JP2004205767A - 光学素子、光偏向器、光分波器、光波長変換器、光変調器、光伝送装置、および光学素子の製造方法。 - Google Patents

光学素子、光偏向器、光分波器、光波長変換器、光変調器、光伝送装置、および光学素子の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】光の伝搬特性が良好な光学素子および量産性が高い光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の光学素子100は、有機材料で形成され、かつ主面上に凸部または凹部30が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有するフォトニック結晶層20と、前記フォトニック結晶層20の上に、該フォトニック結晶層20の材料より屈折率の高い材料で形成される高屈折率層40と、を含む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子、光偏向器、光分波器、光波長変換器、光変調器、光伝送装置、および光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来から、2次元フォトニック結晶を用いた導波路などの光学素子が知られている。この2次元フォトニック結晶では、装置を小型化することができ、急峻な光の曲げが可能であるため、これを用いた各種の光学素子の開発が盛んに行われている。
【0003】
かかる2次元フォトニック結晶を用いた光学素子においては、フォトニックバンドが形成される2次元フォトニック結晶の面と交差する方向に対して光を確実に閉じ込めて、伝搬特性を向上させる技術が望まれている。また、2次元フォトニック結晶を用いた光学素子は、フォトニック結晶構造を形成するために、微細で複雑な加工を要するため、量産性を高める技術が望まれている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−56968号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光の伝搬特性が良好な光学素子および量産性が高い光学素子の製造方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、上記光学素子を用いた光偏向器、光分波器、光波長変換器、光変調器、および光伝送装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の光学素子は、
有機材料で形成され、かつ主面上に凸部または凹部が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有するフォトニック結晶層と、
前記フォトニック結晶層の上に、該フォトニック結晶層の材料より屈折率の高い材料で形成される高屈折率層と、
を含む。
【0008】
本発明によれば、フォトニック結晶層が有機材料で形成されており、このフォトニック結晶層の上に高屈折率層を形成している。ここで、フォトニック結晶層は、その主面上に凸部または凹部が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有し、面内において当該フォトニック結晶構造に起因するフォトニックバンドが形成されている。従って、本発明の光学素子では、高屈折率層をフォトニック結晶層の上に形成することによって、フォトニック結晶層の面と交差する方向に対して、フォトニック結晶層の凸部または凹部が形成された領域に光を効果的に閉じ込めることができる。従って、本発明の光学素子によれば、低損失で光を伝搬させることができる。
【0009】
また、本発明の光学素子では、フォトニック結晶構造に起因するフォトニックバンドを利用した光の各種制御を効果的に行うことができる。これは特に、フォトニック結晶層を有機材料で形成することにより、フォトニック結晶層の凸部あるいは凹部の存在しない部分が厚膜化してしまう場合に有効である。すなわち、かかる場合には、高屈折率層を形成しないとフォトニック結晶層の面と交差する方向において光の閉じ込めが不十分であり、厚膜化した部分の方が実効的な屈折率も高いため、光がかかる部分に漏れてしまうからである。
【0010】
さらに、本発明の光学素子では、フォトニック結晶層を有機材料で形成しているため、フォトニック結晶層の凸部または凹部の部分を、無機材料で形成する場合と比較して厚くすることができる。これは、一般に有機材料は無機材料よりも屈折率が低いため、低次の伝搬モードを透過させるためのフォトニック結晶層の厚さが、無機材料と比較して厚くなるためである。このため、本発明の光学素子では、光ファイバなどの他の光学部品との結合効率を向上させることができる。
【0011】
なお、本発明の光学素子は、以下の態様を取り得る。
【0012】
(A)前記フォトニック結晶層は、2次元フォトニック結晶構造内に、導波路として機能する線欠陥を含むことができる。
【0013】
かかる態様によれば、2次元フォトニック結晶構造に起因するフォトニックバンドギャップによって、線欠陥の中に確実に光を閉じ込めておくことができるので、伝搬特性のさらなる向上が図れる。
【0014】
(B)前記フォトニック結晶層と前記高屈折率層との間または前記高屈折率層の上に、光学的非線形性を有する材料で形成された層を含むことができる。
【0015】
かかる態様によれば、非線形性を利用して、例えば、光波長変換器や光変調器などの光機能デバイスの実現が可能となる。
