JP2004213787A - 情報記録媒体、情報記録媒体記録装置及び再生装置 - Google Patents
情報記録媒体、情報記録媒体記録装置及び再生装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】各セクタの書換え回数管理を容易に行うことができる、書き換え管理技術を提供する。
【解決手段】ディスクの各セクタにインジケータ領域を設け、当該セクタの書換え回数Nに対して、1/Nの確率でインジケータ領域の所定の領域を記録する。これにより各セクタ一単位で記録可能上限回数が明確になり、上限回数に対して所定の値を超えないとベリファイしないので高速に書き換えを行なうことができる。また、書き換え回数が多くなったときにベリファイされるので記録データの品質を保証することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ディスクの各セクタにインジケータ領域を設け、当該セクタの書換え回数Nに対して、1/Nの確率でインジケータ領域の所定の領域を記録する。これにより各セクタ一単位で記録可能上限回数が明確になり、上限回数に対して所定の値を超えないとベリファイしないので高速に書き換えを行なうことができる。また、書き換え回数が多くなったときにベリファイされるので記録データの品質を保証することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は情報記録媒体、情報記録媒体記録装置及び再生装置に係り、特に、記録媒体への書換え回数をセクタ単位で管理することが出来る書換え回数管理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来技術では、情報の記録及び消去が可能な相変化型光記録媒体において、オーバライトされる回数が多いと予想される領域、例えば試し書き領域のオーバライトした回数が内周側の領域に記録され、この領域に記録された回数が所定のオーバライト制限回数以上になった場合に情報の記録が出来ないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来技術では、書き換え可能な光ディスク上の所定領域を複数のゾーンに分割し、これら各ゾーンの記録回数を光ディスク3箇所の所定領域に記録し、記録再生領域への記録を行う際に、記録回数が特定のゾーンに集中しないように記録を行っている(例えば、特許文献2参照)。
第3の従来技術では、書き換え可能な光ディスクにデータブロック領域(セクタに対応)を構成し、このデータブロックは書き換えカウント部及びデータ部から構成され、データ部にデータを書き換えた場合に書き換えカウント部で書き換え回数をカウントする(特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−315360号公報
【特許文献2】
特開2000―57689号公報
【特許文献3】
特開2000―113456号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来技術では、使用頻度の多い試し書き領域のオーバライト回数しか管理することが出来ない。また、オーバライト回数を記録する内周側の領域はオーバライトする度にインクリメントしなければならず、記録に時間がかかる。
第2の従来技術では、各ゾーンをどれだけ細かくするかによるが、一つのゾーンのいずれかの場所に1回書き込むと、そのゾーンの記録回数を増やすことになるため、大まかな管理になる。
第3の従来例では、データ部にデータを書き換える度に書き換えカウント部をインクリメントする必要がある。インクリメントするには、データを読出す必要があるため、記録に要する時間が増大する。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解決し、書き換え回数の更新を確率的に処理することによって、セクタ毎の書き換え回数管理を容易に行うことが出来る書き換え管理技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成するために、第1の発明では、情報記録媒体は、複数のセクタから構成され、前記各セクタにはセクタアドレスを示すID領域と、ユーザデータ領域と、ECC領域と、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域の書換え回数を管理するインジケータ領域とを備え、前記インジケータ領域は、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域がN回書き換えられた時、1/Nの確率で所定の長さずつ記録される。
【0007】
第2の発明では、情報記録媒体記録装置は、複数のセクタから構成され、各セクタにはセクタアドレスを示すID領域と、ユーザデータ領域と、ECC領域と、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域の書換え回数を管理するインジケータ領域とが設けられたディスクの当該セクタの書換え回数を管理するために、1〜Nのタイマ値を順次出力するタイマを設け、当該セクタを書き換える毎に前記タイマ値を検出し、前記タイマ値が特定の値の時に、前記インジケータ領域を所定の長さの分だけ記録する。
【0008】
第3の発明では、情報記録媒体再生装置は、各セクタのユーザデータ領域及びECC領域の書換え回数Nに対して、1/Nの確率で、インジケータ領域の所定の長さの領域が記録されたディスクのインジケータ領域を再生し、再生されたインジケータ領域の記録長からユーザデータ領域及びECC領域の書換え回数を算出する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い、図を参照して説明する。
図1は本発明による情報記録媒体記録再生装置の一実施例を示すブロック図である。図において、書き換え可能な記録媒体である光ディスク101には光ピックアップ102からレーザビームが照射される。また、光ディスク101から反射された反射光は光ピックアップ102のフォトディテクタで検出され、I−Vアンプ104でフォトディテクタからの出力を電圧に変換する。なお、本実施例で、光ピックアップ102には、半導体レーザ、対物レンズ等の光学系、フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ、フォトディテクタ、及びレンズポジションセンサ等で構成される。
