JP2004220227A - 遺伝子ネットワーク経路探索装置及び方法並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力受付処理部11は、外部から経路探索を要求する点及び遺伝子ネットワーク指定の情報を受け取り、遺伝子ネットワーク取得部12が遺伝子ネットワークデータベース4より探索して遺伝子ネットワークを取得する。遺伝子ネットワークグラフ処理部13は、こうして得られた遺伝子ネットワークのグラフデータ構造を構築し、強連結成分分解を行いトポロジカルソートをなす縮約グラフを生成する。経路探索処理部14は、トポロジカル制約を利用して要求された点を通る全経路を縮約グラフから探索する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遺伝子ネットワーク経路探索装置及び方法に関し、特に閉路を含んだ遺伝子ネットワークなどに適用可能で、効率的な探索を実現する遺伝子ネットワーク経路探索装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
生物の遺伝子が次々に発見され、その機能が解明されつつあるが、疾患の発症などは、通常、複数の遺伝子やタンパク質が関与しており、発現機序、すなわち遺伝子ネットワークの解明が極めて重要である。例えば、後述する特許文献1には、遺伝子の発現データやタンパク質の濃度データ等から、その現象を引き起こしている遺伝子の制御ネットワークや酵素やタンパク質の反応を示す代謝ネットワークの構造等を推定するネットワーク推定方法が開示されている。また、後述する特許文献2には、遺伝子、RNA、タンパク質、タンパク質複合体、低分子、環境条件、細胞周期、細胞タイプなどの要素情報と要素間の結合や制御などの関係情報とを遺伝子データベースに蓄積しておき、この遺伝子データベースに蓄積された要素情報をノード、関係情報をエッジとする遺伝子ネットワークを生成してグラフィカル表示し、表示されている遺伝子ネットワークにおける点または辺の変更、削除、追加等の編集を可能とした遺伝子ネットワーク研究支援システムが開示されている。
【0003】
今後研究が進むにつれて、遺伝子ネットワークデータが増大することが予想される。遺伝子ネットワークデータが増大すると、これらのデータをもとに、ある刺激などに対する反応系において、それに関連する遺伝子群及び重要な遺伝子は何か等の遺伝子同定作業は時間を必要とする。このため、遺伝子ネットワークに埋もれている知識理解を支援する上で、所望する要素に関与する要素を知るための効率の良い経路探索が必要不可欠であるが、遺伝子ネットワークを対象とした効率の良い経路探索技術は未だ存在せず、バックトラッキング法など既存の手法をそのまま利用しているのが現状である。参考として、従来の全経路の数え上げ手法としてバックトラッキングによりすべてのパスを見いだす手法の擬似コードを図11に示す。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−188768号公報
【特許文献2】
特開2002−91991号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように膨大な遺伝子ネットワークを読み取り、解明を進めるにはネットワーク経路の効率的な探索が不可欠である。ところが、上述したバックトラッキングによる経路探索法は下記記載の問題点を有している。
【0006】
第1の問題点は、探索を深く行い過ぎることである。この手法はグラフの全てを探索し尽くし、不要な探索をもしてしまい効率がよくないということである。
【0007】
第2の問題点は、閉路を含むグラフには対処できないことである。その理由は、この手法では無限ループに陥り、閉路を含むことを許していないからである。
【0008】
本発明の目的は従来技術の問題点に対処すべく、無駄な探索を抑え、閉路を含むグラフにおいても適用可能とした遺伝子ネットワーク経路探索装置及び方法を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、遺伝子ネットワークなどに埋もれている知識理解を支援するものとして、効率的にネットワーク経路を探索することができる装置及び方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の遺伝子ネットワーク経路探索装置は、遺伝子ネットワークデータベースに記憶されている遺伝子ネットワークの経路を探索するネットワーク経路探索装置において、探索対象となる遺伝子ネットワークの指定情報、および前記探索対象の遺伝子ネットワークにおける少なくとも1つのノードの識別子の指定を含む探索要求を受け付ける入力受け付け手段と、前記指定情報に基づいて前記遺伝子ネットワークデータベースから探索対象となる遺伝子ネットワークを取得する遺伝子ネットワーク取得手段と、前記探索対象となる遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成する有向グラフ生成手段と、前記探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記有向グラフの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成する識別子変換表生成手段と、前記有向グラフを強連結成分に分解し、強連結成分を1頂点に縮約した縮約グラフを生成する縮約グラフ生成手段と、前記生成された縮約グラフの各頂点のラベルをトポロジカルソートが成立するラベルに変換し、トポロジカルソートをなす縮約グラフを生成するトポロジカルソート手段と、前記有向グラフにおける各頂点のラベルと前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの各頂点のラベルとの対応関係を示すラベル変換表を生成するラベル変換表生成手段と、前記探索要求で指定された識別子を前記識別子変換表および前記ラベル変換表を用いて前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルに変換し、該変換したラベルを持つ頂点を通る経路を前記トポロジカルソートをなす縮約グラフから探索する経路探索手段と、前記探索された経路に含まれる各頂点のラベルを、前記ラベル変換表および前記識別子変換表を用いて、前記遺伝子ネットワークデータベース上における遺伝子ネットワークのノードの識別子に変換し、探索結果を出力する出力手段とを備えている。
【0011】
