JP2004224141A - 潜水具 - Google Patents

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Abstract

【課題】潜水士等が浄水タンクやその他、水中で行った呼気が水中に排出されないようにすることにより、浄水等の水の汚染を防止できる潜水具の提供を課題とする。
【解決手段】空気供給源からの空気を給気チューブ20を介して導入し圧力調整を行うレギュレータ10を備え、その圧力調整された空気を装着者が吸い込めるようにした潜水具で、レギュレータ10に排気口12を設けると共に、排気口12に対して着脱可能に接続されて水上まで達することができる排気チューブ40を設けて、装着者の呼気をレギュレータ10から排気チューブ40を介して水上まで運び出すことを可能にすると共に、装着者がレギュレータ10内に排出した呼気によって生じた圧力上昇により、その圧力上昇の間だけ排気通路を開放するように構成した排気調節弁50を排気チューブ40の途中に設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は潜水具に関し、より詳しくは装着者が水中でなした呼吸による呼気を水中へは放出しないようにすることができる潜水具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、潜水具は大きく分けて、ヘルメット潜水具とフーカー潜水具とスクーバ潜水具とに分類することができる。
前記ヘルメット潜水具は、水上にあるコンプレッサー等の空気供給源から給気チューブで水中にいる装着者(潜水士)のヘルメット内に空気を送り、装着者は送られてきた空気で呼吸し、またその空気は潜水服内にも流通するようになされた潜水具で、潜水服内に貯留した空気による浮力やその他のメリットを得ることができる。一方、機動性に劣ることや習熟に時間がかかる等の問題がある。
前記フーカー潜水具は、水上にあるコンプレッサー等の空気供給源から給気チューブで空気を供給し、末端のレギュレータ(圧力調整器)で圧力を潜水深度の圧力に二次調整をして、呼吸用空気を装着者に供給するようにした潜水具で、ヘルメット潜水具に比べて機動性が良く、消費空気量が少ないメリットがある。
前記スクーバ潜水具は、アクアラングの商品名で販売されているもので、空気ボンベを携帯し、該ボンベからの給気チューブで空気を供給し、レギュレータで潜水深度の圧力に二次調整をして、呼吸用空気を装着者に供給するようにした潜水具で、空気供給源である空気ボンベを携帯することから非常に機動性、自由度に富むメリットがあるが、空気量が制限される問題等があった。
【0003】
図7に従来のフーカー潜水具の一例を示す。1はレギュレータで、2は給気チューブである。また3はフルフェイスマスクである。図示しない水上のコンプレッサー等の空気供給源から供給された空気はレギュレータ1内に送られ、圧力を二次調整されて、潜水深度の圧力とされて装着者の呼吸に供される。レギュレータ1内の空気はフルフェイスマスク3内に連通し、装着者が吸気動作することで体内に吸気される。一方、装着者の呼吸によって排出された呼気は、レギュレータ1の一部から水中に泡4状に放出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記した各種類の潜水具においては、空気の供給方法にそれぞれ特徴を施しているものの、一方、排気については、装着者(潜水士)が水中での呼吸によって排出した呼気はそのまま水中に放出されるにまかされていた。
しかしながら最近では、例えば浄水タンク等やその他の貯水施設において、浄水等の汚染をできる限り少なくすることが要求されるようになってきた。このような施設では、貯水槽内での作業は水中ロボット等で行えばよいのであるが、やはり場合によっては潜水による作業を必要とする場合がある。このような場合には、勿論、潜水士は身体からの汚染が生じないような装備をして潜水するわけであるが、自らの呼吸に関しては、依然としてその呼気を水中にそのまま放出する状況であった。