024】
しかし、S4で給湯用または暖房用の燃焼部の単独燃焼でない、つまり同時に燃焼運転をしていると判断をするとS6に進み、いずれか一方、例えば暖房用燃焼部2をいったん消化し、S7でCO濃度検出手段7の検出信号を取り込んで監視し、S8でCO濃度が閾値以下か比較判断し、閾値以下であればS9で暖房用燃焼部2の不完全燃焼と特定し、S10で不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、暖房用ファン5の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0025】
また、S8でCO濃度が閾値以下か比較判断し、閾値以下でなければS11で給湯用燃焼部1の不完全燃焼と特定し、S12で不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、給湯用ファン4の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0026】
以上のように本実施例では、複数の燃焼部が単独燃焼している時はもちろん、同時に燃焼している場合、制御手段はいずれかの燃焼部の燃焼を一時的に消化させる変化により、前記燃焼を変化させる前後におけるCO濃度検出手段の検出するCO値の変化によって不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定し、その不完全燃焼の燃焼部における燃焼用空気供給ファンの出力を増加させ燃焼改善を行うことができる。
【0027】
(実施例2)
図3は本発明の第2の実施例における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置における動作を示すフローチャートである。本実施例は、複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の構成が、実施例1の発明と制御手段の制御シーケンスを実行するプログラムが異なるだけで、それ以外は実施例1におけるブロック図と基本的に同じなので、図1を利用して詳細な説明は省略する。
【0028】
制御手段8は、複数の燃焼部である給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に燃焼している場合、不完全燃焼している燃焼部の特定とその燃焼部の燃焼改善を行うために図3のフローチャートに示すS1〜S12の制御シーケンスを実行するプログラムを格納しており、すなわち給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に燃焼している場合、いずれかの燃焼部の燃焼出力(燃焼量)を一時的に最小にすることにより、前記燃焼出力を最小にする前後におけるCO濃度検出手段7の検出するCO値の変化によって不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定するとともに、特定した不完全燃焼の給湯用燃焼部1または暖房用燃焼部2の燃焼改善を行うべく給湯用ファン4または暖房用ファン5の出力を調整する。
【0029】
上記実施例において、実施例1で説明したように暖房用および給湯用に使用している際に、給気部6が埃で目詰まりや、何らかの要因で給湯用熱交換器9、暖房用熱交換器10の多数のフインが閉塞状態になると、燃焼用空気不足から給湯用燃焼部1や暖房用燃焼部2が不完全燃焼して多量のCOを発生する。そして、排気ガス中のCOはCO濃度検出手段7で検出され、検出したCO値が制御手段8で燃焼改善データとして用いられる。
【0030】
すなわち、複合燃焼機器の使用中、制御手段8はS1でCO濃度検出手段7の検出信号を取り込んで監視し、S2でCO濃度が閾値以上か比較判断し、以下であればそのまま燃焼を継続させるS3に進み、閾値以上であればS4で給湯用または暖房用の燃焼部の単独燃焼かどうかを判断し、単独であればS5に進み、燃焼している給湯用または暖房用のいずれかの燃焼部における不完全燃焼の改善運転の制御を行う。すなわち、給湯用ファン4または暖房用ファン5の回転数を、CO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0031】
しかし、S4で給湯用または暖房用の燃焼部の単独燃焼でない、つまり同時に燃焼運転していると判断をするとS6に進み、いずれか一方、例えば暖房用燃焼部2の出力を最小に変化させ、S7でCO濃度検出手段7の検出信号を取り込んで監視し、S8でCO濃度が閾値以下か比較判断し、閾値以下であればS9で暖房用燃焼部2の不完全燃焼と特定し、S10で不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、暖房用ファン5の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0032】
また、S8でCO濃度が閾値以下か比較判断し、閾値以下でなければS11で給湯用燃焼部1の不完全燃焼と特定し、S12で不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、給湯用ファン4の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0033】
以上のように本実施例では、複数の燃焼部が単独燃焼している時はもちろん、同時に燃焼している場合、制御手段はいずれかの燃焼部の燃焼出力を減少に変化させることにより、前記燃焼出力を減少にする前後におけるCO濃度検出手段の検出するCO値の変化によって不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定し、その不完全燃焼の燃焼部における燃焼用空気供給ファンの出力を増加させることにより、不完全燃焼を改善することができる。
【0034】
なお、上記実施例では不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定するのに、いずれかの燃焼部の燃焼出力を最小に変化させたが、これに限定されるものではなく、CO濃度検出手段の検出するCO値の変化によって不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定できる減少であれば良い。
【0035】
(実施例3)
図4は本発明の第3の実施例における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置における動作を示すフローチャートである。本実施例は、複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の構成が、実施例1の発明と制御手段の制御シーケンスを実行するプログラムが異なるだけで、それ以外は実施例1におけるブロック図と基本的に同じなので、図1を利用して詳細な説明は省略する。
【0036】
