JP2004202574A - 金属板の膨出面形成方法及びそれを用いた立体造形物、並びに金属容器の製造方法及びその方法により得られた圧力容器 - Google Patents

金属板の膨出面形成方法及びそれを用いた立体造形物、並びに金属容器の製造方法及びその方法により得られた圧力容器 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コスト及び納期を要する金型や成形型等を要さないために低原価で、かつ、短納期で膨出面を有する金属容器が製造可能であるとともに、信頼性と耐久性に優れ、簡便で汎用性と設計の自由度に優れた金属板の膨出面形成方法及びそれを用いた立体造形物、並びに膨出面を有する金属容器の製造方法及びその方法により得られた圧力容器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の金属板の膨出面形成方法は、平面状又は2次元曲面状の金属板1,1a,3,3aの各々の縁部を突合せ溶接し中空多面体4を形成する多面体形成工程と、中空多面体4の内部に流動媒体を供給し内部から加圧して金属板1,1a,3,3aに膨出面を形成し中空体15を形成する中空体形成工程と、中空体15の内部から流動媒体を排出する排出工程と、中空体15から金属板を所定の形状に切り離す切り離し工程と、を備えた構成を有している。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板に膨出面を形成する金属板の膨出面形成方法及び金属板に膨出面を形成して立体感をもたせたモニュメントや広告、ロゴマーク等の立体造形物、並びに膨出面を有する金属容器の製造方法及びボイラ用油タンク、給湯器等の水又は温水タンク、汚物等や負圧又は圧縮気体を蓄積するバキュームタンクやボンベ等の圧力容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属板に球面等の膨出面を成形加工するにあたっては、一般に相対向するプレス用金型と加圧装置を使用するプレス加工法や、旋盤の主軸上の成形型に素板を取り付けて回転し該素板をへら又はロールで成形型に押し付けながら成形型と同じ形状に成形する絞りスピニング等のスピニング加工法等が用いられていた。また、膨出面を有する金属容器を製作する場合は、プレス加工法やスピニング加工法で膨出面が成形された複数の金属板を溶接等により接合し、球形や楕円球形、卵形、俵形等の金属容器を製作していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の金属板の膨出面の成形加工方法や金属容器の製造方法においては、以下のような課題を有していた。
(1)プレス加工法では、成形される金属板(以下、成形品と呼ぶ)が大型である場合には大規模なプレス用金型と加圧装置とを必要とするという課題を有していた。
(2)また、プレス用金型の製作に時間と費用を要するため、需要者の希望する納期に応えられないという問題や、成形品が多品種少量品や一品物である場合にはプレス用金型の製作費用が製造原価に反映され成形品の製造原価が高くなってしまうという課題を有していた。
(3)さらに、成形品のプレス用金型で絞られた部分は肉厚が薄くなるので、金属板としては予め肉厚が薄くなるのを見込んでおく必要があり、金属板の製造原価が高くなる、金属板が重くなる、肉厚の薄い金属板の成形が困難である等の課題を有していた。
(4)プレス用金型で成形された金属板には成形時の歪が残留応力として局部的に残留し、その残留応力が比較的大きいためその後の溶接等の加工や使用時に変形や溶接部の強度低下等の原因となるという課題を有していた。
(5)スピニング加工法では、プレス用金型と同様に成形型を製作する必要があるため、納期の長期化や製造原価の高騰が生ずるという課題を有していた。
(6)また、金属板にしわが発生しないように1回転当たりのへら等の移動量を調節したり緩やかな形状を保ちながら押し付ける必要があり熟練を要するため生産性に欠けるという課題を有していた。
(7)プレス加工法及びスピニング加工法では、加工された成形品の表面にプレス用金型やへら等の摩擦による傷が入るため、モニュメント等を作成する場合には外観を向上させるための研磨工程が必要になり、作業工数が増加し作業性に欠けるという課題を有していた。
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、製造コスト及び納期を要する金型や成形型等を要さないために低原価で、かつ、短納期で金属板の膨出面が形成可能であるとともに、金属板の変形や溶接部の強度劣化の原因となる歪の発生が少ないために信頼性と耐久性に優れ、簡便で汎用性と設計の自由度に優れた金属板の膨出面形成方法及びその方法で得られた金属板を用いた立体造形物を提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は上記従来の課題を解決するもので、製造コスト及び納期を要する金型や成形型等を要さないために低原価で、かつ、短納期で膨出面を有する金属容器が製造可能であるとともに、変形や溶接部の強度劣化の原因となる歪の発生が少ないために信頼性と耐久性に優れ、簡便で汎用性と設計の自由度に優れ、流動媒体によって印加される荷重に降伏した部分の金属板が膨出して形状の安定性に優れた膨出面を有する金属容器の製造方法及びその方法で得られた圧力容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために本発明は以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の金属板の膨出面形成方法は、所定の形状に形成された平面状又は2次元曲面状の複数の金属板の各々の縁部を突合せ溶接し中空多面体を形成する多面体形成工程と、前記多面体形成工程で形成された前記中空多面体の内部に流動媒体を供給し内部から加圧して前記複数の金属板の内、全ての又は所定の金属板に膨出面を形成し前記膨出面を有する中空体を形成する中空体形成工程と、前記中空体が形成された後に前記中空体の内部から前記流動媒体を排出する排出工程と、前記中空体から前記金属板を所定の形状に切り離す切り離し工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)多面体形成工程において複数の金属板同士の縁部を突合せ溶接して中空多面体を形成し、中空体形成工程において中空多面体の内部に流動媒体を供給し加圧して内壁に等分布荷重を印加し膨出面(湾曲面)を形成した後、排出工程において中空体から流動媒体を排出し、切り離し工程において中空体の一部を切り離して膨出面が形成された金属板を得ることができる。
