JP2004221436A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学系の光路内に配置された光学素子の表面にモーターから飛散した化学物質が付着することを防止して優れた光学性能を発揮する露光装置を提供する。
【解決手段】光源からの光束を利用してマスク又はレチクル上のパターンを被露光体に転写する露光装置であって、所定のガスでパージされたパージ空間に配置され、前記光束を所定の形状に整形する光束整形手段と、前記パージ空間外に配置され、前記光束整形手段が前記光束を整形するための条件を切り換えるよう前記光束整形手段の駆動を行うモーターとを有することを特徴とする露光装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、露光装置に係り、特に、半導体ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板などの被処理体を露光するのに使用される露光装置に関する。本発明は、例えば、露光光源として波長200nm以下の光を利用する露光装置に好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の小型化及び薄型化の要請から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要求はますます高くなっている。半導体素子を製造するためのリソグラフィー(焼き付け)工程には、レチクル又はマスク(本出願ではこれらの用語を交換可能に使用する)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハ等に投影して回路パターンを転写する投影露光装置が従来から使用されている。
【0003】
投影露光装置の解像度(転写できる最小の寸法)Rは、光源の波長λと投影光学系の開口数(NA)を用いて次式で与えられる。
【0004】
【数1】
Figure 2004221436
【0005】
ここで、kは現像プロセスなどによって定まるプロセス定数である。
【0006】
従って、波長を短くすればするほど、解像度はよくなる。このため、近年では、露光光源は、従来の超高圧水銀ランプ(g線(波長約436nm)、i線(波長約365nm))からより波長の短いKrFエキシマレーザー(波長約248nm)やArFエキシマレーザー(波長約193nm)に移行しており、更には、Fレーザー(波長約157nm)の実用化も進んでいる。
【0007】
露光光源として紫外線を用いた場合、光路中に配置された光学素子の表面に硫酸アンモニウム((NHSO)や二酸化ケイ素(SiO)などが付着し、光学性能が著しく劣化することが知られている。これは、光学素子の周囲の雰囲気に含まれるアンモニア(NH)、亜硫酸(SO)、Si化合物などの化学物質が、紫外線を受けることで化学反応を起こし、硫酸アンモニウムや二酸化ケイ素などを生成するためである。そこで、照明光学系の光路全体をクリーンドライエアーや窒素等の不活性ガスでパージすることで光学素子の光学性能の劣化を防止する露光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
また、プロセス定数kの値を小さくすることにより解像度の向上を図る超解像技術(RET:Resolution Euhanced Tecnology)が近年提案されている。RETの1つに変形照明法(又は斜入射照明法)と呼ばれるものがある。変形照明法は、レチクルを照明する光源の光量分布を変形させることによって行われる。換言すれば、従来の照明法がレチクルに対して露光光を垂直(正)に入射させるのに対して、変形照明法はレチクルに対して露光光を斜めに入射させる方法である。このため、変形照明法では、照明光学系の光路中に光源の光量分布を変形させるための開口絞りを配置する必要があり、レチクルに描かれたパターンに応じて最適化するために複数種類用意された開口絞りを必要に応じて切換えて使用することが一般的である(例えば、特許文献2参照。)。
【0009】
図7は、従来の開口絞り切換え機構1000を示す概略構成図であって、図7(a)は正面図、図7(b)は側面図である。図7(a)を参照するに、複数種類の開口絞り1100a乃至1100dが回転体1200上に配置されている。回転体1200は、外周にギヤ1000aを有し、図7(b)に示すように、中継ギヤ1300を介して回転体駆動用モーター1400に接続されている。従って、回転体1200上の開口絞り1100a乃至1100dを切換えることができる。
【0010】
また、開口絞り1100dは、虹彩絞りであり、扇形の中継ギヤ1500及び中継ギヤ1600を介して、回転体1200上の回転軸近傍に配置された虹彩絞り駆動用モーター1700に接続されている。従って、開口絞り1100dの開口径を可変とすることができる。
【0011】
ここで、回転体駆動用モーター1400及び虹彩絞り駆動用モーター1700は、図7(b)に示すように、照明光学系の内部1800、即ち、パージ空間内に配置されている。また、回転体駆動用モーター1400及び虹彩絞り駆動用モーター1700の軸受けには、磨耗を防ぐためにグリースなどの潤滑剤が使用されている。
【0012】
【特許文献1】
特開平7−201702号公報
【特許文献2】
特開平9−189965号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした潤滑剤は、程度の差はあるものの、上述したような光学素子への付着物の原因となる化学物質を含んでいる。そのため、照明光学系内部のパージ空間の雰囲気中に化学物質がわずかずつ飛散して、装置の使用と共に光学素子への付着物の堆積量が増加し、照度低下や照度むら等の劣化が進行してしまう。即ち、照明光学系内部の駆動機構であるモーターから飛散した化学物質が紫外線などの強力な照明光によって化学反応を起こして付着物を生成し、かかる付着物が光学素子の表面に付着して光学性能を劣化させる問題を生じる。
