JP2004204693A - ディーゼルエンジンの燃費向上方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非磁性体からなるケーシング10内に、強磁性体60が背面に接触位置せしめられた永久磁石58の複数を、異極同士が互いに吸引力を及ぼし合う範囲内の間隙64が形成せしめられるように、互いに対向配置させると共に、かかる間隙64を、ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられる流通路66として、構成した。
【選択図】 図2
Description
【技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの燃費向上方法及び装置に係り、特に、自動車用ディーゼルエンジンの燃費の向上に際して好適に採用される、磁力を利用したディーゼルエンジンの燃費向上方法及び装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
よく知られているように、ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンと共に、自動車用エンジン等として、広く利用されており、特に、ガソリンエンジンに比べて、耐久性に優れるばかりでなく、熱効率も高いために燃料消費量が少なく、しかも使用燃料がガソリンよりも安価な軽油であるところから、経済的に大きなメリットを備えているのである。
【0003】
ところで、この経済的なディーゼルエンジンにおいては、更なる燃料経済性の向上を目的として、燃焼室やピストンの形状を最適化したり、或いはエンジン内に供給される空気の量や温度等に応じて、エンジン内への燃料の供給量や、その供給のタイミングをコントロールしたりすることによって、燃費を改善する対策が、従来から、種々講じられてきている。しかしながら、これらの対策を実施しようとすると、例えば、エンジンの設計変更や、高価な電子機器等の装置が必要となるため、コスト高となってしまうことが避けられなかった。
【0004】
一方、近年では、ディーゼルエンジンに供給される燃料に磁力を作用せしめて、ディーゼルエンジンの燃費の向上を図る技術が、提案されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
すなわち、このディーゼルエンジンの燃費向上技術は、筒状の非磁性体からなり、両端開口部がディーゼルエンジンの燃料供給経路に接続されるケーシング内に、単に、複数の永久磁石を、それぞれの磁極が互いに反発するように、或いは互いに吸引力を及ぼすように、所定の間隙を形成しつつ、対向配置せしめただけの装置を用い、この装置のケーシング内に流入せしめられるディーゼルエンジン用燃料を、複数の永久磁石の対向面間に形成された間隙内に流通せしめて、かかる燃料に各永久磁石の磁力を作用せしめた後、ディーゼルエンジンに燃料を供給するようにしたものである。このような技術によれば、エンジンの設計変更は勿論、高価な電子機器等も、何等必要とされないため、その分だけ低いコストで、ディーゼルエンジンの燃費の向上が図られるのである。
【0006】
ところが、本発明者等が、そのような従来の技術によるディーゼルエンジンの燃費の向上効果についての検証を行なったところ、永久磁石として、例えば、磁束密度が大きいものの高価な希土類磁石等を使用する場合には、ある程度の効果が認められるが、安価ではあるものの磁束密度が比較的に小さなフェライト磁石を用いると、その効果が著しく低下してしまうことが明らかとなったのである。つまり、従来のディーゼルエンジンの燃費向上技術が、コストの削減を図る上において、未だ不十分なものであることが判明したのである。
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、ディーゼルエンジンにおける燃費の向上を、より低コストに達成し得るディーゼルエンジンの燃費向上方法と、そのような方法が有利に実現可能なディーゼルエンジンの燃費向上装置とを提供することにある。
【0008】
【解決手段】
そして、本発明者等が、かかる課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、互いに対向配置された複数の永久磁石において、互いの対向側とは反対側の背面側に強磁性体が接触位置せしめられたもの同士の間の間隙内に、ディーゼルエンジン用燃料を流通せしめた後、この燃料をディーゼルエンジンに供給した場合と、かかる背面側に強磁性体が何等位置せしめられていないもの同士の間の間隙内に、ディーゼルエンジン用燃料を流通せしめた後、その燃料をディーゼルエンジンに供給した場合と比べると、前者の場合の方が、ディーゼルエンジンの燃費が、より一段と高められ得ることを見出したのである。
【0009】
すなわち、本発明は、かくの如き知見に基づいて完成されたものであって、その要旨とするところは、複数の永久磁石を、異極同士が互いに吸引力を及ぼし合う範囲内の間隙を形成しつつ対向せしめられるように配置する一方、該複数の永久磁石の互いの対向面とは反対側の背面側に、それぞれ、強磁性体を、各背面に接触するように配置した状態下で、前記複数の永久磁石の対向面間における該間隙内に、ディーゼルエンジン用燃料を流通せしめた後、かかる燃料をディーゼルエンジンに供給して、燃焼させるようにしたことを特徴とするディーゼルエンジンの燃費向上方法にあるのである。
【0010】
要するに、この本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上方法にあっては、互いに対向配置された複数の永久磁石のそれぞれにおける背面側に、強磁性体が接触位置せしめられているところから、ディーゼルエンジン燃料を、それら複数の永久磁石の対向面間に形成された間隙内に流通せしめた後、ディーゼルエンジンに供給することによって、ディーゼルエンジンの燃費を、より効果的に向上させることが出来るのである。これは、各永久磁石の背面側に接触位置せしめられた強磁性体の存在によって、それらの永久磁石の対向面間の間隙内を流通せしめられるディーゼルエンジン燃料に対して、各永久磁石の磁力が、より一段と効率的且つ十分に作用せしめられて、かかる燃料の燃焼性が、飛躍的に高められ得るためと考えられる。
【0011】
それ故、本発明に係るディーゼルエンジンの燃費向上方法においては、複数の永久磁石として、例えば、安価ではあるものの磁束密度が小さいフェライト磁石等を用いても、そのような永久磁石の複数のものの間に形成される間隙内を流通せしめられたディーゼルエンジン用燃料が供給されるディーゼルエンジンの燃費を、例えば、磁束密度が大きいものの高価な希土類磁石の複数を用いて、従来の燃費向上技術を実施した際におけるディーゼルエンジンの燃費と同程度にまで低く抑えることが可能となるのである。
