JP2004213353A - マルチメディアコンテンツの配信方法、再生方法、配信装置および再生装置 - Google Patents

マルチメディアコンテンツの配信方法、再生方法、配信装置および再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】外部のデータを参照するマルチメディアコンテンツを、正しく再生できるように配信し、再生する。
【解決手段】コンテンツデータ保管部2は、URLを用いて外部データを参照するマルチメディアコンテンツを保管する。基準URL管理部1は、外部データの適正な位置を示す絶対URLを導出するための基準URLを管理する。データ処理部3は、マルチメディアコンテンツの配信要求を受信すると、外部データのURLを計算するための基準URLを含む情報を、データ送受信部4に返させる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマルチメディアコンテンツの配信方法、再生方法、配信装置および再生装置に関し、例えば、外部データを参照するマルチメディアコンテンツの配信および再生に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報メディアの多様化に伴い、映像、音声、文書といったメディアコンテンツを単独に扱うのではなく、それらコンテンツを互いに関連付けて一つの複合コンテントとして扱い、各コンテントを連携させてパーソナルコンピュータなどで再生する、いわゆるマルチメディアコンテンツが一般化した。
【0003】
また、近年のインターネットの普及により、マルチメディアコンテンツを、インターネットを介して、複数ないし不特定多数の視聴者に配布、配信するというニーズも存在する。現在の回線事情では、伝送可能な情報量や伝送品質などに関する制約があるものの、限られた範囲のサービスであればインターネットを経由した配布、配信が可能であり、実際にコンテンツ配信サービスを行うウェブサイトも現れている。
【0004】
こういった時代の要求に対応すべく、メディアコンテンツの合成や連携といった操作が可能なマルチメディアコンテンツを、ネットワークを介して配信することが可能なディジタルデータとして表現するための様々な規格が検討され、策定されている。
【0005】
前記の要求を充足する規格の代表例として、ISO (International Organization for Standardization)によって規定される、マルチメディア符号化形式の国際標準規格であるISO/IEC 14496 (MPEG−4)が挙げられる。
【0006】
MPEG−4は、映像(ビデオ)、音声(オーディオ)といった単一のメディアデータそれぞれをシーンを構成する物体(オブジェクト)として取り扱い個別に符号化する、オブジェクトベース符号化形式という特徴をもつ。
【0007】
また、MPEG−4には、各オブジェクトを合成して一つのシーンを表現するために、シーン記述という考え方が導入されている。シーン記述は、オブジェクト自体の符号データとは別に、シーンを構成する各オブジェクトの相関やシーンにおけるオブジェクトの配置を示す空間的属性、および、オブジェクトが出現したり消滅したりするタイミングを示す時間的属性などを記述することで、オブジェクトの合成や連携を可能にするための手段として用いられる。
【0008】
なお、MPEG−4は、シーン記述情報のデータ量を小さくして伝送効率をよくするために、Binary Format for Scene (BIFS)と呼ばれる二進データ符号化形式を規定し、シーン記述情報の記述はBIFS形式にすることが標準的である。
【0009】
このシーン記述情報に加えて、シーン記述情報で示されるオブジェクト情報と、オブジェクト自体の符号データとの関連付けを行う識別子(オブジェクトディスクリプタ)が記述されたオブジェクトディスクリプタ情報を、再生時に参照し解析することで、オブジェクトの属性が反映されたシーンの合成が可能になる。
【0010】
図1はMPEG−4においてシーンがどのように合成されるかを簡単に説明する図である。
【0011】
シーンに含まれるビデオデータ、オーディオデータおよび絵文字などのグラフィックスデータは、MPEG−4では何れも「オブジェクト」として包括的に扱われる。さらに、これらのデータの配置や関連付けなどが記述されたシーン記述情報やオブジェクトディスクリプタ情報も、同様に、オブジェクトとして扱われる。
【0012】
コンテンツ再生装置は、コンテンツに含まれるシーン記述情報およびオブジェクトディスクリプタ情報に基づき、各オブジェクトを空間的および時間的に再配置して、最終的に出力すべきシーンS01を合成し、再生が行われる。
【0013】
図2は、シーン記述情報およびオブジェクトディスクリプタ情報を用いて、どのようにオブジェクトの関連付けを行うかを簡単に説明する図である。
【0014】
MPEG−4は、ビデオデータ、オーディオデータおよびシーン記述情報などが符号化された各ビット列を「エレメンタリストリーム (Elementary Stream, ES)」と呼ぶ。エレメンタリストリームには、各ストリームを一意に識別するために、エレメンタリストリームID (ES_ID)と呼ばれる識別子が付与される。
【0015】
オブジェクトディスクリプタは、シーンに出現するオブジェクトの特性情報を管理するために用いられる。すべてのオブジェクトおよびオブジェクトディスクリプタには、個々のオブジェクトを一意に識別するためのオブジェクトディスクリプタID (OD_ID)と呼ばれる識別子が付与されている。OD_IDは、シーン記述情報に含まれるオブジェクトの時間的および空間的配置などの属性情報と、オブジェクトディスクリプタ情報とを一対一に対応付ける。また、オブジェクトディスクリプタ情報にはES_IDを保持可能であるから、オブジェクトディスクリプタ情報に関連するエレメンタリストリームをES_IDによって特定することができる。
【0016】
つまり、シーンを構成するビデオオブジェクトやオーディオオブジェクトは、OD_IDおよびES_IDによって実際のデータを示すエレメンタリストリームを特定し、参照することができる。
【0017】
なお、エレメンタリストリームは、必ずしも再生対象のコンテンツに含まれている必要はなく、外部のエレメンタリストリームを参照することも許されている。MPEG−4は、エレメンタリストリームを参照するために、ES_IDのほかに、Internet Engineering Task Force (IETF)によって業界標準として規定されているUniform Resource Locater (URL)を使用することができる。従って、データやデバイスのアドレス情報であるURLを上記の関連付けに用いれば、エレメンタリストリームのデータも外部参照することが可能である。
【0018】
図3はOD_IDおよびURLによるエレメンタリストリームの参照例を示す図である。
【0019】
図3の例は、複数のオブジェクトから構成されるシーンS02と、シーンS02を構成するビデオオブジェクトのエレメンタリストリームのデータV01が、コンテンツファイルF01に記録されている。また、別のコンテンツファイルF02にも、ビデオオブジェクトに対応するエレメンタリストリームのデータV02が記録されている。
【0020】
シーンS02にエレメンタリストリームのデータV01ビデオを表示させるには、エレメンタリストリームのデータV01のES_IDをオブジェクトに関連付ける。一方、シーンS02に、エレメンタリストリームのデータV01に代わり、外部データであるエレメンタリストリームのデータV02のビデオを表示させるには、ES_IDではなく、エレメンタリストリームのデータV02の位置を特定し、参照するためのURLを関連付けに用いる。そのURLには、エレメンタリストリームのデータV02を格納するコンテンツファイルF02のファイルパスを示す文字列が指定される。
【0021】
なお、図3の例では、コンテンツデータはファイルとして保存され、URLは外部ファイルのパス名を指定するものと説明したが、規格上は、コンテンツの位置を特定可能なURLが指定される限り、どのような手段で参照されてもよい。従って、リモートマシン上のコンテンツデータを、前記のIETFによって規格化されているHypertext Transfer Protocol (HTTP)、Real−Time Streaming Protocol (RTSP)やReal−time Transport Protocol (RTP)といったネットワークプロトコルを用いて参照するように指定することも可能である。
