JP2004222810A - 硬膜外麻酔カテーテル - Google Patents
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Abstract
【課題】柔軟性および耐キンク性に優れた硬膜外麻酔カテーテルを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の硬膜外麻酔カテーテル1は、略十字形状の内腔2を有するカテーテル本体10と、カテーテル本体10の壁部3に軸方向に沿って線状に埋設された複数の補強部材4と備える。この補強部材4は、放射線不透過性材料を30〜50重量%含有する熱可塑性樹脂により形成されている。補強部材4の断面積は、壁部3の断面積の25〜60%である。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の硬膜外麻酔カテーテル1は、略十字形状の内腔2を有するカテーテル本体10と、カテーテル本体10の壁部3に軸方向に沿って線状に埋設された複数の補強部材4と備える。この補強部材4は、放射線不透過性材料を30〜50重量%含有する熱可塑性樹脂により形成されている。補強部材4の断面積は、壁部3の断面積の25〜60%である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬膜外麻酔を行う際に硬膜外腔に留置して用いる硬膜外麻酔カテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
硬膜外麻酔手技は、術中において副作用の高い全身麻酔量を低減化することができ、また、術後も術後痛を緩和することができ、運動神経系や消化器官系を阻害されずに患者の早期リハビリ、早期回復、早期退院を促進する効果があるとして注目され、広く実施されている。
この硬膜外麻酔手技の一般的な操作法を説明すると、背面を消毒し局部浸潤麻酔をした後、外針内に内針を挿入した針組立体よりなる硬膜外針を背中皮膚面から穿刺して行き、背骨(棘骨)間から棘間靭帯に到着後、内針を抜く。その後、外針が硬膜外腔に挿入されていることを確認し、外針内に硬膜外麻酔カテーテルを挿入する。そして、硬膜外麻酔カテーテルを介して硬膜外腔に麻酔薬を投与される。
【0003】
このような硬膜外麻酔カテーテルでは、細く複雑な形状の硬膜外腔に迅速かつ確実に挿入し得るような優れた操作性が要求される。また、硬膜外腔の湾曲、屈曲した部位でカテーテルに折れ曲がりが生じない耐キンク性が必要とされる。
特に、硬膜外麻酔カテーテルの挿入時には、生体組織の損傷や迷入することを防止するため、柔軟性が要求され、硬膜外腔に留置した後には、背骨(棘骨)間に挟まってカテーテルの内腔が閉塞してしまうおそれがあるため、耐キンク性が要求される。
このため、耐キンク性を向上させようとするものとして、内腔上に長手方向に沿って配置された複数の突出部を有する硬膜外麻酔カテーテルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、動脈や静脈内に挿入される血管カテーテルにおいても、カテーテルのよじれや、血液サンプルの採取時の吸引によって、カテーテルの内腔が閉塞するおそれがあるため、耐キンク性が要求されている。
このため、内腔上に複数の突出部を有するとともに、この突出部に放射線不透過材料を配置した血管カテーテルが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−192228号公報
【特許文献2】
特開平10−80491号公報
【0006】
しかしながら、上述した従来の硬膜外麻酔カテーテルは、柔軟性に優れているが、突状部がカテーテル本体と同一の材料で構成されているため、カテーテルが背骨(棘骨)間に挟まったときに生じる強烈な圧迫力が加わった場合には、カテーテルの内腔が略完全に閉塞してしまうおそれがある。
また、この硬膜外麻酔カテーテルには、放射線不透過性材料がカテーテル本体の壁部に設けられているが、エックス線撮影により留置された状態を確認することのみを目的として設けられており、カテーテルのキンクを抑制する役割を有するものではない。
【0007】
また、上述した従来の血管カテーテルのような構成としたとしても、カテーテルが背骨(棘骨)間に挟まったときに生じる圧迫力は、血管内でカテーテルがよじれたり、吸引によって生じる圧力とは比べものにならない程、大きな力であるため、カテーテルの内腔が略完全に閉塞してしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術の課題を解決すべくなされたもので、柔軟性および耐キンク性に優れた硬膜外麻酔カテーテルを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明により達成される。
(1)異形の内腔を有するカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の壁部に軸方向に沿って線状に埋設された複数の補強部材と備える硬膜外麻酔カテーテルであって、
前記補強部材の断面積は、前記壁部の断面積の25〜60%であることを特徴とする硬膜外麻酔カテーテル。
【0010】
(2) 前記カテーテル本体の内腔は、略十字形状である上記(1)に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
