JP2004210808A - 硬表面の液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】垂直あるいは傾斜した硬表面の全体を洗浄する際、均一にゆっくりと垂れ落ちながら洗浄剤が全面に濡れ広がり、少量で効率よく面全体を洗浄することができる洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】粘度が50〜500mPa・sであり、かつ洗浄対象面との接触角が15°以下であることを特徴とする。
特に下記a)、b)成分を含有する硬表面液体洗浄剤組成物。
a)分子量10万〜1000万の高分子0.2〜1wt%
b)HLB値が10以下のノニオン活性剤0.1〜5wt%、又は炭素数4〜6のアルキル基またはフェニル基を有する水溶性溶剤2〜15wt%
【選択図】 なし
【解決手段】粘度が50〜500mPa・sであり、かつ洗浄対象面との接触角が15°以下であることを特徴とする。
特に下記a)、b)成分を含有する硬表面液体洗浄剤組成物。
a)分子量10万〜1000万の高分子0.2〜1wt%
b)HLB値が10以下のノニオン活性剤0.1〜5wt%、又は炭素数4〜6のアルキル基またはフェニル基を有する水溶性溶剤2〜15wt%
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直あるいは傾斜をもつ主として陶器面、強化プラスチック面または金属面等の硬表面用の液体洗浄剤組成物に関し、特に洗浄対象面全体への付着滞留性を向上させた硬表面液体洗浄剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住居廻りにおける浴室、浴槽、トイレ、流し台、キッチンフード等の硬表面においては垂直あるいは傾斜をもつ面が多いが、これらの部位の汚れを落とすためには、通常スプレーあるいはボトルの容器に入った洗浄剤を直接かけて洗浄が行われる。しかしながらこれらの垂直あるいは傾斜面では洗剤が充分に滞留せず筋状に垂れ落ちてしまうため、洗浄剤の効果が充分に発揮されないという欠点があった。
【0003】
一方、種々の増粘方法により洗浄剤の付着滞留性を高めることで、垂直面及び傾斜面での洗浄剤の垂れ落ちを抑制し、洗浄効果を発揮させる各種の手法が提案されている。例えば、アニオン/両性の界面活性剤を併用することで過酸化水素系洗浄剤の高粘度化を図ること(例えば特許文献1参照)、鉱酸等の酸性洗浄剤に特定のハロゲンガス補足剤と高分子系増粘剤を組み合わせることで増粘効果を保持させること(例えば特許文献2参照)が提案されている。
【0004】
また精製度の高いキサンタンガムを利用することで経時劣化による減粘を抑制し付着性滞留性を改善すること(例えば特許文献3参照)、次亜塩素酸アルカリ金属塩とアルカリ剤の共存下にスチレン−スルホン酸(塩)系の水溶性高分子化合物を含有させて増粘を図ること(例えば特許文献4参照)等が提案され、それぞれ付着性滞留性を改善する方策として公知である。また陶器タイルに塗布乾燥後に水を噴射して硬質表面に対する水の接触各が30°以下となるような洗浄剤も提案(例えば特許文献5参照)されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−111494号公報
【特許文献2】
特開平9−143498号公報
【特許文献3】
特開2000−192100号公報
【特許文献4】
特開2001−107091号公報
【特許文献5】
特開平9−169995号公報
【0006】
しかしながら、これら単なる増粘によって付着滞留性を改善する方法は、洗浄剤を直接塗布した部分の汚れ落としには効果的であるが、壁やトイレ便器のように広がりをもつ垂直面、傾斜面全体を洗浄するためには、広い垂直面あるいは傾斜面に対して洗浄剤をかけた後にブラシ等で洗浄剤を全面に塗り広げる必要があり、あるいは直接洗浄剤を全面にかけるため過剰の洗浄剤をかける必要があるといったように、非効率あるいは非経済的であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は上記従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、垂直あるいは傾斜した硬表面の全体を洗浄する際、直接洗浄剤を塗布した部分のみならず均一にゆっくりと垂れ落ちながら洗浄剤が全面に濡れ広がることにより、少量で効率よく面全体を洗浄することができる洗浄剤組成物を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、垂直あるいは傾斜をもつ硬表面に洗浄剤を塗布したときの面全体への洗浄剤の付着性について、鋭意研究を重ねた結果、洗浄剤の粘度と被洗浄対象面での接触角を特定の範囲にコントロールすることによって、前記目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は
