JP2004213431A - 自動改札機用ドア駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来は、ドア軸が縦向きで、モータ軸が横向きであったために、動力伝達系が複雑になり、ドア駆動装置のコストが嵩む。
【解決手段】モータ32のモータ軸47をドア軸24に平行に配置し、モータ軸47とドア軸24とを結ぶ動力伝達系に、連結リンク43がドア軸24に直交する方向に延びるリンク機構40を含むとともに、動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手30を介在させたことを特徴とする。
【効果】モータ軸をドア軸に平行に配置したので、両軸を簡単なリンク機構で結ぶことができ、動力伝達系部品のコストダウンを図ることができる。さらには、ダンパー軸継手で衝撃エネルギーを吸収させるようにしたので、減速機の破損を防止することができる。
【選択図】 図4
【解決手段】モータ32のモータ軸47をドア軸24に平行に配置し、モータ軸47とドア軸24とを結ぶ動力伝達系に、連結リンク43がドア軸24に直交する方向に延びるリンク機構40を含むとともに、動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手30を介在させたことを特徴とする。
【効果】モータ軸をドア軸に平行に配置したので、両軸を簡単なリンク機構で結ぶことができ、動力伝達系部品のコストダウンを図ることができる。さらには、ダンパー軸継手で衝撃エネルギーを吸収させるようにしたので、減速機の破損を防止することができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動改札機用ドア駆動装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動改札機が広く普及してきたが、自動改札機においてドアは重要部品である。そして、ドアの開閉を行わせるドア駆動装置の改善が進められてきた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公平8−10826号公報(第1図)
【0004】
図5は特許文献1の第1図の再掲図である。ただし、符号は振り直すとともに、便宜上、特許文献1の第1図に想像線で示す本体ケーシングを加えた。
101はモータ、102が減速機、103がカム、104はリンク、105はレバー、106はドア軸、107はドア、108は本体ケーシング、109はL字ブラケットであり、モータ101で減速機102を駆動し、この減速機102でカム103を回し、このカム103でリンク104を押し引きし、このリンク104でレバー105を押し引きし、このレバー105でドア軸106を回し、このドア軸106に固定したドア107を開閉させることができる。
【0005】
リンク104の両端はベアリングを介して、ピン111、112に機械的に連結する。これらのベアリングは、当然のことながら定期的に給脂(グリースを補給)する必要があり、その際には、想像線で示した本体ケーシング108の一部を開いて(多くは点検リッドを外して)、給脂作業を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本体ケーシングは、ほぼ密閉箱の形態にするが、微細な塵やゴミが内部に侵入することは避けられない。侵入した塵やゴミはベアリングなどに付着し、長期間放置するとモータが過電流状態になるなど作動不良が起こることがある。そのために、定期点検が不可欠であり、点検頻度が増し、自動改札機としての使い勝手が低下する。
【0007】
また、モータ軸は横向きあり、ドア軸は縦向きであるため、動力伝達系を90°変換する必要がある。この90°変換を上述の特許文献1では、カムとレバーの組合わせて実施していた。この様に動力伝達系を90°変換するは、複数の特殊な部品が必要となり、装置のコストが嵩む。
【0008】
さらには、外径よりも全長が大きなモータを採用したときには、モータが横置きであれば、図5のように、本体ケーシングの長手方向にモータを配置する必要がある。本体ケーシングにL字ブラケットとモータとを水平方向に並べて配置しなければならず、L字ブラケットとモータとが、本体ケーシングの内部スペースのかなりを占める。この結果、本体ケーシングに収納するその他の部品の配置に制約が発生し、機器配置設計が難しくなる。
