JP2004209514A - 金属線材の伸線方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】引抜ダイスの耐久性を向上させる。
【解決手段】単線または撚線よりなる金属線材4を伸線加工する最終伸線工程において、最終段の引抜ダイスから、それの上流側の少なくとも十番目の引抜きダイス5までをダイスホルダ6に剛固に固定する。
【選択図】 図1
【解決手段】単線または撚線よりなる金属線材4を伸線加工する最終伸線工程において、最終段の引抜ダイスから、それの上流側の少なくとも十番目の引抜きダイス5までをダイスホルダ6に剛固に固定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、単線または撚線よりなる金属線材を、たとえば、仕上り線径を0.20〜0.60mmの範囲のほぼ円形断面形状の線材に伸線加工する金属線材の伸線方法に関するものであり、とくには最終伸線工程に使用されるダイスの耐久性を向上させる技術を提案するものである。
【0002】
【従来技術】
単線または撚線からなる金属線材の最終伸線工程では、20個以上のダイスを具える湿式伸線機が広く一般に使用されており、かかる伸線機では、ダイスと、それを収容するダイスホルダとの間に、前後および上下左右方向の若干のゆとりが付与されており、定常伸線時には、ダイスを経てキャプスタンに至る金属線材の走行方向にダイスが芯合わせ変位されることで、断線のない連続伸線が可能とされている。
【0003】
このようにして金属線材を伸線するに当っては、ダイスホルダ内でのダイス姿勢が安定した後は、ダイスは常に一定姿勢であることが好ましいが、現実には、最終伸線工程の湿式伸線機はスリップ伸線タイプであるため、伸線中の線材張力の変動や、ダイスの、ダイスホルダ内での瞬間的もしくは断続的な変位が不可避となり、とくに、ダイスのこの変位は、結果として、線材張力の衝撃的な変動ないしは、伸線引抜き抵抗の衝撃的な変動として発現されて、ダイスの耐久性を大きく低減させることになるという問題があった。
【0004】
このような問題に対しては、伸線時の衝撃的な張力変動を抑制して、伸線加工時にダイスに作用する負荷の変動を低減させることが有効であり、これがため、たとえば特開平5−23729号公報には、とくには線材の断線率に着目し、「伸線機1台につきダイス数34〜50枚を装着することで1回通しで所望の線径(0.05〜0.2mm)の硬鋼線が得られる上に、ダイス−ダイス間を全て水溶性潤滑液中に完全没式とし、かつ最終ダイスから数えて少なくとも10枚目までのダイスホルダ内に特定の振動数比を有するバネ材を用いて固定することにより、高速伸線中のワイヤ応力変動、振動が小さく抑えられ、伸線断線率の低い高強度極細鋼線の高速伸線方法を提供する」ことを課題した、「仕上げ線径0.05〜0.2mmφの極細鋼線を湿式スリップ連続伸線する方法において、伸線機1台につきダイス数34〜50個、かつダイス−ダイス間を全て水溶性潤滑液中で完全没式冷却し、さらに最終ダイスから数えて少なくとも10ダイス目までの伸線用ダイスをダイスホルダ内に下記の振動数比を有するバネ材を用いて固定し、ワイヤへの張力変動・振動を防止しつつ、最終伸線速度1500〜2500m/minで、トータル真歪4〜6の高減面率加工を行うことを特徴とする高強度極細鋼線の伸線方法。
1.5≦f0≦4但し、f:伸線中のダイスの振動周波数f0:バネ材の固有振動数」が提案されている。
【0005】
【特許文献】
特開平5−23729号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、この提案技術では、ダイスを、ダイスホルダにばね材によって弾性的に固定していることから、たとえば、20数個のダイスを用いて、仕上り線径を0.20〜0.60mmとなるように線材を伸線するに当っては、それによってなお、ダイスに高周波振動、たとえば10kHz以上の高周波振動が発生するのを有効に防止することができず、超硬合金ダイス、ダイヤモンドダイス等のダイスの早期の摩耗が依然として歪めないという問題があった。
