JP2004220990A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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JP2004220990A JP2003008921A JP2003008921A JP2004220990A JP 2004220990 A JP2004220990 A JP 2004220990A JP 2003008921 A JP2003008921 A JP 2003008921A JP 2003008921 A JP2003008921 A JP 2003008921A JP 2004220990 A JP2004220990 A JP 2004220990A
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Masayuki Isogai
雅之 磯貝
Masami Nakamura
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Abstract

【課題】高周波電流が流れない第2のコイルに誘起される電圧を低減することを目的とする。
【解決手段】巻径の異なる第1、第2、第3のコイル1、2、3を中心側から順に同心円状に配し、負荷6の状態等に応じて前記三つのコイル1、2、3の接続状態を変え、高周波電源4より供給する高周波電流の電流経路を変化させる切替手段5を備えた誘導加熱調理器において、前記切替手段5は、少なくとも第2のコイル2の一端と他のコイル1、3との接続を直流的に切断する機能を有し、第2のコイル2の少なくとも一端を他のコイル1、3と直流的に切断状態とし、且つ第1のコイル1と第3のコイル3を同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態と、第1のコイル1と第2のコイル2と第3のコイル3を同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態とを有する構成とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱調理器の加熱用のコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
誘導加熱調理器は、高周波電流を加熱用のコイルに流して磁束を発生し、この加熱用のコイルの近傍に配した金属負荷(鍋等)に渦電流を発生させ、そのジュール熱によって金属負荷自体が自己発熱することで、効率よく加熱することができる。近年、ガスコンロや電熱ヒータによる調理器具に対して、安全性や温度制御性等の優れた点によって、これらから誘導加熱調理器への置き換えが進んでいる。
【0003】
高周波電流を供給するための電源は、いわゆる共振型インバータと呼ばれ、金属負荷を含めた加熱用のコイルのインダクタンスと、共振コンデンサを接続し、これらをスイッチング素子により20〜40kHz程度の周波数でオンオフする構成が一般的である。また、共振型インバータには電圧共振型と電流共振型があり、前者は100V電源用、後者は200V電源用として適用されることが多い。
【0004】
共振型インバータを使用した誘導加熱調理器においては、金属負荷と加熱用のコイルで決まるインダクタンス(等価インダクタンス)と、さらに発熱に寄与する抵抗分(等価抵抗)が負荷の発熱しやすさに影響することが分かっている。つまり、磁性金属(鉄や磁性ステンレスなど)負荷では電力を投入しやすく、非磁性金属(非磁性ステンレスやアルミニウム、銅など)負荷は電力を投入しにくいことを意味する。この理由は、後者は等価抵抗が低く、負荷金属部に誘起する渦電流がジュール熱となりにくいためである。
【0005】
当初の誘導加熱調理器は鉄などの磁性金属負荷のみが加熱できるだけであったが、近年の誘導加熱調理器は非磁性ステンレス負荷なども加熱できるようになってきている。さらに、加熱できないとされてきたアルミニウム負荷を加熱できるような構成のものが考案されている。
【0006】
特許文献1、特許文献2、特許文献3などに示す例では、複数のコイルを備え、負荷に応じて複数のコイルの接続を切替え、すなわちコイルの巻数を変更し、負荷とコイルの結合度を高くし、等価抵抗を上昇させることで加熱効率を高めることを狙っている。
【0007】