(2)膨出面加工のされた金型や成形型、大規模な加圧装置等が不要で、多品種少量品や一品物であっても短納期で、かつ、低原価で製造可能である。また、金型が不要であるので寸法を自由に設定できる。
(3)流動媒体によってパスカルの原理により等方加圧され中空多面体の各面又は所定の面の金属板に膨出面が形成されるので、膨出面に歪の発生がなく、その後の切り離し工程における切断時や溶接等の加工時、使用時等に変形や溶接部の強度低下等が発生せず信頼性に優れる。
(4)中空多面体を形成する金属板は流動媒体によりパスカルの原理によって等方加圧されるため、金型等で絞られて局部的に肉厚が薄くなる(偏肉が生ずる)ことがなく、肉厚が薄くなるのを見込んで肉厚の厚い金属板を使用する必要がなく、軽量で肉厚の薄い原料コストの低い金属板に膨出面を成形することができるとともに、金属板の材料の選択性や適応性に優れる。
(5)中空多面体の内部の空間内に流動媒体を供給することで内部から加圧して均一に等分布荷重を印加しているので、スプリングバック(曲げられた板が曲げモーメントを除去すると弾性的に元に戻ろうとし板の曲げ角度と金型等の角度とが一致しない現象)を小さくすることができ、膨出角を補正したり膨出させる部分を強圧したりする必要がなく、簡便で膨出面形成精度に優れる。
(6)膨出面を形成したくない部分の金属板の肉厚を厚くしたり補強したり、或いは降伏応力の高い材質を用いることで、選択的に膨出面を形成することができ、設計の自由度に優れる。
(7)金属板に膨出面を形成するために金型やへら等を用いていないため、金属板の表面に摩擦等による傷が入ることがなく外観に優れると共に、研磨工程を短縮でき作業性に優れる。
【0007】
ここで、金属板としては、1100,6061等のアルミニウム合金、青銅,黄銅等の銅合金、炭素鋼、モリブデン鋼等の低合金鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼,フェライト系ステンレス鋼,オーステナイト系ステンレス鋼等の高合金鋼、チタン合金、ニッケルA,モネル,インコネル等のニッケル合金等の種々の材質のものが、用途に応じて用いられる。また、金属板の形状としては、円形,楕円形の他、三角形,正方形,長方形,菱形,六角形等の多角形状である平面形状や、2次元曲面状等のものが用いられる。2次元曲面状の金属板としては、金属板をベンダにより曲げ加工したものや、扇形等の金属板を曲げ加工して円錐台形に形成したもの等が用いられる。
【0008】
複数の金属板を突合せ溶接して形成される中空多面体の形状としては、直方体等の多面体状、又は正八面体、正十二面体等の正多面体状、円柱状、角柱状等の柱状、或いは上面及び下面に平面状の円形の金属板を用い上部側面及び下部側面に円錐台の側面の形状の2次元曲面状の金属板を用いたそろばん玉形、或いは該上部側面の円錐台の高さを下部側面の円錐台の高さより高く形成した偏ったそろばん玉形等が用いられる。そろばん玉形の中空多面体は流動媒体を導入して内部から加圧することにより球形の中空体に成形することができ、偏ったそろばん玉形のものは卵形に成形することができる。
なお、中空多面体としては、流動媒体によって内部から等方加圧されるので、例えば球体状の中空体を形成する場合は、できるだけ左右或いは上下に対称形状のものを用いるのが好ましい。これは膨出面が偏った形状に形成されるのを防止するためである。また、流動媒体によって曲率の小さな角(隅部)に応力が集中するのを防止するために、角(隅部)の角度をできるだけ大きくしたり角(隅部)をできるだけ大きな曲率を有する弧等に置き換えることが好ましい。
ここで、弧としては金属板をベンダにより曲げ加工して形成される。
また、特に、中空体形成工程において、球体状の中空体を形成する場合は、中空多面体として球体に内接する形状のもの、例えば正多面体や準正多面体等の形状のものを用いることが好ましい。これにより、中空多面体の塑性変形する部分を少なくすることができ、塑性変形による強度の劣化や溶接部の劣化を最小限に留めることができる。
【0009】
また、突合せ溶接される複数の金属板は、いずれも同じ厚さ、同じ材質のものを用いることが好ましいが、異なる厚さ、異なる材質の金属板を用いてもよい。これにより、流動媒体によって印加される等分布荷重では塑性変形を起こさず膨出されない部分を必要に応じて形成することができる。具体的には、金属板の肉厚を厚くしたり補強したり、降伏応力の大きい材質を用いたりすることで形成する。また、金属容器を安定に静置するためや他の部材に金属容器を固着するため形成されるフランジ形の平板状の部材や、膨出面状,凹凸面状等の任意の表面形状や任意の外形等のものを用いることができる。
また、例えば、そろばん玉形の中空多面体において、上面及び下面を形成する円形状の金属板として上部側面及び下部側面の金属板より降伏応力の大きい材質を用いた場合は、上面及び下面の円形状の金属板の降伏応力より小さく、上部側面及び下部側面の金属板の降伏応力より大きい応力を流動媒体の圧力により印加することで、上部側面及び下部側面のみを膨出させ、樽形の中空体に成形することができる。なお、複数の金属板として同じ材質のものを用いた場合は、溶加材の選定や溶接条件の決定が容易で、供給された流動媒体による荷重に抗する強度を有する溶接部の形成が容易である。
【0010】
溶接としては、被覆アーク溶接、イナートガス溶接等のアーク溶接、ガス溶接や抵抗溶接、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザや炭酸ガスレーザ等を用いたレーザ溶接等が用いられる。なかでも設備費が少なく溶接が容易なアーク溶接が好ましく用いられ、特に溶加材を空気から遮断して溶接部の酸化や窒化を防ぐことができるTIG溶接やMIG溶接等のイナートガス溶接が好ましく用いられる。溶加材の材質は、溶接の種類や金属板と台部の材質等に応じて適宜選択される。また、ロボット溶接等の自動溶接を用いることもできる。
自動溶接を用いた場合は、ビードは大きさが均一で連続しているので、溶接部にしわができにくく均質性に優れると共に、不均一な大きさのビードによって溶接部に不均一な応力が印加されて歪が発生することがなく、その後の溶接等の加工や使用時に変形や溶接部の強度低下等が発生せず信頼性に優れる。なお、自動溶接としては、操作者が常時操作しなくても連続的に溶接が進行する装置を用いて行われる溶接等が用いられ、ロボット溶接としては、自動溶接の一種で産業用ロボットを用いて行う溶接等が用いられる。ロボット溶接は、産業用ロボットの制御装置によって溶接速度、溶接位置等が自由に設定でき、汎用性に優れるので好ましく用いられる。