【0014】
しかも、露光光源が、超高圧水銀ランプのg線(波長約436nm)からi線(波長約365nm)、KrFエキシマレーザー(波長約248nm)、ArFエキシマレーザー(波長約193nm)、Fレーザー(波長約157nm)に移行するに従い、光のエネルギー密度が増加したため付着物が堆積するスピードがアップし、光学性能の劣化が無視できなくなってきた。
【0015】
そこで、本発明は、光学系の光路内に配置された光学素子の表面にモーターから飛散した化学物質が付着することを防止して優れた光学性能を発揮する露光装置を提供することを例示的目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、光源からの光束を利用してマスク又はレチクル上のパターンを被露光体に転写する露光装置であって、所定のガスでパージされたパージ空間に配置され、前記光束を所定の形状に整形する光束整形手段と、前記パージ空間外に配置され、前記光束整形手段が前記光束を整形するための条件を切り換えるよう前記光束整形手段の駆動を行うモーターとを有することを特徴とする。前記光束整形手段は、コヒーレンスファクターが異なる複数種類の開口絞りを搭載するターレットからなり、前記モーターは、前記ターレットを回転させることを特徴とする。前記光束整形手段は、開口径が可変の開口絞りからなり、前記モーターは、前記開口径を変化させることを特徴とする。前記所定のガスは、不活性ガス又はクリーンドライエアーであることを特徴とする。前記不活性ガスは、窒素又はヘリウムであることを特徴とする。
【0017】
本発明の別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、露光された前記被処理体に所定のプロセスを行うステップとを有することを特徴とする。
【0018】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一側面としての露光装置について説明する。なお、各図において、同一の部材については、同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。ここで、図1は、本発明の一側面としての露光装置1の例示的一形態を示す概略構成図である。
【0020】
露光装置1は、図1に示すように、回路パターンが形成されたマスク130を照明する照明装置100と、マスク130を支持するマスクステージ135と、照明されたマスクパターンから生じる回折光をプレート150に投影する投影光学系140と、プレート150を支持するプレートステージ155と、パージ手段160とを有する。
【0021】
露光装置1は、例えば、ステップ・アンド・リピート方式やステップ・アンド・スキャン方式でマスク130に形成された回路パターンをプレート150に露光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態ではステップ・アンド・スキャン方式(「スキャナー」とも呼ばれる)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、マスクに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してマスクパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。「ステップ・アンド・リピート方式」とは、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する露光方法である。
【0022】
照明装置100は、転写用の回路パターンが形成されたマスク130を照明し、光源部110と、照明光学系120とを有する。
【0023】
光源部110は、例えば、光源としてレーザーを使用する。レーザーは、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザーなどを使用することができるが、レーザーの種類はエキシマレーザーに限定されず、例えば、FレーザーやYAGレーザーを使用してもよいし、そのレーザーの個数も限定されない。例えば、独立に動作する2個の固体レーザーを使用すれば固体レーザー間相互のコヒーレンスはなく、コヒーレンスに起因するスペックルはかなり低減する。更にスペックルを低減するために光学系を直線的又は回転的に揺動させてもよい。
【0024】
照明光学系120は、レチクル130を照明する光学系であり、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレーター、絞り等を含む。照明光学系120の内部は後述するパージ手段160によって所定の雰囲気にパージされたパージ空間120aとなっている。照明光学系120は、軸上光、軸外光を問わず使用することができる。
【0025】
照明光学系120に入射した平行光束は、所望の光軸状態にするためのビーム調整系121及びミラー122aを介してビーム形状を所望の形状に整形する整形光学系123に導かれる。整形光学系123から射出された光束は、コンデンサーレンズ124及びミラー122bによりオプティカルインテグレーター125に入射する。
【0026】
オプティカルインテグレーター125は、複数の微小レンズを2次元的に配列して構成されており、射出面近傍に2次光源を形成する。オプティカルインテグレーター125からの光束は、後述する光束整形機構200で整形され、第1の集光レンズ126により集光される。第1の集光レンズ126が形成する集光点126aを含む光軸に直交する平面の近傍には、照明範囲を規定するための可変ブラインド127が配置されている。
