JP2004205720A - 平版印刷用原版の製造方法および平版印刷用原版 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】帯状のアルミニウム薄板であるアルミニウムウェブの少なくとも一方の面を粗面化して砂目立て面を形成し、前記砂目立て面に製版層形成液を塗布し、乾燥して製版層を形成する平版印刷版用原版の製造方法であって、前記アルミニウムウェブが厚いときは薄いときよりも高い温度で前記乾燥を行う平版印刷用原版の製造方法、および前記製造方法で得られた平版印刷版用原版
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平版印刷用原版の製造方法および平版印刷用原版に関し、特に、感度安定性と製版層の強度安定性に優れた感熱ポジ型レーザ刷版が得られる平版印刷用原版の製造方法および前記製造方法で得られる平版印刷用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザの発展は目覚ましく、特に、近赤外線から赤外線領域に発光領域を持つ固体レーザや半導体レーザでは、高出力・小型化が進んでいる。したがって、コンピュータ等のディジタルデータから直接製版する際の露光光源として、これらのレーザは非常に有用である。
【0003】
前述の赤外線領域に発光領域を持つ赤外線レーザを露光光源として使用する平版印刷版材料としては、たとえば感熱ポジ型レーザ刷版がある。
【0004】
感熱ポジ型レーザ刷版は、通常、アルカリ可溶性のバインダ樹脂と、光を吸収して熱を発生する光−熱変換型染料(以下、「IR染料」という。)とを必須成分として含有する製版層を備える(特許文献1)。
【0005】
前記感熱ポジ型レーザ刷版を露光しない状態においては、製版層中のIR染料と前記バインダ樹脂とが相互作用するので、前記バインダ樹脂は、アルカリへの溶解性が低い状態にある。
【0006】
ここで、前記感熱ポジ型レーザ刷版を、赤外線レーザを照射して露光すると、非露光部(画像部)においては、製版層中のIR染料と前記バインダ樹脂との相互作用はそのまま保持されるから、前記バインダ樹脂は、アルカリ溶解性が低い状態に保持される。一方、露光部(非画像部)においては、前記IR染料等が光を吸収して熱を発生することにより、前記IR染料等と前記バインダ樹脂との相互作用が弱くなり、前記製版層はアルカリ性水溶液に溶解し易くなる。
【0007】
したがって、露光後の感熱ポジ型レーザ刷版をアルカリ現像液で現像すると、露光部(非画像部)がアルカリ現像液に優先的に溶解して平版印刷版が形成される。
【0008】
前記感熱ポジ型レーザ刷版を、可視光露光型平版印刷版としてこれまで一般的に使用されてきたUV露光ポジ型平版印刷版と比較する。
【0009】
前記UV露光ポジ型平版印刷版は、可視光〜紫外線領域の光で露光するものであり、感光層中に、アルカリ可溶性のバインダ樹脂とキノンジアジド化合物やオニウム塩とを含有する。
【0010】
前記UV露光ポジ型平版印刷版を露光すると、前記キノンジアジド化合物およびオニウム塩は、非露光部(画像部)では溶解阻止剤として作用するが、露光部(非画像部)では、前記感熱ポジ型レーザ刷版とは異なり、光分解して酸を生成し、この酸が前記バインダ樹脂の溶解促進剤として作用する。
【0011】
したがって、露光部と非露光部とのアルカリ現像液に対する溶解度の差が大きい。
【0012】
これに対して、前記感熱ポジ型レーザ刷版は、露光部(非画像部)においては、前記IR染料と前記バインダ樹脂との相互作用が弱まることによって前記バインダ樹脂のアルカリ可溶性を発現させるのみであり、前記IR染料が溶解促進剤として作用するわけではない。
【0013】
したがって、前記感熱ポジ型レーザ刷版においては、前記UV露光ポジ型平版印刷版に比較して露光部と非露光部との間の溶解度の差が小さい。
【0014】
【特許文献1】
特開2001−33945号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
前記感熱ポジ型レーザ刷版は、一般に帯状のアルミニウム薄板であるアルミニウムウェブのコイルを連続的に巻き戻しながら粗面化処理、陽極酸化処理、および親水化処理などの各種の処理を行い、得られた支持体ウェブの粗面化面に赤外線感光層形成液を塗布して乾燥することにより、製造される。
【0016】
しかしながら、前記感熱ポジ型レーザ刷版は、前述のように露光部と非露光部との間の溶解度の差が小さく、換言すれば画像形成ラチチュードが狭いので、得られる感熱ポジ型レーザ刷版の露光感度がアルミニウムウェブの板厚の変化に大きく左右されることが多々あった。
【0017】
また、露光、現像、および印刷時において前記感熱ポジ型レーザ刷版を取り扱う際に、赤外線感光層がレーザ露光機や自動現像機などの部品と接触することにより、赤外線感光層の表面が傷つき、現像後に画像部に抜けが生じることがあったが、このキズ状膜抜けの発生し難さ、即ち、赤外線感光層の強度も、前記アルミニウムウェブの板厚が変化に大きく左右されることが多かった。
【0018】
本発明は、感熱ポジ型レーザ刷版のように画像形成ラチチュードの狭い平版印刷用原版を製造する際に、アルミニウムウェブの板厚が変化するなどの条件変化があったときにも、前記条件変化によって露光感度や膜強度などが大きく左右されることがなく、良好な性能の製品を安定に製造できる平版印刷用原版の製造方法、および前記製造方法で製造される平版印刷用原版の提供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、帯状のアルミニウム薄板であるアルミニウムウェブの少なくとも一方の面を粗面化して砂目立て面を形成し、前記砂目立て面に製版層形成液を塗布し、乾燥して製版層を形成する平版印刷用原版の製造方法であって、前記アルミニウムウェブが厚くなるに従い、乾燥温度を上げることを特徴とする平版印刷用原版の製造方法に関する。
【0020】
前記製造方法においては、前記アルミニウムウェブが厚い場合には、より高い温度で乾燥を行い、前記アルミニウムウェブが薄い場合には、より低い温度で乾燥を行うことにより、アルミニウムウェブが薄いときに前記アルミニウムウェブの表面温度が高くなりすぎたり、アルミニウムウェブが厚いときに前記アルミニウムウェブの表面温度が低くなりすぎたりすることが防止される。したがって、前記アルミニウムウェブの厚みに依らず、一定の性能を有する平版印刷用原版が製造できる。
【0021】
請求項2に記載の発明は、前記アルミニウムウェブの厚みが0.1mm増加する毎に20±3℃高い乾燥温度で前記乾燥を行う平版印刷用原版の製造方法に関する。
【0022】
前記製造方法においては、前記アルミニウムウェブが厚い場合においても薄い場合においても、前記アルミニウムウェブの表面温度の変動が特に少ないから、感熱ポジ型レーザ刷版の製造に好適に適用できる。
【0023】
請求項3に記載の発明は、前記製版層が、感熱ポジ型画像形成層である平版印刷用原版の製造方法に関する。
【0024】
前記製造方法は、請求項1に記載の製造方法を感熱ポジ型レーザ刷版に適用した例である。
【0025】
感熱ポジ型レーザ刷版においては、前述のように、前記露光感度と膜強度とは、製版層形成液塗布後の乾燥時におけるアルミニウムウェブの表面温度に大きく影響されると考えられる。
【0026】
しかし、前記製造方法によれば、アルミニウムウェブの厚みが変化したときの表面温度の変動が少なく、前記表面温度を厳密に制御できる。
【0027】
したがって、露光感度と膜強度との両方に優れた感熱ポジ型レーザ刷版を安定に製造できる。
【0028】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の製造方法で製造されたことを特徴とする平版印刷用原版に関する。
【0029】
前記平版印刷版は、アルミニウムウェブの板厚が異なるものであっても露光感度と膜強度との両方に優れている。前記特長は、前記平版印刷用原版が感熱ポジ型レーザ刷版である場合に特に著しい。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法が適用できる平版印刷用原版としては、たとえば、感熱ポジ型レーザ刷版および感熱ネガ型レーザ刷版などが挙げられる。
【0031】
以下、これらの平版印刷用原版について詳説する。
【0032】
1.製版層
(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂
前記感熱ポジ型レーザ刷版としては、支持体ウェブ上に、赤外レーザ用ポジ感熱性組成物からなる製版層を設けたものが挙げられる。
【0033】
前記製版層は、前述のように、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂と、(b)光を吸収して熱を発生する化合物とを含有する。
【0034】
a.アルカリ水溶液可溶性樹脂(a)
アルカリ水溶液可溶性樹脂(a)としては、[従来の技術]の欄で述べた「バインダ樹脂」が挙げられ、具体的には、ノボラック樹脂や、側鎖にヒドロキシアリール基を有するヒドロキシアリールポリマーなどが挙げられる。
