JP2004207657A - Thermoelectric element, its manufacturing method and thermoelectric module - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱電発電及び電子冷却等に応用される熱電素子及びその製造方法に関し、特に、熱電モジュール組立工程で良好なハンダ付け性を得ることができるめっき接合強度が高い熱電素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱エネルギーを電気エネルギーに変換したり、逆に電気エネルギーを供給することにより熱エネルギーを移動し冷却作用を及ぼしたりする熱電材料として、BiTe系の半導体が良好な熱電性能を有する熱電材料として利用されている。特に、この半導体の持つ熱電効果の1種であるペルチェ効果を利用した電子冷却素子及びゼーベック効果を利用した熱電素子は、構造が簡単で小型化及び軽量化が容易であること並びに無音及び無振動でメンテナンスも不要であることから、特殊な用途向けの小型冷蔵庫及び半導体レーザ等の半導体装置内部の温度調整器への適用等、広範囲に利用できる可能性がある。
【0003】
このようなペルチェ効果を利用した電子冷却及びゼーベック効果を利用した熱電発電に使用する熱電モジュールは、例えば、両面セラミックタイプの平面型一段モジュール等に組み立てられて使用されるのが一般的である。図5は、両面セラミックタイプの平面型一段モジュールを示す斜視図である。この平面型一段モジュール100においては、下側のセラミック基板101a上に複数個の下部電極102aが配置されており、各下部電極102a上には、1対のn型半導体熱電素子103nと、p型半導体熱電素子103pとがハンダにより接合されている。なお、隣接する1対の下部電極102aにおいて、一方の下部電極102aのn型半導体熱電素子103nと他方の下部電極102aのp型半導体熱電素子103pとが相互に隣接するように、これらの熱電素子103n、103pが配置されている。そして、隣接する1対の下部電極102a上の隣接するn型熱電素子103nとp型熱電素子103pとがその上端で1個の上部電極102bにハンダにより接合されている。この上部電極102bは上側のセラミック基板101b上に配置されている。これにより、複数個のn型熱電素子103nとp型熱電素子103pとは、夫々下部電極102a及び上部電極102bにより素子の下部及び上部で交互に接続されて、直列に接続されている。
【0004】
この直列接続体の両端部において、その端部の熱電素子が配置された下部電極102aにはリード104a、104bが接続されており、このリード104a、104bを介して熱電素子の直列接続体に電流が印加され、各熱電素子には、一方の基板101a又は101bが吸熱、他方の基板101a又は101bが発熱となるように、ペルチェ効果により熱流が生じる。
【0005】
図5は、このような両面セラミックタイプの平面型一段モジュール100の一般的な製造方法を示すフローチャートである。平面型一段モジュール100を製造する方法は、図5に示すように、熱電素子103を製造する材料加工工程とセラミック基板121を製造する基板工程とに分けることができる。材料加工工程では、先ず、BiTe系等の半導体熱電材料を一方向凝固したインゴットを形成する(ステップ1a)。次に、このインゴットを素子の長さに相当する厚さの円盤状にスライシングし(ステップ2a)、熱電材料のウエハを切り出す。この熱電材料のウエハの表面に、良好なハンダ付け性を得るためのNiめっきを施し(ステップ3a)、このNiめっきを施された熱電材料のウエハを升目状の熱電素子形状にダイシングする(ステップ4a)。このようにして、向かい合う2面にのみNiめっき層が形成された熱電素子103を製造する。この熱電素子103は、原料インゴットを形成する半導体熱電材料の組成を調整することによって、n型半導体熱電素子103n又はp型半導体熱電素子103pとすることができる。
【0006】
一方、基板工程では、先ず、下側基板101a及び上側基板101bとなる1対のセラミック基板101を用意し(ステップ1b)、これらのセラミック基板上の熱電素子搭載部分をメタライズしてCu電極を形成した(ステップ2b)後、このメタライズ部にNiめっきを施す(ステップ3b)。このセラミック基板101上のメタライズ部は、下部電極102a又は上部電極102bとなる。このようにして、下部電極102aが搭載された下側基板101a又は上部電極102bが搭載された上側基板101bとして使用するセラミック基板121が製造される。
【0007】
次に、下側基板101a用のセラミック基板121に搭載された下部電極102a上に、上述の材料加工工程において製造されたn型半導体熱電素子103nとp型半導体熱電素子103pとを交互に隣接するように並べてモジュールを組み立て(ステップ5)、下部電極102aとn型半導体熱電素子103n及びp型半導体熱電素子103pのNiめっき層形成面とが接するようにしてハンダで接合する。また、これらn型半導体熱電素子103n及びp型半導体熱電素子103pのNiめっき層が形成された他の面と上側基板101b用のセラミック基板121に搭載された上部電極102bとをハンダにより接合する(ステップ6)。更に、下部電極102a及び上部電極102bにより直列接続された熱電素子103の端部に配置された熱電素子が配置された下部電極102aにリード104a及び104bを接続し(ステップ7)、両面セラミックタイプの平面型一段モジュール100の製造を完了する。
【0008】
上述したように、従来の熱電モジュールの製造工程においては、図5に示したように、ハンダ付工程(ステップ6)におけるハンダ付け性を向上させるために、スライシング後の熱電材料のウエハにNiめっきを施す工程(ステップ3a)が実施されるのが一般的である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記Niめっき工程においては、Niめっき層と熱電材料表面との接合界面におけるめっき接合強度が不十分であったり、又はめっき接合強度のバラツキが大きかったりする等の問題点がある。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、熱電モジュール組立工程で良好なハンダ付け性を得ることができるめっき接合強度の高い熱電素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願第1発明に係る熱電素子は、Bi及びSbからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群から選択された少なくとも1種の元素とを含む熱電材料からなる熱電素子において、その端面にはめっきにより金属層が形成されており、前記端面は平坦化及び粗面化されていることを特徴とする。
