JP2004213405A - 画像処理装置および画像処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】本来は孤立点でない画像部分が孤立点として誤検出されている場合でも,網点領域か否かの判定が正しく可能な画像処理装置および画像処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明の画像処理装置では,各周期性検出部13〜17は,それぞれサイズが異なる所定の領域内に複数の小領域を設定し,各小領域内の孤立点数をカウントし,各カウント値をそれぞれのしきい値と比較し,すべてのカウント値がそれぞれのしきい値以上である場合に,孤立点の分布が周期的であると判断する。さらに,孤立点カウント部12のカウンタ値に応じて,各周期性検出部13〜17の判断結果からセレクタ18によって選択された判断結果に基づいて,孤立点の分布が周期的であると判断された場合に,網点判断部19は注目画素を網点領域内の画素であると判断する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の画像処理装置では,各周期性検出部13〜17は,それぞれサイズが異なる所定の領域内に複数の小領域を設定し,各小領域内の孤立点数をカウントし,各カウント値をそれぞれのしきい値と比較し,すべてのカウント値がそれぞれのしきい値以上である場合に,孤立点の分布が周期的であると判断する。さらに,孤立点カウント部12のカウンタ値に応じて,各周期性検出部13〜17の判断結果からセレクタ18によって選択された判断結果に基づいて,孤立点の分布が周期的であると判断された場合に,網点判断部19は注目画素を網点領域内の画素であると判断する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,入力画像から網点領域を判別することにより画像処理を行う画像処理装置および画像処理プログラムに関する。さらに詳細には,コピー機やプリンタ等における入力画像データにおける,所定のデータ領域が網点領域かどうかの判別を通じて画像処理を行う画像処理装置および画像処理プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より,コピー機やプリンタ等に搭載される画像処理装置では,入力された画像を文字領域や網点領域に区分し,出力する際にそれぞれの特徴に適した画像処理を施すことが行われている。例えば,文字領域ではエッジ強調等を行い,網点領域では平滑化処理等を行うのである。一般に,網点領域の判別は,所定領域内に存在する孤立点の個数を所定値と比較することにより行われている。従来より,画像データから網点領域を良好に判別するために,種々の画像処理装置が提案されている(例えば,特許文献1,特許文献2参照。)。
【0003】
例えば,特許文献1に記載の画像処理装置では,入力画像をブロック化し,それぞれのブロックについて網点領域であるか否かを判定する。その際,同一ブロックの判定のためにフィルタ領域をずらして複数回の判定を行う。それらの結果が異なった場合には網点であるとしても低線数の網点領域であるので,判定としてはこれを非網点領域とする。低線数の網点領域では,非網点領域と誤判断されることよりも,同一領域内での判定結果の混在の方がより大きな問題となるからである。これにより,低線数網点領域の判定結果の混在を防いだ画像処理装置が得られた。
【0004】
また,特許文献2に記載の画像処理装置では,それぞれ異なるサイズのウインドウもしくはそれぞれ異なるスクリーン線数による網点部の検出を行う。そのそれぞれについて,所定領域の網点らしさに対応する評価値を算出し,その算出された値に基づき網点領域であるか否かを判断する。これにより,スクリーン角度やスクリーン線数の異なった網点であっても,検出可能な画像処理装置が得られた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−308447号公報(第4−5頁)
【特許文献2】
特開2002−24837号公報(第4−6頁,第4−15図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記した従来の画像処理装置による網点領域の判別では,いずれも,所定領域全体に含まれる孤立点の個数を判定の基準としている。ところが,例えば,手書き文字では,場所による濃淡差が発生しやすく,線であるはずの部分が途切れて読み込まれる場合がある。あるいは,ファクシミリ出力などで,その解像度によっては斜線が階段状となって現れている場合があり,これが点線のように読み込まれる場合がある。このように,濃淡やかすれ,にじみ等が多く発生した原稿を画像データとして入力した場合,本来は孤立点でない斜線等が,データ上は孤立点の連続のように現れる場合がある。このように現れた偽孤立点がそれぞれ全て孤立点として検出された場合,その領域が網点領域と誤判別されるおそれがあるという問題点があった。
【0007】
本発明は,前記した従来の画像処理装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,本来は孤立点でない画像部分が孤立点として誤検出されている場合でも,網点領域か否かの判定が正しく可能な画像処理装置および画像処理プログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決を目的としてなされた本発明の画像処理装置は,画像データから孤立点を抽出し,その抽出結果に応じた画像処理を行う画像処理装置であって,入力画像データ中の孤立点を検出する孤立点検出手段と,注目画素の周囲の所定の領域内の孤立点の分布が周期的であるか否かを判断する周期性判断手段と,周期性判断手段の判断結果に基づいて,注目画素が網点領域内の画素であるか否かを判別する網点判別手段とを有し,周期性判断手段は,所定の領域内に複数の小領域を設定し,各小領域内の孤立点数をカウントし,各カウント値をそれぞれのしきい値と比較し,すべてのカウント値がそれぞれのしきい値以上である場合に,孤立点の分布が周期的であると判断するものである。
