JP2004212912A - 光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一度敷設された引き落とし用のクロージャにおいて光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすること。
【解決手段】本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサ10は、1対の光ファイバケーブル1aの被覆部を固定する2つのケーブル固定部11と、2つのケーブル固定部11の間に光ファイバ心線9の接続部20を固定する接続部固定部12とを有する。
また、本発明に係る光ファイバケーブル接続用クロージャ30は、スペーサ10と、スペーサ10の外側を覆う筒状のスリーブ23と、スペーサ10に固定された光ファイバケーブル1aとスリーブ23の端部とを覆うブーツ24と、さらに光ファイバケーブル1の支持線7を接続する支持線接続部20とを備えている。
【選択図】 図16
【解決手段】本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサ10は、1対の光ファイバケーブル1aの被覆部を固定する2つのケーブル固定部11と、2つのケーブル固定部11の間に光ファイバ心線9の接続部20を固定する接続部固定部12とを有する。
また、本発明に係る光ファイバケーブル接続用クロージャ30は、スペーサ10と、スペーサ10の外側を覆う筒状のスリーブ23と、スペーサ10に固定された光ファイバケーブル1aとスリーブ23の端部とを覆うブーツ24と、さらに光ファイバケーブル1の支持線7を接続する支持線接続部20とを備えている。
【選択図】 図16
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバケーブル同士を接続する際に用いられる光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバを収容局から加入者側のビルや住宅等に配線するFTTH(Fiber To The Home)等では、例えば電柱の架空に敷設された多心光ファイバケーブルから、引き落とし用のクロージャを用いて、1心または2心以上の光ドロップケーブルに接続して光ファイバを分配させている。光ファイバ用のクロージャは、既に様々な形式のものが提案されており、多心光ファイバケーブルから、所望の心数の光ファイバを分岐、引き落とし、あるいは通過させるのに使用されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
従来の引き落とし用のクロージャの一例を、図17に示す。この光ケーブルクロージャ100は、多心光ファイバケーブル102の接続部を包囲できる展開自在のスリーブ101と、多心光ファイバケーブル102及びこの多心光ファイバケーブル102が吊されている支持線103が出入する端面スペーサ104,105とを備えている。また、スリーブ101は、端面スペーサ104,105に対してワンタッチで取付けることができる係止用凹凸部106,107と、端面スペーサ104,105への嵌合ストッパ108とを有している。端面スペーサ104は、多心光ファイバケーブル102及び支持線103の挿通孔109,110を有し、端面スペーサ105は、多心光ファイバケーブル102の挿通孔111と、支持線103の挿通孔112と、引き落とし用の複数の光ドロップケーブル113の挿通孔114を有している。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−274122号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、引き落とし用のクロージャから引き落とされた光ドロップケーブルは、加入者側の建物内に引き込まれるが、種々の状況に応じて敷設し直す必要が生じる。
例えば、加入者の解約時には、その建物際で光ドロップケーブルを切断した後、クロージャからその光ドロップケーブルを撤去する。そして、新規に加入者が発生した場合には、新たにクロージャから光ドロップケーブルを敷設する。
また、クロージャから敷設した光ドロップケーブルが、誤って短いものであった場合には、加入者側まで届かないために、一旦クロージャからその光ドロップケーブルを撤去して、再度新たな光ドロップケーブルを敷設し直す。
さらに、既に加入者側に光ドロップケーブルが敷設されている状態で、電柱の移動等によって引き落とし用のクロージャがその加入者の建物から離れてしまい、光ドロップケーブルの長さが足りなくなった場合にも、新たにクロージャから光ドロップケーブルを敷設する。
【0006】
このように、一度配線の済んだ引き落とし用のクロージャにおいて、再び光ドロップケーブルの敷設及び撤去が行われることがあり、場合によってはそれが繰り返されてしまうという状況にあった。架空に敷設された引き落とし用のクロージャで光ドロップケーブルの敷設や撤去等の作業を行うことは、その作業が煩雑であるばかりでなく、そのクロージャから配線されている他の回線に障害を与えてしまうことも起こり得るため、好ましくない。また、クロージャから引き落とされた光ドロップケーブルを撤去したり再敷設したりすることは、光ドロップケーブルの無駄を生じさせてしまうことになる。
【0007】
本発明の目的は、一度敷設された引き落とし用のクロージャにおいて光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることのできる光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサは、少なくとも1対の光ファイバケーブルの被覆部を固定する2つのケーブル固定部と、2つのケーブル固定部の間に光ファイバの接続部を固定する接続部固定部とを有することを特徴としている。
【0009】
このような構成の光ファイバケーブル接続用スペーサは、2つのケーブル固定部に、それぞれ光ファイバケーブルの端部を固定して、さらに接続部固定部に、光ファイバケーブルから導出された光ファイバを相互に接続した接続部を固定することができる。すなわち、光ドロップケーブル等の光ファイバケーブル同士を容易に接続することができる。したがって、例えば引き落とし用のクロージャから引き落とされた光ドロップケーブルを切断した場合や長さが足りない場合に、さらに別の光ドロップケーブルを接続して延長し、再び加入者側に光ドロップケーブルを敷設することができる。
このように、本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサを用いることにより、一度敷設された引き落とし用のクロージャで光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることができる。
なお、光ファイバの接続部とは、例えば融着接続部や、メカニカルスプライスによる接続部等が挙げられる。
【0010】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、接続部固定部は、スペーサの外周部分に接続部を固定するように構成されていることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用スペーサは、接続部を固定する際の干渉等の制約を受けにくく、接続部を固定する際の作業が容易である。