このため、呼気による槽内の水等の汚染、或いは衛生上の問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記従来の潜水具における問題を解消し、潜水士等が浄水タンクやその他、水中において行った呼気が水中に排出されないようにすることにより、浄水等の水の汚染を防止することができる潜水具の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の潜水具は、水上に配置されるコンプレッサー或いは携帯される空気ボンベ等の空気供給源から供給される空気を給気チューブを介して導入し、圧力調整を行うレギュレータを備え、該レギュレータで圧力調整された空気を装着者が吸い込むことができるようにした潜水具であって、前記レギュレータに排気口を設けると共に、該排気口に対して着脱可能に接続されて水上まで達することができる排気チューブを設け、これによって装着者が呼吸によって排出した呼気を前記レギュレータから排気チューブを介して水上まで運び出すことを可能にすると共に、前記装着者が前記レギュレータ内に排出した呼気によって生じた圧力上昇により、その圧力上昇の間だけ排気通路を開放するように構成した排気調節弁を前記排気チューブの途中に設けたことを第1の特徴としている。
また本発明の潜水具は、水上に配置されるコンプレッサー或いは携帯される空気ボンベ等の空気供給源から供給される空気を給気チューブを介して導入し、圧力調整を行うレギュレータを備え、該レギュレータで圧力調整された空気を装着者が吸い込むことができるようにした潜水具であって、水上まで達することができる排気チューブを着脱可能に接続できる排気口を前記レギュレータに設け、これによって装着者が呼吸によって排出した呼気を前記レギュレータから排気チューブを介して水上まで運び出すことを可能にすると共に、前記装着者が前記レギュレータ内に排出した呼気によって生じた圧力上昇により、その圧力上昇の間だけ前記排気口を開放するようにした排気調節弁を前記レギュレータに設けたことを第2の特徴としている。
また本発明の潜水具は、上記第1又は第2の特徴に加えて、レギュレータは、少なくとも装着者の口と鼻を水密に覆うことができるフェイスマスクと着脱可能に連結される構成としてあることを第3の特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下の図面を参照して、本発明の実施形態を更に説明する。
図1〜図4は本発明の第1の実施形態を示し、図1は潜水具の概略構成図、図2は潜水具の要部の縦断面図、図3は潜水具の要部の水平断面図、図4は排気調節弁の説明図である。また図5は本発明の第2の実施形態を示す概略構成図、図6は本発明の第3の実施形態を示す要部の断面構成図である。
【0008】
先ず図1〜図4を参照して、本発明の潜水具の第1の実施形態を説明する。
10はレギュレータ、20は給気チューブ、30はフルフェイスマスク、40は排気チューブである。50は排気チューブ40に設けられた排気調節弁である。
【0009】
レギュレータ10には前記給気チューブ20を通って送られてくる空気を導入するための空気導入口11と、装着者Pの呼気を排出するための排気口12が設けられている。前記空気導入口11には前記給気チューブ20が着脱可能に接続される。また前記排気口12には前記排気チューブ40が着脱可能に接続される。
前記給気チューブ20は水上まで延長され、水上に配置された図示しないコンプレッサー等の空気供給源に接続される。
前記排気チューブ40は、途中に排気調節弁50を介して、レギュレータ10側の排気チューブ41と末端側の排気チューブ42とからなり、全体として水上まで延長されるものとし、装着者Pが排出した呼気を水上まで運び出すことを可能としている。ただし、単に排気チューブ40を水上まで延長するだけでは問題があり、水中にいる装着者Pがその呼吸を支障なく行うことが確保できなくなる。
【0010】
前記レギュレータ10内には空気室13が設けられ、該空気室13に対して前記空気導入口11と排気口12とが左右から連通している。空気室13はダイヤフラム14を介して外界と接するようにしている。
前記ダイヤフラム14は、水中においては外から水圧を受けるようになされている。
前記ダイヤフラム14の前面側、即ち、前記空気室13とは反対側の外殻15には通圧穴15aと膨出止壁15bが設けられており、この通圧穴15aを介して外界からの水圧がダイヤフラム14に加わるようにしている。一方、前記膨出止璧15bによって、ダイヤフラム14が外方向(空気室13内空間が大きくなる方向)に膨出するのを制止するようにしている。
前記ダイヤフラム14の前面側の外殻15部分は、これを蓋として取り外しができるようにすることができる。この場合には、蓋に通圧穴15aと膨出止璧15bが一体に形成されることになる。
また前記ダイヤフラム14は前記蓋を外した状態で着脱自在に取り付けることができるようにすることができる。
【0011】