I−Vアンプ104の出力はアナログ信号処理回路108に入力され、ここでI−Vアンプ104の出力は演算され、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、ウォブリング信号を生成し、フォーカシング及びトラッキング処理部に入力され、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に基づいて、フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ制御を行う。アナログ信号処理回路108から得られた反射光再生信号はイコライザ113で反射光再生信号の波形等化が行われ、二値化回路117で二値化され、PLL回路116に入力される。PLL回路116で二値化信号からチャネルクロックが生成され、デコーダに入力される。デコーダ118ではPLL回路116で作成したチャネルクロックで二値化信号をデコードして、データを復調する。従って、デコーダ118の出力端子には再生データが得られる。
【0010】
109は試し書き領域(PCA)に試し書きした際に、光ディスク101から得られた反射光に相当する二値化されたデータを処理する反射光処理部であり、反射光処理部109の出力はMPU119に入力され、MPU119の出力によってレーザドライバ105に設定するパラメータを微調整する。従って、反射光処理部109の出力を用いて、ランニングOPC(OPC:Optimum Power Calibration)を行うことができる。112アシンメトリ処理部であり、アナログ信号処理回路108から出力された反射光再生信号から記録パワー毎のベータ(β)値を作成する。従って、このデータをMPU119に入力することによって、β値を基に最適パワーレベルを決定することができる。なお、MPU119では、各回路へのクロックや制御信号の供給や割り込み信号の処理、ファームウェアの制御等を行う。114はウォブル処理部であり。アナログ信号処理回路108で生成されたウォブリング信号からウォブル周期を作成する。このデータはMPU119及びスピンドル制御回路111に入力される。ウォブル周期はクロックの生成やスピンドル制御に使用される。また、セクタ内のシンクフレームタイミングもウォブル周期で作成することができる。
【0011】
記録データはエンコーダ115で8/16変調され、記録パルス発生器110に入力される。記録パルス発生器110では、エンコーダ115から入力された変調データからNRZIを生成して、レーザ制御ドライバ105に出力される。レーザ制御ドライバ105では、入力されたNRZI信号を発光波形に変換し、半導体レーザ(図示せず)のパワーレベル、発光パルス幅の制御を行う。
スピンドル制御回路111は、ウォブル処理部114から入力されたウォブル信号及びMPU119の固定周期発生器から入力された信号によってドライバ駆動のための周波数を生成する。スピンドル制御ドライバ106は、CAV制御時にはスピンドル制御回路111から入力された倍速に応じた一定周波数を電圧に変換してスピンドルモータ103を駆動する。また、CLV制御時には、スピンドル制御回路111から入力されるウォブル信号周期に基づいて生成された可変周波数を電圧変換してスピンドルモータ103に供給する。
【0012】
以下、本発明による書き換え管理について、説明する。
図2は本発明によるセクタの一実施例を示す模式図である。図3はインジケータ領域の記録済み又は未記録の判別を説明するための模式図である。図2に示すように、本実施例のセクタ201はセクタアドレスを示すID領域202、ECC(error correction code)領域204、インジケータ領域205から構成される。インジケータ領域205は本実施例によって設けられえた領域であり、ユーザデータ領域203のデータが確率的にN回書き換えられた場合、インジケータ領域205は予め定められた領域だけ記録される。既に、インジケータ領域に記録されている場合には、更に予め定められている領域だけ記録が追加される。確率的にN回とは、例えば1〜Nまでのタイマーを回転させておき、ユーザデータ領域及びECC領域204を書き換えた時のタイマー値が予め定められた値、例えば、1になった時に新にインジケータの未記録部分に所定の長さの分だけ記録する。したがって、確率的にN回書き換えられるとは、ユーザデータ領域203及びECC領域204を書き換えた時、1〜Nのタイマーの値が所定の値、例えば、1になったことを示す。この場合、確率的には、ユーザデータ領域203及びECC領域204がN回書き換えられた時、インジケータ領域205に所定の長さの領域が新に記録されたことになる。したがって、インジケータ領域205の記録済み領域205aを検出することによって、ユーザデータ領域205及びECC領域204への概略の記録回数を知ることができる。インジケータ領域205に所定の長さのa倍の領域が記録済みの場合には、ユーザデータ領域は確率的に(a×N)〜((a+1)×N)回書き換えられたと見ることができる。なお、これについては、別途に説明する。
図3に示すように、はインジケータ領域205には記録済み領域205aと未記録領域205bとがある。半導体レーザ301から出力された記録用レーザビームによって、セクタ201のユーザデータ領域203やECC領域204が確率的にN回記録された場合、インジケータ領域205も上書きされる。この際、記録を行いながらレーザ光の反射を光検出器302で検出する。反射光のレベルは記録済み領域205aの方が未記録領域205bからの反射光のレベルより小さいので、所定のスレッシュレベルを設けることによって、記録済みか未記録かを判別することができる。図1の回路では、光検出器から得られた反射光をI−Vアンプ104で電圧に変換し、アナログ信号処理回路108を通して反射光処理部109で処理し、MPU119で反射光のレベルから記録済み領域205aか未記録領域205bかを判別し、インジケータ領域205の先頭から記録し、記録済み領域205aと未記録領域205bの境界を検出したらその位置から所定の領域分記録を追加する。
【0013】
図4はインジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の検出と追加の記録を示す模式図及び波形図であり、図4(a)はインジケータ領域の記録済み領域と未記録領域を示す模式図、図4(b)はレーザの反射光から再生された反射光再生信号を示す波形図、図4(c)は記録レーザパワーとリードパワーを示す波形図、図4(d)は所定の領域が記録済み領域として追加されたことを示す模式図である。