【0011】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、接続部固定部は、断面が多角形をなす角柱状であることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用スペーサは、角柱状の平面部分に接続部を接触させて配置することができ、固定しやすい。また、断面の多角形の一辺の長さを接続部の幅に合わせておくと、接続部の固定状態が安定しやすく、さらに複数の接続部を固定したときに互いに干渉しにくい。
【0012】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、2つのケーブル固定部は、スペーサの長手方向の両端部に形成されており、光ファイバケーブルの端部を長手方向の向きに収容する固定溝を有することが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用スペーサは、スペーサの両端部に光ファイバケーブルの端部をそれぞれ嵌め込んで固定することができる。また、光ファイバケーブルを固定する位置を固定溝の長手方向にずらして適宜調節することで、光ファイバケーブルの端部から導出された光ファイバの余長を調節することができる。
【0013】
また、上記目的を達成するための本発明に係る光ファイバケーブル接続用クロージャは、上記光ファイバケーブル接続用スペーサの外側を覆うことが可能なスリーブを備えていることを特徴としている。
このような構成の光ファイバケーブル接続用クロージャは、スペーサ、あるいはスペーサに固定した光ファイバケーブルや光ファイバの接続部を保護することができる。
【0014】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、スリーブは、スペーサを挿通可能な筒形状であることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用クロージャは、例えば半割形状のスリーブに比べて防水機能等の保護力が優れている。
【0015】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、スペーサとスリーブとの間の相対移動を規制し、スペーサに固定された光ファイバケーブルとスリーブの端部とを覆うことが可能なブーツを備えていることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用クロージャは、スペーサに対してスリーブの位置を固定し、さらにスリーブの端部における防水機能を得ることができる。
【0016】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、光ファイバケーブルの支持線を接続する支持線接続部が、スペーサとは別体に設けられていることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用クロージャは、スペーサに固定した少なくとも1対の光ファイバケーブルの支持線を接続することで、光ファイバケーブルに付加される張力を支持線によって受けて、スペーサ側の光ファイバケーブルに張力を作用させないように保護することができる。したがって、光ファイバケーブルの接続状態を安定して保つことができる。
【0017】
また、上記目的を達成するための本発明に係る光ファイバケーブルの接続方法は、上記光ファイバケーブル接続用スペーサ、または上記光ファイバケーブル接続用クロージャを用い、少なくとも1対の光ファイバケーブルの被覆部をケーブル固定部に固定する工程と、光ファイバの接続部を接続部固定部に固定する工程と、光ファイバの余長をスペーサの外周に沿わせる工程とを有することを特徴としている。
【0018】
このような構成の光ファイバケーブルの接続方法は、上記光ファイバケーブル接続用スペーサを用いて光ファイバケーブルを接続するため、光ドロップケーブル等の光ファイバケーブル同士を容易に接続することができ、一度敷設された引き落とし用のクロージャで光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることができる。
さらに、固定した少なくとも1対の光ファイバケーブルの間で、光ファイバの接続部を固定しつつ、その光ファイバの余長を処理することができる。また、光ファイバケーブルが複数心の光ファイバを備え、複数の接続部をスペーサの接続部固定部に固定する場合でも、それぞれの光ファイバの余長差を適宜吸収して処理することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法の実施の形態を図1〜図16に基づいて説明する。
まず、本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサとそれを用いた光ファイバケーブルの接続方法の一実施形態について説明する。
【0020】
図1に、本実施形態の光ファイバケーブル接続用スペーサ(以下、スペーサと呼ぶ)10の斜視図を示す。図2に、スペーサの上面図を示す。図3に、図2に示した固定溝の拡大図を示す。図4に、スペーサの側面図を示す。
図1〜図4に示すように、スペーサ10は、長尺状の部材であり、2つのケーブル固定部11の間に接続部固定部12が形成されている。
【0021】
ケーブル固定部11は、スペーサ10の両端部分に形成されており、スペーサ10の端部となる箇所には、断面がほぼ円形の縁部13が形成されている。この縁部からスペーサ10の中央に向かって、固定部14、案内部15が形成されている。固定部14の断面は、縁部13と同じ円形の一部が欠けたほぼ半円の形状をなしている。また、案内部15の外形は、固定部14がスペーサ10の中央に向かって次第に細径化した形状となっている。
【0022】
また、固定部14には、光ファイバケーブルの被覆部を固定する固定溝16が設けられている。この固定溝16は、断面がコ字状であってスペーサ10の長手方向に沿って形成されており、この長手方向の向きで光ファイバケーブルを固定することができるように構成されている。なお、固定溝16は、縁部13にも連続して形成されている。また、特に図3に拡大して示すように、固定溝16の内側には、固定溝16内に収容した光ファイバケーブルの被覆部を係止して抜け止めするための係止突起17が複数配設されている。
【0023】
図1〜図4に示すように、案内部15には、固定溝16と連続した案内溝18が、接続部固定部12の外周部分に向かって形成されている。固定溝16に固定された光ファイバケーブルの端部から導出された光ファイバは、この案内溝18を通して接続部固定部12に向けて案内される。
【0024】
スペーサ10の中央部分に設けられた接続部固定部12は、案内部15の最も細径の部分とほぼ同等の断面積を有し、その断面形状が多角形をなす角柱状に形成されている。本実施形態の接続部固定部12は、断面がほぼ六角形であり、その断面の一辺の長さが光ファイバの接続部の幅と一致するか、もしくは少し長くなるように形成されている。
この接続部固定部12は、その外周部分に光ファイバの接続部を固定するように構成されている。本実施形態では、任意の領域が粘着性を有するように、両面テープ19が貼り付けられている。この粘着性を与えた角柱状の平面の部分に、光ファイバの接続部を貼り付けて固定することができる。また、接続部固定部12は、断面がほぼ六角形であるため、複数の接続部を固定する場合でも、異なる面に各接続部を固定することで、接続部や光ファイバ同士が互いに干渉しにくい。
なお、断面が多角形である必要はなく、接続部の固定方法によっては、例えば円形であっても良い。
【0025】