レギュレータ10の前記空気導入口11には給気調節弁16が設けられ、該給気調節弁16の受圧ロット16aの先端部が前記ダイヤフラム14に対して対峙した状態に設けられている。前記給気調節弁16は、常時において、空気導入口11を閉止する方向にバネ付勢されて設けられている。そしてダイヤフラム14を境とした空気室13内の気圧と外界の水圧とが均衡している(バランスしている)場合は、前記受圧ロット16aがダイヤフラム14に僅かに接触した状態にあって、且つ前記空気導入口11が閉止された状態にある。一方、前記空気室13内の気圧と外界の水圧とのバランスが崩れてダイヤフラム14が空気室13側に膨出する(空気室13の気圧が外界の水圧よりも低圧になる)と、該空気室13内方向へ膨出したダイヤフラム14によって受圧ロット16aが押され、結果として給気調節弁16がバネ付勢に抗して空気導入口11を開く。これによって上記空気供給源からの空気が給気チューブ20を通って空気室13内に導入される。空気の導入はダイヤフラム14を境とした内外の圧力のバランスがとれるまで(同圧になるまで)続く。従って装着者(潜水士)Pが水中で呼吸を行うことで、空気室13内の空気が吸い込まれる都度、その吸い込んだ分だけ空気導入口11を通して空気が空気室13に補充される。
【0012】
前記レギュレータ10には連結口17が設けられ、これが前記フルフェイスマスク30の連結口31と着脱可能に連結されることで、レギュレータ10とフルフェイスマスク30との間の連絡通路18が構成される。
【0013】
前記フルフェイスマスク30は、装着者Pの顔面全体を覆うマスクで、装着した状態で、フルフェイスマスク30内に外部からの水が浸入するのを防止するようになされている。フルフェイスマスク30の少なくとも装着者Pの口に対応する部分は呼吸空間32として空間が確保されている。この呼吸空間32は装着者Pが外部と連絡をとるのに必要な発声空間ともなっている。
フルフェイスマスク30の呼吸空間32と前記レギュレータ10の空気室13とは前記連絡通路18によって相互に連通されている。このため装着者Pが呼吸によって吸気すると、圧力低下した呼吸空間32内へ空気室13から空気が補充され、空気室13には空気導入口11から空気が補充される。また装着者Pが呼吸によって呼気すると、圧力上昇した呼吸空間32から空気室13内へ空気(少なくとも呼気の一部が含まれる)が流れる。この場合、空気室13内の圧力が上昇するが、前記給気調節弁16が開くことはない。また空気室13内の気圧が外部の水圧より上昇しても、ダイヤフラム14が外方へ自由に膨出することはない。ダイヤフラム14が外方へ膨出するのは、前記膨出止璧15bによって阻止されているからである。
【0014】
図4を参照して排気調節弁50を説明する。図4は排気調節弁50が開放された状態を示し、(A)は一部断面平面図、(B)は一部断面正面図である。
排気調節弁50は前記排気チューブ40の途中に設けられ、感圧膨縮チューブ51と一対の接続部52、53とを有する。前記感圧膨縮チューブ51は、周囲からの水圧を受け、またレギュレータ10側の排気チューブ41内からの気圧とを受けて膨縮するように構成されたもので、通常時においては接続部52、53の何れか一方若しくは両方の通気口52a、53aを覆って密閉状態にすると共に、前記レギュレータ10の空気室13内の圧力が前記装着者Pの呼気によって上昇した時には、その圧力上昇を受けて前記通気口52a、53aの密閉を解除して各排気チューブ41、42からなる排気チューブ40の全排気通路を開放するようになされている。レギュレータ10側からの空気(呼気)は、前記排気調節弁50により通路開放された間だけ排気チューブ40を流れて水上まで達し、大気開放される。
感圧膨縮チューブ51は、空気室13の気圧が外部の水圧よりも低い場合(装着者Pが吸気している場合)及び空気室13の気圧が外部の水圧とバランスしている場合(同圧になっている場合)には前記一対の通気口52a、53a間での通気を遮断し、空気室13の気圧が外部の水圧よりも上昇した場合のみ前記一対の通気口52a、53a間での通気を確保するように予め調整したものを用いる。
本実施形態では、レギュレータ10側とは反対の流出側の通気口53aを感圧膨縮チューブ51によって常時、密閉状態に閉塞されるようにしている。ここで常時とは、前記空気室13の気圧が水圧よりも上昇している場合以外の場合を言う。
なお排気調節弁50の取り付け位置は、レギュレータ10に近い位置が排気調節弁50の良好な動作を確保する上で好ましい。
