JP2004219105A - ひずみセンサおよびひずみ計測方法 - Google Patents
ひずみセンサおよびひずみ計測方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004219105A JP2004219105A JP2003003481A JP2003003481A JP2004219105A JP 2004219105 A JP2004219105 A JP 2004219105A JP 2003003481 A JP2003003481 A JP 2003003481A JP 2003003481 A JP2003003481 A JP 2003003481A JP 2004219105 A JP2004219105 A JP 2004219105A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- strain
- magnetostrictive material
- giant magnetostrictive
- test piece
- strain sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
Abstract
【課題】本発明は、上述した事情を考慮してなされたものであり、微小な試験片のひずみ量を高精度で計測することが可能であり、計測装置が小型なひずみセンサおよびひずみ計測方法を提供する。
【解決手段】試験片のひずみ量を計測するひずみセンサにおいて、試験片のひずみ量を計測する部分に設置される超磁歪材料と、前記超磁歪材料の近傍に前記超磁歪材料と非接触状態で設置されて、前記超磁歪材料が前記試験片に追従して変形することにより発生する磁界の電磁誘導により電流を誘起するコイルと、前記電流の電流値を計測し、この電流値と既知の超磁歪材料のひずみ量と電流値との関係とから試験片のひずみ量を算出して出力する出力装置とから形成されたことを特徴とするひずみセンサ。
【選択図】 図1
【解決手段】試験片のひずみ量を計測するひずみセンサにおいて、試験片のひずみ量を計測する部分に設置される超磁歪材料と、前記超磁歪材料の近傍に前記超磁歪材料と非接触状態で設置されて、前記超磁歪材料が前記試験片に追従して変形することにより発生する磁界の電磁誘導により電流を誘起するコイルと、前記電流の電流値を計測し、この電流値と既知の超磁歪材料のひずみ量と電流値との関係とから試験片のひずみ量を算出して出力する出力装置とから形成されたことを特徴とするひずみセンサ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試験片のひずみ量を計測するひずみセンサおよびひずみ計測方法に係り、特に微小な試験片のひずみ量を高精度で計測することが可能なひずみセンサおよびひずみ計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
機器や構造物を構成する材料の特性を評価するために、引張試験や疲労試験等の材料特性試験が実施される。一般に材料特性試験は、実際に使用される機器や構造物を模した試験片を用いて行われ、この試験片に対してアクチュエータ等の駆動により静的または動的な負荷を与えて試験片の挙動を調査する。
【0003】
材料特性試験のうち、特に材料に荷重を付与した際のひずみ量の計測は、機器や構造物の特性を評価する試験として特に重要である。この材料のひずみ特性を試験するために、従来からひずみ計測装置が使用されている。
【0004】
ひずみ特性試験は、実機の材料特性をより正確に調査するために、実際の機器や構造物(実機)から直接採取した試験片を用いて試験する。そのため、実機への影響を最小限に抑制する目的から、より微小な試験片を用いて、高精度でひずみ量の計測を行うことが可能なひずみ計測方法が望まれていた。
【0005】
従来のひずみ計測装置としては、試験片の形状や負荷条件に応じてさまざまな計測原理、材料、構造のものが使用されている。例えば、センサ検出部に一般的な電気抵抗素子を用いて、出力ノイズを低減したことを特徴とするひずみ計測装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、光ファイバを用いたひずみ計測装置も使用されている(例えば、特許文献2参照)。一方、試験片の表面に溶射によりひずみ検出用の超磁歪材料を成膜する方法および成膜装置もある(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−30971号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−66116号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平6−174568号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
電気抵抗素子を用いた従来のひずみ計測装置の代表的な例として、箔ひずみゲージが挙げられる。この箔ゲージは、箔状に成形されたひずみゲージを持つひずみ計測装置で、この箔ゲージを試験片の表面に貼付して、試験片のひずみ量を計測するものである。
【0010】
一方、ひずみ量の計測は、より実機の使用状況に即して計測することが好ましく、そのため計測対象となる試験片は、実機から採取された試験片を用いることが理想的である。このような場合、採取する試験片は、なるべく実機の計測対象部分を、実機への影響を最小限としつつ採取することが望ましく、そのため、より微小な試験片であることが要求される。こうした微小試験片の例としては、例えば計測箇所の幅が0.1mm程度と、極めて微小な試験片であることもある。
【0011】
