JP2004213802A - 光ディスク装置および光ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】光ディスク200に画像を形成するのに要する時間を短縮する。
【解決手段】3つのレーザ光を照射するレーザアレイを用いて、それらのレーザ光の集光点S1m、S2m、S3mが光ディスク200の径方向となるように配列させる。光ディスク200は、回転させたときのレーザ光の照射によって、1行分が主走査される一方、1行分のドットが形成される毎にレーザ光の照射点を1行分だけ内周側から外周側へ移動させることにより副走査される。ここで、1行分については1回目の主走査▲1▼と2回目の主走査▲2▼とでは、集光点S1m、S2m、S3mの軌跡が重ならないようにトラッキングを操作する。このような走査時にドットデータに応じてレーザ光を照射して、変色領域を形成すると、コントラスト比が高い画像が短時間で形成される。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクへの画像形成に要する時間を短縮化した光ディスク装置、および、その光ディスク装置に適用される光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−R(Compact Disc−Recordable)やCD−RW(Compact Disc−Rewritable)などの光ディスクに対するデータの記録は、記録層に対し直径約1μmのスポット径のレーザ光を照射して、変色領域(ピット)を形成することで実行されるので、データ記録の内容を肉眼で識別することは不可能である。そこで、データが記録された光ディスクを外観的に識別することができるように、光ディスクに文字や、記号、絵写真などの画像を、データ記録と同一の光学系を用いて形成する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。この技術は、ドットに応じた強度でレーザ光を照射し、データを記録するための記録層を変色させて、画像を形成する、というものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−134648号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、データを記録するための光学系を用いて、高品質の画像を形成するためには、長い時間を要する、といった欠点があった。
この点について説明すると、画像の解像度が例えば250dpi(dot per inch)である場合、1ドットの大きさは約0.1mm角となるが、このドットをスポット径が約1μmのレーザ光で1回走査しても、1ドットの面積に対して変色部分の占める割合はわずか1%に過ぎない。
ここで、レーザ光のスポット径を拡大すれば、1回の走査により変色する部分の占める割合を改善させることはできるが、単位面積当たりの光強度が低下するので、必然的にレーザ光を高出力化しなければならない、または、回転速度を低下させなければならない。
一般に、レーザ光を出力するレーザ(発振器)には、小型化・低消費電流という観点から半導体レーザが用いられるが、このような半導体レーザは、ジャンクション温度を低く抑えなければならないので、高出力化は困難である。一方、回転速度を低下させれば、画像形成に要する時間が長期化する。このため、半導体レーザを用いて、回転速度を低下させないことを条件とした場合、そのスポット径については、せいぜい10μm程度までしか拡大できない。結局、スポット径が10μmのレーザ光で1回走査したとき、変色する部分の占める割合は10%に改善されるが、それでも十分なコントラスト比を得るまでにはほど遠い。
したがって、変色部分の占める割合を高めるためには、同一ドットを塗りつぶす形で繰り返して走査するしかなく、結果的に、それだけ時間を要することになるのである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、画像形成に要する時間を短縮することが可能な光ディスク装置、および、その光ディスク装置に適用可能な光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、光ディスクに画像を形成する光ディスク装置であって、レーザ光を出力するレーザが複数配列したレーザアレイと、前記レーザアレイによるレーザ光を、前記光ディスクにおいて異なる点に集光させるとともに、それらの集光点を一括して操作する光学手段と、前記光ディスクに割り当てられたドットを走査するように前記光学手段による集光点を制御するとともに、ドットを走査するレーザ光の強度が当該ドットの濃度に対応するように前記レーザアレイを制御する制御手段とを具備する光ディスク装置によって達成される。この装置では、1つのドットに対して1回の走査でレーザ光の集光点が2以上通過するので、それだけ画像形成に要する時間が短縮化されることになる。
この光ディスク装置において、前記レーザアレイは、同一半導体チップに形成されたレーザが一直線上に略等間隔に配列したものであり、前記制御手段は、ドットの濃度にかかわらず、複数の半導体レーザのうち、略中心に位置するもののレーザ光強度を前記光ディスクが変色しないサーボレベルにするとともに、他のレーザ光についてオフする期間を設けて前記レーザアレイを制御する構成としても良い。また、前記制御手段は、同一ドットを複数回にわたって走査するとともに、同一ドットに対する集光点の軌跡が走査毎に異なるように前記光学手段を制御する構成としても良い。
【0006】
上記目的は、また、光ディスクに画像を形成する光ディスク装置であって、レーザ光を出力する2以上のレーザと、前記2以上のレーザによるレーザ光を、前記光ディスクにおいて略同一点に集光させる光学手段と、前記光ディスクに割り当てられたドットを走査するように前記光学手段による集光点を制御するとともに、ドットを走査するレーザ光の強度が当該ドットの濃度に対応するように、前記2以上のレーザを制御する制御手段とを具備する光ディスク装置によって達成される。この光ディスク装置では、2以上のレーザ光が合成されるので、単一のレーザ光よりも強度が増す結果、走査速度の高速化できるので、それだけ画像形成に要する時間が短縮化されることになる。
【0007】
上記目的は、第1波長のレーザ光を出力する第1レーザと、前記第1波長とは異なる第2波長のレーザ光を出力する第2レーザと、第1光ディスクにデータを記録する第1の場合には、前記第1レーザによるレーザ光を前記第1光ディスクに集光させ、前記第1光ディスクとは異なる種別の第2光ディスクにデータを記録する第2の場合には、前記第2レーザによるレーザ光を前記第2光ディスクに集光させ、光ディスクに画像を形成する第3の場合には、前記第1および第2レーザによるレーザ光を合成して、当該光ディスクの略同一地点に集光させる光学手段と、前記第1の場合には、記録すべきデータに応じてレーザ光を出力するように前記第1レーザを制御し、前記第2の場合には、記録すべきデータに応じてレーザ光を出力するように前記第2レーザを制御し、前記第3の場合には、当該光ディスクに割り当てられたドットの濃度に応じてレーザ光を出力するように前記第1および第2レーザを制御する制御手段とを具備する光ディスク装置によって達成される。この光ディスク装置では、第1ディスクの記録に用いる第1レーザによるレーザ光と、第2ディスクの記録に用いる第2レーザによるレーザ光とが合成されるので、単一のレーザ光よりも強度が増す結果、走査速度を高速化できるので、それだけ画像形成に要する時間が短縮化されることになる。
この光ディスク装置において、前記制御手段は、前記第3の場合に、ドットの濃度にかかわらず、一のレーザ光について前記光ディスクが変色しないサーボレベルとするともに、他のレーザ光についてオフする期間を設けて前記第1および第2レーザを制御する構成としても良い。また、前記制御手段は、前記第3の場合に、同一ドットを複数回にわたって走査するとともに、同一ドットに対する合成光の集光点軌跡が走査毎に異なるように前記光学手段を制御する構成としても良い。
【0008】
