JP2004203873A - シクロスポリンに基づく製薬学的組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シクロスポリンの経口投与のための毒性の低減された製薬学的製剤の提供。
【解決手段】 下記の成分を含んでなる製薬学的製剤:
(a)総重量の約8〜約12%の量におけるシクロスポリン;
(b)総重量の約12〜約18%の量におけるエタノール;
(c)総重量の約8〜約12%の量におけるポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;
(d)総重量の約4〜約6%の量における水;
(e)総重量の約28〜約40%の量におけるHLB13〜15を有する可溶化剤;
(f)総重量の約20〜約30%の量におけるC−CアルキルアルコールとC14−C18飽和脂肪酸のエステル。
【選択図】 なし

Description

本発明はシクロスポリンの経口投与のための製薬学的製剤に関し、この製剤は、有効成分の実質的に定常的で予見できる血漿レベルを提供することが可能である。
シクロスポリンは免疫抑制活性を有する薬物であって、移植患者における移植片拒絶を防ぐため、ならびに免疫系の異常反応を特徴とする一連の自己免疫疾患の治療のために使用される。シクロスポリンの臨床的有効性は、移植患者の予後を大きく改善して、彼らの生存をかなり増加させた。しかしながら、この薬物は特有の毒性を有し、これが一定の血漿レベルの達成を要求するその治療ウインドーを限定する。治療ウインドーの外では、到達された血漿レベルが必要とされるレベルよりも低い場合−効力の欠如と、結果として起きる拒絶という危険の増大により−、ならびに血漿レベルが安全レベルを越える場合−特異的な毒性、特に腎臓および/または肝臓毒性という危険により−の両場合に患者の生命は脅かされる。
免疫抑制剤としてのその治療用途では、シクロスポリンは現在経口的または注射のいずれかによって投与される。しかしながら、水におけるシクロスポリンの溶解度は極端に低い(例えば、20μg/ml〜30μg/ml)ので、エタノールを含有する油性溶液が適当な媒質であると認識されている。そのようにしても、シクロスポリンの経口調製物の生物学的利用能は極端に低く、一般に30%以下である。これは、シクロスポリンが、例えば口中で水と接触した後および胃液との接触に際して直ちに、固体としてのそれの分離によると考えられる。一般に、シクロスポリンが適当な添加物によって胃腸液中で最初に溶解されなければ、経口投与後に吸収されることはできないとされている。
治療用途のために利用しうる最初のシクロスポリン製剤(SANDIMMUN(R))は、吸収に関して高度の個体間および個体内の可変性を特徴とするので、投与用量を絶えず調節するために個々の患者における血漿レベルをしばしば測定することが必要であった。
その後、前記の欠点を回避し、それによって薬物の可変性の低い血漿レベルを得るために、マイクロエマルション用予備濃厚液(preconcentrates for a microemulsion)に基づき、そしてより低い個体の可変性を実証した製剤や、あるいは製造が困難であり、まさに複合体として存在する組成物が、記述された。これらの製剤の1つ(マイクロエマルション用予備濃厚液の形態における)は、従来のエタノール中シクロスポリンの油性溶液以上の改良品として市場に導入された(NEORAL(R))。
先行技術は複合組成物において豊富であるが、それにもかかわらず、この組成物は定量的見地において著しく可変性である有効成分の吸収プロフィルをもたらす。
まさにSANDIMMUN(R)に関する特許文献1は、(a)トリグリセリドとポリアルキレンポリオールの非イオン性エステル、(b)飽和脂肪酸トリグリセリド、および(c)改善された物理的および吸収特性を有するモノ−もしくはジ−グリセリドを含有するシクロスポリンに基づく組成物を記述している。
特許文献2は、a)1種以上のシクロスポリンの1重量比、b)ポリエチレングリコールとともに形成された飽和ヒドロキシル化脂肪酸のモノエステルまたは該モノエステルの混合物の8〜13重量比、c)1種以上の静脈内投与可能な一価もしくは多価アルコールの4〜10重量比からなる静脈内製薬学的製剤を開示している。
特許文献3は、シクロスポリンおよび飽和もしくは不飽和脂肪酸とポリオール、特にサッカライドの水溶性モノエステルの組み合わせ物を開示している。
