JP2004205310A - パッシブレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自ら高周波電波を発せず、放送波等の既存電波を利用するパッシブレーダ装置において、探知・追尾すべき目標からの反射波と同程度の強度の本来目標としない電波反射体からの反射波等が同時に受信された場合、両者を正確に峻別することが困難であるという問題点があった。
【解決手段】第1の受信手段2に係るアレー型受信アンテナ2aの近傍にアレー型アンテナ3aを有する第2の受信手段を設け、同時に受信動作を実施させる。両受信手段から得られる信号スペクトルの位置相関計算機6で比較相関演算を行うことにより目標波信号と不要反射波両者の峻別を行い、精度よく入射波の同定を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自己電波を発射せず、放送波等の既存電波の直接波と目標反射波から目標物の位置を同定するパッシブレーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は例えば特許文献1に示された送信手段と受信手段が分離した従来の装置の概念図であり、図において1aは送信機、1bは送信アンテナ、1cはタイミング信号発信機、1は上記送信機1a、上記送信アンテナ1b、およびタイミング信号発信機1cとを備えた送信手段である。上空に打ち上げられた衛星または飛翔体に搭載される。4は目標、2a、3aは受信アンテナ、2b、3bは受信機、2c、3cは方位角・仰角計算機で2は受信アンテナ2a、受信機2b、方位角・仰角計算機2cから構成される第1の受信手段、3は同じく受信アンテナ3a、受信機3b及び方位角・仰角計算機3cとから構成される第2の受信手段である。この第1の受信手段2と第2の受信手段3はそれぞれ地上の別個の場所に設置される。7aは上記第1の受信手段2および第2の受信手段3からの出力を入力し目標4の位置を演算する位置計算機、7bはこの位置計算機7aで演算した目標4の位置を表示する位置表示機である。7は上記位置計算機7aとこの位置表示機7bとからなる位置表示手段である。この位置表示手段7は上記第1の受信手段2および第2の受信手段3と同様地上に設置される。
【0003】
次に動作について説明する。例えば上空の衛星に搭載された送信手段1の送信機1aから送信アンテナ1bを通じて送信された高周波電波の一部は目標4に当たり、反射されて反射波となり、その一部が地上の第1の受信手段2および第2の受信手段3に送られる。これとは別に例えば上空の衛星に搭載された送信手段1のタイミング信号発生機1cからは目標4の捜索・追尾高周波電波の送信を知らせるタイミング信号の発信が地上に向けて行われる。このタイミング信号の発信と高周波電波の送信は同時に行われる。反射波が地上の受信アンテナ2a、3aを通じて受信機2b、3bで受信され、方位角・仰角計算機2c、3cにより目標の方位角・仰角の算出が行われる。方位角・仰角計算機2c、3cで算出されたデータは、地上の受信手段2、3間の距離をもとに目標4の位置を求める計算が位置計算機7aで行われ、位置表示機7bで目標4の位置が表示される。
【0004】
【特許文献1】特開平1−217285号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のパッシブレーダ装置は以上のように構成されているので、一つの目標物の位置同定を目的としている。しかし、現実的には反射波は想定した一つの目標物からのみ反射される訳ではなく、目標4以外の高周波電波反射体、例えば山岳地帯、雲、その他構造物など存在する。そのため、これら本来目標としない電波反射体からの反射波が同時に受信された場合、捜索・追尾対象の目標を同定することが困難であるという問題点があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、目標波の信号強度が不要波の信号強度と同程度であっても、両者の峻別が可能で捜索・追尾対象目標のみを検出することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るパッシブレーダ装置は目標物から反射波およびその他の電波反射体から反射される反射波が複数の受信装置に入射した場合、これらの信号強度、位置関係、地勢的情報を相互に比較し、相関計算することにより本来捜索・追尾対象とする目標と不要反射波を峻別できる構成としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。