JP2004208335A - アンテナ装置および通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面実装型チップアンテナの、小型であるという利点を踏襲しつつ、複数の通信帯域を必要とする通信方式に適したアンテナ装置を提供する。
【解決手段】放射導体が形成された誘電体基体からなるアンテナブロック10と、そのアンテナブロックから離間してそのアンテナブロックの放射導体と平行に配置されそのアンテナブロックとの電磁結合により励振されてそのアンテナブロックを複数の共振点を持つアンテナとして作用させる無給電導体70とを備えた。
【選択図】 図16

Description

本発明は、携帯用の移導体通信機器等に用いられるアンテナ装置に関する。
携帯電話等の普及に伴い、携帯用の移動体通信機器(以下単に通信機器と略記する)に対する小型、軽量化への要求はますます高まっている。しかし、従来の通信機器には、モノポールアンテナ(ホイップアンテナ)が用いられており、このモノポールアンテナは通信機器の筐体の外部に引き伸ばされた状態で使用されるものであるため、通信機器の小型化の妨げになるとともに、筐体デザインの制約、あるいは破損や変形等による特性劣化等の問題が生じる。
この問題を解決する手段として、例えば特許文献1に、表面実装型のチップアンテナが提案されている。このチップアンテナの場合、回路基板に搭載されて通信機器の内部に収められ、しかも小型であるため上記のモノポールアンテナにおける問題点はかなりの解決されている。
特開平7−221537号公報
近年、近々運用が予定されているWide Band CDMA通信(W−CDMA)が提案されている。このW−CDMAは、送信帯域:1920MHz〜1980MHz、受信帯域:2110MHz〜2170MHzであって、送信帯域と受信帯域とが完全に分離した通信方式である。
図22は、従来のモノポールアンテナあるいは従来のチップアンテナの反射損失特性の一例を示す図である。
ここでは、W−CDMA通信方式における送信帯域内に共振点が存在するように特性を調整したときの例であり、この場合、受信帯域では反射損失が大きくなってしまい、このため受信帯域では利得も悪くなってしまうことが予想される。
本発明は、上記事情に鑑み、表面実装型チップアンテナの、小型であるという利点を踏襲しつつ、複数の通信帯域を必要とする通信方式に適したアンテナ装置、およびそのアンテナ装置を用いた通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のアンテナ装置は、放射導体が形成された誘電体基体からなるアンテナブロックと、そのアンテナブロックから離間してそのアンテナブロックの放射導体と対向した位置に配置されそのアンテナブロックとの電磁結合により励振されて複数の共振点を持つアンテナとして作用させる無給電導体とを備えたことを特徴とする。
本発明者の実験によると、アンテナブロックの形状や構造、および無給電導体の形状等にもよるが、放射導体と対向した位置に無給電導体を配置することにより複数の共振点を持つアンテナとして作用させることができ、しかもその無給電導体の形状等を工夫することにより、それら複数の共振点の、周波数軸上の位置を調整することができることを見出した。
本発明のアンテナ装置は、その知見に基づくものであり、複数の共振点を持つアンテナとして作用させる無給電導体を備えたことにより、複数の帯域を必要とする通信方式に適合したアンテナ装置が構成される。
ここで、上記本発明のアンテナ装置が、無給電導体の作用により、少なくとも、1920MHz〜1980MHzの間の一点と、2110MHz〜2170MHzの間の一点との双方を共振点として持つものであることが好ましい。
この場合、アンテナ装置は、前述したW−CDMA通信方式に適合したアンテナ装置となる。
また、上記本発明のアンテナ装置において、上記無給電導体が、アンテナブロックに対し、その無給電導体が広がる面の垂線を回転軸として90°回転したときに、回転前後で、上記複数の共振点の、周波数軸上の位置を変化させるものであることが好ましい。