さらに、上記目的は、記録面とレーベル面とを有し、第1波長のレーザ光と、前記第1波長とは異なる第2波長のレーザ光との合成光を前記レーベル面から照射することによって画像が形成される光ディスクであって、前記記録面には、前記第1または第2波長のレーザ光の照射により変色する記録層と、前記記録層の下層に位置する反射層とを備える一方、前記レーベル面には、前記反射層の上層に位置し、前記第1および第2波長の光に対して感光性を有する感光層を備える光ディスクによって達成される。この光ディスクの感光層は、第1波長と第2波長とに対して感光性を有するので、第1および第2波長のレーザ光が合成して照射されると、短時間で変色する結果、それだけ画像形成に要する時間が短縮化されることになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る光ディスク装置の構成について説明する。図1は、この光ディスク装置10Aの構成を示すブロック図である。この光ディスク装置10Aは、光ディスク200としてCD(−R)にデータを記録するデータ記録機能に加えて、画像を形成する画像形成機能を付加したものである。
図1において、制御部130Aは、光ディスク装置10Aの各部を制御するものである。スピンドルモータ140は、光ディスク200を回転させるものである。回転検出器142は、スピンドルモータ140が1回転するごとに等間隔で例えば8パルスを生成して、これを検出信号FGとして出力する。したがって、制御部130Aは、検出信号FGの立ち上がりを8回カウントすれば、光ディスク200が1回転したことを知ることができるし、検出信号FGの周波数により光ディスク200の回転速度を知ることができる。さらに、制御部130Aは、検出信号FGの周波数を逓倍するとともに、その逓倍信号の1周期の時間が経過したことを検出することによって、光ディスク200が微小角だけ回転したことを知ることができる。例えば検出信号FGの逓倍率が「450」であれば、その逓倍信号の1周期は、光ディスク200が0.1度(=360/8/450)だけ回転する期間に相当するからである。
この光ディスク装置10Aは、角速度一定のCAV(Constant Angular Velocity)方式で、データ記録または画像形成する。このため、サーボ回路144は、信号FGで示される回転速度が制御部130Aから指示された目標値に一致するように、スピンドルモータ140をフィードバック制御する。
【0011】
次に、ピックアップ100Aは、光ディスク200に対してレーザ光を照射する3つのレーザ(発振器)を有するとともに、うち1つの戻りを受光するブロックであり、ピックアップ制御回路150Aは、その戻り光(の強度)を示す光量信号Laや、そのホールド信号LLaを出力したり、ピックアップ100Aにおけるフォーカスやトラッキングなどの各種制御をしたりするものである。なお、ピックアップ100Aと、ピックアップ制御回路150Aとの詳細については後述する。
ステッピングモータ146は、その回転軸が光ディスク200の径方向となるように配置するとともに、制御部130Aによる指示にしたがって回転する。ピックアップ100Aは、ステッピングモータ146の回転軸に螺合しているので、該ステッピングモータ146の回転により、光ディスク200の径方向に移動する。
デコーダ182Aは、データを再生する場合に、光量信号LaをEFM(Eight to Fourteen Modulation)復調するものであり、インターフェイス(I/F)184は、ホストコンピュータとの接続を図るものである。
書込信号作成器186Aは、光量信号La、ホールド信号LLaで示される戻り光が、制御部130Aによって設定されるとともにデータ記録または画像形成に必要な光強度の目標値となるように、3つあるレーザへの駆動信号L1、L2、L3の電流を後述するように操作するものである。また、書込信号作成器186Aには、記録データまたは画像データを一時的に記憶するためのバッファを有する。
なお、CAV方式では、光ディスク200の外側に向かうほど、その線速度が高くなる。このため、制御部130Aは、ピックアップ100Aが光ディスク200の外側に位置するほど、光強度の目標値を高くなるように設定する。
【0012】
<ピックアップとのその周辺>
次に、ピックアップ100Aとピックアップ制御回路150Aとの詳細について説明する。図2は、これらの構成を示すブロック図である。この図に示されるように、ピックアップ100Aは、3つのレーザ光を出射するレーザアレイ102と、回折格子104と、レーザ光を光ディスク200に集光させる光学系110Aと、反射(戻り)光を検出する受光素子108とを備える。
このうち、レーザアレイ102は、同一半導体チップ内に第1、第2、第3レーザの3つを集積化したデバイスであり、それぞれ駆動信号L1、L2、L3の電流値に応じた光強度でレーザ光をそれぞれ出射するとともに、それらの出射点は、一直線上に等間隔で配列している。
レーザアレイ102により3つのレーザ光が出射された場合、これら3つのレーザ光の各々は、回折格子104によって、それぞれ主ビームと2つの副ビームとに分離した後、光学系110Aを構成する偏光ビームスプリッタ111にて直角方向に反射し、コリメータレンズ112、1/4波長板113、対物レンズ114を順番に経て、光ディスク200に対し図3に示されるように、主ビームについてみれば、3つの集光点S1m、S2m、S3mにフォーカスされる。
ここで、集光点S1m、S2m、S3mは、プリグルーブ202aの形成方向に対して直交する線上に等間隔で配置する関係にある。このうち、集光点S2mは、配列中心の第2レーザによるレーザ光の主ビームをフォーカスさせたものであり、同様に、集光点S1m、S3mは、それぞれ第1、第3レーザによるレーザ光の主ビームをフォーカスさせたものである。また、プリグルーブ202aとは、図4に示されるように、光ディスク200の記録面において内周側を始点とし外周側を終点とした時計回りの螺旋状に、かつ、図3に示されるように細かく蛇行して形成された溝状の領域である。なお、これらの集光点の間隔は、形成する画像の解像度および集光点の直径(スポット径)と密接に関係する。本実施形態では、形成画像の解像度を250dpi、画像形成時における集光点の直径を10μmにすると想定てし、集光点S1m、S2m、S3mの間隔が約17μm程度となるように、レーザアレイ102および光学系110Aが設計されている。
【0013】
一方、集光点S2a、S2bの各々は、それぞれ第2レーザによるレーザ光の副ビームをフォーカスさせたものであり、集光点S2mの中心がプリグルーブ202aの中心と一致したときに、集光点S2aが当該プリグルーブ202aの内側面に、集光点S2bが外側面に、それぞれかかる状態の位置関係となっている。なお、集光点S1a、S1bの各々は、それぞれ第1レーザによるレーザ光の副ビームをフォーカスさせたものであり、同様に、集光点S3a、S3bの各々は、それぞれ第3レーザによるレーザ光の副ビームをフォーカスさせたものであるが、これらについては、後述する各種制御に用いられないので以降説明を省略する。
【0014】
説明を図2に戻すと、対物レンズ114は、フォーカスアクチュエータ121およびトラッキングアクチュエータ122に保持される。このうち、フォーカスアクチュエータ121は、対物レンズ114を光軸125の方向に、フォーカス駆動信号Fcの電圧が高くなるにつれて光ディスク200に近づけるように操作する。また、トラッキングアクチュエータ122は、対物レンズ114を、トラッキング信号Tr(またはTs)にしたがって、光ディスク200の径方向に操作する。
【0015】
一方、光ディスク200で反射されたレーザ光は、再び対物レンズ114、1/4波長板113、コリメータレンズ112を順番に経て、偏光ビームスプリッタ111を通過し、シリンドリカルレンズ115を経て、受光素子108に入射する。
受光素子108は、図5に示されるように6つ検出エリアa〜fを有し、このうち、エリアa〜dは、第2レーザの主ビームによる戻りを受光し、エリアeは、その副ビームのうちの一方による戻りを受光し、エリアfは副ビームの他方による戻りを受光して、それぞれエリア毎の受光強度(を示す信号)を出力する。このため、受光信号Rvは、これらの受光強度を総称したものになる。