図1において、1は放送電波発射塔、2a、3aは受信アンテナ、2b、3bは受信機、2c、3cは目標物体4及び不要電波反射体5の方位、仰角、距離を演算する位置計算機で、2はアレー型受信アンテナ2a、受信機2b、位置計算機2cから成る第1の受信手段である。同様に3は受信アンテナ2aの近傍に配されたアレー型受信アンテナ3a、受信機3b、位置計算機3cから成る第2の受信手段である。4は探知追尾すべき移動目標物体、5は不要電波反射体、6は第1の位置計算機2cが演算処理した結果と第2の位置計算機3cが演算処理した結果とを比較し、相関演算を行う位置相関計算機である。7は位置相関計算機が演算処理し、最終的に探知・追尾すべき目標の位置を表示する位置表示装置である。9は電波発射塔1から直接アレー型受信アンテナ2aに入射する直接波、10は同じくアレー型受信アンテナ3aに入射する直接波、11は電波発射塔1から発射された電波が不要電波反射体5により反射され間接的にアレー型受信アンテナ2aに入射する不要間接波、12は同じくアレー型受信アンテナ3aに入射する不要間接波、13は電波発射塔1から発射された電波が探知追尾すべき目標物体4から反射され間接的にアレー型受信アンテナ2aに入射する所望の信号波(目標反射波)、14は同じくアレー型受信アンテナ3aに入射する所望の信号波(目標反射波)である。
【0009】
上記のように構成されたパッシブレーダ装置に関し図1について説明する。放送電波発射塔1から発射された電波は空間に放出された後、一部は直接波9として直接アレー型受信アンテナ2aに入射する。直接波であるため強力な信号強度を有する。また、空間に放出された一部の電波は捜索・追尾すべき移動目標4に入射後、反射され間接波(目標反射波)13としてアレー型受信アンテナ2aに入射する。さらに、気象条件、地勢によっては不要電波反射体5、例えば雨雲、地上構造物に反射した後、不要間接波11としてアレー型受信アンテナ2aに入射する。入射した信号はこの後、受信機2bにて信号が分離され、位置計算機2cにて直接波9と不要間接波11,間接波(目標反射波)13との相関が演算され到来時間差から距離が算出され、またMUSIC(Multiple Signal Classification)アルゴリズム等の高分解能方位算出手段により直接波9及び不要間接波11,目標反射波13の到来方位が算出される。しかし、これら不要間接波11および目標反射波13は間接波であるために直接波9に比べ信号強度が極めて小さい。そのため不要間接波11および目標反射波13の強度差は電波散乱断面積の差、時間的変化により変化し、それぞれの同定が困難である。すなわち所望の信号波は目標反射波13であるにも関わらず不要間接波11を所望波と誤判定してしまう危険性がある。
【0010】
もっとも直接波9の到来方位は放送波を受信した場合常に一定であり、かつ、不要間接波11が地上固定構造物によるものであれば到来方位が常に一定であり、両者の到来方位差が一定となる。対して目標反射波13は到来方位が時間変化を示すので峻別は容易である。ところで直接波9に比較し不要間接波11,目標反射波13の強度は桁違いに小さいため、それらの強度が時間的に変化した場合、第1の受信手段だけではそれらの峻別が十分機能しない場合がある。そのため、第2の受信手段に係るアレー型受信アンテナ3aをアレー型アンテナ2aの近傍に設ける。
【0011】
このことによる利点を図2につき、説明する。第1の受信手段2に係る位置計算機2cより図2左に示す方位角と信号強度に関するスペクトルが得られたとする。ここで15は直接波9の信号、16は不要間接波11の信号、17は所望の目標反射波13の信号をそれぞれ示す。直接波の信号15は最も強力で安定して受信されるが、不要間接波の信号16及び目標反射波の信号17は微弱であり、時間的に強度が変化するため強度のみに着目しては両者の同定は不可能である。不要電波反射体5が固定物であれば直接波の信号15の到来方向と不要間接波の信号16のそれとは一定であるため両者の入射方位角度差21は一定である。この事象を利用して各信号の峻別は可能であるが、不要電波反射体5が雨雲のような移動物であれば入射方位角度差21は一定ではなくなり峻別は容易ではない。
【0012】
そのため、本実施例では第2の受信手段3を設ける。この場合、位置計算機3cの出力は例えば図2の右に示す図となる。ここで18は直接波10の信号、19は不要間接波12の信号、20は目標波14の信号である。アレー型受信アンテナ2aとアレー型受信アンテナ3aの指向方位が異なっても、各信号の方位角は一定である。ここで図1に示す位置相関計算機6により各信号のパターン認識を実行させる。例えば直接波の信号15の方位は一定、不要間接波の信号16の方位も一定で時間変化せず入射方位角度差21が変化しない場合、且つ直接波の信号18の方位は一定、不要間接波の信号19の方位も一定で時間変化せず入射方位角度差22が変化しない場合、直接波の信号15と不要間接波の信号16のペアおよび直接波の信号18と不要間接波の信号19のペアは直接波と固定物からの反射波によるものと考えられ、パターン相関処理により、所望の移動目標物からの反射波を含まないと認識される。
