JP2004202789A - Water color-changeable laminate - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水変色性積層体に関する。更に詳細には、常態では潜像状態にある像を、水を媒体として顕出させて視覚判別させる水変色性積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、支持体上に低屈折率顔料を含有する多孔質層を設け、更に、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に撥水性樹脂層を設けた水変色性積層体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記した積層体は、常態では不可視状態にある潜像を水を媒体として顕色像として現出させることができると共に、前記水の蒸発により元の様相に互変的に復する意外性と装飾性に富む積層体である。
しかしながら、前記積層体は水の適用により様相変化を示すため、支持体として布帛を用いた場合、布帛背面から多量の水が浸透して布帛に含浸したり、或いは、積層体上面から水が過度に浸透して布帛中に含浸されると、前記撥水性樹脂層の撥水効果が損なわれ易くなり、よって、常態で不可視状態にある潜像が水の付着により現出する効果を示し難くなる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−59500号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来の水変色性積層体における不具合を解消しようとするものであって、即ち、永続して常態では不可視状態にある潜像を水を媒体として顕色像として現出させる機能を有し、玩具分野、衣料分野、装飾分野等への応用性に適した水変色性積層体を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、支持体上に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明化する多孔質層が積層されていると共に、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に撥水性樹脂層が配設されてなり、前記撥水性樹脂層の非配設部分の多孔質層が吸水状態で透明化して、前記両層が視覚判別できるよう構成した積層体において、前記支持体が布帛の上面及び/又は下面に水不浸透性樹脂層を設けたものである水変色性積層体を要件とする。
更には、前記布帛に撥水加工が施されてなることを要件とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
前記低屈折率顔料としては、微粒子状珪酸、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、塩基性炭酸マグネシウム等の一種又は2種以上を併用して用いることができ、これらの顔料は屈折率が1.4〜1.7の範囲にあり、水等を吸液すると良好な透明性を示すものである。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記低屈折率顔料のうち、好適には微粒子状珪酸が用いられる。
前記微粒子状珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法微粒子状珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるもの(以下、湿式法微粒子状珪酸と称する)とに大別され、いずれを用いることも可能であるが、湿式法微粒子状珪酸を用いた場合、乾式法微粒子状珪酸の系に較べて常態での隠蔽性が大きいため、微粒子状珪酸に対するバインダー樹脂の配合比率を大きくすることが可能となり、多孔質層自体の皮膜強度を向上させることができ、より好適に用いられる。
前記したように多孔質層の常態での隠蔽性を満足させるために用いられる微粒子状珪酸としては、湿式法微粒子状珪酸が好ましい。これは、乾式法微粒子状珪酸と、湿式法微粒子状珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法微粒子状珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法微粒子状珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記多孔質層に含まれる低屈折率顔料は、吸液する媒体が主に水であることから、湿式法微粒子状珪酸は乾式法微粒子状珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、従って、適度の親水性を有するため好適に用いられる。
【0007】
前記湿式法微粒子状珪酸を低屈折率顔料として用いる場合、湿式法微粒子状珪酸の種類、粒子径、比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗布量が1g/m2 〜30g/m2 であることが好ましく、より好ましくは、5g/m2 〜20g/m2 である。1g/m2 未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、又、30g/m2 を越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難である。
前記低屈折率顔料は、バインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散させて分散インキとなし、対象の支持体の表面に印刷、塗布、吹き付け、等の手段により多孔質層を形成する。
【0008】
前記微粒子状珪酸はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、支持体に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記微粒子状珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、微粒子状珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、微粒子状珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。微粒子状珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来より公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本発明においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
【0009】
撥水性樹脂層は、シリコン系、パラフィン系、ポリエチレン系、アルキルエチレン尿素系、フッ素系等の撥水性樹脂から選ばれる撥水性樹脂を含む撥水処理液を多孔質層上に適宜形状の像を形成するよう付着させ、浸透乾燥して得られる、多孔質層に内在し、共存する層である。
前記撥水性樹脂のうち、フッ素系撥水剤が、撥水効果及び加工適性の面で効果的であり、固形分として、1g/m2 〜50g/m2 、好適には、2g/m2 〜30g/m2 の範囲の付着量が有効である。
【0010】
前記支持体に用いられる布帛は、織布、編物、組物、不織布等が挙げられる。前記布帛のうち、多孔質層の均質な形成性の面から、平滑性に優れる織布が好適に用いられる。
また、前記布帛を予め撥水加工して表面張力を10〜50mN/mに調整したものを用いると、より撥水効果に優れるため本発明には好適である。
【0011】
前記布帛の上面及び/又は下面に設けられる水不浸透性樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂、可塑剤をブレンドして得た塩化ビニル樹脂等の軟質化樹脂、スチレン系、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性樹脂からなるフィルム形態のものを適宜手段により布帛と貼着させたり、前記樹脂を溶剤中に溶解、又は、分散させた樹脂溶液をナイフコーター、グラビアコート等の塗工方法により布帛に塗工した後、乾燥、硬化させて形成することができる。
なお、前記布帛の下面に水不浸透性樹脂層を設けた場合は、滑り止め機能を付与することもできる。
【0012】
また、必要により多孔質層上に着色層(像)を設けて複雑な様相変化を示すものにしたり、支持体と多孔質層の間に着色層(像)を設けることもできる。
前記支持体と多孔質層の間に設けた着色層は多孔質層が吸水状態のとき、透視されて視覚効果を高めることができる。
前記着色層中に含まれる色材は、汎用の染料や顔料等の着色剤を含む色材により形成されたものに限らず、可逆熱変色性材料を含む色材により形成された可逆熱変色性のものであってもよい。
なお、支持体自体が前記汎用の着色剤や可逆熱変色性材料がブレンドされた着色状態のものであってもよい。
【0013】
前記多孔質層は、非吸水状態では不透明であり、吸水状態では透明化して下層の様相を透視できる。従って、下層に着色層が配設された系では、その色彩や像を視覚でき、着色層の非配設の系では、支持体自体の色彩を視覚させる。
ここで、撥水性樹脂層が、前記多孔質層の一部に内在し、共存状態に配設されているので、前記撥水性樹脂層の共存箇所の多孔質層は、撥水効果により吸水状態が形成されず、不透明状態が保持されている。(前記撥水性樹脂層は透明性であるため、多孔質層の不透明状態が透視できるのである。)
従って、常態(非吸水状態)では、判別し難い、撥水性樹脂層と多孔質層が、撥水性樹脂層の非配設部分の多孔質層への吸水により、判別可能となる。
前記様相変化は、互変的である。
前記様相変化を示す際、媒体としては水が用いられるが、前記水の布帛への含浸を抑制するために布帛上面及び/又は下面に水不浸透性の樹脂層を設けてなる。
前記構成によって布帛に水が含浸し難くなり、従来の積層体のように布帛に含浸した水が撥水性樹脂層に接触し続けることによって該層の撥水効果を低下させることを防止でき、永続して常態で不可視状態にある潜像を水を媒体として顕色像として現出させる機能を発現できる。
【0014】
前記多孔質層への吸水は、水に浸漬、水の吹き付け、筆、刷毛、ペン、スタンプ等による手段で所望の箇所を濡らすことにより、達成できる。
【0015】
前記した水変色性積層体の製造方法に関しては、予め布帛の上面及び/又は下面に塗工又は貼着により水不浸透性樹脂層を設けた支持体上に、低屈折率顔料とバインダー樹脂と含むインキにより多孔質層を設け、更に前記多孔質層上に、撥水性樹脂を含有する撥水加工液を付着させて多孔質層内に浸透させた後、乾燥させることにより、多孔質層に内在し、共存状態にある撥水性樹脂層を形成して得られる。