【0035】
前記ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を酸性条件下で縮合させた樹脂であり、好ましい例として、たとえばフェノールとホルムアルデヒドとの縮合体、m−クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合体、p−クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合体、o−クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合体、オクチルフェノールとホルムアルデヒドとの縮合体、m−/p−混合クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合体、フェノール/クレゾール(m−,p−,o−またはm−/p−,m−/o−,o−/p−混合のいずれでもよい)の混合物とホルムアルデヒドとの縮合体などが挙げられる。
【0036】
これらのノボラック樹脂は、重量平均分子量が800〜200,000で、数平均分子量が400〜60,000のものが好ましい。
【0037】
アルカリ水溶液可溶性樹脂(a)のもうひとつの例であるヒドロキシアリールポリマーは、側差にヒドロキシアリール基を有するポリマーである。前記ヒドロキシアリール基は、−OH基が1個以上結合したアリール基である。
【0038】
前記アリール基としては例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基等を挙げることができるが、入手の容易さ及び物性の観点から、フェニル基あるいはナフチル基が好ましい。
【0039】
したがって、ヒドロキシアリール基としては、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基、テトラヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基等が好ましい。
【0040】
これらのヒドロキシアリール基は、さらに、ハロゲン原子、炭素数20個以下の炭化水素基、炭素数20個以下のアルコキシ基、および炭素数20個以下のアリールオキシ基から選択される1または2以上の置換基を有していてもよい。
【0041】
これらのヒドロキシアリール基は、ヒドロキシアリールポリマーの主鎖にペンダント状にポリマー主鎖へ結合しているが、前記主鎖との間に連結基を介して結合していても良い。
【0042】
b.光を吸収して熱を発生する化合物(b)
光を吸収して熱を発生する化合物(b)としては、[従来の技術]の欄で挙げたIR染料などの公知の種々の顔料や染料等が好適に使用できる。
【0043】
前記顔料としては、市販の顔料およびカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が挙げられる。
【0044】
前記顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が挙げられる。
【0045】
前記顔料としては、カーボンブラックが好適に用いられる。
【0046】
前記顔料は、表面処理をせずに用いてもよく、表面処理をほどこして用いてもよい。
【0047】
前記表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等がある。前記表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)および「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
【0048】
前記顔料の粒径は、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜1μmがより好ましく、0.1〜1μmが特に好ましい。前記顔料の粒径が、0.01μm以上であれば、製版層塗布液中で安定に分散するから好ましい。また、10μm以下であれば、均一性に優れた製版層が得られる。
【0049】
前記顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。前記分散には、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等の分散機が用いられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
【0050】
一方、前記染料としては、市販の染料および文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが挙げられ、例えば、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。前記顔料、又は染料のうち赤外光、又は近赤外光を吸収する顔料・染料が、赤外光又は近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で、特に好ましい。
【0051】
前記染料として、具体的には特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0052】
また、前記染料としては、米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号公報に開示されているピリリウム化合物、Epolight III−178、EpolightIII−130、Epolight III−125、EpolightV−176A等は特に好ましく用いられる。
【0053】
また、米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料も、特に好ましい例として挙げられる。
【0054】
前記顔料および染料の配合量は、印刷版材料全固形分に対して0.01〜50重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましい。前記染料の場合には、0.5〜10重量%が特に好ましく、顔料の場合には、3.1〜10重量%が特に好ましい。前記顔料又は染料の配合量が、0.01重量%以上であれば、良好な感度が得られる。一方、50重量%以下であれば、製版層の均一性が失われることがなく、耐久性の良好な製版層が得られる。
【0055】
前記染料および顔料は、その他の成分とともに同一の層に配合してもよいし、ぞの他の成分とは別の層に配合してもよい。
【0056】
前記染料および顔料をその他の成分とは別の層に配合する場合には、熱分解性であり、かつ分解しない状態ではアルカリ水溶液可溶性樹脂(a)の溶解性を実質的に低下させる物質を含む層に隣接した層に配合するのが好ましい。
【0057】
また、前記染料又は顔料とアルカリ水溶液可溶性樹脂(a)とは、同一の層中に配合するのが好ましいが、別の層に配合してもよい。
【0058】
c.その他の成分(c)
その他の成分(c)としては、種々の添加剤が挙げられ、具体的には、オニウム塩、o−キノンジアジド化合物、芳香族スルホン化合物、芳香族スルホン酸エステル化合物等の熱分解性であり、分解しない状態ではアルカリ水可溶性高分子化合物(a)の溶解性を実質的に低下させる物質がある。前記添加剤を配合すれば、画像部の現像液への溶解阻止性の向上を図ることができる。
【0059】
前記オニウム塩としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、ジアゾニウム塩が特に好ましく、前記ジアゾニウム塩としては、特開平5−158230号公報に記載のものが好ましい。
【0060】
前記オニウム塩の対イオンとしては、四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることができる。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸のごときアルキル芳香族スルホン酸が好適に挙げられる。
【0061】
前記o−キノンジアジド化合物としては、1以上のo−キノンジアジド基を有する化合物で、熱分解によりアルカリ可溶性を増すものであれば、種々の構造の化合物が好適に使用できる。前記o−キノンジアジド化合物は、熱分解によりアルカリ水溶液可溶性樹脂(a)の溶解性を抑制する溶解抑制能を失う上に、o−キノンジアジド基自体がアルカリ可溶性の物質に変化するので、熱分解することによってアルカリ水溶液可溶性樹脂(a)の溶解促進剤として作用する。
【0062】
前記o−キノンジアジド化合物の配合量は、印刷版材料全固形分に対して1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましく、10〜30重量%が特に好ましい。
【0063】