このように、スペーサ10は、2つのケーブル固定部11に、それぞれ光ファイバケーブルの端部を固定して、さらに接続部固定部12に、光ファイバケーブルから導出された光ファイバを相互に接続した接続部を固定することができる。また、スペーサ10は、その全体がプラスチックにより一体的に形成されている。プラスチックを用いることでスペーサ10の軽量化を図り、取り扱い性を向上させるとともに、敷設後の光ファイバケーブルへの負担を低減させることができる。
【0026】
このスペーサ10を用いて接続される2心光ファイバケーブルの一例を図5に示す。図5に示す光ファイバケーブル1は、光ドロップケーブルであり、エレメント部5とメッセンジャワイヤ部8とが首部6により接続された構成である。
エレメント部5は、並列して配置された2本の光ファイバ心線9と、2本の抗張力体2とが、樹脂3により被覆されている。
光ファイバ心線9は、特に種類や形状が限定されるものではないが、好適に用いられる例として、コアとクラッドからなるガラス体の光ファイバの外周に紫外線硬化樹脂が被覆されてなるものが挙げられる。
なお、光ファイバケーブル1は、この光ファイバ心線9が2本設けられているが、これが1本のみであっても良く、または2本以上の光ファイバがテープ状に一体化された光ファイバ心線となっていても良い。
【0027】
抗張力体2は、2本の光ファイバ心線9と並列するように配置されており、鋼やガラス繊維強化プラスチック(G−FRP)等を用いることができる。光ファイバ心線9と抗張力体2が一括に被覆されていることにより、光ファイバケーブル1に付加される張力等の外力を抗張力体2が受けて、光ファイバ心線9を外力から保護している。
【0028】
また、エレメント部5の外周には、光ファイバ心線9に向かって形成されたノッチ4が2つ設けられている。このノッチ4は、光ファイバ心線9の取り出しを容易にするものであり、取り出しの際には、2つのノッチ4の間の樹脂3に切り込みを入れるようにして引き裂けば良い。
【0029】
メッセンジャワイヤ部8は、光ファイバケーブル9を架空で支持するための強度を有するように構成されており、支持線7が樹脂3により被覆されている。支持線7は、鋼線やFRP線等を用いることができ、好適には、亜鉛鍍鋼線が用いられる。
また、首部6は、エレメント部5及びメッセンジャワイヤ部8の樹脂3と同じ樹脂により、エレメント部5及びメッセンジャワイヤ部8と一体的に形成されている。この首部6は、エレメント部5とメッセンジャワイヤ部8とを分割する際には、手指等で簡単に引き裂くことができる。なお、樹脂3の材質は、難燃ポリエチレン(FRPE)が好適に用いられる。
【0030】
1対の光ファイバケーブル1を、上述したスペーサ10を用いて接続する際には、まず、双方の光ファイバケーブル1の端部から首部6を引き裂いてエレメント部5及びメッセンジャワイヤ部8を任意の長さだけ分離させる。スペーサ10に固定して接続するのは、この分離されたエレメント部5のみである。また、エレメント部5の樹脂3をノッチ4から引き裂いて、光ファイバ心線9を任意の長さだけ露出させる。さらに、各光ファイバ心線9の先端部分の被覆を除去し、ガラス体の光ファイバとした後、接続する光ファイバ同士を接続し、2つの接続部を形成する。ここで、光ファイバの接続部とは、例えば融着接続部や、メカニカルスプライスによる接続部等が挙げられる。融着した場合の接続部は、例えば光ファイバを熱収縮スリーブで覆った部分であり、メカニカルスプライスの場合の接続部は、メカニカルスプライス素子である。
【0031】
光ファイバを接続した後は、図6に示すように、メッセンジャワイヤ部8を除去したエレメント部5のみの光ファイバケーブル1aを、固定部14の固定溝16に嵌め込んで固定する。固定溝16内に光ファイバケーブル1aを嵌め込むと、係止突起17によって光ファイバケーブル1aの被覆部(樹脂3)が係止され、光ファイバケーブル1aが固定溝16内に固定される。このとき、図7に示すように、接続された光ファイバ心線9の短い方が僅かに弛むように光ファイバケーブル1aの位置を長手方向に調節する。
【0032】
図7に示すように、2つの固定溝16に1対の光ファイバケーブル1aを固定した後、まず光ファイバ心線9が短い方の接続部20を接続部固定部12の両面テープ19に接着して固定する。そのとき、六角柱状の1つの側面内に収まるように接続部20を接着する。
次に、図8に示すように、2つめの接続部20を接続部固定部12の両面テープ19に接着して固定する。そのとき、最初に固定した接続部20とは異なる面に2つめの接続部20を接着する。また、光ファイバ心線9は、その長さに余長を有している場合があるため、その余長を接続部固定部12の周囲に沿わせるように、例えば螺旋状に巻きつけて接続部20を固定する。これにより、2つの接続部20の間に光ファイバ心線9の余長差がある場合でも、その余長差をスペーサ10の周囲の小さい空間内にまとめることができる。また、螺旋状に巻きつけることで、光ファイバ心線9の許容曲げ半径以上の大きい曲率半径を確保しやすい。好ましくは、光ファイバ心線9の許容曲げ半径を考慮して接続部固定部12の大きさが決められていると良い。なお、この接続部20を固定する工程は、光ファイバ心線9に過大な張力をかけないようにして行うと良い。
【0033】
このように、本実施形態のスペーサ10を用いて光ファイバケーブル1aを接続することで、固定した1対の光ファイバケーブル1aの間で、光ファイバ心線9の接続部20を固定しつつ、その余長を適切に処理することができる。
したがって、本実施形態のスペーサを用いることにより、一度敷設された引き落とし用のクロージャで光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることができる。
【0034】
次に、本発明に係る光ファイバケーブル接続用クロージャとそれを用いた光ファイバケーブルの接続方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の光ファイバケーブル接続用クロージャ(以下、クロージャと呼ぶ)は、上述したスペーサ10と、スペーサ10の外側を覆う筒状のスリーブと、スペーサ10に固定された光ファイバケーブルとスリーブの端部とを覆うブーツと、さらに光ファイバケーブル1の支持線7を接続する支持線接続部とを備えていることを特徴としている。
【0035】
最初に、光ファイバケーブルの調尺と切断を行う。
まず、図9に示すように、上述した光ファイバケーブル1に、スパイラルチューブ21を適当な位置まで被せる。
次に、図10に示すように、光ファイバケーブル1を引き裂いてエレメント部5及びメッセンジャワイヤ部8を任意の長さだけ分岐させる。分岐させた根元には、それ以上分離が進行しないように、PVCテープ等を巻いて引き裂け止めをする。そして、エレメント部のみとなった光ファイバケーブル1aの先端部分を、所定の長さだけ切断する。なお、ここまでの作業工程は、1対の光ファイバケーブル1について同様に行う。
【0036】
次に、光ファイバケーブル1aの接続部分を保護するための部材を準備する。図11に示すように、一方の光ファイバケーブル1aに、ブーツ24とスリーブ23を嵌め込む。他方の光ファイバケーブル1aには、ブーツ24のみを嵌め込む。
【0037】
次に、図11に示した状態で、スペーサ10を用いて、上述したように光ファイバケーブル1a同士を接続させる(図8参照)。
その後、図12に示すように、スペーサ10の外側にスリーブ23を配置させ、スリーブ23の両端近傍にブーツ24を配置する。
【0038】