【0009】
この様に、引用文献1では、給脂作業が不可欠であるために点検頻度が高まること、モータ軸が横向きであるために動力伝達系が複雑になること、及びモータが横置きであるため本体ケーシング内のスペースが圧縮されて、機器配置が難しくなるなどの課題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、これらの課題を解決し得る自動改札機用ドア駆動装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、モータを駆動源とし、縦向きに配置したドア軸を回すことで、このドア軸に取付けたドアを開閉させる自動改札機用ドア駆動装置において、モータのモータ軸をドア軸と平行に配置し、モータ軸とドア軸とを結ぶ動力伝達系に、連結リンクがドア軸に直交する方向に延びるリンク機構を含むとともに、ドア軸を支える軸受及び動力伝達系に配置した軸受は、グリースを封入した密閉型軸受としたことを特徴とする。
【0012】
モータ軸をドア軸に平行に配置すれば、両軸を簡単なリンク機構で結ぶことができ、動力伝達系部品のコストダウンを図ることができる。
また、モータを縦向きに配置することができるため、ドア軸にモータを近づければ、平面視でのドア駆動装置の専有面積が圧縮若しくは縮小化でき、本体ケーシングにおける余剰スペースが増加し、機器類の配置が容易になる。
【0013】
さらに、軸受にグリースを封入した密閉型軸受を採用したので、塵やゴミが軸受内部に侵入する心配はなく、長期間にわたって給脂をすることなく、運転を続けることができる。このため、給脂は不要であり、点検回数を大幅に減らすことができる。
【0014】
請求項2は、動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手を介在させたことを特徴とする。
【0015】
自動改札機では、閉じているドアに人が衝突する可能性がある。動力伝達系には減速機を介在させるが、減速機は内部構造が複雑であるため衝撃に弱く、人がドアに衝突した場合に、減速機は破損する虞がある。しかし、請求項2では、ダンパー軸継手で衝撃エネルギーを吸収させるようにしたので、減速機の破損を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は自動改札機の正面図(通路側を正面とする。)であり、自動改札機10は、横長箱形状の本体ケーシング11に一対のドア12、12を備える。このドア12を開閉するドア駆動装置を以下詳細に説明する。
【0017】
図2は本発明に係る自動改札機用ドア駆動装置の正面図であり、ドア駆動装置20は、ブラケット21の横梁部22に、軸受23、23を介してドア軸24の下部を取付け、軸受25、25を介して制御信号軸26を取付け、軸受27、27を介して駆動軸28を取付け、この駆動軸28の上方に減速機29を配置してダンパー軸継手30で減速機29の出力軸を駆動軸28に弾性的に連結し、減速機29を想像線で示すサブブラケット31で支え、減速機29にモータ32を載せ、更に横梁部22から縦梁部33を延ばし、この縦梁部33の上部から左上梁部34及び右上梁部35を延ばし、この右上梁部35に軸受36、36を介してドア軸24の上部を支え、この様なドア軸24にドア12をビス又はボルトで取外し可能に固定し、ドア軸24と駆動軸28とをリンク機構40で連結した構造物である。
【0018】
リンク機構40は、駆動軸28の下端に取付けたレバー41と、ドア軸24の下端に取付けたレバー42と、これらのレバー41、42にピン44、45を介して連結した連結リンク43と、ピン44、45に対して滑らかに回転運動を行わせるために連結リンク43の両端に内蔵した軸受46、46とからなる。
【0019】
以上の説明から明らかな如く、モータ32のモータ軸47と、ドア軸24とを結ぶ動力伝達系は、本実施例では、減速機29と、ダンパー軸継手30と、駆動軸28と、リンク機構40と、からなる。
【0020】
また、横梁部22、縦梁部33及び左右上梁部34、35からなるブラケット21に、支持パネル48を一体化すれば、この支持パネル48を図1の本体ケーシング11に嵌めることで、ドア駆動装置20を本体ケーシング11に一括して取付けることができる。
【0021】