【0007】
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、ダイスの摩耗を有利に防止して、ダイスの耐久性を大きく向上させた金属線材の伸線方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
先にも述べたように、最終伸線工程の湿式伸線機では、通常は20数個のダイスを用いて伸線加工を行うこととしており、この場合、各ダイスは、それを収容するダイスホルダとの間に幾分の隙間をおいてそのダイスホルダにセットされることが一般的である。
【0009】
ダイスをこのようにセットしたときは、金属線材の走行に当って、ダイスを、ダイスホルダ内で線材の走行方向に指向させて、それの中心軸線を線材の走行方向に合致させる、ダイスの芯合わせを容易に、かつ確実に行うことができ、金属線材の、ダイスへの偏った接触を防止することができる。
そして、このようなダイスは通常、引抜き線径を特定するそれのベアリング部が摩耗して、所要の線径を実現できなくなった場合に交換等を行うこととしていた。
【0010】
ところが、発明者の調査によれば、摩耗の初期段階では、ダイスのベアリング部ではなしに、そのベアリング部への導入部としてのアプローチ部の入口部分にとくに激しい摩耗が発生しており、アプローチ部のこの初期摩耗が、ベアリング部の早期摩耗の一因となることが明らかになった。
【0011】
すなわち、超硬合金ダイスにあっては、タングステンカーバイドの粒摩耗が、アプローチ部の入口部分に激しく発生し、それがダイスのベアリング部へ徐々に進行することでベアリング部の早期の摩耗を惹起することになり、また、ダイヤモンドダイスにあっては、アプローチ部の入口部分でダイヤモンド粒の脱落が多く発生し、その脱落粒がダイスの下流側部分であるベアリング部に早期の損傷を与える他、ダイヤモンド粒の脱落部分に焼付き付着した、金属線材のめっき被覆層の一部が、伸線抵抗の増加、ダイスの発熱等をもたらし、これがダイヤモンド粒のさらなる脱落の原因となる。
加えて、ダイヤモンドダイスでは、ダイヤモンド粒の脱落量や、めっき層の焼付き付着量が多くなると、金属線材の表面粗度が大きくなって、外観不良や、その後の撚線時の抵抗の増大をもたらすという問題もあった。
【0012】
従って、ダイスの耐久性の向上のためには、超硬合金ダイスでは、摩耗の初期の、アプローチ部の入口部分での激しい粒摩耗を抑制し、また、ダイヤモンドダイスでは、アプローチ部での初期の粒脱落を抑制することが有効である。
【0013】
そこで、このような摩耗の初期における、粒摩耗および粒子脱落によるダイス摩耗の原因について鋭意検討した結果、それは伸線加工時の、線材張力ないしは引抜き抵抗の変動と密接な因果関係を有しており、連続伸線中に、瞬間的にまたは断続的に発生する、線材張力ないしは引抜き抵抗の衝撃的な変動(たとえば、10kHz以上の高周波振動)が、前記アプローチ部の入口部分の激しい摩耗の大きな要因になるとの知見を得た。
【0014】
また、これと併せて、このような摩耗は、湿式伸線機の全てのダイスに発生することになるも、なかでも、最終段の引抜きダイスから、それの上流側の十番目までのダイスにおいてとくに多くなるとの知見も得た。
【0015】
そこでこの発明では、多くはめっきを施された単線または撚線よりなる金属線材を伸線加工する最終伸線工程において、最終段の引抜ダイスから、それの上流側の少なくとも十番目の引抜ダイスまでをダイスホルダに剛固に固定する。
【0016】
これによれば、ダイスの、ダイスホルダへの、剛固な固定によって、それら両者を実質的に一体化することで、ダイスの、ダイスホルダ内での変位を有利に拘束して、そのダイスの、ダイスホルダに対する瞬間的および断続的な変位を阻止することができ、この結果として、そのダイスの、低周波および高周波の振動が効果的に防止されることになるので、連続伸線中の線材への衝撃的な張力変動の発生、ないしは引抜き抵抗の衝撃的な変動に起因する、ダイス、とくにそれのアプローチ部の入口部分に、早期に局部的に発生する摩耗を有効に取り除いて、ダイスの耐久性を大きく向上させることができる。