【0012】
前記端面の表面粗さが4μmより小さいことが好ましい。また、前記熱電材料は、更に、I、Cl、Hg、Br、Ag及びCuからなる群から選択された少なくとも1種の元素を含有していてもよい。更に、前記熱電材料は、p型又はn型の半導体であることが好ましい。
【0013】
本願第2発明に係る熱電素子の製造方法は、Bi及びSbからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群から選択された少なくとも1種の元素とを含む熱電材料を固化して成形体にする工程と、前記成形体を板状に切り出す工程と、前記板状の成形体の切断面を研磨する工程と、その研磨面にめっき処理する工程と、前記めっき面が端面になるように前記板状成形体をチップ形状に切断する工程と、を有することを特徴とする。
【0014】
前記固化成形する工程は、熱電材料の原料をインゴット化する工程と、液体急冷法により薄片状の熱電材料を作製する工程と、前記薄片状の熱電材料を加熱しながら加圧する工程と、を有することが好ましい。また、前記固化成形する工程の後に、塑性加工する工程を有していてもよい。
【0015】
本願第3発明に係る熱電素子の製造方法は、Bi及びSbからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群から選択された少なくとも1種の元素とを含む熱電材料を、加熱しながら加圧することにより、所定の寸法の熱電材料ブロックにする工程と、前記ブロックの表面を研磨する工程と、その研磨面にめっき処理を施す工程と、めっき面が端面になるようにブロックをチップ形状に切断する工程と、を有することを特徴とする。
【0016】
前記固化成形する工程は、熱電材料の原料をインゴット化する工程と、液体急冷法により薄片状の熱電材料を作製する工程と、前記薄片状の熱電材料を加熱しながら加圧する工程と、を有することが好ましい。
【0017】
本願第4発明に係る熱電モジュールは、前記熱電素子を使用して製造されたことを特徴とする。
【0018】
本発明においては、固化成形された熱電材料から切り出されたウエハ又はブロックの表面を研磨することにより、前記ウエハ又はブロックの表面粗度を均一化される。これにより、研磨工程後のめっき処理において、前記熱電材料とめっき層との界面における接合強度を著しく向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る熱電素子について添付の図面を参照して具体的に説明する。本実施形態に係る熱電素子は、以下の方法により製造される。本実施形態の熱電素子は、Bi及びSbからなる群から選択された少なくとも1種の元素と、Te及びSeからなる群から選択された少なくとも1種の元素とからなる組成を有する熱電材料を使用する。
【0020】
本実施形態においては、前記熱電材料の製造に液体急冷法を使用する。前記液体急冷法としては、例えば、ロール急冷法又はガスアトマイズ法等を使用することができる。図1はロール急冷法により熱電素材の粉末を製造する方法を示す模式図である。ロール急冷法による熱電材料の製造方法は、図1に示すように、先ず、水冷された銅製ロール302を回転させつつ、その射出頂部305に、先端にスリット又は複数の孔からなる射出口が設けられた石英ノズル301内に貯留した熱電素材の溶湯303をArガスにより加圧して供給する。これにより、溶湯303が銅製ロール302に接触して急冷され、急冷薄片304となってロール302の回転により送り出される。次に、急冷されて得られた急冷薄片304を、必要に応じて水素ガス中又はArガス中で熱処理する。その後、急冷薄片304を必要に応じて粉砕し、分級して粒度を揃えることにより、薄片又は粉末状の熱電材料を得る。
【0021】
次に、前記薄片又は粉末を固化成形し、熱電材料の成形体にする。その方法としては、例えば、熱間据え込み鍛造法等を使用することができる。図2(a)及び(b)は熱間据え込み鍛造法を示す模式図である。前記熱間据え込み鍛造法は、熱電材料403aをダイ402の間に置き(図2(a))、不活性ガス雰囲気中又は真空中で加熱しながら、上からパンチ401で加圧し熱電材料403aを押しつぶす(図2(b))ものである。このようにして得られる熱電材料403bは、押圧方向と垂直な方向に低抵抗の結晶方位が成長し、高い性能指数を示す。
【0022】
次に、前記成形体をスライシングして板状に切り出し、その切断面を研磨する。この研磨により、平均表面粗さ(Ra)が8μmより大きい状態であった切断面の平均表面粗さ(Ra)が4μmより小さくなる。その後、前記研磨面にめっき処理を施し、めっき面が端面になるように升目状にダイシングして熱電素子とする。
【0023】
本実施形態におけるめっき工程において、めっきの種類は特に限定されるものではなく、電解めっき及び無電解めっきのいずれも適用することができるが、大面積を均一な厚さでめっき層を成長させることができる無電解めっき法を適用するのが好ましい。また、めっき層の種類も特に限定されるものではなく、Ni及びAu等の金属めっきが適用できる。更に、無電解めっき法を適用する場合には、公知のP含有Niめっき及びB含有Niめっき等を使用することができるが、特にP含有Niめっきを採用することによりコストを低減させることができる。更にまた、無電解めっき法によりNiめっき層を成長させる場合には、このNiめっき層を形成する前にPd等の触媒付与等の前処理を実施することにより、より接合強度の高い無電解Niめっき層を形成することができる。
【0024】
上述の方法により製造された本実施形態の熱電素子は、その端面が平坦化及び粗面化されており、更に前記端面にはめっきにより金属層が形成されている。前記端面の平均表面粗さ(Ra)は4μmより小さいことが好ましい。前記端面の平均表面粗さが4μm以上になるように加工を施すと、熱電素子の破損又ははんだ付け特性の低下が生じる。
【0025】
更に、本実施形態の熱電素子に使用する熱電材料としては、更に、I、Cl、Hg、Br、Ag及びCuからなる群から選択された少なくとも1種の元素を有していてもよい。
【0026】