【0011】
溶接により形成されるビードとしては、金属板の縁部に沿って連続した均一な大きさを有するものが形成される。ビードが連続していないと流動媒体が漏れてしまうし、均一な大きさを有していないと流動媒体が供給されたときに大きなビードが形成された部分の金属板にしわが生じ易く、均一な膨出面が得られ難いからである。また、ビードは溶接部の表面側から反対側の裏面側まで深溶け込みの安定したビードを形成することが好ましい。これにより、ビードが形成された部分の安定した強度を確保すると共に、母材である金属板とビード部分との強度差から生じる歪やしわの発生を抑制し、強度的な信頼性を高めることができる。
【0012】
流動媒体としては、水,油等の液体、空気,ヘリウム,窒素等の気体のいずれか1以上が用いられる。但し、液体と気体とが混合された流動媒体を使用すると膨出面の平滑性が失われ易いので、膨出面に鏡面が要求される場合には、液体又は気体のみを使用するか、液体と気体が混合されてしまったときには中空多面体内から気体を除去して液体だけにするのが好ましい。なお、流動媒体として液体を使用したときは、容易に気密性の確認ができるため好ましい。金属板に囲まれた中空体内の空間の気密性に問題の有る箇所から、加圧中に液体が噴き出てくるからである。また、流動媒体として気体を使用したときは、中空体を液体内に浸漬すれば気密性に問題の有る箇所から気泡が噴き出てきて、同様の効果が得られる。簡易的には洗濯液等を塗布して行ってもよい。
【0013】
流動媒体の供給は、所定の金属板に穿設された孔部に固着された管を使って行うことが好ましい。流動媒体の供給源としては、ポンプ、コンプレッサ等の加圧装置、及びバルブ等の圧力制御手段等が用いられる。供給源から供給される流動媒体の圧力を測定する圧力計が配設されていると、計測される圧力値を調整することができ、これにより中空多面体に所望の圧力の流動媒体を供給し圧入することができると共に成形後の中空体の気密性を確認できるため好ましい。
【0014】
流動媒体による加圧時には、金属板の降伏応力以上引張強さ未満に相当するパスカルの原理による等分布荷重を印加して、金属板に所望する膨出角を有する膨出面を形成することが好ましい。ここで、金属板の降伏応力未満に相当する等分布荷重しか印加されなければ、金属板は弾性変形を示すのみで等分布荷重を除けば金属板は略初期の形状に戻ってしまうため好ましくない。また、引張強さ以上に相当する等分布荷重を印加すれば金属板は局部的にくびれ始め、等分布荷重は急速に下降してついに破断してしまうので好ましくない。金属板の厚み,材質,大きさ等に応じて流動媒体の圧力,印加時間等の印加条件を適宜選んで、金属板に等分布荷重を与えて膨出面を形成する。印加条件によっては、金属板の溶接部近傍にしわが発生することがあるが、その用途に応じてしわが生ずる前に等分布荷重の印加を中止し、流動媒体を排出することができる。なお、降伏応力としては、一定応力のもとにひずみのみが急速に生長する応力が用いられる。マルテンサイト系ステンレス鋼やフェライト系ステンレス鋼等の高合金鋼、銅、アルミニウム等においては、明瞭に現れないことが多いので、0.2%の永久ひずみを生ずる応力が用いられる。
【0015】
膨出面が形成された後、切り離し工程においてガス、アーク、レーザ等を用いた溶断、グラインダー等の機械加工等の金属板の材質に応じた切断方法によって、中空体から所定の形状の膨出面が形成された金属板が切り離される。
【0016】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の金属板の膨出面形成方法であって、前記中空体形成工程において、前記中空多面体を水等の重量受容体に浸漬して、或いは緩衝材等の重量受容体上に載置して前記中空多面体の内部に前記流動媒体を供給する構成を有している。
この構成によって、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)中空多面体内に供給される流動媒体の重量により中空多面体が載置された床面に押圧され型崩れすることを防ぎ、中空多面体が変形したり破損したりすることを防ぐことができる。
【0017】
重量受容体としては、水、油等の液体、或いは廃タイヤ等のゴム材、発泡ポリスチレン等の発泡体等からなる緩衝材等が用いられる。液体の重量受容体を用いる場合は、中空多面体は槽に溜められた水、油等の液体に浸漬され流動媒体が供給される。
【0018】
本発明の請求項3に記載の立体造形物は、請求項1又は2に記載の方法で膨出面が形成され所定の形状に切り離された金属板を有する構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)膨出面が形成された中空体から所定の形状の金属板を切り離して立体造形物を形成するので、球面等の形状を有する多種多様な立体造形物を形成することができ、設計の自由度に優れる。
(2)流動媒体によってパスカルの原理で等方加圧された膨出面(湾曲面)を使用しているので、立体感に優れた従来にない広告等を得ることができる。
(3)また、流動媒体によって等方加圧されて金型等による絞りが発生しないので、肉厚の薄い軽量な金属板を使用することができ、材料の選択性や適応性に優れる。
(4)金属板に膨出面を形成するために金型やへら等を用いていないため、金属板の表面に摩擦等による傷が入ることがなく外観に優れると共に、研磨工程を短縮でき作業性に優れる。
【0019】
立体造形物は、中空体の一部を円形、多角形等の種々の形状に切り離すことによりモニュメント,広告,ロゴマーク,遊具等が形成される。また、必要に応じて切り離した金属板の周囲に周壁を固設したり、装飾するための装飾部材を固着したり、また、彩色することができる。
【0020】
本発明の請求項4に記載の金属容器の製造方法は、所定の形状に形成された平面状又は2次元曲面状の複数の金属板の各々の縁部を突合せ溶接し中空多面体を形成する多面体形成工程と、前記多面体形成工程で形成された前記中空多面体の内部に流動媒体を供給し内部から加圧して前記複数の金属板の内、全ての又は所定の金属板に膨出面を形成し前記膨出面を有する中空体を形成する膨出面形成工程と、前記中空体が形成された後に前記中空体の内部から前記流動媒体を排出する排出工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)多面体形成工程において複数の金属板同士の縁部を突合せ溶接して中空多面体を形成し、中空体形成工程において中空多面体の内部に流動媒体を供給し加圧して内壁に等分布荷重を印加し膨出面(湾曲面)を形成した後、排出工程において中空体から流動媒体を排出し、膨出面が形成された金属容器を形成することができる。