ここで、光ファイバケーブル1aの接続部分を保護するためのスリーブ23及びブーツ24について説明する。
スリーブ23は、プラスチックによって両端が開口した円筒状に形成されており、その長手方向の長さはスペーサ10とほぼ等しい。また、スリーブ23の大きさは、スペーサ10を挿通可能であって、かつ、できるだけ外径が小さくなるように形成されている。さらに、スリーブ23は、円筒状に形成されていることにより、半割形状のものと比べて、スペーサ10を防水する機能等の保護機能が優れている。
また、ブーツ24は、ゴム等の弾性材料によりほぼ円すい筒状に形成されており、その小径側の頂部には光ファイバケーブル1aを挿通させつつ適度な密閉性を有するような貫通孔が設けられている。また、大径側の内周面は、スリーブ23の外側に嵌め込まれた状態で適度な密閉性を有する大きさに形成されている。また、ブーツ24の内側は、スリーブ23に嵌め込まれた状態でスリーブ23の開口端を若干塞ぐように縮径され、スリーブ23の開口端からスペーサ10が突出しないように形成されている。
【0039】
次に、クロージャを構成する部材の組み立てを行う。
図12に示すように、1対の光ファイバケーブル1aが固定されて接続されたスペーサ10がスリーブ23の内側に入った状態で、図13に示すように、2つのブーツ24をスリーブ23の両端に嵌め込む。このとき、スリーブ23内のスペーサ10は、その縁部13(図1参照)が2つのブーツ24の内側に接触して、長手方向の移動が規制される。
また、光ファイバケーブル1aとブーツ24の間、及びブーツ24とスリーブ23の間は、適度に密閉性が保たれている。
【0040】
次に、図14に示すように、ブーツ24の周囲にPVCテープ25等を巻きつけて、光ファイバケーブル1aとブーツ24の間、及びブーツ24とスリーブ23の間の密閉性を高めて、防水処理を施す。また、PVCテープ25等を巻きつけることで、光ファイバケーブル1aと、ブーツ24と、スリーブ23とを一体的に固定することができる。
なお、PVCテープ25等を巻きつける前に、光ファイバケーブル1aとブーツ24の間の防水性をより高めるために、ブーツ24から光ファイバケーブル1aが導出されている部分に、粘着性を有するシーリングテープを巻きつけても良い。
【0041】
さらに、図14に示すように、始めに通しておいたスパイラルチューブ21をスリーブ23に寄せて、2本のメッセンジャワイヤ部8をスリーブ23と並列するように重ねて配置する。そして、重なるように配置されたメッセンジャワイヤ部8のうち、接続に必要な長さを残して先端側を切断する。なお、接続に必要な長さが容易に判断できるように、スリーブ23の外周に、予め切断位置表示ライン26が描かれていると良い。
【0042】
2本のメッセンジャワイヤ部8を接続する際には、図15に示すように、メッセンジャワイヤ部8の先端の被覆部(樹脂3)を除去して支持線7を任意の長さだけ露出させる。このときも、切断位置表示ライン26の間に位置した長さだけ支持線7を露出させると良い。そして、円筒状の支持線接続部28に双方の支持線7の先端部分を両側から挿通させて、止めねじ29によって側方から締めこんで強固に固定する。固定状態の確認のため、止めねじ29を締めて支持線7を固定した状態で、支持線7の先端が支持線接続部28から突出していると良い。
【0043】
以上説明した作業工程により、本実施形態のクロージャを用いて、光ファイバケーブル1を接続することができる。
図16に示すように、クロージャ30は、光ファイバ心線9の接続部20と1対の光ファイバケーブル1aを固定するスペーサ10と、スペーサ10の外側を覆う筒状のスリーブ23と、光ファイバケーブル1aとスリーブ23の端部とを覆うブーツ24と、光ファイバケーブル1のメッセンジャワイヤ部8を接続する支持線接続部28とを備えている。
したがって、本実施形態のクロージャ30は、架空において敷設された場合でも、スペーサ10や、スペーサ10に固定された光ファイバケーブル1aや光ファイバ心線9の接続部20を空気中の塵埃や雨等から保護することができる。また、スペーサ10やスリーブ23をできる限り小さくかつ軽量に形成することで、架空での風圧をしのぐことができ、接続された光ファイバケーブル1に大きな張力がかかることを防止することができる。
また、互いの支持線7同士を接続することで、スペーサ10側に張力が加わることを防止でき、安定した接続状態を保つことができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法によれば、一度敷設された引き落とし用のクロージャにおいて光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示したスペーサの上面図である。
【図3】図2に示した固定溝の拡大図である。
【図4】図1に示したスペーサの側面図である。
【図5】図1に示したスペーサに固定される光ファイバケーブルを示す断面図である。
【図6】図1に示したスペーサに光ファイバケーブルを固定する際の断面図である。
【図7】図1に示したスペーサに1つめの光ファイバの接続部を固定する際の上面図である。
【図8】図1に示したスペーサに2つめの光ファイバの接続部を固定する際の上面図である。
【図9】光ファイバケーブルにスパイラルチューブを被せた状態を示す模式図である。
【図10】図9の光ファイバケーブルを分岐させた状態を示す模式図である。
【図11】図10の光ファイバケーブルにスリーブ及びブーツを嵌め込んだ状態を示す模式図である。
【図12】図8に示したスペーサ及び光ファイバケーブルに図11に示したスリーブ及びブーツを組み付ける直前の状態を示す模式図である。
【図13】図8に示したスペーサ及び光ファイバケーブルに図11に示したスリーブ及びブーツを組み付けた状態を示す模式図である。
【図14】図13に示した状態から支持線を接続する際の状態を示す模式図である。
【図15】支持線接続部によって支持線を接続した状態を示す模式図である。
【図16】本発明に係る光ファイバケーブル接続用クロージャによって光ファイバケーブルを接続した状態を示す部分断面模式図である。
【図17】従来の引き落とし用のクロージャを示す斜視図であり、(a)は光ファイバケーブルを組み込んだ状態を示し、(b)はクロージャを分解した状態を示す。
【符号の説明】
1 光ファイバケーブル(光ドロップケーブル)
5 エレメント部
6 首部
7 支持線
8 メッセンジャワイヤ部
9 光ファイバ心線
10 光ファイバケーブル接続用スペーサ
11 ケーブル固定部
12 接続部固定部
16 固定溝
20 接続部
23 スリーブ
24 ブーツ
28 支持線接続部
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバケーブル同士を接続する際に用いられる光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバを収容局から加入者側のビルや住宅等に配線するFTTH(Fiber To The Home)等では、例えば電柱の架空に敷設された多心光ファイバケーブルから、引き落とし用のクロージャを用いて、1心または2心以上の光ドロップケーブルに接続して光ファイバを分配させている。光ファイバ用のクロージャは、既に様々な形式のものが提案されており、多心光ファイバケーブルから、所望の心数の光ファイバを分岐、引き落とし、あるいは通過させるのに使用されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
