JP2004213818A - 磁気ヘッドアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【解決手段】ボイスコイルモータのアームに取り付けられたロードビームの先端部に設けられ、磁気ヘッドスライダを揺動させるマイクロアクチュエータであって、ロードビームに固定されたステータ部に一端が固定され、かつ他端側に曲げ加工によって成形された金属性マイクロビームによって揺動可能に支持されたローター部及びジンバル部が設けられ、前記ジンバル部に磁気ヘッドスライダが取り付けられているとともに、前記ステータ部に永久磁石を、前記ローター部にコイルを配置して、前記永久磁石の形成する磁界中でコイルに電流を流すことにより、前記ローター部及びこれと一体にジンバル部に取り付けられた磁気ヘッドスライダを揺動させるように構成した磁気ディスク装置の磁気ヘッドアクチュエータ。
【効果】信頼性が高く、簡単な構造で正確な位置決めを達成できる磁気ヘッドアクチュエータを提供できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク装置のヘッドアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置は、回転する強磁性媒体、すなわち磁気ディスク上に磁気ヘッドを走査させることで情報の記録・再生を行うものであり、現代の情報化社会を支えるストレージ装置の中心として広く用いられている。磁気ヘッドはスライダに納められ、記録・再生時にスライダは磁気ディスク上をナノメートルオーダーの隙間を保ちながら浮上している。磁気ヘッドを所定の位置に移動する駆動力は、通常ボイスコイルモータにより発せられる。ボイスコイルモータのコイルはピボットで回転可能に支持されたアームに連結し、更にアーム先端からロードビームとジンバルからなるサスペンションを介して磁気ヘッドスライダが取り付けられている。ロードビームはスライダの浮上量と釣り合う荷重を発生させるバネ材であり、ジンバルはスライダを支え、ディスク面と平行な面以外で弾性変形することでトラッキングへの追従性を損なわずにディスク面振れやアセンブリに伴う傾きを吸収するバネ材である。この構造により、磁気ヘッドは回転ディスク上の所定のトラックに安定な状態を保ちながら移動できる。
【0003】
近年、磁気ディスク装置の記録密度は高密度化(すなわちトラック幅は狭化)し続けており、この狭いトラックに磁気ヘッドを正確に位置決めしなければならないため、ヘッドの位置決め精度を向上させる必要がある。従来、ヘッドの位置決めは上記のボイスコイルモータなどの大きいアクチュエータのみで行われてきたが、トラック幅の狭化に対しては十分な精度を有していない。そこで、高精度位置決めをする機構やマイクロアクチュエータが高記録密度ディスク装置には不可欠になってきた。
【0004】
これまでに高精度位置決めを達成するために種々のマイクロアクチュエータが提案されており、駆動力から見て(1)静電力、(2)圧電体の電歪、(3)電磁力の3つに大別することができる。
【0005】
(1)の静電力を利用した従来のマイクロアクチュエータ(非特許文献1)は1対のメッシュ状電極をジンバルとスライダとの間に配置した構造をとり、アクチュエータ部はNiメッキで作製されるため生産性はよい。
しかし、発生する静電力に対して支持するスライダ部の質量が大きすぎるために1〜2kHz付近で共振を起こしてしまい、サーボ帯域を大きくできない。
これ防ぐためにはアクチュエータ自体をキャパシターとして信号をフィードバックさせるなどの対策があるが、システム自体が複雑になってしまうため未だ実用化には到っていない。
【0006】
(2)の圧電体を利用した従来のマイクロアクチュエータ(非特許文献2)は、例えば、2つの圧電素子をサスペンションのボイスコイルモータアーム付近に一対に配置した構造をとる。一方の側の圧電素子が伸びる方向に、他方の側の圧電素子が縮む方向に電圧を印加すると、縮む方向に電圧を印加した圧電素子方向にヘッドが回転する。
しかし、圧電素子を利用した従来のアクチュエータでは、経時変化などにより、圧電素子の消極が起こり、単位電圧あたりの変位が徐々に小さくなってしまう。このため、ある程度長時間使用すると所定のストロークが得られなくなるという問題がある。
更に、圧電素子を利用した従来のアクチュエータは生産性が悪く、コスト高であるという欠点がある。これらの問題を有しているため、圧電素子を利用したアクチュエータは未だ実用化されていない。
【0007】
(3)の電磁力を利用する機構は、構造の単純化による高い生産性、比較的大きなストローク、高い信頼性が期待できる。電磁力を利用した従来のマイクロアクチュエータで、粗動アクチュエータであるボイスコイルモータのアーム先端部をマイクロアクチュエータのステータとし、アーム先端に回転可能に取り付けられたサスペンションをローターとするアクチュエータが提案されている(非特許文献3)。しかし、このようにシャフト等を設けた構造では取り付け部の構造が複雑になり、生産性が悪いという問題を有している。