【0011】
(3) 前記補強部材は、カテーテル本体よりも150〜510Mpa高い引張弾性率を有する上記(1)に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
【0012】
(4) 前記補強部材は、放射線不透過性材料を30〜50重量%含有する熱可塑性樹脂により形成されている上記(1)に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
【0013】
【本発明の実施の形態】
以下、本発明の硬膜外麻酔カテーテルを添付図面に示す好適な実施の形態に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の硬膜外麻酔カテーテルの先端部を示す概略図であり、図2は、本発明の硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【0015】
図示の硬膜外麻酔カテーテル1は、異形の内腔(ルーメン)2を有するカテーテル本体10と、カテーテル本体10の壁部3に軸方向に沿って線状に埋設された複数の補強部材4と備えている。
【0016】
カテーテル本体10は、生体への挿入時に生体組織を損傷しないようにするために柔軟性を有し、かつ術者に感覚が伝わる程度の硬度を有する材料によって形成されている。例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、熱可塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂が挙げられる。具体的には、カテーテル本体10の外部からルーメン2内を視認できる透明性を有することから、高硬度ポリウレタンが好適である。
【0017】
補強部材4は、カテーテル本体10の内腔2が外圧によって折れ曲がることを防止するために強度を有し、かつカテーテル本体10の柔軟性を大幅に低減しないようにするために柔軟性を有する材料によって形成されている。
また、補強部材4を放射線不透過材料によって形成することにより、エックス線撮影によって硬膜外麻酔カテーテル1の留置された状態を確認することができる。
【0018】
補強部材4としては、例えば、カテーテル本体10と同様の熱可塑性樹脂に、硫酸バリウム、タングステン、酸化ビスマス、金、白金等の放射線不透過材料を所定量添加した材料が挙げられる。具体的には、熱可塑性樹脂に、放射線不透過性材料を30〜50重量%含有するものが好適である。
【0019】
補強部材4の引張弾性率は、チューブ本体10の引張弾性率に対して大きくなっている。補強部材4とチューブ本体10との引張弾性率の差が大きくなる程、カテーテル本体10(硬膜外麻酔カテーテル1)の耐キンク性が向上するが、この差が大きすぎると、カテーテル本体10は柔軟性を失うため折れ易くなり、最悪の場合にはカテーテル本体10が切断されてしまう。
【0020】
このため、硬膜外麻酔カテーテル1が良好な耐キンク性を発現するためには、補強部材4とチューブ本体10との引張弾性率の差が適度な範囲にある必要がある。具体的には、補強部材4は、カテーテル本体10よりも150〜510Mpa高い引張弾性率であることが好適である。
【0021】
ここで、引張弾性率の測定方法は、補強部材4またはカテーテル本体10の材料をヒートプレスにて厚さ0.4±0.02mmとし、長さ60mm、幅10mmの大きさにカットして試料を作製し、この試料を標線間距離20mm、試験速度5mm/分で引張試験を行い、引張応力から歪み曲線の初めの直線部分から算出したものである。
【0022】
補強部材4は、カテーテル本体10の壁部3に軸方向に沿って線状に埋設されており、埋設する本数や大きさ(断面積)によってカテーテル本体10の強度や柔軟性を調整することができる。図2に示す硬膜外麻酔カテーテル1は、カテーテル本体10の壁部2に2本の補強部材4が埋設されている。補強部材4の埋設本数としては、複数本であれば特に限定されず、2〜4本が好適である。
【0023】
補強部材4の断面積は、カテーテル本体10に適度な強度を与えるために、カテーテル本体10の壁部3の断面積の25〜60%に相当することが好適である。カテーテル本体10の外部からルーメン2内を視認する際に必要なカテーテル本体10の透明部分を考慮すると、20〜40%であることが更に好適である。なお、ここで言う、補強部材4の断面積は、複数の補強部材4の総断面積である。
【0024】
補強部材4の埋設本数が増えると、1本あたりの補強部材4の断面積は小さくなる。例えば、図3は、4本の補強部材4を埋設した硬膜外麻酔カテーテル1の断面形状を示す断面図である。図3に示す硬膜外麻酔カテーテル1は、図2に示す硬膜外麻酔カテーテル1と比べると、補強部材4の埋設本数は多いが、1本あたりの補強部材4の断面積は小さくなっている。
1本あたりの補強部材4の断面積は小さくすることにより、硬膜外麻酔カテーテル1の外部からルーメン2内を目視確認し易くなる。
【0025】
ルーメン2は、カテーテル本体10の軸方向に沿って構成されている。ルーメン2の形状は、異形であれば特に限定されないが、例えば、略十字形状、略星形状、略多角形等が挙げられる。具体的には、補強部材4を設けるための壁部3の形状を考慮すると、図2に示す略十字形状であることが好ましい。
【0026】