このことは、例えば、無給電導体が、アンテナブロックに対し、その無給電導体が広がる面の垂線を回転軸として90°回転したときに、回転前後で、アンテナブロックからみたときの形状が変化するものであるときに生じる。
さらに具体的には、例えば、上記無給電導体が、矩形に、その矩形の互いに平行な2辺のうちの1辺から他辺に向かって切り欠かれた1つのノッチ、あるいは、矩形に、その矩形の互いに平行な2辺のうちの各1辺から各他辺に向かって交互に切り欠かれた複数のノッチが形成された形状を有するものであるときに生じる。
無給電導体の向きを変えることにより、複数の共振点の、周波数軸上の位置が変化する形状に無給電導体を形成すると、無給電導体の配置の向きを変えるだけで共振周波数を調整することができる。また、後述する実施形態において示すように、上記のノッチの長さや本数を変えることによっても共振周波数を変化させることができ、これらの調整方法により、共振周波数を複数発生させ、しかもそれぞれの共振周波数を所望の周波数に合わせたアンテナ装置を構成することができる。
また、上記本発明のアンテナ装置において、上記アンテナブロックを構成する誘電体基体が矩形ブロック形状を有するものであり、放射導体が、その誘電体基体上面に形成されたループ形状を有する導体膜であり、さらに、そのアンテナブロックが、誘電体基体下面に広がる接地導体と、誘電体基体側面を経由して放射導体を接地導体に短絡する短絡導体と、誘電体基体側面を経由して放射導体もしくは短絡導体に接続された給電導体とを備えたものであることが好ましい。
この形状のアンテナは、いわゆる逆Fアンテナと呼ばれるアンテナであり、本発明にいうアンテナブロックとして逆Fアンテナを採用すると、複数の共振点を発生させること、および、それら複数の共振点の、周波数軸上の位置調整が容易となる。
ここで、上記アンテナブロックは、その放射導体が、誘電体基体上面に二重ループ状に形成された導体膜からなるものであってもよい。
この場合、共振点の複数発生が一層容易となる。
また、本発明のアンテナ装置は以下のような構成を持つものであってもよい。すなわち、本発明のアンテナ装置を、
矩形ブロック形状の誘電体基体と、誘電体基体上面を四隅を一周する矩形ループ状の放射導体と、誘電体基体下面に広がる接地導体と、誘電体基体側面の上下に延びる一辺に沿って上下に帯状に延び前記放射導体を前記接地導体に短絡する短絡導体と、誘電体基体の、短絡導体が形成された側面と同一の側面に形成され、その側面を経由して短絡導体に接続されてなる給電導体とを有するアンテナブロック、および
上記アンテナブロックから離れた、そのアンテナブロック上部に配置され、そのアンテナブロックとの電磁結合により励振されて複数の共振点を持つアンテナとして作用させる、ループ状の帯体からなる無給電導体を備えた構成としてもよい。
本発明のアンテナ装置をこのように構成した場合、上記無給電導体が、互いに対向する部分においてその無給電導体を形成する帯が内側に入り込んでなる括れ部を有するものであることが好ましい。
また、このアンテナ装置が、上記無給電導体の作用により、少なくとも、1920MHz〜1980MHzの間の一点と、2110MHz〜2170MHzの間の一点との双方を共振点として持つものであることが好ましい。1920MHz〜1980MHzの間と2110MHz〜2170MHzの間との間の双方にピークを持つと、前述したように、W−CDMA方式の送信帯域(1920MHz〜1980MHz)および受信帯域(2110MHz〜2170MHz)をカバーするアンテナ装置を構成しやすいからである。
上記の括れ部を持つ無給電導体を備えたことにより、後述するデータが示すように、1920MHz〜1980MHzの間と2110MHz〜2170MHzとの間の双方に1つずつピークを持つ、W−CDMA方式に完全に適合したアンテナ装置が構成された。
また、上記上記目的を達成する本発明の通信装置は、
放射導体が形成された誘電体基体からなるアンテナブロックと、そのアンテナブロックから離間してそのアンテナブロックの放射導体と対向した位置に配置されそのアンテナブロックとの電磁結合により励振されて複数の共振点を持つアンテナとして作用させる無給電導体とを備えたアンテナ装置、