【0017】
ところでここでは、アプローチ部の入口部分の摩耗等がとくに激しくなる、最終段の引抜ダイスから、それの上流側の十番目までのダイスを、ダイスホルダに剛固に固定することとしているので、それらのダイスのそれぞれを摩耗から有効に保護することができる。
そしてこのことは、最終伸線工程の全ての引抜ダイスをダイスホルダに固定した場合により効果的である。
【0018】
なお、引抜ダイスの、ダイスホルダへの剛固な固定は、引抜ダイスに対する、たとえば、ステンレス鋼板その他の金属板とすることができる剛性プレートの、ボルトその他による締め込みによって、その引抜ダイスをダイスホルダ内に十分に挟持することにより行うことが好ましく、これによれば、剛固な固定を簡易に実現できる一方で、その固定の解除をもまた簡易に行うことができる。
ここで、剛性プレートは、金属板等の単層もしくは積層体とすることができる他、一枚もしくは複数枚の金属板等を、ゴム、プラスチック等で被覆したものとすることもできる。
【0019】
ここにおいて、引抜ダイスの、ダイスホルダへの上述したような固定は、最終伸線工程の全ての引抜ダイスを金属線材に通線した状態で、その金属線材を低速伸線させて引抜ダイスの、金属線材の走行方向への芯合わせをした後に行うことが好ましい。
この場合には、ダイスを、ダイスホルダ内に若干のゆとりをもたせて配置することの目的を十分に果たさせてなお、引抜ダイスを、それの芯合わせ姿勢を維持しつつダイホルダに固定することができる。
【0020】
またここで、最終伸線工程での仕上り線径を0.20〜0.60mmの範囲とした場合には、線材張力の変動等に起因するその線材の破断のおそれを考慮の範囲外とすることができる。
ところで、仕上り線径が太い場合、金属線材の強力が高い場合等には、ダイスのアプローチ部での引抜抵抗が大きく、発熱量も多くなって、ダイスの初期摩耗、粒脱落等が発生し易くなるので、この発明は、それらの場合に適用してとくに効果的である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1はこの発明の要部を示す図であり、図中1は、最終伸線工程に用いる湿式伸線機の最終段引抜ダイスとダイスホルダとの組立体を示す。
【0022】
また2は、液中に浸漬したそれぞれのキャプスタン、3は、これも液中に浸漬した、最終段の組立体1の上流側の第一番目の引抜ダイスとダイスホルダとの組立体を示す。
なお図示はしないが、伸線機の、他の20数個の引抜ダイスとダイスホルダとの組立体もまた同様にして液中に存在することになる。
【0023】
さらに、図中4は、伸線対象としての金属線材を示し、一般的にはめっき被覆を施された単線または撚線よりなるこの金属線材4は、複数のダイス組立体のそれぞれによって、たとえば、直径を次第に減じられて、最終段の組立体1への通過によって、0.2〜0.6mmの直径の仕上り線径とされる。
【0024】
ここで、引抜ダイスとダイスホルダとの組立体では、少なくとも上流側の第十番目の組立体に至るまで、より好ましくは全ての組立体において、図では第一番目の組立体3を例にとって拡大して示すように、引抜ダイス5を、それを収容するダイスホルダ6内で適宜に芯合わせするとともに、その引抜ダイス5が、金属線材4の走行方向、いいかえれば引抜き方向の前方側に偏った姿勢として、ダイスホルダ6内で、引抜ダイス5の背面側に配設した剛性プレート、たとえば、ステンレス鋼製の円環状プレート7を、ダイスホルダ6に螺合させた複数本のボルト8をもって引抜ダイス5に対して締め込むことにより、その引抜ダイス5を、ダイスホルダ6と円環状プレート7との間に強く挟持して、引抜ダイス5の、ダイスホルダ6への剛固な固定を行う。
【0025】
なお、引抜ダイス5のこのような固定は、前述したように、それの芯合わせの後に行うことが好ましく、その芯合わせは、たとえば、金属線材4を所要のそれぞれの組立体3,1に通線させた状態で、金属線材4の低速走行下での低速伸線を行って、各引抜ダイス5の中心軸線を金属線材4の走行方向に合致させることにより行うことができる。