【0008】
更に、ロードビーム上にステータを設け、サスペンション先端にヒンジを介して搭載されたスライダをステータ部からスライダ上部にまたがる長いローターで駆動させるマイクロアクチュエータも従来提案されている(特許文献1)が、このような構造ではヒンジに対して駆動方向の弾性と上下方向の並進剛性の両立が難しいために共振が低周波数領域で起こり、サーボ帯域を高めることができない。更に、ローターが少なくともヒンジ近傍でロードビーム等と擦れるために、清浄雰囲気を保つ必要がある磁気ディスク装置内にこのようなアクチュエータを搭載することは不適当である。
【0009】
一方、従来、スライダとジンバルの間に配置し、スライダを囲んで固定するローターの両側を非常に小さい板バネ(マイクロビームと称する)を介してジンバルへの取り付け部に結合させたマイクロアクチュエータが提案されている(特許文献2)。
【0010】
このアクチュエータでは、ステータはジンバルへの取り付け部あるいはジンバル部に配置される。この構造において、マイクロビームに用いる材料、本数、断面のアスペクト比等の調整により、駆動方向の弾性とそれ以外の方向の並進剛性を同時に確保できるため、アクチュエータのサーボ帯域を大きくでき、位置決め精度を高めることができる。
【0011】
しかし、前記マイクロアクチュエータのマイクロビームはシリコン単結晶のディープエッチングによりスライダ取り付け部及びローター部と一体で作製されるが、エッチングの深さは100〜200μmにも及ぶことから生産性は高くない。
【0012】
【特許文献1】
米国特許第6295185号明細書
【特許文献2】
米国特許第6078473号明細書
【非特許文献1】
Fujita et al., IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS. VOL.35, NO.2, MARCH 1999, p.1006−1010
【非特許文献2】
Evans et al., IEEE TRANSACTIONSON MAGNETICS. VOL.35, NO.2, MARCH 1999, p.977−982
【非特許文献3】
Koganezawa et al., IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS. VOL.32, NO.5, SEPTEMBER 1996, p.3908−3910
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、ジンバル、マイクロビーム及びローター部を一体とした新規な構造を有し、簡単な手法で作製される磁気ディスク装置用マイクロアクチュエータを提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、本発明に到達したもので、本発明は下記の磁気ヘッドアクチュエータを提供する。
請求項1:
ボイスコイルモータのアームに取り付けられたロードビームの先端部に設けられ、磁気ヘッドスライダを揺動させるマイクロアクチュエータであって、ロードビームに固定されたステータ部に一端が固定され、かつ他端側に曲げ加工によって成形された金属性マイクロビームによって揺動可能に支持されたローター部及びジンバル部が設けられ、前記ジンバル部に磁気ヘッドスライダが取り付けられているとともに、前記ステータ部に永久磁石を、前記ローター部にコイルを配置して、前記永久磁石の形成する磁界中でコイルに電流を流すことにより、前記ローター部及びこれと一体にジンバル部に取り付けられた磁気ヘッドスライダを揺動させるように構成したことを特徴とする磁気ディスク装置の磁気ヘッドアクチュエータ。
請求項2:
前記マイクロビームは、前記ローター部及び前記ジンバル部の両側に一対に配置されて前記ジンバル部を介して前記磁気ヘッドスライダを支持し、ディスクのトラッキング方向に対して前記ステータ部と前記ローター部にて発生した駆動力で十分に変位し、その他の方向には高い剛性を有することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
請求項3:
ボイスコイルモータのアーム部に取り付けられたロードビームの先端部に設けられ、磁気ヘッドスライダを揺動させるマイクロアクチュエータであって、ジンバル部内の一端にステータ部を設け、かつ他端側に曲げ加工によって成形された金属性マイクロビームによって揺動可能に支持されたローター部及びスライダ取り付け部が設けられ、前記スライダ取り付け部に磁気ヘッドスライダが取り付けられているとともに、前記ステータ部に永久磁石を、前記ローター部にコイルを配置して、前記永久磁石の形成する磁界中でコイルに電流を流すことにより、前記ローター部及びこれと一体にスライダ取り付け部に取り付けられた磁気ヘッドスライダを揺動させるように構成したことを特徴とする磁気ディスク装置の磁気ヘッドアクチュエータ。