しかしながら、箔ゲージ等の従来の接触型ひずみ計測装置は、一般に微小試験片に比較するとひずみゲージ自体の面積が大きく、例えば、計測対象とする微小試験片が幅0.1mm程度の極微小な試験片である場合、ひずみゲージを設置する面積が確保しにくいため、こうした微小試験片のひずみ量を計測することが困難であった。
【0012】
一方、ひずみ計測装置としては、上述のような接触式のひずみ計測装置のほか、非接触式のひずみ計測装置も使用されている。こうした非接触式のひずみ計測装置の一例として、光ファイバを用いた非接触式のひずみセンサが挙げられる。光ファイバを用いた非接触式のひずみセンサは、計測する微小試験片に観測用の縞をマーキングし、試験片の縞の間隔を観測して、ひずみ前の縞の間隔との差分を計測する計測方法である。
【0013】
しかしながら、この光ファイバを用いた非接触式のひずみセンサは、微小試験片にも適用可能であるが、微小試験片の変位を目視により計測する方式であるため、直接接触式のひずみセンサに比較して計測精度が低く、またひずみ計測装置が大型であるという問題があった。
【0014】
また、光ファイバを用いた非接触式のひずみ計測装置は、静的な荷重による試験片の変位や、あるいは動的な変位であっても例えば試験片への繰り返し荷重の周期が1Hz程度の動的な変位であれば計測可能であるが、近年、ひずみ量の計測時間の短縮や計測コスト削減の観点から、繰り返し荷重による試験片の強度試験は、荷重周期を1000kHz程度として計測する傾向にあり、こうした高速周期のひずみ計測においては、光ファイバを用いた非接触式のひずみ計測装置は、計測原理の性質上、微小な試験片のひずみ量を正確に計測することが困難であり、実際上使用不可能であった。
【0015】
一方、上述したように、試験片にひずみ検出用の超磁歪材料を成膜する方法は知られていたが、超磁歪材料の特性を十分活用して、微小試験片のひずみ量を高精度で計測するひずみセンサそのものを提供するものではなかった。
【0016】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたものであり、微小な試験片のひずみ量を高精度で計測することが可能であり、計測装置が小型なひずみセンサおよびひずみ計測方法およびひずみ計測方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るひずみセンサは、請求項1に記載したように、試験片のひずみ量を計測するひずみセンサにおいて、試験片のひずみ量を計測する部分に設置される超磁歪材料と、前記超磁歪材料の近傍に前記超磁歪材料と非接触状態で設置されて、前記超磁歪材料が前記試験片に追従して変形することにより発生する磁界の電磁誘導により電流を誘起するコイルと、前記電流の電流値を計測し、この電流値と既知の超磁歪材料のひずみ量と電流値との関係とから試験片のひずみ量を算出して出力する出力装置とから形成されたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明に係るひずみ計測方法は、請求項11に記載したように、試験片のひずみ量を計測する部分に超磁歪材料を密着させて設置し、この超磁歪材料が前記試験片に追従して変形することにより磁界が発生し、この磁界による電磁誘導により、前記超磁歪材料近傍に前記超磁歪材料と非接触状態で設置したコイルにて電流を誘起させ、この電流値を出力装置に入力して、前記出力装置に格納された既知の超磁歪材料のひずみ量と電流値との関係から試験片のひずみ量を算出して出力することを特徴とする方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係るひずみセンサの好ましい実施の形態について、貼付図を参照して以下に具体的に説明する。
【0020】
超磁歪材料1は、例えば、Tb(テルビウム),Dy(ジスプロシウム)等の希土類元素とFeとから構成される物質であり、磁界を受けると比例的な変位量を生じて弾性変形する材料である。このような性質を持つ超磁歪材料は、従来、主にアクチュエータ等に利用されてきた。
【0021】
本発明者らは、この超磁歪材料が持つ性質に着目し、超磁歪材料が受ける磁界と弾性変形との正確な比例関係を利用して、微小試験片のひずみを高精度で計測する方法について鋭意研究した。その結果、微小試験片のひずみ計測箇所に超磁歪材料の皮膜を射出等の方法により形成して、微小試験片のひずみに追従した超磁歪材料の変形によって発生する磁界により、超磁歪材料の近傍に設置したコイルに電流を誘起させ、この電流の電流値を計測することにより、既知の材料特性である電流値−ひずみ量関係から微小試験片のひずみ量を計測することが可能であるとの知見を得て、本発明を完成させた。
【0022】
図1に本発明のひずみセンサの構成図を示す。
【0023】
このひずみセンサ10は、超磁歪材料1と、この超磁歪材料1の近傍に超磁歪材料1と非接触状態で設置されたコイル2と、既知の材料特性である電流値−ひずみ量関係が格納された出力手段3とから構成される。
【0024】
超磁歪材料1は、計測対象である微小試験片4のひずみ計測箇所にコーティングまたは貼付されて微小試験片4に密着する。超磁歪材料1は、微小試験片4のひずみに追従して変形し、その変形量に比例した磁界5を発生する。この磁界5の電磁誘導によりコイル2に電流6が誘起され、この電流6が出力装置3に入力される。この電流6の電流値Iが、出力装置3に格納された既知の電流値−ひずみ量関係によりひずみ量δに換算されて出力される。
【0025】
この超磁歪材料1は、例えば、超磁歪材料粉末を微小試験片4の表面に射出することにより皮膜状に形成されるが、そのとき超磁歪材料1粉末の結晶粒が持つ磁界の方向を一定とする必要がある。従来、超磁歪材料を成膜する際、超磁歪材料の結晶粒の持つ磁界の方向は、必ずしも留意されておらず、超磁歪材料が所定の性能を発揮できない場合があった。超磁歪材料1の結晶粒の磁界方向が一様でないと、超磁歪材料1の磁歪特性が十分とならず、ひずみ量に正確に対応した磁界が発生しない。そのため、微小試験片4のひずみ量を精度良く計測することができない。