【0009】
本発明の画像処理装置によれば,孤立点検出手段により孤立点が検出され,周期性判断手段により孤立点の周期性が判断され,その結果に基づいて網点判別手段により網点領域であるか否かが判別される。つまり,孤立点の分布が周期的であると判断された場合に,その注目画素が網点領域内の画素であると判断されるのである。さらに,この周期性判断手段は,所定の領域内に複数の小領域を設定して,それぞれの小領域内の孤立点数をカウントするものであるので,例えば,注目画素の四方に各小領域を設けることができる。そのようにすれば,注目画素の全周囲にある孤立点数でなく,各方向にある孤立点数をそれぞれカウントすることとなるので,斜線等が孤立点と誤判断された場合のように,孤立点の位置に方向性があるものを網点領域と区別できる。従って,本来は孤立点でない画像部分が孤立点として誤検出されている場合でも,網点領域か否かの判定が正しくできる。
【0010】
また,本発明は,所定の領域のサイズが異なる複数の周期性判断手段と,最大の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウンタと,孤立点カウンタのカウンタ値に応じて複数の周期性判断手段の判断結果を選択するセレクタとを有し,網点判別手段は,セレクタにより選択された判断結果に基づいて判別を行うことが望ましい。
このようにすれば,最大領域内の孤立点数から判断のために最適な大きさの所定の領域が選択されるからである。例えば,最大領域に多数の孤立点が含まれている場合には,注目画素から離れた領域を除いて,注目画素近傍の小さい所定領域において周期性を判断する。これにより,他の領域の影響を排して,注目画素の近傍について領域判断をすることが可能となる。
【0011】
さらに,本発明は,コンピュータに,画像データから孤立点を抽出させ,その抽出結果に応じた画像処理を行わせる画像処理プログラムであって,コンピュータに,入力画像データ中の孤立点を検出する孤立点検出手順と,注目画素の周囲の所定の領域内の孤立点の分布が周期的であるか否かを判断する周期性判断手順と,周期性判断手順での判断結果に基づいて,注目画素が網点領域内の画素であるか否かを判別する網点判別手順とを実行させ,周期性判断手順では,コンピュータに,所定の領域内に複数の小領域を設定させ,各小領域内の孤立点数をカウントさせ,各カウント値をそれぞれのしきい値と比較させ,すべてのカウント値がそれぞれのしきい値以上である場合に,孤立点の分布が周期的であると判断させる画像処理プログラムにも及ぶ。
【0012】
また,本発明は,コンピュータに,所定の領域のサイズが異なる複数の周期性判断手順と,最大の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウント手順と,孤立点カウント手順のカウンタ値に応じて複数の周期性判断手順の判断結果を選択するセレクト手順とを実行させ,網点判別手順では,コンピュータに,セレクト手順で選択された判断結果に基づいて判別を行わせることが望ましい。
【0013】
また,本発明は,コンピュータに,注目画素の周囲の第1の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウント手順と,孤立点カウント手順のカウンタ値に応じたサイズにより,第1の所定の領域内において,注目画素の周囲の第2の所定の領域を設定する領域サイズ設定手順とを実行させ,領域サイズ設定手順で設定された第2の所定の領域により,周期性判断手順を行わせるようにしてもよい。
このようにすれば,領域サイズ設定手順によって,孤立点カウント手順のカウント値に応じて最適な大きさの所定の領域を設定することができ,複数の周期性判断手順やセレクト手順を備える必要がないからである。
【0014】
【発明の実施の形態】
「第1の実施の形態」
以下,本発明を具体化した第1の実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態の画像処理装置は,コピー機やプリンタ,スキャナ等に搭載され,入力画像データから網点領域を判別するためのものである。
【0015】
本実施の形態の画像処理装置1は,入力した画像データから網点領域を判別するための構成として,図1に示すような網点検出部10を有している。網点検出部10は,孤立点検出部11,孤立点カウント部12,第1周期性検出部13,第2周期性検出部14,第3周期性検出部15,第4周期性検出部16,第5周期性検出部17,セレクタ18,網点判断部19を備えている。
【0016】
孤立点検出部11は,所定の領域内の孤立点をすべて検出する孤立点検出手順を行い,その画素位置を記憶する。孤立点検出手順については種々の方法が既知となっており,それらのうちから適当なものを使用すればよい。例えば,注目画素の画像データ(明度値)が,その画素を取り囲む8画素の画像データのいずれよりも大きい(または小さい)ものを孤立点として検出してもよい。孤立点カウント部12は,孤立点検出部11によって孤立点検出が終了している領域のうち,所定のn×n画素の領域内にある孤立点の個数をカウントする孤立点カウント手順を行うものである。
【0017】