さらに加熱効率を高めて加熱力を増大し、磁性金属負荷を加熱するときの加熱むらの発生を防止する構成例として、特許文献4に示された例があり、これを図を参照しながら説明する。
【0008】
図7は、特許文献4に示された従来例の回路図である。
図において、切替手段5のスイッチが実線で示した接続状態では、切替手段5は第2のコイル2を切断し、第1のコイル1と第3のコイル3に高周波電源4から高周波電流を流す状態としている。この接続状態は負荷(図示せず)が磁性金属の場合に対応したものである。
【0009】
第1のコイル1、第2のコイル2、第3のコイル3は中心側から順に同心円状に配されている。これにより、磁性金属の負荷(図示せず)の中心部近傍と外周部近傍がそれぞれ第1のコイル1と第3のコイル3から発生する磁束により加熱されるので加熱むらの発生が防止される。
【0010】
図において、切替手段5のスイッチが点線で示した接続状態では、切替手段5は第1、第2、第3のコイル1、2、3を直列に接続し、すべてのコイル1、2、3に高周波電源4から高周波電流を流す状態としている。この接続状態は負荷(図示せず)が非磁性金属の場合に対応したもので、すべてのコイル1、2、3に高周波電流を流すことによって、負荷(図示せず)に対する加熱力を増大している。
【0011】
【特許文献1】
特公平2−31471号公報
【特許文献2】
特公平4−75637号公報
【特許文献3】
特公平5−65999号公報
【特許文献4】
特開平11−224767号公報。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来の誘導加熱調理器は、負荷の材質やコイルに対する位置等、負荷の状態等に応じて第1、第2、第3のコイル1、2、3の接続状態を切り替える方法については言及しているが、これらのコイル1、2、3を切り替えたり、巻数を変更するような接続状態の切替を行うと、実際には以下の問題が生ずる場合がある。
【0013】
同心円状に第1、第2、第3のコイル1、2、3を配置し、一部のコイル(例えば第1のコイルと第3のコイル)を通電状態にしたとき、通電していないコイル(例えば第2のコイル)には誘導起電力が発生し、各コイル1、2、3間の絶縁耐圧以上の電圧や、これら第1、第2、第3のコイル1、2、3に接続しているスイッチング素子(図示せず)などの定格電圧を超える電圧が発生する場合がある。
【0014】
図8は、従来例における磁束の発生状態を示す図である。この図8は、図7における磁束の発生状態(各コイル1、2、3の左半分のみ)を示すもので、各コイル1、2、3は断面であり、第1のコイル1と第3のコイル3に高周波電流が流れ、第2のコイル2には流れていない場合である。
【0015】
図8に示すように、第1および第3のコイル1、3に高周波電流を流した場合、第1および第3のコイル1、3から発生する磁束は、第2のコイル2に交差するので、電磁誘導の法則によって、第2のコイル2内に磁束をうち消そうとする方向に電流を流そうとする。ところが、第2のコイル2の一端が開放状態なので、第2のコイル2には電流が流れるルートが無い。このために、図で示すように、その両端には高い電圧(図のV)が発生することとなる。したがって、各コイル1、2、3間の空間距離や沿面距離の拡大、絶縁被覆のグレードアップ、もしくは、スイッチング素子等の高耐圧化などが必要となったり、実装スペースの確保が困難になったり、材料やスイッチング素子等のコストアップとなる可能性が生ずる。
【0016】
本発明は、前記課題を解決するものであり、高周波電流が流れない第2のコイルに誘起される電圧を低減することを目的とする。
【0017】
さらに、高周波電流が流れない第2のコイルに誘起される電圧をほぼ0とすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、巻径の異なる第1、第2、第3のコイルを中心側から順に同心円状に配し、負荷の状態等に応じて前記三つのコイルの接続状態を変え、高周波電源より供給する高周波電流の電流経路を変化させる切替手段を備えた誘導加熱調理器において、前記切替手段は、少なくとも第2のコイルの一端と他のコイルとの接続を直流的に切断する機能を有し、第2のコイルの少なくとも一端を他のコイルと直流的に切断状態とし、且つ第1のコイルと第3のコイルを同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態と、第1のコイルと第2のコイルと第3のコイルを同