JP2004219514A - 光変調器の位置調整装置、および光変調器の位置調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光変調器の位置調整を短時間で精度良く行うことを可能とする光変調器の位置調整装置、および光変調器の位置調整方法を提供する。
【解決手段】3板方式の液晶プロジェクタの液晶パネル取り付け工程で、フォーカス位置合わせを行う。各色の液晶パネルに、パネルごとに異なる画素位置に配された十字形状のパターンR31〜R34,G31〜G34,B31〜B34を与え、これらを同時に投影させる。パネルの四隅に対応する4つの投影画像は、それぞれ一映像信号として制御部に送出されるが、制御部では、映像信号から3つのパターン像の各領域が分離抽出され、各パネルについて同時平行して信号処理が行われる。各パネルのフォーカス位置は同時に得られ、各パネルは同時に位置が補正される。
【選択図】 図5
【解決手段】3板方式の液晶プロジェクタの液晶パネル取り付け工程で、フォーカス位置合わせを行う。各色の液晶パネルに、パネルごとに異なる画素位置に配された十字形状のパターンR31〜R34,G31〜G34,B31〜B34を与え、これらを同時に投影させる。パネルの四隅に対応する4つの投影画像は、それぞれ一映像信号として制御部に送出されるが、制御部では、映像信号から3つのパターン像の各領域が分離抽出され、各パネルについて同時平行して信号処理が行われる。各パネルのフォーカス位置は同時に得られ、各パネルは同時に位置が補正される。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光を複数の光変調器において画像情報に応じて変調し、投射映像として投射する投射型画像表示装置を製造する際に、光変調器の位置調整工程において適用される光変調器調整装置、および、光変調器調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
投射型画像表示装置(プロジェクタ)では、光変調器により画像情報に応じて変調された光が、合成、拡大投射されることで投射映像が形成される。例えば、3板方式の液晶プロジェクタは、光変調器として赤色,緑色,青色のいわゆるR,G,B3原色に対応した3枚の液晶パネルを備えている。図23は、その主要部の概略構成を表している。光源101からの光は、ダイクロイックミラー102,103および反射ミラー104,105,106によってR,G,Bに色分離され、それぞれ液晶パネル107R,107G,107Bに入射される。液晶パネル107R,107G,107Bでは、画像情報に応じて、表示される画素位置でのみ光が透過され、各変調光はダイクロイックプリズム108で合成され、投射レンズ109で拡大投射される。
【0003】
このように複数の光変調器を備えたプロジェクタにおいては、(1)投射像のぼやけを生じさせないように、各光変調器の位置を投射レンズのバックフォーカスに一致させること、および(2)投射像の色ずれを防止するために、光変調器の相互間において同一画素の投射位置を一致させることが重要である。そのため、光変調器は個別に、また相互間で位置合わせを行った後に、本体部に固定されるようになっている。液晶プロジェクタの場合は、3枚の液晶パネル107R,107G,107Bが、位置合わせの後、ダイクロイックプリズム108の各面に対し固定される。
【0004】
図24は、従来の光変調器の位置調整に用いられる位置調整装置の概略構成を示しており、液晶パネル、特に液晶パネル107Gに代表させた位置調整の様子を表している。位置調整装置は、テストパターン発生器110,投射スクリーン111,CCDカメラ等の撮像手段112,各部の動作制御を行う制御部113、および、液晶パネル107Gを移動させ、その位置調整を行う調整機構114を備えている。テストパターン発生器110は、液晶パネル107Gにその4つの角部を表示するテストパターンを与え、テストパターン像を投射スクリーン111に投射させる。テストパターン像は、予め4つのパターン投射位置にそれぞれ設置された4つの撮像手段112に撮像され、映像信号に変換されて制御部113に入力される。制御部113は、4か所のテストパターンの位置やコントラスト値から、液晶パネル107Gの位置ずれ量や傾きを算出し、液晶パネル107Gの位置補正量に換算して、調整機構114に送出する。調整機構114は、入力される位置補正量に応じ、液晶パネル107Gの位置や傾きを補正する。
【0005】
こうした操作によって、液晶パネル107R,107G,107Bの各位置をバックフォーカスに合わせるフォーカス調整を行い、また、例えば緑色表示用の液晶パネル107Gの位置合わせの後、この位置を基準として液晶パネル107R,107Bの位置合わせを行うことにより、パネル相互間の画素位置を合わせる(レジストレーション)。
【0006】
このように、液晶パネルごとに同様の工程を繰り返し行っていたために、位置調整に手間がかかるという問題があった。そこで、従来より、効率よい位置調整方法が各種提案されてきている。例えば、撮像素子を4つのパターン投射位置のそれぞれに3つずつ配置し、各投射位置におけるR,G,Bの液晶パネルのテストパターンを3つの撮像素子の各々に読み取らせることで、3枚のパネル位置調整を同時に行う技術が開示されている(特許文献1参照)。これによれば、3枚の液晶パネルの位置調整は平行して同時に行うことができ、調整時間を削減することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術では、1か所に配される3つの撮像素子のそれぞれに、取り込む色光に応じたカラーフィルタが設けられている必要がある。また、撮像素子数が合計12個と多く、位置調整装置のコスト高や画像信号の入力系統を初めとするシステム管理の煩雑化を招くおそれがあった。
【0008】
なお、同じく特許文献1には、4つのパターン投射位置のそれぞれに、構成に特徴のある撮像装置を1台ずつ配置させるという技術が開示されている。これは、図25のように、入射光をクロスダイクロイックプリズム181によりR,G,Bの各色光に分離し、それぞれを撮像素子182R,182G,182Bに入射させるようにしたものである。しかしながら、このように複数の色光を重ねて入射させると、分離後の各光においても他の色成分が混じり、干渉が起きることがあるため、精度の高い処理は困難であると考えられる。また、この撮像装置は、クロスダイクロイックプリズムに3つのCCD素子が組み合わせられたものであり、構成が通常より複雑であるばかりか、高価である。
【0009】
このように、液晶パネル等の光変調器の位置調整を、迅速に行うための技術については、さらなる工夫の余地があった。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、光変調器の位置調整を短時間で精度良く行うことを可能とする光変調器の位置調整装置、および光変調器の位置調整方法を提供することにある。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−31787号公報
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の光変調器の位置調整装置は、画像情報に応じて画素を点灯させることにより色光を変調し、投射映像を生成する複数の光変調器と、複数の光変調器からの投射映像を合成する色合成手段と、色合成手段に合成された投射映像を拡大投射する映像投射手段とを含んで構成される投射型画像表示装置を製造する際に、複数の光変調器の取り付け位置を調整するための位置調整装置であって、複数の光変調器の各位置を調整する位置調整手段と、複数の光変調器に対し、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与える機能を有するテストパターン発生手段と、複数の光変調器に生成されるテストパターン像が、色合成手段および映像投射手段を介して投射される投射スクリーンと、投射スクリーン上の映像を撮像して映像信号に変換する機能を有し、投射スクリーンに投射された、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像するように設定されている撮像手段と、映像信号に基づいて複数の光変調器それぞれの位置補正量を算出し、位置補正量を基に位置調整手段を制御する制御手段とを備えたものである。
【0013】
本発明の光変調器の位置調整方法は、画像情報に応じて画素を点灯させることにより色光を変調し、投射映像を生成する複数の光変調器と、複数の光変調器からの投射映像を合成する色合成手段と、色合成手段に合成された投射映像を拡大投射する映像投射手段とを含んで構成される投射型画像表示装置を製造する際に、複数の光変調器の取り付け位置を調整する位置調整方法であって、複数の光変調器に、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与え、複数の光変調器からのテストパターン像を、色合成手段と映像投射手段とを介して投射スクリーンに投射し、投射スクリーンに投射された光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像して映像信号に変換し、映像信号に基づいて複数の光変調器のそれぞれの位置補正量を算出し、位置補正量を基に前記複数の光変調器の位置を調整するものである。
【0014】
本発明の光変調器の位置調整装置、および、本発明の光変調器の位置調整方法では、投射型画像表示装置を製造する際の光変調器の取り付け位置調整工程において、複数の光変調器の各々より、互いに異なる画素領域を表示するテストパターン像を出力させる。これらのテストパターン像は、投射スクリーン上の互いに異なる位置に投射され、一撮像手段によって一括して撮像され、一連の映像信号に変換される。テストパターン像の位置が互いに異なることから、映像信号は、テストパターンごとに分離抽出することができる。また、この映像信号は、テストパターン同士の相対位置を検出するのに用いることもできる。
【0015】
また、本発明の光変調器の位置調整装置、および、本発明の光変調器の位置調整方法は、複数の光変調器の各々から直交する2軸の各方向成分を有するテストパターンを投射させて、このテストパターンに対応する映像信号を光軸方向の各位置ごとに取得し、映像信号から、2軸の各方向ごとに、各テストパターン像のコントラスト値が最大となる光変調器の位置座標を求め、各方向に対応した2つの位置座標の平均を、光変調器の光軸方向における設定位置とすることが好ましい。この設定方法によれば、光変調器の光軸方向位置は、コントラストが各方向に平均して良好となるように選ばれる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態に係る光変調器の位置調整装置の構成を示す図であり、図2は、投射スクリーンを中心とした映像投射系の構成を表している。本実施の形態では、具体的に液晶プロジェクタを製造する場合について説明するものとし、光変調器を液晶パネル10(10R,10G,10B)としている。液晶パネル10R,10G,10Bは、それぞれ、R,G,B3原色の変調光を出力するためのものである。このほかには、ダイクロイックプリズム11,投射レンズ12が液晶プロジェクタの構成部品であり、これらは通常、パネル位置調整工程の時点ですでに一体化されている。この位置調整装置は、3枚の液晶パネル10R,10G,10Bに対し、(1)それぞれを投射像が最も明瞭に見える位置に調整すると共に、(2)相互間における同一画素の投射位置を一致させるように調整するものであり、調整機構2を備えた本体部1,テストパターン発生器3,スクリーン4,撮像素子61〜64,制御部7を備えている。なお、この位置調整装置は、位置調整後に、液晶パネル10をダイクロイックプリズム11に接合し、固定する機能を併せ持つようになっている。液晶パネル10の接合は、例えば紫外線硬化型接着剤などを用い、紫外線を照射することで行われるが、ここではその具体的な構成は図示しないものとする。
【0018】
本体部1は、調整対象である液晶パネル10と、ダイクロイックプリズム11,投射レンズ12とが載置されるようになっており、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに対して、6軸動作が可能な調整機構2が設けられている。すなわち、調整機構2はモータ等の駆動機構からなり、図3に示したように、液晶パネル10を、X軸,Y軸,Z軸、さらにX軸を回転軸とする角度ΘY ,Y軸を回転軸とする角度Θx ,Z軸を回転軸とする角度Θの6つの方向に移動させ、その位置を自在に調整できるようになっている。