前記において撥水性樹脂層の印刷手段としては、スクリーン印刷、グラビヤ印刷、オフセット印刷等が例示できる。なかでも、スクリーン印刷手段によるものは、スクリーンの開孔率、孔径、線径等の調整により、目的に応じた文字、記号、英数字、点、線、図柄等や網点模様等の任意の像を比較的簡易に形成でき、撥水性樹脂層の厚み(撥水加工液の塗布量)の調整の面でも効果的である。
【0016】
前記のようにして得られる水変色性積層体は平面状に限らず、線状、凹凸状、立体状等、様々な形態が有効である。
水変色性積層体の具体的な実施形態としては、例えば、ぬいぐるみ、人形、レインコート等の人形用衣装、傘や鞄等の人形用付属品、水鉄砲の標的、車や船を模した模型、人間と人形の手形や足形等の形跡を現すボード等の玩具類、水筆紙、水筆シート等の教習具類、文房具類、ドレス、水着、レインコート等の衣類、雨靴等の靴類、防水加工を施した本、カレンダー等の印刷物類、スタンプカード、パズル、各種ゲーム等の娯楽用具類、ウェットスーツ、浮袋、水泳用浮板等の遊泳又は潜水用具類、コースター、コップ等の台所用具類、その他、傘、造花、当りくじ等が挙げられる。
又、各種インジケーターとして適用することもでき、例えば、配管、パイプ、水槽、タンク等の液洩れ検知、禁水性薬品の輸送や保管場所での水濡れ検知、結露、降雨等の検知、使い捨ておむつの尿の検知、各種容器やプールの液量、水深検知、土壌中の水分検知等が挙げられる。
【0017】
【実施例】
以下に実施例を示すが、本発明は実施例に限定されない。尚、実施例中の部は重量部を示す。
実施例1(図1参照)
ポリエステルと綿を混紡(65%:35%)した白色ブロード生地(布帛21)の下層に、ウレタン樹脂溶液をナイフコーターで塗工し、乾燥、硬化させることにより、水不浸透性樹脂層22を設けて支持体2とし、前記支持体2の上層に、蛍光ピンク色顔料15部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、水性インキ増粘剤3部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.3部、及びブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる蛍光ピンク色スクリーン印刷用インキを用い、120メッシュのスクリーン版によりベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて、着色層5を設けた。
次いで、前記着色層5上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、及びブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層3を形成した。次いで、前記多孔質層3上から、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:NKガードNDN−7、日華化学(株)製、固形分22重量%〕50部、アルギン酸ナトリウム1.5部、水48.5部、シリコーン系消泡剤0.5部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて星柄を印刷し、170℃で2分間乾燥硬化させて、多孔質層3中に、星柄の撥水性樹脂層4を形成して水発色性積層体1を得た。
前記水変色性積層体は、常態(非吸水状態)では多孔質層は白色であり、撥水性樹脂層自体が無色透明であるため、前記両者が共存状態にある星柄の像も白色を呈し、潜像状態にある。
前記積層体の表面にスプレーで水を吹き付けると、撥水性樹脂層は水を弾いて吸液せず、撥水性樹脂層を除く多孔質層が水の吸液により透明化して、下層の着色層による鮮やかな蛍光ピンク色が視覚されることになり、白色の星柄と蛍光ピンク色の背景が現出した。
水が付着した状態では、前記様相を呈していたが、布帛から水が蒸発すると、再び全面が白色になり、星柄は潜像状態に復した。
また、前記積層体を水中に3分間浸漬しても、撥水性樹脂層への水の含浸は見られず、鮮明な白色の星柄と蛍光ピンク色の背景を視覚することができた。
【0018】
実施例2
表面張力を25mN/mに調整した白色タフタ生地の下層に、アクリル樹脂溶液をナイフコーターで塗工し、乾燥、硬化させることにより、水不浸透性樹脂層を設けて支持体とし、前記支持体の上層に、蛍光ピンク色顔料15部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、水性インキ増粘剤3部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.3部、及びブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる蛍光ピンク色スクリーン印刷用インキを用い、120メッシュのスクリーン版によりベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて、着色層を設けた。次いで、前記着色層上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、及びブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を設けた。
次いで、前記多孔質層上から、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:NKガードNDN−7、日華化学(株)製、固形分22重量%〕50部、アルギン酸ナトリウム1.5部、水48.5部、シリコーン系消泡剤0.5部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる無色透明なスクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて星の抜き柄を印刷し、170℃で2分間乾燥硬化させて、多孔質層中に撥水性樹脂層(星の抜き柄)を内在状態に形成して水変色性積層体を得た。
前記積層体は、常態(非吸水状態)では多孔質層は白色であり、撥水性樹脂層自体が無色透明であるため、全面が白色状態であり、星柄は潜像状態にある。
前記積層体の表面にスプレーで水を吹き付けると、撥水性樹脂層は水を弾いて吸液せず、撥水性樹脂層を除く多孔質層が水の吸液により透明化して下層の着色層による鮮やかな蛍光ピンク色が視覚されることになり、蛍光ピンク色の星柄と白色の背景が現出した。
水が付着した状態では、前記様相を呈していたが、水が蒸発すると再び全面が白色になり、星柄は潜像状態に復した。
また、前記積層体を水中に3分間浸漬しても、撥水性樹脂層への水の含浸は見られず、鮮明な白色の星柄と蛍光ピンク色の背景を視覚することができた。
【0019】
実施例3(図2参照)
表面張力を20mN/mに調整した白色ポリエステルタフタ生地(布帛21)の上層に、アクリル樹脂溶液をナイフコーターで塗工し、乾燥、硬化させることにより、水不浸透性樹脂層22を設けて支持体2とし、前記支持体2の上層に、蛍光ピンク色顔料15部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、水系インキ増粘剤3部、レベリング剤0.5部、消泡剤0.3部、エポキシ系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる蛍光ピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、120メッシュのスクリーン版を用いて全面ベタ印刷し、100℃で5分間乾燥硬化させて、蛍光ピンク色の着色層5を設けた。
次いで、前記着色層5上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−1009、日本シリカ工業(株)製〕15部、青色顔料〔商品名:サンダイスーパーブルーGLL、山陽色素(株)製〕5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分35重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて前記着色層にベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて常態で淡青色の多孔質層3を設けた。
次いで、前記多孔質層3上から、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:アサヒガードLS−6015、明成化学工業(株)製、固形分15重量%〕50部、水系インキ用増粘剤3部、水47部、シリコーン系消泡剤0.5部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、120メッシュのスクリーン版にて、前記多孔質層3の上に網点ドットによる花柄を印刷し、170℃で2分間乾燥硬化させて、前記多孔質層3中に撥水性樹脂層4を内在形成して水変色性積層体1を得た。
前記積層体は、常態(非吸水状態)では多孔質層は淡青色であり、撥水性樹脂層は無色透明であるため、全面が淡青色の様相を呈しているが、水中に浸漬すると、撥水性樹脂層の共存箇所を除く多孔質層が水を吸収し透明化して下層の着色層の蛍光ピンク色と、多孔質層の青色との混色である紫色が視覚され、紫色の背景に淡青色の網点ドットで表された花柄が視覚された。
前記多孔質層が吸水状態では、前記様相を呈していたが、水が乾燥すると、全面が元の淡青色に復し、前記様相変化は繰り返し再現できた。
また、前記積層体を水中に3分間浸漬しても、撥水性樹脂層への水の含浸は見られず、鮮明な紫色の背景に淡青色の網点ドットで表された花柄を視覚することができた。
【0020】
実施例4
表面張力を40mN/mに調整した赤色ナイロンタフタ生地の下層に、アクリル樹脂溶液をナイフコーターで塗工し、乾燥、硬化させることにより、水不浸透性樹脂層を設けて支持体とし、前記支持体の上層に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:Neorez R−966、アビシア(株)製、固形分33重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を設けた。
次いで、前記多孔質層上から、シリコーン系樹脂撥水剤〔商品名:SM8707、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、固形分40重量%〕50部、ポリエチレンオキサイド3部、水47部、金属系触媒5部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて水玉柄を印刷し、150℃で5分間乾燥硬化させて、多孔質層中に水玉柄の撥水性樹脂層を内在形成して水変色性積層体を得た。
前記積層体は、常態では全面が白色を呈しているが、前記積層体を水中に浸漬させると、撥水性樹脂層の共存箇所を除く多孔質層が吸水して透明化して支持体自体の赤色が視覚され、赤色の背景に白色の水玉柄が視覚される。