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態とを有する構成とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、前述のように、巻径の異なる第1、第2、第3のコイルを中心側から順に同心円状に配し、負荷の状態等に応じて前記三つのコイルの接続状態を変え、高周波電源より供給する高周波電流の電流経路を変化させる切替手段を備えた誘導加熱調理器において、前記切替手段は、少なくとも第2のコイルの一端と他のコイルとの接続を直流的に切断する機能を有し、第2のコイルの少なくとも一端を他のコイルと直流的に切断状態とし、且つ第1のコイルと第3のコイルを同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態と、第1のコイルと第2のコイルと第3のコイルを同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態とを有する構成とする。
【0020】
これにより、高周波電流が流れない第2のコイルに誘起される電圧を低減することができる。
【0021】
さらに、第1のコイルと第3のコイルは、巻数が略等しい、もしくは、略等しい磁束を発生させる巻数比の構成とする。
【0022】
これにより、高周波電流が流れない第2のコイルに誘起される電圧をほぼ0とすることができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面をもとに説明する。
【0024】
図1は本発明の第一の実施例を示す回路図、図2は本発明の第一の実施例における磁束の発生状態を示す図、図3は本発明の第一の実施例を示す回路図において切替手段の状態を変化させた図である。
【0025】
尚、誘導加熱調理器の回路構成としては、これらの図に示す以外にスイッチング素子、共振コンデンサ、その他の要素があるが、これらは省略した。また、コイルは回路記号で表さず、断面で表している。
【0026】
図1において、1、2、3は第1のコイル、第2のコイル、第3のコイルで、それぞれ巻径が異なり、略同一平面上に中心側から順に同心円状に配されたコイルであり、高周波電流が流れて磁束を発生し、近傍に配される後記負荷6に渦電流を発生させ、そのジュール熱によって後記負荷6自体が自己発熱し加熱される。第1のコイル1の端子を1a、1b、第2のコイル2の端子を2a、2b、第3のコイル3の端子を3a、3bとする。尚、各コイル1、2、3は同一平面上でなく、上下にずれた配置でもよい。
【0027】
4は高周波電源で、第1、第2、第3のコイル1、2、3に高周波電流を供給するものである。
【0028】
5は切替手段で、後記負荷6の状態等に応じて前記三つのコイル1、2、3の接続状態を変え、高周波電源4より供給する高周波電流の電流経路を変化させるもので、少なくとも第2のコイル2の一端と他のコイル1、3との接続を直流的に切断する機能を有する。切替手段5は、本実施例では、C接点スイッチを2回路を備えたもので、第2のコイル2の両端すなわち端子2a、2bを他のコイル1、3と直流的に切断する機能を有し、接続状態によって、第1のコイル1と第3のコイル3、もしくは、第1、第2、第3のコイル1、2、3すべてに高周波電流を流す状態のいずれかをとる。尚、切替手段5は後記負荷6の状態だけでなく、設定される通電電力に応じて前記三つのコイル1、2、3の接続状態を変える機能を含んでもよい。
【0029】
6は負荷で、磁性もしくは非磁性の金属の鍋等であり、第1、第2、第3のコイル1、2、3の近傍(上方)に載置され、中に食材が入れられる。
【0030】
図1における接続は、高周波電源4の一端に第1のコイル1の端子1aを接続し、他端に第3のコイル3の端子3bを接続する。第1のコイル1の端子1bに切替手段5の一方のC接点スイッチのコモン端子5aを接続し、このC接点のスイッチの一つの端子5bに第2のコイル2の端子2aを接続する。第2のコイル2の端子2bに切替手段5の前記C接点スイッチと異なるC接点スイッチの一つの端子5eを接続し、このC接点スイッチのコモン端子5dに第3のコイル3の端子3aを接続し、切替手段5の二つのC接点スイッチの端子5c、5fを互いに接続する。
【0031】