本実施形態の熱電素子は、成形体から切り出された板状の熱電材料の切断面を研磨することにより、熱電素子の端面が平坦化され、その表面粗さを均一にすることができる。更に、ウエハを研磨した後に、その研磨面にめっき処理を施すことにより、熱電材料とめっき層との界面における接合強度を著しく向上させることができる。
【0027】
本実施形態の熱電素子は、例えば、メッキ等により電極が形成されたセラミックス等の絶縁性の下基板及び上基板を、電極が対向するように平行に配置し、両者の間に複数個配置されて熱電モジュールとなる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。
【0029】
第1実施例
図3(a)は、本発明の第1実施例に係る熱電素子の製造方法を示すフローチャートである。本実施例においては、先ず、Bi、Sb、Te、Se及びSbI3を秤量し、Bi1.9Sb0.1Te2.85Se0.15中にSbI3を0.06質量%含有する組成とした原料を調整した(ステップ1a)。次に、この原料をアンプルに挿入し、アンプル内を真空引きした後に、アンプルの口を封じ切ることにより、原料をこのアンプル内部に封入した。この原料を封入したアンプルを700℃の管状炉内に入れ、原料を溶解させながらアンプルを揺動して原料融液を撹拌した。その後、この原料融液を冷却して凝固させることにより、原料をインゴット化した(ステップ2a)。次に、ワイヤーソーを使用して前記インゴットをスライスし、厚さが1.6mmのウエハ状の熱電材料を作製した(ステップ3a)。次に、前記ウエハ状の熱電材料の一方の切断面を、#2500のダイヤモンド砥粒を使用して平面研削した後、粒径が0.5μmのダイヤモンド砥粒を含むダイヤモンドスラリーをCu定盤上に滴下しながらラッピングすることにより0.1mmの深さで研磨し、平均表面粗さを4μmより小さくした(ステップ4a)。熱電材料の研磨を行った面に電解めっき法によりNiめっき層を形成した(ステップ5a)後、ガラス基板に固定してからダイシングして1辺が1mmの実施例1の熱電素子を作製した。また、実施例1で作製したウエハ状の熱電材料を、切断面の研磨工程(ステップ4a)を行わずに、切断面にめっき処理を施した(ステップ5a)後、ガラス基板に固定してからダイシングして1辺が1mmの比較例1の熱電素子を作製した。
【0030】
上述の方法により作製された実施例1及び比較例1の熱電素子における熱電材料表面とNiめっき層との界面における接合強度を評価した。評価は、実施例1及び比較例1の熱電素子上のNiめっき層表面にフラックスを塗布し、直径0.3mmのスズめっき針金を100mmの長さに切断したものを、前記熱電素子表面に垂直になるようにハンダ付けした。次に、前記熱電素子をガラス基板ごと固定し、ハンダ付けされたスズめっき針金を10mm/秒の速度で引っ張り、その接合部が破壊されるときの破壊モードの種類によって、熱電材料とNiめっき層との界面での接合強度を評価した。即ち、熱電材料とNiめっき層との界面又は界面近傍での破壊が最も接合強度が低く、熱電材料自身の破壊は接合強度が中程度であり、針金自身が断線し熱電材料とNiめっき層との接合界面に変化がない場合が最も接合強度が高いと評価できる。表1は、その結果として、各破壊モードにおける破壊頻度を示したものである。
【0031】
【表1】
【0032】
表1に示すように、実施例1の熱電素子は、熱電材料とNiめっき層との接合強度が最も弱いと評価される熱電材料−めっき界面又は界面近傍破壊モードが0%であり、比較例1の熱電素子に比べ、中程度の接合強度と評価される熱電材料破壊モードの発生頻度と最高接合強度と評価される針金断線モードの発生頻度とが増加した。よって、実施例1の熱電素子は、研磨を行っていない比較例1の熱電素子に比べ熱電材料とNiめっき層との接合強度が向上しており、熱電モジュール製造工程におけるハンダ付け性も向上させることができる。
【0033】
第2実施例
図3(b)は、本発明の第2実施例に係る熱電素子の製造方法を示すフローチャートである。本実施例においては、先ず、Bi、Sb及びTeを秤量し、Bi1.5Sb0.5Te3中にTeを更に4質量%含有する組成とした原料を調整した(ステップ1b)。次に、この原料をアンプルに挿入し、アンプル内を真空引きした後に、アンプルの口を封じ切ることにより、原料をこのアンプル内部に封入した。この原料を封入したアンプルを700℃の管状炉内に入れ、原料を溶解させながらアンプルを揺動して原料融液を撹拌した。その後、この原料融液を冷却して凝固させることにより、原料をインゴット化した(ステップ2b)。次に、このインゴットを液体急冷法により薄片化した(ステップ3b)後、450℃に加熱しながら34.3N/mm2で30分間加圧することによりホットプレス加工した(ステップ4b)。次に、ワイヤーソーを使用してこのホットプレス加工された熱電材料をスライスし、厚さが1.6mmのウエハ状の熱電材料を作製した(ステップ5b)。次に、前記ウエハ状の熱電材料の一方の切断面を、#2500のダイヤモンド砥粒を使用して平面研削した後、粒径が0.5μmのダイヤモンド砥粒を含むダイヤモンドスラリーをCu定盤上に滴下しながらラッピングすることにより0.1mmの深さで研磨して表面を平坦化した(ステップ6b)。最後に、この平坦化された熱電材料の表面に電解めっき法によりNiめっき層を形成した(ステップ7b)後、ガラス基板に固定してからダイシングして1辺が1mmの実施例2の熱電素子を作製した。更に、実施例2で作製したウエハ状の熱電材料を、切断面の研磨工程(ステップ6b)を行わずに、切断面にめっき処理を施した(ステップ7b)後、ガラス基板に固定してからダイシングして1辺が1mmの比較例2の熱電素子を作製した。
【0034】
また、原料をBi1.9Sb0.1Te2.85Se0.15中にSbI3を0.06質量%含有する組成とし、実施例2と同様の方法で実施例3を、比較例2と同様の方法で比較例3の熱電素子を作製した。
【0035】
上述の方法により作製された実施例2及3並びに比較例2及び3の熱電素子における熱電材料表面とNiめっき層との界面における接合強度を、前記第1実施例と同様の方法で評価した。その結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
表2に示すように、実施例2の熱電素子は、熱電材料−めっき界面又は界面近傍破壊モードが2%及び熱電材料破壊モードが81%まで減少し、針金断線モードの発生頻度が17%と増加した。また、実施例3の熱電素子は、針金断線モードは比較例3の熱電素子と同程度であったが、熱電材料破壊モードが66%に増加し、熱電材料−めっき界面又は界面付近破壊モードは4%と大幅に減少した。よって、実施例2及び3の熱電素子は、研磨を行っていない比較例2及び3の熱電素子に比べ、熱電材料とNiめっき層との接合強度が向上していた。