(1)粘度が50〜500mPa・sであり、かつ洗浄対象面との接触角が15°以下であることを特徴とする硬表面の液体洗浄剤組成物である。
【0009】
(2)硬表面の洗浄対象が主として陶器面の場合、増粘剤として下記a)成分を、接触角低下剤として下記b)成分を含有することを特徴とする(1)記載の硬表面の液体洗浄剤組成物。
a)分子量10万〜1000万の高分子0.2〜1wt%
b)HLB値が10以下のノニオン活性剤0.1〜5wt%
【0010】
(3)硬表面の洗浄対象が主としてプラスチック面または金属面の場合、増粘剤として下記a)成分を、接触角低下剤として下記c)成分を含有することを特徴とする(1)記載の硬表面の液体洗浄剤組成物。
a)分子量10万〜1000万の高分子0.2〜1wt%
c)炭素数4〜6のアルキル基またはフェニル基を有する水溶性溶剤2〜15wt%
【0011】
(4)さらに下記d)、e)成分を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかの項に記載の硬表面用の液体洗浄剤組成物。
d)有機酸、無機酸またはそれらの塩等から選ばれる一種以上
e)カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、アミンオキシド等から選ばれる1種以上の界面活性剤
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、特に粘度と被洗浄対象面での接触角を特定の範囲にコントロールすることが重要である。
先ず粘度に関しては、低すぎると洗浄剤の垂れ落ちにより付着量が不十分であり、また高すぎると流動性がなくなってしまうため、垂れ落ちながら自発的に全面に広がる目的を達成することができない。これらを鑑み、粘度は50〜500mPa・s、好ましくは70〜450mPa・s、更に好ましくは100〜430mPa・sである。
【0013】
本発明に於いて上記範囲に増粘する方法としては、有機系高分子、無機系粘土鉱物等の増粘剤の使用や界面活性剤等の使用により実現可能であるが、特に洗浄剤の機能を損なうようなものでなければどの方法を用いてもよい。好ましい高分子の例としてはキサンタンガム、グアーガム等に代表される天然多糖類系高分子、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化セルロース、ポリアクリル酸塩及びアクリル酸系共重合体、ポリスチレン酸塩等のスチレン酸系共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、キトサン等の合成高分子等が挙げられるが、特に水溶性のものが好ましい。かかる高分子の液体洗浄剤組成物への配合量は0.2〜1wt%、好ましくは0.2〜0.8wt%である。配合量が少なく済むという利点から平均分子量が10万〜1000万程度のキサンタンガム、アクリル酸系共重合体などが好ましい。
【0014】
本発明の液体洗浄剤組成物における接触角に関しては、低いほど好ましいが、高すぎると洗浄剤が垂れ落ちる際、筋状になり易いため、垂れ落ちながら自発的に全面に広がる目的を達成することができない。これらを鑑み、接触角は15°以下、好ましくは12°以下が望ましい。
本発明において接触角を低下させるには界面活性剤、溶剤等の配合により実現可能であるが、特に硬表面の洗浄対象表面によってその処方は異なる。
【0015】
特に洗浄剤の機能に影響を及ぼさないものであれば特定されないが、硬表面の洗浄対象が主として陶器面(ガラス面も含むものとする)の場合、少なくともノニオン活性剤を必須成分として特定量配合する。また硬表面の洗浄対象が主としてプラスチック面、金属面の場合、少なくとも水溶性溶剤を必須成分として特定量配合する。
なお、硬表面の洗浄対象が陶器面やガラス面の場合に水溶性溶剤を配合してもよいが、ノニオン活性剤のような接触角低下の効果は期待できない。また、硬表面の洗浄対象がプラスチック面、金属面の場合、ノニオン活性剤を配合してもよいが、水溶性溶剤のような接触角低下の効果は期待できない。但し、ノニオン活性剤又は水溶性溶剤は必要に応じて洗浄対象が異なる場合であっても特定量以下であれば追加剤として配合してもよい。
【0016】
ここでノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、アミンオキシド、アミドアミンオキシド、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等が挙げられるが、特にHLB(親水親油バランス)が10以下であるようなノ二オン活性剤を洗浄剤組成物中に0.1〜5wt%、好ましくは0.2〜2wt%配合することが望ましい。特に平均エチレングリコール鎖が7モル以下のポリオキシエチレングリコールラウリルエーテルが最も好ましい。