【0026】
引抜ダイス5をこのようにしてダイスホルダ6に剛固に固定した組立体に線材4を最終段の組立体1側へ通過させてそれの伸線を行う場合には、引抜ダイス5の、ダイスホルダ6に対する変位および振動を、円環状プレート7およびボルト8等によって十分に阻止することができ、これがため、伸線される線材4に作用する張力および、引抜き抵抗の衝撃的な変動を効果的に抑制することができる。
【0027】
従ってここでは、ダイス5の、アプローチ部5aの、入口部分の局部的な激しい初期摩耗を有利に防止することができる。
これがため、超硬合金ダイスでは、ダイスのベアリング部へ徐々に進行してベアリング径の増加をもたらす、アプローチ部入口部分での早期粒摩耗が有効に抑制されることになり、また、ダイヤモンドダイスでは、ダイスのベアリング部の損傷等の原因となる、アプローチ部入口部分での粒子脱落が十分に防止されることになる。
【0028】
【実施例】
高炭素鋼材(0.82C%)のめっき線材(単線)を、最終伸線工程で21個のダイスを使用して、直径1.72mmから仕上り線径0.30mmまで、約3300MPaの応力の作用下で伸線加工して、ダイスホルダ内の引抜ダイスの固定の効果を評価した。
ここで、効果の確認は、最終段の引抜きダイス及びそれより上流側のダイス部での線材張力の変動と、ダイス寿命とを評価することによって行った。
線材張力の変動は引抜きダイスの前後にロードセルを設置して、ダイスの固定の有無時の張力を、金属線材の押込み反力をもって測定し、ダイス前後の張力値からダイス抗力(引抜き−バックテンション値)を求め、評価
(効果)の対象とした。
一方、ダイス寿命の評価は、最終ダイスでの線径太り及び色調異常、線温異常等の現象発現時を寿命とした。
また、伸線評価途中のダイス内面調査による初期摩耗及び粒子欠落等の有無評価も実施した。とくにダイヤモンドダイスでは、外観色調異常や、引抜抵抗の増加による線温異常が発生し易い他、粒子脱落による真円度低下が発生し易い。
これらの結果を表1に指数をもって示す。
なお表中の指数値は、張力変動、ダイス抗力(伸線抵抗)およびめっき付着については小さいほどすぐれた結果を、ダイス寿命については大きいほどすぐれた結果を示すものとした。
【0029】
【表1】
*ダイヤモンドダイスの場合はブラスめっきとの親和性が悪く摩耗しない為、粒子脱落現象が起きることで、WC超硬ダイス対比めっき焼付き現象及び張力変動レベルは大きくなる。
【0030】
表1によれば、ダイスホルダー内のダイスを固定した場合には、伸線加工時の張力変動が抑えられ、またダイス抗力も小さくなることが解かる。
更にWC超硬ダイスの場合は初期摩耗が抑制されており、ダイヤモンドダイスの場合にはダイヤモンド粒子の欠落現象も少なくなっている。
また、潤滑性を阻害するめっきの焼付付着現象も抑制されており、上記のいずれの改善効果もダイヤモンドダイスで顕著に現れている。
その結果としてダイス寿命が向上しており、ダイスの固定により、入力の厳しいアプローチ部に対する瞬時〜断続的な張力変動抑制効果が十分に認められる。
【0031】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、引抜ダイスをダイスホルダに剛固に固定することで、線材に作用する張力ないしは、ダイス側の引抜き抵抗の衝撃的な変動を十分に防止して、引抜ダイスの耐久性を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を要部について示す図である。
【符号の説明】
1 最終段組立体
2 キャプスタン
3 第一番目の組立体
4 金属線材
5 引抜ダイス
5a アプローチ部
6 ダイスホルダ
7 円環状プレート
8 ボルト
【発明の属する技術分野】
この発明は、単線または撚線よりなる金属線材を、たとえば、仕上り線径を0.20〜0.60mmの範囲のほぼ円形断面形状の線材に伸線加工する金属線材の伸線方法に関するものであり、とくには最終伸線工程に使用されるダイスの耐久性を向上させる技術を提案するものである。