【0016】
(C)前記高屈折率層を、非線形光学材料で形成することができる。
【0017】
かかる態様によっても、非線形性を利用して、例えば、光波長変換器や光変調器などの光機能デバイスの実現が可能となる。
【0018】
なお、本発明に係る光学素子は、上記した各種の光学素子を含む光偏向器、光分波器、光波長変換器、光変調器、および光伝送装置に適用することができる。
【0019】
(2)本発明の光学素子の製造方法は、
所与の基板上に有機材料を塗布し、
表面上に周期的な凸部または凹部を有するスタンパを用いて、前記有機材料を前記基板と前記スタンパとで押圧したまま硬化させることにより、主面上に該スタンパの凸部に対応する凹部または該スタンパの凹部に対応する凸部が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有するフォトニック結晶層を形成し、
前記フォトニック結晶層の上に、前記有機材料より屈折率の高い材料で高屈折率層を形成すること、を含む。
【0020】
本発明によれば、2次元フォトニック結晶を形成するための凸部または凹部が周期的に形成されたスタンパを用いることにより、フォトニック結晶層の精密なパターンを再現性よく形成することができ、量産性が高い。
【0021】
(3)本発明の光学素子の製造方法は、
表面上に周期的な凸部または凹部を有するスタンパの上に、有機材料を塗布し、
前記有機材料を硬化させることにより、主面上に該スタンパの凸部に対応する凹部または該スタンパの凹部に対応する凸部が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有するフォトニック結晶層を形成し、
前記フォトニック結晶層の上に、前記有機材料より屈折率の高い材料で高屈折率層を形成すること、を含む。
【0022】
本発明においても、2次元フォトニック結晶構造の周期的配列に対応する凸部または凹部が周期的に形成されたスタンパを用いることにより、フォトニック結晶層の精密なパターンを再現性よく形成することができ、量産性が高い。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0024】
1.光学素子
図1(A)は、本発明の第1の実施形態に係る光学素子100を模式的に示す断面図である。
【0025】
光学素子100は、図1(A)に示すように、基板10と、基板10の上に形成されたフォトニック結晶層20と、さらにその上に形成された高屈折率層40とを含んで構成される。
【0026】
基板10は、例えば、ガラス、樹脂、半導体など公知の材料を用いた各種基板を用いることができる。なお、光学素子100において、基板10は、必要に応じて設ければよく、必須の構成要素ではない。
【0027】
フォトニック結晶層20は、例えば、図1(B)に示すように、主面上に複数の凹部30が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有する。凹部30の配列は、例えば、三角格子状や正方格子状とすることができる。
【0028】
また、フォトニック結晶層20には、例えば、図1(C)に示すように、凹部30からなる2次元フォトニック結晶構造の一部に線状の欠陥(線欠陥)60を設けた構造とすることができる。この線欠陥60は、凹部30の周期的な配列により形成される2次元フォトニック結晶構造のフォトニックバンドギャップによって光を当該欠陥内に閉じ込めて伝搬する光導波路として機能させることができる。また、この線欠陥60を複数に分岐した形状に形成することで、光学素子100に入射された光を分波させることもできる。
【0029】
フォトニック結晶層20の材料としては、各種の有機材料を用いることができ、例えば、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂として公知のものを用いることができる。
【0030】
高屈折率層40は、少なくともフォトニック結晶層20より屈折率が高い材料で形成される。このような材料としては、例えば、TiO、TaOなどが挙げられる。また、高屈折率層40は、少なくともフォトニック結晶層20の凹部30内が高屈折率層40の材料で満たされるように形成される。これにより、フォトニック結晶層20には、周期的に屈折率の変化した領域が周期的に配列されて、例えば、光導波路として用いた場合に、偏波面の依存性が低くなり、高い伝搬効率を得ることができる。
【0031】
本実施の形態に係る光学素子100は、以下の作用および効果を有する。
【0032】
光学素子100によれば、所与の入射端面51から光を入射することにより、出射端面52から光を取り出すことができる光導波路を実現することができる。また、光学素子100によれば、フォトニック結晶層20における2次元フォトニック結晶構造のフォトニックバンドギャップを利用して所定の偏波光を出射端面52から取り出すことができる偏光器を実現することができる。さらに、光学素子100によれば、フォトニック結晶層20に線欠陥60などを分岐形状で形成することにより光分波器を実現することができる。
【0033】