【0013】
上記とは反対に直接波の信号15と目標反射波の信号17のペアおよび直接波の信号18と目標反射波の信号20のペアにおいては移動目標からの反射波を含むために方位角に時間変化が生ずる。よって両者の方位角度差は時間変化を示す。この時間変化をパターン相関処理により、その後、第1の受信手段2に入射する目標反射波の信号17及び第2の受信手段3に入射する目標反射波の信号20が所望の移動目標物の信号であることが算出される。
【0014】
なお、いわゆるウエザークラッタと呼ばれる雨雲のような移動物の場合、その領域(大きさ)、速度に関して信号強度の時間変化、方位角の広がりなどの特異スペクトルパターンを有する。また、設置位置の異なる複数の受信手段から入手したそれぞれのスペクトルパターンも互いに異なる。例えば雨雲の場合は比較的広範囲な方位角を保持するため複数のスペクトルパターンがあればその特定は容易となる。従って特異スペクトルパターンをあらかじめ位置相関計算機に組み込まれたプログラムで除去する判断もパターン相関処理で行う。すなわち単数の受信手段で特異スペクトルパターンが確認されれば不要間接波として取り扱う。最終的にこれらの演算処理結果が図1の位置表示装置7に捜索・追尾対象の目標物の位置が表示され、レーダ装置として機能する。
【0015】
以上から本実施例では複数の受信手段を設け、両者から出力される信号をパターン相関処理することにより目標の探知・追尾に不必要な信号の認識が可能となりこれらを除去することにより、探知・追尾目標の抽出が確実になり移動目標の位置を評定する精度が向上する。
【0016】
実施の形態2.
なお、実施の形態1では受信機2b、3bの後、直接位置計算機2c、3cに入力されるが、極めて強度の強い直接波9、10の影響により探知・追尾する目標の反射波がその近傍に有った場合、影響を受け、位置計算の誤差要因となる危険性がある。そこで図3に示すように受信機2b、3bの後に不要波抑圧装置2d、3dを設置し、例えば直接波の到来方位に信号減衰領域(以下、ナルと呼ぶ)を形成する構成とした。この実施形態の説明を図4について行う。図4において24は信号15に対するナル、25は同様に信号16に対するナルである。また26は信号18に対するナル、27は同様に信号19に対するナルである。不要波抑圧装置2d、3dにおいて例えば強度の強い上位2信号に対しナルを順次形成し強強度信号を抑圧する。ここで抑圧されなかった目標反射波の信号17、20が目標からの信号となる。この判断を位置相関計算機6による比較相関処理により行う。つまり、複数の受信手段から出力される信号スペクトルのパターン認識により単数の受信手段ではなし得ない目標信号の抽出を行う。これにより、精度の高い所望信号の抽出が可能となる効果がある。
【0017】
実施の形態3.
また、上記実施の形態1では方位角と信号強度スペクトルでのパターン認識処理を直接波と不要波のペアを対象とした。しかし、探知・追尾対象の目標が直接波到来方向と一致した場合、処理不能と成りうる。この問題を解消するために図5で説明する。図5において受信手段2に係るアレー型受信アンテナ2aが直接波9からの入射方位と目標反射波13からの入射方位が一致している場合を示している。この場合、目標反射波13は直接波9にスクリーニングされるため原理的に検出ができない。このような状態に陥った場合、位置相関計算機6は第1の受信手段2の作動を停止する。そのため、第1の受信手段2と第2の受信手段3両者による不要波の相関処理は出来なくなる。しかし、第2の受信手段3が機能しているため、最低限直接波10と不要間接波12の到来方位差が一定であることによる各信号の峻別が可能である。本発明の主旨である複数受信手段による相関処理機能は使用出来ないが、作動を停止することで必要最低限の機能を持たせ、直接波と目標信号波の到来方位が一致する特殊なケースにおいても当該パッシブレーダ装置は全体システムとしてダウンすることなく作動させることが出来る。
【0018】
また、別の手段としてこのような場合には送信周波数の異なる他の放送局の送信電波利用をバックアップとして切り替え使用しても良い。この場合は受信手段2の作動停止は不要である。
【0019】
実施の形態4.