上記アンテナ装置を励振して、そのアンテナ装置の複数の共振点のうちのいずれかの第1の共振点を含む所定の送信帯域の電波を送信させる送信回路、および
上記アンテナ装置でピックアップされた、そのアンテナ装置の複数の共振点のうちの、上記第1の共振点とは異なる第2の共振点を含む所定の受信帯域の電波を受信する受信回路を備えたことを特徴とする。
アンテナ装置が複数の共振点を持つことから、そのうちの第1の共振点近傍を送信帯域、別の第2の共振点近傍を受信帯域とする通信装置を実現することができる。
この場合において、上記アンテナ装置が、少なくとも、1920MHz〜1980MHzの間に上記第1の共振点を持つとともに、2110MHz〜2170MHzの間に上記第2の共振点を持つものであることが好ましい。
この場合、この通信装置は、W−CDMA通信方式を採用した通信装置とすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、複数の通信帯域を必要とする通信方式に適した小型のアンテナ装置、およびそのアンテナ装置を用いた通信装置が実現する。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明のアンテナ装置の第1実施形態を構成するアンテナブロックの斜視図である。
このアンテナブロック10は、誘電体基体11の表面に導体膜が形成されたものである。誘電体基体11は、図示のように、6mm×12mm×高さ4mmの寸法の矩体ブロック形状を有しており、その誘電体基体11の上面には二重ループ状の放射導体12が形成されている。また、この誘電体基体11の下面には、接地導体13が広がっている。また、この図1の正面に示された誘電体基体側面の右隅には、その側面を上下に延び放射導体12を接地導体13に短絡する短絡導体14が形成されており、さらにその短絡導体14が形成された側面と同一の側面には、短絡導体14の途中に接続された給電導体15が形成されている。尚、ここでは、放射導体12は二重ループ状に形成されているが、一重ループであってもよく、この場合、好ましくは幅広の一重ループに形成される。また給電導体15は短絡導体14の途中に接続されているが、直接に放射導体12に接続されていてもよい。
給電導体15に所定の高周波電力が供給されると複射導体12が励振されて電波が放射され、あるいは放射導体12で受信された電波は給電導体15に接続された受信回路(図示せず)により受信される。
図2は、本発明のアンテナ装置の第1実施形態を構成する無給電導体の平面図である。
この無給電導体20は、36mm×36mmの矩形導体の左右の辺から交互に他辺に向かって切り欠かれた、幅6mm×長さ18mmのノッチ21が3つ形成された形状を有する。
ここでは、この図2に示す無給電導体20が、図1に示すアンテナブロック10の上部に、そのアンテナブロック10の上面に形成された放射導体12と所望の間隔を隔ててその放射導体12と対向した位置に配置されたものが、本発明のアンテナ装置の第1実施形態を構成する。
図3は、図1、図2に示すアンテナ装置の特性測定法を示す図である。
ここでは、中央に孔30aをあけた広い導体板30を用意してその上にアンテナブロック10を置き、その真上に無給電導体20を配置し、導体板30の裏面側から孔30aにプローブ40を挿入し、そのプローブ40を給電導体15(図1参照)に接触させ、高周波電力を供給して特性を測定した。
図4は、無給電導体の配置方法の説明図である。
ここでは、図4(a)〜(d)のそれぞれに示す無給電導体の下側の辺が、図1に示すアンテナブロックの、短絡導体13および給電導体14が形成された側面側を向くように配置されるものとする。
図5は、図1に示すアンテナブロックと図2に示す無給電導体とを組合せたアンテナ装置の反射損失の測定結果を示す図である。
(a)〜(d)の各グラフは、図4(a)〜(d)のそれぞれに対応しており、無給電導体の向きが異なるほかは全く同一の測定条件で測定したものである。
この図5からわかるように、無給電導体を、図4(a)〜(d)のいずれの向きに配置した場合も、それぞれ2つの共振点があらわれ、かつ図4(a)〜(d)の向きに応じて、共振点の、周波数軸上の位置が異なっている。