【0022】
MPEG−4は、前記の仕組みにより、複数のマルチメディアデータがハイパリンク状に結び付けられたマルチメディアコンテンツの作成を可能にする。
【0023】
このように、MPEG−4は、(1) ES_IDによる内部参照、(2) URLによる外部参照、という二種類のコンテンツデータの参照方法が利用可能である。
【0024】
URLによる外部参照を用いて作成されたマルチメディアコンテンツの場合、シーンを構成するデータはそれぞれ独立した実体として存在するから、編集作業などは、編集対象の実体に対してのみ操作を行うことができる。例えば、シーン記述データと、ビデオおよびオーディオオブジェクトのデータとが独立した実体として作成されている場合、シーン記述データの実体のみを編集することで、他のオブジェクトに対する処理を行うことなく、シーンを編集することができる。つまり、URLによる外部参照を利用すれば、編集作業が効率的なコンテンツの作成が可能になるという利点がある。
【0025】
その反面、参照するデータの位置を示すURLを常に正しい状態で保持しなければならない、という制約がある。いうまでもないが、URLで示される位置と、実際のデータの位置とが異なる場合、コンテンツが正しく再生される保証はない。言い換えれば、URLによる外部参照を用いる場合、コンテンツ作成時に、外部参照データの正しいURLを設定しなければならない。しかし、図4を用いて説明するように、コンテンツ作成時に、正しいURLを設定することができないケースもあり得る。
【0026】
図4は典型的なコンテンツ配信システムの構成例を示す図である。
【0027】
図4に示すコンテンツ配信システムは、コンテンツ作成者、コンテンツサーバSおよびコンテンツ視聴者の三者から構成されるものとする。コンテンツ作成者は、その端末Aを使用してコンテンツを作成し、コンテンツサーバSに登録する。また、コンテンツ視聴者は、その端末Cを利用してコンテンツサーバSにコンテンツの配信を要求し、配信要求を受けたコンテンツサーバSは、端末Cにコンテンツを配信する。コンテンツサーバSには「s.com」というホスト名が設定され、コンテンツ視聴者の端末CからHTTPによってアクセス可能である。
【0028】
このようなコンテンツ配信システムにおいて、コンテンツ作成者が図3に示すようなコンテンツデータを作成し、コンテンツサーバSに登録する場合を例として、考えられる問題点を以下に記述する。なお、説明に用いるコンテンツデータは、ファイル名「C.mp4」「V.mp4」で示される二つのファイルとし、V.mp4は、C.mp4からURLによって外部参照されるものとする。
【0029】
URLの仕様を示すRFC 1738には、URLとして「V.mp4」(あるいは「./V.mp4」)といった相対URLが指定された場合、そのURLの最後の「/」までを基準として、参照位置の再計算が行われる、と規定されている。この仕様により、コンテンツサーバS上の位置に関わらず、コンテンツの作成時に正しいURLを指定することができる。
【0030】
図4の例において、コンテンツサーバSの「//s.com/」の位置にコンテンツファイルが登録されたとすると、コンテンツファイルF01からコンテンツファイルF02が参照される際に、コンテンツファイルF01の位置を示す「//s.com/C.mp4」からコンテンツファイルF02の正確な位置を示す「//s.com/V.mp4」が導かれ、正しい参照が可能になる。なお、コンテンツの配置に依存しない柔軟な外部参照を実現するため、コンテンツのURL指定には、可能であれば、相対URLを指定することが好ましい。
【0031】
しかし、実際には、相対URLを用いた外部参照が正しく行えないケースも存在する。現実のコンテンツ配信システムは、コンテンツ登録者のプライバシ保護や配信に対する課金などの観点から、図4に示すURLのように、誰でもアクセス可能な状態でコンテンツが登録されることは稀である。明示的に不特定多数の視聴者からの参照を認めない限り、コンテンツは外部から直接アクセスできない非公開のディレクトリに保管される。従って、非公開ディレクトリに格納されたコンテンツへの参照を可能にし、あるいは、ユーザ認証や、解像度などのコンテンツ属性の変換といった処理をコンテンツ要求と同時に行うため、コンテンツサーバS上の何らかのプログラムを経由してコンテンツを要求する必要が生じる。
【0032】
図5はコンテンツが非公開の位置に保管されている場合のコンテンツ配信システムの構成例を示す図である。
【0033】
図5において、コンテンツファイルF01およびF02は、コンテンツサーバS上に、非公開ファイルF01’およびF02’として保管される。コンテンツ視聴者のコンテンツの配信要求は、コンテンツサーバS上で動作するサーバプログラムPを仲介して処理される。なお、サーバプログラムPは、例えばCGI (Common Gateway Interface)プログラムとして提供される。CGIプログラムは、要求するコンテンツ名「C.mp4」などを含むコンテンツ配信要求「http://s.com/P.cgi?C.mp4」のURL指定を処理する。
【0034】
図5のケースにおいて、RFC 1738の仕様に従えば、相対URLの再計算の基準になる位置は「//s.com/」になり、外部参照されるコンテンツファイルF02’の再計算後の位置は「//s.com/V.mp4」になる。しかし、非公開の位置に保管されているコンテンツファイルF02’は「http://s.com/V.mp4」では参照することができない。つまり、相対URLによって外部参照されるコンテンツF02’は、仕様上は正しいURLが指定されているにも関わらず、図5に示すようなコンテンツ配信システムにおいては正しく再生することができない。このような問題は、コンテンツ配信システムに対する信頼を失い、最終的には利用者が離れる、というシステムの運営者には最も避けたい事態を招きかねない。
【0035】
この問題に対する第一の解決策として、外部から参照可能な公開ディレクトリにコンテンツファイルF02を出力し、その出力先のURLをコンテンツ視聴者の端末Cに返し、配信が完了した時点で出力先のコンテンツファイルF02を削除する方法が考えられる。公開ディレクトリの名称を複雑で、直感的には分かり難い名称にすれば、意図しない視聴者がコンテンツファイルF02を参照する可能性は小さくなり、ある程度、プライバシ保護や課金などのセキュリティ上の問題を解決することができる。しかし、コンテンツファイルF02’が不特定多数の視聴者から参照可能な位置に配置されている以上、セキュリティ問題を充分に解決しているとは言えず、セキュリティを考慮するコンテンツ配信システムには不向きである。
【0036】
第二の解決策として、外部参照URLとして、相対URLではなく、コンテンツサーバS上でコンテンツファイルF02の参照に用いる絶対URLを指定したコンテンツを作成する方法が考えられる。この方法は、コンテンツファイルF02がコンテンツサーバSの絶対URLに対応する位置に登録された状態で、初めて、コンテンツファイルF02の参照可能になる。言い換えれば、絶対URLが示す位置以外に配置したコンテンツファイルF02は参照することができず、たとえコンテンツ作成者の端末A上ですら、参照不可能である。つまり、この解決策は極めて柔軟性に欠け非現実的である。
【0037】
第三の解決策として、コンテンツ作成時は外部参照URLとして相対URLを指定し、コンテンツサーバSへ登録する際に、外部参照URLを絶対URLに書き換える方法が考えられる。この方法は、コンテンツ作成時は相対URLで外部参照を行うため、第二の解決策のように、絶対URLが示す位置へコンテンツファイルF02を配置しない限り、コンテンツファイルF02を参照することができないとう問題を回避することができる。しかし、コンテンツ登録後の、サーバ構成やドメイン名の変更に対応することができない。その際、コンテンツサーバSの管理者は、外部参照URLを正しいものに修正することは可能であるが「著作物を改竄する行為」「著作権の侵害」など、権利面のトラブルが発生する可能性がある。
【0038】