【0026】
そこで、ひずみセンサ10においては、結晶粒の持つ磁界方向を一定にするために、超磁歪材料の粉末を微小試験片に射出する際に射出方法を工夫することにより、皮膜を形成した際の結晶粒の磁界方向を一様とした。従って、ひずみセンサ10は、超磁歪材料1が微小試験片4のひずみに良好に追従して正確に磁界を発生するので、高精度でのひずみ量の計測が可能である。
【0027】
また、超磁歪材料1の成膜方法は粉末を射出する方法に限定されず、例えば、溶射等の方法により微小試験片に成膜する方法としてもよい。
【0028】
このひずみセンサ10は、粉末の超磁歪材料1を射出してひずみ計測部としての皮膜を形成するため、例えば、ひずみの計測箇所が幅0.1mm程度の極めて微小な試験片であっても、超磁歪材料1を設置することが可能であり、試験片のひずみ量を高精度で計測することが可能である。
【0029】
超磁歪材料1皮膜の厚さは、1mm以下とすることが好ましい。超磁歪材料1皮膜の厚さが1mmを超えると、超磁歪材料1が微小試験片4のひずみに正確に追従できない場合がある。そこでひずみセンサ10の超磁歪材料の膜厚を1mm以下に規定した。超磁歪材料1皮膜は、厚さを1mm以下とすることにより超磁歪材料1が微小試験片4のひずみに正確に追従し、また、微小試験片4のひずみに応じて十分な磁界を発生することが可能である。
【0030】
また、ひずみセンサ10は、超磁歪材料1をあらかじめシート状に成形してシート材とし、これを微小試験片4に貼付する構成としてもよい。シート材とした超磁歪材料1の厚さは、1mm以下とすることが好ましい。シート材とした超磁歪材料1は、微小試験片4への設置が容易であるため、ひずみ計測作業がより簡略化される。
【0031】
ひずみセンサ10において、微小試験片4は、任意の大きさおよび形状に設定してよいが、微小試験片4の表面に設置される超磁歪材料1は、微小試験片4のコイル2と平行な部分に設置されることが好ましい。微小試験片4のコイル2と平行な部分に超磁歪材料1を設けることにより、ひずみセンサ10のひずみ計測性能を十分に向上することが可能である。また、超磁歪材料1は、必ずしもコイル2の中央付近と平行な部分に設置される必要はなく、微小試験片4とコイル2とが平行な部分の中央部に設置しても、平行な部分の端部に設置してもよい。
【0032】
コイル2は、超磁歪材料1の弾性変形による電磁誘導効果により電流を発生する。このコイル2は超磁歪材料1の近傍に、超磁歪材料1と非接触状態で設置される。コイル2の設置方法は、図1に示すように超磁歪材料1の正面に正対するように設置してもよいし、また微小試験片を巻線状のコイル2に挿入し、ひずみ計測箇所をコイル2で包囲する構成としてもよい。特に、微小試験片4のひずみ計測箇所をコイル2で包囲することにより、微小試験片4の微小なひずみを高精度で計測することが可能である。コイル2は、超磁歪材料1と非接触状態で設置され超磁歪材料1の変形に精度良く追従して正確に電流を誘起する構成であれば、ひずみセンサ10の設置スペースや大きさにより任意の方向および位置に設置してよい。
【0033】
出力手段3は、コイル2で発生した電流6を入力して、この電流6の電流値Iを微小試験片4のひずみ量δに変換して出力する手段である。出力手段3には、既知のデータから作成された電流値−ひずみ量関係がデータベースとして格納されており、この電流値−ひずみ量関係を参照することにより、入力された電流値Iが微小試験片4のひずみ量δに変換されて出力される。
【0034】
図2および図3を用いて、ひずみセンサ10の計測原理についてさらに詳細に説明する。
【0035】
図2に示すように、微小試験片4に引張方向の変位21が生じると、それに追従して超磁歪材料1にも引張方向の変位22が生じ、図2に点線で示すように超磁歪材料1が引張方向に変形する。このとき、超磁歪材料1の変形により正方向の磁界23が発生する。
【0036】
一方、図3に示すように、微小試験片4に圧縮方向の変位31が生じると、超磁歪材料1に圧縮方向の変位32が生じ、図3に点線で示すように超磁歪材料1が圧縮方向に変形する。このとき、超磁歪材料1の変形により負方向の磁界33が発生する。
【0037】
すなわち、微小試験片4の変形の方向によって超磁歪材料1に発生する磁界23と磁界33とは方向が異なる。従って、出力装置3における出力結果から、微小試験片4のひずみの方向を知ることが可能である。また、超磁歪材料1により生じる磁界の強さは、超磁歪材料1の変形量に比例するため、電流6の電流値Iを計測することにより、微小試験片4のひずみ量を高精度で計測することが可能である。
【0038】
超磁歪材料1は、微小試験片4の微小なひずみ量に対して出力する電流が大きく、ひずみレンジ±25μmに対して±1.4Aの電流範囲を出力することが可能である。この範囲の電流値の計測は極めて容易であるため、正確な電流値の計測が可能である。従って、超磁歪材料1を用いたひずみセンサ10は、従来のひずみ計測装置に比較して非常に高精度なひずみ計測が可能である。
【0039】
また、ひずみセンサ10は、非接触式のひずみセンサであるため、設置上の制約が小さく、また、ひずみの計測箇所が0.1mm程度の極微小な試験片についても、超磁歪材料1を設置できるため、微小試験片1のひずみ量を高精度で計測することが可能である。従って、ひずみセンサ10は、実機から採取する試験片が極微小でよく、実機に与える影響が最小限に抑制される。
【0040】
また、ひずみセンサ10は、構成部品の点数が少なく、装置自体が簡略であるため、従来のひずみ計測装置より小型である。そのため、ひずみセンサ10は、設置スペースが小さく、またメンテナンスが容易である。