【0038】
第3実施例
図3(c)は、本発明の第3実施例に係る熱電素子の製造方法を示すフローチャートである。本実施例においては、先ず、Bi、Sb、Te、Se及びSbI3を秤量し、Bi1.8Sb0.2Te2.8Se0.2中にSbI3を0.06質量%含有する組成とした原料を調整した(ステップ1c)。次に、この原料をアンプルに挿入し、アンプル内を真空引きした後に、アンプルの口を封じ切ることにより、原料をアンプル内部に封入した。この原料を封入したアンプルを700℃の管状炉内に入れ、原料を溶解させながらアンプルを揺動して原料融液を撹拌した。その後、この原料融液を冷却して凝固させることにより、原料をインゴット化した(ステップ2c)。次に、このインゴットを液体急冷法により薄片化した(ステップ3c)後、450℃に加熱しながら34.3N/mm2で30分間加圧することによりホットプレス加工し、1.6mm厚さの薄板状の熱電材料を作製した(ステップ4c)。次に、この薄板状の熱電材料の一方の表面を、#2500のダイヤモンド砥粒を使用して平面研削した後、粒径が0.5μmのダイヤモンド砥粒を含むダイヤモンドスラリーをCu定盤上に滴下しながらラッピングすることにより0.1mmの深さで研磨して表面を平坦化した(ステップ5c)。最後に、この平坦化された熱電材料表面に電解めっき法によりNiめっき層を形成した(ステップ6c)後、ガラス基板に固定してからダイシングして1辺が1mmの実施例4の熱電素子を作製した。また、実施例4で作製した薄板状の熱電材料を、研磨工程(ステップ5c)を行わずに、その表面にめっき処理を施した(ステップ6c)後、ガラス基板に固定してからダイシングして1辺が1mmの比較例4の熱電素子を作製した。
【0039】
上述の方法により作製された実施例4及び比較例4の熱電素子における熱電材料表面とNiめっき層との界面における接合強度を、前記第1実施例と同様の方法で評価した。その結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】
表3に示すように、実施例4の熱電素子は、接合強度が最も弱いと評価される熱電材料−めっき界面又は界面近傍破壊モードが0%であり、比較例4の熱電素子に比べ、熱電材料破壊モード及び針金断線モードの発生頻度が増加した。よって、実施例4の熱電素子は、研磨を行っていない比較例4の熱電素子に比べ、熱電材料とNiめっき層との接合強度が向上していた。
【0042】
第4実施例
図3(d)は、本発明の第4実施例に係る熱電素子の製造方法を示すフローチャートである。本実施例においては、先ず、Bi、Te及びSbI3を秤量し、Bi2Te3中にSbI3を0.06質量%含有する組成とした原料を調整した(ステップ1d)。次に、この原料をアンプルに挿入し、アンプル内を真空引きした後に、アンプルの口を封じ切ることにより、原料をこのアンプル内部に封入した。この原料を封入したアンプルを700℃の管状炉内に入れ、原料を溶解させながらアンプルを揺動して原料融液を撹拌した。その後、この原料融液を冷却して凝固させることにより、原料をインゴット化した(ステップ2d)。次に、このインゴットを液体急冷法により薄片化した(ステップ3d)後、450℃に加熱しながら34.3N/mm2で30分間加圧することによりホットプレス加工した(ステップ4d)。次に、このホットプレス加工された熱電材料をAr雰囲気中で460℃に加熱しながら歪速度0.05/分で据え込み鍛造することにより塑性変形させた(ステップ5d)。次に、ワイヤーソーを使用して、この塑性変形加工された熱電材料をスライスし、厚さが1.6mmのウエハ状の熱電材料を作製した(ステップ6d)。次に、前記ウエハ状の熱電材料の一方の切断面を、#2500のダイヤモンド砥粒を使用して平面研削した後、粒径が0.5μmのダイヤモンド砥粒を含むダイヤモンドスラリーをCu定盤上に滴下しながらラッピングすることにより0.1mmの深さで研磨して表面を平坦化した(ステップ7d)。最後に、この平坦化された熱電材料表面に電解めっき法によってNiめっき層を形成した(ステップ8d)後、ガラス基板に固定してからダイシングして1辺が1mmの実施例5の熱電素子を作製した。また、実施例5で作製したウエハ状の熱電材料を、切断面の研磨工程(ステップ7d)を行わずに、切断面にめっき処理を施した(ステップ8d)後、ガラス基板に固定してからダイシングして1辺が1mmの比較例5の熱電素子を作製した。
【0043】
実施例5と同様の製造方法により、熱電材料の組成が異なる実施例6乃至10の熱電素子を作製した。また、実施例5乃至10と同じ組成の熱電材料を使用し、研磨工程を行わずに比較例5乃至10の熱電素子を作製した。実施例5乃至10及び比較例5乃至10の熱電素子に使用した熱電材料の組成を表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】
上述の方法により作製された実施例5乃至10及び比較例5乃至10の熱電素子における熱電材料表面とNiめっき層との界面における接合強度を、前記第1実施例と同様の方法で評価した。その結果を表5に示す。
【0046】
【表5】
【0047】
表5に示すように、熱電材料−めっき界面又は界面近傍破壊モードは、実施例5、7、8及び9の熱電素子で0%であり、実施例6及び10の熱電素子においても、比較例の熱電素子に比べ大幅に減少していた。また、実施例8及び9の熱電材料では、針金断線モードが大幅に増加していた。実施例5乃至7及び実施例10の熱電素子は、針金断線モードは比較例と同程度であったが、熱電材料破壊モードが大幅に増加していた。よって、実施例5乃至10の熱電素子は、切断面を研磨していない比較例5乃至10の熱電素子に比べ、熱電材料とNiめっき層との接合強度が向上していた。
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、熱電素子製造工程において、めっき層形成工程実施前に熱電材料の表面を研磨し、平坦化して表面粗度のバラツキを低減することにより、熱電材料とめっき層との界面での接合強度を向上させることができる。これによって、後工程である熱電モジュール組立工程におけるハンダ付け性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロール急冷法を示す模式図である。
