JP2004209677A - ファイリング用書類保持具 - Google Patents
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Abstract
【課題】書類を抜き差し可能に保持した状態で、パイプ式ファイル等の綴じ具を開閉しなくても綴じ具の挿通部材に簡単に着脱することができるファイリング用書類保持具を提供すること。
【解決手段】書類の側縁を受ける支持体2に書類を挟持する挟持手段5または書類を収容する収容袋を設けると共に、支持体2の下部にファイルFの綴じ具dの挿通部材eに着脱自在に係合する係合手段7を設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】書類の側縁を受ける支持体2に書類を挟持する挟持手段5または書類を収容する収容袋を設けると共に、支持体2の下部にファイルFの綴じ具dの挿通部材eに着脱自在に係合する係合手段7を設けた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファイリング用書類保持具、より詳しくは、書類を保持した状態でパイプ式ファイル等の綴じ具に簡単に着脱できる書類保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、多数の書類をまとめて保管する場合、所謂パイプ式ファイルを用いるのが一般的である。このパイプ式ファイルは、硬質の厚紙または合成樹脂材から成る背表紙の両側に表表紙及び裏表紙が連設され、この背表紙の内側に、開閉可能に構成されたパイプ式の綴じ具を備えたものであり、書類の側縁に綴じ穴を開け、この綴じ穴にパイプ材から成る綴じ具の挿通部材を挿通することによって書類を綴じ込むのである。
【0003】
しかしながら、このパイプ式ファイルは、一旦綴じ込んだ書類を取り外す際には、いちいち綴じ具を開いて挿通部材を綴じ穴から抜かなければならず、手間がかかる難点があった。とりわけ、多数綴じ込んだ書類の中程から目的の書類だけを取り外す場合には、その上部に綴じ込んだ書類も一緒に挿通部材から引き抜く必要があり頗る面倒であった。
【0004】
そこで、従来、このような煩わしさを解消しようとするものとして、書類を保持した状態で、ファイルの綴じ具を開閉しなくても綴じ具の挿通部材に着脱できる書類保持具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ところが、この保持具においては、書類を糊付け若しくは係止針によって保持具に固定し、または書類に綴じ穴を開け、この綴じ穴にホック状構造を挿通して保持具に固定していたため、ファイルから保持具を取り外すことは容易であるものの、この保持具から書類を取り出すのに手間がかかる難点があった。
【0005】
【特許文献1】
実開昭61−105182号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の書類保持具に上記のような問題があったことに鑑みて為されたもので、ファイルの綴じ具を開閉しなくても綴じ具の挿通部材に保持具を簡単に着脱することができ、しかも、この保持具に対して書類を簡単に抜き差しすることができるファイリング用書類保持具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のファイリング用書類保持具は、綴じ穴を開けた書類を綴じるための綴じ具を備えたファイルの該綴じ具に着脱自在に係合する書類保持具であって、
保持すべき書類の側縁を受ける受面を上部に備えた棒状の支持体と、
該支持体の端に設けられ、書類の角部を位置決めする端ガイドと、
該支持体の側縁に設けられ、書類面を支える一対の側面ガイドと、
該支持体に設けられ、書類を挟持する挟持手段と、
該支持体の下方に設けられ、前記ファイルの綴じ具の挿通部材に着脱自在に係合する係合手段とを含むことを特徴とする。
【0008】
なお、ここで「書類」とは、各種文書、帳票、図面、地図等のシート状物、及びシート状物が複数枚重ねられて成るパンフレット、冊子等を総称するものである。また、「綴じ穴を開けた書類を綴じるための綴じ具を備えたファイル」とは書類の側縁に開けた綴じ穴に綴じ具の挿通部材を挿通して書類を綴じ込むファイルをいい、パイプ式ファイル、リング式ファイル等を含むものである。
【0009】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記挟持手段が、前記支持体の上方へ突設された固定片と、該支持体の下方に軸支され、先端が該支持体の上方へ持ち出されて該固定片に対し接近離間して開閉動作する揺動片と、該揺動片の先端を該固定片側へ付勢する付勢手段とから成ることを特徴とする。
【0010】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記挟持手段の揺動片を、前記付勢手段の付勢力に抗して開き状態に保持する保持手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記保持手段が、前記支持体または側面ガイドと前記揺動片との間に進入して該揺動片を開き状態に支えるスペーサであることを特徴とする。
【0012】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記挟持手段が、前記支持体の上方へ突設され、先端同士が接近した弾性材から成る一対の挟持片と、該一対の挟持片間に挿入可能な背板部の両側縁に一対の翼片部を備え、該翼片部間に書類を挟む挟みシートとから成ることを特徴とする。
【0013】
更に本発明に係るファイリング用書類保持具は、綴じ穴を開けた書類を綴じるための綴じ具を備えたファイルの該綴じ具に着脱自在に係合する書類保持具であって、
保持すべき書類の側縁を受ける受面を上部に備えた棒状の支持体と、
該支持体の上方に設けられ、書類を収容する収容袋と、
該支持体の下方に設けられ、前記ファイルの綴じ具の挿通部材に着脱自在に係合する係合手段とを含むことを特徴とする。
【0014】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記係合手段が、前記支持体の下方に配設され、前記綴じ具の挿通部材を受入れ可能な凹部を備えた係合体と、該係合体の凹部の開放口を開閉する係止片とから成ることを特徴とする。