(2)膨出面加工のされた金型等や大規模な加圧装置等が不要で、多品種少量品や一品物であっても短納期で、かつ、低原価で製造可能である。また、金型が不要であるので寸法を自由に設定できる。
(3)流動媒体によってパスカルの原理により等方加圧され中空多面体の各面又は所定の面に膨出面が形成されるので、膨出面に歪の発生がなく、その後の溶接等の加工時、使用時等に変形や溶接部の強度低下等が発生せず信頼性に優れる。
(4)中空多面体を形成する金属板は流動媒体によりパスカルの原理によって等方加圧されるため、金型等で絞られて局部的に肉厚が薄くなる(偏肉が生ずる)ことがなく、肉厚が薄くなるのを見込んで肉厚の厚い金属板を使用する必要がなく、軽量で肉厚の薄い原料コストの低い金属板に膨出面を成形することができるとともに、金属板の材料の選択性や適応性に優れる。
(5)中空多面体の内部の空間内に流動媒体を供給することで内部から加圧して均一に等分布荷重を印加しているので、スプリングバック(曲げられた板が曲げモーメントを除去すると弾性的に元に戻ろうとし板の曲げ角度と金型等の角度とが一致しない現象)を小さくすることができ、膨出角を補正したり膨出させる部分を強圧したりする必要がなく、簡便で膨出面形成精度に優れる。
(6)膨出面を形成したくない部分の金属板の肉厚を厚くしたり補強したり、或いは降伏応力の高い材質を用いることで、選択的に膨出面を形成することができ、設計の自由度に優れる。
(7)溶接された金属板同士の溶接部近傍が膨出するので、金属板同士の溶接部を丸みを帯びた流線型状に形成することができ、仕上がり形状を向上させることができる。
(8)流動媒体によって印加される等分布荷重に降伏した部分の金属板が膨出して金属容器の形状が定められるので、使用時の形状の安定性に優れる。
(9)金属板に膨出面を形成するために金型やへら等を用いていないため、金属板の表面に摩擦等による傷が入ることがなく外観に優れると共に、研磨工程を短縮でき作業性に優れる。
【0021】
ここで、各構成要素、具体的には、金属板、流動媒体等は、請求項1に記載のものと同様のものなので省略する。
【0022】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の金属容器の製造方法であって、前記中空体形成工程において、前記中空多面体を水等の重量受容体に浸漬して、或いは緩衝材等の重量受容体上に載置して前記中空多面体の内部に前記流動媒体を供給する構成を有している。
この構成により、請求項4の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)中空多面体内に供給される流動媒体の重量により中空多面体が載置された床面に押圧され型崩れすることを防ぎ、中空多面体が変形したり破損したりすることを防ぐことができる。
【0023】
本発明の請求項6に記載の圧力容器は、請求項4又は5に記載の方法で製造された金属容器と、前記金属容器の所定部に形成された孔部と、前記孔部に固設された管状部材と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)圧力容器の断面形状が急変する部分には応力集中が起こり繰り返し荷重による疲労破壊が起こり易いが、形成された中空体の溶接部近傍が膨出しており、これにより圧力容器の断面形状の変化が緩和されるので、溶接部近傍への応力の集中が緩和され、使用時の繰り返し荷重による疲労破壊を防止することができ信頼性に優れる。
(2)使用時に圧力容器に印加される荷重よりも金属容器の形成時に印加された流動媒体による等分布荷重の方が大きい場合は、圧力容器は使用時に変形し難く形状の安定性と耐久性に優れる。
【0024】
ここで、圧力容器としては、例えば、ボイラ用油タンク,給湯器等の水又は温水タンク,汚物等や負圧又は圧縮気体を蓄積するバキュームタンクやボンベ等に好適に用いられる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は本実施の形態1の金属容器の製造方法における円形に形成された平板状の金属板の要部斜視図であり、図1(b)は本実施の形態1の金属容器の製造方法における扇形に形成された平板上の金属板の要部斜視図であり、図1(c)は図1(b)に示す扇形に形成された金属板を曲げ加工して円錐台の側面の形状に形成された2次元曲面状の金属板の要部斜視図である。
図1において、1は後述の中空多面体の上面及び下面を形成する円形の金属板、2は後述の中空多面体の上部側面及び下部側面を形成する扇形の金属板、3は金属板2をベンダ等を用いて曲げ加工し円錐台の側面の形状に形成された2次元曲面状の金属板である。
ここで、金属板1,2,3の材質としては、1100,6061等のアルミニウム合金、青銅,黄銅等の銅合金、炭素鋼、モリブデン鋼等の低合金鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼,フェライト系ステンレス鋼,オーステナイト系ステンレス鋼等の高合金鋼、チタン合金、ニッケルA,モネル,インコネル等のニッケル合金等が用いられる。本実施の形態1においては、金属板1,2,3の材質としてオーステナイト系ステンレス鋼のSUS304を用いた。
また、後述の多面体形成工程において突合せ溶接される金属板1,3の開先形状としては、金属板1,3の厚さ等により適宜選択されることが好ましいが、I形、レ形、V形等が用いられる。
【0026】
次に、図1に示す金属板1,3により形成された中空多面体について説明する。
図2は本実施の形態1の金属容器の製造方法における膨出面が形成される前の状態を示す中空多面体の要部斜視図であり、図3は本実施の形態1の金属容器の製造方法における膨出面が形成される途中の状態を示す中空多面体の要部斜視図である。