【0012】
従って、このような本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上方法によれば、ディーゼルエンジンにおける燃費の向上を、より低コストに実現することが出来るのである。
【0013】
なお、このような本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上方法の好ましい態様の一つによれば、前記異極同士において互いに対向配置された複数の永久磁石の対向面間に、非磁性体からなるスペーサ部材が、それら各永久磁石の内周部に位置するように介在せしめられて、前記ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられる間隙が、該各永久磁石の外周部に沿って、その周方向に延びるように形成せしめられることとなる。
【0014】
かかる構成を採用すれば、複数の永久磁石の対向面間の間隙内を流通せしめられるディーゼルエンジン用燃料の流路が、各永久磁石の外周部に沿って、その周方向に延びるように形成されるようになるため、例えば、ディーゼルエンジン用燃料が、複数の永久磁石の対向面間を横切るように流通せしめられる場合に比べて、ディーゼルエンジン用燃料の間隙内での流通時間が、より長く為され、それによって、複数の永久磁石の対向面間を流通せしめられるディーゼルエンジン用燃料に対して、各永久磁石から作用せしめられる磁力が効果的に増大せしめられ得るのであり、その結果として、そのようなディーゼルエンジン用燃料が供給されるディーゼルエンジンの燃費の向上が、更に一層有利に達成され得ることとなるのである。
【0015】
また、本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上方法の別の有利な態様の一つによれば、前記強磁性体が、前記異極同士において互いに対向配置された複数の永久磁石の周囲を取り囲むように配置せしめられて、前記ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられる間隙が、該永久磁石と該強磁性体とにて囲まれて形成される。これによっても、複数の永久磁石の対向面間における間隙内を流通せしめられるディーゼルエンジン用燃料に対する磁力の作用が有利に高められ得、以て、かかる燃料が供給されるディーゼルエンジンにおける燃費の向上が、より効果的に図られ得るのである。
【0016】
そして、本発明にあっては、ディーゼルエンジンの燃費向上装置に係る技術的課題の解決のために、(a)ディーゼルエンジン用燃料の入口と出口とを有すると共に、それらの入口と出口以外は液密に密閉された、非磁性体からなるケーシングと、(b)該ケーシング内において、異極同士が互いに吸引力を及ぼし合う範囲内の距離を隔てて互いに対向位置せしめられて、互いの対向面間に、該ケーシングにおける前記入口と出口とに連通せしめられた間隙が形成されるように配置された複数の永久磁石と、(c)前記ケーシング内において、該複数の永久磁石の前記互いの対向面とは反対側の背面側に、それぞれ、各背面に接触して位置せしめられた強磁性体と、(d)前記複数の永久磁石の互いの対向面間に形成された前記間隙からなり、前記ケーシングの入口から流入せしめられた前記ディーゼルエンジン用燃料が、該ケーシングの前記出口に向かって流通せしめられる流通路とを含み、前記ディーゼルエンジン用燃料が、前記流通路内を流通せしめられた後、ディーゼルエンジンに供給されるようにしたことを特徴とするディーゼルエンジンの燃費向上装置をもまた、その要旨とするものである。
【0017】
すなわち、この本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上装置にあっては、ケーシング内において互いに対向配置された複数の永久磁石のそれぞれの背面側に、強磁性体が位置せしめられた状態下で、それら複数の永久磁石の互いの対向面間に形成された間隙からなる流通路内に、ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられるようになっているのであり、それ故に、前述せる如き優れた特徴を有するディーゼルエンジンの燃費向上方法が、有利に実現され得るのである。
【0018】
従って、かくの如き本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上装置を用いれば、ディーゼルエンジンの燃費が、より小さな経済負担で、極めて効果的に改善され得ることとなるのである。
【0019】
なお、このような本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上装置の望ましい態様の一つによれば、前記ケーシングが、片側有底の筒体からなり、且つ筒壁部に、前記ディーゼルエンジン用燃料の入口と出口とが設けられたケーシング本体と、該ケーシング本体の開口部を液密に密閉する蓋体とを有して構成される一方、前記複数の永久磁石が、該ケーシング本体の筒壁部の内周面形状に対応した同一形状を有する二つのものにて構成されて、それら二つの永久磁石が、該ケーシング本体内に、その高さ方向において、異極同士が互いに吸引力を及ぼし合う範囲内の距離を隔てて、対向配置せしめられると共に、該二つの永久磁石の互いの対向面間に、非磁性体からなるスペーサ部材が、それら各永久磁石の内周部に位置するように介在せしめられて、該二つの永久磁石の対向面間の前記間隙にて構成される前記流通路が、該二つの永久磁石の互いの対向面間において、それら各永久磁石の外周部に沿って、その周方向に延びるように形成せしめられ、更に、前記強磁性体が、該ケーシング本体の前記筒壁部の内周面形状に対応した同一形状の平板形態を呈する二つの平板状強磁性体を有して構成されて、それらのうちの一方が、該二つの永久磁石のうちの一方と前記ケーシングの蓋体との間で挟持される一方、それらのうちの他方が、該二つの永久磁石のうちの他方と該ケーシング本体の底壁部との間で挟持されることにより、該二つの平板状強磁性体が、各永久磁石の前記背面上にそれぞれ接触位置せしめられることとなる。
【0020】
このような構成を有するディーゼルエンジンの燃費向上装置にあっては、永久磁石と平板状強磁性体のそれぞれ二つずつを、ケーシング本体内に収容配置せしめた状態で、かかるケーシング本体を蓋体にて液密に覆蓋するだけで、ケーシング本体内における二つの永久磁石の対向面間に、ディーゼルエンジン用燃料の流通路が、かかる燃料の外部への洩れを有利に解消しつつ、簡単に且つ確実に形成され得るのであり、それによって、装置の構造の簡略化が有利に実現され得るのである。そして、その結果として、ディーゼルエンジンの燃費向上が、より有利に達成され得ることとなるのである。