演算回路152は、エリアa〜dの受光強度について、(b+d)+(a+c)を演算して、その結果を示す信号Laを出力するとともに、(b+d)−(a+c)を演算して、その結果を示す信号Feを出力する。また、演算回路152は、エリアe、fについて、(e−f)を演算して、両者の差分を示す信号Teを出力する。
【0016】
ここで、3つのレーザ光のうち、第2レーザによる主ビームの戻り光(の強度)は、エリアa〜dの光量和で示されるので、信号Laが光量信号として用いられる。
また、受光素子108において該主ビームによる結像は、シリンドリカルレンズ115によって、対物レンズ114が光ディスク200に近い場合には縦楕円▲1▼になり、対物レンズ114が光ディスク200から遠い場合には横楕円▲2▼になり、対物レンズ114が光ディスク200に対して適切な位置にある場合(レーザ光のフォーカス地点がほぼ光ディスクの反射層に位置する場合)には真円▲3▼になる。このため、対物レンズ114が光ディスク200に近すぎる場合、信号Feの極性はマイナスになる一方、対物レンズ114が光ディスク200に遠すぎる場合、信号Feの極性はプラスになり、いずれの場合にも、その絶対値は、適正状態からの誤差量に相当する。このため、信号Feは、レーザ光のフォーカス地点が適正値からどちらの方向にどれだけ偏位しているのかを示すフォーカスエラー信号となる。したがって、データ記録(再生)時には、この誤差量をゼロとするようにフォーカスアクチュエータ121を操作すれば良いし、画像形成時には、該誤差量を、集光点S2mの直径が10μmとなる場合に相当する値αで一定となるようにフォーカスアクチュエータ121を操作すれば良い。
一方、上述したように、集光点S2mの中心がプリグルーブ202aの中心に位置したときに、一方の副ビームによる集光点S2aが当該グルーブの内側面に、他方の副ビームによる集光点S2bが外側面に、それぞれかかるので、エリアe、fの受光強度の差分を示す信号Teは、主ビームによる集光点S2mがプリグルーブ202aに対して内側/外側のどちらに偏位しているのか、および、その誤差量を示すトラッキングエラー信号となる。したがって、光ディスク200を回転させたときに、集光点S2mをプリグルーブ202aに追従させるためにには、この誤差量をゼロとするようにトラッキングアクチュエータ122を操作すれば良い。
【0017】
サンプリング&ホールド(S/H)回路165は、光量信号Laを、画像形成の場合に制御部130Aから供給されるサンプリングパルスSpの立ち上がりによってサンプリングするとともに、次回のサンプリングパルスSpの立ち上がりまでホールドして、そのホールド信号LLaを書込信号作成器186Aに供給する。
サンプリング&ホールド回路161は、フォーカスエラー信号Feを、データ記録の場合には、そのままループフィルタ171に供給するが、画像形成の場合には、サンプリングパルスSpの立ち上がりによってサンプリングするとともに、サンプリングパルスSpの次回の立ち上がりまでホールドして、そのホールド信号をループフィルタ171に供給する。ループフィルタ171は、制御部130Aから供給される信号R/Iによってデータ記録が指示されている場合には、フォーカスエラー信号Feで示される誤差量がゼロとなるようにフォーカス駆動信号Fcを生成する一方、信号R/Iによって画像形成が指示されている場合には、フォーカスエラー信号Feで示される誤差量が上記値αで一定となるようにフォーカス駆動信号Fcを生成して、当該信号をフォーカスアクチュエータ121に供給する。
ループフィルタ172は、トラッキングエラー信号Teで示される誤差量をゼロとなるようにトラッキング駆動信号Trを生成して、当該生成信号を、スイッチSWを介してトラッキングアクチュエータ122に供給する。スイッチSWは、信号R/Iによってデータ記録が指示されている場合には、図2において実線で示されるようにa−c間で閉成する一方、信号R/Iによって画像形成が指示されている場合には、破線で示されるようにb−c間で閉成する双投スイッチである。
【0018】
ところで、光ディスク200における画像は、図6に示されるように、行方向を光ディスク200の円周方向とし、列方向を光ディスク200の径方向とするm行n列のドット(図において黒点)で構成される。そして、m行n列のドットは、光ディスク200を回転させたときのレーザ光の照射によって、行方向に主走査される一方、1行分のドットが形成される毎にレーザ光の照射点を1行分だけ内周側から外周側へ移動させることにより列方向に副走査される。そして、このような走査時にドットの濃度を示すドットデータに応じてレーザ光を照射して、順次変色領域を形成することによって、目的とする画像が形成される。
ここで、画像形成における副走査は、ピックアップ100Aのフィード(送り)のみであるので、データ記録におけるトラッキング制御は無効化される。
また、本実施形態において画像を形成する場合に、同一の行(円周)に位置するドットの主走査は2回実行される。ただし、2回の主走査においてレーザ光の照射による変色領域に重なりが生じると、コントラスト比の向上が期待できないので、同一の行に位置するドットの主走査については、トラッキング位置(集光点の軌跡)を異ならせる必要がある。
そこで、オフセット電圧生成器175は、制御部130Aから供給される信号Tgによって、同一行に位置するドットの主走査が1回目であるか、2回目であるかを検知するとともに、この検知に応じて、異なる直流電圧のトラッキング駆動信号Tsを出力する。例えば、2回目の主走査時におけるトラッキング駆動信号Tsについては、1回目の主走査に対して1ドットの半分だけ外周寄りで主走査させるような信号とすれば良い。以下については、説明の便宜のために、画像形成時のトラッキング駆動信号Tsを直流電圧として説明するが、トラッキング駆動信号として直流電圧を用いると、ノイズが発生する場合や、トラッキングアクチュエータの感度ばらつきによる影響を無視できない場合などがあるので、同一行内において振動し、かつ、各主走査において基準線通過時の位相を異ならせて、変色領域に重なりが生じないようにした交流信号をトラッキング駆動信号Tsとして用いても良い。
【0019】
ここで、図6における基準線とは、m行n列のマトリクスの基準となるべき仮想線であり、光ディスク200の回転時に、回転検出器142による検出信号FGについて1回転あたり8つ出力されるパルスのうち、ある1つのパルスについて着目したときに、その着目パルスが立ち上がるタイミングにてレーザ光が照射される点を径方向に結んだ直線である。また、光ディスク200の回転時において、光ディスク200がマトリクスの1列分に相当する角度だけ回転したことについては、検出信号FGの周波数を逓倍するとともに、その逓倍信号の立ち上がりによって検出される。
【0020】
<動作>
次に、本実施形態に係る光ディスク装置10Aの動作について説明する。
【0021】
<データ記録>
光ディスク200にデータを記録する場合、制御部130Aは、第1に、サーボ回路144に回転速度の目標値を指示し、第2に、ステッピングモータ146を回転させて、ピックアップ100Aを光ディスク200におけるプリグルーブ202aの開始点に移動させ、第3に、信号R/IによってスイッチSWをa−c間で閉成させるとともに、ループフィルタ171に対し、フォーカスエラー信号Feで示される誤差量をゼロとするようなフォーカス駆動信号Fcの生成を指示し、第4に、書込信号作成器186Aに対し、第1、第3レーザの光強度の目標値をゼロとする一方、第2レーザの光強度の目標値を、データ記録に必要な目標値を設定する。
ここで、データ記録に必要な目標値とは、ホストコンピュータからインターフェイス184を介して供給されたデータをEFM変調し、このEFM信号に対して時間軸補正処理等を施したデータに対応する値であって、記録層に変色させたピットを形成するのに十分なライトレベルと、記録層を変色させない程度のサーボレベルとの2値である。したがって、3つのレーザのうち、配列中心の第2レーザだけが記録すべきデータに応じてライトレベルまたはサーボレベルで点灯し、他の第1、第3レーザはオフにされる。