【0041】
さらに、ひずみセンサ10は、超磁歪材料1を射出等の成膜方法により微小試験片4の表面に成膜するか、またはあらかじめシート状に成形した超磁歪材料1を微小試験片4に貼付する構成としたので、微小試験片4の形状に左右されずにひずみを計測することが可能である。従って、実機から採取する微小試験片の形状は、任意であってよく、実機に与える影響を最小限としつつ、より実機の使用条件に近似した状態でのひずみ計測が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明に係るひずみセンサによれば、微小試験片のひずみを、従来の非接触式のひずみ計測装置よりも高精度で計測することが可能である。また、従来のひずみ計測装置に比較して装置の構成が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るひずみセンサの構成図。
【図2】ひずみセンサの計測原理を説明する模式図。
【図3】ひずみセンサの計測原理を説明する模式図。
【符号の説明】
1…超磁歪材料、2…コイル、3…出力装置、4…微小試験片、5…磁界、6…電流、10…ひずみセンサ、21…微小試験片の引張方向変位、22…超磁歪材料の引張方向変位、23…正方向の磁界、31…微小試験片の圧縮方向変位、32…超磁歪材料の圧縮方向変位、33…負方向の磁界、I…電流値、δ…ひずみ量。
【発明の属する技術分野】
本発明は、試験片のひずみ量を計測するひずみセンサおよびひずみ計測方法に係り、特に微小な試験片のひずみ量を高精度で計測することが可能なひずみセンサおよびひずみ計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
機器や構造物を構成する材料の特性を評価するために、引張試験や疲労試験等の材料特性試験が実施される。一般に材料特性試験は、実際に使用される機器や構造物を模した試験片を用いて行われ、この試験片に対してアクチュエータ等の駆動により静的または動的な負荷を与えて試験片の挙動を調査する。
【0003】
材料特性試験のうち、特に材料に荷重を付与した際のひずみ量の計測は、機器や構造物の特性を評価する試験として特に重要である。この材料のひずみ特性を試験するために、従来からひずみ計測装置が使用されている。
【0004】
ひずみ特性試験は、実機の材料特性をより正確に調査するために、実際の機器や構造物(実機)から直接採取した試験片を用いて試験する。そのため、実機への影響を最小限に抑制する目的から、より微小な試験片を用いて、高精度でひずみ量の計測を行うことが可能なひずみ計測方法が望まれていた。
【0005】
従来のひずみ計測装置としては、試験片の形状や負荷条件に応じてさまざまな計測原理、材料、構造のものが使用されている。例えば、センサ検出部に一般的な電気抵抗素子を用いて、出力ノイズを低減したことを特徴とするひずみ計測装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、光ファイバを用いたひずみ計測装置も使用されている(例えば、特許文献2参照)。一方、試験片の表面に溶射によりひずみ検出用の超磁歪材料を成膜する方法および成膜装置もある(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−30971号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−66116号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平6−174568号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
電気抵抗素子を用いた従来のひずみ計測装置の代表的な例として、箔ひずみゲージが挙げられる。この箔ゲージは、箔状に成形されたひずみゲージを持つひずみ計測装置で、この箔ゲージを試験片の表面に貼付して、試験片のひずみ量を計測するものである。
【0010】
一方、ひずみ量の計測は、より実機の使用状況に即して計測することが好ましく、そのため計測対象となる試験片は、実機から採取された試験片を用いることが理想的である。このような場合、採取する試験片は、なるべく実機の計測対象部分を、実機への影響を最小限としつつ採取することが望ましく、そのため、より微小な試験片であることが要求される。こうした微小試験片の例としては、例えば計測箇所の幅が0.1mm程度と、極めて微小な試験片であることもある。
【0011】
しかしながら、箔ゲージ等の従来の接触型ひずみ計測装置は、一般に微小試験片に比較するとひずみゲージ自体の面積が大きく、例えば、計測対象とする微小試験片が幅0.1mm程度の極微小な試験片である場合、ひずみゲージを設置する面積が確保しにくいため、こうした微小試験片のひずみ量を計測することが困難であった。
【0012】
一方、ひずみ計測装置としては、上述のような接触式のひずみ計測装置のほか、非接触式のひずみ計測装置も使用されている。こうした非接触式のひずみ計測装置の一例として、光ファイバを用いた非接触式のひずみセンサが挙げられる。光ファイバを用いた非接触式のひずみセンサは、計測する微小試験片に観測用の縞をマーキングし、試験片の縞の間隔を観測して、ひずみ前の縞の間隔との差分を計測する計測方法である。
【0013】
しかしながら、この光ファイバを用いた非接触式のひずみセンサは、微小試験片にも適用可能であるが、微小試験片の変位を目視により計測する方式であるため、直接接触式のひずみセンサに比較して計測精度が低く、またひずみ計測装置が大型であるという問題があった。
【0014】
