JP2004219763A - 光伝送モジュール - Google Patents

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Kenichi Okada
健一 岡田
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Abstract

【課題】光ファイバの損傷を防ぐとともに、光ファイバと光モジュールの構成部品との軸ずれを抑制することができる光伝送モジュールを提供する。
【解決手段】光伝送モジュール1は、レーザダイオード33及びフォトダイオード35,36を有する光モジュール3と、光モジュール3が搭載される電気回路基板5と、電気回路基板5が搭載されるベース7と、光モジュール3に接続される光ファイバ91と光ファイバ91を保持するハウジング92とを有し、ベース7に搭載される光コネクタ9と、レーザダイオード33及びフォトダイオード35,36と電気回路基板5とを電気的に接続する可撓性を有するワイヤ11とを備えている。光モジュール3と光コネクタ9とが一体的に連結され、光モジュール3が電気回路基板5に対して相対移動可能である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は光伝送モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光伝送モジュールとして、光モジュールと、光モジュールが搭載される電気回路基板と、光モジュールに接続される光コネクタと、光コネクタ及び電気回路基板が搭載されるベースとを備えているものがある。
【0003】
光モジュールとしては、例えば、パッケージの両サイドから突出するリードピンの先端部が鉤形に折れ曲がった表面実装型のものがある(下記文献参照)。
【0004】
光モジュールは受光素子、発光素子、光学素子等で構成される。
【0005】
光コネクタは光ファイバ、この光ファイバを保持するハウジング等で構成される。光ファイバの先端部は光モジュールの所定位置に固定され、光ファイバと光モジュールを構成する受光素子、発光素子、光学素子等との間に光路が形成される。
【0006】
光モジュールのリードピンの先端部は電気回路基板のパッドに半田付けされる。電気回路基板には光モジュールが搭載されるとともに、各種の電子素子が実装される。
【0007】
光コネクタ及び電気回路基板はベースに固定される。
【0008】
光ファイバの先端面から出射した光は光学素子を経由して受光素子の受光面に入射し、電気信号に変換され、その電気信号はリードピンを介して電気回路基板へ供給される。
【0009】
一方、電気回路基板のパッドから光モジュールのリードピンを介して電気信号(駆動信号)が発光素子に供給されると、その電気信号は光信号に変換され、その光が光学素子を経由して光ファイバの先端面に入射する。
【0010】
【非特許文献1】
「沖テクニカルレビュー」第190号Vol.69 No.2 、2002年4月、P.82
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のように光コネクタ及び電気回路基板はベースに固定され、光コネクタの光ファイバの先端部も光モジュールに固定されているので、例えば光伝送モジュールの周囲温度が変化し、光伝送モジュールが伸縮したとき、光ファイバとベースとの熱膨張率の違いによって光ファイバが破損することがある。光ファイバの破損は光伝送モジュールを回路基板に搭載するとき、或いは光コネクタに対して相手側光コネクタの嵌合・離脱作業を行うときにも起こり得る。
【0012】
また、光ファイバが引っ張られることにより、光ファイバと光モジュールの光学素子や受光素子等との間に位置ずれ(軸ずれ)が生じ、光モジュールの機能が損なわれるおそれがある。
【0013】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は光ファイバの損傷を防ぐとともに、光ファイバと光モジュールの構成部品との軸ずれを抑制することができる光伝送モジュールを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため請求項1記載の発明の光伝送モジュールは、少なくとも受光素子又は発光素子を有する光モジュールと、この光モジュールが相対移動可能に搭載される電気回路基板と、この電気回路基板が搭載されるベースと、前記光モジュールに接続される光ファイバとこの光ファイバを保持するハウジングとを有し、前記ベースに搭載される光コネクタと、少なくとも前記受光素子又は前記発光素子と前記電気回路基板とを電気的に接続する可撓性を有する接続部材とを備え、前記光モジュールと前記光コネクタとが一体的に連結されていることを特徴とする。