前記o−キノンジアジド化合物以外の添加剤の配合量としては、1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましく、10〜30重量%が特に好ましい。前記添加剤と結着剤とは、同一層に含有させることが好ましい。
【0064】
また、更に感度を向上させる目的で、無水フタル酸などの環状酸無水物、ビスフェノールA、p−ニトロフェノール等のフェノール類、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の有機酸類を配合することもできる。前記環状酸無水物、フェノール類又は有機酸類の印刷版材料中に占める割合としては、0.05〜20重量%が好ましく、0.1〜15重量%がより好ましく、0.1〜10重量%が特に好ましい。
【0065】
その多の成分(c)としては、他に、塗布性を向上させるために、界面活性剤、例えば特開昭62−170950号公報に記載のフッ素系界面活性剤等を配合することができる。前記界面活性剤の含有量は、前記画像記録材料の0.01〜1重量%が好ましく、0.05〜0.5重量%がより好ましい。
【0066】
本発明の画像形成材料は、前記各成分を溶媒に溶解させた後、後述の支持体ウェブ上に塗布して形成される。
【0067】
2.支持体ウェブ
前記支持体ウェブとしては、寸度的に安定な板状物が好ましく、例えば、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、紙、前記プラスチックフィルムがラミネートされた紙、上記金属板のところで挙げられた金属がラミネートまたは蒸着された紙などが挙げられる。
【0068】
支持体ウェブとしては、ポリエステルフィルムおよびアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウムウェブが特に好ましい。
【0069】
前記アルミニウムウェブは、純アルミニウム、またはアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含むアルミニウム合金から形成された帯状薄板である。前記アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。前記アルミニウム合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下が好ましい。前記アルミニウムウェブとしては、純アルミニウムからなるものが好ましいが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このように、アルミニウムウェブは、その組成が特定されるものではなく、公知公用のアルミニウムおよびその合金を利用することができる。
【0070】
前記アルミニウムウェブの厚みは、印刷機へのフィット性や支持体ウェブの強度およびハンドリング性などの理由により、約0.1〜0.5mmの範囲が好ましい。
【0071】
前記アルミニウムウェブを粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。
【0072】
アルミニウムウェブの粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する機械的粗面化処理、電気化学的に表面を溶解粗面化する電解粗面化処理、および化学的に表面を選択溶解させる化学的粗面化処理などにより行われる。
【0073】
機械的粗面化処理としては、ボールグレイン処理、ブラシグレイン処理、ブラスト処理、バフ研磨などの公知の処理がある。
【0074】
また、電解粗面化処理としては、前記アルミニウムウェブを塩酸または硝酸電解液中で交流または直流により電気分解する方法がある。
【0075】
前記粗面化においては、機械的粗面化処理、電解粗面化処理、および化学的粗面化処理を2以上組み合わせた複合粗面化処理を行うこともできる。
【0076】
粗面化されたアルミニウムウェブは、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。
【0077】
アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては多孔質酸化皮膜を形成するものならば、いかなるものでも使用することができる。一般には硫酸、リン酸、シュウ酸、クロム酸、またはそれらの混合液が用いられる。
【0078】
前記電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
【0079】
陽極酸化の処理条件は、用いる電解質によって変わるので一概に特定し得ないが、一般的には電解質の濃度が1〜80重量%、液温は5〜70℃、電流密度1〜60A/dm2、電気1〜100V、電解時間5秒〜300秒の範囲にあれば適当である。
【0080】
陽極酸化皮膜の量は、1.0g/m2以上が好ましい。陽極酸化皮膜の量が、1.0g/m2未満の場合には、耐刷性が不充分であったり、平版印刷版として用いた場合には、非画像部に傷が付き易くなって、印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚れ」が生じ易くなることがある。
【0081】
前記陽極酸化処理を施された後、前記アルミニウムの表面は、必要に応じて親水化処理が施される。親水化処理としては、米国特許第2714066号、第3181461号、第3280734号及び第3902734号各明細書に開示されているようなアルカリ金属シリケ−ト(例えば珪酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体ウェブが珪酸ナトリウム水溶液中で浸漬されるか、また電解処理される。他に特公昭36−22063号公報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウム、および、米国特許第3276868、第4153461号および第4689272号各明細書に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法なども用いられる。
【0082】
3.製版層の形成
3−1 塗布
製版層形成液としては、前記赤外線レーザ用ポジ型感光性組成物のところで述べたアルカリ水溶液可溶性樹脂(a)、化合物(b)、およびその他の成分(c)を適宜の溶媒に溶解または懸濁させた液体が挙げられる。
【0083】
前記製版層形成液中の全固形分濃度としては、1〜50重量%が好ましい。
【0084】
また塗布、乾燥後に得られる支持体ウェブ上の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、感光性平版印刷版の製造に用いる場合には、一般的に、0.5〜5.0g/m2が好ましい。
【0085】
前記製版層形成液の塗布方法には、特に制限はなく、公知の塗布方法、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等が挙げられる。前記塗布の量が少なくなるにつれて、見かけの感度は大になるが、製版層の皮膜特性は低下する。
【0086】
3−2 乾燥
次に乾燥方法について記載する。乾燥方法としては、乾燥装置内に加熱ロールを配置し、加熱ロールに支持体ウェブをラップさせて搬送しながら熱風を吹き付けて乾燥する特開平6−63487号に記載の方法、支持体ウェブの上下面からノズルによりエアーを供給し支持体ウェブを浮上させながら乾燥する方法、帯状物の上下に配設した加熱板からの放射熱により乾燥する特開昭60−149871号公報に記載の方法、およびロール内部に熱媒体を導通し加熱しそのロールと支持体ウェブの接触による熱伝導により乾燥する特開昭60−21334号公報に記載の方法等がある。
【0087】
乾燥による溶剤蒸気の塗布面近傍からの除去性や、アルミニウムウェブへの高温物体の直接接触による膨張・収縮による擦れキズ発生などを考慮して、熱風を塗布面あるいは両面から吹き付ける方式が通常用いられる。
【0088】
またウェブ幅方向に均一な加熱を行うためには、幅方向に均一な風速でかつ、面にほぼ垂直に吹き付ける方式が用いられる。
【0089】
本発明の製造方法においては、全てのアルミニウムウェブを同等に乾燥するために、その加熱制御を、支持体ウェブの厚みに応じて熱風の温度を適宜変えることによって達成する。
【0090】
感熱ポジ型レーザ刷版においては、塗布液溶剤の乾燥だけでなく、その後のキュアリングとしての加熱乾燥も必要であり、そのための適切な乾燥温度条件の設定が必要となる。
【0091】
支持体ウェブの厚さが厚い場合と薄い場合とで同一の乾燥温度で乾燥を行うと、熱容量の違いにより、厚い支持体ウェブの場合、乾燥で得られる製版層そのものの温度が、薄い支持体ウェブの場合よりも低くなり、薄い支持体ウェブの場合に比べ、得られる製版層の露光感度は過度に高感度化し、膜強度は低下してしまうことが判明した。
【0092】