【0027】
第1の集光レンズ126からの光束は、第2の集光レンズ前群128a、ミラー122c及び第2の集光レンズ後群128bによりマスク130のパターン面を均一に照明する。第1の集光レンズ126の集光点126aを含む光軸に直交する平面とマスク130のパターン面は光学的に共役な関係となっているため、可変ブラインド127によりマスク130上での照明範囲を自在に規定することができる。
【0028】
ここで、図2を参照して、光束整形機構200について説明する。図2は、図1に示す光束整形機構200の例示的一形態を示す概略構成図であって、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。
【0029】
光束整形機構200は、図2に示すように、所定のガスでパージされた照明光学系120内部のパージ空間120aに配置され、光束を所定の形状に整形する光束整形手段210と、パージ空間120a外に配置され、光束整形手段210が光束を整形するための条件を切り換えるよう光束整形手段210の駆動を行うモーター230a及び230bとを有する。
【0030】
光束整形手段210は、本実施形態では、ターレット212と、開口絞り214a乃至214dから構成される。第1の移動体であるターレット212上には、コヒーレンスファクターが異なる複数種類の開口絞りが搭載されている。本実施形態においては、ターレット212上には、斜入射照明用の代表的な絞りである4重極の光源光量分布形状を有する開口絞り214a及び214bと、通常の照明、即ち、垂直(正)入射用の光源光量分布形状を有する開口絞り214cと、開口径が可変の開口絞り(虹彩絞り)214dが配置されている。
【0031】
ターレット212は、外周にギヤ212aが形成されており、中継ギヤ220aを介してモーター230aに接続されている。ターレット212は、ギヤ212a及び中継ギヤ220aを介してモーター230aによって回転することができ、ターレット212上の開口絞り214a乃至214dを切り換えることができる。
【0032】
第2の移動体である虹彩絞り214dは、扇形の中継ギヤ220bとターレット210の回転中心に配置された中継ギヤ220cを介して、ターレット212の外に配置されたモーター230bに接続されている。虹彩絞り212dは、中継ギヤ220b及び220cを介してモーター230bによって開口径を任意に可変とすることができる。
【0033】
ここで、モーター230a及び230bは、ターレット212の外に配置されたため、照明光学系120の外側、つまり、パージ空間120a外に配置することができる。従って、モーター230a及び230bの潤滑油等から飛散した化学物質がパージ空間120aに入ることがなく、パージ空間120aの光学素子に付着物(硫酸アンモニウムや二酸化ケイ素など)が付着することを防止することができる。
【0034】
また、本実施形態では、モーター230aによりターレット212を回転させる際に、モーター230bを同期的に駆動させて、虹彩絞り214dの開口径が変化しないように制御している。これは、モーター230bを固定した状態でターレット212を回転させると、あたかも、モーター230bを駆動したような状態になるためである。
【0035】
次に、図3を参照して、図2に示す光束整形機構200の変形例である光束整形機構200Aについて説明する。図3は、図2に示す光束整形機構200の変形例である光束整形機構200Aの例示的一形態を示す概略構成図であって、図3(a)は正面図、図3(b)は側面図である。図3を参照するに、光束整形機構200Aは、図2に示す光束整形手段200と同様であるが、虹彩絞り214dの開口径を可変とする機構、詳細には、扇形の中継ギヤ220b及び中継ギヤ220cの配置が異なる。
【0036】
光束整形機構200Aは、ターレット212が回転して虹彩絞り214dが所定の位置に配置されると、扇形の中継ギヤ220bがターレット212の外周近傍に配置された中継ギヤ220cと接続する。中継ギヤ220cは、ターレット212の外に配置されたモーター230bに接続されている。従って、虹彩絞り212dは、中継ギヤ220b及び220cを介してモーター230bによって開口径を任意に可変とすることができる。
【0037】
ここで、モーター230a及び230bは、ターレット212の外に配置されたため、照明光学系120の外側、つまり、パージ空間120a外に配置することができる。従って、モーター230a及び230bの潤滑油等から飛散した化学物質がパージ空間120aに入ることがなく、パージ空間120aの光学素子に付着物(硫酸アンモニウムや二酸化ケイ素など)が付着することを防止することができる。
【0038】
また、本実施形態では、ターレット212が回転して扇形の中継ギヤ220bと中継ギヤ220cが接触する際、中継ギヤ220bと中継ギヤ220cの刃先が干渉してうまくかみ合わない可能性がある。そこで、扇形の中継ギヤ220bと中継ギヤ220cが接触する際には、モーター230bを駆動して中継ギヤ220cを回転させ、中継ギヤ220bと中継ギヤ220cの刃先が干渉しないよう制御している。なお、ゴムローラーなどの摩擦駆動によって扇形の中継ギヤ220bと中継ギヤ220cを接続すれば、中継ギヤ220bと中継ギヤ220cの刃先が干渉することを容易に回避することができる。
【0039】
更に、図4を参照して、図2に示す光束整形機構200の変形例である光束整形手段200Bについて説明する。図4は、図2に示す光束整形機構200の変形例である光束整形機構200Bの例示的一形態を示す概略構成図であって、図4(a)は正面図、図4(b)は側面図である。図4を参照するに、光束整形機構200Bは、図2に示す光束整形機構200と同様であるが、虹彩絞り214dの開口径を可変とする機構として、プーリ240a及び240bを用いていることが異なる。