前記多孔質層が吸水状態では前記様相を呈していたが、水が乾燥すると全面が元の白色に復し、前記様相変化は繰り返し再現された。
また、前記積層体を水中に3分間浸漬しても、撥水性樹脂層への水の含浸は見られず、鮮明な赤色の背景に白色の水玉柄を視覚することができた。
【0021】
実施例5
白色のポリエステルトリコット生地の下層に、ウレタン樹脂溶液をグラビアコーターで塗工し、乾燥、硬化させることにより、水不浸透性樹脂層を設けて支持体とし、前記支持体の上層に、緑色顔料5部、アクリル酸エステルエマルジョン45部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、水10部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる緑色スクリーン印刷用インキを用いて、150メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて緑色の着色層を設けた。
次いで、前記着色層上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分33重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリーン版にてハート柄を印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を設けた。
次いで、前記多孔質層上に、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:ライフガードFR−448、共栄社化学(株)製、固形分30重量%〕60部、水45部、ポリビニールアルコール5部、シリコーン系消泡剤0.5部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてアルファベットの「A」の文字を印刷し、170℃で2分間乾燥硬化させて、多孔質層中に撥水性樹脂層を形成して、水変色性積層体を得た。
前記積層体を用いて人形用の水着を縫製し、水変色性玩具人形用水着を得た。前記水着は、常態では、緑色の着色層を背景として多孔質層の白色のハート柄が視覚されているが、水を付着させると白色のハート柄に内在の撥水性樹脂層(「A」の文字)を除く箇所が透明化して緑色を視覚させ、前記文字「A」が白色にて視覚された。
前記様相は、多孔質層が吸水状態で保持されているが、水が乾燥すると白色のハート柄が再び視覚され、前記様相変化は互変的であり繰り返し再現された。
また、前記水着を水中に3分間浸漬しても、撥水性樹脂層への水の含浸は見られず、鮮明な緑色の背景に白色の文字「A」を視覚することができた。
【0022】
実施例6
表面張力を20mN/mに調整したポリエステルと綿の混紡(65%:35%)からなる白色ブロード生地の下層に、ポリアミドフィルムを接着剤を介して貼着させて水不浸透性樹脂層を設けて支持体とし、前記支持体の上層に、蛍光橙色顔料10部、アクリル酸エステルエマルジョン45部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、水10部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる蛍光橙色スクリーン印刷用インキを用いて、150メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて蛍光橙色の着色層を設けた。
次いで、前記着色層上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)社製、固形分30重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリーン版にてハート柄を印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を設けた。
次いで、前記多孔質層上から、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:アサヒガードAG−480、明成化学工業(株)製、固形分20重量%〕45部、水45部、水系インキ用増粘剤5部、シリコーン系消泡剤0.5部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて前記多孔質層(ハート柄)よりやや大きめのハート柄で中心部は「A」の文字の抜き柄を印刷し、170℃で2分間乾燥硬化させて撥水性樹脂層を形成して、水変色性積層体を得た。
前記積層体を人形用の水着に縫製し、水変色性玩具人形用水着を得た。
前記水着は、常態では蛍光橙色を背景として、白色のハート柄が視覚されているが、水を付着させると文字「A」のみが透明化して蛍光橙色が視覚され、白色のハート柄が視覚された。
前記様相は、多孔質層が吸水状態で保持されているが、水が乾燥すると元の白色のハート柄の様相に復した。前記様相変化は互変的であり繰り返し再現された。
また、前記水着を水中に3分間浸漬しても、撥水性樹脂層への水の含浸は見られず、鮮明な白色のハート柄内に蛍光橙色の「A」の文字を視覚することができた。
【0023】
実施例7
表面張力を25mN/mに調整した白色ナイロンタフタ生地の下層に、アクリル樹脂溶液をナイフコーターで塗工し、乾燥、硬化させることにより、水不浸透性樹脂層を設けて支持体とし、前記支持体の上層に、30℃以上で無色、28℃以下では青色を呈する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料30部、蛍光ピンク色顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン50部、消泡剤1部、水系インキ用増粘剤4部、水15部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる可逆熱変色性スクリーン印刷用インキを用いて、120メッシュのスクリーン版によりベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて、30℃以上で青紫色、28℃以下で蛍光ピンク色を呈する可逆熱変色性着色層を設けた。
次いで、前記着色層上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、及びブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面ベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を設けた。
次いで、前記多孔質層上に、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:NKガードNDN−7、日華化学(株)製、固形分22重量%〕50部、アルギン酸ナトリウム1.5部、水48.5部、シリコーン系消泡剤0.5部、ブロックイソシアネート系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて星柄を印刷し、170℃で2分間乾燥硬化させて、多孔質層中に星柄の撥水性樹脂層を内在形成して水変色性積層体を得た。
前記積層体は、常態(非吸水状態)では全面が白色を呈しているが、前記布帛の表面にスプレーにて24℃の水を付着させると、撥水性樹脂層は水を弾いて吸液せずに白色状態を呈しているのに対し、多孔質層は水の吸液により、透明化して下層の可逆熱変色性着色層による青紫色が透視され、青紫色を背景として白色の星柄が視認され、その後、水の乾燥により全面が白色の様相に復した。
又、前記水変色性布帛を40℃の温水に浸漬させると、前記様相変化に加えて、可逆熱変色性着色層が青紫色から蛍光ピンク色に変化し、蛍光ピンク色の背景に白色の星柄が視覚され、温水から取り出して約20℃の室温で放置すると、蛍光ピンク色のバックは青紫色に変化し、水が乾燥するにつれて再び全面が白色になり、前記様相変化は繰り返し、互変的に再現された。
また、前記積層体を24℃の水や40℃の温水に3分間浸漬しても撥水性樹脂層への水の含浸は見られず、鮮明な青紫色を背景とした白色の星柄と、蛍光ピンク色の背景に白色の星柄を視覚することができた。
【0024】
実施例8
表面張力を20mN/mに調整した白色ポリエステルタフタ生地の上層に、アクリル樹脂溶液をナイフコーターで塗工し、乾燥、硬化させることにより、水不浸透性樹脂層を設けて支持体とし、前記支持体の上層に、30℃以上で無色、28℃以下でピンク色を呈する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料30部、アクリル樹脂エマルジョン50部、消泡剤1部、水系インキ用増粘剤5部、水10部、エチレンイミン系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる可逆熱変色性スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、100℃で5分間乾燥硬化させて可逆熱変色性着色層を設けた。
次いで、前記着色層上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業(株)製、固形分33重量%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、80メッシュのスクリーン版にてハート柄を印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を設けた。
次いで、前記多孔質層上から、フッ素系樹脂撥水剤〔商品名:ライフガードFR−448、共栄社化学(株)製、固形分30重量%〕60部、水45部、ポリビニールアルコール5部、シリコーン系消泡剤0.5部を均一に混合攪拌してなる無色透明スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて文字「A」を印刷し、170℃で2分間乾燥硬化させて、多孔質層中に撥水性樹脂層を内在形成して、水変色性積層体を得た。
前記積層体を裁断、縫製して水変色性玩具人形用水着を得た。前記水着は、常態では可逆熱変色性着色層のピンク色と多孔質層の白色のハート柄が視覚されているが、24℃の水を付着させると、多孔質層のハート柄が透明化して可逆熱変色性着色層のピンク色へと変化し、ピンク色の背景に撥水性樹脂層の文字「A」のみが白色にて視覚される。前記多孔質層に吸水した水が蒸発すると、再びピンクのバックに白色のハート柄の様相に復した。
又、前記水着を40℃の温水に浸漬させると、多孔質層は吸液により透明化し、可逆熱変色性着色層も同時にピンク色から無色に変化し、全面が白色状態となり、温水から取り出して、約20℃の室温で放置すると全面白色状態からピンク色のバックに「A」の文字のみが白色にて視覚される状態へと変化し、布帛から水が蒸発すると、再びピンク色のバックに白色のハート柄となった。前記様相変化は互変的に繰り返し再現された。
また、前記水着を24℃の水中に3分間浸漬しても、撥水性樹脂層への水の含浸は見られず、鮮明なピンク色を背景とした白色の文字「A」を視覚することができた。