種々の厚さの支持体ウェブにおいて、得られる製版層の露光感度と膜強度とを一定にし、性能安定性を確保するために、支持体ウェブの厚さと露光感度および膜強度との関係と、乾燥温度との関係を種々検討した結果、前記支持体ウェブの厚さが厚いときは乾燥温度を高くし、前記厚さが薄いときは前記乾燥温度を低くすればよいことを本発明者らは見出した。前記支持体ウェブの厚みと乾燥温度との関係は、具体的には、支持体ウェブの厚さが、基準となる厚さから0.1mm増加する毎に、乾燥温度を、前記基準となる厚さに対応する乾燥温度よりも20℃±3℃づつ高くし、前記支持体ウェブの厚さが0.1mm減少する毎に、前記基準となる厚さに対応する乾燥温度よりも20℃±3℃づつ低くする。たとえば、厚さ0.24mmの支持体ウェブを基準にした場合、厚さ0.15mmの支持体ウェブの場合は、前記基準となる支持体ウェブにおける乾燥温度よりも18℃低い温度の熱風で乾燥を行い、厚さが0.30mmの支持体ウェブの場合、12℃高温の熱風にて乾燥を行えば、厚さが0.24mmの支持体ウェブのときと同等の露光感度および膜強度を有する製版層が得られる。
【0093】
支持体ウェブの厚さが前記基準厚みから0.1mm増加したときの乾燥温度、換言すれば熱風温度の増加が23℃以内であれば、得られる製版層の露光感度が大きく低下するという問題が生じることがないから好ましい。一方、前記乾燥温度の増加が17℃以上であれば、得られる製版層の膜強度が大きく低下するという問題が生じないから好ましい。
【0094】
支持体ウェブの厚さが前記基準厚みから0.1mm減少したときの乾燥温度、換言すれば熱風温度の増加が23℃以内であれば、得られる製版層の膜強度が大きく低下するという問題が生じないから好ましい。前記乾燥温度の減少が17℃以上であれば、得られる製版層の感度が大きく低下するという問題が生じないから好ましい。
【0095】
なお、前記支持体ウェブの基準となる厚さは、製版層の処方によって任意に決定される。
【0096】
以上のように塗布・乾燥工程を終了した平版印刷用原版は、必要に応じて、自然に、または強制的に常温まで冷却される。常温まで冷却された平版印刷用原版は、必要に応じて巻き取られた後、シート状にカットされる。
【0097】
カット機には、あらかじめロール状に巻かれたウェブを順次巻き出す送出機が配設されており、送出機から送り出された長尺状の平版印刷用原版がレベラでカール矯正されたのち、合紙が貼り合わされ、帯電により密着されて、連続裁断刃により所定の幅に連続トリミングされたのち、測長装置で送り長が検出され、指示されたタイミングでカッタにより切断され、所望のシートサイズにカットされる。
【0098】
3−3 合紙
合紙としては、材料コストが低いものを選択することで、製造コストを低減できる。たとえば、合紙として、木材パルプを100%使用した紙や、木材パルプを100%使用せず合成パルプを使用した紙、及びこれらの表面に低密度ポリエチレン層または高密度ポリエチレン層を設けた紙等を使用することができる。特に合成パルプやポリエチレン層を使用しない紙では材料コストが低くなるので、低コストで合紙を製造することができる。より具体的には、漂白クラフトパルプを叩解し、4%の濃度に希釈した紙料にサイズ剤を原紙重量の0.1%、紙力剤を0.2%になるように加え、さらに硫酸アルミニウムをPHが5.0になるまで加えた紙料を用いて抄造した下記表1に示すような合紙が挙げられるが、もちろんこれに限定されない。
【0099】
【表1】
(注1) 1枚のシートの任意の位置の厚みをJIS P 8118に従って測定した最大値と最小値の差。
(注2)110℃で1時間乾燥させた寸法(A)と、その後20℃で湿度65%RHの環境下で3時間放置したときの寸法(B)とから、伸縮度(率) = (B−A)・A×100で求める。
(注3)合紙を150mm×150mmのシートに切断し、このシートを温度20℃で湿度65%RHの環境下で3時間以上放置したのち、同じ環境下で川口電気製作所(株)製の高感度振動容量型ユニバーサル・エレクトロメーター(MMAII−17およびP−601)によって体積抵抗値を測定した。
【0100】
この体積抵抗値(Rv)と測定機の電極面積(19.62cm2)の積から合紙厚み(t)を除して体積固抵抗値(ρv)を求めた。即ち、ρv = 19.62・t×Rvである。
(注4)合紙を150mm×150mmのシートに切断し、このシートを温度20℃で湿度65%RHの環境下で3時間以上放置したのち、同じ環境下で川口電気製作所(株)製の高感度振動容量型ユバーサル・エレクトロメーター(MMAII-17及びP-601)によって表面抵抗値を測定した。
【0101】
この表面抵抗値(Rs)と測定機の電極面積から算出される係数(18.7)の積から表面固有抵値(ρs)を求めた。ρs = 18.7×Rs
(注5)対する接触物は平版印刷版の画像形成面。
(注6)試料20gを細かく切り、純水100gに入れ、密封して110 ℃で10分間加熱後、北川式ガス検知管 (20ppm用)にて測定した。
(注7)6mlの蒸留水中に3mlの合紙試料を入れ、その中に1%の硝酸銀溶液を2滴滴下して白濁の有無を観察する。
【0102】
このようにして製造された平版印刷版用原版に、赤外レーザ光で印刷画像を書き込むことにより、露光を行うことができる。
【0103】
露光後の平版印刷用原版は、アルカリ水溶液によって現像できる。
【0104】
前記アルカリ水溶液に使用されるアルカリ化合物しては、たとえば、
ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなどの無機アルカリ塩、およびモノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリが挙げられる。
【0105】
前記アルカリ化合物は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0106】
これらのアルカリ水溶液の中で、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のケイ酸塩水溶液が特に好ましい。その理由としては、ケイ酸塩の成分である酸化珪素SiO2とアルカリ金属酸化物 M2Oとの比率と濃度によって現像性の調節が可能となるためであり、例えば、特開昭54−62004号公報、特公昭57−7427号に記載されているようなアルカリ金属ケイ酸塩が挙げられる。
【0107】
前記現像が自動現像機を用いて行われる場合には、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充液)を現像液に加えることによって、長時間現像タンク中の現像液を交換する事なく、多量のPS版を好適に処理できることができる。
【0108】
前記現像液及び補充液には、現像性の促進や抑制、現像カスの分散又は、印刷版画像部の親インキ性を高める目的で、必要に応じて、種々の界面活性剤や有機溶剤を配合できる。前記界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が好ましい。更に、前記現像液及び補充液には、必要に応じて、ハイドロキノン、レゾルシン、亜硫酸、亜硫酸水素酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩等の還元剤、更に有機カルボン酸、消泡剤、硬水軟化剤等を加えることができる。
【0109】
前記現像液及び補充液を用いて現像処理された平版印刷用原版は、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理される。前記画像形成材料を印刷版として使用する場合の後処理としては、これらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
【0110】
前記現像および後処理においては、自動現像機を用いることができる。
【0111】
自動現像機は、一般に現像部と後処理部からなる。現像部は、平版印刷用原版を搬送する装置と各処理液槽およびスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をスプレーノズルから吹き付けて現像処理する。
【0112】
また、前記自動現像機に代えて、処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイドロールなどによって平版印刷用原版を浸漬搬送させて処理する自動製版装置も使用できる。
【0113】
このタイプの自動処理においては、処理量や稼働時間等に応じて各処理液に補充液を補充しながら処理することができる。また、実質的に未使用の処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。
【0114】
以上のようにして得られた平版印刷版は所望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供することができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版としたい場合にはバーニング処理が施される。この様な処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0115】
【実施例】