図1に示す接続状態は、第1のコイル1と第3のコイル3に同一方向の電流を流し、第2のコイル2の両端子2a、2bは他のコイル1、3と直流的に切断されている状態である。このとき、向かって左側では紙面の裏から表に、右側では表から裏に電流が流れている場合で、それぞれ円の中に小円、×を記し区別している。また、円の中が空白の場合は電流が流れていないことを示している。以下の図においても同様である。
【0032】
このような接続状態にすることにより、第1のコイル1と第3のコイル3に同一方向の高周波電流が流れ、第2のコイル2には高周波電流が流れない状態となる。
【0033】
なお、各コイル1、2、3の状態は中心に対して対称となるので、以下の図は左半分のみ示し、右半分は省略する。
【0034】
図2は、図1における磁束の発生状態(左半分のみ)を示すもので、同図(a)は第1のコイル1、第3のコイル3毎の磁束の発生状態を示し、同図(b)は合成された磁束の状態を示している。
【0035】
図2(a)において、第1のコイル1と第3のコイル3に同一方向の高周波電流が流れ、第2のコイル2には高周波電流が流れていないので、第1のコイル1と第3のコイル3は磁束を発生し、第2のコイル2は磁束を発生していない。第1のコイル1と第3のコイル3の高周波電流が発生させる磁束は、図に示すようにそれぞれ第1のコイル1、第3のコイル3の周囲に発生し、第2のコイル2のところでは略逆方向で交差し、互いに打ち消し合い、第2のコイル2に発生する電圧は小さなものとなる。
【0036】
さらに、第1のコイル1と第3のコイル3を、巻数が略等しい、もしくは、略等しい磁束を発生させる巻数比の構成とすれば、それぞれのコイル1、3が第2のコイル2のところで交差させる磁束の量は略等しい。
【0037】
つまり、第1のコイル1が第2のコイル2のところで交差させる磁束の総量をφ1、第3のコイル3が第2のコイル2のところで交差させる磁束の総量をφ3とすれば、
|φ3|≒|φ1|
であり、
−φ3≒φ1
である。
【0038】
図2(b)は、上記の条件において、合成された磁束分布の等価状態を示す。第2のコイル2のところで交差する磁束の総量はほぼ0と見なすことができ、第2のコイル2に誘起される誘導起電力はほとんど無くなる。つまり、第2のコイル2の両端に発生する電圧はほとんど無いので、第2のコイル2と他のコイル1、3との絶縁距離等を必要としない。
【0039】
よって、第1のコイル1と第3のコイル3の高周波電流が発生する磁束が略等しい状態に設定すれば、最も誘起電圧の発生を少なくすることができることはいうまでもないが、この条件から外れた状態においてもこれらの効果はあり、従来例に比べればはるかに小さい誘起電圧にすることが可能である。
【0040】
図1に示す接続状態は磁性の負荷6に対応するものであり、次に説明する図3(a)に示す接続状態は非磁性の負荷6に対応するものである。
【0041】
尚、各コイル1、2、3に流れる高周波電流が図1、図2に示した方向とは逆方向に流れる場合があり、このときには図2に示した磁束の方向は逆方向となる。以下の図においても同様である。
【0042】
図3は、図1の状態から切替手段5の状態を変化させ、第2のコイル2にも高周波電流を流す状態にしたものである。尚、負荷6は省略している。
【0043】
図3(a)は、第1、第2、第3のコイル1、2、3に同一方向の高周波電流を流すように切替手段5を切替えた状態の回路図である。図3(a)の接続状態が図1に示す接続状態と異なるのは、切替手段5の二つのC接点スイッチが切替えられた状態、すなわちコモン端子5aが端子5cから端子5bへ、コモン端子5dが端子5fから端子5eへ接続状態が変化した状態である。
【0044】
図3(b)は、このときの磁束の発生状態を示し、第1のコイル1、第2のコイル2、第3のコイル3すべての発生磁束が負荷6に交差することになるため、加熱効率が高くなる。つまり、非磁性の負荷6においても加熱力を増大することができる。
【0045】
図4は、本発明の第二の実施例を示す回路図である。
本実施例における切替手段5は、C接点スイッチを1回路備えたもので、第2のコイル2の一端(2aまたは2b)を他のコイル1、3と直流的に切断する機能を有している。
【0046】
図4における接続は、高周波電源4の一端に切替手段5のコモン端子5aを接続し、他端に第3のコイル3の端子3bを接続する。切替手段5の端子5cと第1のコイル1の端子1aおよび第2のコイル2の端子2bを接続し、切替手段5の端子5bと第2のコイル2の端子2aを接続する。第1のコイル1の端子1bと第3のコイル3の端子3aを接続する。