図2及び図3において、1,1aは円形に形成された金属板、3,3aは円錐台の側面の形状に形成された金属板、4は金属板1,1a,3,3aを突合せ溶接により接合して形成されたそろばん玉形の中空多面体、5は金属板1,1a,3,3aを突合せ溶接する際に形成されたビード、6は中空多面体4の上部側面の金属板3に穿設された供給用孔部、7は供給用孔部6に固着された管状部材を有する供給部、8は後述の供給源から供給部7に接続された供給管、9は中空多面体4の内部に液体或いは気体の流動媒体を注入すると共に圧入する供給源、10は供給源9に設けられ中空多面体4内の流動媒体の圧力を表示する圧力表示部、11は中空多面体の下部側面の金属板3aに穿設された排出用孔部、12は排出用孔部11に固着された管状部材を有する排出部、13は排出部12に配設された弁(図示せず)の開閉を手動で行うための開閉レバーである。
図3において、14は緩衝材により形成され中空多面体4が載置される重量受容体である。
ここで、中空多面体4はそろばん玉形に形成されている。そろばん玉形とは、同形の2つの円錐台をその底面同士を突合せた形状である。なお、そろばん玉形の側面投影形状は略正六角形に形成されているが、本実施の形態1の場合、その横方向の長さは縦方向の長さ(高さ)より1〜5%程度長くなるように形成されることが好ましい。これにより、中空多面体4の形状により生じる縦方向の延び率と横方向の延び率との差を補うことができ、形成される中空体を真球に近づけることができる。
流動媒体としては、水,油等の液体、空気,ヘリウム,窒素等の気体のいずれか1以上が用いられる。本実施の形態1においては流動媒体として水を用いた場合について説明する。
【0027】
以上のように構成された本実施の形態1における金属容器の製造方法について、以下その方法を説明する。
まず、図1(a)に示す円形に形成された金属板1を2枚、及び図1(c)に示す円錐台の側面の形状に形成された2次元曲面状の金属板3を4枚準備する。なお、金属板3は、図1(b)に示す扇形に形成された平板状の金属板2をベンダ等により所定の曲率で曲げ加工したものを用いる。
次に、図2に示すように、2枚の金属板1,1a及び4枚の金属板3,3aの縁部の2乃至複数箇所をスポット溶接して、そろばん玉形に組み立てる。さらに、組み立てられた金属板1,1a,3,3aの縁部を突合せ溶接して、中空多面体4を形成する(中空多面体形成工程)。なおこのとき、金属板1,1a,3,3aの縁部に均一な大きさを有する連続したビード5を形成することが好ましい。
中空多面体4を形成した後、金属板3に供給用孔部6を穿設し(なお、供給用孔部6は曲面加工する前の平板状のときに形成してもよい。)、供給用孔部6に供給部7を溶接等により固着する。また、金属板3aに排出用孔部11を穿設し(なお、供給用孔部6は曲面加工する前の平板状のときに形成してもよい。)、排出用孔部11に排出部12を溶接等により固着する。次に、供給部7に供給源9から延びる供給管8を接続する。
【0028】
続いて、図3に示すように、供給管8が接続された中空多面体4を重量受容体14上に載置する。さらに、排出部12の開閉レバー13を操作し開閉レバー13を開にした後、供給源9を駆動して供給管8から供給部7、供給用孔部6を介して流動媒体を中空多面体4内に注入する。このとき、中空多面体4内の空気が円滑に排出されるように、排出部12を中空多面体4の頂部に位置するように中空多面体4を所定の向きで重量受容体14上に載置することが好ましい。
排出部12から中空多面体4内の空気がすべて排出されたことを確認した後、開閉レバー13を操作し排出部12を閉とする。排出部12を閉じると供給源9から供給される流動媒体により中空多面体4内の流動媒体の圧力が大きくなり、中空多面体4の内壁に等分布荷重が加わる。圧力表示部10には、流動媒体による中空多面体4の内部の圧力が示されるので、圧力表示部10の表示圧力を確認しながら、所定の圧力に調整し中空多面体4の内壁に所定の等分布荷重を印加する。ここで、中空多面体4の金属板1,1a,3,3aの降伏応力未満に相当する等分布荷重しか印加されなければ、金属板1,1a,3,3aは弾性変形を示すのみで等分布荷重を除けば略初期の形状に戻ってしまうため好ましくない。また、引張強さ以上に相当する等分布荷重を印加すれば金属板1,1a,3,3aは局部的にくびれ始め、等分布荷重は急速に下降してついに破断してしまうので好ましくない。降伏応力以上引張強さ未満に相当する等分布荷重が印加されたときは、等分布荷重の大きさや印加時間、金属板1,1a,3,3aの厚み,材質,大きさ等に応じて、金属板1,1a,3,3aに膨出面が形成され、中空多面体4が球体状に形成される(中空体形成工程)。
【0029】
図4は本実施の形態1の金属容器の製造方法における膨出面が形成された状態を示す中空体の要部斜視図である。
図4において、1′,3′,3a′は膨出面が形成され球面状に形成された金属板、15は中空多面体4が内部の流動媒体により膨出面が形成され球体状に形成された中空体である。なお、図3と同様のものは同様の符号を付けて説明を省略する。
中空多面体4に所望する膨出面が形成され球体状の中空体15が形成されたのを確認し供給源9からの流動媒体の供給を停止した後、開閉レバー13を操作し排出部12を開にして、供給された流動媒体を排出する(排出工程)。中空体15の金属板1′,3′,3a′には降伏応力以上に相当する等分布荷重が印加され膨出面が形成されているので、流動媒体を排出してもその形状は保たれる。但し、スプリングバックを示し弾性的に若干膨出角が小さくなるが、中空体15の内壁に流動媒体により均一に等分布荷重が印加され引張曲げ加工が行われるので、スプリングバックを非常に小さく抑えることができる。
【0030】
なお、以上のようにして形成された中空体15は、管状部材である供給部7及び排出部12を有し、ボイラ用油タンク,給湯器等の水又は温水タンク,汚物等や負圧又は圧縮気体を蓄積するバキュームタンクやボンベ等の圧力容器として用いることができる。
【0031】
以上のように実施の形態1の金属容器の製造方法及びその方法により得られた圧力容器は構成されているので、以下のような作用を有する。
(1)多面体形成工程において複数の金属板1,1a,3,3a同士の縁部を突合せ溶接して中空多面体4を形成し、中空体形成工程において中空多面体4の内部に流動媒体を注入し加圧して内壁に等分布荷重を印加し膨出面(湾曲面)を形成し中空体15を形成した後、排出工程において中空体15から流動媒体を排出し、膨出面が形成された金属容器を得ることができる。
(2)膨出面加工のされた金型等や大規模な加圧装置等が不要で、多品種少量品や一品物であっても短納期で、かつ、低原価で製造可能である。また、金型が不要であるので寸法を自由に設定できる。
(3)流動媒体によってパスカルの原理により等方加圧されることにより中空多面体4の各面又は所定の面に膨出面が形成されるので、膨出面に歪の発生がなく、その後の溶接等の加工時、使用時等に変形や溶接部の強度低下等が発生せず信頼性に優れる。