【0015】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記係合体が筒状に形成され、該係合体の筒内を前記係止片が進退動作して該係合体の凹部の開放口を開閉することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、本実施形態のファイリング用書類保持具1は、一枚または重ねた複数枚の書類10を保持した状態で、ファイルFの綴じ具dに着脱できるように構成されている。このファイルFは市販のパイプ式ファイルであり、硬質の厚紙から成る背表紙aの両側に表表紙b及び裏表紙cが連設され、この背表紙aの内側に、綴じ穴を開けた書類を綴じるための開閉可能な綴じ具dを備えている。この綴じ具dの一対のパイプ材から成る挿通部材eにファイリング用書類保持具1が着脱される。
【0017】
図2はファイリング用書類保持具1の全体斜視図である。図中、符号2で指示するものは、保持すべき書類の側縁を受けるための支持体である。この支持体2は書類の側縁長よりやや長い平棒状に形成され、その上部に書類の側縁を受ける受面21を備えている。この受面21に書類の側縁を当接させることにより書類の側縁を揃える。
【0018】
符号3で指示するものは、上記平棒状の支持体2の一端に配設され、書類の角部を位置決めするための端ガイドである。端ガイド3は、支持体2の受面21の上方へ突出したガイド板31から成り、支持体2の端部を曲げ加工して形成されている。この端ガイド3に書類の角部を突き当てることにより書類の角部を揃える。なお、この端ガイド3は支持体2の両端に設けても良い。この場合、両端の端ガイドの間隔をA4サイズ、B5サイズ等の定型紙のサイズに合わせ、少なくとも一方の端ガイドを板バネ材で形成すれば、両端の端ガイドで書類をガタつきなく安定的に保持することが可能となる。
【0019】
符号4で指示するものは、上記平棒状の支持体2の側縁に配設され、書類面をを支えるための一対の側面ガイドである。側面ガイド4は支持体2の受面21の上方へ突出した一対のガイド板41から成り、支持体2の両側縁を曲げ加工して形成されている。本実施形態では、ガイド板41の高さを上記端ガイド3側で部分的に高く形成している。これら一対のガイド板41によって、保持する書類面を支えて書類の曲がり等を規制する。
【0020】
符号5で指示するものは、支持体2の長手方向の中央に配設され、書類を挟持するための挟持手段である。挟持手段5は、図2〜図4に示すように、支持体2の上方へ突設された固定片51と、支持体2の下部に軸支され、先端部が支持体2の上方へ持ち出されて固定片51に対し接近または離間して開閉動作する揺動片53と、この揺動片53の先端を固定片51側へ付勢する付勢手段55とから構成されている。なお、図3及び図4は、図2のA−A線の断面図である。
【0021】
固定片51は、曲げ加工されて支持体2と一体に形成されている。揺動片53はその基端が管状に曲げ加工されて湾曲軸受部54が形成されている。そして、支持体2の下面には軸受部52が固定されている。これら湾曲軸受部54と軸受部52とに軸50を挿入することによって、揺動片53を支持体2の下部に軸支している。また、この軸部50には、付勢手段55として捻りコイルばねが被嵌されており、捻りコイルばねの端部が揺動片53の外面及び支持体2の下面にそれぞれ係止されている。この捻りコイルばねの弾性力を利用して揺動片53の先端を固定片51へ接近させる方向へ付勢している。このことで、挟持手段5の固定片51と揺動片53との間で書類を挟持するのである。
【0022】
図2において、符号6で指示するものは、上記挟持手段5の揺動片53を開いた状態に保持するための保持手段である。保持手段6は所定の厚みを有する棒状スペーサ61から成り、側面ガイド4のガイド板41の外側面に軸62によって軸支されている。このスペーサ61を軸62を中心に回動させて、図4に示すように、揺動片53とガイド板41との間に進入させることによって、閉じ方向へ付勢された揺動片53を支えて揺動片53を開き状態に保持するのである。保持状態を解除するには、スペーサ61を逆に回動させて揺動片53とガイド板41との間から退避させれば良い。
【0023】
図2において、符号7で指示するものは、支持体2の下方に設けられ、上記ファイルFの綴じ具dの挿通部材eに着脱自在に係合する係合手段である。この係合手段7は、図3〜図6に示すように、支持体2の下面に設けられ、ファイルの挿通部材を受入れ可能な一対の凹部71を備えた係合体72と、凹部71の開放口を開閉する一対の係止片73とから構成されている。なお、図5及び図6には上記挟持手段5及び保持手段6は図示していない。
【0024】
本実施形態では、係合体72は扁平角筒状に形成され、この角筒内にスライド板74の先端側が一部分、スライド可能に挿入されている。そして、このスライド板74の挿入部の下辺に一対の逆L字状の切欠き部75を設けることによって一対の係止片73を構成している。このスライド板74の後端部に設けた摘み部76を押し引き操作することによって、係止片73を進退動作させて凹部71の開放口を開閉するのである。なお、符号77、78で指示するものは、スライド板74の移動範囲を規制するために板厚を大きくしたストッパである。
【0025】
以下、本実施形態のファイリング用書類保持具1の使用手順を説明する。
【0026】
まず、ファイリング用書類保持具に書類を保持させる場合には、挟持手段5の揺動片53を開き、保持手段6のスペーサ61を回動させて揺動片53とガイド板41との間に進入させることにより揺動片53を開き状態に保持する(図4参照)。次いで、書類を挟持手段5の固定片51と揺動片53との間に差し込み、書類を支持体2の受面21、端ガイド3及び側面ガイド4に当接させて書類を揃える。そして、保持手段6のスペーサ61を退避させて揺動片53を閉じることによって挟持手段5で書類を挟持する。こうして、ファイリング用書類保持具に書類を保持させる。逆に、この保持具から書類を取り外す場合には、挟持手段5の揺動片53を付勢手段55の捻りコイルばねの付勢力に抗して開けば良い。
【0027】
また、図1に示すように、書類10を保持したファイリング用書類保持具1をファイルFの綴じ具dの挿通部材eに係合する場合には、まず、図5に示すように、係合手段7の摘み部76を摘んでスライド板74を押し込むことにより係合体72の凹部71を開口させる。次いで、この凹部71を開口させたまま、凹部71を綴じ具dの挿通部材eに被嵌する。そして、図6に示すように、スライド板74を引いて凹部71の開放口を閉じることにより凹部71内の挿通部材eを係止する。こうして、ファイリング用書類保持具1をファイルFの綴じ具dの挿通部材eに取り付けるのである。逆に、ファイリング用書類保持具1をファイルFの挿通部材eから取り外す場合には、係合手段7のスライド板74を押し込んで凹部71を開口させ、凹部71から挿通部材eを抜くだけで良い。