【0047】
このような接続にすることにより、切替手段5は高周波電源4を第1のコイル1もしくは第2のコイル2のどちらに接続するかを選択することが可能である。
【0048】
切替手段5が第1のコイル1の端子1aを選択しているとき、すなわち、図4の接続状態のとき、高周波電流は第1のコイル1と第3のコイル3に同一方向で流れ、第2のコイル2には流れない。したがって、図2の場合と同様に、第1のコイル1と第3のコイル3による磁束は、第2のコイル2のところでは略逆方向で交差し、ほぼ打ち消されるので、第2のコイル2の両端に発生する電圧はほとんど無い状態となり、切替手段5の端子間耐圧等は低くてすむ。
【0049】
切替手段5が第2のコイルの端子2aを選択しているとき、すなわち図4において、切替手段5のスイッチのコモン端子5aが端子5bに接続されているとき(図示せず)は、図3の状態と同じになり、高周波電流は第1のコイル1、第2のコイル2、第3のコイル3すべてに同一方向に流れ、非磁性の負荷6においても加熱力を増大することができる。
【0050】
図5は、本発明の第三の実施例を示す回路図である。
本実施例における切替手段5は、C接点スイッチを1回路備えたもので、第2のコイル2の一端(2aまたは2b)を他のコイル1、3と直流的に切断する機能を有している。
【0051】
図5における接続は、高周波電源4の一端に切替手段5のコモン端子5aを接続し、他端に第3のコイル3の端子3bおよび第1のコイル1の端子1bを接続する。切替手段5の端子5cと第1のコイル1の端子1aと第2のコイル2の端子2aと第3のコイル3の端子3aを接続し、切替手段5の端子5bと第2のコイル2の端子2bを接続する。
【0052】
なお、図5の回路構成において、切替手段5で第2のコイル2に高周波電流を流す経路を選択した場合に、第1、第2、第3のコイル1、2、3に同じ方向の電流が流れなくてはならないため、見かけ上、第2のコイル2は第1、第3のコイル1、3に対して巻き方向が逆になる。
【0053】
切替手段5が第1のコイル1の端子1a側を選択しているとき、すなわち、図5において、第1のコイル1の端子1a、第2のコイル2の端子2a、第3のコイル3の端子3aは同一電位となり、第2のコイル2の端子2bはどこにも接続されていない状態となる。しかし、図1や図4の場合と同様に、第1のコイル1と第3のコイル3による磁束は、第2のコイル2のところでは略逆方向で交差し、ほぼ打ち消されるので、第2のコイル2の両端に発生する電圧はほとんど無い状態となる。
【0054】
切替手段5が第2のコイル2の端子2b側を選択しているとき、すなわち、図5において、切替手段5のスイッチのコモン端子5aが端子5bに接続されているとき(図示せず)は、図3の状態と同じになり、高周波電流は第1のコイル1、第2のコイル2、第3のコイル3すべてに同一方向に流れ、非磁性の負荷6においても加熱力を増大することができる。
【0055】
図6は、本発明の各実施例において、第2のコイル2を他のコイル1、3と直流的に切断することの作用を説明する図である。尚、本図では各コイル1、2、3を回路記号で表し、切替手段5や負荷6は省略している。
【0056】
図6(a)は、図4、図5で説明したとおり、第2のコイル2の一端を直流的に切断した回路図である。この回路では、第2のコイル2が他のコイル1、3と単に切り離されている状態で、第1のコイル1および第3のコイル3による磁束が第2のコイル2のところで相殺されない場合には、第2のコイル2の両端に電圧が発生することとなる。
【0057】
図6(b)は、第2のコイル2を直流的に切断した際に、同図(a)の第2のコイル2の開放端がコンデンサ7を経由して第1のコイル1と第3のコイル3の接続点に接続されている状態の回路図である。つまり、第2のコイル2の一端は第1のコイル1および第3のコイル3と直流的には切断されているが、交流的に接続されていることを示す。
【0058】
この場合、第1のコイル1および第3のコイル3による合成磁束は高周波電源4が供給する高周波電流の周波数で増減するため、第2のコイル2とコンデンサ7の接続点は前記の周波数で振動するが、コンデンサ7を接続しない場合(図6(a)の場合)に比べて発生電圧はさらに抑えられる。
【0059】
つまり、切替手段5により第2のコイル2を交流的に切断せず、直流的に切断することにより、第2のコイル2に発生する誘起電圧をコンデンサ7等を接続してさらに抑制できるという作用を得ることができる。