なお、本実施の形態に係る光学素子100では、比較的加工が容易な有機材料を用いているため、フォトニック結晶層20を例えば、型押しなどにより形成することも可能である。従って、仮に上記のような手法を用いてフォトニック結晶層20を形成すれば、光学素子100の量産性を向上することができる。ただし、このような場合においてはフォトニック結晶層20が厚膜化する場合も想定される。このとき、仮に高屈折率層40を設けないとすれば、フォトニック結晶層20の面と交差する方向においては、光の閉じ込めが不十分になり、光が伝搬途中で基板10側に漏れてしまうおそれがある。しかし、本実施の形態の光学素子100では、フォトニック結晶層20の上に高屈折率層40が形成されているため、フォトニック結晶層20の面と交差する方向に対して光を確実に閉じ込めておくことができる。従って、本実施の形態に係る光学素子100によれば、光の伝搬効率の向上を図ることができる。
【0034】
また、一般に有機材料は無機材料よりも屈折率が低いため、低次の伝搬モードを透過させるためのフォトニック結晶層20の厚さは、無機材料で形成した場合と比較して厚くなる。このため、光学素子100によれば、フォトニック結晶層20が厚膜化した場合であっても、入出射端面の面積を十分に確保して、光ファイバなどの光学部品との結合効率を向上させることができる。
【0035】
(変形例1)
図2(A)は、本実施の形態の変形例1に係る光学素子110を模式的に示す断面図である。なお、本変形例においては、本実施の形態に係る光学素子100と実質的に同様の機能を有する部材には、同様の符号を付して詳細な説明を省略し、主要な相違点について説明する。
【0036】
本変形例に係る光学素子110では、フォトニック結晶層21に凸部31が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造が形成されている。そして、フォトニック結晶層21の上には、フォトニック結晶層21の材料よりも屈折率の高い材料で形成される高屈折率層41が形成されている。この高屈折率層41は、少なくともフォトニック結晶層21の凸部31以外の領域が高屈折率層41の材料で満たされるように形成されればよい。これにより、例えば、図2(B)に示すように、フォトニック結晶層21は、屈折率の変化した領域が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を構成することになる。なお、フォトニック結晶層21は、例えば、図2(C)に示すように、凸部31からなる2次元フォトニック結晶構造の一部に線状の欠陥(線欠陥)60を設けた構造とすることができる。このように、本変形例に係る光学素子110においても、上記実施の形態で説明した光学素子100の場合と同様の作用や効果を奏することができる。
【0037】
(変形例2)
図3(A)は、本実施の形態の変形例2に係る光学素子120を模式的に示す断面図である。なお、本変形例においては、本実施の形態に係る光学素子100と実質的に同様の機能を有する部材には、同様の符号を付して詳細な説明を省略し、主要な相違点について説明する。
【0038】
本変形例に係る光学素子120では、上記実施の形態で説明した光学素子100の構成に加えて、高屈折率層40の上に非線形光学材料を用いた光非線形層70を有する。このような非線形光学材料としては、例えば、二硫化炭素を含む有機材料や無機材料、SiOゲル、TiOゲル、ポリチオフェン、ポリフェニルビニレン、ポリアセチレン、アルミナゲル、水酸化アルミニウム、Alq3、DCM色素等を用いることができる。これらの非線形光学材料を用いることによって、フォトニックバンドを用途に応じて制御することが可能になり、ポッケルス効果やカー効果などの非線形光学効果をフォトニック結晶層20を通過する光に対して与えることができる。
【0039】
従って、光学素子120によれば、フォトニック結晶層20を通過する光に対して、例えば、群速度の変化を与えることによって光の波長の変換を行う光波長変換器や、位相速度の変化を与えることによって光信号を変調する光変調器などを実現することができる。
【0040】
また、本変形例は、図3(A)に示した光学素子120に限られず、例えば、図3(B)に示すように、フォトニック結晶層20と高屈折率層40との間に光非線形層70を設けた光学素子130や、図1(A)に示す光学素子100の構造において、高屈折率層40の材料を上記した非線形光学材料で形成した構成などにも適用することができる。
【0041】
(変形例3)
図4(A)は、本実施の形態の変形例4に係る光学素子140を模式的に示す平面図である。なお、本変形例においては、本実施の形態に係る光学素子100と実質的に同様の機能を有する部材には、同様の符号を付して詳細な説明を省略し、主要な相違点について説明する。
【0042】
本変形例に係る光学素子140は、一つの入射端面51に対して、複数の出射端面53〜57を有しており、光偏向素子または分波器として用いることができる。かかる光学素子140は、2次元フォトニック結晶構造において、入出射端面が平行なときは、出射光が入射光と平行になるが、出射端面を入射端面と非平行に設けることにより結晶中を通過する光について大きな偏向角が得られることを利用したものである。
【0043】
かかる光学素子140の具体的な構成としては、入射端面51に対して所与の角度を有する非平行出射端面53〜57を形成することにより実現することができる。このときの入射端面51に垂直な角度を0°とした場合、入射角θiは、例えば、10°〜14°とすることができ、出射角θoは、例えば、−50°〜50°とすることができる。このように、光学素子140によれば、1の入射光を複数の偏向された出射光に変換することができる光偏向素子や分波器を実現することができる。
【0044】