また、光ファイバを用いた非接触式のひずみ計測装置は、静的な荷重による試験片の変位や、あるいは動的な変位であっても例えば試験片への繰り返し荷重の周期が1Hz程度の動的な変位であれば計測可能であるが、近年、ひずみ量の計測時間の短縮や計測コスト削減の観点から、繰り返し荷重による試験片の強度試験は、荷重周期を1000kHz程度として計測する傾向にあり、こうした高速周期のひずみ計測においては、光ファイバを用いた非接触式のひずみ計測装置は、計測原理の性質上、微小な試験片のひずみ量を正確に計測することが困難であり、実際上使用不可能であった。
【0015】
一方、上述したように、試験片にひずみ検出用の超磁歪材料を成膜する方法は知られていたが、超磁歪材料の特性を十分活用して、微小試験片のひずみ量を高精度で計測するひずみセンサそのものを提供するものではなかった。
【0016】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたものであり、微小な試験片のひずみ量を高精度で計測することが可能であり、計測装置が小型なひずみセンサおよびひずみ計測方法およびひずみ計測方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るひずみセンサは、請求項1に記載したように、試験片のひずみ量を計測するひずみセンサにおいて、試験片のひずみ量を計測する部分に設置される超磁歪材料と、前記超磁歪材料の近傍に前記超磁歪材料と非接触状態で設置されて、前記超磁歪材料が前記試験片に追従して変形することにより発生する磁界の電磁誘導により電流を誘起するコイルと、前記電流の電流値を計測し、この電流値と既知の超磁歪材料のひずみ量と電流値との関係とから試験片のひずみ量を算出して出力する出力装置とから形成されたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明に係るひずみ計測方法は、請求項11に記載したように、試験片のひずみ量を計測する部分に超磁歪材料を密着させて設置し、この超磁歪材料が前記試験片に追従して変形することにより磁界が発生し、この磁界による電磁誘導により、前記超磁歪材料近傍に前記超磁歪材料と非接触状態で設置したコイルにて電流を誘起させ、この電流値を出力装置に入力して、前記出力装置に格納された既知の超磁歪材料のひずみ量と電流値との関係から試験片のひずみ量を算出して出力することを特徴とする方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係るひずみセンサの好ましい実施の形態について、貼付図を参照して以下に具体的に説明する。
【0020】
超磁歪材料1は、例えば、Tb(テルビウム),Dy(ジスプロシウム)等の希土類元素とFeとから構成される物質であり、磁界を受けると比例的な変位量を生じて弾性変形する材料である。このような性質を持つ超磁歪材料は、従来、主にアクチュエータ等に利用されてきた。
【0021】
本発明者らは、この超磁歪材料が持つ性質に着目し、超磁歪材料が受ける磁界と弾性変形との正確な比例関係を利用して、微小試験片のひずみを高精度で計測する方法について鋭意研究した。その結果、微小試験片のひずみ計測箇所に超磁歪材料の皮膜を射出等の方法により形成して、微小試験片のひずみに追従した超磁歪材料の変形によって発生する磁界により、超磁歪材料の近傍に設置したコイルに電流を誘起させ、この電流の電流値を計測することにより、既知の材料特性である電流値−ひずみ量関係から微小試験片のひずみ量を計測することが可能であるとの知見を得て、本発明を完成させた。
【0022】
図1に本発明のひずみセンサの構成図を示す。
【0023】
このひずみセンサ10は、超磁歪材料1と、この超磁歪材料1の近傍に超磁歪材料1と非接触状態で設置されたコイル2と、既知の材料特性である電流値−ひずみ量関係が格納された出力手段3とから構成される。
【0024】
超磁歪材料1は、計測対象である微小試験片4のひずみ計測箇所にコーティングまたは貼付されて微小試験片4に密着する。超磁歪材料1は、微小試験片4のひずみに追従して変形し、その変形量に比例した磁界5を発生する。この磁界5の電磁誘導によりコイル2に電流6が誘起され、この電流6が出力装置3に入力される。この電流6の電流値Iが、出力装置3に格納された既知の電流値−ひずみ量関係によりひずみ量δに換算されて出力される。
【0025】
この超磁歪材料1は、例えば、超磁歪材料粉末を微小試験片4の表面に射出することにより皮膜状に形成されるが、そのとき超磁歪材料1粉末の結晶粒が持つ磁界の方向を一定とする必要がある。従来、超磁歪材料を成膜する際、超磁歪材料の結晶粒の持つ磁界の方向は、必ずしも留意されておらず、超磁歪材料が所定の性能を発揮できない場合があった。超磁歪材料1の結晶粒の磁界方向が一様でないと、超磁歪材料1の磁歪特性が十分とならず、ひずみ量に正確に対応した磁界が発生しない。そのため、微小試験片4のひずみ量を精度良く計測することができない。
【0026】
そこで、ひずみセンサ10においては、結晶粒の持つ磁界方向を一定にするために、超磁歪材料の粉末を微小試験片に射出する際に射出方法を工夫することにより、皮膜を形成した際の結晶粒の磁界方向を一様とした。従って、ひずみセンサ10は、超磁歪材料1が微小試験片4のひずみに良好に追従して正確に磁界を発生するので、高精度でのひずみ量の計測が可能である。
【0027】
また、超磁歪材料1の成膜方法は粉末を射出する方法に限定されず、例えば、溶射等の方法により微小試験片に成膜する方法としてもよい。
【0028】
このひずみセンサ10は、粉末の超磁歪材料1を射出してひずみ計測部としての皮膜を形成するため、例えば、ひずみの計測箇所が幅0.1mm程度の極めて微小な試験片であっても、超磁歪材料1を設置することが可能であり、試験片のひずみ量を高精度で計測することが可能である。
【0029】