【0015】
以上のように、排気調節弁50を排気チューブ40に設けることにより、装着者Pが呼吸によって呼気したときには、その呼気をレギュレータ10から排気チューブ40を通って水上に放出することができる。一方、装着者Pが呼気していない場合には、排気チューブ51を通ってレギュレータ10内の空気が排出されることが防止されるので、装着者Pは自己の呼吸による吸気を不自由なく行うことができる。排気チューブ40だけが単にレギュレータ10に接続されている場合には、レギュレータ10内の空気が排気チューブ40を通って排出されてしまい、呼吸できなくなる。
【0016】
図5を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、上記第1の実施形態における排気調節弁50の代わりに、構成を少し変更した排気調節弁60を設けている。排気調節弁60以外の構成は第1の実施形態の構成と同様であり、同一の部材には同一の符号を付して示している。
この排気調節弁60は、ケース61内に外界とダイヤフラム62で仕切られた空気室63を設け、この空気室63内にレギュレータ10側の排気チューブ41からの呼気を受け入れる受入口64と空気室63内の空気を末端側の排気チューブ42へ送り出す送出口65とを設けている。そして前記末端側の排気チューブ42の送出口65を開閉するための弁体66を設けている。該弁体66は、常時は前記送出口65を閉塞し且つ前記受入口64からの呼気を受けて空気室63内の気圧が外部の水圧よりも上昇することで前記ダイヤフラム62が外方へ膨出すると前記送出口65を開放するように、前記ダイヤフラム62に一体的に取り付けられている。
勿論、前記弁体66は必ずしもダイヤフラム62に一体的に取り付けられている必要はない。要するに、弁体66は、空気室63と外部の水圧とが均衡(同圧)している状態では前記送出口65を閉塞し、前記受入口64から空気が入ってくることで内外の圧力均衡が崩れてダイヤフラム62が外方へ膨出したときに、前記送出口65を開放し、これによって空気室63の気圧が低下して外部の水圧と均衡すると、それに伴うダイヤフラム62の収縮に従動して再び送出口65を閉止するように構成すればよい。
【0017】
以上のように排気調節弁60を構成することで、装着者Pが呼吸によって呼気すると、その呼気がフルフェイスマスク30からレギュレータ10の空気室13に入り、これによって空気室13内の前記呼気量に相当する空気がレギュレータ側の排気チューブ41を通って排気調節弁60内に入り、これによってダイヤフラム62が外方へ膨出し、弁体66が送出口65を開く。そして前記呼気量に相当する空気が空気室63から末端側の排気チューブ42へ排出されることで、空気室63内の気圧が外部の水圧と均衡するとダイヤフラム62に連動して弁体66が送出口65を閉塞する。即ち、装着者Pが呼吸により息を吐き出すと、その呼気分だけが排気チューブ40を通って水上へ放出される。これによってレギュレータ10内の空気量(空気圧)は確保され、装着者Pは呼吸を支障なく続けることができる。
【0018】
図6を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態は、排気調節弁70をレギュレータ10の空気室13の排気口12に対して設けたものである。
即ち排気口12に対して、該排気口12を閉止方向にバネ付勢する弁体71を取り付け、且つ弁体71とダイヤフラム14とを連結する連結ワイヤ72を設けている。前記弁体71は、空気室13内の気圧と外部の水圧とが均衡してダイヤフラム14が図6の仮想線(2点鎖線)の状態にあるときには、前記バネ付勢により排気口12を閉塞しており、装着者Pがその呼吸によって呼気することでダイヤフラム14が前記仮想線から実線で示す方向に膨出すると、前記連結ワイヤ72がダイヤフラム14と共に引っ張られ、その結果、弁体71は仮想線で示す閉止状態の位置からバネ付勢に抗して実線で示す方向に動かされて排気口12を開放する。これにより空気室13内の空気が排出され、再び内外の圧力が均衡するとダイヤフラム14の収縮に伴って前記連結ワイヤ72による引張力が失われ、弁体71がそのバネ付勢力で排気口12を閉塞する。結果として、装着者Pが呼吸により呼気を行うと、その呼気量に相当する量だけがレギュレータ10から排気チューブ40を経て水上へ放出される。これによってレギュレータ10内の空気量(空気圧)は確保され、装着者Pは支障なく呼吸を続けることができる。
【0019】