【0028】
また、ファイリング用書類保持具1をファイルFの挿通部材eに係合したままでも、挟持手段5の揺動片53を捻りコイルばねの付勢力に抗して開けば、この保持具1をファイルFから外すことなく、書類だけを取り外すことができる。
【0029】
このように本実施形態のファイリング用書類保持具は、書類を保持したまま、ファイルの綴じ具を開閉しなくても綴じ具の挿通部材に簡単に着脱できるので、例えば、ファイルに多数綴じ込んだ書類の中程から目的の書類を取り外す場合でも、目的の書類を保持する保持具だけを、ファイルから簡単に取り出すことができ、従来のように、いちいち綴じ具を開いて上部に綴じ込んだ書類を一緒に外さなければならない煩わしさもない。
【0030】
また、本実施形態のファイリング用書類保持具は、挟持手段5で書類を挟持するので、挟持手段5の揺動部材53を開閉操作するだけで、保持具に対し簡単に書類を抜き差しすることができる。従来のように、糊付けされた書類を剥がす面倒さもなく、書類に綴じ穴を開ける必要もない。
【0031】
また、本実施形態のファイリング用書類保持具は、支持体2の受面21、端ガイド3及び側面ガイド4が書類の保持位置を規制するので、書類を挟持手段5の固定片51と揺動片53との間に差し込むだけで、書類を揃えることができる。また、保持した書類の一部を保持具から取り出す際にも、他の書類のバラつきを抑えることができる。
【0032】
また、本実施形態では、挟持手段5の揺動片53を支持体2の下方に軸支しており、揺動片53の軸支部が支持体2の上方へ突出することがないので、支持体2の上部の受面21で確実に支えた状態で書類を挟持手段5で安定的に挟持することができる。また、揺動片53の軸支部が支持体2の側方へ突出することもないので、保持具1をスリムに構成することができ、複数の保持具1をファイルに係合した場合でも、保持具同士のデッドスペースを小さくすることができる。
【0033】
また、本実施形態では、挟持手段5の揺動片53を開き状態に保持する保持手段6として、揺動片53と側面ガイド4との間に進入退避させるスペーサ61を採用しているので、極めて簡単な構成の保持手段6を実現することができる。また、付勢手段55の付勢力をスペーサ61を介して支持体2の側面ガイド4で支えることができるので、付勢手段55の付勢力に抗して揺動片53を確実かつ安定的に開き状態に保持することができる。
【0034】
また、本実施形態では、係合手段7の凹部71の開放口を係止片73で開閉できるので、ファイルに対する保持具の係合状態をロックすることができ、ファイルを持ち運びする際に保持具が脱落するようなこともない。また、係合手段7の係合体72を筒状に形成し、この筒内で係止片73を進退動作させて凹部71の開放口を開閉しているので、極めて簡単な構成のロック構造を実現できる。
【0035】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明のファイリング用書類保持具は、その他の形態でも実施し得るものである。
【0036】
例えば、上記実施形態では、保持手段6のスペーサ61を揺動片53と側面ガイド4との間に進入させているが、図7に示すように、揺動片53と支持体2の側面との間にスペーサ63を進入させるようにしても良い。このスペーサ63を介して付勢手段55の付勢力を支持体2の側面で支えるのである。この変形例の場合、側面ガイドは、この揺動片53の配設部位を除いた支持体2の側縁に形成されている。
【0037】
また、上記実施形態では、スペーサ61を軸62で軸支して、スペーサ61を回動させて揺動片53と側面ガイド4との間に進入させているが、例えば、図8に示すように、スペーサ64を支持体2の側面ガイド4に沿ってスライド可能に配設して、このスペーサ64を直線スライドさせて揺動片53と側面ガイド4との間に進入退避させるようにしても良い。ここでは、側面ガイド4に長手方向に沿って設けた溝に、スペーサ64に設けた一対の突起65を嵌合することによりスペーサ64をスライド可能に配設している。
【0038】
図9及び図10に示す、実施変形例のファイリング用書類保持具11は、書類を挟持するための挟持手段を、支持体2の上方へ突設した一対の弾性材から成る挟持片81と、これら挟持片81間に挿入可能な挟みシート83とから構成したものである。この挟持手段8の一対の挟持片81は、支持体2の長手方向中央において支持体2の両側縁に一体成形されており、その先端同士が接近している。そして、各挟持片81の片側の端部82は、挟みシート83を挿入し易いように斜めに切り欠かれている。一方、挟みシート83は可撓性の合成樹脂シート材から成り、図10に示すように、挟持片81間に挿入可能な背板部84と、この背板部84の両側縁に折り曲げ自在に連設された一対の翼片部85とから構成されている。
【0039】
この挟みシート83の翼片部85間に書類10を挟み込み、背板部84を挟持片81間へ側方から挿入することによって、挟持片81の弾性力を利用して書類10を、挟みシート83と共に挟持するのである。逆に、挟みシート83をスライドさせてその背板部84を挟持片81間から引き抜けば、簡単に書類10をファイリング用書類保持具11から取り外すことができる。
【0040】
このファイリング用書類保持具11は、挟持片81自体の弾性を利用して書類を挟持できるので、付勢手段を別に設ける必要がなく、挟持手段8を頗る簡素化でき、保持具11を極めてスリムに構成することができる。また、挟みシート83により書類10の曲がり等をある程度規制することができるので、側面ガイド4のガイド板41を端ガイド3の近傍に形成するだけで、支持体2の受面21、端ガイド3及び側面ガイド4によって確実に書類を揃えた状態で保持することができる。
【0041】
図11に示す、実施変形例のファイリング用書類保持具12は、ファイルFの挿通部材eに係合させるための係合手段7の係合体79を、他の保持具11の係合体72より高く形成したものである。この保持具12を他の保持具11の間に差し入れるようにすれば、各保持具の支持体2を千鳥状に配置することができ、多数の保持具11、12をファイルFにスペースの無駄なく係合させることが可能となる。上述したファイリング用書類保持具1についても同様に、係合手段の係合体の高さを変えた複数の保持具を組み合わせて使用することができる。
【0042】
図12に示す、実施変形例のファイリング用書類保持具13は、支持体2の上方に書類を収容するための収容袋9を設けたものである。この収容袋9は、支持体2の側縁に設けられた可撓性の合成樹脂シート材から成る一対の台紙91と、各台紙91の内面に周縁部が貼設された可撓性の合成樹脂シート材から成る袋シート92とから構成されている。各台紙91の基部を除く三方の周縁部に袋シート92がヒートシールされ、台紙91の基部側に開口部93を有する収容袋9が形成されている。