【0015】
上述のように前記光モジュールと光コネクタとが一体的に連結され、前記光モジュールが前記電気回路基板に対して相対移動可能であるので、温度変化によりベースが伸縮したり、外力によりベースが変形したりしても、ベースに作用する力が光モジュールに伝わらない。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光伝送モジュールにおいて、前記光モジュールと前記電気回路基板との間に緩衝材が配置されていることを特徴とする。
【0017】
上述のように光モジュールと電気回路基板との間に緩衝材が配置されているので、光モジュールと電気回路基板が振動、衝撃によって機械的に干渉するのを防止し、また、共振周波数を高域に引き上げる効果がある。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光伝送モジュールにおいて、前記接続部材が板状部を有するリードピンであり、前記板状部の板厚方向が前記光コネクタの嵌合・離脱方向にほぼ平行であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜5はこの発明の第1実施形態に係る光伝送モジュールを示し、図1はカバーを外した状態の光伝送モジュールの側面図、図2は透明樹脂、封止樹脂及び電子部品を図示省略した状態の光モジュール及び電気回路基板の平面図、図3は封止樹脂及び電子部品を図示省略した状態の光モジュール及び電気回路基板の平面図、図4は電子部品を図示省略した状態の光モジュール及び電気回路基板の平面図、図5は電子部品を図示省略した状態の光モジュール及び電気回路基板の側面図である。
【0021】
この光伝送モジュール1はトランシーバ用であり、図1に示すように、光モジュール3と電気回路基板5とベース7と光レセプタクルコネクタ(光コネクタ)9とを備える。
【0022】
光モジュール3は、図2に示すように、第1光学部品取付基板31と第2光学部品取付基板32とレーザダイオード(発光素子)33と波長フィルタ34と受信光モニタ用フォトダイオード(受光素子)35と光量モニタ用フォトダイオード(受光素子)36とを有する。
【0023】
第1光学部品取付基板31には導体パターン31a−1〜31a−6が形成されている。第1光学部品取付基板31には後述する光ファイバ91が通されたパイプ13の一端部13aが接着剤37によって固定されている。
【0024】
第2光学部品取付基板32は直角二等辺三角形形状である。第2光学部品取付基板32は第1光学部品取付基板31上に固定されている。第2光学部品取付基板32には導体パターン32a−1,32a−2が形成されている。第2光学部品取付基板32には光ファイバ91の一端部91aが接着剤37によって固定されている。
【0025】
レーザダイオード33は第2光学部品取付基板32上に実装されている。レーザダイオード33の一方の端子33aはワイヤ38−1によって導体パターン32a−1に接続されている。導体パターン32a−1はワイヤ38−2によって導体パターン31a−1に接続されている。レーザダイオード33の他方の端子(図示せず)は導体パターン32a−2に直接接続されている。導体パターン32a−2はワイヤ38−3によって導体パターン31a−2に接続されている。レーザダイオード33から出射された光を絞るロッドレンズ39が第2光学部品取付基板32上に固定されている。
【0026】
波長フィルタ34は第2光学部品取付基板32の斜辺に固定されている。波長フィルタ34はガラス板34aとフィルタ成膜面34bとからなる。フィルタ成膜面34bはガラス板34aの受信光モニタ用フォトダイオード35側の面に形成されている。波長フィルタ34は第1の波長(例えば、1.55μm)の光を反射させ、第2の波長(例えば、1.3μm)の光を透過させる性質を有する。波長フィルタ34はレーザダイオード33の前面から出射され、ロッドレンズ39を通過した第1の波長の光を光ファイバ91の一端面91cへ向けて反射させる。
【0027】
