JP2004209325A - 濾過方法および濾過装置 - Google Patents

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Atsushi Yamaguchi
敦 山口
Kazuhiro Kodera
一廣 小寺
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Abstract

【課題】濾材を取り外すことなく繰り返し使用することが可能であり、かつ、濾材表面に堆積した固形物の回収率を向上させることができる濾過方法並びに濾過装置を提供する。
【解決手段】固形物Aを含む被濾過液を、濾布3によって濾液と固形物Aとに濾別した後、該濾布3上に堆積している固形物Aを、吸引装置21を用いて、上記濾布3上方から吸引して開口部15を介して濾過器10外に排出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固形物を含む被濾過液を濾材によって濾過して液体と固形物とに濾別した後、上記濾材上に堆積している固形物を濾過器外に排出する濾過方法および濾過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的な濾過装置として、濾過器内に設けられた水平濾過板上に、濾材として濾布を取り付けてなる濾材を用いて、固形物を含む被濾過液を濾過することで、上記被濾過物を、濾液と固形物とに濾別する濾過装置が、医薬品、染料、顔料、食品、触媒等の各種分野で広く用いられている。
【0003】
このような濾過装置において、濾過後に、上記濾材上に堆積している固形物を濾過器から回収する方法としては、例えば、濾過装置を解体し、濾材を取り除く方法がある。
【0004】
しかしながら、このように固形物を取り出すために濾過作業の都度、濾過装置を解体し、濾材を交換することは、非常に面倒であり、濾過作業に支障をきたす。
【0005】
特に、加圧濾過や減圧濾過、あるいは真空濾過等を行う場合、完全密閉構造の濾過器を用いて濾過が行われるため、濾過装置の構造自体が煩雑なものが多く、このような濾過装置の解体作業は、非常に困難を極める。
【0006】
そこで、濾過装置を解体することなく、濾過後に濾材上に堆積している固形物を回収することが可能な装置として、回転翼を備え、該回転翼で濾材上の固形物を掻き取り、該固形物を、濾液排出口とは別に設けられた固形物排出用の排出口から装置外部に掻き出す濾過装置が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0007】
図5は、上記非特許文献1に記載の従来の自動ヌッチェ型の濾過装置の構成を一部破断にて示す斜視図である。
【0008】
上記濾過装置は、外部にコイルまたはジャケットが設けられた濾過器10内部を加圧する加圧ノズル17を備えた完全密閉型の濾過装置である。上記濾過装置は、上記濾過器10上部に設けられた供給口1から供給された被濾過液を、濾材として、該濾過器10内部に設けられた水平濾過板2に取り付けた濾布3を用いて、濾過するようになっている。上記被濾過液中の固形物は、濾布3上に堆積し、濾液は、上記濾過器10底部に設けられた濾液排出口4から濾過器10外部に排出される。
【0009】
また、上記濾過装置は、濾過器10内部に、洗浄ノズル5、並びに、可変速モータ等の駆動源6によって回転駆動される回転軸7に取り付けられた回転翼8を備え、濾布3上に堆積している固形物A(図6参照)を必要に応じて洗浄および/または乾燥した後、上記回転翼8で濾布3上の固形物Aを掻き取り、該固形物Aを、濾液排出口4とは別に設けられた固形物排出用の排出口9から濾過器10外部に排出する。
【0010】
図6は、従来の濾過装置における要部の構成を模式的に示す図である。
固形物Aの排出は、図5に示すように濾過器10の底部中心から排出されるものと、図6に示すように、水平濾過板2に取り付けた濾布3上部の濾過器10周壁に、固形物排出用の排出口9となる開口部を設け、該開口部を介して固形物Aを濾過器10外部に排出することで、上記濾過器10の側部から排出されるものとがある。
【0011】
【非特許文献1】