本発明の第1の遺伝子ネットワーク経路探索方法は、遺伝子ネットワークデータベースに記憶されている遺伝子ネットワークの経路を探索する遺伝子ネットワーク経路探索方法において、(a)遺伝子ネットワーク取得手段が、外部から入力された探索対象となる遺伝子ネットワークの指定情報に基づいて前記遺伝子ネットワークデータベースから探索対象となる遺伝子ネットワークを取得するステップ、(b)有向グラフ生成手段が、前記探索対象となる遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成するステップ、(c)識別子変換表生成手段が、前記探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記有向グラフの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成するステップ、(d)縮約グラフ生成手段が、前記有向グラフを強連結成分に分解し、強連結成分を1頂点に縮約した縮約グラフを生成するステップ、(e)トポロジカルソート手段が、前記生成された縮約グラフの各頂点のラベルをトポロジカルソートが成立するラベルに変換し、トポロジカルソートをなす縮約グラフを生成するステップ、(f)ラベル変換表生成手段が、前記有向グラフにおける各頂点のラベルと前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの各頂点のラベルとの対応関係を示すラベル変換表を生成するステップ、(g)経路探索手段が、外部から入力された探索要求で指定されたノードの識別子を前記識別子変換表および前記ラベル変換表を用いて前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルに変換し、該変換したラベルを持つ頂点を通る経路を前記トポロジカルソートをなす縮約グラフから探索するステップ、(h)出力手段が、前記探索された経路に含まれる各頂点のラベルを、前記ラベル変換表および前記識別子変換表を用いて、前記遺伝子ネットワークデータベース上における遺伝子ネットワークのノードの識別子に変換し、探索結果を出力するステップ、
を有している。
【0012】
本発明の第2の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法は、第1の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法において、前記指定情報は、遺伝子ネットワーク識別子であり、前記遺伝子ネットワーク取得手段は、前記遺伝子ネットワーク識別子を持つ遺伝子ネットワークを前記遺伝子ネットワークデータベースから取得する。
【0013】
本発明の第3の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法は、第1の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法において、前記指定情報は、ノードの識別子であり、前記遺伝子ネットワーク取得手段は、前記識別子を持つノードを含む遺伝子ネットワークを前記遺伝子ネットワークデータベースから取得する。
【0014】
本発明の第4の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法は、第1の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法において、前記探索対象となる遺伝子ネットワークが複数存在した場合、前記識別子変換表生成手段は、探索対象となる複数の遺伝子ネットワークを1つに統合し、前記複数の探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記統合された1つの遺伝子ネットワークの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成し、また、前記有向グラフ生成手段は、前記統合された1つの遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成する。
【0015】
本発明の第5の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法は、第1の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法において、前記探索要求は、始点となるノードの識別子および終点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、始点終点間の全経路を探索する。
【0016】
本発明の第6の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法は、第1の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法において、前記探索要求は、始点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、始点の下流の全経路を探索する。
【0017】
本発明の第7の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法は、第1の遺伝子ネットワーク経路探索装置および方法において、前記探索要求は、終点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、終点の上流の全経路を探索する。
【0018】
【作用】
本発明にあっては、強連結成分分解しトポロジカルソートをなす縮約グラフを生成し、この縮約グラフを探索するため、元の探索対象となる有向グラフに閉路が含まれていても支障なく探索が行える。また、トポロジカルソートをなす縮約グラフの探索では、トポロジカルソート制約を利用して経路が存在しない自明な探索を排除できるため、効率的な経路探索が可能になる。更に、識別子変換表およびラベル変換表を使用した変換を行っているために、探索要求者は縮約グラフの構造やトポロジカルソートの内容を意識する必要がなく、遺伝子ネットワークデータベース上におけるノードの識別子を使って探索要求で始点や終点などを指定することができ、探索結果も遺伝子ネットワークデータベース上におけるノードの識別子で得ることができる。
【0019】
【発明の第1の実施の形態】
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態にかかる遺伝子ネットワーク経路探索装置は、入力装置1、出力装置2、記憶装置3および遺伝子ネットワークデータベース4と、これらに接続された処理装置5とで構成される。
【0020】
遺伝子ネットワークデータベース4には、1つ以上の遺伝子ネットワークが蓄積されている。遺伝子ネットワークには、転写を始めとした遺伝情報発現制御ネットワークである遺伝発現情報制御ネットワーク、シグナル伝達や細胞周期といった細胞内での分子反応を表す分子反応ネットワーク、細胞間相互作用の制御ネットワークである分子ネットワーク、遺伝子によりコードされる酵素間の反応ネットワークである代謝ネットワークなど、種々のネットワークが存在するが、遺伝子ネットワークデータベース4には、これらの遺伝子ネットワークの1つ或いは複数が事前に蓄積されている。各遺伝子ネットワークは、遺伝子、タンパク質、低分子、環境条件、細胞周期、細胞タイプなどの要素(ノード)情報が、要素間の結合や制御などの関係情報によって関連付けられており、他の遺伝子ネットワークと区別するために遺伝子ネットワーク識別子が付与されている。また、各遺伝子ネットワークのそれぞれの構成要素には遺伝子名やタンパク質名などの識別子が付与されており、異なる遺伝子ネットワークに存在する同じ構成要素には同じ識別子が付与されている。
【0021】