【0025】
【発明の効果】
本発明の水変色性積層体は、支持体として用いられる布帛の上面及び/又は下面に水不浸透性樹脂層を設けた支持体を用いるため、従来の布帛のみを用いた積層体に較べて、常態では不可視状態にある潜像を水を媒体として顕色像として現出させる機能の永続性に優れ、商品価値の高い水変色性積層体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水変色性積層体の一実施例の縦断面説明図である。
【図2】本発明の水変色性積層体の他の実施例の縦断面説明図である。
【符号の説明】
1 水変色性積層体
2 支持体
21 布帛
22 水不浸透性樹脂層
3 多孔質層
4 撥水性樹脂層
5 着色層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a water discolorable laminate. More specifically, the present invention relates to a water discolorable laminate in which an image which is normally in a latent image state is exposed using water as a medium and visually distinguished.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a water-discolorable laminate in which a porous layer containing a low-refractive-index pigment is provided on a support, and further included in a part of the porous layer and provided with a water-repellent resin layer in a coexisting state, is disclosed. (For example, see Patent Document 1).
The above-described laminate can display a latent image which is normally invisible in a normal state as a color-developed image using water as a medium, and has the unexpectedness and decoration that alternately returns to the original aspect by the evaporation of the water. It is a laminated body with rich properties.
However, since the laminate shows a change in appearance due to the application of water, when a fabric is used as a support, a large amount of water permeates from the back of the fabric to impregnate the fabric, or water is excessively absorbed from the top of the laminate. And impregnated into the fabric, the water-repellent effect of the water-repellent resin layer is liable to be impaired, and therefore, the latent image which is normally invisible and hardly shows the effect of appearing due to the adhesion of water. .
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-59500
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is intended to solve the above-mentioned problems in the conventional water-discolorable laminate, that is, to make a latent image that is permanently invisible in a normal state appear as a developed image using water as a medium. An object of the present invention is to provide a water-discolorable laminate having a function and suitable for application to a toy field, a clothing field, a decoration field, and the like.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is characterized in that a porous layer that is opaque in a non-water-absorbing state and is transparent in a water-absorbing state, in which a low-refractive-index pigment is fixed to a binder resin in a dispersed state, is laminated on a support. A water-repellent resin layer is disposed in a part of the layer and coexisting therewith, and the porous layer in a portion where the water-repellent resin layer is not disposed becomes transparent in a water-absorbing state, so that the two layers are visually distinguished. In the laminate configured so as to be able to be provided, a water-discolorable laminate in which the support is provided with a water-impermeable resin layer on an upper surface and / or a lower surface of a fabric is required.
Further, it is required that the cloth be subjected to a water-repellent treatment.
[0006]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As the low refractive index pigment, one or two or more of particulate silica, barite powder, precipitated barium sulfate, barium carbonate, precipitated calcium carbonate, gypsum, clay, talc, alumina white, basic magnesium carbonate and the like are used in combination. These pigments have a refractive index in the range of 1.4 to 1.7, and exhibit good transparency when absorbing water or the like.
The particle size of the low refractive index pigment is not particularly limited, but a particle having a particle size of 0.03 to 10.0 μm is preferably used.
Of the low-refractive-index pigments, finely divided silica is preferably used.
The particulate silicic acid is produced as an amorphous amorphous silicic acid, and is produced by a dry method using a gas phase reaction such as thermal decomposition of silicon halide such as silicon tetrachloride (hereinafter referred to as a dry method particulate silica). Silicic acid) and those obtained by a wet method using a liquid phase reaction such as decomposition with an acid such as sodium silicate (hereinafter, referred to as a wet method particulate silicic acid), and any of them can be used. However, when wet method particulate silica is used, the concealing property in the normal state is larger than that of the dry method particulate silica, so that it is possible to increase the mixing ratio of the binder resin to the particulate silica, and The film strength of the layer itself can be improved, and it is more preferably used.