特許文献4は、植物油およびオレイン酸および/またはリノール酸のモノ−、ジ−もしくはトリグリセリドの、および/またはポリオキシエチレン化植物油、プロピレングリコールとエタノールの、エステル交換反応生成物によって形成される少なくとも3成分(ternary)の媒質を開示している。
NEORAL(R)に関する特許文献5は、アルカノールを含有しない、マイクロエマルション用予備濃厚液からなる製剤によって有効成分の一層均一な吸収を可能にする組成物を記述している。
特許文献6は、エタノールを含有しない、有効成分としてのシクロスポリン、脂肪酸トリグリセリド、グリセロール脂肪酸部分エステルまたはプロピレングリコールもしくはソルビトール完全もしくは部分エステル、好ましくは、およびHLB少なくとも10を有する界面活性剤を含んでなる製薬学的組成物を開示している。
特許文献7は、シクロスポリン、1,2−プロピレングリコール、混合モノ−、ジ−およびトリ−グリセリドおよび親水性界面活性剤を含有する組成物を開示している。
特許文献8は、経口投与のためのエマルション予備濃厚液の形態における、そしてシクロスポリンを含有する製薬学的組成物を開示している。製薬学的組成物は、親水性有機溶媒;混合モノ−、ジ−およびトリ−グリセリドまたはエステル交換反応され、そしてポリエトキシル化された植物油;およびポリオキシエチレン−ソルビタン−脂肪酸エステル界面活性剤を含有するシクロスポリンのためのキャリヤー媒質を有する。
特許文献9は、シクロスポリンを溶解するのに十分な量でC−C10脂肪酸のモノグリセリドもしくはジグリセリドとの混合物においてシクロスポリンを含んでなる製薬学的組成物に関する。
特許文献10は、エタノールを含有せず、そして(1)有効成分としてのシクロスポリン;(2)助界面活性剤として分子量200〜600Daを有するポリエチレングリコール;(3)脂肪酸と一価アルコールのエステル交換反応生成物、中鎖脂肪酸のトリグリセリドおよび脂肪酸のモノグリセリドを含んでなる混合物;および(4)HLB値10〜17を有する界面活性剤を含有するマイクロエマルションを開示している。
特許文献11は、(a)有効成分としてのシクロスポリン、(b)媒質としてのアルキレンポリエーテルおよび/またはアルキレンポリエステルであって、成分(b)のHLBが少なくとも10である媒質を含有する製薬学的組成物を開示している。
また、水不溶性有効成分を含有する製薬学的組成物は、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15および特許文献16において開示されている。
米国特許第4388307号 米国特許第5047396号 米国特許第5756450号 ドイツ特許出願公開第4418115号 米国特許第5342625号 米国特許第5639724号 米国特許第6258808号 米国特許第6420355号 米国特許第4990337号 米国特許第5589455号 米国特許出願第US2002/0107183A1号 US2002120015 WO02/45696 WO00/37050 WO96/03113 WO00/03753
本発明の目的は、シクロスポリンに基づく新規な経口的に投与可能な製剤を提供することであって、この製剤は、SANDIMMUN(R)とは異なり、実質的に定常的で予見できる血漿レベルを提供することが可能であり、そしてNEORAL(R)とは少なくとも生物学的同等である。
本発明による製剤は、次のような重量比における次のような成分:
(a)総重量の約8〜約12%の量におけるシクロスポリン;
(b)総重量の約12〜約18%の量におけるエタノール;
(c)総重量の約8〜約12%の量におけるポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;
(d)総重量の約4〜約6%の量における水;
(e)総重量の約28〜約40%の量におけるHLB13〜15を有する可溶化剤;
(f)総重量の約20〜約30%の量におけるC−CアルキルアルコールとC14−C18飽和脂肪酸のエステル;
を含有し、この場合、化合物(a),(b),(c),(d),(e)および(f)の総計は100%である。
好ましくは、シクロスポリンはシクロスポリンAである。
成分(c)、すなわちポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマーは、好ましくは、ポロキサマー(poloxamer)407(CAS No.9003−11−6)であって、これは商標名Lutrol(R)F127としてBASFによって市販され、そして経粘膜放出製剤の製造のためのその用途が国際特許出願WO94/03157において記述されている。