【0019】
テストパターン発生器3は、制御部7の制御下で、所定のテストパターン映像を表示させるための駆動信号を、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに所定のタイミングで送出するものである。各液晶パネル10は、この駆動信号に応じて画素を点灯させ、変調光として投射映像を生成する。
【0020】
また、このテストパターン発生器3は、具体的には図4,図5,図6に示した3種類のテストパターンを液晶パネル10に与えるようになっている。これらのテストパターンは、液晶パネル10の4隅の所定画素に与えられ、各テストパターン像は、液晶パネル10による投射範囲13(図2参照)において、画素位置に対応する4つの領域にそれぞれ表示される。
【0021】
図4に示したパターン21〜24は、各液晶パネル10に順に与えられるものであり、その輪郭(テストパターン内の点灯画素と、その外側の非点灯画素による境界)を指標に、液晶パネル10のXY平面上の位置を粗調整する際に用いられる。
【0022】
図5に示したテストパターンは、後述するフォーカス調整時に用いられるものである。この図5のテストパターンは、実際には、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに与えられる図7〜図9のパターンが重ね合わせられた状態を表したものである。図7〜図9の各パターンは、互いに異なる画素領域に配されており、液晶パネル10RにパターンR31〜R34を、液晶パネル10GにパターンG31〜G34を、液晶パネル10BにパターンB31〜B34を同時に与えると、投射スクリーン51〜54の上でこれらが合成されて、図5のような投射像が表示される。
【0023】
また、図5のテストパターンにおいては、液晶パネル10の位置ずれによってパターン像同士が重なり合い、干渉することを防ぐために、パターン間距離が予め画素位置上で規定されている。図10は、その一例を右上領域のパターンで代表的に表したものである。パターンR31とパターンG31は、オフセットD1により左右に間隔が規定され、パターンG31とパターンB31は、オフセットD2により上下に間隔が規定されている。さらに、これらのパターンR31,G31,B31を正三角形の各頂点に配置するようにすれば、互いの距離が等しくなり、より効果的にパターン同士の干渉を回避することができる。なお、ここでは、図5のテストパターンが、本発明における「直交する2軸の各方向成分を有する形状をなし」たテストパターンの一具体例に対応している。
【0024】
図6に示したテストパターンは、後述の画素位置の調整(レジストレーション)時に用いられるものである。図6のテストパターンも、図5のテストパターンのように、液晶パネル10R,10G,10BのそれぞれにパターンR41〜R44,パターンR41〜R44,パターンR41〜R44を同時に与えることにより発生するものである。この図6のテストパターンにおいても、パターン同士の距離は画素位置によって相対的に規定されている。図11は、その一例を右上領域のパターンで代表的に表したものである。パターンR41は、パターンG41に対し、オフセットW11によりX軸方向の距離が規定され、オフセットW12によりY軸方向の距離が規定されている。パターンB41は、パターンG41に対し、オフセットW21によりX軸方向の距離が規定され、オフセットW22によりY軸方向の距離が規定されている。
【0025】
スクリーン4は、4つの投射スクリーン51〜54と、これらを支持固定するスクリーンフレーム5からなる。投射スクリーン51〜54は、投射範囲13の4隅に設置され、各テストパターンを受像するようになっている。すなわち、図4〜図6のそれぞれにおける4つの領域は、そのまま投射スクリーン51〜54の投影面に対応したものとなっている。
【0026】
撮像素子61〜64は、通常のCCDカメラでよく、それぞれが投射スクリーン51〜54に対向して設置され、各投射スクリーン51〜54上の画像を撮像するようなっている。ここで、投射スクリーン51〜54のそれぞれにおいて、互いに異なる位置に表示されている液晶パネル10R,10G,10Bからの各テストパターン像は、撮像素子61〜64によって、投射スクリーン51〜54ごとに一括して撮像される。なお、撮像素子61〜64は、それぞれ、撮像した投射スクリーン51〜54の上の画像を映像信号VSに変換し、制御部7に出力するようになっている。
【0027】
制御部7は、入力される映像信号VSを輝度データにA/D変換し、この輝度データに基づいて液晶パネル10R,10G,10Bの位置ずれを検出すると共に、ずれ幅を6軸の制御成分量に換算し、制御信号CSとして調整機構2のそれぞれに出力して、調整機構2が液晶パネル10を最適な位置に移動させるように制御するものである。そのため、制御部7は、データを格納するメモリを備えたコンピュータなどで構成される。この制御部7は、調整機構2をテストパターンの種類に応じた方法で制御するが、その手順は以下において詳細に説明する。また、制御部7は、テストパターン発生器3に対し、発生させるテストパターンを切り換える制御を行うようになっている。
【0028】
次に、この位置調整装置の動作について、図1ないし図18を参照して説明する。図12〜図15は、この位置調整装置による光変調器の位置調整手順を示すフローチャートである。また、図16〜図18は、図5のテストパターンの投射映像のデータ解析法を説明するための図である。
【0029】
まず、液晶パネル10と、ダイクロイックプリズム11,投射レンズ12とを本体部1に設置しておくと、調整機構2が、液晶パネル10R,10G,10Bを初期位置に移動する(ステップS1)。
【0030】
〔粗調整〕
次に、各液晶パネル10の位置の粗調整を行う。まず、テストパターン発生器3は、液晶パネル10Gに対して図4のテストパターンを与える。これにより、液晶パネル10Gが、緑色のパターン21〜24を投射する(ステップS2)。
【0031】
パターン21〜24は、それぞれ、投射スクリーン51〜54に向けて投射され、一方では、投射スクリーン51〜54の上の各画像を撮像素子61〜64が撮像し、映像信号VSとして制御部7に入力する(ステップS3)。制御部7は、映像信号VSから輝度データを得、これを基に、パターン21〜24について、その輪郭が投射スクリーン51〜54の所定位置に投影されているか否かを判別する(ステップS4)。ここで、パターン21〜24は、まとまった画素領域を表示しているために明るく、焦点が合わずに多少像がぼやけていたとしても、ある程度輪郭を判別することが可能である。こうして、液晶パネル10Gについて精度の粗い位置識別が行われる。
【0032】
パターン21〜24の輪郭が所定位置に投影されていなかった場合(ステップS4;N)、制御部7は、X軸方向,Y軸方向およびΘ方向における位置ずれ量を算出し、制御信号として調整機構2に出力する。調整機構2は、制御信号に応じて液晶パネル10GをX軸方向,Y軸方向およびΘ方向に移動し、その位置を調整する(ステップS5)。その後、再び投射スクリーン51〜54の上の画像を撮像素子61〜64により読み取り(ステップS3)、上記した一連の動作を行う。
【0033】
パターン21〜24の輪郭が所定位置に投影されていた場合(ステップS4;Y)には、テストパターン発生器3は、制御部7の制御に基づき、図4のテストパターンを液晶パネル10Rに与える。これにより、液晶パネル10Rが、赤色のパターン21〜24を投射する(ステップS6)。
【0034】
この液晶パネル10Rの位置の粗調整も、上述した液晶パネル10Gの場合と同様の手順で行われる(ステップS7〜S9)。こうして、液晶パネル10Rの粗調整が済むと(ステップS8;Y)、次に、液晶パネル10Bについて粗調整を行う。その手順は、上述した液晶パネル10Rの場合と同様である(ステップS10〜S13)。
【0035】
〔フォーカス調整〕
次に、各液晶パネル10の焦点位置の調整を行う。この過程では、テストパターン発生器3は、液晶パネル10G,10R,10Bのそれぞれに、図7,図8,図9のテストパターンを与える。
【0036】
まず、テストパターン発生器3が図7のテストパターンを与えることにより、液晶パネル10Gが、緑色のパターンG31〜G34を投射する(ステップS14)。次いで、撮像素子61〜64によって、投射スクリーン51〜54におけるパターンG31〜G34の各像が、映像信号VSとして制御部7に取り込まれる。制御部7は、映像信号VSを輝度データに変換した後、パターンG31〜G34それぞれの位置を割り出し、これらを位置データとしてメモリに格納する(ステップS15)。
【0037】
この動作を、液晶パネル10R,10Gに対しても同様に行う。その際、液晶パネル10Rには図8のテストパターンを与え、赤色のパターンR31〜R34を投射させ、その位置をメモリに記憶する(ステップS16,ステップS17)。液晶パネル10Bには図9のテストパターンを与え、青色のパターンB31〜B34を投射させ、その位置をメモリに記憶する(ステップS18,ステップS19)。
【0038】
次に、液晶パネル10R,10G,10Bの各々を、Z軸方向に所定距離だけダイクロイックプリズム11から離す(ステップS20〜S22)。次に、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに図7,図8,図9のテストパターンを一斉に与え、パターンR31〜R34,パターンG31〜G34、およびパターンB31〜B34を投射させる(ステップS23〜S25)。これにより、投射スクリーン51〜54には、各パターン像が図5に示した配置で投影される。
【0039】
次に、液晶パネル10R,10G,10Bの各々をZ軸方向に同時に移動させながら、各パターンの輝度データをフォーカスデータとしてサンプリングする。このとき、投射スクリーン51〜54における投射画像は、図5のようになっており、これらを、撮像素子61〜64が映像信号VSとして読み取る(ステップS26)。
【0040】
制御部7は、映像信号VSを取り込み、輝度データに変換した後、この図5のテストパターンに対応する輝度データから、各パターンごとの輝度データを分離抽出する(ステップS27)。図16は、その様子を投射スクリーン51における投射画像を例にとって表したものである。この投射画像に対応した輝度データから、パターンR31,G31,B31を中心とする微小領域A1〜A3に対応する輝度データを抽出し、それぞれ別々にメモリに格納する。微小領域A1〜A3は、先にメモリに格納されたパターンR31,G31,B31の位置データを基に、各パターンの輝度データが互いに干渉しないサイズに設定する。こうして、撮像して得た一画像の輝度データから、パターンR31,G31,B31の3種類の輝度データが得られる。
【0041】
次に、制御部7は、各パターンごとに最大コントラスト値BX ,BY を算出する。図17に示すように、パターンごとの輝度データをX軸方向,Y軸方向のそれぞれに走査すると、累積輝度はパターン位置で最も大きくなり、最大コントラスト値BX ,BY をとる。最大コントラスト値BX ,BY は、液晶パネル10のZ軸方向位置が焦点位置に合致した場合に最も大きく急峻なピークとなり、焦点からずれるほど小さくなる。そこで、得られた最大コントラスト値BX ,BY を、Z軸方向位置に対応したフォーカスデータとして、各パターンごとにメモリに格納する(ステップS28〜S30)。
【0042】
次に、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれを、1ステップ分だけ、ダイクロイックプリズム11に近づける(ステップS31〜S33)。このサンプリングステップの刻みは、数ミクロン単位とする。サンプリングがまだ終了していなければ(ステップS34;N)、この位置で再度、投射画像の読み取りを行い(ステップS26)、引き続き手順に従って動作して、フォーカスデータを取得する。なお、フォーカスデータは、測定のつど、各パターンごとに格納される。
【0043】