図4(a)に示すように、インジケータ領域205の内、4個の領域(斜線の領域)が記録済み領域205aとして示されている。この場合、反射光を反射光処理部109で再生すると、記録済み領域205aから得られる反射光再生信号は未記録領域205bから得られる反射光再生信号より小さいため、図4(a)に示すように、記録済み領域205aから未記録領域205bの間で反射光再生信号の大きさが変化する。この反射光再生信号の振幅の相違によって、記録済み領域205aと未記録領域205bとを判別することができる。
前述したように、ユーザデータ領域203及びECC領域204が確率的にN回書き換えられた場合、インジケータ領域205は所定の長さの領域(以後1個の領域という)分だけ記録が追加され、図4(d)に示すように、5個の領域が記録状態にされる。この場合、図4(c)に示すように、1個の領域分だけ記録レーザパワーが遅延されるように、MPU119から記録パルス発生器110に指令が伝達される。このように、ユーザデータ領域203等が確率的にN回書き換えられ毎に、書き換え回数を示すインジケータ領域205の記録領域が成長していくので、インジケータ領域205の記録済み領域205aと未記録領域205bの境界の位置を知ることによって、当該セクタがどれだけ書き換えられたか(オーバライトされたか)を検出することができる。
前述の実施例では確率的にN回書き換えられた場合、書き換え毎にインジケータ領域205を書き換えている。ところが、書き換え可能回数が多いと、書き換え回数を示すインジケータ領域205が長くなってしまい、1セクタの物理的な長さが長くなり、ディスク上の総セクタ数が少なくなってしまう。例えば、1回の書き換えで、インジケータ領域205の記録済み領域205aを16Tづつ増加させると、1000回の書き換え回数を管理するためには16000T=1000バイト(8/16変調時)ものインジケータ領域205が必要になってしまう。そこで、インジケータ領域05の長さを短くするために、前述したように、確率的にN回、ユーザデータ領域203及びECC領域204を書き換えた場合、インジケータ領域205の1個の領域を記録済みの状態に変更する。例えば、1/100の確率で更新(インジケータ領域205の1個の領域を未記録から記録済みの状態に変更する)すると、統計的に100回の書き換えに対して、インジケータ領域205の1個の領域を記録済み領域に変更すれば良いので、インジケータ領域の長さは160Tで済むことになる。このように、確率的に更新する方法では正確な書き換え回数の管理はできないが、もともと書き換え可能回数自体があいまいなため、このような管理でも問題ない。このようにして得られたセクタ毎の書き換え回数を基に、例えば、ディスクの基準の書き換え可能回数に対して70%以上の書き換え回数になった場合には、記録又は再生装置内で記録後のベリファイ(確認)を行い。ベリファイの結果エラーレートが悪い場合には予備の領域を準備し、そこに記録するようにする。図1の回路図では、デコーダ118でエラー数をチェックし、その結果をMPU119に伝送し、MPU119で評価する。
【0014】
次に、本発明による書き換え管理について、図5を用いて説明する。
図5は本発明による情報記録媒体記録再生装置の書き換え管理に関する動作処理の一実施例を示すフローチャートである。図1のCPU119には1〜Nの数字が順次現れるタイマを備えている。ステップ501では、記録レーザパワーでユーザデータ領域503及びECC領域504を書き換える場合、セクタの記録開始時又はレーザがECC領域504の終端にきた時、タイマの値が、例えば1であるか、他の値(2〜N)であるかを判断する。ステップ501でタイマの値が1の場合、ステップ502に移行して、インジケータ領域205の1個の未記録領域205aを記録して記録済み領域205bとする。また、タイマの値が1以外の値の場合、ステップ503に移行し、インジケータ領域205には記録しない。次に、ステップ504に移行して、インジケータ領域205の記録済み領域502aを反射光処理部109で検出し、MPU119でその値が当該ディスクの記録可能回数の上限を超えたか否かを判断する。ステップ504で上限を超えた場合には、ステップ508に飛んで、そのセクタのスペア領域の割り付けを行う。割り付けられた領域には、当該セクタのユーザデータやECCを記録する。ステップ504で、記録可能回数の上限を超えない場合には、ステップ505に移行して、当該セクタへの書き換え回数が記録上限回数のx%、例えば70%を超えたか否かを判別する。ステップ505で、記録上限回数の70%を超えたと判断された場合、当該セクタ全部を読出し、デコーダ118でエラー数を算出し、エラーのバイト数をMPU119に出力する。ステップ507では、MPU119でエラーのバイト数が所定の値を超えたか否かを判定し、エラーのバイト数が所定の値を超えた場合には、エラー有りと判断される。ステップ507でエラーが所定値以上発生している(Yes)と判断された場合には、当該セクタに対してスペア領域を割り付け、ユーザデータとECCの内容をこのスペア領域に書き込む。ステップ505でエラー数が70%に満たない場合、ステップ507でエラーが所定値以上発生していないと判断された場合には、このフローは終了する。
【0015】
図6は本発明に夜インジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の判別を説明するための模式図及び信号波形図であり、図6(a)は記録前のディスク上のマークを示す模式図、図6(b)は記録後のディスク上のマークを示す模式図、図6(c)はレーザの記録パルスを示す波形図、図6(d)は反射光から得られた信号を示す波形図、図6(e)は記録未記録判別信号を示す波形図である。