【0017】
水溶性溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、フェノール等及びこれらのグリコールエーテルあるいはグリセリルエーテル等が挙げられるが、特に炭素数が4〜6であり水酸基を有する化合物のグリコールエーテル化体、あるいはグリセリルエーテル化体が好ましい。かかる炭素数4〜6のアルキル基またはフェニル基を有する水溶性溶剤を洗浄剤組成物中に2〜15wt%、好ましくは4〜10wt%配合することが望ましい。特にジエチレングリコールモノブチルエーテルが最も好ましい。
【0018】
その他、本発明の硬表面液体洗浄剤組成物には、洗浄剤あるいは、浸透、起泡等の洗浄剤としての機能を実施するために、他の界面活性剤を適宜配合することができる。かかる界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン活性剤などを用いることができ、これらの中の特定なものに限定されるものではない。
【0019】
その代表例は、次の通りである。
(1)陰イオン界面活性剤
硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルフォン酸塩、脂肪酸塩、エーテルカルボン酸塩、モノアルキルリン酸塩等である。これら陰イオン界面活性剤の対イオン(陽イオン)は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルカノールアミンイオン、アンモニウムイオン等である。
【0020】
(2)陽イオン界面活性剤
アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、トリアルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等である。これら陽イオン界面活性剤の対イオン(陰イオン)は、ハロゲンイオン等である。
【0021】
(3)両性界面活性剤
アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン等である。
(4)非イオン活性剤
ノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、アミンオキシド、アミドアミンオキシド、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等である。
【0022】
本発明の硬表面液体洗浄剤組成物には、上記成分の他に任意成分として、酸、アルカリ剤、キレート剤、酵素等の洗浄成分、抗菌剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定化剤、着色素、香料等の添加剤を配合することができる。例えば便器等のトイレ用洗浄剤であれば、無機汚れに対する洗浄力を向上させる目的で、グリコール酸、ジグリコール酸、グルコン酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、グルタール酸、乳酸、酒石酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸、メタキシレンスルホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、マロン酸、スルファミン酸、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸等を配合してもよい。
【0023】
さらに強固な汚れである尿石のような黄ばみ汚れに対する洗浄力を向上させる目的で、便器等のトイレ用洗浄剤であれば、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩に代表されるようなカチオン活性剤あるいはアルキルアミドアミン型ベタインに代表されるような両性活性剤、アミンオキサイド等を配合してもよい。
【0024】
浴室用洗浄剤であれば、石鹸カス等に対する洗浄力を向上させる目的で、エチレンジアミンテトラ酢酸等に代表されるアミノカルボン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等に代表される有機カルボン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸等に代表されるホスホン酸等のキレート剤を配合してもよい。
【0025】
防腐剤としては特に限定されるものではないが、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル等の安息香酸系防腐剤類、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム等のソルビン酸系防腐剤類、デヒドロ酢酸類、プロピオン酸類、ジフェニル、オルトフェニルフェノール及びナトリウム等のジフェニル類、チアベンゾール、イマザリル等が挙げられる。