(4)中空多面体4を形成する金属板1,1a,3,3aは流動媒体によりパスカルの原理によって等方加圧されるため、金型等で絞られて局部的に肉厚が薄くなる(偏肉が生ずる)ことがなく、肉厚が薄くなるのを見込んで肉厚の厚い金属板を使用する必要がなく、軽量で肉厚の薄い原料コストの低い金属板に膨出面を成形することができるとともに、金属板の材料の選択性や適応性に優れる。
(5)中空多面体4の内部の空間内に流動媒体を供給することで内部から加圧し均一に等分布荷重を印加しているので、スプリングバックを小さくすることができ、膨出角を補正したり膨出させる部分を強圧したりする必要がなく、簡便で膨出面形成精度に優れる。
(6)溶接された金属板1,1a,3,3aの溶接部近傍が膨出するので、金属板1,1a,3,3aの溶接部を丸みを帯びた流線型状に形成することができ、仕上がり形状を向上させることができる。
(7)中空多面体4に流動媒体を供給する際に中空多面体4を重量受容体14上に載置することにより、供給される流動媒体の重量で中空多面体が載置された床面に押圧されることを防ぎ、中空多面体4が変形したり破損したりすることを防ぐことができる。
(8)使用時に圧力容器に印加される荷重よりも金属容器の形成時に印加された流動媒体による荷重の方が大きければ、圧力容器は使用時に変形し難く形状の安定性と耐久性に優れる。
(9)金属板1,1a,3,3aに膨出面を形成するために金型やへら等を用いていないため、金属板1,1a,3,3aの表面に摩擦等による傷が入ることがなく外観に優れると共に、研磨工程を短縮でき作業性に優れる。
【0032】
(実施の形態2)
図5は本実施の形態2の金属板の膨出面形成方法における立体造形物の要部斜視図である。
図5において、16は半球体状に形成された立体造形物である。なお、図4において説明したものは同様の符号を付けて説明を省略する。
以上のように構成された本実施の形態2における立体造形物について、以下その製造方法を説明する。
実施の形態1における金属容器の製造方法を用いて中空体15を形成した後、図4に示すA線に沿って中空体15を切断し、図5に示す半球体状の立体造形物16を得る(切り離し工程)。必要に応じて周壁に装飾する部材が固着され、また、彩色がされる。なお、切り離し工程においては、ガス、アーク、レーザ等を用いた溶断、グラインダー等の機械加工等の金属板の材質に応じた切断方法が用いられる。
なお、本実施の形態2における立体造形物16においては、半球体状の場合を説明したが、これに限られるものではなく、中空体15を所望の形状に切断することにより球面状の任意の形状や文字等を得ることができる。
【0033】
以上のように本実施の形態2における金属板の膨出面形成方法及び立体造形物は構成されているので、実施の形態1に記載の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)中空多面体4に膨出面形成し中空体15を形成した後、所定の形状に切り離して立体造形物を形成しているので、球面等の複雑な形状を有する多種多様な立体造形物を形成することができ、設計の自由度に優れる。
(2)流動媒体によって等方加圧された膨出面(湾曲面)を使用しているので、立体感に優れた従来にない広告等の立体造形物を得ることができる。
(3)金属板1,1a,3,3aに膨出面を形成するために金型やへら等を用いていないため、金属板1,1a,3,3aの表面に摩擦等による傷が入ることがなく外観に優れると共に、研磨工程を短縮でき作業性に優れる。
【0034】
(実施の形態3)
図6(a)は本実施の形態3の金属容器の製造方法における中空多面体の要部斜視図であり、図6(b)は本実施の形態3の金属容器の製造方法における中空体の要部斜視図である。
図6において、21は下方に偏ったそろばん玉形に形成された中空多面体、22は中空多面体21の上面を形成する円形の金属板、23は中空多面体の下面を形成する円形の金属板、24は中空多面体21の上部側面を形成する円錐台の側面の形状の金属板、25は中空多面体21の下部側面を形成する金属板、26は中空多面体21を内部から等方加圧して得られた卵形の中空体、22′,23′,24′,25′は中空体26を形成する膨出面が形成された金属板である。
本実施の形態3の金属容器の製造方法においては、多面体形成工程において中空多面体21の上部側面を形成する円錐台の側面の形状の金属板24の高さが中空多面体21の下部側面を形成する円錐台の側面の形状の金属板25の高さより長い中空多面体21を形成した点以外は実施の形態1と同様である。
これにより、実施の形態1の作用に加え、中空多面体21の上部側面を形成する金属板24の高さを下部側面を形成する金属板25の高さより長くすることで、卵形の中空体26を形成することができるという作用を有する。なお、本実施の形態3においては、管状部材からなる供給部や排出部は説明をわかり易くするために図示を省略している。
【0035】
(実施の形態4)
図7(a)は本実施の形態4の金属容器の製造方法における中空多面体の要部斜視図であり、図7(b)は本実施の形態4の金属容器の製造方法における中空体の要部斜視図である。
図7において、31はそろばん玉形に形成された中空多面体、32は中空多面体31の上面を形成する円形の金属板、33は中空多面体31の下面を形成する円形の金属板、34は中空多面体の上部側面を形成する円錐台の側面の形状の金属板、35は中空多面体31の下部側面を形成する円錐台の側面の形状の金属板、36は中空多面体31を内部から等方加圧して得られた樽形の中空体、32′,33′,34′,35′は中空体36を形成する金属板である。
本実施の形態4の金属容器の製造方法においては、多面体形成工程において、そろばん玉形の中空多面体の上面及び下面を形成する円形状の金属板32,33として上部側面及び下部側面の金属板34,35より降伏応力の大きい材質を用いた点以外は実施の形態1と同様である。これにより、実施の形態1の作用に加え、中空多面体31の上面及び下面の金属板32,33の降伏応力より小さく、上部側面及び下部側面の金属板34,35の降伏応力より大きい応力を流動媒体の圧力により印加することで、上部側面34及び下部側面35のみを膨出させ、樽形の中空体36に成形することができるという作用を有する。
【0036】
(実施の形態5)
図8(a)は本実施の形態5の金属容器の製造方法における中空多面体の要部斜視図であり、図8(b)は本実施の形態5の金属容器の製造方法における中空体の要部斜視図である。