【0002】
【従来技術】
単線または撚線からなる金属線材の最終伸線工程では、20個以上のダイスを具える湿式伸線機が広く一般に使用されており、かかる伸線機では、ダイスと、それを収容するダイスホルダとの間に、前後および上下左右方向の若干のゆとりが付与されており、定常伸線時には、ダイスを経てキャプスタンに至る金属線材の走行方向にダイスが芯合わせ変位されることで、断線のない連続伸線が可能とされている。
【0003】
このようにして金属線材を伸線するに当っては、ダイスホルダ内でのダイス姿勢が安定した後は、ダイスは常に一定姿勢であることが好ましいが、現実には、最終伸線工程の湿式伸線機はスリップ伸線タイプであるため、伸線中の線材張力の変動や、ダイスの、ダイスホルダ内での瞬間的もしくは断続的な変位が不可避となり、とくに、ダイスのこの変位は、結果として、線材張力の衝撃的な変動ないしは、伸線引抜き抵抗の衝撃的な変動として発現されて、ダイスの耐久性を大きく低減させることになるという問題があった。
【0004】
このような問題に対しては、伸線時の衝撃的な張力変動を抑制して、伸線加工時にダイスに作用する負荷の変動を低減させることが有効であり、これがため、たとえば特開平5−23729号公報には、とくには線材の断線率に着目し、「伸線機1台につきダイス数34〜50枚を装着することで1回通しで所望の線径(0.05〜0.2mm)の硬鋼線が得られる上に、ダイス−ダイス間を全て水溶性潤滑液中に完全没式とし、かつ最終ダイスから数えて少なくとも10枚目までのダイスホルダ内に特定の振動数比を有するバネ材を用いて固定することにより、高速伸線中のワイヤ応力変動、振動が小さく抑えられ、伸線断線率の低い高強度極細鋼線の高速伸線方法を提供する」ことを課題した、「仕上げ線径0.05〜0.2mmφの極細鋼線を湿式スリップ連続伸線する方法において、伸線機1台につきダイス数34〜50個、かつダイス−ダイス間を全て水溶性潤滑液中で完全没式冷却し、さらに最終ダイスから数えて少なくとも10ダイス目までの伸線用ダイスをダイスホルダ内に下記の振動数比を有するバネ材を用いて固定し、ワイヤへの張力変動・振動を防止しつつ、最終伸線速度1500〜2500m/minで、トータル真歪4〜6の高減面率加工を行うことを特徴とする高強度極細鋼線の伸線方法。
1.5≦f0≦4但し、f:伸線中のダイスの振動周波数f0:バネ材の固有振動数」が提案されている。
【0005】
【特許文献】
特開平5−23729号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、この提案技術では、ダイスを、ダイスホルダにばね材によって弾性的に固定していることから、たとえば、20数個のダイスを用いて、仕上り線径を0.20〜0.60mmとなるように線材を伸線するに当っては、それによってなお、ダイスに高周波振動、たとえば10kHz以上の高周波振動が発生するのを有効に防止することができず、超硬合金ダイス、ダイヤモンドダイス等のダイスの早期の摩耗が依然として歪めないという問題があった。
【0007】
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、ダイスの摩耗を有利に防止して、ダイスの耐久性を大きく向上させた金属線材の伸線方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
先にも述べたように、最終伸線工程の湿式伸線機では、通常は20数個のダイスを用いて伸線加工を行うこととしており、この場合、各ダイスは、それを収容するダイスホルダとの間に幾分の隙間をおいてそのダイスホルダにセットされることが一般的である。
【0009】
ダイスをこのようにセットしたときは、金属線材の走行に当って、ダイスを、ダイスホルダ内で線材の走行方向に指向させて、それの中心軸線を線材の走行方向に合致させる、ダイスの芯合わせを容易に、かつ確実に行うことができ、金属線材の、ダイスへの偏った接触を防止することができる。