As described above, the particulate silicic acid used to satisfy the concealing property of the porous layer in the normal state is preferably a wet method particulate silica. This is because the dry process particulate silicic acid and the wet process particulate silicic acid have different structures. The dry process particulate silicic acid forms a three-dimensional structure in which the silicic acid is tightly bound, whereas the wet process particulate silicic acid has a different structure. Has a so-called two-dimensional structure in which silicic acid is condensed to form a long molecular arrangement.
Therefore, since the molecular structure is coarser than that of the dry method particulate silica, when the wet method particulate silica is applied to the porous layer, the light in a dry state is lower than the system using the dry method particulate silica. It is presumed that it has excellent diffuse reflection properties, and thus has a large concealing property under normal conditions.
Further, the low-refractive-index pigment contained in the porous layer is mainly composed of water as a medium for absorbing liquid, so that the wet method particulate silica is present as a silanol group on the particle surface as compared with the dry method particulate silica. It is preferably used because it has a large number of hydroxyl groups and therefore has an appropriate degree of hydrophilicity.
[0007]
When the wet process particulate silica is used as a low refractive index pigment, the type of wet process particulate silica, the particle size, the specific surface area, and the properties such as oil absorption, etc., depend on properties such as hiding properties and liquid absorption in a normal state. In order to satisfy both of the transparency, the coating amount is 1 g / m Two ~ 30g / m Two And more preferably 5 g / m Two ~ 20g / m Two It is. 1g / m Two If it is less than 30, it is difficult to obtain sufficient hiding power under normal conditions, Two If it exceeds, it is difficult to obtain sufficient transparency when absorbing the liquid.
The low refractive index pigment is dispersed in a vehicle containing a binder resin as a binder to form a dispersion ink, and forms a porous layer on the surface of the target support by printing, coating, spraying, or the like.
[0008]
The particulate silica is dispersed in a vehicle containing a binder resin as a binder, applied to a support, and then dried to form a porous layer by drying volatile components.
As the binder resin, urethane resin, nylon resin, vinyl acetate resin, acrylate resin, acrylate copolymer resin, acrylic polyol resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin, maleic acid resin, polyester resin, styrene Resin, styrene copolymer resin, polyethylene resin, polycarbonate resin, epoxy resin, styrene-butadiene copolymer resin, acrylonitrile-butadiene copolymer resin, methyl methacrylate-butadiene copolymer resin, butadiene resin, chloroprene resin, melamine resin, and Examples include resin emulsions, casein, starch, cellulose derivatives, polyvinyl alcohol, urea resins, phenol resins, and the like.
The mixing ratio of the particulate silica and the binder resin depends on the type and properties of the particulate silica, but preferably 0.5 to 2 parts by weight of the binder resin solid content to 1 part by weight of the particulate silica. And more preferably 0.8 to 1.5 parts by weight. When the binder resin solid content is less than 0.5 part by weight with respect to 1 part by weight of the particulate silica, it is difficult to obtain a practical film strength of the porous layer. In this case, the permeability of water into the inside of the porous layer becomes poor.
The porous layer has a small mixing ratio of the binder resin to the coloring agent as compared with a conventionally known general coating film, so that it is difficult to obtain sufficient film strength. Therefore, it is effective to use a nylon resin or a urethane-based resin among the binder resins described above in order to increase the rubbing resistance.
Examples of the urethane-based resin include a polyester-based urethane resin, a polycarbonate-based urethane resin, and a polyether-based urethane resin, and two or more urethane-based resins may be used in combination. In addition, a urethane emulsion resin in which the resin is emulsified and dispersed in water, or a colloid dissolved or dispersed in water by self-emulsifying without the need for an emulsifier due to the ionic groups of the urethane resin having an ionic property (urethane ionomer) itself. Dispersion type (ionomer type) urethane resins can also be used.
The urethane-based resin may be any of an aqueous urethane-based resin or an oil-based urethane-based resin, but in the present invention, an aqueous urethane-based resin, particularly, a urethane-based emulsion resin or a colloid-dispersed urethane-based resin is preferable. Used for The urethane-based resin can be used alone, but other binder resins can be used in combination according to the type of the support and the performance required for the film. When a binder resin other than the urethane resin is used in combination, it is preferable that the binder resin of the porous layer contains the urethane resin in a solid content ratio of 30% or more in order to obtain practical film strength.
In the binder resin, a crosslinkable resin can be further improved in film strength by adding an arbitrary crosslinking agent to perform crosslinking.
The binder resin has different degrees of affinity with water, but by combining these, the penetration time into the porous layer, the degree of penetration, and the delay of drying after penetration can be adjusted. Furthermore, the adjustment can be controlled by adding a dispersant as appropriate.
[0009]
The water-repellent resin layer is formed by applying a water-repellent treatment liquid containing a water-repellent resin selected from water-repellent resins such as silicon-based, paraffin-based, polyethylene-based, alkylethylene urea-based, and fluorine-based resins onto the porous layer. A layer that is attached to form and obtained by permeation and drying, which is inherent and coexists in the porous layer.
Among the water-repellent resins, a fluorine-based water-repellent is effective in terms of water repellency and processability, and has a solid content of 1 g /
[0010]
Examples of the fabric used for the support include a woven fabric, a knitted fabric, a braid, and a nonwoven fabric. Among the above-mentioned cloths, a woven cloth having excellent smoothness is preferably used in view of the uniform formability of the porous layer.
In addition, it is preferable for the present invention to use a cloth in which the surface tension is adjusted to 10 to 50 mN / m by previously performing a water-repellent treatment on the cloth because the water-repellent effect is more excellent.
[0011]
The water-impermeable resin layer provided on the upper surface and / or the lower surface of the cloth includes a polyolefin resin, a softening resin such as a vinyl chloride resin obtained by blending a plasticizer, a styrene-based, an acrylic-based, a urethane-based, or a polyester. System, a polyamide system, a polybutadiene system, a film system made of a thermoplastic resin such as a fluorine system, or the like, is adhered to a cloth by appropriate means, or the resin solution dissolved or dispersed in a solvent is a knife coater. After coating on the fabric by a coating method such as gravure coating, it can be formed by drying and curing.
When a water-impermeable resin layer is provided on the lower surface of the cloth, a non-slip function can be provided.
[0012]
If necessary, a colored layer (image) may be provided on the porous layer to show a complicated change in form, or a colored layer (image) may be provided between the support and the porous layer.
The colored layer provided between the support and the porous layer can be seen through when the porous layer is in a water-absorbing state to enhance the visual effect.
The coloring material contained in the coloring layer is not limited to a coloring material containing a coloring agent such as a general-purpose dye or pigment, and is formed of a coloring material containing a reversible thermochromic material. It may be.
The support itself may be in a colored state in which the general-purpose colorant or the reversible thermochromic material is blended.
[0013]
The porous layer is opaque in a non-water-absorbing state, becomes transparent in a water-absorbing state, and can see through the lower layer. Therefore, in a system in which a colored layer is provided as a lower layer, the color and image thereof can be viewed, and in a system in which the colored layer is not provided, the color of the support itself can be viewed.