【0040】
光束整形機構200Bにおいて、虹彩絞り214dは、扇形の中継ギヤ220bによってターレット212の回転中心に配置された中継ギヤ220cに接続されている。プーリ240aは、中継ギヤ220cと同軸上に固定されており、ベルト250を介してプーリ240bと接続されている。プーリ240bは、ターレット212の外に配置されたモーター230bに接続されている。従って、虹彩絞り214dは、中継ギヤ220b及び220c、プーリ240a及び240bを介してモーター230bによって開口径を任意に可変とすることができる。
【0041】
ここで、モーター230a及び230bは、ターレット212の外に配置されたため、照明光学系120の外側、つまり、パージ空間120a外に配置することができる。従って、モーター230a及び230bの潤滑油等から飛散した化学物質がパージ空間120aに入ることがなく、パージ空間120aの光学素子に付着物(硫酸アンモニウムや二酸化ケイ素など)が付着することを防止することができる。
【0042】
また、本実施形態では、モーター230aによりターレット212を回転させる際に、モーター230を同期的に駆動させて、虹彩絞り214dの開口径が変化しないように制御している。これは、モーター230bを固定した状態でターレット212を回転させると、あたかも、モーター230bを駆動したような状態になるためである。
【0043】
再び、図1に戻って、マスク130は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、マスクステージ135に支持及び駆動される。マスク130から発せられた回折光は、投影光学系140を通りプレート150上に投影される。マスク130とプレート150は、光学的に共役の関係にある。露光装置1は、スキャナーであるため、マスク130とプレート150を縮小倍率比の速度比で走査することによりマスク130のパターンをプレート150上に転写する。また、プレート150の走査に同期して、可変ブラインド127の走査方向の開口幅も変化させ、隣り合うショット領域への露光を防止する。
【0044】
マスクステージ135は、マスク130を支持して図示しない移動機構に接続されている。マスクステージ135は、当業界周知のいかなる構成をも適用することができる。図示しない移動機構はリニアモーターなどで構成され、少なくともY方向にマスクステージ135を駆動することでマスク130を移動させることができる。露光装置1は、マスク130とプレート150を同期した状態で走査する。
【0045】
投影光学系140は、マスク130に形成された回路パターンをプレート150に縮小投影する。投影光学系140は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
【0046】
プレート150は、ウェハや液晶基板などの被処理体であり、フォトレジストが塗布されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布処理による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamethyl−disilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
【0047】
プレートステージ155は、チャック155aを介してプレート150を支持する。プレートステージ155は、例えば、リニアモーターを利用してXYZ方向にプレート150を移動させる。また、マスクステージ135の位置とプレートステージ155の位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。プレートステージ155は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定盤上に設けられ、マスクステージ135及び投影光学系140は、例えば、床等に設置されたベースフレーム上にダンパ等を介して支持される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
【0048】
パージ手段160は、供給系162と、排気系164と、リサイクル手段166とを有し、照明光学系120内部のパージ空間120aを所定のガスでパージする。供給系162は、照明光学系120内部のパージ空間120aをパージするためのガスを供給口162aを介してパージ空間120aに供給する。排気系164は、照明光学系120内のパージ空間120aを経由したガスを排気口164aを介して排気する。リサイクル手段166は、排気系164が排気したガスを精製し、排気系164から供給系162に精製したガスを還流する。
【0049】
所定のガスとしては、例えば、窒素又はヘリウムの不活性ガス又はクリーンドライエアーなどが用いられる。不活性ガスは、照明光学系120内部のパージ空間120aの残留酸素濃度を低くすることができ、コスト面を考慮すると、窒素又はヘリウムが好ましい。クリーンドライエアーは、照明光学系120内部のパージ空間120aに存在する全ての光学素子が化学面及びパーティクル面で十分にクリーンであるとすれば、パージ空間120a以外の外部との遮断、つまり、外部から光学素子の性能劣化の原因となる物質が混入することを防止することができるため効果的である。
【0050】
露光において、光源部110から発せられた光束は、照明光学系120によりマスク130を、例えば、ケーラー照明する。マスク130を通過してマスクパターンを反映する光は、投影光学系140により所定の倍率(例えば、1/4又は1/5)で縮小され、プレート150上に結像される。
【0051】