【0026】
香料成分としては特に限定するものではないが、具体的には、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、水素化芳香族アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、
【0027】
水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系カルボン酸エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、シクロヘキシルカルボン酸族エステル、テルペン系カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等々の合成香料及び植物からの天然香料を挙げることができる。本発明の洗浄剤組成物はアミン臭を伴うアルカリ洗浄剤組成物を考慮に入れ配合することができる。具体的な配合量は、これらの中の1種または2種以上の成分を組み合わせ、本発明の洗浄剤中に0重量%〜0.5重量%が最適である。
【0028】
【実施例】
次に実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、下記実施例の粘度測定、接触角、被覆率の測定と評価基準は下記のとおりである。
[粘度測定]
BL型粘度計でローターNo.2またはNo.3、60rpm、60sec、25℃のときの粘度を測定した。
[接触角の測定方法]
接触角の測定は、陶器面の場合に関しては10×10cmの陶器タイルを、強化プラスチック(FRP)面に関しては5×15cmの浴槽用FRPテストピースをそれぞれ洗浄対象面とし、前処理として、陶器タイルはクレンザー「ルックおふろのみがき洗い剤」(ライオン(株)製)で洗浄し、表面が均一に水に濡れるまで行った後、60℃の乾燥機で2時間乾燥して試料とした。
強化プラスチック(FRP)は台所洗剤「チャーミー液ジェル」(ライオン(株)製)で洗浄し、60℃の乾燥機で2時間乾燥して試料とした。
試料を滴下してから30秒後の接触角を接触角測定機(協和界面科学(株)製:自動接触角計CA−W型)を用いて測定したものである。結果を表1にまとめて示す。
【0029】
[被覆率]
洗浄剤の被覆率は、上記の接触角の測定方法と同様の前処理を行った陶器タイル(20×20cm)あるいは浴槽用FRPテストピースの上部部分の一辺に対し洗浄剤2gを直線になるように塗布し、パネルを45度の角度にたてかけ、3分間静置後、洗浄剤がパネルを覆っている部分の面積を目視によって以下の評価基準で判定した。
(洗浄剤の被覆率評価基準)
◎:全面が洗浄剤に覆われている。
○:下部にわずかにすきまがあるがほとんどの面が洗浄剤で覆われている。
△:洗浄剤塗布部分は覆われているが、洗浄剤が十分に垂れ落ちなかったり、筋状になって垂れ落ちてしまったため、下部は半分以上が洗浄剤で覆われていない
×:洗浄剤がほとんど垂れ流れてしまい、パネル上に残っていない。
【0030】
実施例1〜7、比較例1〜4
硬表面の洗浄対象が陶器面の場合について、表1に示す各種組成の成分を所定量配合(wt%)した洗浄剤組成物を調製した。
なお表1の組成成分の配合目的は上から順次下記に記載の通りである。
(a〜g:洗浄剤用、h〜k:接触角低下用、l:安定化用、m〜n:増粘用、o:溶剤用)
表1に示す洗浄剤組成物をトイレ便器の内壁面へ塗布したときの壁面への被覆率について評価した結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
実施例8〜11、比較例5〜7
硬表面の洗浄対象が浴槽用FRP面の場合について、表2に示す各種組成の成分を所定量配合(wt%)した洗浄剤組成物を調製した。
なお表2の組成成分の配合目的は上から順次下記に記載の通りである。
(a〜b:洗浄剤用、c:接触角低下用、d:洗浄剤用、e〜f:接触角低下用、g:増粘用、h:pH調整用、i:溶剤用)
表2に示す洗浄剤組成物を浴槽用FRP面の内壁面へ塗布したときの壁面への被覆率について評価した結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】