(実施例1)
JIS A 1050のアルミニウムからなり、0.15mm、0.24mm、0.30mm、および0.40mmの4種類の厚みを有するアルミニウムウェブWを用いて以下に示す手順で平版印刷用原版を作製した。
【0116】
前記アルミニウムウェブWのコイルを、図1に示す製造ラインの送出機1に装着して送り出し、表面処理部2、塗布部3、乾燥部4、表面検査部5を通過させて巻取機6で再びコイル状に巻き取った。
【0117】
表面処理部2においては、アルミニウムウェブWに対し、平均粒径約2.1μmのパミストンと水との懸濁液をアルミニウム表面に供給しながら、回転ナイロンブラシによりブラシグレイニング処理した。前記回転ナイロンブラシとしては、第1ブラシおよび第2ブラシを用いた。第1ブラシは、毛長100mm、毛径0.95mm、植毛密度70本/cm2であり、第2ブラシは、毛長80mm、毛径0.295mm、植毛密度670本/cm2であった。ブラシロールの回転はいずれも250rpmであった。
【0118】
アルミニウムウェブWを、ブラシグレイニング後、水洗し、10%水酸化ナトリウムに60℃で25秒間浸漬してアルカリエッチング処理し、さらに流水で水洗後、20%硝酸で中和洗浄、水洗した。
【0119】
次に、前記アルミニウムウェブWを、VA=12.7Vの条件下で矩形波の交番波形電流を用いて、1%硝酸水溶液中で200クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。
【0120】
電解粗面化処理後のアルミニウムウェブWの表面粗さを測定したところ、0.55μm(Ra表示)であった。
【0121】
引き続いて、液温40℃の1%水酸化ナトリウム水溶液に30秒間浸漬し、次いで、液温60℃の30%の硫酸水溶液中に浸漬して40秒間デスマット処理した後、20%硫酸水溶液中で、4A/dm2の電流密度で2.6g/m2の酸化皮膜重量になるように直流で陽極酸化処理した。
【0122】
陽極酸化処理後のアルミニウムウェブWを、水洗・乾燥した後、珪酸ナトリウム2.5重量%水溶液で30℃で10秒処理し、下記の組成の下塗り液をロッドコーターで塗布し、塗膜を80℃で15秒間連続乾燥した。乾燥後の塗膜の被覆量は15mg/m2であった。
【0123】
〔下塗り液〕
・分子量2.8万の下記共重合体 0.3g
【0124】
【化1】
・メタノール 100g
・水 1g。
【0125】
次いで、塗布・乾燥部3において、下記組成の製版層形成液Aを、乾燥後の塗布量が1.2g/m2となるようにロッドコーターで塗布した後、乾燥した。製版層形成液Aは、製版層塗布液Aとも換言できる。
【0126】
【0127】
【化2】
【0128】
乾燥は、トンネル状の第1ゾーン、第2ゾーン、第3ゾーンの3つのゾーンに分かれた乾燥装置を用いて行った。前記第1ゾーン、第2ゾーン、第3ゾーンのそれぞれには、多段式垂直ノズルを設けた。前記多段式垂直ノズルは、アルミニウムウェブWの搬送経路の上方に配置され、ウェブ幅による乾燥温度の差をなくすためにアルミニウムウェブWの全幅に亘って下方に向かって垂直方向に熱風を吹き付けるノズルである。前記乾燥装置において、第1ゾーンは初期徐乾ゾーンであり、乾燥の導入部であるので、得られる平版印刷用原版の性能への影響は殆どないため、熱風の温度を130℃に固定した。一方、第2ゾーンは主たる乾燥を行うゾーンであり、第3ゾーンはキュアリングを行うゾーンであるので、前記第2ゾーンおよび第3ゾーンにおいては、前記多段式垂直ノズルから噴き出す熱風の温度を、使用したアルミニウムウェブWの厚さに応じて設定した。アルミニウムウェブの厚さと設定温度との関係を表2に示す。
【0129】
【表2】
アルミニウムウェブWの厚さが0.30mmの平版印刷用原版について、前記乾燥機の第2ゾーンおよび第3ゾーンの設定温度を変化させて露光感度と製版層の膜強度とを評価したところ、前記乾燥機の第2ゾーンおよび第3ゾーンを160℃に設定した場合に最も良好な露光感度と膜強度とが得られることが判った。結果を表2に示す。なお、前記露光感度および膜強度については、後述する手順に従って評価した。
【0130】
そこで、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの平版印刷用原版においては、第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚さ0.30mmである平版印刷用原版における設定温度である160℃よりも30℃(=20℃×(0.30mm−0.15mm)/0.1mm)低い130℃に設定し、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、前記設定温度160℃よりも12℃(=20℃×(0.30mm−0.24mm)/0.1mm)低い148℃に設定した。そして、厚さが0.40mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版においては、前記設定温度160℃よりも20℃(=20℃×(0.40mm−0.30mm)/0.1mm)高い180℃で乾燥を行った。
【0131】
乾燥後の平版印刷版用原版をコイル状に巻き取とった後、カット機により、ウェブ状の合紙を合わせながらシート状にカットした。
【0132】
前記平版印刷用原版の露光感度および製版層の膜強度は以下の手順で評価した。
【0133】
露光感度については、カナダCREO社製トレンドセッター(40Wの830nm半導体レーザを搭載したプレートセッター)に取付けて露光パワーを変えて露光し、富士写真フイルム(株)製自動現像機PSプロセッサー900VRを用いて現像して画像形成に必要な最小のレーザ光のパワーを求めた。結果を表2に示す。
【0134】
現像液としては、ケイ酸塩を含まない下記の組成の現像液を適宜用いた。フィニッシャー液は富士写真フイルム(株)製FP−2(1:1希釈)を用いた。
【0135】
〔現像液〕 重量%
D−サッカロース 4.8
水酸化ナトリウム 0.34
炭酸ナトリウム 0.70
テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.07
水 94.09。
【0136】
製版層の膜強度については、前記平版印刷版用原版の製版層を、50g/cm2の荷重をかけて擦ったのち、露光することなく、前述の手順に従って現像処理を行い、膜減りの程度を比較した。結果を表2に示す。
【0137】
表2に示すように、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mm、0.24mm、および0.40mmの何れの場合においても、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mmの場合と同様に、露光感度4.5Wおよび膜強度10と良好な露光感度および膜強度を示した。
【0138】
(参考例1)
アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版について、第2乾燥ゾーンおよび第3乾燥ゾーンの温度を175℃に設定した以外は、実施例1とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表2に示す。前記設定温度は、実施例1におけるアルミニウムウェブWの基準厚さ0.30mmに対応する設定温度である160℃よりも15℃高く、したがって、設定温度のウェブ厚みに対する増加割合は20℃±3℃/0.1mmよりも小さかった。
【0139】
表2から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.15mm、および0.24mmの平版印刷用原版においては、露光感度と製版層の膜強度とは実施例1と同様であったが、アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版においては、露光感度は高かったものの、膜強度は実施例1よりも劣っていた。
【0140】
(参考例2)
アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版について、第2乾燥ゾーンおよび第3乾燥ゾーンの温度を185℃に設定した以外は、実施例1とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表2に示す。前記設定温度は、実施例1におけるアルミニウムウェブWの基準厚さ0.3mmに対応する設定温度の160℃よりも25℃高く、したがって、設定温度のウェブ厚みに対する増加割合は20℃±3℃/0.1mmよりも大きかった。
【0141】
表2から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.15mm、および0.24mmの平版印刷用原版においては、露光感度と製版層の膜強度とは実施例1と同様であったが、アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版においては、膜強度は高かったものの、露光感度は実施例1よりも低かった。