超磁歪材料1皮膜の厚さは、1mm以下とすることが好ましい。超磁歪材料1皮膜の厚さが1mmを超えると、超磁歪材料1が微小試験片4のひずみに正確に追従できない場合がある。そこでひずみセンサ10の超磁歪材料の膜厚を1mm以下に規定した。超磁歪材料1皮膜は、厚さを1mm以下とすることにより超磁歪材料1が微小試験片4のひずみに正確に追従し、また、微小試験片4のひずみに応じて十分な磁界を発生することが可能である。
【0030】
また、ひずみセンサ10は、超磁歪材料1をあらかじめシート状に成形してシート材とし、これを微小試験片4に貼付する構成としてもよい。シート材とした超磁歪材料1の厚さは、1mm以下とすることが好ましい。シート材とした超磁歪材料1は、微小試験片4への設置が容易であるため、ひずみ計測作業がより簡略化される。
【0031】
ひずみセンサ10において、微小試験片4は、任意の大きさおよび形状に設定してよいが、微小試験片4の表面に設置される超磁歪材料1は、微小試験片4のコイル2と平行な部分に設置されることが好ましい。微小試験片4のコイル2と平行な部分に超磁歪材料1を設けることにより、ひずみセンサ10のひずみ計測性能を十分に向上することが可能である。また、超磁歪材料1は、必ずしもコイル2の中央付近と平行な部分に設置される必要はなく、微小試験片4とコイル2とが平行な部分の中央部に設置しても、平行な部分の端部に設置してもよい。
【0032】
コイル2は、超磁歪材料1の弾性変形による電磁誘導効果により電流を発生する。このコイル2は超磁歪材料1の近傍に、超磁歪材料1と非接触状態で設置される。コイル2の設置方法は、図1に示すように超磁歪材料1の正面に正対するように設置してもよいし、また微小試験片を巻線状のコイル2に挿入し、ひずみ計測箇所をコイル2で包囲する構成としてもよい。特に、微小試験片4のひずみ計測箇所をコイル2で包囲することにより、微小試験片4の微小なひずみを高精度で計測することが可能である。コイル2は、超磁歪材料1と非接触状態で設置され超磁歪材料1の変形に精度良く追従して正確に電流を誘起する構成であれば、ひずみセンサ10の設置スペースや大きさにより任意の方向および位置に設置してよい。
【0033】
出力手段3は、コイル2で発生した電流6を入力して、この電流6の電流値Iを微小試験片4のひずみ量δに変換して出力する手段である。出力手段3には、既知のデータから作成された電流値−ひずみ量関係がデータベースとして格納されており、この電流値−ひずみ量関係を参照することにより、入力された電流値Iが微小試験片4のひずみ量δに変換されて出力される。
【0034】
図2および図3を用いて、ひずみセンサ10の計測原理についてさらに詳細に説明する。
【0035】
図2に示すように、微小試験片4に引張方向の変位21が生じると、それに追従して超磁歪材料1にも引張方向の変位22が生じ、図2に点線で示すように超磁歪材料1が引張方向に変形する。このとき、超磁歪材料1の変形により正方向の磁界23が発生する。
【0036】
一方、図3に示すように、微小試験片4に圧縮方向の変位31が生じると、超磁歪材料1に圧縮方向の変位32が生じ、図3に点線で示すように超磁歪材料1が圧縮方向に変形する。このとき、超磁歪材料1の変形により負方向の磁界33が発生する。
【0037】
すなわち、微小試験片4の変形の方向によって超磁歪材料1に発生する磁界23と磁界33とは方向が異なる。従って、出力装置3における出力結果から、微小試験片4のひずみの方向を知ることが可能である。また、超磁歪材料1により生じる磁界の強さは、超磁歪材料1の変形量に比例するため、電流6の電流値Iを計測することにより、微小試験片4のひずみ量を高精度で計測することが可能である。
【0038】
超磁歪材料1は、微小試験片4の微小なひずみ量に対して出力する電流が大きく、ひずみレンジ±25μmに対して±1.4Aの電流範囲を出力することが可能である。この範囲の電流値の計測は極めて容易であるため、正確な電流値の計測が可能である。従って、超磁歪材料1を用いたひずみセンサ10は、従来のひずみ計測装置に比較して非常に高精度なひずみ計測が可能である。
【0039】
また、ひずみセンサ10は、非接触式のひずみセンサであるため、設置上の制約が小さく、また、ひずみの計測箇所が0.1mm程度の極微小な試験片についても、超磁歪材料1を設置できるため、微小試験片1のひずみ量を高精度で計測することが可能である。従って、ひずみセンサ10は、実機から採取する試験片が極微小でよく、実機に与える影響が最小限に抑制される。
【0040】
また、ひずみセンサ10は、構成部品の点数が少なく、装置自体が簡略であるため、従来のひずみ計測装置より小型である。そのため、ひずみセンサ10は、設置スペースが小さく、またメンテナンスが容易である。
【0041】
さらに、ひずみセンサ10は、超磁歪材料1を射出等の成膜方法により微小試験片4の表面に成膜するか、またはあらかじめシート状に成形した超磁歪材料1を微小試験片4に貼付する構成としたので、微小試験片4の形状に左右されずにひずみを計測することが可能である。従って、実機から採取する微小試験片の形状は、任意であってよく、実機に与える影響を最小限としつつ、より実機の使用条件に近似した状態でのひずみ計測が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明に係るひずみセンサによれば、微小試験片のひずみを、従来の非接触式のひずみ計測装置よりも高精度で計測することが可能である。また、従来のひずみ計測装置に比較して装置の構成が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るひずみセンサの構成図。
【図2】ひずみセンサの計測原理を説明する模式図。
【図3】ひずみセンサの計測原理を説明する模式図。
【符号の説明】
1…超磁歪材料、2…コイル、3…出力装置、4…微小試験片、5…磁界、6…電流、10…ひずみセンサ、21…微小試験片の引張方向変位、22…超磁歪材料の引張方向変位、23…正方向の磁界、31…微小試験片の圧縮方向変位、32…超磁歪材料の圧縮方向変位、33…負方向の磁界、I…電流値、δ…ひずみ量。