【図2】熱間熱間据え込み鍛造法を示す模式図である。
【図3】本発明の実施例に係る熱電素子の製造方法を示すフローチャートである。
【図4】両面セラミックタイプの平面型一段モジュールを示す斜視図である。
【図5】両面セラミックタイプの平面型一段モジュールの製造方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100;両面セラミックタイプの平面型一段モジュール 101;セラミック基板 101a;下側基板 101b;上側基板 102;Cu電極板 102a;下部電極 102b;上部電極 103n;n型半導体熱電素子 103p;p型半導体熱電素子 103;半導体熱電素子 104a,104b;リード 121;Cu電極搭載セラミック基板 301;石英ノズル 302;水冷された銅製ロール 303;熱電素材の溶湯 304;急冷薄片 305;射出頂部401;パンチ 402;ダイ 403a;塑性変形前の熱電素材のインゴット 403b;塑性変形後の熱電材料のインゴット[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermoelectric element applied to thermoelectric power generation, electronic cooling, and the like, and a method of manufacturing the same, and more particularly, to a thermoelectric element having high plating bonding strength and capable of obtaining good solderability in a thermoelectric module assembly process, and a method of manufacturing the same. .
[0002]
[Prior art]
BiTe semiconductors are used as thermoelectric materials having good thermoelectric performance as thermoelectric materials that convert heat energy into electric energy or conversely supply electric energy to transfer heat energy and exert a cooling action. ing. In particular, the thermoelectric element using the Peltier effect and the thermoelectric element using the Seebeck effect, which are one of the thermoelectric effects of this semiconductor, have a simple structure, are easy to reduce in size and weight, and have no sound and vibration. And no maintenance is required, so that it can be used in a wide range such as a small refrigerator for special applications and a temperature controller inside a semiconductor device such as a semiconductor laser.
[0003]
The thermoelectric module used for the electronic cooling using the Peltier effect and the thermoelectric generation using the Seebeck effect is generally used by being assembled into, for example, a two-sided ceramic type flat single-stage module. FIG. 5 is a perspective view showing a two-sided ceramic type planar single-stage module. In the planar single-
[0004]
At both ends of the series connection body, leads 104a and 104b are connected to the
[0005]
FIG. 5 is a flow chart showing a general method for manufacturing such a double-sided ceramic type planar single-
[0006]
On the other hand, in the substrate process, first, a pair of
[0007]
Next, on the
[0008]
As described above, in the conventional thermoelectric module manufacturing process, as shown in FIG. 5, in order to improve the solderability in the soldering process (step 6), the Ni-plated wafer of the slicing thermoelectric material is used. (
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the Ni plating process, there are problems such as insufficient plating bonding strength at the bonding interface between the Ni plating layer and the surface of the thermoelectric material, or large variations in plating bonding strength.