サンプリングを終えると(ステップS34;Y)、制御部7は、液晶パネル10R,10G,10Bの各々について、ジャストフォーカス位置を算出する。図18は、液晶パネル10のZ軸方向の位置を横軸にして、サンプリングしたフォーカスデータ、すなわち最大コントラスト値BX ,BY の大きさを縦軸に表したものである。最大コントラスト値BX のZ軸方向変化を表す曲線BXZと、最大コントラスト値BY のZ軸方向変化を表す曲線BYZは、それぞれ1つのピークを形成する。つまり、曲線BXZのピーク位置FX が、X軸方向のジャストフォーカス位置であり、曲線BYZのピーク位置FY が、Y軸方向のジャストフォーカス位置である。ちなみに、従来では、これらのピーク位置FX やピーク位置FY がそれぞれ、液晶パネルのZ軸方向の補正位置とされていた。
【0044】
なお、図示したように、ピーク位置FX とピーク位置FY は通常一致しない。これは、投射レンズ12のフレア特性や、液晶パネル10,ダイクロイックプリズム11,投射レンズ12等の光学部品の品質ばらつきによるものである。フレアとは、レンズの球面収差(レンズの中心部分と周辺部分とで焦点距離が異なること)などによる像のぼけである。例えば、液晶パネル10をピーク位置FX に配置すると、投射像は、X軸方向には明瞭であるが、Y軸方向にはいわゆるピンぼけの状態となり、大きなフレアが出てしまう。ピーク位置FY に配置した場合には、その逆である。本発明の発明者は、この現象に着目し、ジャストフォーカス位置を求めるにあたり、一方向からみたコントラスト値だけを参照するのではなく、直交2軸の両方向におけるコントラスト値を考慮することに想到した。すなわち、ここでは、ピーク位置FX とピーク位置FY の平均位置FP を真のジャストフォーカス位置とする(ステップS35〜S37)。この平均位置FP では、X軸方向,Y軸方向の双方においてフレアの出方が平均して少なくなり、投射画像の画質を最適化することができる。
【0045】
こうして、液晶パネル10R,10G,10Bの各々について四隅のジャストフォーカス位置が算出される。制御部7は、各液晶パネル10について、4点のジャストフォーカス位置からΘX ,ΘY 方向のあおりとZ軸方向の補正位置とを算出し、対応する調整機構2に制御信号CSとして送出する。調整機構2は、液晶パネル10R,10G,10Bに対し同時に、あおりの補正とZ軸方向の補正位置への移動とを行う(ステップS38〜S40)。
【0046】
〔画素位置の調整〕
次に、各液晶パネル10の投射画像同士の画素位置を一致させるために、液晶パネル10G,10R,10Bの相対位置を調整する(レジストレーション)。すなわち、図2では投射範囲13を中央の適正位置に描いているが、位置調整前には、液晶パネル10からの投射範囲はこの位置からずれていたり、互いの投射像の画素位置が対応してなかったりしている。この工程では、こうした位置ずれを4つの角部のずれ量として検出するが、その際、テストパターン発生器3は、液晶パネル10G,10R,10Bに対し、図6のテストパターンのうち末尾の符号が一致するパターンを与える。
【0047】
まず、テストパターン発生器3がパターンG41〜G44を与えることにより、液晶パネル10Gが、緑色のパターンG41〜G44を投射する(ステップS41)。撮像素子61〜64は、パターンG41〜G44の各像を映像信号VSに変換し、制御部7に入力する。制御部7は、映像信号VSを輝度データに変換した後、パターンG41〜G44の各位置を割り出す。さらには、これらを基に、投射画像がスクリーン中央に位置するようにX軸方向,Y軸方向およびΘ方向の位置補正量を算出する。次いで、制御部7は、これらの位置補正量を、制御信号CSとして調整機構2に送出する。調整機構2は、制御信号CSに応じ、液晶パネル10Gの位置をX軸方向,Y軸方向、およびΘ方向に調整する(ステップS42)。
【0048】
次いで、テストパターン発生器3がテストパターンを与えることにより、液晶パネル10R,10Bもそれぞれに、赤色のパターンR41〜R44と、青色のパターンB41〜B44とを投射する(ステップS43,S44)。このとき、投射スクリーン51〜54には、図6のテストパターンが投影されており、撮像素子61〜64は、その各パターンの像を一括して映像信号VSに変換し、制御部7に入力する。
【0049】
制御部7は、映像信号VSを輝度データに変換した後、パターンR41〜R44の各位置を割り出す。パターンR41〜R44のパターンG41〜G44に対する相対位置は、既に図11のように画素位置により規定されており、投射像が規定した相対位置からずれていれば、そのずれに対応して、液晶パネル10Rが液晶パネル10Gに対してずれた位置にあることが判明する。そこで、規定した相対位置(オフセットW11,W12)を基にしたパターンR41〜R44のずれ量から、液晶パネル10RのX軸方向,Y軸方向およびΘ方向の位置補正量を算出する。
【0050】
制御部7はまた、パターンB41〜B44についてもパターンR41〜R44と同様に演算を行い、図11に示した相対位置(オフセットW21,W22)を基にしたパターンB41〜B44のずれ量から、液晶パネル10BのX軸方向,Y軸方向およびΘ方向の位置補正量を算出する。
【0051】
制御部7は、これらの位置補正量を制御信号CSとして調整機構2に送出し、調整機構2は、制御信号CSに応じて、液晶パネル10R、液晶パネル10Bの位置をX軸方向,Y軸方向,Θ方向に調整する(ステップS45,S46)。
【0052】
次に、投射映像を再度読み取り、パターンR41〜R44、パターンG41〜G44、およびパターンB41〜B44の投射位置を割り出し(ステップS47)、各パターンの画素位置が規格内であることを確認する(ステップS48)。R,G,Bの各パターンが規格内でなければ(ステップS48;N)、もう一度、液晶パネル10R,10Bに対し、液晶パネル10Gの位置を基準とする位置合わせを行う。
【0053】
R,G,Bの各パターン位置が規格内であれば(ステップS48;Y)、図示しない接合手段により、各液晶パネル10をダイクロイックプリズム11に接合する(ステップS49)。その後、調整機構2を調整前の位置に移動させ(ステップS50)、動作を終了する。
【0054】
このように本実施の形態においては、液晶パネル10の位置調整において、液晶パネル10R,10G,10Bに、互いに異なる画素領域に配されたパターンを同時に投射させることにより、投射スクリーン51〜54に液晶パネル10R,10G,10Bからの投射像を互いに重なり合わないように投影し、撮像素子61〜64がR,G,Bの各投射像を一画像として同時一括して映像信号VSに変換するようにしたので、液晶パネル10R,10G,10Bの位置情報が一時に取得される。R,G,Bの各投射像は、重なり合わないように配置されているので、互いに他の色成分の干渉を受けずに済む。さらに、フォーカス調整工程では、映像信号VSからパターン像ごとにデータを分離抽出し、これらを基にして各液晶パネル10に対する位置補正量を求めるものとし、画素位置の調整工程では、映像信号VSからパターン像同士の相対距離を検出し、相対距離により位置合わせを行うものとしたので、フォーカス調整と画素位置の調整の双方において、液晶パネル10R,10G,10Bに対する位置情報の取得、位置補正量の演算および位置調整を同時に行うことができる。よって、液晶パネルの位置調整にかかる時間は従来よりも短縮され、効率よく液晶プロジェクタを製造することができる。
【0055】
なお、フォーカス調整工程では、パターン像ごとのデータを、一画像信号から分離抽出して得るようにしたので、各パターン像のデータが示す領域、すなわち画像処理範囲が従来よりも狭くなり、制御部7における演算処理時間が短縮される。そのため、液晶パネルの位置調整にかかる時間を削減することができる。
【0056】
また、各液晶パネル10からの投射像を同時一括して取得するにあたり、図5または図6に示すテストパターンを用いるようにしたことから、撮像素子が撮像素子61〜64の4つで済む。この位置調整装置は、そのほか、制御部7が図5または図6に示すテストパターンに対応した演算処理を行うように構成されていることを除けば、通常の位置調整装置と同様に構成されている。よって、従来の一般的な位置調整装置から大きな変更を伴うことなく、また同等のコストで所要時間の削減を実現することができる。
【0057】
また、図5,図6のテストパターンには、それぞれR,G,Bのパターン間にオフセットを設けるようにしたので、各パターンの投射像が、互いに異なる位置に表示されることが担保される。なお、先に粗調整を行うようにしたので、図5,図6のテストパターンを用いる調整において、各パターン像が想定される位置から大きくはずれることが回避される。以上により、各パターン像の位置が異なることを利用した位置調整が実際に可能となる。
【0058】
さらに、図5のテストパターンを用い、そのX軸とY軸の直交2軸方向のそれぞれにおいてコントラスト最大となるピーク位置FX ,ピーク位置FY を求め、これらの平均位置FP をジャストフォーカス位置とすることでフォーカス調整を行うようにしたので、液晶パネル10のZ軸方向位置を、コントラストが各方向に平均して良好な画像を得るように最適化することができる。よって、所要時間が短いうえ、液晶パネル10を、鮮明な画像が得られる状態に調整することができる。加えて、本実施の形態では、粗調整,フォーカス調整および画素位置調整の各工程ごとに、図4,図5および図6のテストパターンを使い分けるようにしたので、それぞれ、工程の目的に即した形状のテストパターンが選択され、液晶パネル10に対し、最適な位置調整を行うことができる。
【0059】
次に、上記実施の形態の変形例、および応用例について、実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0060】
〔変形例1〕
上記実施の形態では、フォーカス調整工程の始めにR,G,Bの各パターンの投射像の位置を求める際に、R,G,Bの各パターンを順に投射するようにした(ステップS14〜S19)が、本変形例では、この過程を図19に示す手順で行う。すなわち、R,G,Bの各パターンを同時に投射させるようにし(ステップS51〜S53)、投射像の位置を、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに対して同時並列的に求める(ステップS54〜S56)。これによれば、処理時間がさらに短縮できる。
【0061】
〔変形例2〕
上記実施の形態におけるフォーカス調整工程では、各パターン像の最大コントラスト値BX ,BY をフォーカスデータとして求める場合について説明したが、そのほかにも、以下のようにしてフォーカスデータを求めることができる。
【0062】
前述のように、パターン像に対してX軸,Y軸の各方向に輝度走査すると、各方向について、パターン像の位置でピークをもつ輝度分布が得られる。この輝度分布の形状は、図20に示したように、液晶パネル10のZ方向位置がジャストフォーカス位置に近づけるほど急峻となり、ジャストフォーカス位置から離すほど、なだらかとなる。そのため、ある閾値を定めるとき、閾値より大きな輝度値をとる範囲は、ジャストフォーカス位置に近いほど狭まり(幅Wx1,Wy1)、離れるほど広がる(幅Wx2,幅Wy2)。本変形例では、このことを利用して、輝度に閾値B0 を設定し、輝度値が閾値B0 より大きくなる位置幅(フレア幅)を算出してフォーカスデータとする。
【0063】
図21は、液晶パネル10のZ軸方向位置に対するX軸方向のフレア幅変化、およびY軸方向のフレア幅変化を示している。液晶パネル10をZ軸方向に移動させると、X軸方向のフレア幅は曲線WXZのように変化し、Y軸方向のフレア幅は曲線WYZのように変化する。各方向において、ジャストフォーカス時にフレア幅は最も小さくなる。ここでは、このフレア幅最小となるZ方向位置FX ,FY を、それぞれX軸方向,Y軸方向のジャストフォーカス位置として求め、その平均位置FP を、実際のジャストフォーカス位置とする。これにより、X軸方向,Y軸方向の平均フレアが最小となる位置を、ジャストフォーカス位置とすることができる。
【0064】
〔応用例〕