制御手段8は、複数の燃焼部である給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に燃焼している場合、不完全燃焼している燃焼部の特定とその燃焼部の燃焼改善を行うために図4のフローチャートに示すS1〜S12の制御シーケンスを実行するプログラムを格納しており、すなわち給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に燃焼している場合、いずれかの燃焼部の燃焼用空気供給ファンである暖房用または給湯用のファンの出力を一時的に増加することにより、前記暖房用または給湯用のファンの出力を増加する前後におけるCO濃度検出手段7の検出するCO値の変化によって不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定するとともに、特定した不完全燃焼の給湯用燃焼部1または暖房用燃焼部2の燃焼改善を行うべく給湯用ファン4または暖房用ファン5の出力を調整する。
【0037】
上記実施例において、実施例1で説明したように暖房用および給湯用に使用している際に、給気部6が埃で目詰まりや、何らかの要因で給湯用熱交換器9、暖房用熱交換器10の多数のフインが閉塞状態になると、燃焼用空気不足から給湯用燃焼部1や暖房用燃焼部2が不完全燃焼して多量のCOを発生する。そして、排気ガス中のCOはCO濃度検出手段7で検出され、検出したCO値が制御手段8で燃焼改善データとして用いられる。
【0038】
すなわち、複合燃焼機器の使用中、制御手段8はS1でCO濃度検出手段7の検出信号を取り込んで監視し、S2でCO濃度が閾値以上か比較判断し、以下であればそのまま燃焼を継続させるS3に進み、閾値以上であればS4で給湯用または暖房用の燃焼部の単独燃焼かどうかを判断し、単独であればS5に進み、燃焼している給湯用または暖房用のいずれかの燃焼部における不完全燃焼の改善運転の制御を行う。すなわち、給湯用ファン4または暖房用ファン5の回転数を、CO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0039】
しかし、S4で給湯用または暖房用の燃焼部の単独燃焼でない、つまり同時に燃焼運転していると判断をするとS6に進み、いずれか一方、例えば暖房用ファン5の出力を増加に変化させ、S7でCO濃度検出手段7の検出信号を取り込んで監視し、S8でCO濃度が閾値以下か比較判断し、閾値以下であれば燃焼改善が行われたことになるからS9で暖房用燃焼部2の不完全燃焼と特定し、S10で不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、暖房用ファン5の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0040】
また、S8でCO濃度が閾値以下か比較判断し、閾値以下でなければS11で給湯用燃焼部1の不完全燃焼と特定し、S12で不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、給湯用ファン4の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0041】
以上のように本実施例では、複数の燃焼部が単独燃焼している時はもちろん、同時に燃焼している場合、制御手段はいずれかの燃焼部の燃焼用空気供給ファンの出力を一時的に増加に変化させることにより、前記いずれかの燃焼部の燃焼用空気供給ファンの出力を増加にする前後におけるCO濃度検出手段の検出するCO値の変化によって不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定し、その不完全燃焼の燃焼部における燃焼用空気供給ファンの出力を増加させることにより、不完全燃焼を改善することができる。
【0042】
(実施例4)
図5は本発明の第4の実施例における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置における動作を示すフローチャートである。本実施例は、複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の構成が、実施例1の発明と制御手段の制御シーケンスを実行するプログラムが異なるだけで、それ以外は実施例1におけるブロック図と基本的に同じなので、図1を利用して詳細な説明は省略する。
【0043】
制御手段8は、給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に燃焼している場合、不完全燃焼している燃焼部の特定とその燃焼部の燃焼改善を行うために図5のフローチャートに示すS1〜S15の制御シーケンスを実行するプログラムを格納しており、すなわち複数の燃焼部である給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に燃焼している場合、いずれかの燃焼部をいったん消化して、その燃焼用空気供給ファンである暖房用ファン5または給湯用ファン4を停止することにより、給湯用燃焼部1または暖房用燃焼部2を停止する前後におけるCO濃度検出手段7の検出するCO値の変化量を基準値に対し大、中の2段階に分けて判定することにより、不完全燃焼がどの燃焼部、または給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2が同時に発生しているかを特定するとともに、特定した不完全燃焼の給湯用燃焼部1または暖房用燃焼部2の燃焼改善を行うべく給湯用ファン4または暖房用ファン5の出力を調整する。
【0044】
上記実施例において、実施例1で説明したように暖房用および給湯用に使用している際に、給気部6が埃で目詰まりや、何らかの要因で給湯用熱交換器9、暖房用熱交換器10の多数のフインが閉塞状態になると、燃焼用空気不足から給湯用燃焼部1や暖房用燃焼部2が不完全燃焼して多量のCOを発生する。そして、排気ガス中のCOはCO濃度検出手段7で検出され、検出したCO値が制御手段8で燃焼改善データとして用いられる。
【0045】
すなわち、複合燃焼機器の使用中、制御手段8はS1でCO濃度検出手段7の検出信号を取り込んで監視し、S2でCO濃度が閾値以上か比較判断し、以下であればそのまま燃焼を継続させるS3に進み、閾値以上であればS4で給湯用燃焼部1または暖房用燃焼部2の単独燃焼かどうかを判断し、単独であればS5に進み、燃焼している給湯用または暖房用のいずれかの燃焼部における不完全燃焼の改善運転の制御を行う。すなわち、給湯用ファン4または暖房用ファン5の回転数を、CO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0046】