図6(a)に示すように、ディスクのインジケータ領域205の記録済み領域205aには既にマーク601が設けられている。このマーク601を記録前マークという。これに対して、図6(b)は記録(オーバライト)後のディスク上のマーク602を示す。半導体レーザから出力される書込みパルス603は、図6(c)に示すように、マルチパルスで出力される。この書込みパルス603によって図6(b)に示すマーク602が形成される。図6(d)は書込みパルス603によるディスクからの反射光を電気信号に変換した反射光再生信号604である。書込みパルス603から反射光再生信号604を差し引いた信号は図6(e)に示すようになる。今、この信号を記録・未記録判別信号605という。記録・未記録判別信号605は記録前のマーク601に相当する部分が低くなる。今この部分を低レベル部605aという。また、記録前のマーク601の間は高いレベルとなる。この部分を記録・未記録判別信号605の高レベル部605bという。記録前の時点では、ディスク上にマークがなく、未記録領域205bとなっている領域では、記録・未記録判別信号605は高レベル部605cを形成する。この高レベル部605cの幅が低レベル部605aの幅の複数倍ある場合には高レベル部605cは未記録領域と判断することができる。即ち、一定期間、例えば、16T期間低レベルが検出されない場合には、この部分は未記録領域205bと判断することができる。
【0016】
図4を用いて説明したように、インジケータ領域205の未記録流域205bへの書込みは1/Nの確率で行なう。例えばユーザデータ領域203及びECC領域204の書換えに対して、1/100の確率でインジケータ領域205の未記録領域205bに書き込む場合、MPU119の内部クロックで動作する1〜100のインクリメントタイマを利用し、MPU119がインジケータ領域205の直前でタイマ値をチェックし、タイマ値が1の場合は続けてインジケータ領域も記録する。そして、未記録領域205bを検出したら、未記録領域205bの開始から一定期間(例えば16T)送れて記録を停止する。
【0017】
図7はインジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の検出と追加の記録を行なわない場合を示す模式図及び波形図であり、図7(a)はインジケータ領域の記録済み領域と未記録領域を示す模式図、図7(b)はレーザの反射光から再生された反射光再生信号を示す波形図、図7(c)は記録レーザパワーとリードパワーを示す波形図である。
インジケータ領域205は図7(a)に示すように、斜線で示す部分が記録済み領域205aであり、白い部分が未記録領域205bである。この場合、反射光を再生した反射光再生信号は図7(b)に示すように、記録済み領域205aは小さく、未記録部分205bは大きくなる。上記の説明で、タイマが1以外の場合、即ち、2〜100の値の場合、図7(c)のレーザパワーで示すように、インジケータ領域205には記録は行なわない。但し、この場合でも未記録領域の判定を行なう。
図7(b)に示すように、インジケータ領域205の記録済み領域205aの長さがLと判定された場合、当該セクタの書換え回数は、以下の式で求めることができる。
書換え回数=(L/1回のDelayの長さ)×N
但し、1回のDelayの長さとは、図4に示すように、ユーザデータ領域203及びECC領域204を確率的にN回書き換えた時にインジケータ領域の未記録領域205bに記録する領域、即ち、1個の領域の長さである。例えば、L=64T、1がでる確率が1/100、Delayの長さ(1個の領域の長さ)を16Tとすると、64/16×100=400となるため、略400回書き換えられたことが分かる。
【0018】
以上述べたように、本発明によれば、各セクタの書換え回数が記録可能上限回数に対して所定の値を超えないとベリファイをしないので、高速に書換えを行なうことができる。また、書換え回数が多くなった時のみベリファイを行なうので、記録データの品質を保証することができる。また、本発明によれば、セクタ毎の書換え管理において、セクタを書き換える度にインクリメントする必要がないので、管理に要するディスク上のスペースをあまり取らない。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、各セクタの書換え回数が記録可能上限回数に対して所定の値を超えないとベリファイをしないので、高速に書換えを行なうことができる。
また、書換え回数が多くなった時のみベリファイを行なうので、記録データの品質を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報記録媒体記録再生装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明によるセクタの一実施例を示す模式図である。
【図3】インジケータ領域の記録済み又は未記録の判別を説明するための模式図である。
【図4】インジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の検出と追加の記録を示す模式図及び波形図である。
【図5】本発明による情報記録媒体記録再生装置の書き換え管理に関する動作処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に夜インジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の判別を説明するための模式図及び信号波形図である。
【図7】インジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の検出と追加の記録を行なわない場合を示す模式図及び波形図である。
【符号の説明】
101…光ディスク、102…光ピックアップ、103…スピンドルモータ、104…I−Vアンプ、105…レーザ制御ドライバ、106…スピンドルモータ制御ドライバ、107…フォーカシング及びトラッキング処理部、108…アナログ信号処理回路、109…反射光処理部、110…記録パルス発生器、111…スピンドル制御回路、112…アシンメトリ処理部、113…イコライザ、114…ウォブル処理部、115…エンコーダ、116…PLL回路、117…二値化回路、118…デコーダ、119…MPU、201…セクタ、202…ID領域、203ユーザデータ領域、204…ECC領域、205…インジケータ領域、205a…記録済み領域、205b…未記録領域。
【発明の属する技術分野】
本発明は情報記録媒体、情報記録媒体記録装置及び再生装置に係り、特に、記録媒体への書換え回数をセクタ単位で管理することが出来る書換え回数管理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来技術では、情報の記録及び消去が可能な相変化型光記録媒体において、オーバライトされる回数が多いと予想される領域、例えば試し書き領域のオーバライトした回数が内周側の領域に記録され、この領域に記録された回数が所定のオーバライト制限回数以上になった場合に情報の記録が出来ないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来技術では、書き換え可能な光ディスク上の所定領域を複数のゾーンに分割し、これら各ゾーンの記録回数を光ディスク3箇所の所定領域に記録し、記録再生領域への記録を行う際に、記録回数が特定のゾーンに集中しないように記録を行っている(例えば、特許文献2参照)。