5つの各周期性検出部13〜17は,ほぼ同じ構造であり,それぞれ所定の領域内の孤立点の分布が周期的であるか否かを判断する周期性判断手順を行う部分である。いずれも,図2に示すように,注目画素20を中心として,それぞれ所定の大きさ(w画素×w画素)の領域30を設定するようになっている。第1〜第5の各周期性検出部13〜17の違いは,この領域30の大きさ(w)の違いである。さらに,領域30を4つの小領域30A,30B,30C,30Dに分け,それぞれの小領域に含まれる孤立点の個数をカウントするのである。各小領域30A〜30Dは,図2に示すように,いずれも同じ形状・大きさ(u画素×v画素)であり,uとvとwとは,u=v+1;w=u+v;の2式を満たす関係にある。この領域30は,上記のn×n画素領域の範囲内に設けられるので,許容されるwの範囲は,5≦w≦nである。
【0018】
次に,セレクタ18は,孤立点カウント部12の結果に従って,各周期性検出部13〜17のうちから採用するものを選択するセレクト手順を行うものである。つまり,n×n画素領域内に検出された全孤立点の個数に応じて,領域属性を判断するモデル領域としての領域30の大きさが選択される。
網点判断部19は,セレクタ18が選択した周期性検出部13〜17の結果から,その注目画素が網点領域内の画素であるかどうかを判断する網点判別手順を行うものである。網点判断部19における判断基準は,選択された周期性検出部13〜17の各小領域30A〜30Dに含まれる孤立点の個数が,それぞれ所定のしきい値以上であることである。網点領域は孤立点が均等に存在することが特徴であるので,一般的には各小領域30A〜30Dについてのしきい値は同じ値である。ただし,網点領域の辺縁部等では,これらのしきい値を変えて実行することもできる。
【0019】
次に,網点検出部10の処理の流れについて,具体的な例を利用して説明する。ここでは,孤立点カウント部12でカウントする範囲の大きさはn×n=25×25(画素×画素)とし,入力解像度を850dpiとする。網点領域の印刷スクリーン数(lpi(ラインペア/インチ))と,その網点を構成する孤立点同士の画素間隔(画素)と,上記25×25画素範囲内に含まれる網点の孤立点数(個)との間には所定の関係がある。その主なスクリーン線数に対応する各数値はおよそ以下の表のようになる。ただし,ここでの孤立点数は,25×25画素領域と各網点領域との面積比から算出したものであり,読み込み時の配置によっては,この表の値からやや誤差が生じる。
【0020】
【表1】
【0021】
網点検出部10に入力された画像データは,まず孤立点検出部11において所定の領域内の孤立点の位置が全て検出される。次に,注目画素を中心として25×25画素の領域を設定する。孤立点カウント部12では,その設定された領域に含まれる全孤立点の個数を数える。
【0022】
さらに,領域内の孤立点の位置データは,孤立点カウント部12に入力されると同時に,各周期性検出部13〜17の全てに入力される。ここでは,各周期性検出部13〜17の検出領域30を,図3に示したように,それぞれ領域31〜35として区別する。第1周期性検出部13での検出対象となる領域31の1辺はw=25であり,u=13,v=12である。第2周期性検出部14の領域32は,w=21,u=11,v=10である。第3周期性検出部15の領域33は,w=17,u=9,v=8である。第4周期性検出部16の領域34は,w=13,u=7,v=6である。第5周期性検出部17の領域35は,w=9,u=5,v=4である。
【0023】
各周期性検出部13〜17では,各領域31〜35の各小領域A〜D内にある孤立点の個数をそれぞれカウントする。さらに,各小領域A〜D内でカウントされた孤立点の個数をそれぞれしきい値と比較する。ここでは,このしきい値は全て「1」とする。すなわち,4つの小領域A〜Dの全てに孤立点が存在すれば,その周期性検出部13〜17による検出結果は「1」となる。
【0024】
各周期性検出部13〜17の検出結果は,全てセレクタ18に入力される。セレクタ18では,孤立点カウント部12による孤立点個数に応じて各周期性検出部13〜17のいずれかを選択する。その選択された周期性検出部13〜17の結果が網点判断部19に入力される。セレクタ18での選択条件は,図3の各領域31〜35の上に四角で囲って示している。すなわち,25×25画素領域内の孤立点数(k個)が,5≦k<19の範囲にある場合は第1周期性検出部13の領域31が選択される。10≦k<27では第2周期性検出部14の領域32,15≦k<41では第3周期性検出部15の領域33,25≦k<71では第4周期性検出部16の領域34,50≦k<159では第5周期性検出部17の領域35がそれぞれ選択される。ここで,孤立点数の範囲条件に互いに重複があるのは,入力時のボケやかすれ,位置ずれ等によって孤立点検出に多少の誤差があっても,網点領域の判断を正しく行うためである。そして,2つ以上の条件に当てはまる場合は,その全ての結果が選択される。
【0025】
次に,網点判断部19は,セレクタ18によって選択された周期性検出部13〜17の検出結果の論理和を取る。すなわち,上記のセレクタ18によって,複数の周期性検出部13〜17が選択された場合は,そのいずれかの検出結果が「1」であれば,この注目画素は網点領域内の画素であると判断される。
【0026】
従って,網点検出部10では,各方向に均等に孤立点があるかどうかを検出している。所定の周期性検出部13〜17の全ての小領域に孤立点があれば周期的に孤立点があることを示し,網点領域であると判断できる。特定の方向にのみ孤立点がある場合は,孤立点の数が十分にあっても網点領域ではないと判断される。従って,斜線等が孤立点の連続と誤って読み込まれた場合でも,その部分が網点領域と判断されることはない。
【0027】
以上詳細に説明したように第1の実施の形態の画像処理装置1によれば,各方向に均等に孤立点があるかどうかを検出することにより,網点領域であるかどうかが判断される。従って,特定の方向へ並んだ孤立点は,網点領域ではないと判断される。これにより,本来孤立点ではない斜線等の画像が孤立点として誤検出されている場合でも網点領域か否かの判定が正しくできる。
【0028】
「第2の実施の形態」