成分(e)、すなわち可溶化剤に関して、それは好ましくは、HLB値13.5〜14.5を有し、そしてなお一層好ましくは、それはカプリロカプロイル マクロゴール(macrogol)−8−グリセリド(CAS No.85536−07−8および84963−88−2)である。これは、グリセロールおよびPEG400の中鎖脂肪酸(C−C10)とのモノ−、ジ−およびトリエステルの混合物であり、これは、例えば、Gattefosseによって商標名Labrasol(R)として市販されている;Labrasol(R)はHLB値14を有し、そして次のような重量組成を有する;
・C−C10モノグリセリド 約4%;
・C−C10ジグリセリド 約17%;
・C−C10トリグリセリド 約6%;
・PEG400のC−C10モノエステル 約14%;
・PEG400のC−C10ジエステル 約36%;
・遊離PEG400 約20%;
・遊離グリセロール 約3%。
本発明の目的のために、用語可溶化剤を用いるが、それは、特定の溶媒中では難溶である分子の溶媒への親和力を増強することができる混合物中の成分を意図している。
成分(f)、すなわちC−CアルキルアルコールとC14−C18飽和脂肪酸のエステルに関しては、それは好ましくは、ミリスチン酸イソプロピルである。
より好適な実施態様では、比率は、シクロスポリンでは約9%〜約11%、ポロキサマー407では約9%〜約11%、エタノールでは約13.5%〜約16.5%、水では約4.5%〜約5.5%、カプリロカプロイル マクロゴール−8−グリセリドでは約31.5%〜約38.5%、そして最後にミリスチン酸イソプロピルでは約22.5%〜約27.5%の範囲であり;なお一層好ましくは、それらは、シクロスポリンでは約10%、エタノールでは約15%、水では約5%、ポロキサマー407では約10%、カプリロカプロイル マクロゴール−8−グリセリドでは約35%、そしてミリスチン酸イソプロピルでは約25%である。
本発明による製剤は、室温においてエタノール中にシクロスポリンを溶解し;次いで、撹拌下で、ポロキサマー407、水、カプリロカプロイル マクロゴール−8−グリセリド、およびミリスチン酸イソプロピルを添加し;10〜20分後、混合液を温度25〜55℃(好ましくは25〜45℃、なお一層好ましくは25〜35℃)に加熱し、そして撹拌下で80〜120分間その温度で維持し;次いで、室温(約21〜24℃)まで冷却することによって得ることができる。かくして得られた混合液は、次に、撹拌下で軟質ゼラチンカプセル中に充填される。本製剤の製造方法は、本発明のさらなる主題を構成する。
当該技術分野において既知の製剤に対して、本発明による製剤は、エマルションでも、マイクロエマルションでも、またマイクロエマルション用予備濃厚液でもない:それは、1つは親油性で1つは親水性の2種の肉眼的に分離された混合液からなる二相系であり、ここでは、シクロスポリンの濃度は2相間で実質的に同等である。
薬物の投与のために好適な製薬学的形態は、軟質ゼラチンの単一用量カプセルであり、このカプセル中では液体二相系が均質に分配されている。
具体的な説明と限定されない目的のみを有する次の実施例から理解できるように、本発明による製剤は、驚くべきことに、マイクロエマルション用予備濃厚液に基づく市販される参照製剤と同等の動物およびヒトにおける生物学的利用能を例証した。
次のような重量組成を有するシクロスポリン製剤を製造する:
1.シクロスポリンA 10%
2.エタノール 15%
3.水 5%
4.Lutrol(R)F127 10%
5.Labrasol(R) 35%
6.ミリスチン酸イソプロピル 25%
シクロスポリンを室温においてエタノール中に溶解する。残りの添加物を上記順序で撹拌下で添加する。そうして得られた混合液を50℃に加熱して、成分の完全な溶解を達成し、続いて室温まで冷却する。バルク混合液を撹拌下で軟質ゼラチンカプセル中に充填する。
実施例1において示される方法と同じ方法によって得られた100mgカプセルでのシクロスポリンAの調製物(製剤A)を、市販のマイクロエマルション用予備濃厚液(製剤B、NEORAL(R))または市販のエタノール中シクロスポリンの油性溶液(製剤C、SANDIMUN(R))のいずれかとして製剤化するか、またはそれぞれ、ポリエチレングリコール、グリセロホスホリルコリンおよびエタノールに基づく添加物とともに製剤化(製剤DおよびE)されたシクロスポリンA 100mgを含有するカプセルにおける他の調製物との比較において、ビーグル犬に経口的に投与した。実験は4動物において実施され、各1頭にすべての製剤を投与した。全場合において、製剤は、絶食条件下、シクロスポリニン100mgと同等の、1動物当たり1カプセルの用量において投与された。