【0022】
一方、受光素子108は、第2レーザによるレーザの戻り光だけを検出することになる。その戻り光のうち、主ビームの戻り光によってフォーカスエラー信号Feが演算回路152によって生成され、その誤差量を打ち消す方向にフォーカス駆動信号Fcがループフィルタ171により生成され、これにより、対物レンズ114が当該フォーカス駆動信号Fcにしたがって光軸125の方向に操作されるので、光ディスク200が波打った状態で回転しても、主ビームのスポット径は一定に制御されることになる(フォーカス制御)。
また、副ビームの戻り光によりトラッキングエラー信号Trが生成され、その誤差量を打ち消す方向にトラッキング駆動信号Trがループフィルタ172により生成され、これにより、対物レンズ114が当該トラッキング駆動信号Trにしたがって光ディスク200の径方向に操作されるので、光ディスク200の回転時において、主ビームによる集光点S2mはプリグルーブ202aを正確に追従することになる(トラッキング制御)。
フォーカス制御およびトラッキング制御された状態において、書込信号作成器186Aは、光量信号Laで示される戻り光がライトレベルまたはサーボレベルの目標値となるように、第2レーザへの駆動信号L2の電流を操作する。これにより、第2レーザによるレーザ光の出射強度は、ライトレベルまたはサーボレベルの目標値となるように制御されることになる(パワー制御)。
このように、フォーカス制御、トラッキング制御、パワー制御が実行される結果、図3に示されるように、プリグルーブ202aには、ピット202Pがデータに応じた長さ・間隔で形成されることになる。なお、このデータの再生は、第1に、ピット202Pの長さ・間隔を、プリグルーブ202aに照射したレーザ光の戻り光(光量信号La)によって検出し、第2に、その検出信号をデコーダ182AによりEFM復調し、インターフェイス(I/F)184を介してホストコンピュータに供給することで実行される。
【0023】
<画像形成>
次に、光ディスク200に画像を形成する場合の動作について説明する。
制御部130Aは、第1に、サーボ回路144に回転速度の目標値を指示し、第2に、ステッピングモータ146を回転させて、ピックアップ100Aを光ディスク200の1行目に相当する地点に移動させ、第3に、信号R/IによってスイッチSWをb−c間で閉成させるとともに、ループフィルタ171に対し、フォーカスエラー信号Feで示される誤差量が値αで一定となるようなフォーカス駆動信号Fcの生成を指示し、第4に、書込信号作成器186Aに対し、第1、第2、第3レーザの光強度の目標値を画像形成に必要な目標値を設定する。
ここで、画像形成に必要な目標値とは、ドットの変色領域を形成するの十分なライトレベルと、変色領域が形成されない程度のサーボレベルとの2値である。したがって、3つのレーザは、走査しているドットの濃度を規定するドットデータに応じてライトレベルまたはサーボレベルで点灯することになる。
一方で、ホストコンピュータからは、ドットデータが、光ディスクの走査に応じてドットデータが供給されて、書込信号作成器186Aの内部バッファに蓄積される。また、制御部130Aは、オフセット電圧生成器175に対して1行目の主走査が1回目であることを信号Tgによって通知する一方、これにより、オフセット電圧生成器175は、1回目の主走査に対応したトラッキング信号Tgを、b−c間にて閉成しているスイッチSWを介して、トラッキングアクチュエータ122に供給する。これにより、光ディスク200に対する集光点S1m、S2m、S3mは、ドットマトリクスの1行目であって1回目の主走査に対応する地点に位置することになる。
【0024】
ここで、制御部130Aは、光ディスク200の基準線が通過したことを、検出信号FGにおける着目パルスの立ち上がりによって検出すると、書込信号作成器186Aに対し、駆動信号L1、L2、L3の電流値を1行1列のドットデータに応じたものとするように指示する。書込信号作成器186Aは、駆動信号L1、L2、L3の電流を、1行1列のドットデータが「黒」を示すのであればライトレベルに対応した値にする一方、「白」を示すのであればサーボレベルに対応した値とする。これにより、1行1列のドットにおいて1回目の書き込みが行われることになる。なお、この際、書込信号作成器186Aは、ホールド信号LLaにより示される戻り光強度がライトレベルまたはサーボレベルの目標値となるように駆動信号L1、L2、L3の電流を操作するが、この点については、後述することにする。
続いて、制御部130Aは、光ディスク200がドットマトリクスの1列分に相当する角度だけ回転したことを、検出信号FGの逓倍信号の立ち上がりによって検出すると、書込信号作成器186Aに対して、1行2列のドットデータに応じた駆動信号L1、L2、L3を出力するように指示する。これにより、1行2列のドットにおいても、1回目の書き込みが行われることになる。以下同様に1行3列から1行n列のドットまで、対応するドットデータに応じた書き込みが1列分に相当する角度だけ回転する毎に行われる。この結果、1行目に位置するドットに対して1回目の主走査が終了することになる。
【0025】
次に、制御部130Aは、再び基準線が通過したことを検出すると、オフセット電圧生成器175に対して1行目の主走査が2回目であることを通知し、オフセット電圧生成器175は、2回目の主走査に対応したトラッキング信号Tgを、トラッキングアクチュエータ122に供給する。これにより、光ディスク200に対する集光点S1m、S2m、S3mは、ドットマトリクスの1行目であって2回目の主走査に対応する地点に位置することになる。また同時に、制御部130Aは、書込信号作成器186Aに対して、再び1行1列のドットデータに応じた駆動信号L1、L2、L3を出力するように指示する。これにより、1行1列のドットにおいても、2回目の書き込みが行われることになる。
以下同様に1行2列から1行n列のドットまで、対応するドットデータに応じた書き込みが1列分に相当する角度だけ回転する毎に行われる。これにより、1行目に位置するドットに対して2回目の主走査が終了して、1行目のドット形成が完了することになる。
【0026】
続いて、制御部130Aは、ステッピングモータ146を回転させて、ピックアップ100Aを1行分に相当する距離(0.1mm)だけ外周側に移動させるとともに、オフセット電圧生成器175に対して2行目の主走査が1回目であることを信号Tgによって通知する。これにより、光ディスク200に対する集光点S1m、S2m、S3mは、ドットマトリクスの2行目であって1回目の主走査に対応する地点に位置することになる。そして、制御部130Aは、基準線の通過を検出すると、書込信号作成器186Aに対して、2行1列のドットデータに応じた駆動信号L1、L2、L3を出力するように指示し、以下同様に2行2列から2行n列のドットデータに応じた駆動信号を、1列分に相当する角度だけ回転する毎に指示する。これにより、2行目に位置するドットに対して1回目の主走査が終了することになる。
そして、制御部130Aは、再び基準線が通過したことを検出すると、オフセット電圧生成器175に対して2行目の主走査が2回目であることを通知し、これにより、これにより、光ディスク200に対する集光点S1m、S2m、S3mは、ドットマトリクスの2行目であって2回目の主走査に対応する地点に位置することになる。また同時に、制御部130Aは、書込信号作成器186Aに対して、再び2行1列のドットデータに応じた駆動信号を出力するように指示し、以下同様に2行2列から2行n列のドットデータに応じた駆動信号を、1列分に相当する角度だけ回転する毎に指示する。これにより、2行目に位置するドットに対して2回目の主走査が終了して、2行目のドット形成が完了することになる。
以降、同様な動作が3行目から最終m行目まで繰り返されて、m行n列のドットマトリクスによる画像形成が完了することになる。
【0027】