入力装置1および出力装置2は、コンピュータに備わる通常の入出力装置で構成され、例えば入力装置1はキーボード、出力装置2はディスプレイ装置である。なお、入力装置1や出力装置2は入力ファイルや出力ファイルであっても良いし、他のコンピュータ等であっても良い。記憶装置3は、コンピュータに備わる主記憶および補助記憶装置で構成され、処理装置5で実行される各種のプログラムやデータを保持するために使用される。
【0022】
処理装置5は、コンピュータのCPUを含んで構成され、記憶装置3に記憶されたプログラムを実行することにより、遺伝子ネットワークの経路探索処理を実行する。処理装置5のブロック内に図示した入力受付処理部11、遺伝子ネットワーク取得部12、遺伝子ネットワークグラフ処理部13、経路探索処理部14および出力処理部15は、経路探索処理プログラムによって処理装置5上に実現された機能的手段である。
【0023】
入力受付処理部11は、入力装置1から、探索対象となる遺伝子ネットワークの指定情報および探索要求を受け付け、記憶装置3の記憶部21に記憶する。本実施の形態の場合、指定情報は遺伝子ネットワーク識別子であり、探索要求は、始点となるノードの識別子および終点となるノードの識別子の指定を含む。遺伝子ネットワーク識別子は1つ或いは複数指定することが可能である。
【0024】
遺伝子ネットワーク取得部12は、遺伝子ネットワークデータベース4から探索対象となる遺伝子ネットワークを取得し、記憶装置3の記憶部22に記憶する。本実施の形態の場合、遺伝子ネットワーク取得部12は、記憶部21に記憶された遺伝子ネットワーク識別子を持つ遺伝子ネットワークを遺伝子ネットワークデータベース4から探索して、記憶部22に記憶する。複数の遺伝子ネットワーク識別子が指定されている場合、それぞれについて探索を行う。
【0025】
遺伝子ネットワークグラフ処理部13は、遺伝子ネットワーク取得部12で取得された遺伝子ネットワークに対して経路探索処理部14が経路探索できるように前処理を行う部分であり、統合手段13a、グラフデータ構造構築手段13b、縮約グラフ生成手段13c、トポロジカルソート手段13dおよびラベル変換表生成手段13eを有している。
【0026】
統合手段13aは、記憶部22に記憶された探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードにラベルを割当てて記憶装置3の記憶部23に記憶すると共に、各ノードの識別子とそのノードに割り当てたラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成して記憶部24に記憶する。このとき、探索対象となる遺伝子ネットワークが複数存在した場合、全ての遺伝子ネットワークを1つに統合した統合ネットワークを記憶部23に記憶し、統合前の遺伝子ネットワークの各ノードの識別子とそのノードに割り当てたラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成して記憶部24に記憶する。ここで、複数の遺伝子ネットワークを1つに統合するとは、複数の遺伝子ネットワーク間で共通なノード(つまり同じ識別子のノード)を1つのノードとして、複数の遺伝子ネットワークを1つの遺伝子ネットワークに置き換えることを意味する。
【0027】
〔遺伝子ネットワークの統合例〕例えば、ネットワークAともう一つのネットワークBがあり、ネットワークAに、A1、A2、A3、A4、A5、A6のノードがあり、ネットワークBに、B1、B2、B3、B4、B5のノードがあって、ノードA4とノードB3、ノードA5とノードB4、ノードA6とノードB5がそれぞれ共通している場合、C1(=A1)、C2(=A2)、C3(=A3)、C4(=B1)、C5(=B2)、C6(=A4=B3)、C7(=A5=B4)、C8(=A6=B5)のノードを持つ統合ネットワークCを生成する。
【0028】
〔識別子変換情報の例〕また識別子変換情報としては、A1がC1、A2がC2、A3がC3、A4がC6、A5がC7、A6がC8、B1がC4、B2がC5、B3がC6、B4がC7、B5がC8にそれぞれ対応することを示す情報を生成する。
【0029】
グラフデータ構造構築手段13bは、記憶部23に記憶された遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成し、記憶部25に記憶する。
【0030】
縮約グラフ生成手段13cは、記憶部25に記憶された有向グラフを強連結成分に分解し、強連結成分を1頂点に縮約した縮約グラフを生成して記憶装置3の記憶部26に記憶すると共に、縮約前の有向グラフの各頂点のラベルと縮約グラフの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す縮約情報を記憶装置3の記憶部27に記憶する。例えば、前述の統合ネットワークCの例において、C5、C6、C7が強連結成分として検出された場合、C5、C6、C7を1つの頂点C567に縮約した縮約グラフが生成され、元のC5、C6、C7が1つの頂点C567に対応することが縮約情報で示される。
【0031】
トポロジカルソート手段13dは、記憶部26に記憶された縮約グラフの各頂点のラベルをトポロジカルソートが成立するラベルに変換してトポロジカルソートをなす縮約グラフを生成し、記憶装置3の記憶部28に記憶すると共に、トポロジカルソート前の縮約グラフの各頂点のラベルとトポロジカルソート後の縮約グラフの各頂点のラベルとの対応関係を示すソート情報を記憶部29に記憶する。例えば、前述したC5、C6、C7が1つの頂点C567に縮約され、残りの頂点C1、C2、C3、C4、C8がそのまま1つの頂点として残った縮約グラフをトポロジカルソートした結果、新たなラベルがC1’、C2’、C3’、C4’、C8’、C567’となった場合、C1がC1’に、C2がC2’に、C3がC3’に、C4がC4’に、C8がC8’に、C567がC567’にそれぞれ対応することがソート情報で示される。
【0032】
ラベル変換表生成手段13eは、記憶部27に記憶された縮約情報と記憶部29に記憶されたソート情報とを入力し、記憶部25に記憶された有向グラフにおける各頂点のラベルと記憶部28に記憶されたトポロジカルソートをなす縮約グラフの各頂点のラベルとの対応関係を示すラベル変換表を生成し、記憶部30に記憶する。例えば前述した統合ネットワークCの場合、C1がC1’に、C2がC2’に、C3がC3’に、C4がC4’に、C5がC567’に、C6がC567’に、C7がC567’に、C8がC567’にそれぞれ対応することがラベル変換表で示される。
【0033】
経路探索処理部14は、記憶部21に記憶された探索要求で指定される始点から終点にいたる全ての経路を記憶部28に記憶されたトポロジカルソートをなす縮約グラフ上で探索する部分であり、前処理手段14aおよび探索手段14bを備える。
【0034】
前処理手段14aは、記憶部21に記憶された探索要求で指定された始点および終点のノード識別子を、記憶部24に記憶されている識別子変換表を参照して、記憶部25に記憶されている有向グラフ(縮約前のグラフ)の対応する頂点のラベルに変換し、更に、この変換したラベルを、記憶部30に記憶されているラベル変換表を参照して、記憶部28に記憶されているトポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルに変換し、この変換したラベルを記憶装置3の記憶部31に記憶する。例えば、前述したネットワークAのノードA4が始点または終点として指定された場合、識別子変換表により、A4がC6に変換され、次いで、ラベル変換表により、C6がC567’に変換される。