次に,本発明を具体化した第2の実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は,第1の実施の形態の各周期性検出部13〜17における小領域の分割方法が異なるのみである。
【0029】
この実施の形態では,各小領域30A〜Dに代えて,図4に示した形式の領域40を使用する。領域40は,注目画素20を中心としたw画素×w画素の領域であり,図のように5つの小領域40A,40B,40C,40D,40Eが設定される。外周の4領域40A〜40Dは,それぞれ幅yのL字型であり,各辺は,第1の実施の形態の領域30の分割箇所と同様のw,u,vによって決定されている。また,yとzは,y+z<w/2;を満たすものであり,中央の小領域40Eと周囲の小領域40A〜40Dとの間に所定の隙間が設けられている。
【0030】
各周期性検出部13〜17では,第1の実施の形態の領域31〜35の場合と同様に,異なるwを持つ複数の領域40が設定されている。そして,各注目画素20について,所定の小領域40A〜40Eに含まれる孤立点の個数を数え,そのそれぞれを所定のしきい値と比較する。次に,第1の実施の形態と同様に,それらの結果のうちセレクタ18で選択されたものについて,網点判断部19で論理和が取られることにより領域判別が行われる。
【0031】
この実施の形態によれば,注目画素を中心とした周囲の各方向のみでなく,注目画素のごく近傍と注目画素から所定距離範囲とをともに検出対象とするので,一箇所に集中した孤立点のかたまりのようなものが,網点領域と判断されることがない。
【0032】
以上詳細に説明したように第2の実施の形態の画像処理装置では,第1の実施の形態の画像処理装置1と同様に,本来孤立点ではない画像が孤立点として誤検出されている場合でも網点領域か否かの判定が正しくできる。
【0033】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,上記各実施の形態では,ハード処理を行っているが,同様の処理をソフト処理とし,各手順を順に行うことも可能である。
また例えば,上記各実施の形態では,孤立点カウント部12と各周期性検出部13〜17とをすべて並行して実行し,それらの結果を利用して適切なものがセレクタ18において選択されるとした。しかし,まず孤立点カウント部12のみを実行し,その結果によって,実行すべき周期性検出部13〜17をセレクタ18で選択し,その選択された周期性検出部13〜17のみを実行することもできる。あるいは,ソフト処理とした場合には,孤立点カウント部12の結果に応じて,周期性を判断するための所定の領域の大きさを設定する領域サイズ設定手順を設けることもできる。
また例えば,上記各実施の形態では,周期性検出部として第1〜第5までの5通りとしたが,この数はこれに限らない。また,n,w,u,v,y,z等の各数値もそれぞれ例示であることはもちろんである。
また例えば,上記各実施の形態の各周期性検出部における小領域の分割方法や分割数は,これらに限るものではない。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば,本来孤立点ではない画像が孤立点として誤検出されている場合でも網点領域か否かの判定が正しく可能な画像処理装置および画像処理プログラムが提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置の網点検出部の概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係る各周期性検出部の構成を示す説明図である。
【図3】各周期性検出部の例を示す説明図である。
【図4】第2の実施の形態に係る各周期性検出部の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像処理装置
11 孤立点検出部(孤立点検出手段)
12 孤立点カウント部(孤立点カウンタ)
13 第1周期性検出部(周期性判断手段)
14 第2周期性検出部(周期性判断手段)
15 第3周期性検出部(周期性判断手段)
16 第4周期性検出部(周期性判断手段)
17 第5周期性検出部(周期性判断手段)
18 セレクタ(セレクタ)
19 網点判断部(網点判断手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は,入力画像から網点領域を判別することにより画像処理を行う画像処理装置および画像処理プログラムに関する。さらに詳細には,コピー機やプリンタ等における入力画像データにおける,所定のデータ領域が網点領域かどうかの判別を通じて画像処理を行う画像処理装置および画像処理プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より,コピー機やプリンタ等に搭載される画像処理装置では,入力された画像を文字領域や網点領域に区分し,出力する際にそれぞれの特徴に適した画像処理を施すことが行われている。例えば,文字領域ではエッジ強調等を行い,網点領域では平滑化処理等を行うのである。一般に,網点領域の判別は,所定領域内に存在する孤立点の個数を所定値と比較することにより行われている。従来より,画像データから網点領域を良好に判別するために,種々の画像処理装置が提案されている(例えば,特許文献1,特許文献2参照。)。
【0003】
例えば,特許文献1に記載の画像処理装置では,入力画像をブロック化し,それぞれのブロックについて網点領域であるか否かを判定する。その際,同一ブロックの判定のためにフィルタ領域をずらして複数回の判定を行う。それらの結果が異なった場合には網点であるとしても低線数の網点領域であるので,判定としてはこれを非網点領域とする。低線数の網点領域では,非網点領域と誤判断されることよりも,同一領域内での判定結果の混在の方がより大きな問題となるからである。これにより,低線数網点領域の判定結果の混在を防いだ画像処理装置が得られた。