第四の解決策として、外部参照URLを相対URLで指定したままの状態でコンテンツサーバSに保管し、コンテンツ視聴者Cのコンテンツ配信要求を受けた時点で、動的に、外部参照URLを絶対URLに書き換えて配信する方法が考えられる。この方法によれば、コンテンツデータの実体は常に正しい状態で存在することになり、第二、第三の解決策のような問題は生じない。しかし、コンテンツサーバSは、コンテンツの内容を解析して、発見した相対URLを絶対URLに変換するという処理を、コンテンツを配信しながら行うことになり、コンテンツサーバSの処理負荷を増大させる。とくに、MPEG−4のようなコンテンツの場合、URLを含むデータはBIFS形式のような二進符号データとして記録されているため、テキスト形式のデータを扱う場合に比べると解析および変換処理が複雑になり、コンテンツサーバSの処理負荷をさらに大きくする。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題を個々にまたはまとめて解決するためのもので、外部のデータを参照するマルチメディアコンテンツを、正しく再生できるように配信し、再生することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0041】
本発明にかかる配信方法は、マルチメディアコンテンツを配信する情報処理装置の配信方法であって、アドレス情報を用いて外部データを参照するマルチメディアコンテンツを保管し、前記外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を導出するための基準アドレス情報を管理し、前記マルチメディアコンテンツの配信要求を受信すると、前記外部データのアドレス情報を計算するための前記基準アドレス情報を含む情報を返すことを特徴とする。
【0042】
本発明にかかる再生方法は、マルチメディアコンテンツを再生する情報処理装置の再生方法であって、再生するマルチメディアコンテンツの配信を要求し、前記要求に対する応答に外部データのアドレス情報を計算するための基準アドレス情報が含まれる場合、前記基準アドレス情報に基づき、前記外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を計算し、前記絶対アドレス情報に基づき、前記外部データを要求することを特徴とする。
【0043】
本発明にかかる配信装置は、マルチメディアコンテンツを配信する配信装置であって、アドレス情報を用いて外部データを参照するマルチメディアコンテンツを保管する保管手段と、前記外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を導出するための基準アドレス情報を管理する管理手段と、前記マルチメディアコンテンツの配信要求を受信して、前記外部データのアドレス情報を計算するための前記基準アドレス情報を含む情報を返す通信手段とを有することを特徴とする。
【0044】
本発明にかかる再生装置は、マルチメディアコンテンツを再生する再生手段と、再生するマルチメディアコンテンツの配信要求に対する応答に、外部データのアドレス情報を計算するための基準アドレス情報が含まれる場合、前記基準アドレス情報に基づき、前記外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を計算する計算手段と、前記配信要求および前記絶対アドレス情報に基づく外部データの要求を送信し、前記応答および前記外部データを受信する通信手段とを有することを特徴とする。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施形態のコンテンツ配信システムを図面を参照して詳細に説明する。
【0046】
実施形態のコンテンツ配信システムは、外部のデータを参照するマルチメディアコンテンツを、正しく再生できるように、ネットワークを介して配信することを目的とする。
【0047】
また、前述した第一の解決策の問題を考慮して、コンテンツ配信システムのセキュリティを損うことなく配信することを他の目的とする。
【0048】
また、前述した第二の解決策の問題を考慮して、特定の実行環境に著しく依存するような相互運用性に欠けるコンテンツを用いなくとも正しいコンテンツの再生を可能にすることを他の目的とする。
【0049】
また、前述した第三の解決策の問題を考慮して、実行環境の変更に対しても柔軟に対応でき、コンテンツの改変を不要にすることを他の目的とする。
【0050】
さらに、前述した第四の解決策の問題を考慮して、コンテンツサーバに不要な負荷をかけることなく配信を可能にすることを他の目的とする。
【0051】
なお、上述した解決策について、とくにMPEG−4コンテンツを扱う場合を中心に、その問題を説明したが、このような問題はMPEG−4に固有のものではなく、マルチメディアコンテンツを記述する類似の符号化方式に共通である。また、通信プロトコルとしてHTTPを扱う場合を例に説明したが、コンテンツの位置をURLで表現可能な他のすべてのプロトコルについても、上記の問題は共通である。さらに、外部データの参照にURLを使用する例を説明したが、上記の問題は、データやデバイスの所在(位置)を特定するアドレス情報に共通である。従って、マルチメディアコンテンツを取り扱う様々な符号化方式、通信プロトコル、アドレス情報に対して、本発明を適用することができる。
【0052】
[構成]
図6は実施形態のコンテンツ配信システムの構成例を説明する図である。
【0053】
図6において、コンテンツサーバSは、コンテンツ視聴者の要求に応じてコンテンツデータを送出する機能を有する。コンテンツ視聴者の端末Cは、コンテンツサーバSにコンテンツの配信を要求し、受信したコンテンツを再生する。なお、コンテンツサーバSおよび端末Cは、インターネットなど何らかのネットワークや伝送路を介して、互いにコマンドやデータの送受信が可能な状態にある。また、コンテンツの配信要求は、端末CからコンテンツサーバSに対して、配信を要求するコンテンツのURLを指定することによって行われる。
【0054】
基準URL管理部1は、コンテンツ視聴者がコンテンツサーバS上のコンテンツデータを参照する際に、コンテンツデータの位置を再計算する基準になる絶対URL(以下「基準URL」と呼ぶ)を保持し、管理する。なお、基準URL管理部1による基準URLの管理はどのような形態でもよい。例えば、基準URLがデータファイルなどとして不揮発性のメモリに保存されていてもよいし、物理的に異なる装置から何らかの手段によって基準URLが伝送されてくるような形態でもよい。
【0055】
コンテンツデータ管理部2は、マルチメディアコンテンツの実体データを管理し、コンテンツのURLに基づき、管理するコンテンツの実体データを特定し、参照する。コンテンツデータ管理部2には、コンテンツおよび外部参照されるデータの実体の位置関係を正しく保持することが要求される。代表的な実装方法としては、ファイルシステム上に作成されたディレクトリツリーを用いて、コンテンツデータをファイルとして管理することが考えられるが、データの内容および位置関係が正しく管理できれば、どのような形態でもよい。
【0056】
データ処理部3は、端末Cの要求内容を解析し、必要に応じて、基準URL管理部1およびコンテンツデータ管理部2から基準URLおよびコンテンツデータを取得し、端末Cで処理可能な形式に整形する。基準URLは、システムの仕様により、システムを通じて共通のURLである場合もあれば、システムにログインしているユーザよって異なるなど、実行時のコンテクストによって異なる基準URLが用いられる場合も考えられる。後者の場合、データ処理部3は、URL管理部1から取得した基準URLを、実行時のコンテクストに応じた適切な基準URLに変換する必要がある。
【0057】
データ送受信部4は、端末Cから受信したコマンドやデータをデータ処理部3に渡し、データ処理部3から受け取ったデータを端末Cへ送信する。つまり、データ送受信部4は、ネットワークや通信路を介して、様々なコンテンツ視聴者の端末と通信を行う通信機能を備える。
【0058】
URL入力部5は、コンテンツサーバSに要求するコンテンツのURLなど、URLデータを入力するためのものである。URLデータは、ユーザインタフェイスを介して、端末Cの利用者(コンテンツ視聴者)が入力するか、外部装置またはソフトウェアモジュールのデータ入力処理によって入力される。
【0059】
URL処理部6は、URL入力部5から入力される、または、コンテンツサーバSから受信したデータに含まれる基準URLなどのURLデータに基づき、URLの結合、編集、再計算処理を行い、絶対URLを導き出す。なお、基準URLなどのURLデータは、例えば要求したコンテンツの再生処理が終了するまでの間、URL処理部6に保持される。
【0060】