受信光モニタ用フォトダイオード35は光ファイバ91の一端部91aの光軸上にあり、波長フィルタ34の後方に位置する。受信光モニタ用フォトダイオード35は第1サブマウント41に取り付けられている。第1サブマウント41は第1光学部品取付基板31上に固定されている。第1サブマウント41には導体パターン41a,41bが形成されている。受信光モニタ用フォトダイオード35の一方の端子(図示せず)は導体パターン41aに接続されている。導体パターン41aはワイヤ38−4によって導体パターン31a−3に接続されている。受信光モニタ用フォトダイオード35の他方の端子(図示せず)は導体パターン41bに接続されている。導体パターン41bはワイヤ38−5によって導体パターン31a−4に接続されている。
【0028】
光量モニタ用フォトダイオード36はレーザダイオード33の後面側に位置する。光量モニタ用フォトダイオード36は第2サブマウント42に取り付けられている。第2サブマウント42は第1光学部品取付基板31上に固定されている。第2サブマウント42には導体パターン42a,42bが形成されている。光量モニタ用フォトダイオード36の一方の端子(図示せず)は導体パターン42aに接続されている。導体パターン42aはワイヤ38−6によって導体パターン31a−5に接続されている。光量モニタ用フォトダイオード36の他方の端子(図示せず)は導体パターン42bに接続されている。導体パターン42bはワイヤ38−7によって導体パターン31a−6に接続されている。
【0029】
第1光学部品取付基板31上には、図3に示すように、透明樹脂43がポッティングされている。透明樹脂43はレーザダイオード33、波長フィルタ34、受信光モニタ用フォトダイオード35、光量モニタ用フォトダイオード36、ロッドレンズ39及び光ファイバ91の一端部91aを覆っている。透明樹脂43としては例えば光学用シリコン樹脂がある。第1光学部品取付基板31上には、図4に示すように、封止樹脂44がポッティングされている。封止樹脂44は遮光性を有し、透明樹脂43を覆っている。封止樹脂44としては例えばエポキシ樹脂がある。
【0030】
電気回路基板5には複数の導体パターン51−1〜51−6が形成されている。電気回路基板5にはAPC(Automatic Power Control)回路等を構成する複数の電子部品19が実装されている(図1参照)。電子部品19は電気回路基板5の実装エリア52内に配置されている。電気回路基板5には、リードピン53が取り付けられている。リードピン53は図示しない導体パターンによって電子部品19に接続されている。
【0031】
ベース7はほぼ板状であり、電気回路基板5及び光レセプタクルコネクタ9が搭載される。
【0032】
光レセプタクルコネクタ9は光ファイバ91とハウジング92(図1参照)とを有する。ハウジング92にはパイプ挿通穴92aが形成されている。パイプ挿通穴92aにはパイプ13の他端部13bが挿入され、固定されている。これにより、光モジュール3と光コネクタ9とが一体的に連結されている。光ファイバ91はパイプ13に挿通されている。パイプ13の材質としては、剛性が高く、熱膨張率が光ファイバ91の熱膨張率と等しいかできるだけ近い値の材質を選ぶのが理想的である。この実施形態ではパイプ13として強化ガラスからなるパイプを用いている。光ファイバ91の他端部(図示せず)はハウジング92に保持されている。ハウジング92はベース7に固定されている。
【0033】
光モジュール3と光レセプタクルコネクタ9とがパイプ13によって連結され、電気回路基板5とハウジング92とがベース7に固定された状態のとき、第1光学部品取付基板31と電気回路基板5との間には隙間がある。この隙間には、図5に示すように、緩衝材15が充填されている。緩衝材15は第1光学部品取付基板31と電気回路基板5との干渉を避ける。緩衝材15としては例えばポッティング用シリコン樹脂がある。
【0034】
第1光学部品取付基板31の導体パターン31a−1〜31a−6は、それぞれ金線からなるワイヤ(可撓性を有する接続部材)11−1〜11−6によって電気回路基板5の導体パターン51−1〜51−6に接続されている。ワイヤ11−1〜11−6によって導体パターン31a−1〜31a−6と導体パターン51−1〜51−6とが接続されている。ワイヤ11−1〜11−6は保護用ポッティング樹脂21によって保護されている(図4参照)。保護用ポッティング樹脂21としては例えばポッティング用シリコン樹脂がある。
【0035】
次に、この光伝送モジュール1の動作について説明する。
【0036】
レーザダイオード33の前面から出射された第1の波長の光はロッドレンズ39によって絞られ、波長フィルタ34で反射され、光ファイバ91の一端面91cに集光され、一端面91cから光ファイバ91内に入射する。光ファイバ91に入射した光は光信号として光レセプタクルコネクタ9に接続された光プラグコネクタ(図示せず)の光ファイバ等を介して相手側光伝送モジュール(図示せず)へ伝送される。