[0010]
The present invention has been made in view of such a problem, and an object of the present invention is to provide a thermoelectric element having high plating bonding strength and a method for manufacturing the same, which can obtain good solderability in a thermoelectric module assembly process. .
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The thermoelectric element according to the first invention of the present application is a thermoelectric element made of a thermoelectric material containing at least one element selected from the group consisting of Bi and Sb and at least one element selected from the group consisting of Te and Se. In the element, a metal layer is formed on an end face by plating, and the end face is flattened and roughened.
[0012]
It is preferable that the surface roughness of the end face is smaller than 4 μm. Further, the thermoelectric material may further contain at least one element selected from the group consisting of I, Cl, Hg, Br, Ag, and Cu. Further, the thermoelectric material is preferably a p-type or n-type semiconductor.
[0013]
The method for manufacturing a thermoelectric element according to the second invention of the present application is directed to a thermoelectric material including at least one element selected from the group consisting of Bi and Sb and at least one element selected from the group consisting of Te and Se. Solidifying into a molded body, cutting the molded body into a plate, polishing a cut surface of the plate-shaped molded body, plating the polished surface, and plating the plated surface. Cutting the plate-like molded body into a chip shape so that the end face becomes an end face.
[0014]
The step of solidifying and forming includes a step of forming a raw material of the thermoelectric material into an ingot, a step of producing a flaky thermoelectric material by a liquid quenching method, and a step of heating and applying pressure to the flaky thermoelectric material. Is preferred. Further, after the step of solidifying and forming, a step of plastic working may be provided.
[0015]
The method for manufacturing a thermoelectric element according to the third invention of the present application is directed to a thermoelectric material including at least one element selected from the group consisting of Bi and Sb and at least one element selected from the group consisting of Te and Se. Is pressurized while heating to form a thermoelectric material block of a predetermined size, a step of polishing the surface of the block, a step of plating the polished surface, and a step of plating the end surface. And cutting the block into chip shapes.
[0016]
The step of solidifying and forming includes a step of forming a raw material of the thermoelectric material into an ingot, a step of producing a flaky thermoelectric material by a liquid quenching method, and a step of heating and applying pressure to the flaky thermoelectric material. Is preferred.
[0017]
A thermoelectric module according to a fourth aspect of the present invention is characterized by being manufactured using the thermoelectric element.
[0018]
In the present invention, the surface roughness of the wafer or block is made uniform by polishing the surface of the wafer or block cut out from the solidified thermoelectric material. Thereby, in the plating treatment after the polishing step, the bonding strength at the interface between the thermoelectric material and the plating layer can be significantly improved.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a thermoelectric element according to an embodiment of the present invention will be specifically described with reference to the accompanying drawings. The thermoelectric element according to the present embodiment is manufactured by the following method. The thermoelectric element of the present embodiment uses a thermoelectric material having a composition including at least one element selected from the group consisting of Bi and Sb and at least one element selected from the group consisting of Te and Se. I do.
[0020]
In the present embodiment, a liquid quenching method is used for manufacturing the thermoelectric material. As the liquid quenching method, for example, a roll quenching method or a gas atomizing method can be used. FIG. 1 is a schematic view showing a method for producing a thermoelectric material powder by a roll quenching method. As shown in FIG. 1, a method for producing a thermoelectric material by a roll quenching method is as follows. First, while rotating a water-cooled
[0021]
Next, the flake or powder is solidified and formed into a molded body of thermoelectric material. As the method, for example, a hot upsetting forging method or the like can be used. FIGS. 2A and 2B are schematic diagrams showing a hot upsetting forging method. In the hot upsetting forging method, the
[0022]
Next, the formed body is sliced and cut into a plate shape, and the cut surface is polished. By this polishing, the average surface roughness (Ra) of the cut surface having the average surface roughness (Ra) of more than 8 μm becomes smaller than 4 μm. Thereafter, plating is performed on the polished surface, and dicing is performed in a grid shape so that the plated surface is an end surface to obtain a thermoelectric element.
[0023]
In the plating step in the present embodiment, the type of plating is not particularly limited, and any of electrolytic plating and electroless plating can be applied, but it is necessary to grow the plating layer over a large area with a uniform thickness. It is preferable to apply an electroless plating method capable of performing the following. The type of the plating layer is not particularly limited, and metal plating such as Ni and Au can be applied. Furthermore, when the electroless plating method is applied, known P-containing Ni plating and B-containing Ni plating can be used, but the cost can be reduced particularly by adopting the P-containing Ni plating. . Furthermore, when a Ni plating layer is grown by an electroless plating method, a pretreatment such as application of a catalyst such as Pd is performed before forming the Ni plating layer, so that the electroless Ni having a higher bonding strength is obtained. A plating layer can be formed.
[0024]
The end face of the thermoelectric element of the present embodiment manufactured by the above-described method is flattened and roughened, and a metal layer is formed on the end face by plating. The end surface preferably has an average surface roughness (Ra) of less than 4 μm. If processing is performed so that the average surface roughness of the end face becomes 4 μm or more, breakage of the thermoelectric element or deterioration of the soldering characteristics occurs.
[0025]
Furthermore, the thermoelectric material used for the thermoelectric element of the present embodiment may further have at least one element selected from the group consisting of I, Cl, Hg, Br, Ag, and Cu.
[0026]
In the thermoelectric element of the present embodiment, the end face of the thermoelectric element is flattened by polishing the cut surface of the plate-like thermoelectric material cut out from the molded body, and the surface roughness can be made uniform. Furthermore, by subjecting the polished surface to a plating treatment after polishing the wafer, the bonding strength at the interface between the thermoelectric material and the plating layer can be significantly improved.