投与前および経口投与後0.5,1,1.5,2,4,6,8,24時間に、血液サンプルを採取し、そしてシクロスポリンA含量についてLC/MS法によって分析した。算出されるパラメーターは、最大血漿濃度(Cmax)に達するまでの時間(tmax)および標準的方法にしたがう台形法による時間−濃度曲線下の面積(AUCo−t)であった。
結果を次表において示す(平均データ±SD)。
Figure 2004203873
結論として、本発明の主題を形成する調製物(製剤A)の生物学的利用能は、マイクロエマルション用予備濃厚液からなる市販の参照調製物(製剤B、NEORAL(R))のそれに匹敵し、そしてすべての他の試験された製剤よりも大きいことが見い出された。
実施例1において示される方法と同じ方法によって得られた100mgシクロスポリンカプセルの生物学的利用能を、マイクロエマルション用予備濃厚液からなる市販されている参照生産物(NEORAL(R),USA)(シクロスポリン100mgカプセル)のそれと比較する目的で、健康なボランティアにおいて生物学的試験を実施した。いずれかの生産物を、14日のウォッシュアウト(washout)で分けられた2つの異なる場合において、絶食条件における朝に、同時に、ボランティア1人当たり2カプセル(200mg)の用量でランダムに投与した。
処置前および薬物の投与後次の時間:0.33,0.67,1,1.33,1.67,2,2.33,2.67,3,3.5,4,6,8,12,16,24,36,48および72時間において、標準的操作によって血液サンプルを得た。全血液中のシクロスポリン濃度は、LC/MS法によって測定した。薬動学的解析および統計学的解析は標準操作を用いて実施した。生物学的同等性の解析は、AUCo−t、AUCo−∞およびCmaxのln−変換した値において実施した。
実験を完了した被験者25人の平均血液レベルプロフィルを図1において報告する。
ANOVAがln−変換値に関して実施され、そして最小平方平均の比および90%幾何学的信頼区間は、すべての考慮されるパラメーターについて80%〜125%内であった。したがって、本発明の製剤は、マイクロエマルション用予備濃厚液に基づく市販の参照調製物(NEORAL(R))に対して生物学的同等である。
食物摂取条件下の生物学的試験は、実施例1において示される方法と同じ方法によって得られた100mgシクロスポリン・カプセルの生物学的利用能を、マイクロエマルション用予備濃厚液からなる市販されている参照生産物(NEORAL(R),USA)(100mgカプセル)のそれと比較する目的で、健康なボランティアにおいて実施した。いずれかの生産物を、14日のウォッシュアウト(washout)で分けられる2つの異なる場合において、食物摂取条件において同時に、ボランティア1人当たり2カプセル(200mg)の用量でランダムに投与した。
処置前および薬物の投与後次の時間:0.33,0.67,1,1.33,1.67,2,2.33,2.67,3,3.5,4,6,8,12,16,24,36,48および72時間において、標準的操作によって血液サンプルを得た。全血液中のシクロスポリン濃度は、LC/MS法によって測定した。薬動学的解析および統計学的解析は標準操作を用いて実施した。生物学的同等性の解析は、AUCo−t、AUCo−∞およびCmaxのln−変換した値において実施した。
実験を完了した被験者22人の平均血液レベルプロフィルを図2において報告する。
ANOVAがln−変換値に関して実施され、そして最小平方平均の比は、すべての考慮されるパラメーターについて80%〜125%の許容範囲内であった。したがって、本発明の製剤は、摂食条件下でさえもマイクロエマルション用予備濃厚液に基づく市販の参照調製物(NEORAL(R))に対して生物学的同等である。
実施例3による全血液中の経時的なシクロスポリンAの濃度の推移を示すグラフである。 実施例4による全血液中の経時的なシクロスポリンAの濃度の推移を示すグラフである。

Claims (20)

  1. 重量で:
    (a)総重量の8〜12%のシクロスポリン;
    (b)総重量の12〜18%のエタノール;
    (c)総重量の8〜12%のポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;