【0142】
(参考例3)
アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第2乾燥ゾーンおよび第3乾燥ゾーンの温度を152℃に設定した以外は、実施例1とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表2に示す。前記設定温度は、実施例1における基準となるアルミニウムウェブ厚さ0.30mmに対応する設定温度160℃よりも8℃低く、したがって設定温度のウェブ厚みに対する減少割合は20℃±3℃/0.1mmよりも小さかった。
【0143】
表2から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.15mm、および0.40mmの平版印刷用原版においては、露光感度と製版層膜強度とは実施例1と同様であったが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、膜強度は実施例1よりも高かったものの、露光感度は実施例1よりも低かった。
【0144】
(参考例4)
アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第2乾燥ゾーンおよび第3乾燥ゾーンの温度を144℃に設定した以外は、実施例1とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表2に示す。前記設定温度は、実施例1における基準アルミニウムウェブ厚さ0.30mmに対応する設定温度160℃よりも16℃低く、したがって、設定温度のウェブ厚みに対する減少割合は20℃±3℃/0.1mmよりも大きかった。
【0145】
表2から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.15mm、および0.40mmの場合には、露光感度と製版層膜強度とは実施例1と同様であったが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、露光感度は実施例1よりも高かったものの、膜強度は実施例1よりも劣っていた。
【0146】
(参考例5)
アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの平版印刷用原版について、第2乾燥ゾーンおよび第3乾燥ゾーンの温度を137℃に設定した以外は、実施例1とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表2に示す。前記設定温度は、実施例1におけるアルミニウムウェブWの基準厚さ0.30mmに対応する設定温度160℃よりも23℃低く、したがって、設定温度のウェブ厚みに対する減少割合は20℃±3℃/0.1mmよりも大きかった。
【0147】
表2から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.24mm、および0.40mmの場合には、露光感度と製版層膜強度とは実施例1と同様であったが、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの平版印刷用原版は、膜強度は実施例1よりも高かったものの、露光感度は実施例1よりも低かった。
【0148】
(参考例6)
アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの平版印刷用原版について第2乾燥ゾーンおよび第3乾燥ゾーンの温度を123℃に設定した以外は、実施例1とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表2に示す。前記設定温度は、実施例1における基準となるアルミニウムウェブ厚さ0.30mmに対応する設定温度160℃よりも37℃低く、したがって設定温度のウェブ厚みに対する減少割合は20℃±3℃/0.1mmよりも大きかった。
【0149】
表2から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.24mm、および0.40mmの場合には、露光感度と製版層膜強度とは実施例1と同様であったが、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの場合は、露光感度は実施例1よりも高かったものの、膜強度は劣っていた。
【0150】
(比較例1)
厚さ0.30mmおよび0.24mmのアルミニウムウェブWを用いて平版印刷版を製造した。
【0151】
粗面化、陽極酸化処理、および親水化処理は、実施例1と同様の手順および条件で行った。また、下塗り層の形成も、実施例1と同様の条件および手段で行った。
【0152】
次いで、製版層形成液Aを塗布し、実施例1と同様の乾燥装置において第1〜第3ゾーンの乾燥温度を表2に示すように設定して乾燥し、平版印刷用原版を製造した。
【0153】
即ち、厚さ0.30mmのアルミニウムウェブWについては、実施例1と同様に第1ゾーンの温度を130℃に設定し、第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を160度に設定した。一方、厚さ0.24mmのアルミニウムウェブWについては、第1ゾーンの温度を130℃に設定し、第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を185度に設定した。
【0154】
得られた平版印刷用原版を、実施例1と同様の手順に従って評価した。結果を表2に示す。
【0155】
表2に示すように、厚さ0.24mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版については、露光感度は10と実施例1および参考例1〜6の平版印刷版に比較して著しく劣悪であり、現像不良が発生した。また、現像後の膜減りについては評価できなかった。
【0156】
(比較例2)
厚さ0.15mm、0.24mm、0.30mm、および0.40mmのアルミニウムウェブWを用いて平版印刷版を製造した。
【0157】
粗面化、陽極酸化処理、および親水化処理は、実施例1と同様の手順および条件で行った。また、下塗り層の形成も、実施例1と同様の条件および手段で行った。
【0158】
次いで、製版層形成液Aを塗布し、実施例1と同様の乾燥装置において第1〜第3ゾーンの乾燥温度を表2に示すように設定して乾燥し、平版印刷用原版を製造した。
【0159】
即ち、厚さ0.15mm、0.24mm、0.30mm、および0.40mmの何れのアルミニウムウェブWについても、第1ゾーンの温度を130℃に設定し、第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を160度に設定した。
【0160】
得られた平版印刷用原版を、実施例1と同様の手順に従って評価した。結果を表2に示す。
【0161】
表2に示すように、厚さ0.15mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版においては、露光感度が10以上と実施例1および参考例1〜6の平版印刷用原版に比較して著しく劣悪であり、現像不良が発生した。また、現像後の膜減りについては評価できなかった。
【0162】
厚さ0.24mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版においては、膜強度は優れていたが、露光感度は、7.0と参考例1〜6の平版印刷版に比較して劣っていた。
【0163】
厚さ0.40mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版においては、未露光部を現像したときに既に膜減りが見られるほどであり、露光感度および膜強度の評価を行うことはできなかった。。
【0164】
(実施例2)
JIS A 1050のアルミニウムからなり、厚さ0.30mmのアルミニウムウェブWを用いて以下に示す手順で平版印刷用原版を作製した。
【0165】
前記アルミニウムウェブWのコイルを、図2に示す製造ラインの送出機1に装着して送り出し、表面処理部2、第1塗布・乾燥部3、第1冷却部4、第2塗布・乾燥部5、第2冷却部6、第3塗布・乾燥部7、第3冷却部8を通過させて巻取機9において再びコイル状に巻き取った。
【0166】
アルミニウムウェブWの粗面化、陽極酸化処理、および下塗り層の塗設は実施例1と全く同様に行った。
【0167】
その後、第2塗布・乾燥部5において、前記下塗り層の表面に、下記の組成の製版層塗布液Bを、乾燥後の塗布量が1.4g/m2となるように、ロッドコーターで塗布し、塗膜を160℃で乾燥し、製版層Bを塗設した。
【0168】
【0169】
第2塗布・乾燥部5の出口における製版層Bの表面温度は115℃であり、第2冷却部6で表面温度20℃の冷却ロールで冷却し、第3塗布・乾燥部7の塗布直前において製版層Bの表面温度を45℃とした。
【0170】