社団法人 化学工学協会著,「改訂二版 化学装置便覧」,丸善株式会社,平成元年3月30日,p.795−796
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したように回転軸7の周りに設けられた回転翼8で濾布3上の固形物Aを濾過器10外部に掻き出す場合、回転する回転翼8によって濾布3が損傷しないように、回転翼8と濾布3との間には、通常、1〜5cmの間隙が設けられている。このため、濾布3上には、上記回転翼8と濾布3との間の間隙に等しい厚さの固形物Aの層が掻き出されずに残される。
【0013】
しかしながら、このように濾布3上に固形物Aを残したままで放置すると、固形物Aの種類によっては酸化等の劣化が進み、該濾過装置を用いて濾過を行う際に、この濾布上に残留している固形物Aが新たな被濾過液と混合され、品質低下の原因となる。
【0014】
また、このように除去されなかった固形物Aによって濾布3が目詰まりし、濾過能力に支障を来すおそれがあり、このような場合には、一旦、濾過装置を解体し、濾布3を交換しなければならないという問題が生じる。
【0015】
なお、このような問題は、濾過器10内に設けられた水平濾過板2上に濾布3を取り付けてなる濾材を用いた場合にのみ生じるものではなく、例えば、金網や多孔板等からなるスクリーンを濾材として使用した場合においても、回転する回転翼8によって固形物Aを掻き取ろうとすると、該固形物Aがスクリーンの目に却って強く埋め込まれるおそれや、回転する回転翼8によってスクリーンもしくは回転翼8そのものが磨耗したり、回転翼8と濾材とが接触するといったおそれがある。
【0016】
また、医薬品、染料、顔料、食品、触媒等の分野で濾過、洗浄、脱液までを上記した完全密閉構造の濾過器10を用いて行う場合、濾別した固形物Aを製品とすることが多い。このため、このような場合には、上記したように濾布3あるいはスクリーン上の固形物Aを全て取り出すことができない場合、その分、収率が低下することになる。
【0017】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、濾材を取り外すことなく繰り返し使用することが可能であり、かつ、濾材表面に堆積した固形物の回収率を向上させることができる濾過方法並びに濾過装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる濾過方法は、上記課題を解決するために、固形物を含む被濾過液を濾過器内において濾材によって濾過して濾液と固形物とに濾別した後、上記濾材上に堆積している固形物を濾過器外に排出する濾過方法において、上記濾材上の固形物を、上記濾材上方から吸引して濾過器外に排出することを特徴としている。
【0019】
また、本発明にかかる濾過装置は、上記課題を解決するために、内部に濾材を有する濾過器を備え、該濾過器に供給された、固形物を含む被濾過液を、上記濾材によって濾過して濾液と固形物とに濾別する濾過装置において、上記濾材上に堆積している固形物を、上記濾材上方から吸引して上記濾過器に設けられた貫通孔を介して濾過器外に排出する吸引手段を備えていることを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の一形態について詳しく説明する。
【0021】
本実施の形態にかかる濾過方法は、固形物を含む被濾過液を濾材によって濾過して濾液と固形物とに濾別した後、上記濾材上に堆積している固形物を濾過器外に排出するときに上記濾材上の固形物を上記濾材上方から吸引して濾過器外に排出する方法である。
【0022】
本実施の形態において濾過対象物として用いられる被濾過液は、固形物と液体とが混在したものであって固形物と液体(濾液)とに濾別され、上記固形物が吸引可能なものであれば特に限定されるものではない。上記固形物は、例えば、ケーキとして濾別され、吸引装置(吸引手段)で吸引し得るものであり、具体的には、医薬品中間体、製品としての医薬品、農薬中間体、製品としての農薬等の有機化学品;Ni,Co,Cu,Pt,Pd等の金属、金属の酸化物、シリカ、アルミナおよびゼオライト等の固体酸等の無機化学品;等が挙げられる。上記固形物の用途・分野は、特に限定されるものではなく、上記した医薬品や農薬の他に、例えば、金属、固体酸等の触媒等が挙げられる。また、固形物の形状としては、例えば、粒状、粉末状等の形状が挙げられる。