ここで、光ディスク200において、図7に示されるように「A」という文字を画像として形成する場合について検討してみる。上述したように、画像の解像度を250dpiとしたときに1ドットの大きさは0.1mm角となる。
また、集光点S1m、S2m、S3mの直径(スポット径)が10μmであって、その中心間隔が約17μmであると、1回目の主走査▲1▼で変色する部分の面積が1ドットにおいて占める割合は30%となる。さらに、本実施形態では、主走査を2回とし、2回目の主走査▲2▼では、1回目のレーザ光の照射による変色領域と重ならないようにしているので、2回目の主走査▲2▼で変色する部分の面積も1ドットにおいて占める割合が30%となる。結局、本実施形態では、本実施形態によれば、1ドットにおいて変色する割合は計60%に達し、図7の拡大図で示されるようにドットの濃淡比が高い画像を形成することができるとともに、1ドットに対する主走査回数は「2」で済んでいるので、画像形成に要する時間も、1つのレーザを用いて1行について6回主走査する場合と比較して、約1/3に短縮化できる。
【0028】
なお、実施形態の説明では、文字や記号等のキャラクタを2値的な画像として形成する場合について説明したが、ドットの濃淡を3ビットのドットデータで規定するとともに、1回目、2回目の主走査において、駆動信号L1、L2、L3を個別に制御することにより、図8に示されるように「0」〜「6」の7段階の階調を表現することもできる。例えば、階調「3」のドットを形成する場合には、1回目の主走査▲1▼では、駆動信号L1、L3をサーボレベル、駆動信号L2をライトレベルとし、2回目の主走査▲2▼では、駆動信号L2をサーボレベル、駆動信号L1、L3をライトレベルとすれば良い。また、階調表示については、レーザ光でドットを走査する期間のうち、濃度に応じた期間だけライトレベルのレーザ光を照射して、変色領域を形成しても良い。
【0029】
<第1実施形態:画像形成時における各種制御>
次に、光ディスク200に対してのパワー制御やフォーカス制御等の詳細について説明する。
画像形成のために記録層にライトレベルのレーザ光を照射した場合、その戻り光を示す光量信号Laは、図9に示されるように、ライトレベルの照射直後の部分K1で最大ピークとなり、その後に部分K2のようになだらかに低下する。このため、図において斜線で示される部分が記録層を変色させるために用いられたエネルギーであると考えられる。ここで、変色のためのエネルギーは、常に安定した値とはならずに、種々の状況に応じて変動するので、斜線部分の形状はその都度変化する。したがって、画像形成時において、ライトレベルに対応した戻り光を用いると、パワー制御やフォーカス制御が不安定になる可能性がある。
さらに、ある行において「黒」のドットを連続して形成しなければならない場合には、ライトレベルでの照射が連続するので、パワー制御等は、なお一層、不安定となると考えられる。
そこで、本実施形態では、ドットデータに拘わりなく、強制的にサーボレベルのレーザ光を周期的に照射して、その戻り光に基づいてパワー制御やフォーカス制御をするようにしている。
【0030】
具体的には、制御部130Aは、図9に示されるようにサンプリングパルスSpを周期的に出力するとともに、このサンプリングパルスSpを出力する場合、書込信号作成器186Aに対し、ドットデータに拘わりなく駆動信号L2の電流値を強制的にサーボレベルに相当する値にさせる一方、駆動信号L1、L3の電流値をゼロとさせるように指示する。
このため、図9に示されるように、変色領域を形成するための変色期間であっても、サンプリングパルスSpが出力されたとき、駆動信号L2は、サーボレベルで出力される一方、駆動信号L1、L3は、ゼロ(オフレベル)で出力される。したがって、サンプリングパルスSpの出力期間において第1、第3レーザは消灯するので、光量信号Laは、サーボレベルに相当し、かつ、第2レーザによる戻り光成分だけを純粋に示すことになる。そして、この光量信号Laは、サンプリング&ホールド回路165によってホールドされ、ホールド信号LLaとして書込信号作成器186Aにフィードバックされる。
これにより、書込信号作成器186Aは、第2レーザがサーボレベルの強度でレーザを照射したときの戻り光を、ホールド信号LLaによって知ることができる。
【0031】
書込信号作成器186Aは、第2レーザによるレーザ光の強度をサーボレベルとする場合には、ホールド信号LLaで示される戻り光(の強度)がサーボレベルの目標値となる方向に駆動信号L2の電流を操作する。ここで、第2レーザによるレーザ光の強度をサーボレベルとする場合とは、無色期間(例えば白のドットの走査期間)と、変色期間(例えば黒のドットの走査期間)のうち、サンプリングパルスSpが出力される期間とである。
一方、書込信号作成器186Aは、第2レーザによるレーザ光の強度をライトレベルとする場合には、ホールド信号LLaで示される戻り光を引数とする関数を用いて、ライトレベルでの戻り光を推定し、この推定値が、ライトレベルの目標値となる方向に駆動信号L2の電流を操作する。ここで、第2レーザによるレーザ光の強度をライトレベルとする場合とは、変色期間のうち、サンプリングパルスSpが出力されない期間である。
このような駆動信号L2へ電流の操作によって、第2レーザの強度は、変色期間であればサーボレベル/ライトレベルの目標値となるように、無色期間であればサーボレベルの目標値となるように、それぞれ適切に制御されることになる。
【0032】
ところで、第1、第3レーザについては、その戻り光が検出されないが、第2レーザとともに同一半導体チップ内に集積されているので、第2レーザと略同一特性になっていると考えられる。したがって、第1、第3レーザの強度については、その戻り光を直接検出しなくても、第2レーザによる戻り光から間接的に制御することができる。
詳細には、書込信号作成器186Aは、無色期間のうち、サンプリングパルスSpが出力されない期間において、第1(第3)レーザによるレーザ光の強度をサーボレベルとするとき、ホールド信号LLaで示される戻り光がサーボレベルの目標値となる方向に駆動信号L1(L3)の電流を操作する一方、変色期間のうち、サンプリングパルスSpが出力されない期間において、第1(第3)レーザによるレーザ光の強度をライトレベルとするとき、ホールド信号LLaからの推定値であってライトレベルでの戻り光の推定値がライトレベルの目標値となる方向に駆動信号L1(L3)の電流を操作する。なお、書込信号作成器186Aは、サンプリングパルスSpが出力される期間では、無条件に駆動信号L1(L3)の電流値をゼロとするのは上述した通りである。
このような駆動信号L1、L3への電流操作によって、第1、第3レーザの強度は、第2レーザの戻り光からサーボレベル/ライトレベルの目標値となるように、適切に制御されることになる。
【0033】
また、フォーカスエラー信号Feについては、サンプリングパルスSpの立ち上がりタイミングにおいて、サンプリング&ホールド回路161によってサンプリングされるとともに、ホールドされてループフィルタ171に供給される。ここで、ループフィルタ171は、信号R/Iによって画像形成が指示されている場合、ホールドされたフォーカスエラー信号Feによって示される誤差がαで一定となる方向にフォーカス駆動信号Fcを生成して、フォーカスアクチュエータ121に供給する。したがって、本実施形態によれば、集光点S1m、S2m、S3mの直径を、変色期間の長短とは無関係に、ほぼ10μmに安定して保つことが可能となる。
このように第2実施形態によれば、ドットデータに拘わらず、サーボレベルの強度での照射が周期的に行われるので、画像形成時においてもデータ記録時と同様に、パワー制御やフォーカス制御の実効性を確保することが可能となる。
なお、サンプリングパルスSpの出力期間は、パワー制御やフォーカス制御を実行するのに必要な時間が確保されることを条件として、できるだけ短くし、形成される画像に影響を少なくすることが望ましい。
【0034】
<第1実施形態の応用例>
第1実施形態では、集光点S1m、S2m、S3mを、光ディスク200の径方向に配列させたが、それらの間隔が約17μmであるので、直径を10μmに拡大しても、若干隙間が生じてしまい、その分、コントラスト比が低下する。