しかし、S4で給湯用または暖房用の燃焼部の単独燃焼でない、つまり同時に燃焼運転していると判断をするとS6に進み、いずれか一方、例えば暖房用燃焼部2をいったん消化して暖房用ファン5を停止させ、S7でCO濃度検出手段7の検出信号を取り込んで監視し、S8でCO濃度の変化量が「大」か比較判断し、「大」であれば、つまり暖房用燃焼部2の消化でCO濃度が正常の燃焼時(不完全燃焼状態でない)に戻る大きな変化であればS9で暖房用燃焼部2の不完全燃焼と特定し、S10で不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、暖房用ファン5の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0047】
また、S8でCO濃度の変化量が「大」か比較判断し、「大」でなくS11でCO濃度の変化量が「中(大の1/2)」か比較判断し、「中」であれば、つまり同時に不完全燃焼している一方の暖房用燃焼部2の消化で一方の燃焼部の不完全燃焼が解消され、CO濃度が正常の燃焼時の値に戻るまでは至らないが半分程度の「中」の変化とみなし、S12で給湯用燃焼部1と暖房用燃焼部2の同時不完全燃焼と特定し、S13で両燃焼部における不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、給湯用ファン4と暖房用ファン5の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0048】
しかし、S11でCO濃度の変化量が「中」か比較判断し、「中」でなければS14で給湯用燃焼部1の不完全燃焼と特定し、S15で不完全燃焼の改善運転の制御を行うため、給湯用ファン4の回転数をCO濃度が閾値以下になるまで上昇させて燃焼用空気の不足を補い、S3の燃焼継続に移行する。
【0049】
以上のように本実施例では、複数の燃焼部が単独燃焼している時はもちろん、同時に燃焼している場合、制御手段はいずれかの燃焼部をいったん消化して燃焼部を停止する前後におけるCO濃度検出手段の検出するCO値の変化量を基準値に対し大、中の2段階に分けて判定することにより、不完全燃焼がどの燃焼部、または複数の燃焼部で同時に発生しているかを特定でき、その不完全燃焼の燃焼部における燃焼用空気供給ファンの出力を増加させることにより、不完全燃焼を改善することができる。
【0050】
なお、上記各実施例では各燃焼部の不完全燃焼の改善を制御する手段と、どの燃焼部が不完全燃焼しているかを特定する制御手段とを一体にしているが、別々であってもよいことは当然である。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているか特定することができ、的確に燃焼部の不完全燃焼を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜4における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の構成を示すブロック図
【図2】同実施例1における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の動作を示すフローチャート
【図3】同実施例2における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の動作を示すフローチャート
【図4】同実施例3における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の動作を示すフローチャート
【図5】同実施例4における複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置の動作を示すフローチャート
【図6】従来の燃焼機器における不完全燃焼検出装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 給湯用燃焼部(燃焼部A)
2 暖房用燃焼部(燃焼部B)
3 排気部
4 給湯用ファン(燃焼用空気供給ファン)
5 暖房用ファン(燃焼用空気供給ファン)
6 給気部
7 CO濃度検出手段
8 制御手段
9 給湯用熱交換器
10 暖房用熱交換器
Claims (5)
- 燃焼部Aと、燃焼部Bと、夫々の燃焼部に連通し、燃焼排ガスを排出する排気部と、前記排気部に設け、燃焼排ガス中のCO濃度を検出するCO濃度検出手段と、前記CO濃度検出手段で検出されたCO濃度を演算し、前記燃焼部Aと燃焼部Bの不完全燃焼を改善させる制御手段とを備え、前記複数の燃焼部が同時に燃焼している場合、一方の燃焼部の燃焼を変化させることにより、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する制御手段を有する複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
- 制御手段は、複数の燃焼部が同時に燃焼している場合に、前記いずれかの燃焼部の燃焼を一旦消火させて、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する請求項1に記載の複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
- 制御手段は、複数の燃焼部が同時に燃焼している場合に、前記いずれかの燃焼部の燃焼出力を減少させることにより、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する請求項1に記載の複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
- 制御手段は、複数の燃焼部が同時に燃焼している場合に、前記いずれかの燃焼部における燃焼用空気供給ファンの出力を一時的に増加させることにより、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する請求項1に記載の複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
- 制御手段は、不完全燃焼がどの燃焼部で発生しているかを特定する場合、燃焼改善の度合いによって複数の燃焼部か、もしくはいずれかの前記燃焼部であるかを特定する請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
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-
2003
- 2003-01-24 JP JP2003015869A patent/JP2004226027A/ja active Pending
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JP2008281272A (ja) * | 2007-05-10 | 2008-11-20 | Rinnai Corp | 外置き型燃焼装置 |
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