そして、このようなダイスは通常、引抜き線径を特定するそれのベアリング部が摩耗して、所要の線径を実現できなくなった場合に交換等を行うこととしていた。
【0010】
ところが、発明者の調査によれば、摩耗の初期段階では、ダイスのベアリング部ではなしに、そのベアリング部への導入部としてのアプローチ部の入口部分にとくに激しい摩耗が発生しており、アプローチ部のこの初期摩耗が、ベアリング部の早期摩耗の一因となることが明らかになった。
【0011】
すなわち、超硬合金ダイスにあっては、タングステンカーバイドの粒摩耗が、アプローチ部の入口部分に激しく発生し、それがダイスのベアリング部へ徐々に進行することでベアリング部の早期の摩耗を惹起することになり、また、ダイヤモンドダイスにあっては、アプローチ部の入口部分でダイヤモンド粒の脱落が多く発生し、その脱落粒がダイスの下流側部分であるベアリング部に早期の損傷を与える他、ダイヤモンド粒の脱落部分に焼付き付着した、金属線材のめっき被覆層の一部が、伸線抵抗の増加、ダイスの発熱等をもたらし、これがダイヤモンド粒のさらなる脱落の原因となる。
加えて、ダイヤモンドダイスでは、ダイヤモンド粒の脱落量や、めっき層の焼付き付着量が多くなると、金属線材の表面粗度が大きくなって、外観不良や、その後の撚線時の抵抗の増大をもたらすという問題もあった。
【0012】
従って、ダイスの耐久性の向上のためには、超硬合金ダイスでは、摩耗の初期の、アプローチ部の入口部分での激しい粒摩耗を抑制し、また、ダイヤモンドダイスでは、アプローチ部での初期の粒脱落を抑制することが有効である。
【0013】
そこで、このような摩耗の初期における、粒摩耗および粒子脱落によるダイス摩耗の原因について鋭意検討した結果、それは伸線加工時の、線材張力ないしは引抜き抵抗の変動と密接な因果関係を有しており、連続伸線中に、瞬間的にまたは断続的に発生する、線材張力ないしは引抜き抵抗の衝撃的な変動(たとえば、10kHz以上の高周波振動)が、前記アプローチ部の入口部分の激しい摩耗の大きな要因になるとの知見を得た。
【0014】
また、これと併せて、このような摩耗は、湿式伸線機の全てのダイスに発生することになるも、なかでも、最終段の引抜きダイスから、それの上流側の十番目までのダイスにおいてとくに多くなるとの知見も得た。
【0015】
そこでこの発明では、多くはめっきを施された単線または撚線よりなる金属線材を伸線加工する最終伸線工程において、最終段の引抜ダイスから、それの上流側の少なくとも十番目の引抜ダイスまでをダイスホルダに剛固に固定する。
【0016】
これによれば、ダイスの、ダイスホルダへの、剛固な固定によって、それら両者を実質的に一体化することで、ダイスの、ダイスホルダ内での変位を有利に拘束して、そのダイスの、ダイスホルダに対する瞬間的および断続的な変位を阻止することができ、この結果として、そのダイスの、低周波および高周波の振動が効果的に防止されることになるので、連続伸線中の線材への衝撃的な張力変動の発生、ないしは引抜き抵抗の衝撃的な変動に起因する、ダイス、とくにそれのアプローチ部の入口部分に、早期に局部的に発生する摩耗を有効に取り除いて、ダイスの耐久性を大きく向上させることができる。
【0017】
ところでここでは、アプローチ部の入口部分の摩耗等がとくに激しくなる、最終段の引抜ダイスから、それの上流側の十番目までのダイスを、ダイスホルダに剛固に固定することとしているので、それらのダイスのそれぞれを摩耗から有効に保護することができる。
そしてこのことは、最終伸線工程の全ての引抜ダイスをダイスホルダに固定した場合により効果的である。
【0018】
なお、引抜ダイスの、ダイスホルダへの剛固な固定は、引抜ダイスに対する、たとえば、ステンレス鋼板その他の金属板とすることができる剛性プレートの、ボルトその他による締め込みによって、その引抜ダイスをダイスホルダ内に十分に挟持することにより行うことが好ましく、これによれば、剛固な固定を簡易に実現できる一方で、その固定の解除をもまた簡易に行うことができる。
ここで、剛性プレートは、金属板等の単層もしくは積層体とすることができる他、一枚もしくは複数枚の金属板等を、ゴム、プラスチック等で被覆したものとすることもできる。