上記実施の形態における画素位置の調整工程では、R,G,Bの各投射像間の相対距離を基に調整するようにしたが、この相対距離に、投射レンズ12の色収差が影響を与える。すなわち、光学材料の屈折率は波長によって異なり、ガラスの凸レンズでは、青色光の焦点距離は、赤色光の焦点距離よりも短くなる性質がある。したがって、図22に示したように、投射レンズ12から投射されるR,G,Bの各像では、赤色光50Rによるパターン像PRが最も小さく、青色光50Bによるパターン像PBが最も大きくなる。相対距離の実測値には、こうした色収差が含まれていることから、単に互いの像の一端を合わせる方法では互いの画素位置を正しく一致させることはできない。そこで、本応用例では、色収差を考慮して位置調整を行うものとする。
【0065】
ただし、投射レンズ12の製造ばらつきによっても色収差の大きさは変化するため、パターン像間の収差によるずれを予め設定することはできない。そこで、液晶パネル10Gの位置調整後、液晶パネル10R,10Bの補正位置を求める際に、以下の演算により最終的な調整を図る。
【0066】
パターンG41〜G44の座標を(gx1 ,gy1)、(gx2 ,gy2)、(gx3 ,gy3)、(gx4 ,gy4)とし、パターンR41〜R44の座標を(rx1 ,ry1)、(rx2 ,ry2)、(rx3 ,ry3)、(rx4 ,ry4)とする。このとき、
(gx1 −rx1)+(gx2 −rx2)+(gx3 −rx3)+(gx4 −rx4)=0
となれば、液晶パネル10RのX軸方向の像投射位置が、液晶パネル10Gに対して平均的に中央に調整されることになる。また、
(gy1 −ry1)+(gy2 −ry2)+(gy3 −ry3)+(gy4 −ry4)=0
となれば、液晶パネル10RのY軸方向の像投射位置が、液晶パネル10Gに対して平均的に中央に調整されることになる。これにより、色収差の影響を排除して液晶パネル10Rの補正位置を得ることができる。なお、液晶パネル10Bに対しても、同様の演算により、色収差の影響が排除された補正位置を得ることができる。
【0067】
なお、本発明は、上記実施の形態および変形例、応用例には限定されず、種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、フォーカス調整工程と画素位置の調整工程の双方において液晶パネル10R,10G,10Bからの投射像を同時一括して得るようにし、一貫して同時調整を行うようにしたが、フォーカス調整工程と画素位置の調整工程いずれか一方のみで、こうした同時調整を行うようにしてもよい。また、上記の各変形例と応用例は、各々を実施の形態に対して適用するだけでなく、組み合わせて適用するようにしてもよい。
【0068】
また、実施の形態では、「直交する2軸の各方向成分を有する形状」として、図5のテストパターンのような十字形状を例にあげて説明したが、これ以外にも、例えばT字形状やL字形状、あるいは長方形状(正四角形状を含む)などの直交方向の線分を含む図形を適用することができる。
【0069】
さらに、上記実施の形態では、正対するスクリーンに向かって映像を投射するフロント投射方式の液晶プロジェクタを製造する場合について説明したが、これはあくまで一例であって、液晶パネル以外の光変調器で構成されるプロジェクタを製造する場合にも適用できる。また、プロジェクタの構成も、フロント投射方式に限らず、ミラーを用いてスクリーン裏側に映像を投射するリア投射方式などであってよい。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の光変調器の位置調整装置によれば、複数の光変調器の各位置を調整する位置調整手段と、複数の光変調器に対し、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与える機能を有するテストパターン発生手段と、複数の光変調器に生成されるテストパターン像が、色合成手段および映像投射手段を介して投射される投射スクリーンと、投射スクリーン上の映像を撮像して映像信号に変換する機能を有し、投射スクリーンに投射された、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像するように設定されている撮像手段と、映像信号に基づいて複数の光変調器それぞれの位置補正量を算出し、位置補正量を基に位置調整手段を制御する制御手段とを備えるようにしたので、従来の位置調整装置から大きな変更を伴うことのない構成でありながら、複数の光変調器のそれぞれに対する位置情報の取得、位置補正量の演算および位置調整を同時に行うことができる。したがって、従来の装置と同等のコスト,同程度のメンテナンスでもって、位置調整の所要時間を削減することができる。
【0071】
また、請求項6ないし請求項10のいずれか一項に記載の光変調器の位置調整方法によれば、投射型画像表示装置を製造する際の光変調器の取り付け位置調整において、複数の光変調器に、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与え、複数の光変調器からのテストパターン像を、色合成手段と映像投射手段とを介して投射スクリーンに投射し、投射スクリーンに投射された光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像して映像信号に変換し、映像信号に基づいて複数の光変調器のそれぞれの位置補正量を算出し、位置補正量を基に前記複数の光変調器の位置を調整するようにしたので、複数の光変調器のそれぞれに対する位置情報の取得、位置補正量の演算および位置調整を、同時に行うことができる。したがって、位置調整にかかる時間を従来よりも短縮して、投射型画像表示装置をより効率的に製造することが可能となる。
【0072】
また、請求項3に記載の光変調器の位置調整装置、および、請求項8に記載の光変調器の位置調整方法によれば、複数の光変調器の各々に、直交する2軸の各方向成分を有するテストパターンを与えつつ、これらの光変調器を変調光の光軸方向に移動させることにより、テストパターンに対応する映像信号を光軸方向の各位置ごとに取得し、映像信号に基づいて各テストパターン像のコントラスト値を2軸の各方向において算出し、テストパターンごとに、これら2種のコントラスト値それぞれが最大となる光変調器の2つの位置座標を求め、2つの位置座標の平均をもって光変調器の設定位置とし、この設定位置より複数の光変調器の各位置補正量を算出するようにしたので、光変調器の補正位置は、画像が各方向に平均して良好なコントラストで投影されるように設定される。よって、光変調器の位置を、最適なコントラストが得られるよう、精度良く調整することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る位置調整装置の構成図である。
【図2】図1に示した位置調整装置の映像投射系の構成図である。
【図3】図1に示した調整機構による液晶パネルの位置調整方向を表す図である。
【図4】図1に示したテストパターン発生器が粗調整時に液晶パネルに与えるテストパターンを表す図である。
【図5】図1に示したテストパターン発生器がフォーカス調整時に液晶パネルに与えるテストパターンの図である。
【図6】図1に示したテストパターン発生器が画素位置の調整時に液晶パネルに与えるテストパターンの図である。
【図7】図5に示したテストパターンのうち緑色の投影パターンのみ表す図である。
【図8】図5に示したテストパターンのうち赤色の投影パターンのみ表す図である。
【図9】図5に示したテストパターンのうち青色の投影パターンのみ表す図である。
【図10】図5に示したテストパターンの各色のパターン間の位置関係を説明するための図である。
【図11】図6に示したテストパターンの各色のパターン間の位置関係を説明するための図である。
【図12】図1に示した位置調整装置による光変調器の位置調整手順のフローチャートである。
【図13】図12に続く位置調整手順のフローチャートである。
【図14】図13に続く位置調整手順のフローチャートである。
【図15】図14に続く位置調整手順のフローチャートである。
【図16】図5に示したテストパターンの投射映像のデータ解析法を説明するための図である。
【図17】図16に示したデータ解析法に続いて適用される投射映像のデータ解析手法を説明するための図である。
【図18】図17に続く解析手順を説明するための図である。
【図19】実施の形態の第1の変形例に係るフォーカス調整手順を示すフローチャートである。
【図20】実施の形態の第2の変形例に係る投射映像のデータ解析手法を説明するための図である。
【図21】図20にに続く解析手順を説明するための図である。
【図22】本発明の一実施の形態の応用例に係るパターン像の色収差を説明するための図である。
【図23】一般的な液晶プロジェクタの要部構成図である。
【図24】従来の位置調整装置の概略構成図である。
【図25】特許文献1に開示された従来の位置調整装置に用いられている撮像装置の構成図である。
【符号の説明】
1…本体部、2…調整機構、3…テストパターン発生器、4…スクリーン、5…スクリーンフレーム、51〜54…投射スクリーン、61〜64…撮像素子、7…制御部、10,10R,10G,10B…液晶パネル、11…ダイクロイックプリズム、12…投射レンズ、13…投射範囲、21〜24、R31〜R34、G31〜G34、B31〜B34、R41〜R44、G41〜G44、B41〜B44…パターン、VS…映像信号、CS…制御信号、D1,D2,W11,W12,W21,W22…オフセット、A1〜A3…微小領域、BX ,BY …最大コントラスト値、FX …X軸方向のピーク位置(ジャストフォーカス位置)、FY …Y軸方向のピーク位置(ジャストフォーカス位置)、FP …真のジャストフォーカス位置、Wx1,Wx2,Wy1,Wy2…フレア幅。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光を複数の光変調器において画像情報に応じて変調し、投射映像として投射する投射型画像表示装置を製造する際に、光変調器の位置調整工程において適用される光変調器調整装置、および、光変調器調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
投射型画像表示装置(プロジェクタ)では、光変調器により画像情報に応じて変調された光が、合成、拡大投射されることで投射映像が形成される。例えば、3板方式の液晶プロジェクタは、光変調器として赤色,緑色,青色のいわゆるR,G,B3原色に対応した3枚の液晶パネルを備えている。図23は、その主要部の概略構成を表している。光源101からの光は、ダイクロイックミラー102,103および反射ミラー104,105,106によってR,G,Bに色分離され、それぞれ液晶パネル107R,107G,107Bに入射される。液晶パネル107R,107G,107Bでは、画像情報に応じて、表示される画素位置でのみ光が透過され、各変調光はダイクロイックプリズム108で合成され、投射レンズ109で拡大投射される。
【0003】
このように複数の光変調器を備えたプロジェクタにおいては、(1)投射像のぼやけを生じさせないように、各光変調器の位置を投射レンズのバックフォーカスに一致させること、および(2)投射像の色ずれを防止するために、光変調器の相互間において同一画素の投射位置を一致させることが重要である。そのため、光変調器は個別に、また相互間で位置合わせを行った後に、本体部に固定されるようになっている。液晶プロジェクタの場合は、3枚の液晶パネル107R,107G,107Bが、位置合わせの後、ダイクロイックプリズム108の各面に対し固定される。
【0004】
図24は、従来の光変調器の位置調整に用いられる位置調整装置の概略構成を示しており、液晶パネル、特に液晶パネル107Gに代表させた位置調整の様子を表している。位置調整装置は、テストパターン発生器110,投射スクリーン111,CCDカメラ等の撮像手段112,各部の動作制御を行う制御部113、および、液晶パネル107Gを移動させ、その位置調整を行う調整機構114を備えている。テストパターン発生器110は、液晶パネル107Gにその4つの角部を表示するテストパターンを与え、テストパターン像を投射スクリーン111に投射させる。テストパターン像は、予め4つのパターン投射位置にそれぞれ設置された4つの撮像手段112に撮像され、映像信号に変換されて制御部113に入力される。制御部113は、4か所のテストパターンの位置やコントラスト値から、液晶パネル107Gの位置ずれ量や傾きを算出し、液晶パネル107Gの位置補正量に換算して、調整機構114に送出する。調整機構114は、入力される位置補正量に応じ、液晶パネル107Gの位置や傾きを補正する。
【0005】