本発明の硬表面液体洗浄剤組成物は、洗浄剤の粘度及び洗浄剤と洗浄対象面の接触角を一定の範囲に定めることにより垂直あるいは傾斜をもつ硬表面に対し、適度な付着滞留性を保持しつつ洗剤が垂れ落ちながら、剤が全面にぬれ広がることにより、面全体の洗浄性を大幅に向上させることを特徴とする硬表面液体洗浄剤組成物であり、実用上極めて有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直あるいは傾斜をもつ主として陶器面、強化プラスチック面または金属面等の硬表面用の液体洗浄剤組成物に関し、特に洗浄対象面全体への付着滞留性を向上させた硬表面液体洗浄剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住居廻りにおける浴室、浴槽、トイレ、流し台、キッチンフード等の硬表面においては垂直あるいは傾斜をもつ面が多いが、これらの部位の汚れを落とすためには、通常スプレーあるいはボトルの容器に入った洗浄剤を直接かけて洗浄が行われる。しかしながらこれらの垂直あるいは傾斜面では洗剤が充分に滞留せず筋状に垂れ落ちてしまうため、洗浄剤の効果が充分に発揮されないという欠点があった。
【0003】
一方、種々の増粘方法により洗浄剤の付着滞留性を高めることで、垂直面及び傾斜面での洗浄剤の垂れ落ちを抑制し、洗浄効果を発揮させる各種の手法が提案されている。例えば、アニオン/両性の界面活性剤を併用することで過酸化水素系洗浄剤の高粘度化を図ること(例えば特許文献1参照)、鉱酸等の酸性洗浄剤に特定のハロゲンガス補足剤と高分子系増粘剤を組み合わせることで増粘効果を保持させること(例えば特許文献2参照)が提案されている。
【0004】
また精製度の高いキサンタンガムを利用することで経時劣化による減粘を抑制し付着性滞留性を改善すること(例えば特許文献3参照)、次亜塩素酸アルカリ金属塩とアルカリ剤の共存下にスチレン−スルホン酸(塩)系の水溶性高分子化合物を含有させて増粘を図ること(例えば特許文献4参照)等が提案され、それぞれ付着性滞留性を改善する方策として公知である。また陶器タイルに塗布乾燥後に水を噴射して硬質表面に対する水の接触各が30°以下となるような洗浄剤も提案(例えば特許文献5参照)されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−111494号公報
【特許文献2】
特開平9−143498号公報
【特許文献3】
特開2000−192100号公報
【特許文献4】
特開2001−107091号公報
【特許文献5】
特開平9−169995号公報
【0006】
しかしながら、これら単なる増粘によって付着滞留性を改善する方法は、洗浄剤を直接塗布した部分の汚れ落としには効果的であるが、壁やトイレ便器のように広がりをもつ垂直面、傾斜面全体を洗浄するためには、広い垂直面あるいは傾斜面に対して洗浄剤をかけた後にブラシ等で洗浄剤を全面に塗り広げる必要があり、あるいは直接洗浄剤を全面にかけるため過剰の洗浄剤をかける必要があるといったように、非効率あるいは非経済的であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は上記従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、垂直あるいは傾斜した硬表面の全体を洗浄する際、直接洗浄剤を塗布した部分のみならず均一にゆっくりと垂れ落ちながら洗浄剤が全面に濡れ広がることにより、少量で効率よく面全体を洗浄することができる洗浄剤組成物を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、垂直あるいは傾斜をもつ硬表面に洗浄剤を塗布したときの面全体への洗浄剤の付着性について、鋭意研究を重ねた結果、洗浄剤の粘度と被洗浄対象面での接触角を特定の範囲にコントロールすることによって、前記目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は
(1)粘度が50〜500mPa・sであり、かつ洗浄対象面との接触角が15°以下であることを特徴とする硬表面の液体洗浄剤組成物である。
【0009】
(2)硬表面の洗浄対象が主として陶器面の場合、増粘剤として下記a)成分を、接触角低下剤として下記b)成分を含有することを特徴とする(1)記載の硬表面の液体洗浄剤組成物。
a)分子量10万〜1000万の高分子0.2〜1wt%
b)HLB値が10以下のノニオン活性剤0.1〜5wt%
【0010】
(3)硬表面の洗浄対象が主としてプラスチック面または金属面の場合、増粘剤として下記a)成分を、接触角低下剤として下記c)成分を含有することを特徴とする(1)記載の硬表面の液体洗浄剤組成物。
a)分子量10万〜1000万の高分子0.2〜1wt%
c)炭素数4〜6のアルキル基またはフェニル基を有する水溶性溶剤2〜15wt%
【0011】
(4)さらに下記d)、e)成分を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかの項に記載の硬表面用の液体洗浄剤組成物。
d)有機酸、無機酸またはそれらの塩等から選ばれる一種以上
e)カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、アミンオキシド等から選ばれる1種以上の界面活性剤