露光装置1は、光学系の光路内に配置された光学素子の表面にモーターから飛散した化学物質が付着することを防止することができるので、高い解像力とスループットで経済性よくデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
【0052】
次に、図5及び図6を参照して、上述の露光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて本発明のリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0053】
図6は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置1を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
【0054】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されずにその要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、本発明の光束整形機構は、インプットレンズ切換え機構やNA絞り切換え機構にも適用することができる。また、本実施形態では、第1の移動体と第2の移動体が共に回転する場合を示したが、回転運動と直線運動、直線運動と直線運動などの場合にも適用することができる。
【0055】
本出願は、更に以下の事項を開示する。
【0056】
〔実施態様1〕 光源からの光束を利用してマスク又はレチクル上のパターンを被露光体に転写する露光装置であって、
所定のガスでパージされたパージ空間に配置され、前記光束を所定の形状に整形する光束整形手段と、
前記パージ空間外に配置され、前記光束整形手段が前記光束を整形するための条件を切り換えるよう前記光束整形手段の駆動を行うモーターとを有することを特徴とする露光装置。
【0057】
〔実施態様2〕 前記光束整形手段は、コヒーレンスファクターが異なる複数種類の開口絞りを搭載するターレットからなり、
前記モーターは、前記ターレットを回転させることを特徴とする実施態様1記載の露光装置。
【0058】
〔実施態様3〕 前記光束整形手段は、開口径が可変の開口絞りからなり、
前記モーターは、前記開口径を変化させることを特徴とする実施態様1記載の露光装置。
【0059】
〔実施態様4〕 前記所定のガスは、不活性ガス又はクリーンドライエアーであることを特徴とする実施態様1記載の露光装置。
【0060】
〔実施態様5〕 前記不活性ガスは、窒素又はヘリウムであることを特徴とする実施態様4記載の露光装置。
【0061】
〔実施態様6〕 実施態様1乃至5のうちいずれか一項記載の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、
露光された前記被処理体に所定のプロセスを行うステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、光学系の光路内に配置された光学素子の表面にモーターから飛散した化学物質が付着することを防止して優れた光学性能を発揮する露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一側面としての露光装置の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す光束整形機構の例示的一形態を示す概略構成図であって、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。
【図3】図2に示す光束整形機構の変形例である光束整形機構の例示的一形態を示す概略構成図であって、図3(a)は正面図、図3(b)は側面図である。
【図4】図2に示す光束整形機構の変形例である光束整形機構の例示的一形態を示す概略構成図であって、図4(a)は正面図、図4(b)は側面図である。
【図5】デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
【図7】従来の開口絞り切換え機構を示す概略構成図であって、図7(a)は正面図、図7(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 露光装置
100 照明装置
110 光源部
120 照明光学系
120a パージ空間
121 ビーム調整系
122a、122b、122c ミラー
123 整形光学系
124 コンデンサーレンズ
125 オプティカルインテグレーター
126 第1の集光レンズ
126a 集光点
127 可変ブラインド
128a、128b 第2の集光レンズ
130 マスク
135 マスクステージ
140 投影光学系
150 プレート
155 プレートステージ
155a チャック
200、200A、200B 光束整形機構
210 光束整形手段
212 ターレット
212a ギヤ
214a乃至d 開口絞り
220a乃至220c 中継ギヤ
230a、230b モーター
240a、240b プーリ
250 ベルト

Claims (1)

  1. 光源からの光束を利用してマスク又はレチクル上のパターンを被露光体に転写する露光装置であって、
    所定のガスでパージされたパージ空間に配置され、前記光束を所定の形状に整形する光束整形手段と、
    前記パージ空間外に配置され、前記光束整形手段が前記光束を整形するための条件を切り換えるよう前記光束整形手段の駆動を行うモーターとを有することを特徴とする露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015179295A (ja) * 2009-08-07 2015-10-08 株式会社ニコン 露光装置及びデバイス製造方法

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