【0043】
このファイリング用書類保持具13の一対の台紙91を開いて、収容袋9内へ書類を差し入れることによって書類を保持するのである。逆に、台紙91を開いて収容袋9から書類を引き出せば、簡単に書類をファイリング用書類保持具13から取り外すことができる。このように、ファイリング用書類保持具13は、書類を収容袋9に入れて保持できるので、保持具13を極めて簡素、かつ、スリムに構成することができ、また、支持体2の受面21及び収容袋9で確実に書類を揃えて保持することができる。なお、収容袋9を支持体2の上方に一つ、或いは二つ以上設けるようにしても良い。
【0044】
以上、本発明の実施変形例について図面に基いて種々説明したが、本発明に係るファイリング用書類保持具は、図示したものに限定されず、その他の態様でも実施し得るものである。
【0045】
例えば、上記実施形態では、挟持手段5の揺動片53の先端を固定片51側へ付勢する付勢手段55として捻りコイルばねを用いているが、決してこれに限定されるものではなく、付勢手段として板ばね等を使用しても良く、また、揺動片自体の弾性を利用しても良い。また、側面ガイド4は必ずしも支持体2の長手方向全体に亘って設ける必要はなく、部分的に設けても良い。更にまた、上記実施例では、書類を直接、保持具に保持させるようにしているが、可撓性シートを二つ折りして成るクリヤーファイルに書類を挟み、このクリヤーファイルとともに保持させても良い。本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で当業者の知識に基づき、種々の改良、変更、修正を加えた態様で実施し得るものである。
【0046】
また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成しても、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施しても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るファイリング用書類保持具によれば、保持具の挟持手段で書類を挟持するか、或いは収容袋で書類を保持するので、保持具に対して簡単に書類を抜き差しすることができる。従来のように、糊付けされた書類を剥がす面倒さもなく、書類に綴じ穴を開ける必要もない。また、保持具の支持体の受面、端ガイド又は側面ガイドが書類の保持位置を規制するので、書類を簡単に揃えることができ、また、保持した書類の一部を保持具から取り出す際にも、他の書類のバラつきを抑えることができる。
【0048】
また、挟持手段の揺動片を支持体の下方に軸支したファイリング用書類保持具によれば、揺動片の軸支部が支持体の上方へ突出することがないので、支持体の上部の受面で確実に書類を支えることができ、挟持手段で書類を安定的に挟持することができる。また、揺動片の軸支部が支持体の側方へ突出することもないので、保持具をスリムに構成することができ、複数の保持具をファイルに係合した場合でも、保持具同士のデッドスペースを小さくすることができる。
【0049】
更にまた、支持体の下方に軸支した揺動片と、支持体又は側面ガイドとの間にスペーサを進入させるファイリング用書類保持具によれば、極めて簡単な構成で閉じ方向へ付勢された揺動片を開き状態に保持することができる。しかも、その付勢力をスペーサを介して支持体または側面ガイドで支えることができるので、確実かつ安定的に揺動片を開き状態に保持することができる。
【0050】
更にまた、書類を挟持するための挟持手段を、支持体の上方へ突設した一対の弾性材から成る挟持片と、これら挟持片間に挿入可能な挟みシートとから構成したファイリング用書類保持具によれば、付勢手段を別に設ける必要がなく、挟持手段を頗る簡素化でき、保持具を極めてスリムに構成することができる。
【0051】
更にまた、書類を収容するための収容袋を支持体の上方に設けたファイリング用書類保持具によれば、保持具を極めて簡素かつスリムに構成することができ、多数の保持具をスペースの無駄なくファイルに係合することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファイリング用書類保持具をパイプ式ファイルの綴じ具に係合する状態を示した全体斜視図である。
【図2】本実施形態のファイリング用書類保持具の全体斜視図である。
【図3】図2のA−A線におけるファイリング用書類保持具の横断面図である。
【図4】同保持具の挟持手段の揺動片を開き状態に保持した状態のA−A線横断面図である。
【図5】同保持具の係合手段の部分断面側面図である。
【図6】同保持具の係合手段の部分断面側面図である。
【図7】本発明のファイリング用書類保持具の変形例の横断面図である。
【図8】本発明のファイリング用書類保持具の他の変形例の横断面図である。
【図9】本発明のファイリング用書類保持具の更に他の変形例の全体斜視図である。
【図10】同ファイリング用書類保持具の部分断面側面図である。
【図11】更に他の変形例のファイリング用書類保持具の部分断面側面図である。
【図12】更に他の変形例のファイリング用書類保持具の全体斜視図である。
【符号の説明】
F ファイル
d 綴じ具
e 挿通部材
1、11、12、13 ファイリング用書類保持具
10 書類
2 支持体
21 受面
3 端ガイド
4 側面ガイド
5 挟持手段
51 固定片
53 揺動片
55 付勢手段
6 保持手段
61、63、64 スペーサ
7 係合手段
71 凹部
72、79 係合体
73 係止片
8 挟持手段
81 挟持片
83 挟みシート
84 (挟みシートの)背板部
85 (挟みシートの)翼片部
9 収容袋
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファイリング用書類保持具、より詳しくは、書類を保持した状態でパイプ式ファイル等の綴じ具に簡単に着脱できる書類保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、多数の書類をまとめて保管する場合、所謂パイプ式ファイルを用いるのが一般的である。このパイプ式ファイルは、硬質の厚紙または合成樹脂材から成る背表紙の両側に表表紙及び裏表紙が連設され、この背表紙の内側に、開閉可能に構成されたパイプ式の綴じ具を備えたものであり、書類の側縁に綴じ穴を開け、この綴じ穴にパイプ材から成る綴じ具の挿通部材を挿通することによって書類を綴じ込むのである。