【0004】
また,特許文献2に記載の画像処理装置では,それぞれ異なるサイズのウインドウもしくはそれぞれ異なるスクリーン線数による網点部の検出を行う。そのそれぞれについて,所定領域の網点らしさに対応する評価値を算出し,その算出された値に基づき網点領域であるか否かを判断する。これにより,スクリーン角度やスクリーン線数の異なった網点であっても,検出可能な画像処理装置が得られた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−308447号公報(第4−5頁)
【特許文献2】
特開2002−24837号公報(第4−6頁,第4−15図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記した従来の画像処理装置による網点領域の判別では,いずれも,所定領域全体に含まれる孤立点の個数を判定の基準としている。ところが,例えば,手書き文字では,場所による濃淡差が発生しやすく,線であるはずの部分が途切れて読み込まれる場合がある。あるいは,ファクシミリ出力などで,その解像度によっては斜線が階段状となって現れている場合があり,これが点線のように読み込まれる場合がある。このように,濃淡やかすれ,にじみ等が多く発生した原稿を画像データとして入力した場合,本来は孤立点でない斜線等が,データ上は孤立点の連続のように現れる場合がある。このように現れた偽孤立点がそれぞれ全て孤立点として検出された場合,その領域が網点領域と誤判別されるおそれがあるという問題点があった。
【0007】
本発明は,前記した従来の画像処理装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,本来は孤立点でない画像部分が孤立点として誤検出されている場合でも,網点領域か否かの判定が正しく可能な画像処理装置および画像処理プログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決を目的としてなされた本発明の画像処理装置は,画像データから孤立点を抽出し,その抽出結果に応じた画像処理を行う画像処理装置であって,入力画像データ中の孤立点を検出する孤立点検出手段と,注目画素の周囲の所定の領域内の孤立点の分布が周期的であるか否かを判断する周期性判断手段と,周期性判断手段の判断結果に基づいて,注目画素が網点領域内の画素であるか否かを判別する網点判別手段とを有し,周期性判断手段は,所定の領域内に複数の小領域を設定し,各小領域内の孤立点数をカウントし,各カウント値をそれぞれのしきい値と比較し,すべてのカウント値がそれぞれのしきい値以上である場合に,孤立点の分布が周期的であると判断するものである。
【0009】
本発明の画像処理装置によれば,孤立点検出手段により孤立点が検出され,周期性判断手段により孤立点の周期性が判断され,その結果に基づいて網点判別手段により網点領域であるか否かが判別される。つまり,孤立点の分布が周期的であると判断された場合に,その注目画素が網点領域内の画素であると判断されるのである。さらに,この周期性判断手段は,所定の領域内に複数の小領域を設定して,それぞれの小領域内の孤立点数をカウントするものであるので,例えば,注目画素の四方に各小領域を設けることができる。そのようにすれば,注目画素の全周囲にある孤立点数でなく,各方向にある孤立点数をそれぞれカウントすることとなるので,斜線等が孤立点と誤判断された場合のように,孤立点の位置に方向性があるものを網点領域と区別できる。従って,本来は孤立点でない画像部分が孤立点として誤検出されている場合でも,網点領域か否かの判定が正しくできる。
【0010】
また,本発明は,所定の領域のサイズが異なる複数の周期性判断手段と,最大の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウンタと,孤立点カウンタのカウンタ値に応じて複数の周期性判断手段の判断結果を選択するセレクタとを有し,網点判別手段は,セレクタにより選択された判断結果に基づいて判別を行うことが望ましい。
このようにすれば,最大領域内の孤立点数から判断のために最適な大きさの所定の領域が選択されるからである。例えば,最大領域に多数の孤立点が含まれている場合には,注目画素から離れた領域を除いて,注目画素近傍の小さい所定領域において周期性を判断する。これにより,他の領域の影響を排して,注目画素の近傍について領域判断をすることが可能となる。
【0011】
さらに,本発明は,コンピュータに,画像データから孤立点を抽出させ,その抽出結果に応じた画像処理を行わせる画像処理プログラムであって,コンピュータに,入力画像データ中の孤立点を検出する孤立点検出手順と,注目画素の周囲の所定の領域内の孤立点の分布が周期的であるか否かを判断する周期性判断手順と,周期性判断手順での判断結果に基づいて,注目画素が網点領域内の画素であるか否かを判別する網点判別手順とを実行させ,周期性判断手順では,コンピュータに,所定の領域内に複数の小領域を設定させ,各小領域内の孤立点数をカウントさせ,各カウント値をそれぞれのしきい値と比較させ,すべてのカウント値がそれぞれのしきい値以上である場合に,孤立点の分布が周期的であると判断させる画像処理プログラムにも及ぶ。
【0012】
また,本発明は,コンピュータに,所定の領域のサイズが異なる複数の周期性判断手順と,最大の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウント手順と,孤立点カウント手順のカウンタ値に応じて複数の周期性判断手順の判断結果を選択するセレクト手順とを実行させ,網点判別手順では,コンピュータに,セレクト手順で選択された判断結果に基づいて判別を行わせることが望ましい。
【0013】