こうした操作によって、液晶パネル107R,107G,107Bの各位置をバックフォーカスに合わせるフォーカス調整を行い、また、例えば緑色表示用の液晶パネル107Gの位置合わせの後、この位置を基準として液晶パネル107R,107Bの位置合わせを行うことにより、パネル相互間の画素位置を合わせる(レジストレーション)。
【0006】
このように、液晶パネルごとに同様の工程を繰り返し行っていたために、位置調整に手間がかかるという問題があった。そこで、従来より、効率よい位置調整方法が各種提案されてきている。例えば、撮像素子を4つのパターン投射位置のそれぞれに3つずつ配置し、各投射位置におけるR,G,Bの液晶パネルのテストパターンを3つの撮像素子の各々に読み取らせることで、3枚のパネル位置調整を同時に行う技術が開示されている(特許文献1参照)。これによれば、3枚の液晶パネルの位置調整は平行して同時に行うことができ、調整時間を削減することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術では、1か所に配される3つの撮像素子のそれぞれに、取り込む色光に応じたカラーフィルタが設けられている必要がある。また、撮像素子数が合計12個と多く、位置調整装置のコスト高や画像信号の入力系統を初めとするシステム管理の煩雑化を招くおそれがあった。
【0008】
なお、同じく特許文献1には、4つのパターン投射位置のそれぞれに、構成に特徴のある撮像装置を1台ずつ配置させるという技術が開示されている。これは、図25のように、入射光をクロスダイクロイックプリズム181によりR,G,Bの各色光に分離し、それぞれを撮像素子182R,182G,182Bに入射させるようにしたものである。しかしながら、このように複数の色光を重ねて入射させると、分離後の各光においても他の色成分が混じり、干渉が起きることがあるため、精度の高い処理は困難であると考えられる。また、この撮像装置は、クロスダイクロイックプリズムに3つのCCD素子が組み合わせられたものであり、構成が通常より複雑であるばかりか、高価である。
【0009】
このように、液晶パネル等の光変調器の位置調整を、迅速に行うための技術については、さらなる工夫の余地があった。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、光変調器の位置調整を短時間で精度良く行うことを可能とする光変調器の位置調整装置、および光変調器の位置調整方法を提供することにある。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−31787号公報
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の光変調器の位置調整装置は、画像情報に応じて画素を点灯させることにより色光を変調し、投射映像を生成する複数の光変調器と、複数の光変調器からの投射映像を合成する色合成手段と、色合成手段に合成された投射映像を拡大投射する映像投射手段とを含んで構成される投射型画像表示装置を製造する際に、複数の光変調器の取り付け位置を調整するための位置調整装置であって、複数の光変調器の各位置を調整する位置調整手段と、複数の光変調器に対し、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与える機能を有するテストパターン発生手段と、複数の光変調器に生成されるテストパターン像が、色合成手段および映像投射手段を介して投射される投射スクリーンと、投射スクリーン上の映像を撮像して映像信号に変換する機能を有し、投射スクリーンに投射された、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像するように設定されている撮像手段と、映像信号に基づいて複数の光変調器それぞれの位置補正量を算出し、位置補正量を基に位置調整手段を制御する制御手段とを備えたものである。
【0013】
本発明の光変調器の位置調整方法は、画像情報に応じて画素を点灯させることにより色光を変調し、投射映像を生成する複数の光変調器と、複数の光変調器からの投射映像を合成する色合成手段と、色合成手段に合成された投射映像を拡大投射する映像投射手段とを含んで構成される投射型画像表示装置を製造する際に、複数の光変調器の取り付け位置を調整する位置調整方法であって、複数の光変調器に、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与え、複数の光変調器からのテストパターン像を、色合成手段と映像投射手段とを介して投射スクリーンに投射し、投射スクリーンに投射された光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像して映像信号に変換し、映像信号に基づいて複数の光変調器のそれぞれの位置補正量を算出し、位置補正量を基に前記複数の光変調器の位置を調整するものである。
【0014】
本発明の光変調器の位置調整装置、および、本発明の光変調器の位置調整方法では、投射型画像表示装置を製造する際の光変調器の取り付け位置調整工程において、複数の光変調器の各々より、互いに異なる画素領域を表示するテストパターン像を出力させる。これらのテストパターン像は、投射スクリーン上の互いに異なる位置に投射され、一撮像手段によって一括して撮像され、一連の映像信号に変換される。テストパターン像の位置が互いに異なることから、映像信号は、テストパターンごとに分離抽出することができる。また、この映像信号は、テストパターン同士の相対位置を検出するのに用いることもできる。
【0015】
また、本発明の光変調器の位置調整装置、および、本発明の光変調器の位置調整方法は、複数の光変調器の各々から直交する2軸の各方向成分を有するテストパターンを投射させて、このテストパターンに対応する映像信号を光軸方向の各位置ごとに取得し、映像信号から、2軸の各方向ごとに、各テストパターン像のコントラスト値が最大となる光変調器の位置座標を求め、各方向に対応した2つの位置座標の平均を、光変調器の光軸方向における設定位置とすることが好ましい。この設定方法によれば、光変調器の光軸方向位置は、コントラストが各方向に平均して良好となるように選ばれる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態に係る光変調器の位置調整装置の構成を示す図であり、図2は、投射スクリーンを中心とした映像投射系の構成を表している。本実施の形態では、具体的に液晶プロジェクタを製造する場合について説明するものとし、光変調器を液晶パネル10(10R,10G,10B)としている。液晶パネル10R,10G,10Bは、それぞれ、R,G,B3原色の変調光を出力するためのものである。このほかには、ダイクロイックプリズム11,投射レンズ12が液晶プロジェクタの構成部品であり、これらは通常、パネル位置調整工程の時点ですでに一体化されている。この位置調整装置は、3枚の液晶パネル10R,10G,10Bに対し、(1)それぞれを投射像が最も明瞭に見える位置に調整すると共に、(2)相互間における同一画素の投射位置を一致させるように調整するものであり、調整機構2を備えた本体部1,テストパターン発生器3,スクリーン4,撮像素子61〜64,制御部7を備えている。なお、この位置調整装置は、位置調整後に、液晶パネル10をダイクロイックプリズム11に接合し、固定する機能を併せ持つようになっている。液晶パネル10の接合は、例えば紫外線硬化型接着剤などを用い、紫外線を照射することで行われるが、ここではその具体的な構成は図示しないものとする。
【0018】
本体部1は、調整対象である液晶パネル10と、ダイクロイックプリズム11,投射レンズ12とが載置されるようになっており、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに対して、6軸動作が可能な調整機構2が設けられている。すなわち、調整機構2はモータ等の駆動機構からなり、図3に示したように、液晶パネル10を、X軸,Y軸,Z軸、さらにX軸を回転軸とする角度ΘY ,Y軸を回転軸とする角度Θx ,Z軸を回転軸とする角度Θの6つの方向に移動させ、その位置を自在に調整できるようになっている。
【0019】
テストパターン発生器3は、制御部7の制御下で、所定のテストパターン映像を表示させるための駆動信号を、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに所定のタイミングで送出するものである。各液晶パネル10は、この駆動信号に応じて画素を点灯させ、変調光として投射映像を生成する。
【0020】
また、このテストパターン発生器3は、具体的には図4,図5,図6に示した3種類のテストパターンを液晶パネル10に与えるようになっている。これらのテストパターンは、液晶パネル10の4隅の所定画素に与えられ、各テストパターン像は、液晶パネル10による投射範囲13(図2参照)において、画素位置に対応する4つの領域にそれぞれ表示される。
【0021】
図4に示したパターン21〜24は、各液晶パネル10に順に与えられるものであり、その輪郭(テストパターン内の点灯画素と、その外側の非点灯画素による境界)を指標に、液晶パネル10のXY平面上の位置を粗調整する際に用いられる。
【0022】
図5に示したテストパターンは、後述するフォーカス調整時に用いられるものである。この図5のテストパターンは、実際には、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに与えられる図7〜図9のパターンが重ね合わせられた状態を表したものである。図7〜図9の各パターンは、互いに異なる画素領域に配されており、液晶パネル10RにパターンR31〜R34を、液晶パネル10GにパターンG31〜G34を、液晶パネル10BにパターンB31〜B34を同時に与えると、投射スクリーン51〜54の上でこれらが合成されて、図5のような投射像が表示される。
【0023】
また、図5のテストパターンにおいては、液晶パネル10の位置ずれによってパターン像同士が重なり合い、干渉することを防ぐために、パターン間距離が予め画素位置上で規定されている。図10は、その一例を右上領域のパターンで代表的に表したものである。パターンR31とパターンG31は、オフセットD1により左右に間隔が規定され、パターンG31とパターンB31は、オフセットD2により上下に間隔が規定されている。さらに、これらのパターンR31,G31,B31を正三角形の各頂点に配置するようにすれば、互いの距離が等しくなり、より効果的にパターン同士の干渉を回避することができる。なお、ここでは、図5のテストパターンが、本発明における「直交する2軸の各方向成分を有する形状をなし」たテストパターンの一具体例に対応している。
【0024】
図6に示したテストパターンは、後述の画素位置の調整(レジストレーション)時に用いられるものである。図6のテストパターンも、図5のテストパターンのように、液晶パネル10R,10G,10BのそれぞれにパターンR41〜R44,パターンR41〜R44,パターンR41〜R44を同時に与えることにより発生するものである。この図6のテストパターンにおいても、パターン同士の距離は画素位置によって相対的に規定されている。図11は、その一例を右上領域のパターンで代表的に表したものである。パターンR41は、パターンG41に対し、オフセットW11によりX軸方向の距離が規定され、オフセットW12によりY軸方向の距離が規定されている。パターンB41は、パターンG41に対し、オフセットW21によりX軸方向の距離が規定され、オフセットW22によりY軸方向の距離が規定されている。
【0025】
スクリーン4は、4つの投射スクリーン51〜54と、これらを支持固定するスクリーンフレーム5からなる。投射スクリーン51〜54は、投射範囲13の4隅に設置され、各テストパターンを受像するようになっている。すなわち、図4〜図6のそれぞれにおける4つの領域は、そのまま投射スクリーン51〜54の投影面に対応したものとなっている。
【0026】
撮像素子61〜64は、通常のCCDカメラでよく、それぞれが投射スクリーン51〜54に対向して設置され、各投射スクリーン51〜54上の画像を撮像するようなっている。ここで、投射スクリーン51〜54のそれぞれにおいて、互いに異なる位置に表示されている液晶パネル10R,10G,10Bからの各テストパターン像は、撮像素子61〜64によって、投射スクリーン51〜54ごとに一括して撮像される。なお、撮像素子61〜64は、それぞれ、撮像した投射スクリーン51〜54の上の画像を映像信号VSに変換し、制御部7に出力するようになっている。