Here, since the water-repellent resin layer is included in a part of the porous layer and is disposed in a coexisting state, the porous layer at the coexisting portion of the water-repellent resin layer is in a water-absorbing state by a water-repellent effect. Are not formed and the opaque state is maintained. (Since the water-repellent resin layer is transparent, the opaque state of the porous layer can be seen through.)
Therefore, in the normal state (non-water-absorbing state), the water-repellent resin layer and the porous layer, which are difficult to distinguish, can be distinguished by the water absorption of the porous layer in the portion where the water-repellent resin layer is not provided.
The aspect changes are tautomeric.
Water is used as a medium when the appearance change is shown, and a water-impermeable resin layer is provided on the upper surface and / or the lower surface of the cloth in order to suppress the impregnation of the water with the cloth.
With the above structure, the cloth is hardly impregnated with water, and it is possible to prevent the water impregnated in the cloth from being kept in contact with the water-repellent resin layer as in the conventional laminate, thereby preventing the water-repellent effect of the layer from being lowered, and Thus, a function of causing a latent image that is invisible in a normal state to appear as a developed image using water as a medium can be exhibited.
[0014]
Water absorption into the porous layer can be achieved by dipping in water, spraying with water, or wetting a desired portion with a means such as a brush, brush, pen, stamp, or the like.
[0015]
With respect to the method for producing the water-discolorable laminate described above, a low-refractive-index pigment and a binder resin are provided on a support in which a water-impermeable resin layer is previously provided on the upper and / or lower surfaces of the fabric by coating or pasting. A porous layer is provided with an ink containing, and further, a water-repellent processing liquid containing a water-repellent resin is attached to the porous layer, and the liquid-repellent liquid is permeated into the porous layer, and then dried, whereby the porous layer is dried. It is obtained by forming a water-repellent resin layer that is intrinsic and coexists.
Screen printing, gravure printing, offset printing and the like can be exemplified as the printing means of the water-repellent resin layer in the above. Among them, screen printing means, by adjusting the aperture ratio of the screen, hole diameter, wire diameter, etc., according to the purpose, letters, symbols, alphanumeric characters, dots, lines, arbitrary patterns such as patterns and halftone dots An image can be formed relatively easily, and this is also effective in adjusting the thickness of the water-repellent resin layer (the amount of the water-repellent processing liquid applied).
[0016]
The water-discolorable laminate obtained as described above is not limited to a planar shape, but various forms such as a linear shape, an uneven shape, and a three-dimensional shape are effective.
Specific embodiments of the water discolorable laminate include, for example, stuffed animals, dolls, costumes for dolls such as raincoats, accessories for dolls such as umbrellas and bags, targets for water guns, models imitating cars and ships, Toys such as boards that show signs of humans and dolls such as handprints and footprints, training tools such as writing brush paper, writing brush sheets, stationery, clothing such as dresses, swimwear, raincoats, shoes such as rain boots, waterproof processing Printed materials such as books, calendars, etc., stamp cards, puzzles, recreational tools such as various games, wet suits, bladders, swimming or diving tools such as swimming boards, kitchen tools such as coasters and cups, In addition, umbrellas, artificial flowers, winning lotteries and the like can be mentioned.
In addition, it can be applied as various indicators, for example, detection of liquid leakage from pipes, pipes, water tanks, tanks, etc., detection of water wetting in transportation and storage of water-inhibited chemicals, detection of condensation, rainfall, etc., disposable diapers Detection of urine, detection of liquid volume in various containers and pools, detection of water depth, detection of moisture in soil, and the like.
[0017]
【Example】
Examples are shown below, but the present invention is not limited to the examples. Parts in the examples are parts by weight.
Example 1 (see FIG. 1)
A water-
Then, 15 parts of wet-process fine powder silica (trade name: Nip Seal E-220, manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.) and urethane emulsion [trade name: Hydran AP-10, Dainippon Ink and Chemicals, Ltd.] 45 parts, water 40 parts, silicone defoamer 0.5 part, thickener for water-based
In the water-discolorable laminate, the porous layer is white in a normal state (non-water-absorbing state) and the water-repellent resin layer itself is colorless and transparent. , In a latent image state.
When water is sprayed on the surface of the laminate, the water-repellent resin layer repels water and does not absorb liquid, and the porous layer excluding the water-repellent resin layer becomes transparent due to water absorption, and the lower colored layer As a result, a bright fluorescent pink color was seen, and a white star pattern and a fluorescent pink background appeared.
When water adhered, the appearance was as described above, but when the water evaporated from the cloth, the entire surface became white again and the star pattern returned to the latent image state.
Further, even when the laminate was immersed in water for 3 minutes, no water impregnation was observed in the water-repellent resin layer, and a clear white star pattern and a fluorescent pink background could be seen.
[0018]
Example 2
An acrylic resin solution is applied with a knife coater to the lower layer of the white taffeta cloth whose surface tension is adjusted to 25 mN / m, and dried and cured to provide a water-impermeable resin layer to provide a support. In the upper layer, 15 parts of a fluorescent pink pigment, 50 parts of an acrylic ester emulsion, 3 parts of an aqueous ink thickener, 0.5 parts of a leveling agent, 0.3 parts of an antifoaming agent, and 5 parts of a blocked isocyanate crosslinking agent Using a fluorescent pink screen printing ink uniformly mixed and stirred, solid printing was performed using a 120-mesh screen plate, followed by drying and curing at 130 ° C. for 5 minutes to form a colored layer. Then, 15 parts of wet-process fine powder silica (trade name: Nip Seal E-220, manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.) and urethane emulsion [trade name: Hydran AP-10, Dainippon Ink and Chemicals, Ltd. Co., Ltd., solid content 30% by weight] 45 parts, water 40 parts, silicone-based antifoaming agent 0.5 part, water-based
Next, 50 parts of a fluorine-based resin water repellent (trade name: NK Guard NDN-7, manufactured by Nika Chemicals Co., Ltd., solid content: 22% by weight), 1.5 parts of sodium alginate, and water from the porous layer 48.5 parts, 0.5 part of a silicone-based antifoaming agent, and 5 parts of a blocked isocyanate-based cross-linking agent are uniformly mixed and stirred, and a colorless and transparent screen printing ink is used. The cut pattern was printed, dried and cured at 170 ° C. for 2 minutes, and a water-repellent resin layer (star cut pattern) was formed inside the porous layer to obtain a water-discolorable laminate.
In the laminate, the porous layer is white in a normal state (non-water absorbing state) and the water-repellent resin layer itself is colorless and transparent, so that the entire surface is in a white state and the star pattern is in a latent image state.
When water is sprayed on the surface of the laminate, the water-repellent resin layer does not absorb the liquid by repelling the water, and the porous layer except the water-repellent resin layer becomes transparent due to the liquid absorption of the water and is formed by the lower colored layer. A bright fluorescent pink color was seen, and a fluorescent pink star pattern and a white background appeared.