【0021】
また、かかるディーゼルエンジンの燃費向上装置においては、二つの平板状強磁性体のそれぞれが、各永久磁石と、ケーシングの蓋体やケーシング本体の底壁部との間で挟持されるようになっているため、それら各平板状強磁性体が、各永久磁石の背面に、確実に且つ安定的に接触位置せしめられ得ることとなり、それによって、前述の如く、各永久磁石の背面に強磁性体が接触位置せしめられることによって得られるディーゼルエンジンの燃費の改善効果が、より安定的に実現せしめられ得るのである。
【0022】
さらに、本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上装置の好ましい他の態様の一つによれば、前記二つの永久磁石の互いの対向面間において、それら各永久磁石の周方向に延びるように形成された前記流通路の途中に、該流通路内での前記ディーゼルエンジン用燃料の流通を阻止する隔壁が設けられる一方、該ディーゼルエンジン用燃料の該流通路内への前記入口が、前記ケーシング本体の筒壁部に対して、該流通路内における、該隔壁の二つの側面のうちの一方の側面側に該ディーゼルエンジン用燃料を流入せしめる位置に設けられ、更に、該ディーゼルエンジン用燃料の該流通路内からの前記出口が、該ケーシング本体の筒壁部に対して、該流通路内における、該隔壁の他方の側面側にまで流通せしめられた該ディーゼルエンジン用燃料を該流通路内から流出せしめる位置に設けられる。
【0023】
このような構成を有するディーゼルエンジンの燃費向上装置にあっては、ケーシング本体に設けられた入口を通じて流通路内に流入せしめられたディーゼルエンジン用燃料が、二つの永久磁石の対向面間において、各永久磁石の外周部の略全周を、その周方向に沿って流通せしめられた後、ケーシング本体に設けられた出口を通じて、流通路内及びケーシング内から流出せしめられるようになっており、それによって、例えば、ディーゼルエンジン用燃料が、二つの永久磁石の対向面間に形成された流通路内を、より長い時間をかけて流通せしめられ得るのである。
【0024】
それ故、かかるディーゼルエンジンの燃費向上装置においては、流通路内を流通せしめられるディーゼルエンジン用燃料に対して、各永久磁石から、より多くの磁力が及ぼされ得、以てそのようなディーゼルエンジン用燃料が供給されるディーゼルエンジンの燃費が、更に一層十分に改善され得ることとなるのである。
【0025】
また、本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上装置の更に別の有利な態様の一つによれば、前記強磁性体が、前記ケーシング本体の筒壁部の内周面形状に対応し、且つ前記互いに対向配置された二つの永久磁石を内部に収容可能な筒形態を呈する筒状強磁性体を更に有して構成され、該ケーシング本体内において、かかる筒状強磁性体が、その筒部を、該ケーシング本体の筒壁部の内周面と該二つの永久磁石の外周面との間に位置させつつ、配置されることにより、前記流通路が、該二つの永久磁石と該筒状強磁性体と前記スペーサ部材とにて取り囲まれて、構成される。これによって、流通路内を流通せしめられるディーゼルエンジン用燃料に対して、各永久磁石から作用せしめられる磁力が、より有利に増大せしめられ得、以てディーゼルエンジンにおける燃費の向上が、更に一段と効果的に図られ得ることとなるのである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明に係るディーゼルエンジンの燃費向上方法と装置の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0027】
先ず、図1及び図2には、本発明手法を実現可能な、本発明に従う構造を有するディーゼルエンジンの燃費向上装置の一実施形態として、自動車用ディーゼルエンジンの燃料ホースに接続されて、その燃料供給路に設置される燃費向上装置が、その横断面形態と縦断面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それら図1及び図2から明らかなように、本実施形態の燃費向上装置は、ケーシング10を有して、構成されている。
【0028】
より具体的には、このケーシング10は、全体として、上方に向かって開口する、厚肉で且つ高さの低い略片側有底円筒形状を呈するケーシング本体12と、かかるケーシング本体12の上部開口部を覆蓋する、厚肉円板状の蓋体14とを、更に有している。また、それらケーシング本体12と蓋体14は、何れも、非磁性体である、例えばアルミニウム材料にて、形成されている。
【0029】
そして、このような片側有底円筒状のケーシング本体12にあっては、筒壁部16の外周面における、互いに隣り合う二つの略1/4周部分に対して、それらの隣り合う方向の一方側と他方側とに向かって、それぞれ所定長さで延び出す延出部18,18が、各々一体的に設けられている。また、それら各延出部18には、それぞれの略中心部を各延出部18の延出方向に沿って延びる貫通孔20が、それぞれ一つずつ設けられている。換言すれば、ケーシング本体12の筒壁部16における各延出部18の形成部位に、かかる筒壁部16の高さ方向の中央部を貫通して延びる貫通孔20が、ケーシング本体12の内部と外部とを互いに連通せしめるように形成されているのである。
【0030】
そして、これら二つの貫通孔20,20のうちの一方の貫通孔20が、燃費向上装置が自動車用ディーゼルエンジンの燃料供給路に設置せしめられる際に、かかる燃料供給路の上流側に位置する燃料ホースに接続せしめられて、ケーシング本体12内にディーゼルエンジン用燃料を流入せしめる流入口22とされている一方、他方の貫通孔20が、燃料供給路の下流側に位置する燃料ホースに接続せしめられて、ケーシング本体12内からディーゼルエンジン用燃料を流出せしめる流出口24とされているのである。
【0031】
また、かかるケーシング本体12の筒壁部16における上部開口部の周縁部位には、その周方向に連続して延びる切欠溝26が設けられ、更に、この切欠溝26内には、Oリング28が、収容位置せしめられている。更にまた、ケーシング本体12の底壁部30における上面の中心部には、長円形状を呈する下側穴部32と円形形状を呈する上側穴部34とからなる段付穴36が、設けられている。
【0032】