また,本発明は,コンピュータに,注目画素の周囲の第1の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウント手順と,孤立点カウント手順のカウンタ値に応じたサイズにより,第1の所定の領域内において,注目画素の周囲の第2の所定の領域を設定する領域サイズ設定手順とを実行させ,領域サイズ設定手順で設定された第2の所定の領域により,周期性判断手順を行わせるようにしてもよい。
このようにすれば,領域サイズ設定手順によって,孤立点カウント手順のカウント値に応じて最適な大きさの所定の領域を設定することができ,複数の周期性判断手順やセレクト手順を備える必要がないからである。
【0014】
【発明の実施の形態】
「第1の実施の形態」
以下,本発明を具体化した第1の実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態の画像処理装置は,コピー機やプリンタ,スキャナ等に搭載され,入力画像データから網点領域を判別するためのものである。
【0015】
本実施の形態の画像処理装置1は,入力した画像データから網点領域を判別するための構成として,図1に示すような網点検出部10を有している。網点検出部10は,孤立点検出部11,孤立点カウント部12,第1周期性検出部13,第2周期性検出部14,第3周期性検出部15,第4周期性検出部16,第5周期性検出部17,セレクタ18,網点判断部19を備えている。
【0016】
孤立点検出部11は,所定の領域内の孤立点をすべて検出する孤立点検出手順を行い,その画素位置を記憶する。孤立点検出手順については種々の方法が既知となっており,それらのうちから適当なものを使用すればよい。例えば,注目画素の画像データ(明度値)が,その画素を取り囲む8画素の画像データのいずれよりも大きい(または小さい)ものを孤立点として検出してもよい。孤立点カウント部12は,孤立点検出部11によって孤立点検出が終了している領域のうち,所定のn×n画素の領域内にある孤立点の個数をカウントする孤立点カウント手順を行うものである。
【0017】
5つの各周期性検出部13〜17は,ほぼ同じ構造であり,それぞれ所定の領域内の孤立点の分布が周期的であるか否かを判断する周期性判断手順を行う部分である。いずれも,図2に示すように,注目画素20を中心として,それぞれ所定の大きさ(w画素×w画素)の領域30を設定するようになっている。第1〜第5の各周期性検出部13〜17の違いは,この領域30の大きさ(w)の違いである。さらに,領域30を4つの小領域30A,30B,30C,30Dに分け,それぞれの小領域に含まれる孤立点の個数をカウントするのである。各小領域30A〜30Dは,図2に示すように,いずれも同じ形状・大きさ(u画素×v画素)であり,uとvとwとは,u=v+1;w=u+v;の2式を満たす関係にある。この領域30は,上記のn×n画素領域の範囲内に設けられるので,許容されるwの範囲は,5≦w≦nである。
【0018】
次に,セレクタ18は,孤立点カウント部12の結果に従って,各周期性検出部13〜17のうちから採用するものを選択するセレクト手順を行うものである。つまり,n×n画素領域内に検出された全孤立点の個数に応じて,領域属性を判断するモデル領域としての領域30の大きさが選択される。
網点判断部19は,セレクタ18が選択した周期性検出部13〜17の結果から,その注目画素が網点領域内の画素であるかどうかを判断する網点判別手順を行うものである。網点判断部19における判断基準は,選択された周期性検出部13〜17の各小領域30A〜30Dに含まれる孤立点の個数が,それぞれ所定のしきい値以上であることである。網点領域は孤立点が均等に存在することが特徴であるので,一般的には各小領域30A〜30Dについてのしきい値は同じ値である。ただし,網点領域の辺縁部等では,これらのしきい値を変えて実行することもできる。
【0019】
次に,網点検出部10の処理の流れについて,具体的な例を利用して説明する。ここでは,孤立点カウント部12でカウントする範囲の大きさはn×n=25×25(画素×画素)とし,入力解像度を850dpiとする。網点領域の印刷スクリーン数(lpi(ラインペア/インチ))と,その網点を構成する孤立点同士の画素間隔(画素)と,上記25×25画素範囲内に含まれる網点の孤立点数(個)との間には所定の関係がある。その主なスクリーン線数に対応する各数値はおよそ以下の表のようになる。ただし,ここでの孤立点数は,25×25画素領域と各網点領域との面積比から算出したものであり,読み込み時の配置によっては,この表の値からやや誤差が生じる。
【0020】
【表1】
【0021】
網点検出部10に入力された画像データは,まず孤立点検出部11において所定の領域内の孤立点の位置が全て検出される。次に,注目画素を中心として25×25画素の領域を設定する。孤立点カウント部12では,その設定された領域に含まれる全孤立点の個数を数える。
【0022】
さらに,領域内の孤立点の位置データは,孤立点カウント部12に入力されると同時に,各周期性検出部13〜17の全てに入力される。ここでは,各周期性検出部13〜17の検出領域30を,図3に示したように,それぞれ領域31〜35として区別する。第1周期性検出部13での検出対象となる領域31の1辺はw=25であり,u=13,v=12である。第2周期性検出部14の領域32は,w=21,u=11,v=10である。第3周期性検出部15の領域33は,w=17,u=9,v=8である。第4周期性検出部16の領域34は,w=13,u=7,v=6である。第5周期性検出部17の領域35は,w=9,u=5,v=4である。
【0023】
各周期性検出部13〜17では,各領域31〜35の各小領域A〜D内にある孤立点の個数をそれぞれカウントする。さらに,各小領域A〜D内でカウントされた孤立点の個数をそれぞれしきい値と比較する。ここでは,このしきい値は全て「1」とする。すなわち,4つの小領域A〜Dの全てに孤立点が存在すれば,その周期性検出部13〜17による検出結果は「1」となる。