Claims (11)
- 試験片のひずみ量を計測するひずみセンサにおいて、試験片のひずみ量を計測する部分に密着して設置される超磁歪材料と、前記超磁歪材料の近傍に前記超磁歪材料と非接触状態で設置されて、前記超磁歪材料が前記試験片に追従して変形することにより発生する磁界の電磁誘導により電流を誘起するコイルと、前記電流の電流値を計測し、この電流値と既知の超磁歪材料のひずみ量と電流値との関係とから試験片のひずみ量を算出して出力する出力装置とから形成されたことを特徴とするひずみセンサ。
- 前記超磁歪材料は、試験片の表面に超磁歪材料粉末を射出して形成された皮膜であることを特徴とする請求項1記載のひずみセンサ。
- 前記超磁歪材料の皮膜は、結晶粒の磁界方向が一様であることを特徴とする請求項2記載のひずみセンサ。
- 前記超磁歪材料の皮膜は、厚さ1mm以下に形成されたことを特徴とする請求項2記載のひずみセンサ。
- 前記超磁歪材料は、あらかじめシート状に成形されて試験片の表面に貼付されたシート材であることを特徴とする請求項1記載のひずみセンサ。
- 前記超磁歪材料は、結晶粒の磁界方向が一様なシート材であることを特徴とする請求項5記載のひずみセンサ。
- 前記超磁歪材料は、厚さ1mm以下のシート材に形成されたことを特徴とする請求項5記載のひずみセンサ。
- 前記コイルは、前記超磁歪材料の表面に正対するように設置されたことを特徴とする請求項1記載のひずみセンサ。
- 前記コイルに前記試験片を挿入し、前記試験片表面に前記超磁歪材料を設置したひずみ計測部分が前記コイルで包囲される様に構成したことを特徴とする請求項1記載のひずみセンサ。
- 前記超磁歪材料は、前記試験片の前記コイルと平行な部分に設置されたことを特徴とする請求項1記載のひずみセンサ。
- 試験片のひずみ量を計測する部分に超磁歪材料を密着させて設置し、この超磁歪材料が前記試験片に追従して変形することにより磁界が発生し、この磁界による電磁誘導により、前記超磁歪材料近傍に前記超磁歪材料と非接触状態で設置したコイルにて電流を誘起させ、この電流値を出力装置に入力して、前記出力装置に格納された既知の超磁歪材料のひずみ量と電流値との関係から試験片のひずみ量を算出して出力することを特徴とするひずみ計測方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003003481A JP2004219105A (ja) | 2003-01-09 | 2003-01-09 | ひずみセンサおよびひずみ計測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003003481A JP2004219105A (ja) | 2003-01-09 | 2003-01-09 | ひずみセンサおよびひずみ計測方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004219105A true JP2004219105A (ja) | 2004-08-05 |
Family
ID=32894733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003003481A Pending JP2004219105A (ja) | 2003-01-09 | 2003-01-09 | ひずみセンサおよびひずみ計測方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004219105A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2654827C1 (ru) * | 2016-11-23 | 2018-05-22 | Российская Федерация, от имени которой выступает Министерство Российской Федерации по делам гражданской обороны, чрезвычайным ситуациям и ликвидации последствий стихийных бедствий (МЧС России) | Датчик измерения механических деформаций |
CN108534687A (zh) * | 2018-05-07 | 2018-09-14 | 重庆交通大学 | 一种基于光斑位移变化的锚碇结构位移监测装置 |
CN108534652A (zh) * | 2018-05-07 | 2018-09-14 | 重庆交通大学 | 一种基于电感量变化的锚碇结构位移监测装置及方法 |
CN108592778A (zh) * | 2018-05-07 | 2018-09-28 | 重庆交通大学 | 一种基于电容变化的锚碇结构位移监测装置 |
-
2003
- 2003-01-09 JP JP2003003481A patent/JP2004219105A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2654827C1 (ru) * | 2016-11-23 | 2018-05-22 | Российская Федерация, от имени которой выступает Министерство Российской Федерации по делам гражданской обороны, чрезвычайным ситуациям и ликвидации последствий стихийных бедствий (МЧС России) | Датчик измерения механических деформаций |