一方、円板形状を呈する蓋体14は、その下面の内周部に対して、ケーシング本体12の上部開口部に嵌入可能な円形突起38が、一体的に設けられている。そして、かかる蓋体14が、その内周部に設けられた円形突起38において、ケーシング本体12の上部開口部に嵌入せしめられると共に、外周部において、ケーシング本体12の筒壁部16の上部端面に当接せしめられることにより、ケーシング本体12に対して、その上部開口部を覆蓋せしめつつ、組み付けられ、また、そのような組付状態下で、それらケーシング本体12と蓋体14とが、ボルト固定されている。これによって、ケーシング10が、ケーシング本体12と蓋体14とからなる一体組付品として、構成されているのである。
【0033】
なお、ここでは、そのような蓋体14のケーシング本体12に対する組付状態下において、ケーシング本体12の筒壁部16に配置されたOリング28が、蓋体14に接触せしめられていることによって、ケーシング10が、前記流入口22と流出口24以外は液密に密閉された状態と為されている。また、かかる蓋体14の円形突起38の内周部にも、内部にOリング40が収容された円形の凹溝42が形成されており、この凹溝42内のOリング40が、後述する如く、蓋体14の円形突起38に接触位置せしめられるスチールプレート60に接触せしめられることによっても、ケーシング10内の液密性が確保され得るようになっている。
【0034】
そしてまた、このケーシング本体12と蓋体14とが一体的に組み付けられてなるケーシング10においては、その内部の中心部に、非磁性体である、例えばアルミニウム材料からなるスペーサ部材44が、固定的に配置されている。
【0035】
すなわち、このスペーサ部材44は、図2乃至図4に示されるように、全体として、略段付の円柱形状を呈しており、その上側及び下側の両端部が、同一径を有する上側及び下側小径部46a,46bとされる一方、それら二つの小径部46a,46bにて挟まれた、高さ方向中間部が、各小径部46よりも一周り大きな径を有する大径部48とされている。そして、その全体の高さが、ケーシング本体12と蓋体14との組付状態下で、ケーシング本体12の底壁部30の上面から蓋体14の円形突起38の下面までの高さよりも僅かに高くされており、また、各小径部46の径が、ケーシング本体12の底壁部30の中心部に設けられた前記段付穴36における円形の上側穴部32の径よりも僅かに小さくされ、更に、大径部48の径が、ケーシング本体12の筒壁部16の内径よりも十分に小さくされている。
【0036】
また、かかるスペーサ部材44にあっては、その高さ方向の中間部に設けられた大径部48の上側及び下側側面が、それぞれ、スペーサ部材44の軸方向に対して直角な方向に広がる円環面からなる上側係合面50と下側係合面52とされており、更に、そのような大径部48の外周面には、その一部から側方に所定長さ延出する側方延出部54が、一体形成されている。なお、この側方延出部54は、先端面が、ケーシング本体12の筒壁部16の内周面よりも一周り小さな径を有する円弧面にて構成されている。また、スペーサ部材44(小径部46b)の下面には、ケーシング本体12の底壁部30の中心部に設けられた段付穴36における長円形の下側穴部34に嵌入可能な嵌入突起56が、一体形成されている。
【0037】
そして、図1及び図2から明らかなように、このような構造とされたスペーサ部材44が、下側小径部46bの下端縁部と、その下面に設けられた嵌入突起56とにおいて、ケーシング本体12の底壁部30の中心部に設けられた段付穴36における円形の上側穴部32と長円形の下側穴部34とに対して、それらの内周面の全面に接触するように、それぞれ突入位置せしめられると共に、上側小径部46aの上端面において、ケーシング本体12に組み付けられる蓋体14の円形突起38の下面に接触せしめられており、これによって、ケーシング本体12の内部の中心部において、軸心回りに回転不能に位置決めされつつ、ケーシング本体12と蓋体14との間で挟持されて、固定的に配置されているのである。
【0038】
また、かかるスペーサ部材44にあっては、上述の如き配置状態下で、大径部48が、ケーシング本体12内の高さ方向中間部に位置せしめられていると共に、かかる大径部48の側方延出部54が、ケーシング本体12の筒壁部16に形成された前記流入口22と流出口24のそれぞれのケーシング本体12内への開口部の間で、それらの開口部に対して両側面を対応位置させ、且つ円弧状の先端面を、ケーシング本体12の筒壁部16の内周面に対して径方向に所定距離を隔てて対向位置させた状態で、配置されている。
【0039】
そしてまた、本実施形態の燃費向上装置にあっては、上述の如きスペーサ部材44と共に、ケーシング10の内部に、二つの永久磁石58,58と、強磁性体である二つのスチールプレート60,60と、同じく強磁性体である一つのスチールブッシュ62とが、それぞれ、更に固定的に配置されているのである。
【0040】
すなわち、二つの永久磁石58,58は、それぞれ、同一大きさの円環板形状を呈しており、板厚方向の一方側の面がN極で、その他方側の面がS極とされている。そして、その厚さが、前記スペーサ部材44の各小径部46の高さ、換言すれば、ケーシング10内に固定的に配置された状態下での、スペーサ部材44の上側係合面50から蓋体14における円形突起38の下面までの距離や、スペーサ部材44の下側係合面52からケーシング本体12における底壁部30の上面までの距離よりも、所定寸法だけ小さくされており、また、その内径が、スペーサ部材44の各小径部46の径よりも僅かに大きくされ、更に、その外径が、ケーシング本体12の筒壁部16の内径よりも所定寸法だけ小さくされている。そして、本実施形態では、特に、この二つの永久磁石58,58が、安価なフェライト磁石にて構成されているのである。
【0041】
一方、二つのスチールプレート60,60は、同一大きさの円環板からなり、スペーサ部材44の各小径部46の径よりも僅かに大きな内径と、ケーシング本体12における筒壁部16の内径よりも僅かに小さな外径とを有して構成され、また、その厚さが、スペーサ部材44がケーシング10内に固定的に配置された状態下での、スペーサ部材44の上側係合面50から蓋体14における円形突起38の下面までの距離や、スペーサ部材44の下側係合面52からケーシング本体12における底壁部30の上面までの距離と、各永久磁石58の厚さとの差に略対応した厚さとされている。
【0042】
さらに、スチールブッシュ62は二つの永久磁石58の厚さの合計とスペーサ部材44の大径部48の高さとの和と略同一寸法の高さと、ケーシング本体12における筒壁部16の内径よりも僅かに小さな外径と、各永久磁石58の外径よりも僅かに大きな内径とを有する薄肉の円筒体にて、構成されている。また、このスチールブッシュ62にあっては、互いに隣り合う二つの1/4周部分における周方向と高さ方向の略中央部に、貫通孔63が、それぞれ、一つずつ形成されている。