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、特に粘度と被洗浄対象面での接触角を特定の範囲にコントロールすることが重要である。
先ず粘度に関しては、低すぎると洗浄剤の垂れ落ちにより付着量が不十分であり、また高すぎると流動性がなくなってしまうため、垂れ落ちながら自発的に全面に広がる目的を達成することができない。これらを鑑み、粘度は50〜500mPa・s、好ましくは70〜450mPa・s、更に好ましくは100〜430mPa・sである。
【0013】
本発明に於いて上記範囲に増粘する方法としては、有機系高分子、無機系粘土鉱物等の増粘剤の使用や界面活性剤等の使用により実現可能であるが、特に洗浄剤の機能を損なうようなものでなければどの方法を用いてもよい。好ましい高分子の例としてはキサンタンガム、グアーガム等に代表される天然多糖類系高分子、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化セルロース、ポリアクリル酸塩及びアクリル酸系共重合体、ポリスチレン酸塩等のスチレン酸系共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、キトサン等の合成高分子等が挙げられるが、特に水溶性のものが好ましい。かかる高分子の液体洗浄剤組成物への配合量は0.2〜1wt%、好ましくは0.2〜0.8wt%である。配合量が少なく済むという利点から平均分子量が10万〜1000万程度のキサンタンガム、アクリル酸系共重合体などが好ましい。
【0014】
本発明の液体洗浄剤組成物における接触角に関しては、低いほど好ましいが、高すぎると洗浄剤が垂れ落ちる際、筋状になり易いため、垂れ落ちながら自発的に全面に広がる目的を達成することができない。これらを鑑み、接触角は15°以下、好ましくは12°以下が望ましい。
本発明において接触角を低下させるには界面活性剤、溶剤等の配合により実現可能であるが、特に硬表面の洗浄対象表面によってその処方は異なる。
【0015】
特に洗浄剤の機能に影響を及ぼさないものであれば特定されないが、硬表面の洗浄対象が主として陶器面(ガラス面も含むものとする)の場合、少なくともノニオン活性剤を必須成分として特定量配合する。また硬表面の洗浄対象が主としてプラスチック面、金属面の場合、少なくとも水溶性溶剤を必須成分として特定量配合する。
なお、硬表面の洗浄対象が陶器面やガラス面の場合に水溶性溶剤を配合してもよいが、ノニオン活性剤のような接触角低下の効果は期待できない。また、硬表面の洗浄対象がプラスチック面、金属面の場合、ノニオン活性剤を配合してもよいが、水溶性溶剤のような接触角低下の効果は期待できない。但し、ノニオン活性剤又は水溶性溶剤は必要に応じて洗浄対象が異なる場合であっても特定量以下であれば追加剤として配合してもよい。
【0016】
ここでノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、アミンオキシド、アミドアミンオキシド、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等が挙げられるが、特にHLB(親水親油バランス)が10以下であるようなノ二オン活性剤を洗浄剤組成物中に0.1〜5wt%、好ましくは0.2〜2wt%配合することが望ましい。特に平均エチレングリコール鎖が7モル以下のポリオキシエチレングリコールラウリルエーテルが最も好ましい。
【0017】
水溶性溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、フェノール等及びこれらのグリコールエーテルあるいはグリセリルエーテル等が挙げられるが、特に炭素数が4〜6であり水酸基を有する化合物のグリコールエーテル化体、あるいはグリセリルエーテル化体が好ましい。かかる炭素数4〜6のアルキル基またはフェニル基を有する水溶性溶剤を洗浄剤組成物中に2〜15wt%、好ましくは4〜10wt%配合することが望ましい。特にジエチレングリコールモノブチルエーテルが最も好ましい。
【0018】
その他、本発明の硬表面液体洗浄剤組成物には、洗浄剤あるいは、浸透、起泡等の洗浄剤としての機能を実施するために、他の界面活性剤を適宜配合することができる。かかる界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン活性剤などを用いることができ、これらの中の特定なものに限定されるものではない。
【0019】
その代表例は、次の通りである。
(1)陰イオン界面活性剤
硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルフォン酸塩、脂肪酸塩、エーテルカルボン酸塩、モノアルキルリン酸塩等である。これら陰イオン界面活性剤の対イオン(陽イオン)は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルカノールアミンイオン、アンモニウムイオン等である。