【0003】
しかしながら、このパイプ式ファイルは、一旦綴じ込んだ書類を取り外す際には、いちいち綴じ具を開いて挿通部材を綴じ穴から抜かなければならず、手間がかかる難点があった。とりわけ、多数綴じ込んだ書類の中程から目的の書類だけを取り外す場合には、その上部に綴じ込んだ書類も一緒に挿通部材から引き抜く必要があり頗る面倒であった。
【0004】
そこで、従来、このような煩わしさを解消しようとするものとして、書類を保持した状態で、ファイルの綴じ具を開閉しなくても綴じ具の挿通部材に着脱できる書類保持具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ところが、この保持具においては、書類を糊付け若しくは係止針によって保持具に固定し、または書類に綴じ穴を開け、この綴じ穴にホック状構造を挿通して保持具に固定していたため、ファイルから保持具を取り外すことは容易であるものの、この保持具から書類を取り出すのに手間がかかる難点があった。
【0005】
【特許文献1】
実開昭61−105182号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の書類保持具に上記のような問題があったことに鑑みて為されたもので、ファイルの綴じ具を開閉しなくても綴じ具の挿通部材に保持具を簡単に着脱することができ、しかも、この保持具に対して書類を簡単に抜き差しすることができるファイリング用書類保持具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のファイリング用書類保持具は、綴じ穴を開けた書類を綴じるための綴じ具を備えたファイルの該綴じ具に着脱自在に係合する書類保持具であって、
保持すべき書類の側縁を受ける受面を上部に備えた棒状の支持体と、
該支持体の端に設けられ、書類の角部を位置決めする端ガイドと、
該支持体の側縁に設けられ、書類面を支える一対の側面ガイドと、
該支持体に設けられ、書類を挟持する挟持手段と、
該支持体の下方に設けられ、前記ファイルの綴じ具の挿通部材に着脱自在に係合する係合手段とを含むことを特徴とする。
【0008】
なお、ここで「書類」とは、各種文書、帳票、図面、地図等のシート状物、及びシート状物が複数枚重ねられて成るパンフレット、冊子等を総称するものである。また、「綴じ穴を開けた書類を綴じるための綴じ具を備えたファイル」とは書類の側縁に開けた綴じ穴に綴じ具の挿通部材を挿通して書類を綴じ込むファイルをいい、パイプ式ファイル、リング式ファイル等を含むものである。
【0009】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記挟持手段が、前記支持体の上方へ突設された固定片と、該支持体の下方に軸支され、先端が該支持体の上方へ持ち出されて該固定片に対し接近離間して開閉動作する揺動片と、該揺動片の先端を該固定片側へ付勢する付勢手段とから成ることを特徴とする。
【0010】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記挟持手段の揺動片を、前記付勢手段の付勢力に抗して開き状態に保持する保持手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記保持手段が、前記支持体または側面ガイドと前記揺動片との間に進入して該揺動片を開き状態に支えるスペーサであることを特徴とする。
【0012】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記挟持手段が、前記支持体の上方へ突設され、先端同士が接近した弾性材から成る一対の挟持片と、該一対の挟持片間に挿入可能な背板部の両側縁に一対の翼片部を備え、該翼片部間に書類を挟む挟みシートとから成ることを特徴とする。
【0013】
更に本発明に係るファイリング用書類保持具は、綴じ穴を開けた書類を綴じるための綴じ具を備えたファイルの該綴じ具に着脱自在に係合する書類保持具であって、
保持すべき書類の側縁を受ける受面を上部に備えた棒状の支持体と、
該支持体の上方に設けられ、書類を収容する収容袋と、
該支持体の下方に設けられ、前記ファイルの綴じ具の挿通部材に着脱自在に係合する係合手段とを含むことを特徴とする。
【0014】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記係合手段が、前記支持体の下方に配設され、前記綴じ具の挿通部材を受入れ可能な凹部を備えた係合体と、該係合体の凹部の開放口を開閉する係止片とから成ることを特徴とする。
【0015】
更に本発明のファイリング用書類保持具は、前記係合体が筒状に形成され、該係合体の筒内を前記係止片が進退動作して該係合体の凹部の開放口を開閉することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、本実施形態のファイリング用書類保持具1は、一枚または重ねた複数枚の書類10を保持した状態で、ファイルFの綴じ具dに着脱できるように構成されている。このファイルFは市販のパイプ式ファイルであり、硬質の厚紙から成る背表紙aの両側に表表紙b及び裏表紙cが連設され、この背表紙aの内側に、綴じ穴を開けた書類を綴じるための開閉可能な綴じ具dを備えている。この綴じ具dの一対のパイプ材から成る挿通部材eにファイリング用書類保持具1が着脱される。
【0017】
図2はファイリング用書類保持具1の全体斜視図である。図中、符号2で指示するものは、保持すべき書類の側縁を受けるための支持体である。この支持体2は書類の側縁長よりやや長い平棒状に形成され、その上部に書類の側縁を受ける受面21を備えている。この受面21に書類の側縁を当接させることにより書類の側縁を揃える。
【0018】
符号3で指示するものは、上記平棒状の支持体2の一端に配設され、書類の角部を位置決めするための端ガイドである。端ガイド3は、支持体2の受面21の上方へ突出したガイド板31から成り、支持体2の端部を曲げ加工して形成されている。この端ガイド3に書類の角部を突き当てることにより書類の角部を揃える。なお、この端ガイド3は支持体2の両端に設けても良い。この場合、両端の端ガイドの間隔をA4サイズ、B5サイズ等の定型紙のサイズに合わせ、少なくとも一方の端ガイドを板バネ材で形成すれば、両端の端ガイドで書類をガタつきなく安定的に保持することが可能となる。
【0019】