第3の従来技術では、書き換え可能な光ディスクにデータブロック領域(セクタに対応)を構成し、このデータブロックは書き換えカウント部及びデータ部から構成され、データ部にデータを書き換えた場合に書き換えカウント部で書き換え回数をカウントする(特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−315360号公報
【特許文献2】
特開2000―57689号公報
【特許文献3】
特開2000―113456号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来技術では、使用頻度の多い試し書き領域のオーバライト回数しか管理することが出来ない。また、オーバライト回数を記録する内周側の領域はオーバライトする度にインクリメントしなければならず、記録に時間がかかる。
第2の従来技術では、各ゾーンをどれだけ細かくするかによるが、一つのゾーンのいずれかの場所に1回書き込むと、そのゾーンの記録回数を増やすことになるため、大まかな管理になる。
第3の従来例では、データ部にデータを書き換える度に書き換えカウント部をインクリメントする必要がある。インクリメントするには、データを読出す必要があるため、記録に要する時間が増大する。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解決し、書き換え回数の更新を確率的に処理することによって、セクタ毎の書き換え回数管理を容易に行うことが出来る書き換え管理技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成するために、第1の発明では、情報記録媒体は、複数のセクタから構成され、前記各セクタにはセクタアドレスを示すID領域と、ユーザデータ領域と、ECC領域と、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域の書換え回数を管理するインジケータ領域とを備え、前記インジケータ領域は、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域がN回書き換えられた時、1/Nの確率で所定の長さずつ記録される。
【0007】
第2の発明では、情報記録媒体記録装置は、複数のセクタから構成され、各セクタにはセクタアドレスを示すID領域と、ユーザデータ領域と、ECC領域と、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域の書換え回数を管理するインジケータ領域とが設けられたディスクの当該セクタの書換え回数を管理するために、1〜Nのタイマ値を順次出力するタイマを設け、当該セクタを書き換える毎に前記タイマ値を検出し、前記タイマ値が特定の値の時に、前記インジケータ領域を所定の長さの分だけ記録する。
【0008】
第3の発明では、情報記録媒体再生装置は、各セクタのユーザデータ領域及びECC領域の書換え回数Nに対して、1/Nの確率で、インジケータ領域の所定の長さの領域が記録されたディスクのインジケータ領域を再生し、再生されたインジケータ領域の記録長からユーザデータ領域及びECC領域の書換え回数を算出する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い、図を参照して説明する。
図1は本発明による情報記録媒体記録再生装置の一実施例を示すブロック図である。図において、書き換え可能な記録媒体である光ディスク101には光ピックアップ102からレーザビームが照射される。また、光ディスク101から反射された反射光は光ピックアップ102のフォトディテクタで検出され、I−Vアンプ104でフォトディテクタからの出力を電圧に変換する。なお、本実施例で、光ピックアップ102には、半導体レーザ、対物レンズ等の光学系、フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ、フォトディテクタ、及びレンズポジションセンサ等で構成される。
I−Vアンプ104の出力はアナログ信号処理回路108に入力され、ここでI−Vアンプ104の出力は演算され、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、ウォブリング信号を生成し、フォーカシング及びトラッキング処理部に入力され、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に基づいて、フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ制御を行う。アナログ信号処理回路108から得られた反射光再生信号はイコライザ113で反射光再生信号の波形等化が行われ、二値化回路117で二値化され、PLL回路116に入力される。PLL回路116で二値化信号からチャネルクロックが生成され、デコーダに入力される。デコーダ118ではPLL回路116で作成したチャネルクロックで二値化信号をデコードして、データを復調する。従って、デコーダ118の出力端子には再生データが得られる。
【0010】
109は試し書き領域(PCA)に試し書きした際に、光ディスク101から得られた反射光に相当する二値化されたデータを処理する反射光処理部であり、反射光処理部109の出力はMPU119に入力され、MPU119の出力によってレーザドライバ105に設定するパラメータを微調整する。従って、反射光処理部109の出力を用いて、ランニングOPC(OPC:Optimum Power Calibration)を行うことができる。112アシンメトリ処理部であり、アナログ信号処理回路108から出力された反射光再生信号から記録パワー毎のベータ(β)値を作成する。従って、このデータをMPU119に入力することによって、β値を基に最適パワーレベルを決定することができる。なお、MPU119では、各回路へのクロックや制御信号の供給や割り込み信号の処理、ファームウェアの制御等を行う。114はウォブル処理部であり。アナログ信号処理回路108で生成されたウォブリング信号からウォブル周期を作成する。このデータはMPU119及びスピンドル制御回路111に入力される。ウォブル周期はクロックの生成やスピンドル制御に使用される。また、セクタ内のシンクフレームタイミングもウォブル周期で作成することができる。