また、上記実施の形態1では方位−信号スペクトルでのパターン認識処理を直接波と不要波のペアを対象とした。直接波9,10および不要反射波11,12の発生の仕方が当該パッシブレーダ装置設置場所特有の地勢等の環境に影響される場合もある。このような場合の取り扱いについて図6について説明する。図において8は位置相関計算機6に繋がる環境情報データベースである。このデータベース中には当該パッシブレーダ装置が設置される環境において、例えば、地上構造物からの反射、山岳からの反射、海面反射等のいわゆるクラッタ反射等に関する情報を蓄積するものである。これらデータは位置や方位などはあらかじめ認識されているスペクトルパターンであるから、上記発明の実施例1で述べた方位角と信号強度スペクトルでのパターン認識処理段階で不要スペクトルパターンとして除外する。すなわち、不要反射波のうちこれら恒常的にあるスペクトルパターンは各々の位置計算機からの信号スペクトルパターンから得られた情報を位置相関計算機6における相関比較段階で差分化することで正確な不要波の認識が可能となる。例えば環境情報データベース8で得られたデータを位置相関計算機6に送るが環境データベース8のデータに変更があった場合でも変更部分のデータを位置相関計算機6で処理し信号スペクトルパターンを置き換える。従って不要反射波に対する処理も迅速に行われ、最終的に探知・追尾対象の目標波の抽出が可能となる。
【0020】
実施の形態5.
上記発明の各実施の形態ではアレー型受信アンテナ2aを用いているが、受信電波信号の波長とアレーアンテナの素子間隔の関係により、方位スペクトルに虚像信号が現れるいわゆる方位アンビギュイティの問題がある。高精度方位算出アルゴリズムで波長λと素子間隔d、推定方位角θ、真の方位角θ0とすればこれらの間には次の関係が成立する。
(2π/λ)・d・sinθ=(2π/λ)・d・sinθ+2πn n=1,2,…
例えば波長λ=3m、素子間隔d=4mのアレーアンテナの用いた場合、上式は以下となる。
sinθ=sinθ+(3/4)・n
ここでn=1の場合、
sinθ=sinθ+0.75
となり、例えば真の方位θ0=14.5度とした場合θ=90度に虚像信号が発生する。この虚像信号が目標波信号や不要反射波の峻別に悪影響を及ぼす。
【0021】
この問題を解決するために図7につき説明する。図7上図において2aはアレー型受信アンテナ、2a1はアレーアンテナ第1素子、2a2はアレーアンテナ第2素子、2a3はアレーアンテナ第3素子、2a4はアレーアンテナ第4素子、2a5はアレーアンテナ第5素子である。
【0022】
対して図7下図に示すようにアレーアンテナの素子間隔を1/2とする。すなわち各アレーアンテナ素子2a2、2a4の位置を変え23a1、23a3及び23a5の間隙に設置し、23a2、23a4とし、素子間隔d=2mとする。このことにより
sinθ=sinθ0+(3/2)・n
が得られる。この式を満たすのはn=0の場合のθ=θの時のみとなり、推定方位角θと真の方位角θ0は常に一致し、方位アンビギュイティは無くなり虚像の発生は防げる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば複数の受信手段を設け、両者から出力される信号をパターン相関比較処理することにより目標の探知・追尾に不必要な信号の認識が可能となりこれらを除去することにより、探知・追尾目標の抽出が確実なものとなり、最終的には当該目標の位置を評定する精度が向上する効果がある。
【0024】
また、請求項2では直接波などの強強度信号を抑圧するため不要波抑圧装置を組み込んだのでさらに精度の高い所望信号の抽出を可能にしている。
【0025】
また、請求項3では直接波と所望の目標波との到来方位が一致した受信手段が存在した場合、当該受信手段の出力信号を位置相関計算機から切り離し、位置相関処理をさせず、残存する受信手段で所望の目標波の抽出を行うパッシブレーダ装置の構成とした。この場合には実施例1の位置相関処理による精度向上は望めないが、必要最小限の所望の目標波の抽出が可能となる。すなわちパッシブレーダ装置がシステム全体として機能しなくなる状態に陥らないように作用する効果がある。
【0026】
また、請求項4では直接波と所望の目標波との到来方位が一致した受信手段が存在した場合、送信周波数の異なる他の放送局の電波を利用することにより、当該受信手段の切り離しを行う必要がないため位置相関処理が可能となるため精度を維持することができる。
【0027】
また、請求項5では位置相関計算機に環境情報データベースを付加する事により当該パッシブレーダ装置が設置される環境に合わせて不要波等の到来の特徴を蓄積し、実施例1の位置相関処理の資とすることにより目標波抽出の精度向上が図られ最終的に目標の位置算出精度が高くなる効果が得られる。