なお前記レギュレータ10の空気室13内に設ける排気調節弁70は、上記した弁体71と連結ワイヤ72とによるものに限るものではない。空気室13に設けられる排気調節弁70は、要するに、装着者Pが呼吸により吸気を行っている場合及び吸気も呼気も行っていない間(空気室13内の気圧が外部の水圧と同じか、それ未満となった場合)は排気口12を閉塞状態に維持し、装着者Pが呼吸により呼気を行っている間(空気室13内の気圧が外部の水圧よりも大きくなった場合)は排気口12を開放状態にするようにした構成とすればよい。
【0020】
上記の第1〜3の実施形態では、フルフェイスマスク30をレギュレータ10と組み合わせたが、装着者Pの呼気が水中に放出されないようにするためには、少なくとも装着者Pの口と鼻を水密に覆うことができるフェイスマスクであればよく、目等を含む顔全体を必ずしも覆うものでなくともよい。
更に潜水士等が自己の呼気を全てレギュレータ10内に戻すようにする限りにおいては、フェイスマスクを用いる代わりに、マウスピースをレギュレータ10と組み合わせても、全ての呼気を水中に放出することなく水上まで運んで放出させることも可能である。この場合は潜水士の自己管理が必要となる。
【0021】
【発明の効果】
本発明は以上の構成、作用よりなり、請求項1に記載の潜水具によれば、水上に配置されるコンプレッサー或いは携帯される空気ボンベ等の空気供給源から供給される空気を給気チューブを介して導入し、圧力調整を行うレギュレータを備え、該レギュレータで圧力調整された空気を装着者が吸い込むことができるようにした潜水具であって、前記レギュレータに排気口を設けると共に、該排気口に対して着脱可能に接続されて水上まで達することができる排気チューブを設け、これによって装着者が呼吸によって排出した呼気を前記レギュレータから排気チューブを介して水上まで運び出すことを可能にすると共に、前記装着者が前記レギュレータ内に排出した呼気によって生じた圧力上昇により、その圧力上昇の間だけ排気通路を開放するように構成した排気調節弁を前記排気チューブの途中に設けたので、
装着者が水中での呼吸によって排出した呼気を、水中に放出することなく、レギュレータから排気チューブを介して水上まで運んで放出することができる。よって浄水等を呼気で汚染することが予防できる。
しかもレギュレータから排気チューブを水上まで達するように接続しても、その排気チューブの途中に設けた排気調節弁により、装着者が呼吸によって排出した呼気量だけをその都度、水上に放出することができるので、レギュレータの内部には装着者が呼吸を行うのに十分な空気量を引き続き安定して確保することができる。
排気調節弁を排気チューブに設けることで、レギュレータ内等に設ける場合に比べて、レギュレータの構造が複雑化したり、重量が増加したり、寸法が大きくなったりすることを回避できる。
また請求項2に記載の潜水具によれば、水上に配置されるコンプレッサー或いは携帯される空気ボンベ等の空気供給源から供給される空気を給気チューブを介して導入し、圧力調整を行うレギュレータを備え、該レギュレータで圧力調整された空気を装着者が吸い込むことができるようにした潜水具であって、水上まで達することができる排気チューブを着脱可能に接続できる排気口を前記レギュレータに設け、これによって装着者が呼吸によって排出した呼気を前記レギュレータから排気チューブを介して水上まで運び出すことを可能にすると共に、前記装着者が前記レギュレータ内に排出した呼気によって生じた圧力上昇により、その圧力上昇の間だけ前記排気口を開放するようにした排気調節弁を前記レギュレータに設けたので、
装着者が水中での呼吸によって排出した呼気を、水中に放出することなく、レギュレータから排気チューブを介して水上まで運んで放出することができる。よって浄水等を呼気で汚染することが予防できる。
しかもレギュレータから排気チューブを水上まで達するように接続しても、レギュレータに設けた排気調節弁により、装着者が呼吸によって排出した呼気量だけをその都度、水上に放出することができるので、レギュレータの内部には装着者が呼吸を行うのに十分な空気量を引き続き安定して確保することができる。
排気調節弁をレギュレータに設けることで、排気チューブは、供給チューブと同様のものでよく、何ら特別な構成を付加することのない通常のものを用いることができる。
また請求項3に記載の潜水具によれば、上記請求項1又は2に記載の構成による効果に加えて、レギュレータは、少なくとも装着者の口と鼻を水密に覆うことができるフェイスマスクと着脱可能に連結される構成としてあるので、