請求項4:
前記マイクロビームは、前記ローター部及び前記スライダ取り付け部の両側に一対に配置されて前記スライダ取り付け部を介して前記磁気ヘッドスライダを支持し、ディスクのトラッキング方向に対して前記ステータ部と前記ローター部にて発生した駆動力で十分に変位し、その他の方向には高い剛性を有することを特徴とする請求項3記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
請求項5:
前記マイクロビームは、ロードビームへの固定部、ローター部及びジンバル部と一体であり、少なくとも1つ以上の折り返し部分を具備したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
請求項6:
磁気回路を形成させるためにロードビームに強磁性合金を用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
請求項7:
磁気回路を形成させるためにローター部に強磁性合金を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
本発明によれば、簡単な構造で磁気ヘッドを正確に位置決めすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明の磁気ヘッドアクチュエータの具体的態様について詳述する。
図1は、本発明の磁気ヘッドアクチュエータ2を具備した磁気ディスク装置4の一例を示す平面図である。この例において、磁気ヘッドスライダ6をディスク8上の所定のトラックに位置決めするための粗動アクチュエータはピボット回転軸10を中心に移動するアーム16を具備したボイスコイルモータ(VCM)12で構成される。ロードビーム14は、VCMアーム16先端部に取り付けられている。
【0016】
図2に本発明の磁気ヘッドアクチュエータ部分の分解斜視図を、図3に同部分の組立後の平面図を示してあるが、簡単のために磁気ヘッドへの信号線は図示していない。
【0017】
ロードビーム14先端部には、図2に示されているように、マイクロアクチュエータのステータ部18が設けられ、更にジンバル部20、マイクロビーム22,24、マイクロアクチュエータのローター部32を構成する部品(マイクロアクチュエータ36)が取り付けられる。なお、マイクロアクチュエータ先端に磁気ディスク上のデータに対しリード・ライトを行う磁気ヘッド(図示されていない)を備えたヘッドスライダ6が取り付けられる。VCMはピボット回転軸10を中心にアームが動くように操作されるので、スライダは磁気ディスク上の所定のトラックに大まかに移動できる。
【0018】
更に詳しくは、マイクロビーム22,24は、マイクロアクチュエータ本体36aの先端部両端縁にそれぞれ一体に連設された長片22a,24aを上記両側縁に沿ってロードビーム14側にほぼ直角に折曲すると共に、該長片22a,24aを上記マイクロアクチュエータ本体36aの先端位置において内方にほぼ180°折り返すことにより形成された如き構成を有するものであり、これら長片22a,24aの先端には連設部22b,24bをそれぞれ介してジンバル部20及びローター部32が一体に連設された構成を有する。
【0019】
図2に最もよく示されているように、本発明の一実施例に係る磁気ヘッドアクチュエータは、ロードビーム14先端に設けられた永久磁石26をヨーク28に固定した磁気回路と、コイル30並びにヘッドスライダ6をローター部32及びジンバル部20にそれぞれ固定したマイクロアクチュエータ36とを対向するように配置している。
【0020】
図4に示されたように、永久磁石26は対向するコイル30の面に垂直な方向に着磁され、スライダ前面から見て左右に2極に着磁されている。その代わりとして単極着磁された永久磁石2つを並べてもよい。永久磁石26は、磁極面で0.5〜2.5mm、着磁方向の厚さで0.05〜0.25mmの大きさを有している。永久磁石26の発生する磁力は本発明の磁気ヘッドアクチュエータの駆動力に大きく影響する。上記寸法で十分な磁力を得るためにはNd−Fe−B系焼結磁石等の強力希土類磁石を用いることが望ましい。
【0021】
ヨーク28は鋼などの強磁性体からなり、0.05〜0.25mmの厚さを有している。永久磁石26、ヨーク28及びロードビーム14は例えばエポキシ系の接着材あるいはハンダ、溶接等で固定される。
【0022】