カテーテル本体10の最先端は斜めに傾斜した略円錐形状に形成されており、最先端部11はチップ5によってルーメン2が閉塞されている。なお、図1に示す形態では、最先端部11の一部がチップ5によって構成されているが、最先端部11全体がチップ5によって構成されていてもよい。
【0027】
チップ5は、略円錐形状に形成されており、生体組織への接触時に生体組織を損傷しないようにするため、カテーテル本体10よりも更に柔軟性を有する材料によって形成されている。具体的には、軟質ポリウレタンが好適である。
硬膜外麻酔カテーテル1は、チップ5を有することにより、硬膜外腔に挿入される際に、生体組織の損傷を抑制するとともに、迷入されることが防止される。
【0028】
カテーテル本体10のルーメン2内には、マーカー6が設置されている。マーカー6は、カテーテル本体10の最先端部11付近に所定の方法で固定されており、MRIまたはエックス線撮影によって硬膜外麻酔カテーテル1の先端部の位置を視認するために、ステンレス等の金属によって形成されている。具体的には、SUS316、SUS316Lが好適である。
【0029】
硬膜外麻酔カテーテル10は、マーカー6を有することにより、万が一、迷入状態にあることが確認されたときや、カテーテル本体10の一部が背骨(棘骨)間に挟って切断されたときには、早期に適切な処置を施すことができる。
【0030】
また、カテーテル本体10の壁部3には、側孔7が設けられている。側孔7は、カテーテル本体10の先端部に形成されており、カテーテル本体10の基端から注入された液体の麻酔薬を硬膜外腔に確実に投与するために、カテーテル本体10の軸方向または径方向が異なる位置に複数設けられている。
【0031】
【実施例】
次に、本発明の硬膜外麻酔カテーテルの具体的な実施例について説明する。
【0032】
(実施例1)
カテーテル本体の壁部の材料として、ポリカプロラクトンが37重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが48重量%、1,4−ブタンジオールが15重量%からなり、引張弾性率290Mpaである硬質ポリウレタン樹脂を準備した。
また、補強部材の材料として、ポリカプロラクトンが32重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが52重量%、1,4−ブタンジオールが16重量%からなり硬質ポリウレタン樹脂に、硫酸バリウムが30重量%となるように混合した引張弾性率610MPaの硫酸バリウム添加ポリウレタン樹脂を準備した。
【0033】
この2つの材料を共押出成形によって、図2に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に2本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の50%とした。このカテーテル本体は、外径が0.83mm、ルーメンの凹部内径が0.58m、ルーメンの凸部内径が0.35mmであった。
【0034】
(実施例2)
カテーテル本体の壁部の材料および補強部材の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
この2つの材料を共押出成形によって、図3に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に4本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の25%とした。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、ルーメンの凹部内径が0.58m、ルーメンの凸部内径が0.32mmであった。
【0035】
(実施例3)
カテーテル本体の壁部の材料として、ポリカプロラクトンが53重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが36重量%、1,4−ブタンジオールが11重量%からなり、引張弾性率250Mpaである硬質ポリウレタン樹脂を準備した。
また、補強部材の材料として、ポリカプロラクトンが53重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが36重量%、1,4−ブタンジオールが11重量%からなる硬質ポリウレタン樹脂に、硫酸バリウムが50重量%となるように混合した引張弾性率150MPaの硫酸バリウム添加ポリウレタン樹脂を準備した。
【0036】
この2つの材料を共押出成形によって、図3に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に4本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の25%とした。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、ルーメンの凹部内径が0.57m、ルーメンの凸部内径が0.32mmであった。
【0037】
(実施例4)
カテーテル本体の壁部の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
また、補強部材の材料として、ポリカプロラクトンが53重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが36重量%、1,4−ブタンジオールが11重量%からなる硬質ポリウレタン樹脂に、硫酸バリウムが50重量%となるように混合した引張弾性率250MPaの硫酸バリウム添加ポリウレタン樹脂を準備した。