第3塗布・乾燥部7では、下記の組成の製版層塗布液Cを、乾燥後の塗布量が0.4g/m2となるように、製版層Bの表面にロッドコーターで塗布し、塗膜を150℃で乾燥し、製版層Cを塗設した。
【0171】
【0172】
第3冷却部8で20℃の冷風を送風することにより冷却を行い、巻取機9で巻き取り、その後は、実施例1と同様にしてシート状にカットした。
【0173】
同様にして、厚さ0.15mm、0.24mm、および0.40mmのアルミニウムウェブWを用いて平版印刷用原版を作製した。
【0174】
但し、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの場合には、第1塗布乾燥部3における第2乾燥ゾーンおよび第3ゾーンの温度を、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚さ0.30mmである平版印刷用原版における設定温度である160℃よりも30℃(=20℃×(0.30mm−0.15mm)/0.1mm)低い130℃に設定し、第2塗布乾燥部5における第2乾燥ゾーンおよび第3ゾーンの温度を、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚さ0.30mmである平版印刷用原版における設定温度である150℃よりも30℃(=20℃×(0.30mm−0.15mm)/0.1mm)低い120℃に設定した。
【0175】
同様に、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの場合には、第1塗布乾燥部3における第2乾燥ゾーンおよび第3ゾーンの温度を148℃に設定し、第2塗布乾燥部5における第2乾燥ゾーンおよび第3ゾーンの温度を、アルミニウムウェブWの厚さが前記基準厚さの場合よりも138℃に設定した。前記設定温度は、アルミニウムウェブWの厚さが前記基準厚さのときにおける第1塗布乾燥部3の設定温度160℃および第2塗布乾燥部5における設定温度よりも、それぞれ12℃(=20℃×(0.30mm−0.24mm)/0.1mm)℃低い。
【0176】
アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版については、第1塗布乾燥部3における第2乾燥ゾーンおよび第3ゾーンの温度を180℃に設定し、第2塗布乾燥部5における第2乾燥ゾーンおよび第3ゾーンの温度を170℃に設定した。前記設定温度は、アルミニウムウェブWの厚さが前記基準厚さのときにおける第1塗布乾燥部3の設定温度160℃および第2塗布乾燥部5における設定温度よりも、それぞれ20℃(=20℃×(0.40mm−0.30mm)/0.1mm)高い。
【0177】
得られた平版印刷用原版の露光感度および製版層の膜強度の評価は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
【0178】
【表3】
(参考例7)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を175℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を165℃に設定して乾燥を行った。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0179】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.15mm、および0.24mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版においては、露光感度は実施例2より高かったものの、膜強度は劣っていた。
【0180】
(参考例8)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を185℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を175℃に設定してで乾燥を行った。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0181】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.15mm、および0.24mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.40mmの平版印刷用原版においては、膜強度は実施例2よりも高かったものの、露光感度は劣っていた。
【0182】
(参考例9)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を152℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を142℃に設定して乾燥を行った。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0183】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.15mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、膜強度は実施例2よりも高かったものの、露光感度は実施例2より劣っていた。
【0184】
(参考例10)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を144℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を134℃に設定して乾燥を行った。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0185】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.15mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、露光感度は実施例2より高かったものの、膜強度には劣っていた。
【0186】
(参考例11)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を137℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を127℃に設定して乾燥を行った。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0187】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.24mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの平安印刷用原版においては、膜強度は実施例2よりも高かったものの、露光感度は実施例2より劣っていた。
【0188】
(参考例12)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を123℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を113℃で乾燥を行った。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0189】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが厚さ0.30mm、0.40mm、および0.24mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.15mmの平安印刷用原版においては、露光感度は実施例2よりも高かったものの、膜強度は実施例2よりも劣っていた。
【0190】
(参考例13)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2よりも高い152℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度は実施例2と同様の138℃に設定した。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0191】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.15mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚みの0.30mmとものとは異なる露光感度、膜強度バランスを示した。
【0192】
(参考例14)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2よりも高い152℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度は実施例2よりも低い134℃に設定した。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0193】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.15mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚みの0.30mmとものとは異なる露光感度、膜強度バランスを示した。