【0027】
制御部7は、入力される映像信号VSを輝度データにA/D変換し、この輝度データに基づいて液晶パネル10R,10G,10Bの位置ずれを検出すると共に、ずれ幅を6軸の制御成分量に換算し、制御信号CSとして調整機構2のそれぞれに出力して、調整機構2が液晶パネル10を最適な位置に移動させるように制御するものである。そのため、制御部7は、データを格納するメモリを備えたコンピュータなどで構成される。この制御部7は、調整機構2をテストパターンの種類に応じた方法で制御するが、その手順は以下において詳細に説明する。また、制御部7は、テストパターン発生器3に対し、発生させるテストパターンを切り換える制御を行うようになっている。
【0028】
次に、この位置調整装置の動作について、図1ないし図18を参照して説明する。図12〜図15は、この位置調整装置による光変調器の位置調整手順を示すフローチャートである。また、図16〜図18は、図5のテストパターンの投射映像のデータ解析法を説明するための図である。
【0029】
まず、液晶パネル10と、ダイクロイックプリズム11,投射レンズ12とを本体部1に設置しておくと、調整機構2が、液晶パネル10R,10G,10Bを初期位置に移動する(ステップS1)。
【0030】
〔粗調整〕
次に、各液晶パネル10の位置の粗調整を行う。まず、テストパターン発生器3は、液晶パネル10Gに対して図4のテストパターンを与える。これにより、液晶パネル10Gが、緑色のパターン21〜24を投射する(ステップS2)。
【0031】
パターン21〜24は、それぞれ、投射スクリーン51〜54に向けて投射され、一方では、投射スクリーン51〜54の上の各画像を撮像素子61〜64が撮像し、映像信号VSとして制御部7に入力する(ステップS3)。制御部7は、映像信号VSから輝度データを得、これを基に、パターン21〜24について、その輪郭が投射スクリーン51〜54の所定位置に投影されているか否かを判別する(ステップS4)。ここで、パターン21〜24は、まとまった画素領域を表示しているために明るく、焦点が合わずに多少像がぼやけていたとしても、ある程度輪郭を判別することが可能である。こうして、液晶パネル10Gについて精度の粗い位置識別が行われる。
【0032】
パターン21〜24の輪郭が所定位置に投影されていなかった場合(ステップS4;N)、制御部7は、X軸方向,Y軸方向およびΘ方向における位置ずれ量を算出し、制御信号として調整機構2に出力する。調整機構2は、制御信号に応じて液晶パネル10GをX軸方向,Y軸方向およびΘ方向に移動し、その位置を調整する(ステップS5)。その後、再び投射スクリーン51〜54の上の画像を撮像素子61〜64により読み取り(ステップS3)、上記した一連の動作を行う。
【0033】
パターン21〜24の輪郭が所定位置に投影されていた場合(ステップS4;Y)には、テストパターン発生器3は、制御部7の制御に基づき、図4のテストパターンを液晶パネル10Rに与える。これにより、液晶パネル10Rが、赤色のパターン21〜24を投射する(ステップS6)。
【0034】
この液晶パネル10Rの位置の粗調整も、上述した液晶パネル10Gの場合と同様の手順で行われる(ステップS7〜S9)。こうして、液晶パネル10Rの粗調整が済むと(ステップS8;Y)、次に、液晶パネル10Bについて粗調整を行う。その手順は、上述した液晶パネル10Rの場合と同様である(ステップS10〜S13)。
【0035】
〔フォーカス調整〕
次に、各液晶パネル10の焦点位置の調整を行う。この過程では、テストパターン発生器3は、液晶パネル10G,10R,10Bのそれぞれに、図7,図8,図9のテストパターンを与える。
【0036】
まず、テストパターン発生器3が図7のテストパターンを与えることにより、液晶パネル10Gが、緑色のパターンG31〜G34を投射する(ステップS14)。次いで、撮像素子61〜64によって、投射スクリーン51〜54におけるパターンG31〜G34の各像が、映像信号VSとして制御部7に取り込まれる。制御部7は、映像信号VSを輝度データに変換した後、パターンG31〜G34それぞれの位置を割り出し、これらを位置データとしてメモリに格納する(ステップS15)。
【0037】
この動作を、液晶パネル10R,10Gに対しても同様に行う。その際、液晶パネル10Rには図8のテストパターンを与え、赤色のパターンR31〜R34を投射させ、その位置をメモリに記憶する(ステップS16,ステップS17)。液晶パネル10Bには図9のテストパターンを与え、青色のパターンB31〜B34を投射させ、その位置をメモリに記憶する(ステップS18,ステップS19)。
【0038】
次に、液晶パネル10R,10G,10Bの各々を、Z軸方向に所定距離だけダイクロイックプリズム11から離す(ステップS20〜S22)。次に、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに図7,図8,図9のテストパターンを一斉に与え、パターンR31〜R34,パターンG31〜G34、およびパターンB31〜B34を投射させる(ステップS23〜S25)。これにより、投射スクリーン51〜54には、各パターン像が図5に示した配置で投影される。
【0039】
次に、液晶パネル10R,10G,10Bの各々をZ軸方向に同時に移動させながら、各パターンの輝度データをフォーカスデータとしてサンプリングする。このとき、投射スクリーン51〜54における投射画像は、図5のようになっており、これらを、撮像素子61〜64が映像信号VSとして読み取る(ステップS26)。
【0040】
制御部7は、映像信号VSを取り込み、輝度データに変換した後、この図5のテストパターンに対応する輝度データから、各パターンごとの輝度データを分離抽出する(ステップS27)。図16は、その様子を投射スクリーン51における投射画像を例にとって表したものである。この投射画像に対応した輝度データから、パターンR31,G31,B31を中心とする微小領域A1〜A3に対応する輝度データを抽出し、それぞれ別々にメモリに格納する。微小領域A1〜A3は、先にメモリに格納されたパターンR31,G31,B31の位置データを基に、各パターンの輝度データが互いに干渉しないサイズに設定する。こうして、撮像して得た一画像の輝度データから、パターンR31,G31,B31の3種類の輝度データが得られる。
【0041】
次に、制御部7は、各パターンごとに最大コントラスト値BX ,BY を算出する。図17に示すように、パターンごとの輝度データをX軸方向,Y軸方向のそれぞれに走査すると、累積輝度はパターン位置で最も大きくなり、最大コントラスト値BX ,BY をとる。最大コントラスト値BX ,BY は、液晶パネル10のZ軸方向位置が焦点位置に合致した場合に最も大きく急峻なピークとなり、焦点からずれるほど小さくなる。そこで、得られた最大コントラスト値BX ,BY を、Z軸方向位置に対応したフォーカスデータとして、各パターンごとにメモリに格納する(ステップS28〜S30)。
【0042】
次に、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれを、1ステップ分だけ、ダイクロイックプリズム11に近づける(ステップS31〜S33)。このサンプリングステップの刻みは、数ミクロン単位とする。サンプリングがまだ終了していなければ(ステップS34;N)、この位置で再度、投射画像の読み取りを行い(ステップS26)、引き続き手順に従って動作して、フォーカスデータを取得する。なお、フォーカスデータは、測定のつど、各パターンごとに格納される。
【0043】
サンプリングを終えると(ステップS34;Y)、制御部7は、液晶パネル10R,10G,10Bの各々について、ジャストフォーカス位置を算出する。図18は、液晶パネル10のZ軸方向の位置を横軸にして、サンプリングしたフォーカスデータ、すなわち最大コントラスト値BX ,BY の大きさを縦軸に表したものである。最大コントラスト値BX のZ軸方向変化を表す曲線BXZと、最大コントラスト値BY のZ軸方向変化を表す曲線BYZは、それぞれ1つのピークを形成する。つまり、曲線BXZのピーク位置FX が、X軸方向のジャストフォーカス位置であり、曲線BYZのピーク位置FY が、Y軸方向のジャストフォーカス位置である。ちなみに、従来では、これらのピーク位置FX やピーク位置FY がそれぞれ、液晶パネルのZ軸方向の補正位置とされていた。
【0044】
なお、図示したように、ピーク位置FX とピーク位置FY は通常一致しない。これは、投射レンズ12のフレア特性や、液晶パネル10,ダイクロイックプリズム11,投射レンズ12等の光学部品の品質ばらつきによるものである。フレアとは、レンズの球面収差(レンズの中心部分と周辺部分とで焦点距離が異なること)などによる像のぼけである。例えば、液晶パネル10をピーク位置FX に配置すると、投射像は、X軸方向には明瞭であるが、Y軸方向にはいわゆるピンぼけの状態となり、大きなフレアが出てしまう。ピーク位置FY に配置した場合には、その逆である。本発明の発明者は、この現象に着目し、ジャストフォーカス位置を求めるにあたり、一方向からみたコントラスト値だけを参照するのではなく、直交2軸の両方向におけるコントラスト値を考慮することに想到した。すなわち、ここでは、ピーク位置FX とピーク位置FY の平均位置FP を真のジャストフォーカス位置とする(ステップS35〜S37)。この平均位置FP では、X軸方向,Y軸方向の双方においてフレアの出方が平均して少なくなり、投射画像の画質を最適化することができる。
【0045】
こうして、液晶パネル10R,10G,10Bの各々について四隅のジャストフォーカス位置が算出される。制御部7は、各液晶パネル10について、4点のジャストフォーカス位置からΘX ,ΘY 方向のあおりとZ軸方向の補正位置とを算出し、対応する調整機構2に制御信号CSとして送出する。調整機構2は、液晶パネル10R,10G,10Bに対し同時に、あおりの補正とZ軸方向の補正位置への移動とを行う(ステップS38〜S40)。
【0046】
〔画素位置の調整〕
次に、各液晶パネル10の投射画像同士の画素位置を一致させるために、液晶パネル10G,10R,10Bの相対位置を調整する(レジストレーション)。すなわち、図2では投射範囲13を中央の適正位置に描いているが、位置調整前には、液晶パネル10からの投射範囲はこの位置からずれていたり、互いの投射像の画素位置が対応してなかったりしている。この工程では、こうした位置ずれを4つの角部のずれ量として検出するが、その際、テストパターン発生器3は、液晶パネル10G,10R,10Bに対し、図6のテストパターンのうち末尾の符号が一致するパターンを与える。
【0047】
まず、テストパターン発生器3がパターンG41〜G44を与えることにより、液晶パネル10Gが、緑色のパターンG41〜G44を投射する(ステップS41)。撮像素子61〜64は、パターンG41〜G44の各像を映像信号VSに変換し、制御部7に入力する。制御部7は、映像信号VSを輝度データに変換した後、パターンG41〜G44の各位置を割り出す。さらには、これらを基に、投射画像がスクリーン中央に位置するようにX軸方向,Y軸方向およびΘ方向の位置補正量を算出する。次いで、制御部7は、これらの位置補正量を、制御信号CSとして調整機構2に送出する。調整機構2は、制御信号CSに応じ、液晶パネル10Gの位置をX軸方向,Y軸方向、およびΘ方向に調整する(ステップS42)。
【0048】
次いで、テストパターン発生器3がテストパターンを与えることにより、液晶パネル10R,10Bもそれぞれに、赤色のパターンR41〜R44と、青色のパターンB41〜B44とを投射する(ステップS43,S44)。このとき、投射スクリーン51〜54には、図6のテストパターンが投影されており、撮像素子61〜64は、その各パターンの像を一括して映像信号VSに変換し、制御部7に入力する。
【0049】