なお、本変形例においては、上記したように少なくとも入射端面と出射端面とが非平行となればよいため、図4(B)に示す光学素子142のように、入射端面51に対して出射端面58が曲面となるように形成することによっても光偏向素子や分波器を実現することができる。かかる光学素子142においては、θiを例えば、30°とした場合に、出射角θoを例えば、−50°〜50°とすることができる。
【0045】
なお、光学素子140、142は、入射角度θiと出射角度θoとの関係において、入射端面と出射端面との角度や曲率を変更することにより、上記に例示した以外の態様を実現することができる。
【0046】
2.光学素子の製造方法
図5(A)〜図5(C)は、本発明の第2の実施の形態に係る光学素子の製造方法に関する工程の一例を模式的に示す図である。本実施の形態においては、第1の実施形態で説明した光学素子100を製造する場合を例にとり説明する。
【0047】
まず、図5(A)に示すように、基板10の上にフォトニック結晶層20となる有機材料を塗布する。かかる有機材料は、例えば、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂などを用いることができる。
【0048】
次に、図5(B)に示すように、凸部が周期的に配列されたスタンパ300を用いて、基板10との間でフォトニック結晶層20を型押ししながら、有機材料を硬化させる。これにより、フォトニック結晶層20にスタンパ300の凸部に対応する周期的な凹部が形成されて、2次元フォトニック結晶構造が設けられる。なお、スタンパ300としては、例えば、Niなどの金属を用いることができる。なお、かかる工程においては、スタンパ300として凹部が周期的に配列されたものを用いれば、第1の実施形態の変形例1において説明した光学素子110を形成することができる。
【0049】
最後に、図5(C)に示すように、高屈折率の材料(例えば、TiO、TaO)から成る高屈折率層40を例えば、蒸着法を用いて形成することにより、光学素子100を得ることができる。かかる工程では、必要に応じて、フォトニック結晶層20と高屈折率層40との間や高屈折率層40の上に非線形光学材料からなる層を形成することができる。これにより第1の実施形態の変形例3において説明した光学素子120、130を形成することができる。
【0050】
このように、本実施の形態に係る製造方法では、スタンパ300を2次元フォトニック結晶構造のパターニングのために繰返し用いることで、同一パターンを有するフォトニック結晶層20を効率的にかつ再現性良く量産することができる。なお、上記における各層の成膜方法については、一例を示したものであり、公知の成膜方法の中から好適な方法を選択して用いることが可能である。
【0051】
ここで、本実施の形態に用いられるスタンパ300は、例えば、以下に示す手法で作成することができる。
【0052】
図6(A)〜(E)は、本実施の形態に係る製造方法に用いられるスタンパ300の製造工程を模式的に示す図である。
【0053】
まず、図6(A)に示すように、例えば、Siなどからなる基板200を用意し、基板200の上にレジスト210を塗布する。
【0054】
次に、図6(B)に示すように、レジスト210を例えば、EB(Electron Beam)露光してパターニングする。このときのパターン形状は三角格子状や正方格子状とすることができる。
【0055】
次に、図6(C)に示すように、基板200を例えば、ICP(Ion Coupled Plasma)エッチングにより基板200の表面上に周期的に配列された凹部220を形成する。
【0056】
次に、図6(D)に示すように、例えば、Niなどの被成型体を基板200の表面に押し付けて、被成型体を型押しする。
【0057】
最後に、図6(E)に示すように、基板200から被成型体を取り外して、表面上に凸部310が周期的に配列されたスタンパ300を得ることができる。
【0058】
(変形例1)
図7(A)〜図7(C)は、本実施の形態の製造工程の変形例1を模式的に示す図である。なお、本変形例においては、本実施の形態に係る製造工程で用いた部材と実質的に同一の部材には、同様の符号を付して詳細な説明を省略し、主要な相違点について説明する。
【0059】
本変形例では、図7(A)に示すように、凸部が周期的に形成されたスタンパ300上に有機材料を塗布してフォトニック結晶層20を硬化させる。そして、図7(B)に示すように、スタンパ300からフォトニック結晶層20を取り外すと、スタンパ300の凸部に対応する凹部が主面上にパターニングされて2次元フォトニック結晶構造を得ることができる。
【0060】
最終的には、図7(C)に示すように、フォトニック結晶層20の上に高屈折率層40を形成して光学素子を得ることができる。かかる場合においては、型押しのための基板が必要とされないため、素子を小型化することができる。
【0061】
(変形例2)
図8(A)〜図8(C)は、本実施の形態の製造工程の変形例2を模式的に示す図である。なお、本変形例においても、本実施の形態に係る製造工程で用いた部材と実質的に同一の部材には、同様の符号を付して詳細な説明を省略し、主要な相違点について説明する。
【0062】
本変形例では、図8(A)に示すように、スタンパ300の形成工程で使用した基板200を成型用部材として用いる。まず、基板200上に有機材料を塗布してフォトニック結晶層20を硬化させる。そして、図8(B)に示すように、基板200からフォトニック結晶層20を取り外すと、基板200の凹部に対応する凸部が主面上にパターニングされて2次元フォトニック結晶構造を得ることができる。