【0038】
この2つの材料を共押出成形によって、図3に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に4本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の25%とした。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、ルーメンの凹部内径が0.58m、ルーメンの凸部内径が0.32mmであった。
【0039】
(実施例5)
カテーテル本体の壁部の材料として、ポリカプロラクトンが53重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが36重量%、1,4−ブタンジオールが11重量%からなり、引張弾性率100Mpaである硬質ポリウレタン樹脂を準備した。
また、補強部材の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
【0040】
この2つの材料を共押出成形によって、図3に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に4本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の25%とした。このカテーテル本体は、外径が0.83mm、ルーメンの凹部内径が0.57m、ルーメンの凸部内径が0.31mmであった。
【0041】
(比較例1)
カテーテル本体の壁部の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
この材料を押出成形よって、図4に示すような円形のルーメンを有し、壁部に補強部材がないカテーテル本体を作製した。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、内径が0.43mmであった。
【0042】
(比較例2)
カテーテル本体の壁部の材料および補強部材の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
この2つの材料を共押出成形によって、図5に示すような円形のルーメンを有し、壁部に2本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の30%とした。このカテーテル本体は、外径が0.82mm、内径が0.42mmであった。
【0043】
(比較例3)
カテーテル本体の壁部の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
この材料を押出成形よって、図6に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に補強部材がないカテーテル本体を作製した。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、ルーメンの凹部内径が0.51m、ルーメンの凸部内径が0.36mmであった。
【0044】
[評価1]
実施例1〜5および比較例1〜3のカテーテル本体を用いて作製した硬膜外麻酔カテーテルを用いて、以下の耐キンク性試験を行った。
【0045】
硬膜外麻酔カテーテルの先端部を切断して、基端部にRO水入りのシリンジを接続し、カテーテル本体の上に1.5kgの荷重を加えた。室温状態でシリンジから5mL/hrの流量でRO水を基端部から先端部に流し、流量の変化を測定した。カテーテル本体に加えた荷重を圧力に換算し、この圧力と流量の関係を見た。この結果を図7に示す。
【0046】
[評価2]
実施例1〜5および比較例1〜3のカテーテル本体を用いて作製した硬膜外麻酔カテーテルを用いて、以下の耐キンク性試験を行った。
37度状態で測定した以外は、評価1と同様の評価を行った。この結果を図8に示す。
【0047】
【発明の効果】
上述したように、本発明の硬膜外麻酔カテーテルは、柔軟性があり、かつ耐キンク性に優れているので、操作性がよく、折れ曲がった状態になり難く、キンクが起こらないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る硬膜外麻酔カテーテルの先端部を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係る硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施形態に係る硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図4】図4は、従来の硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図5】図5は、従来の硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図6】図6は、従来の硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図7】図7は、室温条件による耐キンク性試験の結果を示すグラフである。
【図8】図8は、37度条件による耐キンク性試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 硬膜外麻酔カテーテル