符号4で指示するものは、上記平棒状の支持体2の側縁に配設され、書類面をを支えるための一対の側面ガイドである。側面ガイド4は支持体2の受面21の上方へ突出した一対のガイド板41から成り、支持体2の両側縁を曲げ加工して形成されている。本実施形態では、ガイド板41の高さを上記端ガイド3側で部分的に高く形成している。これら一対のガイド板41によって、保持する書類面を支えて書類の曲がり等を規制する。
【0020】
符号5で指示するものは、支持体2の長手方向の中央に配設され、書類を挟持するための挟持手段である。挟持手段5は、図2〜図4に示すように、支持体2の上方へ突設された固定片51と、支持体2の下部に軸支され、先端部が支持体2の上方へ持ち出されて固定片51に対し接近または離間して開閉動作する揺動片53と、この揺動片53の先端を固定片51側へ付勢する付勢手段55とから構成されている。なお、図3及び図4は、図2のA−A線の断面図である。
【0021】
固定片51は、曲げ加工されて支持体2と一体に形成されている。揺動片53はその基端が管状に曲げ加工されて湾曲軸受部54が形成されている。そして、支持体2の下面には軸受部52が固定されている。これら湾曲軸受部54と軸受部52とに軸50を挿入することによって、揺動片53を支持体2の下部に軸支している。また、この軸部50には、付勢手段55として捻りコイルばねが被嵌されており、捻りコイルばねの端部が揺動片53の外面及び支持体2の下面にそれぞれ係止されている。この捻りコイルばねの弾性力を利用して揺動片53の先端を固定片51へ接近させる方向へ付勢している。このことで、挟持手段5の固定片51と揺動片53との間で書類を挟持するのである。
【0022】
図2において、符号6で指示するものは、上記挟持手段5の揺動片53を開いた状態に保持するための保持手段である。保持手段6は所定の厚みを有する棒状スペーサ61から成り、側面ガイド4のガイド板41の外側面に軸62によって軸支されている。このスペーサ61を軸62を中心に回動させて、図4に示すように、揺動片53とガイド板41との間に進入させることによって、閉じ方向へ付勢された揺動片53を支えて揺動片53を開き状態に保持するのである。保持状態を解除するには、スペーサ61を逆に回動させて揺動片53とガイド板41との間から退避させれば良い。
【0023】
図2において、符号7で指示するものは、支持体2の下方に設けられ、上記ファイルFの綴じ具dの挿通部材eに着脱自在に係合する係合手段である。この係合手段7は、図3〜図6に示すように、支持体2の下面に設けられ、ファイルの挿通部材を受入れ可能な一対の凹部71を備えた係合体72と、凹部71の開放口を開閉する一対の係止片73とから構成されている。なお、図5及び図6には上記挟持手段5及び保持手段6は図示していない。
【0024】
本実施形態では、係合体72は扁平角筒状に形成され、この角筒内にスライド板74の先端側が一部分、スライド可能に挿入されている。そして、このスライド板74の挿入部の下辺に一対の逆L字状の切欠き部75を設けることによって一対の係止片73を構成している。このスライド板74の後端部に設けた摘み部76を押し引き操作することによって、係止片73を進退動作させて凹部71の開放口を開閉するのである。なお、符号77、78で指示するものは、スライド板74の移動範囲を規制するために板厚を大きくしたストッパである。
【0025】
以下、本実施形態のファイリング用書類保持具1の使用手順を説明する。
【0026】
まず、ファイリング用書類保持具に書類を保持させる場合には、挟持手段5の揺動片53を開き、保持手段6のスペーサ61を回動させて揺動片53とガイド板41との間に進入させることにより揺動片53を開き状態に保持する(図4参照)。次いで、書類を挟持手段5の固定片51と揺動片53との間に差し込み、書類を支持体2の受面21、端ガイド3及び側面ガイド4に当接させて書類を揃える。そして、保持手段6のスペーサ61を退避させて揺動片53を閉じることによって挟持手段5で書類を挟持する。こうして、ファイリング用書類保持具に書類を保持させる。逆に、この保持具から書類を取り外す場合には、挟持手段5の揺動片53を付勢手段55の捻りコイルばねの付勢力に抗して開けば良い。
【0027】
また、図1に示すように、書類10を保持したファイリング用書類保持具1をファイルFの綴じ具dの挿通部材eに係合する場合には、まず、図5に示すように、係合手段7の摘み部76を摘んでスライド板74を押し込むことにより係合体72の凹部71を開口させる。次いで、この凹部71を開口させたまま、凹部71を綴じ具dの挿通部材eに被嵌する。そして、図6に示すように、スライド板74を引いて凹部71の開放口を閉じることにより凹部71内の挿通部材eを係止する。こうして、ファイリング用書類保持具1をファイルFの綴じ具dの挿通部材eに取り付けるのである。逆に、ファイリング用書類保持具1をファイルFの挿通部材eから取り外す場合には、係合手段7のスライド板74を押し込んで凹部71を開口させ、凹部71から挿通部材eを抜くだけで良い。
【0028】
また、ファイリング用書類保持具1をファイルFの挿通部材eに係合したままでも、挟持手段5の揺動片53を捻りコイルばねの付勢力に抗して開けば、この保持具1をファイルFから外すことなく、書類だけを取り外すことができる。
【0029】
このように本実施形態のファイリング用書類保持具は、書類を保持したまま、ファイルの綴じ具を開閉しなくても綴じ具の挿通部材に簡単に着脱できるので、例えば、ファイルに多数綴じ込んだ書類の中程から目的の書類を取り外す場合でも、目的の書類を保持する保持具だけを、ファイルから簡単に取り出すことができ、従来のように、いちいち綴じ具を開いて上部に綴じ込んだ書類を一緒に外さなければならない煩わしさもない。
【0030】
また、本実施形態のファイリング用書類保持具は、挟持手段5で書類を挟持するので、挟持手段5の揺動部材53を開閉操作するだけで、保持具に対し簡単に書類を抜き差しすることができる。従来のように、糊付けされた書類を剥がす面倒さもなく、書類に綴じ穴を開ける必要もない。
【0031】
また、本実施形態のファイリング用書類保持具は、支持体2の受面21、端ガイド3及び側面ガイド4が書類の保持位置を規制するので、書類を挟持手段5の固定片51と揺動片53との間に差し込むだけで、書類を揃えることができる。また、保持した書類の一部を保持具から取り出す際にも、他の書類のバラつきを抑えることができる。
【0032】
また、本実施形態では、挟持手段5の揺動片53を支持体2の下方に軸支しており、揺動片53の軸支部が支持体2の上方へ突出することがないので、支持体2の上部の受面21で確実に支えた状態で書類を挟持手段5で安定的に挟持することができる。また、揺動片53の軸支部が支持体2の側方へ突出することもないので、保持具1をスリムに構成することができ、複数の保持具1をファイルに係合した場合でも、保持具同士のデッドスペースを小さくすることができる。