【0035】
探索手段14bは、記憶部31から始点および終点のラベルを入力し、その始点から終点にいたる全ての経路を記憶部28に記憶されたトポロジカルソートをなす縮約グラフ上で探索し、探索過程において途中結果のパスの親子情報を記憶部32に適宜保持しつつ、最終的に得られた全ての経路の情報を記憶部33に出力する。
【0036】
出力処理部15は、経路探索処理部14で探索された経路を出力装置2に出力する部分であり、前処理手段15aおよび出力手段15bを有する。
【0037】
前処理手段15aは、記憶部33に記憶されている探索された経路を遺伝子ネットワークデータベース4上における経路に変換したものを、記憶部34に記憶する。この変換は、先ず、記憶部33に記憶された経路に含まれる各頂点のラベルを、記憶部30に記憶されたラベル変換表を参照して、記憶部25に記憶された有向グラフ上の対応する頂点のラベルに変換し、さらに、この変換したラベルを、記憶部24に記憶された識別子変換表を用いて、遺伝子ネットワークデータベース4上における遺伝子ネットワークのノードの識別子に変換することで行われる。例えば、探索された経路にノードC567’が含まれている場合、ラベル変換表により、C567’がC6に変換され、次いで、識別子変換表により、C6がA4、B3に変換される。
【0038】
出力手段15bは、記憶部34に記憶された探索された経路を出力装置2から出力する。
【0039】
以下に、図1に示した処理装置5内の入力受付処理部11、遺伝子ネットワーク取得部12、遺伝子ネットワークグラフ処理部13、経路探索処理部14および出力処理部15の各処理について詳述する。
【0040】
<入力受付処理部> 入力受付処理部11は、入力装置1から探索対象となる遺伝子ネットワークを指定する遺伝子ネットワーク識別子が入力されると、この遺伝子ネットワーク識別子を記憶部21を通じて遺伝子ネットワーク取得部12へ渡す。以下、遺伝子ネットワーク取得部12および遺伝子ネットワークグラフ処理部13の処理により、遺伝子ネットワーク識別子で指定された遺伝子ネットワークに対する探索処理の準備が行われる。この準備が完了した後、入力装置1から経路探索を要求する始点および終点のノードの識別子を含む探索要求が入力されると、入力受付処理部11は、この探索要求を記憶部21を通じて経路探索処理部14へ渡す。探索対象となる遺伝子ネットワークを変更しない限り、探索要求は何度も入力することが可能である。
【0041】
<遺伝子ネットワーク取得部> 遺伝子ネットワーク取得部12は、入力受付処理部11から受け取った遺伝子ネットワーク識別子で遺伝子ネットワークデータベース4を探索して、指定された遺伝子ネットワークを取得し、記憶部22に記憶する。複数の遺伝子ネットワーク識別子が指定されている場合、指定された全ての遺伝子ネットワークが取得される。
【0042】
<遺伝子ネットワークグラフ処理部> 遺伝子ネットワークグラフ処理部13は、記憶部22を通じて遺伝子ネットワーク取得部12から対象となる遺伝子ネットワークを受け取り、経路探索前処理を施す。この処理は図2に示す手順で行われる。
【0043】
まず、統合手段13aにより、受け取った遺伝子ネットワークが複数あるかどうかを判定する(S11)。受け取った遺伝子ネットワークが複数ある場合、統合手段13aにより、遺伝子ネットワークを1つに統合し(S12)、統合した統合ネットワークを記憶部23を通じてグラフデータ構造構築手段13bに渡すと共に、統合前の遺伝子ネットワークの各ノードの識別子とそのノードに割り当てたラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成して記憶部24に記憶する(S13)。受け取った遺伝子ネットワークが1つの場合は、統合処理S12をスキップし、統合手段13aにより、その遺伝子ネットワークの各ノードにラベルを割当てて記憶部23を通じてグラフデータ構造構築手段13bに渡すと共に、各ノードの識別子とそのノードに割り当てたラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成して記憶部24に記憶する(S13)。
【0044】
次に、グラフデータ構造構築手段13bにより、統合手段13aから渡された遺伝子ネットワークについて、隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを構築し、記憶部25を通じて縮約グラフ生成手段13cに渡す(S14)。
【0045】
次に、縮約グラフ生成手段13cにより、グラフデータ構造構築手段13bから渡された有向グラフに対し、深さ優先探索に基づいた強連結成分分解アルゴリズムにより強連結成分に分解して閉路検出を行い、閉路を含む強連結成分を1点に縮約した縮約グラフを生成して記憶部26に記憶し、同時に縮約前の有向グラフの各頂点のラベルと縮約グラフの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す縮約情報を記憶部27に記憶する(S15)。強連結グラフとはどの2頂点間にも両方向の有向パスが存在するグラフであり、強連結成分とは極大な強連結部分グラフである。つまり、この強連結成分に閉路が含まれ、強連結成分分解手法により閉路が検出できる。深さ優先探索に基づいた強連結成分分解アルゴリズムを以下に記載する。
【0046】
*強連結成分分解アルゴリズム*
1. 有向グラフG=(V,E)を深さ優先探索し後行順に頂点にラベルを付ける。
2. Gのすべての辺の向きを逆にして得られるグラフR(G)を求める。
3. R(G)に対して深さ優先探索をする。ただし、未探索の辺の始点となる頂点でラベルの付いたものが存在しないときには、1で付けたラベルの大きいものを優先的に選んでラベル付けする。
4. 3で得られた根付き木に対応するGの頂点集合からなる点誘導部分グラフがGの強連結成分である。
【0047】
次に、トポロジカルソート手段13dにより、ステップS15で得られた縮約グラフにおいてトポロジカルソート(任意の辺a=(u, v) に対してlabel[u]<label[v])が成立するラベルlabel[v]=kを割当てることで、トポロジカルソートをなす縮約グラフを生成して記憶部28に記憶する(S16)。深さ優先探索に基づく強連結成分分解アルゴリズムにより、各強連結成分に対して頂点を対応させ、2つの異なる強連結成分間にまたがる辺が存在するとき、対応する頂点間に向きまで考慮した辺を考えることにより、元のグラフから各強連結成分を1点に縮約して得られるグラフが得られ、同時にこのグラフにおいてトポロジカルソートが成立するグラフが構成できる。このとき、元のグラフの頂点に対してトポロジカルソート後の対応する頂点のラベルの関係を示すソート情報を記憶部29に記憶する。
【0048】
最後に、ラベル変換表生成手段13eにより、記憶部27に記憶された縮約情報と記憶部29に記憶されたソート情報とを入力し、記憶部25に記憶された有向グラフにおける各頂点のラベルとトポロジカルソートをなす縮約グラフの各頂点のラベルとの対応関係を示すラベル変換表を生成し、記憶部30に記憶する(S17)。