【0037】
これに対し、相手側光伝送モジュールから光信号として出射された第2の波長の光は光プラグコネクタの光ファイバ等を介して光ファイバ91に入射し、光ファイバ91の一端面91cから出射される。光ファイバ91の一端面91cから出射された第2の波長の光は波長フィルタ34を透過し、受信光モニタ用フォトダイオード35の受光面35aに入射し、電気信号に変換される。この電気信号はワイヤ11−3,11−4等を通じて電子部品19に伝送される。
【0038】
レーザダイオード33が発光するときにレーザダイオード33の後面から発せられるバック光は光量モニタ用フォトダイオード36に入射し、電気信号に変換される。この電気信号はワイヤ11−5,11−6等を通じてAPC回路に伝送される。APC回路は光量モニタ用フォトダイオード36からの電気信号によりレーザダイオード33から出射される光の光量をモニタリングし、光量を一定に保つ。
【0039】
次に、この実施形態の効果について説明する。
【0040】
光モジュール3と光レセプタクルコネクタ9とがパイプ13によって一体的に連結され、ベース7に固定された電気回路基板5に対して光モジュール3が相対移動可能に搭載されているので、温度変化によって光ファイバ91とベース7との間に熱膨張の差が生じても、光ファイバ91に応力が生じない。また、同じ理由から、光伝送モジュール1のリードピン53を上位システムの回路基板(図示せず)のスルーホールに挿入するときや、光レセプタクルコネクタ9に相手側光プラグコネクタを抜き差しするときに、ベース7が変形しても、ベース7に作用する力が光ファイバ91に伝わらず、光ファイバ91に応力が生じない。
【0041】
以上のように、光伝送モジュール1の周囲の温度が変化したり、ベース7が変形したりしても、光ファイバ91に応力が生じないので、光ファイバ91の損傷を防ぐとともに、光ファイバ91と光モジュール3の構成部品との軸ずれを抑制することができる。例えば、光ファイバ91の光軸とロッドレンズ39の中心軸とがほとんどずれない。
【0042】
光モジュール1が温度変化により伸縮したり、外力によりベース7が変形したりするとき、光モジュール3は電気回路基板5に対して僅かに移動するが、光モジュール3と電気回路基板5とはワイヤ11によって接続されているので、光モジュール3と電気回路基板5との間の電気的な接続が断たれることがない。したがって、光モジュール3と電気回路基板5との間の電気的な接続を常に維持することができる。
【0043】
この実施形態では、第1光学部品取付基板31と電気回路基板5との間に緩衝材15を介在させてあるので、光レセプタクルコネクタ9を介して光モジュール3に伝えられた振動は緩衝材15の緩衝機能の働きによって減衰する。また、緩衝材15によって第1光学部品取付基板31が直接電気回路基板5に干渉することを防止できる。
【0044】
また、この実施形態では、レーザダイオード33、波長フィルタ34、受信光モニタ用フォトダイオード35、光量モニタ用フォトダイオード36、ロッドレンズ39、光ファイバ91の一端部91a等を透明樹脂43で覆っているので、これらの部品を空気中にさらすことによる腐蝕や、光学表面の曇り等を防止できる。従来、光モジュールの構成部品の腐蝕や光学表面の曇り等を防止するために、光モジュール全体を密閉容器内に収容し、この密閉容器内に窒素を充填していたので、光モジュールが大変高価なものになっていた。これに対し、この実施形態では、透明樹脂43で光モジュール3の構成部品の腐蝕や光学表面の曇り等を防止しているので、光モジュール3の製造コストを大幅に低減することができる。
【0045】
また、光学素子の表面で光を屈折させる凸レンズ(図示せず)や球レンズ(図示せず)を透明樹脂43で覆うと、凸レンズや球レンズがレンズとして機能しなくなるが、この実施形態では、光学素子の内部で光を絞るロッドレンズ39を用いているので、透明樹脂43でロッドレンズ39を覆ってもレンズの機能が損われない。
【0046】
なお、この実施形態ではパイプ13によって光モジュール3と光レセプタクルコネクタ9とを連結しているが、連結方法はこれに限られず、例えば、光学部品取付基板31を直接ハウジング92に連結してもよく、また、光学部品取付基板31とハウジング92とを一体に形成してもよい。
【0047】
また、パイプ13としてガラスパイプを用いたが、金属パイプ等を用いてもよい。
【0048】