コイル30には、フレキシブルプリント配線板を用いることが望ましい。コイル30は、対向する永久磁石26の磁極面に垂直な磁界を発生するように巻かれ、一端にはコイルに電流を導入するための配線部48を設けてある。図4では、簡単のため、1層の回路パターンとなっているが、必要な磁力、すなわち駆動力に応じて多層配線板を用いてもよい。マイクロアクチュエータ36への固定には、例えばエポキシ系の接着材などを用いる。電流導入用配線部48は、磁気ヘッドアクチュエータの揺動を妨げないよう若干のたわみを持たせた状態でロードビーム14に固定する。
【0023】
ロードビーム14への取り付け部38、マイクロビーム22,24、ジンバル部20及びローター部32からなるマイクロアクチュエータ36は、従来のVCMにおけるジンバルと同様な鋼系のバネ材からなり、0.025〜0.1mm程度の厚さを有する。磁気回路の一部を担う目的で強磁性体を用いてもよい。
【0024】
図2に最もよく示されているように、マイクロアクチュエータ36はロードビームへの取り付け部38とローター部32及びジンバル部20との間に1対のマイクロビーム22,24を具備している。マイクロビーム22,24はロードビーム14側よりヘッドスライダ6側に伸び、先端でいったん折れ曲がってロードビーム14側に戻ったところでローター部32及びジンバル部20を支持している。この構造は片側に2本の梁を配置することと同等の効果があり、1本の場合と比較して、磁気ヘッドアクチュエータの駆動方向への弾性を高めながら、上下方向などに対しては高い剛性を維持できる。所定の弾性及び並進剛性を得るために折曲点を2個所以上設けてもよい。
【0025】
図4に示されているように、本発明の磁気ヘッドアクチュエータの駆動部は、粗動アクチュエータであるVCMと基本構造は同じである。コイル30に通電することで、紙面上下方向に磁界が発生し、これと永久磁石26のつくる磁界との吸引・反発力により矢印Xの方向にローター部32が揺動し、これと一体に磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダ6も揺動する。
【0026】
マイクロビーム22,24は、従来のVCMにおけるジンバルと同様に薄板をプレス加工あるいはエッチング加工により打ち抜いたあと、曲げ加工を施すことで作製される。その際の加工変形の様子は図5に例示されたようになる。まず、プレス加工あるいはエッチング加工により打ち抜いたあとのマイクロアクチュエータ36は、図5(a)のようになっており、ロードビームへの取り付け部38に対してローター部32及びジンバル部20の位置が反転している。ロードビームへの固定部側の両端を矢印A,Bのように直角に谷折りし、ローター部及びジンバル部側を矢印C,Dのように山折りする。すると、図5(b)のように2本のマイクロビームが捻れた状態になる。次にそれぞれのマイクロビームの中点を結んだ直線Eを回転軸としてローター部32及びジンバル部20を矢印Fのように180°回転させるとともに、マイクロビームの中点をマイクロビームが折り返すように適当な曲率で曲げると、図5(c)のようになる。一連の加工を精度よく行うために、曲げ部に予め曲げ線を設けておいてもよい。
【0027】
図6には別の加工変形の様子が例示されている。プレス加工あるいはエッチング加工により打ち抜いたあとのマイクロアクチュエータ36は、図6(a)のように直線Gで示されるマイクロビームの折り返し部分を所定の曲率で矢印Hのように曲げる。次に図6(b)のようにロードビームへの固定部側の両端とローター部及びジンバル部側を矢印I,J,K,Lのように直角に谷折すると、図6(c)のようになる。
【0028】
図7には本発明の第2実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの分解斜視図が示されている。本実施形態ではマイクロビーム96,98の間にローター部100を設け、ローター部100よりも後方、すなわちロードビームへの取り付け部94側にジンバル部102を設けてある。コイル30が設けられるローター部100が前方に移動した分だけ、永久磁石26を配するヨーク90も前方に突き出している。なお、図7において、92はロードビームであり、104はマイクロアクチュエータである。
【0029】
図8には、本発明の第3実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの斜視図が示されている。本実施形態は、第1実施形態のヨーク50前方に梁46を付け、更にその先端に窪み49を設けたものである。窪み49はマイクロアクチュエータ36のジンバル部20に点で接触し、ヘッドスライダ6に予圧をかける働きを担う。なお、必要に応じて、曲げ部47を設けてもよい。
【0030】