【0049】
<経路探索処理部> 経路探索処理部14は、遺伝子ネットワークグラフ処理部13において構築、そして変換されたトポロジカルソートをなしている縮約グラフ構造を利用して、全経路を探索する。この処理は図3に示す手順で行われる。
【0050】
まず、前処理手段14aにより、始点s、終点tのノード識別子を、記憶部24に記憶されている識別子変換表および記憶部30に記憶されているラベル変換表を用いて、トポロジカルソートをなしている縮約グラフ上における対応する頂点のラベルlabel[s]、label[t]に変換する(S21)。
【0051】
次に、探索手段14bにより、label[s]<label[t]を満たすかどうかを判定する(S22)。満たさない場合はトポロジカルソート制約より経路がないことが自明であるため、図3の処理を終了し、出力処理部15へ処理を移す。label[s]<label[t]を満たす場合は、深さ優先探索順に隣接リストより頂点を辿る(S23)。次の探索点aがあるかどうかを判定し(S24)、ない場合には探索が終了しているため、出力処理部15へ処理を移す。次の探索点aがある場合には、探索点a、終点tに関し、label[a] “<” or “=” or “>” label[t]を判定する(S25)。
【0052】
label[a]<label[t]の場合には終点tに到達するパスが存在する可能性があるため、パスの親子情報を記憶部32に保持し(S26)、ステップS23へ戻りさらに深く頂点を探索する。label[a]=label[t]の場合にはパスが見つかったことになり、見つかったパスの情報を記憶部33に保持し(S27)、ステップS23へ戻り深さ優先探索順に次の部分木を探索する。label[a]>label[t]の場合には、この先に終点tへ到達する経路が存在しないことがトポロジカルソート制約によりこの時点で自明であり、ステップS23へ戻り深さ優先探索順に次の部分木を探索する。ステップS24にて探索点がなくなった時点で処理を出力処理部15へ移す。
【0053】
<出力処理部> 出力処理部15は、まず前処理手段15aにより、経路探索部14において検出された経路情報を記憶部33から取得し、記憶部30に記憶されたラベル変換表および記憶部24に記憶された識別子変換表を用いて、経路探索部14において検出されて記憶部33に記憶されている経路情報中の頂点のラベルを、遺伝子ネットワークデータベース4上におけるノードの識別子に変換した経路情報を生成して記憶部34に記憶する。次に、出力手段15bにより、記憶部34に記憶された経路情報を出力装置2から出力する。
【0054】
本実施の形態では、経路探索を行う前に、強連結成分分解しトポロジカルソートを構成することによって閉路を含むグラフに対応できる。また、トポロジカルソートをなす縮約グラフの探索では、トポロジカルソート制約を利用して経路が存在しない自明な探索を排除できるため、効率的な経路探索が可能になる。更に、遺伝子ネットワークデータベースに蓄積されている複数の遺伝子ネットワークを1つに統合した統合ネットワークに対する経路探索が可能となる。更にまた、識別子変換表およびラベル変換表を使用した変換を行っているために、探索要求者は縮約グラフの構造やトポロジカルソートの内容を意識する必要がなく、遺伝子ネットワークデータベース上におけるノードの識別子を使って探索要求で始点、終点を指定することができ、探索結果も遺伝子ネットワークデータベース上におけるノードの識別子で得ることができる。
【0055】
以上の第1の実施の形態では、入力装置1から入力される探索要求は、始点となるノードの識別子および終点となるノードの識別子を含み、指定された始点から指定された終点にいたる全ての経路を探索するものであったが、本発明はこのような経路探索に限定されず、複数の指定された点をすべて通る全経路の探索や、複数の指定された点の何れか1つ以上を通る全経路の探索を行うようにしても良く、また、始点だけを指定し、始点の下流の全経路を探索したり、終点だけを指定し、終点の上流の全経路を探索するなど、任意の他の探索手法も可能である。以下の第2および第3の実施の形態では、このような他の探索手法について説明する。
【0056】
【発明の第2の実施の形態】
図4を参照すると、本発明の第2の実施の形態にかかる遺伝子ネットワーク経路探索装置は、図1に示される第1の実施の形態にかかる遺伝子ネットワーク経路探索装置と比べて、入力受付処理部11が、複数の経由点を順不同で指定した探索要求を受け付けるようにした点と、経路探索処理部14に経路探索区間選択処理部14cと繰り返し経路探索手段14dを設けて、入力受付処理部11で受け付けられた探索要求で指定された複数の経由点に基づいて経路探索区間を自動的に選択し、この選択した経路探索区間毎に全経路の探索を繰り返すようにした点で相違し、その他の構成および動作は第1の実施の形態と同じである。
【0057】
図4において、入力受付処理部11は複数の経由点を順不同で並べた探索要求を受け付け、記憶部21を通じて経路探索処理部14に渡す。ここで、各経由点は、探索対象となる遺伝子ネットワーク上におけるノードの識別子で表現されている。
【0058】
経路探索処理部14は、前処理手段14aにより、記憶部21に記憶された個々の経由点のノード識別子を、記憶部24に記憶された識別子変換表および記憶部30に記憶されたラベル変換表を用いて、トポロジカルソートをなす縮約グラフ上の対応する頂点のラベルに変換し、記憶部31に記憶する。
【0059】
次に、経路探索区間選択処理部14cは、記憶部31に記憶された複数の経由点のラベルを昇順にソートし、label[x]<label[y]となる始点xと終点yの全てのペアを算出して、記憶部35に記憶する。例えば、ソート後のラベルが、1、2、3、4とすると、「1−2」、「1−3」、「1−4」、「2−3」、「2−4」、「3−4」の合計6つの始点終点のペアを生成する。
【0060】
次に、繰り返し経路探索手段14dは、記憶部35に記憶された始点終点のペア毎に、図3のステップS22〜S27の処理を繰り返し、得られた経路情報を記憶部33に記憶する。
【0061】
【発明の第3の実施の形態】
図5を参照すると、本発明の第3の実施の形態にかかる遺伝子ネットワーク経路探索装置は、図1に示される第1の実施の形態にかかる遺伝子ネットワーク経路探索装置と比べて、入力受付処理部11が、始点または終点となる起点とこの起点が始点または終点の何れであるかを示す種別とを指定した探索要求を受け付けるようにした点と、経路探索処理部14に起点が終点の場合には上流探索(有向グラフにおける葉から根方向への探索)を行い、起点が始点の場合には下流探索(有向グラフにおける根から葉方向への探索)を行う上流下流探索手段14eを設けて、入力受付処理部11で受け付けられた探索要求で指定された起点が始点の場合には、その起点の下流の全経路を探索し、探索要求で指定された起点が終点の場合には、その起点の上流の全経路を探索するようにした点で相違し、その他の構成および動作は第1の実施の形態と同じである。
【0062】
図5において、入力受付処理部11は起点とその起点が始点または終点の何れであるかを示す種別とを指定した探索要求を受け付け、記憶部21を通じて経路探索処理部14に渡す。ここで、起点は、探索対象となる遺伝子ネットワーク上におけるノードの識別子で表現されている。