10 カテーテル本体
11 最先端部
2 ルーメン(内腔)
3 壁部
4 補強部材
5 チップ
6 マーカー
7 側孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬膜外麻酔を行う際に硬膜外腔に留置して用いる硬膜外麻酔カテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
硬膜外麻酔手技は、術中において副作用の高い全身麻酔量を低減化することができ、また、術後も術後痛を緩和することができ、運動神経系や消化器官系を阻害されずに患者の早期リハビリ、早期回復、早期退院を促進する効果があるとして注目され、広く実施されている。
この硬膜外麻酔手技の一般的な操作法を説明すると、背面を消毒し局部浸潤麻酔をした後、外針内に内針を挿入した針組立体よりなる硬膜外針を背中皮膚面から穿刺して行き、背骨(棘骨)間から棘間靭帯に到着後、内針を抜く。その後、外針が硬膜外腔に挿入されていることを確認し、外針内に硬膜外麻酔カテーテルを挿入する。そして、硬膜外麻酔カテーテルを介して硬膜外腔に麻酔薬を投与される。
【0003】
このような硬膜外麻酔カテーテルでは、細く複雑な形状の硬膜外腔に迅速かつ確実に挿入し得るような優れた操作性が要求される。また、硬膜外腔の湾曲、屈曲した部位でカテーテルに折れ曲がりが生じない耐キンク性が必要とされる。
特に、硬膜外麻酔カテーテルの挿入時には、生体組織の損傷や迷入することを防止するため、柔軟性が要求され、硬膜外腔に留置した後には、背骨(棘骨)間に挟まってカテーテルの内腔が閉塞してしまうおそれがあるため、耐キンク性が要求される。
このため、耐キンク性を向上させようとするものとして、内腔上に長手方向に沿って配置された複数の突出部を有する硬膜外麻酔カテーテルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、動脈や静脈内に挿入される血管カテーテルにおいても、カテーテルのよじれや、血液サンプルの採取時の吸引によって、カテーテルの内腔が閉塞するおそれがあるため、耐キンク性が要求されている。
このため、内腔上に複数の突出部を有するとともに、この突出部に放射線不透過材料を配置した血管カテーテルが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−192228号公報
【特許文献2】
特開平10−80491号公報
【0006】
しかしながら、上述した従来の硬膜外麻酔カテーテルは、柔軟性に優れているが、突状部がカテーテル本体と同一の材料で構成されているため、カテーテルが背骨(棘骨)間に挟まったときに生じる強烈な圧迫力が加わった場合には、カテーテルの内腔が略完全に閉塞してしまうおそれがある。
また、この硬膜外麻酔カテーテルには、放射線不透過性材料がカテーテル本体の壁部に設けられているが、エックス線撮影により留置された状態を確認することのみを目的として設けられており、カテーテルのキンクを抑制する役割を有するものではない。
【0007】
また、上述した従来の血管カテーテルのような構成としたとしても、カテーテルが背骨(棘骨)間に挟まったときに生じる圧迫力は、血管内でカテーテルがよじれたり、吸引によって生じる圧力とは比べものにならない程、大きな力であるため、カテーテルの内腔が略完全に閉塞してしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術の課題を解決すべくなされたもので、柔軟性および耐キンク性に優れた硬膜外麻酔カテーテルを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明により達成される。
(1)異形の内腔を有するカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の壁部に軸方向に沿って線状に埋設された複数の補強部材と備える硬膜外麻酔カテーテルであって、
前記補強部材の断面積は、前記壁部の断面積の25〜60%であることを特徴とする硬膜外麻酔カテーテル。
【0010】
(2) 前記カテーテル本体の内腔は、略十字形状である上記(1)に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
【0011】
(3) 前記補強部材は、カテーテル本体よりも150〜510Mpa高い引張弾性率を有する上記(1)に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
【0012】
(4) 前記補強部材は、放射線不透過性材料を30〜50重量%含有する熱可塑性樹脂により形成されている上記(1)に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
【0013】
【本発明の実施の形態】
以下、本発明の硬膜外麻酔カテーテルを添付図面に示す好適な実施の形態に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の硬膜外麻酔カテーテルの先端部を示す概略図であり、図2は、本発明の硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【0015】
図示の硬膜外麻酔カテーテル1は、異形の内腔(ルーメン)2を有するカテーテル本体10と、カテーテル本体10の壁部3に軸方向に沿って線状に埋設された複数の補強部材4と備えている。