[0027]
The thermoelectric element of the present embodiment, for example, an insulating lower substrate and an upper substrate such as ceramics having electrodes formed by plating or the like are arranged in parallel so that the electrodes face each other, and a plurality of the lower and upper substrates are arranged between the two. It becomes a thermoelectric module.
[0028]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention will be specifically described in comparison with comparative examples that are out of the scope of the present invention.
[0029]
First Embodiment FIG. 3A is a flowchart illustrating a method for manufacturing a thermoelectric element according to a first embodiment of the present invention. In this example, first, Bi, Sb, Te, Se and SbI 3 were weighed to prepare a raw material having a composition containing 0.06% by mass of SbI 3 in Bi 1.9 Sb 0.1 Te 2.85 Se 0.15 ( Step 1a). Next, this raw material was inserted into an ampoule, the inside of the ampoule was evacuated, and then the mouth of the ampoule was completely sealed, so that the raw material was sealed inside the ampoule. The ampoule in which the raw material was sealed was placed in a tube furnace at 700 ° C., and the raw material melt was stirred by rocking the ampoule while dissolving the raw material. Thereafter, the raw material melt was cooled and solidified to convert the raw material into an ingot (step 2a). Next, the ingot was sliced using a wire saw to produce a wafer-like thermoelectric material having a thickness of 1.6 mm (
[0030]
The bonding strength at the interface between the thermoelectric material surface and the Ni plating layer in the thermoelectric elements of Example 1 and Comparative Example 1 produced by the above method was evaluated. The evaluation was performed by applying a flux to the surface of the Ni plating layer on the thermoelectric elements of Example 1 and Comparative Example 1 and cutting a tin-plated wire having a diameter of 0.3 mm into a length of 100 mm, perpendicularly to the surface of the thermoelectric element. Soldered to become. Next, the thermoelectric element is fixed together with the glass substrate, and the soldered tin-plated wire is pulled at a speed of 10 mm / sec. The bonding strength at the interface with was evaluated. That is, the breaking strength at or near the interface between the thermoelectric material and the Ni plating layer has the lowest bonding strength, the breaking of the thermoelectric material itself has a medium bonding strength, the wire itself is disconnected, and the thermoelectric material and the Ni plating layer are not bonded. Can be evaluated as having the highest bonding strength when there is no change in the bonding interface. Table 1 shows the breakdown frequency in each breakdown mode as a result.
[0031]
[Table 1]
[0032]
As shown in Table 1, the thermoelectric element of Example 1 had 0% in the thermoelectric material-plating interface or near interface destruction mode in which the bonding strength between the thermoelectric material and the Ni plating layer was evaluated to be the weakest. Compared with the thermoelectric element of No. 1, the frequency of occurrence of the thermoelectric material destruction mode evaluated as moderate bonding strength and the frequency of occurrence of the wire breaking mode evaluated as the highest bonding strength increased. Therefore, the thermoelectric element of Example 1 has improved bonding strength between the thermoelectric material and the Ni plating layer as compared with the thermoelectric element of Comparative Example 1 that is not polished, and also improves solderability in the thermoelectric module manufacturing process. be able to.
[0033]
Second Embodiment FIG. 3B is a flowchart showing a method for manufacturing a thermoelectric element according to a second embodiment of the present invention. In this example, first, Bi, Sb and Te were weighed to prepare a raw material having a composition further containing 4% by mass of Te in Bi 1.5 Sb 0.5 Te 3 (
[0034]
Further, the raw material was made into a composition containing 0.06% by mass of SbI 3 in Bi 1.9 Sb 0.1 Te 2.85 Se 0.15 , and Example 3 was produced in the same manner as in Example 2, and Comparative Example 2 was produced in the same manner as in Comparative Example 2. The thermoelectric element of No. 3 was produced.
[0035]
The bonding strength at the interface between the thermoelectric material surface and the Ni plating layer in the thermoelectric elements of Examples 2 and 3 and Comparative Examples 2 and 3 manufactured by the above-described method was evaluated by the same method as in the first example. Table 2 shows the results.
[0036]
[Table 2]
[0037]
As shown in Table 2, in the thermoelectric element of Example 2, the thermoelectric material-plating interface or near interface destruction mode was reduced to 2% and the thermoelectric material destruction mode was reduced to 81%, and the frequency of wire break mode was 17%. Increased. In the thermoelectric element of Example 3, the wire breaking mode was almost the same as that of Comparative Example 3, but the thermoelectric material destruction mode increased to 66%, and the thermoelectric material-plating interface or the interface vicinity destruction mode was reduced. This is a significant decrease of 4%. Therefore, the thermoelectric elements of Examples 2 and 3 had improved bonding strength between the thermoelectric material and the Ni plating layer as compared with the thermoelectric elements of Comparative Examples 2 and 3, which were not polished.