【0019】
ここにおいて、引抜ダイスの、ダイスホルダへの上述したような固定は、最終伸線工程の全ての引抜ダイスを金属線材に通線した状態で、その金属線材を低速伸線させて引抜ダイスの、金属線材の走行方向への芯合わせをした後に行うことが好ましい。
この場合には、ダイスを、ダイスホルダ内に若干のゆとりをもたせて配置することの目的を十分に果たさせてなお、引抜ダイスを、それの芯合わせ姿勢を維持しつつダイホルダに固定することができる。
【0020】
またここで、最終伸線工程での仕上り線径を0.20〜0.60mmの範囲とした場合には、線材張力の変動等に起因するその線材の破断のおそれを考慮の範囲外とすることができる。
ところで、仕上り線径が太い場合、金属線材の強力が高い場合等には、ダイスのアプローチ部での引抜抵抗が大きく、発熱量も多くなって、ダイスの初期摩耗、粒脱落等が発生し易くなるので、この発明は、それらの場合に適用してとくに効果的である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1はこの発明の要部を示す図であり、図中1は、最終伸線工程に用いる湿式伸線機の最終段引抜ダイスとダイスホルダとの組立体を示す。
【0022】
また2は、液中に浸漬したそれぞれのキャプスタン、3は、これも液中に浸漬した、最終段の組立体1の上流側の第一番目の引抜ダイスとダイスホルダとの組立体を示す。
なお図示はしないが、伸線機の、他の20数個の引抜ダイスとダイスホルダとの組立体もまた同様にして液中に存在することになる。
【0023】
さらに、図中4は、伸線対象としての金属線材を示し、一般的にはめっき被覆を施された単線または撚線よりなるこの金属線材4は、複数のダイス組立体のそれぞれによって、たとえば、直径を次第に減じられて、最終段の組立体1への通過によって、0.2〜0.6mmの直径の仕上り線径とされる。
【0024】
ここで、引抜ダイスとダイスホルダとの組立体では、少なくとも上流側の第十番目の組立体に至るまで、より好ましくは全ての組立体において、図では第一番目の組立体3を例にとって拡大して示すように、引抜ダイス5を、それを収容するダイスホルダ6内で適宜に芯合わせするとともに、その引抜ダイス5が、金属線材4の走行方向、いいかえれば引抜き方向の前方側に偏った姿勢として、ダイスホルダ6内で、引抜ダイス5の背面側に配設した剛性プレート、たとえば、ステンレス鋼製の円環状プレート7を、ダイスホルダ6に螺合させた複数本のボルト8をもって引抜ダイス5に対して締め込むことにより、その引抜ダイス5を、ダイスホルダ6と円環状プレート7との間に強く挟持して、引抜ダイス5の、ダイスホルダ6への剛固な固定を行う。
【0025】
なお、引抜ダイス5のこのような固定は、前述したように、それの芯合わせの後に行うことが好ましく、その芯合わせは、たとえば、金属線材4を所要のそれぞれの組立体3,1に通線させた状態で、金属線材4の低速走行下での低速伸線を行って、各引抜ダイス5の中心軸線を金属線材4の走行方向に合致させることにより行うことができる。
【0026】
引抜ダイス5をこのようにしてダイスホルダ6に剛固に固定した組立体に線材4を最終段の組立体1側へ通過させてそれの伸線を行う場合には、引抜ダイス5の、ダイスホルダ6に対する変位および振動を、円環状プレート7およびボルト8等によって十分に阻止することができ、これがため、伸線される線材4に作用する張力および、引抜き抵抗の衝撃的な変動を効果的に抑制することができる。
【0027】
従ってここでは、ダイス5の、アプローチ部5aの、入口部分の局部的な激しい初期摩耗を有利に防止することができる。
これがため、超硬合金ダイスでは、ダイスのベアリング部へ徐々に進行してベアリング径の増加をもたらす、アプローチ部入口部分での早期粒摩耗が有効に抑制されることになり、また、ダイヤモンドダイスでは、ダイスのベアリング部の損傷等の原因となる、アプローチ部入口部分での粒子脱落が十分に防止されることになる。
【0028】
【実施例】