【0016】
カテーテル本体10は、生体への挿入時に生体組織を損傷しないようにするために柔軟性を有し、かつ術者に感覚が伝わる程度の硬度を有する材料によって形成されている。例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、熱可塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂が挙げられる。具体的には、カテーテル本体10の外部からルーメン2内を視認できる透明性を有することから、高硬度ポリウレタンが好適である。
【0017】
補強部材4は、カテーテル本体10の内腔2が外圧によって折れ曲がることを防止するために強度を有し、かつカテーテル本体10の柔軟性を大幅に低減しないようにするために柔軟性を有する材料によって形成されている。
また、補強部材4を放射線不透過材料によって形成することにより、エックス線撮影によって硬膜外麻酔カテーテル1の留置された状態を確認することができる。
【0018】
補強部材4としては、例えば、カテーテル本体10と同様の熱可塑性樹脂に、硫酸バリウム、タングステン、酸化ビスマス、金、白金等の放射線不透過材料を所定量添加した材料が挙げられる。具体的には、熱可塑性樹脂に、放射線不透過性材料を30〜50重量%含有するものが好適である。
【0019】
補強部材4の引張弾性率は、チューブ本体10の引張弾性率に対して大きくなっている。補強部材4とチューブ本体10との引張弾性率の差が大きくなる程、カテーテル本体10(硬膜外麻酔カテーテル1)の耐キンク性が向上するが、この差が大きすぎると、カテーテル本体10は柔軟性を失うため折れ易くなり、最悪の場合にはカテーテル本体10が切断されてしまう。
【0020】
このため、硬膜外麻酔カテーテル1が良好な耐キンク性を発現するためには、補強部材4とチューブ本体10との引張弾性率の差が適度な範囲にある必要がある。具体的には、補強部材4は、カテーテル本体10よりも150〜510Mpa高い引張弾性率であることが好適である。
【0021】
ここで、引張弾性率の測定方法は、補強部材4またはカテーテル本体10の材料をヒートプレスにて厚さ0.4±0.02mmとし、長さ60mm、幅10mmの大きさにカットして試料を作製し、この試料を標線間距離20mm、試験速度5mm/分で引張試験を行い、引張応力から歪み曲線の初めの直線部分から算出したものである。
【0022】
補強部材4は、カテーテル本体10の壁部3に軸方向に沿って線状に埋設されており、埋設する本数や大きさ(断面積)によってカテーテル本体10の強度や柔軟性を調整することができる。図2に示す硬膜外麻酔カテーテル1は、カテーテル本体10の壁部2に2本の補強部材4が埋設されている。補強部材4の埋設本数としては、複数本であれば特に限定されず、2〜4本が好適である。
【0023】
補強部材4の断面積は、カテーテル本体10に適度な強度を与えるために、カテーテル本体10の壁部3の断面積の25〜60%に相当することが好適である。カテーテル本体10の外部からルーメン2内を視認する際に必要なカテーテル本体10の透明部分を考慮すると、20〜40%であることが更に好適である。なお、ここで言う、補強部材4の断面積は、複数の補強部材4の総断面積である。
【0024】
補強部材4の埋設本数が増えると、1本あたりの補強部材4の断面積は小さくなる。例えば、図3は、4本の補強部材4を埋設した硬膜外麻酔カテーテル1の断面形状を示す断面図である。図3に示す硬膜外麻酔カテーテル1は、図2に示す硬膜外麻酔カテーテル1と比べると、補強部材4の埋設本数は多いが、1本あたりの補強部材4の断面積は小さくなっている。
1本あたりの補強部材4の断面積は小さくすることにより、硬膜外麻酔カテーテル1の外部からルーメン2内を目視確認し易くなる。
【0025】
ルーメン2は、カテーテル本体10の軸方向に沿って構成されている。ルーメン2の形状は、異形であれば特に限定されないが、例えば、略十字形状、略星形状、略多角形等が挙げられる。具体的には、補強部材4を設けるための壁部3の形状を考慮すると、図2に示す略十字形状であることが好ましい。
【0026】
カテーテル本体10の最先端は斜めに傾斜した略円錐形状に形成されており、最先端部11はチップ5によってルーメン2が閉塞されている。なお、図1に示す形態では、最先端部11の一部がチップ5によって構成されているが、最先端部11全体がチップ5によって構成されていてもよい。
【0027】
チップ5は、略円錐形状に形成されており、生体組織への接触時に生体組織を損傷しないようにするため、カテーテル本体10よりも更に柔軟性を有する材料によって形成されている。具体的には、軟質ポリウレタンが好適である。
硬膜外麻酔カテーテル1は、チップ5を有することにより、硬膜外腔に挿入される際に、生体組織の損傷を抑制するとともに、迷入されることが防止される。
【0028】
カテーテル本体10のルーメン2内には、マーカー6が設置されている。マーカー6は、カテーテル本体10の最先端部11付近に所定の方法で固定されており、MRIまたはエックス線撮影によって硬膜外麻酔カテーテル1の先端部の位置を視認するために、ステンレス等の金属によって形成されている。具体的には、SUS316、SUS316Lが好適である。
【0029】