また、51はリターンスプリングであり、レバー52を介してドア閉方向にドア軸24にトルクを付与する。
【0022】
さらに、ドア軸24の下部にプーリ53を取付け、前記制御信号軸26の下部にもプーリ54を取付け、これらのプーリ53、54にベルト55を掛け渡すことで、ドア軸24の回転角度を制御信号軸26に伝達し、ドア開検知センサ56、ドア閉検知センサ57やその他のセンサ58をオン/オフさせることで、電気的にドアの開閉制御を行うことができる。なお、これらのセンサ56〜58の並び順は変更自在である。
【0023】
ドア軸24はバーチカル軸であり、このドア軸24にモータ軸47を平行に配置すれば、駆動軸28を介するものの実質的に、両軸24、47を簡単なリンク機構40で結ぶことができ、リンク機構40を含む動力伝達系部品のコストダウンを図ることができる。
【0024】
また、モータ32を縦向きに配置することができるため、ドア軸24にモータ32を近づければ、平面視でのドア駆動装置の専有面積が圧縮若しくは縮小化でき、本体ケーシングにおける余剰スペースが増加し、機器類の配置が容易になる。
【0025】
図3は本発明で採用したグリース封入密閉型軸受の断面図であり、軸受23、25、27、36、46は基本的にグリース封入密閉型軸受とする。すなわち、軸受23などは、インナーレースと称する鋼製内輪61と、アウターレースと称する鋼製外輪62と、ボール又はロールと称する複数個の転動体63と、転動体63を保持するリテーナ64と、このリテーナ64及び転動体63回りに充填するグリース65と、このグリース65を封じ込めるために内・外輪61、62間に渡すシールプレート66、66とからなる。
【0026】
シールプレート66、66は、グリースを封じ込めると共に塵やゴミが軸受内部へ侵入することを防止する役割をも果たす。従って、塵やゴミが軸受内部に侵入する心配はなく、長期間にわたって給脂をすることなく、運転を続けることができる。このため、給脂は不要であり、給脂を目的とした点検回数を大幅に減らすことができる。
【0027】
以上の構成からなる自動改札機用ドア駆動装置の作用を次に説明する。
図4は本発明に係るドア駆動装置の分解斜視図である。
先ず、自動改札機用ドア駆動装置20は、モータ32を駆動源とし、縦向き(バーチカル)に配置したドア軸24を回すことで、このドア軸24に取付けたドア12を開閉させることができる。
【0028】
具体的には、毎分1200回転のモータ32の動力を減速比1/40〜1/60程度の減速機29により、毎分20〜30回転(毎秒0.3〜0.5回転)に減速して駆動軸28に伝える。すると、アーム41が矢印の如くスイングし、連結ロッド43を介して別のアーム42を矢印の如くスイングさせる。この結果、ドア軸24が回転し、ドア12が矢印の如く閉じる。モータ32を逆回転させれば、ドア12を開くことができる。
【0029】
ところで、軸受の潤滑方式には、オイル潤滑とグリース潤滑の2種類が主に採用される。オイル潤滑は高速回転に適用し、グリース潤滑は低速回転に適用する。本発明ではドア軸の回転速度は上述の通りに毎秒0.3〜0.5回転程度であり、十分に低速である。従って、グリース潤滑を採用した。グリースが採用できるため、グリース封入密閉型軸受が使えるとも言える。
【0030】
また、モータ32のモータ軸47をドア軸24に平行に配置し、モータ軸47とドア軸24とを結ぶ動力伝達系に、連結リンク43がドア軸24に直交する方向(すなわち水平)に延びるリンク機構40を含むとともに、動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手30を介在させたことを特徴とする。
【0031】
自動改札機では、閉じているドア12に人が衝突する可能性がある。動力伝達系には減速機29を介在させるが、この減速機29は内部構造が複雑であるために衝撃には弱く、大きな衝撃を受けると減速機29は破損する虞がある。しかし、本発明では、ダンパー軸継手30で衝撃エネルギーを吸収させるようにしたので、減速機29の破損を未然に防止することができる。
【0032】
尚、ダンパー軸継手30は、衝撃エネルギーを吸収するラバーを備えていればよく、細かな構造は問わない。
【0033】