装着者が呼吸によって排出した口や鼻からの呼気は、フェイスマスクから確実にレギュレータに戻り、水中に漏れることがない。勿論、口や鼻からの液等の漏出も防止できる。
また装着者の口や鼻はフェイスマスクの中で自由であり、自由に呼吸できる他、外部との通信に自由に話したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る潜水具の概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る潜水具の要部の縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る潜水具の要部の水平断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る潜水具の排気調節弁の説明図で、(A)は一部断面平面図、(B)は一部断面正面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る潜水具の概略構成図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る潜水具の要部の断面構成図である。
【図7】従来の潜水具の概略構成図である。
【符号の説明】
10 レギュレータ
11 空気導入口
12 排気口
13 空気室
14 ダイヤフラム
15 外殻
15a 通気穴
15b 膨出止壁
16 給気調整弁
16a 受圧ロッド
17 連結口
18 連絡通路
20 給気チューブ
30 フルフェイスマスク
31 連結口
32 呼吸空間
40 排気チューブ
41 レギュレータ側の排気チューブ
42 末端側に排気チューブ
50 排気調節弁
51 感圧膨縮チューブ
52 接続部
53 接続部
60 排気調節弁
61 ケース
62 ダイヤフラム
63 空気室
64 受入口
65 送出口
66 弁体
70 排気調節弁
71 弁体
72 連絡ワイヤ
P 装着者

Claims (3)

  1. 水上に配置されるコンプレッサー或いは携帯される空気ボンベ等の空気供給源から供給される空気を給気チューブを介して導入し、圧力調整を行うレギュレータを備え、該レギュレータで圧力調整された空気を装着者が吸い込むことができるようにした潜水具であって、
    前記レギュレータに排気口を設けると共に、該排気口に対して着脱可能に接続されて水上まで達することができる排気チューブを設け、これによって装着者が呼吸によって排出した呼気を前記レギュレータから排気チューブを介して水上まで運び出すことを可能にすると共に、前記装着者が前記レギュレータ内に排出した呼気によって生じた圧力上昇により、その圧力上昇の間だけ排気通路を開放するように構成した排気調節弁を前記排気チューブの途中に設けたことを特徴とする潜水具。
  2. 水上に配置されるコンプレッサー或いは携帯される空気ボンベ等の空気供給源から供給される空気を給気チューブを介して導入し、圧力調整を行うレギュレータを備え、該レギュレータで圧力調整された空気を装着者が吸い込むことができるようにした潜水具であって、
    水上まで達することができる排気チューブを着脱可能に接続できる排気口を前記レギュレータに設け、これによって装着者が呼吸によって排出した呼気を前記レギュレータから排気チューブを介して水上まで運び出すことを可能にすると共に、前記装着者が前記レギュレータ内に排出した呼気によって生じた圧力上昇により、その圧力上昇の間だけ前記排気口を開放するようにした排気調節弁を前記レギュレータに設けたことを特徴とする潜水具。
  3. レギュレータは、少なくとも装着者の口と鼻を水密に覆うことができるフェイスマスクと着脱可能に連結される構成としてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の潜水具。
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CN100572190C (zh) * 2006-02-16 2009-12-23 科比摩根潜水系统股份有限公司 用于水下潜水设备的阀门系统
JP2014034254A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Nippon Sensuiki Co Ltd フルフェイスマスクのレギュレーター固定方法

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