図9を参照すると、本発明の第4実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの分解斜視図が示されている。本実施形態では、マイクロアクチュエータ52のローター部54に曲げ加工を施してジンバル部64よりも0.3〜0.5mm程高くしてある。永久磁石26はロードビーム56に配置される。マイクロビーム58,60はそのローター部54とロードビームへの取り付け部62で永久磁石26及びロードビーム56先端を挟むようにして設けられる。図10には、本発明の第4実施形態の一部断面図が示されている。簡便のため図9には示されていなかったコイル30は、ローター部54の永久磁石側あるいはその反対側の面に配置される。コイルの巻数を確保するために両側に配置しても構わない。本実施形態の場合には、ロードビーム56に強磁性体を用いることにより、第1実施形態で用いた永久磁石のヨークを省略できる。
【0031】
図11を参照すると、本発明の第5実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの分解斜視図が示されている。本実施形態は、第4実施形態のロードビーム76先端に左右から伸びている梁66,68とこれら梁66,68の先端にこれらを架け渡して一体に突設された平坦部70により形成される穴部72を設け、平坦部70には窪み74を設けたものである。マイクロアクチュエータは、そのローター部54をロードビーム76の穴部72を通してロードビームに取り付けられる。図12に、本発明の第5実施形態の一部断面図が示されている。本実施形態の場合には、ロードビーム76に強磁性体を用いることにより、第1実施形態で用いた永久磁石のヨークを省略できることに加えて、部品点数を増やさずにスライダに予圧をかけることができる。
【0032】
図13を参照すると、本発明の第6実施形態のマイクロアクチュエータの先端部の拡大斜視図が示されている。本実施形態ではジンバル部78の内部にステータ部80、マイクロビーム82,84、ローター部86及びスライダ取り付け部88が配置されている。図14に、本発明の第6実施形態における磁気ヘッドアクチュエータの部分拡大断面図を示す。なお、簡便のためロードビーム及び配線は図示していない。本実施形態の場合はジンバル部内にアクチュエータを納めることで、より小型化が実現できる。
【0033】
なお、この実施態様において、マイクロビーム82,84には、その連設部82b,84bを介してローター部86及びスライダ取り付け部88が一体に連設されている。この場合、ステータ部80の両側縁に一体にマイクロビーム82,84を形成する長片82a,84aが連設され、上記両側縁において折曲されていると共に、長片82a,84aはそれぞれ後方(ロードビーム側)に向けて延出され、所定延出箇所で折り返されて、上記したように連設部82b,84bを介してローター部86、スライダ取り付け部88が一体に連設されているもので、この場合も上記した第1〜第5実施態様と同様の効果を有する。
【0034】
【発明の効果】
本発明によると、信頼性が高く、簡単な構造で正確な位置決めを達成できる磁気ヘッドアクチュエータを提供できる。更に、マイクロアクチュエータの構造を簡単化することにより、磁気ヘッドアクチュエータの生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の磁気ヘッドアクチュエータを具備した磁気ディスク装置の平面図である。
【図2】第1実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの分解斜視図である。
【図3】第1実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの平面図である。
【図4】第1実施形態のステータ・ローター部の断面図である。
【図5】第1実施形態のマイクロアクチュエータの加工変形例を示す斜視図であり、(a)は薄板をプレス加工あるいはエッチング加工により打ち抜いた状態、(b)は(a)をA〜D方向に曲げた状態、(c)はF方向に折り曲げた状態の図である。
【図6】第1実施形態のマイクロアクチュエータの別の加工変形例を示す斜視図であり、(a)は薄板をプレス加工あるいはエッチング加工により打ち抜いた状態、(b)は(a)をH方向に折り曲げた状態、(c)はI〜L方向に曲げた状態の図である。
【図7】第2実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの分解斜視図である。
【図8】第3実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの斜視図である。
【図9】第4実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの分解斜視図である。
【図10】第4実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの断面図である。