【0023】
以下に、本実施の形態にかかる濾過方法について、図1〜4に示す濾過装置を用いた濾過方法を例に挙げてより詳細に説明する。なお、説明の便宜上、従来と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0024】
図1〜4は、本実施の一形態にかかる濾過装置の要部の構成を模式的に示す図であり、本実施の形態においては、図1、図3、図4に示すように、外部にコイルまたはジャケットが設けられた濾過器10を備えた完全密閉型の濾過装置を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0025】
上記濾過器10は、上部に、被濾過液を上記濾過器10内部に供給するための図示しない供給口(図5参照、供給口1)を備えると共に、該濾過器10を構成する濾過器本体12の底部に、濾液を該濾過器10外部に排出するための濾液排出口4を備えている。
【0026】
上記濾過器10内部、つまり、上記濾過器本体12内部には、水平濾過板2が設けられており、その上に濾布3を取り付けることで上記被濾過液を濾過する。これにより、上記濾過器10は、上記水平濾過板2上に濾布3を取り付けてなる濾材を境(隔壁)として、上記濾材を底部とし、上記供給口から供給された未濾過の被濾過液を収容して濾別処理に供する処理室13と、上記濾材によって濾別された濾液を上記濾液排出口4に導送し、該濾液排出口4を介して上記濾過器10外部に排出する濾液排出室14とを内部に有する構造を有している。これにより、上記濾材は、上記処理室13の底部を構成している。
【0027】
上記濾布3としては、特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維;ナイロン・ビニロン、アクリル繊維、ポリプロピレン等の合成繊維;等からなる、織布、編布、不織布等、従来濾材として用いられているものであれば、特に制限されない。
【0028】
また、上記濾材としては、濾布に限定されるものではなく、例えば、焼結金属、金網、多孔質プラスチック、多孔板等からなるスクリーン、多孔質フィルム等、上記被濾過液を濾別することができるものであれば、特に限定されるものではない。なお、上記濾材の孔径は、被濾過液中に含まれる固形物Aの粒径等に応じて適宜設定、選択すればよく、特に制限されない。
【0029】
上記濾過器10は、金属やセラミックス、ガラス等、濾過器に一般的に用いられている各種材質によって形成することができ、被濾過液の種類や濾過方式等に応じて、適宜、設計、選択される。上記濾過器10は、被濾過液の濾過が可能な空間を上記処理室13に有するものであれば、その形状、構造、寸法、濾過方式等は特に限定されるものではなく、被濾過液の粘度や固形物Aの粒径等、濾過条件等に応じて適宜選択することができる。
【0030】
上記濾過装置は、濾過器10に、該濾過器10内部を加圧する図示しない加圧手段(図5参照、加圧ノズル17)等を備えていてもよく、上記濾過方式としては、加圧濾過、減圧濾過、真空濾過、自然流下式の濾過等、何れの濾過方式を採用したものであってもよい。
【0031】
被濾過液は、上記供給口から、処理室13内に導入された後、該処理室13内(濾過器10内)を加圧するか、あるいは、濾液排出室14側から、上記濾過器10に連結された真空装置等の吸引手段により吸引、減圧等することによって加圧濾過や減圧濾過、真空濾過等を行うことができる。なお、上記濾過器10を自然流下式の濾過に供する場合、濾過環境や濾過条件等によっては、開放系で濾過を行っても構わない。
【0032】
さらに、上記濾過器10は、必要に応じて、図示しない洗浄ノズル(図5参照、洗浄ノズル5)等を備えていてもよく、被濾過液の濾過後、濾布3上に堆積している固形物Aを洗浄可能な構成を有していてもよい。
【0033】
さらに、上記濾過器10は、濾過器10内に上記被濾過液を供給する供給手段や、濾液排出口4を通って濾過器10外に排出された濾液を貯留する貯留部を備えている構成を有していてもよい。
【0034】