そこで、レンズアレイ102を、偏光ビームスプリッタ111の入射面と平行に、第2レーザの出射点を中心に、図2における矢印のように回転可能としても良い。
例えば図10(a)に示されるように集光点S1m、S2m、S3mによる主走査によって、その変色領域が重ならないように、レーザアレイ102を回転させると、隣接する変色領域同士に隙間がなくなって、より高いコントラスト比の画像を形成することが可能となる。
また、例えば図10(b)に示されるように集光点S1m、S2m、S3mによる主走査が一致するように、レーザアレイ102を回転させると、1回の主走査によって変色する面積は少なくなるが、同一領域に照射されるレーザ光強度が実質的に3倍となるので、回転速度を3倍に高めることが可能となり、その分、1つのレーザを用いる場合と比較して、画像形成に要する時間を1/3に済ませることができる。
なお、第1実施形態では、レーザアレイ102によるレーザの集積個数を「3」としたが2以上であれば良い。また、サーボレベルを取得するレーザを、レーザアレイ102において中心の第2レーザとしたが、例えばレーザアレイ102によるレーザの集積個数が「4」である場合に、中心近傍の第2または第3レーザとしても良い。
【0035】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る光ディスク装置の構成について説明する。図11は、第2実施形態に係る光ディスク10Bの構成を示すブロック図であり、図12は、ピックアップとその制御回路との構成を示すブロック図である。
これらの図に示される光ディスク装置10Bは、光ディスク200としてDVD/CD(−R)にデータを記録するデータ記録機能と、画像を形成する画像形成機能とを有するものである。このため、光ディスク装置10Bにおけるピックアップ100B、制御部130B、ピックアップ制御回路150B、デコーダ182B、および、書込信号作成器186Bの各々は、第1実施形態に係る光ディスク装置10Aの対応部分に、DVD系機能を付加したものとなっている。
特に、ピックアップ100Bについては、図12に示されるように、波長650nm程度のレーザ光を駆動信号L−Dに応じて出射するDVD用のレーザ102Dと、波長780nm程度のレーザ光を駆動信号L−Cに応じて出射するCD用のレーザ102Cとの2つを有する。
また、光学系110Bでは、レーザ102Cによるレーザ光は、回折格子104Cを通過した後、偏光ビームスプリッタ111Cにて直角方向に反射し、レーザ102Dによるレーザ光は、回折格子104Dを通過した後、偏光ビームスプリッタ111Dにて直角方向に反射し、レーザ102Cによるレーザ光と合成される。すなわち、この第2実施形態では、2つのレーザを合成して光強度を高め、その分、回転速度を速めて、画像形成に要する時間の短縮化を図ろうというものである。
【0036】
対物レンズ114Bは、波長650nm程度のレーザ光と波長780nm程度のレーザ光との2つを、光ディスク200の略同一地点に集光させる画像形成専用レンズである。なお、図示はしないが、DVD/CDのデータ記録/再生時には、記録/再生専用の対物レンズ(2焦点レンズ)に切り替えられる。この理由は、一般にDVDの記録面は、ディスク表面から0.6mmだけ奥まった地点に位置するのに対し、CDの記録面は、ディスク表面から1.2mmだけ奥まった地点に位置するので、前者に係る波長650nmのレーザ光と、後者に係る波長780nmのレーザ光とについて、互いに異なる地点に集光させる必要があるからであり、同一地点に集光させる画像形成用の対物レンズ114Bとは使い分けて用いる必要があるからである。
【0037】
図11において、制御部130Bは、DVD用のサンプリングパルスSp−Dと、CD用のサンプリングパルスSp−Cとを交互に出力する。これを受けて、図12におけるサンプリング&ホールド回路166は、光量信号Laを、サンプリングパルスSp−Dの立ち上がりによってサンプリングするとともに、サンプリングパルスSp−Dの次回の立ち上がりまでホールドして、そのホールド信号La−Dを書込信号作成器186Bに供給する。
同様に、サンプリング&ホールド回路167は、光量信号Laを、サンプリングパルスSp−Cの立ち上がりによってサンプリングするとともに、サンプリングパルスSp−Cの次回の立ち上がりまでホールドして、そのホールド信号La−Cを書込信号作成器186Bに供給する。
また、オフセット電圧生成器175は、第2実施形態では、制御部130Aから供給される信号Tgによって、同一行に位置するドットの主走査が1回目〜6回目であるかを検知するとともに、この検知に応じて、異なる直流電圧のトラッキング駆動信号Tsを出力して、同一行を走査する集光点の軌跡を主走査毎に異ならせる。
一方、図11における書込信号作成器186Bは、DVD記録の場合には、光量信号Laで示される戻り光がデータ記録の目標値となるようにDVD用のレーザ102Dへの駆動信号L−Dの電流を操作し、CD記録の場合には、光量信号Laで示される戻り光がデータ記録の目標値となるようにCD用のレーザ102Cへの駆動信号L−Cの電流を操作し、画像形成の場合には、光量信号La、ホールド信号La−D、La−Cで示される戻り光が画像形成の目標値となるように、駆動信号L−D、L−Cの電流をそれぞれ制御するものである。
【0038】
<光ディスク>
上述したように、第2実施形態では、画像形成時においてDVD用の波長650nmのレーザ光とCD用の波長780nmのレーザ光とを合成し、略同一地点に集光させる。一方、DVDの記録層は、波長650nm近傍の光を吸収して変色し、CDの記録層は、波長780nm近傍の光を吸収して変色する。このため、DVDまたはCDの記録層に、DVD用のレーザ光とCD用のレーザ光との合成光を照射しても、いずれか一方の波長の光しか吸収しないので、集光点での光強度に比べて、変色の程度が少なくなってしまうことが考えられる。一方、記録面に画像を形成する場合、画像の形成領域は、記録層のうち、データの未記録領域に限られるので、記録すべきデータ容量が大きいと、ユーザが任意の領域に画像を形成することができない、という欠点もある。
【0039】
そこで、第2実施形態では、記録面とは反対側のレーベル面側に別途の感光層を設けて、この感光層にレーザ光を照射して画像を形成することにする。図13は、この光ディスク200の構成を示す略断面図である。
この図に示される光ディスク200は、CD(−R、−RW)系であり、記録面からみると、保護層201と、記録層202と、反射層203と、保護層204と、感光層205と、保護層206とを、この順番に積層した構造となっている。これら各層のうち、記録層202には、プリグルーブ202aおよびランド202bが形成されている。なお、プリグルーブ202aを記録面からみると、図4に示されるように内周側から外周側に向かって時計回りに螺旋した形状となっている点については上述した通りである。
一方、感光層205は、図14において特性M1で示されるように波長650nmの光を吸収して変色する色素と、特性M2で示されるように波長780nmの光を吸収して変色する色素との混合層である。このため、感光層205は、波長650nmのレーザ光と波長780nmのレーザ光との合成光に対して、効率良く変色することになる。なお、感光層205としては、特性M3で示されるように、波長650nm〜780nmの光を広帯域に吸収して変色する色素を用いても良い。
【0040】
当該光ディスク200に画像を形成する場合には、図13に示されるように、保護層206側の面(レーベル面)を対物レンズ114Bと対向するようにセットする。そして、第1実施形態と同様に、画像を構成するドットが図6に示されるように規定するとともに、これらのドットは、光ディスク200を回転させたときのレーザ光の照射によって、行方向に主走査される一方、1行分のドットが形成される毎にレーザ光の照射点を1行分だけ内周側から外周側へ移動させることにより列方向に副走査される。さらに、このような走査時にドットデータに応じてレーザ合成光を照射して、順次変色領域を形成することによって、目的とする画像が形成される。