高炭素鋼材(0.82C%)のめっき線材(単線)を、最終伸線工程で21個のダイスを使用して、直径1.72mmから仕上り線径0.30mmまで、約3300MPaの応力の作用下で伸線加工して、ダイスホルダ内の引抜ダイスの固定の効果を評価した。
ここで、効果の確認は、最終段の引抜きダイス及びそれより上流側のダイス部での線材張力の変動と、ダイス寿命とを評価することによって行った。
線材張力の変動は引抜きダイスの前後にロードセルを設置して、ダイスの固定の有無時の張力を、金属線材の押込み反力をもって測定し、ダイス前後の張力値からダイス抗力(引抜き−バックテンション値)を求め、評価
(効果)の対象とした。
一方、ダイス寿命の評価は、最終ダイスでの線径太り及び色調異常、線温異常等の現象発現時を寿命とした。
また、伸線評価途中のダイス内面調査による初期摩耗及び粒子欠落等の有無評価も実施した。とくにダイヤモンドダイスでは、外観色調異常や、引抜抵抗の増加による線温異常が発生し易い他、粒子脱落による真円度低下が発生し易い。
これらの結果を表1に指数をもって示す。
なお表中の指数値は、張力変動、ダイス抗力(伸線抵抗)およびめっき付着については小さいほどすぐれた結果を、ダイス寿命については大きいほどすぐれた結果を示すものとした。
【0029】
【表1】
*ダイヤモンドダイスの場合はブラスめっきとの親和性が悪く摩耗しない為、粒子脱落現象が起きることで、WC超硬ダイス対比めっき焼付き現象及び張力変動レベルは大きくなる。
【0030】
表1によれば、ダイスホルダー内のダイスを固定した場合には、伸線加工時の張力変動が抑えられ、またダイス抗力も小さくなることが解かる。
更にWC超硬ダイスの場合は初期摩耗が抑制されており、ダイヤモンドダイスの場合にはダイヤモンド粒子の欠落現象も少なくなっている。
また、潤滑性を阻害するめっきの焼付付着現象も抑制されており、上記のいずれの改善効果もダイヤモンドダイスで顕著に現れている。
その結果としてダイス寿命が向上しており、ダイスの固定により、入力の厳しいアプローチ部に対する瞬時〜断続的な張力変動抑制効果が十分に認められる。
【0031】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、引抜ダイスをダイスホルダに剛固に固定することで、線材に作用する張力ないしは、ダイス側の引抜き抵抗の衝撃的な変動を十分に防止して、引抜ダイスの耐久性を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を要部について示す図である。
【符号の説明】
1 最終段組立体
2 キャプスタン
3 第一番目の組立体
4 金属線材
5 引抜ダイス
5a アプローチ部
6 ダイスホルダ
7 円環状プレート
8 ボルト
Claims (5)
- 単線または撚線よりなる金属線材を伸線加工する最終伸線工程において、
最終段の引抜ダイスから、それの上流側の少なくとも十番目の引抜ダイスまでをダイスホルダに剛固に固定する金属線材の伸線方法。 - 最終伸線工程の全ての引抜ダイスをダイスホルダに固定する請求項1に記載の金属線材の伸線方法。
- 引抜ダイスの、ダイスホルダへの固定を、引抜ダイスに対する剛性プレートの締め込みにとり行う請求項1もしくは2に記載の金属線材の伸線方法。
- 最終伸線工程への金属線材の通線の後、その金属線材を低速伸線させて、引抜ダイスの、金属線材の走行方向への芯合わせを行い、しかる後、引抜ダイスをダイスホルダに固定する請求項1〜3のいずれかに記載の金属線材の伸線方法。
- 仕上り線径を0.20〜0.60mmの範囲とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属線材の伸線方法。
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- 2002-12-27 JP JP2002381688A patent/JP2004209514A/ja active Pending
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