【0063】
経路探索処理部14は、前処理手段14aにより、記憶部21に記憶された起点のノード識別子を、記憶部24に記憶された識別子変換表および記憶部30に記憶されたラベル変換表を用いて、トポロジカルソートをなす縮約グラフ上の対応する頂点のラベルに変換し、記憶部31に記憶する。
【0064】
次に上流下流探索手段14eにより、記憶部21に記憶された種別が始点の場合には、記憶部31に記憶された起点の下流の全経路をトポロジカルソートをなす縮約グラフから探索し、種別が終点の場合には、起点の上流の全経路をトポロジカルソートをなす縮約グラフから探索する。この処理は図6に示す手順で行われる。
【0065】
まず、深さ優先探索順に隣接リストより頂点を辿る(S31)。このとき、起点が始点のときは下流探索を行い、起点が終点のときは上流探索を行う。次の探索点aがあるかどうかを判定し(S32)、ない場合には探索が終了しているため、出力処理部15へ処理を移す。次の探索点aがあるときには、下流探索の場合は探索点aが葉であるかどうか、上流探索の場合には探索点aが根であるかどうかを判定する(S33)。このステップS33の判定結果が偽(NO)の場合、この先に到達するパスが存在する可能性があるため、パスの親子情報を記憶部32に保持し(S34)、ステップS31へ戻りさらに深く頂点を探索する。ステップS33の判定結果が真(YES)の場合、パスが見つかったことになり、見つかったパスの情報を記憶部33に保持し(S35)、ステップS31へ戻り深さ優先探索順に次の部分木を探索する。ステップS32にて探索点がなくなった時点で処理を出力処理部15へ移す。
【0066】
【発明の他の実施の形態】
第2の実施の形態では、探索要求で指定された複数の経由点をトポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルでソートし、ソート後のラベルに関してlabel[x]<label[y]となる始点xと終点yの全てのペア毎に経路を探索したが、この第2の実施の形態に第3の実施の形態の探索方法を加え、ソート後のラベルが最小となる点の下流探索、ソート後のラベルが最大となる点の上流探索も同時に自動的に行うようにしても良い。
【0067】
以上の各実施の形態では、入力受付処理部11は探索対象となる遺伝子ネットワークの指定情報として、遺伝子ネットワーク識別子を受け付けたが、遺伝子ネットワークに含まれる任意の1つあるいは複数のノードの識別子を探索対象となる遺伝子ネットワークの指定情報として受け付けるようにしても良い。この場合、遺伝子ネットワーク取得部12は、指定された識別子を持つノードを含む遺伝子ネットワークを遺伝子ネットワークデータベース4から探索する。また、探索対象となる遺伝子ネットワークを指定するために独立してノードの識別子を指定するのに代えて、探索要求で指定された点(始点や終点や中継点など)の識別子を持つノードを含む遺伝子ネットワークを遺伝子ネットワークデータベース4から探索対象となる遺伝子ネットワークとして検索するようにしても良い。
【0068】
【実施例】
次に、上述した処理手順を簡易データに即して、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0069】
図7は、記憶部25に隣接リスト形式で記憶された探索対象となる遺伝子ネットワークをグラフ形式で示した模式図であり、丸の図形が頂点、矢印がエッジ(辺)である。頂点に付された番号は、遺伝子名やタンパク質名などのノード識別子を番号に置き換えたものであり、辺に付された番号は、ノード間の関係情報を番号に置き換えたものである。頂点に付与された番号と元のノード識別子との対応関係は識別子変換表として記憶部24に記憶されている。この図7に示すような有向グラフに対して、入力装置1から、中継点として3番、9番、12番(順不同)の頂点に対応するノード識別子が指定された場合の経路探索について、以下説明する。
【0070】
遺伝子ネットワークグラフ処理部13は、縮約グラフ生成手段13cにより、図7に示した有向グラフに対して強連結成分分解を行って図8に示すような縮約グラフを生成し、さらにトポロジカルソート手段13dにより、図9に示すようなトポロジカルソートをなす縮約グラフを生成する。図8の縮約グラフでは、図7の有向グラフの1番、3番および4番の3つの頂点、2番、5番、11番、12番および16番の5つの頂点、8番、14番および15番の3つの頂点が、それぞれ1つの頂点に縮約されている。また、図9のトポロジカルソートをなす縮約グラフでは、図8の縮約グラフの各頂点のラベルがトポロジカルソートをなすように変換されている。このとき、図7の有向グラフの頂点のラベルと図9のトポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルとの対応関係を示すラベル変換表が記憶部30に記憶される。
【0071】
経路探索処理部14は、探索要求で指定された中継点のノード識別子を識別子変換表を用いて図7の有向グラフ上での3番、9番、12番(順不同)の頂点のラベルに変換し、更にラベル変換表を用いて図9のトポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルに変換する。その結果、指定された中継点のラベルはlabel[3]=5, label[9]=11, label[12]=6となる。次に、ラベルでソートし、始点3(ラベル5)、終点12(ラベル6)とした場合、始点3(ラベル5)、終点9(ラベル11)とした場合及び始点12(ラベル6)、終点9(ラベル11)とした3つの場合の2点間探索、及び終点3(ラベル5)とした上流探索、始点9(ラベル11)とした下流探索を経路探索処理部14において実施する。この処理部では探索点がなくなるまで経路を算出する処理が行われ、最終的に図10に実線で示すパスが検出された状態で終了する。そして処理を出力処理部15へ移す。
【0072】
出力処理部15では、ラベル変換表および識別子変換表を用いて、探索されたパス上の頂点のラベルをノード識別子に変換して、出力装置2に出力する。
【0073】
以上、本発明を幾つかの実施の形態および実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては次のような効果を奏する。
【0075】
第1の効果は、経路探索の全経路列挙において閉路を含むグラフにも適用可能で且つ効率的な探索が行えることである。その理由は、強連結成分分解しトポロジカルソートをなす縮約グラフを生成し、この縮約グラフを探索するため、元の探索対象となる有向グラフに閉路が含まれていても支障なく探索が行え、また、トポロジカルソートをなす縮約グラフの探索では、トポロジカル制約を利用して経路が存在しない自明な探索を排除できるためである。
【0076】