【0020】
(2)陽イオン界面活性剤
アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、トリアルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等である。これら陽イオン界面活性剤の対イオン(陰イオン)は、ハロゲンイオン等である。
【0021】
(3)両性界面活性剤
アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン等である。
(4)非イオン活性剤
ノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、アミンオキシド、アミドアミンオキシド、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等である。
【0022】
本発明の硬表面液体洗浄剤組成物には、上記成分の他に任意成分として、酸、アルカリ剤、キレート剤、酵素等の洗浄成分、抗菌剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定化剤、着色素、香料等の添加剤を配合することができる。例えば便器等のトイレ用洗浄剤であれば、無機汚れに対する洗浄力を向上させる目的で、グリコール酸、ジグリコール酸、グルコン酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、グルタール酸、乳酸、酒石酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸、メタキシレンスルホン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、マロン酸、スルファミン酸、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸等を配合してもよい。
【0023】
さらに強固な汚れである尿石のような黄ばみ汚れに対する洗浄力を向上させる目的で、便器等のトイレ用洗浄剤であれば、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩に代表されるようなカチオン活性剤あるいはアルキルアミドアミン型ベタインに代表されるような両性活性剤、アミンオキサイド等を配合してもよい。
【0024】
浴室用洗浄剤であれば、石鹸カス等に対する洗浄力を向上させる目的で、エチレンジアミンテトラ酢酸等に代表されるアミノカルボン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等に代表される有機カルボン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸等に代表されるホスホン酸等のキレート剤を配合してもよい。
【0025】
防腐剤としては特に限定されるものではないが、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル等の安息香酸系防腐剤類、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム等のソルビン酸系防腐剤類、デヒドロ酢酸類、プロピオン酸類、ジフェニル、オルトフェニルフェノール及びナトリウム等のジフェニル類、チアベンゾール、イマザリル等が挙げられる。
【0026】
香料成分としては特に限定するものではないが、具体的には、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、水素化芳香族アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、
【0027】
水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系カルボン酸エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、シクロヘキシルカルボン酸族エステル、テルペン系カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等々の合成香料及び植物からの天然香料を挙げることができる。本発明の洗浄剤組成物はアミン臭を伴うアルカリ洗浄剤組成物を考慮に入れ配合することができる。具体的な配合量は、これらの中の1種または2種以上の成分を組み合わせ、本発明の洗浄剤中に0重量%〜0.5重量%が最適である。
【0028】
【実施例】
次に実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、下記実施例の粘度測定、接触角、被覆率の測定と評価基準は下記のとおりである。
[粘度測定]