【0043】
そして、上述の如き構成とされた二つのスチールプレート60,60のうちの一つが、ケーシング10内において、スペーサ部材44の下側小径部46bに外挿されつつ、ケーシング12の底壁部30上に接触して、位置せしめられている一方、もう一つのスチールプレート60が、スペーサ部材44の上側小径部46aに外挿されつつ、蓋体14の円形突起38の下面に接触して、位置せしめられている。
【0044】
また、スチールブッシュ62は、ケーシング10内において、スペーサ部材44に外挿された状態で、互いに隣り合う二つの1/4周部分のそれぞれの略中央部に一つずつ設けられた貫通孔63,63を、ケーシング本体12の筒壁部16に形成された流入口22と流出口24とに対して、それぞれ、対応位置させつつ、ケーシング本体12の底壁部30と蓋体14の円形突起38にそれぞれ接触位置せしめられた二つのスチールプレート60,60の間で、それら各スチールプレート60の外周縁部にて挟まれるようにして、配置されている。そして、スチールブッシュ62にあっては、そのような配置状態下で、二つの貫通孔63,63の間の部分が、その内周面と外周面とにおいて、スペーサ部材44の大径部48に形成された側方延出部54の円弧状の先端面と、それに対向するケーシング本体12の筒壁部16の内周面とに接触せしめられて、それらの間に挟まれた状態で、位置せしめられている。
【0045】
これによって、ここでは、二つのスチールプレート60,60とスチールブッシュ62とが、ケーシング10内において、スペーサ部材44に外挿された状態で、ケーシング本体12の筒壁部16の内周面及び底壁部30の上面と、蓋体14の円形突起38の下面とにて囲まれてなるケーシング10の内部空間を取り囲むように配置されているのであり、また、それら二つのスチールプレート60,60とスチールブッシュ62とにて囲まれてなる空間が、スチールブッシュ62の二つの貫通孔63,63を通じて、ケーシング本体12の筒壁部における流入口22と流出口24とに、連通せしめられているのである。
【0046】
一方、二つの永久磁石58,58は、それぞれ、ケーシング10内において、水平に位置せしめられた状態で、スペーサ部材44の上側小径部46aと下側小径部46bとに対して、それぞれの内周部が前記上側係合面50や下側係合面52に係合せしめられる位置まで、それぞれ外挿されている。これによって、二つの永久磁石58,58が、ケーシング10内において、スペーサ部材44の大径部48を間に挟み、かかる大径部48の高さに相当する距離を隔てて、互いに対向せしめられた状態で配置されており、以て、それら二つの永久磁石58,58の対向面間に、スペーサ部材44の大径部48の外周面と、各永久磁石58の対向面と、前記スチールブッシュ62の内周面とにて四方が囲まれてなる間隙64が、各永久磁石58の外周部に沿って、その周方向に連続して延びるように形成されているのである。
【0047】
なお、かかる二つの永久磁石58,58にて挟まれるスペーサ部材44の大径部48が、前述せる如く、ケーシング本体12内の高さ方向中間部に位置せしめられているため、ケーシング本体12の筒壁部16の高さ方向の中間部に設けられた流入口22と流出口24とが、前記間隙64内に向かって開口せしめられている。これによって、流入口22を通じて導かれるディーゼルエンジン用燃料が、間隙64内に流入せしめられて、その内部を流通せしめられると共に、流出口24を通じて、間隙64内から流出せしめられるようになっているのであり、以て、かかる間隙64が、ディーゼルエンジン用燃料を流通せしめる流通路66として、構成されているのである。
【0048】
また、前述せるように、スペーサ部材44の大径部48の側方延出部54が、その先端面を、ケーシング本体12の筒壁部16の内側に挿入されたスチールブッシュ62の内周面に接触せしめると共に、その両側面を、流入口22と流出口24のそれぞれのケーシング本体12内への開口部に対応位置させた状態で、配置されているところから、ディーゼルエンジン用燃料が、流入口22を通じて、流通路66内におけるスペーサ部材44の側方延出部54の一方の側面側に流入せしめられる一方、流出口24を通じて、流通路66内における側方延出部54の他方の側面側から、外部に流出せしめられるようになっており、更に、かかる側方延出部54にて、流入口22と流出口24との間が堰き止められる如き状態とされ、それによって、流入口22から流入せしめられたディーゼルエンジン用燃料が、流通路66内を殆ど流通せしめられることなく、そのまま直接に、流出路24から流出せしめられるようなことが、阻止されるようになっているのである。このことから明らかなように、ここでは、側方延出部54にて、隔壁が構成されている。
【0049】
そして、ここでは、ケーシング10内において、かくの如き流通路66を構成する間隙64が互いの対向面間に形成されるように、スペーサ部材44の大径部48を挟んで対向配置される二つの永久磁石58,58のそれぞれが、N極が上側でS極が下側になるように、或いはN極が下側でS極が上側になるように、つまり、異極同士が互いに対向するように、位置せしめられている。また、スペーサ部材44の大径部48の高さが、異極同士が対向して離間せしめられた二つの永久磁石58,58が互いに吸引力を及ぼし合い得る範囲内の距離に相当する寸法において設定されていることにより、かかる大径部48を挟んで対向配置された二つの永久磁石58,58が、異極同士において互いに吸引力を及ぼし合うようになっている。
【0050】
また、本実施形態では、特に、ケーシング10内で上下に対向配置された二つの永久磁石58,58のうち、上側に位置せしめられて、スペーサ部材44の上側係合面50に係合せしめられた永久磁石58が、上面の全面において、蓋体14の円形突起38の下面に接触位置せしめられたスチールプレート60に接触せしめられていると共に、外周面の全面において、スチールブッシュ62の内周面の上部部位に接触せしめられている。一方、ケーシング10内で下側に位置せしめられて、スペーサ部材44の下側係合面52に係合せしめられた永久磁石58は、下面の全面において、ケーシング本体12の底壁部30の上面に接触位置せしめられたスチールプレート60に接触せしめられていると共に、外周面の全面において、スチールブッシュ62の内周面の下部部位に接触せしめられている。
【0051】
これによって、二つの永久磁石58,58が、互いの対向面とは反対側の背面の全面と外周面の全面とにおいて、スチールプレート60,60とスチールブッシュ62と対してそれぞれ接触せしめられつつ、それらにて、周囲を取り囲まれるように配置されて、各永久磁石58のそれぞれの磁束密度が十分に高められた状態で、スペーサ部材44の大径部48と蓋体14及びケーシング本体12の底壁部30との間で挟持されて、ケーシング10内に固定的に配置されているのである。