第2の効果は、強連結成分分解による頂点の縮約やトポロジカルソートに伴うラベルの変換を行っているにもかかわらず、探索要求者は縮約グラフの構造やトポロジカルソートの内容を意識する必要がなく、遺伝子ネットワークデータベース上におけるノードの識別子を使って探索要求で始点や終点などを指定することができ、探索結果も遺伝子ネットワークデータベース上におけるノードの識別子で得ることができることである。その理由は、識別子変換表およびラベル変換表を使用した変換を行っているためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】遺伝子ネットワークグラフ処理部の処理例を示す流れ図である。
【図3】経路探索処理部の処理例を示す流れ図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図6】上流下流探索手段の処理例を示す流れ図である。
【図7】本発明の実施例にかかる隣接リスト形式で記憶された探索対象となる遺伝子ネットワークをグラフ形式で示した模式図である。
【図8】本発明の実施例にかかる有向グラフに対して強連結成分分解を行って縮約グラフを生成する様子を示す模式図である。
【図9】本発明の実施例にかかる縮約グラフからトポロジカルソートをなす縮約グラフを示す模式図である。
【図10】本発明の実施例にかかる探索経路の一例を示す模式図である。
【図11】従来の全経路の数え上げ手法としてバックトラッキングによりすべてのパスを見いだす手法の擬似コードを示す図である。
【符号の説明】
1…入力装置
2…出力装置
3…記憶装置
4…遺伝子ネットワークデータベース
5…処理装置
11…入力受付処理部
12…遺伝子ネットワーク取得部
13…遺伝子ネットワークグラフ処理部
14…経路探索処理部
15…出力処理部
Claims (21)
- 遺伝子ネットワークデータベースに記憶されている遺伝子ネットワークの経路を探索する遺伝子ネットワーク経路探索装置において、
探索対象となる遺伝子ネットワークの指定情報、および前記探索対象の遺伝子ネットワークにおける少なくとも1つのノードの識別子の指定を含む探索要求を受け付ける入力受け付け手段と、
前記指定情報に基づいて前記遺伝子ネットワークデータベースから探索対象となる遺伝子ネットワークを取得する遺伝子ネットワーク取得手段と、
前記探索対象となる遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成する有向グラフ生成手段と、
前記探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記有向グラフの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成する識別子変換表生成手段と、
前記有向グラフを強連結成分に分解し、強連結成分を1頂点に縮約した縮約グラフを生成する縮約グラフ生成手段と、
前記生成された縮約グラフの各頂点のラベルをトポロジカルソートが成立するラベルに変換し、トポロジカルソートをなす縮約グラフを生成するトポロジカルソート手段と、
前記有向グラフにおける各頂点のラベルと前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの各頂点のラベルとの対応関係を示すラベル変換表を生成するラベル変換表生成手段と、
前記探索要求で指定された識別子を前記識別子変換表および前記ラベル変換表を用いて前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルに変換し、該変換したラベルを持つ頂点を通る経路を前記トポロジカルソートをなす縮約グラフから探索する経路探索手段と、
前記探索された経路に含まれる各頂点のラベルを、前記ラベル変換表および前記識別子変換表を用いて、前記遺伝子ネットワークデータベース上における遺伝子ネットワークのノードの識別子に変換し、探索結果を出力する出力手段とを備えることを特徴とする遺伝子ネットワーク経路探索装置。 - 前記指定情報は、遺伝子ネットワーク識別子であり、前記遺伝子ネットワーク取得手段は、前記遺伝子ネットワーク識別子を持つ遺伝子ネットワークを前記遺伝子ネットワークデータベースから取得するものであることを特徴とする請求項1記載の遺伝子ネットワーク経路探索装置。
- 前記指定情報は、ノードの識別子であり、前記遺伝子ネットワーク取得手段は、前記識別子を持つノードを含む遺伝子ネットワークを前記遺伝子ネットワークデータベースから取得するものであることを特徴とする請求項1記載の遺伝子ネットワーク経路探索装置。
- 前記探索対象となる遺伝子ネットワークが複数存在した場合、前記識別子変換表生成手段は、探索対象となる複数の遺伝子ネットワークを1つに統合し、前記複数の探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記統合された1つの遺伝子ネットワークの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成するものであり、前記有向グラフ生成手段は、前記統合された1つの遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成するものであることを特徴とする請求項1記載の遺伝子ネットワーク経路探索装置。
- 前記探索要求は、始点となるノードの識別子および終点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、始点終点間の全経路を探索するものであることを特徴とする請求項1記載の遺伝子ネットワーク経路探索装置。
- 前記探索要求は、始点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、始点の下流の全経路を探索するものであることを特徴とする請求項1記載の遺伝子ネットワーク経路探索装置。
- 前記探索要求は、終点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、終点の上流の全経路を探索するものであることを特徴とする請求項1記載の遺伝子ネットワーク経路探索装置。
- 遺伝子ネットワークデータベースに記憶されている遺伝子ネットワークの経路を探索する遺伝子ネットワーク経路探索方法において、
(a)遺伝子ネットワーク取得手段が、外部から入力された探索対象となる遺伝子ネットワークの指定情報に基づいて前記遺伝子ネットワークデータベースから探索対象となる遺伝子ネットワークを取得するステップ、
(b)有向グラフ生成手段が、前記探索対象となる遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成するステップ、
(c)識別子変換表生成手段が、前記探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記有向グラフの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成するステップ、
(d)縮約グラフ生成手段が、前記有向グラフを強連結成分に分解し、強連結成分を1頂点に縮約した縮約グラフを生成するステップ、
(e)トポロジカルソート手段が、前記生成された縮約グラフの各頂点のラベルをトポロジカルソートが成立するラベルに変換し、トポロジカルソートをなす縮約グラフを生成するステップ、
(f)ラベル変換表生成手段が、前記有向グラフにおける各頂点のラベルと前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの各頂点のラベルとの対応関係を示すラベル変換表を生成するステップ、