データ送受信部7は、コンテンツサーバSから受信したデータをURL処理部6および/またはコンテンツ再生部8に渡し、URL処理部6および/またはコンテンツ再生部8から受け取ったコマンドやデータをコンテンツサーバSへ送信する。つまり、データ送受信部7は、ネットワークや通信路を介して、コンテンツサーバSと通信を行う通信機能を備える。
【0061】
コンテンツ再生部8は、データ送受信部7を介して入力されるコンテンツデータを再生処理する。コンテンツ再生部8は、符号のデコード、シーン記述情報に基づくシーンの再構築およびシーンの表示機能を有する。また、シーン記述情報中のURL情報を検出すると、データ送受信部7を呼び出して、URLで指定されたコンテンツデータを取得する機能を備える。
【0062】
[URLの再計算]
本実施形態は、コンテンツが非公開の位置に保管されている場合、相対URLが正しく再計算されない問題に対して、相対URLの再計算処理を行う際の基準になる基準URLをコンテンツ視聴者の端末Cに提示する。端末Cは、URLの再計算にコンテンツのURLおよび基準URLを使用することで、相対URLから正しい絶対URLを導き出することが可能になる。
【0063】
下にURL処理部6によるURLの再計算例を示す。
Figure 2004213353
【0064】
上記において、相対URLで指定されたコンテンツのURL「C.mp4」は、基準URL「http://s.com/P.cgi?」に基づく再計算により、絶対URL「http://s.com/P.cgi?C.mp4」に変換される。勿論、相対URLの再計算は、RFC 1738の規定に従うことが要求されるから、相対URLとして「./C.mp4」が指定された場合も、同等の処理結果が得られる。
【0065】
さらに、基準URLのみでは、必要とされる絶対URLを導き出すのに不充分な場合、基準URLに不足する部分を補うため、一つないし複数の補完URLを指定してもよい。補完URLが指定された場合、URL処理部6は、再計算処理に加えて、システムで予め定められた位置に補完URLのデータを埋め込み、最終的な絶対URLを合成する。
【0066】
下に補完URLを用いたURLの再計算例を示す。
Figure 2004213353
【0067】
上記に示す補完URL「&user=001」は、コンテンツのURLの直後に付加されるものとして定義されていることにする。コンテンツのURL「C.mp4」は、基準URLを用いて絶対URLに変換された後、その末尾に補完URLが付加され、最終的に「http://s.com/P.cgi?file=C.mp4&user=u001」という絶対URLが合成される。勿論、補完URLを埋め込む位置はURLの末尾には限らず、基準URLとコンテンツのURLとの間など、任意の位置に埋め込むことができるが、補完URLをどこへ埋め込むかはシステムの仕様として予め定めておく必要がある。
【0068】
[処理]
図7は基準URLの提示およびURLの再計算などの処理を説明する図である。
【0069】
●ステップS1
コンテンツ視聴者の端末Cは、コンテンツ要求用URLを用いて、コンテンツサーバSにコンテンツを要求する。コンテンツ要求用のURLは、一連のコンテンツ要求を開始する際に用いられるURLで、何らかの手段で端末Cに予め提示されている。コンテンツ要求用のURLを提示する手段として、例えば、システムへのログイン時など、何れかのサーバからHyper Text Markup Language (HTML)などの形式で記述されたコンテンツ情報と一緒に、コンテンツ要求用のURLが端末Cに送付される、などが挙げられる。
【0070】
図8はHTMLデータを用いる場合のコンテンツ要求用のURLの送付サンプルを示す図で、「xxxさんのコンテンツ」一覧情報として送付されるHTMLデータに、コンテンツ要求用のURLを示すハイパリンクが記述されている。端末Cの利用者(コンテンツ視聴者)は、このHTMLデータに基づく画面の該当部分をクリックすることで、対応するコンテンツを要求する。
【0071】
なお、端末Cのデータ送受信部7は、指定されたURLによってコンテンツサーバSにコンテンツを要求するが、同時に、指定されたURLを現在視聴中のコンテンツのURLとしてURL処理部6に渡す。このURLは、URL処理部6に保持され、後述するURLの再計算処理で使用される。
【0072】
●ステップS2
コンテンツサーバSのデータ送受信部4は、端末Cから受信したコンテンツ要求用のURLをデータ処理部3に渡す。コンテンツ要求用のURLに加えて、端末Cから受信したデータがある場合は、そのデータもデータ処理部3に渡す。データ処理部3は、基準URL管理部1から基準URLを取得する。実行時のコンテクストに応じて異なる基準URLを用いる場合、データ処理部3は、適切な基準URLを選択する。図7は「http://s.com/P.cgi?」が基準URLの例を示している。
【0073】
さらに、データ処理部3は、データ送受信部4から渡されたコンテンツ要求用のURL(およびその他のデータ)を基に、要求されたコンテンツを特定し、コンテンツデータ管理部2から該当するコンテンツデータを参照する。図7の例では、コンテンツ要求用のURLが「http://s.com/ini.cgi?C.mp4」であり、「C.mp4」が要求コンテンツのファイル名である。この場合、データ処理部3は、ファイル名「C.mp4」に該当するコンテンツデータをコンテンツデータ管理部2に照会する。これに対して、コンテンツデータ管理部2は、該当するコンテンツデータ、または、該当するコンテンツデータのファイルパスのようなデータ処理部3が参照可能な位置情報を返す。
【0074】
次に、データ処理部3は、前記の処理で取得した基準URLおよびコンテンツデータなどを、端末Cが処理可能なデータ形式に整形する。例えば、端末Cが処理可能なデータ形式としてExtensible Markup Language (XML)のような構造化記述言語を想定すれば、基準URLなどをXMLのタグデータとして記述する処理などが行われる。なお、ここで整形されるデータには、少なくともコンテンツデータ管理部2から取得されたコンテンツデータが含まれている必要がある。データ処理部3は、取得したコンテンツデータを整形データに含めるか、あるいは、取得したコンテンツデータをリモート参照することが可能なURLを含めるかしなければならない。また、基準URLを補完するための補完URLが必要とされる場合、データ処理部3は、整形データに補完URLを含める。
【0075】
次に、データ送受信部4は、データ処理部3から渡されたデータを、コンテンツ要求に対する処理結果として端末Cに送信する。つまり、端末Cは、少なくとも、基準URL、および、コンテンツデータまたはコンテンツのURLを受信する。もし、コンテンツデータおよびコンテンツのURLの両方が同時に端末Cに送信されると、端末Cの挙動は不定になる。
【0076】
●ステップS3
端末Cのデータ送受信部7は、コンテンツサーバSから受信したデータを解析し、受信データに基準URLが含まれる場合、基準URLをURL処理部6に渡す。この基準URLは、例えば要求したコンテンツの再生処理が終了するまで、URL処理部6に保持される。また、受信データが基準URLに加えて補完URLを含む場合、基準URLと同様に、補完URLはURL処理部6に渡される。
【0077】
データ送受信部7は、受信データにコンテンツの実体データが含まれる場合、コンテンツの実体データを、順次、コンテンツ再生部8に渡す。その後、処理は後述するステップS7に移行する。また、受信データにコンテンツのURLが含まれる場合、次に説明するステップS4が実行される。
【0078】
●ステップS4
ステップS4は、コンテンツサーバSから再生対象のコンテンツのURLを受信した端末CのURL処理部6によって実行される。従って、コンテンツの実体データが受信された場合、ステップS4は実行されない。なお、URL処理部6は、保持する基準URL(および補完URL)を基に、受信したURLを再計算して絶対URLを導き出す。
【0079】
図9はURL処理部によるURLの再計算を示すフローチャートである。
【0080】
まず、受信したURLの書式を解析し、相対URLか否かを判定する(S11)。相対URLでなければ受信したURLを絶対URLとし(S14)、絶対URLをデータ送受信部7に返す(S18)。
【0081】