従来の引き落とし用のクロージャの一例を、図17に示す。この光ケーブルクロージャ100は、多心光ファイバケーブル102の接続部を包囲できる展開自在のスリーブ101と、多心光ファイバケーブル102及びこの多心光ファイバケーブル102が吊されている支持線103が出入する端面スペーサ104,105とを備えている。また、スリーブ101は、端面スペーサ104,105に対してワンタッチで取付けることができる係止用凹凸部106,107と、端面スペーサ104,105への嵌合ストッパ108とを有している。端面スペーサ104は、多心光ファイバケーブル102及び支持線103の挿通孔109,110を有し、端面スペーサ105は、多心光ファイバケーブル102の挿通孔111と、支持線103の挿通孔112と、引き落とし用の複数の光ドロップケーブル113の挿通孔114を有している。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−274122号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、引き落とし用のクロージャから引き落とされた光ドロップケーブルは、加入者側の建物内に引き込まれるが、種々の状況に応じて敷設し直す必要が生じる。
例えば、加入者の解約時には、その建物際で光ドロップケーブルを切断した後、クロージャからその光ドロップケーブルを撤去する。そして、新規に加入者が発生した場合には、新たにクロージャから光ドロップケーブルを敷設する。
また、クロージャから敷設した光ドロップケーブルが、誤って短いものであった場合には、加入者側まで届かないために、一旦クロージャからその光ドロップケーブルを撤去して、再度新たな光ドロップケーブルを敷設し直す。
さらに、既に加入者側に光ドロップケーブルが敷設されている状態で、電柱の移動等によって引き落とし用のクロージャがその加入者の建物から離れてしまい、光ドロップケーブルの長さが足りなくなった場合にも、新たにクロージャから光ドロップケーブルを敷設する。
【0006】
このように、一度配線の済んだ引き落とし用のクロージャにおいて、再び光ドロップケーブルの敷設及び撤去が行われることがあり、場合によってはそれが繰り返されてしまうという状況にあった。架空に敷設された引き落とし用のクロージャで光ドロップケーブルの敷設や撤去等の作業を行うことは、その作業が煩雑であるばかりでなく、そのクロージャから配線されている他の回線に障害を与えてしまうことも起こり得るため、好ましくない。また、クロージャから引き落とされた光ドロップケーブルを撤去したり再敷設したりすることは、光ドロップケーブルの無駄を生じさせてしまうことになる。
【0007】
本発明の目的は、一度敷設された引き落とし用のクロージャにおいて光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることのできる光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサは、少なくとも1対の光ファイバケーブルの被覆部を固定する2つのケーブル固定部と、2つのケーブル固定部の間に光ファイバの接続部を固定する接続部固定部とを有することを特徴としている。
【0009】
このような構成の光ファイバケーブル接続用スペーサは、2つのケーブル固定部に、それぞれ光ファイバケーブルの端部を固定して、さらに接続部固定部に、光ファイバケーブルから導出された光ファイバを相互に接続した接続部を固定することができる。すなわち、光ドロップケーブル等の光ファイバケーブル同士を容易に接続することができる。したがって、例えば引き落とし用のクロージャから引き落とされた光ドロップケーブルを切断した場合や長さが足りない場合に、さらに別の光ドロップケーブルを接続して延長し、再び加入者側に光ドロップケーブルを敷設することができる。
このように、本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサを用いることにより、一度敷設された引き落とし用のクロージャで光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることができる。
なお、光ファイバの接続部とは、例えば融着接続部や、メカニカルスプライスによる接続部等が挙げられる。
【0010】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、接続部固定部は、スペーサの外周部分に接続部を固定するように構成されていることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用スペーサは、接続部を固定する際の干渉等の制約を受けにくく、接続部を固定する際の作業が容易である。
【0011】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、接続部固定部は、断面が多角形をなす角柱状であることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用スペーサは、角柱状の平面部分に接続部を接触させて配置することができ、固定しやすい。また、断面の多角形の一辺の長さを接続部の幅に合わせておくと、接続部の固定状態が安定しやすく、さらに複数の接続部を固定したときに互いに干渉しにくい。
【0012】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、2つのケーブル固定部は、スペーサの長手方向の両端部に形成されており、光ファイバケーブルの端部を長手方向の向きに収容する固定溝を有することが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用スペーサは、スペーサの両端部に光ファイバケーブルの端部をそれぞれ嵌め込んで固定することができる。また、光ファイバケーブルを固定する位置を固定溝の長手方向にずらして適宜調節することで、光ファイバケーブルの端部から導出された光ファイバの余長を調節することができる。
【0013】
また、上記目的を達成するための本発明に係る光ファイバケーブル接続用クロージャは、上記光ファイバケーブル接続用スペーサの外側を覆うことが可能なスリーブを備えていることを特徴としている。
このような構成の光ファイバケーブル接続用クロージャは、スペーサ、あるいはスペーサに固定した光ファイバケーブルや光ファイバの接続部を保護することができる。
【0014】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、スリーブは、スペーサを挿通可能な筒形状であることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用クロージャは、例えば半割形状のスリーブに比べて防水機能等の保護力が優れている。
【0015】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、スペーサとスリーブとの間の相対移動を規制し、スペーサに固定された光ファイバケーブルとスリーブの端部とを覆うことが可能なブーツを備えていることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用クロージャは、スペーサに対してスリーブの位置を固定し、さらにスリーブの端部における防水機能を得ることができる。
【0016】
また、上記構成の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、光ファイバケーブルの支持線を接続する支持線接続部が、スペーサとは別体に設けられていることが望ましい。