また、透明樹脂43に覆われてレンズ効果を失わないレンズはロッドレンズ39に限られず、例えば、ロッドレンズ39の代わりに適当な長さに切断したGIファイバを用いることもできる。
【0049】
なお、波長フィルタ34では、ガラス板34aの受信光モニタ用フォトダイオード35側の面にフィルタ成膜面34bが形成されているが、ガラス板34aの光ファイバ91側の面にフィルタ成膜面34bを形成してもよい。また、両方の面にフィルタを成膜してもよい。
【0050】
また、緩衝材15として例えばゴムを用いてもよい。
【0051】
なお、緩衝材15は必ずしも必要ではない。
【0052】
また、ワイヤ11の代わりにFFC(Flexible Flat Cable)やFPC(FlexiblePrinted Circuit)を用いることもできる。
【0053】
図6はこの発明の第2実施形態に係る光伝送モジュールの第1光学部品取付基板及び電気回路基板の一部分の斜視図である。
【0054】
第2実施形態の光伝送モジュールは一部を除いて第1実施形態の光伝送モジュール1と同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0055】
以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0056】
第1実施形態では導体パターン31a−1〜31a−6はワイヤ11−1〜11−6によって導体パターン51−1〜51−6に接続されているが、第2実施形態では、導体パターン31a−1〜31a−6(31a−5,31a−6だけ図示する)はリードピン211によって導体パターン51−1〜51−6(51−5,51−6だけ図示する)に接続されている。
【0057】
導体パターン31a−1〜31a−6の一端部にはスルーホール245が形成されている。導体パターン51−1〜51−6の一端部にはスルーホール254が形成されている。スルーホール245,254は後述する板状部211aの板厚方向aが光レセプタクルコネクタ9の相手側光プラグコネクタとの嵌合・離脱方向bに平行になるようにそれぞれ板状部211aを保持する。
【0058】
リードピン211は、板状部211aと頭部211bとを有する。板状部211aの一端部はスルーホール245に挿入されて半田付けされ、他端部はスルーホール254に挿入されて半田付けされている。頭部211bは板状部211aの一端部に連結されている。
【0059】
第2実施形態では、リードピン211の板状部211aを嵌合・離脱方向bへ撓ませることができるようにすることによって、光レセプタクルコネクタ9に相手側光プラグコネクタを嵌合・離脱するときの光モジュール3の電気回路基板5に対する移動をリードピン211が阻止しないようにしてある。
【0060】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0061】
図7はこの発明の第3実施形態に係る光伝送モジュールのリードピンの斜視図である。
【0062】
第3実施形態の光伝送モジュールと第2実施形態の光伝送モジュールとはリードピンだけが異なる。
【0063】
第3実施形態の光伝送モジュールのリードピン311は板状部311aと頭部311bと半田付け部311cとを有する。半田付け部311cは板状部311aと頭部311bとの間に形成されている。半田付け部311cは導体パターン31aに半田付けされる。
【0064】
第3実施形態によれば、第2実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、導体パターン31aに対する半田付けの強度を半田付け部311cによってより高めることができる。
【0065】
図8はこの発明の第4実施形態に係る光伝送モジュールの光モジュールの平面図である。
【0066】
第4実施形態の光伝送モジュールは一部を除いて第1実施形態の光伝送モジュール1と同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0067】
以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0068】
第4実施形態の光伝送モジュールの光モジュール403は第1実施形態の光伝送モジュールの光モジュール3と若干構成が異なる。
【0069】
光モジュール403は光学部品取付基板431とレーザダイオード33と波長フィルタ434と受信光モニタ用フォトダイオード35と光量モニタ用フォトダイオード36と第1ロッドレンズ439と第2ロッドレンズ446とを有する。
【0070】