受信したURLが相対URLの場合は、基準URLを保持しているか否かを判定する(S12)。基準URLを保持していない場合は、現在のコンテクストとしてコンテンツ再生部8が直前に再生したコンテンツの位置を示すURLを基準URLとみなして、絶対URLを導き出し(S15)、得られた絶対URLをデータ送受信部7に返す(S18)。
【0082】
受信したURLが相対URLで、かつ、基準URLを保持している場合は、補完URLを保持しているか否かを判定する(S13)。補完URLを保持していない場合は、基準URLに従ってURLを再計算し、絶対URLを導き出し(S16)、得られた絶対URLをデータ送受信部7に返す(S18)。
【0083】
受信したURLが相対URLで、かつ、基準URLおよび補完URLを保持している場合は、基準URLに従ってURLを再計算し、さらに、然るべき位置に補完URLを埋め込んだ絶対URLを合成し(S17)、得られた絶対URLをデータ送受信部7に返す(S18)。
【0084】
●ステップS5、S6
ステップS5は、ステップS3において、再生対象のコンテンツを示すURLが受信された場合に実行される。もし、コンテンツの実体データが受信された場合、ステップS5は実行されない。
【0085】
データ送受信部7は、ステップS5で、コンテンツサーバSに対して、URL処理部6から返された絶対URLを指定したコンテンツ要求処理を実行し、ステップS6で、コンテンツデータの受信処理を実行する。
【0086】
●ステップS7、S8
ステップS7は、ステップS3およびS6において、再生対象のコンテンツの実体データが受信された場合に実行される。
【0087】
コンテンツ再生部8は、データ送受信7から渡されたコンテンツデータの展開、復号などの処理を行い、コンテンツデータが外部のコンテンツデータを参照する外部参照URLを含むか否かを判定する。外部参照URLが含まれる場合、ステップS4のURL再計算(URL処理部6)によって、外部参照URLは絶対URLに変換される。データ送受信部7は、ステップS7で、コンテンツサーバSに対して、絶対URLを指定した外部参照コンテンツ要求処理を実行し、ステップS8で、外部参照コンテンツデータの受信処理を実行する。
【0088】
以降、ステップS4からS8までの処理が、コンテンツの再生終了まで繰り返される。
【0089】
なお、図7に示す例において、「V.mp4」というコンテンツが相対URLを用いて外部参照される場合、ステップS4のURL再計算によって「http://s.com/P.cgi?V.mp4」という絶対URLが得られる。
【0090】
このように実施形態の配信方法は、マルチメディアコンテンツを配信する情報処理装置の配信方法であって、アドレス情報を用いて外部データを参照するマルチメディアコンテンツを保管し、外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を導出するための基準アドレス情報を管理し、マルチメディアコンテンツの配信要求を受信すると、外部データのアドレス情報を計算するための基準アドレス情報を含む情報を返す。
【0091】
上記の配信方法によって配信されるマルチメディアコンテンツを再生する場合は、再生するマルチメディアコンテンツの配信を要求し、要求に対する応答に外部データのアドレス情報を計算するための基準アドレス情報が含まれる場合、基準アドレス情報に基づき、外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を計算し、絶対アドレス情報に基づき、外部データを要求する。
【0092】
上記の配信方法を配信装置に適用する場合は、アドレス情報を用いて外部データを参照するマルチメディアコンテンツを保管する保管部と、外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を導出するための基準アドレス情報を管理する管理部と、マルチメディアコンテンツの配信要求を受信して、外部データのアドレス情報を計算するための基準アドレス情報を含む情報を返す通信部とを備えればよい。
【0093】
その場合、好ましくは、管理部は、基準アドレス情報を補完するための一つ以上の補完アドレス情報を管理し、通信部に基準アドレス情報および補完アドレス情報を返させる。また、通信部は、基準アドレス情報を、通信プロトコルによって規定される返信情報の拡張可能な領域に記述すればよい(詳細は後述する)。
【0094】
上記の再生方法を再生装置に適用する場合は、マルチメディアコンテンツを再生する再生部と、再生するマルチメディアコンテンツの配信要求に対する応答に外部データのアドレス情報を計算するための基準アドレス情報が含まれる場合、基準アドレス情報に基づき、外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を計算する計算部と、配信要求および絶対アドレス情報に基づく外部データの要求を送信し、応答および外部データを受信する通信部とを備えればよい。
【0095】
その場合、好ましくは、計算手段は、基準アドレス情報および外部データの相対アドレス情報から絶対アドレス情報を計算すればよい。
【0096】
次に、具体的な実施例を説明する。
【0097】
【実施例1】
実施例1として、実施形態のコンテンツ配信システムが、HTTPを使用するインターネットサーバと、HTTPによる通信機能をもつマルチメディアプレーヤの二者間で実現される場合を説明する。
【0098】
なお、以下の説明では、コンテンツサーバSのデータ送受信部4はApache(TM)などのHTTPサーバプログラムとして、データ処理部3はCGIプログラムとしてそれぞれ実装されるものとする。また、コンテンツ視聴者の端末Cは、図10に示すように、コンテンツのURLを入力するインタフェイスおよびコンテンツの表示領域をもつプレーヤとする。プレーヤはハードウェア装置であっても、コンピュータ上で動作するアプリケーションソフトウェアであってもよい。さらに、インターネットサーバに登録されたコンテンツは、外部から直接参照することができない位置に格納されていて、「http://s.com/play.cgi」というURLで示されるCGIプログラムを介して取得されることにする。
【0099】
インターネットサーバは、プレーヤのコンテンツ要求に対し、図11に示すようなHTTP出力を返す。データの先頭から途中の空行までは、データ形式やデータサイズといったHTTP出力データに付随する情報(いわゆるHTTPヘッダ情報)が記述されている。空行以降は、要求されたコンテンツの実体データが記述される。HTTP出力データの記述形式や、HTTPヘッダ情報の詳細に関しては、HTTPの仕様を示すRFC 2616に記述されているため、これ以上の説明は省略する。
【0100】
RFC 2616には、基準URLを表現するための標準的なヘッダ項目は定義されていない。そこで、実施例1においては、ヘッダ項目「x−Content−Base:」定義して基準URLをプレーヤに提供する。具体的には、図11に示すHTTP出力データの「x−Content−Base: http://s.com/play.cgi?」が基準URLを示す行で、基準URLを表すヘッダ項目「x−Content−Base:」に続く値「http://s.com/play.cgi?」が基準URLに相当する。
【0101】
なお、HTTP出力データ中にヘッダ項目「x−Content−Base:」がない場合、現在のコンテクストのディレクトリ位置を示すURLが基準URLとみなされ、RFC 1738で規定されている標準的なURL再計算が行われる。
【0102】
次に、実施例1における処理を、図7に示したステップS1からS8の処理に対応させて説明する。
【0103】
取得するコンテンツのURLとして「http://s.com/P.cgi?C.mp4」を利用者が入力すると、プレーヤは、このURLを含むコンテンツ要求をインターネットサーバに発行する(S1)。インターネットサーバは、受信したコンテンツ要求に対して、図11に示すデータを生成してプレーヤに送信する(S2)。
【0104】
プレーヤは、受信したHTTP出力データを解析して、HTTPヘッダ領域に「x−Content−Base:」が含まれていれば、その値「http://s.com/play.cgi?」を基準URLとして抽出し、URL処理部6に渡す(S3)。
【0105】
プレーヤは、コンテンツデータを再生中に外部参照URL「V.mp4」を検出すると、検出した外部参照URLをURL処理部6に渡してURL再計算(S4)を実行させ、得られた絶対URL「http://s.com/play.cgi?V.mp4」を含む外部参照コンテンツ要求をインターネットサーバに送信する(S7)。