このような構成の光ファイバケーブル接続用クロージャは、スペーサに固定した少なくとも1対の光ファイバケーブルの支持線を接続することで、光ファイバケーブルに付加される張力を支持線によって受けて、スペーサ側の光ファイバケーブルに張力を作用させないように保護することができる。したがって、光ファイバケーブルの接続状態を安定して保つことができる。
【0017】
また、上記目的を達成するための本発明に係る光ファイバケーブルの接続方法は、上記光ファイバケーブル接続用スペーサ、または上記光ファイバケーブル接続用クロージャを用い、少なくとも1対の光ファイバケーブルの被覆部をケーブル固定部に固定する工程と、光ファイバの接続部を接続部固定部に固定する工程と、光ファイバの余長をスペーサの外周に沿わせる工程とを有することを特徴としている。
【0018】
このような構成の光ファイバケーブルの接続方法は、上記光ファイバケーブル接続用スペーサを用いて光ファイバケーブルを接続するため、光ドロップケーブル等の光ファイバケーブル同士を容易に接続することができ、一度敷設された引き落とし用のクロージャで光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることができる。
さらに、固定した少なくとも1対の光ファイバケーブルの間で、光ファイバの接続部を固定しつつ、その光ファイバの余長を処理することができる。また、光ファイバケーブルが複数心の光ファイバを備え、複数の接続部をスペーサの接続部固定部に固定する場合でも、それぞれの光ファイバの余長差を適宜吸収して処理することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法の実施の形態を図1〜図16に基づいて説明する。
まず、本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサとそれを用いた光ファイバケーブルの接続方法の一実施形態について説明する。
【0020】
図1に、本実施形態の光ファイバケーブル接続用スペーサ(以下、スペーサと呼ぶ)10の斜視図を示す。図2に、スペーサの上面図を示す。図3に、図2に示した固定溝の拡大図を示す。図4に、スペーサの側面図を示す。
図1〜図4に示すように、スペーサ10は、長尺状の部材であり、2つのケーブル固定部11の間に接続部固定部12が形成されている。
【0021】
ケーブル固定部11は、スペーサ10の両端部分に形成されており、スペーサ10の端部となる箇所には、断面がほぼ円形の縁部13が形成されている。この縁部からスペーサ10の中央に向かって、固定部14、案内部15が形成されている。固定部14の断面は、縁部13と同じ円形の一部が欠けたほぼ半円の形状をなしている。また、案内部15の外形は、固定部14がスペーサ10の中央に向かって次第に細径化した形状となっている。
【0022】
また、固定部14には、光ファイバケーブルの被覆部を固定する固定溝16が設けられている。この固定溝16は、断面がコ字状であってスペーサ10の長手方向に沿って形成されており、この長手方向の向きで光ファイバケーブルを固定することができるように構成されている。なお、固定溝16は、縁部13にも連続して形成されている。また、特に図3に拡大して示すように、固定溝16の内側には、固定溝16内に収容した光ファイバケーブルの被覆部を係止して抜け止めするための係止突起17が複数配設されている。
【0023】
図1〜図4に示すように、案内部15には、固定溝16と連続した案内溝18が、接続部固定部12の外周部分に向かって形成されている。固定溝16に固定された光ファイバケーブルの端部から導出された光ファイバは、この案内溝18を通して接続部固定部12に向けて案内される。
【0024】
スペーサ10の中央部分に設けられた接続部固定部12は、案内部15の最も細径の部分とほぼ同等の断面積を有し、その断面形状が多角形をなす角柱状に形成されている。本実施形態の接続部固定部12は、断面がほぼ六角形であり、その断面の一辺の長さが光ファイバの接続部の幅と一致するか、もしくは少し長くなるように形成されている。
この接続部固定部12は、その外周部分に光ファイバの接続部を固定するように構成されている。本実施形態では、任意の領域が粘着性を有するように、両面テープ19が貼り付けられている。この粘着性を与えた角柱状の平面の部分に、光ファイバの接続部を貼り付けて固定することができる。また、接続部固定部12は、断面がほぼ六角形であるため、複数の接続部を固定する場合でも、異なる面に各接続部を固定することで、接続部や光ファイバ同士が互いに干渉しにくい。
なお、断面が多角形である必要はなく、接続部の固定方法によっては、例えば円形であっても良い。
【0025】
このように、スペーサ10は、2つのケーブル固定部11に、それぞれ光ファイバケーブルの端部を固定して、さらに接続部固定部12に、光ファイバケーブルから導出された光ファイバを相互に接続した接続部を固定することができる。また、スペーサ10は、その全体がプラスチックにより一体的に形成されている。プラスチックを用いることでスペーサ10の軽量化を図り、取り扱い性を向上させるとともに、敷設後の光ファイバケーブルへの負担を低減させることができる。
【0026】
このスペーサ10を用いて接続される2心光ファイバケーブルの一例を図5に示す。図5に示す光ファイバケーブル1は、光ドロップケーブルであり、エレメント部5とメッセンジャワイヤ部8とが首部6により接続された構成である。
エレメント部5は、並列して配置された2本の光ファイバ心線9と、2本の抗張力体2とが、樹脂3により被覆されている。
光ファイバ心線9は、特に種類や形状が限定されるものではないが、好適に用いられる例として、コアとクラッドからなるガラス体の光ファイバの外周に紫外線硬化樹脂が被覆されてなるものが挙げられる。
なお、光ファイバケーブル1は、この光ファイバ心線9が2本設けられているが、これが1本のみであっても良く、または2本以上の光ファイバがテープ状に一体化された光ファイバ心線となっていても良い。
【0027】
抗張力体2は、2本の光ファイバ心線9と並列するように配置されており、鋼やガラス繊維強化プラスチック(G−FRP)等を用いることができる。光ファイバ心線9と抗張力体2が一括に被覆されていることにより、光ファイバケーブル1に付加される張力等の外力を抗張力体2が受けて、光ファイバ心線9を外力から保護している。
【0028】
また、エレメント部5の外周には、光ファイバ心線9に向かって形成されたノッチ4が2つ設けられている。このノッチ4は、光ファイバ心線9の取り出しを容易にするものであり、取り出しの際には、2つのノッチ4の間の樹脂3に切り込みを入れるようにして引き裂けば良い。
【0029】
メッセンジャワイヤ部8は、光ファイバケーブル9を架空で支持するための強度を有するように構成されており、支持線7が樹脂3により被覆されている。支持線7は、鋼線やFRP線等を用いることができ、好適には、亜鉛鍍鋼線が用いられる。
また、首部6は、エレメント部5及びメッセンジャワイヤ部8の樹脂3と同じ樹脂により、エレメント部5及びメッセンジャワイヤ部8と一体的に形成されている。この首部6は、エレメント部5とメッセンジャワイヤ部8とを分割する際には、手指等で簡単に引き裂くことができる。なお、樹脂3の材質は、難燃ポリエチレン(FRPE)が好適に用いられる。
【0030】