【0052】
かくして、本実施形態の燃費向上装置にあっては、自動車用ディーゼルエンジンの燃料供給路に設置せしめられた際に、流入口22を通じて流通路66内に流入せしめられたディーゼルエンジン用燃料が、図1に矢印で示されるように、各永久磁石58の外周部の略全周に亘って、その周方向の一方側のみに向かって、流通路66内を流通せしめられて、流出口24から外部に流出せしめられるようになっており、また、そのような流通路66内における流通の過程で、ディーゼルエンジン用燃料に対して、各永久磁石58の磁力が、より十分に作用せしめられ得るようになっているのである。
【0053】
このように、本実施形態においては、ケーシング10内に、二つの永久磁石58,58が、互いに対向せしめられると共に、互いの対向側とは反対側の背面に、強磁性体であるスチールプレート60が接触せしめられた状態で、固定的に配置され、そして、それら二つの永久磁石58,58の対向面間に形成された流通路66内を、流入口22から流入せしめられたディーゼルエンジン用燃料が、流出口24に向かって、各永久磁石58の磁力がより十分に作用せしめられつつ、流通せしめられるようになっているところから、それら各永久磁石58が、比較的に磁束密度の小さなフェライト磁石であるにも拘わらず、流通路66内を流通せしめられるディーゼルエンジン用燃料の燃焼性が、極めて有利に且つ確実に高められ得るのである。
【0054】
従って、このような本実施形態に係る燃費向上装置を用いれば、例えば、希土類磁石等よりも安価なフェライト磁石を使用することによって得られる優れた経済性を確保しつつ、自動車用ディーゼルエンジンにおける燃費の向上を、より低コストに実現することが出来るのである。
【0055】
しかも、かかる燃費向上装置にあっては、二つの永久磁石58,58が、強磁性体である二つのスチールプレート60,60とスチールブッシュ62とにて、周囲を取り囲まれているため、それら各永久磁石58からの磁力が、流通路66内を流通せしめられるディーゼルエンジン用燃料に対して、より十分に作用せしめられ得ることとなり、それによって、かかる燃費向上装置が燃料供給路に設置されるディーゼルエンジンの燃費が、より有利に向上され得ることとなるのである。
【0056】
また、本実施形態の燃費向上装置においては、二つの永久磁石58,58が、内部に対向配置されて、それらの対向面間にディーゼルエンジン用燃料の流通路66が形成されるケーシング10が、片側有底円筒状のケーシング本体12と、その上部開口部を液密に覆蓋する蓋体14とのみにて構成されているところから、ケーシング10、ひいては装置全体の構造が簡略化され得ているばかりでなく、例えば、何等かの理由で、各永久磁石58を取り替える必要が生じた際に、その取替作業が容易に行なわれ得るといった利便性も、有利に発揮され得るのである。
【0057】
さらに、本実施形態の燃費向上装置にあっては、二つのスチールプレート60,60とスチールブッシュ62とが、単に、各永久磁石58と、ケーシング本体12や蓋体14との間で挟持されるだけで、各永久磁石58の背面に接触して、或いは各永久磁石58の周囲を取り囲むようにして、安定的に配置されているため、これによっても、それら二つのスチールプレート60,60とスチールブッシュ62のケーシング10内への設置構造、ひいては装置全体の構造が、有利に簡略化され得ていると共に、各永久磁石58の背面等に各スチールプレート60等が接触位置せしめられていることによって奏され得るディーゼルエンジンの燃費向上効果が、より安定的に確保され得ることとなるのである。
【0058】
更にまた、本実施形態においては、流通路66が、二つの永久磁石58,58の対向面間において、各永久磁石58の外周部の略全周に亘って、その周方向に延びるように形成されて、そのような流通路66内を、ディーゼルエンジン用燃料が、周方向の一方向に流通せしめられるようになっているため、ディーゼルエンジン用燃料が、二つの永久磁石の対向面間に形成された流通路内を、より長い時間をかけて流通せしめられ得るのであり、それによって、かかるディーゼルエンジン用燃料に対して、各永久磁石58から、より多くの磁力が及ぼされ得、以て、ディーゼルエンジンの燃費向上が、より十分に行なわれ得ることなるのである。
【0059】
ここにおいて、本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上装置とそれを用いた燃費向上方法とが、前述の如き優れた特徴を発揮し得るものであることを確認するために、本発明者等によって行なわれた幾つかの試験について、詳述することとする。
【0060】
先ず、総排気量:11940cc、総走行距離:745802km、出力:300馬力、最大積載量:10t、及び初年度登録:平成10年4月であるディーゼルエンジンを搭載した10tトラックを準備する一方、1000ガウスの磁束密度を有するフェライト磁石を備えた、図1及び図2に示される如き構造を有する燃費向上装置を準備した。
【0061】
次いで、準備された燃費向上装置におけるケーシングの流入口と流出口とに対して、準備された10tトラックのエンジンに燃料を供給する燃料ホースをそれぞれ接続して、かかる燃費向上装置を10tトラックの燃料供給路に設置した。
【0062】
そして、かくして燃費向上装置が設置せしめられた10tトラックを、機械工場の製品の集荷便として、特定の区間を走行させ、その1ヶ月間における燃費を求めた。その結果、1ヶ月間における燃費は、4.18km/L(リットル)であった。
【0063】
また、上記と同様な燃費向上装置を準備する一方で、総排気量:7540cc、総走行距離:367498km、出力:190馬力、最大積載量:4t、及び初年度登録:平成7年7月であるディーゼルエンジンを搭載した4tトラックを準備して、この4tトラックの燃料供給路に対して、上記と同様にして、燃費向上装置を設置した。そして、この4tトラックを上記と同様な条件下で走行させて、1ヶ月間の燃費を求めた。その結果、1ヶ月間の燃費は、6.48km/Lであった。
【0064】
さらに、比較のために、前記準備された10tトラックと4tトラックとを、燃料供給路に対して燃費向上装置を何等設置することなく、上記と同様な条件で走行させて、それぞれのトラックの1ヶ月間の燃費を求めたところ、10tトラックの燃費は、3.63km/Lで、4tトラックの燃費は、5.42km/Lであった。
【0065】