【0194】
(参考例15)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2と同様の148℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2よりも高い142℃に設定した。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0195】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.15mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚みの0.30mmとものとは異なる露光感度、膜強度バランスを示した。
【0196】
(参考例16)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2と同様の148℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2よりも低い134℃に設定した。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0197】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.15mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚みの0.30mmとものとは異なる露光感度、膜強度バランスを示した。
【0198】
(参考例17)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2よりも低い144℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2よりも高い142℃に設定した。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0199】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.15mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚みの0.30mmとものとは異なる露光感度、膜強度バランスを示した。
【0200】
(参考例18)
実施例2において、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版について、第1塗布乾燥部3の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2よりも低い144℃に設定し、第2塗布乾燥部5の第2ゾーンおよび第3ゾーンの温度を実施例2と同様の138℃に設定した。それ以外の点においては、実施例2とまったく同様に平版印刷用原版の作製、および露光感度・膜強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0201】
表3から明らかなように、アルミニウムウェブWの厚さが0.30mm、0.40mm、および0.15mmの平版印刷用原版においては、実施例2と同等の露光感度と製版層膜強度を示したが、アルミニウムウェブWの厚さが0.24mmの平版印刷用原版においては、アルミニウムウェブWの厚さが基準厚みの0.30mmとものとは異なる露光感度、膜強度バランスを示した。
【0202】
(比較例3)
厚さ0.30mmおよび0.24mmのアルミニウムウェブWを用いて平版印刷版を製造した。
【0203】
粗面化、陽極酸化処理、および親水化処理は、実施例2と同様の手順および条件で行った。また、製版層Bの形成も、実施例2と同様の条件および手段で行った。
【0204】
次いで、製版層形成液Cを塗布し、実施例2と同様の乾燥装置において第1塗布乾燥部3および第2塗布乾燥部5の乾燥温度を表4に示すように設定して乾燥して製版層Cを形成し、平版印刷用原版を製造した。
【0205】
即ち、厚さ0.30mmのアルミニウムウェブWについては、実施例2と同様に第1塗布乾燥部3の乾燥温度を160℃に設定し、第2塗布乾燥部5の乾燥温度を150℃に設定した。一方、厚さ0.24mmのアルミニウムウェブWについては、第1塗布乾燥部3の乾燥温度を185℃に設定し、第2塗布乾燥部の乾燥温度を175℃と、厚さ0.30mmのアルミニウムウェブWよりも高い温度に設定した。
【0206】
得られた平版印刷用原版を、実施例2と同様の手順に従って評価した。結果を表4に示す。
【0207】
【表4】
表4に示すように、厚さ0.24mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版については、露光感度は10以上と実施例2および参考例7〜18の平版印刷版に比較して著しく劣悪であり、現像不良が発生した。また、現像後の膜減りについては評価できなかった。
【0208】
(比較例4)
厚さ0.15mm、0.24mm、0.30mm、および0.40mmのアルミニウムウェブWを用いて平版印刷版を製造した。
【0209】
粗面化、陽極酸化処理、および親水化処理は、実施例2と同様の手順および条件で行った。また、製版層Bの形成も、実施例2と同様の条件および手段で行った。
【0210】
次いで、製版層形成液Cを塗布し、実施例2と同様の乾燥装置において第1塗布乾燥部3および第2塗布乾燥部5の乾燥温度を表4に示すように設定して乾燥して製版層Cを形成し、平版印刷用原版を製造した。
【0211】
即ち、厚さ0.15mm、0.24mm、0.30mm、および0.40mmの何れのアルミニウムウェブWについても、第1塗布乾燥部3の乾燥温度を160℃に設定し、第2塗布乾燥部5の乾燥温度を150℃に設定した。
【0212】
得られた平版印刷用原版を、実施例1と同様の手順に従って評価した。結果を表4に示す。
【0213】
表4に示すように、厚さ0.15mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版においては、露光感度が10以上と実施例2および参考例7〜18の平版印刷版に比較して著しく劣悪であり、現像不良が発生した。また、現像後の膜減りについては評価できなかった。
【0214】
厚さ0.24mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版においては、膜強度は18と優れていたが、露光感度は、7.0と前記参考例の平版印刷版に比較して劣っていた。
【0215】
厚さ0.40mmのアルミニウムウェブWを用いた平版印刷用原版においては、露光感度は約2と優れていたが、製膜後は大幅に膜減りし易い傾向が見られた。
【0216】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、感熱ポジ型レーザ刷版のように画像形成ラチチュードの狭い平版印刷用原版を製造する際に、アルミニウムウェブの板厚が変化するなどの条件変化があったときにも、前記条件変化によって露光感度や膜強度などが大きく左右されることがなく、良好な性能の製品を安定に製造できる平版印刷用原版の製造方法が提供されるとともに、前記製造方法で製造された平版印刷用原版は、アルミニウムウェブの厚みの如何にかかわらず、優れた露光感度と膜強度とを有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1、参考例1〜6、および比較例1,2において平版印刷用原版を製造するのに使用した製造ラインの構成を示す概略図である。
【図2】図2は、実施例2、参考例7〜18、および比較例3、4において平版印刷用原版を製造するのに使用した製造ラインの構成を示す概略図である。
Claims (4)
- 帯状のアルミニウム薄板であるアルミニウムウェブの少なくとも一方の面を粗面化して砂目立て面を形成し、前記砂目立て面に製版層形成液を塗布し、乾燥して製版層を形成する平版印刷用原版の製造方法であって、
前記アルミニウムウェブが厚くなるに従い、乾燥温度を上げることを特徴とする平版印刷用原版の製造方法。 - 前記アルミニウムウェブの厚みが0.1mm増加する毎に20±3℃高い乾燥温度で前記乾燥を行う請求項1に記載の平版印刷用原版の製造方法。
- 前記製版層は、感熱ポジ型画像形成層である請求項1または2に記載の平版印刷用原版の製造方法。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の製造方法で製造されたことを特徴とする平版印刷用原版。
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