【図11】第5実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの分解斜視図である。
【図12】第5実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの断面図である。
【図13】第6実施形態のマイクロアクチュエータの拡大斜視図である。
【図14】第6実施形態の磁気ヘッドアクチュエータの断面図である。
【符号の説明】
2 磁気ヘッドアクチュエータ
4 磁気ディスク装置
6 ヘッドスライダ
8 ディスク
12 ボイスコイルモータ
14 ロードビーム
16 アーム
18 ステータ部
20 ジンバル部
22,24 マイクロビーム
22a,24a 長片
22b,24b 連設部
26 永久磁石
28 ヨーク
30 コイル
32 ローター部
36 マイクロアクチュエータ
36a マイクロアクチュエータ本体
38 ロードビームへの取り付け部
46 梁
47 曲げ部
48 配線部
49 窪み
50 ヨーク
52 マイクロアクチュエータ
54 ローター部
56 ロードビーム
58,60 マイクロビーム
62 ロードビーム取り付け部
64 ジンバル部
66,68 梁
70 平坦部
72 穴部
74 窪み
76 ロードビーム
78 ジンバル部
80 ステータ部
82,84 マイクロビーム
86 ローター部
88 スライダ取り付け部
90 ヨーク
92 ロードビーム
94 ロードビームへの取り付け部
96,98 マイクロビーム
100 ローター部
102 ジンバル部
104 マイクロアクチュエータ

Claims (7)

  1. ボイスコイルモータのアームに取り付けられたロードビームの先端部に設けられ、磁気ヘッドスライダを揺動させるマイクロアクチュエータであって、ロードビームに固定されたステータ部に一端が固定され、かつ他端側に曲げ加工によって成形された金属性マイクロビームによって揺動可能に支持されたローター部及びジンバル部が設けられ、前記ジンバル部に磁気ヘッドスライダが取り付けられているとともに、前記ステータ部に永久磁石を、前記ローター部にコイルを配置して、前記永久磁石の形成する磁界中でコイルに電流を流すことにより、前記ローター部及びこれと一体にジンバル部に取り付けられた磁気ヘッドスライダを揺動させるように構成したことを特徴とする磁気ディスク装置の磁気ヘッドアクチュエータ。
  2. 前記マイクロビームは、前記ローター部及び前記ジンバル部の両側に一対に配置されて前記ジンバル部を介して前記磁気ヘッドスライダを支持し、ディスクのトラッキング方向に対して前記ステータ部と前記ローター部にて発生した駆動力で十分に変位し、その他の方向には高い剛性を有することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
  3. ボイスコイルモータのアーム部に取り付けられたロードビームの先端部に設けられ、磁気ヘッドスライダを揺動させるマイクロアクチュエータであって、ジンバル部内の一端にステータ部を設け、かつ他端側に曲げ加工によって成形された金属性マイクロビームによって揺動可能に支持されたローター部及びスライダ取り付け部が設けられ、前記スライダ取り付け部に磁気ヘッドスライダが取り付けられているとともに、前記ステータ部に永久磁石を、前記ローター部にコイルを配置して、前記永久磁石の形成する磁界中でコイルに電流を流すことにより、前記ローター部及びこれと一体にスライダ取り付け部に取り付けられた磁気ヘッドスライダを揺動させるように構成したことを特徴とする磁気ディスク装置の磁気ヘッドアクチュエータ。
  4. 前記マイクロビームは、前記ローター部及び前記スライダ取り付け部の両側に一対に配置されて前記スライダ取り付け部を介して前記磁気ヘッドスライダを支持し、ディスクのトラッキング方向に対して前記ステータ部と前記ローター部にて発生した駆動力で十分に変位し、その他の方向には高い剛性を有することを特徴とする請求項3記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
  5. 前記マイクロビームは、ロードビームへの固定部、ローター部及びジンバル部と一体であり、少なくとも1つ以上の折り返し部分を具備したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
  6. 磁気回路を形成させるためにロードビームに強磁性合金を用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
  7. 磁気回路を形成させるためにローター部に強磁性合金を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の磁気ヘッドアクチュエータ。
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