【0011】
記録データはエンコーダ115で8/16変調され、記録パルス発生器110に入力される。記録パルス発生器110では、エンコーダ115から入力された変調データからNRZIを生成して、レーザ制御ドライバ105に出力される。レーザ制御ドライバ105では、入力されたNRZI信号を発光波形に変換し、半導体レーザ(図示せず)のパワーレベル、発光パルス幅の制御を行う。
スピンドル制御回路111は、ウォブル処理部114から入力されたウォブル信号及びMPU119の固定周期発生器から入力された信号によってドライバ駆動のための周波数を生成する。スピンドル制御ドライバ106は、CAV制御時にはスピンドル制御回路111から入力された倍速に応じた一定周波数を電圧に変換してスピンドルモータ103を駆動する。また、CLV制御時には、スピンドル制御回路111から入力されるウォブル信号周期に基づいて生成された可変周波数を電圧変換してスピンドルモータ103に供給する。
【0012】
以下、本発明による書き換え管理について、説明する。
図2は本発明によるセクタの一実施例を示す模式図である。図3はインジケータ領域の記録済み又は未記録の判別を説明するための模式図である。図2に示すように、本実施例のセクタ201はセクタアドレスを示すID領域202、ECC(error correction code)領域204、インジケータ領域205から構成される。インジケータ領域205は本実施例によって設けられえた領域であり、ユーザデータ領域203のデータが確率的にN回書き換えられた場合、インジケータ領域205は予め定められた領域だけ記録される。既に、インジケータ領域に記録されている場合には、更に予め定められている領域だけ記録が追加される。確率的にN回とは、例えば1〜Nまでのタイマーを回転させておき、ユーザデータ領域及びECC領域204を書き換えた時のタイマー値が予め定められた値、例えば、1になった時に新にインジケータの未記録部分に所定の長さの分だけ記録する。したがって、確率的にN回書き換えられるとは、ユーザデータ領域203及びECC領域204を書き換えた時、1〜Nのタイマーの値が所定の値、例えば、1になったことを示す。この場合、確率的には、ユーザデータ領域203及びECC領域204がN回書き換えられた時、インジケータ領域205に所定の長さの領域が新に記録されたことになる。したがって、インジケータ領域205の記録済み領域205aを検出することによって、ユーザデータ領域205及びECC領域204への概略の記録回数を知ることができる。インジケータ領域205に所定の長さのa倍の領域が記録済みの場合には、ユーザデータ領域は確率的に(a×N)〜((a+1)×N)回書き換えられたと見ることができる。なお、これについては、別途に説明する。
図3に示すように、はインジケータ領域205には記録済み領域205aと未記録領域205bとがある。半導体レーザ301から出力された記録用レーザビームによって、セクタ201のユーザデータ領域203やECC領域204が確率的にN回記録された場合、インジケータ領域205も上書きされる。この際、記録を行いながらレーザ光の反射を光検出器302で検出する。反射光のレベルは記録済み領域205aの方が未記録領域205bからの反射光のレベルより小さいので、所定のスレッシュレベルを設けることによって、記録済みか未記録かを判別することができる。図1の回路では、光検出器から得られた反射光をI−Vアンプ104で電圧に変換し、アナログ信号処理回路108を通して反射光処理部109で処理し、MPU119で反射光のレベルから記録済み領域205aか未記録領域205bかを判別し、インジケータ領域205の先頭から記録し、記録済み領域205aと未記録領域205bの境界を検出したらその位置から所定の領域分記録を追加する。
【0013】
図4はインジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の検出と追加の記録を示す模式図及び波形図であり、図4(a)はインジケータ領域の記録済み領域と未記録領域を示す模式図、図4(b)はレーザの反射光から再生された反射光再生信号を示す波形図、図4(c)は記録レーザパワーとリードパワーを示す波形図、図4(d)は所定の領域が記録済み領域として追加されたことを示す模式図である。
図4(a)に示すように、インジケータ領域205の内、4個の領域(斜線の領域)が記録済み領域205aとして示されている。この場合、反射光を反射光処理部109で再生すると、記録済み領域205aから得られる反射光再生信号は未記録領域205bから得られる反射光再生信号より小さいため、図4(a)に示すように、記録済み領域205aから未記録領域205bの間で反射光再生信号の大きさが変化する。この反射光再生信号の振幅の相違によって、記録済み領域205aと未記録領域205bとを判別することができる。
前述したように、ユーザデータ領域203及びECC領域204が確率的にN回書き換えられた場合、インジケータ領域205は所定の長さの領域(以後1個の領域という)分だけ記録が追加され、図4(d)に示すように、5個の領域が記録状態にされる。この場合、図4(c)に示すように、1個の領域分だけ記録レーザパワーが遅延されるように、MPU119から記録パルス発生器110に指令が伝達される。このように、ユーザデータ領域203等が確率的にN回書き換えられ毎に、書き換え回数を示すインジケータ領域205の記録領域が成長していくので、インジケータ領域205の記録済み領域205aと未記録領域205bの境界の位置を知ることによって、当該セクタがどれだけ書き換えられたか(オーバライトされたか)を検出することができる。