このように、無給電導体を配置して2つの共振点を得ると、それぞれの共振点近傍において効率のよい送信あるいは受信を行なうことができる。
図6は、図5のグラフ中の(c)のグラフを抜き出して示した図である。
この図6からわかるように、本実施形態のアンテナ装置は、共振点を2つ持つため、その一方である第1の共振点を含む所定の帯域を送信帯域とし、他方の第2の共振点を含む所定の帯域を受信帯域として、送信と受信の帯域を分けた通信を行なうことができる。この図6に示す例では、送信帯域、受信帯域はW−CDMA通信方式における送信帯域、受信帯域には合っていないが、図4、図5を参照して説明したように無給電導体の向きを変えるだけでも共振点の位置や共振点どうしの間隔を変えることができ、また、後述するように、無給電導体の形状やノッチの長さ等を変えることによっても共振点位置を調整することができ、これらを組み合わせることにより、W−CDMA通信方式に適合した通信帯域、受信帯域において反射損失が小さくなるように、共振点の位置を調整することもできる。
次にノッチの長さや数を変えることにより共振点の位置を調整することができることについて説明する。
図7は、本発明のアンテナ装置の第2実施形態を構成するアンテナブロックの斜視図、図8は、図7に示すアンテナブロックの上部に配置される無給電導体の平面図である。
図7に示すアンテナブロック50には、矩形ブロック形状の誘電体基体51の上面にその上面を規定する4辺のうちの3辺に沿って広がる放射導体52と、誘電体基体52の下面に広がる接地導体(図示せず)と、その接地導体と放射導体51の両端とを結ぶ、誘電体基体51の側面両側を上下に延びる2つの矩絡導体53と、それら2つの矩絡導体53の中央を上下に延びて誘電体基体51の上面にまで回り込み、電磁結合により放射導体を励振させる給電導体54とが形成されている。
また、図8に示す無給電導体20には、図示の左側の辺の中央から右側の辺に向けて、幅6mm、長さdmm(可変)のノッチ61が形成されている。この無給電導体20は、その図8の下側の辺が、図7に示すアンテナブロック50の、短絡導体43が形成された側面側を向くように配置される。
図9は、図7に示すアンテナブロック50と図8に示す無給電導体60とを組合せたアンテナ装置における、無給電導体60のノッチ61の長さdを変化させたときの反射損失特性を示す図である。ここには、無給電導体を配置しなかった場合、矩形の無給電導体(ノッチなし、d=0mm)の場合、ノッチの長さd=18mm、27mm、30mmの各場合の反射損失特性が示されている。測定方法は、図3に示す測定方法と同様である。
この図9に示すように、無給電導体60のノッチ61の長さdを変えることだけでも、共振点を変化させることができる。
図10は、無給電素子の形状の違いによる反射損失特性の違いを示した図である。ここには、図7に示すアンテナブロック50に、それぞれ、矩形(36mm×36mm)の無給電導体を組み合わせた場合、図8に示す形状(ノッチの長さd=9mm)の無給電導体を組み合わせた場合、図2に示す形状の無給電導体を組み合わせた場合の反射損失特性が示されている。測定方法は図3に示した測定方法と同様である。
この図10に示すように、無給電導体の形状の相違によっても共振点が変化する。
このように、無給電導体のノッチの数、ノッチの長さ、無給電導体の、アンテナブロックに対する向きのいずれによっても共振点を変化させることができ、それらを組み合わせることにより、ほぼ自在に共振点を2つ発生させ、かつそれらの共振点それぞれを所望の周波数に合わせることができる。
次に、無給電素子の小型化の技術について説明する。
図11は、各無給電素子の平面図であり、アンテナブロックと組み合わせて電磁組合により励振されたときの電流経路を示す図である。
無給電導体であって接地への短絡端を持たない場合は、その等価的な電流経路の長さを約λ/2(λは電波の波長)に合わせる必要がある。ここで、図11(a),(b)のようにノッチを形成すると曲がった電流経路が形成されることになり、その分電流経路の長さが遅延され、その分無給電導体を小型化することが可能である。