    (d)総重量の4〜6%の水;
    (e)総重量の28〜40%のHLB値13〜15を有する可溶化剤;
    (f)総重量の20〜30%のC−CアルキルアルコールとC14−C18飽和脂肪酸のエステル;
    を含んでなる経口投与のための製薬学的製剤。
  2. シクロスポリンがシクロスポリンAである、請求項1記載の製薬学的製剤。
  3. ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマーがポロキサマー(poloxamer)407である、請求項1記載の製薬学的製剤。
  4. 可溶化剤がHLB値13.5〜14.5を有する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  5. HLB値13〜15を有する可溶化剤が、カプリロカプロイル マクロゴール(macrogol)−8−グリセリドである、請求項1記載の製薬学的製剤。
  6. −CアルキルアルコールとC14−C18飽和脂肪酸のエステルが、ミリスチン酸イソプロピルである、請求項1記載の製薬学的製剤。
  7. シクロスポリンが9%〜11%の量で存在する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  8. エタノールが13.5%〜16.5%の量で存在する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  9. ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマーが9%〜11%の量で存在する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  10. 水が4.5%〜5.5%の量で存在する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  11. HLB値13〜15を有する可溶化剤が31.5%〜38.5%の量で存在する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  12. ミリスチン酸イソプロピルが22.5%〜27.5%の量で存在する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  13. シクロスポリンが10%の量で存在し、エタノールが15%の量で存在し、水が5%の量で存在し、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマーが10%の量で存在し、HLB値13〜15を有する可溶化剤が35%の量で存在し、そしてC−CアルキルアルコールとC14−C18飽和脂肪酸のエステルが25%の量で存在する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  14. 次のような重量組成;
    (a)シクロスポリンA 約10%;
    (b)エタノール 約15%;
    (c)ポロキサマー407 約10%;
    (d)水 約5%;
    (e)カプリロカプロイル マクロゴール−8−グリセリド 約35%;
    (f)ミリスチン酸イソプロピル 約25%;
    を有する、請求項1記載の製薬学的製剤。
  15. 2種の肉眼的に分離された混合液を含んでなる二相系の形態における、請求項1〜14記載の製薬学的製剤。
  16. 請求項1〜15記載の製薬学的製剤を含有する軟質ゼラチンカプセル。
  17. (1)化合物(a)を室温において化合物(b)中に溶解し;(2)撹拌下で、化合物(c)、(d)、(e)および(f)を添加し;(3)10〜20分後、混合液を温度25〜55℃に加熱し;(4)撹拌下で約80〜約120分間、その温度範囲内に混合液を維持し;そして(5)該混合液を室温まで冷却することを含む、請求項1〜15記載の製薬学的製剤の製造方法。
  18. 請求項17記載の方法より得られた混合液が、撹拌下で軟質ゼラチンカプセル中に充填される、請求項16記載の軟質ゼラチンカプセルの製造方法。
  19. 請求項17の方法にしたがって得ることができる製薬学的製剤。
  20. 請求項18の方法にしたがって得ることができる軟質ゼラチンカプセル。
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