BL型粘度計でローターNo.2またはNo.3、60rpm、60sec、25℃のときの粘度を測定した。
[接触角の測定方法]
接触角の測定は、陶器面の場合に関しては10×10cmの陶器タイルを、強化プラスチック(FRP)面に関しては5×15cmの浴槽用FRPテストピースをそれぞれ洗浄対象面とし、前処理として、陶器タイルはクレンザー「ルックおふろのみがき洗い剤」(ライオン(株)製)で洗浄し、表面が均一に水に濡れるまで行った後、60℃の乾燥機で2時間乾燥して試料とした。
強化プラスチック(FRP)は台所洗剤「チャーミー液ジェル」(ライオン(株)製)で洗浄し、60℃の乾燥機で2時間乾燥して試料とした。
試料を滴下してから30秒後の接触角を接触角測定機(協和界面科学(株)製:自動接触角計CA−W型)を用いて測定したものである。結果を表1にまとめて示す。
【0029】
[被覆率]
洗浄剤の被覆率は、上記の接触角の測定方法と同様の前処理を行った陶器タイル(20×20cm)あるいは浴槽用FRPテストピースの上部部分の一辺に対し洗浄剤2gを直線になるように塗布し、パネルを45度の角度にたてかけ、3分間静置後、洗浄剤がパネルを覆っている部分の面積を目視によって以下の評価基準で判定した。
(洗浄剤の被覆率評価基準)
◎:全面が洗浄剤に覆われている。
○:下部にわずかにすきまがあるがほとんどの面が洗浄剤で覆われている。
△:洗浄剤塗布部分は覆われているが、洗浄剤が十分に垂れ落ちなかったり、筋状になって垂れ落ちてしまったため、下部は半分以上が洗浄剤で覆われていない
×:洗浄剤がほとんど垂れ流れてしまい、パネル上に残っていない。
【0030】
実施例1〜7、比較例1〜4
硬表面の洗浄対象が陶器面の場合について、表1に示す各種組成の成分を所定量配合(wt%)した洗浄剤組成物を調製した。
なお表1の組成成分の配合目的は上から順次下記に記載の通りである。
(a〜g:洗浄剤用、h〜k:接触角低下用、l:安定化用、m〜n:増粘用、o:溶剤用)
表1に示す洗浄剤組成物をトイレ便器の内壁面へ塗布したときの壁面への被覆率について評価した結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
実施例8〜11、比較例5〜7
硬表面の洗浄対象が浴槽用FRP面の場合について、表2に示す各種組成の成分を所定量配合(wt%)した洗浄剤組成物を調製した。
なお表2の組成成分の配合目的は上から順次下記に記載の通りである。
(a〜b:洗浄剤用、c:接触角低下用、d:洗浄剤用、e〜f:接触角低下用、g:増粘用、h:pH調整用、i:溶剤用)
表2に示す洗浄剤組成物を浴槽用FRP面の内壁面へ塗布したときの壁面への被覆率について評価した結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】
本発明の硬表面液体洗浄剤組成物は、洗浄剤の粘度及び洗浄剤と洗浄対象面の接触角を一定の範囲に定めることにより垂直あるいは傾斜をもつ硬表面に対し、適度な付着滞留性を保持しつつ洗剤が垂れ落ちながら、剤が全面にぬれ広がることにより、面全体の洗浄性を大幅に向上させることを特徴とする硬表面液体洗浄剤組成物であり、実用上極めて有用である。
Claims (4)
- 粘度が50〜500mPa・sであり、かつ洗浄対象面との接触角が15°以下であることを特徴とする硬表面の液体洗浄剤組成物。
- 硬表面の洗浄対象が主として陶器面の場合、増粘剤として下記a)成分を、接触角低下剤として下記b)成分を含有することを特徴とする請求項1記載の硬表面の液体洗浄剤組成物。
a)分子量10万〜1000万の高分子0.2〜1wt%
b)HLB値が10以下のノニオン活性剤0.1〜5wt% - 硬表面の洗浄対象が主としてプラスチック面または金属面の場合、増粘剤として下記a)成分を、接触角低下剤として下記c)成分を含有することを特徴とする請求項1記載の硬表面の液体洗浄剤組成物。
a)分子量10万〜1000万の高分子0.2〜1wt%
c)炭素数4〜6のアルキル基またはフェニル基を有する水溶性溶剤2〜15wt% - さらに下記d)、e)成分を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の硬表面用の液体洗浄剤組成物。
d)有機酸、無機酸またはそれらの塩等から選ばれる一種以上
e)カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、アミンオキシド等から選ばれる1種以上の界面活性剤
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-
2002
- 2002-12-26 JP JP2002378305A patent/JP2004210808A/ja active Pending
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