尚、ここでは、矩形導体にノッチを形成した形状の無給電導体について説明したが、本発明においては、無給電導体は矩形を基本とするものではなく、例えば円形あるいは楕円形を基本とし、それらに非対称なノッチを形成してもよい。
以下に、本発明のアンテナ装置の第3実施形態について説明する。
図12は、本発明のアンテナ装置の第3実施形態を構成するアンテナブロックの斜視図、図13は、そのアンテナブロックの正面図、図14はそのアンテナブロックの底面図である。尚、これら図12〜図14には、各部の寸法が示されているが、それらの寸法の単位は全てmmである。
このアンテナブロック10は、誘電体基体11の表面に導体膜が形成されたものである。誘電体基体11は、図示のように、6mm×12mm×高さ4mmの寸法の矩形ブロック形状を有しており、その誘電体基体11の上面には、その上面の四辺に沿って一周する矩形ループ状の放射導体膜12が形成されている。また、この誘電体基体11の下面には、図14に示すように、接地導体膜13が広がっている。
また、図12の正面および図13に示された、誘電体基体側面の右隅には、その側面の右側の上下に延びる一辺に沿って上下に帯状に延び、放射導体膜11を接地導体膜13に短絡する短絡導体膜14が形成されている。また、この短絡導体膜が形成された側面と同一の側面には、その側面を経由して短絡導体膜14に接続された給電導体膜15が形成されている。この給電導体膜15は、図14に示すように、誘電体基体11の底面にまで延びているが、接地導体膜13とは接続されていない。
また、図13に示す側面には、接地導体膜13がその側面にまで延びた固定用導体膜16が形成されている。この固定用導体膜16は、このアンテナブロック10を基板(図示せず)上に固定するための半田付け用の端子であって、アンテナとしての機能とは無関係である。
図15は、図12〜図14に示すアンテナブロックとともに本発明のアンテナ装置の第3実施形態を構成する無給電導体膜の平面図である。この図中に示された寸法の単位は全てmmである。
この無給電導体膜70は、幅2mmのループ状の帯体からなるものであり、30mm×30mmの矩形ループを基本として考えたとき、図示の左右の辺の、互いに対向する部分においてこの無給電導体膜を形成する帯が内側に入り込んでなる括れ部71が形成されている。本実施形態では、薄いテフロン膜上に形成された銅薄膜をエッチングすることにより、この図15に示す形状の無給電導体膜70を形成している。
この無給電導体膜70は、図12に示すアンテナブロック10から離れた、そのアンテナブロック10の上部に配置され、そのアンテナブロック10との電磁結合により励振されて2つの共振点をもつアンテナとして作用させるものである。
次に、図12に示すアンテナブロック10と図15に示す無給電導体膜70とからなるアンテナ装置の特性測定結果について説明する。
図16、図17は、特性測定のための配置を示す、それぞれ斜視図、断面図である。
ここでは、基板80に搭載したアンテナブロック10を携帯電話の筐体90の内部にセットし、無給電導体膜70は、その筐体90のカバー91の外側に貼付した。アンテナブロック10の上面と無給電導体膜70との間の間隔は約5mmである。
アンテナブロックの給電導体膜15(図12、図13参照)に、給電コネクタ100のコネクタピン101を接触させ、そのコネクタピン101を経由してそのアンテナブロックに高周波出力を供給し、そのアンテナ特性を測定した。
図18は、アンテナブロック10に対する無給電導体膜70の向きを示す図である。
図示のように無給電導体膜70の左側の辺70aが、短絡導体膜14や給電導体膜15が形成された側面の方を向くように配置した。
図19は、周波数に対する反射損失特性の測定結果を示す図である。
ここにはピークが2つあらわれており、一方のピークの周波数は1940MHzであり、W−CDMA方式の送信帯域である1920MHz〜1980MHzの間にあり、もう一方のピークの周波数は2150MHzであって、W−CDMA方式の受信帯域2110MHz〜2170MHzの間にある。この反射損失−6dBをしきい値として考えると、これらの送信帯域1920MHz〜1980MHz、および受信帯域2110MHz〜2170MHzを十分にカバーしている。