【0024】
各周期性検出部13〜17の検出結果は,全てセレクタ18に入力される。セレクタ18では,孤立点カウント部12による孤立点個数に応じて各周期性検出部13〜17のいずれかを選択する。その選択された周期性検出部13〜17の結果が網点判断部19に入力される。セレクタ18での選択条件は,図3の各領域31〜35の上に四角で囲って示している。すなわち,25×25画素領域内の孤立点数(k個)が,5≦k<19の範囲にある場合は第1周期性検出部13の領域31が選択される。10≦k<27では第2周期性検出部14の領域32,15≦k<41では第3周期性検出部15の領域33,25≦k<71では第4周期性検出部16の領域34,50≦k<159では第5周期性検出部17の領域35がそれぞれ選択される。ここで,孤立点数の範囲条件に互いに重複があるのは,入力時のボケやかすれ,位置ずれ等によって孤立点検出に多少の誤差があっても,網点領域の判断を正しく行うためである。そして,2つ以上の条件に当てはまる場合は,その全ての結果が選択される。
【0025】
次に,網点判断部19は,セレクタ18によって選択された周期性検出部13〜17の検出結果の論理和を取る。すなわち,上記のセレクタ18によって,複数の周期性検出部13〜17が選択された場合は,そのいずれかの検出結果が「1」であれば,この注目画素は網点領域内の画素であると判断される。
【0026】
従って,網点検出部10では,各方向に均等に孤立点があるかどうかを検出している。所定の周期性検出部13〜17の全ての小領域に孤立点があれば周期的に孤立点があることを示し,網点領域であると判断できる。特定の方向にのみ孤立点がある場合は,孤立点の数が十分にあっても網点領域ではないと判断される。従って,斜線等が孤立点の連続と誤って読み込まれた場合でも,その部分が網点領域と判断されることはない。
【0027】
以上詳細に説明したように第1の実施の形態の画像処理装置1によれば,各方向に均等に孤立点があるかどうかを検出することにより,網点領域であるかどうかが判断される。従って,特定の方向へ並んだ孤立点は,網点領域ではないと判断される。これにより,本来孤立点ではない斜線等の画像が孤立点として誤検出されている場合でも網点領域か否かの判定が正しくできる。
【0028】
「第2の実施の形態」
次に,本発明を具体化した第2の実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は,第1の実施の形態の各周期性検出部13〜17における小領域の分割方法が異なるのみである。
【0029】
この実施の形態では,各小領域30A〜Dに代えて,図4に示した形式の領域40を使用する。領域40は,注目画素20を中心としたw画素×w画素の領域であり,図のように5つの小領域40A,40B,40C,40D,40Eが設定される。外周の4領域40A〜40Dは,それぞれ幅yのL字型であり,各辺は,第1の実施の形態の領域30の分割箇所と同様のw,u,vによって決定されている。また,yとzは,y+z<w/2;を満たすものであり,中央の小領域40Eと周囲の小領域40A〜40Dとの間に所定の隙間が設けられている。
【0030】
各周期性検出部13〜17では,第1の実施の形態の領域31〜35の場合と同様に,異なるwを持つ複数の領域40が設定されている。そして,各注目画素20について,所定の小領域40A〜40Eに含まれる孤立点の個数を数え,そのそれぞれを所定のしきい値と比較する。次に,第1の実施の形態と同様に,それらの結果のうちセレクタ18で選択されたものについて,網点判断部19で論理和が取られることにより領域判別が行われる。
【0031】
この実施の形態によれば,注目画素を中心とした周囲の各方向のみでなく,注目画素のごく近傍と注目画素から所定距離範囲とをともに検出対象とするので,一箇所に集中した孤立点のかたまりのようなものが,網点領域と判断されることがない。
【0032】
以上詳細に説明したように第2の実施の形態の画像処理装置では,第1の実施の形態の画像処理装置1と同様に,本来孤立点ではない画像が孤立点として誤検出されている場合でも網点領域か否かの判定が正しくできる。
【0033】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,上記各実施の形態では,ハード処理を行っているが,同様の処理をソフト処理とし,各手順を順に行うことも可能である。
また例えば,上記各実施の形態では,孤立点カウント部12と各周期性検出部13〜17とをすべて並行して実行し,それらの結果を利用して適切なものがセレクタ18において選択されるとした。しかし,まず孤立点カウント部12のみを実行し,その結果によって,実行すべき周期性検出部13〜17をセレクタ18で選択し,その選択された周期性検出部13〜17のみを実行することもできる。あるいは,ソフト処理とした場合には,孤立点カウント部12の結果に応じて,周期性を判断するための所定の領域の大きさを設定する領域サイズ設定手順を設けることもできる。
また例えば,上記各実施の形態では,周期性検出部として第1〜第5までの5通りとしたが,この数はこれに限らない。また,n,w,u,v,y,z等の各数値もそれぞれ例示であることはもちろんである。
また例えば,上記各実施の形態の各周期性検出部における小領域の分割方法や分割数は,これらに限るものではない。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば,本来孤立点ではない画像が孤立点として誤検出されている場合でも網点領域か否かの判定が正しく可能な画像処理装置および画像処理プログラムが提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置の網点検出部の概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係る各周期性検出部の構成を示す説明図である。