また、全ての軸受をグリース封入密閉型軸受にすることを原則とするが、極低速や使用荷重がごく小さいなどの理由があれば、一部の軸受は開放型軸受であってもよい。従って、請求項1での軸受は、重要な軸受の全てを対象とし、画一的に全数の軸受を対象とするものではない。
【0034】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、モータ軸をドア軸に平行に配置したので、両軸を簡単なリンク機構で結ぶことができ、動力伝達系部品のコストダウンを図ることができる。
また、モータを縦向きに配置することができるため、ドア軸にモータを近づければ、平面視でのドア駆動装置の専有面積が圧縮若しくは縮小化でき、本体ケーシングにおける余剰スペースが増加し、機器類の配置が容易になる。
【0035】
さらに、軸受にグリースを封入した密閉型軸受を採用したので、塵やゴミが軸受内部に侵入する心配はなく、長期間にわたって給脂をすることなく、運転を続けることができる。このため、給脂は不要であり、点検回数を大幅に減らすことができる。
【0036】
すなわち、請求項1によれば、給脂作業が不要であるために点検頻度を下げることができ、モータ軸が縦向きであるために動力伝達系を簡単にすることができ、且つモータが縦置きであるため本体ケーシング内の余剰スペースが拡大できて機器の配置が楽になる。この結果、自動改札機のスリム化、稼働率の向上、製造費用の圧縮及びメインテナンス費用の圧縮が可能となる。
【0037】
請求項2は、動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手を介在させたことを特徴とする。
自動改札機では、閉じているドアに人が衝突する可能性がある。動力伝達系には減速機を介在させるが、この減速機が衝撃により破損する虞がある。しかし、請求項2では、ダンパー軸継手で衝撃エネルギーを吸収させるようにしたので、減速機の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動改札機の正面図(通路側から見た図)
【図2】本発明に係る自動改札機用ドア駆動装置の正面図
【図3】本発明で採用したグリース封入密閉型軸受の断面図
【図4】本発明に係るドア駆動装置の分解斜視図
【図5】特許文献1の第1図の再掲図
【符号の説明】
10…自動改札機、11…本体ケーシン、12…ドア、20…自動改札機用ドア駆動装置(ドア駆動装置)、21…ブラケット、23、25、27、36、46…軸受、30…ダンパー軸継手、32…モータ、40…リンク機構、43…連結リンク、47…モータ軸。
【発明の属する技術分野】
本発明は自動改札機用ドア駆動装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動改札機が広く普及してきたが、自動改札機においてドアは重要部品である。そして、ドアの開閉を行わせるドア駆動装置の改善が進められてきた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公平8−10826号公報(第1図)
【0004】
図5は特許文献1の第1図の再掲図である。ただし、符号は振り直すとともに、便宜上、特許文献1の第1図に想像線で示す本体ケーシングを加えた。
101はモータ、102が減速機、103がカム、104はリンク、105はレバー、106はドア軸、107はドア、108は本体ケーシング、109はL字ブラケットであり、モータ101で減速機102を駆動し、この減速機102でカム103を回し、このカム103でリンク104を押し引きし、このリンク104でレバー105を押し引きし、このレバー105でドア軸106を回し、このドア軸106に固定したドア107を開閉させることができる。
【0005】
リンク104の両端はベアリングを介して、ピン111、112に機械的に連結する。これらのベアリングは、当然のことながら定期的に給脂(グリースを補給)する必要があり、その際には、想像線で示した本体ケーシング108の一部を開いて(多くは点検リッドを外して)、給脂作業を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本体ケーシングは、ほぼ密閉箱の形態にするが、微細な塵やゴミが内部に侵入することは避けられない。侵入した塵やゴミはベアリングなどに付着し、長期間放置するとモータが過電流状態になるなど作動不良が起こることがある。そのために、定期点検が不可欠であり、点検頻度が増し、自動改札機としての使い勝手が低下する。