上記濾過器10としては、例えば、前記非特許文献1に記載されたような所謂ヌッチェ型(ドリュックフィルタ)の構造を有していてもよく、後述する吸引ノズル24を処理室13内に挿入可能な開口部(貫通孔)を有するものであれば特に限定されない。
【0035】
本実施の形態にかかる上記濾過装置の最大の特徴は、当該濾過装置が、上記濾布3上に堆積している固形物Aを、上記濾布3上方、つまり、処理室13側から吸引して上記濾過器10に設けられた開口部15(貫通孔)を介して濾過器10外に排出する吸引装置21(吸引手段)を備えていることである。
【0036】
上記吸引装置21は、上記濾過器10外に設けられた吸引装置本体22と、上記濾過器10に設けられた開口部15を介して濾過器10の処理室13と上記吸引装置本体22とを連通する吸引ノズル24(吸引管、吸引部)と、上記吸引ノズル24と吸引装置本体22とを連結する連結管23とを有している。
【0037】
上記吸引装置本体22としては、上記吸引ノズル24を介して濾布3上に堆積している固形物Aを濾布3から吸引により分離して濾過器10外に排出することが可能なものであれば特に限定されるものではない。
【0038】
上記吸引装置本体22としては、例えば、吸引した固形物Aを捕捉するための捕捉部(トラップ)を有する、例えば、吸引装置付バグフィルタ等を用いることができる。
【0039】
ここで、吸引装置付バグフィルタとは、缶体上部に吸引部を有し、缶体内にバグフィルタと称される袋状(本実施形態では例えば円筒状)の濾布(図示せず)を備え、該バグフィルタ上から気体を吸引し、固形物と分離された気体を排気するものである。該吸引装置付バグフィルタは、バグフィルタにより固形分を含む気体を通過させて固形物のみを捕集し、該バグフィルタを捕捉部として、吸引した固形物Aを該バグフィルタ外に捕捉するようになっており、バグフィルタ外に捕集した固形物Aを、該バグフィルタの下方に設けられた収容容器31内に自動で排出することができる。
【0040】
上記吸引ノズル24は、その一端が上記連結管23を介して上記吸引装置本体22と連結されていると共に、他端、つまり、上記吸引ノズル24の先端部に、上記濾布3上に堆積している固形物Aを吸引する吸引部となる吸引口24aを有し、上記吸引装置本体22による吸引力の作用により、上記濾布3上に堆積している固形物Aを濾布3から吸引により分離して上記濾過器10に設けられた開口部15を介して濾過器10外に排出するようになっている。
【0041】
上記吸引ノズル24は、例えば、上記濾過器本体12の天面を覆う蓋体11に設けられた開口部15に挿脱可能に設けられていてもよいし、吸引作業時に上記蓋体11に係止可能に設けられていてもよい。また、図4に示すように上記蓋体11に設けられた開口部16に、予め係止(嵌合)されている構成としてもよい。
【0042】
なお、上記吸引ノズル24を上記蓋体11に係止して用いる場合、上記吸引ノズル24は、該吸引ノズル24を上下動させて該吸引ノズル24の吸引位置を調整する、図示しない油圧シリンダ等の可動手段(昇降手段)やセンサ等の位置調整手段等が設けられている構成としてもよい。また、上記引装置21の吸引部における吸引口の口径や形状、吸引ノズル24の係止位置によっては、上記濾過器10が遠心分離器であってもよい。上記吸引ノズル24を予め上記蓋体11に係止して用いる場合、濾過方式にもよるが、上記吸引ノズル24は、図4に示すように開閉弁28を備え、上記処理室13内を密閉可能な構成を有していることが望ましい。
【0043】
また、上記開口部15は、上記吸引ノズル24の挿脱が可能な大きさに設けられてさえいればよく、上記開口部15としては、例えば、濾過器10の点検用の既設のマンホール等であってもよい。
【0044】
連結管23は、図1、図3、図4に示すように、上記吸引ノズル24と吸引装置本体22との間に介在して設けられ、上記吸引ノズル24によって吸引した固形物Aを、上記捕捉部に搬送する役割を有している。
【0045】
上記吸引ノズル24並びに連結管23の材質は、金属やプラスチック等、特に限定されないが、上記連結管23は、可撓性を有する素材あるいは構造を有していることが、例えば上記吸引ノズル24の操作性の観点から好ましい。なお、上記吸引ノズル24および連結管23の管径や長さは特に限定されるものではなく、当該濾過装置の規模や構造によっては、吸引ノズル24が吸引装置本体22に直結されている構造を有していてもよい。