【0063】
最終的には、図8(C)に示すように、フォトニック結晶層20の上に高屈折率層40を形成して光学素子を得ることができる。かかる場合においても、型押しのための基板が必要とされないため、素子を小型化することができる。
【0064】
3.光伝送装置
本発明の第3の実施の形態として、第1の実施形態およびその各変形例で説明した光学素子100〜142を光伝送装置に適用する場合について説明する。
【0065】
本実施の形態に係る光伝送装置としては、コンピュータ、ディスプレイ、記憶装置、プリンタ等の各種電子機器を相互に接続するための光インターフェース装置が挙げられる。このような光伝送装置において、光学素子100〜142は、光ファイバとの接続部として用いたり、信号の分配などを行う光処理部品に用いることができる。また、その他の光通信の用途としては、光通信システムにおける中継設備や交換設備等に用いられる光ルーターや光スイッチャーなどが挙げられる。これにより、光信号の分配や接続切換えが可能となり、全光アクセス方式(FTTH)の光通信システムの構築が可能となる。
【0066】
以上に、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は蒸気実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨範囲内で各種の態様を取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る光学素子を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る光学素子の変形例を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る光学素子の変形例を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係る光学素子の変形例を示す図である。
【図5】第2の実施形態に係る光学素子の製造工程を示す図である。
【図6】第2の実施形態に係るスタンパの製造工程を示す図である。
【図7】第2の実施形態に係る光学素子の製造工程の変形例を示す図である。
【図8】第2の実施形態に係る光学素子の製造工程の変形例を示す図である。
【符号の説明】
10 基板、20 フォトニック結晶層、30 凹部、40 高屈折率層、100 光学素子

Claims (11)

  1. 有機材料で形成され、かつ主面上に凸部または凹部が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有するフォトニック結晶層と、
    前記フォトニック結晶層の上に、該フォトニック結晶層の材料より屈折率の高い材料で形成される高屈折率層と、
    を含む、光学素子。
  2. 請求項1において、
    前記フォトニック結晶層は、2次元フォトニック結晶構造内に、導波路として機能する線欠陥を含む、光学素子。
  3. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記フォトニック結晶層と前記高屈折率層との間または前記高屈折率層の上に、光学的非線形性を有する材料で形成された層を含む、光学素子。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記高屈折率層は、非線形光学材料で形成される、光学素子。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子を含む、光偏向器。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子を含む、光分波器。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子を含む、光波長変換器。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子を含む、光変調器。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子を含む、光伝送装置。
  10. 所与の基板上に有機材料を塗布し、
    表面上に周期的な凸部または凹部を有するスタンパを用いて、前記有機材料を前記基板と前記スタンパとで押圧したまま硬化させることにより、主面上に該スタンパの凸部に対応する凹部または該スタンパの凹部に対応する凸部が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有するフォトニック結晶層を形成し、
    前記フォトニック結晶層の上に、前記有機材料より屈折率の高い材料で高屈折率層を形成すること、を含む光学素子の製造方法。
  11. 表面上に周期的な凸部または凹部を有するスタンパの上に、有機材料を塗布し、
    前記有機材料を硬化させることにより、主面上に該スタンパの凸部に対応する凹部または該スタンパの凹部に対応する凸部が周期的に配列された2次元フォトニック結晶構造を有するフォトニック結晶層を形成し、
    前記フォトニック結晶層の上に、前記有機材料より屈折率の高い材料で高屈折率層を形成すること、を含む光学素子の製造方法。
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