When water adhered, the appearance was as described above, but when the water evaporated, the entire surface became white again, and the star pattern returned to the latent image state.
Further, even when the laminate was immersed in water for 3 minutes, no water impregnation was observed in the water-repellent resin layer, and a clear white star pattern and a fluorescent pink background could be seen.
[0019]
Example 3 (see FIG. 2)
An acrylic resin solution is applied by a knife coater on the upper layer of white polyester taffeta cloth (cloth 21) whose surface tension is adjusted to 20 mN / m, dried and cured to provide a water-
Then, 15 parts of wet-process fine powder silica (trade name: Nip Seal E-1009, manufactured by Nippon Silica Co., Ltd.) and blue pigment [trade name: Sundai Super Blue GLL, Sanyo Dye Co., Ltd.] 5 parts, urethane emulsion [trade name: Hydran AP-20, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc., solid content 35% by weight] 45 parts, water 40 parts, silicone-based defoamer 0.5 part, water-based Using a blue screen printing ink prepared by uniformly mixing and stirring 3 parts of an ink thickener, 1 part of ethylene glycol, and 3 parts of a blocked isocyanate-based cross-linking agent, solid printing is performed on the colored layer with a 100-mesh screen plate. Then, the mixture was dried and cured at 130 ° C. for 5 minutes to provide a pale blue
Next, 50 parts of a fluororesin water repellent (trade name: Asahigard LS-6015, manufactured by Meisei Chemical Industry Co., Ltd., solid content 15% by weight) from above the
In the normal state (non-water-absorbing state), the porous layer has a pale blue color and the water-repellent resin layer is colorless and transparent in the normal state (non-water-absorbing state). The porous layer excluding the coexisting portion of the aqueous resin layer absorbs water and becomes transparent, and the purple color, which is a mixture of the fluorescent pink color of the lower colored layer and the blue color of the porous layer, is seen, and the purple background is pale blue The floral pattern represented by the halftone dot was visually recognized.
When the porous layer was in a water-absorbing state, the appearance was as described above. However, when the water was dried, the entire surface returned to the original light blue color, and the appearance change could be repeatedly reproduced.
In addition, even if the laminate was immersed in water for 3 minutes, no water impregnation was observed in the water-repellent resin layer, and a floral pattern represented by a light blue dot on a clear purple background was visually observed. I was able to.
[0020]
Example 4
An acrylic resin solution is applied with a knife coater to a lower layer of a red nylon taffeta cloth whose surface tension is adjusted to 40 mN / m, dried and cured to provide a water-impermeable resin layer to provide a support. In the upper layer of the body, 15 parts of wet-processed finely divided silica (trade name: Nip Seal E-1011, manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.), urethane emulsion [trade name: Neorez R-966, manufactured by Abisia, Inc., solid content 33] Wt%] 45 parts, water 40 parts, silicone-based defoamer 0.5 part, water-based
Next, 50 parts of a silicone resin water repellent [trade name: SM8707, manufactured by Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd., solid content 40% by weight], 3 parts of polyethylene oxide, 47 parts of water, Using a colorless transparent screen printing ink prepared by uniformly mixing and stirring 5 parts of a metal-based catalyst, a polka dot pattern is printed on a 100-mesh screen plate, and dried and cured at 150 ° C. for 5 minutes to form a porous layer. A water discolorable laminate was obtained by internally forming a water-repellent resin layer having a polka dot pattern.
Although the entire surface of the laminate is normally white in the normal state, when the laminate is immersed in water, the porous layer excluding the coexisting portion of the water-repellent resin layer absorbs water, becomes transparent, and has a red color of the support itself. , And a white polka dot pattern is seen on a red background.
When the porous layer was in a water-absorbing state, the appearance was as described above. However, when the water was dried, the entire surface returned to the original white color, and the appearance change was repeatedly reproduced.
Also, even when the laminate was immersed in water for 3 minutes, no water impregnation was observed in the water-repellent resin layer, and a white polka dot pattern could be seen on a clear red background.
[0021]
Example 5
The lower layer of the white polyester tricot fabric is coated with a urethane resin solution by a gravure coater, dried and cured to provide a water-impermeable resin layer as a support, and a
Then, 15 parts of wet-process fine powdered silica (trade name: Nip Seal E-200, manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.) and urethane emulsion [trade name: Hydran AP-20, Dainippon Ink and Chemicals, Ltd. Co., Ltd., solid content 33% by weight] 45 parts, water 40 parts, silicone defoamer 0.5 part, thickener for
Then, on the porous layer, 60 parts of a fluorine resin water repellent [trade name: Lifeguard FR-448, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd., solid content 30% by weight], 45 parts of water, 5 parts of polyvinyl alcohol Using a colorless transparent screen printing ink prepared by uniformly mixing and stirring 0.5 part of a silicone antifoaming agent, the letter "A" was printed on a 100-mesh screen plate at 170 ° C. After drying and curing for minutes, a water-repellent resin layer was formed in the porous layer to obtain a water-discolorable laminate.
A swimsuit for a doll was sewn using the laminate to obtain a swimsuit for a water discolorable toy doll. In the swimsuit, a white heart pattern of the porous layer is normally seen against a green colored layer as a background, but when water is adhered, the water-repellent resin layer (“A” The portion excluding the character ()) was made transparent to make green color visible, and the character "A" was viewed in white.
The appearance was such that the porous layer was kept in a water-absorbing state, but when the water was dried, a white heart pattern was seen again, and the appearance change was alternating and repeated.
Also, when the swimsuit was immersed in water for 3 minutes, no water impregnation was observed in the water-repellent resin layer, and a white letter "A" could be visually recognized on a clear green background.
[0022]
Example 6
A water-impermeable resin layer is provided by bonding a polyamide film to the lower layer of a white broad cloth made of a blend of polyester and cotton (65%: 35%) adjusted to a surface tension of 20 mN / m via an adhesive. 10 parts of a fluorescent orange pigment, 45 parts of an acrylic ester emulsion, 0.5 part of a silicone-based defoamer, 3 parts of a thickener for water-based ink, 10 parts of water, blocked isocyanate Using a fluorescent orange screen printing ink prepared by uniformly mixing and stirring 5 parts of a system cross-linking agent, solid printing is performed on a 150-mesh screen plate, and dried and cured at 130 ° C. for 5 minutes to provide a fluorescent orange colored layer. Was.
Then, on the colored layer, 15 parts of wet-processed finely divided silica (trade name: Nip Seal E-200, manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.) and urethane emulsion [trade name: Hydran AP-10, Dainippon Ink and Chemicals, Inc. Co., Ltd., solid content 30% by weight] 45 parts, water 40 parts, silicone-based defoamer 0.5 part, water-based
Next, from the porous layer, 45 parts of a fluorine-based resin water repellent (trade name: Asahigard AG-480, manufactured by Meisei Chemical Industry Co., Ltd., solid content: 20% by weight), 45 parts of water, 45 parts of water-based ink Using a colorless and transparent screen printing ink obtained by uniformly mixing and stirring 5 parts of a viscosity agent and 0.5 parts of a silicone antifoaming agent, the screen is slightly larger than the porous layer (heart pattern) on a 100-mesh screen plate. The center pattern was printed with a cut pattern of the letter "A" and dried and cured at 170 ° C for 2 minutes to form a water-repellent resin layer, thereby obtaining a water-discolorable laminate.