【0007】
また、モータ軸は横向きあり、ドア軸は縦向きであるため、動力伝達系を90°変換する必要がある。この90°変換を上述の特許文献1では、カムとレバーの組合わせて実施していた。この様に動力伝達系を90°変換するは、複数の特殊な部品が必要となり、装置のコストが嵩む。
【0008】
さらには、外径よりも全長が大きなモータを採用したときには、モータが横置きであれば、図5のように、本体ケーシングの長手方向にモータを配置する必要がある。本体ケーシングにL字ブラケットとモータとを水平方向に並べて配置しなければならず、L字ブラケットとモータとが、本体ケーシングの内部スペースのかなりを占める。この結果、本体ケーシングに収納するその他の部品の配置に制約が発生し、機器配置設計が難しくなる。
【0009】
この様に、引用文献1では、給脂作業が不可欠であるために点検頻度が高まること、モータ軸が横向きであるために動力伝達系が複雑になること、及びモータが横置きであるため本体ケーシング内のスペースが圧縮されて、機器配置が難しくなるなどの課題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、これらの課題を解決し得る自動改札機用ドア駆動装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、モータを駆動源とし、縦向きに配置したドア軸を回すことで、このドア軸に取付けたドアを開閉させる自動改札機用ドア駆動装置において、モータのモータ軸をドア軸と平行に配置し、モータ軸とドア軸とを結ぶ動力伝達系に、連結リンクがドア軸に直交する方向に延びるリンク機構を含むとともに、ドア軸を支える軸受及び動力伝達系に配置した軸受は、グリースを封入した密閉型軸受としたことを特徴とする。
【0012】
モータ軸をドア軸に平行に配置すれば、両軸を簡単なリンク機構で結ぶことができ、動力伝達系部品のコストダウンを図ることができる。
また、モータを縦向きに配置することができるため、ドア軸にモータを近づければ、平面視でのドア駆動装置の専有面積が圧縮若しくは縮小化でき、本体ケーシングにおける余剰スペースが増加し、機器類の配置が容易になる。
【0013】
さらに、軸受にグリースを封入した密閉型軸受を採用したので、塵やゴミが軸受内部に侵入する心配はなく、長期間にわたって給脂をすることなく、運転を続けることができる。このため、給脂は不要であり、点検回数を大幅に減らすことができる。
【0014】
請求項2は、動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手を介在させたことを特徴とする。
【0015】
自動改札機では、閉じているドアに人が衝突する可能性がある。動力伝達系には減速機を介在させるが、減速機は内部構造が複雑であるため衝撃に弱く、人がドアに衝突した場合に、減速機は破損する虞がある。しかし、請求項2では、ダンパー軸継手で衝撃エネルギーを吸収させるようにしたので、減速機の破損を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は自動改札機の正面図(通路側を正面とする。)であり、自動改札機10は、横長箱形状の本体ケーシング11に一対のドア12、12を備える。このドア12を開閉するドア駆動装置を以下詳細に説明する。
【0017】
図2は本発明に係る自動改札機用ドア駆動装置の正面図であり、ドア駆動装置20は、ブラケット21の横梁部22に、軸受23、23を介してドア軸24の下部を取付け、軸受25、25を介して制御信号軸26を取付け、軸受27、27を介して駆動軸28を取付け、この駆動軸28の上方に減速機29を配置してダンパー軸継手30で減速機29の出力軸を駆動軸28に弾性的に連結し、減速機29を想像線で示すサブブラケット31で支え、減速機29にモータ32を載せ、更に横梁部22から縦梁部33を延ばし、この縦梁部33の上部から左上梁部34及び右上梁部35を延ばし、この右上梁部35に軸受36、36を介してドア軸24の上部を支え、この様なドア軸24にドア12をビス又はボルトで取外し可能に固定し、ドア軸24と駆動軸28とをリンク機構40で連結した構造物である。
【0018】