ただし、集光点が3個である第1実施形態とは異なり、第2実施形態では、集光点が1個だけであるので、同一行に位置するドットに対しては、同一品質の画像を形成しようとするならば、集光点の軌跡を異ならせて、変色領域が重ならないように6回主走査する必要がある。ただし、集光点の強度は2倍であるので、光ディスク200の回転速度は、第1実施形態と比較して2倍とすることができる。このため、画像形成に要する時間は、第1実施形態の2/3倍となり若干低下するが、それでも、1つのレーザを用いる場合と比較して1/2で済ませることができる。
【0041】
一方、該光ディスク200にデータを記録するときには、光ディスク200を、図13とは逆に、記録面が下向きとなるようにセットし、回転させ、レーザ光102Cによるレーザ光の集光点がプリグルーブ202aに沿って追従するようにトラッキング制御するとともに、データに応じて駆動信号L−Cを制御することによって、目的のデータが記録される。この点は、感光層205を有さないCD−RやCD−RWのようなCD系の光ディスクにデータ記録する場合においても同様である。
なお、光ディスク200がDVD−RのようなDVD系である場合、レーザ光102Dによるレーザ光の集光点がプリグルーブに沿って追従するようにトラッキング制御するとともに、記録すべきデータに応じて駆動信号L−Dを制御することによって、目的のデータが記録される。
また、図13では、CD系の光ディスクを例にとって説明したが、DVD系の光ディスクのレーベル面に、同様な感光層205を設けても良いのは、もちろんである。
【0042】
<第2実施形態:画像形成時における各種制御>
第2実施形態では、レーベル面に設けられた感光層205にライトレベルの合成光を照射して画像を形成するが、ライトレベルのレーザの合成光を照射した場合の戻り光は、種々の状況に応じて変動する点については、第1実施形態と同様であるので、ライトレベルでの戻り光を用いた各種制御は不安定になる可能性がある。
そこで、第2実施形態において制御部130Bは、図13に示されるように、DVD用のレーザLa−Dの戻り光を検出するためのサンプリングパルスSp−Dと、CD用のレーザLa−Cの戻り光を検出するためのサンプリングパルスSp−Cとを互いに排他的かつ周期的に出力するとともに、前者のサンプリングパルスSp−Dを出力する場合、ドットデータに拘わりなく駆動信号L−Dの電流値を強制的にサーボレベルに相当する値にさせるとともに、駆動信号L−Cの電流値をゼロとさせるように書込信号作成器186Aに指示する一方、後者のサンプリングパルスSp−Cを出力する場合、ドットデータに拘わりなく駆動信号L−Cの電流値を強制的にサーボレベルに相当する値にさせるとともに、駆動信号L−Dの電流値をゼロとさせるように書込信号作成器186Aに指示する。
このため、図15に示されるように、変色期間であっても、サンプリングパルスSp−Dが出力されたとき、駆動信号L−Dは、サーボレベルで出力される一方、駆動信号L−Cは、オフレベルで出力される。また、変色期間であっても、サンプリングパルスSp−Cが出力されたとき、駆動信号L−Cは、サーボレベルで出力される一方、駆動信号L−Dは、オフレベルで出力される。
したがって、ホールド信号La−Dは、サーボレベルに相当するDVD用のレーザ102Dによる戻り光の成分だけを純粋に示す一方、ホールド信号La−Cは、サーボレベルに相当するCD用のレーザ102Cによる戻り光成分だけを純粋に示して、それぞれ書込信号作成器186Bにフィードバックされる。
これにより、書込信号作成器186Bは、DVD用のレーザ102Dがサーボレベルの強度でレーザを照射したときの戻り光だけをホールド信号La−Dによって知るとともに、CD用のレーザ102Cがサーボレベルの強度でレーザを照射したときの戻り光だけをホールド信号La−Cによって知ることができる。
【0043】
書込信号作成器186Bは、サンプリングパルスSp−Dが出力される期間と、無色期間のうち、サンプリングパルスSp−Cが出力されない期間とにおいて、DVD用のレーザ102−Dによるレーザ光の強度をサーボレベルとするとき、ホールド信号La−Dで示される戻り光がDVD用のサーボレベルの目標値となる方向に駆動信号L−Dの電流を操作する。一方、書込信号作成器186Bは、変色期間のうち、サンプリングパルスSp−D、Sp−Cのいずれも出力されない期間において、レーザ102−Dによるレーザ光の強度をライトレベルとするとき、ホールド信号La−Dで示される戻り光を引数とする関数を用いて、レーザ102Dによるライトレベルでの戻り光を推定し、この推定値がDVD用のライトレベルの目標値となる方向に駆動信号L−Dの電流を操作する。
これにより、DVD用のレーザ102Dによるレーザ光の強度は、サンプリングパルスSp−Cの出力期間であればゼロとなるが、変色期間であればサーボレベル/ライトレベルの目標値に、無色期間であればサーボレベルの目標値に、それぞれ適切に制御されることになる。
【0044】
同様に、書込信号作成器186Bは、サンプリングパルスSp−Cが出力される期間と、無色期間のうち、サンプリングパルスSp−Dが出力されない期間とにおいて、CD用のレーザ102−Cによるレーザ光の強度をサーボレベルとするとき、ホールド信号La−Cで示される戻り光がCD用のサーボレベルの目標値となる方向に駆動信号L−Cの電流を操作する。一方、書込信号作成器186Bは、変色期間のうち、サンプリングパルスSp−D、Sp−Cのいずれも出力されない期間において、レーザ102−Cによるレーザ光の強度をライトレベルとするとき、ホールド信号La−Cで示される戻り光を引数とする関数を用いて、レーザ102Cによるライトレベルでの戻り光を推定し、この推定値がCD用のライトレベル目標値となる方向に駆動信号L−Cの電流を操作する。
これにより、CD用のレーザ102Cによるレーザ光の強度は、サンプリングパルスSp−Dの出力期間であればゼロとなるが、変色期間であればサーボレベル/ライトレベルの目標値に、無色期間であればサーボレベルの目標値に、それぞれ適切に制御されることになる。
このようにレーザ102C、102Dによるレーザ光の強度は、それぞれ個別に制御されるので、これらの合成光の強度も適切に制御されることになる。
【0045】
また、フォーカスエラー信号Feについては、サンプリングパルスSp−Cの立ち上がりタイミングにおいて、サンプリング&ホールド回路161によってサンプリングされるとともに、ホールドされてループフィルタ171に供給されるので、第1実施形態と同様に、合成光の集光点の直径は、変色期間の長短とは無関係に、ほぼ10μmに安定して保つことが可能となる。
なお、サンプリング&ホールド回路161におけるサンプリングの指示は、サンプリングパルスSp−Cではなく、Sp−Dであっても良いし、両者の論理和信号であっても良い。
【0046】
このように第2実施形態によっても、ドットデータに拘わらず、サーボレベルの強度での照射が周期的に行われるので、画像形成時においてもデータ記録時と同様に、パワー制御やフォーカス制御の実効性を確保することが可能となる。
【0047】
<第2実施形態の応用例>
第2実施形態では、画像形成時に、DVD用のレーザ光とCD用のレーザ光との合成光により感光層205を変色させたが、3以上のレーザ光を合成しても良い。例えば、3番目のレーザとして、次世代型ディスクの記録に用いられる紫色半導体レーザを用いても良い。このような紫色半導体レーザを用いる場合、感光層205に当該紫色の吸収性を有する色素を混合させるか、当該紫色にまで吸収性を有する広帯域色素を用いるかすれば良い。
また、図13に示した構造の光ディスク200のレーベル面に、第1実施形態に係る光ディスク装置10Aを用いて画像形成しても良い。なお、光ディスク装置10Aは、CD系の光ディスクを想定しているので、このときの感光層205における波長650nmの光の吸収性は不要となる。
【0048】
<第1、第2実施形態においてトラッキング制御を用いた画像形成>