【0046】
さらに、上記吸引装置本体22、連結管23、および吸引ノズル24は、その何れかに図示しない圧空調節弁が設けられていてもよく、該圧力調節弁により吸引圧力を調節することができる。
【0047】
上記吸引ノズル24は、その先端、つまり、該吸引ノズル24の吸引口24aを吸引部としてそのまま用いることができるが、該吸引ノズル24の先端部に、図2(a)・(b)もしくは図4に示すように、吸引部として、下面つまり濾布3上の固形物Aとの対向面に吸引口26を有する吸引ヘッド25が設けられている構成を有していてもよい。上記吸引ヘッド25は、上記吸引ノズル24の先端部に固定あるいは一体的に形成されていてもよく、上記吸引ノズル24の吸引口24a(図1参照)に嵌脱可能に取り付けられていてもよい。
【0048】
図2(a)・(b)に示す吸引ヘッド25は、例えば、平面視略長方形状を有し、その下面に、該吸引ヘッド25の長手方向に沿って延びる略長方形状の吸引面を有する吸引口26が設けられた構造を有している。
【0049】
このように、上記吸引ノズル24の先端部に、下面に吸引口26を有する吸引ヘッド25が設けられていることで、吸引部の吸引口の吸引面が上記濾布3と平行になり、上記固形物Aに対する吸引作用を高めることができると共に、上記吸引ノズル24の吸引口24aよりも大きな吸引口26を設けることができることから、吸引部の吸引口を大きくすることができ、広い面積を容易に吸引することができる。
【0050】
上記吸引ヘッド25の形状や構造、材質、寸法、吸引口26の口径、吸引口26の形状等は特に限定されるものではなく、濾過器10の規模や固形物Aの吸引量、吸引圧力等に応じて適宜設計、選択すればよく、特に限定されるものではない。
【0051】
上記吸引装置21は、吸引圧力を調節することで、上記吸引部の吸引口を、上記固形物Aから離間させた状態で該固形物Aを吸引することができるが、固形物Aの回収効率の向上や省エネ等を目的として、上記吸引部の吸引口が固形物Aに当接した状態で吸引を行ってもよい。
【0052】
また、後者の場合、図2(b)に示すように、上記吸引口26縁部もしくは内部に、上記濾布3上の固定物Aを掻き集めて吸引口26内へと導送する、ブラシやスクレーバー(箆)等の、弾性あるいは可撓性を有する掻集部材27が設けられている構成としてもよく、上記吸引ヘッド25における濾布3との接触位置に、弾性を有する緩衝材が設けられている構成としてもよい。
【0053】
また、上記吸引ヘッド25は、上記吸引ノズル24の先端部を支点として傾動自在に設けられていることが好ましく、これにより、吸引作業の操作性を向上させることができると共に、上記濾過器10に対する吸引ノズル24の挿脱を容易にすることができる。
【0054】
なお、吸引圧力や吸引時間等の吸引条件は、上記固形物Aの状態や吸引位置、吸引ノズル24や連結管23の管径、吸引部の吸引口の口径等によって適宜設定すればよく、特に限定されない。
【0055】
次に、本実施形態にかかる濾過作業の一例について以下に説明する。
まず、図示しない供給口から被濾過液を上記濾過器10の処理室13内に導入する。上記処理室13内に導入された被濾過液は、水平濾過板2に取り付けられた濾布3によって、固形物Aが、該濾布3上に捕捉され、上記濾布3を通過した液体のみが濾液として濾液排出口4を通って濾過器10外部に排出(排液)される。
【0056】
上記濾布3上に捕捉された固形物Aは、必要に応じて、洗浄および/または乾燥される。
【0057】
次いで、濾過器10に設けられた開口部15を開口し、該開口部15から吸引装置本体22に連接された吸引ノズル24を上記処理室13内に挿入する。そして、例えば、上記吸引ノズル24の吸引部にて上記濾布3上の固形物Aを吸引しながら、上記濾布3上に固形物Aが無くなるまで上記吸引ノズル24を処理室13内で満遍なく移動させる。これにより、上記開口部15を介して上記濾布3上の固形物Aを濾過器10外に排出する。
【0058】
上記吸引ノズル24にて吸引した固形物Aは、上記吸引装置本体22の捕捉部を介して収容容器31に排出される。
【0059】