前述の実施例では確率的にN回書き換えられた場合、書き換え毎にインジケータ領域205を書き換えている。ところが、書き換え可能回数が多いと、書き換え回数を示すインジケータ領域205が長くなってしまい、1セクタの物理的な長さが長くなり、ディスク上の総セクタ数が少なくなってしまう。例えば、1回の書き換えで、インジケータ領域205の記録済み領域205aを16Tづつ増加させると、1000回の書き換え回数を管理するためには16000T=1000バイト(8/16変調時)ものインジケータ領域205が必要になってしまう。そこで、インジケータ領域05の長さを短くするために、前述したように、確率的にN回、ユーザデータ領域203及びECC領域204を書き換えた場合、インジケータ領域205の1個の領域を記録済みの状態に変更する。例えば、1/100の確率で更新(インジケータ領域205の1個の領域を未記録から記録済みの状態に変更する)すると、統計的に100回の書き換えに対して、インジケータ領域205の1個の領域を記録済み領域に変更すれば良いので、インジケータ領域の長さは160Tで済むことになる。このように、確率的に更新する方法では正確な書き換え回数の管理はできないが、もともと書き換え可能回数自体があいまいなため、このような管理でも問題ない。このようにして得られたセクタ毎の書き換え回数を基に、例えば、ディスクの基準の書き換え可能回数に対して70%以上の書き換え回数になった場合には、記録又は再生装置内で記録後のベリファイ(確認)を行い。ベリファイの結果エラーレートが悪い場合には予備の領域を準備し、そこに記録するようにする。図1の回路図では、デコーダ118でエラー数をチェックし、その結果をMPU119に伝送し、MPU119で評価する。
【0014】
次に、本発明による書き換え管理について、図5を用いて説明する。
図5は本発明による情報記録媒体記録再生装置の書き換え管理に関する動作処理の一実施例を示すフローチャートである。図1のCPU119には1〜Nの数字が順次現れるタイマを備えている。ステップ501では、記録レーザパワーでユーザデータ領域503及びECC領域504を書き換える場合、セクタの記録開始時又はレーザがECC領域504の終端にきた時、タイマの値が、例えば1であるか、他の値(2〜N)であるかを判断する。ステップ501でタイマの値が1の場合、ステップ502に移行して、インジケータ領域205の1個の未記録領域205aを記録して記録済み領域205bとする。また、タイマの値が1以外の値の場合、ステップ503に移行し、インジケータ領域205には記録しない。次に、ステップ504に移行して、インジケータ領域205の記録済み領域502aを反射光処理部109で検出し、MPU119でその値が当該ディスクの記録可能回数の上限を超えたか否かを判断する。ステップ504で上限を超えた場合には、ステップ508に飛んで、そのセクタのスペア領域の割り付けを行う。割り付けられた領域には、当該セクタのユーザデータやECCを記録する。ステップ504で、記録可能回数の上限を超えない場合には、ステップ505に移行して、当該セクタへの書き換え回数が記録上限回数のx%、例えば70%を超えたか否かを判別する。ステップ505で、記録上限回数の70%を超えたと判断された場合、当該セクタ全部を読出し、デコーダ118でエラー数を算出し、エラーのバイト数をMPU119に出力する。ステップ507では、MPU119でエラーのバイト数が所定の値を超えたか否かを判定し、エラーのバイト数が所定の値を超えた場合には、エラー有りと判断される。ステップ507でエラーが所定値以上発生している(Yes)と判断された場合には、当該セクタに対してスペア領域を割り付け、ユーザデータとECCの内容をこのスペア領域に書き込む。ステップ505でエラー数が70%に満たない場合、ステップ507でエラーが所定値以上発生していないと判断された場合には、このフローは終了する。
【0015】
図6は本発明に夜インジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の判別を説明するための模式図及び信号波形図であり、図6(a)は記録前のディスク上のマークを示す模式図、図6(b)は記録後のディスク上のマークを示す模式図、図6(c)はレーザの記録パルスを示す波形図、図6(d)は反射光から得られた信号を示す波形図、図6(e)は記録未記録判別信号を示す波形図である。
図6(a)に示すように、ディスクのインジケータ領域205の記録済み領域205aには既にマーク601が設けられている。このマーク601を記録前マークという。これに対して、図6(b)は記録(オーバライト)後のディスク上のマーク602を示す。半導体レーザから出力される書込みパルス603は、図6(c)に示すように、マルチパルスで出力される。この書込みパルス603によって図6(b)に示すマーク602が形成される。図6(d)は書込みパルス603によるディスクからの反射光を電気信号に変換した反射光再生信号604である。書込みパルス603から反射光再生信号604を差し引いた信号は図6(e)に示すようになる。今、この信号を記録・未記録判別信号605という。記録・未記録判別信号605は記録前のマーク601に相当する部分が低くなる。今この部分を低レベル部605aという。また、記録前のマーク601の間は高いレベルとなる。この部分を記録・未記録判別信号605の高レベル部605bという。記録前の時点では、ディスク上にマークがなく、未記録領域205bとなっている領域では、記録・未記録判別信号605は高レベル部605cを形成する。この高レベル部605cの幅が低レベル部605aの幅の複数倍ある場合には高レベル部605cは未記録領域と判断することができる。即ち、一定期間、例えば、16T期間低レベルが検出されない場合には、この部分は未記録領域205bと判断することができる。
【0016】
図4を用いて説明したように、インジケータ領域205の未記録流域205bへの書込みは1/Nの確率で行なう。例えばユーザデータ領域203及びECC領域204の書換えに対して、1/100の確率でインジケータ領域205の未記録領域205bに書き込む場合、MPU119の内部クロックで動作する1〜100のインクリメントタイマを利用し、MPU119がインジケータ領域205の直前でタイマ値をチェックし、タイマ値が1の場合は続けてインジケータ領域も記録する。そして、未記録領域205bを検出したら、未記録領域205bの開始から一定期間(例えば16T)送れて記録を停止する。
【0017】
図7はインジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の検出と追加の記録を行なわない場合を示す模式図及び波形図であり、図7(a)はインジケータ領域の記録済み領域と未記録領域を示す模式図、図7(b)はレーザの反射光から再生された反射光再生信号を示す波形図、図7(c)は記録レーザパワーとリードパワーを示す波形図である。