図8において、41は正五角形と正六角形の面を有する準正多面体に形成された中空多面体、42は中空多面体41の正五角形の面を形成する金属板、43は中空多面体41の正六角形の面を形成する金属板、44は中空多面体41を内部から等方加圧して得られた球体状の中空体、42′,43′は中空体44を形成する金属板である。
本実施の形態5の金属容器の製造方法においては、多面体形成工程において、12枚の正五角形の金属板42と20枚の正六角形の金属板43とを組み合わせて準正多面体の中空多面体41を形成した点以外は実施の形態1と同様である。これにより、実施の形態1の作用に加え、正五角形又は正六角形の形状を有する複数の平板状の金属板42,43を組み合わせて中空多面体41を形成し、中空体形成工程において中空多面体41の内部に流動媒体を注入し加圧して内壁に等分布荷重を印加し、金属板42,43に膨出面を形成して球体状の中空体44を形成することができるという作用を有する。
なお、本実施の形態5においては、正五角形又は正六角形の形状を有する金属板42,43を組み合わせて準正多面体の中空多面体41を形成したが、これに限られるものではなく、20枚の正三角形の金属板の組み合わせた正二十面体等の正多面体やその他の多面体等に形成することもできる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)膨出面加工のされた金型や成形型、大規模な加圧装置等が不要で、多品種少量品や一品物であっても短納期で、かつ、低原価で製造可能である生産性に優れた金属板の膨出面形成方法を提供することができる。
(2)金型が不要であるので寸法を自由に設定できる寸法の自由度に優れた金属板の膨出面形成方法を提供することができる。
(3)流動媒体によってパスカルの原理により等方加圧され中空多面体の各面又は所定の面の金属板に膨出面が形成されるので、膨出面に歪の発生がなく、その後の切り離し工程における切断時や溶接等の加工時、使用時等に変形や溶接部の強度低下等が発生せず信頼性に優れた金属板の膨出面形成方法を提供することができる。
(4)中空多面体を形成する金属板は流動媒体によりパスカルの原理によって等方加圧されるため、金型等で絞られて局部的に肉厚が薄くなる(偏肉が生ずる)ことがなく、肉厚が薄くなるのを見込んで肉厚の厚い金属板を使用する必要がなく、軽量で肉厚の薄い原料コストの低い金属板に膨出面を成形することができるとともに、金属板の材料の選択性や適応性に優れた金属板の膨出面形成方法を提供することができる。
(5)中空多面体の内部の空間内に流動媒体を供給することで内部から加圧して均一に等分布荷重を印加しているので、スプリングバックを小さくすることができ、膨出角を補正したり膨出させる部分を強圧したりする必要がなく、簡便で膨出面形成精度に優れた金属板の膨出面形成方法を提供することができる。
(6)膨出面を形成したくない部分の金属板の肉厚を厚くしたり補強したり、或いは降伏応力の高い材質を用いることで、選択的に膨出面を形成することができ、設計の自由度に優れた金属板の膨出面形成方法を提供することができる。
(7)金属板に膨出面を形成するために従来のプレス加工法におけるプレス金型やスピニング加工法におけるへら等を用いていないため、金属板の表面に摩擦等による傷が入ることがなく外観に優れ、研磨工程を短縮でき作業性に優れた金属板の膨出面形成方法を提供することができる。
【0038】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)中空多面体内に供給される流動媒体の重量により中空多面体が載置された床面に押圧されることを防ぎ、中空多面体が変形したり破損したりすることを防ぐことができる安全性に優れた金属板の膨出面形成方法を提供することができる。
【0039】
請求項3に記載の発明によれば、
(1)膨出面が形成された中空体から所定の形状の金属板を切り離して立体造形物を形成するので、球面等の形状を有する多種多様な立体造形物を形成することができ、設計の自由度に優れた立体造形物を提供することができる。
(2)流動媒体によってパスカルの原理で等方加圧された膨出面(湾曲面)を使用しているので、立体感に優れた従来にない広告等を得ることができる立体造形物を提供することができる。
(3)流動媒体によって等方加圧されて金型等による絞りが発生しないので、肉厚の薄い軽量な金属板を使用することができ、材料の選択性や適応性に優れた立体造形物を提供することができる。
(7)金属板に膨出面を形成するために従来のプレス加工法におけるプレス金型やスピニング加工法におけるへら等を用いていないため、金属板の表面に摩擦等による傷が入ることがなく外観に優れ、研磨工程を短縮でき作業性及び生産性に優れた立体造形物を提供することができる。
【0040】
請求項4に記載の発明によれば、
(1)膨出面加工のされた金型等や大規模な加圧装置等が不要で、多品種少量品や一品物であっても短納期で、かつ、低原価で製造可能である生産性に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
(2)金型が不要であるので寸法を自由に設定できる寸法の自由度に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
(3)流動媒体によってパスカルの原理により等方加圧され中空多面体の各面又は所定の面に膨出面が形成されるので、膨出面に歪の発生がなく、その後の溶接等の加工時、使用時等に変形や溶接部の強度低下等が発生せず信頼性に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
(4)中空多面体を形成する金属板は流動媒体によりパスカルの原理によって等方加圧されるため、金型等で絞られて局部的に肉厚が薄くなる(偏肉が生ずる)ことがなく、肉厚が薄くなるのを見込んで肉厚の厚い金属板を使用する必要がなく、軽量で肉厚の薄い原料コストの低い金属板に膨出面を成形することができるとともに、金属板の材料の選択性や適応性に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
(5)中空多面体の内部の空間内に流動媒体を供給することで内部から加圧して均一に等分布荷重を印加しているので、スプリングバックを小さくすることができ、膨出角を補正したり膨出させる部分を強圧したりする必要がなく、簡便で膨出面形成精度に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