硬膜外麻酔カテーテル10は、マーカー6を有することにより、万が一、迷入状態にあることが確認されたときや、カテーテル本体10の一部が背骨(棘骨)間に挟って切断されたときには、早期に適切な処置を施すことができる。
【0030】
また、カテーテル本体10の壁部3には、側孔7が設けられている。側孔7は、カテーテル本体10の先端部に形成されており、カテーテル本体10の基端から注入された液体の麻酔薬を硬膜外腔に確実に投与するために、カテーテル本体10の軸方向または径方向が異なる位置に複数設けられている。
【0031】
【実施例】
次に、本発明の硬膜外麻酔カテーテルの具体的な実施例について説明する。
【0032】
(実施例1)
カテーテル本体の壁部の材料として、ポリカプロラクトンが37重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが48重量%、1,4−ブタンジオールが15重量%からなり、引張弾性率290Mpaである硬質ポリウレタン樹脂を準備した。
また、補強部材の材料として、ポリカプロラクトンが32重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが52重量%、1,4−ブタンジオールが16重量%からなり硬質ポリウレタン樹脂に、硫酸バリウムが30重量%となるように混合した引張弾性率610MPaの硫酸バリウム添加ポリウレタン樹脂を準備した。
【0033】
この2つの材料を共押出成形によって、図2に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に2本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の50%とした。このカテーテル本体は、外径が0.83mm、ルーメンの凹部内径が0.58m、ルーメンの凸部内径が0.35mmであった。
【0034】
(実施例2)
カテーテル本体の壁部の材料および補強部材の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
この2つの材料を共押出成形によって、図3に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に4本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の25%とした。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、ルーメンの凹部内径が0.58m、ルーメンの凸部内径が0.32mmであった。
【0035】
(実施例3)
カテーテル本体の壁部の材料として、ポリカプロラクトンが53重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが36重量%、1,4−ブタンジオールが11重量%からなり、引張弾性率250Mpaである硬質ポリウレタン樹脂を準備した。
また、補強部材の材料として、ポリカプロラクトンが53重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが36重量%、1,4−ブタンジオールが11重量%からなる硬質ポリウレタン樹脂に、硫酸バリウムが50重量%となるように混合した引張弾性率150MPaの硫酸バリウム添加ポリウレタン樹脂を準備した。
【0036】
この2つの材料を共押出成形によって、図3に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に4本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の25%とした。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、ルーメンの凹部内径が0.57m、ルーメンの凸部内径が0.32mmであった。
【0037】
(実施例4)
カテーテル本体の壁部の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
また、補強部材の材料として、ポリカプロラクトンが53重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが36重量%、1,4−ブタンジオールが11重量%からなる硬質ポリウレタン樹脂に、硫酸バリウムが50重量%となるように混合した引張弾性率250MPaの硫酸バリウム添加ポリウレタン樹脂を準備した。
【0038】
この2つの材料を共押出成形によって、図3に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に4本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の25%とした。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、ルーメンの凹部内径が0.58m、ルーメンの凸部内径が0.32mmであった。
【0039】
(実施例5)
カテーテル本体の壁部の材料として、ポリカプロラクトンが53重量%、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが36重量%、1,4−ブタンジオールが11重量%からなり、引張弾性率100Mpaである硬質ポリウレタン樹脂を準備した。
また、補強部材の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