これらの結果から明らかなように、本発明に従う燃費向上装置を燃料供給路に設置した場合、10tトラックでは、燃費が3.63km/Lから4.18km/Lに、約15.2%向上し、4tトラックでは、燃費が5.42km/Lから6.48km/Lに、約19.6%も向上した。このことから、本発明に従う構造を有するディーゼルエンジンの燃費向上装置を用いることによって、ディーゼルエンジンの燃費が飛躍的に向上せしめられ得ることが、明確に認識され得るのである。
【0066】
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
【0067】
例えば、前記実施形態では、二つの永久磁石58,58が、何れも、円環板形状を呈していたが、それらの形状は、何等これに限定されるものではなく、互いの対向面間に、流通路66を与える間隙64が形成され得るのであれば、例えば、円板形状や多角形板形状、或いはブロック形状等であっても良く、また、二つの永久磁石58,58が、互いに異なる形状とされていても、何等差し支えないのである。
【0068】
また、そのような永久磁石58のケーシング10内への配設個数は、前記実施形態に示されるものに、特に限定されるものではなく、ケーシング10の大きさや要求される磁力の大きさ等によって、適宜に変更され得るものである。
【0069】
さらに、かかる永久磁石58の種類も、前記実施形態に示されるフェライト磁石に何等限定されるものでなく、例えば、アルニコ磁石や希土類磁石等の公知のものの中から、ディーゼルエンジン用燃料との接触による劣化の恐れの小さいもの等が、適宜に選択されて、使用されこととなる。
【0070】
更にまた、前記実施形態では、ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられる流通路66が、二つの永久磁石58,58の対向面間において、各永久磁石58の外周部に沿って、その周方向に延びるように形成されていたが、かかる流通路66の配設形態は、何等これに限定されるものではなく、例えば、それら二つの永久磁石58,58の対向面間を横切るように形成されていても良いのである。また、そのような構成を採用する場合には、永久磁石を複数対用いて、互いに対を為す永久磁石同士を対向配置させると共に、それらの対向面間にそれぞれ形成される流通路を互いに接続せしめるように為すことが好ましく、それによって、流通路の総延長距離を効果的に長くすることが出来るのである。
【0071】
また、スペーサ部材44のケーシング10内への配設構造も、前記実施形態に示されるものに、決して限定されるものではなく、また、例えば、対向位置せしめられる永久磁石58同士が、ケーシング10に対して、それぞれ固定され得る構造が採用されるのであれば、スペーサ部材44を省略することも、勿論可能である。
【0072】
さらに、前記実施形態では、強磁性体であるスチールプレート60,60とスチールブッシュ62とにて、強磁性体が構成されていたが、この強磁性体は、少なくとも、各永久磁石の背面に接触位置せしめられておれば良く、従って、スチールブッシュ62を省略しても良いのであり、また、かかる強磁性体の配設構造や配設数、或いはその形状も、何等限定されるものではないのである。
【0073】
なお、前記実施形態では、スチールプレート60,60とスチールブッシュ62の両方の強磁性体をケーシング10内に配置されることによって、各永久磁石58の背面に、強磁性体が接触位置せしめられるだけでなく、強磁性体が、異極同士において互いに対向配置された複数の永久磁石の周囲を取り囲むように配置せしめられて、ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられる間隙(流通路)が、それら永久磁石と強磁性体とにて囲まれて形成されるようになっていたが、そのような強磁性体の配置形態を採用する場合にあっても、かかる強磁性体の配置形態が、何等限定されるものではない。
【0074】
すなわち、例えば、図5に示されるように、スチールブッシュ62として、ケーシング本体12における筒壁部16の内径よりも僅かに小さな外径と、各永久磁石58の外径よりも十分に大きな内径を有する円筒体を用い、かかるスチールブッシュ62を、その内周面が、各永久磁石58の外周面から所定距離だけ隔てられた状態で、ケーシング10内に、各永久磁石58と同軸的に配置するようにしても良い。これによって、ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられる流通路66の流路断面積を、有利に増大せしめることが出来るのである。
【0075】
また、例えば、図6に示されるように、強磁性体として、底部の中心部に、スペーサ部材44の46が挿入可能な円形孔が設けられた、片側有底の円筒形状を呈し、永久磁石58を、底部内面に接触せしめつつ、内部に収容した状態下で、ケーシング10内に収容され得るように構成された筒状強磁性体68の二つを、前記実施形態におけるスチールプレート60,60とスチールブッシュ62の代わりに用い、そして、これら二つの筒状強磁性体68,68を、内部に、二つの永久磁石58,58が対向配置せしめられた状態で、開口側の端面同士おいて突き合わせて、ケーシング10内に収容せしめるようにしても良いのである。
【0076】
さらに、背面に強磁性体が接触位置せしめられた永久磁石58の複数が互いに対向配置され、且つそれらの対向面間に、ディーゼルエンジン用燃料が外部に漏出せしめられることなく流通せしめられる流通路66が形成されるようになっておれば、ケーシング10の構造も、前記実施形態に示されるものに示されるものに、特に限定されるものでなく、また、ケーシング10を用いなくとも、かかる構造の流通路66が形成され得るのであれば、ケーシング10を省略すること出来るのである。
【0077】
更にまた、複数の永久磁石58の、少なくとも背面に接触位置せしめられる強磁性体の種類や、ケーシング10及びスペーサ部材44を構成する非磁性体の種類も、前記実施形態に示されるものに、特に限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
【0078】
加えて、前記実施形態では、自動車用ディーゼルエンジンの燃費向上方法と、それが有利に実現される燃費向上装置に対して、本発明を適用したものの具体例を示したが、本発明は、その他、自動車用ディーゼルエンジン以外のディーゼルエンジンの燃費向上方法と燃費向上装置の何れに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