(6)膨出面を形成したくない部分の金属板の肉厚を厚くしたり補強したり、或いは降伏応力の高い材質を用いることで、選択的に膨出面を形成することができ、設計の自由度に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
(7)溶接された金属板同士の溶接部近傍が膨出するので、金属板同士の溶接部を丸みを帯びた流線型状に形成することができ、仕上がり形状を向上させることができる金属容器の製造方法を提供することができる。
(8)流動媒体によって印加される等分布荷重に降伏した部分の金属板が膨出して金属容器の形状が定められるので、使用時の形状の安定性に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
(9)金属板に膨出面を形成するために従来のプレス加工法におけるプレス金型やスピニング加工法におけるへら等を用いていないため、金属板の表面に摩擦等による傷が入ることがなく外観に優れ、研磨工程を短縮でき作業性に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
【0041】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4の効果に加え、
(1)中空多面体内に供給される流動媒体の重量により中空多面体が載置された床面に押圧されることを防ぎ、中空多面体が変形したり破損したりすることを防ぐことができる安全性に優れた金属容器の製造方法を提供することができる。
【0042】
請求項6に記載の発明によれば、
(1)圧力容器の断面形状が急変する部分には応力集中が起こり繰り返し荷重による疲労破壊が起こり易いが、形成された中空体の溶接部近傍が膨出しており、これにより圧力容器の断面形状の変化が緩和されるので、溶接部近傍への応力の集中が緩和され、使用時の繰り返し荷重による疲労破壊を防止することができ信頼性に優れた圧力容器を提供することができる。
(2)使用時に圧力容器に印加される荷重よりも金属容器の形成時に印加された流動媒体による等分布荷重の方が大きい場合は、圧力容器は使用時に変形し難く形状の安定性と耐久性に優れた圧力容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)実施の形態1の金属容器の製造方法における円形に形成された平板状の金属板の要部斜視図
(b)実施の形態1の金属容器の製造方法における扇形に形成された平板上の金属板の要部斜視図
(c)図1(b)に示す扇形に形成された金属板を曲げ加工して円錐台の側面の形状に形成された2次元曲面状の金属板の要部斜視図
【図2】実施の形態1の金属容器の製造方法における膨出面が形成される前の状態を示す中空多面体の要部斜視図
【図3】実施の形態1の金属容器の製造方法における膨出面が形成される途中の状態を示す中空多面体の要部斜視図
【図4】実施の形態1の金属容器の製造方法における膨出面が形成された状態を示す中空体の要部斜視図
【図5】実施の形態2の金属板の膨出面形成方法における立体造形物の要部斜視図
【図6】(a)実施の形態3の金属容器の製造方法における中空多面体の要部斜視図
(b)実施の形態3の金属容器の製造方法における中空体の要部斜視図
【図7】(a)実施の形態4の金属容器の製造方法における中空多面体の要部斜視図
(b)実施の形態4の金属容器の製造方法における中空体の要部斜視図
【図8】(a)実施の形態5の金属容器の製造方法における中空多面体の要部斜視図
(b)実施の形態5の金属容器の製造方法における中空体の要部斜視図
【符号の説明】
1,1a,2,3,3a,1′,3′,3a′ 金属板
4 中空多面体
5 ビード
6 供給用孔部
7 供給部
8 供給管
9 供給源
10 圧力表示部
11 排出用孔部
12 排出部
13 開閉レバー
14 重量受容体
15 中空体
21 中空多面体
22,23,24,25 金属板
26 中空体
22′,23′,24′,25′ 膨出面が形成された金属板
31 中空多面体
32,33,34,35 金属板
36 中空体
32′,33′,34′,35′ 膨出面が形成された金属板
41 中空多面体
42,43 金属板
44 中空体
42′,43′ 膨出面が形成された金属板

Claims (6)

  1. 所定の形状に形成された平面状又は2次元曲面状の複数の金属板の各々の縁部を突合せ溶接し中空多面体を形成する多面体形成工程と、
    前記多面体形成工程で形成された前記中空多面体の内部に流動媒体を供給し内部から加圧して前記複数の金属板の内、全ての又は所定の金属板に膨出面を形成し前記膨出面を有する中空体を形成する中空体形成工程と、
    前記中空体が形成された後に前記中空体の内部から前記流動媒体を排出する排出工程と、
    前記中空体から前記金属板を所定の形状に切り離す切り離し工程と、
    を備えていることを特徴とする金属板の膨出面形成方法。
  2. 前記中空体形成工程において、前記中空多面体を水等の重量受容体に浸漬して、或いは緩衝材等の重量受容体上に載置して前記中空多面体の内部に前記流動媒体を供給することを特徴とする請求項1に記載の金属板の膨出面形成方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法で膨出面が形成され所定の形状に切り離された金属板を有することを特徴とする立体造形物。
  4. 所定の形状に形成された平面状又は2次元曲面状の複数の金属板の各々の縁部を突合せ溶接し中空多面体を形成する多面体形成工程と、
    前記多面体形成工程で形成された前記中空多面体の内部に流動媒体を供給し内部から加圧して前記複数の金属板の内、全ての又は所定の金属板に膨出面を形成し前記膨出面を有する中空体を形成する膨出面形成工程と、
    前記中空体が形成された後に前記中空体の内部から前記流動媒体を排出する排出工程と、
    を備えていることを特徴とする金属容器の製造方法。
  5. 前記中空体形成工程において、前記中空多面体を水等の重量受容体に浸漬して、或いは緩衝材等の重量受容体上に載置して前記中空多面体の内部に前記流動媒体を供給することを特徴とする請求項4に記載の金属容器の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載の方法で製造された金属容器と、前記金属容器の所定部に形成された孔部と、前記孔部に固設された管状部材と、を備えていることを特徴とする圧力容器。
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