【0028】
また、請求項6ではアレー型受信アンテナの素子間隔を受信する電波信号の波長以下とすることによりグレーティングローブの発生による虚像信号いわゆるアンビギュイティを抑制し不要反射波および目標反射波の峻別を高精度に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるパッシブレーダ装置を示す概念図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるパッシブレーダ装置の位置計算機の方位角と信号強度に関するスペクトラム図である。
【図3】この発明の実施の形態2によるパッシブレーダ装置を示す概念図である。
【図4】この発明の実施の形態2によるパッシブレーダー装置の位置計算機の方位角と信号強度に関するナルを含むスペクトラム図である。
【図5】この発明の実施の形態3によるパッシブレーダ装置を示す概念図である。
【図6】この発明の実施の形態4によるパッシブレーダ装置を示す概念図である。
【図7】この発明の実施の形態5によるパッシブレーダ装置を示す概念図である。
【図8】従来のパッシブレーダ装置を示す概念図である。
【符号の説明】
1 送信手段、 2 第1の受信手段、 2a受信アンテナ、 2a1 アレーアンテナ第1素子、 2a2 アレーアンテナ第2素子、 2a3 アレーアンテナ第3素子、 2a4 アレーアンテナ第4素子、 2a5 アレーアンテナ第5素子、 2b受信機、 2c 位置計算機、 2d 不要波抑圧装置、 23a 素子間隔を狭めた受信アンテナ、 23a1 素子間隔を狭めたアレーアンテナ第1素子、 23a2 素子間隔を狭めたアレーアンテナ第2素子、 23a3 素子間隔を狭めたアレーアンテナ第3素子、 23a4 素子間隔を狭めたアレーアンテナ第4素子、 23a5 素子間隔を狭めたアレーアンテナ第5素子、 3 第2の受信手段、 3a受信アンテナ、 3b 受信機、 3c 位置計算機、 3d 不要波抑圧装置、 4 探知・追尾すべき移動目標物体、 5 不要電波反射体、 6 位置相関計算機、 7 位置表示手段、 7a 位置計算機、 7b 位置表示装置、 8 環境情報データベース、 9 第1の受信手段に入射する直接波、 10 第2の受信手段に入射する直接波、11 第1の受信手段に入射する不要間接波、 12 第2の受信手段に入射する不要間接波、 13 第1の受信手段に入射する目標反射波、 14 第2の受信手段に入射する目標反射波、 15 第1の受信手段に入射する直接波の信号、 16 第1の受信手段に入射する不要間接波の信号、 17 第1の受信手段に入射する目標反射波の信号、 18 第2の受信手段に入射する直接波の信号、 19 第2の受信手段に入射する不要間接波の信号、 20 第2の受信手段に入射する目標反射波の信号、 21 信号15と信号16の入射方位角度差、 22 信号18と信号19の入射方位角度差、 24 信号15に対するナル、 25 信号16に対するナル、 26 信号18に対するナル、 27 信号19に対するナル。

Claims (6)

  1. 移動目標を含む複数の目標からの電波信号を受信する受信アンテナ、及び前記電波信号の到来時間差と到来方向から目標の方位を算出する位置計算機からなる複数の受信手段と、前記複数の受信手段の各々から得られた異なる時間の目標方位の信号スペクトルのパターン差を相関比較し移動目標信号を特定する位置相関計算機とを備えたことを特徴とするパッシブレーダ装置。
  2. 受信手段に不要波抑圧装置を付加し最大電波信号を抑圧することを特徴とする請求項1に記載のパッシブレーダ装置。
  3. 直接波の到来方向と移動目標からの電波信号との到来方向とが近接した場合、該当する受信手段の作動を停止させ、他の受信手段を動作させることを特徴とする請求項1又は2に記載のパッシブレーダ装置。
  4. 直接波の到来方向と移動目標からの電波信号との到来方向とが近接した場合、該当する受信手段の受信周波数を変更し、送信周波数の異なる他の放送局からの電波信号の受信に切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載のパッシブレーダ装置。
  5. 環境情報データベースを使用して受信手段周辺の環境情報の信号スペクトルパターンを位置相関計算機で差分化することを特徴とする請求項1乃至4項のいずれか1項に記載のパッシブレーダ装置。
  6. 受信アンテナはアレイアンテナであり、アレイアンテナの素子間隔を受信電波信号の波長以下とし、虚像信号の発生を抑圧することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のパッシブレーダ装置。
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