【0079】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0080】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上方法によれば、ディーゼルエンジンにおける燃費の向上を、より低コストに実現することが可能となるのである。
【0081】
また、本発明に従うディーゼルエンジンの燃費向上装置を用いれば、ディーゼルエンジンの燃費が、より小さな経済負担で、極めて効果的に改善され得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う構造を有するディーゼルエンジンの燃費向上装置の一例を示す、横断面説明図であって、図2におけるI−I断面に相当する図である。
【図2】図1におけるII−II断面説明図である。
【図3】図1に示されたディーゼルエンジンの燃費向上装置に装備されるスペーサ部材の下面説明図である。
【図4】図3に示されたスペーサ部材の左側面説明図である。
【図5】本発明に従う構造を有するディーゼルエンジンの燃費向上装置の別の例を示す、図2に対応する図である。
【図6】本発明に従う構造を有するディーゼルエンジンの燃費向上装置の更に別の例を示す、図2に対応する図である。
【符号の説明】
10 ケーシング 12 ケーシング本体
14 蓋体 16 筒壁部
22 流入口 24 流出口
30 底壁部 44 スペーサ部材
54 側方延出部 58 永久磁石
60 スチールプレート 62 スチールブッシュ
64 間隙 66 流通路
68 筒状強磁性体
Claims (7)
- 複数の永久磁石を、異極同士が互いに吸引力を及ぼし合う範囲内の間隙を形成しつつ対向せしめられるように配置する一方、該複数の永久磁石の互いの対向面とは反対側の背面側に、それぞれ、強磁性体を、各背面に接触するように配置した状態下で、前記複数の永久磁石の対向面間における該間隙内に、ディーゼルエンジン用燃料を流通せしめた後、かかる燃料をディーゼルエンジンに供給して、燃焼させるようにしたことを特徴とするディーゼルエンジンの燃費向上方法。
- 前記異極同士において互いに対向配置された複数の永久磁石の対向面間に、非磁性体からなるスペーサ部材を、それら各永久磁石の内周部に位置するように介在せしめて、前記ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられる間隙を、該各永久磁石の外周部に沿って、その周方向に延びるように形成せしめた請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃費向上方法。
- 前記強磁性体を、前記異極同士において互いに対向配置された複数の永久磁石の周囲を取り囲むように配置せしめて、前記ディーゼルエンジン用燃料が流通せしめられる間隙を、該永久磁石と該強磁性体とにて囲んで形成せしめた請求項1又は請求項2に記載のディーゼルエンジンの燃費向上方法。
- ディーゼルエンジン用燃料の入口と出口とを有すると共に、それらの入口と出口以外は液密に密閉された、非磁性体からなるケーシングと、
該ケーシング内において、異極同士が互いに吸引力を及ぼし合う範囲内の距離を隔てて互いに対向位置せしめられて、互いの対向面間に、該ケーシングにおける前記入口と出口とに連通せしめられた間隙が形成されるように配置された複数の永久磁石と、
前記ケーシング内において、該複数の永久磁石の前記互いの対向面とは反対側の背面側に、それぞれ、各背面に接触して位置せしめられた強磁性体と、
前記複数の永久磁石の互いの対向面間に形成された前記間隙からなり、前記ケーシングの入口から流入せしめられた前記ディーゼルエンジン用燃料が、該ケーシングの前記出口に向かって流通せしめられる流通路と、
を含み、前記ディーゼルエンジン用燃料が、前記流通路内を流通せしめられた後、ディーゼルエンジンに供給されるようにしたことを特徴とするディーゼルエンジンの燃費向上装置。 - 前記ケーシングが、片側有底の筒体からなり、且つ筒壁部に、前記ディーゼルエンジン用燃料の入口と出口とが設けられたケーシング本体と、該ケーシング本体の開口部を液密に密閉する蓋体とを有して構成される一方、前記複数の永久磁石が、該ケーシング本体の筒壁部の内周面形状に対応した同一形状を有する二つのものにて構成されて、それら二つの永久磁石が、該ケーシング本体内に、その高さ方向において、異極同士が互いに吸引力を及ぼし合う範囲内の距離を隔てて、対向配置せしめられると共に、該二つの永久磁石の互いの対向面間に、非磁性体からなるスペーサ部材が、それら各永久磁石の内周部に位置するように介在せしめられて、該二つの永久磁石の対向面間の前記間隙にて構成される前記流通路が、該二つの永久磁石の互いの対向面間において、それら各永久磁石の外周部に沿って、その周方向に延びるように形成せしめられ、更に、前記強磁性体が、該ケーシング本体の前記筒壁部の内周面形状に対応した同一形状の平板形態を呈する二つの平板状強磁性体を有して構成されて、それらのうちの一方が、該二つの永久磁石のうちの一方と前記ケーシングの蓋体との間で挟持される一方、それらのうちの他方が、該二つの永久磁石のうちの他方と該ケーシング本体の底壁部との間で挟持されることにより、該二つの平板状強磁性体が、各永久磁石の前記背面上にそれぞれ接触位置せしめられている請求項4に記載のディーゼルエンジンの燃費向上装置。
- 前記二つの永久磁石の互いの対向面間において、それら各永久磁石の周方向に延びるように形成された前記流通路の途中に、該流通路内での前記ディーゼルエンジン用燃料の流通を阻止する隔壁が設けられる一方、該ディーゼルエンジン用燃料の該流通路内への前記入口が、前記ケーシング本体の筒壁部に対して、該流通路内における、該隔壁の二つの側面のうちの一方の側面側に該ディーゼルエンジン用燃料を流入せしめる位置に設けられ、更に、該ディーゼルエンジン用燃料の該流通路内からの前記出口が、該ケーシング本体の筒壁部に対して、該流通路内における、該隔壁の他方の側面側にまで流通せしめられた該ディーゼルエンジン用燃料を該流通路内から流出せしめる位置に設けられている請求項5に記載のディーゼルエンジンの燃費向上装置。
- 前記強磁性体が、前記ケーシング本体の筒壁部の内周面形状に対応し、且つ前記互いに対向配置された二つの永久磁石を内部に収容可能な筒形態を呈する筒状強磁性体を更に有して構成され、該ケーシング本体内において、かかる筒状強磁性体が、その筒部を、該ケーシング本体の筒壁部の内周面と該二つの永久磁石の外周面との間に位置させつつ、配置されることにより、前記流通路が、該二つの永久磁石と該筒状強磁性体と前記スペーサ部材とにて取り囲まれて、構成されている請求項5又は請求項6に記載のディーゼルエンジンの燃費向上装置。
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