1対の光ファイバケーブル1を、上述したスペーサ10を用いて接続する際には、まず、双方の光ファイバケーブル1の端部から首部6を引き裂いてエレメント部5及びメッセンジャワイヤ部8を任意の長さだけ分離させる。スペーサ10に固定して接続するのは、この分離されたエレメント部5のみである。また、エレメント部5の樹脂3をノッチ4から引き裂いて、光ファイバ心線9を任意の長さだけ露出させる。さらに、各光ファイバ心線9の先端部分の被覆を除去し、ガラス体の光ファイバとした後、接続する光ファイバ同士を接続し、2つの接続部を形成する。ここで、光ファイバの接続部とは、例えば融着接続部や、メカニカルスプライスによる接続部等が挙げられる。融着した場合の接続部は、例えば光ファイバを熱収縮スリーブで覆った部分であり、メカニカルスプライスの場合の接続部は、メカニカルスプライス素子である。
【0031】
光ファイバを接続した後は、図6に示すように、メッセンジャワイヤ部8を除去したエレメント部5のみの光ファイバケーブル1aを、固定部14の固定溝16に嵌め込んで固定する。固定溝16内に光ファイバケーブル1aを嵌め込むと、係止突起17によって光ファイバケーブル1aの被覆部(樹脂3)が係止され、光ファイバケーブル1aが固定溝16内に固定される。このとき、図7に示すように、接続された光ファイバ心線9の短い方が僅かに弛むように光ファイバケーブル1aの位置を長手方向に調節する。
【0032】
図7に示すように、2つの固定溝16に1対の光ファイバケーブル1aを固定した後、まず光ファイバ心線9が短い方の接続部20を接続部固定部12の両面テープ19に接着して固定する。そのとき、六角柱状の1つの側面内に収まるように接続部20を接着する。
次に、図8に示すように、2つめの接続部20を接続部固定部12の両面テープ19に接着して固定する。そのとき、最初に固定した接続部20とは異なる面に2つめの接続部20を接着する。また、光ファイバ心線9は、その長さに余長を有している場合があるため、その余長を接続部固定部12の周囲に沿わせるように、例えば螺旋状に巻きつけて接続部20を固定する。これにより、2つの接続部20の間に光ファイバ心線9の余長差がある場合でも、その余長差をスペーサ10の周囲の小さい空間内にまとめることができる。また、螺旋状に巻きつけることで、光ファイバ心線9の許容曲げ半径以上の大きい曲率半径を確保しやすい。好ましくは、光ファイバ心線9の許容曲げ半径を考慮して接続部固定部12の大きさが決められていると良い。なお、この接続部20を固定する工程は、光ファイバ心線9に過大な張力をかけないようにして行うと良い。
【0033】
このように、本実施形態のスペーサ10を用いて光ファイバケーブル1aを接続することで、固定した1対の光ファイバケーブル1aの間で、光ファイバ心線9の接続部20を固定しつつ、その余長を適切に処理することができる。
したがって、本実施形態のスペーサを用いることにより、一度敷設された引き落とし用のクロージャで光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることができる。
【0034】
次に、本発明に係る光ファイバケーブル接続用クロージャとそれを用いた光ファイバケーブルの接続方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の光ファイバケーブル接続用クロージャ(以下、クロージャと呼ぶ)は、上述したスペーサ10と、スペーサ10の外側を覆う筒状のスリーブと、スペーサ10に固定された光ファイバケーブルとスリーブの端部とを覆うブーツと、さらに光ファイバケーブル1の支持線7を接続する支持線接続部とを備えていることを特徴としている。
【0035】
最初に、光ファイバケーブルの調尺と切断を行う。
まず、図9に示すように、上述した光ファイバケーブル1に、スパイラルチューブ21を適当な位置まで被せる。
次に、図10に示すように、光ファイバケーブル1を引き裂いてエレメント部5及びメッセンジャワイヤ部8を任意の長さだけ分岐させる。分岐させた根元には、それ以上分離が進行しないように、PVCテープ等を巻いて引き裂け止めをする。そして、エレメント部のみとなった光ファイバケーブル1aの先端部分を、所定の長さだけ切断する。なお、ここまでの作業工程は、1対の光ファイバケーブル1について同様に行う。
【0036】
次に、光ファイバケーブル1aの接続部分を保護するための部材を準備する。図11に示すように、一方の光ファイバケーブル1aに、ブーツ24とスリーブ23を嵌め込む。他方の光ファイバケーブル1aには、ブーツ24のみを嵌め込む。
【0037】
次に、図11に示した状態で、スペーサ10を用いて、上述したように光ファイバケーブル1a同士を接続させる(図8参照)。
その後、図12に示すように、スペーサ10の外側にスリーブ23を配置させ、スリーブ23の両端近傍にブーツ24を配置する。
【0038】
ここで、光ファイバケーブル1aの接続部分を保護するためのスリーブ23及びブーツ24について説明する。
スリーブ23は、プラスチックによって両端が開口した円筒状に形成されており、その長手方向の長さはスペーサ10とほぼ等しい。また、スリーブ23の大きさは、スペーサ10を挿通可能であって、かつ、できるだけ外径が小さくなるように形成されている。さらに、スリーブ23は、円筒状に形成されていることにより、半割形状のものと比べて、スペーサ10を防水する機能等の保護機能が優れている。
また、ブーツ24は、ゴム等の弾性材料によりほぼ円すい筒状に形成されており、その小径側の頂部には光ファイバケーブル1aを挿通させつつ適度な密閉性を有するような貫通孔が設けられている。また、大径側の内周面は、スリーブ23の外側に嵌め込まれた状態で適度な密閉性を有する大きさに形成されている。また、ブーツ24の内側は、スリーブ23に嵌め込まれた状態でスリーブ23の開口端を若干塞ぐように縮径され、スリーブ23の開口端からスペーサ10が突出しないように形成されている。
【0039】
次に、クロージャを構成する部材の組み立てを行う。
図12に示すように、1対の光ファイバケーブル1aが固定されて接続されたスペーサ10がスリーブ23の内側に入った状態で、図13に示すように、2つのブーツ24をスリーブ23の両端に嵌め込む。このとき、スリーブ23内のスペーサ10は、その縁部13(図1参照)が2つのブーツ24の内側に接触して、長手方向の移動が規制される。
また、光ファイバケーブル1aとブーツ24の間、及びブーツ24とスリーブ23の間は、適度に密閉性が保たれている。
【0040】
次に、図14に示すように、ブーツ24の周囲にPVCテープ25等を巻きつけて、光ファイバケーブル1aとブーツ24の間、及びブーツ24とスリーブ23の間の密閉性を高めて、防水処理を施す。また、PVCテープ25等を巻きつけることで、光ファイバケーブル1aと、ブーツ24と、スリーブ23とを一体的に固定することができる。
なお、PVCテープ25等を巻きつける前に、光ファイバケーブル1aとブーツ24の間の防水性をより高めるために、ブーツ24から光ファイバケーブル1aが導出されている部分に、粘着性を有するシーリングテープを巻きつけても良い。
【0041】
さらに、図14に示すように、始めに通しておいたスパイラルチューブ21をスリーブ23に寄せて、2本のメッセンジャワイヤ部8をスリーブ23と並列するように重ねて配置する。そして、重なるように配置されたメッセンジャワイヤ部8のうち、接続に必要な長さを残して先端側を切断する。なお、接続に必要な長さが容易に判断できるように、スリーブ23の外周に、予め切断位置表示ライン26が描かれていると良い。
【0042】