【0060】
上記の作用は、図1で示した、第2のコイル2の両端を第1のコイル1および第3のコイル3と直流的に切断した第一の実施例等の場合にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたとおり、本発明によれば、巻径の異なる第1、第2、第3のコイルを中心側から順に同心円状に配し、負荷の状態等に応じて前記三つのコイルの接続状態を変え、高周波電源より供給する高周波電流の電流経路を変化させる切替手段を備えた誘導加熱調理器において、前記切替手段は、少なくとも第2のコイルの一端と他のコイルとの接続を直流的に切断する機能を有し、第2のコイルの少なくとも一端を他のコイルと直流的に切断状態とし、且つ第1のコイルと第3のコイルを同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態と、第1のコイルと第2のコイルと第3のコイルを同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態とを有する構成とする。
【0062】
これにより、高周波電流が流れない第2のコイルに誘起される電圧を低減することができ、各コイル間の空間距離や沿面距離の拡大や、絶縁被覆のグレードアップ、もしくは、スイッチング素子等の高耐圧化などを必要とせず、実装スペースの確保が困難になったりすることもなく、安価な製品を提供できるという効果を奏する。
【0063】
さらに、第1のコイルと第3のコイルは、巻数が略等しい、もしくは、略等しい磁束を発生させる巻数比の構成とする。
【0064】
これにより、高周波電流が流れない第2のコイルに誘起される電圧をほぼ0とすることができ、前記効果を一層確実なものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す回路図である。
【図2】本発明の第一の実施例における磁束の発生状態を示す図で、同(a)は第1のコイル1、第3のコイル3毎の磁束の発生状態を示し、同(b)は合成された磁束の状態を示す。
【図3】本発明の第一の実施例を示す回路図において切替手段の状態を変化させた図で、同(a)は第1、第2、第3のコイル1、2、3に同一方向の高周波電流を流すように切替手段5を切替えた状態の回路図を示し、同(b)は磁束の発生状態を示す。
【図4】本発明の第二の実施例を示す回路図である。
【図5】本発明の第三の実施例を示す回路図である。
【図6】本発明の各実施例において、第2のコイル2を他のコイル1、3と直流的に切断することの作用を説明する図で、同(a)は第2のコイル2の一端を直流的に切断した回路図を示し、同(b)は第2のコイル2の開放端がコンデンサ7を経由して第1のコイル1と第3のコイル3の接続点に接続されている状態の回路図を示す。
【図7】従来例の回路図である。
【図8】従来例における磁束の発生状態を示す図である。
【符号の説明】
1 第1のコイル
2 第2のコイル
3 第3のコイル
5 切替手段
6 負荷

Claims (2)

  1. 巻径の異なる第1、第2、第3のコイル(1)、(2)、(3)を中心側から順に同心円状に配し、負荷(6)の状態等に応じて前記三つのコイル(1)、(2)、(3)の接続状態を変え、高周波電源(4)より供給する高周波電流の電流経路を変化させる切替手段(5)を備えた誘導加熱調理器において、
    前記切替手段(5)は、少なくとも第2のコイル(2)の一端と他のコイル(1)、(3)との接続を直流的に切断する機能を有し、第2のコイル(2)の少なくとも一端を他のコイル(1)、(3)と直流的に切断状態とし、且つ第1のコイル(1)と第3のコイル(3)を同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態と、第1のコイル(1)と第2のコイル(2)と第3のコイル(3)を同一方向に電流が流れる接続として高周波電流を流す状態とを有する構成とすることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 第1のコイル(1)と第3のコイル(3)は、巻数が略等しい、もしくは、略等しい磁束を発生させる巻数比の構成とすることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
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