上記の方法によれば、濾布3上に堆積した固形物Aを濾過器10外に全て排出することができ、該固形物Aを、従来よりも高収率で回収することができる。また、上記の方法によれば、上記固形物Aの回収を吸引により行うことで、固形物Aの回収に伴う濾布3の損傷を無くすことができる。しかも、上記の方法によれば、濾過装置を解体することなく濾布3上の固形物Aを濾過器10外に全て排出することができ、濾布3が目詰まりすることもないので、濾布3を取り外すことなく繰り返し使用することが可能となる。
【0060】
なお、上記濾過装置は、図3に示すように、濾過器10内部に、可変速モータ等の図示しない駆動源(図5参照、駆動原6)によって回転駆動される回転軸7に取り付けられた回転翼8、並びに、濾液排出口4とは別に設けられた固形物排出用の排出口9を備えている構成を有していてもよい。
【0061】
上記排出口9は、図3に示すように濾過器10周壁における処理室13底部に設けられていてもよく、図5に示したように、濾過器10の底部、つまり、濾液排出室14の底部中心に設けられていてもよい。
【0062】
上記濾過装置が上記回転翼8を備えることで、該回転翼8で上記濾布3上の固形物Aを掻き取り、該固形物Aを上記排出口9から濾過器10外に排出した後、上記吸引装置21で、濾布3上に残留している固形物Aを吸引して前記開口部15を介して濾過器10外に排出することができる。
【0063】
この場合、上記固形物Aの吸引作業は、回転翼8で上記濾布3上の固形物Aを掻き取った後、上記回転翼8ごと蓋体11を取り外すことで上記濾過器10上方(上面)を開放してなる開口部(貫通孔)から上記吸引ノズル24を挿入して行ってもよいし、回転翼8で上記濾布3上の固形物Aを掻き出した後、吸引作業を阻害しないように、油圧シリンダ等の図示しない可動手段(昇降手段)によって、上記回転翼8を上方に移動させた後、開口部15から吸引ノズル24を挿入して行ってもよい。上記回転翼8としては、従来、一般的に使用されているものを用いることができ、特に限定されない。
【0064】
上記の方法によれば、吸引作業に先立って予め上記回転翼8で上記濾布3上の固形物Aの大部分を濾過器10外に排出するため、当該濾過装置規模や吸引圧力にもよるが、固形物Aの排出に要する時間を短縮化することができる。
【0065】
また、上記の方法によれば、固形物Aの量が多い場合に例えば作業者が吸引ノズル24を把持して該吸引ノズル24を移動させて吸引作業を行う場合、該吸引作業が容易となる。
【0066】
また、上記の方法によれば、上記したように濾布3上に残留した固形物Aを吸引することで、回転翼8による固形物Aの掻き出し時等に例え濾布3の目(孔)の中に固形物Aが入り込んでしまったとしても、該固形物Aを、吸引によって除去することができるので、濾布3が目詰まりすることがない。このため、上記した方法においても濾布3を取り外すことなく繰り返し使用することができる。なお、上記の方法は、従来の固形物Aの回収動作の後に、濾布3上に残留している固形物Aを吸引により回収するものであるため、従来よりも固形物Aの回収率が向上することは言うまでもないことである。
【0067】
また、上記したように、固形物Aの掻き出しと吸引とは、別々の構成部材によって行ってもよいが、上記回転軸7および回転翼8が、吸引装置21の吸引部を兼ねる構成としてもよい。
【0068】
すなわち、例えば、図4に示すように、吸引ノズル24を、回転軸7を兼ねた中空管にて形成し、該中空管における濾過器10外への延設部に、開閉弁28を介して吸引装置本体22を連接すると共に、該中空管を回転駆動する、駆動源6を備えた駆動系29を接続し、処理室13内に位置する中空管先端に、吸引ヘッド25として、上記濾過器10の半径方向に、回転翼8を兼ねた羽根を設け、該羽根下面に吸引口26が設けられている構成としてもよい。
【0069】
上記吸引ノズル24および吸引ヘッド25は、例えば、上記吸引ノズル24の周囲に歯車を設け、該歯車と歯合する歯車を介して駆動源6と接続することにより回転駆動させることが可能であり、これにより、回転軸7および回転翼8として機能させることができると共に、上記吸引ノズル24並びに吸引ヘッド25を回転させながら上記固形物Aを吸引させることができるが、上記吸引ノズル24を回転駆動する方法、すなわち、上記駆動系29の構成としては、これに限定されるものではない。