制御部7は、映像信号VSを輝度データに変換した後、パターンR41〜R44の各位置を割り出す。パターンR41〜R44のパターンG41〜G44に対する相対位置は、既に図11のように画素位置により規定されており、投射像が規定した相対位置からずれていれば、そのずれに対応して、液晶パネル10Rが液晶パネル10Gに対してずれた位置にあることが判明する。そこで、規定した相対位置(オフセットW11,W12)を基にしたパターンR41〜R44のずれ量から、液晶パネル10RのX軸方向,Y軸方向およびΘ方向の位置補正量を算出する。
【0050】
制御部7はまた、パターンB41〜B44についてもパターンR41〜R44と同様に演算を行い、図11に示した相対位置(オフセットW21,W22)を基にしたパターンB41〜B44のずれ量から、液晶パネル10BのX軸方向,Y軸方向およびΘ方向の位置補正量を算出する。
【0051】
制御部7は、これらの位置補正量を制御信号CSとして調整機構2に送出し、調整機構2は、制御信号CSに応じて、液晶パネル10R、液晶パネル10Bの位置をX軸方向,Y軸方向,Θ方向に調整する(ステップS45,S46)。
【0052】
次に、投射映像を再度読み取り、パターンR41〜R44、パターンG41〜G44、およびパターンB41〜B44の投射位置を割り出し(ステップS47)、各パターンの画素位置が規格内であることを確認する(ステップS48)。R,G,Bの各パターンが規格内でなければ(ステップS48;N)、もう一度、液晶パネル10R,10Bに対し、液晶パネル10Gの位置を基準とする位置合わせを行う。
【0053】
R,G,Bの各パターン位置が規格内であれば(ステップS48;Y)、図示しない接合手段により、各液晶パネル10をダイクロイックプリズム11に接合する(ステップS49)。その後、調整機構2を調整前の位置に移動させ(ステップS50)、動作を終了する。
【0054】
このように本実施の形態においては、液晶パネル10の位置調整において、液晶パネル10R,10G,10Bに、互いに異なる画素領域に配されたパターンを同時に投射させることにより、投射スクリーン51〜54に液晶パネル10R,10G,10Bからの投射像を互いに重なり合わないように投影し、撮像素子61〜64がR,G,Bの各投射像を一画像として同時一括して映像信号VSに変換するようにしたので、液晶パネル10R,10G,10Bの位置情報が一時に取得される。R,G,Bの各投射像は、重なり合わないように配置されているので、互いに他の色成分の干渉を受けずに済む。さらに、フォーカス調整工程では、映像信号VSからパターン像ごとにデータを分離抽出し、これらを基にして各液晶パネル10に対する位置補正量を求めるものとし、画素位置の調整工程では、映像信号VSからパターン像同士の相対距離を検出し、相対距離により位置合わせを行うものとしたので、フォーカス調整と画素位置の調整の双方において、液晶パネル10R,10G,10Bに対する位置情報の取得、位置補正量の演算および位置調整を同時に行うことができる。よって、液晶パネルの位置調整にかかる時間は従来よりも短縮され、効率よく液晶プロジェクタを製造することができる。
【0055】
なお、フォーカス調整工程では、パターン像ごとのデータを、一画像信号から分離抽出して得るようにしたので、各パターン像のデータが示す領域、すなわち画像処理範囲が従来よりも狭くなり、制御部7における演算処理時間が短縮される。そのため、液晶パネルの位置調整にかかる時間を削減することができる。
【0056】
また、各液晶パネル10からの投射像を同時一括して取得するにあたり、図5または図6に示すテストパターンを用いるようにしたことから、撮像素子が撮像素子61〜64の4つで済む。この位置調整装置は、そのほか、制御部7が図5または図6に示すテストパターンに対応した演算処理を行うように構成されていることを除けば、通常の位置調整装置と同様に構成されている。よって、従来の一般的な位置調整装置から大きな変更を伴うことなく、また同等のコストで所要時間の削減を実現することができる。
【0057】
また、図5,図6のテストパターンには、それぞれR,G,Bのパターン間にオフセットを設けるようにしたので、各パターンの投射像が、互いに異なる位置に表示されることが担保される。なお、先に粗調整を行うようにしたので、図5,図6のテストパターンを用いる調整において、各パターン像が想定される位置から大きくはずれることが回避される。以上により、各パターン像の位置が異なることを利用した位置調整が実際に可能となる。
【0058】
さらに、図5のテストパターンを用い、そのX軸とY軸の直交2軸方向のそれぞれにおいてコントラスト最大となるピーク位置FX ,ピーク位置FY を求め、これらの平均位置FP をジャストフォーカス位置とすることでフォーカス調整を行うようにしたので、液晶パネル10のZ軸方向位置を、コントラストが各方向に平均して良好な画像を得るように最適化することができる。よって、所要時間が短いうえ、液晶パネル10を、鮮明な画像が得られる状態に調整することができる。加えて、本実施の形態では、粗調整,フォーカス調整および画素位置調整の各工程ごとに、図4,図5および図6のテストパターンを使い分けるようにしたので、それぞれ、工程の目的に即した形状のテストパターンが選択され、液晶パネル10に対し、最適な位置調整を行うことができる。
【0059】
次に、上記実施の形態の変形例、および応用例について、実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0060】
〔変形例1〕
上記実施の形態では、フォーカス調整工程の始めにR,G,Bの各パターンの投射像の位置を求める際に、R,G,Bの各パターンを順に投射するようにした(ステップS14〜S19)が、本変形例では、この過程を図19に示す手順で行う。すなわち、R,G,Bの各パターンを同時に投射させるようにし(ステップS51〜S53)、投射像の位置を、液晶パネル10R,10G,10Bのそれぞれに対して同時並列的に求める(ステップS54〜S56)。これによれば、処理時間がさらに短縮できる。
【0061】
〔変形例2〕
上記実施の形態におけるフォーカス調整工程では、各パターン像の最大コントラスト値BX ,BY をフォーカスデータとして求める場合について説明したが、そのほかにも、以下のようにしてフォーカスデータを求めることができる。
【0062】
前述のように、パターン像に対してX軸,Y軸の各方向に輝度走査すると、各方向について、パターン像の位置でピークをもつ輝度分布が得られる。この輝度分布の形状は、図20に示したように、液晶パネル10のZ方向位置がジャストフォーカス位置に近づけるほど急峻となり、ジャストフォーカス位置から離すほど、なだらかとなる。そのため、ある閾値を定めるとき、閾値より大きな輝度値をとる範囲は、ジャストフォーカス位置に近いほど狭まり(幅Wx1,Wy1)、離れるほど広がる(幅Wx2,幅Wy2)。本変形例では、このことを利用して、輝度に閾値B0 を設定し、輝度値が閾値B0 より大きくなる位置幅(フレア幅)を算出してフォーカスデータとする。
【0063】
図21は、液晶パネル10のZ軸方向位置に対するX軸方向のフレア幅変化、およびY軸方向のフレア幅変化を示している。液晶パネル10をZ軸方向に移動させると、X軸方向のフレア幅は曲線WXZのように変化し、Y軸方向のフレア幅は曲線WYZのように変化する。各方向において、ジャストフォーカス時にフレア幅は最も小さくなる。ここでは、このフレア幅最小となるZ方向位置FX ,FY を、それぞれX軸方向,Y軸方向のジャストフォーカス位置として求め、その平均位置FP を、実際のジャストフォーカス位置とする。これにより、X軸方向,Y軸方向の平均フレアが最小となる位置を、ジャストフォーカス位置とすることができる。
【0064】
〔応用例〕
上記実施の形態における画素位置の調整工程では、R,G,Bの各投射像間の相対距離を基に調整するようにしたが、この相対距離に、投射レンズ12の色収差が影響を与える。すなわち、光学材料の屈折率は波長によって異なり、ガラスの凸レンズでは、青色光の焦点距離は、赤色光の焦点距離よりも短くなる性質がある。したがって、図22に示したように、投射レンズ12から投射されるR,G,Bの各像では、赤色光50Rによるパターン像PRが最も小さく、青色光50Bによるパターン像PBが最も大きくなる。相対距離の実測値には、こうした色収差が含まれていることから、単に互いの像の一端を合わせる方法では互いの画素位置を正しく一致させることはできない。そこで、本応用例では、色収差を考慮して位置調整を行うものとする。
【0065】
ただし、投射レンズ12の製造ばらつきによっても色収差の大きさは変化するため、パターン像間の収差によるずれを予め設定することはできない。そこで、液晶パネル10Gの位置調整後、液晶パネル10R,10Bの補正位置を求める際に、以下の演算により最終的な調整を図る。
【0066】
パターンG41〜G44の座標を(gx1 ,gy1)、(gx2 ,gy2)、(gx3 ,gy3)、(gx4 ,gy4)とし、パターンR41〜R44の座標を(rx1 ,ry1)、(rx2 ,ry2)、(rx3 ,ry3)、(rx4 ,ry4)とする。このとき、
(gx1 −rx1)+(gx2 −rx2)+(gx3 −rx3)+(gx4 −rx4)=0
となれば、液晶パネル10RのX軸方向の像投射位置が、液晶パネル10Gに対して平均的に中央に調整されることになる。また、
(gy1 −ry1)+(gy2 −ry2)+(gy3 −ry3)+(gy4 −ry4)=0
となれば、液晶パネル10RのY軸方向の像投射位置が、液晶パネル10Gに対して平均的に中央に調整されることになる。これにより、色収差の影響を排除して液晶パネル10Rの補正位置を得ることができる。なお、液晶パネル10Bに対しても、同様の演算により、色収差の影響が排除された補正位置を得ることができる。
【0067】
なお、本発明は、上記実施の形態および変形例、応用例には限定されず、種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、フォーカス調整工程と画素位置の調整工程の双方において液晶パネル10R,10G,10Bからの投射像を同時一括して得るようにし、一貫して同時調整を行うようにしたが、フォーカス調整工程と画素位置の調整工程いずれか一方のみで、こうした同時調整を行うようにしてもよい。また、上記の各変形例と応用例は、各々を実施の形態に対して適用するだけでなく、組み合わせて適用するようにしてもよい。
【0068】
また、実施の形態では、「直交する2軸の各方向成分を有する形状」として、図5のテストパターンのような十字形状を例にあげて説明したが、これ以外にも、例えばT字形状やL字形状、あるいは長方形状(正四角形状を含む)などの直交方向の線分を含む図形を適用することができる。
【0069】
さらに、上記実施の形態では、正対するスクリーンに向かって映像を投射するフロント投射方式の液晶プロジェクタを製造する場合について説明したが、これはあくまで一例であって、液晶パネル以外の光変調器で構成されるプロジェクタを製造する場合にも適用できる。また、プロジェクタの構成も、フロント投射方式に限らず、ミラーを用いてスクリーン裏側に映像を投射するリア投射方式などであってよい。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の光変調器の位置調整装置によれば、複数の光変調器の各位置を調整する位置調整手段と、複数の光変調器に対し、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与える機能を有するテストパターン発生手段と、複数の光変調器に生成されるテストパターン像が、色合成手段および映像投射手段を介して投射される投射スクリーンと、投射スクリーン上の映像を撮像して映像信号に変換する機能を有し、投射スクリーンに投射された、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像するように設定されている撮像手段と、映像信号に基づいて複数の光変調器それぞれの位置補正量を算出し、位置補正量を基に位置調整手段を制御する制御手段とを備えるようにしたので、従来の位置調整装置から大きな変更を伴うことのない構成でありながら、複数の光変調器のそれぞれに対する位置情報の取得、位置補正量の演算および位置調整を同時に行うことができる。したがって、従来の装置と同等のコスト,同程度のメンテナンスでもって、位置調整の所要時間を削減することができる。
【0071】