リンク機構40は、駆動軸28の下端に取付けたレバー41と、ドア軸24の下端に取付けたレバー42と、これらのレバー41、42にピン44、45を介して連結した連結リンク43と、ピン44、45に対して滑らかに回転運動を行わせるために連結リンク43の両端に内蔵した軸受46、46とからなる。
【0019】
以上の説明から明らかな如く、モータ32のモータ軸47と、ドア軸24とを結ぶ動力伝達系は、本実施例では、減速機29と、ダンパー軸継手30と、駆動軸28と、リンク機構40と、からなる。
【0020】
また、横梁部22、縦梁部33及び左右上梁部34、35からなるブラケット21に、支持パネル48を一体化すれば、この支持パネル48を図1の本体ケーシング11に嵌めることで、ドア駆動装置20を本体ケーシング11に一括して取付けることができる。
【0021】
また、51はリターンスプリングであり、レバー52を介してドア閉方向にドア軸24にトルクを付与する。
【0022】
さらに、ドア軸24の下部にプーリ53を取付け、前記制御信号軸26の下部にもプーリ54を取付け、これらのプーリ53、54にベルト55を掛け渡すことで、ドア軸24の回転角度を制御信号軸26に伝達し、ドア開検知センサ56、ドア閉検知センサ57やその他のセンサ58をオン/オフさせることで、電気的にドアの開閉制御を行うことができる。なお、これらのセンサ56〜58の並び順は変更自在である。
【0023】
ドア軸24はバーチカル軸であり、このドア軸24にモータ軸47を平行に配置すれば、駆動軸28を介するものの実質的に、両軸24、47を簡単なリンク機構40で結ぶことができ、リンク機構40を含む動力伝達系部品のコストダウンを図ることができる。
【0024】
また、モータ32を縦向きに配置することができるため、ドア軸24にモータ32を近づければ、平面視でのドア駆動装置の専有面積が圧縮若しくは縮小化でき、本体ケーシングにおける余剰スペースが増加し、機器類の配置が容易になる。
【0025】
図3は本発明で採用したグリース封入密閉型軸受の断面図であり、軸受23、25、27、36、46は基本的にグリース封入密閉型軸受とする。すなわち、軸受23などは、インナーレースと称する鋼製内輪61と、アウターレースと称する鋼製外輪62と、ボール又はロールと称する複数個の転動体63と、転動体63を保持するリテーナ64と、このリテーナ64及び転動体63回りに充填するグリース65と、このグリース65を封じ込めるために内・外輪61、62間に渡すシールプレート66、66とからなる。
【0026】
シールプレート66、66は、グリースを封じ込めると共に塵やゴミが軸受内部へ侵入することを防止する役割をも果たす。従って、塵やゴミが軸受内部に侵入する心配はなく、長期間にわたって給脂をすることなく、運転を続けることができる。このため、給脂は不要であり、給脂を目的とした点検回数を大幅に減らすことができる。
【0027】
以上の構成からなる自動改札機用ドア駆動装置の作用を次に説明する。
図4は本発明に係るドア駆動装置の分解斜視図である。
先ず、自動改札機用ドア駆動装置20は、モータ32を駆動源とし、縦向き(バーチカル)に配置したドア軸24を回すことで、このドア軸24に取付けたドア12を開閉させることができる。
【0028】
具体的には、毎分1200回転のモータ32の動力を減速比1/40〜1/60程度の減速機29により、毎分20〜30回転(毎秒0.3〜0.5回転)に減速して駆動軸28に伝える。すると、アーム41が矢印の如くスイングし、連結ロッド43を介して別のアーム42を矢印の如くスイングさせる。この結果、ドア軸24が回転し、ドア12が矢印の如く閉じる。モータ32を逆回転させれば、ドア12を開くことができる。
【0029】
ところで、軸受の潤滑方式には、オイル潤滑とグリース潤滑の2種類が主に採用される。オイル潤滑は高速回転に適用し、グリース潤滑は低速回転に適用する。本発明ではドア軸の回転速度は上述の通りに毎秒0.3〜0.5回転程度であり、十分に低速である。従って、グリース潤滑を採用した。グリースが採用できるため、グリース封入密閉型軸受が使えるとも言える。
【0030】
また、モータ32のモータ軸47をドア軸24に平行に配置し、モータ軸47とドア軸24とを結ぶ動力伝達系に、連結リンク43がドア軸24に直交する方向(すなわち水平)に延びるリンク機構40を含むとともに、動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手30を介在させたことを特徴とする。