CN108534687A (zh) * | 2018-05-07 | 2018-09-14 | 重庆交通大学 | 一种基于光斑位移变化的锚碇结构位移监测装置 |
CN108534652A (zh) * | 2018-05-07 | 2018-09-14 | 重庆交通大学 | 一种基于电感量变化的锚碇结构位移监测装置及方法 |
CN108592778A (zh) * | 2018-05-07 | 2018-09-28 | 重庆交通大学 | 一种基于电容变化的锚碇结构位移监测装置 |
CN108534687B (zh) * | 2018-05-07 | 2019-12-27 | 重庆交通大学 | 一种基于光斑位移变化的锚碇结构位移监测装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7621189B2 (en) | Apparatus and method for generating and sensing torsional vibrations using magnetostriction | |
US6580271B2 (en) | Magnetic field sensors | |
KR930701723A (ko) | 응력을 받는 역학적 구조물에 사용하기 위한 스트레인(Strain) 감시장치 및 방법 | |
US7215118B2 (en) | Transducer for generating and measuring torsional waves, and apparatus and method for structural diagnosis using the same | |
Tan et al. | A wireless, passive strain sensor based on the harmonic response of magnetically soft materials | |
CN102147345A (zh) | 硬度测试方法、硬度测试机、和计算机可读存储介质 | |
US20090013794A1 (en) | Non-destructive evaluation via measurement of magnetic drag force | |
US6910384B2 (en) | Stress or magnetic field sensor with spatially varying bias | |
Pepakayala et al. | Passive wireless strain sensors using microfabricated magnetoelastic beam elements | |
JP4320028B2 (ja) | 微小硬度測定法及び微小硬度計 | |
Kypris et al. | Experimental verification of the linear relationship between stress and the reciprocal of the peak Barkhausen voltage in ASTM A36 steel | |
US9726557B2 (en) | Magnetoelastic strain sensor | |
Al-Hajjeh et al. | Characteristics of a magnetostrictive composite stress sensor | |
JP2004219105A (ja) | ひずみセンサおよびひずみ計測方法 | |
Große et al. | Dynamic calibration technique for the micro-pillar shear-stress sensor MPS3 | |
Ricken et al. | Improved multi-sensor for force measurement of pre-stressed steel cables by means of the eddy current technique | |
WO2007053519A2 (en) | Non-destructive evaluation via measurement of magnetic drag force | |
KR101046539B1 (ko) | 센서 | |
Köppe et al. | New self-diagnostic fiber optical sensor technique for structural health monitoring | |
Hristoforou et al. | A new magnetic field sensor based on magnetostrictive delay lines | |
Al Ali et al. | Application of bistable glass-coated microwire for monitoring and measuring the deformations of metal structural members | |
Lee et al. | Loading effect on ACPD of a crack in ferromagnetic material | |
KR20100108034A (ko) | 강판의 강도 측정장치 및 측정방법 | |
Pereles et al. | A wireless, magnetoelastic-based sensor array for force monitoring on a hard surface | |
García-Arribas | Magnetostrictive materials |