【0040】
この2つの材料を共押出成形によって、図3に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に4本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の25%とした。このカテーテル本体は、外径が0.83mm、ルーメンの凹部内径が0.57m、ルーメンの凸部内径が0.31mmであった。
【0041】
(比較例1)
カテーテル本体の壁部の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
この材料を押出成形よって、図4に示すような円形のルーメンを有し、壁部に補強部材がないカテーテル本体を作製した。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、内径が0.43mmであった。
【0042】
(比較例2)
カテーテル本体の壁部の材料および補強部材の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
この2つの材料を共押出成形によって、図5に示すような円形のルーメンを有し、壁部に2本の補強部材(放射線不透過材料)が埋設されたカテーテル本体を作製した。補強部材の断面積は、カテーテル本体の断面積の30%とした。このカテーテル本体は、外径が0.82mm、内径が0.42mmであった。
【0043】
(比較例3)
カテーテル本体の壁部の材料として、実施例1と同様の材料を準備した。
この材料を押出成形よって、図6に示すような略十字形状のルーメンを有し、壁部に補強部材がないカテーテル本体を作製した。このカテーテル本体は、外径が0.84mm、ルーメンの凹部内径が0.51m、ルーメンの凸部内径が0.36mmであった。
【0044】
[評価1]
実施例1〜5および比較例1〜3のカテーテル本体を用いて作製した硬膜外麻酔カテーテルを用いて、以下の耐キンク性試験を行った。
【0045】
硬膜外麻酔カテーテルの先端部を切断して、基端部にRO水入りのシリンジを接続し、カテーテル本体の上に1.5kgの荷重を加えた。室温状態でシリンジから5mL/hrの流量でRO水を基端部から先端部に流し、流量の変化を測定した。カテーテル本体に加えた荷重を圧力に換算し、この圧力と流量の関係を見た。この結果を図7に示す。
【0046】
[評価2]
実施例1〜5および比較例1〜3のカテーテル本体を用いて作製した硬膜外麻酔カテーテルを用いて、以下の耐キンク性試験を行った。
37度状態で測定した以外は、評価1と同様の評価を行った。この結果を図8に示す。
【0047】
【発明の効果】
上述したように、本発明の硬膜外麻酔カテーテルは、柔軟性があり、かつ耐キンク性に優れているので、操作性がよく、折れ曲がった状態になり難く、キンクが起こらないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る硬膜外麻酔カテーテルの先端部を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係る硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施形態に係る硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図4】図4は、従来の硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図5】図5は、従来の硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図6】図6は、従来の硬膜外麻酔カテーテルの断面形状を示す断面図である。
【図7】図7は、室温条件による耐キンク性試験の結果を示すグラフである。
【図8】図8は、37度条件による耐キンク性試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 硬膜外麻酔カテーテル
10 カテーテル本体
11 最先端部
2 ルーメン(内腔)
3 壁部
4 補強部材
5 チップ
6 マーカー
7 側孔
Claims (4)
- 異形の内腔を有するカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の壁部に軸方向に沿って線状に埋設された複数の補強部材と備える硬膜外麻酔カテーテルであって、
前記補強部材の断面積は、前記壁部の断面積の25〜60%であることを特徴とする硬膜外麻酔カテーテル。 - 前記カテーテル本体の内腔は、略十字形状である請求項1に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
- 前記補強部材は、カテーテル本体よりも150〜510Mpa高い引張弾性率を有する請求項1に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
- 前記補強部材は、放射線不透過性材料を30〜50重量%含有する熱可塑性樹脂により形成されている請求項1に記載の硬膜外麻酔カテーテル。
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2003
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