【0031】
自動改札機では、閉じているドア12に人が衝突する可能性がある。動力伝達系には減速機29を介在させるが、この減速機29は内部構造が複雑であるために衝撃には弱く、大きな衝撃を受けると減速機29は破損する虞がある。しかし、本発明では、ダンパー軸継手30で衝撃エネルギーを吸収させるようにしたので、減速機29の破損を未然に防止することができる。
【0032】
尚、ダンパー軸継手30は、衝撃エネルギーを吸収するラバーを備えていればよく、細かな構造は問わない。
【0033】
また、全ての軸受をグリース封入密閉型軸受にすることを原則とするが、極低速や使用荷重がごく小さいなどの理由があれば、一部の軸受は開放型軸受であってもよい。従って、請求項1での軸受は、重要な軸受の全てを対象とし、画一的に全数の軸受を対象とするものではない。
【0034】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、モータ軸をドア軸に平行に配置したので、両軸を簡単なリンク機構で結ぶことができ、動力伝達系部品のコストダウンを図ることができる。
また、モータを縦向きに配置することができるため、ドア軸にモータを近づければ、平面視でのドア駆動装置の専有面積が圧縮若しくは縮小化でき、本体ケーシングにおける余剰スペースが増加し、機器類の配置が容易になる。
【0035】
さらに、軸受にグリースを封入した密閉型軸受を採用したので、塵やゴミが軸受内部に侵入する心配はなく、長期間にわたって給脂をすることなく、運転を続けることができる。このため、給脂は不要であり、点検回数を大幅に減らすことができる。
【0036】
すなわち、請求項1によれば、給脂作業が不要であるために点検頻度を下げることができ、モータ軸が縦向きであるために動力伝達系を簡単にすることができ、且つモータが縦置きであるため本体ケーシング内の余剰スペースが拡大できて機器の配置が楽になる。この結果、自動改札機のスリム化、稼働率の向上、製造費用の圧縮及びメインテナンス費用の圧縮が可能となる。
【0037】
請求項2は、動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手を介在させたことを特徴とする。
自動改札機では、閉じているドアに人が衝突する可能性がある。動力伝達系には減速機を介在させるが、この減速機が衝撃により破損する虞がある。しかし、請求項2では、ダンパー軸継手で衝撃エネルギーを吸収させるようにしたので、減速機の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動改札機の正面図(通路側から見た図)
【図2】本発明に係る自動改札機用ドア駆動装置の正面図
【図3】本発明で採用したグリース封入密閉型軸受の断面図
【図4】本発明に係るドア駆動装置の分解斜視図
【図5】特許文献1の第1図の再掲図
【符号の説明】
10…自動改札機、11…本体ケーシン、12…ドア、20…自動改札機用ドア駆動装置(ドア駆動装置)、21…ブラケット、23、25、27、36、46…軸受、30…ダンパー軸継手、32…モータ、40…リンク機構、43…連結リンク、47…モータ軸。
Claims (2)
- モータを駆動源とし、縦向きに配置したドア軸を回すことで、このドア軸に取付けたドアを開閉させる自動改札機用ドア駆動装置において、前記モータのモータ軸を前記ドア軸と平行に配置し、モータ軸とドア軸とを結ぶ動力伝達系に、連結リンクがドア軸に直交する方向に延びるリンク機構を含むとともに、ドア軸を支える軸受及び動力伝達系に配置した軸受は、グリースを封入した密閉型軸受としたことを特徴とする自動改札機用ドア駆動装置。
- 前記動力伝達系に、衝撃エネルギーを吸収するラバーを含むダンパー軸継手を介在させたことを特徴とする請求項1記載の自動改札機用ドア駆動装置。
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2003
- 2003-01-06 JP JP2003000675A patent/JP2004213431A/ja active Pending
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