インジケータ領域205は図7(a)に示すように、斜線で示す部分が記録済み領域205aであり、白い部分が未記録領域205bである。この場合、反射光を再生した反射光再生信号は図7(b)に示すように、記録済み領域205aは小さく、未記録部分205bは大きくなる。上記の説明で、タイマが1以外の場合、即ち、2〜100の値の場合、図7(c)のレーザパワーで示すように、インジケータ領域205には記録は行なわない。但し、この場合でも未記録領域の判定を行なう。
図7(b)に示すように、インジケータ領域205の記録済み領域205aの長さがLと判定された場合、当該セクタの書換え回数は、以下の式で求めることができる。
書換え回数=(L/1回のDelayの長さ)×N
但し、1回のDelayの長さとは、図4に示すように、ユーザデータ領域203及びECC領域204を確率的にN回書き換えた時にインジケータ領域の未記録領域205bに記録する領域、即ち、1個の領域の長さである。例えば、L=64T、1がでる確率が1/100、Delayの長さ(1個の領域の長さ)を16Tとすると、64/16×100=400となるため、略400回書き換えられたことが分かる。
【0018】
以上述べたように、本発明によれば、各セクタの書換え回数が記録可能上限回数に対して所定の値を超えないとベリファイをしないので、高速に書換えを行なうことができる。また、書換え回数が多くなった時のみベリファイを行なうので、記録データの品質を保証することができる。また、本発明によれば、セクタ毎の書換え管理において、セクタを書き換える度にインクリメントする必要がないので、管理に要するディスク上のスペースをあまり取らない。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、各セクタの書換え回数が記録可能上限回数に対して所定の値を超えないとベリファイをしないので、高速に書換えを行なうことができる。
また、書換え回数が多くなった時のみベリファイを行なうので、記録データの品質を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報記録媒体記録再生装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明によるセクタの一実施例を示す模式図である。
【図3】インジケータ領域の記録済み又は未記録の判別を説明するための模式図である。
【図4】インジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の検出と追加の記録を示す模式図及び波形図である。
【図5】本発明による情報記録媒体記録再生装置の書き換え管理に関する動作処理の一実施例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に夜インジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の判別を説明するための模式図及び信号波形図である。
【図7】インジケータ領域における記録済み領域と未記録領域の検出と追加の記録を行なわない場合を示す模式図及び波形図である。
【符号の説明】
101…光ディスク、102…光ピックアップ、103…スピンドルモータ、104…I−Vアンプ、105…レーザ制御ドライバ、106…スピンドルモータ制御ドライバ、107…フォーカシング及びトラッキング処理部、108…アナログ信号処理回路、109…反射光処理部、110…記録パルス発生器、111…スピンドル制御回路、112…アシンメトリ処理部、113…イコライザ、114…ウォブル処理部、115…エンコーダ、116…PLL回路、117…二値化回路、118…デコーダ、119…MPU、201…セクタ、202…ID領域、203ユーザデータ領域、204…ECC領域、205…インジケータ領域、205a…記録済み領域、205b…未記録領域。
Claims (7)
- 複数のセクタから構成され、前記各セクタにはセクタアドレスを示すID領域と、ユーザデータ領域と、ECC領域と、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域の書換え回数を管理するインジケータ領域とを備え、前記インジケータ領域は、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域がN回書き換えられた時、1/Nの確率で所定の長さずつ記録されることを特徴とする情報記録媒体。
- 請求項1記載の情報記録媒体において、前記インジケータ領域はその始端から順次記録されることを特徴とする情報記録媒体。
- 複数のセクタから構成され、各セクタにはセクタアドレスを示すID領域と、ユーザデータ領域と、ECC領域と、前記ユーザデータ領域及び前記ECC領域の書換え回数を管理するインジケータ領域とが設けられたディスクの当該セクタの書換え回数を管理するために、1〜Nのタイマ値を順次出力するタイマを設け、当該セクタを書き換える毎に前記タイマ値を検出し、前記タイマ値が特定の値の時に、前記インジケータ領域を所定の長さの分だけ記録することを特徴とする情報記録媒体記録装置。
- 請求項3記載の情報記録媒体記録装置において、前記インジケータ領域に記録済み領域と未記録領域がある場合、前記タイマ値が特定の値の時に、前記インジケータ領域の先頭から記録し、記録しながら前記記録済み領域と前記未記録領域の境界を検出し、前記境界を検出したらその位置から一定の長さ記録した後に記録を停止することを特徴とする情報記録媒体記録装置。
- 各セクタのユーザデータ領域及びECC領域の書換え回数Nに対して、1/Nの確率で、インジケータ領域の所定の長さの領域が記録されたディスクのインジケータ領域を再生し、再生されたインジケータ領域の記録長からユーザデータ領域及びECC領域の書換え回数を算出することを特徴とする情報記録媒体再生装置。
- 請求項5記載の情報記録媒体再生装置において、前記セクタの前記算出された書換え回数が前記ディスクの最大書換え可能回数の所定の割合になった場合、前記セクタに記録されたデータを再生し、ECCによるエラー数から記録の質を評価することを特徴とする情報記録媒体再生装置。
- 請求項6記載の情報記録媒体再生装置において、前記エラー数が所定値を超えた場合、スペア領域を設け、前記セクタのユーザデータ及びECCを前記スペア領域に記録することを特徴とする情報記録媒体再生装置。
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