[0038]
Third Embodiment FIG. 3C is a flowchart illustrating a method for manufacturing a thermoelectric element according to a third embodiment of the present invention. In this example, first, Bi, Sb, Te, Se and SbI 3 were weighed to prepare a raw material having a composition containing 0.06% by mass of SbI 3 in Bi 1.8 Sb 0.2 Te 2.8 Se 0.2 ( Step 1c). Next, this raw material was inserted into an ampoule, the inside of the ampoule was evacuated, and then the mouth of the ampoule was completely sealed, thereby enclosing the raw material inside the ampoule. The ampoule in which the raw material was sealed was placed in a tube furnace at 700 ° C., and the raw material melt was stirred by rocking the ampoule while dissolving the raw material. Thereafter, the raw material melt was cooled and solidified to convert the raw material into an ingot (step 2c). Next, this ingot was sliced by a liquid quenching method (step 3c), and then hot-pressed by applying pressure at 34.3 N / mm 2 for 30 minutes while heating to 450 ° C., thereby performing a 1.6 mm-thick thin plate. A thermoelectric material in a shape of was prepared (step 4c). Next, after one surface of the thin plate-like thermoelectric material is surface-ground using # 2500 diamond abrasive grains, a diamond slurry containing diamond abrasive grains having a particle size of 0.5 μm is placed on a Cu platen. By lapping while dropping, the surface was flattened by polishing to a depth of 0.1 mm (step 5c). Finally, a Ni plating layer is formed on the flattened thermoelectric material surface by electrolytic plating (step 6c), and then fixed to a glass substrate and diced to obtain a thermoelectric element of Example 4 having a side of 1 mm. Produced. In addition, the thin plate-shaped thermoelectric material produced in Example 4 was plated (
[0039]
The bonding strength at the interface between the thermoelectric material surface and the Ni plating layer in the thermoelectric elements of Example 4 and Comparative Example 4 manufactured by the above-described method was evaluated in the same manner as in the first example. Table 3 shows the results.
[0040]
[Table 3]
[0041]
As shown in Table 3, the thermoelectric element of Example 4 had a breaking mode of 0% in the thermoelectric material-plated interface or near-interface destruction mode evaluated to have the weakest bonding strength. The frequency of occurrence of the material breaking mode and the wire breaking mode has increased. Therefore, the thermoelectric element of Example 4 had improved bonding strength between the thermoelectric material and the Ni plating layer as compared with the thermoelectric element of Comparative Example 4 which was not polished.
[0042]
Fourth embodiment FIG. 3D is a flowchart illustrating a method for manufacturing a thermoelectric element according to a fourth embodiment of the present invention. In this example, Bi, Te and SbI 3 were first weighed to prepare a raw material having a composition containing 0.06% by mass of SbI 3 in Bi 2 Te 3 (step 1d). Next, this raw material was inserted into an ampoule, the inside of the ampoule was evacuated, and then the mouth of the ampoule was completely sealed, so that the raw material was sealed inside the ampoule. The ampoule in which the raw material was sealed was placed in a tube furnace at 700 ° C., and the raw material melt was stirred by rocking the ampoule while dissolving the raw material. Thereafter, the raw material melt was cooled and solidified to convert the raw material into an ingot (step 2d). Next, this ingot was sliced by a liquid quenching method (step 3d), and then hot pressed by applying a pressure of 34.3 N / mm 2 for 30 minutes while heating to 450 ° C. (step 4d). Next, the hot-pressed thermoelectric material was plastically deformed by upsetting at a strain rate of 0.05 / min while heating to 460 ° C. in an Ar atmosphere (step 5d). Next, the plastically deformed thermoelectric material was sliced using a wire saw to produce a wafer-like thermoelectric material having a thickness of 1.6 mm (
[0043]
By the same manufacturing method as in Example 5, the thermoelectric elements of Examples 6 to 10 having different compositions of the thermoelectric material were manufactured. Further, thermoelectric elements having the same composition as those of Examples 5 to 10 were used, and thermoelectric elements of Comparative Examples 5 to 10 were produced without performing a polishing step. Table 4 shows the compositions of the thermoelectric materials used in the thermoelectric elements of Examples 5 to 10 and Comparative Examples 5 to 10.
[0044]
[Table 4]
[0045]
The bonding strength at the interface between the thermoelectric material surface and the Ni plating layer in the thermoelectric elements of Examples 5 to 10 and Comparative Examples 5 to 10 manufactured by the above method was evaluated by the same method as in the first example. Table 5 shows the results.
[0046]
[Table 5]
[0047]
As shown in Table 5, the thermoelectric material-plating interface or near interface destruction mode was 0% in the thermoelectric elements of Examples 5, 7, 8 and 9, and the thermoelectric elements of Examples 6 and 10 were also comparative examples. Was significantly reduced as compared with the thermoelectric element. Moreover, in the thermoelectric materials of Examples 8 and 9, the wire breaking mode was significantly increased. In the thermoelectric elements of Examples 5 to 7 and Example 10, the wire breaking mode was almost the same as that of the comparative example, but the thermoelectric material destruction mode was significantly increased. Therefore, in the thermoelectric elements of Examples 5 to 10, the bonding strength between the thermoelectric material and the Ni plating layer was improved as compared with the thermoelectric elements of Comparative Examples 5 to 10 in which the cut surfaces were not polished.
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, in the thermoelectric element manufacturing process, the surface of the thermoelectric material is polished and flattened before the plating layer forming process is performed, thereby reducing the variation in the surface roughness. Bonding strength at the interface between the metal and the plating layer can be improved. Thus, the solderability in the subsequent thermoelectric module assembly process can be significantly improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing a roll quenching method.
FIG. 2 is a schematic view showing a hot hot upsetting forging method.
FIG. 3 is a flowchart illustrating a method for manufacturing a thermoelectric element according to an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a perspective view showing a two-sided ceramic type flat one-stage module.
FIG. 5 is a flowchart showing a method for manufacturing a double-sided ceramic type flat single-stage module.
[Explanation of symbols]
100; double-sided ceramic type planar single-
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