【0106】
以上のような処理を実装することで、コンテンツ中に相対URLを用いた外部参照が含まれている場合でも、外部参照コンテンツを不具合なく再生することが可能になる。
【0107】
なお、上記では、通信プロトコルとしてHTTPを用いる例を説明したが、HTTPヘッダに相当する拡張可能なプロトコルヘッダ領域を用いて基準URLを記述することが可能であれば、どのようなプロトコルを用いてもよい。
【0108】
【実施例2】
実施例2として、基準URLなどのデータが、実施例1のようにプロトコルヘッダ領域に記述されるのではなく、通信されるデータ本体の一部として記述される場合を説明する。
【0109】
実施例1で説明した方法は、基準URLなどのデータを記述するためにプロトコルヘッダ領域が拡張可能な通信方式を用いる場合には有効だが、それ以外の通信方式に対しては適用することができない。従って、通信されるデータ本体に基準URLなどを記述する方が、より多くの通信方式に対応することができ、柔軟性が高い方法と考えられる。
【0110】
なお、実施例2の動作環境は、実施例1と同じとするが、コンテンツサーバSに相当するインターネットサーバから返されるHTTP出力は、図12に示すようなデータとする。
【0111】
図12に示すHTTP出力は、先頭行から最初の空行までがHTTPヘッダ領域を、最初の空行以降がHTTPメッセージ本体を示している。また、最初の空行から二番目の空行までが、コンテンツの内容を示すデータや補助的な通信パラメータなどを記述するために付加されたデータ領域である。さらに、二番目の空行以降がコンテンツの内容を示すデータ領域である。すなわち、実施例2では、HTTPメッセージ本体の先頭から空行が出現するまでの領域を付加データ領域として、任意のデータを記述できるようにする。
【0112】
付加データ領域に記述されるデータは、実施例2が前提とするシステムで独自に定義されたXMLで記述され、コンテンツに関する情報を記述するタグ「StreamBody」の属性「Base」に基準URLが記述されるものとする。すなわち、属性「Base」のデータ値「http://s.com/play.cgi?」が基準URLに相当する。
【0113】
続いて、実施例2における処理を、図7に示したステップS1からS8の処理に対応させて説明する。
【0114】
コンテンツ取得URL「http://s.com/play.cgi?C.mp4」が利用者から入力されると、プレーヤはこのコンテンツ取得URLを用いて、インターネットサーバにコンテンツ取得要求を発行する(S1)。
【0115】
インターネットサーバは、コンテンツ取得要求に対する結果として、図12に示すデータを生成し、プレーヤに送出する(S2)。
【0116】
プレーヤは、受信データに含まれる付加データ領域の構文を解析する。XML構文中にタグ「StreamBody」の属性「Base」が含まれていれば、基準URL「http://s.com/play.cgi?」を抽出し、URL処理部6に受け渡す(S3)。
【0117】
プレーヤは、受信データに含まれるデータ列を、タグ「StreamBody」の属性「MIMEType」に記述された「video/mp4」より、MPEG−4形式のコンテンツデータとみなして再生する。再生中にコンテンツに含まれる外部参照URL「V.mp4」を検出したら、URL処理部6に渡してURL再計算処理(S4)を実行し、得られた絶対URL「http://s.com/play.cgi?V.mp4」を用いて、インターネットサーバに外部参照コンテンツを要求する(S7)。
【0118】
以上のような方法で、使用するプロトコルがどのようなものであっても、実施例1で示されるような相対URLを用いた外部参照を不具合なく行えるようになる。
【0119】
なお、実施例2では、付加データを記述するためのデータ形式として、定義の拡張が容易で運用時の柔軟性に富むXMLを用いたが、基準URLなどのデータを記述できればどのようなデータ形式が用いられてもよい。例を挙げれば、通信データ量の圧縮を図るのであれば、可変長のバイナリ形式で記述されてもよいし、既存の標準規格との親和性を考慮するのであれば、前記IETFによってRFC 2045として規定されているMultipurpose Internet Mail Extension (MIME)などの標準規格化された形式を用いてもよい。何れの形式であっても、本発明の基本原理には影響しない。
【0120】
【実施例3】
実施例3として、基準URLに加えて、前述した補完URLが用いられる場合を説明する。
【0121】
基準URLおよび相対URLではコンテンツの正しい位置を示すURLを合成するのに不充分な場合、一つ以上の補完URLを指定することを許す。以下では、実施例2に示した例に、一つの補完URLが指定された場合を例に説明する。従って、動作環境は実施例2と同じものが用いられる。ただし、インターネットサーバに対してコンテンツを要求するためのURLには「http://s.com/play.cgi?C.mp4&rate=384k」といったパラメータが付加されたURLが用いられるものとする。
【0122】
図13は、実施例3で用いられたHTTP出力に、補完URLを示すデータが追加された出力例を示す。この例では、最初の空行から始まる付加データ領域に記述されたXMLデータ中の、タグ「StreamBody」の属性「Param」に補完URLが記述される。すなわち、属性「Param」のデータ値「&rate=384k」が補完URLに相当する。
【0123】
実施例3のシステムにおいて、補完URLは合成されるURLの末尾に付加されるものと想定する。すなわち、URL再計算処理(S4)によって最終的に導出される絶対URLは「http://s.com/play.cgi?C.mp4&rate=384k」になる。
【0124】
補完URLとして用いられるデータの内容は、実装されるシステムの仕様に依存するものであり、ここではとくに規定しない。実施例3における補完URL「&rate=384k」は、要求されるコンテンツのビットレートの選択機能を有するシステムにおいて、プレーヤからビットレート(この例では384Kbps)を指定する例として示すが、当然、その内容はシステムによって異なるため、補完URLは任意の目的で任意の値を用いることができる。
【0125】
また、補完URLは複数指定されていてもよい。その場合、URL再計算処理(S4)において、複数の補完URLがどのような順序で合成されるかといったルールは、システムの仕様に依存して定められるものであり、ここではとくに規定しない。
【0126】
引き続き、実施例3における処理を、図7に示したステップS1からS8の処理に対応させて説明する。
【0127】
コンテンツ取得URL「http://s.com/play.cgi?C.mp4&rate=384k」が利用者から入力されると、プレーヤは、このコンテンツ取得URLを用いて、インターネットサーバにコンテンツ取得要求を発行する(S1)。
【0128】
インターネットサーバは、コンテンツ取得要求に対する結果として、図13で示されるデータを生成し、プレーヤに送出する(S2)。
【0129】
プレーヤは、受信データに含まれる付加データ領域の構文を解析する。XML構文中にタグ「StreamBody」の属性「Base」が含まれていれば、基準URL「http://s.com/play.cgi?」を抽出し、URL処理部6に渡す。さらに、属性「Param」が含まれていれば、補完URL「&rate=384k」を抽出して、URL処理部6に渡す(S3)。
【0130】
プレーヤは、受信データに含まれるデータ列を、タグ「StreamBody」の属性「MIMEType」で記述される「video/mp4」より、MPEG−4形式のコンテンツデータとみなして再生する。再生中にコンテンツに含まれる外部参照URL「V.mp4」を検出したら、URL処理部6に渡してURL再計算処理(S4)を実行し、得られた絶対URL「http://s.com/play.cgi?V.mp4&rate=384k」を用いて、インターネットサーバに外部参照コンテンツを要求する(S7)。
【0131】
【実施例4】
実施例4として、視聴者からのコンテンツ要求に対して、コンテンツサーバがコンテンツ取得用のURLを返す場合を説明する。
【0132】