【0033】
また、本実施形態では、挟持手段5の揺動片53を開き状態に保持する保持手段6として、揺動片53と側面ガイド4との間に進入退避させるスペーサ61を採用しているので、極めて簡単な構成の保持手段6を実現することができる。また、付勢手段55の付勢力をスペーサ61を介して支持体2の側面ガイド4で支えることができるので、付勢手段55の付勢力に抗して揺動片53を確実かつ安定的に開き状態に保持することができる。
【0034】
また、本実施形態では、係合手段7の凹部71の開放口を係止片73で開閉できるので、ファイルに対する保持具の係合状態をロックすることができ、ファイルを持ち運びする際に保持具が脱落するようなこともない。また、係合手段7の係合体72を筒状に形成し、この筒内で係止片73を進退動作させて凹部71の開放口を開閉しているので、極めて簡単な構成のロック構造を実現できる。
【0035】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明のファイリング用書類保持具は、その他の形態でも実施し得るものである。
【0036】
例えば、上記実施形態では、保持手段6のスペーサ61を揺動片53と側面ガイド4との間に進入させているが、図7に示すように、揺動片53と支持体2の側面との間にスペーサ63を進入させるようにしても良い。このスペーサ63を介して付勢手段55の付勢力を支持体2の側面で支えるのである。この変形例の場合、側面ガイドは、この揺動片53の配設部位を除いた支持体2の側縁に形成されている。
【0037】
また、上記実施形態では、スペーサ61を軸62で軸支して、スペーサ61を回動させて揺動片53と側面ガイド4との間に進入させているが、例えば、図8に示すように、スペーサ64を支持体2の側面ガイド4に沿ってスライド可能に配設して、このスペーサ64を直線スライドさせて揺動片53と側面ガイド4との間に進入退避させるようにしても良い。ここでは、側面ガイド4に長手方向に沿って設けた溝に、スペーサ64に設けた一対の突起65を嵌合することによりスペーサ64をスライド可能に配設している。
【0038】
図9及び図10に示す、実施変形例のファイリング用書類保持具11は、書類を挟持するための挟持手段を、支持体2の上方へ突設した一対の弾性材から成る挟持片81と、これら挟持片81間に挿入可能な挟みシート83とから構成したものである。この挟持手段8の一対の挟持片81は、支持体2の長手方向中央において支持体2の両側縁に一体成形されており、その先端同士が接近している。そして、各挟持片81の片側の端部82は、挟みシート83を挿入し易いように斜めに切り欠かれている。一方、挟みシート83は可撓性の合成樹脂シート材から成り、図10に示すように、挟持片81間に挿入可能な背板部84と、この背板部84の両側縁に折り曲げ自在に連設された一対の翼片部85とから構成されている。
【0039】
この挟みシート83の翼片部85間に書類10を挟み込み、背板部84を挟持片81間へ側方から挿入することによって、挟持片81の弾性力を利用して書類10を、挟みシート83と共に挟持するのである。逆に、挟みシート83をスライドさせてその背板部84を挟持片81間から引き抜けば、簡単に書類10をファイリング用書類保持具11から取り外すことができる。
【0040】
このファイリング用書類保持具11は、挟持片81自体の弾性を利用して書類を挟持できるので、付勢手段を別に設ける必要がなく、挟持手段8を頗る簡素化でき、保持具11を極めてスリムに構成することができる。また、挟みシート83により書類10の曲がり等をある程度規制することができるので、側面ガイド4のガイド板41を端ガイド3の近傍に形成するだけで、支持体2の受面21、端ガイド3及び側面ガイド4によって確実に書類を揃えた状態で保持することができる。
【0041】
図11に示す、実施変形例のファイリング用書類保持具12は、ファイルFの挿通部材eに係合させるための係合手段7の係合体79を、他の保持具11の係合体72より高く形成したものである。この保持具12を他の保持具11の間に差し入れるようにすれば、各保持具の支持体2を千鳥状に配置することができ、多数の保持具11、12をファイルFにスペースの無駄なく係合させることが可能となる。上述したファイリング用書類保持具1についても同様に、係合手段の係合体の高さを変えた複数の保持具を組み合わせて使用することができる。
【0042】
図12に示す、実施変形例のファイリング用書類保持具13は、支持体2の上方に書類を収容するための収容袋9を設けたものである。この収容袋9は、支持体2の側縁に設けられた可撓性の合成樹脂シート材から成る一対の台紙91と、各台紙91の内面に周縁部が貼設された可撓性の合成樹脂シート材から成る袋シート92とから構成されている。各台紙91の基部を除く三方の周縁部に袋シート92がヒートシールされ、台紙91の基部側に開口部93を有する収容袋9が形成されている。
【0043】
このファイリング用書類保持具13の一対の台紙91を開いて、収容袋9内へ書類を差し入れることによって書類を保持するのである。逆に、台紙91を開いて収容袋9から書類を引き出せば、簡単に書類をファイリング用書類保持具13から取り外すことができる。このように、ファイリング用書類保持具13は、書類を収容袋9に入れて保持できるので、保持具13を極めて簡素、かつ、スリムに構成することができ、また、支持体2の受面21及び収容袋9で確実に書類を揃えて保持することができる。なお、収容袋9を支持体2の上方に一つ、或いは二つ以上設けるようにしても良い。
【0044】
以上、本発明の実施変形例について図面に基いて種々説明したが、本発明に係るファイリング用書類保持具は、図示したものに限定されず、その他の態様でも実施し得るものである。
【0045】
例えば、上記実施形態では、挟持手段5の揺動片53の先端を固定片51側へ付勢する付勢手段55として捻りコイルばねを用いているが、決してこれに限定されるものではなく、付勢手段として板ばね等を使用しても良く、また、揺動片自体の弾性を利用しても良い。また、側面ガイド4は必ずしも支持体2の長手方向全体に亘って設ける必要はなく、部分的に設けても良い。更にまた、上記実施例では、書類を直接、保持具に保持させるようにしているが、可撓性シートを二つ折りして成るクリヤーファイルに書類を挟み、このクリヤーファイルとともに保持させても良い。本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で当業者の知識に基づき、種々の改良、変更、修正を加えた態様で実施し得るものである。