【図3】各周期性検出部の例を示す説明図である。
【図4】第2の実施の形態に係る各周期性検出部の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像処理装置
11 孤立点検出部(孤立点検出手段)
12 孤立点カウント部(孤立点カウンタ)
13 第1周期性検出部(周期性判断手段)
14 第2周期性検出部(周期性判断手段)
15 第3周期性検出部(周期性判断手段)
16 第4周期性検出部(周期性判断手段)
17 第5周期性検出部(周期性判断手段)
18 セレクタ(セレクタ)
19 網点判断部(網点判断手段)
Claims (5)
- 画像データから孤立点を抽出し,その抽出結果に応じた画像処理を行う画像処理装置において,
入力画像データ中の孤立点を検出する孤立点検出手段と,
注目画素の周囲の所定の領域内の孤立点の分布が周期的であるか否かを判断する周期性判断手段と,
前記周期性判断手段の判断結果に基づいて,注目画素が網点領域内の画素であるか否かを判別する網点判別手段とを有し,
前記周期性判断手段は,
前記所定の領域内に複数の小領域を設定し,
各小領域内の孤立点数をカウントし,
各カウント値をそれぞれのしきい値と比較し,
すべてのカウント値がそれぞれのしきい値以上である場合に,孤立点の分布が周期的であると判断することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載する画像処理装置において,
前記所定の領域のサイズが異なる複数の周期性判断手段と,
最大の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウンタと,
前記孤立点カウンタのカウンタ値に応じて前記複数の周期性判断手段の判断結果を選択するセレクタとを有し,
前記網点判別手段は,前記セレクタにより選択された判断結果に基づいて判別を行うことを特徴とする画像処理装置。 - コンピュータに,画像データから孤立点を抽出させ,その抽出結果に応じた画像処理を行わせる画像処理プログラムにおいて,コンピュータに,
入力画像データ中の孤立点を検出する孤立点検出手順と,
注目画素の周囲の所定の領域内の孤立点の分布が周期的であるか否かを判断する周期性判断手順と,
前記周期性判断手順での判断結果に基づいて,注目画素が網点領域内の画素であるか否かを判別する網点判別手順とを実行させ,
前記周期性判断手順では,コンピュータに,
前記所定の領域内に複数の小領域を設定させ,
各小領域内の孤立点数をカウントさせ,
各カウント値をそれぞれのしきい値と比較させ,
すべてのカウント値がそれぞれのしきい値以上である場合に,孤立点の分布が周期的であると判断させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 請求項3に記載する画像処理プログラムにおいて,コンピュータに,
前記所定の領域のサイズが異なる複数の周期性判断手順と,
最大の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウント手順と,
前記孤立点カウント手順のカウンタ値に応じて前記複数の周期性判断手順の判断結果を選択するセレクト手順とを実行させ,
前記網点判別手順では,コンピュータに,前記セレクト手順で選択された判断結果に基づいて判別を行わせることを特徴とする画像処理プログラム。 - 請求項3に記載する画像処理プログラムにおいて,コンピュータに,
注目画素の周囲の第1の所定の領域内の孤立点数をカウントする孤立点カウント手順と,
前記孤立点カウント手順のカウンタ値に応じたサイズにより,第1の所定の領域内において,注目画素の周囲の第2の所定の領域を設定する領域サイズ設定手順とを実行させ,
前記領域サイズ設定手順で設定された第2の所定の領域により,前記周期性判断手順を行わせることを特徴とする画像処理プログラム。
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JP2003000311A JP2004213405A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 画像処理装置および画像処理プログラム |
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JP2003000311A Pending JP2004213405A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 画像処理装置および画像処理プログラム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011142543A (ja) * | 2010-01-08 | 2011-07-21 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像処理装置、画像形成装置、画像処理装置の制御方法、及び画像処理装置の制御プログラム |
JP2016136678A (ja) * | 2015-01-23 | 2016-07-28 | 富士ゼロックス株式会社 | 網点領域抽出制御装置、画像形成装置、網点領域抽出制御プログラム |
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-
2003
- 2003-01-06 JP JP2003000311A patent/JP2004213405A/ja active Pending
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