実施例1から3では、コンテンツ取得URLが予め判っていて、端末の利用者がコンテンツ取得URLを入力することを前提にして説明した。しかし、実際のケースでは、コンテンツ取得URLが予め知られていることは非現実的である。通常は、何らかの形でコンテンツサーバからコンテンツ取得URLが通知され、そのURLを用いてコンテンツデータの取得を行うことになると思われる。その場合の具体例を実施例4として説明する。
【0133】
実施例4では、コンテンツ要求の手段として、Microsoft(R)社、IBM(R)社などによって提唱され、World Wide Web Consortium (W3C)によって規格化されたXMLベースの分散処理プロトコルであるSimple Object Access Protocol (SOAP)を用いるとして説明する。なお、SOAPによるメッセージ交換を行うための通信プロトコルは、前記の実施例と同様にHTTPとする。従って、コンテンツサーバは、SOAPメッセージを処理することが可能なHTTP通信機能をもつインターネットサーバであり、コンテンツ視聴者の端末は、同じくSOAPメッセージを処理できるHTTP通信機能を備えるプレーヤである。
【0134】
実施例4では、プレーヤは、視聴するコンテンツを識別するために一意に割り当てられたコンテンツIDとして「0001」というデータを指定してインターネットサーバにコンテンツを要求し、インターネットサーバは、コンテンツIDに該当するコンテンツのURLとして「http://s.com/play.cgi?C.mp4」というデータを返すとする。ただし、このURLで示されるCGIプログラム「play.cgi」は、前記の実施例とは異なり、基準URLなどの付加データは含まないコンテンツデータのみを返すものとする。また、コンテンツは、前記の実施例と同様に、図3に示すような内容を含むことにする。
【0135】
図14は、プレーヤがコンテンツ要求を行う際にインターネットサーバに送信するSOAPリクエストメッセージを表す。メッセージ中のXMLタグ <m:GetContent> は、このメッセージがコンテンツの取得を要求するメッセージであることを示す。また、付随するタグ <ContentID> で、要求するコンテンツのコンテンツID「0001」を指定する。
【0136】
このようなSOAPリクエストメッセージに対して、インターネットサーバは図15で示されるようなSOAPレスポンスメッセージを返すとする。メッセージ中のXMLタグ <m:GetContentResponse> は、コンテンツの取得要求に対するレスポンスであることを示している。また、付随するタグ <Src> でコンテンツ取得URL「http://s.com/play.cgi?C.mp4」が、タグ <Base> で基準URL「http://s.com/play.cgi?」が指定される。
【0137】
SOAPレスポンスメッセージを受信したプレーヤは、タグ <Src> で指定されたコンテンツ取得URLを指定するこでによって、コンテンツデータの取得を行う。ちなみに、SOAPに関する詳細については、SOAP仕様書(http://www.w3c.org/TR/SOAP/)に正確な記述があるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0138】
引き続き、実施例4における処理を、図7に示したステップS1からS8の処理に対応させて説明する。
【0139】
コンテンツID「0001」が利用者から入力されると、プレーヤはこのコンテンツIDから図14で示されるSOAPリクエストメッセージを生成し、インターネットサーバに送出する(S1)。
【0140】
インターネットサーバは、SOAPリクエストメッセージを解析して、コンテンツID「0001」に該当するコンテンツのURLを表す「http://s.com/play.cgi?C.mp4」および基準URLを表す「http://s.com/play.cgi?」を含む、図15に示されるSOAPレスポンスメッセージを生成し、プレーヤに送出する(S2)。
【0141】
プレーヤは、SOAPレスポンスメッセージを受信後、その内容を解析し、タグ <m:GetContentResponse> 中にタグ <Src> および <Base> 含まれていれば、データとして指定されたURLを抽出し、URL処理部6に渡す(S3)。
【0142】
プレーヤは、SOAPレスポンスメッセージから抽出したURLを用いて、URL処理部6においてURL再計算処理(S4)を行う。図15の出力例では、コンテンツURLは絶対URLとして指定されているため、再計算の結果として、同じ絶対URL「http://s.com/play.cgi?C.mp4」が返される。
【0143】
プレーヤは、再計算処理(S4)によって得られた絶対URL「http://s.com/play.cgi?C.mp4」を指定して、インターネットサーバにコンテンツを要求する(S5)。
【0144】
プレーヤは、受信したコンテンツデータを再生する。再生中にコンテンツに含まれる外部参照URL「V.mp4」を検出すると、URL処理部6に渡してURL再計算処理(S4)を実行し、得られた絶対URL「ttp://s.com/play.cgi?V.mp4」を用いて、インターネットサーバに外部参照コンテンツを要求する(S7)。
【0145】
以上のような手順で処理を行うことで、最初にコンテンツサーバにURLを問い合わせ、引き続き取得されたURLを用いてコンテンツデータを取得するといった、二段階のコンテンツ要求を行うことが可能である。
【0146】
なお、実施例4では、コンテンツ要求のためのプロトコルとしてSOAPを用いる例を説明したが、どのようなプロトコルが用いてもよい。SOAPの実行環境を導入することが困難な場合は、実施例2で示したような独自定義のXMLを用いてデータを記述してもよい。また、コンテンツをストリーミング配信する、いわゆるストリーミングサーバは、IETFによってRFC 2327として規定されるSession Description Protocol (SDP)と呼ばれるデータ記述手段を用いてURLの指定を行う場合が多いが、そのような方法を用いてもよい。
【0147】
【実施例5】
実施例5では、コンテンツサーバが視聴者からのコンテンツ要求に対して、コンテンツ取得用のURL、前記の基本URLおよび補完URLを返す場合を説明する。
【0148】
実施例5では、コンテンツ視聴者の端末は、InternetExplorerやNetscape(R) NavigatorのようなWebブラウザアプリケーション(以降「Webブラウザ」と呼ぶ)と、ActiveXコントロールやNetscape(R)プラグインなどのWebブラウザ連動プログラムとして実装されたソフトウェアコンポーネント(以降「プレーヤモジュール」と呼ぶ)との組み合わせを想定する。
【0149】
また、コンテンツは、前記の実施例と同様に、図3に示されるような内容を含み、コンテンツ取得URLは実施例3と同様のURL、コンテンツ要求URLは「http://s.com/play.cgi?ID=0001」であるとする。コンテンツ要求URLは、図8で示されるようなコンテンツ一覧ページなどから取得することができるものとする。
【0150】
コンテンツ要求URLが利用者によって入力されると、Webブラウザは、コンテンツ要求URLを解釈し、サーバにコンテンツを要求する。コンテンツ要求を受信したサーバは、図16に示すHTMLデータを出力する。プレーヤモジュールがActiveXコントロール形式で作成されている場合、データ中のタグ <OBJECT> をWebブラウザが解釈してプレーヤモジュールが起動される。プレーヤモジュールがNetscape(R)プラグイン形式で作成されている場合、データ中のタグ <EMBED> をWebブラウザが解釈してプレーヤモジュールが起動される。
【0151】
プレーヤモジュールがActiveXコントロールの場合、図16に示すタグ <PARAMNAME=”SRC” VALUE=”http://s.com/play.cgi?C.mp4&rate=384k”> 中のパラメータVALUEで与えられる「http://s.com/play.cgi?C.mp4&rate=384k」がコンテンツ取得URLとして、タグ <PARAMNAME=”BaseURL” VALUE=”http://s.com/play.cgi?”> 中のパラメータVALUEで与えられる「http://s.com/play.cgi?」が基準URLとして、タグ <PARAMNAME=”RequestPARAM” VALUE=”&rate=384k”> のパラメータVALUEで与えられる「&rate=384k」が補完URLとして、それぞれ渡される。