上述した第1および第2実施形態においては、ピックアップ100A(100B)のフィードによって光ディスクのドットを副走査したため、プリグルーブ202a(図13参照)に追従させるためのトラッキング制御は、スイッチSWにおけるb−c間の閉成によって無効化されていた。しかしながら、レーベル面からレーザ光を照射する場合であっても、このようなトラッキング制御が可能となるときがある。
このようなときには、トラッキング制御を併用してレーザ光の集光点の位置を制御し、その制御位置に対応するドットデータに応じてレーザ光の強度を制御すれば良い。
ただし、第1実施形態では、第2レーザによる副ビームの集光点S2a、S2b(図3参照)だけに着目しなければならない。このためには、例えば、ループフィルタ172の前段にサンプリング&ホールド回路を設けて、サンプリング信号Spによってトラッキングエラー信号Feをサンプリング&ホールドするとともに、ループフィルタ172が、該ホールド信号で示される誤差を打ち消す方向にトラッキング駆動信号Trを生成する構成を採用して、該ホールド信号に、第1、第3レーザによる戻り光成分が含まれないようにすれば良い。
なお、レーベル面からレーザ光を照射する場合には、プリグルーブ202aとランド202bの凹凸関係が逆転するので、この場合のトラッキング制御とは、ランド202bに追従するための制御となる。また、プリグルーブ202aの螺旋方向をレーベル面からみると、図4とは反対となるので(すなわち、内周側を始点とし外周側を終点とした反時計回りとなるので)、光ディスク200の回転方向も逆回転させる必要がある。ただし、光ディスク200の外周側から内周側に向かって追従させれば、光ディスク200の回転方向は同一で済ませることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光ディスクに画像を形成するのに要する時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同光ディスク装置におけるピックアップとその制御回路との構成を示すブロック図である。
【図3】同光ディスク装置における集光点の位置関係を説明するための図である。
【図4】同光ディスクのプリグルーブを説明するための平面図である。
【図5】同ピックアップにおける受光素子の検出面を示す平面図である。
【図6】同光ディスクのドットを説明するための平面図である。
【図7】同光ディスク装置により形成される画像の一例を示す図である。
【図8】同光ディスク装置により階調表示の一例を示す図である。
【図9】同光ディスク装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】(a)および(b)は、それぞれ同光ディスク装置において適用可能な集光点の配列を示す平面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図12】同光ディスク装置におけるピックアップとその制御回路との構成を示すブロック図である。
【図13】同光ディスク装置に適用される光ディスクの構成を示す略断面図である。
【図14】同ディスクにおける感光層の感光特性を示す図である。
【図15】同光ディスク装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
10A、10B…光ディスク装置、100A、100B…ピックアップ、102…レーザアレイ、102D、102C…レーザ(第1レーザ、第2レーザ)、108…受光素子(検出手段)、130…制御部(制御手段)、150A、150B…ピックアップ制御回路、171、172…ループフィルタ、200…光ディスク、202…記録層、202a…プリグルーブ、205…感光層。

Claims (8)

  1. 光ディスクに画像を形成する光ディスク装置であって、
    レーザ光を出力するレーザが複数配列したレーザアレイと、
    前記レーザアレイによるレーザ光を、前記光ディスクにおいて異なる点に集光させるとともに、それらの集光点を一括して操作する光学手段と、
    前記光ディスクに割り当てられたドットを走査するように前記光学手段による集光点を制御するとともに、ドットを走査するレーザ光の強度が当該ドットの濃度に対応するように前記レーザアレイを制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記レーザアレイは、同一半導体チップに形成されたレーザが一直線上に略等間隔に配列したものであり、
    前記制御手段は、ドットの濃度にかかわらず、複数の半導体レーザのうち、略中心に位置するもののレーザ光強度を前記光ディスクが変色しないサーボレベルにするとともに、他のレーザ光についてオフする期間を設けて前記レーザアレイを制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記制御手段は、同一ドットを複数回にわたって走査するとともに、同一ドットに対する集光点の軌跡が走査毎に異なるように前記光学手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 光ディスクに画像を形成する光ディスク装置であって、
    レーザ光を出力する2以上のレーザと、
    前記2以上のレーザによるレーザ光を、前記光ディスクにおいて略同一点に集光させる光学手段と、
    前記光ディスクに割り当てられたドットを走査するように前記光学手段による集光点を制御するとともに、ドットを走査するレーザ光の強度が当該ドットの濃度に対応するように、前記2以上のレーザを制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする光ディスク装置。
  5. 第1波長のレーザ光を出力する第1レーザと、
    前記第1波長とは異なる第2波長のレーザ光を出力する第2レーザと、
    第1光ディスクにデータを記録する第1の場合には、前記第1レーザによるレーザ光を前記第1光ディスクに集光させ、前記第1光ディスクとは異なる種別の第2光ディスクにデータを記録する第2の場合には、前記第2レーザによるレーザ光を前記第2光ディスクに集光させ、光ディスクに画像を形成する第3の場合には、前記第1および第2レーザによるレーザ光を合成して、当該光ディスクの略同一地点に集光させる光学手段と、
    前記第1の場合には、記録すべきデータに応じてレーザ光を出力するように前記第1レーザを制御し、前記第2の場合には、記録すべきデータに応じてレーザ光を出力するように前記第2レーザを制御し、前記第3の場合には、当該光ディスクに割り当てられたドットの濃度に応じてレーザ光を出力するように前記第1および第2レーザを制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする光ディスク装置。
  6. 前記制御手段は、前記第3の場合に、ドットの濃度にかかわらず、一のレーザ光について前記光ディスクが変色しないサーボレベルとするともに、他のレーザ光についてオフする期間を設けて前記第1および第2レーザを制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
  7. 前記制御手段は、前記第3の場合に、同一ドットを複数回にわたって走査するとともに、同一ドットに対する合成光の集光点軌跡が走査毎に異なるように前記光学手段を制御する
    ことを特徴とする請求項6に記載の光ディスク装置。
  8. 記録面とレーベル面とを有し、第1波長のレーザ光と、前記第1波長とは異なる第2波長のレーザ光との合成光を前記レーベル面から照射することによって画像が形成される光ディスクであって、
    前記記録面には、
    前記第1または第2波長のレーザ光の照射により変色する記録層と、
    前記記録層の下層に位置する反射層と
    を備える一方、
    前記レーベル面には、
    前記反射層の上層に位置し、前記第1および第2波長の光に対して感光性を有する感光層を備える
    ことを特徴とする光ディスク。
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