【0046】
また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成しても、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施しても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るファイリング用書類保持具によれば、保持具の挟持手段で書類を挟持するか、或いは収容袋で書類を保持するので、保持具に対して簡単に書類を抜き差しすることができる。従来のように、糊付けされた書類を剥がす面倒さもなく、書類に綴じ穴を開ける必要もない。また、保持具の支持体の受面、端ガイド又は側面ガイドが書類の保持位置を規制するので、書類を簡単に揃えることができ、また、保持した書類の一部を保持具から取り出す際にも、他の書類のバラつきを抑えることができる。
【0048】
また、挟持手段の揺動片を支持体の下方に軸支したファイリング用書類保持具によれば、揺動片の軸支部が支持体の上方へ突出することがないので、支持体の上部の受面で確実に書類を支えることができ、挟持手段で書類を安定的に挟持することができる。また、揺動片の軸支部が支持体の側方へ突出することもないので、保持具をスリムに構成することができ、複数の保持具をファイルに係合した場合でも、保持具同士のデッドスペースを小さくすることができる。
【0049】
更にまた、支持体の下方に軸支した揺動片と、支持体又は側面ガイドとの間にスペーサを進入させるファイリング用書類保持具によれば、極めて簡単な構成で閉じ方向へ付勢された揺動片を開き状態に保持することができる。しかも、その付勢力をスペーサを介して支持体または側面ガイドで支えることができるので、確実かつ安定的に揺動片を開き状態に保持することができる。
【0050】
更にまた、書類を挟持するための挟持手段を、支持体の上方へ突設した一対の弾性材から成る挟持片と、これら挟持片間に挿入可能な挟みシートとから構成したファイリング用書類保持具によれば、付勢手段を別に設ける必要がなく、挟持手段を頗る簡素化でき、保持具を極めてスリムに構成することができる。
【0051】
更にまた、書類を収容するための収容袋を支持体の上方に設けたファイリング用書類保持具によれば、保持具を極めて簡素かつスリムに構成することができ、多数の保持具をスペースの無駄なくファイルに係合することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファイリング用書類保持具をパイプ式ファイルの綴じ具に係合する状態を示した全体斜視図である。
【図2】本実施形態のファイリング用書類保持具の全体斜視図である。
【図3】図2のA−A線におけるファイリング用書類保持具の横断面図である。
【図4】同保持具の挟持手段の揺動片を開き状態に保持した状態のA−A線横断面図である。
【図5】同保持具の係合手段の部分断面側面図である。
【図6】同保持具の係合手段の部分断面側面図である。
【図7】本発明のファイリング用書類保持具の変形例の横断面図である。
【図8】本発明のファイリング用書類保持具の他の変形例の横断面図である。
【図9】本発明のファイリング用書類保持具の更に他の変形例の全体斜視図である。
【図10】同ファイリング用書類保持具の部分断面側面図である。
【図11】更に他の変形例のファイリング用書類保持具の部分断面側面図である。
【図12】更に他の変形例のファイリング用書類保持具の全体斜視図である。
【符号の説明】
F ファイル
d 綴じ具
e 挿通部材
1、11、12、13 ファイリング用書類保持具
10 書類
2 支持体
21 受面
3 端ガイド
4 側面ガイド
5 挟持手段
51 固定片
53 揺動片
55 付勢手段
6 保持手段
61、63、64 スペーサ
7 係合手段
71 凹部
72、79 係合体
73 係止片
8 挟持手段
81 挟持片
83 挟みシート
84 (挟みシートの)背板部
85 (挟みシートの)翼片部
9 収容袋
Claims (8)
- 綴じ穴を開けた書類を綴じるための綴じ具を備えたファイルの該綴じ具に着脱自在に係合する書類保持具であって、
保持すべき書類の側縁を受ける受面を上部に備えた棒状の支持体と、
該支持体の端に設けられ、書類の角部を位置決めする端ガイドと、
該支持体の側縁に設けられ、書類面を支える一対の側面ガイドと、
該支持体に設けられ、書類を挟持する挟持手段と、
該支持体の下方に設けられ、前記ファイルの綴じ具の挿通部材に着脱自在に係合する係合手段とを含むファイリング用書類保持具。 - 前記挟持手段が、前記支持体の上方へ突設された固定片と、該支持体の下方に軸支され、先端が該支持体の上方へ持ち出されて該固定片に対し接近離間して開閉動作する揺動片と、該揺動片の先端を該固定片側へ付勢する付勢手段とから成る請求項1記載のファイリング用書類保持具。
- 前記挟持手段の揺動片を、前記付勢手段の付勢力に抗して開き状態に保持する保持手段を備えている請求項2記載のファイリング用書類保持具。
- 前記保持手段が、前記支持体または側面ガイドと前記揺動片との間に進入して該揺動片を開き状態に支えるスペーサである請求項3記載のファイリング用書類保持具。
- 前記挟持手段が、前記支持体の上方へ突設され、先端同士が接近した弾性材から成る一対の挟持片と、該一対の挟持片間に挿入可能な背板部の両側縁に一対の翼片部を備え、該翼片部間に書類を挟む挟みシートとから成る請求項1記載のファイリング用書類保持具。
- 綴じ穴を開けた書類を綴じるための綴じ具を備えたファイルの該綴じ具に着脱自在に係合する書類保持具であって、
保持すべき書類の側縁を受ける受面を上部に備えた棒状の支持体と、
該支持体の上方に設けられ、書類を収容する収容袋と、
該支持体の下方に設けられ、前記ファイルの綴じ具の挿通部材に着脱自在に係合する係合手段とを含むファイリング用書類保持具。 - 前記係合手段が、前記支持体の下方に配設され、前記綴じ具の挿通部材を受入れ可能な凹部を備えた係合体と、該係合体の凹部の開放口を開閉する係止片とから成る請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のファイリング用書類保持具。
- 前記係合体が筒状に形成され、該係合体の筒内を前記係止片が進退動作して該係合体の凹部の開放口を開閉する請求項7記載のファイリング用書類保持具。
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