【0152】
プレーヤモジュールがNetscape(R)プラグインの場合、図16のタグEMBED中のパラメタSRCで指定される「http://s.com/play.cgi?C.mp4」がコンテンツ取得URLとして、パラメタBaseURLで指定される「http://s.com/play.cgi?」が基準URLとして、パラメタRequestPARAMで指定されている「&rate=384k」が補完URLとして、それぞれ渡される。
【0153】
図16に示すHTMLデータを受信したWebブラウザは、コンテンツ取得URLを使ってコンテンツサーバにコンテンツを要求する。コンテンツサーバは、図17に示すコンテンツデータを出力する。
【0154】
図17に示すコンテンツデータは、HTTPヘッダとコンテンツデータのみから構成される。図17のデータは「HTTP/1.1 200 OK」から「Content−Length: 1732050」までの最初の三行がHTTPヘッダで、空行以下の「…」で示す部分がコンテンツデータである。Webブラウザは、このデータを受信してプレーヤモジュールに渡し、プレーヤモジュールに再生を開始させる。
【0155】
コンテンツ再生中に外部参照”V.mp4”を検出した場合、URL処理部6は基準URLおよび補完URLを用いてURL再計算(S4)を行い、得られた「http://s.com/play.cgi?V.mp4&rate=384k」をコンテンツサーバに要求する。
【0156】
引き続き、実施例5における処理を、図7に示したステップS1からS8の処理に対応させて説明する。
【0157】
コンテンツ要求URL「http://s.com/play.cgi?ID=0001」が入力されると、Webブラウザは、コンテンツサーバにコンテンツを要求する(S1)。
【0158】
コンテンツサーバは、コンテンツの要求を受信すると、図16に示すHTMLデータを生成し、Webブラウザに送出する(S2)。
【0159】
Webブラウザは、図16に示すHTMLデータのタグ <OBJECT> または <EMBED> を解釈してプレーヤモジュールを起動すると同時に、URL処理部6に基準URLおよび補完URLの情報を渡す(S3)。
【0160】
Webブラウザは、図16のデータのコンテンツ要求URLをコンテンツサーバに要求する。この要求に対してコンテンツサーバから送出されるデータは、データ送受信部7を通してプレーヤモジュールのコンテンツ再生部8に渡される(S6)。
【0161】
プレーヤモジュールは受信したコンテンツデータを再生し、その再生中にコンテンツに外部参照「V.mp4」を検出すると、URL処理部6に渡してURL再計算(S4)を実行させ、得られたURL「http://s.com/play.cgi?V.mp4&rate=384k」を用いてコンテンツサーバに外部参照コンテンツを要求する(S7)。
【0162】
このように、上記の各実施例によれば、特定の実行環境に依存せず、柔軟に運用することができ、かつ、コンテンツサーバの負荷を最小限に抑えながら、外部のデータを参照するマルチメディアコンテンツを正しく再生することができる。
【0163】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0164】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0165】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0166】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0167】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、外部のデータを参照するマルチメディアコンテンツを、正しく再生できるように配信し、再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MPEG−4においてシーンがどのように合成されるかを簡単に説明する図、
【図2】シーン記述情報およびオブジェクトディスクリプタ情報を用いて、どのようにオブジェクトの関連付けを行うかを簡単に説明する図、
【図3】OD_IDおよびURLによるエレメンタリストリームの参照例を示す図、
【図4】典型的なコンテンツ配信システムの構成例を示す図、
【図5】コンテンツが非公開の位置に保管されている場合のコンテンツ配信システムの構成例を示す図、
【図6】実施形態のコンテンツ配信システムの構成例を説明する図、
【図7】基準URLの提示およびURLの再計算などの処理を説明する図、
【図8】HTMLデータを用いる場合のコンテンツ要求用のURLの送付サンプルを示す図、
【図9】URL処理部によるURLの再計算を示すフローチャート、
【図10】コンテンツのURLを入力するインタフェイスおよびコンテンツの表示領域をもつプレーヤの例を示す図、
【図11】HTTP出力例を示す図、
【図12】HTTP出力例を示す図、
【図13】HTTP出力に、補完URLを示すデータが追加された出力例を示す図、
【図14】SOAPリクエストメッセージを表す図、
【図15】SOAPレスポンスメッセージを表す図、
【図16】HTMLデータの出力例を示す図、
【図17】コンテンツデータを出力例を示す図である。

Claims (9)

  1. マルチメディアコンテンツを配信する情報処理装置の配信方法であって、
    アドレス情報を用いて外部データを参照するマルチメディアコンテンツを保管し、
    前記外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を導出するための基準アドレス情報を管理し、
    前記マルチメディアコンテンツの配信要求を受信すると、前記外部データのアドレス情報を計算するための前記基準アドレス情報を含む情報を返すことを特徴とする配信方法。
  2. 請求項1に記載された配信方法を実行するコンピュータプログラム。
  3. マルチメディアコンテンツを再生する情報処理装置の再生方法であって、
    再生するマルチメディアコンテンツの配信を要求し、
    前記要求に対する応答に外部データのアドレス情報を計算するための基準アドレス情報が含まれる場合、前記基準アドレス情報に基づき、前記外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を計算し、
    前記絶対アドレス情報に基づき、前記外部データを要求することを特徴とする再生方法。
  4. 請求項3に記載された再生方法を実行するコンピュータプログラム。
  5. マルチメディアコンテンツを配信する配信装置であって、
    アドレス情報を用いて外部データを参照するマルチメディアコンテンツを保管する保管手段と、
    前記外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を導出するための基準アドレス情報を管理する管理手段と、
    前記マルチメディアコンテンツの配信要求を受信して、前記外部データのアドレス情報を計算するための前記基準アドレス情報を含む情報を返す通信手段とを有することを特徴とする配信装置。
  6. 前記管理手段は、前記基準アドレス情報を補完するための一つ以上の補完アドレス情報を管理し、前記通信手段に前記基準アドレス情報および前記補完アドレス情報を返させることを特徴とする請求項5に記載された配信装置。
  7. 前記通信手段は、前記基準アドレス情報を、通信プロトコルによって規定される返信情報の拡張可能な領域に記述することを特徴とする請求項5に記載された配信装置。
  8. マルチメディアコンテンツを再生する再生手段と、
    再生するマルチメディアコンテンツの配信要求に対する応答に、外部データのアドレス情報を計算するための基準アドレス情報が含まれる場合、前記基準アドレス情報に基づき、前記外部データの適正な位置を示す絶対アドレス情報を計算する計算手段と、
    前記配信要求および前記絶対アドレス情報に基づく外部データの要求を送信し、前記応答および前記外部データを受信する通信手段とを有することを特徴とする再生装置。
  9. 前記計算手段は、前記基準アドレス情報および前記外部データの相対アドレス情報から前記絶対アドレス情報を計算することを特徴とする請求項8に記載された再生装置。
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