レーザダイオード33、波長フィルタ434、受信光モニタ用フォトダイオード35、光量モニタ用フォトダイオード36、第1ロッドレンズ439、第2ロッドレンズ446、パイプ13及び光ファイバ91はそれぞれ光学部品取付基板431に固定されている。
【0071】
波長フィルタ434は三角柱状プリズムタイプであり、その斜面にフィルタ成膜面434bが形成されている。
【0072】
第2ロッドレンズ446は波長フィルタ434と光ファイバ91との間に配置されている。第2ロッドレンズ446は、第1ロッドレンズ439とともにレーザダイオード33から出射され、波長フィルタ434で反射された第1の波長の光を光ファイバ91の一端面91c上の1点に集光させ、また、光ファイバ91の一端面91cから出射された第2の波長の光を受信光モニタ用フォトダイオード35の一端面35a上に絞られる。
【0073】
レーザダイオード33の全体、光量モニタ用フォトダイオード36の一部分及び第1ロッドレンズ439の一端部は透明樹脂443−1によって覆われている。第1ロッドレンズ439の他端部及び波長フィルタ434の一部分は透明樹脂443−2によって覆われている。波長フィルタ434の他の部分及び第2ロッドレンズ446の一端部は透明樹脂443−3によって覆われている。第2ロッドレンズ446の他端部及び光ファイバ91の一端部91aは透明樹脂443−4によって覆われている。波長フィルタ434の斜面部及び受信光モニタ用フォトダイオード35の全体は透明樹脂443−5によって覆われている。更に、透明樹脂443−1〜443−5は遮光性の封止樹脂444によって覆われている。
【0074】
第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、第2ロッドレンズ446によってレーザダイオード33からの光をより確実に光ファイバ91へ伝送させることができ、更に光ファイバ91の一端面91cから出射される光をより確実に受信光モニタ用フォトダイオード35に伝送させることができる。
【0075】
図9はこの発明の第5実施形態に係る光伝送モジュールの波長フィルタの平面図である。
【0076】
第5実施形態の光伝送モジュールと第4実施形態の光伝送モジュールとは波長フィルタだけが異なる。
【0077】
第5実施形態の光伝送モジュールの波長フィルタ534は四角柱状プリズムタイプである。波長フィルタ534の対角線上に沿ってフィルタ成膜面534bが形成されている。
【0078】
第5実施形態によれば、第4実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0079】
図10はこの発明の第6実施形態に係る光伝送モジュールの光モジュールの平面図である。
【0080】
第6実施形態の光伝送モジュールは一部を除いて第1実施形態の光伝送モジュール1と同じであるので、同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。以下、第1実施形態と構成の異なる部分についてだけ説明する。
【0081】
第6実施形態の光伝送モジュールでは、ロッドレンズ39や波長フィルタ34等の光学素子の代わりに光導波路647が用いられている。
【0082】
光導波路647は導波路用基板647aと波長フィルタ647bと導波路コア部674cとを有する。導波路用基板647aは矩形である。波長フィルタ647bは導波路用基板647aの一端面に設けられている。導波路コア部647cは導波路用基板647aの一面上にほぼV字を描くように形成されている。導波路コア部647cの折返し部分647dは波長フィルタ647bに接している。
【0083】
第6実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0084】
図11はこの発明の第7実施形態に係る光伝送モジュールの斜視図、図12は図11に示す光伝送モジュールを備えたトランシーバの斜視図である。
【0085】
図11に示す光伝送モジュール(ベースの図示を省略してある)701はSFF(Small Form Factor)規格のトランシーバ用のものであり、リードピン753の向きを除き、第1実施形態の光伝送モジュール1と同構成である。
【0086】
光伝送モジュール701は図12に示すように光レセプタクルコネクタ9のハウジング92の一部が露出するように筐体722内に収容されている。
【0087】
図13はこの発明の第8実施形態に係る光伝送モジュールの斜視図、図14は図13に示す光伝送モジュールを備えたトランシーバの斜視図である。
【0088】