【0070】
また、上記図4に示す濾過装置においても、上記吸引ヘッド25における吸引口26縁部もしくは内部に、ブラシやスクレーバー(箆)等の、弾性あるいは可撓性を有する掻集部材27が設けられている構成としてもよく、上記吸引ヘッド25における濾布3との接触位置に、弾性を有する緩衝材が設けられている構成としてもよい。
【0071】
このように、上記吸引ノズル24が回転軸7を兼ねる構成とすることで、開閉弁28を閉じて管路(連通口)を遮断して濾過を行い、従来の回転翼8と同様に、濾布3上の固形物Aを、回転翼8を兼ねる吸引ヘッド25により排出口9から掻き出した後、開閉弁28を開けて上記処理室13と吸引装置本体22とを連通させ、濾布3上に残留している固形物Aを、開口部16(貫通孔)を介して濾過器10外に排出することができる。よって、上記の方法によれば、吸引作業をより容易かつ効率よく行うことができる。
【0072】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、濾材上に堆積した固形物を濾過器外に全て排出することができ、該固形物を、従来よりも高収率で回収することができる。また、本発明によれば、上記固形物の回収を吸引により行うことで、固形物の回収に伴う濾材の損傷を無くすことができる。しかも、本発明によれば、濾過装置を解体することなく濾材上の固形物を濾過器外に全て排出することができ、濾材が目詰まりすることもないので、濾材を取り外すことなく繰り返し使用することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施の一形態にかかる濾過装置の要部の構成を示す模式図である。
【図2】(a)は、上記濾過装置における吸引装置の吸引ヘッド部の構成を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示す吸引ヘッド部の底面図である。
【図3】本発明における他の実施の形態にかかる濾過装置の要部の構成を示す模式図である。
【図4】本発明におけるさらに他の実施の形態にかかる濾過装置の要部の構成を示す模式図である。
【図5】従来の自動ヌッチェ型の濾過装置の構成を一部破断にて示す斜視図である。
【図6】従来の濾過装置における要部の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
2 水平濾過板(濾材)
3 濾布(濾材)
4 濾液排出口
6 駆動源
7 回転軸
8 攪拌翼
9 排出口
10 濾過器
11 蓋体
12 濾過器本体
13 処理室
14 濾液排出室
15 開口部(貫通孔)
16 開口部(貫通孔)
21 吸引装置(吸引手段)
22 吸引装置本体
23 連結管
24 吸引ノズル
24a 吸引口
25 吸引ヘッド
26 吸引口
27 掻集部材
28 開閉弁
29 駆動系
A 固形物

Claims (2)

  1. 固形物を含む被濾過液を濾過器内において濾材によって濾過して濾液と固形物とに濾別した後、上記濾材上に堆積している固形物を濾過器外に排出する濾過方法において、
    上記濾材上の固形物を、上記濾材上方から吸引して濾過器外に排出することを特徴とする濾過方法。
  2. 内部に濾材を有する濾過器を備え、該濾過器に供給された、固形物を含む被濾過液を、上記濾材によって濾過して濾液と固形物とに濾別する濾過装置において、
    上記濾材上に堆積している固形物を、上記濾材上方から吸引して上記濾過器に設けられた貫通孔を介して濾過器外に排出する吸引手段を備えていることを特徴とする濾過装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009207983A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Metawater Co Ltd リン抽出液の回収方法及びリン抽出液の回収装置
CN115337692A (zh) * 2022-08-23 2022-11-15 山东信科环化有限责任公司 一种氢氧化钡制取用过滤装置

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