図20は、周波数に対する利得特性の測定結果を示す図である。
ここでは、ダイポールアンテナを用いたときの利得を0dBとし、そのダイポールアンテナでの利得に対する比率で示してある。
W−CDMA方式における送信帯域および受信帯域では、ダイポールアンテナと比べても遜色のない十分な高利得が得られている。
図21は、本発明の通信装置のブロック図である。
ここでは、アンテナ装置200は、図19に示す特性を持つアンテナ装置であるとする。送信回路300は、図19に示す送信帯域(1920MHz〜1980MHz)内の高周波信号をアンテナ装置200に送り込んで電波を送信させる回路であり、受信回路400は、アンテナ装置200でピックアップされた、受信帯域(2110MHz〜2170MHz)内の電波を受信する回路である。ここでは送信方式、受信方式の如何を問うものではなく、図19に示すような2つ、あるいはそれ以上の数の共振点を持つアンテナ装置を用いて、互いに異なる帯域の信号を送信、受信する通信装置を示すものである。
尚、ここではアンテナブロックについては、図1に示す構造のものと、図7に示す構造のものと、図12〜図14に示す構造のものとの3種類について説明したが、本発明にいうアンテナブロックはこれらの構造のものに限られるものではなく、無給電導体との組合せで複数の共振点を持ち、それらの共振点を所望の位置に調整することが可能なものであれば、その構造を問うものではない。
本発明のアンテナ装置の第1実施形態を構成するアンテナブロックの斜視図である。 本発明のアンテナ装置の第1実施形態を構成する無給電導体の平面図である。 図1、図2に示すアンテナ装置の特性測定法を示す図である。 無給電導体の配置方法の説明図である。 図1に示すアンテナブロックと図2に示す無給電導体とを組合せたアンテナ装置の反射損失の測定結果を示す図である。 図5のグラフ中の(c)のグラフを抜き出して示した図である。 本発明のアンテナ装置の第2実施形態を構成するアンテナブロックの斜視図である。 図7に示すアンテナブロックの上部に配置される無給電導体の平面図である。 図7に示すアンテナブロックと図8に示す無給電導体とを組合せたアンテナ装置における、無給電導体のノッチの長さを変化させたときの反射損失特性を示す図である。 無給電素子の形状の違いによる反射損失特性の違いを示した図である。 各無給電素子の平面図であり、アンテナブロックと組み合わせて電磁組合により励振されたときの電流経路を示す図である。 本発明のアンテナ装置の第3実施形態を構成するアンテナブロックの斜視図である。 図12に示すアンテナブロックの正面図である。 図12に示すアンテナブロックの底面図である。 図12〜図14に示すアンテナブロックとともに本発明のアンテナ装置の一実施形態を構成する無給電導体膜の平面図である。 特性測定のための配置を示す斜視図である。 特性測定のための配置を示す断面図である。 アンテナブロックに対する無給電導体膜の向きを示す図である。 周波数に対する反射損失特性の測定結果を示す図である。 周波数に対する利得特性の測定結果を示す図である。 本発明の通信装置のブロック図である。 従来のモノポールアンテナあるいは従来のチップアンテナの反射損失特性の一例を示す図である。
符号の説明
10 アンテナブロック
11 誘電体基体
12 放射導体
13 接地導体
14 短絡導体
15 給電導体
16 固定用導体
20 無給電導体
21 ノッチ
30 導体板
30a 孔
40 プローブ
50 アンテナブロック
51 誘電体基体
52 放射導体
53 矩絡導体
54 給電導体
60 無給電導体
61 ノッチ
70 無給電導体
71 括れ部
80 基板
90 筐体
91 カバー
100 給電コネクタ
101 コネクタピン
200 アンテナ装置
300 送信装置
400 受信装置

Claims (11)