2本のメッセンジャワイヤ部8を接続する際には、図15に示すように、メッセンジャワイヤ部8の先端の被覆部(樹脂3)を除去して支持線7を任意の長さだけ露出させる。このときも、切断位置表示ライン26の間に位置した長さだけ支持線7を露出させると良い。そして、円筒状の支持線接続部28に双方の支持線7の先端部分を両側から挿通させて、止めねじ29によって側方から締めこんで強固に固定する。固定状態の確認のため、止めねじ29を締めて支持線7を固定した状態で、支持線7の先端が支持線接続部28から突出していると良い。
【0043】
以上説明した作業工程により、本実施形態のクロージャを用いて、光ファイバケーブル1を接続することができる。
図16に示すように、クロージャ30は、光ファイバ心線9の接続部20と1対の光ファイバケーブル1aを固定するスペーサ10と、スペーサ10の外側を覆う筒状のスリーブ23と、光ファイバケーブル1aとスリーブ23の端部とを覆うブーツ24と、光ファイバケーブル1のメッセンジャワイヤ部8を接続する支持線接続部28とを備えている。
したがって、本実施形態のクロージャ30は、架空において敷設された場合でも、スペーサ10や、スペーサ10に固定された光ファイバケーブル1aや光ファイバ心線9の接続部20を空気中の塵埃や雨等から保護することができる。また、スペーサ10やスリーブ23をできる限り小さくかつ軽量に形成することで、架空での風圧をしのぐことができ、接続された光ファイバケーブル1に大きな張力がかかることを防止することができる。
また、互いの支持線7同士を接続することで、スペーサ10側に張力が加わることを防止でき、安定した接続状態を保つことができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法によれば、一度敷設された引き落とし用のクロージャにおいて光ドロップケーブルの撤去または再敷設等の作業を行うことを不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバケーブル接続用スペーサの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示したスペーサの上面図である。
【図3】図2に示した固定溝の拡大図である。
【図4】図1に示したスペーサの側面図である。
【図5】図1に示したスペーサに固定される光ファイバケーブルを示す断面図である。
【図6】図1に示したスペーサに光ファイバケーブルを固定する際の断面図である。
【図7】図1に示したスペーサに1つめの光ファイバの接続部を固定する際の上面図である。
【図8】図1に示したスペーサに2つめの光ファイバの接続部を固定する際の上面図である。
【図9】光ファイバケーブルにスパイラルチューブを被せた状態を示す模式図である。
【図10】図9の光ファイバケーブルを分岐させた状態を示す模式図である。
【図11】図10の光ファイバケーブルにスリーブ及びブーツを嵌め込んだ状態を示す模式図である。
【図12】図8に示したスペーサ及び光ファイバケーブルに図11に示したスリーブ及びブーツを組み付ける直前の状態を示す模式図である。
【図13】図8に示したスペーサ及び光ファイバケーブルに図11に示したスリーブ及びブーツを組み付けた状態を示す模式図である。
【図14】図13に示した状態から支持線を接続する際の状態を示す模式図である。
【図15】支持線接続部によって支持線を接続した状態を示す模式図である。
【図16】本発明に係る光ファイバケーブル接続用クロージャによって光ファイバケーブルを接続した状態を示す部分断面模式図である。
【図17】従来の引き落とし用のクロージャを示す斜視図であり、(a)は光ファイバケーブルを組み込んだ状態を示し、(b)はクロージャを分解した状態を示す。
【符号の説明】
1 光ファイバケーブル(光ドロップケーブル)
5 エレメント部
6 首部
7 支持線
8 メッセンジャワイヤ部
9 光ファイバ心線
10 光ファイバケーブル接続用スペーサ
11 ケーブル固定部
12 接続部固定部
16 固定溝
20 接続部
23 スリーブ
24 ブーツ
28 支持線接続部
Claims (9)
- 少なくとも1対の光ファイバケーブルの被覆部を固定する2つのケーブル固定部と、前記2つのケーブル固定部の間に光ファイバの接続部を固定する接続部固定部とを有することを特徴とする光ファイバケーブル接続用スペーサ。
- 請求項1に記載の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、前記接続部固定部は、前記スペーサの外周部分に前記接続部を固定するように構成されていることを特徴とする光ファイバケーブル接続用スペーサ。
- 請求項2に記載の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、前記接続部固定部は、断面が多角形をなす角柱状であることを特徴とする光ファイバケーブル接続用スペーサ。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の光ファイバケーブル接続用スペーサにおいて、前記2つのケーブル固定部は、当該スペーサの長手方向の両端部に形成されており、前記光ファイバケーブルの端部を前記長手方向の向きに収容する固定溝を有することを特徴とする光ファイバケーブル接続用スペーサ。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の光ファイバケーブル接続用スペーサの外側を覆うことが可能なスリーブを備えていることを特徴とする光ファイバケーブル接続用クロージャ。
- 請求項5に記載の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、前記スリーブは、前記スペーサを挿通可能な筒形状であることを特徴とする光ファイバケーブル接続用クロージャ。
- 請求項5または6に記載の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、前記スペーサと前記スリーブとの間の相対移動を規制し、前記スペーサに固定された光ファイバケーブルと前記スリーブの端部とを覆うことが可能なブーツを備えていることを特徴とする光ファイバケーブル接続用クロージャ。
- 請求項5〜7の何れか1項に記載の光ファイバケーブル接続用クロージャにおいて、前記光ファイバケーブルの支持線を接続する支持線接続部が、前記スペーサとは別体に設けられていることを特徴とする光ファイバケーブル接続用クロージャ。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の光ファイバケーブル接続用スペーサ、または請求項5〜8の何れか1項に記載の光ファイバケーブル接続用クロージャを用い、前記少なくとも1対の光ファイバケーブルの被覆部を前記ケーブル固定部に固定する工程と、前記光ファイバの前記接続部を前記接続部固定部に固定する工程と、前記光ファイバの余長を前記スペーサの外周に沿わせる工程とを有することを特徴とする光ファイバケーブルの接続方法。
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JP2003002876A JP2004212912A (ja) | 2003-01-09 | 2003-01-09 | 光ファイバケーブル接続用スペーサ、光ファイバケーブル接続用クロージャ、及び光ファイバケーブルの接続方法 |
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