図13に示す2つの光伝送モジュール(ベースの図示を省略してある)801,801´はSFF規格のトランシーバ用のものである。光伝送モジュール801と光伝送モジュール801´とでは使用する光の波長が異なる。光伝送モジュール801,801´はリードピン853,853´の向きを除き、第1実施形態の光伝送モジュール1と同じ構成である。光伝送モジュール801と光伝送モジュール801´とは、光モジュール3同士を合わせるようにして組み合わされている。この状態で、図14に示すように、光伝送モジュール801,801´は筐体822内に収容されている。これによりSFF規格で2チャンネルのトランシーバが構成される。
【0089】
【発明の効果】
以上に説明したように請求項1又は3記載の発明の光伝送モジュールによれば、温度変化によりベースが伸縮したり、外力によりベースが変形したりしても、ベースに作用する力が光モジュールに伝わらないので、光ファイバの損傷を防ぐとともに、光ファイバと光モジュールの構成部品との軸ずれを抑制することができる。
【0090】
請求項2記載の発明の光伝送モジュールによれば、光コネクタを介して光モジュールに伝わった振動が緩衝材によって減衰するので、より確実に光ファイバの損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はカバーを外した状態の光伝送モジュールの側面図である。
【図2】図2は透明樹脂、封止樹脂及び電子部品を図示省略した状態の光モジュール及び電気回路基板の平面図である。
【図3】図3は封止樹脂及び電子部品を図示省略した状態の光モジュール及び電気回路基板の平面図である。
【図4】図4は電子部品を図示省略した状態の光モジュール及び電気回路基板の平面図である。
【図5】図5は電子部品を図示省略した状態の光モジュール及び電気回路基板の側面図である。
【図6】図6はこの発明の第2実施形態に係る光伝送モジュールの第1光学部品取付基板及び電気回路基板の一部分の斜視図である。
【図7】図7はこの発明の第3実施形態に係る光伝送モジュールのリードピンの斜視図である。
【図8】図8はこの発明の第4実施形態に係る光伝送モジュールの光モジュールの平面図である。
【図9】図9はこの発明の第5実施形態に係る光伝送モジュールの波長フィルタの平面図である。
【図10】図10はこの発明の第6実施形態に係る光伝送モジュールの光モジュールの平面図である。
【図11】図11はこの発明の第7実施形態に係る光伝送モジュールの斜視図である。
【図12】図12は図11に示す光伝送モジュールを備えたトランシーバの斜視図である。
【図13】図13はこの発明の第8実施形態に係る光伝送モジュールの斜視図である。
【図14】図14は図13に示す光伝送モジュールを備えたトランシーバの斜視図である。
【符号の説明】
1 光伝送モジュール
3,403 光モジュール
5 電気回路基板
7 ベース
11 ワイヤ(可撓性を有する接続部材)
211 リードピン(可撓性を有する接続部材)
311 リードピン(可撓性を有する接続部材)
33 レーザダイオード(発光素子)
35 受信光モニタ用フォトダイオード(受光素子)
36 光量モニタ用フォトダイオード(受光素子)

Claims (3)

  1. 少なくとも受光素子又は発光素子を有する光モジュールと、
    この光モジュールが相対移動可能に搭載される電気回路基板と、
    この電気回路基板が搭載されるベースと、
    前記光モジュールに接続される光ファイバとこの光ファイバを保持するハウジングとを有し、前記ベースに搭載される光コネクタと、
    少なくとも前記受光素子又は前記発光素子と前記電気回路基板とを電気的に接続する可撓性を有する接続部材と
    を備え、
    前記光モジュールと前記光コネクタとが一体的に連結されていることを特徴とする光伝送モジュール。
  2. 前記光モジュールと前記電気回路基板との間に緩衝材が配置されていることを特徴とする請求項1記載の光伝送モジュール。
  3. 前記接続部材が板状部を有するリードピンであり、前記板状部の板厚方向が前記光コネクタの嵌合・離脱方向にほぼ平行であることを特徴とする請求項1又は2記載の光伝送モジュール。
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WO2005002011A1 (ja) * 2003-06-26 2005-01-06 Sumitomo Electric Industries,Ltd. 通信モジュール

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