The laminate was sewn on a doll swimsuit to obtain a water discolorable toy doll swimsuit.
In the swimsuit, a white heart pattern is normally seen against a fluorescent orange background, but when water is adhered, only the letter “A” becomes transparent and a fluorescent orange color is seen, and a white heart pattern is seen. Was.
In the above aspect, the porous layer was held in a water-absorbing state, but returned to the original white heart pattern aspect when the water was dried. The appearance change was tautomeric and repeated.
Also, when the swimsuit was immersed in water for 3 minutes, no water impregnation was observed in the water-repellent resin layer, and the fluorescent orange "A" character could be visually recognized in a clear white heart pattern. Was.
[0023]
Example 7
An acrylic resin solution is applied to the lower layer of the white nylon taffeta cloth having a surface tension adjusted to 25 mN / m by a knife coater, dried and cured to provide a water-impermeable resin layer to provide a support. In the upper layer of the body, 30 parts of a reversible thermochromic microcapsule pigment which is colorless at 30 ° C. or higher and blue at 28 ° C. or lower, 5 parts of a fluorescent pink pigment, 50 parts of an acrylic resin emulsion, 1 part of an antifoaming agent, for aqueous ink Using a reversible thermochromic screen printing ink obtained by uniformly mixing and stirring 4 parts of a thickener, 15 parts of water, and 5 parts of a blocked isocyanate-based cross-linking agent, a solid printing was performed on a 120-mesh screen plate at 130 ° C. After drying and curing for 5 minutes, a reversible thermochromic coloring layer exhibiting a blue-violet color at 30 ° C. or more and a fluorescent pink color at 28 ° C. or less was provided.
Then, 15 parts of wet-process fine powder silica (trade name: Nip Seal E-220, manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.) and urethane emulsion [trade name: Hydran AP-10, Dainippon Ink and Chemicals, Ltd. Co., Ltd., solid content 30% by weight] 45 parts, water 40 parts, silicone-based antifoaming agent 0.5 part, water-based
Next, on the porous layer, 50 parts of a fluororesin water repellent [trade name: NK Guard NDN-7, manufactured by Nika Chemical Co., Ltd.,
In the normal state (non-water-absorbing state), the entire surface of the laminate has a white color. However, when water at 24 ° C. is attached to the surface of the fabric by spraying, the water-repellent resin layer repels water to absorb liquid. In contrast, the porous layer becomes transparent due to the absorption of water, and the blue-violet color is seen through the lower reversible thermochromic coloring layer. It was visually observed, and then the whole surface was returned to a white appearance due to drying of the water.
When the water-discolorable fabric is immersed in warm water of 40 ° C., the reversible thermochromic coloring layer changes from blue-violet to fluorescent pink in addition to the appearance change, and a white star is placed on the fluorescent pink background. When the pattern is visually observed and removed from the warm water and left at room temperature of about 20 ° C., the fluorescent pink background changes to bluish purple, and as the water dries, the entire surface becomes white again, and the above-mentioned appearance change is repeated, and the color changes. Was reproduced.
Further, even if the laminate was immersed in water at 24 ° C. or warm water at 40 ° C. for 3 minutes, no water impregnation was observed in the water-repellent resin layer, and a white star pattern against a clear blue-violet background, A white star pattern could be seen on a fluorescent pink background.
[0024]
Example 8
An acrylic resin solution is applied to the upper layer of the white polyester taffeta cloth having a surface tension adjusted to 20 mN / m by using a knife coater, dried and cured to provide a water-impermeable resin layer to provide a support. In the upper layer of the body, 30 parts of a reversible thermochromic microcapsule pigment exhibiting a colorless color at 30 ° C. or more and a pink color at 28 ° C. or less, 50 parts of an acrylic resin emulsion, 1 part of an antifoaming agent, 5 parts of a thickener for water-based ink, Using a reversible thermochromic screen printing ink, which is obtained by uniformly mixing and stirring 10 parts of water and 5 parts of an ethyleneimine crosslinking agent, a solid screen is printed on a 100-mesh screen plate and dried and cured at 100 ° C. for 5 minutes. To provide a reversible thermochromic coloring layer.
Then, 15 parts of wet-process finely divided silica (trade name: NIPSEAL E-200, manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.) and urethane emulsion [Hydran AP-20, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.] , Solid content 33% by weight] 45 parts, water 40 parts, silicone defoamer 0.5 parts, thickener for water-based
Then, from the porous layer, 60 parts of a fluororesin water repellent (trade name: Lifeguard FR-448, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd., solid content 30% by weight), 45 parts of water, and 5 parts of polyvinyl alcohol Using a colorless transparent screen printing ink prepared by uniformly mixing and stirring 0.5 parts of a silicone-based antifoaming agent, print the letter "A" on a 100-mesh screen plate, and dry and cure at 170 ° C for 2 minutes. Thus, a water-repellent resin layer was formed internally in the porous layer to obtain a water-discolorable laminate.
The laminate was cut and sewn to obtain a swimsuit for a water discolorable toy doll. In the bathing suit, the pink color of the reversible thermochromic coloring layer and the white heart pattern of the porous layer are visually recognized, but when water of 24 ° C. is attached, the heart pattern of the porous layer becomes transparent. The color of the reversible thermochromic coloring layer changes to pink, and only the letter “A” of the water-repellent resin layer is seen in white on a pink background. When the water absorbed in the porous layer was evaporated, the water returned to a pink background with a white heart pattern.
Also, when the swimsuit is immersed in warm water of 40 ° C., the porous layer becomes transparent by liquid absorption, the reversible thermochromic coloring layer also changes from pink to colorless at the same time, the whole surface becomes a white state, and is taken out from the warm water. When left at room temperature of about 20 ° C., the entire surface changes from a white state to a pink background, in which only the letter “A” is visible in white. It became a white heart pattern. The appearance change was reproduced alternately and repeatedly.
Also, even if the swimsuit was immersed in water at 24 ° C. for 3 minutes, no water impregnation was observed in the water-repellent resin layer, and a white letter “A” with a clear pink background could be seen. did it.
[0025]
【The invention's effect】
The water-discolorable laminate of the present invention uses a support provided with a water-impermeable resin layer on the upper surface and / or lower surface of the fabric used as the support, so that it can be used in comparison with a conventional laminate using only the fabric. In addition, it is possible to provide a water-color-changeable laminate having a high commercial value and excellent permanent function of causing a latent image which is invisible in a normal state to appear as a color-developed image using water as a medium.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory longitudinal sectional view of one embodiment of a water discolorable laminate of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory longitudinal sectional view of another embodiment of the water-discolorable laminate of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Water discolorable laminate
2 Support
21 Cloth
22 Water-impermeable resin layer
3 porous layer
4 Water-repellent resin layer
5 Colored layer
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