また、請求項6ないし請求項10のいずれか一項に記載の光変調器の位置調整方法によれば、投射型画像表示装置を製造する際の光変調器の取り付け位置調整において、複数の光変調器に、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与え、複数の光変調器からのテストパターン像を、色合成手段と映像投射手段とを介して投射スクリーンに投射し、投射スクリーンに投射された光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像して映像信号に変換し、映像信号に基づいて複数の光変調器のそれぞれの位置補正量を算出し、位置補正量を基に前記複数の光変調器の位置を調整するようにしたので、複数の光変調器のそれぞれに対する位置情報の取得、位置補正量の演算および位置調整を、同時に行うことができる。したがって、位置調整にかかる時間を従来よりも短縮して、投射型画像表示装置をより効率的に製造することが可能となる。
【0072】
また、請求項3に記載の光変調器の位置調整装置、および、請求項8に記載の光変調器の位置調整方法によれば、複数の光変調器の各々に、直交する2軸の各方向成分を有するテストパターンを与えつつ、これらの光変調器を変調光の光軸方向に移動させることにより、テストパターンに対応する映像信号を光軸方向の各位置ごとに取得し、映像信号に基づいて各テストパターン像のコントラスト値を2軸の各方向において算出し、テストパターンごとに、これら2種のコントラスト値それぞれが最大となる光変調器の2つの位置座標を求め、2つの位置座標の平均をもって光変調器の設定位置とし、この設定位置より複数の光変調器の各位置補正量を算出するようにしたので、光変調器の補正位置は、画像が各方向に平均して良好なコントラストで投影されるように設定される。よって、光変調器の位置を、最適なコントラストが得られるよう、精度良く調整することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る位置調整装置の構成図である。
【図2】図1に示した位置調整装置の映像投射系の構成図である。
【図3】図1に示した調整機構による液晶パネルの位置調整方向を表す図である。
【図4】図1に示したテストパターン発生器が粗調整時に液晶パネルに与えるテストパターンを表す図である。
【図5】図1に示したテストパターン発生器がフォーカス調整時に液晶パネルに与えるテストパターンの図である。
【図6】図1に示したテストパターン発生器が画素位置の調整時に液晶パネルに与えるテストパターンの図である。
【図7】図5に示したテストパターンのうち緑色の投影パターンのみ表す図である。
【図8】図5に示したテストパターンのうち赤色の投影パターンのみ表す図である。
【図9】図5に示したテストパターンのうち青色の投影パターンのみ表す図である。
【図10】図5に示したテストパターンの各色のパターン間の位置関係を説明するための図である。
【図11】図6に示したテストパターンの各色のパターン間の位置関係を説明するための図である。
【図12】図1に示した位置調整装置による光変調器の位置調整手順のフローチャートである。
【図13】図12に続く位置調整手順のフローチャートである。
【図14】図13に続く位置調整手順のフローチャートである。
【図15】図14に続く位置調整手順のフローチャートである。
【図16】図5に示したテストパターンの投射映像のデータ解析法を説明するための図である。
【図17】図16に示したデータ解析法に続いて適用される投射映像のデータ解析手法を説明するための図である。
【図18】図17に続く解析手順を説明するための図である。
【図19】実施の形態の第1の変形例に係るフォーカス調整手順を示すフローチャートである。
【図20】実施の形態の第2の変形例に係る投射映像のデータ解析手法を説明するための図である。
【図21】図20にに続く解析手順を説明するための図である。
【図22】本発明の一実施の形態の応用例に係るパターン像の色収差を説明するための図である。
【図23】一般的な液晶プロジェクタの要部構成図である。
【図24】従来の位置調整装置の概略構成図である。
【図25】特許文献1に開示された従来の位置調整装置に用いられている撮像装置の構成図である。
【符号の説明】
1…本体部、2…調整機構、3…テストパターン発生器、4…スクリーン、5…スクリーンフレーム、51〜54…投射スクリーン、61〜64…撮像素子、7…制御部、10,10R,10G,10B…液晶パネル、11…ダイクロイックプリズム、12…投射レンズ、13…投射範囲、21〜24、R31〜R34、G31〜G34、B31〜B34、R41〜R44、G41〜G44、B41〜B44…パターン、VS…映像信号、CS…制御信号、D1,D2,W11,W12,W21,W22…オフセット、A1〜A3…微小領域、BX ,BY …最大コントラスト値、FX …X軸方向のピーク位置(ジャストフォーカス位置)、FY …Y軸方向のピーク位置(ジャストフォーカス位置)、FP …真のジャストフォーカス位置、Wx1,Wx2,Wy1,Wy2…フレア幅。
Claims (10)
- 画像情報に応じて画素を点灯させることにより色光を変調し、投射映像を生成する複数の光変調器と、前記複数の光変調器からの投射映像を合成する色合成手段と、前記色合成手段に合成された投射映像を拡大投射する映像投射手段とを含んで構成される投射型画像表示装置を製造する際に、前記複数の光変調器の取り付け位置を調整するための位置調整装置であって、
前記複数の光変調器の各位置を調整する位置調整手段と、
前記複数の光変調器に対し、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与える機能を有するテストパターン発生手段と、
前記複数の光変調器に生成されるテストパターン像が、前記色合成手段および前記映像投射手段を介して投射される投射スクリーンと、
前記投射スクリーン上の映像を撮像して映像信号に変換する機能を有し、前記投射スクリーンに投射された、前記光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像するように設定されている撮像手段と、
前記映像信号に基づいて前記複数の光変調器それぞれの位置補正量を算出し、前記位置補正量を基に前記位置調整手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする光変調器の位置調整装置。 - 前記制御手段は、前記光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの各々が、前記複数の光変調器に対し同時に与えられた場合に、これら複数のテストパターンに対応する映像信号からテストパターンごとの映像信号を分離抽出し、
抽出した映像信号に基づいて各テストパターン像のコントラスト値を算出し、このコントラスト値より前記複数の光変調器の各位置補正量を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の光変調器の位置調整装置。 - 前記テストパターンの各々は、直交する2軸の各方向成分を有する形状をなし、
前記制御手段は、
前記複数の光変調器を変調光の光軸方向に移動させるように前記位置調整手段を制御しつつ、前記テストパターンに対応する映像信号を取得し、
前記映像信号に基づいて各テストパターン像のコントラスト値を2軸の各方向において算出し、前記テストパターンごとに、これら2種のコントラスト値それぞれが最大となる前記光変調器の2つの位置座標を求め、前記2つの位置座標の平均をもって前記光変調器の設定位置とし、この設定位置より前記複数の光変調器の各位置補正量を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の光変調器の位置調整装置。 - 前記テストパターンの各々は、互いの距離が等しくなるように配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の光変調器の位置調整装置。 - 前記テストパターンの各々は、相互間距離が互いの画素位置によって相対的に規定されており、
前記制御手段は、前記映像信号に基づいてテストパターン像相互間の相対位置を検出し、これら相対位置を前記相対距離を基準として補正するように前記複数の光変調器の各位置補正量を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の光変調器の位置調整装置。 - 画像情報に応じて画素を点灯させることにより色光を変調し、投射映像を生成する複数の光変調器と、前記複数の光変調器からの投射映像を合成する色合成手段と、前記色合成手段に合成された投射映像を拡大投射する映像投射手段とを含んで構成される投射型画像表示装置を製造する際に、前記複数の光変調器の取り付け位置を調整する位置調整方法であって、
前記複数の光変調器に、光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンを与え、前記複数の光変調器からのテストパターン像を、前記色合成手段と前記映像投射手段とを介して投射スクリーンに投射し、
前記投射スクリーンに投射された、前記光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの投射映像を一括して撮像して映像信号に変換し、
前記映像信号に基づいて前記複数の光変調器のそれぞれの位置補正量を算出し、前記位置補正量を基に前記複数の光変調器の位置を調整する
ことを特徴とする光変調器の位置調整方法。 - 前記光変調器ごとに異なる画素領域に配されるテストパターンの各々を、前記複数の光変調器に対し同時に与え、
これら複数のテストパターンに対応する映像信号から、テストパターンごとの映像信号を分離抽出し、
抽出した映像信号に基づいて各テストパターン像のコントラスト値を算出し、このコントラスト値より前記複数の光変調器の各位置補正量を算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の光変調器の位置調整方法。 - 前記複数の光変調器の各々に、直交する2軸の各方向成分を有するテストパターンを与えつつ、これらの光変調器を変調光の光軸方向に移動させることにより、前記テストパターンに対応する映像信号を光軸方向の各位置ごとに取得し、
前記映像信号に基づいて各テストパターン像のコントラスト値を2軸の各方向において算出し、
前記テストパターンごとに、これら2種のコントラスト値それぞれが最大となる前記光変調器の2つの位置座標を求め、前記2つの位置座標の平均をもって前記光変調器の設定位置とし、この設定位置より前記複数の光変調器の各位置補正量を算出する
ことを特徴とする請求項7に記載の光変調器の位置調整方法。 - 前記複数の光変調器の各々に前記テストパターンを与える前に、前記複数の光変調器の相対位置を予め調整し、互いの画素位置を許容範囲内の精度で合わせておく
ことを特徴とする請求項7に記載の光変調器の位置調整方法。 - 前記光変調器の各々に、相互間距離が互いの画素位置によって相対的に規定されているテストパターンを与え、
前記映像信号に基づいてテストパターン像相互間の相対位置を検出し、
これら相対位置を、前記相対距離を基準として補正するように、前記複数の光変調器の各位置補正量を算出する
ことを特徴とする請求項6に記載の光変調器の位置調整方法。
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JP2003004002A JP2004219514A (ja) | 2003-01-10 | 2003-01-10 | 光変調器の位置調整装置、および光変調器の位置調整方法 |
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JP2004219514A true JP2004219514A (ja) | 2004-08-05 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007003816A (ja) * | 2005-06-23 | 2007-01-11 | Victor Co Of Japan Ltd | 画像表示装置の調整装置 |
-
2003
- 2003-01-10 JP JP2003004002A patent/JP2004219514A/ja active Pending
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