(g)経路探索手段が、外部から入力された探索要求で指定されたノードの識別子を前記識別子変換表および前記ラベル変換表を用いて前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルに変換し、該変換したラベルを持つ頂点を通る経路を前記トポロジカルソートをなす縮約グラフから探索するステップ、
(h)出力手段が、前記探索された経路に含まれる各頂点のラベルを、前記ラベル変換表および前記識別子変換表を用いて、前記遺伝子ネットワークデータベース上における遺伝子ネットワークのノードの識別子に変換し、探索結果を出力するステップ、
を含むことを特徴とする遺伝子ネットワーク経路探索方法。 - 前記指定情報は、遺伝子ネットワーク識別子であり、前記遺伝子ネットワーク取得手段は、前記遺伝子ネットワーク識別子を持つ遺伝子ネットワークを前記遺伝子ネットワークデータベースから取得することを特徴とする請求項8記載の遺伝子ネットワーク経路探索方法。
- 前記指定情報は、ノードの識別子であり、前記遺伝子ネットワーク取得手段は、前記識別子を持つノードを含む遺伝子ネットワークを前記遺伝子ネットワークデータベースから取得することを特徴とする請求項8記載の遺伝子ネットワーク経路探索方法。
- 前記探索対象となる遺伝子ネットワークが複数存在した場合、前記識別子変換表生成手段は、探索対象となる複数の遺伝子ネットワークを1つに統合し、前記複数の探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記統合された1つの遺伝子ネットワークの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成し、前記有向グラフ生成手段は、前記統合された1つの遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成することを特徴とする請求項8記載の遺伝子ネットワーク経路探索方法。
- 前記探索要求は、始点となるノードの識別子および終点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、始点終点間の全経路を探索することを特徴とする請求項8記載の遺伝子ネットワーク経路探索方法。
- 前記探索要求は、始点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、始点の下流の全経路を探索することを特徴とする請求項8記載の遺伝子ネットワーク経路探索方法。
- 前記探索要求は、終点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、終点の上流の全経路を探索することを特徴とする請求項8記載の遺伝子ネットワーク経路探索方法。
- 遺伝子ネットワークデータベースに記憶されている遺伝子ネットワークの経路を探索する遺伝子ネットワーク経路探索装置を構成するコンピュータを、
探索対象となる遺伝子ネットワークの指定情報、および前記探索対象の遺伝子ネットワークにおける少なくとも1つのノードの識別子の指定を含む探索要求を受け付ける入力受け付け手段、
前記指定情報に基づいて前記遺伝子ネットワークデータベースから探索対象となる遺伝子ネットワークを取得する遺伝子ネットワーク取得手段、
前記探索対象となる遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成する有向グラフ生成手段、
前記探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記有向グラフの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成する識別子変換表生成手段、
前記有向グラフを強連結成分に分解し、強連結成分を1頂点に縮約した縮約グラフを生成する縮約グラフ生成手段、
前記生成された縮約グラフの各頂点のラベルをトポロジカルソートが成立するラベルに変換し、トポロジカルソートをなす縮約グラフを生成するトポロジカルソート手段、
前記有向グラフにおける各頂点のラベルと前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの各頂点のラベルとの対応関係を示すラベル変換表を生成するラベル変換表生成手段、
前記探索要求で指定された識別子を前記識別子変換表および前記ラベル変換表を用いて前記トポロジカルソートをなす縮約グラフの対応する頂点のラベルに変換し、該変換したラベルを持つ頂点を通る経路を前記トポロジカルソートをなす縮約グラフから探索する経路探索手段、
前記探索された経路に含まれる各頂点のラベルを、前記ラベル変換表および前記識別子変換表を用いて、前記遺伝子ネットワークデータベース上における遺伝子ネットワークのノードの識別子に変換し、探索結果を出力する出力手段、
として機能させるプログラム。 - 前記指定情報は、遺伝子ネットワーク識別子であり、前記遺伝子ネットワーク取得手段は、前記遺伝子ネットワーク識別子を持つ遺伝子ネットワークを前記遺伝子ネットワークデータベースから取得するものであることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
- 前記指定情報は、ノードの識別子であり、前記遺伝子ネットワーク取得手段は、前記識別子を持つノードを含む遺伝子ネットワークを前記遺伝子ネットワークデータベースから取得するものであることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
- 前記探索対象となる遺伝子ネットワークが複数存在した場合、前記識別子変換表生成手段は、探索対象となる複数の遺伝子ネットワークを1つに統合し、前記複数の探索対象となる遺伝子ネットワークの各ノードの識別子と前記統合された1つの遺伝子ネットワークの対応する頂点のラベルとの対応関係を示す識別子変換表を生成するものであり、前記有向グラフ生成手段は、前記統合された1つの遺伝子ネットワークの隣接リストによるグラフデータ構造である有向グラフを生成するものであることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
- 前記探索要求は、始点となるノードの識別子および終点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、始点終点間の全経路を探索するものであることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
- 前記探索要求は、始点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、始点の下流の全経路を探索するものであることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
- 前記探索要求は、終点となるノードの識別子の指定を含み、前記経路探索手段は、終点の上流の全経路を探索するものであることを特徴とする請求項15記載のプログラム。
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