  1. 放射導体が形成された誘電体基体からなるアンテナブロックと、該アンテナブロックから離間して該アンテナブロックの放射導体と対向した位置に配置され該アンテナブロックとの電磁結合により励振されて複数の共振点を持つアンテナとして作用させる無給電導体とを備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記無給電導体が、前記アンテナブロックに対し、該無給電導体が広がる面の垂線を回転軸として90°回転したときに、回転前後で前記複数の共振点の、周波数軸上の位置を変化させるものであることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記無給電導体が、前記アンテナブロックに対し、該無給電導体が広がる面の垂線を回転軸として90°回転したときに、回転前後で、前記アンテナブロックからみたときの形状が変化するものであることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 前記無給電導体が、矩形に、該矩形の互いに平行な2辺のうちの1辺から他辺に向かって切り欠かれた1つのノッチ、あるいは、矩形に、該矩形の互いに平行な2辺のうちの各1辺から各他辺に向かって交互に切り欠かれた複数のノッチが形成された形状を有するものであることを特徴とする請求項2又は3記載のアンテナ装置。
  5. 前記誘電体基体が矩形ブロック形状を有するものであり、前記放射導体が、誘電体基体上面に形成されたループ形状を有する導体膜であり、さらに、前記アンテナブロックが、誘電体基体下面に広がる接地導体と、誘電体基体側面を経由して前記放射導体を前記接地導体に短絡する短絡導体と、誘電体基体側面を経由して放射導体もしくは短絡導体に接続された給電導体とを備えたことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  6. 前記放射導体が、誘電体基体上面に二重ループ状に形成された導体膜からなるものであることを特徴とする請求項5記載のアンテナ装置。
  7. 矩形ブロック形状の誘電体基体と、該誘電体基体上面を四辺に沿って一周する矩形ループ状の放射導体と、該誘電体基体下面に広がる接地導体と、該誘電体基体側面の上下に延びる一辺に沿って上下に帯状に延び前記放射導体を前記接地導体に短絡する短絡導体と、該誘電体基体の、前記短絡導体が形成された側面と同一の側面に形成され、該側面を経由して前記短絡導体に接続されてなる給電導体とを有するアンテナブロック、および
    前記アンテナブロックから離れた、該アンテナブロック上部に配置され、該アンテナブロックとの電磁結合により励振されて複数の共振点を持つアンテナとして作用させる、ループ状の帯体からなる無給電導体を備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  8. 前記無給電導体が、互いに対向する部分において該無給電導体を形成する帯が内側に入り込んでなる括れ部を有することを特徴とする請求項7記載のアンテナ装置。
  9. このアンテナ装置が、前記無給電導体の作用により、少なくとも、1920MHz〜1980MHzの間の一点と、2110MHz〜2170MHzの間の一点との双方を共振点として持つものであることを特徴とする請求項1又は7記載のアンテナ装置。
  10. 放射導体が形成された誘電体基体からなるアンテナブロックと、該アンテナブロックから離間して該アンテナブロックの放射導体と対向した位置に配置され該アンテナブロックとの電磁結合により励振されて複数の共振点を持つアンテナとして作用させる無給電導体とを備えたアンテナ装置、
    前記アンテナ装置を励振して、該アンテナ装置の複数の共振点のうちのいずれかの第1の共振点を含む所定の送信帯域の電波を送信させる送信回路、および
    前記アンテナ装置でピックアップされた、該アンテナ装置の複数の共振点のうちの、前記第1の共振点とは異なる第2の共振点を含む所定の受信帯域の電波を受信する受信回路を備えたことを特徴とする通信装置。
  11. 前記アンテナ装置が、少なくとも、1920MHz〜1980MHzの間に前記第1の共振点を持つとともに、2110MHz〜2170MHzの間に前記第2の共振点を持つものであることを特徴とする請求項10記載の通信装置。
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